JP2004078123A - 多孔質プラスチック光伝送体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造容易であるとともに耐熱性、難燃性、耐薬品性および耐溶剤性に優れ、低伝送損失かつ高伝送帯域を有する、新規な多孔質プラスチック光伝送体、およびその製造方法の提供。
【解決手段】実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体からなる光伝送体であって、少なくとも該光伝送体の軸芯部を包囲構成する中空管状部に、複数の空孔を有する多孔質プラスチック光伝送体。たとえば光ファイバなど。
【選択図】図8
【解決手段】実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体からなる光伝送体であって、少なくとも該光伝送体の軸芯部を包囲構成する中空管状部に、複数の空孔を有する多孔質プラスチック光伝送体。たとえば光ファイバなど。
【選択図】図8
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバなどとして使用される光伝送体、詳しくは耐熱性、難燃性、耐薬品性および耐溶剤性に優れ、低伝送損失かつ高伝送帯域を有する、新規な多孔質プラスチック光伝送体、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバは、光伝播媒体として優れた特性を有するが、従来、特に広い波長にわたって優れた光伝送性を有する無機ガラス系材料からなる光ファイバが使用されている。また硬くて脆い無機ガラス系材質に対し、機械特性および成形性に柔軟性のあるプラスチック材料からなる光ファイバ(光ファイバ素線)の実用化も熱心に進められている。
【0003】
従来、光ファイバは、高屈折率コア(芯)材料を、これより低屈折率のクラッド(鞘)材料で包囲し、屈折率の異なる材料の組み合わせでコア−クラッド構造を形成した屈折率段階型光ファイバが一般的である。このような構造のプラスチック光ファイバは、多く提案され、一部実用化されているが、具体的には、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレンなどの光透過性の良好なポリマーをコア基材とし、該コア基材より屈折率が小さく、かつ実質的に透明な含フッ素ポリマーなどをクラッド基材としたものが知られている。またコアおよびクラッドのいずれの材料も含フッ素樹脂としたプラスチック光ファイバも提案されている(特開平2−244007)。
【0004】
また上記屈折率段階型のコア−クラッド構造とともに、軸心から円周方向に向かう半径方向で材料分布させることにより屈折率を指数的に減衰させた屈折率分布型(GI型)光ファイバも知られている(たとえば「化学と工業」第45巻第7号1261−1264 (1992)、特開平5−173026、WO94/04949、WO94/15005など)。
【0005】
さらに空孔を含む構造の光ファイバ(ホーリーファイバ)が知られている。たとえばシリカガラス単一材料中に空気を含ませた光ファイバは、低屈折率空孔部の存在により全反射によって光が導波する全反射型導波型ホーリーファイバとして知られている。
近年、上記空孔が長軸方向に並列延在する空孔が周期的配列することによりフォトニック結晶構造を構成したフォトニッククリスタルファイバが注目を集めつつある。フォトニック結晶ファイバの1つは、コア−クラッド構造を有し、クラッドに空孔を存在させることでクラッドの実効屈折率をコア部屈折率よりも低下させ、全反射により光を導波する全反射型ホーリーファイバである。
【0006】
またフォトニッククリスタルファイバのうちでも、特に大きな波長分散を発現するものとして、上記フォトニック結晶構造を構成する空孔の周期的配列に対しコア部が欠陥を構成し、かつ該コア部を導波する光の周波数に対しフォトニック結晶ファイバがフォトニックバンドギャップ(PBG)を発現する導波原理が注目されている。
このPBGを導波原理とするファイバでは、PBGに属する周波数と伝播定数を有する光は、クラッド内で指数的に減衰して大きな振幅を持てないが、周期性欠陥であるコアでは大きな振幅を持てるため光はコアに局在する。このPBGファイバでは、空孔の周期性を破るものであれば、コアは中空構造でもよく、この点で従来の高屈折率コア構造と大きく異なる。
フォトニッククリスタルファイバは、孔の大きさ、数、配置によって、広帯域シングルモード動作を達成することが可能である。
【0007】
上記のようなフォトニッククリスタルファイバを含むホーリーファイバとしては、石英ファイバが知られており、その製造方法としては、SiO2 を主体としてなる円柱体を準備し、その円柱体の軸芯部周辺に長軸方向に貫通する細穴を多数設けることにより中実構造のプリフォームを作製し、そのプリフォームを長軸方向に延伸(線引き)して細孔化し、光ファイバとする方法(1)がある。
また多数のSiO2 製キャピラリを最密充填状態に束ね、隣接するキャピラリの外側面同士を融着一体化させることによりプリフォームを作製し、そのプリフォームを線引きするフォトニッククリスタルファイバの製造方法(2)も提案されている(特開2002−97034)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら無機ガラス系材質は硬くて脆いため本質的に加工性が悪く、また無機ガラス系光ファイバは折れやすく、高価である。特に上記のように細径の円筒体中に複数の微細な空孔を周期配列させた構造を有するフォトニッククリスタルファイバは、直接製造することが困難であり、通常最終製品と断面相同なプリフォームを線引きして製造するが、無機ガラス材料からはプリフォームの作製も容易ではない。
たとえば上記方法(1)では、SiO2 を主体とする円柱体に多数の細穴を開けると、隣接する細穴同士の仕切は極めて薄く、加工中に割れたりすることもあり、プリフォームの作製が極めて困難である。また上記方法(2)では、融着一体化に使用する細いキャピラリは扱いにくく、またクリーン度を維持しにくいため最終製品の伝送損失を増加させやすいだけでなく、最密充填状態に束ねられた多数のSiO2 キャピラリを、その形態を保持したまま融着一体化させることは極めて困難である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では、特に複数の空孔を有する構造を製造する際に、SiO2 などの硬く脆い材質に対して機械特性および成形性に柔軟性がある特定のプラスチック材料を用いて上記課題を解決している。すなわち実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体を用いれば、所望する最終製品が複数の空孔を有する微細構造の光伝送体であっても、そのプリフォームを容易に製造することができ、さらにプリフォームの線引き加工も容易である。
なおPMMAを用いた多孔質プラスチック光ファイバは提案されており、たとえば上記方法(2)により作製することが知られているが、実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体からなる多孔質プラスチック光ファイバは知られていない。しかも含フッ素重合体を用いれば、C−H結合伸縮振動による倍音吸収がおきないため、PMMAなどの有機ポリマーに比べ近赤外領域の光伝送も可能な光伝送体が得られるという格別な効果を奏する。
【0010】
したがって本発明は、実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体からなる光伝送体であって、少なくとも該光伝送体の軸芯部を包囲構成する中空管状部に、複数の空孔を有する多孔質プラスチック光伝送体である。
本発明において、実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体(以下、単に含フッ素重合体と略称することもある)は、含フッ素環構造を含むものが好ましく、さらには上記含フッ素環構造を主鎖に有する含フッ素重合体が好ましい。
好ましい含フッ素環構造として、環員エーテル結合を含んでいてもよい含フッ素脂環構造が挙げられる。
【0011】
上記本発明の具体的な構造例として、以下の態様が挙げられる。
1)複数の空孔が軸芯部を含む光伝送体全体にランダムに存在する多孔質プラスチック光伝送体。
2)複数の空孔が、含フッ素重合体からなる光伝送体の長軸方向に並列して延在し、かつ光伝送体の直径断面において、軸芯部を含み周期的に配列したフォトニック結晶構造を形成する多孔質プラスチック光伝送体。
3)上記1)または2)の態様において、軸芯部の空孔が存在しない中実構造を有する多孔質プラスチック光伝送体。
【0012】
4)上記2)の態様において、軸芯部が、上記空孔の配列周期性をやぶる中実構造または中空構造であって、該軸芯部が上記フォトニック結晶構造の欠陥を構成する多孔質プラスチック光伝送体。
5)上記4)の態様は、フォトニック結晶構造が、上記中空または中実の軸芯部を導波する光の周波数に対してフォトニックバンドギャップ(PBG)を発現する、PBGを導波原理とした多孔質プラスチック光伝送体である。
【0013】
本発明では、上記多孔質プラスチック光伝送体を製造するためのものであって、複数の空孔を管肉内に有する多孔質中空成形体を少なくとも含む、実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体からなるプリフォームも提供することができる。好ましくは延伸後、相同な径断面を有する延伸成形体(光伝送体)が得られるプリフォームである。
【0014】
上記多孔質プラスチック光伝送体の製造方法を、具体的にいくつか以下に列挙する。たとえば延伸に供する成形体(プリフォーム)を製造する方法としては、
A)含フッ素重合体を、気体との接触下に押出成形する方法
B)含フッ素重合体と、他の物質との共押出成形品から、他の物質を除去する方法が挙げられる。
これら方法A),B)では、適切な成形型を用いることにより、長軸方向に延在した複数の空孔を有する成形体を得ることができる。さらに該成形体として、プリフォームだけでなく、多孔質プラスチック光伝送体を直接製造することもできる。
【0015】
多孔中空プリフォームの製造方法としては、さらに
C)含フッ素重合体から成形された中空管に、気体あるいは揮発性低分子からなる発泡剤を作用させるか、あるいは予め該発泡剤を含ませた含フッ素重合体から中空管を発泡成形する方法が挙げられる。
上記A)ないしC)の方法では、適切な成形型を用いることにより、長軸方向に延在した複数の空孔を有する成形体を得ることができる。
【0016】
また長軸方向に延在した複数の空孔を有するプリフォームを製造する方法としては、
D)筒状容器の複数本の細長部材が並列配置された内部空間に、含フッ素重合体を溶融して流入して固化させるか、あるいは少なくとも該含フッ素重合体を得るためのモノマーを含む液体を流入して重合固化させ、得られた筒状ロッドから上記細長部材を除去する方法
E)含フッ素重合体からなる筒状中実ロッドに、機械的に穴を開ける方法
F)含フッ素重合体からなる複数本のキャピリを束ね、そのままの形態で融着一体化する方法が挙げられる。
【0017】
上記D)ないしF)において、適切な成形型を用いることにより、軸芯中空および/または中実の成形体を得ることができる。
【0018】
上記プリフォームを長軸方向に延伸する多孔質プラスチック光伝送体の製造方法も提供することができる。
【0019】
また上記プリフォームが中空管構造である場合には、該プリフォームの中空部に、前記含フッ素重合体からなる中実ロッドを嵌入しながら、あるいは前記多孔中空プリフォームに前記中実ロッドを嵌入した後、長軸方向に延伸することにより中実構造の多孔質プラスチック光伝送体を得ることができる。
【0020】
本発明の多孔質プラスチック光伝送体は、前記複数の空孔を有する中空管層の外周に、さらに孔を含まない被覆層を1または複数層有していてもよい。
【0021】
本発明では、上記多孔質プラスチック光伝送体は具体的に光ファイバである。
該光ファイバを2本以上束ねたバンドルファイバ、さらに光ファイバを2本以上、1本のケーブル内に収容した多芯ケーブルも提供される。
また本発明では、多孔質プラスチック光伝送体として、光導波路、スイッチ、ロッドレンズなどを挙げることができ、これらは上記プリフォームを適用して得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下本発明を具体的に説明する。
本発明において、光伝送体は、具体的に光ファイバ、光導波路、スイッチ、ロッドレンズなどである。
本発明の多孔質プラスチック光伝送体は、多孔構造を後述する特定成形材料で成形した新規な光伝送体であって、少なくとも該光伝送体の軸芯部を包囲構成する中空管状部に、複数の空孔を有する多孔構造を有することを特徴としている。
本発明の光伝送体は、上記多孔構造を有していれば、光の導波原理は、全反射型、屈折率段階型、PBGを導波原理とするものなど特に制限されない。
