JP2004055824A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】Nチャネル型MOSトランジスタでの駆動電流の減少を防止しつつ、Pチャネル型MOSトランジスタでの駆動電流を増加させること。
【解決手段】Pウエル3側におけるダミー活性領域11の配置密度は比較的低くなっており、P型の活性領域5に及ぶ応力は比較的小さく、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。Nウエル4側におけるダミー活性領域12の配置密度は比較的高くなっており、N型の活性領域に及び応力は比較的大きく、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】Pウエル3側におけるダミー活性領域11の配置密度は比較的低くなっており、P型の活性領域5に及ぶ応力は比較的小さく、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。Nウエル4側におけるダミー活性領域12の配置密度は比較的高くなっており、N型の活性領域に及び応力は比較的大きく、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、Nチャネル型MOSトランジスタとPチャネル型MOSトランジスタとを併有する半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の高密度化に伴い、素子分離にトレンチ分離技術が広く用いられるようになっている。
【0003】
トレンチ分離技術は、素子間に設けられたトレンチ(溝)を絶縁膜で埋めることで素子間を電気的に分離する技術である。
【0004】
図15は従来におけるCMOS(Complementary MOS)半導体装置の素子間分離の一態様を示す平面図であり、図16は図15のXVI−XVI線断面図である。
【0005】
従来のCMOS半導体装置では、シリコン基板201にPウエル203とNウエル204とが形成されている。Pウエル203にはNチャネル型MOSトランジスタを形成するためのP型の活性領域205が設定されており、Nウエル204にはPチャネル型MOSトランジスタを形成するためのN型の活性領域206が設定されている。
【0006】
そして、上記P型の活性領域205とN型の活性領域206との間の分離を図るべく、それらの間にトレンチ202aが形成され、該トレンチ202aに絶縁物が埋込まれることによってトレンチ分離絶縁膜202が形成されている。
【0007】
また、上記Pウエル203及びNウエル204における各活性領域205,206の周囲には、半導体素子が形成されないダミー活性領域212が設けられており、各ダミー活性領域212間やダミー活性領域212と各活性領域205,206との間にも、トレンチ202aが形成されそこに絶縁物が埋込まれることによってトレンチ分離絶縁膜202が形成されている。
【0008】
このダミー活性領域212は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)により研磨作業を行う際に、各領域の研磨レートを一致させて、局所的なオーバー研磨等、研磨むらを防止する役割を果す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようなトレンチ分離技術では、シリコン基板201のPウエル203やNウエル204に、異物である絶縁物を埋込むものであるため、各活性領域205,206に対する応力の発生が懸念される。
【0010】
例えば、図15及び図16に示す半導体装置では、P型の活性領域205とN型の活性領域206の周囲に、多数のダミー活性領域212が設定されており、各ダミー活性領域212間の各トレンチ202aのそれぞれにトレンチ分離絶縁膜202が形成されている。そして、個々のトレンチ202a内の絶縁膜202と各ダミー活性領域212との間で発生した応力が積重なって、各活性領域205,206に加わることとなっていた。
【0011】
ちなみに、このような応力の主な発生要因は、一般的に絶縁膜202として酸化膜を用いているため、Pウエル203やNウエル204の活性領域205,206やダミー活性領域212が酸化され、体積膨潤することによるものと考えられる。
【0012】
MOSトランジスタを形成するための各活性領域205,206に応力が発生すると、キャリアのモビリティが変化し、次のような影響を生じる。
【0013】
すなわち、Nチャネル型MOSトランジスタを形成するためのP型の活性領域205に応力が生じると、キャリアのモビリティが減少し、Nチャネル型MOSトランジスタのソース・ドレイン領域間の電流(駆動電流)の低下を招く。一方、Pチャネル型MOSトランジスタを形成するためのN型の活性領域206に応力が生じると、キャリアのモビリティが増加し、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を招く。
【0014】
このような問題は、特に、近年の半導体装置の微細化に伴って顕著となる。
【0015】
すなわち、半導体製造プロセス中の最高温度が高かった0.18μm世代までの半導体装置では、前述のような応力の発生は、比較的高い温度での熱処理によって緩和され、大きな問題となっていなかった。
【0016】
ところが、最近の半導体装置の高密度化は、同時に製造プロセス中の最高温度の低下を要求している。このように従来ほど高くない温度で熱処理を行うプロセスへと変化している近年の半導体装置では、その応力を解放できる機会が失われてきており、前述のような応力の発生が問題となっている。
【0017】
しかも、半導体装置の微細化に伴い、微細化した活性領域205,206に生じる応力の影響が相対的に大きくなっている。
【0018】
そこで、この発明の課題は、Nチャネル型MOSトランジスタでの駆動電流の減少を防止し或はPチャネル型MOSトランジスタでの駆動電流を増加させることで全体としてパフォーマンスの高い半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、請求項1記載の発明は、一方主面に第1導電型の第1半導体層と第2導電型の第2半導体層とが設けられた半導体基板と、前記第1半導体層に設けられ第2チャネル型MOSトランジスタが形成される第1導電型の第1活性領域と、前記第2半導体層に設けられ第1チャネル型MOSトランジスタが形成される第2導電型の第2活性領域と、トレンチ分離絶縁膜と、を備えた半導体装置において、前記トレンチ分離絶縁膜から前記第1活性領域に加わる応力が、前記トレンチ分離絶縁膜から前記第2活性領域に加わる作用する応力と異なるように設定されたものである。
【0020】
請求項2記載の半導体装置は、一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記P型半導体層であって前記P型の活性領域の周囲に設けられた少なくとも1つの第1ダミー活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、前記N型半導体層であって前記N型の活性領域の周囲に設けられた少なくとも一つの第2ダミー活性領域と、前記P型の活性領域と前記第1ダミー活性領域と前記N型の活性領域と前記第2ダミー活性領域との各間に介在するトレンチ分離絶縁膜と、を備え、前記P型半導体層の領域における前記第1ダミー活性領域と前記トレンチ分離絶縁膜との境界線の総長さ寸法は、前記N型半導体層の領域における前記第2ダミー活性領域と前記トレンチ分離絶縁膜との境界線の総長さ寸法よりも小さいものである。
【0021】
請求項3記載の半導体装置は、一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域とを備え、少なくとも1つのダミー活性領域が、前記N型半導体層であって前記N型の活性領域の周囲にのみ設けられ、前記P型の活性領域と前記ダミー活性領域と前記N型の活性領域との各間にトレンチ分離絶縁膜が介在するものである。
【0022】
請求項4記載の半導体装置は、P型半導体層とN型半導体層とを有する半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、前記P型半導体層と前記N型半導体層とのそれぞれに設けられたトレンチ分離絶縁膜と、を備え、前記P型半導体層と前記トレンチ分離絶縁膜との境界面の少なくとも一部に、その境界面に作用する応力を抑制する応力抑制膜が設けられたものである。
【0023】
このような応力抑制膜としては、請求項5記載のように、酸化種の透過を妨げる酸化種透過防止膜を用いることができる。
【0024】
あるいは、請求項6記載のように、前記応力抑制膜として、前記P型半導体層及び前記トレンチ分離絶縁膜よりも変形容易な応力吸収膜を用いることができる。
【0025】
請求項7記載の半導体装置は、一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、前記P型半導体層に設けられた第1トレンチ分離絶縁膜と、前記N型半導体層に設けられた第2トレンチ分離絶縁膜と、を備え、前記第1トレンチ分離絶縁膜は非酸化絶縁物により形成され、前記第2トレンチ分離絶縁膜は酸化絶縁物により形成されたものである。
【0026】
請求項8記載の半導体装置は、一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、前記P型半導体層に設けられた第1トレンチ分離絶縁膜と、前記N型半導体層に設けられた第2トレンチ分離絶縁膜と、を備え、前記第2トレンチ分離絶縁膜の厚み寸法は、前記第1トレンチ分離絶縁膜の厚み寸法よりも小さく、かつ、0.5nm以下にしたものである。
【0027】
この場合、請求項9記載のように、前記半導体基板の厚み方向における前記第1トレンチ分離絶縁膜の底部の位置と前記第2トレンチ分離絶縁膜の底部の位置とは実質的に同じであり、前記半導体基板の厚み方向における前記P型半導体層の一方主面と前記第1トレンチ分離絶縁膜の底部との距離寸法は、前記半導体基板の厚み方向における前記N型半導体層の一方主面と前記第2トレンチ分離絶縁膜の底部との距離寸法よりも大きくしてもよい。
【0028】
請求項10記載の半導体装置は、一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、前記P型半導体層に設けられた第1トレンチ分離絶縁膜と、前記N型半導体層に設けられた第2トレンチ分離絶縁膜と、を備え、前記P型半導体層表面の法線方向に対する前記第1トレンチ分離絶縁膜の側面の傾斜角度は、前記N型半導体層表面の法線方向に対する前記第2トレンチ分離絶縁膜の側面の傾斜角度よりも大きいものである。
【0029】
請求項11記載の半導体装置は、一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、前記N型の活性領域の少なくとも一部領域の上側に設けられ、前記N型の活性領域に応力を生じさせる応力発生膜と、を備えたものである。
【0030】
この場合、請求項12記載のように、前記応力発生膜は、前記半導体基板と熱膨張率の異なる材料により形成されたものであってもよい。
【0031】
また、請求項13記載のように、前記応力発生膜は、前記N型の活性領域の上側に設けられた絶縁膜であってもよい。
【0032】
さらに、請求項14記載のように、前記応力発生膜は、N型の活性領域に作り込まれるゲート電極の上側に設けられた導体膜であってもよい。
【0033】
請求項15記載の半導体装置は、一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、N型半導体層内に設けられ前記N型の活性領域に応力を生じさせる歪層と、を備えたものである。
【0034】
この場合、請求項16記載のように、前記歪層は、前記N型の半導体層の格子定数とは異なる格子定数を有しているものであってもよい。
【0035】
また、請求項17記載のように、前記半導体基板の厚み方向における、前記P型の活性領域の一方主面の位置は、前記N型の活性領域の一方主面よりも凹んだ位置にあり、前記歪層は、前記半導体基板の厚み方向において、前記P型の活性領域の一方主面と前記N型の活性領域の一方主面との間の位置に形成されていてもよい。
【0036】
【発明の実施の形態】
この半導体装置を包括的に説明すると、この半導体装置では、半導体基板の主面に設けられたP型半導体層(第1半導体層)とN型半導体層(第2半導体層)とに、それぞれP型の活性領域とN型の活性領域が形成されている。P型の活性領域にはNチャネル型MOSトランジスタが形成され、N型の活性領域にはPチャネル型MOSトランジスタが形成されている。また、半導体基板には、トレンチ分離絶縁膜が形成されている。
【0037】
そして、トレンチ分離絶縁膜等によりP型の活性領域に加わる応力が、トレンチ分離絶縁膜等によりN型の活性領域に加わる応力よりも大きくなるようにして、Nチャネル型MOSトランジスタでの駆動電流の減少を防止しつつ、Pチャネル型MOSトランジスタでの駆動電流を増加させることができるようにしている。
【0038】
そのような応力差を生じさせるためのより具体的な構成については、以下の各実施の形態で説明する。
【0039】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1に係る半導体装置について説明する。
【0040】
図1は半導体装置の平面図であり、図2は図1のII−II線断面図である。
【0041】
これらの図に示すように、半導体装置は、半導体基板であるシリコン基板1上に、P型半導体層であるPウエル3が形成されると共に、N型半導体層であるNウエル4が形成された構成とされている。そして、Pウエル3の一部領域がP型の活性領域5に規定されると共に、そのP型の活性領域5の周囲に第1ダミー活性領域11が複数規定されている。また、Nウエル4の一部領域がN型の活性領域6に規定されると共に、そのN型の活性領域6の周囲に第2ダミー活性領域12が複数規定されている。
