JP2004061371A - 欠陥検査装置および欠陥検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】照明光の波長を短くしなくても、さらに微細なピッチの繰り返しパターンから発生する回折光を利用して、基板の欠陥検査を行える簡易な欠陥検査装置および欠陥検査方法を提供する。
【解決手段】繰り返しパターンが形成された被検物体11に照明光を照射する照明手段13と、照明光の光路上または繰り返しパターンから発生する回折光の光路上に配置され、複数の異なるピーク波長を選択する選択手段22と、複数のピーク波長を持つ回折光のうち、0次回折方向と最も短いピーク波長における1次回折方向との間に発生する回折光L2を集光して、被検物体の像を形成する集光手段24,25,17と、集光手段により形成される像に基づいて、被検物体の欠陥を検出する検出手段16,26とを備える。
【選択図】 図1
【解決手段】繰り返しパターンが形成された被検物体11に照明光を照射する照明手段13と、照明光の光路上または繰り返しパターンから発生する回折光の光路上に配置され、複数の異なるピーク波長を選択する選択手段22と、複数のピーク波長を持つ回折光のうち、0次回折方向と最も短いピーク波長における1次回折方向との間に発生する回折光L2を集光して、被検物体の像を形成する集光手段24,25,17と、集光手段により形成される像に基づいて、被検物体の欠陥を検出する検出手段16,26とを備える。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体回路素子や液晶表示素子の製造工程において基板表面の欠陥を検査する欠陥検査装置および欠陥検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体ウエハや液晶基板(総じて「基板」という)の表面に形成された繰り返しパターンから発生する回折光を利用して、基板の表面のむらや傷などの欠陥を自動的に検査する装置が提案されている。表面の欠陥箇所と正常箇所では回折効率が異なるため、繰り返しパターンからの回折光に基づく画像には明るさの相違が現れ、画像の明暗により欠陥箇所を特定できる。
【0003】
また、従来の欠陥検査装置では、回折の条件として良く知られた次の式(1)にしたがって装置条件が設定され、この状態で、基板上の繰り返しパターンからの回折光に基づく画像が取り込まれる。式(1)は、基板に対する照明光の波長λおよび入射角θiと、基板から発生する回折光の回折角θdおよび回折次数m(=0,±1,…)と、基板上の繰り返しパターンのピッチpとの関係を表した式である。
【0004】
sinθd − sinθi = mλ/p ……(1)
なお、入射角θiは、図9に示すように、基板の法線から入射側をプラス方向とし、回折角θdは、基板の法線から反射側をプラス方向としている。また、回折次数mは、0次回折光の発生方向(図に点線で示す方向)から入射側をマイナス方向としている。0次回折光は正反射光に相当する。このため、0次回折光の回折角θd0は、入射角θiに等しい。
【0005】
式(1)にしたがう装置条件の設定とは、通常、繰り返しパターンのピッチpと回折次数mと照明光の波長λに応じて他のパラメータ(θd,θi)を決定した後、入射角θiにしたがって照明系と基板との角度条件を調整すると共に、回折角θdにしたがって受光系と基板との角度条件を調整することを意味している。
このため、基板上の繰り返しパターンのピッチpが変わった場合には、照明系と受光系と基板との角度条件(θd,θi)を式(1)にしたがって調整することにより、基板上の繰り返しパターンからの回折光(例えば1次回折光)を受光系に導くことができ、回折光を利用した基板の欠陥検査を行うことができる。
【0006】
ところで、上記の式(1)から分かるように、左辺の大きさに相当する|sinθd−sinθi|には上限があり、その上限値は「2」である。このため、検査可能な繰り返しパターンのピッチpには下限があり、その下限値は「mλ/2」となる。ピッチpが下限値より小さくなると、繰り返しパターンから回折光が発生せず、欠陥検査を行うことはできない。
【0007】
このように、繰り返しパターンからの回折光を利用した基板の欠陥検査は、原理的に、p≧mλ/2 を満足する範囲内であれば実行することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、繰り返しパターンのピッチpが下限値(mλ/2)の近傍である場合に、回折光(例えば1次回折光)による基板の欠陥検査を実行しようとすると、装置の照明系と受光系とを非常に近づけて配置しなければならず、実現するのは困難であった。すなわち、機械的な配置の制約から、回折光による欠陥検査を実現可能なピッチpの範囲は、上記の原理的な下限値(mλ/2)より大きくならざるを得ない。
【0009】
なお、ピッチpの微細化に対応するためには、照明光の波長λを短くすることも考えられるが、光源の種類が限定され、高価で大がかりな光源となってしまうため、好ましくない。
本発明の目的は、照明光の波長を短くしなくても、さらに微細なピッチの繰り返しパターンから発生する回折光を利用して、基板の欠陥検査を行える簡易な欠陥検査装置および欠陥検査方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の欠陥検査装置は、繰り返しパターンが形成された被検物体に照明光を照射する照明手段と、前記照明光の光路上または前記繰り返しパターンから発生する回折光の光路上に配置され、複数の異なるピーク波長を選択する選択手段と、前記複数のピーク波長を持つ前記回折光のうち、0次回折方向と最も短いピーク波長における1次回折方向との間に発生する回折光を集光して、前記被検物体の像を形成する集光手段と、前記集光手段により形成される前記像に基づいて、前記被検物体の欠陥を検出する検出手段とを備えたものである。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の欠陥検査装置において、前記選択手段により選択される前記複数のピーク波長が、互いに整数倍以外の関係にあるものである。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の欠陥検査装置において、前記集光手段は、前記複数のピーク波長を持つ回折光のうち任意の一部を集光可能な光学系、および、該光学系の光軸方向と前記一部の回折光の発生方向とに関わる装置条件を設定する設定部を有し、前記設定部は、前記0次回折方向と前記1次回折方向との間に発生する回折光のうち、強度が極大になる回折光の発生方向と、前記光学系の光軸方向とが一致するように、前記装置条件を設定するものである。
【0013】
請求項4に記載の発明は、繰り返しパターンが形成された被検物体に照明光を照射する照明工程と、前記照明光の光路上または前記繰り返しパターンから発生する回折光の光路上において、複数の異なるピーク波長を選択する選択工程と、前記複数のピーク波長を持つ前記回折光のうち、0次回折方向と最も短いピーク波長における1次回折方向との間に発生する回折光を集光して、前記被検物体の像を形成する集光工程と、前記集光工程で形成される前記像に基づいて、前記被検物体の欠陥を検出する検出工程とを備えたものである。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の欠陥検査方法において、前記選択工程で選択される前記複数のピーク波長が、互いに整数倍以外の関係にあるものである。
請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載の欠陥検査方法において、前記集光工程は、前記複数のピーク波長を持つ回折光のうち任意の一部を集光可能な光学系の光軸方向と前記一部の回折光の発生方向とに関わる装置条件を設定する設定工程を有し、前記設定工程では、前記0次回折方向と前記1次回折方向との間に発生する回折光のうち、強度が極大になる回折光の発生方向と、前記光学系の光軸方向とが一致するように、前記装置条件を設定するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の実施形態は、請求項1〜請求項6に対応する。
本実施形態の欠陥検査装置10は、図1(a)に示すように、被検物体である基板11を保持するステージ12と、ステージ12上の基板11に照明光L1を照射する照明系13と、照明光L1が照射された基板11の繰り返しパターンから発生する回折光L2(後で詳細に説明する)を受光する受光系14と、表示装置15と、画像処理装置16と、制御装置17とで構成されている。
【0016】
本実施形態の欠陥検査装置10は、半導体回路素子などの製造工程において、基板11の表面に形成された繰り返しパターンの欠陥検査を自動的に行うための装置である。繰り返しパターンとは、周期的に繰り返される線配列形状の回路パターンのことである。基板11は、半導体ウエハや液晶ディスプレイパネルなどである。
【0017】
欠陥検査装置10のステージ12には、不図示のチルト機構が設けられている。このため、ステージ12は、基板11の表面に平行な軸Axのまわりに所定の角度範囲内でチルト可能である。なお、ステージ12は、不図示の搬送装置によって搬送されてきた基板11を上面に載置し、真空吸着によって固定保持する。
ここで、ステージ12(基板11)の軸Axに平行な方向を「X方向」とする。また、ステージ12(基板11)が水平に保たれた状態での法線(基準法線)に平行な方向を「Z方向」とする。さらに、X方向およびZ方向に直交する方向を「Y方向」とする。
【0018】
照明系13は、光源21と、波長選択部22と、レンズ23とで構成されている。この照明系13は、請求項の「照明手段」に対応する。また、波長選択部22は、レンズ31,32と、ハーフミラー33,34と、反射鏡35,36と、フィルタ37,38とで構成されている。この波長選択部22は、請求項の「選択手段」に対応する。
【0019】
