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JP2004012961A - 蛍光観察用の落射照明装置およびそれを備えた蛍光顕微鏡 - Google Patents

蛍光観察用の落射照明装置およびそれを備えた蛍光顕微鏡 Download PDF

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JP2004012961A
JP2004012961A JP2002168386A JP2002168386A JP2004012961A JP 2004012961 A JP2004012961 A JP 2004012961A JP 2002168386 A JP2002168386 A JP 2002168386A JP 2002168386 A JP2002168386 A JP 2002168386A JP 2004012961 A JP2004012961 A JP 2004012961A
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illumination light
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Toshiaki Futaboshi
二星 俊明
Hisashi Okugawa
奥川 久
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Abstract

【課題】標本に対する複数の照明光の光量を広い範囲で連続的に調整することができると共に安価に構成できる蛍光観察用の落射照明装置、およびそれを備えた蛍光顕微鏡を提供する。
【解決手段】複数の蛍光物質で標識された標本20を対物レンズ21を介して照明する蛍光観察用の落射照明装置(11〜19)において、照明光を射出する光源手段(11〜14)と、照明光の波長域のうち、複数の蛍光物質の各々を励起可能な複数の波長域を同時に抽出する抽出手段18と、複数の波長域の照明光が対物レンズの瞳面21aを通過するときの断面の面積と前記断面における強度分布との少なくとも一方を各々の波長域ごとに個別に調整する調整手段15,15aとを備える。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の蛍光物質で標識された標本を照明する蛍光観察用の落射照明装置およびそれを備えた蛍光顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数の蛍光物質で標識された標本の蛍光観察が蛍光顕微鏡などを用いて行われている。複数の蛍光物質の各々は、標本の中の異なる部位に付着している。このため、各々の蛍光物質から発生する蛍光に基づいて、標本の蛍光像を取り込むことにより、複数の蛍光物質で標識された標本の複数の異なる部位を同時に観察することができる。
【0003】
ところで、標本の中の各々の蛍光物質から蛍光を発生させるためには、各々の蛍光物質を適切な波長域の照明光で励起しなければならず、各々の蛍光物質に対する照明光の適切な波長域は一般に異なる。このため、標本の蛍光観察時、複数の蛍光物質で標識された標本には、波長域の異なる複数の照明光が照射されることになる。このような複数の照明光は、通常、予め定められた複数の異なる波長域で光を透過する励起フィルタにより生成される。
【0004】
また、各々の蛍光物質は一般に蛍光発生効率(照明光の光量に対する蛍光の光量の比率)が異なるため、標本に照射される複数の照明光(波長域が異なる)の光量が互いに等しい場合には、各々の蛍光物質から発生する蛍光の光量が異なってしまう。
そして、この状況で取り込んだ標本の蛍光像には、蛍光発生効率の高い蛍光物質の付着部位が明るい像として、蛍光発生効率の低い蛍光物質の付着部位が暗い像として現れることになる。このように、標本の蛍光像に明るい像と暗い像が混在してしまうと、適切な像の取得が難しい。
【0005】
そこで、標本の各々の蛍光物質から発生する蛍光の光量を等しくするために、標本に照射される複数の照明光の光量を調整する方法が提案された。例えば特許第3093009号には、照明光の光路中の光源と励起フィルタとの間に干渉フィルタを配置し、この干渉フィルタへの入射光束の入射角を調整するための回転機構を設けている。
【0006】
したがって、干渉フィルタの回転角度を変化させることによって、干渉フィルタを透過する照明光のスペクトルがシフトし、励起フィルタに入射する照明光のスペクトルもシフトするため、励起フィルタで生成される複数の照明光の光量を調整することができる。
また、透過波長域の異なる複数の干渉フィルタを予め用意しておき、励起フィルタの波長域に応じて、何れか1つの干渉フィルタを選択的に照明光の光路中(光源と励起フィルタとの間)に配置させることで、照明光のスペクトルを変更し、標本に対する複数の照明光の光量を調整する方法も提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の干渉フィルタを回転させる方法では、干渉フィルタを透過する照明光のスペクトルのシフト方向が短波長側に限定されてしまう問題があった。また、干渉フィルタの回転機構を小スペース内に納めるために、複雑化する問題がある。
【0008】
