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JP2004091644A - 活性エネルギー線硬化性組成物及びそれに含有されるポリジメチルシロキサン並びに該活性エネルギー線硬化性組成物を用いて形成される硬化塗膜及び塗装物品 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性組成物及びそれに含有されるポリジメチルシロキサン並びに該活性エネルギー線硬化性組成物を用いて形成される硬化塗膜及び塗装物品 Download PDF

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JP2004091644A
JP2004091644A JP2002254901A JP2002254901A JP2004091644A JP 2004091644 A JP2004091644 A JP 2004091644A JP 2002254901 A JP2002254901 A JP 2002254901A JP 2002254901 A JP2002254901 A JP 2002254901A JP 2004091644 A JP2004091644 A JP 2004091644A
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energy ray
polydimethylsiloxane
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curable composition
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Pending
Application number
JP2002254901A
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English (en)
Inventor
Tomihisa Ono
大野 富久
Keiichi Fushimi
伏見 慶一
Nobuhiko Hara
原 伸彦
Katsumi Ikeda
池田 勝巳
Susumu Kawakami
川上 進
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Natoco Co Ltd
Original Assignee
Natoco Co Ltd
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Publication date
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Abstract

【課題】汚染除去性に優れた硬化塗膜を形成しうるコーティング剤として使用することができる活性エネルギー線硬化性組成物及びそれに含有されるポリジメチルシロキサン並びに該活性エネルギー線硬化性組成物を用いて形成される硬化塗膜及び塗装物品を提供する。
【解決手段】必須成分として分子鎖両末端に合計4個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有するポリジメチルシロキサン(A)を含有するようにして活性エネルギー線硬化性組成物を調製した。ポリジメチルシロキサン(A)は、分子鎖両末端にアルコール性水酸基を有するポリジメチルシロキサン(A1)に、一分子中に2個又は3個以上のイソシアネート基を有する化合物(A2)を反応させた後に、一分子中に水酸基及び2個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有する化合物(A3)を反応させることにより得られるものであることが好ましい。
【選択図】   なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染除去性に優れた硬化塗膜を形成しうるコーティング剤として使用される活性エネルギー線硬化性組成物及びそれに含有されるポリジメチルシロキサン並びに該活性エネルギー線硬化性組成物を用いて形成される硬化塗膜及び塗装物品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属系、木質系、無機質系又はプラスチック系の基材用のコーティング剤としては、アミノアルキッド塗料、フタル酸塗料、ラッカー、アクリルメラミン塗料、不飽和ポリエステル塗料、アクリルウレタン塗料、ポリエステルウレタン塗料、アクリルシリコン塗料、活性エネルギー線硬化型塗料等が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、これら従来のコーティング剤を用いて形成される硬化塗膜には、油性インクの汚れが付着すると溶剤や洗剤を使わなければ拭き取ることができないなど、一般に汚染除去性が良くないという欠点があった。
【0004】
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものである。その目的とするところは、汚染除去性に優れた硬化塗膜を形成しうるコーティング剤として使用することができる活性エネルギー線硬化性組成物及びそれに含有されるポリジメチルシロキサン並びに該活性エネルギー線硬化性組成物を用いて形成される硬化塗膜及び塗装物品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、分子鎖両末端に合計4個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有することを要旨とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のポリジメチルシロキサンにおいて、分子鎖両末端にアルコール性水酸基を有するポリジメチルシロキサンに、一分子中に2個又は3個以上のイソシアネート基を有する化合物を反応させた後に、一分子中に水酸基及び2個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有する化合物を反応させることにより得られることを要旨とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のポリジメチルシロキサンにおいて、分子鎖両末端にアルコール性水酸基を有するポリジメチルシロキサンの平均分子量が800以上1500以下であることを要旨とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のポリジメチルシロキサンを含有することを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の活性エネルギー線硬化性組成物において、反応性希釈剤を含有することを要旨とする。
