JP2004089780A - 汚泥の脱水方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】都市下水消化汚泥や工業排水の生物処理汚泥等の難脱水性汚泥を、低コストで能率よく脱水できるようにする。
【解決手段】カチオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤等の有機質高分子凝集剤から選択される少なくとも1種類の凝集剤と、パルプ及び/又はパルプ粕とを組み合わせて汚泥に混合、凝縮した後、脱水することにより、難脱水性汚泥の脱水効率を、従来の有機質高分子凝集剤だけを用いて脱水するものや、これに粉末パルプを加えて脱水するものに比して向上できる。
【選択図】 なし
【解決手段】カチオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤等の有機質高分子凝集剤から選択される少なくとも1種類の凝集剤と、パルプ及び/又はパルプ粕とを組み合わせて汚泥に混合、凝縮した後、脱水することにより、難脱水性汚泥の脱水効率を、従来の有機質高分子凝集剤だけを用いて脱水するものや、これに粉末パルプを加えて脱水するものに比して向上できる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚泥の脱水方法に関するものであり、特に、有機高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕とを組み合わせて汚泥に添加、混合し凝集させた後、脱水機により脱水することを特徴とする汚泥の脱水方法の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、難脱水性の汚泥に対しては、カチオン性又は両性高分子凝集剤とアニオン性高分子凝集剤とを組み合わせて脱水処理する方法が知られている(例えば、特開平6−246300号公報、特開平7−100500号公報)。また、例えば古紙を原料とする粉末パルプを有機汚泥に添加、混合した後、カチオン性又は両性高分子凝集剤を添加混合し、脱水処理する方法も知られている(例えば特開平9−216000号公報)。しかしながら、カチオン性又は両性高分子凝集剤とアニオン性高分子凝集剤とを組み合わせて用いる脱水処理方法は、脱水ケーキの含有率は確かに低下するものの、凝集剤添加量が増加し、その分、処理コストが上昇することが避けられないことになる。また、前記古紙を原料とした粉末パルプとカチオン性又は両性高分子凝集剤とを組み合わせて用いる脱水処理方法にも問題がある。つまり、脱水時セルロースなどを併用すると、脱水時凝集汚泥から水分が離脱していくための水路として細孔を確保する必要があり、そのため汚泥脱水に適した特殊な繊維質素材が必要になるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、地球環境の保全が強くさけばれており、物を生産することはそれだけエネルギーを消費し、地球環境の悪化や温暖化に影響を与えていることが共通の認識となっている。そのためリサイクル化が検討され、不要物を有用化する開発研究も盛んに行われている。本発明の目的は、不要物を有効に使用するという観点と難脱水性の汚泥を如何に効率よく処理するかという観点とを結合することをテーマとして捉え、前述した従来の手法に比して難脱水性の汚泥を効率よくしかも低コストで処理する方法を提供せんとすることであり、ここに本発明が解決せんとする課題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、以下に記載する発明を完成するに至った。
請求項1の発明は、有機質高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕とを組み合わせて汚泥に添加し混合、凝集させた後、脱水機により脱水することを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項2の発明は、請求項1において、有機質高分子凝集剤は、カチオン性高分子凝集剤、アニオン性高分子凝集剤、ノニオン性高分子凝集剤、これら高分子凝集剤を合成するために用いられる単量体の二種以上を混合して得られる両性高分子凝集剤から選択される少なくとも1種類の高分子凝集剤であることを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項3の発明は、請求項2において、カチオン性高分子凝集剤は、下記一般式(1)〜(4)で表されるカチオン性構造単位から選択される一種以上を含有するものであることを特徴とする汚泥の脱水方法である。
【化9】
式中、R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキル基あるいはアルコキシル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基であって、同種でも異種でもよく、Aは酸素又はNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基あるいはアルコキシレン基、X1 −は陰イオンをそれぞれ表す。
【化10】
式中、R5、R6は水素又はメチル基、R7、R8は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基、X2 −は陰イオンをそれぞれ表す。
【化11】
式中、R9、R10は水素又はメチル基、X3 −は陰イオンをそれぞれ表す。
【化12】
式中、R11は水素又はメチル基、X4 −は陰イオンをそれぞれ表す。
請求項4の発明は、請求項2において、両性高分子凝集剤は、前記一般式(1)〜(4)で表されるカチオン性構造単位から選択される一種以上と下記一般式(5)で表されるアニオン性構造単位の一種以上とを含有する両性高分子凝集剤であることを特徴とする汚泥の脱水方法である。
【化13】
式中、R12は水素、メチル基あるいはカルボキシメチル基、R13はSO3Y1、C6H4SO3Y1、CONHC(CH3)2CH2SO3Y1、C6H4COOY1あるいはCOOY1、R14はCOOY2をそれぞれ表し、ここにおいてY1、Y2は水素又は陽イオンをそれぞれ表す。
請求項5の発明は、請求項1乃至4において、前記パルプ及び/又はパルプ粕が、サルファイト法により製造される溶解パルプ又はパルプ粕であることを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項6の発明は、請求項2において、前記カチオン性高分子凝集剤が、アミジン系水溶性高分子であることを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項7の発明は、請求項2において、前記両性高分子凝集剤が、下記一般式(6)、(7)、(8)で表される単量体及び(メタ)アクリルアミドのモル%をそれぞれa、b、c、dとしたときに、50≧a≧5、50≧b≧5、50≧c≧5、85≧d≧0の範囲にあり、かつ1.0≧c/(a+b)≧0.1の条件を満たす関係にある単量体混合物を塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な高分子分散剤共存下で、分散重合法により製造した粒径100μm以下の高分子微粒子からなる両性水溶性高分子分散液であることを特徴とする汚泥の脱水方法である。
【化14】
式中、R15は水素又はメチル基、R16、R17は炭素数1〜3のアルキル基又はアルコキシル基、R18は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基であって、同種でも異種でもよく、Aは酸素又はNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基又はアルコキシレン基、X5は陰イオンをそれぞれ表す。
【化15】
式中、R19は水素又はメチル基、R20、R21は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基、X6 −は陰イオンをそれぞれ表す。
【化16】
式中、R22は水素、メチル基あるいはカルボキシメチル基、R23はSO3Y3、C6H4SO3Y3、CONHC(CH3)2CH2SO3Y3、C6H4COOY3あるいはCOOY3、R24はCOOY4をそれぞれ表し、ここにおいてY3、Y4は水素又は陽イオンをそれぞれ表す。