また空孔の数、形、配置、光伝送体の軸芯部構造、軸芯部の大きさ、光伝送体の大きさ、たとえば光ファイバ素線の径なども特に限定されず、光伝送体の目的に応じて適宜所望設計することができる。また軸芯部が中実構造を有する場合には、多孔中空管層と同一の含フッ素重合体で形成されていてもよく、これとは別の含フッ素重合体で形成されていてもよい。また軸芯部が中空構造である場合には、その空孔断面形状は、円、多角形など種々適宜であればよい。
【0023】
たとえば本発明の光伝送体の軸芯部構造は、上記複数の空孔の配置により、中空管状部の中空部構造が決定され、該中空部を実装した中実コア−クラッド構造を形成していてもよく、該中空部に中空管状部と同様の多孔構造を形成していてもよく、中空部ままであってもよい。その具体例としては、上記に態様例1)ないし5)として説明したものが挙げられるが、以下に、いくつかの実施態様を説明するための径断面図を付して説明する。各図中、1は光伝送体、2は含フッ素重合体からなる中空管状層、3は空孔、4は中空管状層と異なる含フッ素重合体からなる中実軸芯部、5は中空軸芯部、6は被覆層、7はケーブルである。
1)複数の空孔が軸芯部を含む光伝送体全体にランダムに存在する多孔質プラスチック光伝送体。図1は、含フッ素重合体2からなる光伝送体1全体に空孔3がランダムに存在する、全反射型ホーリーファイバである。
【0024】
2)複数の空孔が、含フッ素重合体からなる光伝送体の長軸に並列延在し、かつ光伝送体の直径断面において、軸芯部を含み周期的に配列したフォトニック結晶構造を形成する多孔質プラスチック光伝送体。
図2は、複数の空孔3が光伝送体1全体に周期配列した構造の全反射型ホーリーファイバである。
【0025】
3)上記1)または2)の態様において、軸芯部の空孔が上記含フッ素重合体で実装された中実構造を有する多孔質プラスチック光伝送体。
図3および図4は、中実コア−空孔周期配列のクラッド層構造を有する全反射型ホーリーファイバであり、図3は、軸芯部を包囲して周期的に配列した複数の空孔3を有する中空管状層と、中空管状層と同じ含フッ素重合体2で軸芯部を中実した態様例であり、図4は、軸芯部を中空管状層と異なる含フッ素重合体4で中実した態様例である。
【0026】
4)上記2)の態様において、軸芯部が、上記空孔の配列周期性をやぶる中実構造または中空構造であって、該軸芯部が上記フォトニック結晶構造の欠陥を構成する多孔質プラスチック光伝送体。
5)上記4)の態様は、フォトニック結晶構造は、上記中空または中実の軸芯部を導波する光の周波数に対してフォトニックバンドギャップ(PBG)を発現するPBGを導波原理とする多孔質プラスチック光伝送体である。
PBGを導波原理とする態様例を図5および図6に示す。図5は、複数の空孔3がハニカム構造に周期配列したフォトニック結晶構造を有し、軸芯部に上記空孔の周期をやぶる中空5構造を有する。図6は、空孔3が六角格子構造でしたフォトニック結晶構造を有し、軸芯部に空孔3よりも大径の六角形状の空孔を有する。
【0027】
本発明の光伝送体を構成する含フッ素重合体は、実質的にC−H結合を有さない非結晶性の含フッ素重合体であれば特に限定されないが、含フッ素環構造を含むものが好ましい。含フッ素環構造としては具体的に、環員エーテル結合を含んでいてもよい含フッ素脂環構造(以下単に含フッ素脂環構造と略称することもある)、含フッ素イミド環構造、含フッ素トリアジン環構造または含フッ素芳香族環構造などが挙げられる。
【0028】
上記含フッ素環構造のうちでも、環員エーテル結合を含んでいてもよい含フッ素脂環構造および含フッ素ポリイミド環構造が好ましく、前者がより好ましい。
また特に、上記含フッ素環構造を主鎖に有する含フッ素重合体が好ましく、さらには該環構造を含む主鎖構成単位が、実質的に線状構造を形成して溶融成形可能なものが好ましい。とりわけ主鎖に含フッ素脂環構造を有する含フッ素重合体が好ましい。
以下にはまず、特に好ましい含フッ素重合体である含フッ素脂環構造を主鎖に有する含フッ素重合体について具体的に説明する。
【0029】
主鎖に含フッ素脂環構造を有する含フッ素重合体は、主鎖が炭素原子の連鎖からなり、かつその主鎖に含フッ素脂環構造を有する含フッ素重合体である。
主鎖に含フッ素脂環構造を有するとは、脂環を構成する炭素原子の1以上が主鎖を構成する炭素連鎖中の炭素原子であり、かつ脂環を構成する炭素原子の少なくとも一部にフッ素原子またはフッ素含有基が結合している構造を有することを意味する。
【0030】
本発明に係る含フッ素重合体の好ましい態様である含フッ素脂環構造を有する主鎖構成単位としては、たとえば下記のような構造が挙げられる。
【化1】
【0031】
上記各式中、lは0〜5、mは0〜4、nは0〜1、l+m+nは1〜6、o、p、qはそれぞれ0〜5、o+p+qは1〜6であり、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立に、F、Cl、CF3 、C2 F5 、C3 F7 またはOCF3 であり、X1 およびX2 は独立にF、ClまたはCF3 である。
【0032】
含フッ素脂環構造を有する重合体としては、具体的に、
▲1▼含フッ素脂環構造を有する単量体(環を構成する炭素原子と環を構成しない炭素原子間に重合性二重結合を有する単量体、または環を構成する炭素原子2個間に重合性二重結合を有する単量体)を重合して得られる重合体、
▲2▼2個以上の重合性二重結合を有する含フッ素単量体を環化重合して得られる主鎖に含フッ素脂環構造を有する重合体が好適である。
【0033】
上記含フッ素脂環構造を有する単量体は1個の重合性二重結合を有する単量体が好ましく、上記環化重合しうる含フッ素単量体は2個の重合性二重結合を有しかつ含フッ素脂環構造を有さない単量体が好ましい。
なお、以下含フッ素脂環構造を有する単量体と環化重合しうる含フッ素単量体以外の共重合性単量体を「他のラジカル重合性単量体」という。
【0034】
含フッ素重合体の主鎖を構成する炭素原子は単量体の重合性二重結合の2個の炭素原子から構成される。したがって、重合性二重結合を1個有する含フッ素脂環構造を有する単量体では、重合性二重結合を構成する2個の炭素原子の一方または両方の炭素原子が脂環を構成する原子となる。脂環を有さない、かつ2個の重合性二重結合を有する含フッ素単量体は、一方の重合性二重結合の1個の炭素原子と他方の重合性二重結合の1個の炭素原子が結合して環を形成する。結合した2個の炭素原子とそれらの間にある原子(ただし、側鎖の原子を除く)によって脂環が形成され、2個の重合性二重結合の間にエーテル性酸素原子が存在する場合は含フッ素脂肪族エーテル環構造が形成される。
【0035】
含フッ素脂環構造を有する単量体を重合して得られる主鎖に含フッ素脂環構造を有する重合体は、ペルフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)(PDDと略称する)、ペルフルオロ(2−メチル−1,3−ジオキソール)、ペルフルオロ(2−エチル−2プロピル−1,3−ジオキソール)、ペルフルオロ(2,2−ジメチル−4メチル−1,3−ジオキソール)などのジオキソール環員炭素にフッ素、トリフルオロメチル基ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基などのフッ素置換アルキル基を有するペルフルオロジオキソール類、ペルフルオロ(4−メチル−2−メチレン−1,3−ジオキソラン)(MMDと略称する)、ペルフルオロ(2−メチル−1,4−ジオキシン)などの含フッ素脂環構造を有する単量体を重合することにより得られる。
【0036】
またこの単量体とC−H結合を含まない他のラジカル重合性単量体とを共重合させることにより得られた主鎖に含フッ素脂環構造を有する重合体も用いられる。他のラジカル重合性単量体の重合単位の割合が多くなると含フッ素重合体の光の透過性が低下する場合があるので、含フッ素重合体としては、含フッ素脂環構造を有する単量体の単独重合体やその単量体の重合単位の割合が70モル%以上の共重合体が好ましい。
【0037】
C−H結合を含まない他のラジカル重合性単量体としては、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)などが挙げられる。
このようなタイプの市販の実質的にC−H結合を有さない非晶質の含フッ素重合体としては、上記ペルフルオロ−2,2− ジメチル−1,3− ジオキソール系重合体(商品名テフロンAF:デュポン社製)、ペルフルオロ−4− メチル−1,3− ジオキソール系重合体(商品名HYFLON AD:アウジモント社製)などがある。
【0038】
また、2個以上の重合性二重結合を有する含フッ素単量体を環化重合して得られる、主鎖に含フッ素脂環構造を有する重合体は、特開昭63−238111号公報、特開昭63−238115号公報などにより知られている。すなわち、ペルフルオロ(3−オキサ−1,5−ヘキサジエン)、ペルフルオロ(3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)(PBVEと略称)などの単量体を環化重合することにより、またはこのような単量体とテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)などのC−H結合を含まない他のラジカル重合性単量体とを共重合させることにより主鎖に含フッ素脂環構造を有する重合体が得られる。上記PBVEの環化重合では、2,6−位炭素の結合により前記式(I)で示される5員環エーテル構造を主鎖に有する重合単位が形成される。
【0039】
また2個以上の重合性二重結合を有する含フッ素単量体としては、上記以外にもたとえばPBVEの飽和炭素に置換基を有する単量体も好ましく、具体的にペルフルオロ(4−メチル−3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)(PBVE−4Mと略称)、ペルフルオロ(4−クロロ−3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)(PBVE−4Clと略称)、ペルフルオロ(5−メトキシ−3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)(PBVE−5MOと略称)、ペルフルオロ(5−メチル−3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)なども好ましい。他のラジカル重合性単量体の重合単位の割合が多くなると含フッ素重合体の光の透過性が低下する場合があるので、含フッ素重合体としては、2個以上の重合性二重結合を有する含フッ素単量体の単独重合体やその単量体の重合単位の割合が40モル%以上の共重合体が好ましい。
このようなタイプの実質的にC−H結合を有さない非晶質の含フッ素重合体の市販品としては「サイトップ」(旭硝子社製)がある。
【0040】
また、ペルフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)などの含フッ素脂環構造を有する単量体とペルフルオロ(3−オキサ−1,5−ヘキサジエン)、ペルフルオロ(3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)(PBVE)などの2個以上の重合性二重結合を有する含フッ素単量体とを共重合させることによっても主鎖に含フッ素脂環構造を有する含フッ素重合体が得られる。この場合も組み合わせによっては光の透過性が低下する場合があるので、2個以上の重合性二重結合を有する含フッ素単量体の重合単位の割合が30モル%以上の共重合体が好ましい。
【0041】
含フッ素脂環構造を有する重合体は、主鎖に環構造を有する重合体が好適であるが、全重合単位に対して環構造を有する重合単位を20モル%以上、好ましくは40モル%以上含有するものが透明性、機械的特性等の面から好ましい。
【0042】
また、含フッ素脂環構造を有する重合体はペルフルオロ重合体であることが好ましい。すなわち、炭素原子に結合する水素原子のすべてがフッ素原子に置換された重合体であることが好ましい。
しかし、ペルフルオロ重合体の一部のフッ素原子は塩素原子、重水素原子などの水素原子以外の原子に置換されていてもよい。塩素原子の存在は重合体の屈折率を高める効果を有することより、塩素原子を有する重合体は特に含フッ素重合体として使用できる。
【0043】
上記含フッ素重合体は、光伝送体が耐熱性を奏し、高温にさらされても軟化しにくくしたがって光の伝送性能が低下することなどのない十分な分子量を有することが望ましい。またこのような特性を発現するための含フッ素重合体の分子量は、溶融成形可能な分子量を上限とするが、30℃ペルフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)(PBTHF)中で測定される固有粘度[η]で、通常好ましくは0.1〜1dl/g程度、より好ましくは0.2〜0.5dl/g程度である。また該固有粘度に相当する数平均分子量は、通常1×104 〜5×106 程度、好ましくは5×104 〜1×106 程度である。
また上記含フッ素重合体を溶融紡糸時、あるいはプリフォームの延伸加工時の成形性を確保するため、含フッ素重合体の200〜300℃で溶融した含フッ素重合体の溶融粘度は、1×102 〜1×105 Pa・s程度であることが好ましい。
