JP2004095094A - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非磁性基板上に少なくとも磁性膜、保護膜、潤滑膜が順次形成されてなる磁気記録媒体において、前記潤滑膜は主鎖構造が化学式(1)
X−CF2O−(CF2CF2O)m−(CFO)n−CF2−X (1)
(ここでmおよびnは0または1以上の整数であり、Xは末端官能基であり、平均分子量は600〜3500である)
で表されるパーフルオロポリエーテルであり、ボンド率が60%以上、被覆率が90%以上、膜厚が1.2nm以下であり、付着むらに方向性を持たないようにする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気記録装置に使用される潤滑膜を形成してなる磁気記録媒体および磁気記録媒体の製造方法に関するものであり、特に潤滑膜の構成および潤滑膜の形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】「特開2000−251251号公報」
【特許文献2】「特開平06−195704号公報」
【特許文献3】「特開平06−251365号公報」
【特許文献4】「特開平10−320765号公報」
【特許文献5】「特開平07−272268号公報」
【特許文献6】「特開平08−287459号公報」
【特許文献7】「特開平06−012658号公報」
【特許文献8】「特開平08−306040号公報」
磁気記録媒体は非磁性基板上に少なくとも磁性膜、保護膜を形成した後にその信頼性向上のために潤滑膜が形成されている。磁気ディスクを例に取ると非磁性基板としてはNiPメッキ基板やガラス基板が用いられており、磁性膜にはCo合金薄膜を、保護膜としてはカーボン保護膜をスパッタ法などの薄膜形成技術を用いて形成するのが一般的である。潤滑膜としてはパーフルオロポリエーテル潤滑剤が一般的に用いられており、特に保護膜との吸着性を高める目的で潤滑剤の末端に極性基をもつものが使用されている。また、潤滑膜の塗布方法としては浸漬法、スプレー法、スピンコート法、蒸着法などが一般的である。
【0003】
特開2000−251251号公報(特許文献1)や特開平06−195704号公報(特許文献2)には浸漬法による潤滑膜の形成方法が開示されている。浸漬法では潤滑剤を溶媒に溶解して潤滑剤溶液を作り、その中に磁気記録媒体を浸漬することによって潤滑膜を形成する。また、特開平06−251365号公報(特許文献3)には潤滑膜を形成した後に磁気記録媒体を熱処理する技術が開示されているが、このような潤滑剤塗布後の熱処理も一般的な技術として使用されている。
【0004】
潤滑膜の蒸着法による形成技術は、特開平10−320765号公報(特許文献4)、特開平07−272268号公報(特許文献5)、特開平08−287459号公報(特許文献6)、特開平06−012658号公報(特許文献7)などに開示されている。特開平10−320765号公報(特許文献4)では密閉容器内に磁気記録媒体と潤滑剤を配置して潤滑剤を加熱し潤滑剤を蒸発させて密閉容器内を潤滑剤蒸気で満たすことで潤滑膜を形成する方法を開示している。特開平07−272268号公報(特許文献5)でも同じように真空容器内で潤滑剤を加熱し蒸発させて潤滑膜を形成する方法を開示している。特開平08−287459号公報(特許文献6)には潤滑剤を飛散・蒸発させる方法として超音波振動を与える方法が開示されている。特開平06−012658号公報(特許文献7)には密閉容器内で磁気記録媒体と潤滑剤をそれぞれ加熱して、それぞれの温度差が30℃を超えないように製造する技術が開示されている。
【0005】
