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JP2004076319A - 断熱材の充填構造 - Google Patents

断熱材の充填構造 Download PDF

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JP2004076319A
JP2004076319A JP2002234931A JP2002234931A JP2004076319A JP 2004076319 A JP2004076319 A JP 2004076319A JP 2002234931 A JP2002234931 A JP 2002234931A JP 2002234931 A JP2002234931 A JP 2002234931A JP 2004076319 A JP2004076319 A JP 2004076319A
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築山 祐子
Yousuke Chiba
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Abstract

【課題】外壁パネルと耐震要素を構成する斜め部材との間に形成された狭い空間に合理的に断熱材を充填する。
【解決手段】耐震壁部に於ける断熱材の充填構造は、耐震要素Aに対向して外壁パネル6が配置された耐震壁部の外壁パネル6側に断熱材11,12を充填するに際し、耐震要素Aに対応する耐震壁面Bを上下方向に2〜3分割すると共に、夫々のうち1つ以上を更に横方向に2〜3分割して複数の分割面11,12を形成し、夫々の分割面の形状に対応させた断熱材11,12を形成する。断熱材11,12を耐震要素Aの水平部材2,斜め部材3を通過させて耐震壁面Bに嵌め込むことで、柱1の間、梁4とで形成された耐震壁面Bに充填する。
【選択図】        図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐震要素と外壁とが対向して配置された耐震壁部に形成された空間に断熱材を充填して外壁の屋内側に連続した断熱層を形成する充填構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉄骨躯体を有する住宅では、建物の外周に配置された梁に沿って外壁パネルを取り付けると共に、該外壁パネルの屋内側の面に沿って断熱層を形成するのが一般的である。断熱層は、躯体を構成する柱と梁の間に枠からなる下地を形成し、該下地にグラスウール等の繊維系断熱材を充填して構成されている。そして、下地に繊維系断熱材を充填した後、屋内側に内壁を構成するための下地パネルを配置することで壁が構成されている。
【0003】
一方、鉄骨躯体では、壁の厚み方向に、即ち、外壁パネルと内壁材との間に或いは内壁材どうしの間に、対峙して配置された一対の柱と、上下に配置された一対の水平部材(例えば梁)と、一対の柱と一対の水平部材からなる空間に斜めに配置された複数の部材からなる耐震要素を配置して耐震壁部を構成することがある。この耐震要素は、外壁パネルに沿って断熱材を設置する以前に組立が完了しているのが一般的である。
【0004】
また適度な硬度と高い断熱性を有する硬質プラスチック系断熱材が提供されており、この断熱材を外壁に沿って屋内側に配置すると共に、該断熱材の更に屋内側の面に沿って内壁を施工することで、住宅に高い断熱性を付与して居住性を向上させ、且つ省エネルギー化を実現し得るようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記の如き耐震要素を有する耐震壁部では、外壁パネルの屋内側の面には僅かな隙間を持って耐震要素の斜め部材が配置されるため、極めて狭い空間に断熱材を配置することが要求されることになる。
【0006】
上記空間に繊維系断熱材のような軟質の断熱材を充填する場合、充填作業自体に大きな問題が生じることはないが、繊維系断熱材では充分な固定が出来ずに自重で沈下し、或いは座屈して断熱欠損が生じる虞がある。
【0007】
また耐震要素の室内側の面に硬質プラスチック系断熱材を設置することも考えられるが、この場合、内壁を設置するための下地を設置するためのスペースがなくなってしまうという問題が生じる。更に、硬質プラスチック系断熱材を充填しようとしても、耐震要素を構成する斜め部材が邪魔になって作業が阻害されるという問題が生じている。
【0008】
