JP2004060217A - 注入管付防水シート - Google Patents
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Abstract
【課題】トンネルやボックスカルバート等のコンクリート地下構造物の背面空洞充填工法において、空洞部を一切残さないように充填できる注入機能(注入管)を備えることにより、前記空洞部に充填材を容易に密実に充填することができる注入管付防水シートを提供する。
【解決手段】トンネル等のコンクリート地下構造物に使用する防水シート1の片面に、当該防水シート1と打設コンクリートとの間に発生する空洞部を充填する充填材を注入する注入管2が付設されている。
【選択図】図1
【解決手段】トンネル等のコンクリート地下構造物に使用する防水シート1の片面に、当該防水シート1と打設コンクリートとの間に発生する空洞部を充填する充填材を注入する注入管2が付設されている。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、トンネルやボックスカルバート等のコンクリート地下構造物の施工に際し、コンクリート打設において発生した前記地下構造物背面側の空洞部の充填を可能にした注入管付防水シートの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
トンネルやボックスカルバート等のコンクリート地下構造物の施工に際し、例えばトンネル工法については通常、発破掘削や機械掘削等で掘り進んだトンネル壁面に鋼製支保工を施工した後にコンクリートを吹き付け、該吹き付けコンクリートに防水シートを展張して定着させ、型枠(セントル)設置後に覆工コンクリートを打設する工程をトンネル工区毎に行うことにより、所要長さのトンネルを施工する。
【0003】
前記トンネル工法によると、前記コンクリート打設の結果として、前記地下構造物の背面(例えばアーチ天端付近)に空洞部が発生することがある。
【0004】
この空洞部は、トンネルの覆工コンクリート打設が吹き上げ方式で施工されていることに起因する。即ち、この吹き上げ方式は、型枠に対して上向きにコンクリートを打設する工法であるが、トンネルの吹き付けコンクリート面が凹凸や曲面であることと、打設されるべき空間の空気が徐々に圧縮され天端付近では高圧となって十分にコンクリートが充填されないこと等から、コンクリートが行き渡らずにアーチ天端付近に空洞部が発生することがある。
【0005】
前記空洞部はそのまま放置しておくと、前記地下構造物にとって、コンクリートの剥落や漏水などの致命的な欠陥の原因となる。
【0006】
よって、前記覆工コンクリートの施工完了後には、従来、1)覆工コンクリートに予め設けたグラウト用の孔から充填材を裏込め注入する工法、2)電磁波レーダなどによりトンネル全断面にわたって空洞部の有無を検知し、該空洞部が発見された場合にはその空洞部に向かって注入用のドリルなどで削孔し、充填材を注入する工法など、当該地下構造物の背面側に発生した空洞部を充填し解消する対策が講じられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記1)の工法によれば、トンネル(地下構造物)の耐力を考慮すると、構造設計上、グラウト用の孔は通常1〜3m程度の間隔を開けねばならず、小ピッチで数多く設けることができない。当該孔のピッチが大きいと、空洞部の発生箇所の如何によっては未充填部分が残存する懸念があり、コンクリートの剥落や漏水などの致命的欠陥を未然に防止することができない。
【0008】
上記2)の工法によれば、空洞部の位置を個別に確定できたとしても、施工完了後に削孔するため、防水シートを破損する危険性があるし、事後には美観上の問題が残る。また、電磁波レーダなどによりトンネル全断面にわたって空洞部の有無を検知する作業は、膨大な労力を要しコストが嵩むので、実用的でない。
【0009】
本発明の目的は、トンネルやボックスカルバート等のコンクリート地下構造物の背面空洞充填工法において、空洞部を一切残さないように充填できる注入機能(注入管)を備えることにより、前記空洞部に充填材を容易に密実に充填することができる注入管付防水シートを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る注入管付防水シートは、トンネル等のコンクリート地下構造物に使用する防水シートの片面に、当該防水シートと打設コンクリートとの間に発生する空洞部を充填する充填材を注入する注入管が付設されていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載した発明に係る注入管付防水シートは、トンネル等のコンクリート地下構造物に使用する防水シートの両面にそれぞれ、当該防水シートと打設コンクリートとの間に発生する空洞部を充填する充填材を注入する注入管が付設されていることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載した注入管付防水シートにおいて、注入管は、口径2〜20mm程度の耐圧ホースであり、孔径1〜15mm程度の吐出孔を長さ1m毎に5〜30個程度設けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した注入管付防水シートにおいて、注入管は、充填材に含まれる水又はアルカリ溶液で溶解可能な被覆材で外周面を被覆されていることを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一に記載した注入管付防水シートにおいて、注入管は複数設けられ、各注入管は、充填材を供給するヘッダーで連通されていることを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一に記載した注入管付防水シートにおいて、防水シートに、当該防水シートと打設コンクリートとの間に発生する空洞部の有無を検知し、同空洞部の位置を特定する検知センサーが設けられていることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態、及び実施例】
