JP2004004601A - 光スイッチング素子、光スイッチング素子アレイ、及び画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コントラストを改善できる光スイッチング素子、光スイッチング素子アレイ、及びそれを用いた画像表示装置を提供する。
【解決手段】光スイッチング素子23のOFF状態において、反射面を有する反射要素が配列された領域のうち入射光を回折する周期的な構造をなす部分を減少させる。具体的には、リボン素子31a,31b,31cの接続領域と、及びリボン素子32a,32b,32cの接続領域とをマスク43,44で被覆する、又は、リボン素子の接続領域を縮小する、又は、リボン素子の接続領域を独立配線によって無くす。若しくは、リボン素子の反射表面の凸凹状態を制御し、相関長を小さくする。
【選択図】図4
【解決手段】光スイッチング素子23のOFF状態において、反射面を有する反射要素が配列された領域のうち入射光を回折する周期的な構造をなす部分を減少させる。具体的には、リボン素子31a,31b,31cの接続領域と、及びリボン素子32a,32b,32cの接続領域とをマスク43,44で被覆する、又は、リボン素子の接続領域を縮小する、又は、リボン素子の接続領域を独立配線によって無くす。若しくは、リボン素子の反射表面の凸凹状態を制御し、相関長を小さくする。
【選択図】図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、光を回折又は反射させる回折格子型光バルブなどの光スイッチング素子、光スイッチング素子アレイ、及びそれを用いて二次元の画像を表示する画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロジェクターやプリンターなどの画像形成装置において、画像の解像度を上げるには、1次元の画像表示素子からの光束を光走査手段で走査しながら画像形成手段に投影し、2次元画像を形成する方法が知られている(米国特許第5982553号)。1次元の画素表示素子として、米国Silicon Light Machine社が開発された回折ライトバルブ(GLV: grating light valve)が知られている(特許第3164824号、米国特許第5841579号)。
GLVは光の回折を利用したマイクロマシン位相反射型回折格子より成っている。GLVは光スイッチングの作用を有し、光のON/OFF制御を電気的にコントロールして、デジタル画像表示ができる。
1次元アレイ化されたGLVは、スキャンミラーで走査され、スイッチングを行い、2次元画像が得られるので、通常の2次元表示装置と比較してGLVを用いた場合、縦方向の画像数は同じになる。しかし、横方向は少なくとも1個あれば良いので、2次元画像表示に必要な画素数は少ない。また、GLVのリボン素子と呼ばれている電極部分は、サイズが非常に小さく(約1×40μm)、高い解像度、高速なスイッチング速度及び広い帯域幅の表示が可能である。さらに、低い印加電圧で動作されるので、非常に小型化された表示装置を実現することが期待されている。
【0003】
次に、図12〜図14を参照して、GLVの動作原理を簡単に説明する。
図12は、1次元画像を表示するためGLV画像素子の部分模式的斜視図である。
図12に示すように、GLV素子1において、共通電極となる基板12の上に、基板12と所定の間隔(ギャップ)を保って、条帯状(ストリップ)のリボン素子10a,11a,10b,11b,10c,11c,10dが形成されている。リボン素子10a,11a,10b,11b,10c,11c,10dは、上面に反射膜(不図示)が形成されており、反射部材(反射要素)となる。
リボン素子10a,11a,10b,11b,10c,11c,10dはグループ化されており、一方のグループを構成するリボン素子10a,10b,10c,10dは駆動電圧に応じて上下方向に移動することができる。一方、他方のグループを構成するリボン素子11a,11b,11cは固定されていて、移動できない。移動可能なリボン素子10a,10b,10c,10dは可動リボン素子、固定されているリボン素子11a,11b,11cは固定リボン素子と呼ぶ。
【0004】
リボン素子の代表的な寸法の一例として、例えば、リボン素子の幅は3〜4μm、隣接するリボン素子間ギャップは約0.6μm、リボン素子の長さは200〜400μm程度である。
複数のリボン素子は1セットで1つの画素に用いることができる。例えば、図12に示された隣接する6本のリボン素子10a,11a,10b,11b,10c,11cにより1つの画素を表わすことができる。この場合、1画素分の幅は約25μmである。
例えば、実用化されつつある1080画素を表示するGLVにおいては、図12の横方向に沿って、1080画素分のリボン素子が多数配置している。このようなGLVは微細半導体製造技術により作製することが出来る。
【0005】
GLV素子1の動作は、リボン素子10a,11a,10b,11b,10c,11c,10dと基板12との間に印加する電圧のON−OFFで制御される。図13は、図12におけるGLV素子1の横方向の断面図である。可動リボン素子10a,10b,10c,10dへの印加電圧はOFFの状態であり、固定リボン素子11a,11b,11cは接地されている。この状態はGLVのOFF状態という。
可動リボン素子10a,10b,10c,10dに電圧は印加されていないので、可動リボン素子10a,10b,10c,10dは移動せず、すべてのリボン素子が基板12から一定の距離を保ち、ほぼ同一の反射平面を形成する。
この状態で照明光束を入射させると、各リボン素子10a,11a,10b,11b,10c,11c,10dにおいて反射された照明光束は全光路差を生じない。つまり、すべてのリボン素子がまとまって平面鏡として作用し、入射した照明光束をほとんど回折及び偏向せずに反射する。
GLVのOFF状態は、画面の暗状態に対応し、表示画面が黒になる。
【0006】
図14においては、可動リボン素子10a,10b,10c,10dに所定の駆動電圧が印加され、固定リボン素子11a,11b,11cは接地された状態を示す図である。
図14に示すように、駆動電圧が印加された可動リボン素子10a,10b,10c,10dは、基板12の側に静電力で引き下げられ、固定リボン素子と所定の距離で離間されている。例えば、可動リボン素子10a,10b,10c,10dはλ/4引き下げられる(λは、入射光の波長である)。一例として、λ=532nmの場合、可動リボン素子の移動量はλ/4=133nmである。
この状態で照明光束が入射すると、可動リボン素子10a,10b,10c,10dで反射される光束と固定リボン素子11a,11b,11cで反射される光束との間の全光路差は半波長(λ/2)となる。これにより、それぞれの可動リボン素子と固定リボン素子とが入射光を回折する周期的な構造をなし、GLVが反射型回折格子として作用する。ここで、反射光束(0次光)同士は干渉して打ち消し合い、±1次光、±2次光など他の次数の回折光が生じる。
その後、例えば、±1次光が光学系を経由して、スクリーンなどの表示画面に結像する。0次光は遮断されて、表示画面に到達しないように、光学系が構成されている。
【0007】
入射角度がθiとなる平行入射光は、上記のON状態のGLVに入射し、発生したm次の回折光の回折角度θmは、次の式(1)となる。
【数1】
sin(θm)= sin(θi)+(mλ/D) (1)
ここに、Dは図14で示されたGLVの同じグループを構成するリボン素子の間の所定の距離(格子ピッチ)である。
垂直入射、また、強度の一番高い±1次光の場合は、θi=0、m=1となるので、回折角度θ1は、次の式(2)となる。
【数2】
sin(θ1)=λ/D (2)
【0008】
このような1次元画像表示素子GLVを用いた画像表示装置は、通常の二次元画像表示装置、例えば、液晶パネルなどを用いた投射型表示装置と比べて、GLV自体に画素間の境界が存在しないため、極めて滑らかで自然な画像表現が可能である。さらに、三原色である赤色、緑色、青色のレーザを光源とし、これらの光を混合することで、極めて広い、自然な色再現範囲の画像が表現できるなど、従来にない優れた表示性能を有している。例えば、GLVを用いた画像表示装置は、1000:1以上の高コントラストを実現できることが期待されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実際に、例えば、1080画素のGLVをスキャンして得た1080×1920画素の画像表示装置において、良好な画像表示を全画素で実現することは容易ではない。その理由は、製造プロセスの不完全さなどによりnm程度のリボン素子の構造に不均一性が存在し、1GLV素子に含まれている1080画素にはバラツキがある。例えば、リボン素子をnmレベルで移動させる駆動信号の誤差によるGLVのON状態における可動リボン素子移動量のバラツキ、製造技術によるGLVのOFF状態でのリボン素子高さのバラツキおよびその他歪み、有効照明領域外での光回折、リボン素子の反射面上の凸凹と各種付着物による散乱光の発生、および不均一な2次照明光の影響などの画質を劣化させる要因がある。これらの要因が特に暗状態の明るさに変動を生じさせる。
特に、1次元の画像表示素子であるGLVをスキャンして2次元画像を得るので、画素がばらつくと、コントラストの悪い画素はスキャンにより表示画面に縞状のノイズを残すため、表示装置としては大きな問題である。
【0010】
本発明は、このような課題を鑑みてなされ、その第1の目的は、コントラストを改善できる光スイッチング素子を提供することにある。
その第2の目的は、そのような光スイッチング素子から構成された光スイッチング素子アレイを提供することにある。
その第3の目的は、そのような光スイッチング素子アレイを用いた画像表示装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の光スイッチング素子は、反射面を有する複数の反射要素を含み、前記反射要素は、第1のグループと第2のグループにグループ化され、前記第1のグループに属する反射要素の反射面と、及び前記第2のグループに属する反射要素の反射面とにより、略平行する第1の反射平面及び第2の反射平面がそれぞれ形成され、第1の動作状態において、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面により、入射光を反射する略同一の反射平面が形成され、第2の動作状態において、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面とが所定の距離で離間され、前記第1のグループに属する反射要素と前記第2のグループに属する反射要素は、前記入射光を回折する所定の距離を有する周期的な構造となり、前記第1の動作状態において、前記複数の反射要素が配置された領域のうち、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造をなす構造部分を減少させる。
【0012】
前記反射要素と対向する電極をさらに有し、前記反射要素は、所定の間隔で互いに平行に配置され、前記第1のグループに属する反射要素と、前記第2のグループに属する反射要素とが周期的に配置され、前記第1のグループは、前記反射要素と前記電極との間に駆動電圧を印加することによって移動可能な前記反射要素から構成され、前記第2のグループは、固定された前記反射要素から構成されている。
また、前記第1のグループに属する反射要素は、第1の端部と、前記第1の端部に対向する第2の端部と、一方の面に前記反射面が形成され、前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置しそれらを電気的に接続する第1の中間部とを有し、前記第2のグループに属する反射要素は、前記第1のグループに属する反射要素の前記第1の端部に接近する第3の端部と、前記第3の端部に対向する第4の端部と、一方の面に前記反射面が形成され、前記第3の端部と前記第4の端部との間に位置しそれらを電気的に接続する第2の中間部とを有し、前記第1のグループに属する反射要素の各々の前記第1の端部を電気的に接続する第1の共通接続部と、前記第2のグループに属する反射要素の各々の前記第4の端部を電気的に接続する第2の共通接続部とを有し、前記第1の共通接続部と前記第2の共通接続部を含む、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造をなす中間部の一部からなる接続領域を被覆するマスクを有する。
さらに、前記第1の共通接続部と前記第2の共通接続部を介して、グループ毎に前記複数の反射要素に駆動電圧が印加される。
【0013】
前記複数の反射要素において、各々個別に駆動電圧が印加され、前記第1の動作状態において、前記複数の反射要素が配置された領域のうち、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造をなす部分が形成されない。
また、前記反射要素の表面に、前記所定の周期的な構造より短い相関長を有する凹凸面が形成されている
【0014】