請求項8の発明は、請求項1乃至7において、前記汚泥にパルプ及び/又はパルプ粕を添加、混合した後、前記有機質高分子凝集剤を添加、混合することを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項9の発明は、請求項1乃至7において、有機質高分子凝集剤を添加、混合した後、パルプ及び/又はパルプ粕を添加、混合することを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項10の発明は、請求項1乃至7において、有機質高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕の混合物を添加、混合することを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項11の発明は、請求項1乃至10において、有機質高分子凝集剤の分子量が、100万〜2000万であることを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項12の発明は、請求項1乃至11において、有機質高分子凝集剤と前記パルプ及び/又はパルプ粕に加え、無機質凝集剤を併用することを特徴とする汚泥の脱水方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明で使用するパルプ及び/又はパルプ粕とは、以下に記載するようなものである。つまり、サルファイト法により製造される溶解パルプまたはパルプ粕、クラフトパルプ法により製造されるクラフトパルプ、あるいは各種パルプや古紙が配合された製紙原料である。この中では、サルファイト法で製造された溶解パルプ又はパルプ粕が特に好ましい。またここで、パルプ粕としては、例えばレーヨン製造用に用いる溶解パルプの品位規格に合格しない低質のパルプやクリーナー粕等があげられる。これらのパルプ及び/又はパルプ粕の粒度は特に限定されるものではないが、繊維長として、20mm以下、0.1mm以上が好ましく、さらに好ましくは10mm以下、0.1mm以上であり、最も好ましくは5mm以下、0.5mm以上のものである。
従来、新聞、事務用紙、広告あるいはダンボールなどの古紙を乾式粉砕し、粉末状にして汚泥脱水に併用する方法は知られていた。脱水時、古紙粉末などを併用する意図は、脱水時凝集汚泥から水分が離脱していくための水路、即ち細孔を確保するためとして理論化される。また、汚泥に比べ親水性の低い微細粒子を共存させることにより汚泥の見かけの親水性を低下させ、脱水を促進するためである。そのため、汚泥に加える微細粒子は、適度の粒径を有する方が効率的であると考えられる。従って、古紙を乾式粉砕し、粉末状にしたものでは脱水時の細孔が確保されにくく、脱水ケーキの含水率も低下しにくい。そのため本発明においては、上記繊維長を有するパルプ及び/又はパルプ粕を採用することが好ましい。
【0006】
次に本発明で使用する有機質高分子凝集剤としては、カチオン性高分子凝集剤、アニオン性高分子凝集剤、ノニオン性高分子凝集剤、これら高分子凝集剤を合成するために用いられる単量体の二種以上を混合して得られる両性高分子凝集剤が例示され、これら有機質高分子凝集剤の中から選択される少なくとも1種類の高分子凝集剤である。そしてこれら有機質高分子凝集剤の中では、カチオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤が好ましい。
【0007】
ここにおいてカチオン性高分子凝集剤としては、前記一般式(1)〜(4)で表される構造単位から選択される一種以上及び非イオン性構造単位を各々含有するものが好適である。一般式(1)で表される構造単位を含有する高分子は、(メタ)アクリル系カチオン性高分子であり、該高分子はカチオン性単量体と非イオン性単量体との共重合によって合成することができる。カチオン性単量体の例としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類である(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、あるいはこれら単量体のモノハロゲン化物による四級アンモニウム塩である。その例としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化物などがあげられる。これらカチオン性単量体は二種以上を併用して用いることもできる。カチオン性単量体のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%である。
【0008】
非イオン性単量体の例としてはアクリルアミドを使用することが最も好ましいが、アクリルアミド以外の非イオン性単量体を共重合してもよい。このような非イオン性単量体の例として、N,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、アクリロイルモルホリンなどがあげられる。非イオン性単量体のモル%は、0〜95モル%であり、好ましくは0〜90モル%、最も好ましくは0〜80モル%である。
【0009】
前記一般式(2)で表される構造単位を含有するカチオン性高分子凝集剤は、ジアルキルジ(メタ)アリルアンモニウム塩類と非イオン性単量体との共重合によって合成することができる。ジアルキルジ(メタ)アリルアンモニウム猿類の例としては、ジメチルジ(メタ)アリルアンモニウム塩化物、ジエチルジ(メタ)アリルアンモニウム塩化物、メチルベンジルジ(メタ)アリルアンモニウム塩化物などである。非イオン性単量体は、前記非イオン性単量体が使用できる。カチオン性単量体のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%であり、また非イオン性単量体のモル%は前記と同様である。
【0010】
前記一般式(3)で表される構造単位を有するカチオン性高分子凝集剤は、ビニルアミジン系高分子であって、N−ビニルカルボン酸アミドと(メタ)アクリロニトリルとの共重合物の酸による加水分解反応により合成することができる。単量体であるN−ビニルカルボン酸の例としては、N−ビニルホルムアミドや、N−ビニルアセトアミドなどをあげることができる。使用する酸としては、無機、有機の強酸が好ましく、例えば塩酸、硝酸あるいはp−トルエンスルホン酸などである。また共重合するビニル系ニトリル類としては、アクリロニトリルが最も一般的である。加水分解後の分子中のアミジン基のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%である。非イオン性構造単位は、未加水分解のカルボン酸アミド基と未反応のニトリル基であり、そのモル%は0〜95モル%であり、好ましくは0〜90モル%、最も好ましくは0〜80モル%である。
【0011】
前記一般式(4)で表される構造単位を含有するカチオン性高分子凝集剤は、ビニルアミン系高分子であって、N−ビニルカルボン酸アミド重合体の酸あるいはアルカリによる加水分解反応によって合成することができる。使用する酸としては、無機の強酸が好ましく、例えば塩酸、硝酸あるいはp−トルエンスルホン酸などである。またアルカリは苛性アルカリが好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどである。単量体であるN−ビニルカルボン酸の例としては、N−ビニルホルムアミドやN−ビニルアセトアミドなどをあげることができる。加水分解後の分子中のカチオン性基のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%である。非イオン性構造単位は、未加水分解のカルボン酸アミド基であり、そのモル%は0〜95モル%であり、好ましくは0〜90モル%、最も好ましくは0〜80モル%である。
【0012】
