JP2004082519A - 部分薄肉樹脂製品の成形用金型及び成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】部分薄肉部の寸法精度が要求される部分薄肉樹脂製品を通常の射出成形機によって簡便に成形することが得きる部分薄肉樹脂製品の成形用金型及び成形方法を提供する。
【解決手段】固定母型2と、中子6と、可動母型7とによって部分薄肉樹脂製品Wを成形する。成形後、固定母型2に対して可動母型7と中子6とを開き、次に摩擦係合ピン16により固定母型2と可動母型7とを係合させることによって可動母型7を停止させたまま中子6を開く。これにより可動母型7に支持された部分薄肉樹脂製品Wから中子6を剥離させ、更に型開きを進行させることにより摩擦係合ピン16の係合を解いて可動母型7及び中子6を開くようにした。
【選択図】図1
【解決手段】固定母型2と、中子6と、可動母型7とによって部分薄肉樹脂製品Wを成形する。成形後、固定母型2に対して可動母型7と中子6とを開き、次に摩擦係合ピン16により固定母型2と可動母型7とを係合させることによって可動母型7を停止させたまま中子6を開く。これにより可動母型7に支持された部分薄肉樹脂製品Wから中子6を剥離させ、更に型開きを進行させることにより摩擦係合ピン16の係合を解いて可動母型7及び中子6を開くようにした。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、部分薄肉樹脂製品の成形用金型及び成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エアバッグカバーのように部分薄肉部の寸法精度が要求される部分薄肉樹脂製品を成形する場合には、成形後の離型の際に部分薄肉部が変形し易いという問題があった。こうした離型の際の部分薄肉部の変形を避けるためには離型の手順が重要であり、そのような変形を避けることができる離型の手順を実現するための射出成形用金型が考えられている。
【0003】
このような射出成形用金型としては、例えば本願出願人の出願に係る特開平10−323866号公報に記載のように、固定母型と中子と可動母型とを用いた構造のものが知られている。この公報に記載の成形用金型は、製品の外形を主として固定母型と可動母型によって成形し、部分薄肉部を含む天板部を固定母型と中子とによって成形するようにしている。そして、この中子は油圧シリンダにより独立に支持し、離型の際に可動母型に支持された部分薄肉樹脂製品から中子を静かに剥離させる工夫がなされている。
【0004】
ところが、この公報に記載の金型では射出成形機に油圧シリンダを組み込まなければならず、そのための油圧供給手段、制御装置が必要になって設備コストが高くなり、油圧シリンダの作動が円滑に行われない場合には金型等を損傷する恐れがあった。この問題を解決するために、本願出願人は、固定母型の外側にリンクを取り付けて可動母型と係合させ、型開き開始直後には可動母型が開きを抑止し、型開きが進行したときにこの係合を解除するようにした金型を考え、実用化している。しかし、このような金型ではリンクが金型の外側に設けられるため損傷を受ける虞があり、また、リンクの分だけ金型の外形が大きくなり大形の射出成形機を必要とするという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点を解決し、部分薄肉部の寸法精度が要求される製品を、通常の射出成形機によって簡便に成形することができる部分薄肉樹脂製品の成形用金型及び成形方法を提供するためになされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の部分薄肉樹脂製品の成形用金型は、射出成形機の固定枠に取り付けられる固定母型と、可動枠により開閉動される受板と、該受板に固定された中子と、それらの間に配置された可動母型とによって部分薄肉樹脂製品を成形する成形用金型であって、金型の周縁部に型開き方向に一定距離だけ移動可能なガイドピンを設け、このガイドピンと摩擦係合ピンを係合させて固定母型と可動母型とを係合させ、型開きの進行過程でガイドピンと摩擦係合ピンの係合を解いて固定母型と可動母型との係合を解くようにしたことを特徴とするものである。
また、ガイドピンを固定母型の周縁部に設け、摩擦係合ピンを可動母型に設けてガイドピン先端に設けた係合孔に嵌合した構造とすることが好ましい。
【0007】