前記課題を解決するために、本発明の光スイッチング素子アレイは、1列に配置された複数の光スイッチング素子を有する光スイッチング素子アレイであって、前記光スイッチング素子は、反射面を有する複数の反射要素を含み、前記反射要素は、第1のグループと第2のグループにグループ化され、前記第1のグループに属する反射要素の反射面、及び前記第2のグループに属する反射要素の反射面により、略平行する第1の反射平面及び第2の反射平面がそれぞれ形成され、第1の動作状態においては、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面により、入射光を反射する略同一の反射平面が形成され、第2の動作状態においては、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面とが所定の距離で離間され、前記第1のグループに属する反射要素と第2のグループに属する反射要素が、前記入射光を回折する所定の距離を有する周期的な構造となり、前記第1の動作状態において、前記複数の反射要素が配置された領域のうち、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造なす部分を減少させる。
【0015】
また、前記課題を解決するために、本発明の画像表示装置は、1列に配置された複数の光スイッチング素子と、前記複数の光スイッチング素子に射出された射出光から表示用光束と非表示用光束を分離する分離手段とを含む画像表示装置であって、前記光スイッチング素子は、反射面を有する複数の反射要素を含み、前記反射要素は、第1のグループと第2のグループにグループ化され、前記第1のグループに属する反射要素の反射面、及び前記第2のグループに属する反射要素の反射面により、略平行する第1の反射平面及び第2の反射平面がそれぞれ形成され、第1の動作状態において、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面により、入射光を反射する略同一の反射平面が形成され、第2の動作状態において、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面とが、所定の距離で離間され、前記第1のグループに属する反射要素と第2のグループに属する反射要素は、前記入射光を回折する所定の距離を有する周期的な構造となり、前記第1の動作状態において、前記複数の反射要素が配置された全領域のうち、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造をなす部分を減少させる。
【0016】
上記の本発明によれば、光スイッチング素子の第1の動作状態において、有効照明領域外の光回折を最小限に抑え、コントラストを向上する。たとえば、反射要素において、入射光を回折する所定の周期的な構造をなす接続領域を縮小、マスクにより被覆、あるいは形成しないことにより、回折を低減する。また、反射要素の反射面において、光スイッチング素子の周期的な構造より反射面の凸凹パターンの相関長を短くし、凸凹パターンを微細化させることにより散乱を低減する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光スイッチング素子、光スイッチング素子アレイ、及びそれを用いた画像表示装置の実施の形態について、添付の図面を参照して述べる。
第1の実施形態
本実施形態において、光スイッチング素子及び光スイッチング素子アレイの一例としてGLV画像素子を用い、GLV画像素子の非有効照明領域となる反射要素の共通接続部および中間部の一部の領域からなる接続領域をマスクで被覆したGLV画像素子、及びそれを用いた画像表示装置の実施の形態を述べる。
【0018】
図1は、本実施形態にかかる画像表示装置の概略図である。
図1に示されている画像表示装置20は、光源21、照明光学系22、1次元画像素子GLV素子23、レンズ24、空間フィルタ25、スキャンミラー26、スクリーン27を有する。
光源21は、例えば、半導体レーザのようなデバイスであり、赤、緑、及び青色の光束を射出する光源をそれぞれ含む。照明光学系22は、光源21からの光束を平行光に変換して1次元画像素子GLV素子23に照射する。
【0019】
GLV素子23は、複数の画素が1次元に配列してなり、図12〜図14で示したように、表示する画像に対応する駆動電圧の印加によってON/OFFして動作し、入射した照明光を反射又は回折し、反射光、又は、回折光を射出する。GLV素子23がON状態(第2の動作状態)の場合に、回折作用により±1次回折光などの回折光28a,28cが射出されて、0次光28bと異なる各方向に進行する。
レンズ24は、GLV素子23からの射出された反射光28b、又は、回折光28a,28cから形成される1次元の像を拡大し、スキャンミラー26へ投影する。
【0020】
GLV素子23がON状態(第2の動作状態)の時に発生した0次光28b、±1次光28a,28cは、空間フィルタ25に入射する。
空間フィルタ25は、レンズ24から射出された±1次回折光28a,28cを透過部25a,25bで通過させ、スキャンミラー26に到達させる。また、レンズ24から射出された反射光又は0次光28bを反射部25cで遮蔽する。
スキャンミラー26は、GLV素子23からの1次元の画像情報を含む反射回折光をスキャンしてスクリーン27上に反射し、スクリーン27上に2次元の画像を形成する。スキャンミラー26は、例えば、ガルバノミラーである。なお、本実施形態において、素子がOFFの状態を第1の動作状態、素子がONの状態を第2の動作状態とする。
【0021】
図2は、上記空間フィルタ25の正面図である。
図2に示すように、空間フィルタ25は、透過部25a,25bと反射部25cを有している。
GLV素子23がOFF状態の場合、GLV素子23に照射した照明光束は反射されて、反射光が射出する。その反射光は、決められた方向で進行し、空間フィルタ25における反射部25cによって反射されて、スクリーン27に到達しない。従って、スクリーン上に黒を表示する。この状態を、画像表示の暗状態であると言う。
【0022】
GLV素子23がON状態の場合に、GLV素子23に照射した照明光束は回折されて、0次光及び±1次光などの回折光が射出する。回折作用により、0次光の強度はGLV素子23がOFFの場合における反射光の強度より低くなり、±1次回折光などの回折光の強度が高くなる。
各次の回折光は、式(1)に示しているように、照明光束の波長とGLV素子23のピッチにより決定される角度方向に回折されて、0次光、及び±1次回折光などの回折光光束がそれぞれ異なる各方向に進行し、空間フィルタ25の反射部25c、光透過部25a,25bに入射する。
【0023】
GLV素子23からの回折光は、0次光と±1次回折光だけでなく、±2次以上の高次の回折光も含んでいる。
スクリーン27上で最大のコントラストを得るために、GLV素子23がON状態で最も効率よく発生する±1次回折光がほとんど損失せずに通過でき、0次光、2次光などの回折光は十分遮るように、透過部25a,25b、及び反射部25cの位置と寸法が設計されている。
より明るい画像を得る場合は、これら高次回折光を±1次回折光と共に透過部25a,25bに入射させても良い。
【0024】
図3は、画像表示装置20に用いられたGLV素子23の部分表面構造を示している。
図3に示すように、本実施形態において、1次元GLV素子23の1画素は、互いに平行な6つの構成要素(以下、リボン素子ともいう)31a,32a,31b,32b,31c,32cで構成されて、リボン素子31a,31b,31cとリボン素子32a,32b,32cの二組にグループ化されている。これらはさらにワイヤーボンディング用のパッドに接続されている。
なお、本発明の請求項における「光スイッチング素子」は、GLV素子23の1画素分に対応する。また、請求項における「光スイッチング素子アレイ」は、例えば1080画素から構成されるGLV素子23に対応する。
各リボン素子は、例えば、窒化シリコン膜(SiN)の表面に反射面としてアルミニウム膜が形成された構造を有する。ここで、例えば、第1のグループのリボン素子31a,31b,31cを可動リボン素子、第2のグループのリボン素子32a,32b,32cを固定リボン素子とし、各グループのリボン素子は周期的に配置されている。また、可動リボン素子は、第1の端部81と、第1の端部81に対向する第2の端部82と、一方の面に反射面が形成され第1の端部81と第2の端部82を接続する第1の中間部83から形成され、固定リボン素子は第1の端部81に接近する第3の端部84と、第3の端部84に対向する第4の端部85と、一方の面に反射面が形成され第3の端部84と第4の端部85を接続する第2の中間部86から形成されている。さらに、可動リボン素子はそれぞれの第1の端部81において第1の共通接続部に電気的に接続され、固定リボン素子はそれぞれの第4の端部85において第2の共通接続部に電気的に接続され、くし型構造を構成している。第1のグループに属するリボン素子の反射面および第2のグループに属するリボン素子の反射面により、ほぼ平行となる第1の反射平面および第2の反射平面とが形成される。
リボン素子31a,32a,31b,32b,31c,32cの他方の面に対向して、図12に示した共通電極12が配置されており、また、共通電極12とある間隔を保ってリボン素子31a,32a,31b,32b,31c,32cのくし型構造を支持するための支持部(不図示)が、リボン素子31a,32a,31b,32b,31c,32cにおいて、長さw2の部分の両端に各々1箇所以上形成されている。共通電極12と可動リボン素子の間に電圧を印加しないとき(OFF状態のとき)、可動リボン素子と固定リボン素子とはほぼ同一の反射平面を形成し、構造上の周期p1で配置されている。ここで、p1は、OFF状態のときのGLVの構造上の周期を示し、w2は、構造上の周期p1を構成する領域におけるリボン素子の長さを示す。
【0025】
共通電極12と可動リボン素子31a,31b,31cの間に駆動電圧を印加すると静電気力により可動リボン素子31a,31b,31cが共通電極12側にたわむ。そのため、第1の反射面と第2の反射面とが、所定の距離に離間され、各リボン素子が入射光を回折する周期的な構造となる反射型回折格子が形成される。入射された照明光は回折光を発生し、発生した回折光は、図1に示す空間フィルタ25において分離される。このように、GLV素子23は光スイッチング素子として動作する。ここで、上記の空間フィルタとしては、電圧の印加時に発生する回折光を通過させるタイプと、電圧を印可しないときに発生する光(0次光)を通過させるタイプの2通りがある。
上記のように、本実施形態における空間フィルタ25は、透過部25a,25bにおいてリボン素子31a,31b,31cに駆動電圧を印加する時に最も効率よく発生する1次回折光が損失せずに通過し、反射部25cにおいて0次光、2次光などの回折光を十分遮るような位置と寸法に設計されており、最大のコントラストが得られる設計となっている。
【0026】
しかし、これだけでは全画素に渡って1000:1以上のコントラストを実現することはできない。
図3に示すように、電圧印加するために、リボン素子31a,32a,31b,32b,31c,32cのくし型構造は、その第1の端部81および第4の端部85において第1および第2の共通接続部に接続され、接続領域33,34を形成する。接続領域33は、可動リボン素子31a,31b,31cのw2の長さ部分より右側の領域を指しており、接続領域34は、固定リボン素子32a,32b,32cのw2の長さ部分より左側の領域を指している。
【0027】
図3に示すように、接続領域33,34の内側の部分は、同一のグループに属するリボン素子により周期的な構造となっており、それらの構造上の周期はp2となっている。
接続領域33,34において周期的な構造p2をなす同一のグループに属するリボン素子は、図示しないGLV構造の下層部材と適切な距離(λ/4の整数倍、λは照明光の波長である)を有する場合、入射光を回折し、回折光を発生する回折格子を形成する。また、適切な距離よりも小さい距離であっても、回折格子を形成する可能性がある。
したがって、接続領域33,34において照明光が入射した場合、駆動電圧を印加しているか否かに係わらず、即ち、GLV素子23はON状態あるいはOFF状態ともに、照明光は回折し、回折光が発生する。
式(1)によれば、m次の回折光の回折角度θmは、入射光の入射角度θiと回折格子の格子ピッチDと照明光の波長λによって決められるので、垂直入射の場合は、接続領域33,34からの回折光の回折角度はp2で決められる。
【0028】
一方、図3に示されたGLV素子23は、電圧が印加されてON状態において形成される回折格子の周期もp2であり、発生した回折光の回折角度はこのp2で決められる。また、空間フィルタ25の透過部25a,25bと反射部25cの位置と寸法もp2、次数m、入射角度θiおよび照明光の波長λに決められる。
GLV素子23の照明光束は平行光束であり、入射角度θiは一定である。従って、図3において、照明光を長さw2の領域に照射すると共に接続領域33,34にも照射した場合、GLV素子23はON状態およびOFF状態ともに接続領域33,34において回折光を発生し、長さw2の領域において発生した回折光と同じ方向に射出する。特に、接続領域33,34からの±1次回折光は、空間フィルタ25の透過部25a,25bを通過する。
これによって、GLV素子23がOFF状態の場合、即ち、暗状態の場合において、空間フィルタ25の透過部25a,25bを通過する光量が大幅に増え、スクリーン上に画像のコントラストが低下する。
【0029】