さらに異なる技術として、特開平08−306040号公報(特許文献8)に記載されているような潤滑剤の材料となるガスから気相重合することで磁気記録媒体の潤滑膜を形成する技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、以下のことである。潤滑剤の溶液に浸漬塗布する潤滑膜形成方法では溶媒を多量に使用するため、そのコストが大きくなり磁気記録媒体を安価に製造することが出来ない。また溶液中に磁気記録媒体を浸漬するため溶液の振動により潤滑膜の塗り斑が生じやすいなどの問題がある。図7に潤滑剤の付着むらに方向性をもつ斑が生じている磁気ディスクを示す。潤滑膜の塗り斑などを均一化するために磁気記録媒体を熱処理する工程を採用すると、その分の製造時間が長くなり、その設備も準備することが必要となり、磁気記録媒体を安価に製造できない。
【0007】
次に、潤滑膜のみを加熱して潤滑膜蒸気を作り磁気記録媒体に付着させる従来の蒸着法では、特に真空中で行った場合に顕著になるが、蒸発源に近い磁気記録媒体の表面の潤滑膜は厚くなり、遠い部分では薄くなるという潤滑膜の斑が発生する。これは、蒸気となった潤滑剤分子の密度分布が密閉容器内で一定ではないためである。さらに磁気記録媒体の温度と潤滑剤の温度と密閉容器内の温度でそれぞれ異なる場合に次の問題が発生する。磁気記録媒体の温度が潤滑剤の温度より低い場合には磁気記録媒体の表面に付着した潤滑剤分子が再度蒸発する率が、付着する率よりも小さくなる傾向となり、必然的に磁気記録媒体の潤滑膜の付着量は時間とともに増加する傾向となる。逆に、磁気記録媒体の温度が潤滑剤の温度より高い場合には磁気記録媒体の表面に付着した潤滑剤分子が再度蒸発する率が、付着する率よりも大きくなる傾向となり、必然的に磁気記録媒体の潤滑膜の付着量は時間とともに減少し、保護膜表面に強く吸着している潤滑膜を残して蒸発する傾向となる。このようなことから、潤滑膜の斑を無くして潤滑膜厚を一定の値に製造するためには、蒸発源まわりの構造や密閉容器の構造設計が複雑になり、また潤滑膜形成時間を精密に制御することが必要である。これは設備が高価になったり、製品のばらつきになったりするため好ましくない。また、潤滑膜の斑をなくすため熱処理工程が必要となったりする。
【0008】
潤滑膜としての課題は従来の塗布方法では潤滑膜に斑が生じることが問題である。磁気ヘッドの浮上量が狭小化した現在、潤滑膜が厚い部分で磁気ヘッドの浮上性が安定しなくなり信頼性の低下を引き起こす。そのため、潤滑膜は理想的には1分子層の均一な膜が形成されていることが理想的であるが、従来の塗布方法では前述した問題があるため、そのような潤滑膜は形成できない。
【0009】
本発明の目的は、磁気記録媒体の潤滑膜を、付着むらに方向性を無くして厚さのばらつきを少なくし、信頼性の高い磁気記録媒体を提供することである。
【0010】
本発明の他の目的は、信頼性の高い磁気記録媒体を、製造コストを上げることなく作成できる製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、非磁性基板上に少なくとも磁性膜、保護膜、潤滑膜が順次形成されてなる磁気記録媒体において、前記潤滑膜は主鎖構造が化学式(1)
X−CF2O−(CF2CF2O)m−(CFO)n−CF2−X (1)
(ここでmおよびnは0または1以上の整数であり、Xは末端官能基であり、平均分子量は600〜3500である)
で表されるパーフルオロポリエーテルであり、ボンド率が60%以上、被覆率が90%以上、膜厚が1.2nm以下であり、付着むらに方向性を持たないようにする。
【0012】
前記潤滑膜は1分子層で構成される。
【0013】
前記パーフルオロポリエーテルは、化学式(2)、(3)、(4)
−CH2−OH (2)
−(CH2CH2O)p−H又は−CF2CH2(OCH2CH2)q−OH(p、qは整数である) (4)
のいずれか1種類で表される末端官能基Xを有する。
【0014】
前記他の目的を達成するために、非磁性基板上に少なくとも磁性膜および保護膜を形成し、該磁性膜および保護膜が形成された非磁性基板の加熱温度と主鎖構造が化学式(1)
X−CF2O−(CF2CF2O)m−(CFO)n−CF2−X (1)
(ここでmおよびnは0または1以上の整数であり、Xは末端官能基であり、平均分子量は600〜3500である)
で表されるパーフルオロポリエーテルの潤滑剤の温度をそれぞれ一定に保持し、前記保護膜の上に蒸着法で潤滑膜を形成する。
【0015】