本発明の目的は、外壁パネルと耐震要素を構成する斜め部材との間に形成された狭い空間に合理的に断熱材を充填することが出来る耐震壁部に於ける断熱材の充填構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明に係る耐震壁部に於ける断熱材の充填構造は、耐震要素に対向して外壁パネルが配置された耐震壁部の外壁パネル側に断熱材を充填する充填構造であって、耐震要素に対応する面を上下方向に2分割乃至3分割すると共に、夫々のうち1つ以上を更に横方向に2分割乃至3分割して複数の分割面、又は前記複数の分割面を90度回転させた回転分割面を設定し、夫々の分割面の形状に対応させた断熱材を形成し、前記夫々の分割面の形状に対応させた断熱材を耐震壁部に充填したものである。
【0010】
上記耐震壁部に於ける断熱材の充填構造(以下、単に「充填構造」という)では、一対の柱の間に形成された面を、上下方向に2〜3分割すると共に分割した2〜3の面のうち1つ以上を横方向に2〜3分割することで、好ましくは前記面を5〜7つの面、或いは90度回転させた5〜7つの面に分割し、且つ夫々の面の形状に対応させた形状の断熱材を形成して、夫々対応する面に順に嵌め込むことで、極めて狭い部位であっても円滑に充填することが出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る充填構造の好ましい実施形態について説明する。本発明に係る充填構造は、躯体を構成する一対の柱と上下の水平部材(例えば上下の梁)の間で且つ外壁パネルと対向して配置された耐震要素と外壁パネルとの間に形成された極めて狭い空間に合理的に断熱材を充填したものである。
【0012】
即ち、外壁に沿って配置された躯体を構成する耐震要素は、予め一対の柱の間に筋交い状に斜め部材が配置されて該柱に固定された状態で所定位置に取り付けられている。従って、躯体を構成する外周の梁に沿って外壁パネルを取り付けたとき、外壁パネルに対向する耐震要素の位置では、屋内側の面に斜め部材が存在することとなり、該斜め部材が耐震要素を構成する一対の柱の間の空間に対する遮蔽材となって、この空間に対して断熱材を充填する作業を阻害することになる。そして本発明は、このような問題を回避して合理的に断熱材を充填したものである。
【0013】
外壁パネルとしては特に限定するものではなく、軽量気泡コンクリート(ALC)パネルや、プレキャストコンクリート(PC)パネル等を利用することが可能である。しかし、軽量で断熱性が優れており且つ共鳴透過現象を防止して遮音性能を発揮し得ること等からALCパネルを用いることが好ましい。
【0014】
耐震要素は地震時の振動を吸収する機能を有するものであり、対峙して配置された一対の柱の間にブレース或いは筋交い等の斜め部材が配置される。このような耐震要素は、建物の設計段階で設定されるものであり、本発明では、如何なる構造の耐震要素が配置されたとしても、この耐震要素の構造を問うものではない。
【0015】
断熱材としては材料を特に限定するものではなく、適度な硬度と充分に高い気密性と断熱性を有するものであれば利用することが可能である。このような断熱材としては、硬質ウレタンフォームや押出発泡ポリスチレン或いはフェノール樹脂発泡体等の成形体や発泡体を含む硬質プラスチック系断熱材があり、何れも利用することが可能である。
【0016】
例えば、硬質ウレタンフォームや押出発泡ポリスチレンでは、厚さを選択することによって、住宅として充分な断熱性能と気密性能を発揮させることが可能であり、且つ弾性を有するパッキン材に圧接させで気密性を発揮するに耐える硬度を有している。
【0017】
しかし、硬質ウレタンフォームでは、経時的な断熱性能の低下や、火災時に爆燃性を有することや有毒ガスを発生するという課題を有し、発泡ポリスチレンでは、耐薬品性に劣るため、気密処理材が限定されることや燃え易いという課題も有する。
【0018】
またフェノール樹脂発泡体からなる断熱材としては、本件出願人が開発して既に国際出願(特願2000−558158)した技術(ネオマフォーム(登録商標))があり、断熱材として好ましく使用することが可能で、且つ気密材としても好ましく使用することが可能である。
【0019】
上記技術に係るフェノール樹脂発泡体は、フェノール樹脂基体部と、多数の微細気泡から形成される気泡部とを有する密度が10kg/m〜100kg/mのフェノールフォームであり、前記微細気泡が炭化水素を含有し且つ平均気泡径が5μm〜200μmの範囲にあり、大部分の微細気泡の気泡壁が滑らかなフェノール樹脂基体面で構成されている。そして、発泡剤が炭化水素であるにも関わらず、従来のフロン系発泡剤と遜色のない熱伝導率を持ち、且つ熱伝動率の経時的な変化もなく、圧縮強度等の機械的強度に優れ、脆性が改善される。
