JP2004066010A - 電気分解式濁水処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】浄水能力を大幅に向上させることができるようにした電気分解式濁水処理装置を提供する。
【解決手段】水路1中に沈設されるべき籠型フレーム2と、この籠型フレーム2に対向的に設けられた一対の電極3、4と、これら電極3、4間を隔離するよう籠型フレーム2に設けられた有孔の絶縁板5とを備えている。この絶縁板5で隔離された籠型フレーム2内にアルミニウム製の使用済み缶をチップ状に切断してなる補助電極6を収容した。
【選択図】 図1
【解決手段】水路1中に沈設されるべき籠型フレーム2と、この籠型フレーム2に対向的に設けられた一対の電極3、4と、これら電極3、4間を隔離するよう籠型フレーム2に設けられた有孔の絶縁板5とを備えている。この絶縁板5で隔離された籠型フレーム2内にアルミニウム製の使用済み缶をチップ状に切断してなる補助電極6を収容した。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、河川や海岸での汚濁水を処理するのに好適な電気分解式濁水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、セメント系排水、上下水道における濾過工程の前処理、降雨による土砂流出、土木工事における閉鎖性水域の浄化など、水質汚濁防止の要請から電気分解式濁水処理装置が考えられている。
【0003】
この種の装置としては、例えば特許第2546925号に示すものがあり、その概要を図3に示して説明する。この図において流路20内に籠21を設置し、この籠21の両側部に陰極板22、23を設けてある。そして、これら陰極22、23の中間部分に陽極板24を立設し、陽極板24と陰極板22、23との間にアルミ製空き缶や廃エンジン部品などの金属廃材25を投入したものである。
【0004】
浄水に際しては、流路20内に汚濁水を通過させるとともに、陽極板24と陰極板22、23との間に直流電圧を印加する。すると、陽極となった金属廃材25からはAl3+イオンが溶出し、水の電気分解によって溶出した(OH)1−イオンと反応してAl(OH)3[水酸化アルミニウム]が生成され、(−)に帯電して親水コロイド懸濁物となっている生成物粒子を凝集してフロックとなる。
【0005】
この原理から浄水能力は化学変化の量、すなわち金属廃材溶出量にほぼ比例すると考えられる。
【0006】
以上の従来技術では安価なアルミ製空き缶などの金属廃材を電極の一部として用いることができるため、ランニングコストが安く済むという利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記した従来のものでは、空き缶や廃材をそのままの形状で利用するものであった。
【0008】
しかし、このような形状で使用すると、金属廃材としてアルミ製空き缶を使用した場合では、缶内部は半密閉された状態であるため内部での水流が期待できず、反応が進まないという問題がある。そこで、これを潰して板状にして利用することが考えられる。
【0009】
一方、廃エンジン部品などでは肉圧がある金属廃材溶出量、すなわち浄水能力に限界があった。これらは、単位重量に対する表面積がアルミ製空き缶よりもさらに小さく、効率的な反応は期待できないという問題がある。
【0010】
本発明者等は、アルミ廃材を効率的に利用する方法を検討した結果、これらをチップ化することで予想以上の優れた浄水能力が得られることを見い出して本発明を完成するに至ったものである。
【0011】
本発明は、浄水能力を大幅に向上させた電気分解式濁水処理装置を提供することを技術的課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気分解式濁水処理装置は、前述した技術的課題を解決するために濁水を通過させることで懸濁物質を沈殿させ水質浄化を行わせるための電気分解式濁水処理装置において、以下のように構成されている。なお、ここでは便宜上、図中の符号を使用して構成を説明する。
【0013】
この装置は、水路1中に沈設されるべき籠型フレーム2と、この籠型フレーム2に対向的に設けられた一対の電極3、4と、これら電極3、4間を隔離するよう籠型フレーム2に設けられた有孔の絶縁板5と、この絶縁板5で隔離された籠型フレーム内にアルミニウム製の使用済み缶をチップ状に切断してなる補助電極6を収容した。
【0014】
電極3、4としては化学的に不活性なカーボンやチタニウムを用いることができる。これらの導体を用いることで、浄水に伴う化学変化すなわち溶出を抑制することができ、電極の交換頻度を大きく低減することができる。これによってランニングコストの低減が実現される。
【0015】