光源21は、安価で小型なランプ(例えば、メタルハライドランプや水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプなど)であり、レンズ23の前側焦点面に共役な面と一致するように配置されている。
波長選択部22は、光源21から射出される照明光の光路上に配置され、その照明光の波長域のうち、2つの異なるピーク波長λ1,λ2(図1(b)参照)を選択する。そして、2つのピーク波長λ1,λ2を持つ照明光L0をレンズ23側に向けて射出する。図1(b)の横軸は波長を表し、縦軸は照明光L0の光強度を表している。
【0020】
波長選択部22において、具体的には、光源21からの照明光をレンズ31でコリメートし、ハーフミラー33で2つの方向(A1),(A2)に分割し、反射鏡35,36で方向変換して、フィルタ37,38の各々でピーク波長λ1,λ2(図1(b))を選択し、ハーフミラー34で合成した後、最後にレンズ32で集光する。集光点は、レンズ23の前側焦点面に一致している。
【0021】
ここで、フィルタ37,38は、例えば干渉フィルタやダイクロイックミラー、バンドパスフィルタなどの光学素子であり、反射鏡35,36とハーフミラー34との間に交換可能に配置されている。フィルタ37,38の各々は、1つの透過帯域(ピーク波長λ1,λ2)を有している。このため、波長選択部22から後段のレンズ23には、2つのピーク波長λ1,λ2を持つ照明光L0が射出される。
【0022】
本実施形態の欠陥検査装置10では、2つのピーク波長λ1,λ2の相違が、ごく僅かであるとする。つまり、ピーク波長λ1,λ2が、ほぼ同じであるとする。また、照明光L0のうちピーク波長λ1を含む波長域とピーク波長λ2を含む波長域とが、ほぼ完全に独立しているとする。
次に、上記した波長選択部22の後段において、レンズ23は、ステージ12の斜め上方に配置されている。つまり、レンズ23の中心とステージ12の中心とを通る軸(光軸O1)は、基準法線(Z方向)に対して所定の角度だけ傾けられ、固定されている。
【0023】
また、レンズ23は、光軸O1がステージ12の軸Ax(X方向)に対して直交すると共に、後側焦点面が基板11と略一致するように配置されている。欠陥検査装置10の照明系13は、基板11側に対してテレセントリックな光学系である。
上記構成の照明系13において、光源21から射出された光は、波長選択部22を介して2つの波長域(ピーク波長λ1,λ2)を持つ照明光L0となり、レンズ23を介してほぼ平行な光(照明光L1)となり、ステージ12上の基板11の表面に全体的に照射される。なお、照明光L1の波長域は、照明光L0の波長域(ピーク波長λ1,λ2)と同じである。
【0024】
このようにして照明光L1が照射されると、基板11の表面に形成された繰り返しパターンから、様々な方向に回折光が発生する。図1(a)に示した回折光L2は、基板11上の繰り返しパターンから様々な方向に発生する回折光のうち、受光系14の光軸O2の方向に発生する一部の回折光である。
繰り返しパターンから発生する回折光(回折光L2も含む)の波長域は、照明光L1の波長域(ピーク波長λ1,λ2)と同じである。つまり、照明光L1の照射によって繰り返しパターンから発生する回折光は、2つの波長域(ピーク波長λ1,λ2)を持つ。なお、回折光の強度分布(後述するI(θ) )は、回折光の波長域(ピーク波長λ1,λ2)ごとに僅かに異なっている。
【0025】
詳細は後述するが、波長域(ピーク波長λ1,λ2)ごとに強度分布の異なる回折光を繰り返しパターンから発生させる理由は、繰り返しパターンのピッチpが上述した原理的な下限値(mλ/2)の近傍まで小さくなった場合でも、基板11の欠陥検査を行えるようにするためである。
ここで、ピーク波長λ1の照明光のみを基板11に照射する場合を想定し、基板11の繰り返しパターンから様々な方向に発生する回折光(ピーク波長λ1)の強度分布I(θ) について説明する。この強度分布I(θ)は、次の式(2)で表すことができる。
【0026】
I(θ) = I0(sinNα/sinα)2(sinβ/β)2 ……(2)
角度θは、回折光の発生方向に対応する。角度θの基準(θ=0)は、0次回折光の発生方向(図9に点線で示す方向)である。角度θのプラス方向は、基準(θ=0)から反射側とする。
なお、式(2)の角度θと図9の回折角θdの関係は、照明光L1の入射角θiを用いると、θ=θd−θi のように表すことができる。以下の説明では、回折光の発生方向として、角度θを用いる場合と、回折角θdを用いる場合とがあり得る。何れの場合でも基準が異なるだけであり、回折光の発生方向を意味する。
【0027】
また、式(2)において、I0は0次回折光の強度に対応する。Nは、繰り返しパターンを構成する線パターンの数に対応する。α,βは、照明光L1のピーク波長と、角度θと、繰り返しパターンのピッチpおよび線幅に関連した関数である。
この強度分布I(θ)の特徴を説明するために、上記の式(2)を図示すると、例えば図2に示すような形状になる。なお、図2では特徴を分かり易く示すため、パラメータNとして実際より少ない値を用いた。実際のNは、数100個〜数1000個である。
【0028】
図2から分かるように、強度分布I(θ)には、特定の角度θ=0,θA,θB…のところに主極大P0,PA,PB…が各々存在している。このうち、角度θ=0の主極大P0は0次回折光に相当する。また、この主極大P0の両隣に位置する角度θ=θA,θBの主極大PA,PBは共に1次回折光に相当する。つまり、強度分布I(θ)の主極大P0,PA,PB…は、各々、上述した式(1)の回折次数m=0,±1,±2…の回折光に相当する。
【0029】
なお、本明細書では、0次回折光の発生方向に相当する主極大P0の角度θ=0を「0次回折方向」という。同様に、1次回折光の発生方向に相当する主極大PA,PBの角度θ=θA,θBを「1次回折方向」という。
1次回折方向(例えば角度θ=θA)は、繰り返しパターンのピッチpが小さくなるほど、0次回折方向(角度θ=0)から離れ、照明光L1の入射方向(図9,式(1)の角度θi)に接近する傾向にある。そして、繰り返しパターンのピッチpが上述した原理的な下限値(mλ/2)の近傍まで小さくなると、1次回折方向(図2,角度θA)は照明光L1の入射方向(角度θi)とほぼ一致してしまう。
【0030】
この場合、欠陥検査装置10において、照明系13と受光系14とを非常に近づけて配置できれば、1次回折光を受光系14に導くことができ、1次回折光を利用した欠陥検査が可能となる。しかし、このような配置は現実的ではない。したがって、繰り返しパターンのピッチpが原理的な下限値(mλ/2)の近傍まで小さくなった場合、1次回折光を利用して欠陥検査を行うことはできない。
【0031】
ところで、図2の強度分布I(θ)には、主極大P0,PA,PB…どうしの間に、強度の小さい副極大群PC,PD,PE,PF…が存在している。ここでは、各々の副極大群PC,PD,PE,PF…が5つの副極大からなる例を示したが、上記式(2)のパラメータNの値を大きくすると、各々の副極大群PC,PD,PE,PF…を構成する副極大の数は増加する。
【0032】
このような副極大群PC,PD,PE,PF…の存在から分かるように、ある1つのピーク波長λ1の照明光のみを基板11に照射したとき、繰り返しパターンから発生する回折光(ピーク波長λ1)は、0次回折光や1次回折光など(上記式(1)の回折次数m=0,±1,±2…の回折光)だけでなく、隣り合うm次回折光どうしの間(例えば0次回折光と1次回折光との間)にも存在する。
【0033】
ただし、副極大群PC,PD,PE,PF…の強度は、主極大P0,PA,PB…の強度よりも小さく、上記式(2)のパラメータNの値を大きくすると、さらに小さくなってしまう。このため、ピーク波長λ1の照明光のみを用いたときに発生する回折光(ピーク波長λ1)のうち、副極大群(PC,PD,PE,PF…の何れか1つ)の回折光を後述の受光系14に導いても、良好な欠陥検査を行うことは難しい。
【0034】
そこで、本実施形態の欠陥検査装置10では、既に説明したように、僅かに異なる2つの波長域(ピーク波長λ1,λ2)を持つ照明光L1を基板11に照射して、波長域(ピーク波長λ1,λ2)ごとに強度分布の異なる回折光を繰り返しパターンから発生させることで、基板11の欠陥検査を行う。
また、照明光L1の一方の波長域(ピーク波長λ1)によって繰り返しパターンから発生する回折光(ピーク波長λ1)と、照明光L1の他方の波長域(ピーク波長λ2)によって繰り返しパターンから発生する回折光(ピーク波長λ2)と、を混在させた状態で受光系14に導き、基板11の欠陥検査を行う。
【0035】
さらに、繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光(λ1+λ2)のうち、0次回折方向と1次回折方向との間に発生する一部の回折光を利用し、この一部の回折光を図1の回折光L2として受光系14の光軸O2の方向に導くことにより、基板11の欠陥検査を行う。
その結果、基板11上の繰り返しパターンのピッチpが上述した原理的な下限値(mλ/2)の近傍まで小さくなった場合でも、基板11の欠陥検査を良好に行うことができる。
【0036】
さて、照明光L1の波長域(ピーク波長λ1,λ2)が僅かに異なる場合、回折光(λ1またはλ2)の強度分布I(θ)を表す上記式(2)において、パラメータα,βの値が変わるため、図2に示す強度分布I(θ)の形状も、角度θの方向に僅かに変化する。
例えば、ピーク波長λ1,λ2の大小関係が「λ1<λ2」の場合、ピーク波長λ1の回折光の方がピーク波長λ2の回折光よりも、0次回折方向(図2の角度θ=0)と1次回折方向(例えば角度θ=θA)との間隔が狭くなる。
【0037】
そして、強度分布I(θ)が僅かに異なる回折光(λ1),(λ2)を混在させる場合、混在後の強度分布IMIX(θ)は、僅かに異なる図2の強度分布I(θ)の重ね合わせとなり、例えば図3に示す形状となる。
