JP2004079349A - 薄膜形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】画素塗り分け用のマスクを永久磁石を用いて基板に取り付ける構成において、マスク固定時の位置ずれを防ぐ。
【解決手段】基板ホルダ2には基板3が保持される。この基板3の表面に取り付けられるマスク5は、基板ホルダ2の裏面側に設けた永久磁石4に吸着されて基板3に固定される。この永久磁石4は、スライド機構7によって基板ホルダ2に対して接近および離間する方向に移動する。そして、マスク5をセットする際は永久磁石4をマスク5から離れた位置まで移動させておいて、永久磁石4の磁力の影響を受けずにアライメントを行えるようにする。また、マスク5を固定するときは、永久磁石4を徐々にマスク5に近づける方向に移動させて、ゆっくりとマスク5を固定できるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】基板ホルダ2には基板3が保持される。この基板3の表面に取り付けられるマスク5は、基板ホルダ2の裏面側に設けた永久磁石4に吸着されて基板3に固定される。この永久磁石4は、スライド機構7によって基板ホルダ2に対して接近および離間する方向に移動する。そして、マスク5をセットする際は永久磁石4をマスク5から離れた位置まで移動させておいて、永久磁石4の磁力の影響を受けずにアライメントを行えるようにする。また、マスク5を固定するときは、永久磁石4を徐々にマスク5に近づける方向に移動させて、ゆっくりとマスク5を固定できるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上にパターン形成用のマスクを載せ、薄膜を形成する薄膜形成装置に関する。詳しくは、マスクを基板の裏面側から永久磁石で吸着して保持することとし、かつ、この永久磁石を、マスクに対して接近および離間する方向に移動させることで、永久磁石の磁力が徐々にマスクに及ぶようにして、マスクの固定を行うものである。
【0002】
【従来の技術】
真空蒸着装置等の薄膜形成装置を利用して製造される素子や基板類として、有機EL(エレクトロルミネンス)パネルがある。この有機ELパネルを構成する有機EL素子は発光層に有機物を利用した発光材料である。この有機EL素子は、コンピュータやテレビジョン受信機に使用されるフラットパネルディスプレイや、携帯電話のディスプレイや、PDA(Personal Digital Assistants)と呼ばれる携帯端末のディスプレイ等の各種表示装置を構成する発光材料として、また、発光ダイオード等の発光素子として用いられる。
【0003】
図8は有機EL素子の構造の一例を示す説明図である。有機EL素子101は、ガラス等の透明基板102の上に陽極であるITO(Indium−Tin Oxide)透明電極103、有機膜104、陰極である背面電極105を順に積層したものである。有機膜104は、ITO透明電極103側から、正孔注入層104a、正孔輸送層104b、発光層104c、電子輸送層104d、そして電子注入層104eを順に積層したものである。
【0004】
ITO透明電極103−背面電極105間に電圧が印加されると、ITO透明電極103からプラス電荷(正孔)が注入され、背面電極105からマイナス電荷(電子)が注入され、それぞれ有機膜104を移動する。そして、発光層104c内で電子−正孔がある確率で再結合し、この再結合の際に所定の波長を持った光が発生するものである。
【0005】
なお、有機膜104の構成としては、正孔注入層104aと正孔輸送層104bを1層で構成したもの、電子輸送層104dと電子注入層104eを1層で構成したもの、発光層104cと電子輸送層104dと電子注入層104eを1層で構成したもの等がある。
【0006】
図9はこのような有機EL素子を用いて構成した有機ELカラーディスプレイの概要を示す平面図、図10は有機ELカラーディスプレイの要部斜視図である。有機カラーディスプレイ106は、透明基板102の上にITO透明電極103がストライプ状に形成される。また、有機膜104がITO透明電極103と直交するようにストライプ状に形成され、有機膜104上に背面電極105が形成されて、ITO透明電極103と有機膜104および背面電極105をマトリクス状に配置する。これにより、電圧が印加されたITO透明電極103と背面電極105の交点の有機膜104が発光する。
【0007】
そして、有機膜104として、赤(R)に発光する有機膜104Rと緑(G)に発光する有機膜104Gと青(B)に発光する有機膜104Bを順に並べることで、RGBによる画素が形成され、カラーの表示が可能となる。
【0008】
さて、低分子の有機物を用いた有機膜の形成は真空蒸着法を用いていた。真空蒸着法とは、原材料を高真空中で加熱蒸発させ、蒸発源と対向する基板上に原材料を吸着させることで薄膜を形成する方法である。
【0009】
図11はこのような真空蒸着法を行う真空蒸着装置の基本構成を示す説明図である。チャンバー107は図示しない排気ポンプと接続され、排気を行うことで内部を高真空とできる。ここで、真空蒸着法におけるチャンバー107内の真空度は10−3〜10−4Pa(パスカル)程度である。
【0010】
蒸発源108は原材料、ここでは有機原料を蒸発させるための加熱源で、抵抗加熱、電子ビーム加熱、赤外線加熱、高周波誘導加熱等があるが、有機膜では抵抗加熱が一般に用いられている。抵抗加熱としては、ボートと呼ばれる開口容器109に粉末状の有機原料110を入れ、開口容器109に通電することによる該開口容器109の抵抗発熱により、有機原料110を間接加熱して有機原料110を気化または昇華させるものである。
【0011】
有機膜を形成する基板111(図8等に示すITO透明電極103が形成された透明基板102に相当)は、基板ホルダ112に取り付けられ、蒸発源108と対向配置される。基板ホルダ112は、基板111を有機膜形成面が鉛直下向きとなるように保持する。
【0012】
さて、チャンバー107内を高真空として蒸発源108で有機材料110を気化または昇華させると、有機原料はビーム状に基板111に到達する。このとき、基板ホルダ112を回転させることで、膜分布が均一となるようにしている。
【0013】
そして、図10等に示すカラーディスプレイを作成する場合は、パターン形成用、ここでは画素塗り分け用のマスクを用いて有機膜の形成を行う。図12は従来のマスク固定装置の説明図である。マスク114は、ストライプ状のパターン115を有する。このマスク114を基板111に取り付けるため、図12(a)に示す構成では、マスク114を基板ホルダ112に保持するクランプ116が設けられる。
【0014】
また、図12(b)に示す構成では、マスク114を基板111に密着させるため磁石を用いる。すなわち、マスク114を磁性体で構成し、基板111を保持する図示しない機構に永久磁石や電磁石から構成される磁化部材117を設ける。そして、基板111をこの磁化部材117に載せ、この基板111にマスク114を載せることで、マスク114は磁化部材117の磁力で基板111に密着する。
【0015】
そして、R,G,Bの有機膜を形成するため、まず、マスク114を所定の位置に取り付けて図12に示す有機膜104Rを形成し、次にマスク114の取り付け位置を1/3ピッチずらして有機膜104Gを形成し、次にマスク114の取り付け位置を1/3ピッチずらして有機膜104Bを形成する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クランプを用いたマスクの保持であると、基板ホルダの回転動作でマスクの位置がずれ、パターンニング不良が発生するという問題がある。また、マスクのずれを考慮して、図10等に示すような有機膜の幅を広くする必要があるので、高精細化が難しいという問題がある。
【0017】
また、磁石を用いてマスクを固定する方式のうち、電磁石を用いる構成では、電磁石を駆動するための電源やコントローラや電磁石を冷却する機構等が必要となり、薄膜形成装置が大型化するとともに、コストが高くなるという問題があった。さらに、基板ホルダを回転させる機構が備えられている場合、装置構成がさらに複雑化するという問題があった。
【0018】
永久磁石を用いる構成では、所定の位置にマスクを取り付けるため、マスクと基板のアライメントを行っている間も永久磁石がマスクを引き付けているので、永久磁石の磁力より強い力でマスクを基板からある一定距離離した状態で保持しながらアライメントしなければならず、複雑な機構および装置が大型化するという問題およびコストが高くなるという問題があった。
【0019】
さらに、アライメント終了後に基板とマスクを密着保持させる際に、基板から一定距離離してのマスクの保持を解除した瞬間に、マスクが永久磁石の磁力で急激に引き寄せられることで、マスクの位置ずれが発生し、パターンニング不良が発生するという問題、結果として高精細化が難しいという問題があった。
