JP2004091959A - カーボンナノファイバーの製造方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】流動層方式によるカーボンナノファイバーの製造方法及び装置を提供することを課題とする。
【解決手段】内部に流動材11を充填した流動層反応部12と、炭素原料13を上記流動層反応部12内に供給する原料供給手段14と、触媒金属15を上記流動層反応部12内に供給する触媒供給手段16と、上記流動層反応部12内の流動材11が飛散及び流下する空間を有するフリーボード部17と、上記流動層反応部12に導入し、内部の流動材11を流動させる流動ガス18を供給する流動ガス供給手段19と、流動層反応部12を加熱する加熱手段20と、上記流動層反応部12内を加圧する加圧手段21と、該フリーボード部17から飛散されたカーボンナノファイバー22及び流動材11を回収する回収ライン23と、回収ライン23で回収された流動材11とカーボンナノファイバー22とを分離する分離手段24とを具備する。
【選択図】 図1
【解決手段】内部に流動材11を充填した流動層反応部12と、炭素原料13を上記流動層反応部12内に供給する原料供給手段14と、触媒金属15を上記流動層反応部12内に供給する触媒供給手段16と、上記流動層反応部12内の流動材11が飛散及び流下する空間を有するフリーボード部17と、上記流動層反応部12に導入し、内部の流動材11を流動させる流動ガス18を供給する流動ガス供給手段19と、流動層反応部12を加熱する加熱手段20と、上記流動層反応部12内を加圧する加圧手段21と、該フリーボード部17から飛散されたカーボンナノファイバー22及び流動材11を回収する回収ライン23と、回収ライン23で回収された流動材11とカーボンナノファイバー22とを分離する分離手段24とを具備する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流動層方式によるカーボンナノファイバーの製造方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カーボンナノチューブは、黒鉛(グラファイト)シートが円筒状に閉じた構造を有するチューブ状の炭素多面体である。このカーボンナノチューブには、黒鉛シートが円筒状に閉じた多層構造を有する多層ナノチューブと、黒鉛シートが円筒状に閉じた単層構造を有する単層ナノチューブとがある。
【0003】
一方の多層ナノチューブは、1991年に飯島により発見された。すなわち、アーク放電法の陰極に堆積した炭素の塊の中に、多層ナノチューブが存在することが発見された。その後、多層ナノチューブの研究が積極的になされ、近年は多層ナノチューブを多量に合成できるまでにもなった。
【0004】
これに対して、単層ナノチューブは概ね0.4〜100ナノメータ(nm)程度の内径を有しており、その合成は、1993年に飯島とIBMのグループにより同時に報告された。単層ナノチューブの電子状態は理論的に予測されており、ラセンの巻き方により電子物性が金属的性質から半導体的性質まで変化すると考えられている。従って、このような単層ナノチューブは、未来の電子材料として有望視されている。
【0005】
単層ナノチューブのその他の用途としては、ナノエレクトロニクス材料、電界電子放出エミッタ、高指向性放射源、軟X線源、一次元伝導材、高熱伝導材、水素貯蔵材等が考えられている。また、表面の官能基化、金属被覆、異物質内包により、単層ナノチューブの用途はさらに広がると考えられている。
【0006】
従来、上述した単層ナノチューブは、鉄、コバルト、ニッケル、ランタン等の金属を陽極の炭素棒に混入し、アーク放電を行うことにより製造されている。しかし、この製造方法では、生成物中に、単層ナノチューブの他、多層ナノチューブ、黒鉛、アモルファスカーボンが混在し、収率が低いだけでなく、単層ナノチューブの糸径・糸長にもばらつきがあり、糸径・糸長の比較的揃った単層ナノチューブを高収率で製造することは困難であった。
【0007】
なお、カーボンナノチューブの製造方法としては、上述したアーク法の他、気相熱分解法、レーザー昇華法、凝縮相の電解法などが提案されている。
【0008】
ところで、これらの製造方法はいずれも実験室レベルの製造方法であり、特に炭素材料の収率が低い、という問題がある。
【0009】
また、上述した方法では、連続して製造することがができないなど、安定した大量生産を行うことは困難であった。
【0010】
一方、近年ナノ単位の炭素材料(いわゆるカーボンナノファイバー)は多方面において、その有用性が嘱望され、工業的な大量製造できることが望まれている。
【0011】