すなわち、強度分布IMIX(θ)には、図2の強度分布I(θ)と同様の主極大PM0,PMA,PMB…が存在する他、主極大PM0,PMA,PMB…どうしの間に、1つずつ、明確な副極大PMC,PMD,PME,PMF…が現れることになる。この明確な副極大PMC,PMD,PME,PMF…は、図2の副極大群PC,PD,PE,PF…を角度方向に僅かにずらして重ね合わせたときに生じるうねり(ビート)の波形である。
【0038】
本実施形態の欠陥検査装置10では、繰り返しパターンのピッチpが上述した原理的な下限値(mλ/2)の近傍まで小さくなり、1次回折方向(角度θA)が照明光L1の入射方向(角度θi)とほぼ一致するような場合でも、繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光(λ1+λ2)のうち、0次回折方向と1次回折方向との間に発生する回折光L2(例えば図3の副極大PMD,角度θMD)を利用することで、基板11の欠陥検査を良好に行うことができる。
【0039】
次に、基板11の繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光(λ1+λ2)のうち、0次回折方向と1次回折方向との間に発生する回折光L2(例えば図3の副極大PMD,角度θMD)を受光する受光系14について説明する。
受光系14は、図1に示すように、集光レンズ24,25と、CCD撮像素子26とで構成されている。集光レンズ24,25は、請求項の「集光手段」の「光学系」に対応する。
【0040】
集光レンズ24は、ステージ12の斜め上方に配置されている。つまり、集光レンズ24の中心とステージ12の中心とを通る軸(光軸O2)は、基準法線(Z方向)に対して所定の角度だけ傾けられ、固定されている。
また、集光レンズ24は、光軸O2がステージ12の軸Ax(X方向)に対して直交すると共に、前側焦点面が基板11と略一致するように配置されている。欠陥検査装置10の受光系14は、基板11側に対してテレセントリックな光学系である。
【0041】
集光レンズ25は、集光レンズ24の後側焦点面と一致するように、受光系14の瞳近傍に配置されている。CCD撮像素子26は、複数の画素が2次元的に配列されたイメージセンサであり、その撮像面が集光レンズ25の後側焦点面と一致するように配置されている。
【0042】
上記の受光系14において、基板11の表面に形成された繰り返しパターンから混在状態で発生した回折光(λ1+λ2)のうち、0次回折方向と1次回折方向との間に発生する回折光L2(例えば図3の副極大PMD,角度θMD)は、集光レンズ24,25を介して集光され、CCD撮像素子26の撮像面上に到達する。
CCD撮像素子26の撮像面上には、回折光L2による基板11の像が形成される。CCD撮像素子26は、撮像面に形成された基板11の像を撮像して、画像信号を表示装置15と画像処理装置16に出力する。
【0043】
表示装置15は、CRTモニタや液晶ディスプレイなどであり、CCD撮像素子26からの画像信号に基づいて、基板11の表面の傷やゴミなどの欠陥の画像を表示する。
画像処理装置16は、CCD撮像素子26からの画像信号に基づいて基板11の画像を取り込み、この画像と予め記憶させておいた良品基板の画像とを比較することでパターンマッチングを行ったり、予め学習させておいた良品基板の特徴と異なる部分が存在するか否かの画像処理を行う。例えば、デフォーカスによるムラなどの欠陥がある場合には、その部分の明暗差または特徴の相違などの情報に基づいて、欠陥部分を認識して出力する。
【0044】
画像処理装置16における画像処理の結果、検出された欠陥の情報は、表示装置15に出力されて表示される。上記したCCD撮像素子26と画像処理装置16とは、請求項の「検出手段」に対応する。
なお、欠陥検査装置10の照明系13と受光系14とは、共に、基板11側がテレセントリックに構成されている。このため、基板11の表面全体において、照明光L1の入射角θiを一様にでき、かつ、回折光L2の回折角θd(発生方向,角度θ)も一様にできる。このため、基板11上の位置に拘わらず、同じ欠陥であれば、回折光L2の強度が同じになり、欠陥の検出や特定を精度良く行うことができる。
【0045】
次に、欠陥検査装置10の制御装置17について説明する。制御装置17は、基板11に形成された繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光(λ1+λ2)のうち、0次回折方向と1次回折方向との間に発生する回折光L2(図3の副極大PMD,角度θMD)を受光系14に導くために、装置条件の設定を行う。制御装置17は、請求項の「集光手段」の「設定部」に対応する。
【0046】
ここで、装置条件とは、受光系14の光軸O2の方向と回折光L2の発生方向(回折角θd)(角度θMD)とに関わる角度条件である。本実施形態では、概略、装置条件の設定を次の手順で行う。つまり、ステージ12を軸Axのまわりにチルトさせることで、照明光L1の入射角θiを変更し、これにより回折光L2の発生方向(回折角θd)(角度θMD)を変更し、最終的に回折光L2の発生方向を受光系14の光軸O2の方向に一致させる。
【0047】
制御装置17による装置条件(チルト角条件)の設定について、図4のフローチャートを用いて説明する。ここでは、検査対象の基板11に形成されている繰り返しパターンのピッチpを既知とする。
制御装置17は、ステップS1〜S4で装置条件の探索範囲を決定し、ステップS5〜S7で装置条件の探索処理を実行し、この探索処理の結果に基づいて装置条件を設定する(ステップS8)。そして最後のステップS9において、基板11の検査を行う。
【0048】
なお、装置条件の探索とは、ステージ12を軸Axのまわりにチルトさせる毎に、基板11の画像の明るさ情報(図3の強度分布IMIX(θ)に関わる情報)を画像処理装置16から取り込み、基板11の画像の明るさが極大(図3の副極大PMD)になる条件(角度θMD)を探索する処理である。
制御装置17は、まずステップS1において、基板11上の繰り返しパターンのピッチpと、照明光L1の波長域のうち最も短いピーク波長λ1とを用い、上述した回折の条件の式(1)に基づいて、1次回折光の発生方向(回折角θd)(角度θA)が受光系14の光軸O2の方向と一致するような角度条件(θi1,θd1)を求める。この角度条件(θi1,θd1)は、繰り返しパターンから発生する回折光のうち、最も短波の回折光(ピーク波長λ1)に関わる条件である。
【0049】
そして次に、最も短波に関わる角度条件(θi1,θd1)が、欠陥検査装置10において設定可能か否かを判定する(ステップS2)。この判定の結果、設定可能であれば、1次回折光の角度条件(θi1,θd1)を探索の終点とする(ステップS3)。逆に、設定不可能であれば、欠陥検査装置10において設定可能な限界の角度条件(θiL,θdL)を探索の終点とする(ステップS4)。
【0050】
次いで、制御装置17は、ステージ12を軸Axのまわりにチルトさせて、0次回折光の発生方向(回折角θd)(θ=0)が受光系14の光軸O2の方向と一致するような角度条件(θi0,θd0)に設定する(ステップS5)。そして、装置条件の探索処理を開始する(ステップS6)。
この装置条件の探索処理(ステップS7)は、0次回折光の角度条件(θi0,θd0)から、ステップS3またはS4で設定された終点の角度条件(θi1,θd1)または(θiL,θdL)に向けて、ステージ12を軸Axのまわりにチルトさせながら行われる。
【0051】
制御装置17は、ステージ12をチルトさせる毎に、基板11の画像の明るさ情報(図3の強度分布IMIX(θ)に関わる情報)を画像処理装置16から取り込み、基板11の画像の明るさが極大(図3の副極大PMD)になったか否かを判定する。画像の明るさとは、例えば平均輝度や最大輝度である。
ステップS7の探索処理において、基板11の画像の明るさが極大になる角度条件(ステージ12のチルト角)が存在した場合、制御装置17は、次のステップS8に進んで、画像の明るさが極大になる角度条件にステージ12を設定する。ここで設定された条件は、0次回折方向と最も短波の1次回折方向との間に発生する回折光L2(図3の副極大PMD)の発生方向(角度θMD)が、受光系14の光軸O2の方向と一致するような角度条件(θiB,θdB)である。
【0052】
制御装置17は、ステップS8における装置条件の設定後、画像処理装置16に指令を出し、基板11の欠陥検出を実行させる。なお、ステップS7の処理で、画像の明るさが極大になる角度条件を見つけることができなかった場合には、その後のステップS8,S9の処理を省略する。
なお、図4のステップS8で設定した装置条件(チルト角条件)は、制御装置17内のメモリに記憶させておくことが好ましい。これにより、同一種類の繰り返しパターンが形成された別の基板を検査対象とする際、メモリ内の装置条件を読み出すだけで、簡単に、回折光L2の発生方向(角度θMD)が受光系14の光軸O2の方向と一致するような角度条件(θiB,θdB)に設定できる。
【0053】
上記したように、本実施形態の欠陥検査装置10によれば、基板11上の繰り返しパターンのピッチpが原理的な下限値(mλ/2)の近傍まで小さくなり、1次回折方向(角度θA)が照明光L1の入射方向(角度θi)とほぼ一致するような場合、つまり、1次回折光を利用した欠陥検査が実質不可能な場合でも、繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光(λ1+λ2)のうち、0次回折方向と最も短波の1次回折方向との間に発生する回折光L2(例えば図3の副極大PMD)を利用することで、基板11の欠陥検査を良好に行うことができる。
【0054】
つまり、本実施形態の欠陥検査装置10によれば、従来装置では機械的な配置(照明系や受光系の配置)の制約から欠陥検査を実行できなかった微細なピッチの繰り返しパターンでも、良好に欠陥検査を行うことができる。また、ピッチの微細化に対応するために照明光L1の波長λを短くする必要がないため、欠陥検査装置10を簡易に構成できる。
【0055】