【0009】
請求項6に記載の発明は、請求項4又は請求項5に記載の活性エネルギー線硬化性組成物において、有機ビーズ又は無機ビーズを含有することを要旨とする。請求項7に記載の発明は、請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物において、無溶剤であることを要旨とする。
【0010】
請求項8に記載の発明は、基材上に塗工された請求項4から請求項7のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物の塗膜を活性エネルギー線で硬化させることにより得られることを要旨とする。
【0011】
請求項9に記載の発明は、表面に塗膜が施された塗装物品であって、前記塗膜のトップコート層が請求項8に記載の硬化塗膜であることを要旨とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した実施形態について説明する。
<活性エネルギー線硬化性組成物>
本実施形態の活性エネルギー線硬化性組成物は、ポリジメチルシロキサン(A)を必須成分として含有し、反応性希釈剤(B)、有機ビーズ又は無機ビーズ(C)、及び光開始剤(D)の少なくともいずれかを任意成分として含有する無溶剤のものである。
【0013】
必須成分であるポリジメチルシロキサン(A)は、分子鎖両末端に合計4個以上、好ましくは分子鎖両末端に各2個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有するものである。ただし、このポリジメチルシロキサン(A)は、分子鎖両末端に合計6個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有することが好ましく、分子鎖両末端に各3個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有することがさらに好ましい。このようなポリジメチルシロキサン(A)としては、分子鎖両末端にアルコール性水酸基を有するポリジメチルシロキサン(A1)に、一分子中に2個又は3個以上のイソシアネート基を有する化合物(A2)(以下、「イソシアネート化合物(A2)」ともいう。)を反応させた後に、一分子中に水酸基及び2個以上(好ましくは3個以上)の活性エネルギー線硬化性官能基を有する化合物(A3)(以下、「活性エネルギー線硬化性官能基含有化合物(A3)」ともいう。)を反応させることにより得られるものが好ましい。
【0014】
分子鎖両末端にアルコール性水酸基を有するポリジメチルシロキサン(A1)は、平均分子量が下限については800以上であることが好ましく、上限については1500以下であることが好ましい。
【0015】
イソシアネート化合物(A2)は、一分子中に2個又は3個以上のイソシアネート基を有する化合物である。一分子中にイソシアネート基を2個有する化合物の具体例としては、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等が挙げられる。また、一分子中にイソシアネート基を3個以上有する化合物の具体例としては、ジイソシアネート化合物のイソシアヌレート変性物やアダクト変性物、ビウレット変性物のほか、2−イソシアネートエチル−2,6−ジイソシアネートカプロエート、トリアミノノナントリイソシアネートなどが挙げられる。
【0016】
活性エネルギー線硬化性官能基含有化合物(A3)は、一分子中に水酸基及び2個以上(好ましくは3個以上)の活性エネルギー線硬化性官能基を有するモノマーあるいはオリゴマーである。このような活性エネルギー線硬化性官能基含有化合物(A3)の具体例としては、イソシアヌル酸エチレンオキサイド変性ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンの3モルプロピレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンの6モルエチレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物のヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0017】
任意成分である反応性希釈剤(B)は、活性エネルギー線硬化性官能基を有するモノマーあるいはオリゴマーである。このような反応性希釈剤(B)の具体例としては、フタル酸モノヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリカプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、N―ビニルピロリドン、アクリロイルモルホリン、イソボルニル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、スチレンなどの単官能性のモノマー;ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールFジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテルアクリル酸付加物、ビスフェノールFエチレンオキサイド変性ジアクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジアクリレートなどの二官能性のモノマー;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンの3モルプロピレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンの6モルエチレンオキサイド付加物のトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物のヘキサ(メタ)アクリレートなどの多官能性のモノマー;不飽和ポリエステル、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、アクリル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートなどのオリゴマーが挙げられる。