前記潤滑膜の形成を大気中で行う。
【0016】
前記潤滑膜形成時における非磁性基板および蒸着元の潤滑剤の温度は100℃〜200℃の範囲とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。図1に潤滑剤分子の磁気記録媒体表面における蒸発および付着の平衡状態に関する概念図を示す。蒸気となった潤滑剤分子は磁気記録媒体表面で蒸発と付着を繰り返している。潤滑剤分子が磁気記録媒体の保護膜に吸着しやすい官能基を有している場合、その官能基が保護膜表面に付着すると、その潤滑剤分子は蒸発しにくい。また、潤滑剤分子が付着している部分に蒸気中の潤滑剤分子は付着しにくく、付着したとしても蒸発しやすいため、すぐに蒸発する。すなわち、潤滑剤の末端官能基による保護膜表面へ付着している潤滑剤分子以外の分子は、蒸気と磁気記録媒体の温度がほぼ等しい場合には蒸発と付着がほぼ同じ確率で起こっていると推定される。このような平衡状態にあると磁気記録媒体表面には1分子層の潤滑膜が均一に形成される。温度の平衡状態が崩れている場合は、蒸発と付着の確率が等しくないため、潤滑膜は均一に形成されにくいと推定される。
【0018】
このような平衡状態のもとで潤滑膜を形成するために、図2に示した設備を用意した。磁気記録媒体の例として磁気ディスクを用いて検討した実施例である。非磁性基板上に少なくとも磁性膜および保護膜が形成された磁気ディスク1は支持台2に支持され、潤滑剤塗布槽3と加熱処理槽4で処理される。
【0019】
加熱処理槽4はヒータ6で温度制御されている。磁気ディスク1はまず加熱処理槽4へ搬送され、所定の温度まで加熱される。磁気ディスク1が所定の温度まで加熱されるとシャッター5が開き、磁気ディスク1は潤滑剤塗布槽3へ搬送され、シャッター5が閉まり密閉される。潤滑剤塗布槽3は潤滑剤8と潤滑剤8を保持する容器9を内部に持ち所定の温度に加熱して潤滑剤蒸気を発生させる機構である蒸発潤滑剤発生機構10と配管されている。潤滑剤蒸気は潤滑剤塗布槽3の空気とともに循環される。配管には潤滑剤蒸気を循環させるポンプ11やバルブ12、13が配置されており、潤滑剤蒸気の循環を制御する。蒸発潤滑剤発生機構10や配管、潤滑剤塗布槽3はそれぞれ独立した加熱用のヒータ6を有しており、その温度は常に一定になるように制御される。潤滑剤塗布槽3には蒸気を循環させる攪拌ファン7が内蔵され、潤滑剤の付着むらに方向性が付かないように磁気ディスク1の面に対し渦巻状の空気流を送風する。潤滑剤塗布槽3に磁気ディスク1が入り、密閉されると、供給バルブ13、排出バルブ12を開きポンプ11を駆動させ、蒸発潤滑剤発生機構10で発生させた潤滑剤蒸気を槽内に循環させる。そのとき潤滑剤蒸気の温度と潤滑剤塗布槽3の温度、磁気ディスク1の加熱処理の温度は150±5℃以内になるように制御する。潤滑剤塗布槽3の外部よりエリプソメータで磁気ディスク1の潤滑膜の膜厚をモニタして、所定の厚さになったときに、供給バルブ13を閉じ潤滑剤蒸気を排出する。その後、磁気ディスク1を取り出す。潤滑剤蒸気の密度は十分に小さいためエリプソメータで潤滑膜の膜厚を測定することが可能である。実際に製造する場合はエリプソメータで測定した潤滑膜厚が所定の膜厚になったときに磁気ディスク1を取り出すことも可能であり、膜厚の制御が簡単にできる。浸漬法などでは塗布中の膜厚をモニタすることは困難であり、この点でも本発明の潤滑剤塗布方法は優れている。
【0020】
磁気ディスクとして、2.5インチサイズのガラス基板上にNiTa合金のシード膜を、CrTi合金下地膜、CoCrPt合金下部磁性膜、Ru中間膜、CoCrPtB合金上部磁性膜を順次スパッタ成膜した後、イオンビーム法によりダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜を3.5nmの厚さに形成した。その後、図2に示した加熱処理、潤滑剤塗布を行った。
【0021】