図1A、Bは、請求項1に記載した発明に係る注入管付防水シートの実施形態を示している。
【0017】
本実施形態に係る注入管付防水シート1は、前記コンクリート地下構造物の中で、特にトンネルの背面空洞充填工法に好適に使用される防水シート1を示している。
【0018】
本実施形態に係る注入管付防水シート1は、図2と図3に示したように、トンネル工法の中で最も一般的なナトム(NATM)、すなわち発破掘削、機械掘削、人力掘削等で掘り進んだ後すぐにトンネル壁面にコンクリート7を吹き付け(図2A)、該吹き付けコンクリート7に防水シート1を展張して適宜コンクリート釘で定着させ(図2B)、型枠8を設置した後、覆工コンクリート9を打設し(図2C)、トンネル10を施工する(図3A〜C)工法に好適に使用されるが、勿論この工法の使用に限定されない。
【0019】
前記注入管付防水シート1は、前記コンクリート7又は9の打設の結果として、前記トンネル10(地下構造物)の背面(例えばアーチ天端付近)に発生することがある空洞部11(図3A、B)を充填材12で充填する注入機能(注入管)2を備えていることを主な特徴とする。
【0020】
すなわち、トンネル(等のコンクリート地下構造物)10に使用する注入管付防水シート1の片面(内側面又は外側面)に、当該防水シート1と打設コンクリート7又は9との間に発生する空洞部11を充填する充填材12を注入する注入管2が付設されている(請求項1記載の発明)。図示例の注入管付防水シート1は、その内側面におけるトンネル10の周方向に、注入管2が付設されている。
【0021】
前記注入管付防水シート1の防水シート1自体は、例えば不透水性シート3の一面に透水性シート4をその両側端部が遊離状態となるように部分的(5箇所止め)に熱溶着等の接着手段で接着6して成り、図4に示したように、前記透水性シート4を上にしてコンクリート釘13で止着し前記吹き付けコンクリート7の全面に亘って展張し固定する。因みに、本実施例で使用する注入管付防水シート1は一体が、トンネル周方向(幅)に22m程度、トンネル長さ方向に2.0m程度の大きさで実施している。図4中の符号14は、地山を示している。
【0022】
前記注入管付防水シート1を構成する前記不透水性シート3は、その材質が特に制限されるものではなく、トンネル10の防水施工に従来より使用されている不透水性シートと同様のものを使用することができ、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱接着性合成樹脂などが使用され、この中でも特にエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)が好適に使用される。当該不透水性シート3の厚さなども特に制限されるものではなく、例えば厚さ0.8〜2.0mm程度のものが好適である。
【0023】
また、前記透水性シート4も、その材質が特に制限されるものではなく、トンネル10の防水施工に従来より使用されている透水性シートと同様のものを使用することができ、具体的には、不織布等によって形成することができる。なお、透水性シート4の厚さなども特に制限されるものではなく、例えば厚さ3〜5mm程度のものが好適である。
【0024】
なお、前記不透水性シート3と透水性シート4との接着は部分接着6に限定されず、該透水性シート4の両端部が遊離状態となることを条件に全面接着で実施しても良い。
【0025】
前記注入管付防水シート1の注入管2は、コンクリート打設の際には変形しないこと、及びトンネル10の背面に沿って設置し得る程度の弾性を有することが条件とされ、その条件を満たせば材質は特に制限されず、一般に市販されているものを使用することができる。具体的には、ポリエチレンホース、ポリプロピレンホース、ポリ塩化ビニルホース、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)ホース、シリコンゴムホース、合成ゴムホース、ナイロン等及びこれらの材質の中に繊維補強したタイプが挙げられ、特には、ポリ塩化ビニルホースに繊維補強したタイプが好適に使用される。
【0026】
前記注入管2は、図1Bに示したように、トンネル周方向に沿う直線状でトンネル長さ方向に1m程度の間隔で複数本並設され、各注入管2は、充填材12を供給する1本のヘッダー5により連通されている(請求項5記載の発明)。もちろん、該注入管2の実施形態はこれに限定されず、例えば、図5Aに示したように、トンネル周方向に対して斜めに配置して実施してもよいし、図5Bに示したように、注入管付防水シート1の梱包形態(めがね巻き)を考慮して蛇行させた状態で配置するとより好適である。
【0027】