【0018】
なお、活性エネルギー線硬化性組成物における反応性希釈剤(B)の含有量は、ポリジメチルシロキサン(A)と反応性希釈剤(B)の比率が重量比で(15:85)〜(70:30)となる量であることが好ましく、(25:75)〜(50:50)となる量であることがより好ましい。
【0019】
同じく任意成分である有機ビーズ又は無機ビーズ(C)の具体例としては、ポリメチルメタクリレート、ナイロン、ポリウレタン、シリコーン、ポリカーボネートなどの合成樹脂又はゴムからなるビーズ;酸化チタン、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化アンチモン、アンチモン含有酸化スズ、スズ含有酸化インジウムなどの金属からなるビーズ;二酸化珪素、ガラスからなるビーズ等が挙げられる。ただし、それらの中でもポリメチルメタクリレートが好ましい。
【0020】
さらに、同じく任意成分である光開始剤(D)の具体例としては、イソプロピルベンゾインエーテル、イソブチルベンゾインエーテル、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、o−ベンゾイルメチルベンゾエート、アセトフェノン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、エチルアントラキノン、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1,ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、メチルベンジルホルメートなどが挙げられる。
【0021】
なお、ポリジメチルシロキサン(A)、活性エネルギー線硬化性官能基含有化合物(A3)及び反応性希釈剤(B)における活性エネルギー線硬化性官能基は、活性エネルギー線を照射したときに硬化反応を生ずる基であればいずれでもよい。具体的には不飽和二重結合を有する基、その中でも好ましくは(メタ)アクリロイル基が挙げられる。
【0022】
以上説明した活性エネルギー線硬化性組成物は、紫外線、電子線などの活性エネルギー線を照射してやることによって硬化させることができ、その硬化物は優れた汚染除去性を有している。そのため、この活性エネルギー線硬化性組成物は、汚染除去性が要求される用途におけるトップコート用のコーティング剤として好適に使用することができる。この活性エネルギー線硬化性組成物の塗工対象となる基材は、金属系、木質系、無機系、プラスチック系のいずれであってもよい。金属系の基材としては、例えば、鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、メッキ鋼板等からなる、ロッカー、冷蔵庫や電子レンジ等の家電製品、ガスボンベ、門塀、歩道橋、プレコートメタル鋼板、自動車のボディー及びその部品などがある。木質系の基材としては、例えば、ナラ、ケヤキ、クリ、マツ、スギ、ヒノキ、あるいはツキ板合板、集成材、繊維板、あるいはWPC処理、アセチル化処理又はPEGMA処理が施された木質材等からなる、階段、机、床、壁、椅子、タンス、その他の家具などがある。無機系の基材としては、例えば、セメント、珪酸カルシウム、ガラス、セラミックス等からなる、サイジング、キッチンパネルやキッチン回りの部品、便器、タイル、バスタブ、バスルームの床などがある。プラスチック系の基材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、トリアセチルセルロース、ABS、ポリ塩化ビニル、ポリエステル等からなる、屋根、コンパクトディスク、ヘッドランプ、メーターパネル、掃除機、電気電子材料部品に使用されるフィルムやシート素材などがある。
【0023】
<硬化塗膜>
本実施形態の硬化塗膜は、基材上に塗工された上記活性エネルギー線硬化性組成物の塗膜を紫外線、電子線などの活性エネルギー線で硬化させることにより得られるものである。
【0024】
活性エネルギー線硬化性組成物を基材上に塗工するに際しての塗工方法は常法でよく、エアスプレー、エアレススプレー、静電塗装、ロールコーター、フローコーター、スピンコートなどの方法が例えば挙げられる。また、紫外線を照射して活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させる場合には、水銀ランプ、メタルハライドランプなどを用いることが好ましく、積算光量100〜5000mJ/cmの紫外線を照射してやることが好ましい。一方、電子線を照射して硬化させる場合には、加速電圧150〜250keVで1〜20Mradの電子線を照射してやることが好ましい。
【0025】
<塗装物品>
本実施形態の塗装物品は、表面に施された塗膜のトップコート層が上記硬化塗膜であるものである。このような塗装物品としては、例えば、先に述べたロッカー、家電製品、ガスボンベ、門塀、歩道橋、プレコートメタル鋼板、自動車のボディー及びその部品;階段、机、床、壁、椅子、タンス、その他の家具;サイジング、キッチンパネルやキッチン回りの部品、便器、タイル、バスタブ、バスルームの床;屋根、コンパクトディスク、ヘッドランプ、メーターパネル、掃除機、電気電子材料部品に使用されるフィルム・シート素材などが挙げられる。
【0026】
本実施形態によって得られる効果について、以下に記載する。