また、本発明で使用する両性高分子凝集剤は、前記一般式(1)〜(4)で表される構造単位から選択される一種以上を5〜100モル%、前記一般式(5)で表される構造単位から選択されるアニオン性基の一種以上を5〜60モル%及び非イオン性構造単位を0〜90モル%各々含有する。これら両性高分子凝集剤は、前記一般式(1)〜(4)で表される構造単位を有するカチオン性高分子凝集剤の製造時、アニオン性単量体を同時に共重合することにより合成することができる。アニオン性単量体の例としては、スルフォン基、カルボキシル基を有する単量体であり、両者を併用しても良い。スルフォン基含有の単量体の例は、ビニルスルフォン酸、ビニルベンゼンスルフォン酸あるいは2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルフォン酸などである。またカルボキシル基含有の単量体の例は、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸あるいはp−カルボキシスチレンなどである。これら両性高分子凝集剤の分子中のカチオン性基のモル%としては、前記一般式(1)〜(4)で表される構造単位から選択される一種以上を5〜100モル%、アニオン性基のモル%は前記一般式(5)で表される構造単位を5〜60モル%及び非イオン性構造単位を0〜90モル%各々含有する。
【0013】
また、カチオン性高分子凝集剤又は両性高分子凝集剤の分子量としては、100万〜2000万であり、好ましくは300万〜2000万、さらに好ましくは500万〜1500万である。
【0014】
本発明で使用する有機質高分子凝集剤は、どのような形態でも適用可能であるが、例えば、水溶液重合法によるペースト状製品、油中水型エマルジョン重合法によるラテックス製品、油中水型分散重合法による粉末状製品あるいは塩水溶液中分散重合法による分散液状製品などであり、好ましくはラテックス製品や分散液状製品である。
【0015】
本発明で使用する有機質高分子凝集剤はカチオン性高分子凝集剤又は両性高分子凝集剤が好ましく、これら凝集剤は、塩水溶液中に分散した高分子微粒子分散液からなる水溶性重合体が特に好ましい。これは特開昭62−15251号公報などに記載される方法によって合成することができる。この方法は、カチオン性単量体又はカチオン性単量体と非イオン性単量体を、塩水溶液中で該塩水溶液に可溶なイオン性高分子からなる分散剤共存下で、撹拌しながら製造された粒径100μm以下の高分子微粒子の分散液からなるものである。イオン性高分子からなる分散剤は、ジメチルジアリルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物の単独重合体や非イオン性単量体との共重合体を使用する。塩水溶液を構成する無機塩類としては多価アニオン塩類であり、好ましくは硫酸塩又はリン酸塩、具体的には硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、リン酸水素アンモニウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム等を例示することができ、これらの塩を濃度15%以上の水溶液として用いることが好ましい。
【0016】
前記両性水溶性高分子は、前記一般式(6)、(7)、(8)で表される単量体及び(メタ)アクリルアミドのモル%をそれぞれa、b、c、dとしたときに、50≧a≧5、50≧b≧5、50≧c≧5、85≧d≧0の範囲にあり、かつ1.0≧c/(a+b)≧0.1の条件を満たす関係にある単量体混合物を塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な高分子分散剤共存下で、分散重合法により製造した粒径100μm以下の高分子微粒子からなる。この両性水溶性高分子は、メタアクリレート系四級アンモニウム塩基含有単量体単位とアクリレート系四級アンモニウム塩基含有単量体単位を同時に含むことができ、このようにすることにより特別凝集作用の優れた効果を発現する。
【0017】
本発明の汚泥脱水方法は、有機質高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕を組み合わせて汚泥を脱水するが、その添加方法は任意である。即ち、有機質高分子凝集剤を添加、混合した後、パルプ及び/又はパルプ粕を添加しても良いし、パルプ及び/又はパルプ粕を添加、混合した後、有機質高分子凝集剤を添加してもよい。さらには有機質高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕の混合物を汚泥に添加、混合しても良い。また、有機質高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕を別々にあるいは同時に添加しても良い。
さらにまた、本発明の汚泥脱水方法は、有機質高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕に加え、無機質凝集剤を併用することも可能である。無機質凝集剤の例としては、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄、ポリ塩化アルミニウムあるいは硫酸バンドなどである。これら有機質高分子凝集剤、パルプ及び/又はパルプ粕、および無機質凝集剤の添加順序は特に限定されないが、パルプ及び/又はパルプ粕、無機質凝集剤、有機質高分子凝集剤の順が標準的なものである。また、無機質凝集剤と有機質高分子凝集剤とを添加し凝集させた後、最後にパルプ及び/又はパルプ粕を添加し、脱水するという方法もある。しかしながら処理する汚泥により最適な添加順を検討することが肝要である。
【0018】
本発明で使用する有機質高分子凝集剤の汚泥に対する添加量は、乾燥固形分当り0.1〜3重量%であり、好ましくは0.2〜2重量%である。また併用するパルプ及び/又はパルプ粕の添加量としては、乾燥固形分当り1〜100重量%であり、好ましくは5〜30重量%である。高分子凝集剤との添加順は、どちらが先でも処理可能であるが、パルプ及び/又はパルプ粕を先に添加した後、高分子凝集剤を添加するのがより好ましい。
【0019】
脱水機としては、デカンター、フィルタープレス、ベルトプレスあるいはスクリュープレスなど、従来から知られている装置を用いての脱水処理が行えるが、好ましくはフィルタープレス、スクリュープレスあるいはベルトプレスである。また、汚泥としては、下水の生汚泥あるいは余剰汚泥、その他、工業排水の生物処理汚泥、製紙工業におけるパルプスラッジ、総合排水汚泥などがあげられ、有機質、無機質の何れの汚泥にも適用できる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明を、実施例、比較例によってさらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0021】
[合成例1]
温度計、撹拌器、窒素導入管、ペリスタポンプ(SMP−21型、東京理化器械製)に接続した単量体供給管及びコンデンサーを備えた500mLの4ツ口フラスコ内にメタアクリロイルオキシトリメチルアンモニウム塩化物(メタアクリロイルオキシトリメチルアンモニウム塩化物構造単位:以下DMCと略記する)の80重量%水溶液46.3g、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物(アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物構造単位:以下DMQと略記する)の80重量%水溶液60.5g、アクリル酸(アクリル酸構造単位:以下AACと略記する)の60重量%水溶液20.6g、アクリルアミド(アクリルアミド構造単位:以下AAMと略記する)の50重量%水溶液36.5g、イオン交換水173.1g、硫酸アンモニウム125.0g、分散剤としてアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物単独重合体30.0g(20重量%水溶液、粘度6,450mPa・s)をそれぞれ仕込み、pHを3.3に調節した。このときの各単量体のモル%は、DMC/DMQ/AAC/AAM=25/35/20/20である。次ぎに、反応容器内の温度を30±2℃に保ち、30分間窒素置換をした後、開始剤として2,2’−アゾビス(2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)二塩化水素化物の1%水溶液1.0g(対単量体0.01%)を添加し重合を開始させた。内部温度を30±2℃に保ち、重合開始から7時間反応させた時点で上記開始剤を対単量体0.01%追加し、さらに7時間反応させ終了した。得られた分散液の仕込み単量体濃度は20%であり、ポリマー粒径は10μm以下、分散液の粘度は750mPa・sであった。また、静的光散乱法による分子量測定器(大塚電子製DLS−7000)によって重量平均分子量を測定した。これを試料のC−6とする。結果を表1に示す。
【0022】
[合成例2〜9]
