JP2004043405A - 高純度トリアリールホスフィンの工業的な製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】反応副生成物を生成せず、またホスフィン臭もなく、貯蔵安定性のよいトリアリールホスフィンの工業的な製造法を提供すること。
【解決手段】一般式(2)のグリニャール試薬と一般式(3)で表されるリン化合物を反応させて一般式(1)で表されるトリアリールホスフィンを製造し、これを再結晶溶媒により再結晶精製し、続いて蒸留精製することを特徴とする、高純度な一般式(1)のトリアリールホスフィンの工業的な製造法。
(式中、X1はハロゲン原子を示し、X2はハロゲン原子、アルコキシ基またはアリールオキシ基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示し、nが2以上のときは、Rは同一でも相異なってもよく、X1、X2およびRがハロゲン原子を示すときは、互いに同一または相異なっていてもよい。)
【選択図】 なし
【解決手段】一般式(2)のグリニャール試薬と一般式(3)で表されるリン化合物を反応させて一般式(1)で表されるトリアリールホスフィンを製造し、これを再結晶溶媒により再結晶精製し、続いて蒸留精製することを特徴とする、高純度な一般式(1)のトリアリールホスフィンの工業的な製造法。
(式中、X1はハロゲン原子を示し、X2はハロゲン原子、アルコキシ基またはアリールオキシ基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示し、nが2以上のときは、Rは同一でも相異なってもよく、X1、X2およびRがハロゲン原子を示すときは、互いに同一または相異なっていてもよい。)
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、オキソ法反応やカップリング反応、オレフィン重合などの遷移金属触媒配位子用途、あるいは封止材用エポキシ樹脂硬化触媒などに用いられるトリアリールホスフィンを高純度で工業的に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
トリアリールホスフィンの合成方法としては次の式(i)で表される方法が知られている。
PX3+3RMgX→R3P (i)
[Xはハロゲン、Rはアルキル基またはアリール基を示す。]
【0003】
すなわち、ハロゲン化リンと対応するグリニャール試薬を反応させて目的物を合成し、この生成物を蒸留または結晶化によって、目的とするトリアリールホスフィンを単離する方法が知られている(G.M. Kosolapoff “Organophosphorous compounds” John Wiley & Sons、Inc.、(1958)、第16頁)。
【0004】
しかしながら、前記の方法において、蒸留により目的とするトリアリールホスフィンを単離しようとする場合、高沸点であるために減圧下に蒸留することが必須となる。そして、このような減圧下の蒸留では、精留によっても不純物の完全な除去は困難であり、かつ、前記(i)の反応副生物である(R)2POH、(R)3PO、(R)2P(O)OR、(R)2PP(R)2などの分解により、(R)2PHが発生したり、酸価が低下しにくいという欠点がある(Rは一般式(i)に対応したもの)。
【0005】
また、前述の反応方法(i)によって結晶化によりトリアリールホスフィンを単離した場合、(R)3POなどの副生不純物の除去には効果があるが、得られる結晶は色調も悪く、微量不純物として原料由来のハロゲンや硫黄の除去が不完全となる。
【0006】
オキソ反応などの連続反応装置においてトリアリールホスフィンを触媒として使用する場合、不純物としての塩素や硫黄化合物は触媒毒として活性を低下させたり、製造装置を傷める原因となる。遷移金属触媒配位子として使用する場合でも、医薬や電子材料分野においては微量混入不純物が製品の性能に影響を及ぼす可能性があり、それゆえ、不純物を含まない高純度品が要求される。
【0007】
さらには、いずれの方法においても一般にホスフィン臭と呼ばれる特有の不快臭気が残り、取り扱い、作業衛生の面からもホスフィン臭のない方が望ましい。
【0008】
また、従来法で得られるトリアリールホスフィンは、保管中に不純物の影響によりブロック状に固化しやすく、取り扱いにくいという欠点も持っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の方法の欠点を克服した、高純度なトリアリールホスフィンの工業的製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した。その結果、一般式(2)のグリニャール試薬と一般式(3)で表されるリン化合物を反応させて一般式(1)で表されるトリアリールホスフィンを製造した後に、適当な溶媒で再結晶による精製を行い、次いで蒸留することで高純度かつ不快なホスフィン臭のないトリアリールホスフィンが得られることを見出した。
【0011】
また、このようにして得られたトリアリールホスフィンは長期保管してもブロック状に固化しないことがわかった。
【0012】
【化2】
(式中、X1はハロゲン原子を示し、X2はハロゲン原子、アルコキシ基またはアリールオキシ基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示し、nが2以上のときは、Rは同一でも相異なってもよく、X1、X2およびRがハロゲン原子を示すときは、互いに同一または相異なっていてもよい。)
【0013】
上記した一般式(1)において、Rは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロゲン原子である。これらのアルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基のアルキル基としては、特に限定されないが、一般的にはC1〜 4のアルキル基、例えばメチル基、エチル基。n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、などが挙げられる。またハロゲン原子としてはF、Cl、Brである。
【0014】
このような一般式(1)の化合物の例としては、具体的には、トリ−p−トリルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−2,3−キシリルホスフィン、トリ−2,4−キシリルホスフィン、トリ−2,5−キシリルホスフィン、トリ−2,6−キシリル−ホスフィン、トリ−3,4−キシリルホスフィン、トリ−3,5−キシリルホスフィン、トリメシチルホスフィン、トリス(p−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(m−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(o−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−トリフルオロメチルフェニル)ホスフィン、トリス(p−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(m−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(o−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(p−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(m−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(o−クロロフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン、などが挙げられる。