本発明の目的は、標本に対する複数の照明光の光量を広い範囲で連続的に調整することができると共に安価に構成できる蛍光観察用の落射照明装置、およびそれを備えた蛍光顕微鏡を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、複数の蛍光物質で標識された標本を対物レンズを介して照明する蛍光観察用の落射照明装置において、照明光を射出する光源手段と、前記照明光の波長域のうち、前記複数の蛍光物質の各々を励起可能な複数の波長域を同時に抽出する抽出手段と、前記複数の波長域の照明光が前記対物レンズの瞳面を通過するときの断面の面積と前記断面における強度分布との少なくとも一方を各々の波長域ごとに個別に調整する調整手段とを備えたものである。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載した蛍光観察用の落射照明装置において、前記対物レンズの瞳面に共役な基準面を前記光源手段と前記抽出手段との間に規定する光学系を備え、前記調整手段は、前記照明光の光路中でかつ前記基準面の近傍に配置され、前記光路に交差する方向に沿って移動可能なフィルタ部材を有し、前記フィルタ部材は、当該フィルタ部材の移動方向に交差する1以上の境界を挟んで隣り合う複数の領域を含み、前記複数の領域のうち、隣り合う領域どうしは、分光特性が互いに異なるものである。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載した蛍光観察用の落射照明装置において、前記複数の領域の境界が、前記フィルタ部材の移動方向に対して斜め方向に形成されたものである。
請求項4に記載の発明は、複数の蛍光物質で標識された標本の蛍光観察に用いられる蛍光顕微鏡において、請求項1から請求項3の何れか1項に記載した蛍光観察用の落射照明装置と、対物レンズを含み、前記標本からの蛍光を集光して前記標本の蛍光像を形成する結像光学系とを備えたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
本実施形態は、請求項1,請求項2,請求項4に対応する。ここでは、図1に示すように、標本20の蛍光観察に用いられる蛍光顕微鏡10に組み込まれ、標本20を照明する落射照明装置(11〜19)の例を説明する。
【0013】
蛍光顕微鏡10には、蛍光観察用の落射照明装置(11〜19)の他に、観察系(21〜24)が設けられている。まず初めに、観察対象の標本20について説明し、次いで、蛍光顕微鏡10の観察系(21〜24)について簡単に説明し、その後で、落射照明装置(11〜19)について詳しく説明する。
【0014】
標本20は、例えば2種類の蛍光物質で標識された生物標本(DNAや蛋白質など)である。そして、落射照明装置(11〜19)によって照明されると、2種類の蛍光物質の各々が励起され、2種類の蛍光を発生する。以下の説明では、標本20の中の一方の蛍光物質を励起するために適切な波長域を“λ”、他方の蛍光物質を励起するために適切な波長域を“λ”とする(λ<λ)。ちなみに、蛍光の発生方向は、照明方向に拘わらず四方八方となる。
【0015】
観察系(21〜24)は、光軸20aに沿って標本20側から順に、無限遠系の対物レンズ21と、バリアフィルタ22と、第2対物レンズとして機能する結像レンズ23と、カメラ24とが配置された構成となっている。バリアフィルタ22は、標本20から発生する2種類の蛍光の波長域を選択的に透過する特性の波長選択フィルタである。
【0016】
標本20の蛍光観察時、標本20から発生した2種類の蛍光は、対物レンズ21と後述のダイクロイックミラー19とバリアフィルタ22と結像レンズ23を介してカメラ24に入射し、対物レンズ21と結像レンズ23の作用によってカメラ24の撮影面に集光される。
このとき、カメラ24の撮影面には、2種類の蛍光に基づく標本20の蛍光像が形成される。撮影面の蛍光像は、カメラ24によって撮影され、標本20の蛍光画像として取り込まれる。上記の対物レンズ21および結像レンズ23は、請求項の「結像光学系」に対応する。
【0017】
次に、本実施形態の落射照明装置(11〜19)について説明する。
落射照明装置(11〜19)は、光軸10aに沿って順に、光源11と、コレクタレンズ12と、光源結像レンズ13と、開口絞り14と、光量バランスフィルタ15と、視野絞り16と、視野レンズ17と、励起フィルタ18と、ダイクロイックミラー19とが配置され、かつ、光量バランスフィルタ15に駆動部15aが接続された構成となっている。
【0018】
また、落射照明装置(11〜19)は、光軸10aが上記の観察系(21〜24)の光軸20aに対して略直交する向きで、観察系(21〜24)の対物レンズ21とバリアフィルタ22との間に組み込まれる。このとき、光軸20a上には、落射照明装置(11〜19)のダイクロイックミラー19が配置される。
標本20の蛍光観察時、光源11からの照明光は、概略、コレクタレンズ12と光源結像レンズ13と開口絞り14と光量バランスフィルタ15と視野絞り16と視野レンズ17と励起フィルタ18を透過し、ダイクロイックミラー19で反射して、観察系(21〜24)の光軸20a上に導かれる。そして、対物レンズ21を通過した後、標本20に照射される。このように、落射照明装置(11〜19)は、対物レンズ21を利用して標本20を照明するように構成されている。
【0019】
さらに、本実施形態の落射照明装置(11〜19)では、対物レンズ21の瞳面21aに共役な基準面が視野レンズ17によって光源11と励起フィルタ18との間に規定され、この基準面の近傍に、開口絞り14と光量バランスフィルタ15とが近接して配置されている。なお、対物レンズ21の瞳面21aは、入射瞳面または後側焦点面とも言う。視野レンズ17は、請求項の「光学系」に対応する。
【0020】