【0020】
上記フェノール樹脂発泡体では、高い断熱性と気密性を有し、且つこれらの性能を長期間維持し得る性質を有している。フェノール樹脂発泡体に於ける断熱性は、気泡径が5μm〜200μmの範囲、好ましくは10μm〜150μmと小さく、且つ独立気泡率を80%以上と高く保持することによって確保することが可能である。またフェノール樹脂発泡体は高い耐燃焼性を有しており、火炎が作用したとき、表面が炭化することで、着火することがなく、且つガスが発生することがない。
【0021】
例えば、フェノール樹脂発泡体の密度を27kg/mに設定した場合、20℃に於ける熱伝動率は0.02W/m・Kであり、圧縮強さは15N/cm、熱変形温度は200℃である。前記フェノール樹脂発泡体の性能は、押出発泡ポリスチレン3種が熱伝動率;0.028W/m・K、圧縮強さ;20N/cm、熱変形温度;80℃であることや、硬質ウレタンフォーム2種が熱伝動率;0.024W/m・K、圧縮強さ;8N/cm、熱変形温度;100℃であることと比較して充分に高い性能を有する。
【0022】
このため、フェノール樹脂発泡体からなる断熱材では、従来の押出発泡ポリスチレンや硬質ウレタンフォームの約2/3程度の厚さで略同等の断熱性能を発揮することが可能である。
【0023】
またフェノール樹脂発泡体は、比較的脆い材料であるため、少なくとも片面にクラフト紙や不織布からなる保護層を設けるのが一般的である。特に、本件出願人が開発して特許出願している特開平11−198332号公報に開示されたフェノール樹脂発泡体積層板は、保護層を形成する不織布を改良することによって接着性能を向上させたものであり、この不織布によってフェノール樹脂発泡体の強度を改善して、強度、断熱性共に優れた建築用断熱材料として提供されるものである。
【0024】
上記の如くフェノール樹脂発泡体の表裏面に保護層を設けた積層板からなる断熱材は、端面(小口面)はフェノール樹脂基体面が露出した状態となっている。このため、表裏面は保護層を構成する不織布を利用して貼着テープや貼着シートを貼り付けることが可能であるが、小口面は表裏面に比較して他の部材を貼着することが困難である。
【0025】
またフェノール樹脂発泡体の表裏面に不織布による保護層を設けた断熱材では、脆さが改善されて曲げ強度や引っ張り強度が向上する。このため、幅の狭い場所に配置されたとき、自立して、断熱材及び気密材としての機能を充分に発揮することが可能である。特に、幅が1m程度の狭い場所に配置されたとき、小口面が弾性を持ったパッキン材に圧接して自立することが可能であり有効である。
【0026】
上記断熱材は、耐震要素と外壁パネルとの間の空間であって、耐震要素の柱と梁とによって形成された面に配置されて断熱層を構成する。このとき、耐震要素の斜め部材が前記面の屋内側の面に配置されるため、前記面を複数の面に分割して面積の小さい分割面を設定し、各分割面に対応する形状の断熱材を形成することによって、これらの断熱材を斜め材の間を通して嵌め込むことが可能となる。
【0027】
耐震要素と外壁パネルとの間の空間に形成された面を分割する場合、個々の分割面は耐震要素を構成する斜め部材の間を通過し得る寸法と形状とであることが必要である。また面を分割するに際し、分割された分割面を必要以上に細分することは作業性を劣化させ、且つ断熱欠損が生じ易く、また気密性を確保するために面に嵌め込んだ後に隣接する断熱材を接続する作業が煩雑となり好ましくはない。
【0028】
本件発明者等の経験では、外壁パネルと内壁材との間に或いは内壁材どうしの間に、対峙して配置された一対の柱と、上下に配置された一対の水平部材(例えば梁)と、一対の柱と一対の水平部材からなる空間に斜めに配置された複数の部材とによって構成される長方形の面(以下、「耐震壁面」という)を、柱に沿って上下方向に2〜3分割し、更に、分割された2つ以上を更に2〜3分割することで充分であった。
【0029】
例えば、耐震壁面を上下方向に4分割した場合、個々の分割面は面積が小さくなるため、耐震要素の斜め部材の間を通し易くなる。しかし、通過させた断熱材を保持しておくのが困難となり、作業性に支障をきたす。また断熱材どうしの接続線が増加することとなり、断熱欠損が生じ易くなり好ましいものではない。
【0030】
また耐震壁面を上下方向に2〜3分割した場合、一方の断熱材を嵌め込んだ後、この断熱材を柱又は梁方向に付勢しながら他方の断熱材を嵌め込むことが可能であり、或いは上下方向に2つの断熱材を嵌め込んだ後、これらを夫々上下方向に付勢しながら、中央の断熱材を嵌め込むことが可能であり、比較的に容易な作業を実現することが可能である。