・ 本実施形態の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物は、優れた汚染除去性を発揮することができ、油性インクの汚れが付着したときには溶剤や洗剤を使わなくともウエスで乾拭きすることにより拭き取ることができる。そのため、本実施形態の活性エネルギー線硬化性組成物は、汚染除去性に優れた硬化塗膜を形成しうるコーティング剤として好適に使用することができる。本実施形態の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物が優れた汚染除去性を発揮できるのは、活性エネルギー線硬化性組成物に含有されているポリジメチルシロキサン(A)が分子鎖両末端に合計4個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有しているがゆえに架橋密度が増すことに因るものと推察される。
【0027】
・ ポリジメチルシロキサン(A)を、分子鎖両末端に合計6個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有するものとすれば、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物は特に優れた汚染除去性を発揮するようになる。そのため、分子鎖両末端に合計6個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有するポリジメチルシロキサン(A)を含有する活性エネルギー線硬化性組成物は、汚染除去性に優れた硬化塗膜を形成しうるコーティング剤としてさらに好適である。これは、ポリジメチルシロキサン(A)の分子鎖両末端に存在する活性エネルギー線硬化性官能基の数が合計6個以上になると、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化時の架橋密度が特に増大するためと推察される。
【0028】
・ ポリジメチルシロキサン(A)を、分子鎖両末端に各2個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有するものとすれば、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物の優れた汚染除去性をより確実に発揮させるようにすることができる。そのため、分子鎖両末端に各2個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有するポリジメチルシロキサン(A)を含有する活性エネルギー線硬化性組成物は、汚染除去性に優れた硬化塗膜を形成しうるコーティング剤としてさらに好適である。これは、ポリジメチルシロキサン(A)の分子鎖末端に存在する活性エネルギー線硬化性官能基の数が各2個以上になると、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化時の架橋密度の増大がより確実なものとなるためと推察される。
【0029】
・ ポリジメチルシロキサン(A)を、分子鎖両末端に各3個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有するものとすれば、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物の特に優れた汚染除去性をより確実に発揮させるようにすることができる。そのため、分子鎖両末端に各3個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有するポリジメチルシロキサン(A)を含有する活性エネルギー線硬化性組成物は、汚染除去性に優れた硬化塗膜を形成しうるコーティング剤として特に好適である。これは、ポリジメチルシロキサン(A)の分子鎖末端に存在する活性エネルギー線硬化性官能基の数が各3個以上になると、活性エネルギー線硬化性組成物の硬化時の架橋密度が特に増大すると同時にその架橋密度の増大がより確実なものとなるためと推察される。
【0030】
・ 分子鎖両末端に合計4個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有するポリジメチルシロキサン(A)は、ポリジメチルシロキサン(A1)に、イソシアネート化合物(A2)を反応させた後に、活性エネルギー線硬化性官能基含有化合物(A3)を反応させることにより容易に得ることができる。従って、活性エネルギー線硬化性組成物に含有されるポリジメチルシロキサン(A)が、上記の反応によって得られるものであるなら、活性エネルギー線硬化性組成物の製造(調製)を容易なものとすることができる。
【0031】
・ 分子鎖両末端にアルコール性水酸基を有するポリジメチルシロキサン(A1)は、平均分子量が800以上のものについては比較的入手が容易である。従って、ポリジメチルシロキサン(A1)として平均分子量が800以上のものを用いるようにすれば、分子鎖両末端に合計4個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有するポリジメチルシロキサン(A)を困難なく得ることができる。
【0032】
・ 平均分子量が1500を超えるポリジメチルシロキサン(A1)を反応原料に用いて得られるポリジメチルシロキサン(A)を含有する活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物の場合、表面硬度が低いことに起因して優れた汚染除去性が長期に持続しないことがある。平均分子量が1500以下のポリジメチルシロキサン(A1)を用いるようにすれば、そうした不具合の発生を抑制することができる。
【0033】
・ 本実施形態の活性エネルギー線硬化性組成物は、無溶剤であるがゆえに有機溶剤の蒸散がないので、作業環境を良好なものとすることができる。
・ 従来、シリコーン系添加剤をコーティング剤に添加することで、その硬化物の汚染除去性を向上させる試みがなされているが、その向上された汚染除去性が長期に持続しないという問題があった。それに対し、本実施形態の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物は、優れた汚染除去性を長期に持続することができる。
【0034】