そこで、カーボンナノファイバーを大量製造の方法として、流動材を用いた流動層反応手段による製造方法が提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、流動層反応手段を用いてカーボンナノファイバーを製造する場合には、流動層反応手段から飛散するガス及び飛散粒子が回収ライン内において、未反応原料等と共に付着等が生じ、カーボンナノファイバーの回収効率が低いという問題がある。
【0013】
本発明は、上記の事情に鑑み、カーボンナノファイバーの回収効率が高いカーボンナノファイバーの製造方法及び装置を提供をすることを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する第1の発明は、流動層反応手段に炭素原料と触媒金属成分と流動ガスとを供給し、流動材を用いたカーボンナノファイバを製造するカーボンナノファイバーの方法であって、
流動層反応手段内を加圧させつつカーボンナノファイバーを製造することを特徴とするカーボンナノファイバーの製造方法にある。
【0015】
第2の発明は、第1の発明において、
上記加圧条件が0.5MPa以上であることを特徴とするカーボンナノファイバーの製造方法にある。
【0016】
第3の発明は、第1又は2の発明において、
上記流動層反応手段で製造した流動材に付着した触媒金属成分から成長したカーボンナノファイバー、又は炉壁に付着した触媒金属成分から成長したカーボンナノファイバーに対し、COを供給し、加熱反応により金属カルボニルを生成させ、触媒金属成分を消失させ、カーボンナノファイバーを単離精製させることを特徴とするカーボンナノファイバーの製造方法にある。
【0017】
第4の発明は、内部に流動材を充填した流動層反応部と、
炭素原料を上記流動層反応部内に供給する原料供給手段と、
触媒金属を上記流動層反応部内に供給する触媒供給手段と、
上記流動層反応部に導入し、内部の流動材を流動させる流動ガスを供給する流動ガス供給手段と、
上記流動層反応部を加熱する加熱手段と、
上記流動層反応部を加圧する加圧手段とを具備することを特徴とするカーボンナノファイバーの製造装置にある。
【0018】
第5の発明は、第4の発明において、
上記加圧条件が0.5MPa以上であることを特徴とするカーボンナノファイバーの製造装置にある。
【0019】
第6の発明は、第4の発明において、
上記流動層反応部内にCOを供給するCO供給手段を具備する特徴とするカーボンナノファイバーの製造装置にある。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明によるカーボンナノファイバーの製造方法の実施の形態を以下に説明するが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
【0021】
[第1の実施の形態]
図1にカーボンナノファイバーを製造する装置の一例を示す。
図1に示すように、カーボンナノファイバーの製造装置は、内部に流動材11を充填した流動層反応部12と、炭素原料13を上記流動層反応部12内に供給する原料供給手段14と、触媒金属15を上記流動層反応部12内に供給する触媒供給手段16と、上記流動層反応部12内の流動材11が飛散及び流下する空間を有するフリーボード部17と、上記流動層反応部12に導入し、内部の流動材11を流動させる流動ガス18を供給する流動ガス供給手段19と、流動層反応部12を加熱する加熱手段20と、上記流動層反応部12内を加圧する加圧手段21と、該フリーボード部17から飛散されたカーボンナノファイバー22及び流動材11を回収する回収ライン23と、回収ライン23で回収された流動材11とカーボンナノファイバー22とを分離する分離手段24とを具備するものである。
図1において、符号27はカーボンナノファイバーを精製する精製手段、27、28は調圧弁、29は気化器を各々図示する。
【0022】
上記加圧手段21としては、例えば液化窒素を挙げることができ、気化器29により、流動材供給手段26、原料供給手段14、流動材ガス供給手段19及び触媒供給手段16を加圧している。
加圧条件としては、0.5MPa以上、より好ましくは2MPaとするのが好ましい。
【0023】
また、上限としては、3MPaとするのがよい。
これは、0.5MPa以上とすることで、高速反応速度となる結果、反応効率が向上することができる。また、加圧条件により、カーボンナノファイバーの析出条件を制御することができる。
なお、3MPaを超える場合には、装置及び周辺機器の耐圧基準が高くなり、製造単価が高くなるので、好ましくない。
【0024】
上記流動層反応部12の流動床反応形式には気泡型流動層型と噴流型流動層型とがあるが、本発明ではいずれのものを用いてもよい。
本実施の形態では、流動層反応部12とフリーボード部17とから流動層反応器25を構成している。
また、フリーボード部17は、流動層反応部12よりもその流路断面積の大きいものが好ましい。
【0025】