【0020】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、簡単な構成でマスクの位置ずれが防止できる薄膜形成装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係る薄膜形成装置は、基板上にパターン形成用のマスクを載せ、薄膜を形成する薄膜形成装置において、基板を保持する保持手段と、この保持手段の基板保持面の裏面側に設けられ、保持手段に保持された基板上のマスクを吸着する永久磁石と、この永久磁石を、マスクに対して接近および離間する方向に移動させる移動手段とを備えたものである。
【0022】
本発明に係る薄膜形成装置では、マスクを基板上にセットするときは、移動手段は永久磁石をマスクから離れた位置に保持する。マスクが所定の位置にセットされると、移動手段は永久磁石をマスクに近づける方向に徐々に移動させる。そして、永久磁石の磁力でマスクを吸着して、このマスクを基板上に固定する。
【0023】
このように、永久磁石を基板上のマスクから離れた位置で保持しておき、徐々に永久磁石をマスクに近づけて行くことで、永久磁石の磁力が徐々にマスクに及ぶようになり、マスクの位置ずれが防止される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の薄膜形成装置の実施の形態を説明する。図1は第1の実施の形態の薄膜形成装置の要部構成を示す斜視図である。本実施の形態の薄膜形成装置1は、保持手段としての基板ホルダ2の表面側に保持される基板3に、永久磁石4によりマスク5を固定するマスク固定装置6を有する。このマスク固定装置6は、基板ホルダ2の裏面側に設けられる永久磁石4を、この基板ホルダ2に対して接近および離間する方向にスライド移動させる移動手段としてスライド機構7を有する。
【0025】
そして、マスク5を基板3にセットするときは、スライド機構7により永久磁石4を基板ホルダ2から離して永久磁石4の磁力がマスク5に及ばないようにして、マスク5の正確な位置決めを行えるようにしたものである。また、マスク5を固定するときは、スライド機構7により永久磁石4を徐々に基板ホルダ2の近づけて行くことで、マスク5の位置ずれを防止するものである。
【0026】
ここで、基板3とは、図8等で説明した透明ガラス基板102にITO透明電極を形成したもの、あるいは図示しないTFT(Thin Film Transistor)基板等である。
【0027】
基板ホルダ2は、表面側に基板3を位置を決めるための複数の位置決めピン2aを有する。この位置決めピン2aは、四角形の基板3の一の辺に当接する2本のピンと、この一の辺と直交する他の辺に当接する1本のピンで構成される。
【0028】
マスク5は、本実施の形態では、有機ELパネルの製造工程で、画素の塗り分けを行う際に使用され、薄板にスリット5aを並べて設けたものである。ここで、マスク5は、全体を磁性材料の薄板で構成するか、非磁性材料の薄板の一部、例えば縁部に磁性材料の部材を取り付けた構成である。
【0029】
永久磁石4は、例えばマスク5の全体が磁性材料で構成されている場合、このマスク5と同等のサイズを持ち、マスク5の全体に磁力を及ぼせるようになっている。そして、この永久磁石4は支持台8に取り付けられて、スライド機構7によってスライド移動する。
【0030】
スライド機構7は基板ホルダ2の裏面側に設けられ、例えば図示しないモータにより駆動される送りねじ7aと、永久磁石4が取り付けられた支持台8に設けたナット部8aに組合わせによりにより、送りねじ7aの回転により永久磁石4の位置を可変としたものである。
【0031】
これにより、支持台8に取り付けられた永久磁石4は、基板ホルダ2に保持される基板3に取り付けられるマスク5に対して、接近および離間する方向に移動する。また、スライド機構7は、図示しないモータの回転速度を制御することで、永久磁石4の移動速度を制御できるようになっている。
【0032】
なお、スライド機構7の構成としてはこれに限るものではないが、磁性体であるマスク5との距離によらず、任意の速度制御が可能となるように、永久磁石4の磁力に打ち勝って該永久磁石4の位置が保持できるような機構が必要である。
【0033】
図2は本実施の形態の薄膜形成装置1の全体構成図で、以下に薄膜形成装置1のその他の部位の構成について説明する。なお、本実施の形態の薄膜形成装置1は、低真空としたチャンバー11内に気相の有機原料をキャリアガスを用いて輸送して基板3に有機膜を形成する有機気相堆積法(organic vapor phase deposition)と呼ばれる方式を採用したものである。
【0034】
薄膜形成装置1は、チャンバー11と、有機原料を気化または昇華させる気化昇華室12と、気化昇華室12とチャンバー11をつなぐ原料ガス輸送管13を備える。図1に示すようなマスク固定装置6を備えた基板ホルダ2は、チャンバー11内に設けられる。この基板ホルダ3は、冷却手段として、例えば冷却管14から供給される冷却水を循環させる機構を有し、保持している基板3を裏面側(有機膜形成面と反対の面)から冷却する。
【0035】
図3は図2に示す薄膜形成装置1に組み込まれたマスク固定装置6の斜視図、図4はマスク固定装置6の側面図である。図1に示す薄膜形成装置1は、基板ホルダ2の裏面側に冷却管14を通す軸2bが設けられている。また、この軸2bは、後述するように、基板ホルダ2を回転動作させる機構を設けた場合の回転中心となる。このため、永久磁石4はこの軸2bが通る穴部4aが設けられる。
【0036】
そして、永久磁石4は、図3および図4に実線で示すように、基板ホルダ2の裏面に密着した位置から、図4に二点鎖線で示すように、基板ホルダ2から所定の距離だけ離れた位置まで、基板ホルダ2の裏面との平行関係を保持したまま、スライド機構7によって基板ホルダ2に対して接近および離間する方向にスライド移動する。
【0037】
図2に戻り、チャンバー11には圧力計15と排気管16が設けられる。この排気管16に排気手段を構成する図示しない真空ポンプが接続され、圧力計15の出力をフィードバックして、チャンバー11内の圧力が所定の低真空を保つように制御される。
【0038】
ここで、図示しないがチャンバー11にヒータと温度計を設け、チャンバー11内の温度が、基板3に吸着する前の有機原料が固化しないような温度を保つように制御されるようにしてもよい。なお、チャンバー11に対して基板3を出し入れ自在とするため、例えばチャンバー11を開閉構造をもつ分割構造とし、閉じたときは気密性が保たれる構成とする。
【0039】
気化昇華室12は、気化昇華手段を構成し、例えば抵抗加熱法により有機原料を気化または昇華させるもので、チャンバー等の外気と隔離できる容器内にボート形状の原料容器17を備えたものである。また、この原料容器17に通電する図示しない通電機構を備える。
【0040】
原料容器17は、高融点でかつ有機原料と反応しない例えばTa(タンタル)等の材質で作られる。この原料容器17に通電すると、該原料容器17が抵抗となって発熱する。これにより原料容器17に固相(粉末状)の有機原料18を入れて通電すると、原料容器17が発熱することにより有機原料18が間接的に加熱され、気化または昇華する。これにより、H2OやO2等の有機原料を変質させる物質から一切隔離された気化昇華室12内は有機原料のガスで満たされる。
【0041】
気化昇華室12には圧力計19が設けられる。気化昇華室12において有機原料18が減少すると、気化昇華室12内の圧力が低下する。このため、気化昇華室12に圧力計19を設けて気化昇華室12内の圧力を測定し、圧力の低下を検出すると原料補充の指示を出す等の制御によって、有機原料18が枯渇する前に補充が行えるようにする。
【0042】
ここで、本実施の形態では、独立した気化昇華室12が2組設けられる。これら気化昇華室12のそれぞれには供給管20が接続される。各供給管20にはそれぞれ流量コントローラ21が設けられる。また、各供給管20はタンク22に接続される。タンク22には、キャリアガスとして用いるため、各種有機原料に対して不活性なN2やAr(アルゴン)等のガスが入れられる。そして、流量コントローラ21により、気化昇華室12に送るキャリアガスの流量が独立して制御される。以上説明した気化昇華室12およびこの気化昇華室12にキャリアガスを供給する機構によって、キャリアガス導入手段が構成される。
【0043】
各気化昇華室12には原料ガス輸送手段を構成する原料ガス輸送管13が接続される。この原料ガス輸送管13はチャンバー11とも接続され、原料ガス輸送管13のチャンバー11内の端部には、基板3と対向する位置に放出手段を構成するインジェクター23が設けられる。
【0044】
各供給管20の流量コントローラ21より下流側、気化昇華室12および原料ガス輸送管13にはヒータ24が設けられる。また、気化昇華室12および原料ガス輸送管13には温度センサ25a,25bが設けられる。これにより、キャリアガスや原料ガスの温度が、有機原料が固化しない温度を保つようにヒータ24が制御される。
【0045】
なお、図示しないが、気化昇華室12には、有機原料18の加熱温度を制御するために、原料容器17の温度を測定する熱電対が設けられる。また、原料容器17へ通電する際の電流値を計測する電流計が設けられる。これにより、原料容器17の温度や原料容器17への通電電流値が監視され、有機原料18が気化または昇華する温度が保たれるように制御される。また、気化昇華室12の圧力および温度を測定することで、有機原料18の気化または昇華量を一定に保つように制御される。