前記合成例1と同様の手法を用い、DMQ、DMC、ジメチルジアクリルアンモニウム塩化物構造単位(以下DDと略記する)、ビニルアミン塩酸塩構造単位(以下VAmと略記する)、アミジン塩酸塩構造単位(以下VAZと略記する)、AAC、AAMを表図1に示すモル%となるように調製して重合し、試料のC−1〜5、7〜9を得た。結果を表1に示す。尚、表1の分子量は重量平均分子量であって、単位は万である。
【0023】
【表1】
【0024】
[実施例1〜9]
都市下水消化汚泥(pH7.84、全固形分20,770mg/L)200mLをポリビーカーに採取し、平均繊維長が4mmのパルプ粕を対汚泥固形分7%添加し、ビーカー移し変え撹拌を5回行って混合した後、表図1に示すカチオン性あるいは両性高分子凝集剤である試料C−1〜9を対汚泥固形分0.6%添加し、ビーカー移し変え撹拌を10回行った後、ナイロン濾布#202により濾過し、30秒後の濾液量を測定した。また、濾過した汚泥をプレス圧3kg/m2で30秒間脱水する。その後、ケーキ自己支持性(脱水ケーキの硬さ、含水率との関係)、ケーキ含水率(105℃で20時間乾燥)および濾布剥離を観測した。結果を表2に示す。
【0025】
[比較例1〜10]
比較例として、試料C−1、3、5、7、8のカチオン性または両性高分子凝集剤を用い、パルプ粕を使用しない以外は前記実験例1〜9の手法に準じて脱水試験を行い(比較例1〜5)、またパルプ粕に換えて新聞古紙を乾燥粉砕して得たパルプ粉末を使用した以外は前記実験例1〜9の手法に準じて脱水試験を行い(比較例6〜10)、その結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】
表2から、本発明を実施した実施例1〜9のものは、何れも比較例1〜10のものと比べて何れも濾液量が多いうえ、脱水ケーキ硬さも高く、またケーキ含水率が低いことが確認された。このことから、本発明を実施した場合、汚泥の脱水効率に優れていることが確認される。
【0028】
[実施例10〜18]
化学余剰汚泥(pH6.75、全固形分28,500mg/L)200mLをポリビーカーに採取し、前記実験例1〜9で使用したパルプ粕と同じものを対汚泥固形分10%添加し、ビーカー移し変え撹拌を5回行って混合した後、表1に示すカチオン性あるいは両性高分子凝集剤C−1〜9を対汚泥固形分0.8%添加し、ビーカー移し変え撹拌を10回行った後、ナイロン濾布#202により濾過し、30秒後の濾液量を測定した。また、濾過した汚泥をプレス圧3kg/m2で30秒間脱水する。その後、ケーキ自己支持性(脱水ケーキの硬さ、含水率との関係)、ケーキ含水率(105℃で20時間乾燥)および濾布剥離を観測した。結果を表3に示す。
【0029】
[比較例11〜20]
比較例として、試料C−1、3、5、7、8のカチオン性または両性高分子凝集剤を用い、パルプ粕を使用しない以外は前記実験例9〜18の手法に準じて脱水試験を行い(比較例10〜15)、またパルプ粕に換えて新聞古紙を乾燥粉砕して得たパルプ粉末を使用した以外は前記実験例9〜18の手法に準じて脱水試験を行い(比較例16〜20)、その結果を表3に示す。
【0030】
【表3】
【0031】
表3から、本発明を実施した実施例9〜18のものは、何れも比較例11〜20のものと比べて何れも濾液量が多いうえ、脱水ケーキ硬さも高く、またケーキ含水率が低いことが確認された。このことからも、本発明を実施した場合、汚泥の脱水効率に優れていることが確認される。
【0032】
[実施例19〜27]
下水余剰汚泥(pH6.67、全固形分35,000mg/L)200mLをポリビーカーに採取し、前記実験例1〜9で使用したパルプ粕と同じものを対汚泥固形分10%添加し、ビーカー移し変え撹拌を5回行って混合した後、ポリ塩化第二鉄を対汚泥固形分5,000ppm添加し、さらにビーカー移し変え撹拌を5回行った後、表1に示すカチオン性あるいは両性高分子凝集剤C−1〜9を対汚泥固形分0.5%添加し、ビーカー移し変え撹拌を10回行った後、ナイロン濾布#202により濾過し、30秒後の濾液量を測定した。また、濾過した汚泥をプレス圧3kg/m2で30秒間脱水する。その後、ケーキ自己支持性(脱水ケーキの硬さ、含水率との関係)、ケーキ含水率(105℃で20時間乾燥)および濾布剥離を観測した。結果を表4に示す。
【0033】
[比較例21〜30]
比較例として、試料C−1、3、5、7、8のカチオン性または両性高分子凝集剤を用い、パルプ粕を使用しない以外は前記実験例19〜27の手法に準じて脱水試験を行い(比較例21〜25)、またパルプ粕に換えて新聞古紙を乾燥粉砕して得たパルプ粉末を使用した以外は前記実験例9〜18の手法に準じて脱水試験を行い(比較例26〜30)、その結果を表4に示す。
【0034】
【表4】
【0035】
表4から、本発明を実施した実施例19〜27のものは、何れも比較例21〜30のものと比べて何れも濾液量が多いうえ、脱水ケーキ硬さも高く、またケーキ含水率が低いことが確認された。このことからも、本発明を実施した場合、汚泥の脱水効率に優れていることが確認される。
【0036】
[実施例28〜36]
カチオン性あるいは両性高分子凝集剤C−1〜9の0.75%水溶液を調製した後、前記実験例1〜9で使用したパルプ粕と同じものを15%分散液となるよう前記水溶液に加え、均一に分散させた。次に、下水余剰汚泥(pH6.67、全固形分35,000mg/L)200mLをポリビーカーに採取し、前記のように調製した混合分散液を汚泥固形分に対し、高分子凝集剤換算で0.5%、パルプ粕換算で10%添加し、ビーカー移し変え撹拌を10回行った後、ナイロン濾布#202により濾過し、30秒後の濾液量を測定した。また、濾過した汚泥をプレス圧3kg/m2で30秒間脱水する。その後、ケーキ自己支持性(脱水ケーキの硬さ、含水率と関係)、ケーキ含水率(105℃で20時間乾燥)および濾布剥離を測定した。その結果を表5に示す。
【0037】
[比較例31〜35]
比較例として、表1のカチオン性あるいは両性高分子凝集剤C−1、3、5、7、8のカチオン性あるいは両性高分子凝集剤と新聞古紙を乾式粉砕して得たパルプ粉末との混合分散液を同様に調製し、前記実験例28〜36の手法に準じて脱水試験を行い(比較例31〜35)、その結果を表5に示す。
【0038】
【表5】
【0039】
表5から、本発明を実施した実施例28〜36のものは、何れも比較例31〜35のものと比べて何れも濾液量が多いうえ、脱水ケーキ硬さも高く、またケーキ含水率が低いことが確認された。このことからも、本発明を実施した場合、汚泥の脱水効率に優れていることが確認される。
【0040】
【効果】
このように、本発明を実施した場合には、パルプのような安価なもの、あるいはパルプ粕のような不用物を有効に利用して、難脱水性の汚泥の脱水を効率よくしかも低コストで処理できることになった。
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚泥の脱水方法に関するものであり、特に、有機高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕とを組み合わせて汚泥に添加、混合し凝集させた後、脱水機により脱水することを特徴とする汚泥の脱水方法の技術分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、難脱水性の汚泥に対しては、カチオン性又は両性高分子凝集剤とアニオン性高分子凝集剤とを組み合わせて脱水処理する方法が知られている(例えば、特開平6−246300号公報、特開平7−100500号公報)。また、例えば古紙を原料とする粉末パルプを有機汚泥に添加、混合した後、カチオン性又は両性高分子凝集剤を添加混合し、脱水処理する方法も知られている(例えば特開平9−216000号公報)。しかしながら、カチオン性又は両性高分子凝集剤とアニオン性高分子凝集剤とを組み合わせて用いる脱水処理方法は、脱水ケーキの含有率は確かに低下するものの、凝集剤添加量が増加し、その分、処理コストが上昇することが避けられないことになる。また、前記古紙を原料とした粉末パルプとカチオン性又は両性高分子凝集剤とを組み合わせて用いる脱水処理方法にも問題がある。つまり、脱水時セルロースなどを併用すると、脱水時凝集汚泥から水分が離脱していくための水路として細孔を確保する必要があり、そのため汚泥脱水に適した特殊な繊維質素材が必要になるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、地球環境の保全が強くさけばれており、物を生産することはそれだけエネルギーを消費し、地球環境の悪化や温暖化に影響を与えていることが共通の認識となっている。そのためリサイクル化が検討され、不要物を有用化する開発研究も盛んに行われている。本発明の目的は、不要物を有効に使用するという観点と難脱水性の汚泥を如何に効率よく処理するかという観点とを結合することをテーマとして捉え、前述した従来の手法に比して難脱水性の汚泥を効率よくしかも低コストで処理する方法を提供せんとすることであり、ここに本発明が解決せんとする課題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、以下に記載する発明を完成するに至った。