また、本実施形態によれば、照明光L1,回折光L2の2つの波長域(ピーク波長λ1,λ2)がほぼ完全に独立しているので、繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光(λ1+λ2)の強度分布IMIX(θ)において、主極大PM0,PMA,PMBどうしの間に、明確な副極大PMD,PMEを得ることができる。
【0056】
このため、0次回折方向と最も短波の1次回折方向との間に発生する回折光L2の強度が極大(例えば副極大PMD)となる条件で検査を実施することができる。その結果、受光系14に回折光L2を効率良く取り込むことができ、欠陥検査の精度が向上する。
さらに、本実施形態によれば、基板11上の繰り返しパターンのピッチpが比較的大きく、1次回折光の角度条件(θi1,θd1)が欠陥検査装置10において設定可能な場合でも、上記と同様に、繰り返しパターンから混在状態で0次回折方向と1次回折方向との間に発生する回折光L2(例えば図3の副極大PMD)を利用することで、高品質な画像(潰れていない画像)を取り込むことができ、基板11の欠陥検査を精度よく行うことができる。
【0057】
(変形例)
なお、上記した実施形態では、照明光L1の2つのピーク波長λ1,λ2(図1(b)参照)がほぼ同じである例を説明したが、本発明はこれに限定されない。2つのピーク波長λ1,λ2の相違が比較的大きくても、同様の効果を得ることができる。この場合、回折光の強度分布I(θ)の形状は、図5(a)に示すピーク波長λ1に対応する形状と、図5(b)に示すピーク波長λ2に対応する形状と(λ1<λ2)で、角度θの方向に大きく変化している。
【0058】
そして、図5(a),(b)のように強度分布I(θ)が大きく異なる回折光(λ1),(λ2)を混在させた場合、混在後の強度分布IMIX(θ)は、図5(a),(b)の強度分布I(θ)の重ね合わせとなり、例えば図6に示す形状となる。
すなわち、図6の強度分布IMIX(θ)には、図5(a)の強度分布I(θ)と同様の主極大PM0,PMA,PMB…が存在する他、主極大PM0,PMA,PMB…どうしの間に、副極大群PMC,PMD,PME,PMF…が現れることになる。この副極大群PMC,PMD,PME,PMF…は、図5(a),(b)の副極大群PC,PD,PE,PF…を重ね合わせたときに生じるうねり(ビート)の波形であり、各々、主に2つの副極大からなる。
【0059】
この例では、基板11の欠陥検査時に、繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光(λ1+λ2)のうち、0次回折方向と最も短波の1次回折方向との間に発生する回折光L2(例えば図6の角度θMD)を利用すればよい。その結果、繰り返しパターンのピッチpが原理的な下限値(mλ/2)の近傍まで小さくなり、最も短波の1次回折方向(角度θA1)が照明光L1の入射方向(角度θi)とほぼ一致するような場合でも、基板11の欠陥検査を良好に行うことができる。
【0060】
ただし、照明光L1の2つのピーク波長λ1,λ2は、互いに整数倍以外の関係にすることが好ましい。これにより、欠陥検査装置10の光学系の分解能に拘わらず、図4のステップS5〜S7の探索処理において、基板11の画像の明るさが副極大になる条件(例えば図6の角度θMD)を見つけることができる。その結果、0次回折方向と最も短波の1次回折方向との間に発生する回折光L2の強度が副極大となる条件で検査を実施することができ、欠陥検査の精度が向上する。
【0061】
また、上記した実施形態では、照明系13のレンズ23と受光系14の集光レンズ24を屈折光学系で構成したが、図7に示すように、レンズ23,集光レンズ24を反射光学素子43,44(例えば球面反射鏡)に置き換えることもできる。これにより、欠陥検査装置の小型化を図ることができる。
さらに、波長選択部22のフィルタ37,38は、反射鏡35,36とハーフミラー33の間に配置してもよい。ハーフミラー33,34は、ダイクロイックミラーに置き換えてもよい。
【0062】
また、上記した実施形態では、波長選択部22の中に、1つの透過帯域を有するフィルタ37,38を配置したが、2枚のフィルタ37,38に代えて、2つの透過帯域を有する1枚のフィルタを配置してもよい。この場合、ハーフミラー33,34と反射鏡35,36を省略できる。さらにレンズ31,32も省略し、光源21をレンズ23の前側焦点面に配置して、光源21とレンズ23との間に1枚のフィルタを配置することもできる。
【0063】
さらに、1枚のフィルタを配置する場合、透過帯域は1つでも構わない。この場合、例えば水銀ランプのように輝線スペクトルが主体的な光源を用い、隣り合う2つの輝線スペクトル(例えば313nmと365nm)を含むように1つの透過帯域を設定することが好ましい。これにより、2つの波長域(ピーク波長λ1,λ2)が独立した照明光L1を基板11に照射することができる。
【0064】
また、上記した実施形態では、照明光L1の2つの波長域(ピーク波長λ1,λ2)をほぼ完全に独立させる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。照明光L1の2つの波長域は、低強度の裾部分であれば多少は連続しても構わない。この場合、裾部分とピーク波長λ1,λ2との相対的な強度比は、ある程度確保するのが好ましい。
【0065】
これは、光源21として例えば図8に示す波長特性(複数の輝線スペクトルと低強度の連続スペクトルとからなる波長特性)のメタルハライドランプを用い、波長選択部22の中に、2つの輝線スペクトルK1,K2を含むような1つの透過帯域Δλを有する1枚のフィルタを設けた場合に対応する。
さらに、上記した実施形態では、2つの波長域(ピーク波長λ1,λ2)を有する照明光L1によって基板11の欠陥検査を行ったが、照明光L1の波長域(ピーク波長)の数は、3つ以上でもよい。
【0066】
また、上記した実施形態では、波長選択部22を照明系13に組み込む例で説明したが、本発明はこれに限定されない。同様の波長選択部を受光系14に組み込んでも構わない。つまり、照明光の光路上ではなく回折光の光路上に波長選択部を配置してもよい。
さらに、上記した実施形態では、装置条件の探索処理(図4)においてステージ12をチルトさせたが、本発明はこれに限定されない。ステージ12をチルトさせる代わりに、照明系13または受光系14を軸Axのまわりに回転させてもよい。ステージ12と照明系13と受光系14を独立に回転させてもよい。
【0067】
また、装置条件の探索処理(図4)において、探索の始点を0次回折光の角度条件(θi0,θd0)とし、終点を1次回折光の角度条件(θi1,θd1)または限界の角度条件(θiL,θdL)としたが、始点と終点の角度条件は逆でもよい。
さらに、上記した実施形態では、基板11の画像の明るさ情報(図3,図6の強度分布IMIX(θ)に関わる情報)を画像処理装置16から取り込み、基板11の画像の明るさが極大になる条件(角度θMD)を検査条件として探索する例を説明したが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、表示装置15に映し出された基板11の画像をオペレータが観察し、画像のパターン領域が明るくなったところを検査条件として決定してもよい。
【0068】
また、基板11の画像の明るさが極大になる条件(角度θMD)から外れた条件を検査条件として決定してもよい。さらに、照明系13,受光系14の基板11側をテレセントリックに構成したが、テレセットリックでない構成にも本発明を適用できる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、照明光の波長を短くしなくても、さらに微細なピッチの繰り返しパターンから発生する回折光を利用して、基板の欠陥検査を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の欠陥検査装置10の全体構成を示す図である。
【図2】ある1つのピーク波長の照明光を基板11に照射したとき、繰り返しパターンから発生する回折光の強度分布を示す図である。
【図3】僅かに異なる2つのピーク波長を持つ照明光を基板11に照射したとき、繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光の強度分布を示す図である。
【図4】欠陥検査装置10における装置条件の設定手順を示すフローチャートである。
【図5】ある1つのピーク波長の照明光を基板11に照射したとき、繰り返しパターンから発生する回折光の強度分布を示す図である。
【図6】図5のように2つのピーク波長が大きく異なる場合に、繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光の強度分布を示す図である。
【図7】変形例の欠陥検査装置の全体構成を示す図である。
【図8】メタルハライドランプの波長特性を示す図である。
【図9】基板への入射光と回折光の角度θi,θdを説明する図である。
【符号の説明】
10 欠陥検査装置
11 基板
12 ステージ
13 照明系
14 受光系
15 表示装置
16 画像処理装置
17 制御装置
21 光源
22 波長選択部
23,31,32 レンズ
24,25 集光レンズ
26 CCD撮像素子
33,34 ハーフミラー
35,36 反射鏡
37,38 フィルタ
43,44 反射光学素子
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体回路素子や液晶表示素子の製造工程において基板表面の欠陥を検査する欠陥検査装置および欠陥検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、半導体ウエハや液晶基板(総じて「基板」という)の表面に形成された繰り返しパターンから発生する回折光を利用して、基板の表面のむらや傷などの欠陥を自動的に検査する装置が提案されている。表面の欠陥箇所と正常箇所では回折効率が異なるため、繰り返しパターンからの回折光に基づく画像には明るさの相違が現れ、画像の明暗により欠陥箇所を特定できる。