【0042】
また、P型の活性領域5とN型の活性領域6との間や、P型の活性領域5とそれに隣合う各第1ダミー活性領域11との間、各第1ダミー活性領域11間、N型の活性領域6とそれに隣合う各第2ダミー活性領域12との間、各第2ダミー活性領域12間に介在してトレンチ分離絶縁膜22が形成されている。
【0043】
そして、Pウエル3の領域における各第1ダミー活性領域11とトレンチ分離絶縁膜22との境界線22Laの総長さ寸法が、Nウエル4の領域における第2ダミー活性領域12とトレンチ分離絶縁膜22との境界線22Lbの総長さ寸法よりも小さくなっている。
【0044】
より具体的に説明すると、上記Pウエル3は、シリコン基板1の上面側にP型不純物を注入することにより形成され、Nウエル4はシリコン基板1の上面側にN型不純物を注入することにより形成されている。図1及び図2では、シリコン基板1の左半側領域にPウエル3が形成され、シリコン基板1の右半側領域にNウエル4が形成された様子を示しており、図1における破線は、Pウエル3とNウエル4との境界線を示している。
【0045】
なお、母基板としてN型半導体基板を用い、そのN型半導体基板の上面の一部領域にP型不純物を注入したり、又は、その逆に母基板としてP型半導体基板を用い、そのP型半導体基板の一部領域にN型不純物を注入してもよい。要するに、最終的構成において、シリコン基板1上にP型の半導体層とN型の半導体層とが形成されていればよい。
【0046】
上記Pウエル3には、Nチャネル型MOSトランジスタが形成されることとなるP型の活性領域5が設けられている。図1では、P型の活性領域5は平面視略方形状に形成されている。このP型の活性領域5に対してゲート絶縁膜やゲート電極、ドレイン領域、ソース領域等の諸要素を作り込むことで、Nチャネル型MOSトランジスタが形成されることとなる。
【0047】
また、同様にして、Nウエル4には、Pチャネル型MOSトランジスタが形成されることとなるN型の活性領域6が設けられている。図1では、N型の活性領域6は、平面視略方形状に形成されている。このN型の活性領域6は上記P型の活性領域5に対して所定間隔あけて隣合う位置に形成されている。そして、このN型の活性領域6に対して、ゲート絶縁膜やゲート電極、ドレイン領域、ソース領域等の諸要素を作り込むことで、Pチャネル型MOSトランジスタが形成されることとなる。
【0048】
また、Pウエル3側であってP型の活性領域5の周囲には、半導体素子が形成されない少なくとも1つの第1ダミー活性領域11が設けられている。図1では、P型の活性領域5の四方のうちN型の活性領域6と隣合う側の辺を除く3方を取囲むようにして、複数の第1ダミー活性領域11が設けられている。また、各第1ダミー活性領域11は平面視略方形状に形成されており、マトリクス状の行及び列方向に沿って一つ飛ばしに交互に設けられた態様(チェス盤の模様状)となっている。
【0049】
また、Nウエル4側であってN型の活性領域6の周囲にも、半導体素子が形成されない少なくとも1つの第2ダミー活性領域12が設けられている。図1では、N型の活性領域6の四方のうちP型の活性領域5と隣合う側の辺を除く3方を取囲むようにして、複数の第2ダミー活性領域12が設けられている。各第2ダミー活性領域11は上記第1ダミー活性領域と略同形状及び略同大きさの平面視略方形状に形成されており、マトリクス状に配列された態様となっている。
【0050】
すなわち、上記第1ダミー活性領域11のチェス盤の模様状の配列において、各第1ダミー活性領域11間にダミー活性領域を配置した配列を想定すると、第2のダミー活性領域12のマトリクス状の配列と略同じとなる。
【0051】
また、トレンチ分離絶縁膜22は、Pウエル3及びNウエル4の上面であって上記P型の活性領域5と第1ダミー活性領域11とN型の活性領域6と第2ダミー活性領域12とを除く領域にトレンチ(溝)21を形成し、該トレンチ21に絶縁膜22を埋込むことにより形成される。トレンチ21は、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)装置やECR(Electron Cyclotron Resonance)装置を用いてPウエル3及びNウエル4にエッチングを行うことにより形成される。絶縁膜22としては、例えば、シリコン酸化膜等の酸化絶縁物等が用いられる。
【0052】
以上のように構成された半導体装置によると、第1ダミー活性領域11と第2ダミー活性領域12とは略同形状かつ略同大きさとされているところ、Pウエル3側における第1ダミー活性領域11の配置密度よりも、Nウエル4側における第2ダミー活性領域12の配置密度の方が大きくなっている。従って、Pウエル3の領域における各第1ダミー活性領域11とトレンチ分離絶縁膜22との境界線22Laの総長さ寸法は、Nウエル4の領域における第2ダミー活性領域12とトレンチ分離絶縁膜22との境界線22Lbの総長さ寸法よりも小さくなっている。
【0053】
このため、Pウエル3側において第1ダミー活性領域11とトレンチ分離絶縁膜22との境界線22Laで生じる応力が積重なってP型の活性領域5に加わることとなる総応力は、同様の原理でN側活性領域6に加わることとなる総応力よりも小さい。
【0054】
従って、P型の活性領域5に生じる応力を低減させることによりキャリアのモビリティの減少を低減させ、もって、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時にN型の活性領域6に生じる応力を増加させることによりキャリアのモビリティを増大させ、もって、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0055】
ところで、この半導体装置において、P型の活性領域5に作用する総応力は、境界線22Laの総長さ寸法に依存し、N型の活性領域6に作用する総応力は、境界線22Lbの総長さ寸法に依存する。そして、P型の活性領域5に作用する応力がN型の活性領域6に作用する応力よりも小さければよいから、境界線22Laの総長さ寸法が境界線22Lbの総長さ寸法よりも小さければよい。
【0056】
これを実現するための第1ダミー活性領域11及び第2ダミー活性領域12の構成としては、図1に開示した態様の他、形状や大きさ等を変更することにより、種々の態様を考えることができる。
【0057】
例えば、第1ダミー活性領域11及び第2ダミー活性領域12の個数を同数とし、各第1ダミー活性領域の形状を円形にすると共に、第2ダミー活性領域12を三角形状等の多角形状に形成してもよい。
【0058】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0059】
図3はこの半導体装置の平面図である。
【0060】
同図に示すように、この半導体装置では、N型半導体層であるNウエル4側では、N型の活性領域6の周囲に、半導体素子が形成されない少なくとも1つのダミー活性領域32が設けられている。本実施の形態では、上記実施の形態1と同様の態様にて、複数のダミー活性領域32が設けられている。
【0061】
また、P型半導体層であるPウエル3側では、P型の活性領域5の周囲に、半導体素子が形成されないダミー活性領域が設けられない構成となっている。P型の活性領域5の周囲には、全て分離絶縁膜22が形成されている。
【0062】
この半導体装置では、N型の活性領域6の周囲には、ダミー活性領域32が設けられているため、上記実施の形態1において述べたのと同様の理由により、該N型の活性領域6に大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。同時に、P型の活性領域5の周囲には、ダミー活性領域が設けられていないため、該P型の活性領域5に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。
【0063】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0064】
図4はこの半導体装置の断面図である。
【0065】
同図に示すように、この半導体装置では、Pウエル3とトレンチ分離絶縁膜22との境界面に応力抑制膜40が設けられている。一方、Nウエル4とトレンチ分離絶縁膜22との境界面には応力抑制膜40が設けられていない。
【0066】
本実施の形態では、Pウエル3側において、P型の活性領域5とダミー活性領域11との間及び各ダミー活性領域11間に形成される各トレンチ21の両側面及び底面の全体に、応力抑制膜40が設けられている。
【0067】
なお、各ダミー活性領域11,12の配設態様は、図1に示すのと同様でPウエル3側とNウエル4側とで変更してもよいし、また、図15に示すように、Pウエル3側とNウエル4側とで同様であってもよい。なお、以下の実施の形態においても同様に各ダミー活性領域の配設態様については、図1に示す態様に限られない。
【0068】
また、Pウエル3とNウエル4との間において、P型の活性領域5とN型の活性領域6との間に形成されるトレンチ21の内周面のうち、P型の活性領域5側の側面と、底面のP型の活性領域5側半部に、応力抑制膜40を堆積させている。
【0069】
上記応力抑制膜40は、例えば、CVD(Chemical Vapor deposition)法等により堆積されるものであり、次の2通りのタイプものを用いることができる。
【0070】
第1には、応力抑制膜40として酸素の透過を妨げる酸素透過防止膜を用いることができる。このような酸素透過防止膜としては、例えば、窒化シリコン(SiN)等を用いることができる。
【0071】
そして、酸素透過防止膜により、トレンチ分離絶縁膜22として用いられる酸化絶縁物からP型の活性領域5やダミー活性領域11への酸化種の透過を防止する。
【0072】
第2には、応力抑制膜40としては、P型の活性領域5及びダミー活性領域11を形成するシリコン(P型不純物が導入されたシリコン)とトレンチ分離絶縁膜22を形成する酸化物等の絶縁物よりも変形容易(弾性変形であっても塑性変形であってもよい)な応力吸収膜を用いることができる。このような応力抑制膜としては、例えば、ボロン酸化膜等を用いることができる。
【0073】
そして、該応力吸収膜の変形により、トレンチ分離絶縁膜22とP型の活性領域5及びダミー活性領域11の各間で生じる応力が吸収緩和されるようにする。
【0074】
この半導体装置のうち、応力抑制膜40として酸素透過防止膜を用いたものにあっては、P型の活性領域5やダミー活性領域11の酸化が防止され、酸化による体積膨潤も防止される。また、応力抑制膜40として、応力吸収膜を用いたものにあっては、該応力吸収膜の変形により、トレンチ分離絶縁膜22とP型の活性領域5及びダミー活性領域11の各間で生じる応力が吸収緩和される。従って、いずれも場合においても、該P型の活性領域5に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。
【0075】
また、同時に、N型の活性領域6については、酸化による体積膨潤によって、該P型の活性領域6に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0076】
なお、本実施の形態においては、Pウエル3側に形成されることとなるトレンチ21の内周面の全てに、応力抑制膜40が設けられているが、必ずしもその必要はない。例えば、P側の活性領域5とその周囲のダミー活性領域11との間に設けられるトレンチ21の内周面だけに応力抑制膜40を設けてもよい。要するに、Pウエル3とトレンチ分離絶縁膜22との境界面との少なくとも一部に応力抑制膜40が設けられていれば、P型の活性領域5に対する応力の低減を図ることができる。
【0077】
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0078】
図5はこの半導体装置の断面図である。
【0079】
同図に示すように、この半導体装置では、Pウエル3側に設けられた第1トレンチ分離絶縁膜50と、Nウエル4側に設けられた第2トレンチ分離絶縁膜51とがそれぞれ異なる絶縁材料により形成されている。
【0080】
すなわち、Pウエル3側では、P型の活性領域5とダミー活性領域11との間及び各ダミー活性領域11の各間に第1トレンチ分離絶縁膜50が設けられている。
【0081】
この第1トレンチ分離絶縁膜50は、酸素原子を含まない絶縁材料である非酸化絶縁物により形成されている。このような非酸化絶縁物としては、例えば、窒化シリコン(SiN)等を用いることができる。
【0082】
また、Nウエル4側では、N型の活性領域6とダミー活性領域12との間及び各ダミー活性領域12との各間に第2トレンチ分離絶縁膜51が形成されている。
【0083】
この第2トレンチ分離絶縁膜51は、酸素原子を含む絶縁材料である酸化絶縁物により形成されている。このような酸化絶縁物としては、例えば、酸化シリコン(SiO2)等を用いることができる。
【0084】
また、P型の活性領域5とN型の活性領域6との間に形成されるトレンチ52では、そのP型の活性領域5側の半部に非酸化絶縁物52aが埋込まれ、N型の活性領域6側の半部に酸化絶縁物52bが埋込まれている。
【0085】
これらの構成は、例えば、マスクを用いた選択的な非酸化絶縁物や酸化絶縁物の埋込みにより形成される。
【0086】
この半導体装置では、第1トレンチ分離絶縁膜50は非酸化絶縁物により形成されているため、Pウエル3は酸化し難い。従って、酸化による体積膨潤を防止して、P型の活性領域5に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、第2トレンチ分離絶縁膜51は酸化絶縁物により形成されているため、Nウエル4は酸化し易い。従って、酸化による体積膨潤によって、N型の活性領域6に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0087】
実施の形態5.