【0044】
上記した含フッ素脂環構造を有する含フッ素重合体は、後述する含フッ素イミド環構造、含フッ素トリアジン環構造または含フッ素芳香族環構造を有する含フッ素重合体に比べ、熱延伸または溶融紡糸によりファイバ化加工してもポリマー分子が配向しにくく、したがって光の散乱を起しにくいなどの理由から特に好ましい。とりわけ含フッ素脂肪族エーテル環構造を有する含フッ素重合体が好ましい。
【0045】
上記の主鎖に含フッ素脂環構造を有する含フッ素重合体は、本発明の好ましい含フッ素重合体であるが、前述したように本発明の含フッ素重合体はこれに限定されるものではない。
たとえば、特開平8−5848号公報に記載されている、実質的にC−H結合を有さない、主鎖に含フッ素脂環構造以外の含フッ素環構造を有する非結晶性の含フッ素重合体を使用することができる。具体的にはたとえば含フッ素イミド環構造、含フッ素トリアジン環構造、含フッ素芳香族環構造などの含フッ素環構造を主鎖に有する非結晶性の含フッ素重合体を使用することができる。これら重合体の溶融粘度あるいは分子量は、前記した主鎖に含フッ素脂環構造を有する含フッ素重合体のものと同等範囲にあるものが好ましい。
【0046】
本発明の好ましい含フッ素重合体である含フッ素イミド環構造を主鎖に有する含フッ素重合体としては、具体的には下記の一般式で示される繰り返し単位を有するものが例示される。
【0047】
【化2】
ここで、R’f はパーフルオロアルキレン基、パーフルオロアリーレン基から選ばれ、これらは各々同一であっても異なっていてもよい。rは1〜10である。Yと2つのRf が炭素をはさんで環を形成してもよく、その場合、環は飽和環でも不飽和環でもよい。)
【0048】
さらに本発明では、含フッ素芳香族環構造を有する含フッ素重合体として、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステルなどの側鎖または主鎖に芳香環を有するポリマーのフッ素置換体が挙げられる。これらは全フッ素置換されたペルフルオロ体でもよく、フッ素置換残部を塩素などで置換したものでもよい。さらにトリフロロメタン置換基などを有していてもよい。
また上記含フッ素重合体中のフッ素原子は、屈折率を高めるために一部塩素原子で置換されていてもよい。さらに屈折率を高めるための物質を本発明の含フッ素重合体中に含ませてもよいが、本発明の成形材料全体で実質的にC−H結合を含まないことが肝要である。
【0049】
上記には、光伝送体に構成する含フッ素重合体について説明したが、本発明では、予め重合した上記重合体を成形材料としてもよく、上記含フッ素重合体を形成しうる重合性モノマーを用いて成形時に重合させてもよい。
【0050】
本発明では、上記含フッ素重合体から上記特定構造を成形し、本発明の多孔質プラスチック光伝送体を得ることができれば、製造方法は特に制限されないが、予め空孔構造が形成されたプリフォームを長軸方向に延伸(以下、延伸は長軸方向への延伸を意味し、線引き加工と同意である。)すれば、容易に製造することができ好ましい。特に多数の穴が長軸方向に開いたプリフォームの延伸により、穴を細径化して容易に多孔質光ファイバを得ることができる。また上記含フッ素重合体を用いればプリフォームも容易に形成することができる。
したがって本発明では、上記多孔質プラスチック光伝送体を製造するためのものであって、複数の空孔を管肉内に有する多孔質中空成形体を少なくとも含む、実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体からなるプリフォームも提供することができる。好ましくは延伸後、相同な径断面を有する延伸成形体(光伝送体)が得られるプリフォームである。
【0051】
本発明では、上記多孔質プラスチック光伝送体の製造方法として、具体的に上述した具体例を挙げることができる。たとえば延伸に供する成形体(プリフォーム)を製造する方法を主して具体的に説明すれば、
A)含フッ素重合体を、気体との接触下に押出成形する方法
B)含フッ素重合体と、他の物質との共押出成形品から、他の物質を除去する方法が挙げられる。
【0052】
多孔中空プリフォームの製造方法としては、さらに
C)含フッ素重合体から成形された中空管に、気体あるいは揮発性低分子からなる発泡剤を作用させるか、あるいは予め該発泡剤を含ませた含フッ素重合体から中空管を発泡成形する方法が挙げられる。
【0053】
また長軸方向に延在した複数の空孔を有するプリフォームを製造する方法としては、
D)筒状容器の複数本の細長部材が並列配置された内部空間に、含フッ素重合体を溶融して流入して固化させるか、あるいは少なくとも該含フッ素重合体を得るためのモノマーを含む液体を流入して重合固化させ、得られた筒状ロッドから上記細長部材を除去する方法
E)含フッ素重合体からなる筒状中実ロッドに、機械的に穴を開ける方法
F)含フッ素重合体からなる複数本のキャピリを束ね、そのままの形態で融着一体化する方法が挙げられる。
【0054】
上記方法A),B)では、適切な成形型を用いることにより、長軸方向に延在した複数の空孔を有する成形体を得ることができる。さらに該成形体として、プリフォームだけでなく、多孔質プラスチック光伝送体を直接製造することもできる。
上記方法A)ないしC)では、適切な成形型を用いることにより、長軸方向に延在した複数の空孔を有する成形体を得ることができる。
上記方法D)ないしF)において、適切な成形型を用いることにより、軸芯中空および/または中実の成形体を得ることができる。
本発明では、上記方法E)により、筒状中実ロッドに穴開け加工を施す方法でも、隣接する細穴間の仕切部分が加工中に割れるといった問題は生じない。
【0055】
また上記プリフォームを長軸方向に延伸すれば多孔質プラスチック光伝送体を製造することができる。
この際、上記プリフォームが中空管構造である場合には、該プリフォームの中空部に、前記含フッ素重合体からなる中実ロッドを嵌入しながら、あるいは前記多孔中空プリフォームに前記中実ロッドを嵌入した後、長軸方向に延伸することにより中実構造の多孔質プラスチック光伝送体を得ることができる。
【0056】
上記A)ないしE)の製造方法を、場合によってはプリフォーム延伸工程まで含め、より具体的な例で以下に説明する。
A)空孔直接形成方法
含フッ素重合体を空気あるいは他のガスと接触させながら押出成形して多孔質を形成し、プリフォームまたは多孔質プラスチック光ファイバを製造する。
上記では、クロスヘッド部の形状を中空管が多数生成するようにノズルを配置させ、ノズル以外の場所に樹脂が行き渡り、一方、ノズルからは押出し後にも中空を保持できるだけの常圧以上の圧力を空気などのガスで発生させて押出しする方法である。この場合のガスは空気、窒素、アルゴン、ヘリウムなどどんなガスでも構わないが、安全面や入手面から、空気や窒素が好ましい。また、圧力は減圧でなければ、常圧以上の圧力で樹脂の吐出圧力に応じて自由に変えることができる。
【0057】
B)島除去による空孔形成
含フッ素重合体と他の少なくとも1種類の物質の共押出を行い、プリフォームあるいは光ファイバを成形し、その後に他の少なくとも1種類の物質を取り除く工程を行う。
上記他の少なくとも1種の物質としては、PMMAなどの樹脂、ゴム、炭酸塩などの易溶解性固体を分散させたペースト、あるいは高沸点溶媒などの液体が挙げられる。これらのうち、押出し後の除去面からは液体が好ましい。また、押出しの圧力制御の観点からは樹脂が好ましい。
【0058】
こうして共押出した結果は、プリフォームの形状でもよいし、直接ファイバの如き細径状態にしても構わないが、除去する効率の観点からは、一旦プリフォームを作製し、その段階で除去した後、そのプリフォームを紡糸延伸する方法が効率的である。
さらに該他の少なくとも1種類の物質を、有機溶媒、水、酸、アルカリ溶液から選ばれる少なくとも1種の物質で処理することにより、溶解あるいは分解により除去し、中空部を形成させることができる。
除去の仕方としては、該他の少なくとも1種類の物質を有機溶媒、水、酸、アルカリ溶液から選ばれる少なくとも1種の物質で処理することにより、溶解あるいは分解により除去することができる。扱い安さの面からは、たとえばPMMAを用いた場合には、アセトンなどの有機溶媒によって、容易に溶解除去することが可能である。溶媒中にプリフォームを浸漬させておいてもよいし、この際同時に超音波をかけると溶解速度が速まる。除去後、プリフォームを真空乾燥させて通常に線引することにより光ファイバが得られる。
本方法は、フッ素樹脂の高い耐薬品性、すなわち、強酸、強アルカリ、多くの有機溶媒などで変化しないというフッ素樹脂の特徴を最大限に活かした方法である。
【0059】
C)発泡方法
予め該フッ素樹脂で中空管を作製した後に気体あるいは揮発性低分子を含浸させ、ガラス転移温度以上で発泡させて多孔質中空管を作製し、あるいはまた、予め気体あるいは揮発性低分子を含浸させた樹脂を中空管に成形する過程で発泡中空管を作製した後、
発泡中空管と、中心に上記ガスや揮発成分を含まない中実ロッドとを、
両者を同時に延伸するか、あるいはまた、両者をロッドインチューブの要領で合体させて一体化プリフォームを作製した後に延伸する。
さらに該発泡中空管の外周にさらに1層以上のガスを含まない中空管を被せることもでき、被せて延伸してもよい。
【0060】
上記中空管の作製方法としては、2重の同心円状の円筒に溶融樹脂を流し込み、冷却固化させる方法、前期円筒にモノマーや重合開始剤を入れ、重合固化させる方法、特開平8−334633のように水平に回転成形して遠心力により中空管を作製する方法など様々な方法が可能であり、特に限定されない。こうして作製した中空管を空気雰囲気に曝すことで空気が樹脂に吸収され、再度溶融温度に加熱されたときに発泡を起こす。この発泡体の大きさと量は温度と時間で調整可能である。あるいはまた、空気などを吸収した樹脂を溶融して発泡を起こした状態で、上記中空管を作成してもよい。
【0061】
こうして作製した多孔質質の中空管と、その内径よりも小さい外径を有する発泡していない中実ロッドを組み合わせてプリフォームを作製した後延伸するか、あるいは同時に線引することにより、中心は中実のコアを有し、その外側に多孔質の樹脂が配置されることによりクラッドとして働く、フォトニッククリスタルファイバが形成される。コアとクラッドの直径比は、始めの中空管と中実ロッドの組み合わせで決まる。
この際、発泡した中空管の外側にさらに発泡していない中空管を組み合わせてプリフォームを作製するか、あるいは線引時に同時に延伸することで第2クラッド層を設けることは、ファイバ強度の面でより好ましい。
【0062】
D)型取り方法
▲1▼円筒状容器と、該容器に複数の細長部材が所定の空間配置に維持し、
▲2▼その隙間に溶融樹脂を流下させた後冷却固化させるか、あるいは、少なくともモノマーを含む液体を入れ重合固化させ、
▲3▼固化した樹脂から上記細長部材を分離して長軸方向に延びる多孔質を有するプリフォームを形成し、
▲4▼そのプリフォームを延伸する。
上記細長部品としては、ガラス、金属、プラスチックなどが用いられる。
【0063】
上記で使用される円筒部品の材質は特に制限されない。たとえば、金属管やガラス管、PFA管などの樹脂製でも構わない。押出すことによりプリフォームが管から取り出せるし、樹脂製の場合には、ナイフなどで剥離させることも可能である。また直径も製造したいプリフォームに応じて任意のサイズを選ぶことができる。
【0064】
細長部材はチューブを含むロッドあるいはロッド状のものであり、代表的にはガラス製ロッド、スチール製ロッドあるいは樹脂製ロッドでこれを保持固定物(たとえば、適宜に配置されたホールおよび凹部を具備する底部エンドキャップと上部エンドキャップ)により所望の空間的配置構成に維持する。
さらに細長部材は、物理的、化学的あるいは熱的に移動可能な細長部材で、たとえばポリマー製ロッドあるいはファイバである。細長部材は必ずしも円形断面をしている必要はなく、また全て同一サイズあるいは同一形状である必要はない。
【0065】
細長部材は、樹脂固化後に取り除かれるが、その方法は限定されない。物理的に引き抜いても良いし、化学的に溶解、分解しても良い。たとえば、ガラスの場合には、フッ化水素酸で溶解できるし、金属の場合は塩酸、硝酸などの酸によって容易に溶解できる。また、PMMAなどの樹脂を用いた場合には、アセトンなどの有機溶剤によって容易に取り除かれる。いずれの場合にも、溶解に関していえば、中空管の方が接触面積の点で除去が容易である。また、引き抜き後の内壁が滑らかでない場合には、プリフォームを短時間C8 F18などの溶媒に浸漬することで、表面がエッチングされ、滑らかな内面を得ることができるため、伝送損失の低減に効果的である。
【0066】
E)円柱状の樹脂に中心部だけ規則性が崩れるように機械的に孔を開け、孔の内面をその樹脂を溶解できる溶媒でエッチングして平滑化する。
石英やガラスの場合には、この方法は成形中、成形後に欠け易いという欠点があったが、樹脂の場合にはそのような問題は起こらない。
孔を開ける方法としては、ドリル、超高圧水、レーザーなど様々な方法が可能である。但し、こうして開けた孔の内面は光学的に平滑ではないため、アモルファスフッ素樹脂はパーフルオロ溶媒に溶解できるという特徴を活かして、プリフォームを短時間C8 F18などの溶媒に浸漬することで、表面がエッチングされ、滑らかな内面を得ることができる。
