JP2004014744A - 研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】研磨パッドの貼り替え等の際に取り扱いが容易な研磨パッドを得る。
【解決手段】粘着剤層と他の単層または複数の層から構成される研磨パッドにおいて、前記粘着剤層と他の任意の層との界面及び前記粘着剤層と研磨定盤との界面の少なくとも一つの界面における180度引きはがし粘着力が1.0N/cm以上、6.5N/cm以下であることを特徴とする研磨パッドを用いる。
【選択図】なし
【解決手段】粘着剤層と他の単層または複数の層から構成される研磨パッドにおいて、前記粘着剤層と他の任意の層との界面及び前記粘着剤層と研磨定盤との界面の少なくとも一つの界面における180度引きはがし粘着力が1.0N/cm以上、6.5N/cm以下であることを特徴とする研磨パッドを用いる。
【選択図】なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法に関するものであり、さらには、シリコンなど半導体基板上に形成される絶縁層の表面や金属配線の表面を機械的に平坦化する工程に利用できる研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体メモリに代表される大規模集積回路(LSI)は、年々集積化が進んでおり、それに伴い大規模集積回路の製造技術も高密度化が進んでいる。さらに、この高密度化に伴い、半導体デバイス製造箇所の積層数も増加している。その積層数の増加により、従来は問題とならなかった積層にすることによって生ずる半導体ウェーハ主面の凹凸が問題となっている。その結果、例えば日経マイクロデバイス1994年7月号50〜57頁記載のように、積層することによって生じる凹凸に起因する露光時の焦点深度不足を補う目的で、あるいはスルーホール部の平坦化による配線密度を向上させる目的で、化学的機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)技術を用いた半導体ウェーハの平坦化が検討されている。
【0003】
一般にCMP装置は、被研磨物である半導体ウェーハを保持する研磨ヘッド、被研磨物の研磨処理をおこなうための研磨パッド、前記研磨パッドを保持する研磨定盤から構成されている。そして、半導体ウェーハの研磨処理は研磨剤と薬液からなる研磨スラリーを用いて、半導体ウェーハと研磨パッドを相対運動させることにより、半導体ウェーハ表面の層の突出した部分を除去し、ウェーハ表面の層を滑らかにするものである。この半導体ウェーハの研磨加工時の研磨速度は、例えば半導体ウェーハの主面に成膜された酸化シリコン(SiO2)膜では、半導体ウェーハと研磨パッドの相対速度および荷重にほぼ比例している。そのため、半導体ウェーハの各部分を均一に研磨加工するためには、半導体ウェーハにかかる荷重を均一にする必要がある。
【0004】
しかし、研磨ヘッドに保持した半導体基板の表面は、例えば半導体基板の元々の反り等の変形により、全体的にはうねりを有することが多い。そのため、半導体基板の各部分に均一に荷重を与えるためには、研磨パッドを前述したような半導体基板のうねりに倣って接触させるという点で、柔らかい研磨パッドを用いることが望ましい。しかし、柔らかい研磨パッドを用いて半導体基板の一主面に形成された絶縁層等の凹凸を平坦化するための研磨加工をおこなう場合、前記半導体基板のうねりに対する追随性は向上させることができるが、半導体基板表面上の局所的な凹凸に倣って研磨パッドが変形するため、凸部だけでなく凹部も研磨してしまい平坦性は悪くなってしまう。これに対し、硬い研磨パッドを用いて同様に半導体基板の研磨加工をおこなう場合は、前述した柔らかい研磨パッドを用いた場合とは逆に半導体基板表面の局所的な凹凸の平坦性を向上することができるが、半導体基板の全体的なうねりに対する追随性の観点では悪くなり、半導体基板全体にわたって均一な研磨を達成することが困難になる。この様な不均一な研磨加工はアルミ配線を露出させたり、研磨加工後の酸化シリコン絶縁膜面の厚みが部分毎に違うために例えばスルーホール径の不揃いや積層起因の凹凸を平坦化できず露光時の焦点深度が不足する原因となる。
【0005】
この部分的な平坦性と全体的な追随性を向上するという相反する要求を満たすための研磨パッドに関する従来技術としては、特開平6−21028号公報に示される二層パッドが挙げられる。特開平6−21028号公報に示される二層パッドは、体積弾性率が4psi〜20psiの応力の範囲で250psi/psi以下のクッション層に支持される半導体基板と直に接触する研磨層がそれより大きい体積弾性率という構成である。その目的は、クッション層に半導体基板の全体のうねりを吸収させる一方、研磨層はある程度の面積以上(たとえば、ダイの間隔以上)の湾曲に耐えるようにすることである。
【0006】
現在使用されている代表的な研磨パッドとしては、研磨層である硬質発泡ポリウレタン(例:“IC−1000”(ロデール・ニッタ(株)製))、フィルム基材の両面粘着テープA、クッション層であるポリウレタン含浸不織布(例:“Suba400”(ロデール・ニッタ(株)製))、フィルム基材の両面粘着テープBをこの順に貼り合わせた二層構造の研磨パッドが挙げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クッション層にポリウレタン含浸不織布を使用した場合においては、両面粘着テープに対する被粘着面の接触面積が小さいため、前記の両面粘着テープAとクッション層との界面及び、クッション層と前記の両面粘着テープBの界面の粘着力が低い。そのため研磨中に、研磨パッドが、前記の両面粘着テープAとクッション層との界面や、クッション層と前記の両面粘着テープBの界面からはがれることにより、研磨特性が悪化することが懸念され、現在はその防止のために前記の両面粘着テープA、両面粘着テープBのいずれも、クッション層との界面の粘着力の非常に高いものが使用されている。
【0008】
また、クッション層にポリウレタン含浸不織布を使用した場合はクッション層自体の剛性が低いため、研磨中研磨パッドに多少の変形や反りが生じただけでも研磨パッドが前記の両面粘着テープBと研磨定盤の界面ではがれやすく、それにより研磨特性が悪化することが懸念される。そのため現在はその防止のために前記の両面粘着テープBには、研磨定盤との界面の粘着力が非常に高いものが使用されている。
【0009】
なお、前記の両面粘着テープAは研磨層との界面の粘着力も非常に高いものが使用されている。すなわち、現在は前記の両面粘着テープA、両面粘着テープBのいずれも、表裏面ともに粘着力の非常に高いものが使用されている。
【0010】
しかしながら、特に両面粘着テープBについては、研磨定盤との界面の粘着力が高すぎるため、研磨特性の低下等の理由で研磨パッドを貼り替える際、研磨定盤上に両面粘着テープの粘着剤が残る、研磨パッドをはがすために大きな力が必要、研磨定盤への研磨パッドの貼り付けを失敗した場合にやり直しができない等、様々な問題点がある。また、ガラス研磨等に使用される単層構造の研磨パッド等、それ以外の各種研磨パッドにおいても、研磨定盤からの研磨パッドのはがれの抑制に主眼がおかれ、両面粘着テープには研磨定盤との界面の粘着力が高いものが使用されているため、同様の問題点がある。
【0011】
また、クッション層に各種ゴムの無発泡体および発泡体、各種プラスチックの発泡体を使用した場合においては、ポリウレタン含浸不織布に比べて耐久性があるため、研磨パッドの交換の必要性が生じた場合に研磨層のみを交換し、クッション層を再利用することが可能であり、コスト的にも有利であるが、従来、両面粘着テープAにはクッション層との界面の粘着力が非常に高いものが使用されていたため研磨層のみの交換は容易でなかった。
【0012】
すなわち、従来の研磨パッドにおいては、研磨パッドの貼り替えの容易性等を考慮することはなかった。
【0013】
このように、各層の貼り合わせに用いる材料を如何様に設計するかについては、何らの検討もされてはいなかった。
【0014】
本発明の目的は、シリコン基板の上に形成された絶縁層または金属配線の表面を機械的に平坦化するための研磨パッドにおいて、研磨特性を維持しながら、研磨パッドの貼り替え等の際に取り扱いが容易な研磨パッド、さらには該研磨パッドを使用した研磨装置およびそれを用いた研磨方法を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決に本発明は以下の構成からなる。すなわち、
(1)粘着剤層と他の単層または複数の層から構成される研磨パッドにおいて、前記粘着剤層と他の任意の層との界面及び前記粘着剤層と研磨定盤との界面の少なくとも一つの界面における180度引きはがし粘着力が1.0N/cm以上、6.5N/cm以下であることを特徴とする研磨パッド、
(2)研磨ヘッド、研磨ヘッドに対峙する前記の研磨パッド、該研磨パッドを固定する研磨定盤、ならびに、研磨ヘッドおよび/または研磨定盤を回転させるための駆動装置を具備することを特徴とする研磨装置、
(3)被研磨物を研磨ヘッドに固定し、研磨定盤に固定した前記の研磨パッドを該被研磨物と接触せしめた状態で研磨ヘッドおよび/または研磨定盤を回転せしめて研磨を行うことを特徴とする研磨方法、である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の研磨パッドは、研磨パッドの貼り替え等の際に取り扱いが容易な研磨パッドを提供するために、前記粘着剤層と他の任意の層との界面及び前記粘着剤層と研磨定盤との界面の少なくとも一つの界面における180度引きはがし粘着力が1.0N/cm以上、6.5N/cm以下であることが必須である。好ましくは、1.5N/cm以上、6.0N/cm以下である。180度引きはがし粘着力が1.0N/cm未満である場合は、研磨中、研磨定盤からの研磨パッドのはがれや、クッション層からの研磨層のはがれが生じ、研磨特性が不良になる傾向が生じる。また、6.5N/cmを超える場合は、研磨定盤との粘着剤層との界面にあっては、研磨定盤との粘着力が高すぎるため、研磨パッドの貼り替えの際に、研磨定盤上に両面粘着テープの粘着剤が残り、研磨パッドをはがすために大きな力が必要、研磨定盤への研磨パッドの貼り付けを失敗した場合にやり直しができない等の問題が生じる。また、前記粘着剤層と他の任意の層との界面における180度引きはがし粘着力を6.5N/cm以下とすることにより、研磨層のみの交換も容易ならしめることができる。なお、本発明における180度引きはがし粘着力とは、JIS Z0237記載の方法により測定した値をいう。
【0017】
本発明では、研磨パッドの貼り替え等の際に取り扱いが容易であるという本発明の効果上、粘着剤層と他の単層または複数の層から構成される研磨パッドにおいて、前記粘着剤層と他の任意の層との界面及び前記粘着剤層と研磨定盤との界面の少なくとも一つの界面における180度引きはがし粘着力が1.0N/cm以上、6.5N/cm以下であれば良いが、研磨パッドの貼り替えがクッション層も含めて行われることが多いという現状から、粘着剤層と研磨定盤との界面における180度引きはがし粘着力が1.0N/cm以上、6.5N/cm以下であることが好ましい。
【0018】
粘着剤層を構成する材料としては、前記の粘着力を有するものであれば、特に限定されるものではない。具体的には各種粘着剤やテープや紙、布帛等の単に粘着剤の支持に用いられる基材の表裏両面に粘着剤を付与したテープあるいはシート状の材料、例えば、両面粘着テープを挙げることができる。中でも、研磨層、クッション層との貼り合わせが容易な点や、特に研磨定盤との界面側においては、使用時に離型紙をはがすことで粘着剤層を露出でき、また表裏両面の粘着力を独立して設計できる点で、両面粘着テープが好ましい。
【0019】
両面粘着テープの基材は特に限定されるものではない。具体的には紙、不織布、布、ガラスクロス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド等の樹脂フィルム、ポリエチレン、ポリウレタン、アクリル等の発泡体、アルミ、銅等の金属箔を挙げることができる。
両面粘着テープの粘着剤も特に限定されるものではない。具体的にはゴム系、アクリル系、シリコーン系の各種粘着剤を挙げることができる。また、基材を使用せず、粘着剤のみを均一なフィルム状にしたものについても、両面粘着テープに含まれる。
【0020】
本発明では、両面粘着テープにおいて、粘着面の180度引きはがし粘着力は、表裏面で同じであっても、異なっていても良い。特にクッション層にポリウレタン含浸不織布のような、被粘着面の接触面積が小さく両面粘着テープに対する粘着力が低いものを使用する場合においては、用いる両面粘着テープには、クッション層との界面の粘着力が高く、研磨定盤との界面の粘着力が低い両面粘着テープを使用することが好ましい。