また、上記の課題を解決するためになされた本発明の部分薄肉樹脂製品の成形用方法は、固定母型と、可動枠により開閉動される受板に固定された中子と、それらの間に配置され、摩擦係合ピンにより固定母型と係合された可動母型とによって部分薄肉樹脂製品を成形した後、先ず固定母型に対して可動母型と中子とを開き、次に可動母型を停止させたまま中子を開くことにより可動母型に支持された部分薄肉樹脂製品から中子を剥離させ、更に型開きを進行させることにより摩擦係合ピンの係合を解いて可動母型及び中子を開き、最後にエジェクターピンにより部分薄肉樹脂製品を突き出すことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
図1は型を閉じた状態を示す断面図であって、射出成形機の固定枠1には固定母型2が、射出成形機の可動枠3にはスペーサーブロック4を介して受板5がそれぞれ固定してある。受板5には中子6が固定手段5aによって取り付けてあり、可動枠3と受板5、中子6は常に一体となって開閉する。
【0009】
固定母型2と受板5との間には、可動母型7が配置してあり、受板5と可動母型7にはエジェクターピン8が挿通してある。エジェクターピン8の基部はエジェクタープレート9により支持し、エジェクタープレート9と可動母型7との間には両者の最大距離を規制する規制ピン10が設けてある。固定母型2の周端部には段部11付のガイド孔12が設けてあり、ガイド孔12には段部13付のガイドピン14が挿入してある。ガイド孔12の大径部の長さはガイドピン14の大径部の長さより長くしてあり、ガイドピン14は型開き方向に移動可能である。ガイドピン14の先端には係合孔15が設けてあり、可動母型7に取り付けた摩擦係合ピン16に嵌合させてある。
【0010】
図6は摩擦係合ピン16の構造の一例を示す断面図であって、テーパー状の孔17を持った樹脂製のスリーブ部18にテーパー部19を持ったボルト20を嵌め込んだものである。21はボルト20の頭で例えば六角穴が設けてあり、22はボルト20先端のねじ部である。この摩擦係合ピン16はボルト20のねじ部22を可動母型7に設けたねじ孔にねじ込んで取り付ける。ボルト20を締め付けるとテーパー部19により押されてスリーブ18の外径が増大する。ボルト20の締め具合によりスリーブ18の外径を調整し、ガイドピン14の係合孔15と嵌合させると、摩擦力により希望する所定の引き抜き力を加えるまで係合状態を保つことができることになる。
【0011】
図7は摩擦係合ピン16の構造の別の例を示す断面図であって、複数のテーパー付の孔を持った樹脂製のスリーブ23と、スリーブ23の孔に嵌合する金属製の中空のスリーブ24と、スリーブ24に挿通したボルト25とから構成し、ボルト25の先端側に皿ワッシャ26を嵌め込んだものである。この摩擦係合ピン16のボルト25のねじ部を可動母型7に設けたねじ孔にねじ込み、ボルト25を締め付けるとスリーブ26の複数のテーパー部により押されてスリーブ23の外径が増大する。ボルト25の締め具合によりスリーブ23の外径が変化し、ガイドピン14の係合孔15と嵌合さたときの、係合状態を維持できる引き抜き力を調整できることは図6に示すものと同様である。この例では、ボルト25の締め付けストロークが皿ワッシャ26により制限されるので、皿ワッシャ26の枚数を変えることにより引き抜き力の調整が容易であるという利点がある。
【0012】
このように構成された本発明の成形用金型を、図1に示すように型締めした状態とし、固定母型2と可動母型7及び中子6によって形成されるキャビティに図示しないスプール、ランナーを通して樹脂を注入すると、部分薄肉樹脂製品Wが成形される。この部分薄肉樹脂製品Wは中子6により成形される中空部の部分薄肉部Tとやや長い筒状部Pを持つもので、この例ではエアバッグカバーである。しかも粘着性がある樹脂で成形されるために、成形された部分薄肉樹脂製品Wから急激に中子6を剥離させると、部分薄肉部Tが変形してしまい、エアバッグの正常な機能を阻害する虞がある。
【0013】
本発明の成形用金型では、部分薄肉樹脂製品Wの成形後、図2に示すように可動枠3が固定枠1に対して少し開くと、固定母型2に対して中子6と可動母型7がともに開くので、部分薄肉樹脂製品Wの外表面が固定母型2から離型する。このときガイドピン14は係合孔15が摩擦係合ピン16に嵌合していることから可動母型7と一体となって移動し、ガイドピン14の段部13とガイド孔12の段部11が当接して以後のガイドピン14の型開き方向への移動が記載されることになる。
【0014】