【0046】
図5は基板3およびマスク5の取り付け過程を示す説明図で、次に、基板ホルダ2に基板3およびマスク5を取り付ける動作について説明する。さて、2つの磁極間に働く磁力は、両磁極間の距離の2乗に反比例し、両磁極の強さの積に比例するというクーロンの法則が知られている。すなわち、F(N)を磁極間に働く力、m1,m2(wb)を磁極の強さ、ここではm(wb)を永久磁石4の磁力、r(m)を磁極間の距離、ここでは、永久磁石4とマスク5との距離とすると、以下の(1)式の関係が成り立つ。
F=1/4πμ×(m1・m2)/R2=6.33×104×m/r2・・(1)
【0047】
(1)式より、永久磁石4とマスク5の距離が離れて行くと、永久磁石4のマスク5に及ぼす磁力は急速に小さくなることが判る。よって、永久磁石4とマスク5の距離、すなわち、永久磁石4と基板ホルダ2の距離をある速度で任意に可変とすることで、磁力の影響を受けることなくマスク5のアライメントを行えるようにするとともに、マスク5に急激に磁力の影響を与えることなく徐々に固定できるようにしたものである。
【0048】
まず、基板3およびマスク5を取り付ける前、スライド機構7は、図5(a)に示すように、永久磁石4を基板ホルダ2から離れた位置に移動させる。この永久磁石4の位置は、永久磁石4の磁力が基板ホルダ2にセットされた基板3上のマスク5のアライメントに影響しない距離である。
【0049】
このように、永久磁石4を基板ホルダ2から離した状態で、まず、基板ホルダ2に基板3をセットする。基板3は、位置決めピン2aに辺を突き当ててセットすることで、基板ホルダ2に対する位置決めが行われる。
【0050】
次に、図5(b)に示すように、基板ホルダ2にセットされた基板3上でマスク5を保持してアライメントを行う。例えば、マスク5の位置をCCDカメラ26で監視しながら、マスク5を基板3の面に対して水平な面で回転およびX,Y方向等にスライド移動させて、基板3に対するマスク5の位置決めを行う。
【0051】
そして、図5(c)に示すように、位置決めを行ったマスク5を基板3上にセットする。このとき、永久磁石4はマスク5のアライメントに影響を及ぼさない位置に退避させたままであるので、図5(b)に示すアライメント時に、永久磁石4の磁力に抗して位置決めを行う必要がなく、正確な位置決めが行える。また、図5(c)に示すようにマスク5を基板3上にセットするときも、永久磁石4の磁力でマスク5が基板3方向に引っ張られることがないので、アライメントで位置決めした姿勢を保持したまま、基板3にセットできる。
【0052】
次に、図5(d)に示すように、スライド機構7により永久磁石4を基板ホルダ2に近づける方向に移動させる。このときの移動速度vは、一定でもよい。また、基板ホルダ2と永久磁石との距離をrとしたとき、v∝r2の関係で変化させるようにしてもよい。すなわち、基板ホルダ2と永久磁石4との距離が近づく程、移動速度を遅くするような制御を行うとよい。
【0053】
このように、基板ホルダ2との距離が近づく程、永久磁石4の移動速度を遅くするように速度制御を行うことで、基板3に対してマスク5をゆっくりと密着させながら、固定することができる。これにより、基板3とマスク5の固定時に起きるマスク5の位置ずれを防止できる。また、永久磁石4とマスク5との距離が離れているときは、磁力の影響が弱いので、移動速度を早くすることで、マスク5の固定に要する時間の増大を防ぐことができる。そして、図5(e)に示すように、永久磁石4を基板ホルダ2の裏面に密着させる位置まで移動させると、スライド機構7による永久磁石4の移動を停止する。これにより、永久磁石4に吸着されてマスク5は基板3の表面側に保持される。
【0054】
次に、薄膜形成装置1における有機膜形成動作を図2を用いて説明する。有機気相堆積法における有機膜形成工程は、有機原料を気化または昇華させる気化昇華工程、キャリアガスを導入するキャリアガス導入工程、キャリアガスを用いて原料ガスを基板3上に輸送する原料ガス輸送工程、基板3上への有機膜堆積工程および排気工程で構成される。
【0055】
気化昇華工程は気化昇華室12で行われる。この気化昇華工程では、有機原料18が入れられた原料容器17に通電し、原料容器17の抵抗発熱で有機原料18を間接的に加熱して気化または昇華させて、原料ガスを生成する。
【0056】
これにより、H2OやO2等の有機原料を変質させる物質から一切隔離された気化昇華室4内は原料ガスで満たされる。そして、気化昇華工程では、原料容器17の温度や原料容器17への通電電流値が監視され、有機原料18の気化または昇華量を一定に保つように制御される。さらに、気化昇華室12内の圧力が圧力計15で監視され、圧力の低下を検出すると、原料補充の指示を出すように制御される。
【0057】
キャリアガス導入工程は気化昇華室12で行われる。このキャリアガス導入工程では、原料ガスの希釈および輸送のためのキャリアガスの導入が行われる。すなわち、各種有機原料に対して不活性なガスが、タンク22からキャリアガスとして気化昇華室12に送り込まれる。タンク22と各気化昇華室12を接続する供給管20にはそれぞれ流量コントローラ21が設けられており、流量が制御されたキャリアガスが気化昇華室12に送り込まれる。そして、気化昇華室12に送り込まれたキャリアガスと原料ガスが混合し、キャリアガスを用いて原料ガスが原料ガス輸送管13へ送られる。
【0058】
ここで、キャリアガス導入工程では、気化昇華室12内の原料ガスの温度低下による有機原料の固化を避けるため、ヒータ24により供給管20を加熱することで、キャリアガスの温度を制御する。また、流量コントローラ21により、キャリアガスの供給量が一定となるように制御する。このように、気化昇華室12に供給するキャリアガスの量を一定に保ち、気化昇華室12で有機原料18を気化または昇華させる量を一定に保つことで、原料ガス輸送管13に送り込む原料ガスの量を一定に保つことができる。これにより、気化昇華工程で上述したように気化昇華室12の圧力を監視することで、有機原料18の減少を圧力の低下として検出することができ、有機原料18が枯渇する前に補充ができる。
【0059】
原料ガス輸送工程は、原料ガス輸送管13で行われる。原料ガス輸送工程では、キャリアガスを用いて原料ガスが原料ガス輸送管13を輸送される。そして、原料ガス供給管13を輸送された原料ガスは、インジェクター23からチャンバー11内に放出される。
【0060】
この原料ガス輸送工程では、上述したキャリアガス導入工程において供給するキャリアガスの流量を増加させると、輸送する原料ガスの量を増加させることができる。これにより、基板3へ供給する原料ガスの量を増加させて、基板3上での成膜速度を向上させることが可能となる。このように、有機気相堆積法では、成膜レートの制御を、有機原料18の気化あるいは昇華温度のみによる制御ではなく、キャリアガスの流量制御により行えるので、成膜レートの精密な制御が可能となる。
【0061】
また、原料ガス輸送工程では、原料ガス輸送管13内の原料ガスの温度低下による有機原料の固化を避けるため、ヒータ24により原料ガス輸送管13を加熱することで原料ガスの温度を制御する。
【0062】
有機膜堆積工程は、チャンバー11で行われる。有機膜堆積工程では、上述した原料ガス輸送工程で原料ガス輸送管13を輸送されてインジェクター23から放出された原料ガスが基板3に吸着して有機膜を形成する。
【0063】
さて、原料ガスは有機原料が気相の状態を保つため、例えば250℃程度の温度となっている。このため、この原料ガスが供給される基板3の温度が上昇する。そこで、有機膜堆積工程では、基板ホルダ2に冷却管14で冷却水を供給して、基板3が例えば室温程度の温度を保つように温度制御を行う。
【0064】
このように、基板3の温度を室温付近に保って有機膜の形成が可能であるので、基板3に吸着した有機原料は、高温のガスの状態から急速冷却されることで、非晶質または微結晶な良質な有機膜が形成される。これにより、基板3上に堆積した有機膜の一部あるいは全部が結晶化してしまうことに伴う電気特性の劣化や光学特性の劣化を防ぐことができる。また、基板3の温度を室温程度に保てることから、基板3として熱に弱いプラスチック基板を用いることも可能となる。よって、本実施の形態の薄膜形成装置1では、フレキシブルディスプレイを構成する有機EL発光素子を製作できることになる。
【0065】
なお、有機原料の種類によっては、基板3の温度を100℃程度とした方が良質な有機膜が形成されるものもあるので、基板ホルダ2に図示しないヒータ等の加熱手段を組み込む構成とすることも考えられる。また、基板ホルダ2に図2に示すような冷却管14を用いた冷却手段と図示しないヒータを用いた加熱手段の両方を組み込み、使用する有機原料にあわせてどちらかを選択的に使用するようにしてもよい。
【0066】
排気工程はチャンバー11で行われる。排気工程では、上述した各工程に先立ち、基板3が収納されたチャンバー11を原料ガスの流れを制御し得る102〜103Pa程度の低真空に保つ。また、有機膜堆積工程で発生した残留ガスを排気する。
【0067】
さて、インジェクター23に対して基板3の位置を固定して成膜を行うよりも、基板3を例えば回転動作させながら成膜を行う方が膜分布が均一となる。このため、図2等の薄膜形成装置1において、基板ホルダ2を駆動する機構を備えると良い。