【0021】
本発明における粘着剤層の形成方法としては特に限定されるものではない。具体的には、各種粘着剤,粘着剤溶液を刷毛塗り,スプレーコーティング,スピンコーティング,ディップコーティング等の各種塗布方法により研磨層,クッション層に塗布する方法、両面粘着テープを研磨層,クッション層にラミネーターを用いて圧着する方法等を挙げることができる。
【0022】
本発明における研磨パッドは、単層でも複数の層から構成されていても好ましく使用することができる。ただし、本発明における研磨パッドをCMPによる半導体ウェハの平坦化に使用する場合は、ウェハのうねりへの追随性に優れる点から、研磨パッドは粘着剤層以外の層として、硬度の異なる少なくとも二つの層が用いられていることが好ましい。さらに研磨パッドを構成する層の硬度は、最表面の硬度が、粘着剤層以外の層であって該層に最近接する層の硬度よりも高いことが好ましい。この場合、最表面の硬度の高い層が研磨層、粘着剤層以外の層であって該層に最近接する硬度の低い層がクッション層として機能する。すなわち、単層の場合は研磨層、両面粘着テープA’をこの順に貼り合わせたもの、二層の場合は研磨層、両面粘着テープA’、クッション層、両面粘着テープB’をこの順に貼り合わせたものとなる。なお、両面粘着テープA’,両面粘着テープB’は同一のものであっても、異なるものであっても良い。
【0023】
最表面の層すなわち研磨層の硬度は、マイクロゴムA硬度で80度以上であることが好ましい。マイクロゴムA硬度が80度未満である場合は、平坦化特性が悪化する傾向があるため好ましくない。90度以上であることがさらに好ましい。最表面の層に隣接する層すなわちクッション層の硬度は、研磨層の硬度より低いことが好ましく、良好なクッション性を得るためには10度以上低いことがより好ましい。なお、本発明におけるマイクロゴムA硬度とは、高分子計器(株)製マイクロゴム硬度計MD−1で測定した値をいう。マイクロゴム硬度計MD−1は、従来の硬度計では測定が困難であった薄物,小物の試料の硬度測定を可能にしたものであり、スプリング式ゴム硬度計(デュロメータ)A型の約1/5の縮小モデルとして設計,製作されているため、その測定値は、スプリング式ゴム硬度計A型での測定値と同一のものとして考えることができる。なお、通常の研磨パッドは、研磨層または硬質層の厚みが5mm以下と薄すぎるため、スプリング式ゴム硬度計は評価できないが、該マイクロゴム硬度計MD−1では評価できる。
【0024】
本発明における研磨パッドを構成する研磨層、クッション層の材質や構造は特に限定されるものではない。
【0025】
本発明における研磨層の材質は特に限定されるものではない。具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリイミド、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ABS樹脂、ベークライト、エポキシ樹脂/紙,エポキシ樹脂/繊維等の各種積層板、FRP、天然ゴム、ネオプレンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の各種ゴム等を使用することができる。
【0026】
本発明の研磨層は、研磨レートを高く、ダスト,スクラッチを少なくできる点で発泡構造を有することが好ましい。研磨パッドへの発泡構造の形成方法としては公知の方法が使用できる。例えば、単量体もしくは重合体中に各種発泡剤を配合し、後に加熱等により発泡させる方法、単量体もしくは重合体中に中空のマイクロビーズを分散して硬化させ、マイクロビーズ部分を独立気泡とする方法、溶融した重合体を機械的に撹拌して発泡させた後、冷却硬化させる方法、重合体を溶媒に溶解させた溶液をシート状に成膜した後、重合体に対する貧溶媒中に浸漬し溶媒のみを抽出する方法、単量体を発泡構造を有するシート状高分子中に含浸させた後、重合硬化させる方法等を挙げることができる。なお、本発明における研磨パッドの発泡構造は連続気泡、独立気泡のいずれであっても良いが、連続気泡の場合は研磨加工時に研磨剤が研磨パッド内部に浸透し、硬度,弾性率等の研磨パッド物性が経時的に変化することで研磨特性が悪化するおそれがあるため、独立気泡の方が好ましい。これらの中でも研磨層の発泡構造の形成や気泡径のコントロールが比較的簡便であり、また研磨層の作製も簡便な点で、単量体を発泡構造を有するシート状高分子中に含浸させた後、重合硬化させる方法が好ましい。
【0027】
研磨層の平均気泡径は、独立気泡の場合500μm以下であることが、グローバル平坦性やローカル平坦性が良好である点で好ましい。平均気泡径が300μm以下、さらには100μm以下であることがさらに好ましい。
【0028】
研磨層の密度は0.5〜1.0g/cm3であることが好ましい。0.5g/cm3より低いと曲げ弾性率の低下によりグローバル平坦性が不良になる傾向があり、1.0g/cm3より高いと曲げ弾性率の増大によりユニフォーミティが悪化したり、研磨後の半導体基板表面にスクラッチ,ダストが発生しやすい傾向があるため、あまり好ましくない。0.6〜0.9g/cm3であることがさらに好ましい。
【0029】
次に本発明の研磨パッドに用いる研磨層を得る方法について、例を挙げて具体的に説明する。本発明に用いられる研磨層は好ましく発泡構造を有するシート状高分子に樹脂原料を含浸し、該樹脂原料を樹脂化して得ることができる。このような方法によって得た研磨層は、微細な気泡を適度に含有し、また、研磨層に含まれる気泡の調整も容易であり、また、硬度の調整も容易である。そして恐らくはその構造的な特徴により、研磨特性に優れたものとして得ることができる。
【0030】
発泡構造を有するシート状高分子の材質は、樹脂原料が含浸できるものであれば特に限定されるものではない。具体的にはポリウレタン、ポリウレア、軟質塩化ビニル、天然ゴム、ネオプレンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の各種ゴム等を主成分とした樹脂シートや布、不織布、紙等が挙げられる。また、これらのシート状高分子には、製造される研磨パッドの特性改良を目的として、研磨剤、潤滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、安定剤等の各種添加剤が添加されていても良い。これらの中でも、気泡径が比較的容易にコントールできる点でポリウレタンを主成分とする素材が好ましい。ポリウレタンとは、ポリイソシアネートの重付加反応または重合反応に基づき合成される高分子である。ポリイソシアネートの対称として用いられる化合物は、含活性水素化合物、すなわち、二つ以上のポリヒドロキシ基、あるいはアミノ基含有化合物である。ポリイソシアネートとして、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなど挙げることができるがこれに限定されるものではない。ポリヒドロキシ基含有化合物としてはポリオールが代表的であり、ポリエーテルポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、エポキシ樹脂変性ポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、シリコーンポリオール等が挙げられる。硬度、気泡径および発泡倍率によって、ポリイソシアネートとポリオール、および触媒、発泡剤、整泡剤の組み合わせや最適量を決めることが好ましい。
【0031】
発泡構造を有するシート状高分子は気泡を含有するが、平均気泡径は、使用する樹脂原料およびシート状高分子の種類や、製造される研磨層の特性により定められるべきものであり、一概にはいえないが、例えばポリウレタンを使用する場合は500μm以下であることが、製造される研磨層のグローバル平坦性や半導体基板の局所的凹凸の平坦性であるローカル平坦性が良好である点で好ましい。平均気泡径が300μm以下、さらには100μm以下であることがさらに好ましい。なお、平均気泡径とは研磨層断面を倍率200倍でSEM観察し、次に記録されたSEM写真の気泡径を画像処理装置で測定し、その平均値を取ることにより測定した値をいう。
【0032】
発泡構造を有するシート状高分子の密度は、使用する樹脂原料およびシート状高分子の種類や、製造される研磨層の特性により定められるべきものであり、一概にはいえないが、例えばポリウレタンを使用する場合は0.5〜1.0g/cm3であることが好ましい。0.5g/cm3より低いと製造される研磨層の曲げ弾性率の低下によりグローバル平坦性が不良になる傾向があり、1.0g/cm3より高いと製造される研磨層の曲げ弾性率の増大によりユニフォーミティが悪化したり、研磨後の半導体基板表面にスクラッチ,ダストが発生しやすい傾向があるため、あまり好ましくない。0.6〜0.9g/cm3であることがさらに好ましい。なお、密度は日本工業規格(JIS)K 7222記載の方法により測定した値をいう。
【0033】
含浸する樹脂原料は付加重合、重縮合、重付加、付加縮合、開環重合等の重合反応をするものであれば種類は特に限定されるものではない。具体的にはビニル化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、ジカルボン酸等が挙げられる。これらの中でも、シート状高分子への含浸,重合が容易な点でビニル化合物が好ましい。具体的にはメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、メチル(α−エチル)アクリレート、エチル(α−エチル)アクリレート、プロピル(α−エチル)アクリレート、ブチル(α−エチル)アクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、N−イソプロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、アクリロニトリル、アクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、アリルメタクリレート等が挙げられる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、メチル(α−エチル)アクリレート、エチル(α−エチル)アクリレート、プロピル(α−エチル)アクリレート、ブチル(α−エチル)アクリレートがシート状高分子への含浸,重合が容易な点で好ましい。なお、これらの樹脂原料は1種であっても2種以上を混合しても良い。また、これらの樹脂原料には、製造される研磨層の特性改良を目的として、研磨剤、潤滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、安定剤等の各種添加剤が添加されていても良い。
【0034】
本発明の研磨層に使用される樹脂原料を重合させたり硬化させる重合開始剤や硬化剤としては特に限定されるものではなく、樹脂原料の種類に応じて適宜使用することができる。例えば樹脂原料にビニル化合物を使用した場合は、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、イソプロピルパーオキシジカーボネート等のラジカル開始剤を使用することができる。また、酸化還元系の重合開始剤、例えばパーオキサイドとアミン類の組み合わせを使用することもできる。また、これらの重合開始剤,硬化剤は、1種であっても2種以上を混合しても使用できる。
【0035】
また、本発明においては、樹脂原料が入った容器中で、発泡構造を有するシート状高分子に樹脂原料を接触させ、内部に該樹脂原料を含有させて重合・硬化させる方法が採用できる。なお、その際、含浸速度を速める目的で、加熱、加圧、減圧、攪拌、振盪、超音波振動等の処理を施すことも好ましい。
【0036】
発泡構造を有するシート状高分子中への樹脂原料の含浸量は、使用する樹脂原料およびシート状高分子の種類や、製造される研磨層の特性により定められるべきものであり、一概にはいえないが、例えば樹脂原料としてメチルメタクリレート、シート状高分子としてポリウレタンを使用した場合においては、重合硬化物中の樹脂原料の混合物から重合される重合体とポリウレタンの含有比率が重量比で40/60〜70/30であることが好ましい。樹脂原料の混合物から得られる重合体の含有比率が重量比で40に満たない場合は、曲げ弾性率の低下によりグローバル平坦性が不良になる傾向があるため好ましくない。また、含有比率が70を越える場合は、曲げ弾性率の増大によりユニフォーミティが悪化したり、ダスト、スクラッチが増加する傾向にあるため好ましくない。樹脂原料から重合される重合体とポリウレタンの含有比率が重量比で40/60〜65/35であることがさらに好ましい。なお、重合硬化物中の樹脂原料から得られる重合体およびポリウレタンの含有率は熱分解ガスクロマトグラフィ/質量分析手法により測定することができる。本手法で使用できる装置としては、熱分解装置としてダブルショットパイロライザー“PY−2010D”(フロンティア・ラボ社製)を、ガスクロマトグラフ・質量分析装置として、“TRIO−1”(VG社製)を挙げることができる。