【0067】
F)含フッ素重合体からなる複数本のキャピラリを束ね、そのままの形態で融着一体化する方法は、本発明に係る含フッ素重合体を用いて、たとえば特開2002−97034号公報に記載された方法に準拠して製造することができる。なお該公報に記載された製造方法を本明細書にも記載されたものとして含ませることができる。
上記した本発明の製造方法は、上記説明に限定されるものではなく、また一方、たとえばPMMAなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネートなどの炭化水素系ポリマーを用いて多孔質プラスチック光ファイバを製造する際に、これらポリマーを本発明に係る含フッ素樹脂以外のに代えることで広く適用でき、さらに同様にゴムなどのエラストマーにも適用できる。
【0068】
上記本発明の製造方法は、従来の微細構造光ファイバの製造方法よりもいくつかの利点を有する。たとえば本発明の方法は、比較的大きなプリフォームを大量生産できる。さらに従来の光ファイバのプロセスよりも安い原材料を使用しながら高純度のプリフォームが得られる。また中空部の配置形状の自由度が高い。
【0069】
本発明の多孔質プラスチック光伝送体は、前記複数の空孔を有する中空管層の外周に、さらに孔を含まない被覆層を1または複数層有していてもよい。
本発明では、上記多孔質プラスチック光伝送体は具体的に光ファイバである。
該光ファイバを2本以上束ねたバンドルファイバ、さらに光ファイバを2本以上、1本のケーブル内に収容した多芯ケーブルも提供される。
【0070】
このような多芯ケーブルの態様例を図7に示す。この態様例は、図6の被覆層6を含まないファイバ2本を、ケーブル7に収容した態様例であり、図6と同一符号は同一または相当部分を示し、ここでは説明を省略する。
本発明では、ケーブル7の材料として、本発明に係る含フッ素重合体たとえば中空管層材料2を用いれば、上記多芯ケーブルを容易に製造することができる。
また本発明では、多孔質プラスチック光伝送体として、光導波路やスイッチ、ロッドレンズなどを挙げることができ、これらは上記プリフォームを適用して得ることができる。
【0071】
【実施例】
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
19個のノズルを有するクロスヘッドを取り付けた押出し機に、ノズルから0.2MPaの空気を拭き込みながら、250℃においてペルフルオロ(3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)重合体(PBVE重合体)を押出して、直径はφ500μmのファイバを作成した。ファイバの断面を図8に示す。各孔の径は約10μmであった。
得られたファイバの伝送損失を測定したところ、850nmで50dB/kmであり、200mでの伝送帯域は10GHzであった。
【0072】
(実施例2)
多孔質のダイスを取り付けた押出し機に、PBVE重合体を海構造になるように、PMMAを島構造になるように230℃で共押出しした。φ10mm、長さ200mmのプリフォームを得た。このプリフォームをアセトンを満たしたガラス製の試験管に浸漬し、ガラス管ごと超音波洗浄機にかけ、20時間溶解を行った。PMMAを溶解した後、再度アセトンで10分間洗浄し、60℃で40時間真空乾燥を行った。
PMMAの溶解により島構造が空孔化し、長軸方向に延在する径が約1mmの空孔が30個ランダムに形成されたプリフォームを、線引炉を用いて、240℃で延伸し、φ300μmのファイバを得た。得られたファイバの断面図は延伸前のプリフォームと相似形であった。このファイバの伝送損失を測定したところ、850nmで50dB/kmであり、200mでの伝送帯域は10GHzであった。
【0073】
(実施例3)
多孔質のダイスを取り付けた押出し機に、PBVE重合体を海構造になるように、炭酸ナトリウムの粉末をオイルに分散させたペーストを島構造になるように230℃で共押出して、φ10mm、長さ250mmのプリフォームを得た。このプリフォームを超純水を満たしたガラス製の試験管に浸漬し、ガラス管ごと5時間超音波洗浄機にかけ、ペーストを溶解した。その後、再度超純水で10分間洗浄し、60℃で40時間真空乾燥を行った。
ペーストの溶解により長軸方向に延在する複数の空孔が形成されたプリフォームを線引炉を用いて、240℃で延伸し、φ500μmのファイバを得た。得られたファイバの断面図はプリフォームと相似形であった。
このファイバの伝送損失を測定したところ、850nmで50dB/kmであり、200mでの伝送帯域は10GHzであった。
【0074】
(実施例4)
<プリフォームの製造>
内径φ20mmのPFA管に樹脂(PBVE重合体)を詰めて、上下にPFA製の栓を取りつけ、真空にした金属管で保持した後、オーブン中で水平にして250℃、2000rpmで回転させることで、外径φ20mm、内径φ5mmの中空管を得た。
得られた中空管をPFA管からはずし、空気中に40時間放置した後、この中空管を再び200℃で、10分間保持することにより、外観はほぼ変化がないが、内部に約0.5mmサイズの泡が均一に入った発泡中空管(多孔中空プリフォーム2)を得た。
上記と同様の回転成形により、外径40mm、内径φ22mmの非発泡中空管(被覆プリフォーム3)を成形した。
上記樹脂を溶融して内径φ5mmのPFAチューブに流下し、中実ロッド(コアプリフォーム1)を得た。
【0075】
上記で製造された3つのプリフォームを、中実ロッド1、発泡中空管2、非発泡中空管3の順に同心円状に配置させ、線引炉で240℃にて延伸を行い、φ500μmのファイバを得た。
得られたファイバの断面図はプリフォームと相似形で、中心部に中実のコアが存在しその周りに長軸方向に延在する空孔を多数持つ中空管層と、該中空管層を包囲する孔のない被覆層とからなる多孔質ファイバが得られた。
このファイバの伝送損失を測定したところ、850nmで50dB/kmであり、200mでの伝送帯域は10GHzであった。
【0076】
(実施例5)
内径φ33mmのPFA管の下部に、φ1mmの棒が所定間隔で複数本固定できるような穴を空けたPFA製の栓を付け、そこに外径φ1mmのアルミ管を30本さして250℃のオーブン中でその隙間に、溶融したフッ素樹脂(PBVE−4M重合体)を流下させた。そのまま真空下、250℃で24時間おくと、樹脂とアルミ管の隙間がなくなったので、オーブンを室温まで冷却した。アルミ管を引っ張ることで取り除き、長さ20cm、φ1mmの孔が30個あいたプリフォームを得た。このプリフォームを、線引炉を用いて、240℃で延伸し、φ500μmのファイバを得た。
得られたファイバの断面図はプリフォームと相似形であった。このファイバの伝送損失を測定したところ、850nmで50dB/kmであり、200mでの伝送帯域は10GHzであった。
【0077】
(実施例6)
実施例5において、アルミ管の代えて外径φ1mmのガラス管を用いた以外は実施例5と同様のプリフォームを作製した。ガラス管は引き抜くことができなかったので、25%フッ化水素酸中に40時間浸漬すると、きれいにガラス管を溶解することができた。よく水洗した後、60℃真空下で3日間乾燥させた後、実施例1と同様の方法で250℃で線引延伸を行い、φ250μmのファイバを得た。このファイバの伝送損失は850nmで45dB/kmであり、伝送帯域は300mで12GHzであった。
【0078】
(実施例7)
実施例5と同様の装置を用い、250℃で溶融樹脂を流下させる代わりに、ペルフルオロ(3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)(BVEモノマー)と重合開始剤としてジイソプロピルペルオキシジカーボナート(IPP)、連鎖移動剤としてメタノールを加え、50℃で24時間、70℃で10時間、110℃で10時間重合を行った。重合により形成された固体を、室温まで冷却した後、20%塩酸中に24時間浸漬することでアルミ管を除去することができた。
内面に多少の凹凸が見られたので、パーフルオロ溶媒(商品名FC−77溶媒:3M社製)中に5分間浸漬すると、内面の凹凸がなくなった。真空乾燥後、プリフォームを延伸線引して、φ300μmの光ファイバを得た。
このファイバの伝送損失は850nmで45dB/kmであり、伝送帯域は300mで12GHzであった。
【0079】
(実施例8)
PBVE−4Mの重合体をφ33mm、長さ30cmのPFAチューブに溶融流下した後、冷却して、φ33mm、長さ20cmの円柱状ロッドを得た。このロッドにφ1mmのロングドリルを用いて、中心を外して50個の孔を貫通させた。内面はドリルで荒れていたため、上記パーフルオロ溶媒にロッドを1分間浸漬した後引き上げると、孔の内面は平滑にエッチングされていた。
このプリフォームを真空下60℃で40時間乾燥後、延伸して、φ300μmの光ファイバを得た。
このファイバの伝送損失は850nmで45dB/kmであり、伝送帯域は300mで12GHzであった。
【0080】
【発明の効果】
本発明は、多孔質光伝送体を製造する際に、実質的にC−H結合を有さない非晶性含フッ素重合体を基材ポリマーとして使用することにより、SiO2 どの硬く脆い材質に比べ光ファイバの機械特性および成形性に柔軟性を持たせ、しかもPMMAなどの炭化水素系樹脂ではC−H結合伸縮振動の倍音吸収のために透過できない近赤外領域の光伝送を可能にする。特に含フッ素重合体、特に環員エーテル結合を含んでいてもよいフッ素置換脂環構造を有する重合体を用いると、ガラスおよびアクリルよりも材料分散が小さく、より高帯域のプラスチック光伝送体を得ることができる。
また上記含フッ素重合体からなる本発明のプラスチック光伝送体は、折れたり刺さったりせず、安全で取扱い容易であるだけでなく、透明性、耐熱性、耐湿性、耐候性、耐薬品性、不燃性および柔軟性などにも優れ、耐薬品性の要求される工場配線、および下水道内配線などの用途に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多孔質プラスチック光伝送体の態様例(全体ランダム多孔構造)を説明するための概略径断面である。
【図2】本発明の多孔質プラスチック光伝送体の態様例(全体周期配列空孔構造)を説明するための概略径断面である。
【図3】本発明の多孔質プラスチック光伝送体の実施態様例(中実コア−空孔周期配列のクラッド層構造)を説明するための概略径断面である。
【図4】本発明の多孔質プラスチック光伝送体の実施態様例(別材料中実コア−空孔周期配列のクラッド層構造)を説明するための概略径断面である。
【図5】本発明の多孔質プラスチック光伝送体の実施態様例(中実コア−空孔ハニカム周期配列のクラッド層構造)を説明するための概略径断面である。
【図6】本発明の多孔質プラスチック光伝送体の実施態様例(中空コア−空孔周期配列のクラッド層構造)を説明するための概略径断面である。
【図7】本発明の多孔質プラスチック光伝送体が多芯ケーブルである態様例の概略径断面である。
【図8】本発明の実施例1で作成されたファイバの断面図である。
【符号の説明】
1 光伝送体
2 含フッ素重合体からなる中空管状層
3 空孔
4 中空管状層と異なる含フッ素重合体からなる中実軸芯部、
5 中空軸芯部
6 被覆層
7 ケーブル
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ファイバなどとして使用される光伝送体、詳しくは耐熱性、難燃性、耐薬品性および耐溶剤性に優れ、低伝送損失かつ高伝送帯域を有する、新規な多孔質プラスチック光伝送体、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバは、光伝播媒体として優れた特性を有するが、従来、特に広い波長にわたって優れた光伝送性を有する無機ガラス系材料からなる光ファイバが使用されている。また硬くて脆い無機ガラス系材質に対し、機械特性および成形性に柔軟性のあるプラスチック材料からなる光ファイバ(光ファイバ素線)の実用化も熱心に進められている。
【0003】
従来、光ファイバは、高屈折率コア(芯)材料を、これより低屈折率のクラッド(鞘)材料で包囲し、屈折率の異なる材料の組み合わせでコア−クラッド構造を形成した屈折率段階型光ファイバが一般的である。このような構造のプラスチック光ファイバは、多く提案され、一部実用化されているが、具体的には、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレンなどの光透過性の良好なポリマーをコア基材とし、該コア基材より屈折率が小さく、かつ実質的に透明な含フッ素ポリマーなどをクラッド基材としたものが知られている。またコアおよびクラッドのいずれの材料も含フッ素樹脂としたプラスチック光ファイバも提案されている(特開平2−244007)。
【0004】
また上記屈折率段階型のコア−クラッド構造とともに、軸心から円周方向に向かう半径方向で材料分布させることにより屈折率を指数的に減衰させた屈折率分布型(GI型)光ファイバも知られている(たとえば「化学と工業」第45巻第7号1261−1264 (1992)、特開平5−173026、WO94/04949、WO94/15005など)。