【0015】
上記の一般式(2)のグリニャール試薬において、X1のハロゲンとしては、具体的には、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
【0016】
また、上記の一般式(3)において、X2がハロゲンである場合、具体的には、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。そしてこれらのものは、具体的には、三塩化リン、三臭化リン、三ヨウ化リンなどである。
【0017】
また、一般式(3)中でX2がアルコキシ基である場合、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基などが挙げられる。そして、これらのものは、例えばトリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリ−n−プロピルホスファイト、トリ−iso−プロピルホスファイト、トリ−n−ブチルホスファイト、トリ−iso−ブチルホスファイト、トリ−sec−ブチルホスファイト、トリ−tert−ブチルホスファイト、トリ−n−ヘキシルホスファイト、トリ−n−オクチルホスファイト、トリベンジルホスファイト、などが挙げられる。
【0018】
またX2がアリールオキシ基である場合、具体的には、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、などが挙げられる。そして、これらのものは、例えば、トリフェニルホスファイト、トリ−トリルホスファイト、トリ−キシリルホスファイト、などである。
【0019】
本発明で使用される再結晶溶媒としては、目的とする一般式(1)のトリアリールホスフィンに対して適当な温度−溶解度曲線を持つ溶媒であれば特に限定されないが、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、などが使用できる。
【0020】
炭化水素系溶媒としては、具体的には、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、などの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、などの芳香族炭化水素、などが挙げられる。
【0021】
エ−テル系溶媒としては、具体的には、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル、などが挙げられる。
【0022】
アルコール系溶媒としては、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、n−ヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、などが挙げられる。
【0023】
また、ケトン系溶媒としては、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、などが挙げられる。
【0024】
これらの溶媒は一種類のみを用いてもよく、二種類以上を併用してもよい。
【0025】
本発明における蒸留としては、バッチ式単蒸留や連続式フラッシュ蒸留、精留塔による蒸留などの、いずれの蒸留方法を選択してもよいが、特にバッチ式単蒸留や連続式フラッシュ蒸留といった簡易な蒸留によっても十分な精製効果が得られることが特徴である。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明は次のように実施される。まず第一に、本発明の方法で用いられるグリニャール試薬(2)は、エーテル系溶媒中、またはエーテル系溶媒と炭化水素系溶媒との混合液中、一般式(2)に対応するアリールハライドと金属マグネシウムとを反応させて製造することができる。
【0027】
この反応では、アリールハライドに対して当モルより過剰の金属マグネシウムを用いることで、アリールハライドを完全に反応せしめ消失させることが、目的物である一般式(1)のトリアリールホスフィンをよい品質かつ高収率で得るうえで重要である。
【0028】
また、上記の方法でグリニャール試薬を調製後は、そのまま次の反応に用いてもよいが、グリニャール試薬の上澄み液をデカンテーションなどの方法により分取し、次の反応に用いることで、残存マグネシウムとリン化合物の接触を防止することが高純度品等を製造するうえで有利となる。
【0029】
そして、デカンテーションにより残ったグリニャール試薬反応液中に、新たに次の回分のアリールハライドと金属マグネシウムを反応させてグリニャール試薬を調製することができる。
【0030】
この反応で用いられるエーテル系溶媒としては、具体的には、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル、などが挙げられる。これらのエーテル系溶媒は一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0031】
また、炭化水素系溶媒としては、具体的には、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素、などが挙げられる。これらの炭化水素系溶媒は一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0032】
本発明では、この反応で得られるグリニャール試薬(2)を、不活性溶媒溶液としてそのまま一般式(3)で表されるリン化合物との反応に用いることができる。
【0033】
本発明において、前記の方法で調製したグリニャール試薬(2)とリン化合物(3)を不活性溶媒中で反応させることにより、一般式(1)で表されるトリアリールホスフィンが得られる。この反応の不活性溶媒は、グリニャール試薬の調製に用いたものと同一かまたは異なったものであってもよい。
【0034】
この反応で用いられる不活性溶媒は、反応原料および反応生成物に対して不活性であれば特に限定されないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、およびこれらの混合溶媒などを挙げることができる。
【0035】
グリニャール試薬(2)およびリン化合物(3)と、不活性溶媒との混合順序は特に限定されないが、例えば下記方法によって好適に行なうことができる。
【0036】