光源11は、例えば水銀ランプなどの高輝度光源であり、紫外線や可視光線などの照明光(標本20の2種類の蛍光物質を励起するために適切な2つの波長域λ,λを含む波長域の照明光)を対物レンズ21側のコレクタレンズ12に向けて射出する。コレクタレンズ12および光源結像レンズ13は、光源11からの照明光を集光して、開口絞り14と光量バランスフィルタ15の近傍(対物レンズ21の瞳面21aに共役な基準面の近傍)に光源像を形成する。
【0021】
開口絞り14には、円形状の開口14aが落射照明装置(11〜19)の光軸10aに中心を揃えて設けられている。本実施形態では、上記した光源像の大きさおよび形状が、開口絞り14の開口14aと同じであるとして説明を行う。開口14aの大きさは例えば3mm〜5mm程度である。
また、開口絞り14と光量バランスフィルタ15は互いに十分近接しているため、光量バランスフィルタ15の開口絞り14側の面に入射する照明光の大きさおよび形状も、開口絞り14の開口14aと同じ(つまり光源像と同じ)であると考えることができる。
【0022】
このため、以下の説明では、光量バランスフィルタ15の開口絞り14側の面に入射するときの照明光の断面を「光源像」という。なお、上記の光源11,コレクタレンズ12,光源結像レンズ13,開口絞り14は、請求項の「光源手段」に対応する。
さて、光量バランスフィルタ15について説明する。光量バランスフィルタ15は、1枚のガラス基板の一方の面(開口絞り14側の面)にコーティングを付けることにより作製された干渉フィルタである。この光量バランスフィルタ15は、照明光の光路中に配置されている。
【0023】
また、光量バランスフィルタ15には、図2(a)に示すように、3つの領域31,32,33が一方向(A)に沿って設けられている。図2(a)は光量バランスフィルタ15を光軸10aの方向から見た図である。一方向(A)は、光軸10aの方向に垂直な方向であり、照明光の光路に交差している。
これら3つの領域31〜33のうち、両側の領域31,33は、上記のコーティングが付けられた領域であり、中央の領域32は、コーティングのないガラス基板のままの領域である。このため、3つの領域31〜33のうち、隣り合う領域どうし(領域31,32どうし)(領域32,33どうし)は、分光特性が互いに異なることになる。
【0024】
さらに、本実施形態では、両側の領域31,33のコーティング状態(例えば、材料や膜厚など)が、互いに異なる。このため、両側の領域31,33の分光特性も互いに異なることになる。すなわち、光量バランスフィルタ15には、分光特性の異なる3つの領域31〜33が確保されている。また、各々の領域31〜33の分光特性は、各々の領域31〜33内で均一とする。
【0025】
光量バランスフィルタ15の領域31,32,33の分光特性について具体例を説明すると、領域31の分光特性は、図2(b)に示すように、上記した標本20の2種類の蛍光物質を励起するために適切な波長域λ,λの間に臨界波長が設定され、この臨界波長から短波側(波長域λを含む側)の波長域を透過し、長波側(波長域λを含む側)の波長域を遮断するような分光特性である。
【0026】
領域32の分光特性は、図2(c)に示すように、2つの波長域λ,λを含む全ての波長域を透過するような分光特性である。さらに、領域33の分光特性は、図2(d)に示すように、2つの波長域λ,λの間に臨界波長が設定され、この臨界波長から長波側(波長域λを含む側)の波長域を透過し、短波側(波長域λを含む側)の波長域を遮断するような分光特性である。
【0027】
また、光量バランスフィルタ15において、領域31,32の境界34、および、領域32,33の境界35は、共に、領域31〜33の配列方向(つまり一方向(A))に対して垂直方向に形成されている。光量バランスフィルタ15は、請求項の「フィルタ部材」に対応する。
さらに、本実施形態では、上記した光量バランスフィルタ15に駆動部15a(図1)が接続され、この駆動部15aを手動操作することにより、光量バランスフィルタ15を一方向(A)に沿ってスライドさせることができるようになっている。この駆動部15aと光量バランスフィルタ15とを含めて、請求項の「調整手段」に対応する。
【0028】
駆動部15aを操作して光量バランスフィルタ15を一方向(A)にスライドさせると、開口絞り14からの照明光が光量バランスフィルタ15に入射する位置は一方向(A)に沿って相対的に変化する。そして、図3(a)〜(g)に示すように、光量バランスフィルタ15上の光源像11aの位置も一方向(A)に沿って相対的に変化することになる。図3(a)〜(g)は、光源像11aと光量バランスフィルタ15を光軸10aの方向から見た図である。
【0029】
光量バランスフィルタ15に入射した照明光は、例えば図3(a)に示す光源像11aの位置に応じて領域31のみを透過し(図1の照明光L)、後段の視野絞り16に向かう。光量バランスフィルタ15を一方向(A)にスライドさせて、光源像11aの位置を図3(b)〜(g)の何れかに変化させることにより、領域31,領域32の双方や、領域32のみ、または、領域32,領域33の双方、領域33のみを透過させることも可能である(後述する)。
【0030】
なお、光量バランスフィルタ15の領域31〜33の少なくとも1つを透過した後の照明光Lは、その波長域が、光量バランスフィルタ15に入射する前の照明光と同じである。つまり、光量バランスフィルタ15により照明光Lの波長域が変化することはない。詳細は後述するが、光量バランスフィルタ15は、照明光の波長域を調整するためのフィルタではなく、照明光の光量バランスを調整するためのフィルタである。
【0031】