この発明の実施の形態5に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0088】
図6はこの半導体装置の断面図である。
【0089】
同図に示すように、この半導体装置では、Pウエル3側に設けられた第1トレンチ分離絶縁膜60の厚み寸法H1と、Nウエル4側に設けられた第2トレンチ分離絶縁膜61との厚み寸法H2とが互いに異なり、第2トレンチ分離絶縁膜61の厚み寸法H2が第1トレンチ分離絶縁膜60の厚み寸法H1よりも小さく、0.5nm以下となっている。
【0090】
すなわち、Pウエル3側では、P型の活性領域5とダミー活性領域11との間及び各ダミー活性領域11の各間に第1トレンチ分離絶縁膜60が設けられている。
【0091】
また、Nウエル4側では、N型の活性領域6とダミー活性領域12との間及び各ダミー活性領域12の各間に第2トレンチ分離絶縁膜61が設けられている。
【0092】
第1トレンチ分離絶縁膜60及び第2トレンチ分離絶縁膜61は、それぞれトレンチ60g,61gに酸化物等の絶縁物を埋込むことにより形成される。この際、トレンチ60g,61gの深さ寸法を異ならせることにより、厚み寸法の異なった第1トレンチ分離絶縁膜60及び第2トレンチ分離絶縁膜61が形成されることとなる。
【0093】
なお、トレンチ60g,61gの深さ寸法を異ならせることは、例えば、Pウエル3側でトレンチ60g形成する際のエッチング時間を、Nウエル4側でトレンチ61gを形成する際のエッチング時間を長くすることにより実現される。
【0094】
また、P型の活性領域5とN型の活性領域6との間に形成されるトレンチ62gでは、そのP型の活性領域5側の半部の深さ寸法は、N型の活性領域6側の半部の深さ寸法よりも大きくなっており、従って、該トレンチ62aに形成されるトレンチ分離絶縁膜62については、P型の活性領域5側の半部62aの厚み寸法がN型の活性領域6側の半部62bの厚み寸法よりも大きくなっている。
【0095】
この半導体装置によれば、第1トレンチ分離絶縁膜60の厚み寸法H1が、第2トレンチ分離絶縁膜61の厚み寸法H2よりも大きくなっているため、P型の活性領域5に生じる応力を、N型の活性領域6に生じる応力よりも小さくすることができる。
【0096】
詳述すると、トレンチ分離絶縁膜60,61,62を起因として生じる応力は、その底部で最も大きくなる。というのは、トレンチ分離絶縁膜60,61,62の上部側で発生した応力は、シリコン基板1が反ることで緩和されたり、又、後のエッチング工程で、トレンチ分離絶縁膜60,61,62とトレンチ60a,61a,62aとの表層側境界部分にノッチ(V字状溝)が形成されることで緩和される。一方、トレンチ分離絶縁膜60,61,62の底部側で発生した応力については、そのような応力の逃げを期待することができない。このため、トレンチ分離絶縁膜60,61,62の底部に近づくほど応力が大きくなる。
【0097】
そして、この半導体装置では、第1トレンチ分離絶縁膜60の厚み寸法は比較的大きいため、その底部はPウエル3の表面から比較的に離れた位置にある。このため、MOSトランジスタが作り込まれることとなるP型の活性領域5の表面に作用する応力は、比較的小さい。従って、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。
【0098】
一方、第2トレンチ分離絶縁膜61の厚み寸法は比較的小さいため、その底部はNウエル4の表面から比較的に近い位置にある。このため、MOSトランジスタが作り込まれることとなるN型の活性領域5の表面に作用する応力は、比較的大きい。従って、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。特に、第2トレンチ分離絶縁膜61の厚み寸法を0.5nm以下とすることで、その底部で発生する応力をN型の活性領域6の表面に有効に作用させて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を期待できることとなる。
【0099】
実施の形態6.
この発明の実施の形態6に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態5において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0100】
この半導体装置では、上記実施の形態5と同様に、Pウエル73側に設けられた第1トレンチ分離絶縁膜70の厚み寸法H1と、Nウエル74側に設けられた第2トレンチ分離絶縁膜71との厚み寸法H2が互いに異なり、第1トレンチ分離絶縁膜70の厚み寸法H1が、第2トレンチ分離絶縁膜71の厚み寸法H2よりも大きくなっている。
【0101】
但し、次の点で実施の形態5と相違している。
【0102】
すなわち、シリコン基板1の厚み方向における第1トレンチ分離絶縁膜70の底部の位置と第2トレンチ分離絶縁膜71の底部の位置とは実質的に同じとなっている。
【0103】
そして、Nウエル74の主面(図7の上面)がPウエル73の主面(図7の上面)より一段落込んだ位置にあり、シリコン基板1の厚み方向におけるPウエル73の主面と第1トレンチ分離絶縁膜70の底部との距離寸法H1が、シリコン基板1の厚み方向におけるNウエル74の主面と第2トレンチ分離絶縁膜71の底部との距離寸法H2よりも大きくなっている。
【0104】
なお、P型の活性領域5とN型の活性領域6との間に設けられるトレンチ分離絶縁膜72では、そのP型の活性領域5側の半部72aの厚み寸法H1は、N型の活性領域6側の半部72bの厚み寸法H2よりも大きくなっている。
【0105】
このような半導体装置は、次のようにして製造することができる。
【0106】
まず、Pウエル73及びNウエル74を備えたシリコン基板1を準備し、これらPウエル73及び74の双方上に、エッチングにより、所定深さ寸法のトレンチ70g,71g,72g(図8参照)を形成する。これらのトレンチ70g,71g,72gは、全て同じ深さ寸法のものであるので、同形成工程において一括して形成することができる。
【0107】
次に、トレンチ70g,71g,72gに絶縁物を埋込んで、トレンチ分離酸化膜70,71,72を形成する。この状態では、図8に示すようになる。
【0108】
この後、Nウエル73側の表層を所定厚さH3だけ除去する。図8では、Nウエル74側において2点鎖線よりも上側部分を除去する。この除去は、例えば、エッチング法により行われる。
【0109】
これにより、図7に示す構成の半導体装置が得られる。
【0110】
このような半導体装置でも、上記実施の形態5と同様の理由により、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができるのと同時に、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0111】
特に、この半導体装置では、同じ深さ寸法のトレンチ70g,71g,72gを形成した後、Nウエル74の表層を所定厚さ除去することによって、Pウエル73側とNウエル74側とで、トレンチ分離絶縁膜70,71,72の厚み寸法を相互に異ならせることができるので、該トレンチ70g,71g,72gの形成が容易である。
【0112】
実施の形態7.
この発明の実施の形態7に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0113】
図9はこの半導体装置の断面図である。
【0114】
同図に示すように、この半導体装置では、Pウエル83側に第1トレンチ分離絶縁膜80が形成され、Nウエル84側に第2トレンチ分離絶縁膜81が形成されている。そして、Pウエル83の表面の法線方向に対する該第1トレンチ分離絶縁膜80の側面の傾斜角度θ1が、Nウエル84の表面の法線方向に対する第2トレンチ分離絶縁膜81の側面の傾斜角度θ2よりも大きくなっている。
【0115】
また、P型の活性領域5とN型の活性領域6との間に設けられるトレンチ分離絶縁膜82では、そのP型の活性領域5側の側面の傾斜角度(ここではθ1)をN型の活性領域6側の傾斜角度(ここではθ2)よりも大きくしている。
【0116】
Nウエル84側の傾斜角度θ2を実質的に0度とした場合、Pウエル83側の傾斜角度θ1としては例えば0度よりも大きく30度以下とするとよい。
【0117】
このような側面の傾斜角度θ1,θ2の調整は、例えば各トレンチ80g,81g,82gをウエットエッチング法により形成する際、反応生成物の除去態様の変更等により対応可能である。
【0118】
以上のように構成された半導体装置によると、第1トレンチ分離絶縁膜80の側面の傾斜角度θ1が比較的大きいため、Pウエル83と第1トレンチ分離絶縁膜80との境界面で生じた応力がその傾斜方向に分散し易くなる。従って、P型の活性領域5に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、第2トレンチ分離絶縁膜81の側面の傾斜角度θ2は比較的小さいため、Nウエル84と第2トレンチ分離絶縁膜81との境界面で生じた応力が分散し難く、N型の活性領域6に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0119】
実施の形態8.
この発明の実施の形態8に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0120】
図10はこの半導体装置の断面図である。
【0121】
この半導体装置では、N型の活性領域6の少なくとも一部領域の上側に、N型の活性領域6に応力を生じさせる応力発生膜90が設けられている。また、P型の活性領域5側には、そのような応力発生膜90が設けられていない。
【0122】
なお、本実施の形態では、応力発生膜90として絶縁物を想定しており、応力発生膜90の配設態様としては、次のようになる。
【0123】
すなわち、Nウエル4側のN型の活性領域6に、ポリシリコン膜等のゲート絶縁物95やゲート電極96等を形成してPチャネル型トランジスタを形成した状態で、該Pチャネル型トランジスタ上を覆うようにして、応力発生膜90を形成している(図10ではNウエル4の全域やそこに形成されたトレンチ分離絶縁膜22、ゲート電極96を覆うようにして応力発生膜90が形成された態様を示している)。そして、この応力発生膜90上に層間絶縁膜91が形成されている。
【0124】
応力発生膜90は、シリコンと熱膨張率の異なるものを比較的高温で堆積することにより形成されている。例えば、CVD法によって窒化シリコン(SiN)を堆積することにより、応力発生膜90が形成される。
【0125】
すなわち、応力発生膜90を形成した後、冷却されると、シリコン基板1と応力発生膜90との熱膨張率の相違により、応力発生膜90が比較的大きく収縮するので、Nウエル4の表面領域に比較的高い応力が生じるようになっている。
【0126】
この半導体装置によると、Nウエル4の上側に設けられた応力発生膜90によって、N型の活性領域6に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。P型の活性領域5についてはそのような応力発生膜90を設けていないので、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を防止することができる。
【0127】
なお、応力発生膜90の形成態様は上記のものに限られない。例えば、シリコン基板1に作込まれたPチャネル型MOSトランジスタ上に形成される層間絶縁膜と、該層間絶縁膜上に形成される配線パターン間に、応力発生膜を形成してもも構わない。また、多層配線を形成する際には、配線層間のうちの少なくとも一つに応力発生膜90を形成してもよい。要するに、層間の位置は問わず、Nウエル4の対応領域の少なくとも一部に応力発生膜90が形成されていればよく、Pウエル側には応力発生膜90が形成されない構成であればよい。
【0128】
実施の形態9.
この発明の実施の形態9に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0129】
図11はこの半導体装置の断面図である。
【0130】
この半導体装置は、基本的には、上記実施の形態8に係る半導体装置と同様に、N型の活性領域6の少なくとも一部領域の上側に、N型の活性領域6に応力を生じさせる応力発生膜100を設けたものである。
【0131】
本実施の形態では、応力発生膜100として、導体を想定しており、応力発生膜100の配設態様は、次のようになる。
【0132】
すなわち、Nウエル4側のN型の活性領域6に、ポリシリコン膜等のゲート絶縁物105やゲート電極106を形成した後、該ゲート電極106上に応力発生膜100を形成している。
【0133】
応力発生膜100は、シリコンと熱膨張率の異なるものを比較的高温で堆積することにより形成されている。例えば、CVD法によってタングステンやタングステンシリサイドを堆積することにより、応力発生膜100が形成される。
【0134】
そして、応力発生膜100を形成した後、冷却されると、シリコン基板1と応力発生膜100との熱膨張率の相違により、応力発生膜100が比較的大きく収縮し、ゲート電極106及びゲート絶縁物105を介して、それらの下方にあるN型の活性領域6に比較的高い応力が生じるようになっている。
【0135】
なお、応力発生膜100による応力をN型の活性領域6に効率よく作用させるため、Nチャネル型MOSトランジスタ側(Pウエル3側)のゲート絶縁膜105の膜厚よりも、Pチャネル型MOSトランジスタ側(Nウエル4側)のゲート絶縁膜105の膜厚を薄くするのが好ましい。
【0136】
この半導体装置によると、ゲート電極106の上に設けられた応力発生膜100によって、N型の活性領域6に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。Nチャネル型MOSトランジスタ側のゲート電極106についてはそのような応力発生膜100を設けていないので、該Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を防止することができる。
【0137】
実施の形態10.