【0037】
重合硬化方法としては、樹脂原料を含浸した発泡構造を有するシート状高分子をガスバリア性材料からなるモールド内に挿入し、加熱する方法が挙げられるが、この方法に限定されるものではない。
【0038】
ガスバリア性の材料としては、無機ガラス、アルミニウム,銅,鉄,SUS等の金属、ポリビニルアルコール(PVA),エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA),ポリアミド等のガスバリア性を有する樹脂,フィルム、多層押出成型やラミネート,コーティング等の方法により作製された、ポリビニルアルコール(PVA),エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA),ポリアミド等のガスバリア性を有する樹脂とポリオレフィン系樹脂の積層樹脂,フィルム等が挙げられる。この中でも耐熱性があり、製造される研磨パッドの表面性が良好な点で、無機ガラス,金属が好ましい。
【0039】
樹脂原料を含浸した発泡構造を有するシート状高分子をガスバリア性材料からなるモールド内へ挿入する方法は、特に限定されるものではない。具体的には、樹脂板の周囲に軟質塩化ビニル,ネオプレンゴム,ブタジエンゴム,スチレンブタジエンゴム,エチレンプロピレンゴム等のガスバリア性を有する弾性体からなるガスケットを配し、そのガスケットを介して2枚のガスバリア性材料からなる板で樹脂板を挟み込む方法、ガスバリア性材料からなる筐体中に樹脂板を挿入し密閉する方法、ガスバリア性フィルムからなる袋中に樹脂板を挿入し密閉する方法等が挙げられる。また、袋のように重合硬化中に破れる可能性がある場合においては、それをさらにガスバリア性を有する筐体中に入れることも好ましい。なお、ガスバリア性材料からなるモールド内に挿入せずに重合硬化した場合には、樹脂板から樹脂原料が揮発することにより、製造される研磨層の品質再現性が不十分になる傾向があり、この結果、研磨特性が不安定になる傾向があるため好ましくない。
【0040】
また、発泡構造を有するシート状高分子への樹脂原料の含浸工程、樹脂原料を含浸した発泡構造を有するシート状高分子の、ガスバリア性材料からなるモールド内への挿入工程の順序は特に限定されるものではない。具体的には、(1)樹脂原料が入った槽中にシート状高分子を浸漬して樹脂原料を含浸させた後、槽から取り出し、ガスバリア性材料からなるモールドへ挿入する方法。(2)シート状高分子をガスバリア性材料からなるモールドへ挿入した後、モールド内に樹脂原料を注入,密閉し、樹脂原料を含浸させる方法。を挙げることができる。中でも、(2)は樹脂原料臭気の飛散がなく作業環境が良好な点で好ましい。
【0041】
重合硬化のための加熱方法も特に限定されるものではない。具体的には熱風オーブン等の空気浴での加熱、水浴,油浴での加熱、ジャケット,ホットプレスによる加熱等が挙げられる。中でも熱媒体の熱容量が大きく、重合硬化時の重合発熱の速やかな放散が可能な点で、水浴,油浴,ジャケットでの加熱が好ましい。
【0042】
加熱温度,時間は、樹脂原料,重合開始剤の種類,量、樹脂板の厚み等により定められるべきものであるが、例えば樹脂原料にメチルメタクリレート、重合開始剤にアゾビスイソブチロニトリル,シート状高分子にポリウレタンを使用した場合においては、70℃,10時間程度加熱後、120℃,3時間程度加熱することにより重合硬化することができる。
【0043】
なお、加熱以外の重合硬化方法としては光,電子線,放射線照射による重合硬化を挙げることができる。なお、その際、樹脂原料中には必要に応じて重合開始剤,増感剤等を配合することが好ましい。
【0044】
重合硬化物は、例えば樹脂原料にビニル化合物,シート状高分子にポリウレタンを使用した場合、ビニル化合物から得られる重合体とポリウレタンを一体化して含有することが、研磨層にした際、その全面において研磨特性が安定するため好ましい。ここで、ビニル化合物から得られる重合体とポリウレタンを一体化して含有するとは、ビニル化合物から得られる重合体の相とポリウレタンの相が分離された状態ではないという意味であるが、定量的に表現すると、研磨層の中で研磨機能を本質的に有する層の色々な箇所をスポットの大きさが50μmの顕微赤外分光装置で観察した赤外スペクトルが、ビニル化合物から得られる重合体の赤外吸収ピークとポリウレタンの赤外吸収ピークを有しており、色々な箇所の赤外スペクトルがほぼ同一であることである。ここで使用される顕微赤外分光装置としては、“IRμs”(SPECTRA−TECH社製)を挙げることができる。
【0045】
重合硬化物を必要な厚みまで表,裏面を研削加工するか、必要な厚みにスライス加工することで研磨層を完成することができる。なお、研削加工にはNCルーター,ダイヤモンドディスク,ベルトサンダー等の装置等、スライス加工としてはバンドナイフ,かんな板等の装置等、特に限定されるものではなく公知の装置を使用することができる。
【0046】
研磨層の厚みは0.1〜10mmであることが好ましい。0.1mmより薄いと該研磨パッドの下地として好ましく使用されるクッション層またはその下層に位置する研磨定盤の機械的特性が、該研磨層そのものの機械的特性よりも研磨特性に顕著に反映されるようになり、一方、10mmより厚いとクッション層の機械的特性が反映されなくなり、半導体基板のうねりに対する追随性が低下しユニフォーミティが悪化する傾向がある。0.2〜5mm、さらには0.5〜2mmであることがより好ましい。
【0047】
本発明における研磨層の表面には、研磨スラリーの保持性,流動性の向上、研磨層表面からの研磨屑除去効率の向上等を目的として、溝,孔等の加工を施すことが好ましい。研磨層表面への溝,孔の形成方法は特に限定されるものではない。具体的には、研磨層表面をルーター等の装置を使用して切削加工することにより溝を形成する方法、研磨層表面に加熱された金型,熱線等を接触させ、接触部を溶解させることにより溝を形成する方法、溝の形成された金型等を使用し、初めから溝を形成した研磨層を成形する方法、ドリル,トムソン刃等で孔を形成する方法等が挙げられる。また、溝,孔の形状,径も特に限定されるものではない。具体的には、碁盤目状、ディンプル状、スパイラル状、同心円状等が挙げられる。
【0048】
本発明におけるクッション層の材質は特に限定されるものではない。具体的には現在一般的に使用されているポリウレタン含浸不織布、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の各種プラスチックの発泡体、ネオプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム等の各種ゴムおよびその発泡体等を使用することができる。また、クッション層が発泡体である場合、その気泡は連続気泡、独立気泡のどちらでも良い。気泡の形成方法としては特に限定されるものではない。具体的には、クッション層材質中に発泡剤を混合したのち加熱発泡させる方法、クッション層材質中に熱膨張性の微粒子を混合したのち加熱し微粒子を発泡させる方法、クッション層材質中に中空微粒子を混合したのち硬化する方法、クッション層材質中に気泡を機械的に混合した後硬化する方法、クッション層材質を良溶媒中に溶解した溶液を貧溶媒中に浸漬し、湿式凝固する方法等が挙げられる。
【0049】
本発明では、クッション層に各種ゴムの無発泡体および各種プラスチックや各種ゴムの発泡体を使用すると、クッション層自体の剛性が高いため、研磨中研磨パッドに多少の変形や反りが生じても研磨パッドが前記の両面粘着テープB’と研磨定盤の界面ではがれにくいことや、両面粘着テープに対する被粘着面の接触面積が大きいため前記の両面粘着テープA’とクッション層との界面及び、クッション層と前記の両面粘着テープB’の界面の粘着力が高く、研磨中に研磨パッドが、前記の両面粘着テープA’とクッション層との界面や、クッション層と前記の両面粘着テープB’の界面からはがれにくく、両面粘着テープに粘着力が低いものを使用できる傾向があり、本発明の効果が発現しやすいため好ましい。この場合、前記の両面粘着テープB’に、クッション層との界面の粘着力が高く、研磨定盤との界面の粘着力が低い両面粘着テープを使用すると、研磨中の研磨定盤への粘着力が大きくできるため研磨特性が良好で、かつ研磨パッドの貼り替え等の際には、はがしやすく取り扱いが容易であるといったような、研磨特性の維持と取り扱いの容易さを両立した研磨パッドが得られ、また前記の両面粘着テープA’に、研磨層との界面の粘着力が高く、クッション層との界面の粘着力が低い両面粘着テープを使用すると、研磨特性の低下等の理由で研磨パッドを交換する必要が生じた場合に、研磨定盤にクッション層を固着した状態で、特性の低下した研磨層のみをクッション層から取り外した後、新しい研磨層を貼り付けることにより交換することが容易に可能であるため好ましい。
【0050】
なお、クッション層が各種プラスチックや各種ゴムの発泡体である場合、その密度は0.5g/cm3以上であることが好ましい。0.5g/cm3 未満の場合は被粘着面の接触面積が小さくなり、両面粘着テープとの界面の粘着力が低くなる傾向がある。
【0051】
クッション層の好ましい厚みは、0.1〜10mmである。0.1mmより小さい場合は、ユニフォーミティが悪化する傾向がある。また10mmより大きい場合は、グローバル平坦性,ローカル平坦性が損なわれる傾向がある。0.2〜5mm、さらには0.5〜2mmであることが好ましい。
【0052】
本発明の研磨パッドの研磨対象は特に限定されるものではないが、半導体基板の研磨に好ましく使用することができる。さらに具体的には、半導体ウェーハ上に形成された絶縁層または金属配線の表面が研磨対象として好ましい。具体的には、絶縁層としては金属配線の層間絶縁膜や下層絶縁膜、素子分離に使用されるシャロートレンチアイソレーション(STI)等を、また金属配線としてはアルミ、タングステン、銅等を挙げることができ、構造的にはダマシン、デュアルダマシン、プラグ等がある。絶縁膜は現在酸化シリコンが主流であるが、遅延時間の問題で低誘電率絶縁膜の使用が検討されつつあり、本発明の研磨パッドにおいてはそのいずれとも研磨対象となり得る。また金属配線に銅を使用した場合には、窒化珪素等のバリアメタルも研磨対象となる。また、半導体基板以外に、磁気ヘッド、ハードディスク、液晶ディスプレイ用カラーフィルター、プラズマディスプレイ用背面板等の光学部材、セラミックス、サファイア等の研磨にも好ましく使用することができる。
【0053】
次に、本発明の研磨パッドを使用した研磨装置および研磨方法について説明する。
【0054】
研磨装置としては特に限定されるものではないが、半導体基板の研磨に使用する場合は、研磨ヘッド、本発明の研磨パッドを固定するための研磨定盤、ならびに研磨ヘッド、研磨定盤もしくはその双方を回転させる手段を具備していることが好ましい。
【0055】
研磨方法としては、まず、本発明の研磨パッドを研磨装置の研磨定盤に研磨パッドが研磨ヘッドに対峙するように固着させる。半導体基板は研磨ヘッドに真空チャックなどの方法により固定される。研磨定盤を回転させ、研磨定盤の回転方向と同方向で研磨ヘッドを回転させて、研磨パッドに押しつける。この時に、研磨パッドと半導体基板の間に研磨剤が入り込む様な位置から研磨剤を供給する。押し付け圧は、研磨ヘッドに加える力を制御することにより通常行われる。押し付け圧力は0.01〜0.2MPaであることが良好な研磨特性を得られるため好ましい。
【0056】
本発明の研磨パッドを使用した半導体基板の研磨方法では、半導体基板の研磨を行う前に、コンディショナを用いて研磨パッド表面を粗化することが、良好な研磨特性を得るために好ましく実施される。コンディショナはダイヤモンドの砥粒を電着して固定したホイールであり、例えば、旭ダイヤモンド工業(株)のコンディショナ モデル名”CMP−M”、または”CMP−N”、または”CMP−L”などを具体例として挙げることができる。ダイヤモンド砥粒の粒径は10μmから300μmの範囲で選ぶことができる。コンディショナの押し付け圧力は0.005MPa〜0.2MPaの範囲で任意に選ばれる。また、1回または複数回の研磨を終了後、次の研磨の前にコンディショナを用いて研磨パッドをコンディショニングするバッチドレッシング、研磨と同時にドレッシングを行うインシチュドレッシングにいずれについても、研磨速度を安定させるために好ましく実施することができる。