【0005】
さらに空孔を含む構造の光ファイバ(ホーリーファイバ)が知られている。たとえばシリカガラス単一材料中に空気を含ませた光ファイバは、低屈折率空孔部の存在により全反射によって光が導波する全反射型導波型ホーリーファイバとして知られている。
近年、上記空孔が長軸方向に並列延在する空孔が周期的配列することによりフォトニック結晶構造を構成したフォトニッククリスタルファイバが注目を集めつつある。フォトニック結晶ファイバの1つは、コア−クラッド構造を有し、クラッドに空孔を存在させることでクラッドの実効屈折率をコア部屈折率よりも低下させ、全反射により光を導波する全反射型ホーリーファイバである。
【0006】
またフォトニッククリスタルファイバのうちでも、特に大きな波長分散を発現するものとして、上記フォトニック結晶構造を構成する空孔の周期的配列に対しコア部が欠陥を構成し、かつ該コア部を導波する光の周波数に対しフォトニック結晶ファイバがフォトニックバンドギャップ(PBG)を発現する導波原理が注目されている。
このPBGを導波原理とするファイバでは、PBGに属する周波数と伝播定数を有する光は、クラッド内で指数的に減衰して大きな振幅を持てないが、周期性欠陥であるコアでは大きな振幅を持てるため光はコアに局在する。このPBGファイバでは、空孔の周期性を破るものであれば、コアは中空構造でもよく、この点で従来の高屈折率コア構造と大きく異なる。
フォトニッククリスタルファイバは、孔の大きさ、数、配置によって、広帯域シングルモード動作を達成することが可能である。
【0007】
上記のようなフォトニッククリスタルファイバを含むホーリーファイバとしては、石英ファイバが知られており、その製造方法としては、SiO2 を主体としてなる円柱体を準備し、その円柱体の軸芯部周辺に長軸方向に貫通する細穴を多数設けることにより中実構造のプリフォームを作製し、そのプリフォームを長軸方向に延伸(線引き)して細孔化し、光ファイバとする方法(1)がある。
また多数のSiO2 製キャピラリを最密充填状態に束ね、隣接するキャピラリの外側面同士を融着一体化させることによりプリフォームを作製し、そのプリフォームを線引きするフォトニッククリスタルファイバの製造方法(2)も提案されている(特開2002−97034)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら無機ガラス系材質は硬くて脆いため本質的に加工性が悪く、また無機ガラス系光ファイバは折れやすく、高価である。特に上記のように細径の円筒体中に複数の微細な空孔を周期配列させた構造を有するフォトニッククリスタルファイバは、直接製造することが困難であり、通常最終製品と断面相同なプリフォームを線引きして製造するが、無機ガラス材料からはプリフォームの作製も容易ではない。
たとえば上記方法(1)では、SiO2 を主体とする円柱体に多数の細穴を開けると、隣接する細穴同士の仕切は極めて薄く、加工中に割れたりすることもあり、プリフォームの作製が極めて困難である。また上記方法(2)では、融着一体化に使用する細いキャピラリは扱いにくく、またクリーン度を維持しにくいため最終製品の伝送損失を増加させやすいだけでなく、最密充填状態に束ねられた多数のSiO2 キャピラリを、その形態を保持したまま融着一体化させることは極めて困難である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では、特に複数の空孔を有する構造を製造する際に、SiO2 などの硬く脆い材質に対して機械特性および成形性に柔軟性がある特定のプラスチック材料を用いて上記課題を解決している。すなわち実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体を用いれば、所望する最終製品が複数の空孔を有する微細構造の光伝送体であっても、そのプリフォームを容易に製造することができ、さらにプリフォームの線引き加工も容易である。
なおPMMAを用いた多孔質プラスチック光ファイバは提案されており、たとえば上記方法(2)により作製することが知られているが、実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体からなる多孔質プラスチック光ファイバは知られていない。しかも含フッ素重合体を用いれば、C−H結合伸縮振動による倍音吸収がおきないため、PMMAなどの有機ポリマーに比べ近赤外領域の光伝送も可能な光伝送体が得られるという格別な効果を奏する。
【0010】
したがって本発明は、実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体からなる光伝送体であって、少なくとも該光伝送体の軸芯部を包囲構成する中空管状部に、複数の空孔を有する多孔質プラスチック光伝送体である。
本発明において、実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体(以下、単に含フッ素重合体と略称することもある)は、含フッ素環構造を含むものが好ましく、さらには上記含フッ素環構造を主鎖に有する含フッ素重合体が好ましい。
好ましい含フッ素環構造として、環員エーテル結合を含んでいてもよい含フッ素脂環構造が挙げられる。
【0011】
上記本発明の具体的な構造例として、以下の態様が挙げられる。
1)複数の空孔が軸芯部を含む光伝送体全体にランダムに存在する多孔質プラスチック光伝送体。
2)複数の空孔が、含フッ素重合体からなる光伝送体の長軸方向に並列して延在し、かつ光伝送体の直径断面において、軸芯部を含み周期的に配列したフォトニック結晶構造を形成する多孔質プラスチック光伝送体。
3)上記1)または2)の態様において、軸芯部の空孔が存在しない中実構造を有する多孔質プラスチック光伝送体。
【0012】
4)上記2)の態様において、軸芯部が、上記空孔の配列周期性をやぶる中実構造または中空構造であって、該軸芯部が上記フォトニック結晶構造の欠陥を構成する多孔質プラスチック光伝送体。
5)上記4)の態様は、フォトニック結晶構造が、上記中空または中実の軸芯部を導波する光の周波数に対してフォトニックバンドギャップ(PBG)を発現する、PBGを導波原理とした多孔質プラスチック光伝送体である。
【0013】
本発明では、上記多孔質プラスチック光伝送体を製造するためのものであって、複数の空孔を管肉内に有する多孔質中空成形体を少なくとも含む、実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体からなるプリフォームも提供することができる。好ましくは延伸後、相同な径断面を有する延伸成形体(光伝送体)が得られるプリフォームである。
【0014】
上記多孔質プラスチック光伝送体の製造方法を、具体的にいくつか以下に列挙する。たとえば延伸に供する成形体(プリフォーム)を製造する方法としては、
A)含フッ素重合体を、気体との接触下に押出成形する方法
B)含フッ素重合体と、他の物質との共押出成形品から、他の物質を除去する方法が挙げられる。
これら方法A),B)では、適切な成形型を用いることにより、長軸方向に延在した複数の空孔を有する成形体を得ることができる。さらに該成形体として、プリフォームだけでなく、多孔質プラスチック光伝送体を直接製造することもできる。
【0015】
多孔中空プリフォームの製造方法としては、さらに
C)含フッ素重合体から成形された中空管に、気体あるいは揮発性低分子からなる発泡剤を作用させるか、あるいは予め該発泡剤を含ませた含フッ素重合体から中空管を発泡成形する方法が挙げられる。
上記A)ないしC)の方法では、適切な成形型を用いることにより、長軸方向に延在した複数の空孔を有する成形体を得ることができる。
【0016】
また長軸方向に延在した複数の空孔を有するプリフォームを製造する方法としては、
D)筒状容器の複数本の細長部材が並列配置された内部空間に、含フッ素重合体を溶融して流入して固化させるか、あるいは少なくとも該含フッ素重合体を得るためのモノマーを含む液体を流入して重合固化させ、得られた筒状ロッドから上記細長部材を除去する方法
E)含フッ素重合体からなる筒状中実ロッドに、機械的に穴を開ける方法
F)含フッ素重合体からなる複数本のキャピリを束ね、そのままの形態で融着一体化する方法が挙げられる。
【0017】
上記D)ないしF)において、適切な成形型を用いることにより、軸芯中空および/または中実の成形体を得ることができる。
【0018】
上記プリフォームを長軸方向に延伸する多孔質プラスチック光伝送体の製造方法も提供することができる。
【0019】
また上記プリフォームが中空管構造である場合には、該プリフォームの中空部に、前記含フッ素重合体からなる中実ロッドを嵌入しながら、あるいは前記多孔中空プリフォームに前記中実ロッドを嵌入した後、長軸方向に延伸することにより中実構造の多孔質プラスチック光伝送体を得ることができる。
【0020】
本発明の多孔質プラスチック光伝送体は、前記複数の空孔を有する中空管層の外周に、さらに孔を含まない被覆層を1または複数層有していてもよい。
【0021】
本発明では、上記多孔質プラスチック光伝送体は具体的に光ファイバである。
該光ファイバを2本以上束ねたバンドルファイバ、さらに光ファイバを2本以上、1本のケーブル内に収容した多芯ケーブルも提供される。
また本発明では、多孔質プラスチック光伝送体として、光導波路、スイッチ、ロッドレンズなどを挙げることができ、これらは上記プリフォームを適用して得ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下本発明を具体的に説明する。
本発明において、光伝送体は、具体的に光ファイバ、光導波路、スイッチ、ロッドレンズなどである。
本発明の多孔質プラスチック光伝送体は、多孔構造を後述する特定成形材料で成形した新規な光伝送体であって、少なくとも該光伝送体の軸芯部を包囲構成する中空管状部に、複数の空孔を有する多孔構造を有することを特徴としている。
本発明の光伝送体は、上記多孔構造を有していれば、光の導波原理は、全反射型、屈折率段階型、PBGを導波原理とするものなど特に制限されない。
また空孔の数、形、配置、光伝送体の軸芯部構造、軸芯部の大きさ、光伝送体の大きさ、たとえば光ファイバ素線の径なども特に限定されず、光伝送体の目的に応じて適宜所望設計することができる。また軸芯部が中実構造を有する場合には、多孔中空管層と同一の含フッ素重合体で形成されていてもよく、これとは別の含フッ素重合体で形成されていてもよい。また軸芯部が中空構造である場合には、その空孔断面形状は、円、多角形など種々適宜であればよい。
【0023】
たとえば本発明の光伝送体の軸芯部構造は、上記複数の空孔の配置により、中空管状部の中空部構造が決定され、該中空部を実装した中実コア−クラッド構造を形成していてもよく、該中空部に中空管状部と同様の多孔構造を形成していてもよく、中空部ままであってもよい。その具体例としては、上記に態様例1)ないし5)として説明したものが挙げられるが、以下に、いくつかの実施態様を説明するための径断面図を付して説明する。各図中、1は光伝送体、2は含フッ素重合体からなる中空管状層、3は空孔、4は中空管状層と異なる含フッ素重合体からなる中実軸芯部、5は中空軸芯部、6は被覆層、7はケーブルである。
1)複数の空孔が軸芯部を含む光伝送体全体にランダムに存在する多孔質プラスチック光伝送体。図1は、含フッ素重合体2からなる光伝送体1全体に空孔3がランダムに存在する、全反射型ホーリーファイバである。
【0024】
2)複数の空孔が、含フッ素重合体からなる光伝送体の長軸に並列延在し、かつ光伝送体の直径断面において、軸芯部を含み周期的に配列したフォトニック結晶構造を形成する多孔質プラスチック光伝送体。
図2は、複数の空孔3が光伝送体1全体に周期配列した構造の全反射型ホーリーファイバである。
【0025】
3)上記1)または2)の態様において、軸芯部の空孔が上記含フッ素重合体で実装された中実構造を有する多孔質プラスチック光伝送体。
図3および図4は、中実コア−空孔周期配列のクラッド層構造を有する全反射型ホーリーファイバであり、図3は、軸芯部を包囲して周期的に配列した複数の空孔3を有する中空管状層と、中空管状層と同じ含フッ素重合体2で軸芯部を中実した態様例であり、図4は、軸芯部を中空管状層と異なる含フッ素重合体4で中実した態様例である。
【0026】
4)上記2)の態様において、軸芯部が、上記空孔の配列周期性をやぶる中実構造または中空構造であって、該軸芯部が上記フォトニック結晶構造の欠陥を構成する多孔質プラスチック光伝送体。
5)上記4)の態様は、フォトニック結晶構造は、上記中空または中実の軸芯部を導波する光の周波数に対してフォトニックバンドギャップ(PBG)を発現するPBGを導波原理とする多孔質プラスチック光伝送体である。
PBGを導波原理とする態様例を図5および図6に示す。図5は、複数の空孔3がハニカム構造に周期配列したフォトニック結晶構造を有し、軸芯部に上記空孔の周期をやぶる中空5構造を有する。図6は、空孔3が六角格子構造でしたフォトニック結晶構造を有し、軸芯部に空孔3よりも大径の六角形状の空孔を有する。
【0027】