【0003】
また、従来の欠陥検査装置では、回折の条件として良く知られた次の式(1)にしたがって装置条件が設定され、この状態で、基板上の繰り返しパターンからの回折光に基づく画像が取り込まれる。式(1)は、基板に対する照明光の波長λおよび入射角θiと、基板から発生する回折光の回折角θdおよび回折次数m(=0,±1,…)と、基板上の繰り返しパターンのピッチpとの関係を表した式である。
【0004】
sinθd − sinθi = mλ/p ……(1)
なお、入射角θiは、図9に示すように、基板の法線から入射側をプラス方向とし、回折角θdは、基板の法線から反射側をプラス方向としている。また、回折次数mは、0次回折光の発生方向(図に点線で示す方向)から入射側をマイナス方向としている。0次回折光は正反射光に相当する。このため、0次回折光の回折角θd0は、入射角θiに等しい。
【0005】
式(1)にしたがう装置条件の設定とは、通常、繰り返しパターンのピッチpと回折次数mと照明光の波長λに応じて他のパラメータ(θd,θi)を決定した後、入射角θiにしたがって照明系と基板との角度条件を調整すると共に、回折角θdにしたがって受光系と基板との角度条件を調整することを意味している。
このため、基板上の繰り返しパターンのピッチpが変わった場合には、照明系と受光系と基板との角度条件(θd,θi)を式(1)にしたがって調整することにより、基板上の繰り返しパターンからの回折光(例えば1次回折光)を受光系に導くことができ、回折光を利用した基板の欠陥検査を行うことができる。
【0006】
ところで、上記の式(1)から分かるように、左辺の大きさに相当する|sinθd−sinθi|には上限があり、その上限値は「2」である。このため、検査可能な繰り返しパターンのピッチpには下限があり、その下限値は「mλ/2」となる。ピッチpが下限値より小さくなると、繰り返しパターンから回折光が発生せず、欠陥検査を行うことはできない。
【0007】
このように、繰り返しパターンからの回折光を利用した基板の欠陥検査は、原理的に、p≧mλ/2 を満足する範囲内であれば実行することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、繰り返しパターンのピッチpが下限値(mλ/2)の近傍である場合に、回折光(例えば1次回折光)による基板の欠陥検査を実行しようとすると、装置の照明系と受光系とを非常に近づけて配置しなければならず、実現するのは困難であった。すなわち、機械的な配置の制約から、回折光による欠陥検査を実現可能なピッチpの範囲は、上記の原理的な下限値(mλ/2)より大きくならざるを得ない。
【0009】
なお、ピッチpの微細化に対応するためには、照明光の波長λを短くすることも考えられるが、光源の種類が限定され、高価で大がかりな光源となってしまうため、好ましくない。
本発明の目的は、照明光の波長を短くしなくても、さらに微細なピッチの繰り返しパターンから発生する回折光を利用して、基板の欠陥検査を行える簡易な欠陥検査装置および欠陥検査方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の欠陥検査装置は、繰り返しパターンが形成された被検物体に照明光を照射する照明手段と、前記照明光の光路上または前記繰り返しパターンから発生する回折光の光路上に配置され、複数の異なるピーク波長を選択する選択手段と、前記複数のピーク波長を持つ前記回折光のうち、0次回折方向と最も短いピーク波長における1次回折方向との間に発生する回折光を集光して、前記被検物体の像を形成する集光手段と、前記集光手段により形成される前記像に基づいて、前記被検物体の欠陥を検出する検出手段とを備えたものである。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の欠陥検査装置において、前記選択手段により選択される前記複数のピーク波長が、互いに整数倍以外の関係にあるものである。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の欠陥検査装置において、前記集光手段は、前記複数のピーク波長を持つ回折光のうち任意の一部を集光可能な光学系、および、該光学系の光軸方向と前記一部の回折光の発生方向とに関わる装置条件を設定する設定部を有し、前記設定部は、前記0次回折方向と前記1次回折方向との間に発生する回折光のうち、強度が極大になる回折光の発生方向と、前記光学系の光軸方向とが一致するように、前記装置条件を設定するものである。
【0013】
請求項4に記載の発明は、繰り返しパターンが形成された被検物体に照明光を照射する照明工程と、前記照明光の光路上または前記繰り返しパターンから発生する回折光の光路上において、複数の異なるピーク波長を選択する選択工程と、前記複数のピーク波長を持つ前記回折光のうち、0次回折方向と最も短いピーク波長における1次回折方向との間に発生する回折光を集光して、前記被検物体の像を形成する集光工程と、前記集光工程で形成される前記像に基づいて、前記被検物体の欠陥を検出する検出工程とを備えたものである。
【0014】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の欠陥検査方法において、前記選択工程で選択される前記複数のピーク波長が、互いに整数倍以外の関係にあるものである。
請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載の欠陥検査方法において、前記集光工程は、前記複数のピーク波長を持つ回折光のうち任意の一部を集光可能な光学系の光軸方向と前記一部の回折光の発生方向とに関わる装置条件を設定する設定工程を有し、前記設定工程では、前記0次回折方向と前記1次回折方向との間に発生する回折光のうち、強度が極大になる回折光の発生方向と、前記光学系の光軸方向とが一致するように、前記装置条件を設定するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の実施形態は、請求項1〜請求項6に対応する。
本実施形態の欠陥検査装置10は、図1(a)に示すように、被検物体である基板11を保持するステージ12と、ステージ12上の基板11に照明光L1を照射する照明系13と、照明光L1が照射された基板11の繰り返しパターンから発生する回折光L2(後で詳細に説明する)を受光する受光系14と、表示装置15と、画像処理装置16と、制御装置17とで構成されている。
【0016】
本実施形態の欠陥検査装置10は、半導体回路素子などの製造工程において、基板11の表面に形成された繰り返しパターンの欠陥検査を自動的に行うための装置である。繰り返しパターンとは、周期的に繰り返される線配列形状の回路パターンのことである。基板11は、半導体ウエハや液晶ディスプレイパネルなどである。
【0017】
欠陥検査装置10のステージ12には、不図示のチルト機構が設けられている。このため、ステージ12は、基板11の表面に平行な軸Axのまわりに所定の角度範囲内でチルト可能である。なお、ステージ12は、不図示の搬送装置によって搬送されてきた基板11を上面に載置し、真空吸着によって固定保持する。
ここで、ステージ12(基板11)の軸Axに平行な方向を「X方向」とする。また、ステージ12(基板11)が水平に保たれた状態での法線(基準法線)に平行な方向を「Z方向」とする。さらに、X方向およびZ方向に直交する方向を「Y方向」とする。
【0018】
照明系13は、光源21と、波長選択部22と、レンズ23とで構成されている。この照明系13は、請求項の「照明手段」に対応する。また、波長選択部22は、レンズ31,32と、ハーフミラー33,34と、反射鏡35,36と、フィルタ37,38とで構成されている。この波長選択部22は、請求項の「選択手段」に対応する。
【0019】
光源21は、安価で小型なランプ(例えば、メタルハライドランプや水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプなど)であり、レンズ23の前側焦点面に共役な面と一致するように配置されている。
波長選択部22は、光源21から射出される照明光の光路上に配置され、その照明光の波長域のうち、2つの異なるピーク波長λ1,λ2(図1(b)参照)を選択する。そして、2つのピーク波長λ1,λ2を持つ照明光L0をレンズ23側に向けて射出する。図1(b)の横軸は波長を表し、縦軸は照明光L0の光強度を表している。
【0020】
波長選択部22において、具体的には、光源21からの照明光をレンズ31でコリメートし、ハーフミラー33で2つの方向(A1),(A2)に分割し、反射鏡35,36で方向変換して、フィルタ37,38の各々でピーク波長λ1,λ2(図1(b))を選択し、ハーフミラー34で合成した後、最後にレンズ32で集光する。集光点は、レンズ23の前側焦点面に一致している。
【0021】
ここで、フィルタ37,38は、例えば干渉フィルタやダイクロイックミラー、バンドパスフィルタなどの光学素子であり、反射鏡35,36とハーフミラー34との間に交換可能に配置されている。フィルタ37,38の各々は、1つの透過帯域(ピーク波長λ1,λ2)を有している。このため、波長選択部22から後段のレンズ23には、2つのピーク波長λ1,λ2を持つ照明光L0が射出される。
【0022】
本実施形態の欠陥検査装置10では、2つのピーク波長λ1,λ2の相違が、ごく僅かであるとする。つまり、ピーク波長λ1,λ2が、ほぼ同じであるとする。また、照明光L0のうちピーク波長λ1を含む波長域とピーク波長λ2を含む波長域とが、ほぼ完全に独立しているとする。
次に、上記した波長選択部22の後段において、レンズ23は、ステージ12の斜め上方に配置されている。つまり、レンズ23の中心とステージ12の中心とを通る軸(光軸O1)は、基準法線(Z方向)に対して所定の角度だけ傾けられ、固定されている。
【0023】