【0057】
本発明により、研磨特性を維持しながら、研磨パッドの貼り替え等の際に取り扱いが容易な研磨パッド、さらには該研磨パッドを使用した研磨装置およびそれを用いた研磨方法を提供することができる。
【0058】
【実施例】
以下、実施例によって、さらに本発明の詳細を説明する。なお、各種評価は以下のようにして行った。
【0059】
粘着面の180度引きはがし粘着力は、JIS Z0237記載の方法により測定した。
【0060】
研磨層およびクッション層のマイクロゴムA硬度は、マイクロゴムA硬度計“MD−1”(高分子計器(株)製)により測定した。
【0061】
研磨層の密度は、JIS K 7222記載の方法により測定した。
【0062】
研磨層の平均気泡径は、走査型電子顕微鏡“SEM2400”(日立製作所(株)製 )を使用し、パッド断面を倍率200倍で観察した写真を画像処理装置で解析することにより、写真中に存在するすべての気泡径を計測し、その平均値を平均気泡径とした。
【0063】
研磨評価は次のようにして行った。
【0064】
1.テストウェーハ
(1)グローバル平坦性評価用テストウェーハ
酸化膜付き4インチシリコンウェーハ(酸化膜厚:2μm)に10mm角のダイを設置する。フォトレジストを使用してマスク露光を行い、RIEによって10mm角のダイの中に20μm幅、高さ0.7μmのラインを230μmのスペースで左半分にラインアンドスペースで配置し、230μm幅、高さ0.7μmのラインを20μmのスペースで右半分にラインアンドスペースで配置する。このようにして作製したグローバル平坦性評価用テストウェーハを使用した。
【0065】
(2)ユニフォーミティ評価用テストウェーハ
酸化膜付き4インチシリコンウェーハ(酸化膜厚:1μm)を使用した。
【0066】
2.研磨方法
試験すべき研磨層の下に両面接着テープ“442JS”(住友スリーエム(株)製)または“7021”((株)寺岡製作所製)を貼り付け、それをクッション層である不織布湿式ポリウレタンまたはアクリロニトリルブタジエンゴムシート”TKNL−7007−HP”(タイガースポリマー(株)製)に貼り合わせ、さらにその下に両面接着テープ“442JS”または”4591HL”(以上、住友スリーエム(株)製)または“7222”または“769”(以上、(株)寺岡製作所製)を貼り付け、二層の研磨パッドを作製した。次に研磨パッドを研磨機“LM−15E”(ラップマスターSFT(株)製)の定盤上に貼り付けた。その後ダイヤモンドコンディショナ“CMP−M”(旭ダイヤモンド工業(株)製)(直径142mm)を用い、押し付け圧力0.04MPa、研磨定盤回転数25rpm、コンディショナ回転数25rpmで研磨定盤と同方向に回転させ、純水を10ml/分で研磨パッド上に供給しながら5分間、研磨パッドのコンディショニングを行った。純水を100ml/分で研磨パッド上に供給しながら研磨パッド上を2分間洗浄した後に、グローバル平坦性評価用テストウェーハを研磨ヘッドに取り付け、取扱説明書に記載された使用濃度の研磨スラリー“SC−1”(キャボット社製)を35ml/分で研磨パッド上に供給しながら、研磨圧力0.04MPa、研磨定盤回転数45rpm、研磨ヘッド回転数45rpmで研磨定盤と同方向に回転させ、所定時間研磨を行った。ウェーハ表面を乾燥させないようにし、直ちに純水をかけながらポリビニルアルコールスポンジでウェーハ表面を洗浄し、乾燥圧縮空気を吹き付けて乾燥した。グローバル平坦性評価用テストウェーハのセンタ10mmダイ中の20μmラインと230μmラインの酸化膜厚みを“ラムダエース”VM−2000(大日本スクリーン製造(株)製)を使用して測定し、それぞれの厚みの差をグローバル平坦性として評価した。
【0067】
また上記と同じコンディショニングを行い、表面の酸化膜の厚みを、あらかじめ“ラムダエース”VM−2000(大日本スクリーン製造(株)製)を使用して決められた198点につき測定した、ユニフォーミティ評価用テストウェーハを研磨ヘッドに取り付け、取扱説明書に記載された使用濃度の研磨スラリー“SC−1”(キャボット社製)を35ml/分で研磨パッド上に供給しながら、研磨圧力0.04MPa、研磨定盤回転数45rpm、研磨ヘッド回転数45rpmで研磨定盤と同方向に回転させ、所定時間研磨を行った。ウェーハ表面を乾燥させないようにし、直ちに純水をかけながらポリビニルアルコールスポンジでウェーハ表面を洗浄し、自然状態に放置して乾燥を行った後、研磨後の酸化膜の厚みを“ラムダエース”VM−2000(大日本スクリーン製造(株)製)を使用して決められた198点につき測定して、下記(1)式により各々の点での研磨速度を算出し、下記(2)式によりユニフォーミティを算出した。
【0068】
【0069】
【0070】
実施例1
ポリプロピレングリコール100重量部とジフェニルメタンジイソシアネート90重量部と水0.6重量部とアミン系触媒1.1重量部とシリコーン整泡剤1.0重量部をRIM成型機で混合して、金型に吐出して加圧成型を行い、厚み3.0mmの発泡ポリウレタンシート(マイクロゴムA硬度:47度,密度:0.73g/cm3、平均気泡径:35μm)を作製した。該発泡ポリウレタンシートを、アゾビスイソブチロニトリル0.2重量部を添加したメチルメタクリレート90重量部、エチレングリコールジメタクリレート5重量部、N−フェニルマレイミド5重量部の混合液に30分間浸漬した。次にメチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、N−フェニルマレイミドが含浸した該発泡ポリウレタンシートを、塩化ビニル製ガスケットを介して2枚のガラス板間に挟み込んで、70℃で10時間、120℃で3時間加熱することにより重合硬化させた。ガラス板間から離型した後、50℃で真空乾燥を行った。このようにして得られた硬質発泡シートを厚み1.25mmにスライス加工することにより研磨層を作製した。得られた研磨パッドのマイクロゴムA硬度は92度、密度は0.76g/cm3、平均気泡径は40μm、研磨パッド中のポリ(メチルメタクリレート)とポリ(エチレングリコールジメタクリレート)とポリ(N−フェニルマレイミド)合計の含有率は51重量%であった。該研磨層を直径380mmの円に切り取り、その表面に幅2mm、深さ0.5mm、ピッチ幅15mmの格子状の溝加工を施した。
【0071】
次にこの研磨層に両面接着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製、研磨層側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm、クッション層側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm)を貼り付け、それをクッション層である不織布湿式ポリウレタン(厚み1mm、マイクロゴムA硬度53度)の上に貼り合わせ、さらにクッション層の下に両面接着テープ“7222”((株)寺岡製作所製、クッション層側180度引きはがし粘着力:6.7N/cm、研磨定盤側180度引きはがし粘着力:5.1N/cm)を貼り付け、二層の研磨パッドを作製し、該二層研磨パッドを研磨機の定盤上に貼り付け、研磨評価を行った。
【0072】
研磨中に研磨パッドがはがれることはなかった。また研磨終了後、研磨定盤から研磨パッドを容易にはがすことができた。グローバル平坦性評価用テストウェーハの20μm幅配線領域と230μm幅配線領域のグローバル段差が0.2μmになった研磨時間は4分であった。ユニフォーミティは9.0%であった。
【0073】
実施例2
実施例1で作製した研磨層に両面接着テープ“7021” ((株)寺岡製作所製、研磨層側180度引きはがし粘着力:5.4N/cm、クッション層側180度引きはがし粘着力:5.4N/cm)を貼り付け、それをクッション層であるアクリロニトリルブタジエンゴムシート”TKNL−7007−HP”(タイガースポリマー(株)製、厚み:1mm,マイクロゴムA硬度:70度)の上に貼り合わせ、さらにクッション層の下に両面接着テープ“769”((株)寺岡製作所製、クッション層側180度引きはがし粘着力:4.4N/cm、研磨定盤側180度引きはがし粘着力:2.5N/cm)を貼り付け、二層の研磨パッドを作製し、該二層研磨パッドを研磨機の定盤上に貼り付け、実施例1と同様に研磨評価を行った。
【0074】
研磨中に研磨パッドがはがれることはなかった。また研磨終了後、研磨定盤から研磨パッドを容易にはがすことができた。グローバル平坦性評価用テストウェーハの20μm幅配線領域と230μm幅配線領域のグローバル段差が0.2μmになった研磨時間は4分であった。ユニフォーミティは8.9%であった。
【0075】
比較例1
実施例1で作製した研磨層に両面接着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製、研磨層側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm、クッション層側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm)を貼り付け、それをクッション層である不織布湿式ポリウレタン(厚み1mm、マイクロゴムA硬度53度)の上に貼り合わせ、さらにクッション層の下に両面接着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製、クッション層側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm、研磨定盤側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm)を貼り付け、実施例1と同様に研磨評価を行った。
【0076】
研磨中に研磨パッドがはがれることはなかっが、研磨終了後、研磨定盤から研磨パッドをはがす際、研磨定盤上に両面粘着テープの粘着剤が残り、はがすことが困難であった。グローバル平坦性評価用テストウェーハの20μm幅配線領域と230μm幅配線領域のグローバル段差が0.2μmになった研磨時間は4分であった。ユニフォーミティは9.0%であった。
【0077】
比較例2
実施例1で作製した研磨層に両面接着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製、研磨層側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm、クッション層側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm)を貼り付け、それをクッション層である不織布湿式ポリウレタン(厚み1mm、マイクロゴムA硬度53度)の上に貼り合わせ、さらにクッション層の下に両面接着テープ“4591HL”(住友スリーエム(株)製、クッション層側180度引きはがし粘着力:4.3N/cm、研磨定盤側180度引きはがし粘着力:0.2N/cm)を貼り付け、実施例1と同様に研磨評価を行った。
【0078】
研磨中に研磨パッドの一部がはがれた。グローバル平坦性評価用テストウェーハの20μm幅配線領域と230μm幅配線領域のグローバル段差が0.2μmになった研磨時間は8分であった。ユニフォーミティは24.8%であった。
【0079】
【発明の効果】
本発明により、研磨特性を維持しながら、研磨パッドの貼り替え等の際に取り扱いが容易な研磨パッド、さらには該研磨パッドを使用した研磨装置およびそれを用いた研磨方法を提供することができる。
【発明の属する技術分野】
本発明は研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法に関するものであり、さらには、シリコンなど半導体基板上に形成される絶縁層の表面や金属配線の表面を機械的に平坦化する工程に利用できる研磨パッド、研磨装置、およびそれを用いた研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体メモリに代表される大規模集積回路(LSI)は、年々集積化が進んでおり、それに伴い大規模集積回路の製造技術も高密度化が進んでいる。さらに、この高密度化に伴い、半導体デバイス製造箇所の積層数も増加している。その積層数の増加により、従来は問題とならなかった積層にすることによって生ずる半導体ウェーハ主面の凹凸が問題となっている。その結果、例えば日経マイクロデバイス1994年7月号50〜57頁記載のように、積層することによって生じる凹凸に起因する露光時の焦点深度不足を補う目的で、あるいはスルーホール部の平坦化による配線密度を向上させる目的で、化学的機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)技術を用いた半導体ウェーハの平坦化が検討されている。