光量バランスフィルタ15を透過した後の照明光Lは、視野絞り16(図1)を介して視野レンズ17に入射する。視野絞り16は、標本20とカメラ24の撮影面との双方に共役な面に配置され、標本20の観察視野(照明範囲)を規定する。
視野レンズ17は、既に説明したように、対物レンズ21の瞳面21aに共役な基準面を規定する光学系である。このため、その基準面の近傍に配置された光量バランスフィルタ15からの照明光Lは、視野レンズ17の作用によって対物レンズ21の瞳面21aに集光される。
【0032】
ただし、視野レンズ17を透過した照明光は、観察系(21〜24)の光軸20a上に導かれる前に、つまり、落射照明装置(11〜19)の光軸10a上を進行している間に、励起フィルタ18を透過する。この励起フィルタ18は、図4に示すように、予め定められた2つの異なる波長域λ,λで照明光を透過するフィルタである。
【0033】
励起フィルタ18の2つの波長域λ,λのうち一方は、前述のように、標本20の中の一方の蛍光物質を励起するために適切な波長域であり、2つの波長域λ,λのうち他方は、標本20の中の他方の蛍光物質を励起するために適切な波長域である。
励起フィルタ18に入射する照明光の波長域は、上記の光量バランスフィルタ15を透過した照明光Lの波長域と同じである。つまり、視野レンズ17によって照明光の波長域が変化することはない。このため、励起フィルタ18は、照明光Lの波長域のうち、2つの波長域λ,λ(図4)のみを同時に抽出する。励起フィルタ18は、請求項の「抽出手段」に対応する。
【0034】
したがって、励起フィルタ18を透過した照明光は、異なる波長域λ,λの2つの照明光L,Lを含むものとなる。この2つの照明光L,Lは、励起フィルタ18に入射する照明光Lの一部である。そして、2つの照明光L,Lが対物レンズ21の瞳面に集光され、対物レンズ21を通過した後、標本20の観察視野に照射される。
【0035】
なお、励起フィルタ18の後段に配置されたダイクロイックミラー19は、励起フィルタ18を透過した2つの波長域λ,λの照明光L,Lを反射可能で、標本20から発生する2種類の蛍光を透過可能な分光特性を有する。
標本20の観察視野内では、一方の蛍光物質が例えば波長域λの照明光Lによって励起され、自身の蛍光発生効率(照明光の光量に対する蛍光の光量の比率)に応じた光量の蛍光を発生する。同様に、他方の蛍光物質は例えば波長域λの照明光Lによって励起され、自身の蛍光発生効率に応じた光量の蛍光を発生する。
【0036】
これら2種類の蛍光は、上記した観察系(21〜24)のカメラ24に導かれ、カメラ24によって2種類の蛍光に基づく標本20の蛍光像が撮影され、標本20の蛍光画像として取り込まれる。このとき、2種類の蛍光の光量が異なってしまうと、標本20の蛍光画像には明るい像と暗い像が混在することになり、非常に観察し辛い。
【0037】
次に、標本20の各々の蛍光物質から発生する蛍光の光量を等しくするために、本実施形態の落射照明装置(11〜19)を用い、標本20に照射される2つの照明光L,Lの光量を調整する方法について説明する。照明光L,Lの光量の調整は、駆動部15aを操作して光量バランスフィルタ15を一方向(A)にスライドさせることにより行われる。
【0038】
ここでは、説明を簡単にするため、光量バランスフィルタ15に入射する照明光のうち、波長域λの成分(以下「照明光L0S」という)、および、波長域λの成分(以下「照明光L0L」という)のみに着目する。同様に、光量バランスフィルタ15を透過した照明光Lのうち、波長域λの成分(以下「照明光L1S」という)、および、波長域λの成分(以下「照明光L1L」という)のみに着目する。波長域λ,λ以外の波長域の成分は、励起フィルタ15(図4)を透過するときに遮断され、標本20には到達しないからである。
【0039】
ちなみに、波長域λの照明光L0Sは、光量バランスフィルタ15を介して照明光L1Sとなり、励起フィルタ18を介して照明光Lとなり、標本20に入射する。また同様に、波長域λの照明光L0Lは、光量バランスフィルタ15を介して照明光L1Lとなり、励起フィルタ18を介して照明光Lとなり、標本20に入射する。
さらに、説明を簡単にするため、光量バランスフィルタ15に入射するときの照明光L0S,L0Lの断面が、図5(a)に示すように何れも円形であり、図3に示す光源像11aと同じ大きさであるとする。
【0040】
さらに、照明光L0S,L0Lの断面における強度分布は、図5(b)に示すように、均一であるとする。この場合、光量バランスフィルタ15を透過したときの照明光L1S,L1Lの断面や、励起フィルタ18からの照明光L,Lが対物レンズ21の瞳面21aを通過するときの断面でも、強度分布が均一になる。
上述したように(図3(a)〜(g)参照)、光量バランスフィルタ15を一方向(A)にスライドさせると、光量バランスフィルタ15上の光源像11aの位置は、一方向(A)に沿って相対的に変化する。そして、光源像11aの一部分を構成している照明光L0S,L0Lの断面(図5(a)参照)の位置も、一方向(A)に沿って相対的に変化する。
【0041】
また、上述したように(図2(b)〜(d)参照)、光量バランスフィルタ15の領域31〜33の分光特性は互いに異なる。ここで、領域31〜33の分光特性に関して、照明光L0S,L0L(波長域λ,λ)のみに着目して説明する。
領域31(図2(b))は、短波側の波長域λの照明光L0Sを透過して、長波側の波長域λの照明光L0Lを遮断する。領域32(図2(c))は、照明光L0S,L0Lを共に透過する。領域33(図2(d))は、照明光L0Sを遮断して、照明光L0Lを透過する。以下、適宜、領域31を「短波透過領域31」、領域32を「全透過領域32」、領域33を「長波透過領域33」と呼ぶことにする。