【0031】
特に、断熱材の小口面を、柱或いは梁と対向する小口面は表面に対し略垂直な面とし、他方の小口面であって他の断熱材と対向する小口面を互いに関連付けられた傾斜面とすることが好ましい。このような小口面を形成することで、耐震壁面に嵌め込む際に、一方の断熱材を押し込むことで、このとき作用する力の傾斜面による分力が柱や梁に対する押圧力として作用することが可能となる。
【0032】
次に、上記充填構造の好ましい実施例について図を用いて説明する。図1は耐震要素を設けた躯体の構成を説明する図である。図2は外壁パネルと耐震要素との位置関係を説明する模式平断面図である。図3は断熱材を充填した状態を説明する模式平面図である。図4は充填構造の例を説明する図である。図5は充填構造の例を説明する図である。図6は充填構造の更に他の例を説明する図である。
【0033】
図1に於いて、耐震要素Aは、予め設定された距離を持って一対の柱1が対峙して配置され、該柱1の間に水平部材2が配置され、更に、該水平部材2に対して各柱1から斜め部材3が配置されている。各部材2,3は、夫々端部が柱1に、また柱1と水平部材2に固定され、地震時に作用する水平力を吸収し得るように構成されている。
【0034】
上記耐震要素Aは、上部の梁4と床スラブ5に隠れた基礎梁、或いは下部の梁との間に配置されると共に、上端部が梁4に下端部が基礎梁或いは下部の梁に固定される。
【0035】
尚、耐震要素Aの形状は、上記形状にのみ限定されるものではなく、予め耐震性能に応じて種々設定されるものである。従って、柱1の間の距離や、水平部材2,斜め部材3の寸法や形状等は目的の耐震能力に応じて変化するものである。
【0036】
梁4の屋外側には複数の外壁パネル6が配置され、該外壁パネル6の上端部は図示しないイナズマプレートを介して梁4に取り付けられ、下端部は図示しない自重受け金具を介して基礎梁或いは下部の梁に支持されている。このようにして躯体に取り付けられた外壁パネル6によって外壁が構成されている。
【0037】
図2に示すように、躯体に耐震要素Aを取り付けると共に外壁パネル6を取り付けたとき、該耐震要素Aを構成する一対の柱1と梁4と床スラブ5とによって耐震壁面Bが構成される。この耐震壁面Bに断熱材を配置する場合、該耐震壁面Bと等しい平面寸法を持った断熱材を嵌め込もうとしても、水平部材2や斜め部材3が邪魔になって嵌め込むことが出来ない。
【0038】
このため、図3〜6に示すように、面Bを上下方向に2〜3分割すると共に分割された2つ以上を、更に横方向に2〜3分割して複数の分割面を形成し、分割面に対応した形状を持った断熱材を形成することで、これらの断熱材は、耐震要素Aを構成する水平部材2,斜め部材3を通して容易に耐震壁面Bに嵌め込むことが可能となる。
【0039】
ここで、耐震壁面Bを分割する際の分割例について図4〜6によって説明する。尚、図4(a)には耐震要素Aを記載したが、他の図には耐震要素Aを記載することなく、単に耐震壁面Bのみを記載している。
【0040】
図4(a)は、耐震壁面Bを上下方向に2分割すると共に、夫々を横方向に3分割することで、6つの分割面11,12に分割したものである。前記分割面11,12は、上下方向で横方向の両端に形成された分割面11は互いに同一形状に形成され、また上下方向で横方向の中央に形成された分割面12は互いに同一形状に形成される。そして各分割面11,12に配置される断熱材11,12は、分割面11,12と同一の形状を持って形成される。
【0041】
同図(b)は、耐震壁面Bを上下方向に3分割すると共に、中分割面の上下の分割面を更に横方向に3分割することで、7つの分割面13〜15に分割したものである。前記分割面13〜15は、中分割面13は独立した形状で形成され、中分割面13の上下で横方向の両端に形成された分割面14は同一形状に形成され、中分割面13の上下で横方向の中央に形成された分割面15は同一形状に形成される。そして各分割面13〜15に配置される断熱材13〜15は、前記分割面13〜15と同一の形状を持って形成される。
【0042】
同図(c)は、耐震壁面Bを上下方向に2分割すると共に、上下の分割面を横方向に2分割することで、4つの分割面16に分割したものである。前記分割面16は、互いに同一形状に形成される。そして各分割面16に配置される断熱材16は、前記分割面16と同一の形状を持って形成される。このように、耐震壁面Bを4分割して断熱材を充填する場合、弾力性に富むポリエチレン系の断熱材であることが好ましい。しかし、硬質プラスチック系断熱材であっても、厚さが外壁パネル6と水平部材2,斜め部材3との間の距離の半分以下程度のものであれば充填することが可能である。