本発明の光伝送体を構成する含フッ素重合体は、実質的にC−H結合を有さない非結晶性の含フッ素重合体であれば特に限定されないが、含フッ素環構造を含むものが好ましい。含フッ素環構造としては具体的に、環員エーテル結合を含んでいてもよい含フッ素脂環構造(以下単に含フッ素脂環構造と略称することもある)、含フッ素イミド環構造、含フッ素トリアジン環構造または含フッ素芳香族環構造などが挙げられる。
【0028】
上記含フッ素環構造のうちでも、環員エーテル結合を含んでいてもよい含フッ素脂環構造および含フッ素ポリイミド環構造が好ましく、前者がより好ましい。
また特に、上記含フッ素環構造を主鎖に有する含フッ素重合体が好ましく、さらには該環構造を含む主鎖構成単位が、実質的に線状構造を形成して溶融成形可能なものが好ましい。とりわけ主鎖に含フッ素脂環構造を有する含フッ素重合体が好ましい。
以下にはまず、特に好ましい含フッ素重合体である含フッ素脂環構造を主鎖に有する含フッ素重合体について具体的に説明する。
【0029】
主鎖に含フッ素脂環構造を有する含フッ素重合体は、主鎖が炭素原子の連鎖からなり、かつその主鎖に含フッ素脂環構造を有する含フッ素重合体である。
主鎖に含フッ素脂環構造を有するとは、脂環を構成する炭素原子の1以上が主鎖を構成する炭素連鎖中の炭素原子であり、かつ脂環を構成する炭素原子の少なくとも一部にフッ素原子またはフッ素含有基が結合している構造を有することを意味する。
【0030】
本発明に係る含フッ素重合体の好ましい態様である含フッ素脂環構造を有する主鎖構成単位としては、たとえば下記のような構造が挙げられる。
【化1】
【0031】
上記各式中、lは0〜5、mは0〜4、nは0〜1、l+m+nは1〜6、o、p、qはそれぞれ0〜5、o+p+qは1〜6であり、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立に、F、Cl、CF3 、C2 F5 、C3 F7 またはOCF3 であり、X1 およびX2 は独立にF、ClまたはCF3 である。
【0032】
含フッ素脂環構造を有する重合体としては、具体的に、
▲1▼含フッ素脂環構造を有する単量体(環を構成する炭素原子と環を構成しない炭素原子間に重合性二重結合を有する単量体、または環を構成する炭素原子2個間に重合性二重結合を有する単量体)を重合して得られる重合体、
▲2▼2個以上の重合性二重結合を有する含フッ素単量体を環化重合して得られる主鎖に含フッ素脂環構造を有する重合体が好適である。
【0033】
上記含フッ素脂環構造を有する単量体は1個の重合性二重結合を有する単量体が好ましく、上記環化重合しうる含フッ素単量体は2個の重合性二重結合を有しかつ含フッ素脂環構造を有さない単量体が好ましい。
なお、以下含フッ素脂環構造を有する単量体と環化重合しうる含フッ素単量体以外の共重合性単量体を「他のラジカル重合性単量体」という。
【0034】
含フッ素重合体の主鎖を構成する炭素原子は単量体の重合性二重結合の2個の炭素原子から構成される。したがって、重合性二重結合を1個有する含フッ素脂環構造を有する単量体では、重合性二重結合を構成する2個の炭素原子の一方または両方の炭素原子が脂環を構成する原子となる。脂環を有さない、かつ2個の重合性二重結合を有する含フッ素単量体は、一方の重合性二重結合の1個の炭素原子と他方の重合性二重結合の1個の炭素原子が結合して環を形成する。結合した2個の炭素原子とそれらの間にある原子(ただし、側鎖の原子を除く)によって脂環が形成され、2個の重合性二重結合の間にエーテル性酸素原子が存在する場合は含フッ素脂肪族エーテル環構造が形成される。
【0035】
含フッ素脂環構造を有する単量体を重合して得られる主鎖に含フッ素脂環構造を有する重合体は、ペルフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)(PDDと略称する)、ペルフルオロ(2−メチル−1,3−ジオキソール)、ペルフルオロ(2−エチル−2プロピル−1,3−ジオキソール)、ペルフルオロ(2,2−ジメチル−4メチル−1,3−ジオキソール)などのジオキソール環員炭素にフッ素、トリフルオロメチル基ペンタフルオロエチル基、ヘプタフルオロプロピル基などのフッ素置換アルキル基を有するペルフルオロジオキソール類、ペルフルオロ(4−メチル−2−メチレン−1,3−ジオキソラン)(MMDと略称する)、ペルフルオロ(2−メチル−1,4−ジオキシン)などの含フッ素脂環構造を有する単量体を重合することにより得られる。
【0036】
またこの単量体とC−H結合を含まない他のラジカル重合性単量体とを共重合させることにより得られた主鎖に含フッ素脂環構造を有する重合体も用いられる。他のラジカル重合性単量体の重合単位の割合が多くなると含フッ素重合体の光の透過性が低下する場合があるので、含フッ素重合体としては、含フッ素脂環構造を有する単量体の単独重合体やその単量体の重合単位の割合が70モル%以上の共重合体が好ましい。
【0037】
C−H結合を含まない他のラジカル重合性単量体としては、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)などが挙げられる。
このようなタイプの市販の実質的にC−H結合を有さない非晶質の含フッ素重合体としては、上記ペルフルオロ−2,2− ジメチル−1,3− ジオキソール系重合体(商品名テフロンAF:デュポン社製)、ペルフルオロ−4− メチル−1,3− ジオキソール系重合体(商品名HYFLON AD:アウジモント社製)などがある。
【0038】
また、2個以上の重合性二重結合を有する含フッ素単量体を環化重合して得られる、主鎖に含フッ素脂環構造を有する重合体は、特開昭63−238111号公報、特開昭63−238115号公報などにより知られている。すなわち、ペルフルオロ(3−オキサ−1,5−ヘキサジエン)、ペルフルオロ(3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)(PBVEと略称)などの単量体を環化重合することにより、またはこのような単量体とテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)などのC−H結合を含まない他のラジカル重合性単量体とを共重合させることにより主鎖に含フッ素脂環構造を有する重合体が得られる。上記PBVEの環化重合では、2,6−位炭素の結合により前記式(I)で示される5員環エーテル構造を主鎖に有する重合単位が形成される。
【0039】
また2個以上の重合性二重結合を有する含フッ素単量体としては、上記以外にもたとえばPBVEの飽和炭素に置換基を有する単量体も好ましく、具体的にペルフルオロ(4−メチル−3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)(PBVE−4Mと略称)、ペルフルオロ(4−クロロ−3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)(PBVE−4Clと略称)、ペルフルオロ(5−メトキシ−3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)(PBVE−5MOと略称)、ペルフルオロ(5−メチル−3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)なども好ましい。他のラジカル重合性単量体の重合単位の割合が多くなると含フッ素重合体の光の透過性が低下する場合があるので、含フッ素重合体としては、2個以上の重合性二重結合を有する含フッ素単量体の単独重合体やその単量体の重合単位の割合が40モル%以上の共重合体が好ましい。
このようなタイプの実質的にC−H結合を有さない非晶質の含フッ素重合体の市販品としては「サイトップ」(旭硝子社製)がある。
【0040】
また、ペルフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)などの含フッ素脂環構造を有する単量体とペルフルオロ(3−オキサ−1,5−ヘキサジエン)、ペルフルオロ(3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)(PBVE)などの2個以上の重合性二重結合を有する含フッ素単量体とを共重合させることによっても主鎖に含フッ素脂環構造を有する含フッ素重合体が得られる。この場合も組み合わせによっては光の透過性が低下する場合があるので、2個以上の重合性二重結合を有する含フッ素単量体の重合単位の割合が30モル%以上の共重合体が好ましい。
【0041】
含フッ素脂環構造を有する重合体は、主鎖に環構造を有する重合体が好適であるが、全重合単位に対して環構造を有する重合単位を20モル%以上、好ましくは40モル%以上含有するものが透明性、機械的特性等の面から好ましい。
【0042】
また、含フッ素脂環構造を有する重合体はペルフルオロ重合体であることが好ましい。すなわち、炭素原子に結合する水素原子のすべてがフッ素原子に置換された重合体であることが好ましい。
しかし、ペルフルオロ重合体の一部のフッ素原子は塩素原子、重水素原子などの水素原子以外の原子に置換されていてもよい。塩素原子の存在は重合体の屈折率を高める効果を有することより、塩素原子を有する重合体は特に含フッ素重合体として使用できる。
【0043】
上記含フッ素重合体は、光伝送体が耐熱性を奏し、高温にさらされても軟化しにくくしたがって光の伝送性能が低下することなどのない十分な分子量を有することが望ましい。またこのような特性を発現するための含フッ素重合体の分子量は、溶融成形可能な分子量を上限とするが、30℃ペルフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)(PBTHF)中で測定される固有粘度[η]で、通常好ましくは0.1〜1dl/g程度、より好ましくは0.2〜0.5dl/g程度である。また該固有粘度に相当する数平均分子量は、通常1×104 〜5×106 程度、好ましくは5×104 〜1×106 程度である。
また上記含フッ素重合体を溶融紡糸時、あるいはプリフォームの延伸加工時の成形性を確保するため、含フッ素重合体の200〜300℃で溶融した含フッ素重合体の溶融粘度は、1×102 〜1×105 Pa・s程度であることが好ましい。
【0044】
上記した含フッ素脂環構造を有する含フッ素重合体は、後述する含フッ素イミド環構造、含フッ素トリアジン環構造または含フッ素芳香族環構造を有する含フッ素重合体に比べ、熱延伸または溶融紡糸によりファイバ化加工してもポリマー分子が配向しにくく、したがって光の散乱を起しにくいなどの理由から特に好ましい。とりわけ含フッ素脂肪族エーテル環構造を有する含フッ素重合体が好ましい。
【0045】
上記の主鎖に含フッ素脂環構造を有する含フッ素重合体は、本発明の好ましい含フッ素重合体であるが、前述したように本発明の含フッ素重合体はこれに限定されるものではない。
たとえば、特開平8−5848号公報に記載されている、実質的にC−H結合を有さない、主鎖に含フッ素脂環構造以外の含フッ素環構造を有する非結晶性の含フッ素重合体を使用することができる。具体的にはたとえば含フッ素イミド環構造、含フッ素トリアジン環構造、含フッ素芳香族環構造などの含フッ素環構造を主鎖に有する非結晶性の含フッ素重合体を使用することができる。これら重合体の溶融粘度あるいは分子量は、前記した主鎖に含フッ素脂環構造を有する含フッ素重合体のものと同等範囲にあるものが好ましい。
【0046】
本発明の好ましい含フッ素重合体である含フッ素イミド環構造を主鎖に有する含フッ素重合体としては、具体的には下記の一般式で示される繰り返し単位を有するものが例示される。
【0047】
【化2】
ここで、R’f はパーフルオロアルキレン基、パーフルオロアリーレン基から選ばれ、これらは各々同一であっても異なっていてもよい。rは1〜10である。Yと2つのRf が炭素をはさんで環を形成してもよく、その場合、環は飽和環でも不飽和環でもよい。)
【0048】
さらに本発明では、含フッ素芳香族環構造を有する含フッ素重合体として、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエステルなどの側鎖または主鎖に芳香環を有するポリマーのフッ素置換体が挙げられる。これらは全フッ素置換されたペルフルオロ体でもよく、フッ素置換残部を塩素などで置換したものでもよい。さらにトリフロロメタン置換基などを有していてもよい。
また上記含フッ素重合体中のフッ素原子は、屈折率を高めるために一部塩素原子で置換されていてもよい。さらに屈折率を高めるための物質を本発明の含フッ素重合体中に含ませてもよいが、本発明の成形材料全体で実質的にC−H結合を含まないことが肝要である。
【0049】
上記には、光伝送体に構成する含フッ素重合体について説明したが、本発明では、予め重合した上記重合体を成形材料としてもよく、上記含フッ素重合体を形成しうる重合性モノマーを用いて成形時に重合させてもよい。
【0050】
本発明では、上記含フッ素重合体から上記特定構造を成形し、本発明の多孔質プラスチック光伝送体を得ることができれば、製造方法は特に制限されないが、予め空孔構造が形成されたプリフォームを長軸方向に延伸(以下、延伸は長軸方向への延伸を意味し、線引き加工と同意である。)すれば、容易に製造することができ好ましい。特に多数の穴が長軸方向に開いたプリフォームの延伸により、穴を細径化して容易に多孔質光ファイバを得ることができる。また上記含フッ素重合体を用いればプリフォームも容易に形成することができる。