上記炭素材料供給手段14より供給される炭素原料13は、炭素を含有する化合物であれば、いずれのものでもよく、例えばCO、CO2 の他、メタン,エタン,プロパン及びヘキサンなどのアルカン類、エチレン,プロピレン及びアセチレン等の不飽和有機化合物、ベンゼン、トルエン等の芳香族化合物、ポリエチレン、ポリプロピレン等の高分子材料、又は石油や石炭(石炭転換ガスを含む)等を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、C、Hの他にS成分やCl成分を含有する有機化合物を用いるようにしてもよい。
【0026】
この炭素原料13は、流動層反応部12内にガス状態で供給し、流動材11による攪拌により均一な反応が行われ、カーボンナノファイバを成長させている。この際、所定の流動条件となるように、別途流動ガスとしてガス供給手段20により不活性ガスを流動層反応部17内に導入している。
【0027】
上記触媒金属15としては、例えば鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)に代表される遷移金属を単独またはこれら金属からなる合金を挙げることができる。
上記合金としては、例えばCo−Mo系の触媒金属成分を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0028】
そして、上記触媒金属15を用い、400℃から1200℃の温度範囲でベンゼン等の炭素原料を、水素分圧0%乃至90%の混合ガス中で一定時間触媒に接触することによってカーボンファイバを合成している。
【0029】
上記流動材11の粒度は特に限定されるものではないが、例えば0.02〜20mmの範囲のものを用いることができる。
この流動材としては、公知のケイ砂、アルミナ、シリカ、アルミノシリート、ゼオライト等の酸化物粒子等を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0030】
上記分離手段24としてサイクロン以外には、例えばバグフィルタ、セラミックフィルタ、篩等の公知の分離手段を用いることができる。
【0031】
また、分離手段24で分離されたカーボンナノファイバー22は精製手段27により、製品28として回収するようにしている。
上記精製手段としては、バグフィルタ等の公知の濾過手段を用いることができる。
【0032】
そして、流動層反応部12内を加圧条件とすることで、反応効率を向上させることができる。
【0033】
[第2の実施の形態]
図2にカーボンナノファイバーを製造する装置の一例を示す。
図2に示すように、カーボンナノファイバーの製造装置は、図1の装置において、上記流動層反応部12内にCOを供給するCO供給手段51を設けたものである。
【0034】
上記得られたカーボンナノファイバー22はそれ単独で存在する場合には、精製が必要とはならないが、流動材や反応部12の壁面に付着する場合があるので、反応終了した後に、引き続き加圧手段21により加圧を続け、CO供給手段31からCOを供給することで、図3及び図4に示すように、触媒金属15をFe(CO)5 として消失させ、カーボンナノファイバ22を精製している。
このような状態としてから分離手段で分離し、カーボンナノファイバと流動材とを分離させ、そのままカーボンナノファイバー22が回収される。
【0035】
上記精製条件は、少なくとも蒸気圧が0.01MPa(0.1気圧)以上の温度となるように温度制御するようにしている。
例えば温度Fe(CO)5 の沸点(102.5℃)に温度制御すればよく、望ましくは沸点以上に保つことが望ましい。
【0036】
そのときの加圧条件は0.01〜2.5MPa(0.1〜25気圧)の範囲とするのが好ましい。
【0037】
これにより、触媒金属成分が消失するので、流動材は再利用することができると共に、得られたカーボンナノファイバーは金属触媒が付着するものではないので、純度が高いものを得ることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、上記流動層反応部内を加圧することで、高速反応速度となる結果、反応効率が向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかるカーボンナノファイバーの製造装置の概略を示す図である。
【図2】第2の実施の形態にかかるカーボンナノファイバーの製造装置の概略を示す図である。
【図3】カーボンナノファイバーの精製過程の概略を示す図である。
【図4】カーボンナノファイバーの精製の概要を示す図である。
【符号の説明】
11 流動材
12 流動層反応部
13 炭素原料
14 原料供給手段
15 触媒金属
16 触媒供給手段
17 フリーボード部
18 流動ガス
19 流動ガス供給手段
20 加熱手段
22 カーボンナノファイバー
23 回収ライン
24 分離手段
【発明の属する技術分野】