・ また、シリコーンマクロモノマーを使用することで汚染除去性を向上させる試みもこれまでになされているが、これには硬化物の表面硬度が劣るという難点があった。それに対し、本実施形態の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物は、良好な表面硬度を有している。
【0035】
・ 活性エネルギー線硬化性組成物に反応性希釈剤を加えるようにすれば、塗工が容易な低粘度の活性エネルギー線硬化性組成物を容易に得ることができる。
・ 活性エネルギー線硬化性組成物に有機ビーズ又は無機ビーズを加えた場合には、艶消しされた外観を呈する硬化物を得ることができる。
【0036】
・ 活性エネルギー線硬化性組成物に光開始剤を加えるようにすれば、硬化速度が速まるなど活性エネルギー線硬化性組成物の硬化特性を向上させることができる。
【0037】
・ 本実施形態の硬化塗膜は、硬化したときに優れた汚染除去性を発揮しうる活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させることにより得られるものであるので、優れた汚染除去性を発揮することができる。
【0038】
・ 本実施形態の塗装物品は、硬化したときに優れた汚染除去性を発揮しうる活性エネルギー線硬化性組成物を硬化させることにより得られる硬化塗膜をトップコート層として有しているものであるので、優れた汚染除去性を発揮することができる。
【0039】
なお、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 前記実施形態では、ポリジメチルシロキサン(A)を反応性希釈剤(B)、有機ビーズ又は無機ビーズ(C)、及び光開始剤(D)の少なくともいずれかと混合して活性エネルギー線硬化性組成物とし、それをコーティング剤として用いるようにした。しかし、反応性希釈剤(B)や、有機ビーズ又は無機ビーズ(C)、光開始剤(D)と混合することなく、ポリジメチルシロキサン(A)をそのままコーティング剤として用いるようにしてもよい。このようにポリジメチルシロキサン(A)をそのままコーティング剤として用いても、ポリジメチルシロキサン(A)は紫外線、電子線などの活性エネルギー線を照射してやることによって硬化させることができ、その硬化物は優れた汚染除去性を有する。
【0040】
・ 前記実施形態の活性エネルギー線硬化性組成物に、反応性希釈剤(B)、有機ビーズ又は無機ビーズ(C)、及び光開始剤(D)以外の成分を加えるようにしてもよい。例えば、前記実施形態では活性エネルギー線硬化性組成物を無溶剤としたが、必ずしも無溶剤でなくてもよく、用途によっては適量の溶剤を加えるようにしてもよい。溶剤の例としては、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、メタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤、ブチルセロソルブ等のグリコール系溶剤などが挙げられる。なお、活性エネルギー線硬化性組成物に加える溶剤は、一種類のみであっても二種類以上であってもよい。
【0041】
【実施例】
次に、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下の各例において「部」は「重量部」を意味する。
【0042】
<合成例1> 分子鎖両末端にアルコール性水酸基を有するポリジメチルシロキサン(信越化学工業社製X−22−160AS)50部及びイソホロンジイソシアネート(東京化成工業社製)23.4部を混合した。室温で30分保持した後、これにジブチルスズラウレート0.01部を加え、さらに室温で30分保持してから40℃にまで昇温して同温度で4時間加熱した。続いて、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物(東亜合成社製アロニックスM−402S)192.2部、ジブチルスズラウレート0.02部及びハイドロキノンモノメチルエーテル0.02部を加えた。そして、これを80℃にまで昇温して、赤外分光光度計でイソシアネート基の吸収ピークが消失するまで同温度で20時間加熱した。そうしたところ、分子鎖両末端に合計4個以上のアクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(固形分100%)が得られた。
【0043】
<合成例2〜8> 合成例1において使用した、ポリジメチルシロキサン(A1)、イソシアネート化合物(A2)、及び活性エネルギー線硬化性官能基含有化合物(A3)の種類と量を、下記表1に示すように変更し、合成例1とほぼ同様に操作して反応を行なった。そうしたところ、合成例2〜6では、分子鎖両末端に合計4個以上のアクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(固形分100%)が得られた。また、合成例7では、分子鎖両末端に各1個のアクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(固形分100%)が得られ、合成例8では、分子鎖片末端にのみアクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(固形分100%)が得られた。
【0044】
<合成例9> トルエン50部及びメチルイソブチルケトン50部を混合し、これを窒素ガス雰囲気下110℃にまで昇温した。そこに、メタクリル酸メチル40部、ブチルメタクリレート20部、シリコーンマクロモノマー(チッソ社製サイラプレーンFM−0711)20部、2−メタクリロキシエチルイソシアネート(昭和電工社製カレンズMOI)20部及び重合開始剤(日本ヒドラジン工業社製ABN−E)3部からなる混合液を、4時間かけて滴下した。滴下が終了してから2時間後と3時間後に重合開始剤(日本ヒドラジン工業社製ABN−E)を0.1部ずつ加え、さらに2時間放置した後、70℃にまで冷却した。その後、2−ヒドロキシエチルアクリレート16.5部、ジブチルスズラウレート0.02部及びハイドロキノンモノメチルエーテル0.02部を加え、70℃で5時間加熱した。そうしたところ、活性エネルギー線硬化性シリコーングラフトポリマー(固形分54重量%)が得られた。