また、前記防水シート1に対する前記注入管2の付設手段について、本実施形態では、図6A、Bに示したように、防水シート1の不透水性シート3に配置した注入管2に沿うように網14を覆い被せて接着して実施している。なお、当該付設手段はこれに限定されるものではなく、例えば図7Aに示したように、前記注入管2に対し十分に広い網15を覆い被せて部分接着16し、未接着部分の空隙部17に注入管2を挿入して付設しても良い。この手法は、図7Bに示した蛇行状の注入管2の場合にも適用できる。要するに、当該付設手段は、前記注入管2を前記防水シート1に対して位置ずれを生じさせないように付設できれば良く、例えば図8Aに示したように、前記注入管2を拘束する拘束部材18を所要の間隔で防水シート1の不透水性シート3に取り付けて実施しても良いし、図8Bに示したように、面ファスナー19を利用して実施しても良い。
【0028】
なお、前記注入管2は、口径2〜20mm程度の耐圧ホース2が好適に使用され、任意に発生する空洞部11に漏れなく充填材12を充填できるように、充填材12を吐出する複数の吐出孔(図示省略)が該注入管2の全長にわたってバランス良く配設されている。該吐出孔は充填材12の流動性を考慮して、その孔径を1〜15mmとし、1m毎に3〜100個程度設けて実施される。本実施例では、その孔径を1〜15mm程度とし、1m毎に5〜30個程度設けて実施している(請求項3記載の発明)。
【0029】
ちなみに、前記吐出孔から吐出する充填材12はポルトランドセメントを用い、水セメント比45〜70%、単位水量が550〜650kg/m3、ベントナイトが90〜120kg/m3、増粘材1.5〜2.5kg/m3、膨張材60〜85kg/m3の割合で実施している。
【0030】
よって、前記図2Cに示したように、覆工コンクリート9を打設して数日(2日程度)経過した後、トンネル10のアーチ天端付近に空洞部11が発生したような場合には(図3A)、前記防水シート1の内側面に予め付設された前記注入管2に複数設けられた吐出孔を通じて前記充填材12を吐出する(図3B)。当該吐出孔は任意に発生する空洞部11に対して漏れなく充填できるように配設されているので、同空洞部11に充填材12を密実に充填することができる。
【0031】
以上のように、コンクリート7吹付け(図2A)、防水シート1展張(図2B)、型枠設置後の覆工コンクリート9打設(図2C)、空洞部11発生後の充填材12密実充填(図3A〜C)をトンネル長さ方向の工区毎に順次繰り返して行い、所要長さのトンネルを施工するのである。
【0032】
したがって、請求項1に記載した注入管付防水シート1によれば、防水シート1の内側面の周方向に所要の間隔で付設した注入管2により、前記防水シート1の内側面に発生した空洞部11に充填材12を密実に充填することができるので、空洞部11は一切残存することはない。よって、前記覆工コンクリート9の剥落や漏水などの致命的欠陥を未然に防止できるトンネル構造を構築することができる。
【0033】
なお、前記注入管付防水シート1は、トンネル工法の使用に限定されるものではなく、例えばボックスカルバート工法にも実施できる。本実施形態では、トンネル10背面におけるアーチ天端付近のみならずトンネル側面部に発生する空洞部をも密実に充填できるように、図1B等に示したように、トンネル周方向略全長にわたって注入管2を付設しているが、これに限定されない。トンネル長さ方向に注入管2を付設して実施してもよいし、図9A、Bに示したように、アーチ天端付近の空洞部11のみを充填できる短い注入管2aを略中央に付設して実施することもできる。以下の実施例についても同様の技術的思想とする。
【0034】
また、前記注入管2は、同注入管2に設けた吐出孔の目詰まり防止のため、その表面に、水又はアルカリ溶液で溶解可能な被覆材で外周面を被覆して実施することもできる(請求項4記載の発明)。水やアルカリ溶液で溶解する被覆材は特に限定されず、例えばポリビニルアルコール紙、ポリビニルアルコールコート紙から作られたアルカリ溶解紙を使用することができ、コンクリート打設時の側圧約0.3kg/cm2において破断せず、充填材吐出圧1〜4kg/cm2に対して破断することを考慮すると、アルカリ溶解紙が好適である。該アルカリ溶解紙を注入管2に被覆する方法も特に限定されず、らせん巻き、張り合わせ、袋状などが挙げられる。これにより、前記被覆材は、覆工コンクリート9打設の際には破断せず、注入管2から充填材12を充填することによって溶解・破断し、充填作業をスムーズに行うことができる。以下の実施例についても同様の技術的思想とする。
【0035】
更に、前記注入管付防水シート1に、トンネル(地下構造物)10のコンクリート打設の際に発生する空洞部11を検知し、同空洞部11の位置を特定する検知センサー(図示省略)を設けて実施すると、よりスムーズな充填作業を実現できる(請求項6記載の発明)。以下の実施例についても同様の技術的思想とする。
【0036】
図10は、請求項1に記載した発明に係る注入管付防水シートの異なる実施形態を示している。
【0037】
この実施形態は、上述した実施形態と比して、注入管2の付設部位を前記防水シート1の外側面、即ち透水性シート4に取り付けて実施していることのみ相違する。したがって、前記防水シート1の構成等は前記実施形態についてした説明と同一であるので同一の符号を付してその説明を省略する。
【0038】