【0042】
ここで、光量バランスフィルタ15のスライドにより、照明光L0S,L0Lの断面の位置が一方向(A)に沿って相対的に変化し(図3(a)〜(g)参照)、例えば図3(d)のように、照明光L0S,L0Lの断面の全体が全透過領域32内に形成されるとき、照明光L0S,L0Lは、共に、そのまま光量バランスフィルタ15から透過することになる。
【0043】
この場合、光量バランスフィルタ15を透過したときの照明光L1S,L1Lの断面は、図6(d)に示すように、何れも円形なまま保たれる。したがって、励起フィルタ18からの照明光L,Lが対物レンズ21の瞳面21aを通過するときの断面も、円形なまま保たれる。そして、標本20に照射される照明光L,Lの光量は、共に最大光量となる。
【0044】
照明光L,Lの最大光量は、概略、光量バランスフィルタ15に入射する照明光L0S,L0Lの光量(I0S,I0L)と、励起フィルタ18の波長域λ,λでの透過率(T0S,T0L)との積に応じて決まる一定光量である。そして、標本20に照射される照明光L,Lの光量バランスは、概略、(I0S×T0S):(I0L×T0L)となる。
【0045】
これに対し、長波側の波長域λの照明光Lを減光したい場合には、図3に示すように、光量バランスフィルタ15を一方向(A)に沿って「短波透過領域31が光軸10aに近づく側(図中プラス側と記載)」へスライドさせ、短波透過領域31と全透過領域32との境界34が照明光L0S,L0Lの断面を横切るような状態(例えば図3(b),(c))に設定すればよい。
【0046】
図3(b),(c)の状態では、照明光L0S,L0Lの断面の一部(図中左側部分)が短波透過領域31内に位置し、他の一部(図中右側部分)が全透過領域32内に位置している。
このとき、短波側の照明光L0Sは、そのまま光量バランスフィルタ15から透過する。したがって、光量バランスフィルタ15を透過したときの照明光L1Sの断面(図6(b),(c))も、励起フィルタ18からの照明光Lが対物レンズ21の瞳面21aを通過するときの断面も、円形なまま保たれる。そして、標本20に照射される照明光Lは最大光量のままである。
【0047】
一方、長波側の照明光L0L(図3(b),(c))は、断面のうち全透過領域32内の部分で光量バランスフィルタ15を素通りするが、短波透過領域31内の部分で遮断されることになる。したがって、光量バランスフィルタ15を透過したときの照明光L1Lの断面(図6(b),(c))は、円形ではなく、短波透過領域31との重なり部分31a(ハッチング部)が欠けた形状となる。
【0048】
したがって、励起フィルタ18からの照明光Lが対物レンズ21の瞳面21aを通過するときの断面も、図6(b),(c)と同様の形状となる。そして、標本20に照射される照明光Lの光量は、最大光量より弱くなる。
この場合の減光率は、図6(d)のように照明光L1Lの断面が円形であるときの面積をSmax、短波透過領域31との重なり部分31a(図6(b),(c))の面積をSとすると、S/Smaxで表すことができる。これは、上述のように、各々の断面における強度分布が均一であるとしたからである。
【0049】
このように、光量バランスフィルタ15の短波透過領域31と全透過領域32との境界34が照明光L0S,L0Lの断面を横切るような状態(図3(b),(c))に設定すると、短波側の照明光Lは最大光量のままで、長波側の照明光Lのみを減光することができる。標本20に照射される照明光L,Lの光量バランスは、概略、(I0S×T0S):(I0L×T0L×(1−S/Smax))となる。
【0050】
なお、照明光L0S,L0Lの断面の全体が短波透過領域31内に位置する状態(図3(a))では、短波側の照明光Lを最大光量のままで、長波側の照明光Lのみを完全に遮断することができる。
また逆に、短波側の波長域λの照明光Lを減光したい場合には、図3に示すように、光量バランスフィルタ15を一方向(A)に沿って「長波透過領域33が光軸10aに近づく側(図中マイナス側と記載)」へスライドさせ、全透過領域32と長波透過領域33との境界35が照明光L0S,L0Lの断面を横切るような状態(例えば図3(e),(f))に設定すればよい。
【0051】
図3(e),(f)の状態では、照明光L0S,L0Lの断面の一部(図中左側部分)が全透過領域32内に位置し、他の一部(図中右側部分)が長波透過領域33内に位置している。
このとき、長波側の照明光L0Lは、そのまま光量バランスフィルタ15から透過する。したがって、光量バランスフィルタ15を透過したときの照明光L1Lの断面(図6(e),(f))も、励起フィルタ18からの照明光Lが対物レンズ21の瞳面21aを通過するときの断面も、円形なまま保たれる。そして、標本20に照射される照明光Lは最大光量のままである。
【0052】
一方、短波側の照明光L0S(図3(e),(f))は、断面のうち全透過領域32内の部分で光量バランスフィルタ15を素通りするが、長波透過領域33内の部分で遮断されることになる。したがって、光量バランスフィルタ15を透過したときの照明光L1Sの断面(図6(e),(f))は、円形ではなく、長波透過領域33との重なり部分33a(ハッチング部)が欠けた形状となる。
【0053】
したがって、励起フィルタ18からの照明光Lが対物レンズ21の瞳面21aを通過するときの断面も、図6(e),(f)と同様の形状となる。そして、標本20に照射される照明光Lの光量は、最大光量より弱くなる。