照明光の接続領域33,34での回折を避けるために、例えば、リボン素子31a,32a,31b,32b,31c,32cの長さ方向の照明領域の長さを限定し、接続領域33,34に照射しない方法が考えられる。例えば、図3に示すように、照明領域をリボン素子長さw2より短いw1とし、構造上の周期がp2となる接続領域を照明領域外とする。
しかし、照明領域の長さw1がリボン素子の長さw2より短いという条件は、照明光源からの直接的な照明光について100%満足されていても、実際の表示装置では投射レンズ、その他光学部品からの反射光や散乱光による2次的な照明光が一定量存在し、このような2次的な照明光について満足させることは難しい。
また、リボン素子長さは非常に短いので(w2は、300〜400μm、w1は約30μmである)、このような微細な領域で、光束の照明領域を精確に制御することも困難である。
【0030】
例えば、直接的な1次照明光の0.2%〜1%の照明光が、他光学部品からの反射光や散乱光による2次的な照明光(以下、2次照明光とする)として構造上の周期p2となる接続領域33,34に照射されると、その2次照明光は接続領域33,34において回折される。2次照明光のかなりの部分は回折光として射出され、空間フィルタ25を通過し、スクリーン27に結像する。これによって、画像の該画素に対応する部分のコントラストは、500:1〜100:1に低下する。
さらに、この2次照明光は一般に空間的に不均一であり、表示画面に不均一な縞状ノイズを生じ、画像品質が大きく劣化する。
【0031】
本実施形態においては、構造上の周期がp2となっている接続領域33,34を被覆するマスクを設けて、接続領域33,34における回折を回避する。
図4は、接続領域33,34が被覆されているGLV素子23の表面構造を示す模式図である。
図4において、接続領域33,34がマスク43,44に被覆されており、接続領域33,34に照明光が入射し、回折光が生じることはない。
マスク43,44は、GLV素子23の表面に直接形成されてもよいが、直接GLV素子23の表面に形成できない、又は困難な場合は、GLV素子23の上部の近接位置に、例えば、GLV素子23を保護するガラス板を配置し、マスク43,44をこのガラス板に形成してもよい。
次に、マスク43,44の製造方法について説明する。
【0032】
図5と図6は、本実施形態にかかるGLV素子23の表面構造の模式図であり、GLV素子23において、接続領域33,34を被覆するマクス43,44を形成する方法を示している。
図5において、本実施形態にかかるGLV素子23の6画素分が示されている。各画素が基板12と所定の間隔を保って形成され、可動リボン素子31、また、固定リボン素子32は、3本毎に一方の端部で共通接続部に接続され、接続領域33,34が形成されている。なお、マスク43,44は図示されていない。
【0033】
図6は、接続領域33,34を被覆するマスク43,44が形成されたGLV素子23の平面図を示す。具体的に、マスク43,44は、GLV素子23を保護するための気密封止用ガラス45の表面に形成されている。マスク43,44は空間周波数が1/p2とほぼ一致、あるいはその周波数成分を含む接続領域33,34を被覆することができる寸法に加工され、形成されている。
マスク43,44の作製方法は、例えば、一般的な光リソグラフィー法でレジストパターンを作製し、Al、Cr、Niなどの金属を蒸着などの方法で堆積する。その後レジスト上の金属を除去する。たとえば、リフトオフ法により容易に作製可能である。マスク43,44の材料はAl、Cr、Niに限定されるものではなく、光の透過を抑制できるものであればよい。
【0034】
図6に示すように、マスク43,44をガラス45上に形成することによって配線構造である接続領域33,34が被覆されている。マスク43,44の寸法は接続領域33,34を実質的に被覆することができる寸法で、GLV素子23への入射光を遮らない寸法であればよく、例えば、w3はw2とおおよそ同じになる。ここで、w3は図6においてマスク43,44に被覆され、制限された照射領域の長さを示す。
なお、マスク43,44はガラス45のGLV素子23側の面、又は、その反対側の面に形成されてもよい。また、GLV素子23の保護ガラス45に直接形成されていなくても、GLV素子23の近傍にあって実質的に同様なマスク効果が得られる位置にマスクを設置することも可能である。
【0035】
本実施形態によれば、回折格子型光スイッチングと空間フィルタを用いた表示装置の高コントラスト化が実現できる。
【0036】
第2の実施形態
本実施形態にかかる光スイッチング素子、光スイッチング素子アレイ及び画像表示装置の基本構成は、第1の実施形態のGLV素子23及び画像表示装置20と同じである。即ち、本実施形態は、GLV素子のOFF状態(第1の動作状態)において、入射された照明光の回折が発生し、空間フィルタを通過する光量が増え、画像表示のコントラストを低下させるという問題を解決する。第1の実施形態においてはOFF状態において回折が起きる領域を被覆しているが、本実施形態においては、接続領域の面積を縮小することによって接続領域での不必要な光の回折を避ける。
【0037】
図7は、本実施形態にかかるGLV素子40の表面構造を示す模式図である。なお、図3と同じ構成成分に同じ符号を用い、重複する説明は省略する。
図7に示すように、電圧印加するために、リボン素子(反射要素)31a,32a,31b,32b,31c,32cのくし型構造は、可動リボン素子(第1のグループ)31a,31b,31cおよび固定リボン素子(第2のグループ)32a,32b,32cとにグループ化されている。また、それぞれのグループの素子はその端部において共通接続部に接続されており、それぞれ接続領域63と64を形成する。ここで、接続領域63は可動リボン素子31a,31b,31cのw2の長さ部分より右側の領域を指しており、接続領域64は固定リボン素子32a,32b,32cのw2の長さ部分より左側の領域を指している。
【0038】
図7に示すように、接続領域63,64の内側の部分において、同一のグループに属するリボン素子は周期的な構造p2をなし、GLV素子40のON状態(第2の動作状態)で形成される回折格子の周期と同じである。接続領域63,64において、構造上の周期がp2の部分を有すると、GLV素子40がOFF状態であっても回折が生じ、コントラストが低下する可能性がある。
しかし、本実施形態のGLV素子40において接続領域63,64の面積を極力に減少することにより、接続領域63,64において発生する回折光の量を大幅に減少でき、コントラストへの影響は抑制できる。
【0039】
本実施形態によれば、回折格子型光スイッチング素子と空間フィルタを用いた表示装置の高コントラスト化が実現できる。
また、新たな製造プロセスが必要ないので、容易に実現でき、コストが増加しない。
【0040】
第3の実施形態
本実施形態にかかる光スイッチング素子、光スイッチング素子アレイ、及び画像表示装置の基本構成は、第1と第2の実施形態のGLV素子23及び画像表示装置20と同じである。即ち、本実施形態は、GLV素子がOFF状態(第1の動作状態)で入射された照明光の回折が生じ、空間フィルタを通過する光量が増え、画像表示のコントラストを低下させるという問題を解決する。第1と第2の実施形態においては、OFF状態で回折が発生する領域を被覆する、または、その領域の面積を縮小したが、本実施形態においては、個々のリボン素子を独立に給電線に接続し、第1と第2の実施形態のGLV素子のような構造上の周期がp2となる接続領域を作らないようにすることによって、不必要な光の回折を避ける。
【0041】
図8は、本実施形態にかかるGLV素子50の表面構造を示す模式図である。
図8において、1次元GLV素子50の1画素は、互いに平行な6本のリボン素子(反射要素)51a,52a,51b,52b,51c,52cから構成されている。各リボン素子は反射面として、例えば窒化シリコン膜の表面にアルミニウム膜が形成された構造を有する。ここで、例えば、第1のグループのリボン素子51a,51b,51cを可動リボン素子、第2のグループのリボン素子52a,52b,52cを固定リボン素子とし、各グループのリボン素子は周期的に配置されている。第1および第2のグループに属するリボン素子により第1の反射平面および第2の反射平面が形成されている。
リボン素子51a,52a,51b,52b,51c,52cに対向して、図12に示した共通電極12が配置されており、また、共通電極12とある間隔を保ってリボン素子51a,52a,51b,52b,51c,52cのくし型構造を支持するための支持部(不図示)が、リボン素子51a,52a,51b,52b,51c,52cの両端に各々1箇所以上形成されている。
共通電極12と可動リボン素子51a,51b,51cの間に駆動電圧を印加すると静電気力により可動リボン素子51a,51b,51cが共通電極12側にたわむ。そのため、第1の反射平面と第2の反射平面とが所定の距離に離間され、各リボン素子により入射光を回折する周期的な構造をとる反射型回折格子が形成され、回折光を発生する。発生された回折光は、図1と図2に示された空間フィルタ25で分離する。
【0042】
図8に示すように、リボン素子51a,52a,51b,52b,51c,52cは互い接続されておらず、各リボン素子への配線部分はそれぞれ独立している。例えば、各リボン素子への配線部分が下地構造に埋め込まれている。
このような構造によって、第1と第2の実施形態におけるGLV素子の接続領域は必要がなくなる。これにより、GLV素子50の表面構造は一様であり、ON状態(第2の動作状態)においては、全領域に亘って構造上の周期がp2となり、OFF状態においては、全領域に亘って構造上の周期がp1となる。したがって、OFF状態において構造上の周期がp2の領域にて生じる不必要な回折光を発生させないことにより、GLV素子50のOFF状態においてコントラストの低下を低減する。
【0043】
本実施形態によれば、回折格子型光スイッチング素子と空間フィルタを用いた表示装置の高コントラスト化が実現できる。
【0044】
第4の実施形態
GLV素子の各リボン素子における反射面の表面構造は、画像表示のコントラストに影響することが知られている。これは、表面の凸凹構造により、表面からの散乱光強度が強く影響されるからである。
実施形態においては、本発明をリボン素子反射面の表面構造によるコントラストの低下の場合に適用し、コントラストを改善する。
【0045】
第1〜第3の実施形態で示した一次元GLV素子の各リボン素子(反射要素)は、例えば、米国特許第5841579号、米国特許第5661592号においては反射面として、窒化シリコン膜表面にアルミニウム膜が積層された構造となっている。
この場合、窒化シリコン幕は減圧CVD法で作製されたアモルファス膜なのでグレイン(結晶粒)構造がなく、表面のラフネス値を、例えば、自乗和の平方根(rms:root mean square)で表わす場合は、rms=2nmと極めて良好であり、温度変化に対しても安定である。
一方、アルミニウム膜は多結晶膜なのでグレインが存在し、一般に表面ラフネスも比較的大きい。また、温度変化の影響を受けやすく、300℃程度の比較的低温においてグレインの再成長が起きるなど、窒化シリコン膜と比べ不安定な側面がある。
このような窒化シリコン膜とアルミニウム膜の積層構造であるリボン素子からなるGLV素子のコントラストは、特に、アルミニウム膜の表面構造に対し敏感に変化する。この場合、コントラストはアルミニウム膜の表面ラフネスによる散乱光強度の変化により影響される。表面ラフネスは一般にrms値で表現し、この値が小さいほど表面が均一なので散乱光強度は小さい。
【0046】
しかし、実験結果では、例えば、アルミニウム膜の表面ラフネスがrmsで約4nmとほぼ同一のGLV素子における1080画素の平均コントラスト測定値(光波長532nm)はプロセス条件により約2000:1〜6000:1の範囲で変動する。この結果は、散乱光強度はrms値だけではなく他のパラメータの寄与が大きいことを示している。
文献(J. M. Elson and J. M. Bennette,”Relation between the angular dependence of scattering and the statistical properties of optical surfaces”, J. of Opt.Soc.Am.,vol.69 31−47(1979).)においては、通常のベタ膜材料の光散乱強度Isは、rmsと、表面ラフネスの相関長Laとに関係し、次の式(3)で表すことができる。
【0047】
【数3】
Is∝(rms×La)2 (3)
Isは光散乱強度、Laは表面ラフネスの相関長を表わす。ここで、表面ラフネスの相関長とは、表面に形成された凹凸(グレイン構造により形成される粒子の凹凸)の平均的な周期を示す。
【0048】
従って、rms値に加えて、ラフネスの相関長Laを短くすることが散乱光強度を小さくするために重要と考えられる。
相関長はラフネスプロファイルの自己相関が1/e(e=2.718)に減衰する距離で定義されるが、これは、物性的にはアルミニウム膜のグレインサイズに概略比例するものであり、従って、グレインの微細化が重要である。本発明者は新たに回折格子構造について検討を行った。
【0049】
図9と図10は、GLV素子にかかるリボン素子の表面構造がコントラストに影響することを示す実験データである。