この発明の実施の形態10に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0138】
図12はこの半導体装置の断面図である。
【0139】
この半導体装置では、Nウエル114(Nウエル4に対応する)内に、歪層110が設けられている。対して、Pウエル113(Pウエル3対応する)にはそのような歪層110が設けられない構成となっている。
【0140】
歪層110は、Nウエル114内であってその主面から所定距離離れた深さ位置に層状を成して形成されている。歪層110をNウエル114の所定深さ位置に形成しているのは、Nウエル114の活性領域116の表層においてソースドレイン間のチャネルの動作に支障が無いようにするためである。
【0141】
歪層110は、Nウエル114を構成するシリコンの格子定数とは異なる格子定数を有している。例えば、シリコンの単結晶とシリコンゲルマニウム(SiGe)の単結晶とは格子定数が異なっている。従って、母基板となるシリコン単結晶の基板上におけるNウエル114の領域に、シリコンゲルマニウムそしてシリコンをエピタキシャル成長させると、図12に示すように、Nウエル114の領域において、歪層110が設けられたシリコン基板111が得られる。
【0142】
このシリコン基板111に対して、Pウエル113やNウエル114を形成し、ダミー活性領域11,12や、それぞれのP型及びN型の活性領域115,116を規定し、それらにNチャネル型MOSトランジスタ及びPチャネル型MOSトランジスタを形成することで、半導体装置が製造される。
【0143】
この半導体装置では、Nウエル114側の領域(本実施の形態ではNウエル114のほぼ全域)に、Nウエル114を構成するシリコンとは格子定数が異なる歪層110が設けられているため、格子構造の不整合によって、N型の活性領域115に応力を生じさせることができる。これにより、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。P型の活性領域115についてはそのような歪層を設けていないので、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を防止することができる。
【0144】
なお、必ずしもNウエル114の全領域に歪層が設けられている必要はなく、例えば、N型の活性領域116にのみ、或は、ダミー活性領域11にのみ、歪層が設けられていてもよい。
【0145】
実施の形態11.
以下、この発明の実施の形態11に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0146】
図13はこの半導体装置の断面図である。
【0147】
この半導体装置は、上記実施の形態10と同様に、Nウエル124に歪層120を設けたものであるが、次の点で上記実施の形態10とは相違している。
【0148】
すなわち、上記実施の形態10では、Pウエル113とNウエル114との表面が面一となっている(基板の厚み方向における位置が揃えられている)が、本実施の形態では、Pウエル123の主面の位置は、Nウエル124の主面の位置よりも凹んだ位置にある。
【0149】
また、歪層120が、半導体基板121の厚み方向において、Pウエル123の主面とNウエル124の主面との間の位置に形成されている。
【0150】
このような半導体装置は、次のようにして製造することができる。
【0151】
まず、主面のほぼ全域に歪層120が形成された基板121を準備し、該基板121に適宜不純物を拡散させてPウエル123とNウエル124とを形成する。
【0152】
この後、図14に示すように、P型及びN型の各活性領域124,125及び各ダミー活性領域11,12間にトレンチ分離絶縁膜22を形成する。
【0153】
そして、Pウエル123の領域において、その表層部分を歪層120と共に除去する(図14においてPウエル123の2点鎖線よりも上方部分を除去)。除去は、例えば、エッチング法等により行われる。
【0154】
これにより、Nウエル124側だけに歪層120を有する基板121が得られる。
【0155】
この後、Pウエル123,Nウエル124に適宜MOSトランジスタが作り込まれる。
【0156】
このようにして製造される半導体装置でも、上記実施の形態10と同様の理由により、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができるのと同時に、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0157】
特に、この半導体装置では、主面のほぼ全域に歪層120が形成された基板121から、Nウエル124だけに歪層120が設けられた半導体装置を製造することができるため、シリコン基板121の製造が容易となる。
【0158】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1記載の半導体装置によると、第1活性領域に作用する応力は、第2活性領域に生じる応力よりも小さいため、当該第1活性領域にNチャネル型MOSトランジスタを作り込むことで、その駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、第2活性領域にPチャネル型MOSトランジスタを作り込むことで、その駆動電流の増加を図ることができる。
【0159】
また、請求項2記載の半導体装置によると、P型半導体層の領域における第1ダミー活性領域とトレンチ分離絶縁膜との境界線の総長さ寸法は比較的小さいため、P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、N型半導体層の領域における第2ダミー活性領域と前記トレンチ分離絶縁膜との境界線の総長さ寸法は比較的大きいため、N型の活性領域に大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0160】
また、この発明の請求項3記載の発明によれば、P型の活性領域の周囲には、ダミー活性領域が形成されないため、該P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、N型の活性領域の周囲には、ダミー活性領域が設けられているため、該N型の活性領域に大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0161】
また、請求項4記載の発明によれば、前記P型半導体層と前記トレンチ分離酸化絶縁膜との境界面の少なくとも一部に、前記P型半導体層と前記トレンチ分離絶縁膜との境界面の応力を抑制する応力抑制膜が設けられているため、該応力が応力抑制膜で抑制される。従って、P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、N型の活性領域については、トレンチ分離絶縁膜との境界で生じる応力によって、該P型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0162】
さらに、請求項5記載の発明によれば、P型半導体層側の酸化が防止され、酸化による体積膨潤も防止される。これにより、P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、N型の活性領域については、酸化による体積膨潤によって、該P型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0163】
また、請求項6記載の発明によれば、P型半導体層とトレンチ分離絶縁膜との境界面で生じる応力が応力吸収膜で吸収される。従って、P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、N型の活性領域については、トレンチ分離絶縁膜との境界で生じる応力によって、該P型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0164】
請求項7記載の発明によれば、第1トレンチ分離絶縁膜は非酸化絶縁物により形成されているため、P型半導体層は酸化し難い。従って、酸化による体積膨潤を防止して、P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、第2トレンチ分離絶縁膜は酸化絶縁物により形成されているため、N型半導体層は酸化し易い。従って、酸化による体積膨潤によって、N型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0165】
請求項8記載の発明によれば、第1トレンチ分離絶縁膜の厚み寸法は比較的大きいため、P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、第2トレンチ分離絶縁膜の厚み寸法は比較的小さく、0.5nm以下であるため、N型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0166】
請求項9記載の発明によれば、半導体基板の厚み方向における第1トレンチ分離絶縁膜の底部の位置と第2トレンチ分離絶縁膜の位置とは実質的に同じであるため、それら第1トレンチ分離絶縁膜が埋込まれるトレンチと第2トレンチ分離絶縁膜が埋込まれるトレンチとを同工程で製造することができる。
【0167】
請求項10記載の発明によれば、第1トレンチ分離絶縁膜の側面の傾斜角度が比較的大きいため、P型半導体層と第1トレンチ分離絶縁膜との境界面で生じた応力がその傾斜方向に分散し易くなる。従って、P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、第2トレンチ分離絶縁膜の側面の傾斜角度は比較的小さいため、N型半導体層と第2トレンチ分離絶縁膜との境界面で生じた応力が分散し難く、N型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0168】
請求項11記載の半導体装置によると、N型半導体層の上側に設けられた応力発生膜によって、N型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。P型の活性領域についてはそのような応力発生膜を設けていないので、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を防止することができる。
【0169】
また、請求項12記載の発明によれば、半導体基板として用いられるシリコンとの熱膨張率の相違によって、N型の活性領域に応力を生じさせることができる。
【0170】
請求項13記載の発明によれば、N型の活性領域の上側に設けられた応力発生膜によって、比較的大きな応力を当該N型の活性領域に生じさせることができる。
【0171】
請求項14記載の半導体装置によると、ゲート電極を介してN型の活性領域に応力を生じさせることができる。
【0172】
請求項15記載の発明によれば、N型半導体層内であってN型の活性領域に設けられた歪層によって、N型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。P型の活性領域についてはそのような歪層を設けていないので、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を防止することができる。
【0173】
請求項16記載の発明によれば、格子定数の不整合によって、N型の活性領域に応力を生じさせることができる。
【0174】
請求項17記載の発明によれば、歪層が、半導体基板の厚み方向において、P型の活性領域の主面とN型の活性領域との間の位置に形成されているため、半導体基板のP型の活性領域と前記N型の活性領域との双方に歪層を形成した後、P型の活性領域の主面表層部分を削除することにより、該P型の活性領域における歪層を無くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る半導体装置を示す概略平面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】この発明の実施の形態2に係る半導体装置を示す概略平面図である。
【図4】この発明の実施の形態3に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図5】この発明の実施の形態4に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図6】この発明の実施の形態5に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図7】この発明の実施の形態6に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図8】同上の半導体装置の製造工程の途中状態を示す概略断面図である。
【図9】この発明の実施の形態7に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図10】この発明の実施の形態8に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図11】この発明の実施の形態9に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図12】この発明の実施の形態10に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図13】この発明の実施の形態11に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図14】同上の半導体装置の製造工程の途中状態を示す概略断面図である。
【図15】従来の半導体装置を示す概略平面図である。
【図16】図15のXVI−XVI線断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板、3 Pウエル、4 Nウエル、5 P型の活性領域、6 N型の活性領域、11,12 ダミー活性領域、21 トレンチ、22 トレンチ分離絶縁膜、22La,22Lb 境界線。
【発明の属する技術分野】
この発明は、Nチャネル型MOSトランジスタとPチャネル型MOSトランジスタとを併有する半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の高密度化に伴い、素子分離にトレンチ分離技術が広く用いられるようになっている。
【0003】
トレンチ分離技術は、素子間に設けられたトレンチ(溝)を絶縁膜で埋めることで素子間を電気的に分離する技術である。
【0004】
図15は従来におけるCMOS(Complementary MOS)半導体装置の素子間分離の一態様を示す平面図であり、図16は図15のXVI−XVI線断面図である。
【0005】