すなわち、(a)方法としては、グリニャール試薬(2)の不活性溶媒溶液を−70℃から150℃、好ましくは0℃から100℃の温度に保ち、攪拌しながら、リン化合物(3)を単独あるいは不活性溶媒に希釈して滴下すると、グリニャール試薬(2)およびリン化合物(3)が、不活性溶媒中で接触して反応する。
【0037】
(b)方法としては、この反応においてリン化合物(3)中にグリニャール試薬(2)を滴下して反応させる方法、(c)方法としては、不活性溶媒中にグリニャール試薬(2)およびリン化合物(3)を同時に滴下することのいずれの方法によっても反応を行うことができる。
【0038】
これらの(a)〜(c)の方法では一般式のアリール基の種類により、適宜変更して有利な方法を選択すればよいが、例えばアリール基が無置換のフェニル基あるいはこれと類似化合物の場合は、(a)方法、すなわち、グリニャール試薬(2)にリン化合物(3)を滴下することが、高収率、高純度の目的物を得るためには好都合である。
【0039】
これらの方法では、(a)〜(c)のいずれの方法で反応させたとしても、グリニャール試薬(2)およびリン化合物(3)の混合終了後、さらに1〜2時間かけて、適当な温度を維持して熟成させることにより、反応を完結させることが好ましい。
【0040】
この反応では、副生物としてハロゲン化マグネシウムなどのマグネシウム化合物が生成するが、濾過あるいは水洗等により容易に除去することができる。
【0041】
得られたトリアリールホスフィン(1)の反応混合物からの分離は、加水分解、抽出、洗浄、再結晶および蒸留などの処理を適宜組み合わせ、例えば下記方法により、効率よく行うことができる。
【0042】
まず、トリアリールホスフィン(1)を含む反応混合物を希硫酸、希塩酸等の無機酸で洗浄し、無機不純物を除去する。次いで、蒸留により溶媒を留去して粗製のトリアリールホスフィン(1)を得た後に、これに再結晶溶媒を適量加える。
【0043】
再結晶溶媒としては炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒などが使用できる。
【0044】
炭化水素系溶媒としては、具体的には、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、などが挙げられる。
【0045】
エ−テル系溶媒としては、具体的には、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル、などが挙げられる。
【0046】
アルコール系溶媒としては、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、n−ヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、などが挙げられる。
【0047】
ケトン系溶媒としては、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、などが挙げられる。これらの溶媒は一種類のみを用いてもよく、二種類以上を併用してもよい。これらの再結晶溶媒は、一般式(1)のトリアリールホスフィンの種類により適宜選択すればよいが、アリール基が無置換のフェニル基あるいはこれと類似化合物の場合は、アルコール類を用いるのが好ましい。
【0048】
粗製のトリアリールホスフィン(1)に上記した再結晶溶媒を加えた後に、40℃から150℃、好ましくは60℃から120℃に加熱してトリアリールホスフィン(1)を完全に溶解し、その後40℃以下、さらに好ましくは30℃以下に冷却し、晶析させたトリアリールホスフィン(1)を濾過するか、あるいはデカンテーションによって再結晶溶媒から容易に分離することができる。
【0049】
続いて、得られたトリアリールホスフィン(1)を減圧下蒸留し、高純度な目的化合物を得ることができる。
【0050】
本発明の蒸留は、0.001Torrから100Torr、好ましくは0.001Torrから20Torrの減圧下で行われ、蒸留温度は通常80℃から300℃、好ましくは100℃から250℃の範囲である。
【0051】
本発明における蒸留としては、バッチ式単蒸留や連続式フラッシュ蒸留、多段式精留塔による蒸留などのいずれの蒸留方法を選択することができるが、特にバッチ式単蒸留や連続式フラッシュ蒸留といった簡易な蒸留装置によっても十分な精製効果が得られる。
【0052】
【実施例】
以下に実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、これらの実施例により、本発明は何ら限定されるものではなく、実施例1〜3に示したと同様な方法により、一般式(1)の具体例として前述した、種々のトリアリールホスフィン類、例えばトリ−p−トリルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−2,3−キシリルホスフィン、トリ−2,4−キシリルホスフィン、トリ−2,5−キシリルホスフィン、トリ−2,6−キシリル−ホスフィン、トリ−3,4−キシリルホスフィン、トリ−3,5−キシリルホスフィン、トリメシチルホスフィン、トリス(p−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(m−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(o−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−トリフルオロメチルフェニル)ホスフィン、トリス(p−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(m−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(o−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(p−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(m−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(o−クロロフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィンなどにも適用して、高純度で目的物を製造することができる。
【0053】
また、この反応では、必要により実施例1〜3に示した反応溶媒、再結晶溶媒などを前述したごとくの種々のものに変えて実施することにより、本発明の目的を達成することができる。
【0054】
以下の実施例において、生成物の同定はガスクロマトグラフィーのリテンションタイムを標準品と比較することで行い、純度測定は、ガスクロマトグラフィーによる面積百分率法でその組成比を求めることによって行なった。全塩素量および全硫黄量は三菱化学株式会社製の全塩素硫黄燃焼装置(TOX−100)による電量滴定によって求めた。
【0055】
また、酸価は水酸化カリウム−エタノール溶液による酸塩基滴定によって求めた。また、色調は10%トルエン溶液をAPHA標準液と比較して求めた。
【0056】