この実施形態に係る注入管付防水シート1によれば、透水性シート4の外側面の周方向に所要の間隔で付設した注入管2により、防水シート1と地山14との間に発生する吹き付けコンクリート7の空洞部を密実に充填することができるので、当該空洞部は一切残存することはなく、湧水等の流水がトンネル長さ方向の一側から他側へ流出することを容易に防止する止水構造を提供することができる。
【0039】
図11は、請求項2に記載した発明に係る注入管付防水シートの実施形態を示している。この実施例は、言うなれば、上述した前記2つの実施形態を合体させたものである。
【0040】
すなわち、この実施形態に係る注入管付防水シート1は、トンネル等のコンクリート地下構造物に設置する前記防水シート1の両面、即ち不透水性シート3と透水性シート4に当該防水シート1と打設コンクリート7及び8との間に発生する空洞部を充填する充填材12を注入する注入管2、2が付設されていることを特徴とする(請求項2記載の発明)。この請求項2に係る実施形態について、注入管付防水シート1の構成等は上述した実施形態についてした説明と同一であるので同一の符号を付してその説明を省略する。
【0041】
よって、この実施形態に係る注入管付防水シート1によれば、防水シート1の内側面及び外側面の周方向に所要の間隔で付設した注入管2、2により、防水シート1の内側面及び外側面に発生した空洞部に充填材12を密実に充填することができるので、空洞部は一切残存することがない。したがって、前記覆工コンクリート9の剥落や漏水などの致命的欠陥を未然に防止できると同時に、湧水等の流水がトンネル長さ方向の一側から他側へ流出することを容易に防止することができる止水構造を提供することができる。
【0042】
なお、前記防水シート1の両面にそれぞれ付設した注入管2、2は、同一構造の注入管を用いる必要はなく、前記図5と図9に基づいて説明した様々なバリエーションの注入管2、2aを自由に組み合わせて実施することができる。また、前記防水シート1に対する前記注入管2の付設手段についても、図6〜図8に基づいて説明した様々なバリエーションの付設手段を自由に組み合わせて実施することができる。
【0043】
以上に実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
【0044】
【本発明が奏する効果】
請求項1〜6に記載した発明に係る注入管付防水シートによれば、
防水シートの内側面に注入管を設けた場合には、防水シートの内側面に発生した空洞部に充填材を密実に充填することができるので、空洞部は一切残存することがない。よって、覆工コンクリートの剥落や漏水などの致命的欠陥を未然に防止することができる。
【0045】
防水シートの外側面に注入管を設けた場合には、防水シートの外側面に発生した空洞部に充填材を密実に充填することができるので、空洞部は一切残存することがない。よって、湧水等の流水がトンネル長さ方向の一側から他側へ流出することを容易に防止することができる止水構造を提供できる。
【0046】
防水シートの内側面及び外側面に注入管を設けた場合には、防水シートの内側面及び外側面に発生した空洞部に充填材を密実に充填することができるので、空洞部は一切残存することがない。よって、覆工コンクリートの剥落や漏水などの致命的欠陥を未然に防止することができると共に、湧水等の流水がトンネル長さ方向の一側から他側へ流出することを容易に防止することができる止水構造を提供できる。
【0047】
また、トンネル完成後にコンクリート面を削孔してグラウトなどの充填材を充填する必要が一切ないので、従来工法と比して美観上に優れ、経済的でもある。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは、請求項1に記載した発明に係る注入管付防水シートを示した正面図であり、Bは、同底面図である。
【図2】A〜Cは、注入管付防水シートを使用したトンネルの背面空洞充填工法の実施形態を段階的に示した斜視図である。
【図3】A〜Cは、注入管付防水シートを使用したトンネルの背面空洞充填工法の実施形態を段階的に示した斜視図である。
【図4】請求項1に記載した発明に係る注入管付防水シートの実施形態を示した正面図である。
【図5】A、Bは、防水シートに対する注入管の付設状態のバリエーションを示した平面図である。
【図6】Aは、防水シートに対する注入管の付設状態を示した底面図であり、Bは同正面図である。
【図7】A、Bは、防水シートに対する注入管の付設状態のバリエーションを示した参考図である。
【図8】A、Bは、防水シートに対する注入管の付設状態のバリエーションを示した斜視図である。
【図9】A、Bは、注入管のバリエーションを示した平面図である。
【図10】請求項1に記載した発明に係る注入管付防水シートの異なる実施形態を示した正面図である。
【図11】請求項2に記載した発明に係る注入管付防水シートの実施形態を示した正面図である。
【符号の説明】
1 防水シート
2、2a 注入管
3 不透水性シート
4 透水性シート
5 ヘッダー
6、16 接着
7 吹き付けコンクリート
8 型枠
9 覆工コンクリート
10 トンネル(コンクリート地下構造物)
11 空洞部
12 充填材
13 コンクリート釘
【発明の属する技術分野】
この発明は、トンネルやボックスカルバート等のコンクリート地下構造物の施工に際し、コンクリート打設において発生した前記地下構造物背面側の空洞部の充填を可能にした注入管付防水シートの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