また、レンズ23は、光軸O1がステージ12の軸Ax(X方向)に対して直交すると共に、後側焦点面が基板11と略一致するように配置されている。欠陥検査装置10の照明系13は、基板11側に対してテレセントリックな光学系である。
上記構成の照明系13において、光源21から射出された光は、波長選択部22を介して2つの波長域(ピーク波長λ1,λ2)を持つ照明光L0となり、レンズ23を介してほぼ平行な光(照明光L1)となり、ステージ12上の基板11の表面に全体的に照射される。なお、照明光L1の波長域は、照明光L0の波長域(ピーク波長λ1,λ2)と同じである。
【0024】
このようにして照明光L1が照射されると、基板11の表面に形成された繰り返しパターンから、様々な方向に回折光が発生する。図1(a)に示した回折光L2は、基板11上の繰り返しパターンから様々な方向に発生する回折光のうち、受光系14の光軸O2の方向に発生する一部の回折光である。
繰り返しパターンから発生する回折光(回折光L2も含む)の波長域は、照明光L1の波長域(ピーク波長λ1,λ2)と同じである。つまり、照明光L1の照射によって繰り返しパターンから発生する回折光は、2つの波長域(ピーク波長λ1,λ2)を持つ。なお、回折光の強度分布(後述するI(θ) )は、回折光の波長域(ピーク波長λ1,λ2)ごとに僅かに異なっている。
【0025】
詳細は後述するが、波長域(ピーク波長λ1,λ2)ごとに強度分布の異なる回折光を繰り返しパターンから発生させる理由は、繰り返しパターンのピッチpが上述した原理的な下限値(mλ/2)の近傍まで小さくなった場合でも、基板11の欠陥検査を行えるようにするためである。
ここで、ピーク波長λ1の照明光のみを基板11に照射する場合を想定し、基板11の繰り返しパターンから様々な方向に発生する回折光(ピーク波長λ1)の強度分布I(θ) について説明する。この強度分布I(θ)は、次の式(2)で表すことができる。
【0026】
I(θ) = I0(sinNα/sinα)2(sinβ/β)2 ……(2)
角度θは、回折光の発生方向に対応する。角度θの基準(θ=0)は、0次回折光の発生方向(図9に点線で示す方向)である。角度θのプラス方向は、基準(θ=0)から反射側とする。
なお、式(2)の角度θと図9の回折角θdの関係は、照明光L1の入射角θiを用いると、θ=θd−θi のように表すことができる。以下の説明では、回折光の発生方向として、角度θを用いる場合と、回折角θdを用いる場合とがあり得る。何れの場合でも基準が異なるだけであり、回折光の発生方向を意味する。
【0027】
また、式(2)において、I0は0次回折光の強度に対応する。Nは、繰り返しパターンを構成する線パターンの数に対応する。α,βは、照明光L1のピーク波長と、角度θと、繰り返しパターンのピッチpおよび線幅に関連した関数である。
この強度分布I(θ)の特徴を説明するために、上記の式(2)を図示すると、例えば図2に示すような形状になる。なお、図2では特徴を分かり易く示すため、パラメータNとして実際より少ない値を用いた。実際のNは、数100個〜数1000個である。
【0028】
図2から分かるように、強度分布I(θ)には、特定の角度θ=0,θA,θB…のところに主極大P0,PA,PB…が各々存在している。このうち、角度θ=0の主極大P0は0次回折光に相当する。また、この主極大P0の両隣に位置する角度θ=θA,θBの主極大PA,PBは共に1次回折光に相当する。つまり、強度分布I(θ)の主極大P0,PA,PB…は、各々、上述した式(1)の回折次数m=0,±1,±2…の回折光に相当する。
【0029】
なお、本明細書では、0次回折光の発生方向に相当する主極大P0の角度θ=0を「0次回折方向」という。同様に、1次回折光の発生方向に相当する主極大PA,PBの角度θ=θA,θBを「1次回折方向」という。
1次回折方向(例えば角度θ=θA)は、繰り返しパターンのピッチpが小さくなるほど、0次回折方向(角度θ=0)から離れ、照明光L1の入射方向(図9,式(1)の角度θi)に接近する傾向にある。そして、繰り返しパターンのピッチpが上述した原理的な下限値(mλ/2)の近傍まで小さくなると、1次回折方向(図2,角度θA)は照明光L1の入射方向(角度θi)とほぼ一致してしまう。
【0030】
この場合、欠陥検査装置10において、照明系13と受光系14とを非常に近づけて配置できれば、1次回折光を受光系14に導くことができ、1次回折光を利用した欠陥検査が可能となる。しかし、このような配置は現実的ではない。したがって、繰り返しパターンのピッチpが原理的な下限値(mλ/2)の近傍まで小さくなった場合、1次回折光を利用して欠陥検査を行うことはできない。
【0031】
ところで、図2の強度分布I(θ)には、主極大P0,PA,PB…どうしの間に、強度の小さい副極大群PC,PD,PE,PF…が存在している。ここでは、各々の副極大群PC,PD,PE,PF…が5つの副極大からなる例を示したが、上記式(2)のパラメータNの値を大きくすると、各々の副極大群PC,PD,PE,PF…を構成する副極大の数は増加する。
【0032】
このような副極大群PC,PD,PE,PF…の存在から分かるように、ある1つのピーク波長λ1の照明光のみを基板11に照射したとき、繰り返しパターンから発生する回折光(ピーク波長λ1)は、0次回折光や1次回折光など(上記式(1)の回折次数m=0,±1,±2…の回折光)だけでなく、隣り合うm次回折光どうしの間(例えば0次回折光と1次回折光との間)にも存在する。
【0033】
ただし、副極大群PC,PD,PE,PF…の強度は、主極大P0,PA,PB…の強度よりも小さく、上記式(2)のパラメータNの値を大きくすると、さらに小さくなってしまう。このため、ピーク波長λ1の照明光のみを用いたときに発生する回折光(ピーク波長λ1)のうち、副極大群(PC,PD,PE,PF…の何れか1つ)の回折光を後述の受光系14に導いても、良好な欠陥検査を行うことは難しい。
【0034】
そこで、本実施形態の欠陥検査装置10では、既に説明したように、僅かに異なる2つの波長域(ピーク波長λ1,λ2)を持つ照明光L1を基板11に照射して、波長域(ピーク波長λ1,λ2)ごとに強度分布の異なる回折光を繰り返しパターンから発生させることで、基板11の欠陥検査を行う。
また、照明光L1の一方の波長域(ピーク波長λ1)によって繰り返しパターンから発生する回折光(ピーク波長λ1)と、照明光L1の他方の波長域(ピーク波長λ2)によって繰り返しパターンから発生する回折光(ピーク波長λ2)と、を混在させた状態で受光系14に導き、基板11の欠陥検査を行う。
【0035】
さらに、繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光(λ1+λ2)のうち、0次回折方向と1次回折方向との間に発生する一部の回折光を利用し、この一部の回折光を図1の回折光L2として受光系14の光軸O2の方向に導くことにより、基板11の欠陥検査を行う。
その結果、基板11上の繰り返しパターンのピッチpが上述した原理的な下限値(mλ/2)の近傍まで小さくなった場合でも、基板11の欠陥検査を良好に行うことができる。
【0036】
さて、照明光L1の波長域(ピーク波長λ1,λ2)が僅かに異なる場合、回折光(λ1またはλ2)の強度分布I(θ)を表す上記式(2)において、パラメータα,βの値が変わるため、図2に示す強度分布I(θ)の形状も、角度θの方向に僅かに変化する。
例えば、ピーク波長λ1,λ2の大小関係が「λ1<λ2」の場合、ピーク波長λ1の回折光の方がピーク波長λ2の回折光よりも、0次回折方向(図2の角度θ=0)と1次回折方向(例えば角度θ=θA)との間隔が狭くなる。
【0037】
そして、強度分布I(θ)が僅かに異なる回折光(λ1),(λ2)を混在させる場合、混在後の強度分布IMIX(θ)は、僅かに異なる図2の強度分布I(θ)の重ね合わせとなり、例えば図3に示す形状となる。
すなわち、強度分布IMIX(θ)には、図2の強度分布I(θ)と同様の主極大PM0,PMA,PMB…が存在する他、主極大PM0,PMA,PMB…どうしの間に、1つずつ、明確な副極大PMC,PMD,PME,PMF…が現れることになる。この明確な副極大PMC,PMD,PME,PMF…は、図2の副極大群PC,PD,PE,PF…を角度方向に僅かにずらして重ね合わせたときに生じるうねり(ビート)の波形である。
【0038】
本実施形態の欠陥検査装置10では、繰り返しパターンのピッチpが上述した原理的な下限値(mλ/2)の近傍まで小さくなり、1次回折方向(角度θA)が照明光L1の入射方向(角度θi)とほぼ一致するような場合でも、繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光(λ1+λ2)のうち、0次回折方向と1次回折方向との間に発生する回折光L2(例えば図3の副極大PMD,角度θMD)を利用することで、基板11の欠陥検査を良好に行うことができる。
【0039】
次に、基板11の繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光(λ1+λ2)のうち、0次回折方向と1次回折方向との間に発生する回折光L2(例えば図3の副極大PMD,角度θMD)を受光する受光系14について説明する。
受光系14は、図1に示すように、集光レンズ24,25と、CCD撮像素子26とで構成されている。集光レンズ24,25は、請求項の「集光手段」の「光学系」に対応する。
【0040】
集光レンズ24は、ステージ12の斜め上方に配置されている。つまり、集光レンズ24の中心とステージ12の中心とを通る軸(光軸O2)は、基準法線(Z方向)に対して所定の角度だけ傾けられ、固定されている。
また、集光レンズ24は、光軸O2がステージ12の軸Ax(X方向)に対して直交すると共に、前側焦点面が基板11と略一致するように配置されている。欠陥検査装置10の受光系14は、基板11側に対してテレセントリックな光学系である。
【0041】