請求項1の発明は、有機質高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕とを組み合わせて汚泥に添加し混合、凝集させた後、脱水機により脱水することを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項2の発明は、請求項1において、有機質高分子凝集剤は、カチオン性高分子凝集剤、アニオン性高分子凝集剤、ノニオン性高分子凝集剤、これら高分子凝集剤を合成するために用いられる単量体の二種以上を混合して得られる両性高分子凝集剤から選択される少なくとも1種類の高分子凝集剤であることを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項3の発明は、請求項2において、カチオン性高分子凝集剤は、下記一般式(1)〜(4)で表されるカチオン性構造単位から選択される一種以上を含有するものであることを特徴とする汚泥の脱水方法である。
【化9】
式中、R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキル基あるいはアルコキシル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基であって、同種でも異種でもよく、Aは酸素又はNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基あるいはアルコキシレン基、X1 −は陰イオンをそれぞれ表す。
【化10】
式中、R5、R6は水素又はメチル基、R7、R8は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基、X2 −は陰イオンをそれぞれ表す。
【化11】
式中、R9、R10は水素又はメチル基、X3 −は陰イオンをそれぞれ表す。
【化12】
式中、R11は水素又はメチル基、X4 −は陰イオンをそれぞれ表す。
請求項4の発明は、請求項2において、両性高分子凝集剤は、前記一般式(1)〜(4)で表されるカチオン性構造単位から選択される一種以上と下記一般式(5)で表されるアニオン性構造単位の一種以上とを含有する両性高分子凝集剤であることを特徴とする汚泥の脱水方法である。
【化13】
式中、R12は水素、メチル基あるいはカルボキシメチル基、R13はSO3Y1、C6H4SO3Y1、CONHC(CH3)2CH2SO3Y1、C6H4COOY1あるいはCOOY1、R14はCOOY2をそれぞれ表し、ここにおいてY1、Y2は水素又は陽イオンをそれぞれ表す。
請求項5の発明は、請求項1乃至4において、前記パルプ及び/又はパルプ粕が、サルファイト法により製造される溶解パルプ又はパルプ粕であることを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項6の発明は、請求項2において、前記カチオン性高分子凝集剤が、アミジン系水溶性高分子であることを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項7の発明は、請求項2において、前記両性高分子凝集剤が、下記一般式(6)、(7)、(8)で表される単量体及び(メタ)アクリルアミドのモル%をそれぞれa、b、c、dとしたときに、50≧a≧5、50≧b≧5、50≧c≧5、85≧d≧0の範囲にあり、かつ1.0≧c/(a+b)≧0.1の条件を満たす関係にある単量体混合物を塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な高分子分散剤共存下で、分散重合法により製造した粒径100μm以下の高分子微粒子からなる両性水溶性高分子分散液であることを特徴とする汚泥の脱水方法である。
【化14】
式中、R15は水素又はメチル基、R16、R17は炭素数1〜3のアルキル基又はアルコキシル基、R18は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基であって、同種でも異種でもよく、Aは酸素又はNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基又はアルコキシレン基、X5は陰イオンをそれぞれ表す。
【化15】
式中、R19は水素又はメチル基、R20、R21は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基、X6 −は陰イオンをそれぞれ表す。
【化16】
式中、R22は水素、メチル基あるいはカルボキシメチル基、R23はSO3Y3、C6H4SO3Y3、CONHC(CH3)2CH2SO3Y3、C6H4COOY3あるいはCOOY3、R24はCOOY4をそれぞれ表し、ここにおいてY3、Y4は水素又は陽イオンをそれぞれ表す。
請求項8の発明は、請求項1乃至7において、前記汚泥にパルプ及び/又はパルプ粕を添加、混合した後、前記有機質高分子凝集剤を添加、混合することを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項9の発明は、請求項1乃至7において、有機質高分子凝集剤を添加、混合した後、パルプ及び/又はパルプ粕を添加、混合することを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項10の発明は、請求項1乃至7において、有機質高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕の混合物を添加、混合することを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項11の発明は、請求項1乃至10において、有機質高分子凝集剤の分子量が、100万〜2000万であることを特徴とする汚泥の脱水方法である。
請求項12の発明は、請求項1乃至11において、有機質高分子凝集剤と前記パルプ及び/又はパルプ粕に加え、無機質凝集剤を併用することを特徴とする汚泥の脱水方法である。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明で使用するパルプ及び/又はパルプ粕とは、以下に記載するようなものである。つまり、サルファイト法により製造される溶解パルプまたはパルプ粕、クラフトパルプ法により製造されるクラフトパルプ、あるいは各種パルプや古紙が配合された製紙原料である。この中では、サルファイト法で製造された溶解パルプ又はパルプ粕が特に好ましい。またここで、パルプ粕としては、例えばレーヨン製造用に用いる溶解パルプの品位規格に合格しない低質のパルプやクリーナー粕等があげられる。これらのパルプ及び/又はパルプ粕の粒度は特に限定されるものではないが、繊維長として、20mm以下、0.1mm以上が好ましく、さらに好ましくは10mm以下、0.1mm以上であり、最も好ましくは5mm以下、0.5mm以上のものである。
従来、新聞、事務用紙、広告あるいはダンボールなどの古紙を乾式粉砕し、粉末状にして汚泥脱水に併用する方法は知られていた。脱水時、古紙粉末などを併用する意図は、脱水時凝集汚泥から水分が離脱していくための水路、即ち細孔を確保するためとして理論化される。また、汚泥に比べ親水性の低い微細粒子を共存させることにより汚泥の見かけの親水性を低下させ、脱水を促進するためである。そのため、汚泥に加える微細粒子は、適度の粒径を有する方が効率的であると考えられる。従って、古紙を乾式粉砕し、粉末状にしたものでは脱水時の細孔が確保されにくく、脱水ケーキの含水率も低下しにくい。そのため本発明においては、上記繊維長を有するパルプ及び/又はパルプ粕を採用することが好ましい。
【0006】