従来のCMOS半導体装置では、シリコン基板201にPウエル203とNウエル204とが形成されている。Pウエル203にはNチャネル型MOSトランジスタを形成するためのP型の活性領域205が設定されており、Nウエル204にはPチャネル型MOSトランジスタを形成するためのN型の活性領域206が設定されている。
【0006】
そして、上記P型の活性領域205とN型の活性領域206との間の分離を図るべく、それらの間にトレンチ202aが形成され、該トレンチ202aに絶縁物が埋込まれることによってトレンチ分離絶縁膜202が形成されている。
【0007】
また、上記Pウエル203及びNウエル204における各活性領域205,206の周囲には、半導体素子が形成されないダミー活性領域212が設けられており、各ダミー活性領域212間やダミー活性領域212と各活性領域205,206との間にも、トレンチ202aが形成されそこに絶縁物が埋込まれることによってトレンチ分離絶縁膜202が形成されている。
【0008】
このダミー活性領域212は、CMP(Chemical Mechanical Polishing)により研磨作業を行う際に、各領域の研磨レートを一致させて、局所的なオーバー研磨等、研磨むらを防止する役割を果す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のようなトレンチ分離技術では、シリコン基板201のPウエル203やNウエル204に、異物である絶縁物を埋込むものであるため、各活性領域205,206に対する応力の発生が懸念される。
【0010】
例えば、図15及び図16に示す半導体装置では、P型の活性領域205とN型の活性領域206の周囲に、多数のダミー活性領域212が設定されており、各ダミー活性領域212間の各トレンチ202aのそれぞれにトレンチ分離絶縁膜202が形成されている。そして、個々のトレンチ202a内の絶縁膜202と各ダミー活性領域212との間で発生した応力が積重なって、各活性領域205,206に加わることとなっていた。
【0011】
ちなみに、このような応力の主な発生要因は、一般的に絶縁膜202として酸化膜を用いているため、Pウエル203やNウエル204の活性領域205,206やダミー活性領域212が酸化され、体積膨潤することによるものと考えられる。
【0012】
MOSトランジスタを形成するための各活性領域205,206に応力が発生すると、キャリアのモビリティが変化し、次のような影響を生じる。
【0013】
すなわち、Nチャネル型MOSトランジスタを形成するためのP型の活性領域205に応力が生じると、キャリアのモビリティが減少し、Nチャネル型MOSトランジスタのソース・ドレイン領域間の電流(駆動電流)の低下を招く。一方、Pチャネル型MOSトランジスタを形成するためのN型の活性領域206に応力が生じると、キャリアのモビリティが増加し、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を招く。
【0014】
このような問題は、特に、近年の半導体装置の微細化に伴って顕著となる。
【0015】
すなわち、半導体製造プロセス中の最高温度が高かった0.18μm世代までの半導体装置では、前述のような応力の発生は、比較的高い温度での熱処理によって緩和され、大きな問題となっていなかった。
【0016】
ところが、最近の半導体装置の高密度化は、同時に製造プロセス中の最高温度の低下を要求している。このように従来ほど高くない温度で熱処理を行うプロセスへと変化している近年の半導体装置では、その応力を解放できる機会が失われてきており、前述のような応力の発生が問題となっている。
【0017】
しかも、半導体装置の微細化に伴い、微細化した活性領域205,206に生じる応力の影響が相対的に大きくなっている。
【0018】
そこで、この発明の課題は、Nチャネル型MOSトランジスタでの駆動電流の減少を防止し或はPチャネル型MOSトランジスタでの駆動電流を増加させることで全体としてパフォーマンスの高い半導体装置及びその製造方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく、請求項1記載の発明は、一方主面に第1導電型の第1半導体層と第2導電型の第2半導体層とが設けられた半導体基板と、前記第1半導体層に設けられ第2チャネル型MOSトランジスタが形成される第1導電型の第1活性領域と、前記第2半導体層に設けられ第1チャネル型MOSトランジスタが形成される第2導電型の第2活性領域と、トレンチ分離絶縁膜と、を備えた半導体装置において、前記トレンチ分離絶縁膜から前記第1活性領域に加わる応力が、前記トレンチ分離絶縁膜から前記第2活性領域に加わる作用する応力と異なるように設定されたものである。
【0020】
請求項2記載の半導体装置は、一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記P型半導体層であって前記P型の活性領域の周囲に設けられた少なくとも1つの第1ダミー活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、前記N型半導体層であって前記N型の活性領域の周囲に設けられた少なくとも一つの第2ダミー活性領域と、前記P型の活性領域と前記第1ダミー活性領域と前記N型の活性領域と前記第2ダミー活性領域との各間に介在するトレンチ分離絶縁膜と、を備え、前記P型半導体層の領域における前記第1ダミー活性領域と前記トレンチ分離絶縁膜との境界線の総長さ寸法は、前記N型半導体層の領域における前記第2ダミー活性領域と前記トレンチ分離絶縁膜との境界線の総長さ寸法よりも小さいものである。
【0021】
請求項3記載の半導体装置は、一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域とを備え、少なくとも1つのダミー活性領域が、前記N型半導体層であって前記N型の活性領域の周囲にのみ設けられ、前記P型の活性領域と前記ダミー活性領域と前記N型の活性領域との各間にトレンチ分離絶縁膜が介在するものである。
【0022】
請求項4記載の半導体装置は、P型半導体層とN型半導体層とを有する半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、前記P型半導体層と前記N型半導体層とのそれぞれに設けられたトレンチ分離絶縁膜と、を備え、前記P型半導体層と前記トレンチ分離絶縁膜との境界面の少なくとも一部に、その境界面に作用する応力を抑制する応力抑制膜が設けられたものである。
【0023】
このような応力抑制膜としては、請求項5記載のように、酸化種の透過を妨げる酸化種透過防止膜を用いることができる。
【0024】
あるいは、請求項6記載のように、前記応力抑制膜として、前記P型半導体層及び前記トレンチ分離絶縁膜よりも変形容易な応力吸収膜を用いることができる。
【0025】
請求項7記載の半導体装置は、一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、前記P型半導体層に設けられた第1トレンチ分離絶縁膜と、前記N型半導体層に設けられた第2トレンチ分離絶縁膜と、を備え、前記第1トレンチ分離絶縁膜は非酸化絶縁物により形成され、前記第2トレンチ分離絶縁膜は酸化絶縁物により形成されたものである。
【0026】
請求項8記載の半導体装置は、一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、前記P型半導体層に設けられた第1トレンチ分離絶縁膜と、前記N型半導体層に設けられた第2トレンチ分離絶縁膜と、を備え、前記第2トレンチ分離絶縁膜の厚み寸法は、前記第1トレンチ分離絶縁膜の厚み寸法よりも小さく、かつ、0.5nm以下にしたものである。
【0027】
この場合、請求項9記載のように、前記半導体基板の厚み方向における前記第1トレンチ分離絶縁膜の底部の位置と前記第2トレンチ分離絶縁膜の底部の位置とは実質的に同じであり、前記半導体基板の厚み方向における前記P型半導体層の一方主面と前記第1トレンチ分離絶縁膜の底部との距離寸法は、前記半導体基板の厚み方向における前記N型半導体層の一方主面と前記第2トレンチ分離絶縁膜の底部との距離寸法よりも大きくしてもよい。
【0028】
請求項10記載の半導体装置は、一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、前記P型半導体層に設けられた第1トレンチ分離絶縁膜と、前記N型半導体層に設けられた第2トレンチ分離絶縁膜と、を備え、前記P型半導体層表面の法線方向に対する前記第1トレンチ分離絶縁膜の側面の傾斜角度は、前記N型半導体層表面の法線方向に対する前記第2トレンチ分離絶縁膜の側面の傾斜角度よりも大きいものである。
【0029】
請求項11記載の半導体装置は、一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、前記N型の活性領域の少なくとも一部領域の上側に設けられ、前記N型の活性領域に応力を生じさせる応力発生膜と、を備えたものである。
【0030】
この場合、請求項12記載のように、前記応力発生膜は、前記半導体基板と熱膨張率の異なる材料により形成されたものであってもよい。
【0031】
また、請求項13記載のように、前記応力発生膜は、前記N型の活性領域の上側に設けられた絶縁膜であってもよい。
【0032】
さらに、請求項14記載のように、前記応力発生膜は、N型の活性領域に作り込まれるゲート電極の上側に設けられた導体膜であってもよい。
【0033】
請求項15記載の半導体装置は、一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、N型半導体層内に設けられ前記N型の活性領域に応力を生じさせる歪層と、を備えたものである。
【0034】
この場合、請求項16記載のように、前記歪層は、前記N型の半導体層の格子定数とは異なる格子定数を有しているものであってもよい。
【0035】
また、請求項17記載のように、前記半導体基板の厚み方向における、前記P型の活性領域の一方主面の位置は、前記N型の活性領域の一方主面よりも凹んだ位置にあり、前記歪層は、前記半導体基板の厚み方向において、前記P型の活性領域の一方主面と前記N型の活性領域の一方主面との間の位置に形成されていてもよい。
【0036】
【発明の実施の形態】
この半導体装置を包括的に説明すると、この半導体装置では、半導体基板の主面に設けられたP型半導体層(第1半導体層)とN型半導体層(第2半導体層)とに、それぞれP型の活性領域とN型の活性領域が形成されている。P型の活性領域にはNチャネル型MOSトランジスタが形成され、N型の活性領域にはPチャネル型MOSトランジスタが形成されている。また、半導体基板には、トレンチ分離絶縁膜が形成されている。
【0037】
そして、トレンチ分離絶縁膜等によりP型の活性領域に加わる応力が、トレンチ分離絶縁膜等によりN型の活性領域に加わる応力よりも大きくなるようにして、Nチャネル型MOSトランジスタでの駆動電流の減少を防止しつつ、Pチャネル型MOSトランジスタでの駆動電流を増加させることができるようにしている。
【0038】
そのような応力差を生じさせるためのより具体的な構成については、以下の各実施の形態で説明する。
【0039】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1に係る半導体装置について説明する。
【0040】
図1は半導体装置の平面図であり、図2は図1のII−II線断面図である。
【0041】
これらの図に示すように、半導体装置は、半導体基板であるシリコン基板1上に、P型半導体層であるPウエル3が形成されると共に、N型半導体層であるNウエル4が形成された構成とされている。そして、Pウエル3の一部領域がP型の活性領域5に規定されると共に、そのP型の活性領域5の周囲に第1ダミー活性領域11が複数規定されている。また、Nウエル4の一部領域がN型の活性領域6に規定されると共に、そのN型の活性領域6の周囲に第2ダミー活性領域12が複数規定されている。
【0042】
また、P型の活性領域5とN型の活性領域6との間や、P型の活性領域5とそれに隣合う各第1ダミー活性領域11との間、各第1ダミー活性領域11間、N型の活性領域6とそれに隣合う各第2ダミー活性領域12との間、各第2ダミー活性領域12間に介在してトレンチ分離絶縁膜22が形成されている。
【0043】
そして、Pウエル3の領域における各第1ダミー活性領域11とトレンチ分離絶縁膜22との境界線22Laの総長さ寸法が、Nウエル4の領域における第2ダミー活性領域12とトレンチ分離絶縁膜22との境界線22Lbの総長さ寸法よりも小さくなっている。
【0044】
より具体的に説明すると、上記Pウエル3は、シリコン基板1の上面側にP型不純物を注入することにより形成され、Nウエル4はシリコン基板1の上面側にN型不純物を注入することにより形成されている。図1及び図2では、シリコン基板1の左半側領域にPウエル3が形成され、シリコン基板1の右半側領域にNウエル4が形成された様子を示しており、図1における破線は、Pウエル3とNウエル4との境界線を示している。
【0045】
なお、母基板としてN型半導体基板を用い、そのN型半導体基板の上面の一部領域にP型不純物を注入したり、又は、その逆に母基板としてP型半導体基板を用い、そのP型半導体基板の一部領域にN型不純物を注入してもよい。要するに、最終的構成において、シリコン基板1上にP型の半導体層とN型の半導体層とが形成されていればよい。
【0046】
上記Pウエル3には、Nチャネル型MOSトランジスタが形成されることとなるP型の活性領域5が設けられている。図1では、P型の活性領域5は平面視略方形状に形成されている。このP型の活性領域5に対してゲート絶縁膜やゲート電極、ドレイン領域、ソース領域等の諸要素を作り込むことで、Nチャネル型MOSトランジスタが形成されることとなる。
【0047】
また、同様にして、Nウエル4には、Pチャネル型MOSトランジスタが形成されることとなるN型の活性領域6が設けられている。図1では、N型の活性領域6は、平面視略方形状に形成されている。このN型の活性領域6は上記P型の活性領域5に対して所定間隔あけて隣合う位置に形成されている。そして、このN型の活性領域6に対して、ゲート絶縁膜やゲート電極、ドレイン領域、ソース領域等の諸要素を作り込むことで、Pチャネル型MOSトランジスタが形成されることとなる。
【0048】
また、Pウエル3側であってP型の活性領域5の周囲には、半導体素子が形成されない少なくとも1つの第1ダミー活性領域11が設けられている。図1では、P型の活性領域5の四方のうちN型の活性領域6と隣合う側の辺を除く3方を取囲むようにして、複数の第1ダミー活性領域11が設けられている。また、各第1ダミー活性領域11は平面視略方形状に形成されており、マトリクス状の行及び列方向に沿って一つ飛ばしに交互に設けられた態様(チェス盤の模様状)となっている。
【0049】