そこで図2の状態から可動枠3がさらに開くと、図3に示すように可動枠3と一体化された受板5と中子6とは可動枠3とともに開くが、可動母型7はガイドピン14により開き方向の移動を規制され図2に示す位置に留められる。従って、部分薄肉樹脂製品Wは可動母型7に保持されたまま中子6がわずかに部分薄肉樹脂製品Wから離れる。ここで、摩擦係合ピン16の耐引き抜き力は中子6の部分薄肉樹脂製品Wからの離型抵抗に対して大きくしてあるので、ガイドピン14が可動母型7から離脱することはない。
【0015】
続いて図3に示す状態で可動枠3に対するエジェクタープレート9の移動を規制したうえ可動枠3がさらに開くと、受板5、中子6、エジェクタープレート9、可動母型7が可動枠3とともに開いて摩擦係合ピン16と係合孔15との間には耐引抜力を超える力が加わり、図4に示すように摩擦係合ピン16は係合孔15との係合を解かれることとなる。そして、再び中子6と可動母型7とがともに移動する状態となる。このように、可動枠3に対するエジェクタープレート9の移動を規制するまでの可動枠3の移動距離を適宜設定することにより、中子6が部分薄肉樹脂製品Wから離れる距離を自由に設定できるので、部分薄肉樹脂製品Wを変形させることなく中子6を離型させることができる。
【0016】
その後、図5に示すようにさらに型開きを進行させたうえ、最後にエジェクタープレート9を受板5側に移動させれば、エジェクターピン8が部分薄肉樹脂製品Wを可動母型7から突き出し、離型が完了する。
以上の説明では部分薄肉樹脂製品Wがエアバッグカバーであったが、その他の部分薄肉樹脂製品及び筒形状等の離型抵抗の大きい樹脂製品の成形にも広く適用できることは言うまでもない。
また、前記の実施の形態においては、ガイドピン14は固定母型2に、摩擦係合ピン16は可動母型7にそれぞれ設けていたが、ガイドピン14を可動母型7に、摩擦係合ピン16を固定母型2にそれぞれ設けることも可能である。さらに、ガイドピン14は金型周縁部のデッドスペースに設けることができる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば通常の射出成形機の型開き動作を利用し、摩擦係合ピンに嵌合させたガイドピンにより可動母型を一度停止させ、可動母型の停止状態で可動母型に支持された部分薄肉樹脂製品から中子をわずかに剥離することができる。このため、従来のように中子を駆動するための油圧シリンダを設けたり、金型の外側にリンクを設ける必要がなく、通常の射出成形機によって部分薄肉樹脂製品の成形が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】型締め状態を示す断面図である。
【図2】型開きを開始した状態を示す断面図である。
【図3】中子を離型した状態を示す断面図である。
【図4】型開きを進行させた状態を示す断面図である。
【図5】部分薄肉樹脂製品を突き出した状態を示す断面図である。
【図6】摩擦係合ピンの例を示す断面図である。
【図7】摩擦係合ピンの別の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固定枠、2 固定母型、3 可動枠、4 スペーサーブロック、5 受板、6 中子、7 可動母型、8 エジェクターピン、9 エジェクタープレート、10 規制ピン、11 段部、12 ガイド孔、13 段部、14 ガイドピン、15 係合孔、16 摩擦係合ピン、17 孔、18 スリーブ、19 テーー部、20 ボルト、21 頭、22 ねじ部、23 スリーブ、24 スリーブ、25 ボルト、26 皿ワッシャ、W 部分薄肉樹脂製品、T 部分薄肉部、P 筒状部
【発明の属する技術分野】
本発明は、部分薄肉樹脂製品の成形用金型及び成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エアバッグカバーのように部分薄肉部の寸法精度が要求される部分薄肉樹脂製品を成形する場合には、成形後の離型の際に部分薄肉部が変形し易いという問題があった。こうした離型の際の部分薄肉部の変形を避けるためには離型の手順が重要であり、そのような変形を避けることができる離型の手順を実現するための射出成形用金型が考えられている。
【0003】
このような射出成形用金型としては、例えば本願出願人の出願に係る特開平10−323866号公報に記載のように、固定母型と中子と可動母型とを用いた構造のものが知られている。この公報に記載の成形用金型は、製品の外形を主として固定母型と可動母型によって成形し、部分薄肉部を含む天板部を固定母型と中子とによって成形するようにしている。そして、この中子は油圧シリンダにより独立に支持し、離型の際に可動母型に支持された部分薄肉樹脂製品から中子を静かに剥離させる工夫がなされている。