集光レンズ25は、集光レンズ24の後側焦点面と一致するように、受光系14の瞳近傍に配置されている。CCD撮像素子26は、複数の画素が2次元的に配列されたイメージセンサであり、その撮像面が集光レンズ25の後側焦点面と一致するように配置されている。
【0042】
上記の受光系14において、基板11の表面に形成された繰り返しパターンから混在状態で発生した回折光(λ1+λ2)のうち、0次回折方向と1次回折方向との間に発生する回折光L2(例えば図3の副極大PMD,角度θMD)は、集光レンズ24,25を介して集光され、CCD撮像素子26の撮像面上に到達する。
CCD撮像素子26の撮像面上には、回折光L2による基板11の像が形成される。CCD撮像素子26は、撮像面に形成された基板11の像を撮像して、画像信号を表示装置15と画像処理装置16に出力する。
【0043】
表示装置15は、CRTモニタや液晶ディスプレイなどであり、CCD撮像素子26からの画像信号に基づいて、基板11の表面の傷やゴミなどの欠陥の画像を表示する。
画像処理装置16は、CCD撮像素子26からの画像信号に基づいて基板11の画像を取り込み、この画像と予め記憶させておいた良品基板の画像とを比較することでパターンマッチングを行ったり、予め学習させておいた良品基板の特徴と異なる部分が存在するか否かの画像処理を行う。例えば、デフォーカスによるムラなどの欠陥がある場合には、その部分の明暗差または特徴の相違などの情報に基づいて、欠陥部分を認識して出力する。
【0044】
画像処理装置16における画像処理の結果、検出された欠陥の情報は、表示装置15に出力されて表示される。上記したCCD撮像素子26と画像処理装置16とは、請求項の「検出手段」に対応する。
なお、欠陥検査装置10の照明系13と受光系14とは、共に、基板11側がテレセントリックに構成されている。このため、基板11の表面全体において、照明光L1の入射角θiを一様にでき、かつ、回折光L2の回折角θd(発生方向,角度θ)も一様にできる。このため、基板11上の位置に拘わらず、同じ欠陥であれば、回折光L2の強度が同じになり、欠陥の検出や特定を精度良く行うことができる。
【0045】
次に、欠陥検査装置10の制御装置17について説明する。制御装置17は、基板11に形成された繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光(λ1+λ2)のうち、0次回折方向と1次回折方向との間に発生する回折光L2(図3の副極大PMD,角度θMD)を受光系14に導くために、装置条件の設定を行う。制御装置17は、請求項の「集光手段」の「設定部」に対応する。
【0046】
ここで、装置条件とは、受光系14の光軸O2の方向と回折光L2の発生方向(回折角θd)(角度θMD)とに関わる角度条件である。本実施形態では、概略、装置条件の設定を次の手順で行う。つまり、ステージ12を軸Axのまわりにチルトさせることで、照明光L1の入射角θiを変更し、これにより回折光L2の発生方向(回折角θd)(角度θMD)を変更し、最終的に回折光L2の発生方向を受光系14の光軸O2の方向に一致させる。
【0047】
制御装置17による装置条件(チルト角条件)の設定について、図4のフローチャートを用いて説明する。ここでは、検査対象の基板11に形成されている繰り返しパターンのピッチpを既知とする。
制御装置17は、ステップS1〜S4で装置条件の探索範囲を決定し、ステップS5〜S7で装置条件の探索処理を実行し、この探索処理の結果に基づいて装置条件を設定する(ステップS8)。そして最後のステップS9において、基板11の検査を行う。
【0048】
なお、装置条件の探索とは、ステージ12を軸Axのまわりにチルトさせる毎に、基板11の画像の明るさ情報(図3の強度分布IMIX(θ)に関わる情報)を画像処理装置16から取り込み、基板11の画像の明るさが極大(図3の副極大PMD)になる条件(角度θMD)を探索する処理である。
制御装置17は、まずステップS1において、基板11上の繰り返しパターンのピッチpと、照明光L1の波長域のうち最も短いピーク波長λ1とを用い、上述した回折の条件の式(1)に基づいて、1次回折光の発生方向(回折角θd)(角度θA)が受光系14の光軸O2の方向と一致するような角度条件(θi1,θd1)を求める。この角度条件(θi1,θd1)は、繰り返しパターンから発生する回折光のうち、最も短波の回折光(ピーク波長λ1)に関わる条件である。
【0049】
そして次に、最も短波に関わる角度条件(θi1,θd1)が、欠陥検査装置10において設定可能か否かを判定する(ステップS2)。この判定の結果、設定可能であれば、1次回折光の角度条件(θi1,θd1)を探索の終点とする(ステップS3)。逆に、設定不可能であれば、欠陥検査装置10において設定可能な限界の角度条件(θiL,θdL)を探索の終点とする(ステップS4)。
【0050】
次いで、制御装置17は、ステージ12を軸Axのまわりにチルトさせて、0次回折光の発生方向(回折角θd)(θ=0)が受光系14の光軸O2の方向と一致するような角度条件(θi0,θd0)に設定する(ステップS5)。そして、装置条件の探索処理を開始する(ステップS6)。
この装置条件の探索処理(ステップS7)は、0次回折光の角度条件(θi0,θd0)から、ステップS3またはS4で設定された終点の角度条件(θi1,θd1)または(θiL,θdL)に向けて、ステージ12を軸Axのまわりにチルトさせながら行われる。
【0051】
制御装置17は、ステージ12をチルトさせる毎に、基板11の画像の明るさ情報(図3の強度分布IMIX(θ)に関わる情報)を画像処理装置16から取り込み、基板11の画像の明るさが極大(図3の副極大PMD)になったか否かを判定する。画像の明るさとは、例えば平均輝度や最大輝度である。
ステップS7の探索処理において、基板11の画像の明るさが極大になる角度条件(ステージ12のチルト角)が存在した場合、制御装置17は、次のステップS8に進んで、画像の明るさが極大になる角度条件にステージ12を設定する。ここで設定された条件は、0次回折方向と最も短波の1次回折方向との間に発生する回折光L2(図3の副極大PMD)の発生方向(角度θMD)が、受光系14の光軸O2の方向と一致するような角度条件(θiB,θdB)である。
【0052】
制御装置17は、ステップS8における装置条件の設定後、画像処理装置16に指令を出し、基板11の欠陥検出を実行させる。なお、ステップS7の処理で、画像の明るさが極大になる角度条件を見つけることができなかった場合には、その後のステップS8,S9の処理を省略する。
なお、図4のステップS8で設定した装置条件(チルト角条件)は、制御装置17内のメモリに記憶させておくことが好ましい。これにより、同一種類の繰り返しパターンが形成された別の基板を検査対象とする際、メモリ内の装置条件を読み出すだけで、簡単に、回折光L2の発生方向(角度θMD)が受光系14の光軸O2の方向と一致するような角度条件(θiB,θdB)に設定できる。
【0053】
上記したように、本実施形態の欠陥検査装置10によれば、基板11上の繰り返しパターンのピッチpが原理的な下限値(mλ/2)の近傍まで小さくなり、1次回折方向(角度θA)が照明光L1の入射方向(角度θi)とほぼ一致するような場合、つまり、1次回折光を利用した欠陥検査が実質不可能な場合でも、繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光(λ1+λ2)のうち、0次回折方向と最も短波の1次回折方向との間に発生する回折光L2(例えば図3の副極大PMD)を利用することで、基板11の欠陥検査を良好に行うことができる。
【0054】
つまり、本実施形態の欠陥検査装置10によれば、従来装置では機械的な配置(照明系や受光系の配置)の制約から欠陥検査を実行できなかった微細なピッチの繰り返しパターンでも、良好に欠陥検査を行うことができる。また、ピッチの微細化に対応するために照明光L1の波長λを短くする必要がないため、欠陥検査装置10を簡易に構成できる。
【0055】
また、本実施形態によれば、照明光L1,回折光L2の2つの波長域(ピーク波長λ1,λ2)がほぼ完全に独立しているので、繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光(λ1+λ2)の強度分布IMIX(θ)において、主極大PM0,PMA,PMBどうしの間に、明確な副極大PMD,PMEを得ることができる。
【0056】
このため、0次回折方向と最も短波の1次回折方向との間に発生する回折光L2の強度が極大(例えば副極大PMD)となる条件で検査を実施することができる。その結果、受光系14に回折光L2を効率良く取り込むことができ、欠陥検査の精度が向上する。
さらに、本実施形態によれば、基板11上の繰り返しパターンのピッチpが比較的大きく、1次回折光の角度条件(θi1,θd1)が欠陥検査装置10において設定可能な場合でも、上記と同様に、繰り返しパターンから混在状態で0次回折方向と1次回折方向との間に発生する回折光L2(例えば図3の副極大PMD)を利用することで、高品質な画像(潰れていない画像)を取り込むことができ、基板11の欠陥検査を精度よく行うことができる。
【0057】
(変形例)
なお、上記した実施形態では、照明光L1の2つのピーク波長λ1,λ2(図1(b)参照)がほぼ同じである例を説明したが、本発明はこれに限定されない。2つのピーク波長λ1,λ2の相違が比較的大きくても、同様の効果を得ることができる。この場合、回折光の強度分布I(θ)の形状は、図5(a)に示すピーク波長λ1に対応する形状と、図5(b)に示すピーク波長λ2に対応する形状と(λ1<λ2)で、角度θの方向に大きく変化している。
【0058】
そして、図5(a),(b)のように強度分布I(θ)が大きく異なる回折光(λ1),(λ2)を混在させた場合、混在後の強度分布IMIX(θ)は、図5(a),(b)の強度分布I(θ)の重ね合わせとなり、例えば図6に示す形状となる。