【0068】
図6は基板3の動作例を示すチャンバー2の破断斜視図である。なお、基板ホルダ2やチャンバー11の形状は、さまざまな形状が考えられるので、図6(a)では断面形状が円形のチャンバー11を、また、図6(b)では断面形状が四角形のチャンバー11を示している。図6(a)に示す構成では、基板ホルダ2は軸2bを中心に図示しない駆動手段に駆動されて回転する機構を有し、回転中心Oに基板3の中心が一致するようにこの基板3を保持する機構を備えている。ここで、基板3の中心は対角線の交点とする。これにより、図示しない駆動手段により基板ホルダ6が回転すると、基板3は基板ホルダ6の回転中心Oを軸に自転することになる。
【0069】
そして、インジェクター23から放出された原料ガスは基板3上へと拡散供給されるので、基板3が回転動作(自転)することで、基板3に形成される有機膜の膜分布が均一となる。
【0070】
図6(b)に示す構成では、チャンバー11内にリニアモータ等を利用した駆動機構27に駆動されてスライド移動する基板ホルダ2を設ける。以上の構成において、有機膜堆積工程では、基板ホルダ2をスライド移動させながら、インジェクター23から原料ガスを放出する。これにより、基板3の全面に原料ガスを供給して有機原料を堆積させることができるので、基板3の面内および画素内の膜分布が均一化される。なお、図示しないが、図6(a)の回転機構と図6(b)のスライド機構を組み合わせて、基板3がスライド移動しながら回転するような構成としてもよい。
【0071】
以上説明したように、インジェクター23に対する基板3の回転動作やスライド動作を行うことで、基板3の面内および画素内の膜分布の均一性が向上する。また、基板3を動作させる場合においても、図2等に示すように基板3を冷却する機構を設けることで、より良質な有機膜が作成できる。
【0072】
そして、基板3を回転やスライド移動させる際、図1に示すようにマスク5を永久磁石4で保持することで、マスク5の位置ずれに起因するパターンニング不良の発生が抑えられる。
【0073】
図7は第2の実施の形態の薄膜形成装置の要部構成を示す説明図で、図7(a)は斜視図、図7(b)は側面図である。第2の実施の形態の薄膜形成装置では、マスク固定装置30として、マスク5を基板ホルダ2の表面側から固定する把持手段としてのマスククランプ機構31を付加する。
【0074】
マスククランプ機構31は、マスク5の図示しないスリット形成部が開口した枠部32と、この枠部32をスライド移動させるクランプスライド機構33を供える。ここで、枠部32は全体が磁性材料で構成されるものか、あるいは一部に磁性材料の部材が設けられた構成とする。
【0075】
以下、第2の実施の形態の薄膜形成装置において、基板ホルダ2に基板3およびマスク5を取り付ける動作について説明する。基板3およびマスク5を取り付ける前、永久磁石4側のスライド機構7は、図5(a)に示すように、永久磁石4を基板ホルダ2から離れた位置に移動させる。
【0076】
このように、永久磁石4を基板ホルダ2から離した状態で、まず、基板ホルダ2に基板3をセットする。基板3は、図1に示す位置決めピン2aに辺を突き当ててセットすることで、基板ホルダ2に対する位置決めが行われる。
【0077】
次に、図5(b)に示すように、基板ホルダ2にセットされた基板3上でマスク5を保持してアライメントを行う。例えば、マスク5の位置をCCDカメラ26で監視しながら、マスク5を基板3の面に対して水平な面で回転およびX,Y方向等にスライド移動させて、基板3に対するマスク5の位置決めを行う。
【0078】
そして、図5(c)に示すように、位置決めを行ったマスク5を基板3上にセットするとともに、図7に示すように枠部32でマスク5を押さえる。このとき、永久磁石4はマスク5のアライメントに影響を及ぼさない位置に退避させたままであるので、マスク5のアライメント時に、永久磁石4の磁力に抗して位置決めを行う必要がなく、正確な位置決めが行える。また、マスク5を基板3上にセットするときも、永久磁石4の磁力でマスク5が基板3方向に引っ張られることがないので、アライメントで位置決めした姿勢を保持したまま、基板3にセットできる。
【0079】
次に、図5(d)に示すように、スライド機構7により永久磁石4を基板ホルダ2に近づける方向に移動させる。このときの移動速度vは、一定でもよい。また、基板ホルダ2と永久磁石との距離をrとしたとき、v∝r2の関係で変化させるようにしてもよい。すなわち、基板ホルダ2と永久磁石4との距離が近づく程、移動速度を遅くするような制御を行うとよい。
【0080】
このように、基板ホルダ2との距離が近づく程、永久磁石4の移動速度を遅くするように速度制御を行うことで、基板3に対して枠部32およびマスク5をゆっくりと密着させながら、固定することができる。これにより、基板3とマスク5の固定時に起きるマスク5の位置ずれを防止できる。また、永久磁石4と基板ホルダ2との距離が離れているときは、磁力の影響が弱いので、移動速度を早くすることで、マスク5の固定に要する時間の増大を防ぐことができる。そして、図5(e)に示すように、永久磁石4を基板ホルダ2の裏面に密着させる位置まで移動させると、スライド機構7による永久磁石4の移動を停止する。これにより、枠部32は永久磁石4に吸着されてマスク5は基板3の表面側に保持される。
【0081】
このように、マスククランプ機構31を設けることで、マスク5として非磁性材料から構成されるものを用いる場合でも、枠部32を永久磁石4で吸着してマスク5を固定することができる。
【0082】
なお、上述した第1および第2の実施の形態の薄膜形成装置は、有機気相堆積法を用いた構成で説明したが、マスク固定装置が組み込まれる薄膜形成装置としては、図11に示すような真空蒸着装置でも適用可能である。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、基板上にパターン形成用のマスクを載せ、薄膜を形成する薄膜形成装置において、基板を保持する保持手段と、この保持手段の基板保持面の裏面側に設けられ、保持手段に保持された基板上のマスクを吸着する永久磁石と、この永久磁石を、マスクに対して接近および離間する方向に移動させる移動手段とを備えたものである。
【0084】
これにより、永久磁石を基板上のマスクから離れた位置で保持しておき、徐々に永久磁石をマスクに近づけて行くことで、永久磁石の磁力を徐々にマスクに及ぼして吸着できるようになり、マスクの位置ずれが防止される。そして、マスクの位置ずれが防止できることで、パターンニング不良の発生を抑えることができる。
【0085】
また、マスクの保持は永久磁石で行い、かつ、この永久磁石の位置を可変とする機構を備えれば良いので、装置構成の簡略化が図れ、装置の低コスト化やコンパクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の薄膜形成装置の要部構成を示す斜視図である。
【図2】本実施の形態の薄膜形成装置の全体構成図である。
【図3】図2に示す薄膜形成装置に組み込まれたマスク固定装置の斜視図である。
【図4】マスク固定装置の側面図である。
【図5】基板およびマスクの取り付け過程を示す説明図である。
【図6】基板の動作例を示すチャンバーの破断斜視図である。
【図7】第2の実施の形態の薄膜形成装置の要部構成を示す斜視図である。
【図8】有機EL素子の構造の一例を示す説明図である。
【図9】有機ELカラーディスプレイの概要を示す平面図である。
【図10】有機ELカラーディスプレイの要部斜視図である。
【図11】真空蒸着装置の基本構成を示す説明図である。
【図12】従来のマスク固定装置の説明図である。
【符号の説明】
1・・・薄膜形成装置、2・・・基板ホルダ、2a・・・位置決めピン、2b・・・軸、3・・・基板、4・・・永久磁石、4a・・・穴部、5・・・マスク、5a・・・スリット、6・・・マスク固定装置、7・・・スライド機構、7a・・・送りねじ、8・・・支持台、8a・・・ナット部、11・・・チャンバー、12・・・気化昇華室、13・・・原料ガス輸送管、14・・・冷却管、15・・・圧力計、16・・・排気管、17・・・原料容器、18・・・有機原料、19・・・圧力計、20・・・供給管、21・・・流量コントローラ、22・・・タンク、23・・・インジェクター、24・・・ヒータ、25a,25b・・・温度センサ、26・・・CCDカメラ、27・・・駆動機構、30・・・マスク固定装置、31・・・マスククランプ機構、32・・・枠部、33・・・クランプスライド機構
【発明の属する技術分野】
本発明は、基板上にパターン形成用のマスクを載せ、薄膜を形成する薄膜形成装置に関する。詳しくは、マスクを基板の裏面側から永久磁石で吸着して保持することとし、かつ、この永久磁石を、マスクに対して接近および離間する方向に移動させることで、永久磁石の磁力が徐々にマスクに及ぶようにして、マスクの固定を行うものである。
【0002】
【従来の技術】