トンネルやボックスカルバート等のコンクリート地下構造物の施工に際し、例えばトンネル工法については通常、発破掘削や機械掘削等で掘り進んだトンネル壁面に鋼製支保工を施工した後にコンクリートを吹き付け、該吹き付けコンクリートに防水シートを展張して定着させ、型枠(セントル)設置後に覆工コンクリートを打設する工程をトンネル工区毎に行うことにより、所要長さのトンネルを施工する。
【0003】
前記トンネル工法によると、前記コンクリート打設の結果として、前記地下構造物の背面(例えばアーチ天端付近)に空洞部が発生することがある。
【0004】
この空洞部は、トンネルの覆工コンクリート打設が吹き上げ方式で施工されていることに起因する。即ち、この吹き上げ方式は、型枠に対して上向きにコンクリートを打設する工法であるが、トンネルの吹き付けコンクリート面が凹凸や曲面であることと、打設されるべき空間の空気が徐々に圧縮され天端付近では高圧となって十分にコンクリートが充填されないこと等から、コンクリートが行き渡らずにアーチ天端付近に空洞部が発生することがある。
【0005】
前記空洞部はそのまま放置しておくと、前記地下構造物にとって、コンクリートの剥落や漏水などの致命的な欠陥の原因となる。
【0006】
よって、前記覆工コンクリートの施工完了後には、従来、1)覆工コンクリートに予め設けたグラウト用の孔から充填材を裏込め注入する工法、2)電磁波レーダなどによりトンネル全断面にわたって空洞部の有無を検知し、該空洞部が発見された場合にはその空洞部に向かって注入用のドリルなどで削孔し、充填材を注入する工法など、当該地下構造物の背面側に発生した空洞部を充填し解消する対策が講じられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記1)の工法によれば、トンネル(地下構造物)の耐力を考慮すると、構造設計上、グラウト用の孔は通常1〜3m程度の間隔を開けねばならず、小ピッチで数多く設けることができない。当該孔のピッチが大きいと、空洞部の発生箇所の如何によっては未充填部分が残存する懸念があり、コンクリートの剥落や漏水などの致命的欠陥を未然に防止することができない。
【0008】
上記2)の工法によれば、空洞部の位置を個別に確定できたとしても、施工完了後に削孔するため、防水シートを破損する危険性があるし、事後には美観上の問題が残る。また、電磁波レーダなどによりトンネル全断面にわたって空洞部の有無を検知する作業は、膨大な労力を要しコストが嵩むので、実用的でない。
【0009】
本発明の目的は、トンネルやボックスカルバート等のコンクリート地下構造物の背面空洞充填工法において、空洞部を一切残さないように充填できる注入機能(注入管)を備えることにより、前記空洞部に充填材を容易に密実に充填することができる注入管付防水シートを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するための手段として、請求項1に記載した発明に係る注入管付防水シートは、トンネル等のコンクリート地下構造物に使用する防水シートの片面に、当該防水シートと打設コンクリートとの間に発生する空洞部を充填する充填材を注入する注入管が付設されていることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載した発明に係る注入管付防水シートは、トンネル等のコンクリート地下構造物に使用する防水シートの両面にそれぞれ、当該防水シートと打設コンクリートとの間に発生する空洞部を充填する充填材を注入する注入管が付設されていることを特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載した注入管付防水シートにおいて、注入管は、口径2〜20mm程度の耐圧ホースであり、孔径1〜15mm程度の吐出孔を長さ1m毎に5〜30個程度設けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一に記載した注入管付防水シートにおいて、注入管は、充填材に含まれる水又はアルカリ溶液で溶解可能な被覆材で外周面を被覆されていることを特徴とする。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一に記載した注入管付防水シートにおいて、注入管は複数設けられ、各注入管は、充填材を供給するヘッダーで連通されていることを特徴とする。
【0015】
請求項6記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一に記載した注入管付防水シートにおいて、防水シートに、当該防水シートと打設コンクリートとの間に発生する空洞部の有無を検知し、同空洞部の位置を特定する検知センサーが設けられていることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態、及び実施例】
図1A、Bは、請求項1に記載した発明に係る注入管付防水シートの実施形態を示している。
【0017】
本実施形態に係る注入管付防水シート1は、前記コンクリート地下構造物の中で、特にトンネルの背面空洞充填工法に好適に使用される防水シート1を示している。
【0018】
本実施形態に係る注入管付防水シート1は、図2と図3に示したように、トンネル工法の中で最も一般的なナトム(NATM)、すなわち発破掘削、機械掘削、人力掘削等で掘り進んだ後すぐにトンネル壁面にコンクリート7を吹き付け(図2A)、該吹き付けコンクリート7に防水シート1を展張して適宜コンクリート釘で定着させ(図2B)、型枠8を設置した後、覆工コンクリート9を打設し(図2C)、トンネル10を施工する(図3A〜C)工法に好適に使用されるが、勿論この工法の使用に限定されない。