また、Nウエル4側であってN型の活性領域6の周囲にも、半導体素子が形成されない少なくとも1つの第2ダミー活性領域12が設けられている。図1では、N型の活性領域6の四方のうちP型の活性領域5と隣合う側の辺を除く3方を取囲むようにして、複数の第2ダミー活性領域12が設けられている。各第2ダミー活性領域11は上記第1ダミー活性領域と略同形状及び略同大きさの平面視略方形状に形成されており、マトリクス状に配列された態様となっている。
【0050】
すなわち、上記第1ダミー活性領域11のチェス盤の模様状の配列において、各第1ダミー活性領域11間にダミー活性領域を配置した配列を想定すると、第2のダミー活性領域12のマトリクス状の配列と略同じとなる。
【0051】
また、トレンチ分離絶縁膜22は、Pウエル3及びNウエル4の上面であって上記P型の活性領域5と第1ダミー活性領域11とN型の活性領域6と第2ダミー活性領域12とを除く領域にトレンチ(溝)21を形成し、該トレンチ21に絶縁膜22を埋込むことにより形成される。トレンチ21は、例えば、RIE(Reactive Ion Etching)装置やECR(Electron Cyclotron Resonance)装置を用いてPウエル3及びNウエル4にエッチングを行うことにより形成される。絶縁膜22としては、例えば、シリコン酸化膜等の酸化絶縁物等が用いられる。
【0052】
以上のように構成された半導体装置によると、第1ダミー活性領域11と第2ダミー活性領域12とは略同形状かつ略同大きさとされているところ、Pウエル3側における第1ダミー活性領域11の配置密度よりも、Nウエル4側における第2ダミー活性領域12の配置密度の方が大きくなっている。従って、Pウエル3の領域における各第1ダミー活性領域11とトレンチ分離絶縁膜22との境界線22Laの総長さ寸法は、Nウエル4の領域における第2ダミー活性領域12とトレンチ分離絶縁膜22との境界線22Lbの総長さ寸法よりも小さくなっている。
【0053】
このため、Pウエル3側において第1ダミー活性領域11とトレンチ分離絶縁膜22との境界線22Laで生じる応力が積重なってP型の活性領域5に加わることとなる総応力は、同様の原理でN側活性領域6に加わることとなる総応力よりも小さい。
【0054】
従って、P型の活性領域5に生じる応力を低減させることによりキャリアのモビリティの減少を低減させ、もって、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時にN型の活性領域6に生じる応力を増加させることによりキャリアのモビリティを増大させ、もって、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0055】
ところで、この半導体装置において、P型の活性領域5に作用する総応力は、境界線22Laの総長さ寸法に依存し、N型の活性領域6に作用する総応力は、境界線22Lbの総長さ寸法に依存する。そして、P型の活性領域5に作用する応力がN型の活性領域6に作用する応力よりも小さければよいから、境界線22Laの総長さ寸法が境界線22Lbの総長さ寸法よりも小さければよい。
【0056】
これを実現するための第1ダミー活性領域11及び第2ダミー活性領域12の構成としては、図1に開示した態様の他、形状や大きさ等を変更することにより、種々の態様を考えることができる。
【0057】
例えば、第1ダミー活性領域11及び第2ダミー活性領域12の個数を同数とし、各第1ダミー活性領域の形状を円形にすると共に、第2ダミー活性領域12を三角形状等の多角形状に形成してもよい。
【0058】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0059】
図3はこの半導体装置の平面図である。
【0060】
同図に示すように、この半導体装置では、N型半導体層であるNウエル4側では、N型の活性領域6の周囲に、半導体素子が形成されない少なくとも1つのダミー活性領域32が設けられている。本実施の形態では、上記実施の形態1と同様の態様にて、複数のダミー活性領域32が設けられている。
【0061】
また、P型半導体層であるPウエル3側では、P型の活性領域5の周囲に、半導体素子が形成されないダミー活性領域が設けられない構成となっている。P型の活性領域5の周囲には、全て分離絶縁膜22が形成されている。
【0062】
この半導体装置では、N型の活性領域6の周囲には、ダミー活性領域32が設けられているため、上記実施の形態1において述べたのと同様の理由により、該N型の活性領域6に大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。同時に、P型の活性領域5の周囲には、ダミー活性領域が設けられていないため、該P型の活性領域5に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。
【0063】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0064】
図4はこの半導体装置の断面図である。
【0065】
同図に示すように、この半導体装置では、Pウエル3とトレンチ分離絶縁膜22との境界面に応力抑制膜40が設けられている。一方、Nウエル4とトレンチ分離絶縁膜22との境界面には応力抑制膜40が設けられていない。
【0066】
本実施の形態では、Pウエル3側において、P型の活性領域5とダミー活性領域11との間及び各ダミー活性領域11間に形成される各トレンチ21の両側面及び底面の全体に、応力抑制膜40が設けられている。
【0067】
なお、各ダミー活性領域11,12の配設態様は、図1に示すのと同様でPウエル3側とNウエル4側とで変更してもよいし、また、図15に示すように、Pウエル3側とNウエル4側とで同様であってもよい。なお、以下の実施の形態においても同様に各ダミー活性領域の配設態様については、図1に示す態様に限られない。
【0068】
また、Pウエル3とNウエル4との間において、P型の活性領域5とN型の活性領域6との間に形成されるトレンチ21の内周面のうち、P型の活性領域5側の側面と、底面のP型の活性領域5側半部に、応力抑制膜40を堆積させている。
【0069】
上記応力抑制膜40は、例えば、CVD(Chemical Vapor deposition)法等により堆積されるものであり、次の2通りのタイプものを用いることができる。
【0070】
第1には、応力抑制膜40として酸素の透過を妨げる酸素透過防止膜を用いることができる。このような酸素透過防止膜としては、例えば、窒化シリコン(SiN)等を用いることができる。
【0071】
そして、酸素透過防止膜により、トレンチ分離絶縁膜22として用いられる酸化絶縁物からP型の活性領域5やダミー活性領域11への酸化種の透過を防止する。
【0072】
第2には、応力抑制膜40としては、P型の活性領域5及びダミー活性領域11を形成するシリコン(P型不純物が導入されたシリコン)とトレンチ分離絶縁膜22を形成する酸化物等の絶縁物よりも変形容易(弾性変形であっても塑性変形であってもよい)な応力吸収膜を用いることができる。このような応力抑制膜としては、例えば、ボロン酸化膜等を用いることができる。
【0073】
そして、該応力吸収膜の変形により、トレンチ分離絶縁膜22とP型の活性領域5及びダミー活性領域11の各間で生じる応力が吸収緩和されるようにする。
【0074】
この半導体装置のうち、応力抑制膜40として酸素透過防止膜を用いたものにあっては、P型の活性領域5やダミー活性領域11の酸化が防止され、酸化による体積膨潤も防止される。また、応力抑制膜40として、応力吸収膜を用いたものにあっては、該応力吸収膜の変形により、トレンチ分離絶縁膜22とP型の活性領域5及びダミー活性領域11の各間で生じる応力が吸収緩和される。従って、いずれも場合においても、該P型の活性領域5に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。
【0075】
また、同時に、N型の活性領域6については、酸化による体積膨潤によって、該P型の活性領域6に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0076】
なお、本実施の形態においては、Pウエル3側に形成されることとなるトレンチ21の内周面の全てに、応力抑制膜40が設けられているが、必ずしもその必要はない。例えば、P側の活性領域5とその周囲のダミー活性領域11との間に設けられるトレンチ21の内周面だけに応力抑制膜40を設けてもよい。要するに、Pウエル3とトレンチ分離絶縁膜22との境界面との少なくとも一部に応力抑制膜40が設けられていれば、P型の活性領域5に対する応力の低減を図ることができる。
【0077】
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0078】
図5はこの半導体装置の断面図である。
【0079】
同図に示すように、この半導体装置では、Pウエル3側に設けられた第1トレンチ分離絶縁膜50と、Nウエル4側に設けられた第2トレンチ分離絶縁膜51とがそれぞれ異なる絶縁材料により形成されている。
【0080】
すなわち、Pウエル3側では、P型の活性領域5とダミー活性領域11との間及び各ダミー活性領域11の各間に第1トレンチ分離絶縁膜50が設けられている。
【0081】
この第1トレンチ分離絶縁膜50は、酸素原子を含まない絶縁材料である非酸化絶縁物により形成されている。このような非酸化絶縁物としては、例えば、窒化シリコン(SiN)等を用いることができる。
【0082】
また、Nウエル4側では、N型の活性領域6とダミー活性領域12との間及び各ダミー活性領域12との各間に第2トレンチ分離絶縁膜51が形成されている。
【0083】
この第2トレンチ分離絶縁膜51は、酸素原子を含む絶縁材料である酸化絶縁物により形成されている。このような酸化絶縁物としては、例えば、酸化シリコン(SiO2)等を用いることができる。
【0084】
また、P型の活性領域5とN型の活性領域6との間に形成されるトレンチ52では、そのP型の活性領域5側の半部に非酸化絶縁物52aが埋込まれ、N型の活性領域6側の半部に酸化絶縁物52bが埋込まれている。
【0085】
これらの構成は、例えば、マスクを用いた選択的な非酸化絶縁物や酸化絶縁物の埋込みにより形成される。
【0086】
この半導体装置では、第1トレンチ分離絶縁膜50は非酸化絶縁物により形成されているため、Pウエル3は酸化し難い。従って、酸化による体積膨潤を防止して、P型の活性領域5に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、第2トレンチ分離絶縁膜51は酸化絶縁物により形成されているため、Nウエル4は酸化し易い。従って、酸化による体積膨潤によって、N型の活性領域6に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0087】
実施の形態5.
この発明の実施の形態5に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0088】
図6はこの半導体装置の断面図である。
【0089】
同図に示すように、この半導体装置では、Pウエル3側に設けられた第1トレンチ分離絶縁膜60の厚み寸法H1と、Nウエル4側に設けられた第2トレンチ分離絶縁膜61との厚み寸法H2とが互いに異なり、第2トレンチ分離絶縁膜61の厚み寸法H2が第1トレンチ分離絶縁膜60の厚み寸法H1よりも小さく、0.5nm以下となっている。
【0090】
すなわち、Pウエル3側では、P型の活性領域5とダミー活性領域11との間及び各ダミー活性領域11の各間に第1トレンチ分離絶縁膜60が設けられている。
【0091】
また、Nウエル4側では、N型の活性領域6とダミー活性領域12との間及び各ダミー活性領域12の各間に第2トレンチ分離絶縁膜61が設けられている。
【0092】
第1トレンチ分離絶縁膜60及び第2トレンチ分離絶縁膜61は、それぞれトレンチ60g,61gに酸化物等の絶縁物を埋込むことにより形成される。この際、トレンチ60g,61gの深さ寸法を異ならせることにより、厚み寸法の異なった第1トレンチ分離絶縁膜60及び第2トレンチ分離絶縁膜61が形成されることとなる。
【0093】
なお、トレンチ60g,61gの深さ寸法を異ならせることは、例えば、Pウエル3側でトレンチ60g形成する際のエッチング時間を、Nウエル4側でトレンチ61gを形成する際のエッチング時間を長くすることにより実現される。
【0094】
また、P型の活性領域5とN型の活性領域6との間に形成されるトレンチ62gでは、そのP型の活性領域5側の半部の深さ寸法は、N型の活性領域6側の半部の深さ寸法よりも大きくなっており、従って、該トレンチ62aに形成されるトレンチ分離絶縁膜62については、P型の活性領域5側の半部62aの厚み寸法がN型の活性領域6側の半部62bの厚み寸法よりも大きくなっている。
【0095】
この半導体装置によれば、第1トレンチ分離絶縁膜60の厚み寸法H1が、第2トレンチ分離絶縁膜61の厚み寸法H2よりも大きくなっているため、P型の活性領域5に生じる応力を、N型の活性領域6に生じる応力よりも小さくすることができる。
【0096】
詳述すると、トレンチ分離絶縁膜60,61,62を起因として生じる応力は、その底部で最も大きくなる。というのは、トレンチ分離絶縁膜60,61,62の上部側で発生した応力は、シリコン基板1が反ることで緩和されたり、又、後のエッチング工程で、トレンチ分離絶縁膜60,61,62とトレンチ60a,61a,62aとの表層側境界部分にノッチ(V字状溝)が形成されることで緩和される。一方、トレンチ分離絶縁膜60,61,62の底部側で発生した応力については、そのような応力の逃げを期待することができない。このため、トレンチ分離絶縁膜60,61,62の底部に近づくほど応力が大きくなる。
【0097】
そして、この半導体装置では、第1トレンチ分離絶縁膜60の厚み寸法は比較的大きいため、その底部はPウエル3の表面から比較的に離れた位置にある。このため、MOSトランジスタが作り込まれることとなるP型の活性領域5の表面に作用する応力は、比較的小さい。従って、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。
【0098】
一方、第2トレンチ分離絶縁膜61の厚み寸法は比較的小さいため、その底部はNウエル4の表面から比較的に近い位置にある。このため、MOSトランジスタが作り込まれることとなるN型の活性領域5の表面に作用する応力は、比較的大きい。従って、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。特に、第2トレンチ分離絶縁膜61の厚み寸法を0.5nm以下とすることで、その底部で発生する応力をN型の活性領域6の表面に有効に作用させて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を期待できることとなる。
【0099】
実施の形態6.