【0003】
一般にCMP装置は、被研磨物である半導体ウェーハを保持する研磨ヘッド、被研磨物の研磨処理をおこなうための研磨パッド、前記研磨パッドを保持する研磨定盤から構成されている。そして、半導体ウェーハの研磨処理は研磨剤と薬液からなる研磨スラリーを用いて、半導体ウェーハと研磨パッドを相対運動させることにより、半導体ウェーハ表面の層の突出した部分を除去し、ウェーハ表面の層を滑らかにするものである。この半導体ウェーハの研磨加工時の研磨速度は、例えば半導体ウェーハの主面に成膜された酸化シリコン(SiO2)膜では、半導体ウェーハと研磨パッドの相対速度および荷重にほぼ比例している。そのため、半導体ウェーハの各部分を均一に研磨加工するためには、半導体ウェーハにかかる荷重を均一にする必要がある。
【0004】
しかし、研磨ヘッドに保持した半導体基板の表面は、例えば半導体基板の元々の反り等の変形により、全体的にはうねりを有することが多い。そのため、半導体基板の各部分に均一に荷重を与えるためには、研磨パッドを前述したような半導体基板のうねりに倣って接触させるという点で、柔らかい研磨パッドを用いることが望ましい。しかし、柔らかい研磨パッドを用いて半導体基板の一主面に形成された絶縁層等の凹凸を平坦化するための研磨加工をおこなう場合、前記半導体基板のうねりに対する追随性は向上させることができるが、半導体基板表面上の局所的な凹凸に倣って研磨パッドが変形するため、凸部だけでなく凹部も研磨してしまい平坦性は悪くなってしまう。これに対し、硬い研磨パッドを用いて同様に半導体基板の研磨加工をおこなう場合は、前述した柔らかい研磨パッドを用いた場合とは逆に半導体基板表面の局所的な凹凸の平坦性を向上することができるが、半導体基板の全体的なうねりに対する追随性の観点では悪くなり、半導体基板全体にわたって均一な研磨を達成することが困難になる。この様な不均一な研磨加工はアルミ配線を露出させたり、研磨加工後の酸化シリコン絶縁膜面の厚みが部分毎に違うために例えばスルーホール径の不揃いや積層起因の凹凸を平坦化できず露光時の焦点深度が不足する原因となる。
【0005】
この部分的な平坦性と全体的な追随性を向上するという相反する要求を満たすための研磨パッドに関する従来技術としては、特開平6−21028号公報に示される二層パッドが挙げられる。特開平6−21028号公報に示される二層パッドは、体積弾性率が4psi〜20psiの応力の範囲で250psi/psi以下のクッション層に支持される半導体基板と直に接触する研磨層がそれより大きい体積弾性率という構成である。その目的は、クッション層に半導体基板の全体のうねりを吸収させる一方、研磨層はある程度の面積以上(たとえば、ダイの間隔以上)の湾曲に耐えるようにすることである。
【0006】
現在使用されている代表的な研磨パッドとしては、研磨層である硬質発泡ポリウレタン(例:“IC−1000”(ロデール・ニッタ(株)製))、フィルム基材の両面粘着テープA、クッション層であるポリウレタン含浸不織布(例:“Suba400”(ロデール・ニッタ(株)製))、フィルム基材の両面粘着テープBをこの順に貼り合わせた二層構造の研磨パッドが挙げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クッション層にポリウレタン含浸不織布を使用した場合においては、両面粘着テープに対する被粘着面の接触面積が小さいため、前記の両面粘着テープAとクッション層との界面及び、クッション層と前記の両面粘着テープBの界面の粘着力が低い。そのため研磨中に、研磨パッドが、前記の両面粘着テープAとクッション層との界面や、クッション層と前記の両面粘着テープBの界面からはがれることにより、研磨特性が悪化することが懸念され、現在はその防止のために前記の両面粘着テープA、両面粘着テープBのいずれも、クッション層との界面の粘着力の非常に高いものが使用されている。
【0008】
また、クッション層にポリウレタン含浸不織布を使用した場合はクッション層自体の剛性が低いため、研磨中研磨パッドに多少の変形や反りが生じただけでも研磨パッドが前記の両面粘着テープBと研磨定盤の界面ではがれやすく、それにより研磨特性が悪化することが懸念される。そのため現在はその防止のために前記の両面粘着テープBには、研磨定盤との界面の粘着力が非常に高いものが使用されている。
【0009】
なお、前記の両面粘着テープAは研磨層との界面の粘着力も非常に高いものが使用されている。すなわち、現在は前記の両面粘着テープA、両面粘着テープBのいずれも、表裏面ともに粘着力の非常に高いものが使用されている。
【0010】
しかしながら、特に両面粘着テープBについては、研磨定盤との界面の粘着力が高すぎるため、研磨特性の低下等の理由で研磨パッドを貼り替える際、研磨定盤上に両面粘着テープの粘着剤が残る、研磨パッドをはがすために大きな力が必要、研磨定盤への研磨パッドの貼り付けを失敗した場合にやり直しができない等、様々な問題点がある。また、ガラス研磨等に使用される単層構造の研磨パッド等、それ以外の各種研磨パッドにおいても、研磨定盤からの研磨パッドのはがれの抑制に主眼がおかれ、両面粘着テープには研磨定盤との界面の粘着力が高いものが使用されているため、同様の問題点がある。
【0011】
また、クッション層に各種ゴムの無発泡体および発泡体、各種プラスチックの発泡体を使用した場合においては、ポリウレタン含浸不織布に比べて耐久性があるため、研磨パッドの交換の必要性が生じた場合に研磨層のみを交換し、クッション層を再利用することが可能であり、コスト的にも有利であるが、従来、両面粘着テープAにはクッション層との界面の粘着力が非常に高いものが使用されていたため研磨層のみの交換は容易でなかった。
【0012】
すなわち、従来の研磨パッドにおいては、研磨パッドの貼り替えの容易性等を考慮することはなかった。
【0013】
このように、各層の貼り合わせに用いる材料を如何様に設計するかについては、何らの検討もされてはいなかった。
【0014】
本発明の目的は、シリコン基板の上に形成された絶縁層または金属配線の表面を機械的に平坦化するための研磨パッドにおいて、研磨特性を維持しながら、研磨パッドの貼り替え等の際に取り扱いが容易な研磨パッド、さらには該研磨パッドを使用した研磨装置およびそれを用いた研磨方法を提供しようとするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題の解決に本発明は以下の構成からなる。すなわち、
(1)粘着剤層と他の単層または複数の層から構成される研磨パッドにおいて、前記粘着剤層と他の任意の層との界面及び前記粘着剤層と研磨定盤との界面の少なくとも一つの界面における180度引きはがし粘着力が1.0N/cm以上、6.5N/cm以下であることを特徴とする研磨パッド、
(2)研磨ヘッド、研磨ヘッドに対峙する前記の研磨パッド、該研磨パッドを固定する研磨定盤、ならびに、研磨ヘッドおよび/または研磨定盤を回転させるための駆動装置を具備することを特徴とする研磨装置、
(3)被研磨物を研磨ヘッドに固定し、研磨定盤に固定した前記の研磨パッドを該被研磨物と接触せしめた状態で研磨ヘッドおよび/または研磨定盤を回転せしめて研磨を行うことを特徴とする研磨方法、である。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の研磨パッドは、研磨パッドの貼り替え等の際に取り扱いが容易な研磨パッドを提供するために、前記粘着剤層と他の任意の層との界面及び前記粘着剤層と研磨定盤との界面の少なくとも一つの界面における180度引きはがし粘着力が1.0N/cm以上、6.5N/cm以下であることが必須である。好ましくは、1.5N/cm以上、6.0N/cm以下である。180度引きはがし粘着力が1.0N/cm未満である場合は、研磨中、研磨定盤からの研磨パッドのはがれや、クッション層からの研磨層のはがれが生じ、研磨特性が不良になる傾向が生じる。また、6.5N/cmを超える場合は、研磨定盤との粘着剤層との界面にあっては、研磨定盤との粘着力が高すぎるため、研磨パッドの貼り替えの際に、研磨定盤上に両面粘着テープの粘着剤が残り、研磨パッドをはがすために大きな力が必要、研磨定盤への研磨パッドの貼り付けを失敗した場合にやり直しができない等の問題が生じる。また、前記粘着剤層と他の任意の層との界面における180度引きはがし粘着力を6.5N/cm以下とすることにより、研磨層のみの交換も容易ならしめることができる。なお、本発明における180度引きはがし粘着力とは、JIS Z0237記載の方法により測定した値をいう。
【0017】
本発明では、研磨パッドの貼り替え等の際に取り扱いが容易であるという本発明の効果上、粘着剤層と他の単層または複数の層から構成される研磨パッドにおいて、前記粘着剤層と他の任意の層との界面及び前記粘着剤層と研磨定盤との界面の少なくとも一つの界面における180度引きはがし粘着力が1.0N/cm以上、6.5N/cm以下であれば良いが、研磨パッドの貼り替えがクッション層も含めて行われることが多いという現状から、粘着剤層と研磨定盤との界面における180度引きはがし粘着力が1.0N/cm以上、6.5N/cm以下であることが好ましい。
【0018】
粘着剤層を構成する材料としては、前記の粘着力を有するものであれば、特に限定されるものではない。具体的には各種粘着剤やテープや紙、布帛等の単に粘着剤の支持に用いられる基材の表裏両面に粘着剤を付与したテープあるいはシート状の材料、例えば、両面粘着テープを挙げることができる。中でも、研磨層、クッション層との貼り合わせが容易な点や、特に研磨定盤との界面側においては、使用時に離型紙をはがすことで粘着剤層を露出でき、また表裏両面の粘着力を独立して設計できる点で、両面粘着テープが好ましい。
【0019】
両面粘着テープの基材は特に限定されるものではない。具体的には紙、不織布、布、ガラスクロス、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド等の樹脂フィルム、ポリエチレン、ポリウレタン、アクリル等の発泡体、アルミ、銅等の金属箔を挙げることができる。
両面粘着テープの粘着剤も特に限定されるものではない。具体的にはゴム系、アクリル系、シリコーン系の各種粘着剤を挙げることができる。また、基材を使用せず、粘着剤のみを均一なフィルム状にしたものについても、両面粘着テープに含まれる。
【0020】
本発明では、両面粘着テープにおいて、粘着面の180度引きはがし粘着力は、表裏面で同じであっても、異なっていても良い。特にクッション層にポリウレタン含浸不織布のような、被粘着面の接触面積が小さく両面粘着テープに対する粘着力が低いものを使用する場合においては、用いる両面粘着テープには、クッション層との界面の粘着力が高く、研磨定盤との界面の粘着力が低い両面粘着テープを使用することが好ましい。
【0021】
本発明における粘着剤層の形成方法としては特に限定されるものではない。具体的には、各種粘着剤,粘着剤溶液を刷毛塗り,スプレーコーティング,スピンコーティング,ディップコーティング等の各種塗布方法により研磨層,クッション層に塗布する方法、両面粘着テープを研磨層,クッション層にラミネーターを用いて圧着する方法等を挙げることができる。
【0022】
本発明における研磨パッドは、単層でも複数の層から構成されていても好ましく使用することができる。ただし、本発明における研磨パッドをCMPによる半導体ウェハの平坦化に使用する場合は、ウェハのうねりへの追随性に優れる点から、研磨パッドは粘着剤層以外の層として、硬度の異なる少なくとも二つの層が用いられていることが好ましい。さらに研磨パッドを構成する層の硬度は、最表面の硬度が、粘着剤層以外の層であって該層に最近接する層の硬度よりも高いことが好ましい。この場合、最表面の硬度の高い層が研磨層、粘着剤層以外の層であって該層に最近接する硬度の低い層がクッション層として機能する。すなわち、単層の場合は研磨層、両面粘着テープA’をこの順に貼り合わせたもの、二層の場合は研磨層、両面粘着テープA’、クッション層、両面粘着テープB’をこの順に貼り合わせたものとなる。なお、両面粘着テープA’,両面粘着テープB’は同一のものであっても、異なるものであっても良い。
【0023】