したがって本発明では、上記多孔質プラスチック光伝送体を製造するためのものであって、複数の空孔を管肉内に有する多孔質中空成形体を少なくとも含む、実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体からなるプリフォームも提供することができる。好ましくは延伸後、相同な径断面を有する延伸成形体(光伝送体)が得られるプリフォームである。
【0051】
本発明では、上記多孔質プラスチック光伝送体の製造方法として、具体的に上述した具体例を挙げることができる。たとえば延伸に供する成形体(プリフォーム)を製造する方法を主して具体的に説明すれば、
A)含フッ素重合体を、気体との接触下に押出成形する方法
B)含フッ素重合体と、他の物質との共押出成形品から、他の物質を除去する方法が挙げられる。
【0052】
多孔中空プリフォームの製造方法としては、さらに
C)含フッ素重合体から成形された中空管に、気体あるいは揮発性低分子からなる発泡剤を作用させるか、あるいは予め該発泡剤を含ませた含フッ素重合体から中空管を発泡成形する方法が挙げられる。
【0053】
また長軸方向に延在した複数の空孔を有するプリフォームを製造する方法としては、
D)筒状容器の複数本の細長部材が並列配置された内部空間に、含フッ素重合体を溶融して流入して固化させるか、あるいは少なくとも該含フッ素重合体を得るためのモノマーを含む液体を流入して重合固化させ、得られた筒状ロッドから上記細長部材を除去する方法
E)含フッ素重合体からなる筒状中実ロッドに、機械的に穴を開ける方法
F)含フッ素重合体からなる複数本のキャピリを束ね、そのままの形態で融着一体化する方法が挙げられる。
【0054】
上記方法A),B)では、適切な成形型を用いることにより、長軸方向に延在した複数の空孔を有する成形体を得ることができる。さらに該成形体として、プリフォームだけでなく、多孔質プラスチック光伝送体を直接製造することもできる。
上記方法A)ないしC)では、適切な成形型を用いることにより、長軸方向に延在した複数の空孔を有する成形体を得ることができる。
上記方法D)ないしF)において、適切な成形型を用いることにより、軸芯中空および/または中実の成形体を得ることができる。
本発明では、上記方法E)により、筒状中実ロッドに穴開け加工を施す方法でも、隣接する細穴間の仕切部分が加工中に割れるといった問題は生じない。
【0055】
また上記プリフォームを長軸方向に延伸すれば多孔質プラスチック光伝送体を製造することができる。
この際、上記プリフォームが中空管構造である場合には、該プリフォームの中空部に、前記含フッ素重合体からなる中実ロッドを嵌入しながら、あるいは前記多孔中空プリフォームに前記中実ロッドを嵌入した後、長軸方向に延伸することにより中実構造の多孔質プラスチック光伝送体を得ることができる。
【0056】
上記A)ないしE)の製造方法を、場合によってはプリフォーム延伸工程まで含め、より具体的な例で以下に説明する。
A)空孔直接形成方法
含フッ素重合体を空気あるいは他のガスと接触させながら押出成形して多孔質を形成し、プリフォームまたは多孔質プラスチック光ファイバを製造する。
上記では、クロスヘッド部の形状を中空管が多数生成するようにノズルを配置させ、ノズル以外の場所に樹脂が行き渡り、一方、ノズルからは押出し後にも中空を保持できるだけの常圧以上の圧力を空気などのガスで発生させて押出しする方法である。この場合のガスは空気、窒素、アルゴン、ヘリウムなどどんなガスでも構わないが、安全面や入手面から、空気や窒素が好ましい。また、圧力は減圧でなければ、常圧以上の圧力で樹脂の吐出圧力に応じて自由に変えることができる。
【0057】
B)島除去による空孔形成
含フッ素重合体と他の少なくとも1種類の物質の共押出を行い、プリフォームあるいは光ファイバを成形し、その後に他の少なくとも1種類の物質を取り除く工程を行う。
上記他の少なくとも1種の物質としては、PMMAなどの樹脂、ゴム、炭酸塩などの易溶解性固体を分散させたペースト、あるいは高沸点溶媒などの液体が挙げられる。これらのうち、押出し後の除去面からは液体が好ましい。また、押出しの圧力制御の観点からは樹脂が好ましい。
【0058】
こうして共押出した結果は、プリフォームの形状でもよいし、直接ファイバの如き細径状態にしても構わないが、除去する効率の観点からは、一旦プリフォームを作製し、その段階で除去した後、そのプリフォームを紡糸延伸する方法が効率的である。
さらに該他の少なくとも1種類の物質を、有機溶媒、水、酸、アルカリ溶液から選ばれる少なくとも1種の物質で処理することにより、溶解あるいは分解により除去し、中空部を形成させることができる。
除去の仕方としては、該他の少なくとも1種類の物質を有機溶媒、水、酸、アルカリ溶液から選ばれる少なくとも1種の物質で処理することにより、溶解あるいは分解により除去することができる。扱い安さの面からは、たとえばPMMAを用いた場合には、アセトンなどの有機溶媒によって、容易に溶解除去することが可能である。溶媒中にプリフォームを浸漬させておいてもよいし、この際同時に超音波をかけると溶解速度が速まる。除去後、プリフォームを真空乾燥させて通常に線引することにより光ファイバが得られる。
本方法は、フッ素樹脂の高い耐薬品性、すなわち、強酸、強アルカリ、多くの有機溶媒などで変化しないというフッ素樹脂の特徴を最大限に活かした方法である。
【0059】
C)発泡方法
予め該フッ素樹脂で中空管を作製した後に気体あるいは揮発性低分子を含浸させ、ガラス転移温度以上で発泡させて多孔質中空管を作製し、あるいはまた、予め気体あるいは揮発性低分子を含浸させた樹脂を中空管に成形する過程で発泡中空管を作製した後、
発泡中空管と、中心に上記ガスや揮発成分を含まない中実ロッドとを、
両者を同時に延伸するか、あるいはまた、両者をロッドインチューブの要領で合体させて一体化プリフォームを作製した後に延伸する。
さらに該発泡中空管の外周にさらに1層以上のガスを含まない中空管を被せることもでき、被せて延伸してもよい。
【0060】
上記中空管の作製方法としては、2重の同心円状の円筒に溶融樹脂を流し込み、冷却固化させる方法、前期円筒にモノマーや重合開始剤を入れ、重合固化させる方法、特開平8−334633のように水平に回転成形して遠心力により中空管を作製する方法など様々な方法が可能であり、特に限定されない。こうして作製した中空管を空気雰囲気に曝すことで空気が樹脂に吸収され、再度溶融温度に加熱されたときに発泡を起こす。この発泡体の大きさと量は温度と時間で調整可能である。あるいはまた、空気などを吸収した樹脂を溶融して発泡を起こした状態で、上記中空管を作成してもよい。
【0061】
こうして作製した多孔質質の中空管と、その内径よりも小さい外径を有する発泡していない中実ロッドを組み合わせてプリフォームを作製した後延伸するか、あるいは同時に線引することにより、中心は中実のコアを有し、その外側に多孔質の樹脂が配置されることによりクラッドとして働く、フォトニッククリスタルファイバが形成される。コアとクラッドの直径比は、始めの中空管と中実ロッドの組み合わせで決まる。
この際、発泡した中空管の外側にさらに発泡していない中空管を組み合わせてプリフォームを作製するか、あるいは線引時に同時に延伸することで第2クラッド層を設けることは、ファイバ強度の面でより好ましい。
【0062】
D)型取り方法
▲1▼円筒状容器と、該容器に複数の細長部材が所定の空間配置に維持し、
▲2▼その隙間に溶融樹脂を流下させた後冷却固化させるか、あるいは、少なくともモノマーを含む液体を入れ重合固化させ、
▲3▼固化した樹脂から上記細長部材を分離して長軸方向に延びる多孔質を有するプリフォームを形成し、
▲4▼そのプリフォームを延伸する。
上記細長部品としては、ガラス、金属、プラスチックなどが用いられる。
【0063】
上記で使用される円筒部品の材質は特に制限されない。たとえば、金属管やガラス管、PFA管などの樹脂製でも構わない。押出すことによりプリフォームが管から取り出せるし、樹脂製の場合には、ナイフなどで剥離させることも可能である。また直径も製造したいプリフォームに応じて任意のサイズを選ぶことができる。
【0064】
細長部材はチューブを含むロッドあるいはロッド状のものであり、代表的にはガラス製ロッド、スチール製ロッドあるいは樹脂製ロッドでこれを保持固定物(たとえば、適宜に配置されたホールおよび凹部を具備する底部エンドキャップと上部エンドキャップ)により所望の空間的配置構成に維持する。
さらに細長部材は、物理的、化学的あるいは熱的に移動可能な細長部材で、たとえばポリマー製ロッドあるいはファイバである。細長部材は必ずしも円形断面をしている必要はなく、また全て同一サイズあるいは同一形状である必要はない。
【0065】
細長部材は、樹脂固化後に取り除かれるが、その方法は限定されない。物理的に引き抜いても良いし、化学的に溶解、分解しても良い。たとえば、ガラスの場合には、フッ化水素酸で溶解できるし、金属の場合は塩酸、硝酸などの酸によって容易に溶解できる。また、PMMAなどの樹脂を用いた場合には、アセトンなどの有機溶剤によって容易に取り除かれる。いずれの場合にも、溶解に関していえば、中空管の方が接触面積の点で除去が容易である。また、引き抜き後の内壁が滑らかでない場合には、プリフォームを短時間C8 F18などの溶媒に浸漬することで、表面がエッチングされ、滑らかな内面を得ることができるため、伝送損失の低減に効果的である。
【0066】
E)円柱状の樹脂に中心部だけ規則性が崩れるように機械的に孔を開け、孔の内面をその樹脂を溶解できる溶媒でエッチングして平滑化する。
石英やガラスの場合には、この方法は成形中、成形後に欠け易いという欠点があったが、樹脂の場合にはそのような問題は起こらない。
孔を開ける方法としては、ドリル、超高圧水、レーザーなど様々な方法が可能である。但し、こうして開けた孔の内面は光学的に平滑ではないため、アモルファスフッ素樹脂はパーフルオロ溶媒に溶解できるという特徴を活かして、プリフォームを短時間C8 F18などの溶媒に浸漬することで、表面がエッチングされ、滑らかな内面を得ることができる。
【0067】
F)含フッ素重合体からなる複数本のキャピラリを束ね、そのままの形態で融着一体化する方法は、本発明に係る含フッ素重合体を用いて、たとえば特開2002−97034号公報に記載された方法に準拠して製造することができる。なお該公報に記載された製造方法を本明細書にも記載されたものとして含ませることができる。
上記した本発明の製造方法は、上記説明に限定されるものではなく、また一方、たとえばPMMAなどのアクリル系樹脂、ポリカーボネートなどの炭化水素系ポリマーを用いて多孔質プラスチック光ファイバを製造する際に、これらポリマーを本発明に係る含フッ素樹脂以外のに代えることで広く適用でき、さらに同様にゴムなどのエラストマーにも適用できる。
【0068】
上記本発明の製造方法は、従来の微細構造光ファイバの製造方法よりもいくつかの利点を有する。たとえば本発明の方法は、比較的大きなプリフォームを大量生産できる。さらに従来の光ファイバのプロセスよりも安い原材料を使用しながら高純度のプリフォームが得られる。また中空部の配置形状の自由度が高い。
【0069】
本発明の多孔質プラスチック光伝送体は、前記複数の空孔を有する中空管層の外周に、さらに孔を含まない被覆層を1または複数層有していてもよい。
本発明では、上記多孔質プラスチック光伝送体は具体的に光ファイバである。
該光ファイバを2本以上束ねたバンドルファイバ、さらに光ファイバを2本以上、1本のケーブル内に収容した多芯ケーブルも提供される。
【0070】
このような多芯ケーブルの態様例を図7に示す。この態様例は、図6の被覆層6を含まないファイバ2本を、ケーブル7に収容した態様例であり、図6と同一符号は同一または相当部分を示し、ここでは説明を省略する。
本発明では、ケーブル7の材料として、本発明に係る含フッ素重合体たとえば中空管層材料2を用いれば、上記多芯ケーブルを容易に製造することができる。
また本発明では、多孔質プラスチック光伝送体として、光導波路やスイッチ、ロッドレンズなどを挙げることができ、これらは上記プリフォームを適用して得ることができる。
【0071】
【実施例】
次に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
19個のノズルを有するクロスヘッドを取り付けた押出し機に、ノズルから0.2MPaの空気を拭き込みながら、250℃においてペルフルオロ(3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)重合体(PBVE重合体)を押出して、直径はφ500μmのファイバを作成した。ファイバの断面を図8に示す。各孔の径は約10μmであった。
得られたファイバの伝送損失を測定したところ、850nmで50dB/kmであり、200mでの伝送帯域は10GHzであった。
【0072】
(実施例2)