【0004】
ところが、この公報に記載の金型では射出成形機に油圧シリンダを組み込まなければならず、そのための油圧供給手段、制御装置が必要になって設備コストが高くなり、油圧シリンダの作動が円滑に行われない場合には金型等を損傷する恐れがあった。この問題を解決するために、本願出願人は、固定母型の外側にリンクを取り付けて可動母型と係合させ、型開き開始直後には可動母型が開きを抑止し、型開きが進行したときにこの係合を解除するようにした金型を考え、実用化している。しかし、このような金型ではリンクが金型の外側に設けられるため損傷を受ける虞があり、また、リンクの分だけ金型の外形が大きくなり大形の射出成形機を必要とするという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の問題点を解決し、部分薄肉部の寸法精度が要求される製品を、通常の射出成形機によって簡便に成形することができる部分薄肉樹脂製品の成形用金型及び成形方法を提供するためになされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の部分薄肉樹脂製品の成形用金型は、射出成形機の固定枠に取り付けられる固定母型と、可動枠により開閉動される受板と、該受板に固定された中子と、それらの間に配置された可動母型とによって部分薄肉樹脂製品を成形する成形用金型であって、金型の周縁部に型開き方向に一定距離だけ移動可能なガイドピンを設け、このガイドピンと摩擦係合ピンを係合させて固定母型と可動母型とを係合させ、型開きの進行過程でガイドピンと摩擦係合ピンの係合を解いて固定母型と可動母型との係合を解くようにしたことを特徴とするものである。
また、ガイドピンを固定母型の周縁部に設け、摩擦係合ピンを可動母型に設けてガイドピン先端に設けた係合孔に嵌合した構造とすることが好ましい。
【0007】
また、上記の課題を解決するためになされた本発明の部分薄肉樹脂製品の成形用方法は、固定母型と、可動枠により開閉動される受板に固定された中子と、それらの間に配置され、摩擦係合ピンにより固定母型と係合された可動母型とによって部分薄肉樹脂製品を成形した後、先ず固定母型に対して可動母型と中子とを開き、次に可動母型を停止させたまま中子を開くことにより可動母型に支持された部分薄肉樹脂製品から中子を剥離させ、更に型開きを進行させることにより摩擦係合ピンの係合を解いて可動母型及び中子を開き、最後にエジェクターピンにより部分薄肉樹脂製品を突き出すことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
図1は型を閉じた状態を示す断面図であって、射出成形機の固定枠1には固定母型2が、射出成形機の可動枠3にはスペーサーブロック4を介して受板5がそれぞれ固定してある。受板5には中子6が固定手段5aによって取り付けてあり、可動枠3と受板5、中子6は常に一体となって開閉する。
【0009】
固定母型2と受板5との間には、可動母型7が配置してあり、受板5と可動母型7にはエジェクターピン8が挿通してある。エジェクターピン8の基部はエジェクタープレート9により支持し、エジェクタープレート9と可動母型7との間には両者の最大距離を規制する規制ピン10が設けてある。固定母型2の周端部には段部11付のガイド孔12が設けてあり、ガイド孔12には段部13付のガイドピン14が挿入してある。ガイド孔12の大径部の長さはガイドピン14の大径部の長さより長くしてあり、ガイドピン14は型開き方向に移動可能である。ガイドピン14の先端には係合孔15が設けてあり、可動母型7に取り付けた摩擦係合ピン16に嵌合させてある。
【0010】
図6は摩擦係合ピン16の構造の一例を示す断面図であって、テーパー状の孔17を持った樹脂製のスリーブ部18にテーパー部19を持ったボルト20を嵌め込んだものである。21はボルト20の頭で例えば六角穴が設けてあり、22はボルト20先端のねじ部である。この摩擦係合ピン16はボルト20のねじ部22を可動母型7に設けたねじ孔にねじ込んで取り付ける。ボルト20を締め付けるとテーパー部19により押されてスリーブ18の外径が増大する。ボルト20の締め具合によりスリーブ18の外径を調整し、ガイドピン14の係合孔15と嵌合させると、摩擦力により希望する所定の引き抜き力を加えるまで係合状態を保つことができることになる。
【0011】