最表面の層すなわち研磨層の硬度は、マイクロゴムA硬度で80度以上であることが好ましい。マイクロゴムA硬度が80度未満である場合は、平坦化特性が悪化する傾向があるため好ましくない。90度以上であることがさらに好ましい。最表面の層に隣接する層すなわちクッション層の硬度は、研磨層の硬度より低いことが好ましく、良好なクッション性を得るためには10度以上低いことがより好ましい。なお、本発明におけるマイクロゴムA硬度とは、高分子計器(株)製マイクロゴム硬度計MD−1で測定した値をいう。マイクロゴム硬度計MD−1は、従来の硬度計では測定が困難であった薄物,小物の試料の硬度測定を可能にしたものであり、スプリング式ゴム硬度計(デュロメータ)A型の約1/5の縮小モデルとして設計,製作されているため、その測定値は、スプリング式ゴム硬度計A型での測定値と同一のものとして考えることができる。なお、通常の研磨パッドは、研磨層または硬質層の厚みが5mm以下と薄すぎるため、スプリング式ゴム硬度計は評価できないが、該マイクロゴム硬度計MD−1では評価できる。
【0024】
本発明における研磨パッドを構成する研磨層、クッション層の材質や構造は特に限定されるものではない。
【0025】
本発明における研磨層の材質は特に限定されるものではない。具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリイミド、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ABS樹脂、ベークライト、エポキシ樹脂/紙,エポキシ樹脂/繊維等の各種積層板、FRP、天然ゴム、ネオプレンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の各種ゴム等を使用することができる。
【0026】
本発明の研磨層は、研磨レートを高く、ダスト,スクラッチを少なくできる点で発泡構造を有することが好ましい。研磨パッドへの発泡構造の形成方法としては公知の方法が使用できる。例えば、単量体もしくは重合体中に各種発泡剤を配合し、後に加熱等により発泡させる方法、単量体もしくは重合体中に中空のマイクロビーズを分散して硬化させ、マイクロビーズ部分を独立気泡とする方法、溶融した重合体を機械的に撹拌して発泡させた後、冷却硬化させる方法、重合体を溶媒に溶解させた溶液をシート状に成膜した後、重合体に対する貧溶媒中に浸漬し溶媒のみを抽出する方法、単量体を発泡構造を有するシート状高分子中に含浸させた後、重合硬化させる方法等を挙げることができる。なお、本発明における研磨パッドの発泡構造は連続気泡、独立気泡のいずれであっても良いが、連続気泡の場合は研磨加工時に研磨剤が研磨パッド内部に浸透し、硬度,弾性率等の研磨パッド物性が経時的に変化することで研磨特性が悪化するおそれがあるため、独立気泡の方が好ましい。これらの中でも研磨層の発泡構造の形成や気泡径のコントロールが比較的簡便であり、また研磨層の作製も簡便な点で、単量体を発泡構造を有するシート状高分子中に含浸させた後、重合硬化させる方法が好ましい。
【0027】
研磨層の平均気泡径は、独立気泡の場合500μm以下であることが、グローバル平坦性やローカル平坦性が良好である点で好ましい。平均気泡径が300μm以下、さらには100μm以下であることがさらに好ましい。
【0028】
研磨層の密度は0.5〜1.0g/cm3であることが好ましい。0.5g/cm3より低いと曲げ弾性率の低下によりグローバル平坦性が不良になる傾向があり、1.0g/cm3より高いと曲げ弾性率の増大によりユニフォーミティが悪化したり、研磨後の半導体基板表面にスクラッチ,ダストが発生しやすい傾向があるため、あまり好ましくない。0.6〜0.9g/cm3であることがさらに好ましい。
【0029】
次に本発明の研磨パッドに用いる研磨層を得る方法について、例を挙げて具体的に説明する。本発明に用いられる研磨層は好ましく発泡構造を有するシート状高分子に樹脂原料を含浸し、該樹脂原料を樹脂化して得ることができる。このような方法によって得た研磨層は、微細な気泡を適度に含有し、また、研磨層に含まれる気泡の調整も容易であり、また、硬度の調整も容易である。そして恐らくはその構造的な特徴により、研磨特性に優れたものとして得ることができる。
【0030】
発泡構造を有するシート状高分子の材質は、樹脂原料が含浸できるものであれば特に限定されるものではない。具体的にはポリウレタン、ポリウレア、軟質塩化ビニル、天然ゴム、ネオプレンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の各種ゴム等を主成分とした樹脂シートや布、不織布、紙等が挙げられる。また、これらのシート状高分子には、製造される研磨パッドの特性改良を目的として、研磨剤、潤滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、安定剤等の各種添加剤が添加されていても良い。これらの中でも、気泡径が比較的容易にコントールできる点でポリウレタンを主成分とする素材が好ましい。ポリウレタンとは、ポリイソシアネートの重付加反応または重合反応に基づき合成される高分子である。ポリイソシアネートの対称として用いられる化合物は、含活性水素化合物、すなわち、二つ以上のポリヒドロキシ基、あるいはアミノ基含有化合物である。ポリイソシアネートとして、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなど挙げることができるがこれに限定されるものではない。ポリヒドロキシ基含有化合物としてはポリオールが代表的であり、ポリエーテルポリオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、エポキシ樹脂変性ポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、シリコーンポリオール等が挙げられる。硬度、気泡径および発泡倍率によって、ポリイソシアネートとポリオール、および触媒、発泡剤、整泡剤の組み合わせや最適量を決めることが好ましい。
【0031】
発泡構造を有するシート状高分子は気泡を含有するが、平均気泡径は、使用する樹脂原料およびシート状高分子の種類や、製造される研磨層の特性により定められるべきものであり、一概にはいえないが、例えばポリウレタンを使用する場合は500μm以下であることが、製造される研磨層のグローバル平坦性や半導体基板の局所的凹凸の平坦性であるローカル平坦性が良好である点で好ましい。平均気泡径が300μm以下、さらには100μm以下であることがさらに好ましい。なお、平均気泡径とは研磨層断面を倍率200倍でSEM観察し、次に記録されたSEM写真の気泡径を画像処理装置で測定し、その平均値を取ることにより測定した値をいう。
【0032】
発泡構造を有するシート状高分子の密度は、使用する樹脂原料およびシート状高分子の種類や、製造される研磨層の特性により定められるべきものであり、一概にはいえないが、例えばポリウレタンを使用する場合は0.5〜1.0g/cm3であることが好ましい。0.5g/cm3より低いと製造される研磨層の曲げ弾性率の低下によりグローバル平坦性が不良になる傾向があり、1.0g/cm3より高いと製造される研磨層の曲げ弾性率の増大によりユニフォーミティが悪化したり、研磨後の半導体基板表面にスクラッチ,ダストが発生しやすい傾向があるため、あまり好ましくない。0.6〜0.9g/cm3であることがさらに好ましい。なお、密度は日本工業規格(JIS)K 7222記載の方法により測定した値をいう。
【0033】
含浸する樹脂原料は付加重合、重縮合、重付加、付加縮合、開環重合等の重合反応をするものであれば種類は特に限定されるものではない。具体的にはビニル化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、ジカルボン酸等が挙げられる。これらの中でも、シート状高分子への含浸,重合が容易な点でビニル化合物が好ましい。具体的にはメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、メチル(α−エチル)アクリレート、エチル(α−エチル)アクリレート、プロピル(α−エチル)アクリレート、ブチル(α−エチル)アクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、N−イソプロピルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、アクリロニトリル、アクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジメタクリレート、アリルメタクリレート等が挙げられる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、プロピルアクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、メチル(α−エチル)アクリレート、エチル(α−エチル)アクリレート、プロピル(α−エチル)アクリレート、ブチル(α−エチル)アクリレートがシート状高分子への含浸,重合が容易な点で好ましい。なお、これらの樹脂原料は1種であっても2種以上を混合しても良い。また、これらの樹脂原料には、製造される研磨層の特性改良を目的として、研磨剤、潤滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、安定剤等の各種添加剤が添加されていても良い。
【0034】
本発明の研磨層に使用される樹脂原料を重合させたり硬化させる重合開始剤や硬化剤としては特に限定されるものではなく、樹脂原料の種類に応じて適宜使用することができる。例えば樹脂原料にビニル化合物を使用した場合は、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、イソプロピルパーオキシジカーボネート等のラジカル開始剤を使用することができる。また、酸化還元系の重合開始剤、例えばパーオキサイドとアミン類の組み合わせを使用することもできる。また、これらの重合開始剤,硬化剤は、1種であっても2種以上を混合しても使用できる。
【0035】
また、本発明においては、樹脂原料が入った容器中で、発泡構造を有するシート状高分子に樹脂原料を接触させ、内部に該樹脂原料を含有させて重合・硬化させる方法が採用できる。なお、その際、含浸速度を速める目的で、加熱、加圧、減圧、攪拌、振盪、超音波振動等の処理を施すことも好ましい。
【0036】
発泡構造を有するシート状高分子中への樹脂原料の含浸量は、使用する樹脂原料およびシート状高分子の種類や、製造される研磨層の特性により定められるべきものであり、一概にはいえないが、例えば樹脂原料としてメチルメタクリレート、シート状高分子としてポリウレタンを使用した場合においては、重合硬化物中の樹脂原料の混合物から重合される重合体とポリウレタンの含有比率が重量比で40/60〜70/30であることが好ましい。樹脂原料の混合物から得られる重合体の含有比率が重量比で40に満たない場合は、曲げ弾性率の低下によりグローバル平坦性が不良になる傾向があるため好ましくない。また、含有比率が70を越える場合は、曲げ弾性率の増大によりユニフォーミティが悪化したり、ダスト、スクラッチが増加する傾向にあるため好ましくない。樹脂原料から重合される重合体とポリウレタンの含有比率が重量比で40/60〜65/35であることがさらに好ましい。なお、重合硬化物中の樹脂原料から得られる重合体およびポリウレタンの含有率は熱分解ガスクロマトグラフィ/質量分析手法により測定することができる。本手法で使用できる装置としては、熱分解装置としてダブルショットパイロライザー“PY−2010D”(フロンティア・ラボ社製)を、ガスクロマトグラフ・質量分析装置として、“TRIO−1”(VG社製)を挙げることができる。
【0037】
重合硬化方法としては、樹脂原料を含浸した発泡構造を有するシート状高分子をガスバリア性材料からなるモールド内に挿入し、加熱する方法が挙げられるが、この方法に限定されるものではない。
【0038】
ガスバリア性の材料としては、無機ガラス、アルミニウム,銅,鉄,SUS等の金属、ポリビニルアルコール(PVA),エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA),ポリアミド等のガスバリア性を有する樹脂,フィルム、多層押出成型やラミネート,コーティング等の方法により作製された、ポリビニルアルコール(PVA),エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA),ポリアミド等のガスバリア性を有する樹脂とポリオレフィン系樹脂の積層樹脂,フィルム等が挙げられる。この中でも耐熱性があり、製造される研磨パッドの表面性が良好な点で、無機ガラス,金属が好ましい。
【0039】