図9は、GLV素子を約300℃、2時間程度の熱処理した後のコントラストの測定結果を示す。図9において、横軸はGLV素子の画素に相当し、全て1080画素である。縦軸はGLV素子がOFF状態(第1の動作状態)において発生する光強度の相対値を表す。OFF状態の光強度が低いほどコントラストが高い。
図9から得られたGLV素子のコントラストは約4000:1であり、GLV素子のリボン素子の表面ラフネスのrms値は約7nmである。
【0050】
図10は、常温におけるGLV素子のコントラストの測定結果を示す。図9と同様に、図10において、横軸はGLV素子の1080画素を表し、縦軸はGLV素子がOFF状態で発生する光強度の相対値を表わす。
図10から得られたGLV素子のコントラストは約6000:1であり、GLV素子のリボン素子の表面ラフネスのrms値は約7nmであり、熱処理後の場合とほとんど変化しない。
【0051】
従って、GLV素子のリボン素子の表面ラフネスのrms値は変りがなく、環境温度を300℃から常温に変化するだけで、GLV素子のコントラストは約4000:1から6000:1に向上したことを示している。
このとき、GLV素子のリボン素子の表面ラフネスのrms値は変化しなかったが、一般にアルミニウム膜のグレインサイズは熱処理により大きくなるため、このコントラスト変化は熱処理によるアルミニウムのグレイン成長が主原因と考えられる。
即ち、上記のようにアルミニウム膜は温度変化の影響を受けやすく、300℃程度の比較的低温でもグレインは再成長する。これにより、アルミニウム膜においてグレインサイズが大きく成長し、アルミニウム膜表面における相関長も長くなり、リボン素子表面からの散乱光の強度が増える。その結果、コントラストが低下する。
また、グレイン成長は不均一に生じるため、画素位置によるコントラスト変動が大きくなっている。
【0052】
グレインの微細化は、光学的には、アルミニウム膜の表面構造の空間周波数を大きくすることに相当する。従って、第1〜第3の実施形態と同様に、アルミニウム膜の表面構造の空間周波数をGLV素子がON状態の時に形成される回折格子の構造空間周波数(1/p2)と異なるようにし、散乱光を空間フィルターの透過部外にシフトさせることにより、空間フィルタを通過する散乱光強度を実質的に抑えることができる。
一方、コントラストを高くするために、リボン素子表面のラフネスのrms値を出来るだけ小さくすることは好ましいが、ここで示したように、ラフネスプロファイルの相関長を、アルミニウム膜のグレインサイズを微細化することにより小さくコントロールし、高コントラスト化することができる。
【0053】
本実施形態によれば、GLV素子のリボン素子表面におけるアルミニウム膜の表面ラフネスのrms値を低減することによってコントラストを改善することに限界がある場合に、アルミニウム膜の形成条件をアルミニウム膜内の結晶グレインのサイズがより微細化するように制御することで、アルミニウム膜の表面ラフネスの相関長を短くし、GLV素子のコントラストを相関長の2乗の逆数に比例して改善できる。
【0054】
以上、本発明を好ましい実施の形態に基づき説明したが、本発明は以上に説明した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の改変が可能である。
本発明の各実施形態において説明した画像表示装置は一例であり、その構成の各種の変更が可能である。例えば、その画像表示手段はスクリーンに限定せず、プリンターの感光体ドラムでも良く、即ち、本発明がプリンターにも適用できる。
また、本発明の各実施形態において説明した画像表示装置において、GLVの1画素は6本のリボン素子を含んでいるが、本発明はこれに限定されない。
【0055】
また、本発明において画像表示装置で用いられた空間フィルタは、図2の構成に限定されず、電圧を印加しない時に発生する反射光を通過させる空間フィルタを用いる場合にも適用できる。図11はこのような空間フィルタの一例を示している。図11において、空間フィルタ75は、透過部75aと反射部75b,75cを有している。この場合、最適電圧(リボン素子たわみ量=光波長/4となる電圧)印加時に残存する0次光がコントラストを低下させる。それを解決するために、本発明が適用できる。
即ち、リボン素子長さ方向の照明領域の長さをリボン素子長さよりも短くし、暗状態で構造上の周期がp2となる接続領域を小さくする、この接続領域を被覆する、若しくは、個々のリボン素子を独立配線とし、暗状態で構造上の周期がp2となる領域を作らないという方法が有効である。2番目と3番目の方法においては、接続部分の構造の空間周波数自体は空間フィルタの通過帯域と同じ0次光成分を含むが、暗状態(光スイッチング素子のON状態)での二次的な照明光は大部分1次光であり、その結果、光の空間周波数は1次光主体となり空間フィルタを通過できない。
【0056】
また、本発明において、表面構造の制御により表示に影響する散乱光の抑制は、第4実施形態で説明したリボン素子における表面の凸凹構造の場合に限定されない。例えば、GLV素子の表面、又は、その近傍の保護ガラス板などの異物、ダスト、その他パターン欠陥などによる回折格子型光バルブのコントラスト低下に対する対策としても大きな効果が得られる。即ち、それら対象の空間分布において、それぞれの空間周波数が、GLV素子がON状態の時に形成される回折格子の空間周波数と異なるようにすることにより、空間フィルタを通過する散乱光強度を抑えることができる。具体的には、その異物、ダストおよびパターン欠陥の寸法を小さくすることにより、本発明の効果が得られる。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、画像表示装置の高コントラスト化が実現できる。
また、空間的に不均一な二次的な照明光による不必要な光の回折が発生しないので、表示画面の不均一な縞状ノイズを防止し、画像品質を改善する。
また、光スイッチング素子における反射要素の表面ラフネスのrms値を低減することにより、画像表示のコントラストを改善することに限界がある場合に、反射要素を表面ラフネスの相関長を短くするように形成し、例えば、結晶グレインのサイズがより微細化するように制御することで、光スイッチング素子による画像のコントラストをその相関長の2乗の逆数に比例して改善できる。
光スイッチング素子アレイをスキャンして得た高解像度の画像表示装置において、十分良好なコントラストが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる画像表示装置の構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる画像表示装置において、空間フィルタの構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかる光スイッチング素子の表面構造を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態にかかる光スイッチング素子に接続領域を被覆するマクスを形成した構造を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態にかかる光スイッチング素子アレイに接続領域を被覆するマクスを形成する方法を示すための平面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態にかかる光スイッチング素子アレイの表面構造の模式図であり、接続領域を被覆するマクスの形成方法を示している。
【図7】本発明の第2の実施形態にかかる光スイッチング素子の表面構造の模式図である。
【図8】本発明の第3の実施形態にかかる光スイッチング素子の表面構造の模式図である。
【図9】本発明の第4の実施形態にかかるコントラストの実験データを示す図であり、光スイッチング素子の反射要素の表面構造がコントラストに影響することを示している。
【図10】本発明の第4の実施形態にかかるコントラストの実験データを示す図であり、光スイッチング素子の反射要素の表面構造がコントラストに影響することを示している。
【図11】本発明の画像表示装置にかかる空間フィルタの構成の他の一例を示す図である。
【図12】従来の技術にかかる光スイッチング素子の構造を説明する模式図である。
【図13】従来の技術にかかる光スイッチング素子の動作を説明する模式図である。
【図14】従来の技術にかかる光スイッチング素子の動作を説明する模式図である。
【符号の説明】
1…GLV、10、11…リボン素子、12…共通電極、21…光源、22…照明光学系、23…GLV、24…レンズ、25…空間フィルタ、25a、25b…透過部、25c…反射部、26…スキャンミラー、27…スクリーン、28a、28b、28c…回折光、31、32…リボン素子(反射要素)、33、34…接続領域、40…GLV、43、44…マスク、50…GLV、51、52…リボン素子(反射要素)、63、64…接続領域、75…空間フィルタ、75a…透過部、75b、75c…反射部、p1…OFF状態におけるGLVの構造上の周期、p2…ON状態におけるGLVの構造上の周期、w1…制限されたGLVの照明領域の長さ、w2…p1領域を形成するリボン素子の長さ、w3…マスクにより制限された照明領域の長さ、81…第1の端部、82…第2の端部、83…第1の中間部、84…第3の端部、85…第4の端部、86…第2の中間部
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、光を回折又は反射させる回折格子型光バルブなどの光スイッチング素子、光スイッチング素子アレイ、及びそれを用いて二次元の画像を表示する画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロジェクターやプリンターなどの画像形成装置において、画像の解像度を上げるには、1次元の画像表示素子からの光束を光走査手段で走査しながら画像形成手段に投影し、2次元画像を形成する方法が知られている(米国特許第5982553号)。1次元の画素表示素子として、米国Silicon Light Machine社が開発された回折ライトバルブ(GLV: grating light valve)が知られている(特許第3164824号、米国特許第5841579号)。
GLVは光の回折を利用したマイクロマシン位相反射型回折格子より成っている。GLVは光スイッチングの作用を有し、光のON/OFF制御を電気的にコントロールして、デジタル画像表示ができる。
1次元アレイ化されたGLVは、スキャンミラーで走査され、スイッチングを行い、2次元画像が得られるので、通常の2次元表示装置と比較してGLVを用いた場合、縦方向の画像数は同じになる。しかし、横方向は少なくとも1個あれば良いので、2次元画像表示に必要な画素数は少ない。また、GLVのリボン素子と呼ばれている電極部分は、サイズが非常に小さく(約1×40μm)、高い解像度、高速なスイッチング速度及び広い帯域幅の表示が可能である。さらに、低い印加電圧で動作されるので、非常に小型化された表示装置を実現することが期待されている。
【0003】
次に、図12〜図14を参照して、GLVの動作原理を簡単に説明する。
図12は、1次元画像を表示するためGLV画像素子の部分模式的斜視図である。
図12に示すように、GLV素子1において、共通電極となる基板12の上に、基板12と所定の間隔(ギャップ)を保って、条帯状(ストリップ)のリボン素子10a,11a,10b,11b,10c,11c,10dが形成されている。リボン素子10a,11a,10b,11b,10c,11c,10dは、上面に反射膜(不図示)が形成されており、反射部材(反射要素)となる。
リボン素子10a,11a,10b,11b,10c,11c,10dはグループ化されており、一方のグループを構成するリボン素子10a,10b,10c,10dは駆動電圧に応じて上下方向に移動することができる。一方、他方のグループを構成するリボン素子11a,11b,11cは固定されていて、移動できない。移動可能なリボン素子10a,10b,10c,10dは可動リボン素子、固定されているリボン素子11a,11b,11cは固定リボン素子と呼ぶ。
【0004】
リボン素子の代表的な寸法の一例として、例えば、リボン素子の幅は3〜4μm、隣接するリボン素子間ギャップは約0.6μm、リボン素子の長さは200〜400μm程度である。
複数のリボン素子は1セットで1つの画素に用いることができる。例えば、図12に示された隣接する6本のリボン素子10a,11a,10b,11b,10c,11cにより1つの画素を表わすことができる。この場合、1画素分の幅は約25μmである。
例えば、実用化されつつある1080画素を表示するGLVにおいては、図12の横方向に沿って、1080画素分のリボン素子が多数配置している。このようなGLVは微細半導体製造技術により作製することが出来る。
【0005】
GLV素子1の動作は、リボン素子10a,11a,10b,11b,10c,11c,10dと基板12との間に印加する電圧のON−OFFで制御される。図13は、図12におけるGLV素子1の横方向の断面図である。可動リボン素子10a,10b,10c,10dへの印加電圧はOFFの状態であり、固定リボン素子11a,11b,11cは接地されている。この状態はGLVのOFF状態という。
可動リボン素子10a,10b,10c,10dに電圧は印加されていないので、可動リボン素子10a,10b,10c,10dは移動せず、すべてのリボン素子が基板12から一定の距離を保ち、ほぼ同一の反射平面を形成する。