この場合の減光率は、図6(d)のように照明光L1Sの断面が円形であるときの面積をSmax、長波透過領域33との重なり部分33a(図6(e),(f))の面積をSとすると、S/Smaxで表すことができる。これも、上述のように、各々の断面における強度分布が均一であるとしたからである。
【0054】
このように、光量バランスフィルタ15の長波透過領域33と全透過領域32との境界35が照明光L0S,L0Lの断面を横切るような状態(図3(e),(f))に設定すると、長波側の照明光Lは最大光量のままで、短波側の照明光Lのみを減光することができる。標本20に照射される照明光L,Lの光量バランスは、概略、(I0S×T0S×(1−S/Smax)):(I0L×T0L)となる。
【0055】
なお、照明光L0S,L0Lの断面の全体が長波透過領域33内に位置する状態(図3(g))では、長波側の照明光Lを最大光量のままで、短波側の照明光Lのみを完全に遮断することができる。
上述したように、本実施形態の落射照明装置(11〜19)では、光量バランスフィルタ15を一方向(A)にスライドさせるだけで、2つの照明光L,Lが対物レンズ21の瞳面21aを通過するときの断面の面積((Smax−S)または(Smax−S))を、各々の波長域λ,λごとに個別に調整することができる。そして、断面の面積を小さく調整した分だけ、照明光L,Lの光量を弱くすることができる。照明光L,Lの光量は、瞳面21aでの面積((Smax−S)または(Smax−S))に比例する。
【0056】
すなわち、本実施形態の落射照明装置(11〜19)では、光量バランスフィルタ15を一方向(A)にスライドさせるだけで、標本20に照射される照明光L,Lの光量バランスを広い範囲で簡単に調整することができる。
また、本実施形態では、照明光L,Lのうち一方を最大光量のまま保ちながら、他方のみを減光することができる。長波側の照明光Lと短波側の照明光Lとの何れを減光するかは、光量バランスフィルタ15をスライドさせる側(プラス側またはマイナス側)によって決めることができる。また、減光量は、光量バランスフィルタ15の位置に応じて連続的に調整することができる。
【0057】
さらに、本実施形態では、光量バランスフィルタ15の短波透過領域31(図2(b))で、長波側の波長域λの照明光L0Lが遮断され、長波透過領域33(図2(d))で、短波側の波長域λの照明光L0Sが遮断されるため、標本20に照射される照明光L,Lの光量バランスを特に広い範囲で調整できる。
実際の使用方法としては、例えばカメラ24により取り込まれた蛍光画像をモニタまたは接眼レンズ(不図示)で観察しながら、光量バランスフィルタ25をスライドさせ、標本20の蛍光画像の明るさバランスが最善となった位置で光量バランス25の操作を終了することになる。
【0058】
したがって、本実施形態の落射照明装置(11〜19)によれば、光量バランスフィルタ15を一方向(A)にスライドさせるだけで、標本20に照射される2つの照明光L,Lの光量バランスを容易に調整することができ、標本20の各々の蛍光物質から発生する蛍光の光量を等しくできる。
その結果、カメラ24で取り込まれる標本20の蛍光画像には、標本20の異なる部位に関する2種類の蛍光像が共に適切な明るさで混在することになり、良好な蛍光観察が可能となる。
【0059】
また、励起フィルタ18を異なる2つの波長域のものに交換したときでも、その2つの波長域のうち、短波長側が上記した波長域λの近傍またはそれ以下で、長波長側が上記した波長域λの近傍またはそれ以上であれば、光量バランスフィルタ15を交換する必要がない。
つまり、光量バランスフィルタ15を交換しなくても、任意の蛍光物質の組み合わせにも柔軟に対応することができ(波長対応性の向上)、照明光L,Lの光量バランスを連続的に調整できる。その結果、作業が簡単化すると共に安価に構成でき、汎用性が向上する。
【0060】
さらに、本実施形態の落射照明装置(11〜19)では、光量バランスフィルタ15を対物レンズ21の瞳面21aに共役な基準面の近傍に配置するため、標本20の観察視野における光学特性の劣化(照明ムラなど)が生じることはない。つまり、標本20の観察視野を波長域λ,λの照明光L,Lの各々により均一に照明できる。したがって、照明光L,Lの光量バランスを連続的に調整した場合でも、高精度な蛍光観察が可能となる。
【0061】
また、本実施形態の落射照明装置(11〜19)では、光量バランスの調整機構が、1枚の光量バランスフィルタ15を一方向(A)にスライドさせるだけの構成であるため、省スペース化も実現する。
(変形例)
なお、上記した実施形態では、図2(a)に示すように、3つの領域31,32,33が一方向(A)に沿って設けられた光量バランスフィルタ15の例を説明したが、本発明はこれに限定されない。光量バランスフィルタの領域の数は2つでも4つ以上でも構わない。
【0062】
例えば2つの領域により光量バランスフィルタを構成する場合には、▲1▼短波透過領域と全透過領域との組み合わせや、▲2▼長波透過領域と全透過領域との組み合わせ、▲3▼短波透過領域と長波透過領域との組み合わせなどが考えられる。
【0063】
上記▲1▼の場合は、短波側の照明光Lを最大光量のまま保ち、長波側の照明光Lを減光することで、照明光L,Lの光量バランスを調整できる。上記▲2▼の場合は、長波側の照明光Lを最大光量のまま保ち、短波側の照明光Lを減光することで、照明光L,Lの光量バランスを調整できる。標本20から発生する蛍光は微弱なため、2つの領域のうち一方を全透過領域にすることが好ましい。
【0064】