樹脂原料を含浸した発泡構造を有するシート状高分子をガスバリア性材料からなるモールド内へ挿入する方法は、特に限定されるものではない。具体的には、樹脂板の周囲に軟質塩化ビニル,ネオプレンゴム,ブタジエンゴム,スチレンブタジエンゴム,エチレンプロピレンゴム等のガスバリア性を有する弾性体からなるガスケットを配し、そのガスケットを介して2枚のガスバリア性材料からなる板で樹脂板を挟み込む方法、ガスバリア性材料からなる筐体中に樹脂板を挿入し密閉する方法、ガスバリア性フィルムからなる袋中に樹脂板を挿入し密閉する方法等が挙げられる。また、袋のように重合硬化中に破れる可能性がある場合においては、それをさらにガスバリア性を有する筐体中に入れることも好ましい。なお、ガスバリア性材料からなるモールド内に挿入せずに重合硬化した場合には、樹脂板から樹脂原料が揮発することにより、製造される研磨層の品質再現性が不十分になる傾向があり、この結果、研磨特性が不安定になる傾向があるため好ましくない。
【0040】
また、発泡構造を有するシート状高分子への樹脂原料の含浸工程、樹脂原料を含浸した発泡構造を有するシート状高分子の、ガスバリア性材料からなるモールド内への挿入工程の順序は特に限定されるものではない。具体的には、(1)樹脂原料が入った槽中にシート状高分子を浸漬して樹脂原料を含浸させた後、槽から取り出し、ガスバリア性材料からなるモールドへ挿入する方法。(2)シート状高分子をガスバリア性材料からなるモールドへ挿入した後、モールド内に樹脂原料を注入,密閉し、樹脂原料を含浸させる方法。を挙げることができる。中でも、(2)は樹脂原料臭気の飛散がなく作業環境が良好な点で好ましい。
【0041】
重合硬化のための加熱方法も特に限定されるものではない。具体的には熱風オーブン等の空気浴での加熱、水浴,油浴での加熱、ジャケット,ホットプレスによる加熱等が挙げられる。中でも熱媒体の熱容量が大きく、重合硬化時の重合発熱の速やかな放散が可能な点で、水浴,油浴,ジャケットでの加熱が好ましい。
【0042】
加熱温度,時間は、樹脂原料,重合開始剤の種類,量、樹脂板の厚み等により定められるべきものであるが、例えば樹脂原料にメチルメタクリレート、重合開始剤にアゾビスイソブチロニトリル,シート状高分子にポリウレタンを使用した場合においては、70℃,10時間程度加熱後、120℃,3時間程度加熱することにより重合硬化することができる。
【0043】
なお、加熱以外の重合硬化方法としては光,電子線,放射線照射による重合硬化を挙げることができる。なお、その際、樹脂原料中には必要に応じて重合開始剤,増感剤等を配合することが好ましい。
【0044】
重合硬化物は、例えば樹脂原料にビニル化合物,シート状高分子にポリウレタンを使用した場合、ビニル化合物から得られる重合体とポリウレタンを一体化して含有することが、研磨層にした際、その全面において研磨特性が安定するため好ましい。ここで、ビニル化合物から得られる重合体とポリウレタンを一体化して含有するとは、ビニル化合物から得られる重合体の相とポリウレタンの相が分離された状態ではないという意味であるが、定量的に表現すると、研磨層の中で研磨機能を本質的に有する層の色々な箇所をスポットの大きさが50μmの顕微赤外分光装置で観察した赤外スペクトルが、ビニル化合物から得られる重合体の赤外吸収ピークとポリウレタンの赤外吸収ピークを有しており、色々な箇所の赤外スペクトルがほぼ同一であることである。ここで使用される顕微赤外分光装置としては、“IRμs”(SPECTRA−TECH社製)を挙げることができる。
【0045】
重合硬化物を必要な厚みまで表,裏面を研削加工するか、必要な厚みにスライス加工することで研磨層を完成することができる。なお、研削加工にはNCルーター,ダイヤモンドディスク,ベルトサンダー等の装置等、スライス加工としてはバンドナイフ,かんな板等の装置等、特に限定されるものではなく公知の装置を使用することができる。
【0046】
研磨層の厚みは0.1〜10mmであることが好ましい。0.1mmより薄いと該研磨パッドの下地として好ましく使用されるクッション層またはその下層に位置する研磨定盤の機械的特性が、該研磨層そのものの機械的特性よりも研磨特性に顕著に反映されるようになり、一方、10mmより厚いとクッション層の機械的特性が反映されなくなり、半導体基板のうねりに対する追随性が低下しユニフォーミティが悪化する傾向がある。0.2〜5mm、さらには0.5〜2mmであることがより好ましい。
【0047】
本発明における研磨層の表面には、研磨スラリーの保持性,流動性の向上、研磨層表面からの研磨屑除去効率の向上等を目的として、溝,孔等の加工を施すことが好ましい。研磨層表面への溝,孔の形成方法は特に限定されるものではない。具体的には、研磨層表面をルーター等の装置を使用して切削加工することにより溝を形成する方法、研磨層表面に加熱された金型,熱線等を接触させ、接触部を溶解させることにより溝を形成する方法、溝の形成された金型等を使用し、初めから溝を形成した研磨層を成形する方法、ドリル,トムソン刃等で孔を形成する方法等が挙げられる。また、溝,孔の形状,径も特に限定されるものではない。具体的には、碁盤目状、ディンプル状、スパイラル状、同心円状等が挙げられる。
【0048】
本発明におけるクッション層の材質は特に限定されるものではない。具体的には現在一般的に使用されているポリウレタン含浸不織布、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の各種プラスチックの発泡体、ネオプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム等の各種ゴムおよびその発泡体等を使用することができる。また、クッション層が発泡体である場合、その気泡は連続気泡、独立気泡のどちらでも良い。気泡の形成方法としては特に限定されるものではない。具体的には、クッション層材質中に発泡剤を混合したのち加熱発泡させる方法、クッション層材質中に熱膨張性の微粒子を混合したのち加熱し微粒子を発泡させる方法、クッション層材質中に中空微粒子を混合したのち硬化する方法、クッション層材質中に気泡を機械的に混合した後硬化する方法、クッション層材質を良溶媒中に溶解した溶液を貧溶媒中に浸漬し、湿式凝固する方法等が挙げられる。
【0049】
本発明では、クッション層に各種ゴムの無発泡体および各種プラスチックや各種ゴムの発泡体を使用すると、クッション層自体の剛性が高いため、研磨中研磨パッドに多少の変形や反りが生じても研磨パッドが前記の両面粘着テープB’と研磨定盤の界面ではがれにくいことや、両面粘着テープに対する被粘着面の接触面積が大きいため前記の両面粘着テープA’とクッション層との界面及び、クッション層と前記の両面粘着テープB’の界面の粘着力が高く、研磨中に研磨パッドが、前記の両面粘着テープA’とクッション層との界面や、クッション層と前記の両面粘着テープB’の界面からはがれにくく、両面粘着テープに粘着力が低いものを使用できる傾向があり、本発明の効果が発現しやすいため好ましい。この場合、前記の両面粘着テープB’に、クッション層との界面の粘着力が高く、研磨定盤との界面の粘着力が低い両面粘着テープを使用すると、研磨中の研磨定盤への粘着力が大きくできるため研磨特性が良好で、かつ研磨パッドの貼り替え等の際には、はがしやすく取り扱いが容易であるといったような、研磨特性の維持と取り扱いの容易さを両立した研磨パッドが得られ、また前記の両面粘着テープA’に、研磨層との界面の粘着力が高く、クッション層との界面の粘着力が低い両面粘着テープを使用すると、研磨特性の低下等の理由で研磨パッドを交換する必要が生じた場合に、研磨定盤にクッション層を固着した状態で、特性の低下した研磨層のみをクッション層から取り外した後、新しい研磨層を貼り付けることにより交換することが容易に可能であるため好ましい。
【0050】
なお、クッション層が各種プラスチックや各種ゴムの発泡体である場合、その密度は0.5g/cm3以上であることが好ましい。0.5g/cm3 未満の場合は被粘着面の接触面積が小さくなり、両面粘着テープとの界面の粘着力が低くなる傾向がある。
【0051】
クッション層の好ましい厚みは、0.1〜10mmである。0.1mmより小さい場合は、ユニフォーミティが悪化する傾向がある。また10mmより大きい場合は、グローバル平坦性,ローカル平坦性が損なわれる傾向がある。0.2〜5mm、さらには0.5〜2mmであることが好ましい。
【0052】
本発明の研磨パッドの研磨対象は特に限定されるものではないが、半導体基板の研磨に好ましく使用することができる。さらに具体的には、半導体ウェーハ上に形成された絶縁層または金属配線の表面が研磨対象として好ましい。具体的には、絶縁層としては金属配線の層間絶縁膜や下層絶縁膜、素子分離に使用されるシャロートレンチアイソレーション(STI)等を、また金属配線としてはアルミ、タングステン、銅等を挙げることができ、構造的にはダマシン、デュアルダマシン、プラグ等がある。絶縁膜は現在酸化シリコンが主流であるが、遅延時間の問題で低誘電率絶縁膜の使用が検討されつつあり、本発明の研磨パッドにおいてはそのいずれとも研磨対象となり得る。また金属配線に銅を使用した場合には、窒化珪素等のバリアメタルも研磨対象となる。また、半導体基板以外に、磁気ヘッド、ハードディスク、液晶ディスプレイ用カラーフィルター、プラズマディスプレイ用背面板等の光学部材、セラミックス、サファイア等の研磨にも好ましく使用することができる。
【0053】
次に、本発明の研磨パッドを使用した研磨装置および研磨方法について説明する。
【0054】
研磨装置としては特に限定されるものではないが、半導体基板の研磨に使用する場合は、研磨ヘッド、本発明の研磨パッドを固定するための研磨定盤、ならびに研磨ヘッド、研磨定盤もしくはその双方を回転させる手段を具備していることが好ましい。
【0055】
研磨方法としては、まず、本発明の研磨パッドを研磨装置の研磨定盤に研磨パッドが研磨ヘッドに対峙するように固着させる。半導体基板は研磨ヘッドに真空チャックなどの方法により固定される。研磨定盤を回転させ、研磨定盤の回転方向と同方向で研磨ヘッドを回転させて、研磨パッドに押しつける。この時に、研磨パッドと半導体基板の間に研磨剤が入り込む様な位置から研磨剤を供給する。押し付け圧は、研磨ヘッドに加える力を制御することにより通常行われる。押し付け圧力は0.01〜0.2MPaであることが良好な研磨特性を得られるため好ましい。
【0056】
本発明の研磨パッドを使用した半導体基板の研磨方法では、半導体基板の研磨を行う前に、コンディショナを用いて研磨パッド表面を粗化することが、良好な研磨特性を得るために好ましく実施される。コンディショナはダイヤモンドの砥粒を電着して固定したホイールであり、例えば、旭ダイヤモンド工業(株)のコンディショナ モデル名”CMP−M”、または”CMP−N”、または”CMP−L”などを具体例として挙げることができる。ダイヤモンド砥粒の粒径は10μmから300μmの範囲で選ぶことができる。コンディショナの押し付け圧力は0.005MPa〜0.2MPaの範囲で任意に選ばれる。また、1回または複数回の研磨を終了後、次の研磨の前にコンディショナを用いて研磨パッドをコンディショニングするバッチドレッシング、研磨と同時にドレッシングを行うインシチュドレッシングにいずれについても、研磨速度を安定させるために好ましく実施することができる。
【0057】
本発明により、研磨特性を維持しながら、研磨パッドの貼り替え等の際に取り扱いが容易な研磨パッド、さらには該研磨パッドを使用した研磨装置およびそれを用いた研磨方法を提供することができる。
【0058】
【実施例】
以下、実施例によって、さらに本発明の詳細を説明する。なお、各種評価は以下のようにして行った。
【0059】
粘着面の180度引きはがし粘着力は、JIS Z0237記載の方法により測定した。
【0060】
研磨層およびクッション層のマイクロゴムA硬度は、マイクロゴムA硬度計“MD−1”(高分子計器(株)製)により測定した。
【0061】
研磨層の密度は、JIS K 7222記載の方法により測定した。
【0062】
研磨層の平均気泡径は、走査型電子顕微鏡“SEM2400”(日立製作所(株)製 )を使用し、パッド断面を倍率200倍で観察した写真を画像処理装置で解析することにより、写真中に存在するすべての気泡径を計測し、その平均値を平均気泡径とした。
【0063】
研磨評価は次のようにして行った。
【0064】
1.テストウェーハ
(1)グローバル平坦性評価用テストウェーハ
酸化膜付き4インチシリコンウェーハ(酸化膜厚:2μm)に10mm角のダイを設置する。フォトレジストを使用してマスク露光を行い、RIEによって10mm角のダイの中に20μm幅、高さ0.7μmのラインを230μmのスペースで左半分にラインアンドスペースで配置し、230μm幅、高さ0.7μmのラインを20μmのスペースで右半分にラインアンドスペースで配置する。このようにして作製したグローバル平坦性評価用テストウェーハを使用した。
【0065】
(2)ユニフォーミティ評価用テストウェーハ