真空蒸着装置等の薄膜形成装置を利用して製造される素子や基板類として、有機EL(エレクトロルミネンス)パネルがある。この有機ELパネルを構成する有機EL素子は発光層に有機物を利用した発光材料である。この有機EL素子は、コンピュータやテレビジョン受信機に使用されるフラットパネルディスプレイや、携帯電話のディスプレイや、PDA(Personal Digital Assistants)と呼ばれる携帯端末のディスプレイ等の各種表示装置を構成する発光材料として、また、発光ダイオード等の発光素子として用いられる。
【0003】
図8は有機EL素子の構造の一例を示す説明図である。有機EL素子101は、ガラス等の透明基板102の上に陽極であるITO(Indium−Tin Oxide)透明電極103、有機膜104、陰極である背面電極105を順に積層したものである。有機膜104は、ITO透明電極103側から、正孔注入層104a、正孔輸送層104b、発光層104c、電子輸送層104d、そして電子注入層104eを順に積層したものである。
【0004】
ITO透明電極103−背面電極105間に電圧が印加されると、ITO透明電極103からプラス電荷(正孔)が注入され、背面電極105からマイナス電荷(電子)が注入され、それぞれ有機膜104を移動する。そして、発光層104c内で電子−正孔がある確率で再結合し、この再結合の際に所定の波長を持った光が発生するものである。
【0005】
なお、有機膜104の構成としては、正孔注入層104aと正孔輸送層104bを1層で構成したもの、電子輸送層104dと電子注入層104eを1層で構成したもの、発光層104cと電子輸送層104dと電子注入層104eを1層で構成したもの等がある。
【0006】
図9はこのような有機EL素子を用いて構成した有機ELカラーディスプレイの概要を示す平面図、図10は有機ELカラーディスプレイの要部斜視図である。有機カラーディスプレイ106は、透明基板102の上にITO透明電極103がストライプ状に形成される。また、有機膜104がITO透明電極103と直交するようにストライプ状に形成され、有機膜104上に背面電極105が形成されて、ITO透明電極103と有機膜104および背面電極105をマトリクス状に配置する。これにより、電圧が印加されたITO透明電極103と背面電極105の交点の有機膜104が発光する。
【0007】
そして、有機膜104として、赤(R)に発光する有機膜104Rと緑(G)に発光する有機膜104Gと青(B)に発光する有機膜104Bを順に並べることで、RGBによる画素が形成され、カラーの表示が可能となる。
【0008】
さて、低分子の有機物を用いた有機膜の形成は真空蒸着法を用いていた。真空蒸着法とは、原材料を高真空中で加熱蒸発させ、蒸発源と対向する基板上に原材料を吸着させることで薄膜を形成する方法である。
【0009】
図11はこのような真空蒸着法を行う真空蒸着装置の基本構成を示す説明図である。チャンバー107は図示しない排気ポンプと接続され、排気を行うことで内部を高真空とできる。ここで、真空蒸着法におけるチャンバー107内の真空度は10−3〜10−4Pa(パスカル)程度である。
【0010】
蒸発源108は原材料、ここでは有機原料を蒸発させるための加熱源で、抵抗加熱、電子ビーム加熱、赤外線加熱、高周波誘導加熱等があるが、有機膜では抵抗加熱が一般に用いられている。抵抗加熱としては、ボートと呼ばれる開口容器109に粉末状の有機原料110を入れ、開口容器109に通電することによる該開口容器109の抵抗発熱により、有機原料110を間接加熱して有機原料110を気化または昇華させるものである。
【0011】
有機膜を形成する基板111(図8等に示すITO透明電極103が形成された透明基板102に相当)は、基板ホルダ112に取り付けられ、蒸発源108と対向配置される。基板ホルダ112は、基板111を有機膜形成面が鉛直下向きとなるように保持する。
【0012】
さて、チャンバー107内を高真空として蒸発源108で有機材料110を気化または昇華させると、有機原料はビーム状に基板111に到達する。このとき、基板ホルダ112を回転させることで、膜分布が均一となるようにしている。
【0013】
そして、図10等に示すカラーディスプレイを作成する場合は、パターン形成用、ここでは画素塗り分け用のマスクを用いて有機膜の形成を行う。図12は従来のマスク固定装置の説明図である。マスク114は、ストライプ状のパターン115を有する。このマスク114を基板111に取り付けるため、図12(a)に示す構成では、マスク114を基板ホルダ112に保持するクランプ116が設けられる。
【0014】
また、図12(b)に示す構成では、マスク114を基板111に密着させるため磁石を用いる。すなわち、マスク114を磁性体で構成し、基板111を保持する図示しない機構に永久磁石や電磁石から構成される磁化部材117を設ける。そして、基板111をこの磁化部材117に載せ、この基板111にマスク114を載せることで、マスク114は磁化部材117の磁力で基板111に密着する。
【0015】
そして、R,G,Bの有機膜を形成するため、まず、マスク114を所定の位置に取り付けて図12に示す有機膜104Rを形成し、次にマスク114の取り付け位置を1/3ピッチずらして有機膜104Gを形成し、次にマスク114の取り付け位置を1/3ピッチずらして有機膜104Bを形成する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、クランプを用いたマスクの保持であると、基板ホルダの回転動作でマスクの位置がずれ、パターンニング不良が発生するという問題がある。また、マスクのずれを考慮して、図10等に示すような有機膜の幅を広くする必要があるので、高精細化が難しいという問題がある。
【0017】
また、磁石を用いてマスクを固定する方式のうち、電磁石を用いる構成では、電磁石を駆動するための電源やコントローラや電磁石を冷却する機構等が必要となり、薄膜形成装置が大型化するとともに、コストが高くなるという問題があった。さらに、基板ホルダを回転させる機構が備えられている場合、装置構成がさらに複雑化するという問題があった。
【0018】
永久磁石を用いる構成では、所定の位置にマスクを取り付けるため、マスクと基板のアライメントを行っている間も永久磁石がマスクを引き付けているので、永久磁石の磁力より強い力でマスクを基板からある一定距離離した状態で保持しながらアライメントしなければならず、複雑な機構および装置が大型化するという問題およびコストが高くなるという問題があった。
【0019】
さらに、アライメント終了後に基板とマスクを密着保持させる際に、基板から一定距離離してのマスクの保持を解除した瞬間に、マスクが永久磁石の磁力で急激に引き寄せられることで、マスクの位置ずれが発生し、パターンニング不良が発生するという問題、結果として高精細化が難しいという問題があった。
【0020】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、簡単な構成でマスクの位置ずれが防止できる薄膜形成装置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係る薄膜形成装置は、基板上にパターン形成用のマスクを載せ、薄膜を形成する薄膜形成装置において、基板を保持する保持手段と、この保持手段の基板保持面の裏面側に設けられ、保持手段に保持された基板上のマスクを吸着する永久磁石と、この永久磁石を、マスクに対して接近および離間する方向に移動させる移動手段とを備えたものである。
【0022】
本発明に係る薄膜形成装置では、マスクを基板上にセットするときは、移動手段は永久磁石をマスクから離れた位置に保持する。マスクが所定の位置にセットされると、移動手段は永久磁石をマスクに近づける方向に徐々に移動させる。そして、永久磁石の磁力でマスクを吸着して、このマスクを基板上に固定する。
【0023】
このように、永久磁石を基板上のマスクから離れた位置で保持しておき、徐々に永久磁石をマスクに近づけて行くことで、永久磁石の磁力が徐々にマスクに及ぶようになり、マスクの位置ずれが防止される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の薄膜形成装置の実施の形態を説明する。図1は第1の実施の形態の薄膜形成装置の要部構成を示す斜視図である。本実施の形態の薄膜形成装置1は、保持手段としての基板ホルダ2の表面側に保持される基板3に、永久磁石4によりマスク5を固定するマスク固定装置6を有する。このマスク固定装置6は、基板ホルダ2の裏面側に設けられる永久磁石4を、この基板ホルダ2に対して接近および離間する方向にスライド移動させる移動手段としてスライド機構7を有する。
【0025】
そして、マスク5を基板3にセットするときは、スライド機構7により永久磁石4を基板ホルダ2から離して永久磁石4の磁力がマスク5に及ばないようにして、マスク5の正確な位置決めを行えるようにしたものである。また、マスク5を固定するときは、スライド機構7により永久磁石4を徐々に基板ホルダ2の近づけて行くことで、マスク5の位置ずれを防止するものである。
【0026】
ここで、基板3とは、図8等で説明した透明ガラス基板102にITO透明電極を形成したもの、あるいは図示しないTFT(Thin Film Transistor)基板等である。
【0027】
基板ホルダ2は、表面側に基板3を位置を決めるための複数の位置決めピン2aを有する。この位置決めピン2aは、四角形の基板3の一の辺に当接する2本のピンと、この一の辺と直交する他の辺に当接する1本のピンで構成される。