加熱処理、潤滑剤塗布の標準温度は150℃である。加熱処理は30分間行い、磁気ディスクの温度が150℃になることを確認した。使用した潤滑剤は化学式(1)の主鎖構造を持ち(パーフルオロポリエーテル)、末端官能基の構造が化学式(2)〜(4)で表されるアウジモント社製のフォンブリンZ−DOL、Z−Tetraol、Z−DOLTXの3種類をそれぞれ塗布し比較した。それぞれの潤滑剤の平均分子量は2000であり、重量平均分子量と数平均分子量の比は1.1以下になるように分子量を制御している。
X−CF2O−(CF2CF2O)m−(CFO)n−CF2−X (1)
(ここでmおよびnは0または1以上の整数であり、Xは末端官能基であり、平均分子量は600〜3500である)
−CH2−OH (2)
−(CH2CH2O)p−H又は−CF2CH2(OCH2CH2)q−OH(p、qは整数である) (4)
まず、Z−Tetraolを用いて磁気ディスクおよび潤滑剤蒸気の保持温度を同じ150℃としたとき、塗布時間に伴い、塗布される潤滑膜厚がどう変化するかを測定した。結果を図3に示す。比較例として、磁気ディスクの加熱工程での温度を130℃として潤滑剤蒸気と空気の温度を150℃にしたとき、および磁気ディスクの加熱工程での温度を180℃として潤滑剤蒸気と空気の温度を150℃にしたとき、の塗布時間と潤滑膜厚の関係を図4に示す。
【0022】
図3と図4を比較すると明らかなように潤滑膜厚の時間変化は、実施例の場合が安定しており、比較例は時間とともに大きく変化する。大気中において数分程度の塗布時間で安定で均一な潤滑膜を形成できることが確認できた。そこで塗布時間を3分にしてそれぞれの温度条件で磁気ディスクに潤滑膜を形成した。そしてその磁気ディスクを潤滑剤の溶媒(スリーエム社製HFE7100)で常温でリンスしてボンド率を測定した。ボンド率はリンス後のエリプソメータで測定した潤滑膜厚とリンス前の潤滑膜厚との比率と定義している。また、フッ素コーティングを施したプローブを用いて原子間力顕微鏡(AFM)で潤滑膜の膜厚と被覆率を測定した。その結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
AFMで測定した潤滑膜厚はエリプソメータで測定した膜厚とは異なり、潤滑膜の実際の膜厚を示しており、エリプソメータの膜厚は平均的な膜厚を示している。実施例の場合ボンド率は大きく、かつ被覆率も100%に近いこと、またAFMで測定した潤滑膜厚とエリプソメータで測定した潤滑膜厚とほぼ等しいことから、1分子層からなる潤滑膜となっていることがわかる。比較例1ではボンド率が著しく小さく、被覆率が100%であることから1分子層ではなく多分子層の潤滑膜が形成されており、2分子層以上の潤滑剤が容易にリンスされることからボンド率が低下していると推定される。比較例2ではボンド率は大きいが、被覆率が実施例に比較して小さい。このことから、比較例2の潤滑膜はアイランド状に潤滑剤が付着していることがわかる。これらの結果より実施例では1分子層の潤滑膜が均一に分布しており潤滑膜としてヘッドの浮上性を阻害せず、優れた耐摩耗性を示すと考えられる。
【0024】
次に加熱温度、潤滑剤蒸気の温度をパラメータとして検討を行った。温度を60℃〜160℃まで変化させて潤滑膜厚が飽和する時間を測定した。使用した潤滑剤はZ−Tetraolである。その結果を図5に示す。磁気ディスクの保持温度を上げるにつれて潤滑剤飽和時間は減少していく。特に100℃以上では200分以下と短時間となっており、製造に適している。温度を200℃以上の高温にした場合は、潤滑剤が分解する恐れがあるため、100℃〜200℃が磁気ディスクの製造に適していると考えられる。
【0025】
飽和した潤滑膜厚と磁気ディスクの保持温度との関係を図6に示す。飽和潤滑膜厚は温度とともに減少して、130℃〜160℃で1.2nm以下の一定膜厚(1.1nm)となる。これらの磁気ディスクをリンスしてそのボンド率と磁気ヘッドの浮上性を調査した。浮上性は浮上量8nmのヘッドを磁気ディスク上で10回シークした後、ヘッドに付着する潤滑剤の量を光学顕微鏡で観察して、多量に付着したものを×、少量付着したものを△、付着しなかったものを○とした。その結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