図7は摩擦係合ピン16の構造の別の例を示す断面図であって、複数のテーパー付の孔を持った樹脂製のスリーブ23と、スリーブ23の孔に嵌合する金属製の中空のスリーブ24と、スリーブ24に挿通したボルト25とから構成し、ボルト25の先端側に皿ワッシャ26を嵌め込んだものである。この摩擦係合ピン16のボルト25のねじ部を可動母型7に設けたねじ孔にねじ込み、ボルト25を締め付けるとスリーブ26の複数のテーパー部により押されてスリーブ23の外径が増大する。ボルト25の締め具合によりスリーブ23の外径が変化し、ガイドピン14の係合孔15と嵌合さたときの、係合状態を維持できる引き抜き力を調整できることは図6に示すものと同様である。この例では、ボルト25の締め付けストロークが皿ワッシャ26により制限されるので、皿ワッシャ26の枚数を変えることにより引き抜き力の調整が容易であるという利点がある。
【0012】
このように構成された本発明の成形用金型を、図1に示すように型締めした状態とし、固定母型2と可動母型7及び中子6によって形成されるキャビティに図示しないスプール、ランナーを通して樹脂を注入すると、部分薄肉樹脂製品Wが成形される。この部分薄肉樹脂製品Wは中子6により成形される中空部の部分薄肉部Tとやや長い筒状部Pを持つもので、この例ではエアバッグカバーである。しかも粘着性がある樹脂で成形されるために、成形された部分薄肉樹脂製品Wから急激に中子6を剥離させると、部分薄肉部Tが変形してしまい、エアバッグの正常な機能を阻害する虞がある。
【0013】
本発明の成形用金型では、部分薄肉樹脂製品Wの成形後、図2に示すように可動枠3が固定枠1に対して少し開くと、固定母型2に対して中子6と可動母型7がともに開くので、部分薄肉樹脂製品Wの外表面が固定母型2から離型する。このときガイドピン14は係合孔15が摩擦係合ピン16に嵌合していることから可動母型7と一体となって移動し、ガイドピン14の段部13とガイド孔12の段部11が当接して以後のガイドピン14の型開き方向への移動が記載されることになる。
【0014】
そこで図2の状態から可動枠3がさらに開くと、図3に示すように可動枠3と一体化された受板5と中子6とは可動枠3とともに開くが、可動母型7はガイドピン14により開き方向の移動を規制され図2に示す位置に留められる。従って、部分薄肉樹脂製品Wは可動母型7に保持されたまま中子6がわずかに部分薄肉樹脂製品Wから離れる。ここで、摩擦係合ピン16の耐引き抜き力は中子6の部分薄肉樹脂製品Wからの離型抵抗に対して大きくしてあるので、ガイドピン14が可動母型7から離脱することはない。
【0015】
続いて図3に示す状態で可動枠3に対するエジェクタープレート9の移動を規制したうえ可動枠3がさらに開くと、受板5、中子6、エジェクタープレート9、可動母型7が可動枠3とともに開いて摩擦係合ピン16と係合孔15との間には耐引抜力を超える力が加わり、図4に示すように摩擦係合ピン16は係合孔15との係合を解かれることとなる。そして、再び中子6と可動母型7とがともに移動する状態となる。このように、可動枠3に対するエジェクタープレート9の移動を規制するまでの可動枠3の移動距離を適宜設定することにより、中子6が部分薄肉樹脂製品Wから離れる距離を自由に設定できるので、部分薄肉樹脂製品Wを変形させることなく中子6を離型させることができる。
【0016】
その後、図5に示すようにさらに型開きを進行させたうえ、最後にエジェクタープレート9を受板5側に移動させれば、エジェクターピン8が部分薄肉樹脂製品Wを可動母型7から突き出し、離型が完了する。
以上の説明では部分薄肉樹脂製品Wがエアバッグカバーであったが、その他の部分薄肉樹脂製品及び筒形状等の離型抵抗の大きい樹脂製品の成形にも広く適用できることは言うまでもない。
また、前記の実施の形態においては、ガイドピン14は固定母型2に、摩擦係合ピン16は可動母型7にそれぞれ設けていたが、ガイドピン14を可動母型7に、摩擦係合ピン16を固定母型2にそれぞれ設けることも可能である。さらに、ガイドピン14は金型周縁部のデッドスペースに設けることができる。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば通常の射出成形機の型開き動作を利用し、摩擦係合ピンに嵌合させたガイドピンにより可動母型を一度停止させ、可動母型の停止状態で可動母型に支持された部分薄肉樹脂製品から中子をわずかに剥離することができる。このため、従来のように中子を駆動するための油圧シリンダを設けたり、金型の外側にリンクを設ける必要がなく、通常の射出成形機によって部分薄肉樹脂製品の成形が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】型締め状態を示す断面図である。