また、収率は、得られたトリアリールホスフィンの重量からモル数を算出し、使用した原料リン化合物の使用モル数に対する比(百分率)で算出した。また、蒸留収率は、蒸留後の目的物の重量の蒸留前の目的化合物の重量に対する比(百分率)で算出した。
【0057】
実施例1「トリス(4−フルオロフェニル)ホスフィンの製法」
攪拌装置とジムロート冷却管、温度計をつけた2000ml容量の四つ口フラスコを十分窒素置換し、マグネシウム38.4g(1.58mol)とテトラヒドロフラン50mlを入れた後に、ヨウ素を少量加えて攪拌し、マグネシウムを活性化した。次いで、内温が65℃から70℃になるように調節しながら、4−フルオロ−クロロベンゼン206.3g(1.58mol)をテトラヒドロフラン713gとベンゼン713gに溶解した溶液を滴下ロートによって3時間で滴下し、滴下終了後、同温度で2時間攪拌を続け反応を完結した。反応完結後、温度計をつけた3000ml容量の四つ口フラスコに、上澄み液を全量デカンテーションした。この中に、50℃から60℃になるように内温を保ちながら、三塩化リン68.8g(0.5mol)をテトラヒドロフラン50mlとベンゼン50mlに溶解した溶液を滴下ロートによって2時間で滴下し、滴下終了後、同温度で1時間攪拌を続け反応を完結した。次いで、5%希硫酸800mlを加え、無機副生物を溶解して分液によって除去し、さらに水洗後、溶媒を減圧蒸留によって留去した。留去後の内容物にメタノ−ル800mlを加え加熱し、完全に溶解したことを確認後、再度冷却し晶析させた。内温20℃から30℃で5時間攪拌し、十分に結晶を析出させた後、濾過によって結晶を取り出した。次いで得られた結晶を1.0Torrの減圧下、170℃から175℃で単蒸留を行い、精製したトリス(4−フルオロフェニル)ホスフィン133gを得た。このものの純度は99.9%であり、収率は84.0%であった。
【0058】
実施例2「トリ−o−トリル−ホスフィンの製法」
攪拌装置とジムロート冷却管、温度計をつけた2000ml容量の四つ口フラスコを十分窒素置換し、マグネシウム44.2g(1.82mol)とジエチルエーテル50mlを入れた後に、二臭化エタンを少量加えて攪拌し、マグネシウムを活性化した。次いで、ジエチルエーテルがゆるやかに還流する内温を保ちながら、o−ブロモトルエン283.6g(1.65mol)をジエチルエーテル1326gに溶解した溶液を滴下ロートによって3時間で滴下し、滴下終了後、同温度で2時間攪拌を続け、反応を完結した。反応完結後、静置し余剰のマグネシウムを沈降させた後、十分窒素置換した、攪拌装置とジムロート冷却管、温度計をつけた3000ml容量の四つ口フラスコに、上澄み液1500g(グリニャール試薬として1.50mol相当量)をデカンテーションした。この中に、ジエチルエーテルがゆるやかに還流する内温を保ちながら、三塩化リン68.8g(0.5mol)をジエチルエーテル100mlに溶解した溶液を滴下ロートによって2時間で滴下し、滴下終了後、同温度で1時間攪拌を続け反応を完結した。次いで、内容物を濾過し、無機副生物を除去した後に濾液を5%希硫酸500mlで洗浄、更に水洗後、溶媒を常圧蒸留によって留去した。留去後の内容物にジエチルエ−テル350mlを加え加熱し、完全に溶解したことを確認後、再度冷却し晶析させた。内温0℃から10℃で5時間攪拌し、十分に結晶を析出させた後、上澄みをデカンテーションによって除去し、残った結晶と少量の母液を合わせて、0.1Torrの減圧下、190℃で単蒸留を行い、精製したトリ(o−トリル)ホスフィン113gを得た。このものの純度は99.9%であり、収率は74.3%であった。
【0059】
実施例3「トリ−o−トリル−ホスフィンの製法」
実施例2のグリニャール試薬をデカンテーションした残りのグリニャール試薬とマグネシウムが入っている2000ml容量の四つ口フラスコに、改めてマグネシウム36.5g(1.5mol)を加え、ジエチルエーテルがゆるやかに還流する内温を保ちながら、o−ブロモトルエン257.9g(1.5mol)をジエチルエーテル1205gに溶解した溶液を滴下ロートによって3時間で滴下し、滴下終了後、同温度で2時間攪拌を続け、反応を完結した。反応完結後、静置し余剰のマグネシウムを沈降させた後、十分窒素置換した、攪拌装置とジムロート冷却管、温度計をつけた3000ml容量の四つ口フラスコに、上澄み液1500g(グリニャール試薬として1.50mol相当量)をデカンテーションした。この中に、ジエチルエーテルがゆるやかに還流する内温を保ちながら、トリメチルホスファイト62.0g(0.5mol)をジエチルエーテル100mlに溶解した溶液を滴下ロートによって2時間で滴下し、滴下終了後、同温度で1時間攪拌を続け、反応を完結した。次いで、5%希硫酸800mlを加え、無機副生物を溶解して分液によって除去し、更に水洗後、溶媒を常圧蒸留によって留去した。留去後の内容物にジエチルエ−テル350mlを加え加熱し、完全に溶解したことを確認後、再度冷却し晶析させた。内温0℃から10℃で5時間攪拌し、十分に結晶を析出させた後、上澄みをデカンテーションによって除去し、残った結晶と少量の母液を合わせて、0.1Torrの減圧下、190℃で単蒸留を行い、精製したトリ(o−トリル)ホスフィン115gを得た。このものの純度は99.9%であり、収率は75.7%であった。
【0060】
比較例1「トリス(4−フルオロフェニル)ホスフィンの比較製法」
実施例1と同様に合成した後、再結晶のみによってトリス(4−フルオロフェニル)ホスフィン139gを得た。このものの純度は98.3%であり、収率は87.8%であった。
【0061】
比較例2「トリス(4−フルオロフェニル)ホスフィンの比較製法」
実施例1と同様に合成した後、反応溶媒の留去後に再結晶を行わずに、引き続き1.0Torrの減圧下、170℃から175℃で単蒸留を行い、トリフェニルホスフィン144gを得た。このものの純度は98.5%であり、収率は90.8%であった。
【0062】
比較例3「トリ−o−トリル−ホスフィンの比較製法」
実施例2と同様に合成した後、再結晶のみによってトリ(o−トリル)ホスフィン118gを得た。このものの純度は98.6%であり、収率は77.7%であった。
【0063】
比較例4「トリ−o−トリル−ホスフィンの比較製法」
実施例2と同様に合成した後、反応溶媒の留去後に再結晶を行わずに、引き続き0.1Torrの減圧下、190℃で単蒸留を行い、トリ(o−トリル)ホスフィン122gを得た。このものの純度は97.8%であり、収率は80.1%であった。
【0064】
比較例5「トリ−o−トリル−ホスフィンの比較製法」
実施例3と同様に合成した後、再結晶のみによってトリ(o−トリル)ホスフィン120gを得た。このものの純度は98.5%であり、収率は78.9%であった。
【0065】
比較例6「トリ−o−トリル−ホスフィンの比較製法」
実施例3と同様に合成した後、反応溶媒の留去後に再結晶を行わずに、引き続き0.1Torrの減圧下、190℃で単蒸留を行い、トリ(o−トリル)ホスフィン122gを得た。このものの純度は97.4%であり、収率は80.1%であった。
【0066】
各々の比較例と実施例で得られた化合物の評価分析結果を表1および表2に示した。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【発明の効果】