保持温度の増加に伴い、ボンド率は増加して、一緒に磁気ヘッドの浮上性も増加している。特にボンド率が60%以上の保持温度120℃以上で処理を行った場合にヘッドの浮上性が良好であった。潤滑剤がZ−DOL、Z−DOLTXの場合も150℃で潤滑剤を塗布してヘッドの浮上性を評価したところ良好な結果であった。
【0027】
本実施例ではイオンビーム法で形成したDLC保護膜に対してZ−DOL、Z−Tetraol、Z−DOLTXの潤滑剤を塗布した実施例を示したが、保護膜に窒素等のガスを添加した場合や、保護膜の成膜方式が異なる場合は、潤滑剤の付着性が異なるため、飽和潤滑膜厚やボンド率は変化すると考えられるため、前記実施例で示した最適な製造条件が全てについて当てはまるとは限らない。しかし、熱平衡な状態で潤滑剤を塗布することで、同様な効果を得ることが可能であると考えられる。
【0028】
【発明の効果】
本発明により、潤滑膜を均一な厚さに形成できるので、信頼性の高い磁気ディスクを得ることができる。また潤滑膜形成装置の構造を複雑にしたり、潤滑膜形成時間を精密に制御する必要がなく、潤滑膜の製造方法を安価で簡単なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気記録媒体表面における潤滑剤分子の蒸発および付着の平衡状態に関する概念図である。
【図2】本発明の1実施例による潤滑膜の形成方法を実現する製造装置の構成図である。
【図3】本発明の1実施例における潤滑剤の塗布時間に対する潤滑膜厚の変化を示す図である。
【図4】比較例における潤滑剤の塗布時間に対する潤滑膜厚の変化を示す図である。
【図5】磁気ディスクの加熱温度と潤滑膜厚飽和時間との関係を示す図である。
【図6】磁気ディスクの加熱温度と飽和潤滑膜厚との関係を示す図である。
【図7】従来の塗布方法により潤滑剤が塗布された磁気ディスクにおいて、潤滑剤の付着むら(斑)に方向性が生じている状態を示す平面図である。
【符号の説明】
1 磁気ディスク 2 支持台 3 潤滑剤塗布槽
4 加熱処理槽 5 シャッター 6 加熱用ヒータ
7 蒸気攪拌ファン 8 パーフルオロポリエーテル潤滑剤
9 潤滑剤保持容器 10 蒸発潤滑剤発生機構
11 循環用ポンプ 12 排出バルブ 13 供給バルブ
Claims (7)
- 非磁性基板上に少なくとも磁性膜、保護膜、潤滑膜が順次形成されてなる磁気記録媒体において、前記潤滑膜は主鎖構造が化学式(1)
X−CF2O−(CF2CF2O)m−(CFO)n−CF2−X (1)
(ここでmおよびnは0または1以上の整数であり、Xは末端官能基であり、平均分子量は600〜3500である)
で表されるパーフルオロポリエーテルであり、ボンド率が60%以上、被覆率が90%以上、膜厚が1.2nm以下であり、付着むらに方向性を持たないことを特徴とする磁気記録媒体。 - 前記潤滑膜は1分子層で被着されていることを特徴とする請求項1記載の磁気記録媒体。
- 非磁性基板上に少なくとも磁性膜および保護膜を形成し、該磁性膜および保護膜が形成された非磁性基板の加熱温度と主鎖構造が化学式(1)
X−CF2O−(CF2CF2O)m−(CFO)n−CF2−X (1)
(ここでmおよびnは0または1以上の整数であり、Xは末端官能基であり、平均分子量は600〜3500である)
で表されるパーフルオロポリエーテルの潤滑剤の温度をそれぞれ一定に保持し、前記保護膜の上に蒸着法で潤滑膜を形成することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。 - 前記潤滑膜の形成を大気中で行うことを特徴とする請求項4記載の磁気記録媒体の製造方法。
- 前記潤滑膜形成時における非磁性基板および蒸着元の潤滑剤の温度は100℃〜200℃であることを特徴とする請求項4または5に記載の磁気記録媒体の製造方法。
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2002
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