また、アルミニウム製の使用済み缶は極めて薄いアルミニウム板で形成されているため、そのチップ化に際しても僅かなエネルギーで済む。このようにチップ化することで汚濁水と接する表面積が広がるとともに、使用済み缶そのものを使用する場合のような缶内部の半閉塞が解消されるので、流水下では金属表面での反応が促進されるものと考えられる。一方、チップ化すればコストアップにつながるため、チップ化による反応促進が可能であると予測されても大幅な浄水能力の上昇が得られなければ、利用可能性に乏しい。種々試験を行った結果、アルミ廃材をチップ化をすることで、予想以上の浄化能力の向上が認められ、その効果が大きいことがわかった。
【0016】
使用済み缶は極めて薄いアルミニウム板で形成されているため、単位重量対表面積比が極めて高い上に、汚濁水の流通が極めて良好なため、高い反応効率が得られる。また、入手が容易で低コストである利点がある。
【0017】
なお、有孔の絶縁板5で仕切られた部位を、第1及び第2の補助電極収容部7、8とし、これら補助電極収容部7、8の少なくとも一方に補助電極6を収容して使用することが可能である。有孔の絶縁板5としては、例えばポリカーボネイト製、その他の高強度合成樹脂製の多孔板が使用できる。
【0018】
本発明では、使用済みのアルミニウム缶を利用するものであるため、電極を製造するために溶解成型処理を行うなどの無駄なエネルギー消費を抑えられるのは勿論、このアルミ缶をチップ化することで表面積の拡大と反応表面における水流を確保することができ、化学反応が促進される。このため、濁水処理能力を大幅に改善することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電気分解式濁水処理装置を図1、図2に示される実施形態について更に詳細に説明する。
【0020】
図1は水路1中に沈設された籠型フレーム2の構造を示しており、全体として絶縁体で形成された籠型フレーム2に一対の電極3、4を対向的に設けてある。電極3は陽極、電極4は陰極であり、それぞれ直流電源9に接続されている。
【0021】
電極3はカーボンの平面板であり、籠型フレーム2の端部に着脱可能に設けられている。
【0022】
籠型フレーム2にはこれら電極3、4間を隔離するよう有孔の絶縁板5が設けられている。図示の例では電極4側に接近させてある。
【0023】
この絶縁板5で隔離された籠型フレーム内を第1及び第2の補助電極収容部7、8としてあり、電極3に接する第1の補助電極収容部7内にアルミニウム製の使用済み缶をチップ状に切断してなる補助電極6が収容されている。なお、第1の補助電極収容部7側を大容量として補助電極6を収容するのは、浄化反応が陽極側で起こるためである。なお、第2の補助電極収容部8側にも空間を多くして補助電極6を収容するようにしても差し支えない。
【0024】
絶縁板5は電極3に接触している補助電極6が電極4に接触することがないように設けられたものである。したがって、絶縁板5に形成する孔はチップ化された補助電極6が通過しない程度の大きさにする必要がある。
【0025】
なお、電極3、4としてはチタニウム板を使用することもできるし、イニシャルコストを重視する場合にはアルミ板を使用することも可能である。アルミ板は、それ自体溶出するため定期的な交換が可能であるが、短期の使用や小規模の使用などには適する。
【0026】
また、図1に示す例では、矢印で示す水の流れに対して電極3,4が直角になるように配置されているが、水の流れと電極板とが互いに平行になるように電極板を設置してもよい。水路の流れと電極板を平行に設置した場合には、電極が水の流れを妨げることがなく、アルミニウムイオンと電極の反応が促進されるので、より好ましい。
(試験例)
補助電極6として、アルミニウム缶を潰しただけのものを使用した場合と、本発明のチップ化したアルミニウムを用いた場合の、理論アルミニウム(溶解)濃度と実測アルミニウム(溶解)濃度を同一条件下において比較した。結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
この試験では、7リットルの水道水中に電極を200mmの間隔で設置し、アルミニウム缶4個分の補助電極を使用した。
【0028】
表1に示すように、6種類の試料中、3種はアルミニウム缶を潰しただけの試料(圧縮したアルミニウム缶−1、2、3)であり、他の3種が、アルミニウム缶チップ(アルミニウム缶チップ−1、2、3)である。
【0029】
いずれも、試料No,.1には電流値60mA、試料No.2には電流値96.5mA、試料No.3には電流値80mAをそれぞれ印加し、全て通電時間は5040秒とした。
【0030】
ところで、アルミニウム(分子量27)は、通常、3価の陽イオン(Al3+)として溶出するので、1Fの電気料で21/3=9gのアルミニウム量を溶出させることができる。ここで1Fは、96500cooulである。
【0031】
また、1cooulは、1Aの電流を1秒間印加したときに得られる電気量であるので、アルミニウム溶出量は以下の式で求めることができる。
【0032】
X=9・I・t/96500