酸化膜付き4インチシリコンウェーハ(酸化膜厚:1μm)を使用した。
【0066】
2.研磨方法
試験すべき研磨層の下に両面接着テープ“442JS”(住友スリーエム(株)製)または“7021”((株)寺岡製作所製)を貼り付け、それをクッション層である不織布湿式ポリウレタンまたはアクリロニトリルブタジエンゴムシート”TKNL−7007−HP”(タイガースポリマー(株)製)に貼り合わせ、さらにその下に両面接着テープ“442JS”または”4591HL”(以上、住友スリーエム(株)製)または“7222”または“769”(以上、(株)寺岡製作所製)を貼り付け、二層の研磨パッドを作製した。次に研磨パッドを研磨機“LM−15E”(ラップマスターSFT(株)製)の定盤上に貼り付けた。その後ダイヤモンドコンディショナ“CMP−M”(旭ダイヤモンド工業(株)製)(直径142mm)を用い、押し付け圧力0.04MPa、研磨定盤回転数25rpm、コンディショナ回転数25rpmで研磨定盤と同方向に回転させ、純水を10ml/分で研磨パッド上に供給しながら5分間、研磨パッドのコンディショニングを行った。純水を100ml/分で研磨パッド上に供給しながら研磨パッド上を2分間洗浄した後に、グローバル平坦性評価用テストウェーハを研磨ヘッドに取り付け、取扱説明書に記載された使用濃度の研磨スラリー“SC−1”(キャボット社製)を35ml/分で研磨パッド上に供給しながら、研磨圧力0.04MPa、研磨定盤回転数45rpm、研磨ヘッド回転数45rpmで研磨定盤と同方向に回転させ、所定時間研磨を行った。ウェーハ表面を乾燥させないようにし、直ちに純水をかけながらポリビニルアルコールスポンジでウェーハ表面を洗浄し、乾燥圧縮空気を吹き付けて乾燥した。グローバル平坦性評価用テストウェーハのセンタ10mmダイ中の20μmラインと230μmラインの酸化膜厚みを“ラムダエース”VM−2000(大日本スクリーン製造(株)製)を使用して測定し、それぞれの厚みの差をグローバル平坦性として評価した。
【0067】
また上記と同じコンディショニングを行い、表面の酸化膜の厚みを、あらかじめ“ラムダエース”VM−2000(大日本スクリーン製造(株)製)を使用して決められた198点につき測定した、ユニフォーミティ評価用テストウェーハを研磨ヘッドに取り付け、取扱説明書に記載された使用濃度の研磨スラリー“SC−1”(キャボット社製)を35ml/分で研磨パッド上に供給しながら、研磨圧力0.04MPa、研磨定盤回転数45rpm、研磨ヘッド回転数45rpmで研磨定盤と同方向に回転させ、所定時間研磨を行った。ウェーハ表面を乾燥させないようにし、直ちに純水をかけながらポリビニルアルコールスポンジでウェーハ表面を洗浄し、自然状態に放置して乾燥を行った後、研磨後の酸化膜の厚みを“ラムダエース”VM−2000(大日本スクリーン製造(株)製)を使用して決められた198点につき測定して、下記(1)式により各々の点での研磨速度を算出し、下記(2)式によりユニフォーミティを算出した。
【0068】
【0069】
【0070】
実施例1
ポリプロピレングリコール100重量部とジフェニルメタンジイソシアネート90重量部と水0.6重量部とアミン系触媒1.1重量部とシリコーン整泡剤1.0重量部をRIM成型機で混合して、金型に吐出して加圧成型を行い、厚み3.0mmの発泡ポリウレタンシート(マイクロゴムA硬度:47度,密度:0.73g/cm3、平均気泡径:35μm)を作製した。該発泡ポリウレタンシートを、アゾビスイソブチロニトリル0.2重量部を添加したメチルメタクリレート90重量部、エチレングリコールジメタクリレート5重量部、N−フェニルマレイミド5重量部の混合液に30分間浸漬した。次にメチルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、N−フェニルマレイミドが含浸した該発泡ポリウレタンシートを、塩化ビニル製ガスケットを介して2枚のガラス板間に挟み込んで、70℃で10時間、120℃で3時間加熱することにより重合硬化させた。ガラス板間から離型した後、50℃で真空乾燥を行った。このようにして得られた硬質発泡シートを厚み1.25mmにスライス加工することにより研磨層を作製した。得られた研磨パッドのマイクロゴムA硬度は92度、密度は0.76g/cm3、平均気泡径は40μm、研磨パッド中のポリ(メチルメタクリレート)とポリ(エチレングリコールジメタクリレート)とポリ(N−フェニルマレイミド)合計の含有率は51重量%であった。該研磨層を直径380mmの円に切り取り、その表面に幅2mm、深さ0.5mm、ピッチ幅15mmの格子状の溝加工を施した。
【0071】
次にこの研磨層に両面接着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製、研磨層側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm、クッション層側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm)を貼り付け、それをクッション層である不織布湿式ポリウレタン(厚み1mm、マイクロゴムA硬度53度)の上に貼り合わせ、さらにクッション層の下に両面接着テープ“7222”((株)寺岡製作所製、クッション層側180度引きはがし粘着力:6.7N/cm、研磨定盤側180度引きはがし粘着力:5.1N/cm)を貼り付け、二層の研磨パッドを作製し、該二層研磨パッドを研磨機の定盤上に貼り付け、研磨評価を行った。
【0072】
研磨中に研磨パッドがはがれることはなかった。また研磨終了後、研磨定盤から研磨パッドを容易にはがすことができた。グローバル平坦性評価用テストウェーハの20μm幅配線領域と230μm幅配線領域のグローバル段差が0.2μmになった研磨時間は4分であった。ユニフォーミティは9.0%であった。
【0073】
実施例2
実施例1で作製した研磨層に両面接着テープ“7021” ((株)寺岡製作所製、研磨層側180度引きはがし粘着力:5.4N/cm、クッション層側180度引きはがし粘着力:5.4N/cm)を貼り付け、それをクッション層であるアクリロニトリルブタジエンゴムシート”TKNL−7007−HP”(タイガースポリマー(株)製、厚み:1mm,マイクロゴムA硬度:70度)の上に貼り合わせ、さらにクッション層の下に両面接着テープ“769”((株)寺岡製作所製、クッション層側180度引きはがし粘着力:4.4N/cm、研磨定盤側180度引きはがし粘着力:2.5N/cm)を貼り付け、二層の研磨パッドを作製し、該二層研磨パッドを研磨機の定盤上に貼り付け、実施例1と同様に研磨評価を行った。
【0074】
研磨中に研磨パッドがはがれることはなかった。また研磨終了後、研磨定盤から研磨パッドを容易にはがすことができた。グローバル平坦性評価用テストウェーハの20μm幅配線領域と230μm幅配線領域のグローバル段差が0.2μmになった研磨時間は4分であった。ユニフォーミティは8.9%であった。
【0075】
比較例1
実施例1で作製した研磨層に両面接着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製、研磨層側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm、クッション層側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm)を貼り付け、それをクッション層である不織布湿式ポリウレタン(厚み1mm、マイクロゴムA硬度53度)の上に貼り合わせ、さらにクッション層の下に両面接着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製、クッション層側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm、研磨定盤側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm)を貼り付け、実施例1と同様に研磨評価を行った。
【0076】
研磨中に研磨パッドがはがれることはなかっが、研磨終了後、研磨定盤から研磨パッドをはがす際、研磨定盤上に両面粘着テープの粘着剤が残り、はがすことが困難であった。グローバル平坦性評価用テストウェーハの20μm幅配線領域と230μm幅配線領域のグローバル段差が0.2μmになった研磨時間は4分であった。ユニフォーミティは9.0%であった。
【0077】
比較例2
実施例1で作製した研磨層に両面接着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製、研磨層側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm、クッション層側180度引きはがし粘着力:7.3N/cm)を貼り付け、それをクッション層である不織布湿式ポリウレタン(厚み1mm、マイクロゴムA硬度53度)の上に貼り合わせ、さらにクッション層の下に両面接着テープ“4591HL”(住友スリーエム(株)製、クッション層側180度引きはがし粘着力:4.3N/cm、研磨定盤側180度引きはがし粘着力:0.2N/cm)を貼り付け、実施例1と同様に研磨評価を行った。
【0078】
研磨中に研磨パッドの一部がはがれた。グローバル平坦性評価用テストウェーハの20μm幅配線領域と230μm幅配線領域のグローバル段差が0.2μmになった研磨時間は8分であった。ユニフォーミティは24.8%であった。
【0079】
【発明の効果】
本発明により、研磨特性を維持しながら、研磨パッドの貼り替え等の際に取り扱いが容易な研磨パッド、さらには該研磨パッドを使用した研磨装置およびそれを用いた研磨方法を提供することができる。
Claims (15)
- 粘着剤層と他の単層または複数の層から構成される研磨パッドにおいて、前記粘着剤層と他の任意の層との界面及び前記粘着剤層と研磨定盤との界面の少なくとも一つの界面における180度引きはがし粘着力が1.0N/cm以上、6.5N/cm以下であることを特徴とする研磨パッド。
- 粘着剤層と研磨定盤との界面における180度引きはがし粘着力が1.0N/cm以上、6.5N/cm以下であることを特徴とする請求項1記載の研磨パッド。
- 粘着剤層を構成する材料が両面粘着テープであることを特徴とする請求項1または2記載の研磨パッド。
- 両面粘着テープにおける粘着面の180度引きはがし粘着力が表裏面で異なることを特徴とする請求項3記載の研磨パッド。
- 粘着剤層以外の層として、硬度の異なる少なくとも二つの層が用いられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の研磨パッド。
- 最表面の層の硬度が、粘着剤層以外の層であって該層に最近接する層の硬度よりも高いことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の研磨パッド。
- 粘着剤層以外の少なくとも一つの層が、無発泡構造であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の研磨パッド。
- 粘着剤層以外の少なくとも一つの層が、発泡構造であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の研磨パッド。
- 粘着剤層以外の少なくとも一つの層が、ポリウレタン樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の研磨パッド。
- 粘着剤層以外の少なくとも一つの層が、ポリウレタン樹脂とビニル化合物から重合される重合体とを含有することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の研磨パッド。
- 半導体基板の研磨用であることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の研磨パッド。
- 研磨ヘッド、研磨ヘッドに対峙する請求項1〜11のいずれかに記載の研磨パッド、該研磨パッドを固定する研磨定盤、ならびに、研磨ヘッドおよび/または研磨定盤を回転させるための駆動装置を具備することを特徴とする研磨装置。
- 半導体基板の研磨用であることを特徴とする請求項12記載の研磨装置。
- 被研磨物を研磨ヘッドに固定し、研磨定盤に固定した請求項1〜11のいずれかに記載の研磨パッドを該被研磨物と接触せしめた状態で研磨ヘッドおよび/または研磨定盤を回転せしめて研磨を行うことを特徴とする研磨方法。
- 被研磨物が半導体基板であることを特徴とする請求項14記載の研磨方法。
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