すなわち、図6の強度分布IMIX(θ)には、図5(a)の強度分布I(θ)と同様の主極大PM0,PMA,PMB…が存在する他、主極大PM0,PMA,PMB…どうしの間に、副極大群PMC,PMD,PME,PMF…が現れることになる。この副極大群PMC,PMD,PME,PMF…は、図5(a),(b)の副極大群PC,PD,PE,PF…を重ね合わせたときに生じるうねり(ビート)の波形であり、各々、主に2つの副極大からなる。
【0059】
この例では、基板11の欠陥検査時に、繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光(λ1+λ2)のうち、0次回折方向と最も短波の1次回折方向との間に発生する回折光L2(例えば図6の角度θMD)を利用すればよい。その結果、繰り返しパターンのピッチpが原理的な下限値(mλ/2)の近傍まで小さくなり、最も短波の1次回折方向(角度θA1)が照明光L1の入射方向(角度θi)とほぼ一致するような場合でも、基板11の欠陥検査を良好に行うことができる。
【0060】
ただし、照明光L1の2つのピーク波長λ1,λ2は、互いに整数倍以外の関係にすることが好ましい。これにより、欠陥検査装置10の光学系の分解能に拘わらず、図4のステップS5〜S7の探索処理において、基板11の画像の明るさが副極大になる条件(例えば図6の角度θMD)を見つけることができる。その結果、0次回折方向と最も短波の1次回折方向との間に発生する回折光L2の強度が副極大となる条件で検査を実施することができ、欠陥検査の精度が向上する。
【0061】
また、上記した実施形態では、照明系13のレンズ23と受光系14の集光レンズ24を屈折光学系で構成したが、図7に示すように、レンズ23,集光レンズ24を反射光学素子43,44(例えば球面反射鏡)に置き換えることもできる。これにより、欠陥検査装置の小型化を図ることができる。
さらに、波長選択部22のフィルタ37,38は、反射鏡35,36とハーフミラー33の間に配置してもよい。ハーフミラー33,34は、ダイクロイックミラーに置き換えてもよい。
【0062】
また、上記した実施形態では、波長選択部22の中に、1つの透過帯域を有するフィルタ37,38を配置したが、2枚のフィルタ37,38に代えて、2つの透過帯域を有する1枚のフィルタを配置してもよい。この場合、ハーフミラー33,34と反射鏡35,36を省略できる。さらにレンズ31,32も省略し、光源21をレンズ23の前側焦点面に配置して、光源21とレンズ23との間に1枚のフィルタを配置することもできる。
【0063】
さらに、1枚のフィルタを配置する場合、透過帯域は1つでも構わない。この場合、例えば水銀ランプのように輝線スペクトルが主体的な光源を用い、隣り合う2つの輝線スペクトル(例えば313nmと365nm)を含むように1つの透過帯域を設定することが好ましい。これにより、2つの波長域(ピーク波長λ1,λ2)が独立した照明光L1を基板11に照射することができる。
【0064】
また、上記した実施形態では、照明光L1の2つの波長域(ピーク波長λ1,λ2)をほぼ完全に独立させる例を説明したが、本発明はこれに限定されない。照明光L1の2つの波長域は、低強度の裾部分であれば多少は連続しても構わない。この場合、裾部分とピーク波長λ1,λ2との相対的な強度比は、ある程度確保するのが好ましい。
【0065】
これは、光源21として例えば図8に示す波長特性(複数の輝線スペクトルと低強度の連続スペクトルとからなる波長特性)のメタルハライドランプを用い、波長選択部22の中に、2つの輝線スペクトルK1,K2を含むような1つの透過帯域Δλを有する1枚のフィルタを設けた場合に対応する。
さらに、上記した実施形態では、2つの波長域(ピーク波長λ1,λ2)を有する照明光L1によって基板11の欠陥検査を行ったが、照明光L1の波長域(ピーク波長)の数は、3つ以上でもよい。
【0066】
また、上記した実施形態では、波長選択部22を照明系13に組み込む例で説明したが、本発明はこれに限定されない。同様の波長選択部を受光系14に組み込んでも構わない。つまり、照明光の光路上ではなく回折光の光路上に波長選択部を配置してもよい。
さらに、上記した実施形態では、装置条件の探索処理(図4)においてステージ12をチルトさせたが、本発明はこれに限定されない。ステージ12をチルトさせる代わりに、照明系13または受光系14を軸Axのまわりに回転させてもよい。ステージ12と照明系13と受光系14を独立に回転させてもよい。
【0067】
また、装置条件の探索処理(図4)において、探索の始点を0次回折光の角度条件(θi0,θd0)とし、終点を1次回折光の角度条件(θi1,θd1)または限界の角度条件(θiL,θdL)としたが、始点と終点の角度条件は逆でもよい。
さらに、上記した実施形態では、基板11の画像の明るさ情報(図3,図6の強度分布IMIX(θ)に関わる情報)を画像処理装置16から取り込み、基板11の画像の明るさが極大になる条件(角度θMD)を検査条件として探索する例を説明したが、本発明はこの構成に限定されない。例えば、表示装置15に映し出された基板11の画像をオペレータが観察し、画像のパターン領域が明るくなったところを検査条件として決定してもよい。
【0068】
また、基板11の画像の明るさが極大になる条件(角度θMD)から外れた条件を検査条件として決定してもよい。さらに、照明系13,受光系14の基板11側をテレセントリックに構成したが、テレセットリックでない構成にも本発明を適用できる。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、照明光の波長を短くしなくても、さらに微細なピッチの繰り返しパターンから発生する回折光を利用して、基板の欠陥検査を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の欠陥検査装置10の全体構成を示す図である。
【図2】ある1つのピーク波長の照明光を基板11に照射したとき、繰り返しパターンから発生する回折光の強度分布を示す図である。
【図3】僅かに異なる2つのピーク波長を持つ照明光を基板11に照射したとき、繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光の強度分布を示す図である。
【図4】欠陥検査装置10における装置条件の設定手順を示すフローチャートである。
【図5】ある1つのピーク波長の照明光を基板11に照射したとき、繰り返しパターンから発生する回折光の強度分布を示す図である。
【図6】図5のように2つのピーク波長が大きく異なる場合に、繰り返しパターンから混在状態で発生する回折光の強度分布を示す図である。
【図7】変形例の欠陥検査装置の全体構成を示す図である。
【図8】メタルハライドランプの波長特性を示す図である。
【図9】基板への入射光と回折光の角度θi,θdを説明する図である。
【符号の説明】
10 欠陥検査装置
11 基板
12 ステージ
13 照明系
14 受光系
15 表示装置
16 画像処理装置
17 制御装置
21 光源
22 波長選択部
23,31,32 レンズ
24,25 集光レンズ
26 CCD撮像素子
33,34 ハーフミラー
35,36 反射鏡
37,38 フィルタ
43,44 反射光学素子
Claims (6)
- 繰り返しパターンが形成された被検物体に照明光を照射する照明手段と、
前記照明光の光路上または前記繰り返しパターンから発生する回折光の光路上に配置され、複数の異なるピーク波長を選択する選択手段と、
前記複数のピーク波長を持つ前記回折光のうち、0次回折方向と最も短いピーク波長における1次回折方向との間に発生する回折光を集光して、前記被検物体の像を形成する集光手段と、
前記集光手段により形成される前記像に基づいて、前記被検物体の欠陥を検出する検出手段とを備えた
ことを特徴とする欠陥検査装置。 - 請求項1に記載の欠陥検査装置において、
前記選択手段により選択される前記複数のピーク波長は、互いに整数倍以外の関係にある
ことを特徴とする欠陥検査装置。 - 請求項1または請求項2に記載の欠陥検査装置において、
前記集光手段は、前記複数のピーク波長を持つ回折光のうち任意の一部を集光可能な光学系、および、該光学系の光軸方向と前記一部の回折光の発生方向とに関わる装置条件を設定する設定部を有し、
前記設定部は、前記0次回折方向と前記1次回折方向との間に発生する回折光のうち、強度が極大になる回折光の発生方向と、前記光学系の光軸方向とが一致するように、前記装置条件を設定する
ことを特徴とする欠陥検査装置。 - 繰り返しパターンが形成された被検物体に照明光を照射する照明工程と、
前記照明光の光路上または前記繰り返しパターンから発生する回折光の光路上において、複数の異なるピーク波長を選択する選択工程と、
前記複数のピーク波長を持つ前記回折光のうち、0次回折方向と最も短いピーク波長における1次回折方向との間に発生する回折光を集光して、前記被検物体の像を形成する集光工程と、
前記集光工程で形成される前記像に基づいて、前記被検物体の欠陥を検出する検出工程とを備えた
ことを特徴とする欠陥検査方法。 - 請求項4に記載の欠陥検査方法において、
前記選択工程で選択される前記複数のピーク波長は、互いに整数倍以外の関係にある
ことを特徴とする欠陥検査方法。 - 請求項4または請求項5に記載の欠陥検査方法において、
前記集光工程は、前記複数のピーク波長を持つ回折光のうち任意の一部を集光可能な光学系の光軸方向と前記一部の回折光の発生方向とに関わる装置条件を設定する設定工程を有し、
前記設定工程では、前記0次回折方向と前記1次回折方向との間に発生する回折光のうち、強度が極大になる回折光の発生方向と、前記光学系の光軸方向とが一致するように、前記装置条件を設定する
ことを特徴とする欠陥検査方法。
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2002
- 2002-07-30 JP JP2002221766A patent/JP2004061371A/ja active Pending
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