(x:アルミニウム溶出量、I:電流値、t:通電時間)
上記の式に基づいて求めた理論アルミニウム濃度は、試料1から3が、それぞれ4.03mg/L、6.48mg/L、5.37mg/Lとなっている。
【0033】
これに対し、表1中、圧縮したアルミニウム缶の3種の実測値はそれぞれ、4.73mg/L、7.03mg/L、6.01mg/Lであった。
【0034】
他方、アルミニウム缶チップの3種の実測値はそれぞれ、8.88mg/L、18.7mg/L、16.7mg/Lの結果が得られた。
【0035】
以上のように、アルミニウム缶チップの試料No.1では従来比1.87倍の向上、同試料No.2では従来比2.66倍の向上、また、同試料No.3では従来比2.77倍の溶出量が得られ、浄水能力の顕著な向上が見られた。
【0036】
図2は、以上の結果をグラフ化したものであり、横軸が理論アルミニウム濃度、縦軸が実測アルミニウム濃度を示している。
【0037】
このように、従来のものと同一体積の装置では、少なくとも2倍以上の処理能力が得られ、また、同一の処理能力では装置の大幅な小型化が可能となった。
したがって、従来のものと比較して、実用レベルで十分な性能を有するので、種々の分野で使用することができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、籠型フレーム内にアルミニウム製の使用済み缶をチップ状に切断してなる補助電極を収容したので、広い反応面積が得られ、また反応表面での水流も確保できるため、従来比2倍から3倍程度の浄水能力が得られた。
【0039】
さらに、アルミニウム製缶は極めて薄いため、チップ状に切断する場合でも小さなエネルギーで行うことができ、またその装置も簡便なもので済むという優れた効果がある。
【0040】
また、電極として化学的に不活性なカーボンやチタニウムを用いることで、電極の交換がほとんど不要となり、ランニングコストの低減をも図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である電気分解式濁水処理装置を示す全体の斜視図である。
【図2】電気分解式濁水処理装置の効率を示すグラフ図である。
【図3】従来の電気分解式濁水処理装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 水路
2 籠型フレーム
3、4 電極
5 絶縁板
6 補助電極
7 第1の補助電極収容部
8 第2の補助電極収容部
9 直流電源
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、河川や海岸での汚濁水を処理するのに好適な電気分解式濁水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、セメント系排水、上下水道における濾過工程の前処理、降雨による土砂流出、土木工事における閉鎖性水域の浄化など、水質汚濁防止の要請から電気分解式濁水処理装置が考えられている。
【0003】
この種の装置としては、例えば特許第2546925号に示すものがあり、その概要を図3に示して説明する。この図において流路20内に籠21を設置し、この籠21の両側部に陰極板22、23を設けてある。そして、これら陰極22、23の中間部分に陽極板24を立設し、陽極板24と陰極板22、23との間にアルミ製空き缶や廃エンジン部品などの金属廃材25を投入したものである。
【0004】
浄水に際しては、流路20内に汚濁水を通過させるとともに、陽極板24と陰極板22、23との間に直流電圧を印加する。すると、陽極となった金属廃材25からはAl3+イオンが溶出し、水の電気分解によって溶出した(OH)1−イオンと反応してAl(OH)3[水酸化アルミニウム]が生成され、(−)に帯電して親水コロイド懸濁物となっている生成物粒子を凝集してフロックとなる。
【0005】
この原理から浄水能力は化学変化の量、すなわち金属廃材溶出量にほぼ比例すると考えられる。
【0006】
以上の従来技術では安価なアルミ製空き缶などの金属廃材を電極の一部として用いることができるため、ランニングコストが安く済むという利点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
前記した従来のものでは、空き缶や廃材をそのままの形状で利用するものであった。
【0008】
しかし、このような形状で使用すると、金属廃材としてアルミ製空き缶を使用した場合では、缶内部は半密閉された状態であるため内部での水流が期待できず、反応が進まないという問題がある。そこで、これを潰して板状にして利用することが考えられる。
【0009】
一方、廃エンジン部品などでは肉圧がある金属廃材溶出量、すなわち浄水能力に限界があった。これらは、単位重量に対する表面積がアルミ製空き缶よりもさらに小さく、効率的な反応は期待できないという問題がある。
【0010】