【0043】
図5は、図4(a),(b)に示す分割例を90度回転させた分割例を示すものである。即ち、同図(a)は、耐震壁面Bを上下方向に3分割すると共に、各分割面を更に横方向に2分割することで、6つの分割面21,22に分割したものである。前記分割面21,22は、上下方向の中央に形成された中分割面21は互いに同一形状に形成され、中分割面21の上下で横方向に形成された分割面22は互いに同一形状に形成される。そして各分割面21,22に配置される断熱材21,22は、分割面21,22と同一の形状を持って形成される。
【0044】
同図(b)は、耐震壁面Bを横方向に3分割すると共に、中分割面の左右の分割面を更に上下方向に3分割することで、7つの分割面23〜25に分割したものである。前記分割面23〜25は、中分割面23は独立した形状で形成され、中分割面23の左右で上下方向の両端に形成された分割面24は同一形状に形成され、中分割面23の左右で上下方向の中央に形成された分割面25は同一形状に形成される。そして各分割面23〜25に配置される断熱材23〜25は、前記分割面23〜25と同一の形状を持って形成される。
【0045】
尚、上記実施例に於いて、4枚の断熱材11,14,21,24、2枚の断熱材12,25を夫々同一の形状としたが、必ずしもこの構成に限定するものではなく、各分割面を個別に独立した形状とし、夫々の形状に対応させた断熱材を形成しても良いことは当然である。
【0046】
更に、耐震壁面Bの分割例として図6(a)〜(c)を上げることが可能である。即ち、同図(a)は、耐震壁面Bを上下方向に3分割すると共に、上下の分割面を更に斜め方向に2分割することで、5つの分割面27a,27bに分割したものである。前記分割面27a,27bは、中分割面27aは独立した形状で形成され、該中分割面27aの上下で斜め方向に形成された分割面27bは同一形状に形成される。そして各分割面27a,27bに配置される断熱材27a,27bは、前記分割面27a,27bと同一の形状を持って形成される。
【0047】
同図(b)は、耐震壁面Bを上下方向及び横方向を夫々3つに分け、中央に中抜き状の中央分割面28aを形成すると共に、該中央分割面28aと耐震壁面Bの隅部を結んで夫々台形状の上下分割面28bと、左右分割面28cを形成したものである。この場合、中央分割面28aは、図に示すように四角形であって良く、また円形,楕円形等の形状であって良い。
【0048】
同図(c)は、耐震壁面Bを上下方向及び横方向を夫々3つに分け、中央に中抜き状の中央分割面29aを形成すると共に、該中央分割面29aの周囲に夫々短辺が何れかの方向の1分割に対応する寸法を有し長辺が他方向の2分割に対応する寸法を持った長方形の分割面からなる上下分割面29bと左右分割面29cを形成したものである。
【0049】
上記の如き例であっても、本発明に於ける耐震要素に対応する面を上下方向に2分割〜3分割すると共に、夫々のうち1つ以上を横方向に2分割〜3分割するということに該当するものである。
【0050】
次に、上記の如く分割することが可能な耐震壁面Bに断熱材を充填する手順について、図4(a)と図3を参照して説明する。尚、本発明に於いて、耐震壁面Bに配置される断熱材の材質及び厚さは特に限定するものではないが、本実施例では、適度な曲げ性と強度を有する硬質プラスチック系断熱材、特に、厚さ25mmのフェノール樹脂発泡体からなる断熱材を用いている。
【0051】
先ず、図4(a)に示すように耐震壁面Bが分割面11,12に分割されたとき、上記断熱材を分割面11,12と同一形状に形成して断熱材11,12を構成する。即ち、4枚の断熱材11と、2枚の断熱材12を形成する。その後、下側の横方向両側の断熱材11を、耐震要素Aを構成する斜め部材3の間を通して耐震壁面Bに嵌め込み、夫々両側の柱1に押し付ける。
【0052】
次いで、下側の中央の断熱材12を断熱材11の間に嵌め込む。このとき、両側の断熱材11を柱1の方向の押圧して断熱材12を押し込む。下側の断熱材11,12を耐震壁面Bに嵌め込んだ後に、上側の断熱材11,12を上記と同様の手順で嵌め込む。このとき、既に嵌め込まれている下側の断熱材11,12を下側に押圧させておき、更に、上側の断熱材11,12に撓みを発生させた状態で嵌め込み、下端部を下側の断熱材11,12に圧接させると共に上端部を梁に圧接させる。
【0053】