本発明は、流動層方式によるカーボンナノファイバーの製造方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
カーボンナノチューブは、黒鉛(グラファイト)シートが円筒状に閉じた構造を有するチューブ状の炭素多面体である。このカーボンナノチューブには、黒鉛シートが円筒状に閉じた多層構造を有する多層ナノチューブと、黒鉛シートが円筒状に閉じた単層構造を有する単層ナノチューブとがある。
【0003】
一方の多層ナノチューブは、1991年に飯島により発見された。すなわち、アーク放電法の陰極に堆積した炭素の塊の中に、多層ナノチューブが存在することが発見された。その後、多層ナノチューブの研究が積極的になされ、近年は多層ナノチューブを多量に合成できるまでにもなった。
【0004】
これに対して、単層ナノチューブは概ね0.4〜100ナノメータ(nm)程度の内径を有しており、その合成は、1993年に飯島とIBMのグループにより同時に報告された。単層ナノチューブの電子状態は理論的に予測されており、ラセンの巻き方により電子物性が金属的性質から半導体的性質まで変化すると考えられている。従って、このような単層ナノチューブは、未来の電子材料として有望視されている。
【0005】
単層ナノチューブのその他の用途としては、ナノエレクトロニクス材料、電界電子放出エミッタ、高指向性放射源、軟X線源、一次元伝導材、高熱伝導材、水素貯蔵材等が考えられている。また、表面の官能基化、金属被覆、異物質内包により、単層ナノチューブの用途はさらに広がると考えられている。
【0006】
従来、上述した単層ナノチューブは、鉄、コバルト、ニッケル、ランタン等の金属を陽極の炭素棒に混入し、アーク放電を行うことにより製造されている。しかし、この製造方法では、生成物中に、単層ナノチューブの他、多層ナノチューブ、黒鉛、アモルファスカーボンが混在し、収率が低いだけでなく、単層ナノチューブの糸径・糸長にもばらつきがあり、糸径・糸長の比較的揃った単層ナノチューブを高収率で製造することは困難であった。
【0007】
なお、カーボンナノチューブの製造方法としては、上述したアーク法の他、気相熱分解法、レーザー昇華法、凝縮相の電解法などが提案されている。
【0008】
ところで、これらの製造方法はいずれも実験室レベルの製造方法であり、特に炭素材料の収率が低い、という問題がある。
【0009】
また、上述した方法では、連続して製造することがができないなど、安定した大量生産を行うことは困難であった。
【0010】
一方、近年ナノ単位の炭素材料(いわゆるカーボンナノファイバー)は多方面において、その有用性が嘱望され、工業的な大量製造できることが望まれている。
【0011】
そこで、カーボンナノファイバーを大量製造の方法として、流動材を用いた流動層反応手段による製造方法が提案されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、流動層反応手段を用いてカーボンナノファイバーを製造する場合には、流動層反応手段から飛散するガス及び飛散粒子が回収ライン内において、未反応原料等と共に付着等が生じ、カーボンナノファイバーの回収効率が低いという問題がある。
【0013】
本発明は、上記の事情に鑑み、カーボンナノファイバーの回収効率が高いカーボンナノファイバーの製造方法及び装置を提供をすることを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する第1の発明は、流動層反応手段に炭素原料と触媒金属成分と流動ガスとを供給し、流動材を用いたカーボンナノファイバを製造するカーボンナノファイバーの方法であって、
流動層反応手段内を加圧させつつカーボンナノファイバーを製造することを特徴とするカーボンナノファイバーの製造方法にある。
【0015】
第2の発明は、第1の発明において、
上記加圧条件が0.5MPa以上であることを特徴とするカーボンナノファイバーの製造方法にある。
【0016】
第3の発明は、第1又は2の発明において、
上記流動層反応手段で製造した流動材に付着した触媒金属成分から成長したカーボンナノファイバー、又は炉壁に付着した触媒金属成分から成長したカーボンナノファイバーに対し、COを供給し、加熱反応により金属カルボニルを生成させ、触媒金属成分を消失させ、カーボンナノファイバーを単離精製させることを特徴とするカーボンナノファイバーの製造方法にある。
【0017】
第4の発明は、内部に流動材を充填した流動層反応部と、
炭素原料を上記流動層反応部内に供給する原料供給手段と、
触媒金属を上記流動層反応部内に供給する触媒供給手段と、
上記流動層反応部に導入し、内部の流動材を流動させる流動ガスを供給する流動ガス供給手段と、
上記流動層反応部を加熱する加熱手段と、
上記流動層反応部を加圧する加圧手段とを具備することを特徴とするカーボンナノファイバーの製造装置にある。