本発明者等は、アルミ廃材を効率的に利用する方法を検討した結果、これらをチップ化することで予想以上の優れた浄水能力が得られることを見い出して本発明を完成するに至ったものである。
【0011】
本発明は、浄水能力を大幅に向上させた電気分解式濁水処理装置を提供することを技術的課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の電気分解式濁水処理装置は、前述した技術的課題を解決するために濁水を通過させることで懸濁物質を沈殿させ水質浄化を行わせるための電気分解式濁水処理装置において、以下のように構成されている。なお、ここでは便宜上、図中の符号を使用して構成を説明する。
【0013】
この装置は、水路1中に沈設されるべき籠型フレーム2と、この籠型フレーム2に対向的に設けられた一対の電極3、4と、これら電極3、4間を隔離するよう籠型フレーム2に設けられた有孔の絶縁板5と、この絶縁板5で隔離された籠型フレーム内にアルミニウム製の使用済み缶をチップ状に切断してなる補助電極6を収容した。
【0014】
電極3、4としては化学的に不活性なカーボンやチタニウムを用いることができる。これらの導体を用いることで、浄水に伴う化学変化すなわち溶出を抑制することができ、電極の交換頻度を大きく低減することができる。これによってランニングコストの低減が実現される。
【0015】
また、アルミニウム製の使用済み缶は極めて薄いアルミニウム板で形成されているため、そのチップ化に際しても僅かなエネルギーで済む。このようにチップ化することで汚濁水と接する表面積が広がるとともに、使用済み缶そのものを使用する場合のような缶内部の半閉塞が解消されるので、流水下では金属表面での反応が促進されるものと考えられる。一方、チップ化すればコストアップにつながるため、チップ化による反応促進が可能であると予測されても大幅な浄水能力の上昇が得られなければ、利用可能性に乏しい。種々試験を行った結果、アルミ廃材をチップ化をすることで、予想以上の浄化能力の向上が認められ、その効果が大きいことがわかった。
【0016】
使用済み缶は極めて薄いアルミニウム板で形成されているため、単位重量対表面積比が極めて高い上に、汚濁水の流通が極めて良好なため、高い反応効率が得られる。また、入手が容易で低コストである利点がある。
【0017】
なお、有孔の絶縁板5で仕切られた部位を、第1及び第2の補助電極収容部7、8とし、これら補助電極収容部7、8の少なくとも一方に補助電極6を収容して使用することが可能である。有孔の絶縁板5としては、例えばポリカーボネイト製、その他の高強度合成樹脂製の多孔板が使用できる。
【0018】
本発明では、使用済みのアルミニウム缶を利用するものであるため、電極を製造するために溶解成型処理を行うなどの無駄なエネルギー消費を抑えられるのは勿論、このアルミ缶をチップ化することで表面積の拡大と反応表面における水流を確保することができ、化学反応が促進される。このため、濁水処理能力を大幅に改善することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電気分解式濁水処理装置を図1、図2に示される実施形態について更に詳細に説明する。
【0020】
図1は水路1中に沈設された籠型フレーム2の構造を示しており、全体として絶縁体で形成された籠型フレーム2に一対の電極3、4を対向的に設けてある。電極3は陽極、電極4は陰極であり、それぞれ直流電源9に接続されている。
【0021】
電極3はカーボンの平面板であり、籠型フレーム2の端部に着脱可能に設けられている。
【0022】
籠型フレーム2にはこれら電極3、4間を隔離するよう有孔の絶縁板5が設けられている。図示の例では電極4側に接近させてある。
【0023】
この絶縁板5で隔離された籠型フレーム内を第1及び第2の補助電極収容部7、8としてあり、電極3に接する第1の補助電極収容部7内にアルミニウム製の使用済み缶をチップ状に切断してなる補助電極6が収容されている。なお、第1の補助電極収容部7側を大容量として補助電極6を収容するのは、浄化反応が陽極側で起こるためである。なお、第2の補助電極収容部8側にも空間を多くして補助電極6を収容するようにしても差し支えない。
【0024】
絶縁板5は電極3に接触している補助電極6が電極4に接触することがないように設けられたものである。したがって、絶縁板5に形成する孔はチップ化された補助電極6が通過しない程度の大きさにする必要がある。
【0025】
なお、電極3、4としてはチタニウム板を使用することもできるし、イニシャルコストを重視する場合にはアルミ板を使用することも可能である。アルミ板は、それ自体溶出するため定期的な交換が可能であるが、短期の使用や小規模の使用などには適する。
【0026】
また、図1に示す例では、矢印で示す水の流れに対して電極3,4が直角になるように配置されているが、水の流れと電極板とが互いに平行になるように電極板を設置してもよい。水路の流れと電極板を平行に設置した場合には、電極が水の流れを妨げることがなく、アルミニウムイオンと電極の反応が促進されるので、より好ましい。