上記したように本発明のトリアリールホスフィンの製造方法によると、高純度かつ不快なホスフィン臭のない一般式(1)のトリアリールホスフィンが得られる。
【発明が属する技術分野】
本発明は、オキソ法反応やカップリング反応、オレフィン重合などの遷移金属触媒配位子用途、あるいは封止材用エポキシ樹脂硬化触媒などに用いられるトリアリールホスフィンを高純度で工業的に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
トリアリールホスフィンの合成方法としては次の式(i)で表される方法が知られている。
PX3+3RMgX→R3P (i)
[Xはハロゲン、Rはアルキル基またはアリール基を示す。]
【0003】
すなわち、ハロゲン化リンと対応するグリニャール試薬を反応させて目的物を合成し、この生成物を蒸留または結晶化によって、目的とするトリアリールホスフィンを単離する方法が知られている(G.M. Kosolapoff “Organophosphorous compounds” John Wiley & Sons、Inc.、(1958)、第16頁)。
【0004】
しかしながら、前記の方法において、蒸留により目的とするトリアリールホスフィンを単離しようとする場合、高沸点であるために減圧下に蒸留することが必須となる。そして、このような減圧下の蒸留では、精留によっても不純物の完全な除去は困難であり、かつ、前記(i)の反応副生物である(R)2POH、(R)3PO、(R)2P(O)OR、(R)2PP(R)2などの分解により、(R)2PHが発生したり、酸価が低下しにくいという欠点がある(Rは一般式(i)に対応したもの)。
【0005】
また、前述の反応方法(i)によって結晶化によりトリアリールホスフィンを単離した場合、(R)3POなどの副生不純物の除去には効果があるが、得られる結晶は色調も悪く、微量不純物として原料由来のハロゲンや硫黄の除去が不完全となる。
【0006】
オキソ反応などの連続反応装置においてトリアリールホスフィンを触媒として使用する場合、不純物としての塩素や硫黄化合物は触媒毒として活性を低下させたり、製造装置を傷める原因となる。遷移金属触媒配位子として使用する場合でも、医薬や電子材料分野においては微量混入不純物が製品の性能に影響を及ぼす可能性があり、それゆえ、不純物を含まない高純度品が要求される。
【0007】
さらには、いずれの方法においても一般にホスフィン臭と呼ばれる特有の不快臭気が残り、取り扱い、作業衛生の面からもホスフィン臭のない方が望ましい。
【0008】
また、従来法で得られるトリアリールホスフィンは、保管中に不純物の影響によりブロック状に固化しやすく、取り扱いにくいという欠点も持っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の方法の欠点を克服した、高純度なトリアリールホスフィンの工業的製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した。その結果、一般式(2)のグリニャール試薬と一般式(3)で表されるリン化合物を反応させて一般式(1)で表されるトリアリールホスフィンを製造した後に、適当な溶媒で再結晶による精製を行い、次いで蒸留することで高純度かつ不快なホスフィン臭のないトリアリールホスフィンが得られることを見出した。
【0011】
また、このようにして得られたトリアリールホスフィンは長期保管してもブロック状に固化しないことがわかった。
【0012】
【化2】
(式中、X1はハロゲン原子を示し、X2はハロゲン原子、アルコキシ基またはアリールオキシ基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示し、nが2以上のときは、Rは同一でも相異なってもよく、X1、X2およびRがハロゲン原子を示すときは、互いに同一または相異なっていてもよい。)
【0013】
上記した一般式(1)において、Rは、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基、ハロゲン原子である。これらのアルキル基、アルコキシ基、ハロアルキル基のアルキル基としては、特に限定されないが、一般的にはC1〜 4のアルキル基、例えばメチル基、エチル基。n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、などが挙げられる。またハロゲン原子としてはF、Cl、Brである。
【0014】
このような一般式(1)の化合物の例としては、具体的には、トリ−p−トリルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−2,3−キシリルホスフィン、トリ−2,4−キシリルホスフィン、トリ−2,5−キシリルホスフィン、トリ−2,6−キシリル−ホスフィン、トリ−3,4−キシリルホスフィン、トリ−3,5−キシリルホスフィン、トリメシチルホスフィン、トリス(p−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(m−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(o−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−トリフルオロメチルフェニル)ホスフィン、トリス(p−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(m−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(o−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(p−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(m−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(o−クロロフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィン、などが挙げられる。
【0015】
上記の一般式(2)のグリニャール試薬において、X1のハロゲンとしては、具体的には、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。
【0016】
また、上記の一般式(3)において、X2がハロゲンである場合、具体的には、塩素、臭素、ヨウ素などが挙げられる。そしてこれらのものは、具体的には、三塩化リン、三臭化リン、三ヨウ化リンなどである。
【0017】
また、一般式(3)中でX2がアルコキシ基である場合、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、iso−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、ベンジルオキシ基などが挙げられる。そして、これらのものは、例えばトリメチルホスファイト、トリエチルホスファイト、トリ−n−プロピルホスファイト、トリ−iso−プロピルホスファイト、トリ−n−ブチルホスファイト、トリ−iso−ブチルホスファイト、トリ−sec−ブチルホスファイト、トリ−tert−ブチルホスファイト、トリ−n−ヘキシルホスファイト、トリ−n−オクチルホスファイト、トリベンジルホスファイト、などが挙げられる。