この状態で照明光束を入射させると、各リボン素子10a,11a,10b,11b,10c,11c,10dにおいて反射された照明光束は全光路差を生じない。つまり、すべてのリボン素子がまとまって平面鏡として作用し、入射した照明光束をほとんど回折及び偏向せずに反射する。
GLVのOFF状態は、画面の暗状態に対応し、表示画面が黒になる。
【0006】
図14においては、可動リボン素子10a,10b,10c,10dに所定の駆動電圧が印加され、固定リボン素子11a,11b,11cは接地された状態を示す図である。
図14に示すように、駆動電圧が印加された可動リボン素子10a,10b,10c,10dは、基板12の側に静電力で引き下げられ、固定リボン素子と所定の距離で離間されている。例えば、可動リボン素子10a,10b,10c,10dはλ/4引き下げられる(λは、入射光の波長である)。一例として、λ=532nmの場合、可動リボン素子の移動量はλ/4=133nmである。
この状態で照明光束が入射すると、可動リボン素子10a,10b,10c,10dで反射される光束と固定リボン素子11a,11b,11cで反射される光束との間の全光路差は半波長(λ/2)となる。これにより、それぞれの可動リボン素子と固定リボン素子とが入射光を回折する周期的な構造をなし、GLVが反射型回折格子として作用する。ここで、反射光束(0次光)同士は干渉して打ち消し合い、±1次光、±2次光など他の次数の回折光が生じる。
その後、例えば、±1次光が光学系を経由して、スクリーンなどの表示画面に結像する。0次光は遮断されて、表示画面に到達しないように、光学系が構成されている。
【0007】
入射角度がθiとなる平行入射光は、上記のON状態のGLVに入射し、発生したm次の回折光の回折角度θmは、次の式(1)となる。
【数1】
sin(θm)= sin(θi)+(mλ/D) (1)
ここに、Dは図14で示されたGLVの同じグループを構成するリボン素子の間の所定の距離(格子ピッチ)である。
垂直入射、また、強度の一番高い±1次光の場合は、θi=0、m=1となるので、回折角度θ1は、次の式(2)となる。
【数2】
sin(θ1)=λ/D (2)
【0008】
このような1次元画像表示素子GLVを用いた画像表示装置は、通常の二次元画像表示装置、例えば、液晶パネルなどを用いた投射型表示装置と比べて、GLV自体に画素間の境界が存在しないため、極めて滑らかで自然な画像表現が可能である。さらに、三原色である赤色、緑色、青色のレーザを光源とし、これらの光を混合することで、極めて広い、自然な色再現範囲の画像が表現できるなど、従来にない優れた表示性能を有している。例えば、GLVを用いた画像表示装置は、1000:1以上の高コントラストを実現できることが期待されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実際に、例えば、1080画素のGLVをスキャンして得た1080×1920画素の画像表示装置において、良好な画像表示を全画素で実現することは容易ではない。その理由は、製造プロセスの不完全さなどによりnm程度のリボン素子の構造に不均一性が存在し、1GLV素子に含まれている1080画素にはバラツキがある。例えば、リボン素子をnmレベルで移動させる駆動信号の誤差によるGLVのON状態における可動リボン素子移動量のバラツキ、製造技術によるGLVのOFF状態でのリボン素子高さのバラツキおよびその他歪み、有効照明領域外での光回折、リボン素子の反射面上の凸凹と各種付着物による散乱光の発生、および不均一な2次照明光の影響などの画質を劣化させる要因がある。これらの要因が特に暗状態の明るさに変動を生じさせる。
特に、1次元の画像表示素子であるGLVをスキャンして2次元画像を得るので、画素がばらつくと、コントラストの悪い画素はスキャンにより表示画面に縞状のノイズを残すため、表示装置としては大きな問題である。
【0010】
本発明は、このような課題を鑑みてなされ、その第1の目的は、コントラストを改善できる光スイッチング素子を提供することにある。
その第2の目的は、そのような光スイッチング素子から構成された光スイッチング素子アレイを提供することにある。
その第3の目的は、そのような光スイッチング素子アレイを用いた画像表示装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の光スイッチング素子は、反射面を有する複数の反射要素を含み、前記反射要素は、第1のグループと第2のグループにグループ化され、前記第1のグループに属する反射要素の反射面と、及び前記第2のグループに属する反射要素の反射面とにより、略平行する第1の反射平面及び第2の反射平面がそれぞれ形成され、第1の動作状態において、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面により、入射光を反射する略同一の反射平面が形成され、第2の動作状態において、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面とが所定の距離で離間され、前記第1のグループに属する反射要素と前記第2のグループに属する反射要素は、前記入射光を回折する所定の距離を有する周期的な構造となり、前記第1の動作状態において、前記複数の反射要素が配置された領域のうち、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造をなす構造部分を減少させる。
【0012】
前記反射要素と対向する電極をさらに有し、前記反射要素は、所定の間隔で互いに平行に配置され、前記第1のグループに属する反射要素と、前記第2のグループに属する反射要素とが周期的に配置され、前記第1のグループは、前記反射要素と前記電極との間に駆動電圧を印加することによって移動可能な前記反射要素から構成され、前記第2のグループは、固定された前記反射要素から構成されている。
また、前記第1のグループに属する反射要素は、第1の端部と、前記第1の端部に対向する第2の端部と、一方の面に前記反射面が形成され、前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置しそれらを電気的に接続する第1の中間部とを有し、前記第2のグループに属する反射要素は、前記第1のグループに属する反射要素の前記第1の端部に接近する第3の端部と、前記第3の端部に対向する第4の端部と、一方の面に前記反射面が形成され、前記第3の端部と前記第4の端部との間に位置しそれらを電気的に接続する第2の中間部とを有し、前記第1のグループに属する反射要素の各々の前記第1の端部を電気的に接続する第1の共通接続部と、前記第2のグループに属する反射要素の各々の前記第4の端部を電気的に接続する第2の共通接続部とを有し、前記第1の共通接続部と前記第2の共通接続部を含む、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造をなす中間部の一部からなる接続領域を被覆するマスクを有する。
さらに、前記第1の共通接続部と前記第2の共通接続部を介して、グループ毎に前記複数の反射要素に駆動電圧が印加される。
【0013】
前記複数の反射要素において、各々個別に駆動電圧が印加され、前記第1の動作状態において、前記複数の反射要素が配置された領域のうち、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造をなす部分が形成されない。
また、前記反射要素の表面に、前記所定の周期的な構造より短い相関長を有する凹凸面が形成されている
【0014】
前記課題を解決するために、本発明の光スイッチング素子アレイは、1列に配置された複数の光スイッチング素子を有する光スイッチング素子アレイであって、前記光スイッチング素子は、反射面を有する複数の反射要素を含み、前記反射要素は、第1のグループと第2のグループにグループ化され、前記第1のグループに属する反射要素の反射面、及び前記第2のグループに属する反射要素の反射面により、略平行する第1の反射平面及び第2の反射平面がそれぞれ形成され、第1の動作状態においては、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面により、入射光を反射する略同一の反射平面が形成され、第2の動作状態においては、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面とが所定の距離で離間され、前記第1のグループに属する反射要素と第2のグループに属する反射要素が、前記入射光を回折する所定の距離を有する周期的な構造となり、前記第1の動作状態において、前記複数の反射要素が配置された領域のうち、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造なす部分を減少させる。
【0015】
また、前記課題を解決するために、本発明の画像表示装置は、1列に配置された複数の光スイッチング素子と、前記複数の光スイッチング素子に射出された射出光から表示用光束と非表示用光束を分離する分離手段とを含む画像表示装置であって、前記光スイッチング素子は、反射面を有する複数の反射要素を含み、前記反射要素は、第1のグループと第2のグループにグループ化され、前記第1のグループに属する反射要素の反射面、及び前記第2のグループに属する反射要素の反射面により、略平行する第1の反射平面及び第2の反射平面がそれぞれ形成され、第1の動作状態において、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面により、入射光を反射する略同一の反射平面が形成され、第2の動作状態において、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面とが、所定の距離で離間され、前記第1のグループに属する反射要素と第2のグループに属する反射要素は、前記入射光を回折する所定の距離を有する周期的な構造となり、前記第1の動作状態において、前記複数の反射要素が配置された全領域のうち、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造をなす部分を減少させる。
【0016】
上記の本発明によれば、光スイッチング素子の第1の動作状態において、有効照明領域外の光回折を最小限に抑え、コントラストを向上する。たとえば、反射要素において、入射光を回折する所定の周期的な構造をなす接続領域を縮小、マスクにより被覆、あるいは形成しないことにより、回折を低減する。また、反射要素の反射面において、光スイッチング素子の周期的な構造より反射面の凸凹パターンの相関長を短くし、凸凹パターンを微細化させることにより散乱を低減する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の光スイッチング素子、光スイッチング素子アレイ、及びそれを用いた画像表示装置の実施の形態について、添付の図面を参照して述べる。
第1の実施形態
本実施形態において、光スイッチング素子及び光スイッチング素子アレイの一例としてGLV画像素子を用い、GLV画像素子の非有効照明領域となる反射要素の共通接続部および中間部の一部の領域からなる接続領域をマスクで被覆したGLV画像素子、及びそれを用いた画像表示装置の実施の形態を述べる。
【0018】
図1は、本実施形態にかかる画像表示装置の概略図である。
図1に示されている画像表示装置20は、光源21、照明光学系22、1次元画像素子GLV素子23、レンズ24、空間フィルタ25、スキャンミラー26、スクリーン27を有する。
光源21は、例えば、半導体レーザのようなデバイスであり、赤、緑、及び青色の光束を射出する光源をそれぞれ含む。照明光学系22は、光源21からの光束を平行光に変換して1次元画像素子GLV素子23に照射する。
【0019】
GLV素子23は、複数の画素が1次元に配列してなり、図12〜図14で示したように、表示する画像に対応する駆動電圧の印加によってON/OFFして動作し、入射した照明光を反射又は回折し、反射光、又は、回折光を射出する。GLV素子23がON状態(第2の動作状態)の場合に、回折作用により±1次回折光などの回折光28a,28cが射出されて、0次光28bと異なる各方向に進行する。
レンズ24は、GLV素子23からの射出された反射光28b、又は、回折光28a,28cから形成される1次元の像を拡大し、スキャンミラー26へ投影する。
【0020】
GLV素子23がON状態(第2の動作状態)の時に発生した0次光28b、±1次光28a,28cは、空間フィルタ25に入射する。
空間フィルタ25は、レンズ24から射出された±1次回折光28a,28cを透過部25a,25bで通過させ、スキャンミラー26に到達させる。また、レンズ24から射出された反射光又は0次光28bを反射部25cで遮蔽する。
スキャンミラー26は、GLV素子23からの1次元の画像情報を含む反射回折光をスキャンしてスクリーン27上に反射し、スクリーン27上に2次元の画像を形成する。スキャンミラー26は、例えば、ガルバノミラーである。なお、本実施形態において、素子がOFFの状態を第1の動作状態、素子がONの状態を第2の動作状態とする。
【0021】
図2は、上記空間フィルタ25の正面図である。
図2に示すように、空間フィルタ25は、透過部25a,25bと反射部25cを有している。