(試験例)
補助電極6として、アルミニウム缶を潰しただけのものを使用した場合と、本発明のチップ化したアルミニウムを用いた場合の、理論アルミニウム(溶解)濃度と実測アルミニウム(溶解)濃度を同一条件下において比較した。結果を表1に示す。
【0027】
【表1】
この試験では、7リットルの水道水中に電極を200mmの間隔で設置し、アルミニウム缶4個分の補助電極を使用した。
【0028】
表1に示すように、6種類の試料中、3種はアルミニウム缶を潰しただけの試料(圧縮したアルミニウム缶−1、2、3)であり、他の3種が、アルミニウム缶チップ(アルミニウム缶チップ−1、2、3)である。
【0029】
いずれも、試料No,.1には電流値60mA、試料No.2には電流値96.5mA、試料No.3には電流値80mAをそれぞれ印加し、全て通電時間は5040秒とした。
【0030】
ところで、アルミニウム(分子量27)は、通常、3価の陽イオン(Al3+)として溶出するので、1Fの電気料で21/3=9gのアルミニウム量を溶出させることができる。ここで1Fは、96500cooulである。
【0031】
また、1cooulは、1Aの電流を1秒間印加したときに得られる電気量であるので、アルミニウム溶出量は以下の式で求めることができる。
【0032】
X=9・I・t/96500
(x:アルミニウム溶出量、I:電流値、t:通電時間)
上記の式に基づいて求めた理論アルミニウム濃度は、試料1から3が、それぞれ4.03mg/L、6.48mg/L、5.37mg/Lとなっている。
【0033】
これに対し、表1中、圧縮したアルミニウム缶の3種の実測値はそれぞれ、4.73mg/L、7.03mg/L、6.01mg/Lであった。
【0034】
他方、アルミニウム缶チップの3種の実測値はそれぞれ、8.88mg/L、18.7mg/L、16.7mg/Lの結果が得られた。
【0035】
以上のように、アルミニウム缶チップの試料No.1では従来比1.87倍の向上、同試料No.2では従来比2.66倍の向上、また、同試料No.3では従来比2.77倍の溶出量が得られ、浄水能力の顕著な向上が見られた。
【0036】
図2は、以上の結果をグラフ化したものであり、横軸が理論アルミニウム濃度、縦軸が実測アルミニウム濃度を示している。
【0037】
このように、従来のものと同一体積の装置では、少なくとも2倍以上の処理能力が得られ、また、同一の処理能力では装置の大幅な小型化が可能となった。
したがって、従来のものと比較して、実用レベルで十分な性能を有するので、種々の分野で使用することができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、籠型フレーム内にアルミニウム製の使用済み缶をチップ状に切断してなる補助電極を収容したので、広い反応面積が得られ、また反応表面での水流も確保できるため、従来比2倍から3倍程度の浄水能力が得られた。
【0039】
さらに、アルミニウム製缶は極めて薄いため、チップ状に切断する場合でも小さなエネルギーで行うことができ、またその装置も簡便なもので済むという優れた効果がある。
【0040】
また、電極として化学的に不活性なカーボンやチタニウムを用いることで、電極の交換がほとんど不要となり、ランニングコストの低減をも図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である電気分解式濁水処理装置を示す全体の斜視図である。
【図2】電気分解式濁水処理装置の効率を示すグラフ図である。
【図3】従来の電気分解式濁水処理装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 水路
2 籠型フレーム
3、4 電極
5 絶縁板
6 補助電極
7 第1の補助電極収容部
8 第2の補助電極収容部
9 直流電源
Claims (4)
- 濁水を通過させることで懸濁物質を沈殿させ水質浄化を行わせるための電気分解式濁水処理装置において、
水路中に沈設されるべき籠型フレームと、この籠型フレームに対向的に設けられた一対の電極と、これら電極間を隔離するよう籠型フレームに設けられた有孔の絶縁板と、この絶縁板で隔離された籠型フレーム内にアルミニウム製の使用済み缶をチップ状に切断してなる補助電極を収容したことを特徴とする電気分解式濁水処理装置。 - 前記籠型フレームの、有孔の絶縁板で仕切られた部位を第1及び第2の補助電極収容部とし、これら補助電極収容部の少なくとも一方に補助電極を収容したことを特徴とする請求項1に記載の電気分解式濁水処理装置。
- 前記電極がカーボン製であることを特徴とする請求項1または2に記載の電気分解式濁水処理装置。
- 前記電極がチタニウム製であることを特徴とする請求項1または2に記載の電気分解式濁水処理装置。
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