【0018】
またX2がアリールオキシ基である場合、具体的には、フェノキシ基、メチルフェノキシ基、ジメチルフェノキシ基、などが挙げられる。そして、これらのものは、例えば、トリフェニルホスファイト、トリ−トリルホスファイト、トリ−キシリルホスファイト、などである。
【0019】
本発明で使用される再結晶溶媒としては、目的とする一般式(1)のトリアリールホスフィンに対して適当な温度−溶解度曲線を持つ溶媒であれば特に限定されないが、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、などが使用できる。
【0020】
炭化水素系溶媒としては、具体的には、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、などの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン、などの芳香族炭化水素、などが挙げられる。
【0021】
エ−テル系溶媒としては、具体的には、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル、などが挙げられる。
【0022】
アルコール系溶媒としては、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、n−ヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、などが挙げられる。
【0023】
また、ケトン系溶媒としては、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、などが挙げられる。
【0024】
これらの溶媒は一種類のみを用いてもよく、二種類以上を併用してもよい。
【0025】
本発明における蒸留としては、バッチ式単蒸留や連続式フラッシュ蒸留、精留塔による蒸留などの、いずれの蒸留方法を選択してもよいが、特にバッチ式単蒸留や連続式フラッシュ蒸留といった簡易な蒸留によっても十分な精製効果が得られることが特徴である。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明は次のように実施される。まず第一に、本発明の方法で用いられるグリニャール試薬(2)は、エーテル系溶媒中、またはエーテル系溶媒と炭化水素系溶媒との混合液中、一般式(2)に対応するアリールハライドと金属マグネシウムとを反応させて製造することができる。
【0027】
この反応では、アリールハライドに対して当モルより過剰の金属マグネシウムを用いることで、アリールハライドを完全に反応せしめ消失させることが、目的物である一般式(1)のトリアリールホスフィンをよい品質かつ高収率で得るうえで重要である。
【0028】
また、上記の方法でグリニャール試薬を調製後は、そのまま次の反応に用いてもよいが、グリニャール試薬の上澄み液をデカンテーションなどの方法により分取し、次の反応に用いることで、残存マグネシウムとリン化合物の接触を防止することが高純度品等を製造するうえで有利となる。
【0029】
そして、デカンテーションにより残ったグリニャール試薬反応液中に、新たに次の回分のアリールハライドと金属マグネシウムを反応させてグリニャール試薬を調製することができる。
【0030】
この反応で用いられるエーテル系溶媒としては、具体的には、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル、などが挙げられる。これらのエーテル系溶媒は一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0031】
また、炭化水素系溶媒としては、具体的には、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素、などが挙げられる。これらの炭化水素系溶媒は一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0032】
本発明では、この反応で得られるグリニャール試薬(2)を、不活性溶媒溶液としてそのまま一般式(3)で表されるリン化合物との反応に用いることができる。
【0033】
本発明において、前記の方法で調製したグリニャール試薬(2)とリン化合物(3)を不活性溶媒中で反応させることにより、一般式(1)で表されるトリアリールホスフィンが得られる。この反応の不活性溶媒は、グリニャール試薬の調製に用いたものと同一かまたは異なったものであってもよい。
【0034】
この反応で用いられる不活性溶媒は、反応原料および反応生成物に対して不活性であれば特に限定されないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタンなどの炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒、およびこれらの混合溶媒などを挙げることができる。
【0035】
グリニャール試薬(2)およびリン化合物(3)と、不活性溶媒との混合順序は特に限定されないが、例えば下記方法によって好適に行なうことができる。
【0036】
すなわち、(a)方法としては、グリニャール試薬(2)の不活性溶媒溶液を−70℃から150℃、好ましくは0℃から100℃の温度に保ち、攪拌しながら、リン化合物(3)を単独あるいは不活性溶媒に希釈して滴下すると、グリニャール試薬(2)およびリン化合物(3)が、不活性溶媒中で接触して反応する。
【0037】
(b)方法としては、この反応においてリン化合物(3)中にグリニャール試薬(2)を滴下して反応させる方法、(c)方法としては、不活性溶媒中にグリニャール試薬(2)およびリン化合物(3)を同時に滴下することのいずれの方法によっても反応を行うことができる。
【0038】
これらの(a)〜(c)の方法では一般式のアリール基の種類により、適宜変更して有利な方法を選択すればよいが、例えばアリール基が無置換のフェニル基あるいはこれと類似化合物の場合は、(a)方法、すなわち、グリニャール試薬(2)にリン化合物(3)を滴下することが、高収率、高純度の目的物を得るためには好都合である。
【0039】
これらの方法では、(a)〜(c)のいずれの方法で反応させたとしても、グリニャール試薬(2)およびリン化合物(3)の混合終了後、さらに1〜2時間かけて、適当な温度を維持して熟成させることにより、反応を完結させることが好ましい。
【0040】
この反応では、副生物としてハロゲン化マグネシウムなどのマグネシウム化合物が生成するが、濾過あるいは水洗等により容易に除去することができる。
【0041】
得られたトリアリールホスフィン(1)の反応混合物からの分離は、加水分解、抽出、洗浄、再結晶および蒸留などの処理を適宜組み合わせ、例えば下記方法により、効率よく行うことができる。