この発明の実施の形態6に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態5において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0100】
この半導体装置では、上記実施の形態5と同様に、Pウエル73側に設けられた第1トレンチ分離絶縁膜70の厚み寸法H1と、Nウエル74側に設けられた第2トレンチ分離絶縁膜71との厚み寸法H2が互いに異なり、第1トレンチ分離絶縁膜70の厚み寸法H1が、第2トレンチ分離絶縁膜71の厚み寸法H2よりも大きくなっている。
【0101】
但し、次の点で実施の形態5と相違している。
【0102】
すなわち、シリコン基板1の厚み方向における第1トレンチ分離絶縁膜70の底部の位置と第2トレンチ分離絶縁膜71の底部の位置とは実質的に同じとなっている。
【0103】
そして、Nウエル74の主面(図7の上面)がPウエル73の主面(図7の上面)より一段落込んだ位置にあり、シリコン基板1の厚み方向におけるPウエル73の主面と第1トレンチ分離絶縁膜70の底部との距離寸法H1が、シリコン基板1の厚み方向におけるNウエル74の主面と第2トレンチ分離絶縁膜71の底部との距離寸法H2よりも大きくなっている。
【0104】
なお、P型の活性領域5とN型の活性領域6との間に設けられるトレンチ分離絶縁膜72では、そのP型の活性領域5側の半部72aの厚み寸法H1は、N型の活性領域6側の半部72bの厚み寸法H2よりも大きくなっている。
【0105】
このような半導体装置は、次のようにして製造することができる。
【0106】
まず、Pウエル73及びNウエル74を備えたシリコン基板1を準備し、これらPウエル73及び74の双方上に、エッチングにより、所定深さ寸法のトレンチ70g,71g,72g(図8参照)を形成する。これらのトレンチ70g,71g,72gは、全て同じ深さ寸法のものであるので、同形成工程において一括して形成することができる。
【0107】
次に、トレンチ70g,71g,72gに絶縁物を埋込んで、トレンチ分離酸化膜70,71,72を形成する。この状態では、図8に示すようになる。
【0108】
この後、Nウエル73側の表層を所定厚さH3だけ除去する。図8では、Nウエル74側において2点鎖線よりも上側部分を除去する。この除去は、例えば、エッチング法により行われる。
【0109】
これにより、図7に示す構成の半導体装置が得られる。
【0110】
このような半導体装置でも、上記実施の形態5と同様の理由により、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができるのと同時に、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0111】
特に、この半導体装置では、同じ深さ寸法のトレンチ70g,71g,72gを形成した後、Nウエル74の表層を所定厚さ除去することによって、Pウエル73側とNウエル74側とで、トレンチ分離絶縁膜70,71,72の厚み寸法を相互に異ならせることができるので、該トレンチ70g,71g,72gの形成が容易である。
【0112】
実施の形態7.
この発明の実施の形態7に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0113】
図9はこの半導体装置の断面図である。
【0114】
同図に示すように、この半導体装置では、Pウエル83側に第1トレンチ分離絶縁膜80が形成され、Nウエル84側に第2トレンチ分離絶縁膜81が形成されている。そして、Pウエル83の表面の法線方向に対する該第1トレンチ分離絶縁膜80の側面の傾斜角度θ1が、Nウエル84の表面の法線方向に対する第2トレンチ分離絶縁膜81の側面の傾斜角度θ2よりも大きくなっている。
【0115】
また、P型の活性領域5とN型の活性領域6との間に設けられるトレンチ分離絶縁膜82では、そのP型の活性領域5側の側面の傾斜角度(ここではθ1)をN型の活性領域6側の傾斜角度(ここではθ2)よりも大きくしている。
【0116】
Nウエル84側の傾斜角度θ2を実質的に0度とした場合、Pウエル83側の傾斜角度θ1としては例えば0度よりも大きく30度以下とするとよい。
【0117】
このような側面の傾斜角度θ1,θ2の調整は、例えば各トレンチ80g,81g,82gをウエットエッチング法により形成する際、反応生成物の除去態様の変更等により対応可能である。
【0118】
以上のように構成された半導体装置によると、第1トレンチ分離絶縁膜80の側面の傾斜角度θ1が比較的大きいため、Pウエル83と第1トレンチ分離絶縁膜80との境界面で生じた応力がその傾斜方向に分散し易くなる。従って、P型の活性領域5に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、第2トレンチ分離絶縁膜81の側面の傾斜角度θ2は比較的小さいため、Nウエル84と第2トレンチ分離絶縁膜81との境界面で生じた応力が分散し難く、N型の活性領域6に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0119】
実施の形態8.
この発明の実施の形態8に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0120】
図10はこの半導体装置の断面図である。
【0121】
この半導体装置では、N型の活性領域6の少なくとも一部領域の上側に、N型の活性領域6に応力を生じさせる応力発生膜90が設けられている。また、P型の活性領域5側には、そのような応力発生膜90が設けられていない。
【0122】
なお、本実施の形態では、応力発生膜90として絶縁物を想定しており、応力発生膜90の配設態様としては、次のようになる。
【0123】
すなわち、Nウエル4側のN型の活性領域6に、ポリシリコン膜等のゲート絶縁物95やゲート電極96等を形成してPチャネル型トランジスタを形成した状態で、該Pチャネル型トランジスタ上を覆うようにして、応力発生膜90を形成している(図10ではNウエル4の全域やそこに形成されたトレンチ分離絶縁膜22、ゲート電極96を覆うようにして応力発生膜90が形成された態様を示している)。そして、この応力発生膜90上に層間絶縁膜91が形成されている。
【0124】
応力発生膜90は、シリコンと熱膨張率の異なるものを比較的高温で堆積することにより形成されている。例えば、CVD法によって窒化シリコン(SiN)を堆積することにより、応力発生膜90が形成される。
【0125】
すなわち、応力発生膜90を形成した後、冷却されると、シリコン基板1と応力発生膜90との熱膨張率の相違により、応力発生膜90が比較的大きく収縮するので、Nウエル4の表面領域に比較的高い応力が生じるようになっている。
【0126】
この半導体装置によると、Nウエル4の上側に設けられた応力発生膜90によって、N型の活性領域6に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。P型の活性領域5についてはそのような応力発生膜90を設けていないので、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を防止することができる。
【0127】
なお、応力発生膜90の形成態様は上記のものに限られない。例えば、シリコン基板1に作込まれたPチャネル型MOSトランジスタ上に形成される層間絶縁膜と、該層間絶縁膜上に形成される配線パターン間に、応力発生膜を形成してもも構わない。また、多層配線を形成する際には、配線層間のうちの少なくとも一つに応力発生膜90を形成してもよい。要するに、層間の位置は問わず、Nウエル4の対応領域の少なくとも一部に応力発生膜90が形成されていればよく、Pウエル側には応力発生膜90が形成されない構成であればよい。
【0128】
実施の形態9.
この発明の実施の形態9に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0129】
図11はこの半導体装置の断面図である。
【0130】
この半導体装置は、基本的には、上記実施の形態8に係る半導体装置と同様に、N型の活性領域6の少なくとも一部領域の上側に、N型の活性領域6に応力を生じさせる応力発生膜100を設けたものである。
【0131】
本実施の形態では、応力発生膜100として、導体を想定しており、応力発生膜100の配設態様は、次のようになる。
【0132】
すなわち、Nウエル4側のN型の活性領域6に、ポリシリコン膜等のゲート絶縁物105やゲート電極106を形成した後、該ゲート電極106上に応力発生膜100を形成している。
【0133】
応力発生膜100は、シリコンと熱膨張率の異なるものを比較的高温で堆積することにより形成されている。例えば、CVD法によってタングステンやタングステンシリサイドを堆積することにより、応力発生膜100が形成される。
【0134】
そして、応力発生膜100を形成した後、冷却されると、シリコン基板1と応力発生膜100との熱膨張率の相違により、応力発生膜100が比較的大きく収縮し、ゲート電極106及びゲート絶縁物105を介して、それらの下方にあるN型の活性領域6に比較的高い応力が生じるようになっている。
【0135】
なお、応力発生膜100による応力をN型の活性領域6に効率よく作用させるため、Nチャネル型MOSトランジスタ側(Pウエル3側)のゲート絶縁膜105の膜厚よりも、Pチャネル型MOSトランジスタ側(Nウエル4側)のゲート絶縁膜105の膜厚を薄くするのが好ましい。
【0136】
この半導体装置によると、ゲート電極106の上に設けられた応力発生膜100によって、N型の活性領域6に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。Nチャネル型MOSトランジスタ側のゲート電極106についてはそのような応力発生膜100を設けていないので、該Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を防止することができる。
【0137】
実施の形態10.
この発明の実施の形態10に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0138】
図12はこの半導体装置の断面図である。
【0139】
この半導体装置では、Nウエル114(Nウエル4に対応する)内に、歪層110が設けられている。対して、Pウエル113(Pウエル3対応する)にはそのような歪層110が設けられない構成となっている。
【0140】
歪層110は、Nウエル114内であってその主面から所定距離離れた深さ位置に層状を成して形成されている。歪層110をNウエル114の所定深さ位置に形成しているのは、Nウエル114の活性領域116の表層においてソースドレイン間のチャネルの動作に支障が無いようにするためである。
【0141】
歪層110は、Nウエル114を構成するシリコンの格子定数とは異なる格子定数を有している。例えば、シリコンの単結晶とシリコンゲルマニウム(SiGe)の単結晶とは格子定数が異なっている。従って、母基板となるシリコン単結晶の基板上におけるNウエル114の領域に、シリコンゲルマニウムそしてシリコンをエピタキシャル成長させると、図12に示すように、Nウエル114の領域において、歪層110が設けられたシリコン基板111が得られる。
【0142】
このシリコン基板111に対して、Pウエル113やNウエル114を形成し、ダミー活性領域11,12や、それぞれのP型及びN型の活性領域115,116を規定し、それらにNチャネル型MOSトランジスタ及びPチャネル型MOSトランジスタを形成することで、半導体装置が製造される。
【0143】
この半導体装置では、Nウエル114側の領域(本実施の形態ではNウエル114のほぼ全域)に、Nウエル114を構成するシリコンとは格子定数が異なる歪層110が設けられているため、格子構造の不整合によって、N型の活性領域115に応力を生じさせることができる。これにより、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。P型の活性領域115についてはそのような歪層を設けていないので、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を防止することができる。
【0144】
なお、必ずしもNウエル114の全領域に歪層が設けられている必要はなく、例えば、N型の活性領域116にのみ、或は、ダミー活性領域11にのみ、歪層が設けられていてもよい。
【0145】
実施の形態11.