次に本発明で使用する有機質高分子凝集剤としては、カチオン性高分子凝集剤、アニオン性高分子凝集剤、ノニオン性高分子凝集剤、これら高分子凝集剤を合成するために用いられる単量体の二種以上を混合して得られる両性高分子凝集剤が例示され、これら有機質高分子凝集剤の中から選択される少なくとも1種類の高分子凝集剤である。そしてこれら有機質高分子凝集剤の中では、カチオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤が好ましい。
【0007】
ここにおいてカチオン性高分子凝集剤としては、前記一般式(1)〜(4)で表される構造単位から選択される一種以上及び非イオン性構造単位を各々含有するものが好適である。一般式(1)で表される構造単位を含有する高分子は、(メタ)アクリル系カチオン性高分子であり、該高分子はカチオン性単量体と非イオン性単量体との共重合によって合成することができる。カチオン性単量体の例としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類である(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、あるいはこれら単量体のモノハロゲン化物による四級アンモニウム塩である。その例としては、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化物などがあげられる。これらカチオン性単量体は二種以上を併用して用いることもできる。カチオン性単量体のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%である。
【0008】
非イオン性単量体の例としてはアクリルアミドを使用することが最も好ましいが、アクリルアミド以外の非イオン性単量体を共重合してもよい。このような非イオン性単量体の例として、N,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、アクリロイルモルホリンなどがあげられる。非イオン性単量体のモル%は、0〜95モル%であり、好ましくは0〜90モル%、最も好ましくは0〜80モル%である。
【0009】
前記一般式(2)で表される構造単位を含有するカチオン性高分子凝集剤は、ジアルキルジ(メタ)アリルアンモニウム塩類と非イオン性単量体との共重合によって合成することができる。ジアルキルジ(メタ)アリルアンモニウム猿類の例としては、ジメチルジ(メタ)アリルアンモニウム塩化物、ジエチルジ(メタ)アリルアンモニウム塩化物、メチルベンジルジ(メタ)アリルアンモニウム塩化物などである。非イオン性単量体は、前記非イオン性単量体が使用できる。カチオン性単量体のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%であり、また非イオン性単量体のモル%は前記と同様である。
【0010】
前記一般式(3)で表される構造単位を有するカチオン性高分子凝集剤は、ビニルアミジン系高分子であって、N−ビニルカルボン酸アミドと(メタ)アクリロニトリルとの共重合物の酸による加水分解反応により合成することができる。単量体であるN−ビニルカルボン酸の例としては、N−ビニルホルムアミドや、N−ビニルアセトアミドなどをあげることができる。使用する酸としては、無機、有機の強酸が好ましく、例えば塩酸、硝酸あるいはp−トルエンスルホン酸などである。また共重合するビニル系ニトリル類としては、アクリロニトリルが最も一般的である。加水分解後の分子中のアミジン基のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%である。非イオン性構造単位は、未加水分解のカルボン酸アミド基と未反応のニトリル基であり、そのモル%は0〜95モル%であり、好ましくは0〜90モル%、最も好ましくは0〜80モル%である。
【0011】
前記一般式(4)で表される構造単位を含有するカチオン性高分子凝集剤は、ビニルアミン系高分子であって、N−ビニルカルボン酸アミド重合体の酸あるいはアルカリによる加水分解反応によって合成することができる。使用する酸としては、無機の強酸が好ましく、例えば塩酸、硝酸あるいはp−トルエンスルホン酸などである。またアルカリは苛性アルカリが好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどである。単量体であるN−ビニルカルボン酸の例としては、N−ビニルホルムアミドやN−ビニルアセトアミドなどをあげることができる。加水分解後の分子中のカチオン性基のモル%は、5〜100モル%であり、好ましくは10〜100モル%、最も好ましくは20〜100モル%である。非イオン性構造単位は、未加水分解のカルボン酸アミド基であり、そのモル%は0〜95モル%であり、好ましくは0〜90モル%、最も好ましくは0〜80モル%である。
【0012】
また、本発明で使用する両性高分子凝集剤は、前記一般式(1)〜(4)で表される構造単位から選択される一種以上を5〜100モル%、前記一般式(5)で表される構造単位から選択されるアニオン性基の一種以上を5〜60モル%及び非イオン性構造単位を0〜90モル%各々含有する。これら両性高分子凝集剤は、前記一般式(1)〜(4)で表される構造単位を有するカチオン性高分子凝集剤の製造時、アニオン性単量体を同時に共重合することにより合成することができる。アニオン性単量体の例としては、スルフォン基、カルボキシル基を有する単量体であり、両者を併用しても良い。スルフォン基含有の単量体の例は、ビニルスルフォン酸、ビニルベンゼンスルフォン酸あるいは2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルフォン酸などである。またカルボキシル基含有の単量体の例は、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸あるいはp−カルボキシスチレンなどである。これら両性高分子凝集剤の分子中のカチオン性基のモル%としては、前記一般式(1)〜(4)で表される構造単位から選択される一種以上を5〜100モル%、アニオン性基のモル%は前記一般式(5)で表される構造単位を5〜60モル%及び非イオン性構造単位を0〜90モル%各々含有する。
【0013】
また、カチオン性高分子凝集剤又は両性高分子凝集剤の分子量としては、100万〜2000万であり、好ましくは300万〜2000万、さらに好ましくは500万〜1500万である。
【0014】
本発明で使用する有機質高分子凝集剤は、どのような形態でも適用可能であるが、例えば、水溶液重合法によるペースト状製品、油中水型エマルジョン重合法によるラテックス製品、油中水型分散重合法による粉末状製品あるいは塩水溶液中分散重合法による分散液状製品などであり、好ましくはラテックス製品や分散液状製品である。
【0015】
本発明で使用する有機質高分子凝集剤はカチオン性高分子凝集剤又は両性高分子凝集剤が好ましく、これら凝集剤は、塩水溶液中に分散した高分子微粒子分散液からなる水溶性重合体が特に好ましい。これは特開昭62−15251号公報などに記載される方法によって合成することができる。この方法は、カチオン性単量体又はカチオン性単量体と非イオン性単量体を、塩水溶液中で該塩水溶液に可溶なイオン性高分子からなる分散剤共存下で、撹拌しながら製造された粒径100μm以下の高分子微粒子の分散液からなるものである。イオン性高分子からなる分散剤は、ジメチルジアリルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物の単独重合体や非イオン性単量体との共重合体を使用する。塩水溶液を構成する無機塩類としては多価アニオン塩類であり、好ましくは硫酸塩又はリン酸塩、具体的には硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、リン酸水素アンモニウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素カリウム等を例示することができ、これらの塩を濃度15%以上の水溶液として用いることが好ましい。
【0016】