【0028】
マスク5は、本実施の形態では、有機ELパネルの製造工程で、画素の塗り分けを行う際に使用され、薄板にスリット5aを並べて設けたものである。ここで、マスク5は、全体を磁性材料の薄板で構成するか、非磁性材料の薄板の一部、例えば縁部に磁性材料の部材を取り付けた構成である。
【0029】
永久磁石4は、例えばマスク5の全体が磁性材料で構成されている場合、このマスク5と同等のサイズを持ち、マスク5の全体に磁力を及ぼせるようになっている。そして、この永久磁石4は支持台8に取り付けられて、スライド機構7によってスライド移動する。
【0030】
スライド機構7は基板ホルダ2の裏面側に設けられ、例えば図示しないモータにより駆動される送りねじ7aと、永久磁石4が取り付けられた支持台8に設けたナット部8aに組合わせによりにより、送りねじ7aの回転により永久磁石4の位置を可変としたものである。
【0031】
これにより、支持台8に取り付けられた永久磁石4は、基板ホルダ2に保持される基板3に取り付けられるマスク5に対して、接近および離間する方向に移動する。また、スライド機構7は、図示しないモータの回転速度を制御することで、永久磁石4の移動速度を制御できるようになっている。
【0032】
なお、スライド機構7の構成としてはこれに限るものではないが、磁性体であるマスク5との距離によらず、任意の速度制御が可能となるように、永久磁石4の磁力に打ち勝って該永久磁石4の位置が保持できるような機構が必要である。
【0033】
図2は本実施の形態の薄膜形成装置1の全体構成図で、以下に薄膜形成装置1のその他の部位の構成について説明する。なお、本実施の形態の薄膜形成装置1は、低真空としたチャンバー11内に気相の有機原料をキャリアガスを用いて輸送して基板3に有機膜を形成する有機気相堆積法(organic vapor phase deposition)と呼ばれる方式を採用したものである。
【0034】
薄膜形成装置1は、チャンバー11と、有機原料を気化または昇華させる気化昇華室12と、気化昇華室12とチャンバー11をつなぐ原料ガス輸送管13を備える。図1に示すようなマスク固定装置6を備えた基板ホルダ2は、チャンバー11内に設けられる。この基板ホルダ3は、冷却手段として、例えば冷却管14から供給される冷却水を循環させる機構を有し、保持している基板3を裏面側(有機膜形成面と反対の面)から冷却する。
【0035】
図3は図2に示す薄膜形成装置1に組み込まれたマスク固定装置6の斜視図、図4はマスク固定装置6の側面図である。図1に示す薄膜形成装置1は、基板ホルダ2の裏面側に冷却管14を通す軸2bが設けられている。また、この軸2bは、後述するように、基板ホルダ2を回転動作させる機構を設けた場合の回転中心となる。このため、永久磁石4はこの軸2bが通る穴部4aが設けられる。
【0036】
そして、永久磁石4は、図3および図4に実線で示すように、基板ホルダ2の裏面に密着した位置から、図4に二点鎖線で示すように、基板ホルダ2から所定の距離だけ離れた位置まで、基板ホルダ2の裏面との平行関係を保持したまま、スライド機構7によって基板ホルダ2に対して接近および離間する方向にスライド移動する。
【0037】
図2に戻り、チャンバー11には圧力計15と排気管16が設けられる。この排気管16に排気手段を構成する図示しない真空ポンプが接続され、圧力計15の出力をフィードバックして、チャンバー11内の圧力が所定の低真空を保つように制御される。
【0038】
ここで、図示しないがチャンバー11にヒータと温度計を設け、チャンバー11内の温度が、基板3に吸着する前の有機原料が固化しないような温度を保つように制御されるようにしてもよい。なお、チャンバー11に対して基板3を出し入れ自在とするため、例えばチャンバー11を開閉構造をもつ分割構造とし、閉じたときは気密性が保たれる構成とする。
【0039】
気化昇華室12は、気化昇華手段を構成し、例えば抵抗加熱法により有機原料を気化または昇華させるもので、チャンバー等の外気と隔離できる容器内にボート形状の原料容器17を備えたものである。また、この原料容器17に通電する図示しない通電機構を備える。
【0040】
原料容器17は、高融点でかつ有機原料と反応しない例えばTa(タンタル)等の材質で作られる。この原料容器17に通電すると、該原料容器17が抵抗となって発熱する。これにより原料容器17に固相(粉末状)の有機原料18を入れて通電すると、原料容器17が発熱することにより有機原料18が間接的に加熱され、気化または昇華する。これにより、H2OやO2等の有機原料を変質させる物質から一切隔離された気化昇華室12内は有機原料のガスで満たされる。
【0041】
気化昇華室12には圧力計19が設けられる。気化昇華室12において有機原料18が減少すると、気化昇華室12内の圧力が低下する。このため、気化昇華室12に圧力計19を設けて気化昇華室12内の圧力を測定し、圧力の低下を検出すると原料補充の指示を出す等の制御によって、有機原料18が枯渇する前に補充が行えるようにする。
【0042】
ここで、本実施の形態では、独立した気化昇華室12が2組設けられる。これら気化昇華室12のそれぞれには供給管20が接続される。各供給管20にはそれぞれ流量コントローラ21が設けられる。また、各供給管20はタンク22に接続される。タンク22には、キャリアガスとして用いるため、各種有機原料に対して不活性なN2やAr(アルゴン)等のガスが入れられる。そして、流量コントローラ21により、気化昇華室12に送るキャリアガスの流量が独立して制御される。以上説明した気化昇華室12およびこの気化昇華室12にキャリアガスを供給する機構によって、キャリアガス導入手段が構成される。
【0043】
各気化昇華室12には原料ガス輸送手段を構成する原料ガス輸送管13が接続される。この原料ガス輸送管13はチャンバー11とも接続され、原料ガス輸送管13のチャンバー11内の端部には、基板3と対向する位置に放出手段を構成するインジェクター23が設けられる。
【0044】
各供給管20の流量コントローラ21より下流側、気化昇華室12および原料ガス輸送管13にはヒータ24が設けられる。また、気化昇華室12および原料ガス輸送管13には温度センサ25a,25bが設けられる。これにより、キャリアガスや原料ガスの温度が、有機原料が固化しない温度を保つようにヒータ24が制御される。
【0045】
なお、図示しないが、気化昇華室12には、有機原料18の加熱温度を制御するために、原料容器17の温度を測定する熱電対が設けられる。また、原料容器17へ通電する際の電流値を計測する電流計が設けられる。これにより、原料容器17の温度や原料容器17への通電電流値が監視され、有機原料18が気化または昇華する温度が保たれるように制御される。また、気化昇華室12の圧力および温度を測定することで、有機原料18の気化または昇華量を一定に保つように制御される。
【0046】
図5は基板3およびマスク5の取り付け過程を示す説明図で、次に、基板ホルダ2に基板3およびマスク5を取り付ける動作について説明する。さて、2つの磁極間に働く磁力は、両磁極間の距離の2乗に反比例し、両磁極の強さの積に比例するというクーロンの法則が知られている。すなわち、F(N)を磁極間に働く力、m1,m2(wb)を磁極の強さ、ここではm(wb)を永久磁石4の磁力、r(m)を磁極間の距離、ここでは、永久磁石4とマスク5との距離とすると、以下の(1)式の関係が成り立つ。
F=1/4πμ×(m1・m2)/R2=6.33×104×m/r2・・(1)
【0047】
(1)式より、永久磁石4とマスク5の距離が離れて行くと、永久磁石4のマスク5に及ぼす磁力は急速に小さくなることが判る。よって、永久磁石4とマスク5の距離、すなわち、永久磁石4と基板ホルダ2の距離をある速度で任意に可変とすることで、磁力の影響を受けることなくマスク5のアライメントを行えるようにするとともに、マスク5に急激に磁力の影響を与えることなく徐々に固定できるようにしたものである。
【0048】
まず、基板3およびマスク5を取り付ける前、スライド機構7は、図5(a)に示すように、永久磁石4を基板ホルダ2から離れた位置に移動させる。この永久磁石4の位置は、永久磁石4の磁力が基板ホルダ2にセットされた基板3上のマスク5のアライメントに影響しない距離である。
【0049】
このように、永久磁石4を基板ホルダ2から離した状態で、まず、基板ホルダ2に基板3をセットする。基板3は、位置決めピン2aに辺を突き当ててセットすることで、基板ホルダ2に対する位置決めが行われる。
【0050】
次に、図5(b)に示すように、基板ホルダ2にセットされた基板3上でマスク5を保持してアライメントを行う。例えば、マスク5の位置をCCDカメラ26で監視しながら、マスク5を基板3の面に対して水平な面で回転およびX,Y方向等にスライド移動させて、基板3に対するマスク5の位置決めを行う。
【0051】
そして、図5(c)に示すように、位置決めを行ったマスク5を基板3上にセットする。このとき、永久磁石4はマスク5のアライメントに影響を及ぼさない位置に退避させたままであるので、図5(b)に示すアライメント時に、永久磁石4の磁力に抗して位置決めを行う必要がなく、正確な位置決めが行える。また、図5(c)に示すようにマスク5を基板3上にセットするときも、永久磁石4の磁力でマスク5が基板3方向に引っ張られることがないので、アライメントで位置決めした姿勢を保持したまま、基板3にセットできる。