以下、この発明の実施の形態11に係る半導体装置について説明する。なお、上記実施の形態1において説明したものと同様構成要素については同一符号を付して説明を省略する。
【0146】
図13はこの半導体装置の断面図である。
【0147】
この半導体装置は、上記実施の形態10と同様に、Nウエル124に歪層120を設けたものであるが、次の点で上記実施の形態10とは相違している。
【0148】
すなわち、上記実施の形態10では、Pウエル113とNウエル114との表面が面一となっている(基板の厚み方向における位置が揃えられている)が、本実施の形態では、Pウエル123の主面の位置は、Nウエル124の主面の位置よりも凹んだ位置にある。
【0149】
また、歪層120が、半導体基板121の厚み方向において、Pウエル123の主面とNウエル124の主面との間の位置に形成されている。
【0150】
このような半導体装置は、次のようにして製造することができる。
【0151】
まず、主面のほぼ全域に歪層120が形成された基板121を準備し、該基板121に適宜不純物を拡散させてPウエル123とNウエル124とを形成する。
【0152】
この後、図14に示すように、P型及びN型の各活性領域124,125及び各ダミー活性領域11,12間にトレンチ分離絶縁膜22を形成する。
【0153】
そして、Pウエル123の領域において、その表層部分を歪層120と共に除去する(図14においてPウエル123の2点鎖線よりも上方部分を除去)。除去は、例えば、エッチング法等により行われる。
【0154】
これにより、Nウエル124側だけに歪層120を有する基板121が得られる。
【0155】
この後、Pウエル123,Nウエル124に適宜MOSトランジスタが作り込まれる。
【0156】
このようにして製造される半導体装置でも、上記実施の形態10と同様の理由により、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができるのと同時に、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0157】
特に、この半導体装置では、主面のほぼ全域に歪層120が形成された基板121から、Nウエル124だけに歪層120が設けられた半導体装置を製造することができるため、シリコン基板121の製造が容易となる。
【0158】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1記載の半導体装置によると、第1活性領域に作用する応力は、第2活性領域に生じる応力よりも小さいため、当該第1活性領域にNチャネル型MOSトランジスタを作り込むことで、その駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、第2活性領域にPチャネル型MOSトランジスタを作り込むことで、その駆動電流の増加を図ることができる。
【0159】
また、請求項2記載の半導体装置によると、P型半導体層の領域における第1ダミー活性領域とトレンチ分離絶縁膜との境界線の総長さ寸法は比較的小さいため、P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、N型半導体層の領域における第2ダミー活性領域と前記トレンチ分離絶縁膜との境界線の総長さ寸法は比較的大きいため、N型の活性領域に大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0160】
また、この発明の請求項3記載の発明によれば、P型の活性領域の周囲には、ダミー活性領域が形成されないため、該P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、N型の活性領域の周囲には、ダミー活性領域が設けられているため、該N型の活性領域に大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0161】
また、請求項4記載の発明によれば、前記P型半導体層と前記トレンチ分離酸化絶縁膜との境界面の少なくとも一部に、前記P型半導体層と前記トレンチ分離絶縁膜との境界面の応力を抑制する応力抑制膜が設けられているため、該応力が応力抑制膜で抑制される。従って、P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、N型の活性領域については、トレンチ分離絶縁膜との境界で生じる応力によって、該P型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0162】
さらに、請求項5記載の発明によれば、P型半導体層側の酸化が防止され、酸化による体積膨潤も防止される。これにより、P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、N型の活性領域については、酸化による体積膨潤によって、該P型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0163】
また、請求項6記載の発明によれば、P型半導体層とトレンチ分離絶縁膜との境界面で生じる応力が応力吸収膜で吸収される。従って、P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、N型の活性領域については、トレンチ分離絶縁膜との境界で生じる応力によって、該P型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0164】
請求項7記載の発明によれば、第1トレンチ分離絶縁膜は非酸化絶縁物により形成されているため、P型半導体層は酸化し難い。従って、酸化による体積膨潤を防止して、P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、第2トレンチ分離絶縁膜は酸化絶縁物により形成されているため、N型半導体層は酸化し易い。従って、酸化による体積膨潤によって、N型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0165】
請求項8記載の発明によれば、第1トレンチ分離絶縁膜の厚み寸法は比較的大きいため、P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、第2トレンチ分離絶縁膜の厚み寸法は比較的小さく、0.5nm以下であるため、N型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0166】
請求項9記載の発明によれば、半導体基板の厚み方向における第1トレンチ分離絶縁膜の底部の位置と第2トレンチ分離絶縁膜の位置とは実質的に同じであるため、それら第1トレンチ分離絶縁膜が埋込まれるトレンチと第2トレンチ分離絶縁膜が埋込まれるトレンチとを同工程で製造することができる。
【0167】
請求項10記載の発明によれば、第1トレンチ分離絶縁膜の側面の傾斜角度が比較的大きいため、P型半導体層と第1トレンチ分離絶縁膜との境界面で生じた応力がその傾斜方向に分散し易くなる。従って、P型の活性領域に生じる応力を低減させて、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を低減させることができる。同時に、第2トレンチ分離絶縁膜の側面の傾斜角度は比較的小さいため、N型半導体層と第2トレンチ分離絶縁膜との境界面で生じた応力が分散し難く、N型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。
【0168】
請求項11記載の半導体装置によると、N型半導体層の上側に設けられた応力発生膜によって、N型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。P型の活性領域についてはそのような応力発生膜を設けていないので、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を防止することができる。
【0169】
また、請求項12記載の発明によれば、半導体基板として用いられるシリコンとの熱膨張率の相違によって、N型の活性領域に応力を生じさせることができる。
【0170】
請求項13記載の発明によれば、N型の活性領域の上側に設けられた応力発生膜によって、比較的大きな応力を当該N型の活性領域に生じさせることができる。
【0171】
請求項14記載の半導体装置によると、ゲート電極を介してN型の活性領域に応力を生じさせることができる。
【0172】
請求項15記載の発明によれば、N型半導体層内であってN型の活性領域に設けられた歪層によって、N型の活性領域に比較的大きな応力を生じさせて、Pチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の増加を図ることができる。P型の活性領域についてはそのような歪層を設けていないので、Nチャネル型MOSトランジスタの駆動電流の減少を防止することができる。
【0173】
請求項16記載の発明によれば、格子定数の不整合によって、N型の活性領域に応力を生じさせることができる。
【0174】
請求項17記載の発明によれば、歪層が、半導体基板の厚み方向において、P型の活性領域の主面とN型の活性領域との間の位置に形成されているため、半導体基板のP型の活性領域と前記N型の活性領域との双方に歪層を形成した後、P型の活性領域の主面表層部分を削除することにより、該P型の活性領域における歪層を無くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る半導体装置を示す概略平面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】この発明の実施の形態2に係る半導体装置を示す概略平面図である。
【図4】この発明の実施の形態3に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図5】この発明の実施の形態4に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図6】この発明の実施の形態5に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図7】この発明の実施の形態6に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図8】同上の半導体装置の製造工程の途中状態を示す概略断面図である。
【図9】この発明の実施の形態7に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図10】この発明の実施の形態8に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図11】この発明の実施の形態9に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図12】この発明の実施の形態10に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図13】この発明の実施の形態11に係る半導体装置を示す概略断面図である。
【図14】同上の半導体装置の製造工程の途中状態を示す概略断面図である。
【図15】従来の半導体装置を示す概略平面図である。
【図16】図15のXVI−XVI線断面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板、3 Pウエル、4 Nウエル、5 P型の活性領域、6 N型の活性領域、11,12 ダミー活性領域、21 トレンチ、22 トレンチ分離絶縁膜、22La,22Lb 境界線。
Claims (17)
- 一方主面に第1導電型の第1半導体層と第2導電型の第2半導体層とが設けられた半導体基板と、
前記第1半導体層に設けられ第2チャネル型MOSトランジスタが形成される第1導電型の第1活性領域と、
前記第2半導体層に設けられ第1チャネル型MOSトランジスタが形成される第2導電型の第2活性領域と、
トレンチ分離絶縁膜と、
を備えた半導体装置において、
前記トレンチ分離絶縁膜から前記第1活性領域に加わる応力が、前記トレンチ分離絶縁膜から前記第2活性領域に加わる応力と異なるように設定された、半導体装置。 - 一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、
前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、
前記P型半導体層であって前記P型の活性領域の周囲に設けられた少なくとも1つの第1ダミー活性領域と、
前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、
前記N型半導体層であって前記N型の活性領域の周囲に設けられた少なくとも一つの第2ダミー活性領域と、
前記P型の活性領域と前記第1ダミー活性領域と前記N型の活性領域と前記第2ダミー活性領域との各間に介在するトレンチ分離絶縁膜と、
を備え、
前記P型半導体層の領域における前記第1ダミー活性領域と前記トレンチ分離絶縁膜との境界線の総長さ寸法は、前記N型半導体層の領域における前記第2ダミー活性領域と前記トレンチ分離絶縁膜との境界線の総長さ寸法よりも小さい、半導体装置。 - 一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、
前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、
前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域とを備え、
少なくとも1つのダミー活性領域が、前記N型半導体層であって前記N型の活性領域の周囲にのみ設けられ、
前記P型の活性領域と前記ダミー活性領域と前記N型の活性領域との各間にトレンチ分離絶縁膜が介在する、半導体装置。 - P型半導体層とN型半導体層とを有する半導体基板と、
前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、
前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、
前記P型半導体層と前記N型半導体層とのそれぞれに設けられたトレンチ分離絶縁膜と、
を備え、
前記P型半導体層と前記トレンチ分離絶縁膜との境界面の少なくとも一部に、その境界面に作用する応力を抑制する応力抑制膜が設けられた、半導体装置。 - 請求項4記載の半導体装置であって、
前記応力抑制膜は、酸化種の透過を妨げる酸化種透過防止膜である、半導体装置。 - 請求項4記載の半導体装置であって、
前記応力抑制膜は、前記P型半導体層及び前記トレンチ分離絶縁膜よりも変形容易な応力吸収膜である、半導体装置。 - 一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、
前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、
前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、
前記P型半導体層に設けられた第1トレンチ分離絶縁膜と、
前記N型半導体層に設けられた第2トレンチ分離絶縁膜と、
を備え、
前記第1トレンチ分離絶縁膜は非酸化絶縁物により形成され、前記第2トレンチ分離絶縁膜は酸化絶縁物により形成された、半導体装置。 - 一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、
前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、
前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、
前記P型半導体層に設けられた第1トレンチ分離絶縁膜と、
前記N型半導体層に設けられた第2トレンチ分離絶縁膜と、
を備え、
前記第2トレンチ分離絶縁膜の厚み寸法は、前記第1トレンチ分離絶縁膜の厚み寸法よりも小さく、かつ、0.5nm以下である、半導体装置。 - 請求項8記載の半導体装置であって、
前記半導体基板の厚み方向における前記第1トレンチ分離絶縁膜の底部の位置と前記第2トレンチ分離絶縁膜の底部の位置とは実質的に同じであり、前記半導体基板の厚み方向における前記P型半導体層の一方主面と前記第1トレンチ分離絶縁膜の底部との距離寸法は、前記半導体基板の厚み方向における前記N型半導体層の一方主面と前記第2トレンチ分離絶縁膜の底部との距離寸法よりも大きい、半導体装置。 - 一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、
前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、
前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、
前記P型半導体層に設けられた第1トレンチ分離絶縁膜と、
前記N型半導体層に設けられた第2トレンチ分離絶縁膜と、
を備え、
前記P型半導体層表面の法線方向に対する前記第1トレンチ分離絶縁膜の側面の傾斜角度は、前記N型半導体層表面の法線方向に対する前記第2トレンチ分離絶縁膜の側面の傾斜角度よりも大きい、半導体装置。 - 一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、
前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、
前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、
前記N型の活性領域の少なくとも一部領域の上側に設けられ、前記N型の活性領域に応力を生じさせる応力発生膜と、
を備えた、半導体装置。 - 請求項11記載の半導体装置であって、
前記応力発生膜は、前記半導体基板と熱膨張率の異なる材料により形成された、半導体装置。 - 請求項11記載又は請求項12記載の半導体装置であって、
前記応力発生膜は、前記N型の活性領域の上側に設けられた絶縁膜である、半導体装置。 - 請求項11記載又は請求項12記載の半導体装置であって、
前記応力発生膜は、N型の活性領域に作り込まれるゲート電極の上側に設けられた導体膜である、半導体装置。 - 一方主面にP型半導体層とN型半導体層とが設けられた半導体基板と、
前記P型半導体層に設けられNチャネル型MOSトランジスタが形成されるP型の活性領域と、
前記N型半導体層に設けられPチャネル型MOSトランジスタが形成されるN型の活性領域と、
N型半導体層内に設けられ前記N型の活性領域に応力を生じさせる歪層と、
を備えた半導体装置。 - 請求項15記載の半導体装置であって、
前記歪層は、前記N型の半導体層の格子定数とは異なる格子定数を有している、半導体装置。 - 請求項15又は請求項16記載の半導体装置であって、
前記半導体基板の厚み方向における、前記P型の活性領域の一方主面の位置は、前記N型の活性領域の一方主面よりも凹んだ位置にあり、
前記歪層は、前記半導体基板の厚み方向において、前記P型の活性領域の一方主面と前記N型の活性領域の一方主面との間の位置に形成されている、半導体装置。
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