前記両性水溶性高分子は、前記一般式(6)、(7)、(8)で表される単量体及び(メタ)アクリルアミドのモル%をそれぞれa、b、c、dとしたときに、50≧a≧5、50≧b≧5、50≧c≧5、85≧d≧0の範囲にあり、かつ1.0≧c/(a+b)≧0.1の条件を満たす関係にある単量体混合物を塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な高分子分散剤共存下で、分散重合法により製造した粒径100μm以下の高分子微粒子からなる。この両性水溶性高分子は、メタアクリレート系四級アンモニウム塩基含有単量体単位とアクリレート系四級アンモニウム塩基含有単量体単位を同時に含むことができ、このようにすることにより特別凝集作用の優れた効果を発現する。
【0017】
本発明の汚泥脱水方法は、有機質高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕を組み合わせて汚泥を脱水するが、その添加方法は任意である。即ち、有機質高分子凝集剤を添加、混合した後、パルプ及び/又はパルプ粕を添加しても良いし、パルプ及び/又はパルプ粕を添加、混合した後、有機質高分子凝集剤を添加してもよい。さらには有機質高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕の混合物を汚泥に添加、混合しても良い。また、有機質高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕を別々にあるいは同時に添加しても良い。
さらにまた、本発明の汚泥脱水方法は、有機質高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕に加え、無機質凝集剤を併用することも可能である。無機質凝集剤の例としては、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄、ポリ塩化アルミニウムあるいは硫酸バンドなどである。これら有機質高分子凝集剤、パルプ及び/又はパルプ粕、および無機質凝集剤の添加順序は特に限定されないが、パルプ及び/又はパルプ粕、無機質凝集剤、有機質高分子凝集剤の順が標準的なものである。また、無機質凝集剤と有機質高分子凝集剤とを添加し凝集させた後、最後にパルプ及び/又はパルプ粕を添加し、脱水するという方法もある。しかしながら処理する汚泥により最適な添加順を検討することが肝要である。
【0018】
本発明で使用する有機質高分子凝集剤の汚泥に対する添加量は、乾燥固形分当り0.1〜3重量%であり、好ましくは0.2〜2重量%である。また併用するパルプ及び/又はパルプ粕の添加量としては、乾燥固形分当り1〜100重量%であり、好ましくは5〜30重量%である。高分子凝集剤との添加順は、どちらが先でも処理可能であるが、パルプ及び/又はパルプ粕を先に添加した後、高分子凝集剤を添加するのがより好ましい。
【0019】
脱水機としては、デカンター、フィルタープレス、ベルトプレスあるいはスクリュープレスなど、従来から知られている装置を用いての脱水処理が行えるが、好ましくはフィルタープレス、スクリュープレスあるいはベルトプレスである。また、汚泥としては、下水の生汚泥あるいは余剰汚泥、その他、工業排水の生物処理汚泥、製紙工業におけるパルプスラッジ、総合排水汚泥などがあげられ、有機質、無機質の何れの汚泥にも適用できる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明を、実施例、比較例によってさらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0021】
[合成例1]
温度計、撹拌器、窒素導入管、ペリスタポンプ(SMP−21型、東京理化器械製)に接続した単量体供給管及びコンデンサーを備えた500mLの4ツ口フラスコ内にメタアクリロイルオキシトリメチルアンモニウム塩化物(メタアクリロイルオキシトリメチルアンモニウム塩化物構造単位:以下DMCと略記する)の80重量%水溶液46.3g、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物(アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物構造単位:以下DMQと略記する)の80重量%水溶液60.5g、アクリル酸(アクリル酸構造単位:以下AACと略記する)の60重量%水溶液20.6g、アクリルアミド(アクリルアミド構造単位:以下AAMと略記する)の50重量%水溶液36.5g、イオン交換水173.1g、硫酸アンモニウム125.0g、分散剤としてアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物単独重合体30.0g(20重量%水溶液、粘度6,450mPa・s)をそれぞれ仕込み、pHを3.3に調節した。このときの各単量体のモル%は、DMC/DMQ/AAC/AAM=25/35/20/20である。次ぎに、反応容器内の温度を30±2℃に保ち、30分間窒素置換をした後、開始剤として2,2’−アゾビス(2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン)二塩化水素化物の1%水溶液1.0g(対単量体0.01%)を添加し重合を開始させた。内部温度を30±2℃に保ち、重合開始から7時間反応させた時点で上記開始剤を対単量体0.01%追加し、さらに7時間反応させ終了した。得られた分散液の仕込み単量体濃度は20%であり、ポリマー粒径は10μm以下、分散液の粘度は750mPa・sであった。また、静的光散乱法による分子量測定器(大塚電子製DLS−7000)によって重量平均分子量を測定した。これを試料のC−6とする。結果を表1に示す。
【0022】
[合成例2〜9]
前記合成例1と同様の手法を用い、DMQ、DMC、ジメチルジアクリルアンモニウム塩化物構造単位(以下DDと略記する)、ビニルアミン塩酸塩構造単位(以下VAmと略記する)、アミジン塩酸塩構造単位(以下VAZと略記する)、AAC、AAMを表図1に示すモル%となるように調製して重合し、試料のC−1〜5、7〜9を得た。結果を表1に示す。尚、表1の分子量は重量平均分子量であって、単位は万である。
【0023】
【表1】
【0024】
[実施例1〜9]
都市下水消化汚泥(pH7.84、全固形分20,770mg/L)200mLをポリビーカーに採取し、平均繊維長が4mmのパルプ粕を対汚泥固形分7%添加し、ビーカー移し変え撹拌を5回行って混合した後、表図1に示すカチオン性あるいは両性高分子凝集剤である試料C−1〜9を対汚泥固形分0.6%添加し、ビーカー移し変え撹拌を10回行った後、ナイロン濾布#202により濾過し、30秒後の濾液量を測定した。また、濾過した汚泥をプレス圧3kg/m2で30秒間脱水する。その後、ケーキ自己支持性(脱水ケーキの硬さ、含水率との関係)、ケーキ含水率(105℃で20時間乾燥)および濾布剥離を観測した。結果を表2に示す。
【0025】
[比較例1〜10]
比較例として、試料C−1、3、5、7、8のカチオン性または両性高分子凝集剤を用い、パルプ粕を使用しない以外は前記実験例1〜9の手法に準じて脱水試験を行い(比較例1〜5)、またパルプ粕に換えて新聞古紙を乾燥粉砕して得たパルプ粉末を使用した以外は前記実験例1〜9の手法に準じて脱水試験を行い(比較例6〜10)、その結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】
表2から、本発明を実施した実施例1〜9のものは、何れも比較例1〜10のものと比べて何れも濾液量が多いうえ、脱水ケーキ硬さも高く、またケーキ含水率が低いことが確認された。このことから、本発明を実施した場合、汚泥の脱水効率に優れていることが確認される。
【0028】
[実施例10〜18]
化学余剰汚泥(pH6.75、全固形分28,500mg/L)200mLをポリビーカーに採取し、前記実験例1〜9で使用したパルプ粕と同じものを対汚泥固形分10%添加し、ビーカー移し変え撹拌を5回行って混合した後、表1に示すカチオン性あるいは両性高分子凝集剤C−1〜9を対汚泥固形分0.8%添加し、ビーカー移し変え撹拌を10回行った後、ナイロン濾布#202により濾過し、30秒後の濾液量を測定した。また、濾過した汚泥をプレス圧3kg/m2で30秒間脱水する。その後、ケーキ自己支持性(脱水ケーキの硬さ、含水率との関係)、ケーキ含水率(105℃で20時間乾燥)および濾布剥離を観測した。結果を表3に示す。
【0029】
[比較例11〜20]