【0045】
なお、以上説明した合成例のうち合成例1〜8では、ポリジメチルシロキサン(A1)の水酸基と、イソシアネート化合物(A2)のイソシアネート基と、活性エネルギー線硬化性官能基含有化合物(A3)の水酸基のモル比がいずれも、1:2:1.3となっている。
【0046】
【表1】
Figure 2004091644
上記表1のA1欄に示した「X−22−160AS」、「KF−6001」、「X−22−4272」はいずれも、下記一般式(1)で表される、信越化学工業社製の分子鎖両末端にアルコール性水酸基を有するポリジメチルシロキサンの商品名である。同欄に示した「FM−DA11」は、下記一般式(2)で表される、チッソ社製の分子鎖片末端に2個のアルコール性水酸基を有するポリジメチルシロキサンの商品名である。なお、下記一般式(1)及び(2)で表されるポリジメチルシロキサンの水酸基価とその水酸基価より算出される分子量、及び各式中のR、nは下記表2に示す通りである。同表1のA2欄に示した「IPDI」はイソホロンジイソシアネート、「HDI」はヘキサメチレンジイソシアネートの略である。同表1のA3欄に示した「M−402S」は、下記一般式(3)で表される、東亞合成社製のジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物(水酸基価40)の商品名である。同欄に示した「M−305」は、下記一般式(4)で表される、東亞合成社製のペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物(水酸基価103.5)の商品名である。同欄に示した「HEA」は、2−ヒドロキシエチルアクリレートの略である。
【0047】
【化1】
Figure 2004091644
【0048】
【化2】
Figure 2004091644
【0049】
【化3】
Figure 2004091644
【0050】
【化4】
Figure 2004091644
【0051】
【表2】
Figure 2004091644
<実施例1〜13> 合成例1〜6で得られたポリジメチルシロキサン(A)を、下記表3に示すようにして反応性希釈剤(B)、有機ビーズ又は無機ビーズ(C)、光開始剤(D)と混合して無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物を得た。ただし、実施例4については、粘度が高くなったため、溶剤としてメチルイソブチルケトンを加えて固形分90重量%の活性エネルギー線硬化性組成物とした。
【0052】
【表3】
Figure 2004091644
上記表1のB欄に示した「M−305」は、先にも説明した、上記一般式(4)で表される、東亞合成社製のペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物(水酸基価103.5)の商品名である。同欄に示した「ACMO」は、興人社製のアクリロイルモルホリンの商品名である。同欄に示した「ビームセット770」は、荒川化学工業社製のN−ビニルホルムアミドの商品名である。同表1のC欄に示した「GR−400T」は根上工業社製のポリメチルメタクリレートビーズの商品名、「C−400T」は同社製のポリウレタンビーズの商品名である。同欄に示した「サイシリア445」は、富士シリシア化学社製のシリカビーズの商品名である。同表1のD欄に示した「イルガキュア184」は、チバガイギー社製の光開始剤の商品名である。
【0053】
<比較例1> ウレタンアクリレート樹脂(日本化薬社製カヤラッドARC−87)30部、フッ素含有アクリレート樹脂(関東電化工業社製KD−270UV)40部、N−ビニルホルムアミド(荒川化学工業社製ビームセット770)10部、ジペンタエリスリトールヘキサ(又はペンタ)アクリレート(東亞合成社製M−400)15部、及び光開始剤(チバガイギー社製イルガキュア184)5部を混合してフッ素系コーティング剤(固形分72重量%)を得た。
【0054】
<比較例2> 比較例1のコーティング剤に、ポリメチルメタクリレートビーズ(根上工業社製GR−400T)5部を混合してフッ素系コーティング剤(固形分73重量%)を得た。
【0055】
<比較例3> 比較例1のコーティング剤に、シリカビーズ(水澤化学工業社製ミズカシールP−802Y)5部を混合してフッ素系コーティング剤(固形分73重量%)を得た。
【0056】
<比較例4> 合成例8で得られたポリジメチルシロキサン35部、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物(東亞合成社製アロニックスM−305)35部、アクリロイルモルホリン(興人社製ACMO)30部、及び光開始剤(チバガイギー社製イルガキュア184)4部を混合して片末端シリコーンジオールタイプのコーティング剤(固形分100%)を得た。
【0057】
<比較例5> 合成例9で得られた活性エネルギー線硬化性シリコーングラフトポリマー65部、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物(東亞合成社製アロニックスM−305)35部、アクリロイルモルホリン(興人社製ACMO)30部、ポリメチルメタクリレートビーズ(根上工業社製GR−400T)8部、及び光開始剤(チバガイギー社製イルガキュア184)4部を混合してコーティング剤(固形分78重量%)を得た。
【0058】
<比較例6> 合成例7で得られたポリジメチルシロキサン35部、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物(東亞合成社製アロニックスM−305)35部、アクリロイルモルホリン(興人社製ACMO)30部、及び光開始剤(チバガイギー社製イルガキュア184)4部を混合してコーティング剤(固形分100%)を得た。
【0059】
次に、本発明の効果を具体的に説明するために実験例を挙げる。