また、上記した実施形態では、対物レンズ21の瞳面21aに共役な基準面の近傍に1枚の光量バランスフィルタ15を設けたが、図7(a)に示すように、2枚の光量バランスフィルタ15(1),13(2)を近接させて配置することもできる。この構成は、励起フィルタが3つの異なる波長域λ,λ,λで照明光を透過するように構成されている場合に有効である。光量バランスフィルタ15(1),13(2)は、駆動部15aによって独立にスライド可能である。
【0065】
一方の光量バランスフィルタ15(1)には、図7(b)に示すように、2つの領域41,42が一方向(A)に沿って設けられている。領域41の分光特性は、上記した長波透過領域33と同様であり、図7(c)に示すように、波長域λ,λの間に臨界波長が設定され、この臨界波長から長波側(波長域λ,λを含む側)の波長域を透過し、短波側(波長域λを含む側)の波長域を遮断するようになっている。領域42の分光特性は、上記した全透過領域32と同様である。
【0066】
他方の光量バランスフィルタ13(2)には、図7(b)に示すように、2つの領域43,44が一方向(A)に沿って設けられている。領域43の分光特性は、上記した全透過領域32と同様である。領域44の分光特性は、上記した短波透過領域31と同様であり、図7(d)に示すように、波長域λ,λの間に臨界波長が設定され、この臨界波長から短波側(波長域λ,λを含む側)の波長域を透過し、長波側(波長域λを含む側)の波長域を遮断するようになっている。
【0067】
この場合、一方の光量バランスフィルタ15(1)では、上記▲2▼と同様に、波長域λ,λの照明光を最大光量のまま保ち、短波側の波長域λの照明光を減光することができ、他方の光量バランスフィルタ13(2)では、上記▲1▼と同様に、波長域λ,λの照明光を最大光量のまま保ち、長波側の波長域λの照明光を減光することができる。
【0068】
したがって、光量バランスフィルタ15(1),13(2)を一方向(A)に独立にスライドさせることにより、真ん中の波長域λの照明光を最大光量のまま保ちながら、短波側の波長域λの照明光と長波側の波長域λの照明光とを独立に減光させることができ、結果として、3つの異なる波長域λ,λ,λの照明光の光量バランスを連続的に調整することができる。
【0069】
また、4つ以上の蛍光物質で標識された標本20の蛍光観察を行う場合にも、本発明は適用できる。この場合には上記と同様に、光量バランスフィルタの数を増やせばよい。
また、光量バランスフィルタに設けられた複数の領域の配列方向は、上記のような一方向(A)だけに限らない。つまり、光軸10aに垂直な方向に限らず、光軸10aに交差していれば、どのような方向に沿って複数の領域を配列してもよい。さらに、1つの方向に限らず、光軸10aに交差する2つの方向に沿って複数の領域を配列してもよい。この場合、光量バランスフィルタも2つの方向に移動可能とすることが好ましい。
【0070】
さらに、上記した実施形態では、光量バランスフィルタの全透過領域がコーティングのないガラス基板のままの領域である例を説明したが、この全透過領域は中空にすることもできる。この場合、それ以外の領域を構成するガラス基板の厚さを薄くすることが好ましい。中空部分とガラス基板との光路差を小さくするためである。
【0071】
また、上記した実施形態では、光量バランスフィルタを干渉フィルタにより構成したが、各々の領域に必要な透過率特性を有する色ガラスフィルタに置き換えることもできる。2枚の色ガラスフィルタを隣接させる場合は、端面どうしを接合すればよい。
【0072】
さらに、上記した実施形態では、図5(b)に示すように、光量バランスフィルタに入射するときの照明光L0S,L0Lの断面における強度分布が均一である例を説明したが、その強度分布が不均一な場合にも、本発明は適用できる。この場合には、図6に示す重なり部分31a,33aの面積(S,S)だけでなく、その重なり部分31a,33aにおける照明光L0S,L0Lの強度分布も加味されて、2つの照明光L,Lのうち一方の減光率が決まることになる。
【0073】
また、上記した実施形態では、光量バランスフィルタにおける領域の境界34,35(図2(a))が、光量バランスフィルタの移動方向(例えば一方向(A))に対して直交する例を説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、図8に示す光量バランスフィルタ55のように、その移動方向(一方向(A))に対して斜め方向に、領域51,52の境界53を形成することもできる(請求項3)。
【0074】
一方向(A)に対する境界53の方向が角度θをなす場合、この角度θが小さいほど、光量バランスフィルタ55の一方向(A)への移動量δに対する境界53の実際の移動量δの比(=δ/δ)を小さくすることができる。このため、光量バランスフィルタ55の移動量δを厳密に調整しなくても、境界53の微妙な移動量δの調整が簡単に行える。つまり、簡単な手動操作により、照明光L,Lの光量バランスの微調整を行うことが可能となる。
【0075】
このような構成は、光量バランスフィルタ55上での光源像が、図3の光源像11aのような円形ではなく、光量バランスフィルタ55の移動方向(一方向(A))に対して垂直な方向に縦長の場合(例えばピーナツ状)、照明光L,Lの光量バランスをさらに微調整しやすくなるため、特に有効である。
さらに、上記した実施形態では、短波透過領域31,44の分光特性として、長波側を完全に遮断するような特性(透過率≒0%)の例を説明したが、図9に示すように、短波側から長波側にかけて徐々に透過率が低下するような分光特性でも、短波側と長波側とで段階的に透過率が変化するような分光特性でも、本発明を適用できる。長波透過領域33,41についても同様である。