比較例として、試料C−1、3、5、7、8のカチオン性または両性高分子凝集剤を用い、パルプ粕を使用しない以外は前記実験例9〜18の手法に準じて脱水試験を行い(比較例10〜15)、またパルプ粕に換えて新聞古紙を乾燥粉砕して得たパルプ粉末を使用した以外は前記実験例9〜18の手法に準じて脱水試験を行い(比較例16〜20)、その結果を表3に示す。
【0030】
【表3】
【0031】
表3から、本発明を実施した実施例9〜18のものは、何れも比較例11〜20のものと比べて何れも濾液量が多いうえ、脱水ケーキ硬さも高く、またケーキ含水率が低いことが確認された。このことからも、本発明を実施した場合、汚泥の脱水効率に優れていることが確認される。
【0032】
[実施例19〜27]
下水余剰汚泥(pH6.67、全固形分35,000mg/L)200mLをポリビーカーに採取し、前記実験例1〜9で使用したパルプ粕と同じものを対汚泥固形分10%添加し、ビーカー移し変え撹拌を5回行って混合した後、ポリ塩化第二鉄を対汚泥固形分5,000ppm添加し、さらにビーカー移し変え撹拌を5回行った後、表1に示すカチオン性あるいは両性高分子凝集剤C−1〜9を対汚泥固形分0.5%添加し、ビーカー移し変え撹拌を10回行った後、ナイロン濾布#202により濾過し、30秒後の濾液量を測定した。また、濾過した汚泥をプレス圧3kg/m2で30秒間脱水する。その後、ケーキ自己支持性(脱水ケーキの硬さ、含水率との関係)、ケーキ含水率(105℃で20時間乾燥)および濾布剥離を観測した。結果を表4に示す。
【0033】
[比較例21〜30]
比較例として、試料C−1、3、5、7、8のカチオン性または両性高分子凝集剤を用い、パルプ粕を使用しない以外は前記実験例19〜27の手法に準じて脱水試験を行い(比較例21〜25)、またパルプ粕に換えて新聞古紙を乾燥粉砕して得たパルプ粉末を使用した以外は前記実験例9〜18の手法に準じて脱水試験を行い(比較例26〜30)、その結果を表4に示す。
【0034】
【表4】
【0035】
表4から、本発明を実施した実施例19〜27のものは、何れも比較例21〜30のものと比べて何れも濾液量が多いうえ、脱水ケーキ硬さも高く、またケーキ含水率が低いことが確認された。このことからも、本発明を実施した場合、汚泥の脱水効率に優れていることが確認される。
【0036】
[実施例28〜36]
カチオン性あるいは両性高分子凝集剤C−1〜9の0.75%水溶液を調製した後、前記実験例1〜9で使用したパルプ粕と同じものを15%分散液となるよう前記水溶液に加え、均一に分散させた。次に、下水余剰汚泥(pH6.67、全固形分35,000mg/L)200mLをポリビーカーに採取し、前記のように調製した混合分散液を汚泥固形分に対し、高分子凝集剤換算で0.5%、パルプ粕換算で10%添加し、ビーカー移し変え撹拌を10回行った後、ナイロン濾布#202により濾過し、30秒後の濾液量を測定した。また、濾過した汚泥をプレス圧3kg/m2で30秒間脱水する。その後、ケーキ自己支持性(脱水ケーキの硬さ、含水率と関係)、ケーキ含水率(105℃で20時間乾燥)および濾布剥離を測定した。その結果を表5に示す。
【0037】
[比較例31〜35]
比較例として、表1のカチオン性あるいは両性高分子凝集剤C−1、3、5、7、8のカチオン性あるいは両性高分子凝集剤と新聞古紙を乾式粉砕して得たパルプ粉末との混合分散液を同様に調製し、前記実験例28〜36の手法に準じて脱水試験を行い(比較例31〜35)、その結果を表5に示す。
【0038】
【表5】
【0039】
表5から、本発明を実施した実施例28〜36のものは、何れも比較例31〜35のものと比べて何れも濾液量が多いうえ、脱水ケーキ硬さも高く、またケーキ含水率が低いことが確認された。このことからも、本発明を実施した場合、汚泥の脱水効率に優れていることが確認される。
【0040】
【効果】
このように、本発明を実施した場合には、パルプのような安価なもの、あるいはパルプ粕のような不用物を有効に利用して、難脱水性の汚泥の脱水を効率よくしかも低コストで処理できることになった。
Claims (12)
- 有機質高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕とを組み合わせて汚泥に添加し混合、凝集させた後、脱水機により脱水することを特徴とする汚泥の脱水方法。
- 請求項1において、有機質高分子凝集剤は、カチオン性高分子凝集剤、アニオン性高分子凝集剤、ノニオン性高分子凝集剤、これら高分子凝集剤を合成するために用いられる単量体の二種以上を混合して得られる両性高分子凝集剤から選択される少なくとも1種類の高分子凝集剤であることを特徴とする汚泥の脱水方法。
- 請求項2において、カチオン性高分子凝集剤は、下記一般式(1)〜(4)で表されるカチオン性構造単位から選択される一種以上を含有するものであることを特徴とする汚泥の脱水方法。
式中、R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキル基あるいはアルコキシル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基であって、同種でも異種でもよく、Aは酸素又はNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基あるいはアルコキシレン基、X1 −は陰イオンをそれぞれ表す。
式中、R5、R6は水素又はメチル基、R7、R8は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基、X2 −は陰イオンをそれぞれ表す。
式中、R9、R10は水素又はメチル基、X3 −は陰イオンをそれぞれ表す。
式中、R11は水素又はメチル基、X4 −は陰イオンをそれぞれ表す。 - 請求項1乃至4において、前記パルプ及び/又はパルプ粕が、サルファイト法により製造される溶解パルプ又はパルプ粕であることを特徴とする汚泥の脱水方法。
- 請求項2において、前記カチオン性高分子凝集剤が、アミジン系水溶性高分子であることを特徴とする汚泥の脱水方法。
- 請求項2において、前記両性高分子凝集剤が、下記一般式(6)、(7)、(8)で表される単量体及び(メタ)アクリルアミドのモル%をそれぞれa、b、c、dとしたときに、50≧a≧5、50≧b≧5、50≧c≧5、85≧d≧0の範囲にあり、かつ1.0≧c/(a+b)≧0.1の条件を満たす関係にある単量体混合物を塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な高分子分散剤共存下で、分散重合法により製造した粒径100μm以下の高分子微粒子からなる両性水溶性高分子分散液であることを特徴とする汚泥の脱水方法。
式中、R15は水素又はメチル基、R16、R17は炭素数1〜3のアルキル基又はアルコキシル基、R18は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基であって、同種でも異種でもよく、Aは酸素又はNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基又はアルコキシレン基、X5 −は陰イオンをそれぞれ表す。
式中、R19は水素又はメチル基、R20、R21は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基、X6 −は陰イオンをそれぞれ表す。
式中、R22は水素、メチル基あるいはカルボキシメチル基、R23はSO3Y3、C6H4SO3Y3、CONHC(CH3)2CH2SO3Y3、C6H4COOY3あるいはCOOY3、R24はCOOY4をそれぞれ表し、ここにおいてY3、Y4は水素又は陽イオンをそれぞれ表す。 - 請求項1乃至7において、前記汚泥にパルプ及び/又はパルプ粕を添加、混合した後、前記有機質高分子凝集剤を添加、混合することを特徴とする汚泥の脱水方法。
- 請求項1乃至7において、有機質高分子凝集剤を添加、混合した後、パルプ及び/又はパルプ粕を添加、混合することを特徴とする汚泥の脱水方法。
- 請求項1乃至7において、有機質高分子凝集剤とパルプ及び/又はパルプ粕の混合物を添加、混合することを特徴とする汚泥の脱水方法。
- 請求項1乃至10において、有機質高分子凝集剤の分子量が、100万〜2000万であることを特徴とする汚泥の脱水方法。
- 請求項1乃至11において、有機質高分子凝集剤と前記パルプ及び/又はパルプ粕に加え、無機質凝集剤を併用することを特徴とする汚泥の脱水方法。
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