【0018】
第5の発明は、第4の発明において、
上記加圧条件が0.5MPa以上であることを特徴とするカーボンナノファイバーの製造装置にある。
【0019】
第6の発明は、第4の発明において、
上記流動層反応部内にCOを供給するCO供給手段を具備する特徴とするカーボンナノファイバーの製造装置にある。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明によるカーボンナノファイバーの製造方法の実施の形態を以下に説明するが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
【0021】
[第1の実施の形態]
図1にカーボンナノファイバーを製造する装置の一例を示す。
図1に示すように、カーボンナノファイバーの製造装置は、内部に流動材11を充填した流動層反応部12と、炭素原料13を上記流動層反応部12内に供給する原料供給手段14と、触媒金属15を上記流動層反応部12内に供給する触媒供給手段16と、上記流動層反応部12内の流動材11が飛散及び流下する空間を有するフリーボード部17と、上記流動層反応部12に導入し、内部の流動材11を流動させる流動ガス18を供給する流動ガス供給手段19と、流動層反応部12を加熱する加熱手段20と、上記流動層反応部12内を加圧する加圧手段21と、該フリーボード部17から飛散されたカーボンナノファイバー22及び流動材11を回収する回収ライン23と、回収ライン23で回収された流動材11とカーボンナノファイバー22とを分離する分離手段24とを具備するものである。
図1において、符号27はカーボンナノファイバーを精製する精製手段、27、28は調圧弁、29は気化器を各々図示する。
【0022】
上記加圧手段21としては、例えば液化窒素を挙げることができ、気化器29により、流動材供給手段26、原料供給手段14、流動材ガス供給手段19及び触媒供給手段16を加圧している。
加圧条件としては、0.5MPa以上、より好ましくは2MPaとするのが好ましい。
【0023】
また、上限としては、3MPaとするのがよい。
これは、0.5MPa以上とすることで、高速反応速度となる結果、反応効率が向上することができる。また、加圧条件により、カーボンナノファイバーの析出条件を制御することができる。
なお、3MPaを超える場合には、装置及び周辺機器の耐圧基準が高くなり、製造単価が高くなるので、好ましくない。
【0024】
上記流動層反応部12の流動床反応形式には気泡型流動層型と噴流型流動層型とがあるが、本発明ではいずれのものを用いてもよい。
本実施の形態では、流動層反応部12とフリーボード部17とから流動層反応器25を構成している。
また、フリーボード部17は、流動層反応部12よりもその流路断面積の大きいものが好ましい。
【0025】
上記炭素材料供給手段14より供給される炭素原料13は、炭素を含有する化合物であれば、いずれのものでもよく、例えばCO、CO2 の他、メタン,エタン,プロパン及びヘキサンなどのアルカン類、エチレン,プロピレン及びアセチレン等の不飽和有機化合物、ベンゼン、トルエン等の芳香族化合物、ポリエチレン、ポリプロピレン等の高分子材料、又は石油や石炭(石炭転換ガスを含む)等を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
また、C、Hの他にS成分やCl成分を含有する有機化合物を用いるようにしてもよい。
【0026】
この炭素原料13は、流動層反応部12内にガス状態で供給し、流動材11による攪拌により均一な反応が行われ、カーボンナノファイバを成長させている。この際、所定の流動条件となるように、別途流動ガスとしてガス供給手段20により不活性ガスを流動層反応部17内に導入している。
【0027】
上記触媒金属15としては、例えば鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)に代表される遷移金属を単独またはこれら金属からなる合金を挙げることができる。
上記合金としては、例えばCo−Mo系の触媒金属成分を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0028】
そして、上記触媒金属15を用い、400℃から1200℃の温度範囲でベンゼン等の炭素原料を、水素分圧0%乃至90%の混合ガス中で一定時間触媒に接触することによってカーボンファイバを合成している。
【0029】
上記流動材11の粒度は特に限定されるものではないが、例えば0.02〜20mmの範囲のものを用いることができる。
この流動材としては、公知のケイ砂、アルミナ、シリカ、アルミノシリート、ゼオライト等の酸化物粒子等を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0030】