<実験例1:汚染除去性(その1)> 実施例1〜13の活性エネルギー線硬化性組成物及び比較例1〜6のコーティング剤を木質床材にそれぞれ塗工し、活性エネルギー線を照射して硬化させることにより供試体(塗装物品)を用意した。そして、これら各供試体の硬化塗膜上に、黒又は赤色のマジックインキ(登録商標)、あるいは青インクをスポットし、室温で24時間放置した後にウエスで乾拭きしたときに拭き取りできたものを○、拭き取りできなかったものを×と評価した。その結果を、対照例として実施例の活性エネルギー線硬化性組成物も比較例のコーティング剤も塗工されていない木質床材で同様の試験を行なったときの結果とともに、下記表4に示す。
【0060】
<実験例2:汚染除去性(その2)> 実施例1〜13の活性エネルギー線硬化性組成物及び比較例1〜6のコーティング剤を木質床材にそれぞれ塗工し、活性エネルギー線を照射して硬化させることにより供試体(塗装物品)を用意した。そして、これら各供試体の硬化塗膜に黒又は赤色のマジックインキ(登録商標)の汚れを付け、すぐにウエスで乾拭きするという操作を繰り返し行なった。この操作を10回繰り返した後に各供試体の硬化塗膜を目視したときに、黒又は赤色のマジックインキ(登録商標)の汚れが全くなかったものを○、やや汚れがあったものを△、ひどい汚れがあったものを×と評価した。その結果を、対照例として実施例の活性エネルギー線硬化性組成物も比較例のコーティング剤も塗工されていない木質床材で同様の試験を行なったときの結果とともに、下記表4に示す。
【0061】
<実験例3:耐汚染性> 実施例1〜13の活性エネルギー線硬化性組成物及び比較例1〜6のコーティング剤を木質床材にそれぞれ塗工し、活性エネルギー線を照射して硬化させることにより供試体(塗装物品)を用意した。そして、これら各供試体の硬化塗膜上に、醤油、酢、ウイスキー、カレー又は口紅をスポットし、室温で24時間放置した後に各供試体の硬化塗膜を目視して、外観に異状があるか否か観察した。また、このスポット試験を行なった後の各供試体の硬化塗膜に黒色のマジックインキ(登録商標)の汚れを付けてウエスで乾拭きし、スポット試験後の汚染除去性を調べた。そしてこれらの結果から、スポット試験で外観に異状が生じず、スポット試験後の汚染除去性も良好であったものを○、スポット試験では外観に異状が生じないが、スポット試験後の汚染除去性は不良であったものを△、スポット試験で外観に異状が生じ、スポット試験後の汚染除去性も不良であったものを×と評価した。その結果を、対照例として実施例の活性エネルギー線硬化性組成物も比較例のコーティング剤も塗工されていない木質床材で同様の試験を行なったときの結果とともに、下記表4に示す。
【0062】
なお、以上の実験例1〜3において、木質床材から供試体を用意するにあたっては、まず、木質床材に着色ステイン(ナトコ社製水性フローラNo100)をロールコータで塗布して80℃で1分乾燥した。次に、その上に下塗UV塗料(ナトコ社製IST300下塗)をロールコータで2g/尺となるように塗布してUV硬化させた。続いて、その上に中塗UV塗料(ナトコ社製IST400中塗)をロールコータで2g/尺となるように塗布してUV硬化させた。次いで、その上に上塗UV塗料(ナトコ社製IST600上塗)をフローコータで5g/尺となるように塗布してUV硬化させた。そして最後に、その上に実施例1〜13の活性エネルギー線硬化性組成物又は比較例1〜6のコーティング剤をロールコータで1g/尺となるように塗布してUV硬化させた。なお、対照例に使用した供試体は、上塗UV塗料の塗布までは上と同様にして行ない、実施例1〜13の活性エネルギー線硬化性組成物又は比較例1〜6のコーティング剤の塗布を省略して形成したものである。
【0063】
<実験例4:塗膜硬度> 実施例1,5,10〜13の活性エネルギー線硬化性組成物及び比較例1,4,6のコーティング剤をアクリル板及び珪酸カルシウム板にそれぞれ塗工し、活性エネルギー線を照射して硬化させることにより供試体(塗装物品)を用意した。そして、これら各供試体を用いて、JIS K5600−5−4(塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第4節:引っかき硬度(鉛筆法))に準拠して塗膜硬度を測定した。その結果を下記表5に示す。
【0064】
<実験例5:汚染除去性(その3)> 実施例1,5,10〜13の活性エネルギー線硬化性組成物及び比較例1,4,6のコーティング剤をアクリル板及び珪酸カルシウム板にそれぞれ塗工し、活性エネルギー線を照射して硬化させることにより供試体(塗装物品)を用意した。そして、これら各供試体の硬化塗膜上に、黒又は赤色のマジックインキ(登録商標)、あるいは青インクをスポットし、室温で24時間放置した後にウエスで乾拭きしたときに拭き取りできたものを○、拭き取りできなかったものを×と評価した。その結果を下記表5に示す。
【0065】
<実験例6:汚染除去性(その4)> 実施例1,5,10〜13の活性エネルギー線硬化性組成物及び比較例1,4,6のコーティング剤を、メチルイソブチルケトンとイソブタノール(重量比1:1)の混合溶剤にて固形分50重量%となるように希釈した。そして、これらをアクリル板及び珪酸カルシウム板に塗工した後、70℃で1分間熱乾燥処理してから活性エネルギー線を照射して硬化させることにより供試体(塗装物品)を用意した。これら各供試体の硬化塗膜に黒又は赤色のマジックインキ(登録商標)の汚れを付け、すぐにウエスで乾拭きするという操作を繰り返し行なった。この操作を10回繰り返した後に各供試体の硬化塗膜を目視したときに、黒又は赤色のマジックインキ(登録商標)の汚れが全くなかったものを○、やや汚れがあったものを△、ひどい汚れがあったものを×と評価した。その結果を下記表5に示す。
【0066】
なお、以上の実験例4〜6において、アクリル板から供試体を用意するにあたっては、実施例1,5,10〜13の活性エネルギー線硬化性組成物又は比較例1,4,6のコーティング剤を、乾燥膜厚が10μmとなるようにアクリル板に直接、バーコータで塗布してUV硬化させた。一方、珪酸カルシウム板から供試体を用意するにあたっては、まず、珪酸カルシウム板に、下塗UV塗料(ナトコ社製IST300下塗)をロールコータで2g/尺となるように塗布してUV硬化させた。そして、その上に実施例1,5,10〜13の活性エネルギー線硬化性組成物又は比較例1,4,6のコーティング剤をロールコータで1g/尺となるように塗布してUV硬化させた。