GLV素子23がOFF状態の場合、GLV素子23に照射した照明光束は反射されて、反射光が射出する。その反射光は、決められた方向で進行し、空間フィルタ25における反射部25cによって反射されて、スクリーン27に到達しない。従って、スクリーン上に黒を表示する。この状態を、画像表示の暗状態であると言う。
【0022】
GLV素子23がON状態の場合に、GLV素子23に照射した照明光束は回折されて、0次光及び±1次光などの回折光が射出する。回折作用により、0次光の強度はGLV素子23がOFFの場合における反射光の強度より低くなり、±1次回折光などの回折光の強度が高くなる。
各次の回折光は、式(1)に示しているように、照明光束の波長とGLV素子23のピッチにより決定される角度方向に回折されて、0次光、及び±1次回折光などの回折光光束がそれぞれ異なる各方向に進行し、空間フィルタ25の反射部25c、光透過部25a,25bに入射する。
【0023】
GLV素子23からの回折光は、0次光と±1次回折光だけでなく、±2次以上の高次の回折光も含んでいる。
スクリーン27上で最大のコントラストを得るために、GLV素子23がON状態で最も効率よく発生する±1次回折光がほとんど損失せずに通過でき、0次光、2次光などの回折光は十分遮るように、透過部25a,25b、及び反射部25cの位置と寸法が設計されている。
より明るい画像を得る場合は、これら高次回折光を±1次回折光と共に透過部25a,25bに入射させても良い。
【0024】
図3は、画像表示装置20に用いられたGLV素子23の部分表面構造を示している。
図3に示すように、本実施形態において、1次元GLV素子23の1画素は、互いに平行な6つの構成要素(以下、リボン素子ともいう)31a,32a,31b,32b,31c,32cで構成されて、リボン素子31a,31b,31cとリボン素子32a,32b,32cの二組にグループ化されている。これらはさらにワイヤーボンディング用のパッドに接続されている。
なお、本発明の請求項における「光スイッチング素子」は、GLV素子23の1画素分に対応する。また、請求項における「光スイッチング素子アレイ」は、例えば1080画素から構成されるGLV素子23に対応する。
各リボン素子は、例えば、窒化シリコン膜(SiN)の表面に反射面としてアルミニウム膜が形成された構造を有する。ここで、例えば、第1のグループのリボン素子31a,31b,31cを可動リボン素子、第2のグループのリボン素子32a,32b,32cを固定リボン素子とし、各グループのリボン素子は周期的に配置されている。また、可動リボン素子は、第1の端部81と、第1の端部81に対向する第2の端部82と、一方の面に反射面が形成され第1の端部81と第2の端部82を接続する第1の中間部83から形成され、固定リボン素子は第1の端部81に接近する第3の端部84と、第3の端部84に対向する第4の端部85と、一方の面に反射面が形成され第3の端部84と第4の端部85を接続する第2の中間部86から形成されている。さらに、可動リボン素子はそれぞれの第1の端部81において第1の共通接続部に電気的に接続され、固定リボン素子はそれぞれの第4の端部85において第2の共通接続部に電気的に接続され、くし型構造を構成している。第1のグループに属するリボン素子の反射面および第2のグループに属するリボン素子の反射面により、ほぼ平行となる第1の反射平面および第2の反射平面とが形成される。
リボン素子31a,32a,31b,32b,31c,32cの他方の面に対向して、図12に示した共通電極12が配置されており、また、共通電極12とある間隔を保ってリボン素子31a,32a,31b,32b,31c,32cのくし型構造を支持するための支持部(不図示)が、リボン素子31a,32a,31b,32b,31c,32cにおいて、長さw2の部分の両端に各々1箇所以上形成されている。共通電極12と可動リボン素子の間に電圧を印加しないとき(OFF状態のとき)、可動リボン素子と固定リボン素子とはほぼ同一の反射平面を形成し、構造上の周期p1で配置されている。ここで、p1は、OFF状態のときのGLVの構造上の周期を示し、w2は、構造上の周期p1を構成する領域におけるリボン素子の長さを示す。
【0025】
共通電極12と可動リボン素子31a,31b,31cの間に駆動電圧を印加すると静電気力により可動リボン素子31a,31b,31cが共通電極12側にたわむ。そのため、第1の反射面と第2の反射面とが、所定の距離に離間され、各リボン素子が入射光を回折する周期的な構造となる反射型回折格子が形成される。入射された照明光は回折光を発生し、発生した回折光は、図1に示す空間フィルタ25において分離される。このように、GLV素子23は光スイッチング素子として動作する。ここで、上記の空間フィルタとしては、電圧の印加時に発生する回折光を通過させるタイプと、電圧を印可しないときに発生する光(0次光)を通過させるタイプの2通りがある。
上記のように、本実施形態における空間フィルタ25は、透過部25a,25bにおいてリボン素子31a,31b,31cに駆動電圧を印加する時に最も効率よく発生する1次回折光が損失せずに通過し、反射部25cにおいて0次光、2次光などの回折光を十分遮るような位置と寸法に設計されており、最大のコントラストが得られる設計となっている。
【0026】
しかし、これだけでは全画素に渡って1000:1以上のコントラストを実現することはできない。
図3に示すように、電圧印加するために、リボン素子31a,32a,31b,32b,31c,32cのくし型構造は、その第1の端部81および第4の端部85において第1および第2の共通接続部に接続され、接続領域33,34を形成する。接続領域33は、可動リボン素子31a,31b,31cのw2の長さ部分より右側の領域を指しており、接続領域34は、固定リボン素子32a,32b,32cのw2の長さ部分より左側の領域を指している。
【0027】
図3に示すように、接続領域33,34の内側の部分は、同一のグループに属するリボン素子により周期的な構造となっており、それらの構造上の周期はp2となっている。
接続領域33,34において周期的な構造p2をなす同一のグループに属するリボン素子は、図示しないGLV構造の下層部材と適切な距離(λ/4の整数倍、λは照明光の波長である)を有する場合、入射光を回折し、回折光を発生する回折格子を形成する。また、適切な距離よりも小さい距離であっても、回折格子を形成する可能性がある。
したがって、接続領域33,34において照明光が入射した場合、駆動電圧を印加しているか否かに係わらず、即ち、GLV素子23はON状態あるいはOFF状態ともに、照明光は回折し、回折光が発生する。
式(1)によれば、m次の回折光の回折角度θmは、入射光の入射角度θiと回折格子の格子ピッチDと照明光の波長λによって決められるので、垂直入射の場合は、接続領域33,34からの回折光の回折角度はp2で決められる。
【0028】
一方、図3に示されたGLV素子23は、電圧が印加されてON状態において形成される回折格子の周期もp2であり、発生した回折光の回折角度はこのp2で決められる。また、空間フィルタ25の透過部25a,25bと反射部25cの位置と寸法もp2、次数m、入射角度θiおよび照明光の波長λに決められる。
GLV素子23の照明光束は平行光束であり、入射角度θiは一定である。従って、図3において、照明光を長さw2の領域に照射すると共に接続領域33,34にも照射した場合、GLV素子23はON状態およびOFF状態ともに接続領域33,34において回折光を発生し、長さw2の領域において発生した回折光と同じ方向に射出する。特に、接続領域33,34からの±1次回折光は、空間フィルタ25の透過部25a,25bを通過する。
これによって、GLV素子23がOFF状態の場合、即ち、暗状態の場合において、空間フィルタ25の透過部25a,25bを通過する光量が大幅に増え、スクリーン上に画像のコントラストが低下する。
【0029】
照明光の接続領域33,34での回折を避けるために、例えば、リボン素子31a,32a,31b,32b,31c,32cの長さ方向の照明領域の長さを限定し、接続領域33,34に照射しない方法が考えられる。例えば、図3に示すように、照明領域をリボン素子長さw2より短いw1とし、構造上の周期がp2となる接続領域を照明領域外とする。
しかし、照明領域の長さw1がリボン素子の長さw2より短いという条件は、照明光源からの直接的な照明光について100%満足されていても、実際の表示装置では投射レンズ、その他光学部品からの反射光や散乱光による2次的な照明光が一定量存在し、このような2次的な照明光について満足させることは難しい。
また、リボン素子長さは非常に短いので(w2は、300〜400μm、w1は約30μmである)、このような微細な領域で、光束の照明領域を精確に制御することも困難である。
【0030】
例えば、直接的な1次照明光の0.2%〜1%の照明光が、他光学部品からの反射光や散乱光による2次的な照明光(以下、2次照明光とする)として構造上の周期p2となる接続領域33,34に照射されると、その2次照明光は接続領域33,34において回折される。2次照明光のかなりの部分は回折光として射出され、空間フィルタ25を通過し、スクリーン27に結像する。これによって、画像の該画素に対応する部分のコントラストは、500:1〜100:1に低下する。
さらに、この2次照明光は一般に空間的に不均一であり、表示画面に不均一な縞状ノイズを生じ、画像品質が大きく劣化する。
【0031】
本実施形態においては、構造上の周期がp2となっている接続領域33,34を被覆するマスクを設けて、接続領域33,34における回折を回避する。
図4は、接続領域33,34が被覆されているGLV素子23の表面構造を示す模式図である。
図4において、接続領域33,34がマスク43,44に被覆されており、接続領域33,34に照明光が入射し、回折光が生じることはない。
マスク43,44は、GLV素子23の表面に直接形成されてもよいが、直接GLV素子23の表面に形成できない、又は困難な場合は、GLV素子23の上部の近接位置に、例えば、GLV素子23を保護するガラス板を配置し、マスク43,44をこのガラス板に形成してもよい。
次に、マスク43,44の製造方法について説明する。
【0032】
図5と図6は、本実施形態にかかるGLV素子23の表面構造の模式図であり、GLV素子23において、接続領域33,34を被覆するマクス43,44を形成する方法を示している。
図5において、本実施形態にかかるGLV素子23の6画素分が示されている。各画素が基板12と所定の間隔を保って形成され、可動リボン素子31、また、固定リボン素子32は、3本毎に一方の端部で共通接続部に接続され、接続領域33,34が形成されている。なお、マスク43,44は図示されていない。
【0033】
図6は、接続領域33,34を被覆するマスク43,44が形成されたGLV素子23の平面図を示す。具体的に、マスク43,44は、GLV素子23を保護するための気密封止用ガラス45の表面に形成されている。マスク43,44は空間周波数が1/p2とほぼ一致、あるいはその周波数成分を含む接続領域33,34を被覆することができる寸法に加工され、形成されている。
マスク43,44の作製方法は、例えば、一般的な光リソグラフィー法でレジストパターンを作製し、Al、Cr、Niなどの金属を蒸着などの方法で堆積する。その後レジスト上の金属を除去する。たとえば、リフトオフ法により容易に作製可能である。マスク43,44の材料はAl、Cr、Niに限定されるものではなく、光の透過を抑制できるものであればよい。
【0034】
図6に示すように、マスク43,44をガラス45上に形成することによって配線構造である接続領域33,34が被覆されている。マスク43,44の寸法は接続領域33,34を実質的に被覆することができる寸法で、GLV素子23への入射光を遮らない寸法であればよく、例えば、w3はw2とおおよそ同じになる。ここで、w3は図6においてマスク43,44に被覆され、制限された照射領域の長さを示す。
なお、マスク43,44はガラス45のGLV素子23側の面、又は、その反対側の面に形成されてもよい。また、GLV素子23の保護ガラス45に直接形成されていなくても、GLV素子23の近傍にあって実質的に同様なマスク効果が得られる位置にマスクを設置することも可能である。
【0035】
本実施形態によれば、回折格子型光スイッチングと空間フィルタを用いた表示装置の高コントラスト化が実現できる。
【0036】
第2の実施形態
本実施形態にかかる光スイッチング素子、光スイッチング素子アレイ及び画像表示装置の基本構成は、第1の実施形態のGLV素子23及び画像表示装置20と同じである。即ち、本実施形態は、GLV素子のOFF状態(第1の動作状態)において、入射された照明光の回折が発生し、空間フィルタを通過する光量が増え、画像表示のコントラストを低下させるという問題を解決する。第1の実施形態においてはOFF状態において回折が起きる領域を被覆しているが、本実施形態においては、接続領域の面積を縮小することによって接続領域での不必要な光の回折を避ける。
【0037】
図7は、本実施形態にかかるGLV素子40の表面構造を示す模式図である。なお、図3と同じ構成成分に同じ符号を用い、重複する説明は省略する。