【0042】
まず、トリアリールホスフィン(1)を含む反応混合物を希硫酸、希塩酸等の無機酸で洗浄し、無機不純物を除去する。次いで、蒸留により溶媒を留去して粗製のトリアリールホスフィン(1)を得た後に、これに再結晶溶媒を適量加える。
【0043】
再結晶溶媒としては炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒などが使用できる。
【0044】
炭化水素系溶媒としては、具体的には、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素、などが挙げられる。
【0045】
エ−テル系溶媒としては、具体的には、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジイソアミルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどの鎖状エーテル;テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサンなどの環状エーテル、などが挙げられる。
【0046】
アルコール系溶媒としては、具体的には、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、n−ヘキサノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、などが挙げられる。
【0047】
ケトン系溶媒としては、具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、などが挙げられる。これらの溶媒は一種類のみを用いてもよく、二種類以上を併用してもよい。これらの再結晶溶媒は、一般式(1)のトリアリールホスフィンの種類により適宜選択すればよいが、アリール基が無置換のフェニル基あるいはこれと類似化合物の場合は、アルコール類を用いるのが好ましい。
【0048】
粗製のトリアリールホスフィン(1)に上記した再結晶溶媒を加えた後に、40℃から150℃、好ましくは60℃から120℃に加熱してトリアリールホスフィン(1)を完全に溶解し、その後40℃以下、さらに好ましくは30℃以下に冷却し、晶析させたトリアリールホスフィン(1)を濾過するか、あるいはデカンテーションによって再結晶溶媒から容易に分離することができる。
【0049】
続いて、得られたトリアリールホスフィン(1)を減圧下蒸留し、高純度な目的化合物を得ることができる。
【0050】
本発明の蒸留は、0.001Torrから100Torr、好ましくは0.001Torrから20Torrの減圧下で行われ、蒸留温度は通常80℃から300℃、好ましくは100℃から250℃の範囲である。
【0051】
本発明における蒸留としては、バッチ式単蒸留や連続式フラッシュ蒸留、多段式精留塔による蒸留などのいずれの蒸留方法を選択することができるが、特にバッチ式単蒸留や連続式フラッシュ蒸留といった簡易な蒸留装置によっても十分な精製効果が得られる。
【0052】
【実施例】
以下に実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、これらの実施例により、本発明は何ら限定されるものではなく、実施例1〜3に示したと同様な方法により、一般式(1)の具体例として前述した、種々のトリアリールホスフィン類、例えばトリ−p−トリルホスフィン、トリ−m−トリルホスフィン、トリ−o−トリルホスフィン、トリ−2,3−キシリルホスフィン、トリ−2,4−キシリルホスフィン、トリ−2,5−キシリルホスフィン、トリ−2,6−キシリル−ホスフィン、トリ−3,4−キシリルホスフィン、トリ−3,5−キシリルホスフィン、トリメシチルホスフィン、トリス(p−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(m−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(o−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−トリフルオロメチルフェニル)ホスフィン、トリス(p−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(m−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(o−フルオロフェニル)ホスフィン、トリス(p−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(m−クロロフェニル)ホスフィン、トリス(o−クロロフェニル)ホスフィン、トリフェニルホスフィンなどにも適用して、高純度で目的物を製造することができる。
【0053】
また、この反応では、必要により実施例1〜3に示した反応溶媒、再結晶溶媒などを前述したごとくの種々のものに変えて実施することにより、本発明の目的を達成することができる。
【0054】
以下の実施例において、生成物の同定はガスクロマトグラフィーのリテンションタイムを標準品と比較することで行い、純度測定は、ガスクロマトグラフィーによる面積百分率法でその組成比を求めることによって行なった。全塩素量および全硫黄量は三菱化学株式会社製の全塩素硫黄燃焼装置(TOX−100)による電量滴定によって求めた。
【0055】
また、酸価は水酸化カリウム−エタノール溶液による酸塩基滴定によって求めた。また、色調は10%トルエン溶液をAPHA標準液と比較して求めた。
【0056】
また、収率は、得られたトリアリールホスフィンの重量からモル数を算出し、使用した原料リン化合物の使用モル数に対する比(百分率)で算出した。また、蒸留収率は、蒸留後の目的物の重量の蒸留前の目的化合物の重量に対する比(百分率)で算出した。
【0057】
実施例1「トリス(4−フルオロフェニル)ホスフィンの製法」
攪拌装置とジムロート冷却管、温度計をつけた2000ml容量の四つ口フラスコを十分窒素置換し、マグネシウム38.4g(1.58mol)とテトラヒドロフラン50mlを入れた後に、ヨウ素を少量加えて攪拌し、マグネシウムを活性化した。次いで、内温が65℃から70℃になるように調節しながら、4−フルオロ−クロロベンゼン206.3g(1.58mol)をテトラヒドロフラン713gとベンゼン713gに溶解した溶液を滴下ロートによって3時間で滴下し、滴下終了後、同温度で2時間攪拌を続け反応を完結した。反応完結後、温度計をつけた3000ml容量の四つ口フラスコに、上澄み液を全量デカンテーションした。この中に、50℃から60℃になるように内温を保ちながら、三塩化リン68.8g(0.5mol)をテトラヒドロフラン50mlとベンゼン50mlに溶解した溶液を滴下ロートによって2時間で滴下し、滴下終了後、同温度で1時間攪拌を続け反応を完結した。次いで、5%希硫酸800mlを加え、無機副生物を溶解して分液によって除去し、さらに水洗後、溶媒を減圧蒸留によって留去した。留去後の内容物にメタノ−ル800mlを加え加熱し、完全に溶解したことを確認後、再度冷却し晶析させた。内温20℃から30℃で5時間攪拌し、十分に結晶を析出させた後、濾過によって結晶を取り出した。次いで得られた結晶を1.0Torrの減圧下、170℃から175℃で単蒸留を行い、精製したトリス(4−フルオロフェニル)ホスフィン133gを得た。このものの純度は99.9%であり、収率は84.0%であった。