【0019】
前記注入管付防水シート1は、前記コンクリート7又は9の打設の結果として、前記トンネル10(地下構造物)の背面(例えばアーチ天端付近)に発生することがある空洞部11(図3A、B)を充填材12で充填する注入機能(注入管)2を備えていることを主な特徴とする。
【0020】
すなわち、トンネル(等のコンクリート地下構造物)10に使用する注入管付防水シート1の片面(内側面又は外側面)に、当該防水シート1と打設コンクリート7又は9との間に発生する空洞部11を充填する充填材12を注入する注入管2が付設されている(請求項1記載の発明)。図示例の注入管付防水シート1は、その内側面におけるトンネル10の周方向に、注入管2が付設されている。
【0021】
前記注入管付防水シート1の防水シート1自体は、例えば不透水性シート3の一面に透水性シート4をその両側端部が遊離状態となるように部分的(5箇所止め)に熱溶着等の接着手段で接着6して成り、図4に示したように、前記透水性シート4を上にしてコンクリート釘13で止着し前記吹き付けコンクリート7の全面に亘って展張し固定する。因みに、本実施例で使用する注入管付防水シート1は一体が、トンネル周方向(幅)に22m程度、トンネル長さ方向に2.0m程度の大きさで実施している。図4中の符号14は、地山を示している。
【0022】
前記注入管付防水シート1を構成する前記不透水性シート3は、その材質が特に制限されるものではなく、トンネル10の防水施工に従来より使用されている不透水性シートと同様のものを使用することができ、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱接着性合成樹脂などが使用され、この中でも特にエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)が好適に使用される。当該不透水性シート3の厚さなども特に制限されるものではなく、例えば厚さ0.8〜2.0mm程度のものが好適である。
【0023】
また、前記透水性シート4も、その材質が特に制限されるものではなく、トンネル10の防水施工に従来より使用されている透水性シートと同様のものを使用することができ、具体的には、不織布等によって形成することができる。なお、透水性シート4の厚さなども特に制限されるものではなく、例えば厚さ3〜5mm程度のものが好適である。
【0024】
なお、前記不透水性シート3と透水性シート4との接着は部分接着6に限定されず、該透水性シート4の両端部が遊離状態となることを条件に全面接着で実施しても良い。
【0025】
前記注入管付防水シート1の注入管2は、コンクリート打設の際には変形しないこと、及びトンネル10の背面に沿って設置し得る程度の弾性を有することが条件とされ、その条件を満たせば材質は特に制限されず、一般に市販されているものを使用することができる。具体的には、ポリエチレンホース、ポリプロピレンホース、ポリ塩化ビニルホース、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)ホース、シリコンゴムホース、合成ゴムホース、ナイロン等及びこれらの材質の中に繊維補強したタイプが挙げられ、特には、ポリ塩化ビニルホースに繊維補強したタイプが好適に使用される。
【0026】
前記注入管2は、図1Bに示したように、トンネル周方向に沿う直線状でトンネル長さ方向に1m程度の間隔で複数本並設され、各注入管2は、充填材12を供給する1本のヘッダー5により連通されている(請求項5記載の発明)。もちろん、該注入管2の実施形態はこれに限定されず、例えば、図5Aに示したように、トンネル周方向に対して斜めに配置して実施してもよいし、図5Bに示したように、注入管付防水シート1の梱包形態(めがね巻き)を考慮して蛇行させた状態で配置するとより好適である。
【0027】
また、前記防水シート1に対する前記注入管2の付設手段について、本実施形態では、図6A、Bに示したように、防水シート1の不透水性シート3に配置した注入管2に沿うように網14を覆い被せて接着して実施している。なお、当該付設手段はこれに限定されるものではなく、例えば図7Aに示したように、前記注入管2に対し十分に広い網15を覆い被せて部分接着16し、未接着部分の空隙部17に注入管2を挿入して付設しても良い。この手法は、図7Bに示した蛇行状の注入管2の場合にも適用できる。要するに、当該付設手段は、前記注入管2を前記防水シート1に対して位置ずれを生じさせないように付設できれば良く、例えば図8Aに示したように、前記注入管2を拘束する拘束部材18を所要の間隔で防水シート1の不透水性シート3に取り付けて実施しても良いし、図8Bに示したように、面ファスナー19を利用して実施しても良い。
【0028】
なお、前記注入管2は、口径2〜20mm程度の耐圧ホース2が好適に使用され、任意に発生する空洞部11に漏れなく充填材12を充填できるように、充填材12を吐出する複数の吐出孔(図示省略)が該注入管2の全長にわたってバランス良く配設されている。該吐出孔は充填材12の流動性を考慮して、その孔径を1〜15mmとし、1m毎に3〜100個程度設けて実施される。本実施例では、その孔径を1〜15mm程度とし、1m毎に5〜30個程度設けて実施している(請求項3記載の発明)。