上記分離手段24としてサイクロン以外には、例えばバグフィルタ、セラミックフィルタ、篩等の公知の分離手段を用いることができる。
【0031】
また、分離手段24で分離されたカーボンナノファイバー22は精製手段27により、製品28として回収するようにしている。
上記精製手段としては、バグフィルタ等の公知の濾過手段を用いることができる。
【0032】
そして、流動層反応部12内を加圧条件とすることで、反応効率を向上させることができる。
【0033】
[第2の実施の形態]
図2にカーボンナノファイバーを製造する装置の一例を示す。
図2に示すように、カーボンナノファイバーの製造装置は、図1の装置において、上記流動層反応部12内にCOを供給するCO供給手段51を設けたものである。
【0034】
上記得られたカーボンナノファイバー22はそれ単独で存在する場合には、精製が必要とはならないが、流動材や反応部12の壁面に付着する場合があるので、反応終了した後に、引き続き加圧手段21により加圧を続け、CO供給手段31からCOを供給することで、図3及び図4に示すように、触媒金属15をFe(CO)5 として消失させ、カーボンナノファイバ22を精製している。
このような状態としてから分離手段で分離し、カーボンナノファイバと流動材とを分離させ、そのままカーボンナノファイバー22が回収される。
【0035】
上記精製条件は、少なくとも蒸気圧が0.01MPa(0.1気圧)以上の温度となるように温度制御するようにしている。
例えば温度Fe(CO)5 の沸点(102.5℃)に温度制御すればよく、望ましくは沸点以上に保つことが望ましい。
【0036】
そのときの加圧条件は0.01〜2.5MPa(0.1〜25気圧)の範囲とするのが好ましい。
【0037】
これにより、触媒金属成分が消失するので、流動材は再利用することができると共に、得られたカーボンナノファイバーは金属触媒が付着するものではないので、純度が高いものを得ることができる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、上記流動層反応部内を加圧することで、高速反応速度となる結果、反応効率が向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかるカーボンナノファイバーの製造装置の概略を示す図である。
【図2】第2の実施の形態にかかるカーボンナノファイバーの製造装置の概略を示す図である。
【図3】カーボンナノファイバーの精製過程の概略を示す図である。
【図4】カーボンナノファイバーの精製の概要を示す図である。
【符号の説明】
11 流動材
12 流動層反応部
13 炭素原料
14 原料供給手段
15 触媒金属
16 触媒供給手段
17 フリーボード部
18 流動ガス
19 流動ガス供給手段
20 加熱手段
22 カーボンナノファイバー
23 回収ライン
24 分離手段
Claims (6)
- 流動層反応手段に炭素原料と触媒金属成分と流動ガスとを供給し、流動材を用いたカーボンナノファイバを製造するカーボンナノファイバーの方法であって、
流動層反応手段内を加圧させつつカーボンナノファイバーを製造することを特徴とするカーボンナノファイバーの製造方法。 - 請求項1において、
上記加圧条件が0.5MPa以上であることを特徴とするカーボンナノファイバーの製造方法。 - 請求項1又は2において、
上記流動層反応手段で製造した流動材に付着した触媒金属成分から成長したカーボンナノファイバー、又は炉壁に付着した触媒金属成分から成長したカーボンナノファイバーに対し、COを供給し、加熱反応により金属カルボニルを生成させ、触媒金属成分を消失させ、カーボンナノファイバーを単離精製させることを特徴とするカーボンナノファイバーの製造方法。 - 内部に流動材を充填した流動層反応部と、
炭素原料を上記流動層反応部内に供給する原料供給手段と、
触媒金属を上記流動層反応部内に供給する触媒供給手段と、
上記流動層反応部に導入し、内部の流動材を流動させる流動ガスを供給する流動ガス供給手段と、
上記流動層反応部を加熱する加熱手段と、
上記流動層反応部を加圧する加圧手段とを具備することを特徴とするカーボンナノファイバーの製造装置。 - 請求項4において、
上記加圧条件が0.5MPa以上であることを特徴とするカーボンナノファイバーの製造装置。 - 請求項4において、
上記流動層反応部内にCOを供給するCO供給手段を具備する特徴とするカーボンナノファイバーの製造装置。
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- 2002-08-30 JP JP2002253395A patent/JP2004091959A/ja active Pending
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