【0052】
次に、図5(d)に示すように、スライド機構7により永久磁石4を基板ホルダ2に近づける方向に移動させる。このときの移動速度vは、一定でもよい。また、基板ホルダ2と永久磁石との距離をrとしたとき、v∝r2の関係で変化させるようにしてもよい。すなわち、基板ホルダ2と永久磁石4との距離が近づく程、移動速度を遅くするような制御を行うとよい。
【0053】
このように、基板ホルダ2との距離が近づく程、永久磁石4の移動速度を遅くするように速度制御を行うことで、基板3に対してマスク5をゆっくりと密着させながら、固定することができる。これにより、基板3とマスク5の固定時に起きるマスク5の位置ずれを防止できる。また、永久磁石4とマスク5との距離が離れているときは、磁力の影響が弱いので、移動速度を早くすることで、マスク5の固定に要する時間の増大を防ぐことができる。そして、図5(e)に示すように、永久磁石4を基板ホルダ2の裏面に密着させる位置まで移動させると、スライド機構7による永久磁石4の移動を停止する。これにより、永久磁石4に吸着されてマスク5は基板3の表面側に保持される。
【0054】
次に、薄膜形成装置1における有機膜形成動作を図2を用いて説明する。有機気相堆積法における有機膜形成工程は、有機原料を気化または昇華させる気化昇華工程、キャリアガスを導入するキャリアガス導入工程、キャリアガスを用いて原料ガスを基板3上に輸送する原料ガス輸送工程、基板3上への有機膜堆積工程および排気工程で構成される。
【0055】
気化昇華工程は気化昇華室12で行われる。この気化昇華工程では、有機原料18が入れられた原料容器17に通電し、原料容器17の抵抗発熱で有機原料18を間接的に加熱して気化または昇華させて、原料ガスを生成する。
【0056】
これにより、H2OやO2等の有機原料を変質させる物質から一切隔離された気化昇華室4内は原料ガスで満たされる。そして、気化昇華工程では、原料容器17の温度や原料容器17への通電電流値が監視され、有機原料18の気化または昇華量を一定に保つように制御される。さらに、気化昇華室12内の圧力が圧力計15で監視され、圧力の低下を検出すると、原料補充の指示を出すように制御される。
【0057】
キャリアガス導入工程は気化昇華室12で行われる。このキャリアガス導入工程では、原料ガスの希釈および輸送のためのキャリアガスの導入が行われる。すなわち、各種有機原料に対して不活性なガスが、タンク22からキャリアガスとして気化昇華室12に送り込まれる。タンク22と各気化昇華室12を接続する供給管20にはそれぞれ流量コントローラ21が設けられており、流量が制御されたキャリアガスが気化昇華室12に送り込まれる。そして、気化昇華室12に送り込まれたキャリアガスと原料ガスが混合し、キャリアガスを用いて原料ガスが原料ガス輸送管13へ送られる。
【0058】
ここで、キャリアガス導入工程では、気化昇華室12内の原料ガスの温度低下による有機原料の固化を避けるため、ヒータ24により供給管20を加熱することで、キャリアガスの温度を制御する。また、流量コントローラ21により、キャリアガスの供給量が一定となるように制御する。このように、気化昇華室12に供給するキャリアガスの量を一定に保ち、気化昇華室12で有機原料18を気化または昇華させる量を一定に保つことで、原料ガス輸送管13に送り込む原料ガスの量を一定に保つことができる。これにより、気化昇華工程で上述したように気化昇華室12の圧力を監視することで、有機原料18の減少を圧力の低下として検出することができ、有機原料18が枯渇する前に補充ができる。
【0059】
原料ガス輸送工程は、原料ガス輸送管13で行われる。原料ガス輸送工程では、キャリアガスを用いて原料ガスが原料ガス輸送管13を輸送される。そして、原料ガス供給管13を輸送された原料ガスは、インジェクター23からチャンバー11内に放出される。
【0060】
この原料ガス輸送工程では、上述したキャリアガス導入工程において供給するキャリアガスの流量を増加させると、輸送する原料ガスの量を増加させることができる。これにより、基板3へ供給する原料ガスの量を増加させて、基板3上での成膜速度を向上させることが可能となる。このように、有機気相堆積法では、成膜レートの制御を、有機原料18の気化あるいは昇華温度のみによる制御ではなく、キャリアガスの流量制御により行えるので、成膜レートの精密な制御が可能となる。
【0061】
また、原料ガス輸送工程では、原料ガス輸送管13内の原料ガスの温度低下による有機原料の固化を避けるため、ヒータ24により原料ガス輸送管13を加熱することで原料ガスの温度を制御する。
【0062】
有機膜堆積工程は、チャンバー11で行われる。有機膜堆積工程では、上述した原料ガス輸送工程で原料ガス輸送管13を輸送されてインジェクター23から放出された原料ガスが基板3に吸着して有機膜を形成する。
【0063】
さて、原料ガスは有機原料が気相の状態を保つため、例えば250℃程度の温度となっている。このため、この原料ガスが供給される基板3の温度が上昇する。そこで、有機膜堆積工程では、基板ホルダ2に冷却管14で冷却水を供給して、基板3が例えば室温程度の温度を保つように温度制御を行う。
【0064】
このように、基板3の温度を室温付近に保って有機膜の形成が可能であるので、基板3に吸着した有機原料は、高温のガスの状態から急速冷却されることで、非晶質または微結晶な良質な有機膜が形成される。これにより、基板3上に堆積した有機膜の一部あるいは全部が結晶化してしまうことに伴う電気特性の劣化や光学特性の劣化を防ぐことができる。また、基板3の温度を室温程度に保てることから、基板3として熱に弱いプラスチック基板を用いることも可能となる。よって、本実施の形態の薄膜形成装置1では、フレキシブルディスプレイを構成する有機EL発光素子を製作できることになる。
【0065】
なお、有機原料の種類によっては、基板3の温度を100℃程度とした方が良質な有機膜が形成されるものもあるので、基板ホルダ2に図示しないヒータ等の加熱手段を組み込む構成とすることも考えられる。また、基板ホルダ2に図2に示すような冷却管14を用いた冷却手段と図示しないヒータを用いた加熱手段の両方を組み込み、使用する有機原料にあわせてどちらかを選択的に使用するようにしてもよい。
【0066】
排気工程はチャンバー11で行われる。排気工程では、上述した各工程に先立ち、基板3が収納されたチャンバー11を原料ガスの流れを制御し得る102〜103Pa程度の低真空に保つ。また、有機膜堆積工程で発生した残留ガスを排気する。
【0067】
さて、インジェクター23に対して基板3の位置を固定して成膜を行うよりも、基板3を例えば回転動作させながら成膜を行う方が膜分布が均一となる。このため、図2等の薄膜形成装置1において、基板ホルダ2を駆動する機構を備えると良い。
【0068】
図6は基板3の動作例を示すチャンバー2の破断斜視図である。なお、基板ホルダ2やチャンバー11の形状は、さまざまな形状が考えられるので、図6(a)では断面形状が円形のチャンバー11を、また、図6(b)では断面形状が四角形のチャンバー11を示している。図6(a)に示す構成では、基板ホルダ2は軸2bを中心に図示しない駆動手段に駆動されて回転する機構を有し、回転中心Oに基板3の中心が一致するようにこの基板3を保持する機構を備えている。ここで、基板3の中心は対角線の交点とする。これにより、図示しない駆動手段により基板ホルダ6が回転すると、基板3は基板ホルダ6の回転中心Oを軸に自転することになる。
【0069】
そして、インジェクター23から放出された原料ガスは基板3上へと拡散供給されるので、基板3が回転動作(自転)することで、基板3に形成される有機膜の膜分布が均一となる。
【0070】
図6(b)に示す構成では、チャンバー11内にリニアモータ等を利用した駆動機構27に駆動されてスライド移動する基板ホルダ2を設ける。以上の構成において、有機膜堆積工程では、基板ホルダ2をスライド移動させながら、インジェクター23から原料ガスを放出する。これにより、基板3の全面に原料ガスを供給して有機原料を堆積させることができるので、基板3の面内および画素内の膜分布が均一化される。なお、図示しないが、図6(a)の回転機構と図6(b)のスライド機構を組み合わせて、基板3がスライド移動しながら回転するような構成としてもよい。
【0071】
以上説明したように、インジェクター23に対する基板3の回転動作やスライド動作を行うことで、基板3の面内および画素内の膜分布の均一性が向上する。また、基板3を動作させる場合においても、図2等に示すように基板3を冷却する機構を設けることで、より良質な有機膜が作成できる。
【0072】
そして、基板3を回転やスライド移動させる際、図1に示すようにマスク5を永久磁石4で保持することで、マスク5の位置ずれに起因するパターンニング不良の発生が抑えられる。
【0073】
図7は第2の実施の形態の薄膜形成装置の要部構成を示す説明図で、図7(a)は斜視図、図7(b)は側面図である。第2の実施の形態の薄膜形成装置では、マスク固定装置30として、マスク5を基板ホルダ2の表面側から固定する把持手段としてのマスククランプ機構31を付加する。