【0029】
ちなみに、前記吐出孔から吐出する充填材12はポルトランドセメントを用い、水セメント比45〜70%、単位水量が550〜650kg/m3、ベントナイトが90〜120kg/m3、増粘材1.5〜2.5kg/m3、膨張材60〜85kg/m3の割合で実施している。
【0030】
よって、前記図2Cに示したように、覆工コンクリート9を打設して数日(2日程度)経過した後、トンネル10のアーチ天端付近に空洞部11が発生したような場合には(図3A)、前記防水シート1の内側面に予め付設された前記注入管2に複数設けられた吐出孔を通じて前記充填材12を吐出する(図3B)。当該吐出孔は任意に発生する空洞部11に対して漏れなく充填できるように配設されているので、同空洞部11に充填材12を密実に充填することができる。
【0031】
以上のように、コンクリート7吹付け(図2A)、防水シート1展張(図2B)、型枠設置後の覆工コンクリート9打設(図2C)、空洞部11発生後の充填材12密実充填(図3A〜C)をトンネル長さ方向の工区毎に順次繰り返して行い、所要長さのトンネルを施工するのである。
【0032】
したがって、請求項1に記載した注入管付防水シート1によれば、防水シート1の内側面の周方向に所要の間隔で付設した注入管2により、前記防水シート1の内側面に発生した空洞部11に充填材12を密実に充填することができるので、空洞部11は一切残存することはない。よって、前記覆工コンクリート9の剥落や漏水などの致命的欠陥を未然に防止できるトンネル構造を構築することができる。
【0033】
なお、前記注入管付防水シート1は、トンネル工法の使用に限定されるものではなく、例えばボックスカルバート工法にも実施できる。本実施形態では、トンネル10背面におけるアーチ天端付近のみならずトンネル側面部に発生する空洞部をも密実に充填できるように、図1B等に示したように、トンネル周方向略全長にわたって注入管2を付設しているが、これに限定されない。トンネル長さ方向に注入管2を付設して実施してもよいし、図9A、Bに示したように、アーチ天端付近の空洞部11のみを充填できる短い注入管2aを略中央に付設して実施することもできる。以下の実施例についても同様の技術的思想とする。
【0034】
また、前記注入管2は、同注入管2に設けた吐出孔の目詰まり防止のため、その表面に、水又はアルカリ溶液で溶解可能な被覆材で外周面を被覆して実施することもできる(請求項4記載の発明)。水やアルカリ溶液で溶解する被覆材は特に限定されず、例えばポリビニルアルコール紙、ポリビニルアルコールコート紙から作られたアルカリ溶解紙を使用することができ、コンクリート打設時の側圧約0.3kg/cm2において破断せず、充填材吐出圧1〜4kg/cm2に対して破断することを考慮すると、アルカリ溶解紙が好適である。該アルカリ溶解紙を注入管2に被覆する方法も特に限定されず、らせん巻き、張り合わせ、袋状などが挙げられる。これにより、前記被覆材は、覆工コンクリート9打設の際には破断せず、注入管2から充填材12を充填することによって溶解・破断し、充填作業をスムーズに行うことができる。以下の実施例についても同様の技術的思想とする。
【0035】
更に、前記注入管付防水シート1に、トンネル(地下構造物)10のコンクリート打設の際に発生する空洞部11を検知し、同空洞部11の位置を特定する検知センサー(図示省略)を設けて実施すると、よりスムーズな充填作業を実現できる(請求項6記載の発明)。以下の実施例についても同様の技術的思想とする。
【0036】
図10は、請求項1に記載した発明に係る注入管付防水シートの異なる実施形態を示している。
【0037】
この実施形態は、上述した実施形態と比して、注入管2の付設部位を前記防水シート1の外側面、即ち透水性シート4に取り付けて実施していることのみ相違する。したがって、前記防水シート1の構成等は前記実施形態についてした説明と同一であるので同一の符号を付してその説明を省略する。
【0038】
この実施形態に係る注入管付防水シート1によれば、透水性シート4の外側面の周方向に所要の間隔で付設した注入管2により、防水シート1と地山14との間に発生する吹き付けコンクリート7の空洞部を密実に充填することができるので、当該空洞部は一切残存することはなく、湧水等の流水がトンネル長さ方向の一側から他側へ流出することを容易に防止する止水構造を提供することができる。
【0039】
図11は、請求項2に記載した発明に係る注入管付防水シートの実施形態を示している。この実施例は、言うなれば、上述した前記2つの実施形態を合体させたものである。
【0040】
すなわち、この実施形態に係る注入管付防水シート1は、トンネル等のコンクリート地下構造物に設置する前記防水シート1の両面、即ち不透水性シート3と透水性シート4に当該防水シート1と打設コンクリート7及び8との間に発生する空洞部を充填する充填材12を注入する注入管2、2が付設されていることを特徴とする(請求項2記載の発明)。この請求項2に係る実施形態について、注入管付防水シート1の構成等は上述した実施形態についてした説明と同一であるので同一の符号を付してその説明を省略する。
【0041】