【図2】型開きを開始した状態を示す断面図である。
【図3】中子を離型した状態を示す断面図である。
【図4】型開きを進行させた状態を示す断面図である。
【図5】部分薄肉樹脂製品を突き出した状態を示す断面図である。
【図6】摩擦係合ピンの例を示す断面図である。
【図7】摩擦係合ピンの別の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固定枠、2 固定母型、3 可動枠、4 スペーサーブロック、5 受板、6 中子、7 可動母型、8 エジェクターピン、9 エジェクタープレート、10 規制ピン、11 段部、12 ガイド孔、13 段部、14 ガイドピン、15 係合孔、16 摩擦係合ピン、17 孔、18 スリーブ、19 テーー部、20 ボルト、21 頭、22 ねじ部、23 スリーブ、24 スリーブ、25 ボルト、26 皿ワッシャ、W 部分薄肉樹脂製品、T 部分薄肉部、P 筒状部
Claims (3)
- 射出成形機の固定枠に取り付けられる固定母型と、可動枠により開閉動される受板と、該受板に固定された中子と、それらの間に配置された可動母型とによって部分薄肉樹脂製品を成形する成形用金型であって、金型の周縁部に型開き方向に一定距離だけ移動可能なガイドピンを設け、このガイドピンと摩擦係合ピンを係合させて固定母型と可動母型とを係合させ、型開きの進行過程でガイドピンと摩擦係合ピンの係合を解いて固定母型と可動母型との係合を解くようにしたことを特徴とする部分薄肉樹脂製品の成形用金型。
- ガイドピンを固定母型の周縁部に設け、摩擦係合ピンを可動母型に設けてガイドピン先端に設けた係合孔に嵌合したことを特徴とする請求項1に記載の部分薄肉樹脂製品の成形用金型。
- 固定母型と、可動枠により開閉動される受板に固定された中子と、それらの間に配置され、摩擦係合ピンにより固定母型と係合された可動母型とによって部分薄肉樹脂製品を成形した後、先ず固定母型に対して可動母型と中子とを開き、次に可動母型を停止させたまま中子を開くことにより可動母型に支持された部分薄肉樹脂製品から中子を剥離させ、更に型開きを進行させることにより摩擦係合ピンの係合を解いて可動母型及び中子を開き、最後にエジェクターピンにより部分薄肉樹脂製品を突き出すことを特徴とする部分薄肉樹脂製品の成形方法。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002246758A JP2004082519A (ja) | 2002-08-27 | 2002-08-27 | 部分薄肉樹脂製品の成形用金型及び成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|---|---|
| JP2002246758A JP2004082519A (ja) | 2002-08-27 | 2002-08-27 | 部分薄肉樹脂製品の成形用金型及び成形方法 |
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Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2013166363A (ja) * | 2012-02-17 | 2013-08-29 | Toppan Printing Co Ltd | 微細針チップ射出成形用金型及びその微細針チップを射出成形する方法 |
| JP2017193067A (ja) * | 2016-04-18 | 2017-10-26 | 株式会社日立産機システム | 縦型射出成形金型装置 |
| CN114147928A (zh) * | 2021-12-31 | 2022-03-08 | 苏州通富达精密模具有限公司 | 一种精密汽车设备注塑模具的顶出装置 |
| CN118149100A (zh) * | 2024-03-21 | 2024-06-07 | 湖北美尔格电子股份有限公司 | 一种橡胶密封件及其加工设备 |
-
2002
- 2002-08-27 JP JP2002246758A patent/JP2004082519A/ja not_active Withdrawn
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