多孔質のダイスを取り付けた押出し機に、PBVE重合体を海構造になるように、PMMAを島構造になるように230℃で共押出しした。φ10mm、長さ200mmのプリフォームを得た。このプリフォームをアセトンを満たしたガラス製の試験管に浸漬し、ガラス管ごと超音波洗浄機にかけ、20時間溶解を行った。PMMAを溶解した後、再度アセトンで10分間洗浄し、60℃で40時間真空乾燥を行った。
PMMAの溶解により島構造が空孔化し、長軸方向に延在する径が約1mmの空孔が30個ランダムに形成されたプリフォームを、線引炉を用いて、240℃で延伸し、φ300μmのファイバを得た。得られたファイバの断面図は延伸前のプリフォームと相似形であった。このファイバの伝送損失を測定したところ、850nmで50dB/kmであり、200mでの伝送帯域は10GHzであった。
【0073】
(実施例3)
多孔質のダイスを取り付けた押出し機に、PBVE重合体を海構造になるように、炭酸ナトリウムの粉末をオイルに分散させたペーストを島構造になるように230℃で共押出して、φ10mm、長さ250mmのプリフォームを得た。このプリフォームを超純水を満たしたガラス製の試験管に浸漬し、ガラス管ごと5時間超音波洗浄機にかけ、ペーストを溶解した。その後、再度超純水で10分間洗浄し、60℃で40時間真空乾燥を行った。
ペーストの溶解により長軸方向に延在する複数の空孔が形成されたプリフォームを線引炉を用いて、240℃で延伸し、φ500μmのファイバを得た。得られたファイバの断面図はプリフォームと相似形であった。
このファイバの伝送損失を測定したところ、850nmで50dB/kmであり、200mでの伝送帯域は10GHzであった。
【0074】
(実施例4)
<プリフォームの製造>
内径φ20mmのPFA管に樹脂(PBVE重合体)を詰めて、上下にPFA製の栓を取りつけ、真空にした金属管で保持した後、オーブン中で水平にして250℃、2000rpmで回転させることで、外径φ20mm、内径φ5mmの中空管を得た。
得られた中空管をPFA管からはずし、空気中に40時間放置した後、この中空管を再び200℃で、10分間保持することにより、外観はほぼ変化がないが、内部に約0.5mmサイズの泡が均一に入った発泡中空管(多孔中空プリフォーム2)を得た。
上記と同様の回転成形により、外径40mm、内径φ22mmの非発泡中空管(被覆プリフォーム3)を成形した。
上記樹脂を溶融して内径φ5mmのPFAチューブに流下し、中実ロッド(コアプリフォーム1)を得た。
【0075】
上記で製造された3つのプリフォームを、中実ロッド1、発泡中空管2、非発泡中空管3の順に同心円状に配置させ、線引炉で240℃にて延伸を行い、φ500μmのファイバを得た。
得られたファイバの断面図はプリフォームと相似形で、中心部に中実のコアが存在しその周りに長軸方向に延在する空孔を多数持つ中空管層と、該中空管層を包囲する孔のない被覆層とからなる多孔質ファイバが得られた。
このファイバの伝送損失を測定したところ、850nmで50dB/kmであり、200mでの伝送帯域は10GHzであった。
【0076】
(実施例5)
内径φ33mmのPFA管の下部に、φ1mmの棒が所定間隔で複数本固定できるような穴を空けたPFA製の栓を付け、そこに外径φ1mmのアルミ管を30本さして250℃のオーブン中でその隙間に、溶融したフッ素樹脂(PBVE−4M重合体)を流下させた。そのまま真空下、250℃で24時間おくと、樹脂とアルミ管の隙間がなくなったので、オーブンを室温まで冷却した。アルミ管を引っ張ることで取り除き、長さ20cm、φ1mmの孔が30個あいたプリフォームを得た。このプリフォームを、線引炉を用いて、240℃で延伸し、φ500μmのファイバを得た。
得られたファイバの断面図はプリフォームと相似形であった。このファイバの伝送損失を測定したところ、850nmで50dB/kmであり、200mでの伝送帯域は10GHzであった。
【0077】
(実施例6)
実施例5において、アルミ管の代えて外径φ1mmのガラス管を用いた以外は実施例5と同様のプリフォームを作製した。ガラス管は引き抜くことができなかったので、25%フッ化水素酸中に40時間浸漬すると、きれいにガラス管を溶解することができた。よく水洗した後、60℃真空下で3日間乾燥させた後、実施例1と同様の方法で250℃で線引延伸を行い、φ250μmのファイバを得た。このファイバの伝送損失は850nmで45dB/kmであり、伝送帯域は300mで12GHzであった。
【0078】
(実施例7)
実施例5と同様の装置を用い、250℃で溶融樹脂を流下させる代わりに、ペルフルオロ(3−オキサ−1,6−ヘプタジエン)(BVEモノマー)と重合開始剤としてジイソプロピルペルオキシジカーボナート(IPP)、連鎖移動剤としてメタノールを加え、50℃で24時間、70℃で10時間、110℃で10時間重合を行った。重合により形成された固体を、室温まで冷却した後、20%塩酸中に24時間浸漬することでアルミ管を除去することができた。
内面に多少の凹凸が見られたので、パーフルオロ溶媒(商品名FC−77溶媒:3M社製)中に5分間浸漬すると、内面の凹凸がなくなった。真空乾燥後、プリフォームを延伸線引して、φ300μmの光ファイバを得た。
このファイバの伝送損失は850nmで45dB/kmであり、伝送帯域は300mで12GHzであった。
【0079】
(実施例8)
PBVE−4Mの重合体をφ33mm、長さ30cmのPFAチューブに溶融流下した後、冷却して、φ33mm、長さ20cmの円柱状ロッドを得た。このロッドにφ1mmのロングドリルを用いて、中心を外して50個の孔を貫通させた。内面はドリルで荒れていたため、上記パーフルオロ溶媒にロッドを1分間浸漬した後引き上げると、孔の内面は平滑にエッチングされていた。
このプリフォームを真空下60℃で40時間乾燥後、延伸して、φ300μmの光ファイバを得た。
このファイバの伝送損失は850nmで45dB/kmであり、伝送帯域は300mで12GHzであった。
【0080】
【発明の効果】
本発明は、多孔質光伝送体を製造する際に、実質的にC−H結合を有さない非晶性含フッ素重合体を基材ポリマーとして使用することにより、SiO2 どの硬く脆い材質に比べ光ファイバの機械特性および成形性に柔軟性を持たせ、しかもPMMAなどの炭化水素系樹脂ではC−H結合伸縮振動の倍音吸収のために透過できない近赤外領域の光伝送を可能にする。特に含フッ素重合体、特に環員エーテル結合を含んでいてもよいフッ素置換脂環構造を有する重合体を用いると、ガラスおよびアクリルよりも材料分散が小さく、より高帯域のプラスチック光伝送体を得ることができる。
また上記含フッ素重合体からなる本発明のプラスチック光伝送体は、折れたり刺さったりせず、安全で取扱い容易であるだけでなく、透明性、耐熱性、耐湿性、耐候性、耐薬品性、不燃性および柔軟性などにも優れ、耐薬品性の要求される工場配線、および下水道内配線などの用途に好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の多孔質プラスチック光伝送体の態様例(全体ランダム多孔構造)を説明するための概略径断面である。
【図2】本発明の多孔質プラスチック光伝送体の態様例(全体周期配列空孔構造)を説明するための概略径断面である。
【図3】本発明の多孔質プラスチック光伝送体の実施態様例(中実コア−空孔周期配列のクラッド層構造)を説明するための概略径断面である。
【図4】本発明の多孔質プラスチック光伝送体の実施態様例(別材料中実コア−空孔周期配列のクラッド層構造)を説明するための概略径断面である。
【図5】本発明の多孔質プラスチック光伝送体の実施態様例(中実コア−空孔ハニカム周期配列のクラッド層構造)を説明するための概略径断面である。
【図6】本発明の多孔質プラスチック光伝送体の実施態様例(中空コア−空孔周期配列のクラッド層構造)を説明するための概略径断面である。
【図7】本発明の多孔質プラスチック光伝送体が多芯ケーブルである態様例の概略径断面である。
【図8】本発明の実施例1で作成されたファイバの断面図である。
【符号の説明】
1 光伝送体
2 含フッ素重合体からなる中空管状層
3 空孔
4 中空管状層と異なる含フッ素重合体からなる中実軸芯部、
5 中空軸芯部
6 被覆層
7 ケーブル
Claims (22)
- 実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体からなる光伝送体であって、少なくとも該光伝送体の軸芯部を包囲構成する中空管状部に、複数の空孔を有する多孔質プラスチック光伝送体。
- 前記含フッ素重合体が含フッ素環構造を含む請求項1に記載の多孔質プラスチック光伝送体。
- 前記含フッ素環構造が環員エーテル結合を含んでいてもよい含フッ素脂環構造である請求項2に記載の多孔質プラスチック光伝送体。
- 前記含フッ素重合体が主鎖に前記含フッ素環構造を有する請求項2または3に記載の多孔質プラスチック光伝送体。
- 前記複数の空孔が、前記軸芯部を含む光伝送体全体にランダムに存在する請求項1ないし4のいずれかに記載の多孔質プラスチック光伝送体。
- 前記複数の空孔が、前記含フッ素重合体からなる光伝送体の長軸方向に並列して延在し、かつ前記光伝送体の直径断面において、軸芯部を含み周期的に配列したフォトニック結晶構造を形成する請求項1ないし4のいずれかに記載の多孔質プラスチック光伝送体。
- 前記軸芯部の空孔が存在しない中実構造を有する請求項5または6に記載の多孔質プラスチック光伝送体。
- 前記軸芯部が、前記空孔の配列周期性をやぶる中実構造または中空構造であって、該軸芯部が前記フォトニック結晶構造の欠陥を構成する請求項6に記載の多孔質プラスチック光伝送体。
- 前記フォトニック結晶構造が、前記中空または中実の軸芯部を導波する光の周波数に対してフォトニックバンドギャップを発現する請求項8に記載の多孔質プラスチック光伝送体。
- 請求項1ないし9のいずれかに記載の多孔質プラスチック光伝送体を製造するためのものであって、長軸方向に延在した複数の空孔を管肉内に有する多孔中空管を少なくとも含む、実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体からなるプリフォーム。
- 実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体を、気体との接触下に押出成形する請求項1ないし9のいずれかに記載の多孔質プラスチック光伝送体またはそのプリフォームの製造方法。
- 実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体と、他の物質との共押出成形品から、他の物質を除去することにより、長軸方向に延在した複数の空孔を有する成形体を得る請求項1ないし9のいずれかに記載の多孔質プラスチック光伝送体またはそのプリフォームの製造方法。
- 実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体から成形された中空管に、気体あるいは揮発性低分子からなる発泡剤を作用させるか、あるいは予め該発泡剤を含ませた含フッ素重合体から中空管を発泡成形する、管肉内に複数の空孔を有する多孔中空プリフォームを得る請求項1ないし9のいずれかに記載の多孔質プラスチック光伝送体用プリフォームの製造方法。
- 筒状容器の複数本の細長部材が並列配置された内部空間に、実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体を溶融して流入して固化させるか、あるいは少なくとも該含フッ素重合体を得るためのモノマーを含む液体を流入して重合固化させ、得られた筒状ロッドから前記細長部材を除去する請求項10に記載のプリフォームの製造方法。
- 実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体からなる筒状中実ロッドに、機械的に穴を開ける請求項10に記載のプリフォームの製造方法。
- 実質的にC−H結合を含まない非結晶性の含フッ素重合体からなる複数本のキャピリを束ね、そのままの形態で融着一体化する請求項10に記載のプリフォームの製造方法。
- 請求項10ないし16のいずれかに記載のプリフォームを長軸方向に延伸する請求項1ないし9のいずれかに記載の多孔質プラスチック光伝送体の製造方法。
- 請求項10ないし17のいずれかのプリフォームが中空管構造であり、該プリフォームの中空部に、前記含フッ素重合体からなる中実ロッドを嵌入しながら、あるいは前記多孔中空プリフォームに前記中実ロッドを嵌入した後、長軸方向に延伸する請求項1ないし4および7ないし9のいずれかに記載の中実構造の多孔質プラスチック光伝送体の製造方法。
- 前記複数の空孔を有する中空管層の外周に、さらに孔を含まない被覆層を1または複数層有する請求項1ないし9のいずれかに記載の多孔質プラスチック光伝送体。
- 前記光伝送体が光ファイバである請求項1ないし9および19のいずれかに記載の多孔質プラスチック光伝送体。
- 請求項20に記載の光ファイバを2本以上束ねたバンドルファイバ。
- 請求項20または21に記載の光ファイバを2本以上、1本のケーブル内に収容した多芯ケーブル。
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