よって、この実施形態に係る注入管付防水シート1によれば、防水シート1の内側面及び外側面の周方向に所要の間隔で付設した注入管2、2により、防水シート1の内側面及び外側面に発生した空洞部に充填材12を密実に充填することができるので、空洞部は一切残存することがない。したがって、前記覆工コンクリート9の剥落や漏水などの致命的欠陥を未然に防止できると同時に、湧水等の流水がトンネル長さ方向の一側から他側へ流出することを容易に防止することができる止水構造を提供することができる。
【0042】
なお、前記防水シート1の両面にそれぞれ付設した注入管2、2は、同一構造の注入管を用いる必要はなく、前記図5と図9に基づいて説明した様々なバリエーションの注入管2、2aを自由に組み合わせて実施することができる。また、前記防水シート1に対する前記注入管2の付設手段についても、図6〜図8に基づいて説明した様々なバリエーションの付設手段を自由に組み合わせて実施することができる。
【0043】
以上に実施例を図面に基づいて説明したが、本発明は、図示例の限りではなく、その技術的思想を逸脱しない範囲において、当業者が通常に行う設計変更、応用のバリエーションの範囲を含むことを念のために言及する。
【0044】
【本発明が奏する効果】
請求項1〜6に記載した発明に係る注入管付防水シートによれば、
防水シートの内側面に注入管を設けた場合には、防水シートの内側面に発生した空洞部に充填材を密実に充填することができるので、空洞部は一切残存することがない。よって、覆工コンクリートの剥落や漏水などの致命的欠陥を未然に防止することができる。
【0045】
防水シートの外側面に注入管を設けた場合には、防水シートの外側面に発生した空洞部に充填材を密実に充填することができるので、空洞部は一切残存することがない。よって、湧水等の流水がトンネル長さ方向の一側から他側へ流出することを容易に防止することができる止水構造を提供できる。
【0046】
防水シートの内側面及び外側面に注入管を設けた場合には、防水シートの内側面及び外側面に発生した空洞部に充填材を密実に充填することができるので、空洞部は一切残存することがない。よって、覆工コンクリートの剥落や漏水などの致命的欠陥を未然に防止することができると共に、湧水等の流水がトンネル長さ方向の一側から他側へ流出することを容易に防止することができる止水構造を提供できる。
【0047】
また、トンネル完成後にコンクリート面を削孔してグラウトなどの充填材を充填する必要が一切ないので、従来工法と比して美観上に優れ、経済的でもある。
【図面の簡単な説明】
【図1】Aは、請求項1に記載した発明に係る注入管付防水シートを示した正面図であり、Bは、同底面図である。
【図2】A〜Cは、注入管付防水シートを使用したトンネルの背面空洞充填工法の実施形態を段階的に示した斜視図である。
【図3】A〜Cは、注入管付防水シートを使用したトンネルの背面空洞充填工法の実施形態を段階的に示した斜視図である。
【図4】請求項1に記載した発明に係る注入管付防水シートの実施形態を示した正面図である。
【図5】A、Bは、防水シートに対する注入管の付設状態のバリエーションを示した平面図である。
【図6】Aは、防水シートに対する注入管の付設状態を示した底面図であり、Bは同正面図である。
【図7】A、Bは、防水シートに対する注入管の付設状態のバリエーションを示した参考図である。
【図8】A、Bは、防水シートに対する注入管の付設状態のバリエーションを示した斜視図である。
【図9】A、Bは、注入管のバリエーションを示した平面図である。
【図10】請求項1に記載した発明に係る注入管付防水シートの異なる実施形態を示した正面図である。
【図11】請求項2に記載した発明に係る注入管付防水シートの実施形態を示した正面図である。
【符号の説明】
1 防水シート
2、2a 注入管
3 不透水性シート
4 透水性シート
5 ヘッダー
6、16 接着
7 吹き付けコンクリート
8 型枠
9 覆工コンクリート
10 トンネル(コンクリート地下構造物)
11 空洞部
12 充填材
13 コンクリート釘
Claims (6)
- トンネル等のコンクリート地下構造物に使用する防水シートの片面に、当該防水シートと打設コンクリートとの間に発生する空洞部を充填する充填材を注入する注入管が付設されていることを特徴とする、注入管付防水シート。
- トンネル等のコンクリート地下構造物に使用する防水シートの両面にそれぞれ、当該防水シートと打設コンクリートとの間に発生する空洞部を充填する充填材を注入する注入管が付設されていることを特徴とする、注入管付防水シート。
- 注入管は、口径2〜20mm程度の耐圧ホースであり、孔径1〜15mm程度の吐出孔を長さ1m毎に5〜30個程度設けられていることを特徴とする、請求項1又は2に記載した注入管付防水シート。
- 注入管は、充填材に含まれる水又はアルカリ溶液で溶解可能な被覆材で外周面を被覆されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載した注入管付防水シート。
- 注入管は複数設けられ、各注入管は、充填材を供給するヘッダーで連通されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一に記載した注入管付防水シート。
- 防水シートに、当該防水シートと打設コンクリートとの間に発生する空洞部の有無を検知し、同空洞部の位置を特定する検知センサーが設けられていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一に記載した注入管付防水シート。
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