図7に示すように、電圧印加するために、リボン素子(反射要素)31a,32a,31b,32b,31c,32cのくし型構造は、可動リボン素子(第1のグループ)31a,31b,31cおよび固定リボン素子(第2のグループ)32a,32b,32cとにグループ化されている。また、それぞれのグループの素子はその端部において共通接続部に接続されており、それぞれ接続領域63と64を形成する。ここで、接続領域63は可動リボン素子31a,31b,31cのw2の長さ部分より右側の領域を指しており、接続領域64は固定リボン素子32a,32b,32cのw2の長さ部分より左側の領域を指している。
【0038】
図7に示すように、接続領域63,64の内側の部分において、同一のグループに属するリボン素子は周期的な構造p2をなし、GLV素子40のON状態(第2の動作状態)で形成される回折格子の周期と同じである。接続領域63,64において、構造上の周期がp2の部分を有すると、GLV素子40がOFF状態であっても回折が生じ、コントラストが低下する可能性がある。
しかし、本実施形態のGLV素子40において接続領域63,64の面積を極力に減少することにより、接続領域63,64において発生する回折光の量を大幅に減少でき、コントラストへの影響は抑制できる。
【0039】
本実施形態によれば、回折格子型光スイッチング素子と空間フィルタを用いた表示装置の高コントラスト化が実現できる。
また、新たな製造プロセスが必要ないので、容易に実現でき、コストが増加しない。
【0040】
第3の実施形態
本実施形態にかかる光スイッチング素子、光スイッチング素子アレイ、及び画像表示装置の基本構成は、第1と第2の実施形態のGLV素子23及び画像表示装置20と同じである。即ち、本実施形態は、GLV素子がOFF状態(第1の動作状態)で入射された照明光の回折が生じ、空間フィルタを通過する光量が増え、画像表示のコントラストを低下させるという問題を解決する。第1と第2の実施形態においては、OFF状態で回折が発生する領域を被覆する、または、その領域の面積を縮小したが、本実施形態においては、個々のリボン素子を独立に給電線に接続し、第1と第2の実施形態のGLV素子のような構造上の周期がp2となる接続領域を作らないようにすることによって、不必要な光の回折を避ける。
【0041】
図8は、本実施形態にかかるGLV素子50の表面構造を示す模式図である。
図8において、1次元GLV素子50の1画素は、互いに平行な6本のリボン素子(反射要素)51a,52a,51b,52b,51c,52cから構成されている。各リボン素子は反射面として、例えば窒化シリコン膜の表面にアルミニウム膜が形成された構造を有する。ここで、例えば、第1のグループのリボン素子51a,51b,51cを可動リボン素子、第2のグループのリボン素子52a,52b,52cを固定リボン素子とし、各グループのリボン素子は周期的に配置されている。第1および第2のグループに属するリボン素子により第1の反射平面および第2の反射平面が形成されている。
リボン素子51a,52a,51b,52b,51c,52cに対向して、図12に示した共通電極12が配置されており、また、共通電極12とある間隔を保ってリボン素子51a,52a,51b,52b,51c,52cのくし型構造を支持するための支持部(不図示)が、リボン素子51a,52a,51b,52b,51c,52cの両端に各々1箇所以上形成されている。
共通電極12と可動リボン素子51a,51b,51cの間に駆動電圧を印加すると静電気力により可動リボン素子51a,51b,51cが共通電極12側にたわむ。そのため、第1の反射平面と第2の反射平面とが所定の距離に離間され、各リボン素子により入射光を回折する周期的な構造をとる反射型回折格子が形成され、回折光を発生する。発生された回折光は、図1と図2に示された空間フィルタ25で分離する。
【0042】
図8に示すように、リボン素子51a,52a,51b,52b,51c,52cは互い接続されておらず、各リボン素子への配線部分はそれぞれ独立している。例えば、各リボン素子への配線部分が下地構造に埋め込まれている。
このような構造によって、第1と第2の実施形態におけるGLV素子の接続領域は必要がなくなる。これにより、GLV素子50の表面構造は一様であり、ON状態(第2の動作状態)においては、全領域に亘って構造上の周期がp2となり、OFF状態においては、全領域に亘って構造上の周期がp1となる。したがって、OFF状態において構造上の周期がp2の領域にて生じる不必要な回折光を発生させないことにより、GLV素子50のOFF状態においてコントラストの低下を低減する。
【0043】
本実施形態によれば、回折格子型光スイッチング素子と空間フィルタを用いた表示装置の高コントラスト化が実現できる。
【0044】
第4の実施形態
GLV素子の各リボン素子における反射面の表面構造は、画像表示のコントラストに影響することが知られている。これは、表面の凸凹構造により、表面からの散乱光強度が強く影響されるからである。
実施形態においては、本発明をリボン素子反射面の表面構造によるコントラストの低下の場合に適用し、コントラストを改善する。
【0045】
第1〜第3の実施形態で示した一次元GLV素子の各リボン素子(反射要素)は、例えば、米国特許第5841579号、米国特許第5661592号においては反射面として、窒化シリコン膜表面にアルミニウム膜が積層された構造となっている。
この場合、窒化シリコン幕は減圧CVD法で作製されたアモルファス膜なのでグレイン(結晶粒)構造がなく、表面のラフネス値を、例えば、自乗和の平方根(rms:root mean square)で表わす場合は、rms=2nmと極めて良好であり、温度変化に対しても安定である。
一方、アルミニウム膜は多結晶膜なのでグレインが存在し、一般に表面ラフネスも比較的大きい。また、温度変化の影響を受けやすく、300℃程度の比較的低温においてグレインの再成長が起きるなど、窒化シリコン膜と比べ不安定な側面がある。
このような窒化シリコン膜とアルミニウム膜の積層構造であるリボン素子からなるGLV素子のコントラストは、特に、アルミニウム膜の表面構造に対し敏感に変化する。この場合、コントラストはアルミニウム膜の表面ラフネスによる散乱光強度の変化により影響される。表面ラフネスは一般にrms値で表現し、この値が小さいほど表面が均一なので散乱光強度は小さい。
【0046】
しかし、実験結果では、例えば、アルミニウム膜の表面ラフネスがrmsで約4nmとほぼ同一のGLV素子における1080画素の平均コントラスト測定値(光波長532nm)はプロセス条件により約2000:1〜6000:1の範囲で変動する。この結果は、散乱光強度はrms値だけではなく他のパラメータの寄与が大きいことを示している。
文献(J. M. Elson and J. M. Bennette,”Relation between the angular dependence of scattering and the statistical properties of optical surfaces”, J. of Opt.Soc.Am.,vol.69 31−47(1979).)においては、通常のベタ膜材料の光散乱強度Isは、rmsと、表面ラフネスの相関長Laとに関係し、次の式(3)で表すことができる。
【0047】
【数3】
Is∝(rms×La)2 (3)
Isは光散乱強度、Laは表面ラフネスの相関長を表わす。ここで、表面ラフネスの相関長とは、表面に形成された凹凸(グレイン構造により形成される粒子の凹凸)の平均的な周期を示す。
【0048】
従って、rms値に加えて、ラフネスの相関長Laを短くすることが散乱光強度を小さくするために重要と考えられる。
相関長はラフネスプロファイルの自己相関が1/e(e=2.718)に減衰する距離で定義されるが、これは、物性的にはアルミニウム膜のグレインサイズに概略比例するものであり、従って、グレインの微細化が重要である。本発明者は新たに回折格子構造について検討を行った。
【0049】
図9と図10は、GLV素子にかかるリボン素子の表面構造がコントラストに影響することを示す実験データである。
図9は、GLV素子を約300℃、2時間程度の熱処理した後のコントラストの測定結果を示す。図9において、横軸はGLV素子の画素に相当し、全て1080画素である。縦軸はGLV素子がOFF状態(第1の動作状態)において発生する光強度の相対値を表す。OFF状態の光強度が低いほどコントラストが高い。
図9から得られたGLV素子のコントラストは約4000:1であり、GLV素子のリボン素子の表面ラフネスのrms値は約7nmである。
【0050】
図10は、常温におけるGLV素子のコントラストの測定結果を示す。図9と同様に、図10において、横軸はGLV素子の1080画素を表し、縦軸はGLV素子がOFF状態で発生する光強度の相対値を表わす。
図10から得られたGLV素子のコントラストは約6000:1であり、GLV素子のリボン素子の表面ラフネスのrms値は約7nmであり、熱処理後の場合とほとんど変化しない。
【0051】
従って、GLV素子のリボン素子の表面ラフネスのrms値は変りがなく、環境温度を300℃から常温に変化するだけで、GLV素子のコントラストは約4000:1から6000:1に向上したことを示している。
このとき、GLV素子のリボン素子の表面ラフネスのrms値は変化しなかったが、一般にアルミニウム膜のグレインサイズは熱処理により大きくなるため、このコントラスト変化は熱処理によるアルミニウムのグレイン成長が主原因と考えられる。
即ち、上記のようにアルミニウム膜は温度変化の影響を受けやすく、300℃程度の比較的低温でもグレインは再成長する。これにより、アルミニウム膜においてグレインサイズが大きく成長し、アルミニウム膜表面における相関長も長くなり、リボン素子表面からの散乱光の強度が増える。その結果、コントラストが低下する。
また、グレイン成長は不均一に生じるため、画素位置によるコントラスト変動が大きくなっている。
【0052】
グレインの微細化は、光学的には、アルミニウム膜の表面構造の空間周波数を大きくすることに相当する。従って、第1〜第3の実施形態と同様に、アルミニウム膜の表面構造の空間周波数をGLV素子がON状態の時に形成される回折格子の構造空間周波数(1/p2)と異なるようにし、散乱光を空間フィルターの透過部外にシフトさせることにより、空間フィルタを通過する散乱光強度を実質的に抑えることができる。
一方、コントラストを高くするために、リボン素子表面のラフネスのrms値を出来るだけ小さくすることは好ましいが、ここで示したように、ラフネスプロファイルの相関長を、アルミニウム膜のグレインサイズを微細化することにより小さくコントロールし、高コントラスト化することができる。
【0053】
本実施形態によれば、GLV素子のリボン素子表面におけるアルミニウム膜の表面ラフネスのrms値を低減することによってコントラストを改善することに限界がある場合に、アルミニウム膜の形成条件をアルミニウム膜内の結晶グレインのサイズがより微細化するように制御することで、アルミニウム膜の表面ラフネスの相関長を短くし、GLV素子のコントラストを相関長の2乗の逆数に比例して改善できる。
【0054】
以上、本発明を好ましい実施の形態に基づき説明したが、本発明は以上に説明した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の改変が可能である。
本発明の各実施形態において説明した画像表示装置は一例であり、その構成の各種の変更が可能である。例えば、その画像表示手段はスクリーンに限定せず、プリンターの感光体ドラムでも良く、即ち、本発明がプリンターにも適用できる。
また、本発明の各実施形態において説明した画像表示装置において、GLVの1画素は6本のリボン素子を含んでいるが、本発明はこれに限定されない。
【0055】
また、本発明において画像表示装置で用いられた空間フィルタは、図2の構成に限定されず、電圧を印加しない時に発生する反射光を通過させる空間フィルタを用いる場合にも適用できる。図11はこのような空間フィルタの一例を示している。図11において、空間フィルタ75は、透過部75aと反射部75b,75cを有している。この場合、最適電圧(リボン素子たわみ量=光波長/4となる電圧)印加時に残存する0次光がコントラストを低下させる。それを解決するために、本発明が適用できる。
即ち、リボン素子長さ方向の照明領域の長さをリボン素子長さよりも短くし、暗状態で構造上の周期がp2となる接続領域を小さくする、この接続領域を被覆する、若しくは、個々のリボン素子を独立配線とし、暗状態で構造上の周期がp2となる領域を作らないという方法が有効である。2番目と3番目の方法においては、接続部分の構造の空間周波数自体は空間フィルタの通過帯域と同じ0次光成分を含むが、暗状態(光スイッチング素子のON状態)での二次的な照明光は大部分1次光であり、その結果、光の空間周波数は1次光主体となり空間フィルタを通過できない。
【0056】
また、本発明において、表面構造の制御により表示に影響する散乱光の抑制は、第4実施形態で説明したリボン素子における表面の凸凹構造の場合に限定されない。例えば、GLV素子の表面、又は、その近傍の保護ガラス板などの異物、ダスト、その他パターン欠陥などによる回折格子型光バルブのコントラスト低下に対する対策としても大きな効果が得られる。即ち、それら対象の空間分布において、それぞれの空間周波数が、GLV素子がON状態の時に形成される回折格子の空間周波数と異なるようにすることにより、空間フィルタを通過する散乱光強度を抑えることができる。具体的には、その異物、ダストおよびパターン欠陥の寸法を小さくすることにより、本発明の効果が得られる。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、画像表示装置の高コントラスト化が実現できる。