【0058】
実施例2「トリ−o−トリル−ホスフィンの製法」
攪拌装置とジムロート冷却管、温度計をつけた2000ml容量の四つ口フラスコを十分窒素置換し、マグネシウム44.2g(1.82mol)とジエチルエーテル50mlを入れた後に、二臭化エタンを少量加えて攪拌し、マグネシウムを活性化した。次いで、ジエチルエーテルがゆるやかに還流する内温を保ちながら、o−ブロモトルエン283.6g(1.65mol)をジエチルエーテル1326gに溶解した溶液を滴下ロートによって3時間で滴下し、滴下終了後、同温度で2時間攪拌を続け、反応を完結した。反応完結後、静置し余剰のマグネシウムを沈降させた後、十分窒素置換した、攪拌装置とジムロート冷却管、温度計をつけた3000ml容量の四つ口フラスコに、上澄み液1500g(グリニャール試薬として1.50mol相当量)をデカンテーションした。この中に、ジエチルエーテルがゆるやかに還流する内温を保ちながら、三塩化リン68.8g(0.5mol)をジエチルエーテル100mlに溶解した溶液を滴下ロートによって2時間で滴下し、滴下終了後、同温度で1時間攪拌を続け反応を完結した。次いで、内容物を濾過し、無機副生物を除去した後に濾液を5%希硫酸500mlで洗浄、更に水洗後、溶媒を常圧蒸留によって留去した。留去後の内容物にジエチルエ−テル350mlを加え加熱し、完全に溶解したことを確認後、再度冷却し晶析させた。内温0℃から10℃で5時間攪拌し、十分に結晶を析出させた後、上澄みをデカンテーションによって除去し、残った結晶と少量の母液を合わせて、0.1Torrの減圧下、190℃で単蒸留を行い、精製したトリ(o−トリル)ホスフィン113gを得た。このものの純度は99.9%であり、収率は74.3%であった。
【0059】
実施例3「トリ−o−トリル−ホスフィンの製法」
実施例2のグリニャール試薬をデカンテーションした残りのグリニャール試薬とマグネシウムが入っている2000ml容量の四つ口フラスコに、改めてマグネシウム36.5g(1.5mol)を加え、ジエチルエーテルがゆるやかに還流する内温を保ちながら、o−ブロモトルエン257.9g(1.5mol)をジエチルエーテル1205gに溶解した溶液を滴下ロートによって3時間で滴下し、滴下終了後、同温度で2時間攪拌を続け、反応を完結した。反応完結後、静置し余剰のマグネシウムを沈降させた後、十分窒素置換した、攪拌装置とジムロート冷却管、温度計をつけた3000ml容量の四つ口フラスコに、上澄み液1500g(グリニャール試薬として1.50mol相当量)をデカンテーションした。この中に、ジエチルエーテルがゆるやかに還流する内温を保ちながら、トリメチルホスファイト62.0g(0.5mol)をジエチルエーテル100mlに溶解した溶液を滴下ロートによって2時間で滴下し、滴下終了後、同温度で1時間攪拌を続け、反応を完結した。次いで、5%希硫酸800mlを加え、無機副生物を溶解して分液によって除去し、更に水洗後、溶媒を常圧蒸留によって留去した。留去後の内容物にジエチルエ−テル350mlを加え加熱し、完全に溶解したことを確認後、再度冷却し晶析させた。内温0℃から10℃で5時間攪拌し、十分に結晶を析出させた後、上澄みをデカンテーションによって除去し、残った結晶と少量の母液を合わせて、0.1Torrの減圧下、190℃で単蒸留を行い、精製したトリ(o−トリル)ホスフィン115gを得た。このものの純度は99.9%であり、収率は75.7%であった。
【0060】
比較例1「トリス(4−フルオロフェニル)ホスフィンの比較製法」
実施例1と同様に合成した後、再結晶のみによってトリス(4−フルオロフェニル)ホスフィン139gを得た。このものの純度は98.3%であり、収率は87.8%であった。
【0061】
比較例2「トリス(4−フルオロフェニル)ホスフィンの比較製法」
実施例1と同様に合成した後、反応溶媒の留去後に再結晶を行わずに、引き続き1.0Torrの減圧下、170℃から175℃で単蒸留を行い、トリフェニルホスフィン144gを得た。このものの純度は98.5%であり、収率は90.8%であった。
【0062】
比較例3「トリ−o−トリル−ホスフィンの比較製法」
実施例2と同様に合成した後、再結晶のみによってトリ(o−トリル)ホスフィン118gを得た。このものの純度は98.6%であり、収率は77.7%であった。
【0063】
比較例4「トリ−o−トリル−ホスフィンの比較製法」
実施例2と同様に合成した後、反応溶媒の留去後に再結晶を行わずに、引き続き0.1Torrの減圧下、190℃で単蒸留を行い、トリ(o−トリル)ホスフィン122gを得た。このものの純度は97.8%であり、収率は80.1%であった。
【0064】
比較例5「トリ−o−トリル−ホスフィンの比較製法」
実施例3と同様に合成した後、再結晶のみによってトリ(o−トリル)ホスフィン120gを得た。このものの純度は98.5%であり、収率は78.9%であった。
【0065】
比較例6「トリ−o−トリル−ホスフィンの比較製法」
実施例3と同様に合成した後、反応溶媒の留去後に再結晶を行わずに、引き続き0.1Torrの減圧下、190℃で単蒸留を行い、トリ(o−トリル)ホスフィン122gを得た。このものの純度は97.4%であり、収率は80.1%であった。
【0066】
各々の比較例と実施例で得られた化合物の評価分析結果を表1および表2に示した。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【発明の効果】
上記したように本発明のトリアリールホスフィンの製造方法によると、高純度かつ不快なホスフィン臭のない一般式(1)のトリアリールホスフィンが得られる。
Claims (2)
- 一般式(2)のグリニャール試薬と一般式(3)で表されるリン化合物を反応させて一般式(1)で表されるトリアリールホスフィンを製造し、これを再結晶溶媒により再結晶精製し、続いて蒸留精製することを特徴とする、高純度な一般式(1)のトリアリールホスフィンの工業的な製造法。
(式中、X1はハロゲン原子を示し、X2はハロゲン原子、アルコキシ基またはアリールオキシ基を示し、Rは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示し、nが2以上のときは、Rは同一でも相異なってもよく、X1、X2およびRがハロゲン原子を示すときは、互いに同一または相異なっていてもよい。) - 再結晶溶媒が炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒の一種または二種以上を併用することを特徴とする、請求項1に記載の一般式(1)のトリアリールホスフィンの工業的な製造法。
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2002
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