【0076】
上記構成の短波透過領域(または長波透過領域)と全透過領域(または中空)とを組み合わせた光量バランスフィルタの場合は、そのスライドにより、対物レンズ21の瞳面21aにおける照明光の断面の面積((Smax−S)または(Smax−S))は変化しない。
しかし、その代わりに、瞳面21aでの照明光の断面における長波透過領域(または短波透過領域)の強度分布が変化することになる。この場合には、瞳面21aでの強度分布の変化に応じて、照明光L,Lの光量バランスを調整することができる。また、瞳面21aでの断面の面積と、断面における強度分布との双方を変化させることにより、照明光L,Lの光量バランスを調整してもよい。
【0077】
さらに、上記した実施形態では、光源11,コレクタレンズ12,光源結像レンズ13,開口絞り14からなる光源手段の例を説明したが、開口絞り14を省略することもできる。また、このような光源手段(11〜14)に代えて、光ガイドを用いることもできる。光ガイドを用いる場合、その出射端面を光量バランスフィルタの近傍に配置することが好ましい。また、光源手段(11〜14)に代えて、小型の半導体レーザーや発光ダイオードなどを用いてもよい。この場合は、開口絞りとの組み合わせ構成も考えられる。
【0078】
また、上記した実施形態では、開口絞り14,光量バランスフィルタ15の順に配置する例を説明したが、開口絞り14と光量バランスフィルタ15の位置関係は逆でもよい。
さらに、上記した実施形態では、落射照明装置(11〜19)と観察系(21〜24)とが交差する箇所にダイクロイックミラー19を配置したが、これに代えてビームスプリッタを配置しても良い。
【0079】
また、励起波長域λ,λの種類ごとに光量バランスフィルタ15を多数用意しておけば、蛍光観察(励起波長の種類)に応じて取り替えるだけで、使い勝手の良いものとなる。
さらに、上記した実施形態では、蛍光顕微鏡10に落射照明装置(11〜19)を組み込む例で説明したが、落射照明装置(11〜19)は、蛍光顕微鏡だけでなく、他の蛍光測定装置に組み込むこともできる。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、標本に対する複数の照明光の光量を広い範囲で連続的に調整することができると共に安価に構成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】蛍光顕微鏡10および落射照明装置(11〜19)の全体構成図である。
【図2】光量バランスフィルタ15の構成を説明する図である。
【図3】光量バランスフィルタ15と光源像11aとの位置関係を説明する図である。
【図4】励起フィルタ18の分光特性を説明する図である。
【図5】光量バランスフィルタ15に入射する照明光L0S,L0Lの断面状態を説明する図である。
【図6】落射照明装置(11〜19)による光量バランスの調整方法を説明する図である。
【図7】2枚の光量バランスフィルタを設けた落射照明装置を説明する図である。
【図8】他の光量バランスフィルタの構成を説明する図である。
【図9】他の短波透過領域の分光特性を説明する図である。
【符号の説明】
10 蛍光顕微鏡
11 光源
12 コレクタレンズ
13 光源結像レンズ
14 開口絞り
15,55 光量バランスフィルタ
15a 駆動部
16 視野絞り
17 視野レンズ
18 励起フィルタ
19 ダイクロイックミラー
20 標本
21 対物レンズ
22 バリアフィルタ
23 結像レンズ
24 カメラ

Claims (4)

  1. 複数の蛍光物質で標識された標本を対物レンズを介して照明する蛍光観察用の落射照明装置において、
    照明光を射出する光源手段と、
    前記照明光の波長域のうち、前記複数の蛍光物質の各々を励起可能な複数の波長域を同時に抽出する抽出手段と、
    前記複数の波長域の照明光が前記対物レンズの瞳面を通過するときの断面の面積と前記断面における強度分布との少なくとも一方を各々の波長域ごとに個別に調整する調整手段とを備えた
    ことを特徴とする蛍光観察用の落射照明装置。
  2. 請求項1に記載した蛍光観察用の落射照明装置において、
    前記対物レンズの瞳面に共役な基準面を前記光源手段と前記抽出手段との間に規定する光学系を備え、
    前記調整手段は、前記照明光の光路中でかつ前記基準面の近傍に配置され、前記光路に交差する方向に沿って移動可能なフィルタ部材を有し、
    前記フィルタ部材は、当該フィルタ部材の移動方向に交差する1以上の境界を挟んで隣り合う複数の領域を含み、
    前記複数の領域のうち、隣り合う領域どうしは、分光特性が互いに異なる
    ことを特徴とする蛍光観察用の落射照明装置。
  3. 請求項2に記載した蛍光観察用の落射照明装置において、
    前記複数の領域の境界は、前記フィルタ部材の移動方向に対して斜め方向に形成されている
    ことを特徴とする蛍光観察用の落射照明装置。
  4. 複数の蛍光物質で標識された標本の蛍光観察に用いられる蛍光顕微鏡において、
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載した蛍光観察用の落射照明装置と、対物レンズを含み、前記標本からの蛍光を集光して前記標本の蛍光像を形成する結像光学系とを備えた
    ことを特徴とする蛍光顕微鏡。
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