【0067】
【表4】
Figure 2004091644
【0068】
【表5】
Figure 2004091644
表4及び表5に示すように、実施例1〜13の各例の活性エネルギー線硬化性組成物の硬化塗膜は、優れた汚染除去性を有するコーティング剤として従来より知られているフッ素系コーティング剤(比較例1〜3)やシリコーンマクロモノマーを用いたコーティング剤(比較例5)と同等以上の汚染除去性を示した。また、分子鎖片末端にのみ活性エネルギー線硬化性官能基を有するポリジメチルシロキサン(A)に基づくコーティング剤(比較例4)や分子鎖両末端に各1個のアクリロイル基を有するポリジメチルシロキサン(A)に基づくコーティング剤(比較例6)の硬化塗膜に比べて、高い汚染除去性を示した。
【0069】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(イ)分子鎖両末端に合計6個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有することを特徴とするポリジメチルシロキサン。このポリジメチルシロキサンを含有する活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物は、特に優れた汚染除去性を発揮することができる。
【0070】
(ロ)分子鎖両末端に各2個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有することを特徴とするポリジメチルシロキサン。このポリジメチルシロキサンを含有する活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物は、優れた汚染除去性をより確実に発揮することができる。
【0071】
(ハ)分子鎖両末端に各3個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有することを特徴とするポリジメチルシロキサン。このポリジメチルシロキサンを含有する活性エネルギー線硬化性組成物の硬化物は、特に優れた汚染除去性をより確実に発揮することができる。
【0072】
(ニ)請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のポリジメチルシロキサンを含有することを特徴とする無溶剤型活性エネルギー線硬化性組成物。
(ホ)請求項1に記載のポリジメチルシロキサンを製造する方法であって、分子鎖両末端にアルコール性水酸基を有するポリジメチルシロキサンに、一分子中に2個又は3個以上のイソシアネート基を有する化合物を反応させた後に、一分子中に水酸基及び2個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有する化合物を反応させることを特徴とするポリジメチルシロキサンの製造方法。このようにすれば、分子鎖両末端に合計4個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有するポリジメチルシロキサンを容易に得ることができる。
【0073】
(ヘ)基材上に塗工された請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のポリジメチルシロキサンの塗膜を活性エネルギー線で硬化させることにより得られることを特徴とする硬化塗膜。この硬化塗膜も、優れた汚染除去性を発揮することができる。
【0074】
(ト)表面に塗膜が施された塗装物品であって、前記塗膜のトップコート層が上記(ヘ)に記載の硬化塗膜であることを特徴とする塗装物品。この塗装物品も、優れた汚染除去性を発揮することができる。
【0075】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、汚染除去性に優れた硬化塗膜を形成しうるコーティング剤として使用することができる活性エネルギー線硬化性組成物及びそれに含有されるポリジメチルシロキサン並びに該活性エネルギー線硬化性組成物を用いて形成される硬化塗膜及び塗装物品を提供することができる。

Claims (9)

  1. 分子鎖両末端に合計4個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有することを特徴とするポリジメチルシロキサン。
  2. 分子鎖両末端にアルコール性水酸基を有するポリジメチルシロキサンに、一分子中に2個又は3個以上のイソシアネート基を有する化合物を反応させた後に、一分子中に水酸基及び2個以上の活性エネルギー線硬化性官能基を有する化合物を反応させることにより得られることを特徴とする請求項1に記載のポリジメチルシロキサン。
  3. 分子鎖両末端にアルコール性水酸基を有するポリジメチルシロキサンの平均分子量が800以上1500以下であることを特徴とする請求項2に記載のポリジメチルシロキサン。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のポリジメチルシロキサンを含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性組成物。
  5. 反応性希釈剤を含有することを特徴とする請求項4に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  6. 有機ビーズ又は無機ビーズを含有することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  7. 無溶剤であることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  8. 基材上に塗工された請求項4から請求項7のいずれか一項に記載の活性エネルギー線硬化性組成物の塗膜を活性エネルギー線で硬化させることにより得られることを特徴とする硬化塗膜。
  9. 表面に塗膜が施された塗装物品であって、前記塗膜のトップコート層が請求項8に記載の硬化塗膜であることを特徴とする塗装物品。
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