【0074】
マスククランプ機構31は、マスク5の図示しないスリット形成部が開口した枠部32と、この枠部32をスライド移動させるクランプスライド機構33を供える。ここで、枠部32は全体が磁性材料で構成されるものか、あるいは一部に磁性材料の部材が設けられた構成とする。
【0075】
以下、第2の実施の形態の薄膜形成装置において、基板ホルダ2に基板3およびマスク5を取り付ける動作について説明する。基板3およびマスク5を取り付ける前、永久磁石4側のスライド機構7は、図5(a)に示すように、永久磁石4を基板ホルダ2から離れた位置に移動させる。
【0076】
このように、永久磁石4を基板ホルダ2から離した状態で、まず、基板ホルダ2に基板3をセットする。基板3は、図1に示す位置決めピン2aに辺を突き当ててセットすることで、基板ホルダ2に対する位置決めが行われる。
【0077】
次に、図5(b)に示すように、基板ホルダ2にセットされた基板3上でマスク5を保持してアライメントを行う。例えば、マスク5の位置をCCDカメラ26で監視しながら、マスク5を基板3の面に対して水平な面で回転およびX,Y方向等にスライド移動させて、基板3に対するマスク5の位置決めを行う。
【0078】
そして、図5(c)に示すように、位置決めを行ったマスク5を基板3上にセットするとともに、図7に示すように枠部32でマスク5を押さえる。このとき、永久磁石4はマスク5のアライメントに影響を及ぼさない位置に退避させたままであるので、マスク5のアライメント時に、永久磁石4の磁力に抗して位置決めを行う必要がなく、正確な位置決めが行える。また、マスク5を基板3上にセットするときも、永久磁石4の磁力でマスク5が基板3方向に引っ張られることがないので、アライメントで位置決めした姿勢を保持したまま、基板3にセットできる。
【0079】
次に、図5(d)に示すように、スライド機構7により永久磁石4を基板ホルダ2に近づける方向に移動させる。このときの移動速度vは、一定でもよい。また、基板ホルダ2と永久磁石との距離をrとしたとき、v∝r2の関係で変化させるようにしてもよい。すなわち、基板ホルダ2と永久磁石4との距離が近づく程、移動速度を遅くするような制御を行うとよい。
【0080】
このように、基板ホルダ2との距離が近づく程、永久磁石4の移動速度を遅くするように速度制御を行うことで、基板3に対して枠部32およびマスク5をゆっくりと密着させながら、固定することができる。これにより、基板3とマスク5の固定時に起きるマスク5の位置ずれを防止できる。また、永久磁石4と基板ホルダ2との距離が離れているときは、磁力の影響が弱いので、移動速度を早くすることで、マスク5の固定に要する時間の増大を防ぐことができる。そして、図5(e)に示すように、永久磁石4を基板ホルダ2の裏面に密着させる位置まで移動させると、スライド機構7による永久磁石4の移動を停止する。これにより、枠部32は永久磁石4に吸着されてマスク5は基板3の表面側に保持される。
【0081】
このように、マスククランプ機構31を設けることで、マスク5として非磁性材料から構成されるものを用いる場合でも、枠部32を永久磁石4で吸着してマスク5を固定することができる。
【0082】
なお、上述した第1および第2の実施の形態の薄膜形成装置は、有機気相堆積法を用いた構成で説明したが、マスク固定装置が組み込まれる薄膜形成装置としては、図11に示すような真空蒸着装置でも適用可能である。
【0083】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、基板上にパターン形成用のマスクを載せ、薄膜を形成する薄膜形成装置において、基板を保持する保持手段と、この保持手段の基板保持面の裏面側に設けられ、保持手段に保持された基板上のマスクを吸着する永久磁石と、この永久磁石を、マスクに対して接近および離間する方向に移動させる移動手段とを備えたものである。
【0084】
これにより、永久磁石を基板上のマスクから離れた位置で保持しておき、徐々に永久磁石をマスクに近づけて行くことで、永久磁石の磁力を徐々にマスクに及ぼして吸着できるようになり、マスクの位置ずれが防止される。そして、マスクの位置ずれが防止できることで、パターンニング不良の発生を抑えることができる。
【0085】
また、マスクの保持は永久磁石で行い、かつ、この永久磁石の位置を可変とする機構を備えれば良いので、装置構成の簡略化が図れ、装置の低コスト化やコンパクト化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の薄膜形成装置の要部構成を示す斜視図である。
【図2】本実施の形態の薄膜形成装置の全体構成図である。
【図3】図2に示す薄膜形成装置に組み込まれたマスク固定装置の斜視図である。
【図4】マスク固定装置の側面図である。
【図5】基板およびマスクの取り付け過程を示す説明図である。
【図6】基板の動作例を示すチャンバーの破断斜視図である。
【図7】第2の実施の形態の薄膜形成装置の要部構成を示す斜視図である。
【図8】有機EL素子の構造の一例を示す説明図である。
【図9】有機ELカラーディスプレイの概要を示す平面図である。
【図10】有機ELカラーディスプレイの要部斜視図である。
【図11】真空蒸着装置の基本構成を示す説明図である。
【図12】従来のマスク固定装置の説明図である。
【符号の説明】
1・・・薄膜形成装置、2・・・基板ホルダ、2a・・・位置決めピン、2b・・・軸、3・・・基板、4・・・永久磁石、4a・・・穴部、5・・・マスク、5a・・・スリット、6・・・マスク固定装置、7・・・スライド機構、7a・・・送りねじ、8・・・支持台、8a・・・ナット部、11・・・チャンバー、12・・・気化昇華室、13・・・原料ガス輸送管、14・・・冷却管、15・・・圧力計、16・・・排気管、17・・・原料容器、18・・・有機原料、19・・・圧力計、20・・・供給管、21・・・流量コントローラ、22・・・タンク、23・・・インジェクター、24・・・ヒータ、25a,25b・・・温度センサ、26・・・CCDカメラ、27・・・駆動機構、30・・・マスク固定装置、31・・・マスククランプ機構、32・・・枠部、33・・・クランプスライド機構
Claims (11)
- 基板上にパターン形成用のマスクを載せ、薄膜を形成する薄膜形成装置において、
前記基板を保持する保持手段と、
前記保持手段の基板保持面の裏面側に設けられ、前記保持手段に保持された前記基板上の前記マスクを吸着する永久磁石と、
前記永久磁石を、前記マスクに対して接近および離間する方向に移動させる移動手段と
を備えたことを特徴とする薄膜形成装置。 - 前記移動手段は、前記基板上に載せられた前記マスクに対して、徐々に前記永久磁石を接近させて前記マスクを固定する
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 前記移動手段は、前記永久磁石の移動速度を前記マスクとの距離に応じて変更する
ことを特徴とする請求項2記載の薄膜形成装置。 - 前記保持手段の前記基板保持面側に、前記永久磁石に吸着されて前記マスクを保持する把持手段を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 前記保持手段を収納するチャンバーと、
有機原料を気相に変化させて原料ガスを生成する気化昇華手段と、
前記原料ガスとキャリアガスを混合するキャリアガス導入手段と、
前記キャリアガスを用いて前記原料ガスを輸送する原料ガス輸送手段と、
前記原料ガス輸送手段で輸送された前記原料ガスを前記チャンバー内に放出する放出手段と、
前記チャンバーの排気を行う排気手段と
を備えたことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 前記保持手段は、前記マスクが取り付けられた前記基板を回転させる
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 前記保持手段は、前記マスクが取り付けられた前記基板をスライド移動させる
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 前記保持手段は、前記マスクが取り付けられた前記基板をスライド移動させながら回転させる
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 前記保持手段に、前記マスクが取り付けられた前記基板の裏面を冷却する冷却手段を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 前記保持手段に、前記マスクが取り付けられた前記基板の裏面を加熱する加熱手段を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。 - 前記保持手段に、前記マスクが取り付けられた前記基板の裏面を冷却あるいは加熱する冷却加熱手段を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の薄膜形成装置。
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