そして予め外壁パネル6に於ける断熱材11と断熱材12の接続部に対応する位置に配置されたスペーサー8、柱1に対応して配置されたスペーサー7に対応する部分を釘やビス等の固定具を打ち込むことで、各断熱材11,12をスペーサー7,8を介して外壁パネル6に固定する。これにより、断熱材11,12は、耐震壁面Bに於ける夫々の配置位置を安定して保持することが可能となる。尚、図3に於いて31は空気層である。
【0054】
上記の如く構成された充填構造では、耐震壁面Bに配置された断熱材11,12の外壁パネル6側の接続部に断熱材からなるスペーサー8が配置されるため、この接続部を介して熱が伝導されることがなく、良好な断熱性を保持することが可能である。
【0055】
特に、耐震壁面Bに於ける気密性を確保する場合、該耐震壁面Bに配置された複数の断熱材11,12を固定した後、隣接する断熱材11,12の継目32に気密性を有する金属フィルムや合成樹脂フィルムからなる気密テープ33を貼り付けることが好ましい。このように、継目32を気密テープ33によって塞ぐことで、高い気密性を発揮することが可能である。また予め柱1に図示しない弾性材料からなる気密パッキンを取り付けておき、この気密パッキンに断熱材11,12の小口面を圧接させるように構成することが好ましい。
【0056】
尚、上記実施例では、断熱材11,12の小口面を表面に対して垂直に形成したが、断熱材11と断熱材12が互いに接触する小口面を傾斜面として形成しても良い。この場合、断熱材12を断熱材11の間に押し込む際に付勢する力が、傾斜面の角度に従って分力を発生し、この分力によって断熱材11を柱1に圧接させることが可能となる。
【0057】
上記説明は耐震壁面Bを図4(a)のように分割した際の構造を説明したが、他の図に示すように分割した場合でも、断熱材12〜15、21〜25、27a,27b、28a〜28c、29a〜29cの形状や、充填する手順については実質的に同様である。
【0058】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明に係る充填構造では、耐震要素を構成する一対の柱の間と上下の梁或いは梁と床との間に形成された面を、上下方向に2〜3分割して分割面を形成すると共に、分割した2〜3の面のうち1つ以上を更に横方向に2〜3分割した分割面を形成することで、断熱材を充填すべき面を好ましくは5〜7つの分割面、或いは90度回転させた5〜7つの分割面に分割することが出来る。そして夫々の分割面の形状に対応させた断熱材を形成して、夫々対応する分割面に順に嵌め込むことで、狭い部位であっても円滑に充填することが出来る。
【0059】
従って、異なる仕様を持った耐震要素毎に、該耐震要素を構成する柱間の寸法が変化した場合であっても、この寸法の変化に関わらず、断熱材を充填する際の原理は同一であり、如何なる寸法の耐震要素であっても対応することが出来る。
【0060】
また断熱材を充填すべき面を最小限の分割数での充填を実現することが出来、断熱材の製造数は最小限となり、部材数が増大することなく、合理的な構造とすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐震要素を設けた躯体の構成を説明する図である。
【図2】外壁パネルと耐震要素との位置関係を説明する模式平断面図である。
【図3】断熱材を充填した状態を説明する模式平面図である。
【図4】充填構造の例を説明する図である。
【図5】充填構造の例を説明する図である。
【図6】充填構造の更に他の例を説明する図である。
【符号の説明】
A          耐震要素
B          耐震壁面
1          柱
2          水平部材
3          斜め部材
4          梁
5          床スラブ
6          外壁パネル
7,8        スペーサー
11〜16,21〜25,27a,27b,28a〜28c,29a〜29c分割面、断熱材
31          空気層
32          継目
33          気密テープ

Claims (1)

  1. 耐震要素に対向して外壁パネルが配置された耐震壁部の外壁パネル側に断熱材を充填する充填構造であって、耐震要素に対応する面を上下方向に2分割乃至3分割すると共に、夫々のうち1つ以上を更に横方向に2分割乃至3分割して複数の分割面、又は前記複数の分割面を90度回転させた回転分割面を設定し、夫々の分割面の形状に対応させた断熱材を形成し、前記夫々の分割面の形状に対応させた断熱材を耐震壁部に充填したことを特徴とする断熱材の充填構造。
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