また、空間的に不均一な二次的な照明光による不必要な光の回折が発生しないので、表示画面の不均一な縞状ノイズを防止し、画像品質を改善する。
また、光スイッチング素子における反射要素の表面ラフネスのrms値を低減することにより、画像表示のコントラストを改善することに限界がある場合に、反射要素を表面ラフネスの相関長を短くするように形成し、例えば、結晶グレインのサイズがより微細化するように制御することで、光スイッチング素子による画像のコントラストをその相関長の2乗の逆数に比例して改善できる。
光スイッチング素子アレイをスキャンして得た高解像度の画像表示装置において、十分良好なコントラストが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる画像表示装置の構成の一例を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態にかかる画像表示装置において、空間フィルタの構成の一例を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態にかかる光スイッチング素子の表面構造を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態にかかる光スイッチング素子に接続領域を被覆するマクスを形成した構造を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施形態にかかる光スイッチング素子アレイに接続領域を被覆するマクスを形成する方法を示すための平面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態にかかる光スイッチング素子アレイの表面構造の模式図であり、接続領域を被覆するマクスの形成方法を示している。
【図7】本発明の第2の実施形態にかかる光スイッチング素子の表面構造の模式図である。
【図8】本発明の第3の実施形態にかかる光スイッチング素子の表面構造の模式図である。
【図9】本発明の第4の実施形態にかかるコントラストの実験データを示す図であり、光スイッチング素子の反射要素の表面構造がコントラストに影響することを示している。
【図10】本発明の第4の実施形態にかかるコントラストの実験データを示す図であり、光スイッチング素子の反射要素の表面構造がコントラストに影響することを示している。
【図11】本発明の画像表示装置にかかる空間フィルタの構成の他の一例を示す図である。
【図12】従来の技術にかかる光スイッチング素子の構造を説明する模式図である。
【図13】従来の技術にかかる光スイッチング素子の動作を説明する模式図である。
【図14】従来の技術にかかる光スイッチング素子の動作を説明する模式図である。
【符号の説明】
1…GLV、10、11…リボン素子、12…共通電極、21…光源、22…照明光学系、23…GLV、24…レンズ、25…空間フィルタ、25a、25b…透過部、25c…反射部、26…スキャンミラー、27…スクリーン、28a、28b、28c…回折光、31、32…リボン素子(反射要素)、33、34…接続領域、40…GLV、43、44…マスク、50…GLV、51、52…リボン素子(反射要素)、63、64…接続領域、75…空間フィルタ、75a…透過部、75b、75c…反射部、p1…OFF状態におけるGLVの構造上の周期、p2…ON状態におけるGLVの構造上の周期、w1…制限されたGLVの照明領域の長さ、w2…p1領域を形成するリボン素子の長さ、w3…マスクにより制限された照明領域の長さ、81…第1の端部、82…第2の端部、83…第1の中間部、84…第3の端部、85…第4の端部、86…第2の中間部
Claims (16)
- 反射面を有する複数の反射要素を含み、
前記反射要素は、第1のグループと第2のグループにグループ化され、前記第1のグループに属する反射要素の反射面と、及び前記第2のグループに属する反射要素の反射面により、略平行する第1の反射平面及び第2の反射平面がそれぞれ形成され、
第1の動作状態において、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面により、入射光を反射する略同一の反射平面が形成され、
第2の動作状態において、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面とが所定の距離で離間され、前記第1のグループに属する反射要素と前記第2のグループに属する反射要素とが、前記入射光を回折する所定の距離を有する周期的な構造となり、
前記第1の動作状態において、前記複数の反射要素が配置された領域のうち、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造をなす部分を減少させる
光スイッチング素子。 - 前記反射要素に対抗する電極をさらに有し、
前記反射要素は、所定の間隔で互いに平行に配置され、
前記第1のグループに属する反射要素と、前記第2のグループに属する反射要素とが周期的に配置され、
前記第1のグループは、前記反射要素と前記電極との間に駆動電圧を印加することによって移動可能な前記反射要素から構成され、前記第2のグループは、固定された前記反射要素から構成されている
請求項1に記載の光スイッチング素子。 - 前記第1のグループに属する反射要素は、第1の端部と、前記第1の端部に対向する第2の端部と、一方の面に前記反射面が形成され、前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置しそれらを電気的に接続する第1の中間部とを有し、
第2のグループに属する反射要素は、前記第1のグループに属する反射要素の第1の端部に接近する第3の端部と、前記第3の端部に対向する第4の端部と、一方の面に前記反射面が形成され、前記第3の端部と前記第4の端部との間に位置しそれらを電気的に接続する第2の中間部とを有し、
前記第1のグループに属する反射要素の各々の前記第1の端部を電気的に接続する第1の共通接続部と、
前記第2のグループに属する反射要素の各々の前記第4の端部を電気的に接続する第2の共通接続部とを有し、
前記第1の共通接続部と前記第2の共通接続部を含み、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造をなす中間部の一部からなる接続領域を被覆するマスクを有する
請求項1に記載の光スイッチング素子。 - 前記第1の共通接続部と前記第2の共通接続部を介して、グループ毎に前記複数の反射要素に駆動電圧が印加される
請求項3に記載の光スイッチング素子。 - 前記複数の反射要素において、各々個別に駆動電圧が印加され、
前記第1の動作状態において、前記複数の反射要素が配置された領域のうち前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造をなす部分が形成されない
請求項1に記載の光スイッチング素子。 - 前記反射要素の表面に、前記所定の周期的な構造より短い相関長を有する凹凸面が形成されている
請求項1に記載の光スイッチング素子。 - 1列に配置された複数の光スイッチング素子を有する光スイッチング素子アレイであって、
前記光スイッチング素子は、反射面を有する複数の反射要素を含み、
前記反射要素は、第1のグループと第2のグループにグループ化され、前記第1のグループに属する反射要素の反射面と、及び前記第2のグループに属する反射要素の反射面とにより、略平行する第1の反射平面及び第2の反射平面がそれぞれ形成され、
第1の動作状態においては、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面により、入射光を反射する略同一の反射平面が形成され、
第2の動作状態においては、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面とが所定の距離で離間され、前記第1のグループに属する反射要素と前記第2のグループに属する反射要素とが、前記入射光を回折する所定の距離を有する周期的な構造となり、
前記第1の動作状態において、前記複数の反射要素が配置された領域のうち、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造なす部分を減少させる
光スイッチング素子アレイ。 - 前記第1のグループに属する反射要素は、第1の端部と、前記第1の端部に対向する第2の端部と、一方の面に前記反射面が形成され、前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置しそれらを電気的に接続する第1の中間部とを有し、
前記第2のグループに属する反射要素は、前記第1のグループに属する反射要素の第1の端部に接近する第3の端部と、前記第3の端部に対向する第4の端部と、一方の面に前記反射面が形成され、前記第3の端部と前記第4の端部との間に位置しそれらを電気的に接続する第2の中間部とを有し、
前記第1のグループに属する反射要素の各々の前記第1の端部を電気的に接続する第1の共通接続部と、
前記第2のグループに属する反射要素の各々の前記第4の端部を電気的に接続する第2の共通接続部とを有し、
前記第1の共通接続部と前記第2の共通接続部とを含み、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造をなす中間部の一部からなる接続領域を被覆するマスクを有する
請求項7に記載の光スイッチング素子アレイ。 - 前記第1の共通接続部と前記第2の共通接続部を介して、グループ毎に前記複数の反射要素に駆動電圧が印加される
請求項8に記載の光スイッチング素子アレイ。 - 前記複数の反射要素において、各々個別に駆動電圧が印加され、
前記第1の動作状態において、前記複数の反射要素が配置された領域のうち、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造をなす部分が形成されない
請求項7に記載の光スイッチング素子アレイ。 - 前記反射要素の表面に、前記所定の周期的な構造より短い相関長を有する凹凸面が形成されている
請求項7に記載の光スイッチング素子アレイ。 - 1列に配置された複数の光スイッチング素子と、前記複数の光スイッチング素子に射出された射出光から表示用光束と非表示用光束を分離する分離手段とを含む画像表示装置であって、
前記光スイッチング素子は、反射面を有する複数の反射要素を含み、
前記反射要素は、第1のグループと第2のグループにグループ化され、前記第1のグループに属する反射要素の反射面、及び前記第2のグループに属する反射要素の反射面とにより、略平行する第1の反射平面及び第2の反射平面がそれぞれ形成され、
第1の動作状態において、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面とにより、入射光を反射する略同一の反射平面が形成され、
第2の動作状態において、前記第1の反射平面と前記第2の反射平面とが、所定の距離で離間され、前記第1のグループに属する反射要素と前記第2のグループに属する反射要素とが、前記入射光を回折する所定の距離を有する周期的な構造となり、
前記第1の動作状態において、前記複数の反射要素が配置された領域のうち、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造なす部分を減少させる
画像表示装置。 - 前記第1のグループに属する反射要素は、第1の端部と、前記第1の端部に対向する第2の端部と、一方の面に前記面が反射面が形成され、前記第1の端部と前記第2の端部との間に位置しそれらを電気的に接続する第1の中間部とを有し、
前記第2のグループに属する反射要素は、前記第1のグループに属する反射要素の第1の端部に接近する第3の端部と、前記第3の端部に対向する第4の端部と、一方の面に前記反射面が形成され、前記第3の端部と前記第4の端部との間に位置しそれらを電気的に接続する第2の中間部とを有し、
前記第1のグループに属する反射要素の各々の前記第1の端部を電気的に接続する第1の共通接続部と、
前記第2のグループに属する反射要素の各々の前記第4の端部を電気的に接続する第2の共通接続部とを有し、
前記第1の共通接続部と前記第2の共通接続部とを含み、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造をなす中間部の一部からなる接続領域を被覆するマスクを有する
請求項12に記載の画像表示装置。 - 前記第1の共通接続部と前記第2の共通接続部を介して、グループ毎に前記複数の反射要素に駆動電圧が印加される
請求項12に記載の画像表示装置。 - 前記複数の反射要素は、各々個別に駆動電圧が印加され、
前記第1の動作状態において、前記複数の反射要素が配置された領域のうち、前記入射光を回折する前記所定の周期的な構造をなす部分が形成されない
請求項12に記載の画像表示装置。 - 前記反射要素の表面に、前記所定の周期的な構造より短い相関長を有する凹凸面が形成されている
請求項12に記載の画像表示装置。
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