JP2003321398A - 多糖類複合体及びその製造方法 - Google Patents
多糖類複合体及びその製造方法Info
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Abstract
体親和性に優れ、化学構造が明確な構成単糖よりなる多
糖類材料から形成されたポリイオンコンプレックスに、
薬剤成分を担持させた多糖類複合体、及びその、水系で
の安全性の高い簡便な製造方法を提供することにある。
ポリイオンコンプレックスを形成するアニオン性のカル
ボキシル基、およびカチオン性のアミノ基の制御が可能
で、薬剤の放出速度及び担体自体の物性もコントロール
し易い多糖類複合体、およびその製造方法を提供するこ
とにある。 【解決手段】 酸化により多糖類のピラノース環の6位
にカルボキシル基又はその塩を導入した酸化多糖類とキ
トサン、及び少なくとも1種類以上の薬剤成分からなる
ことを特徴とする多糖類複合体。
Description
和性に優れる天然物由来の多糖類に、薬剤成分を担持さ
せた多糖類複合体に関するものであり、また、水系での
簡便な製造方法に関するものである。
剤の薬効を十分に発揮し、副作用を抑えるために、薬剤
を特定の部位にて必要な時間、有効量を放出するシステ
ムに対する要求は極めて高い。従来から、薬剤成分を担
体に担持させる様々な試みが成されている。
るだけではなく、生分解性や生体親和性等が要求され
る。この担体として、ポリカチオン性物質とポリアニオ
ン性物質からなるポリイオンコンプレックス材料は、水
系で容易に調製できて、水に不溶な物質が得られること
から、従来から様々な提案がなされている(特開平6−
100468号公報、特開平7−33682号公報、特
開11−130697号公報、特開2002−638号
公報等)。例えば、天然物であるヒアルロン酸やコンド
ロイチン、キチン、キトサン、アルギン酸ナトリウム、
ペクチン、デキストラン等の多糖類、及びカルボキシメ
チルセルロース等の多等類誘導体、またゼラチンやポリ
アミノ酸及びポリペプチド及びタンパク質、さらにはポ
リアクリル酸等の合成高分子を利用したポリイオンコン
プレックスがある。
ン性基或いはアニオン性基のコントロールが可能で、様
々な物性のポリイオンコンプレックスを調製し易い反
面、生分解性や生体親和性に乏しく、適用範囲が限定さ
れる。また生分解性や、生体親和性に優れる天然材料
も、タンパク質材料はヒトや動物由来のウイルス感染の
危険性があり、また、天然多糖類は、天然物故にカチオ
ン性、或いはアニオン性の官能基のコントロールはでき
ず、多様な要求物性に対応するポリイオンコンプレック
スを形成することが難しいという欠点を有する。さらに
カルボキシメチルセルロース等の従来の多糖類誘導体で
は、置換度はコントロールできても、分子内、或いは分
子間での置換基分布がバラバラであり、生体内での分解
や代謝の機序が明確ではないという問題点を有してい
た。
ルス感染等の危険性が無く、生分解性、生体親和性に優
れ、化学構造が明確な構成単糖よりなる多糖類材料から
形成されたポリイオンコンプレックスに、薬剤成分を担
持させた多糖類複合体、及びその、水系での安全性の高
い簡便な製造方法を提供することにある。さらに本発明
の目的は、ポリイオンコンプレックスを形成するアニオ
ン性のカルボキシル基、およびカチオン性のアミノ基の
制御が可能で、薬剤の放出速度及び担体自体の物性もコ
ントロールし易い多糖類複合体、およびその製造方法を
提供することにある。
により多糖類のピラノース環の6位にカルボキシル基又
はその塩を導入した酸化多糖類とキトサン、及び少なく
とも1種類以上の薬剤成分からなることを特徴とする多
糖類複合体である。
キトサンによりポリイオンコンプレックス構造を形成さ
れていることを特徴とする請求項1に記載の多糖類複合
体である。
に溶解又は分散させた多糖類を水系で、N−オキシル化
合物の触媒の存在下、酸化剤を用いて酸化する方法によ
り得られ、かつ多糖類のピラノース環中6位の1級水酸
基が、選択的に酸化されてなることを特徴とする請求項
1または2に記載の多糖類複合体である。
その構成単糖であるグルコサミンとN−アセチルグルコ
サミンの比率が、45:55から55:45の範囲にあ
ることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の
多糖類複合体である。
成分であることを特徴とする請求項1から4のいずれか
に記載の多糖類複合体である。
薬、抗菌剤、防カビ剤、防虫剤、芳香剤のいずれかであ
ることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の
多糖類複合体である。
の薬剤成分を溶解または分散させた水溶液中に、多糖類
のピラノース環の6位にカルボキシル基又はその塩を導
入した酸化多糖類とキトサンを添加することにより、ポ
リイオンコンプレックスを形成させて水不溶化するとと
もに、前記薬剤成分を包含させてなることを特徴とする
多糖類複合体の製造方法である。
の6位にカルボキシル基又はその塩を導入した酸化多糖
類とキトサンと少なくとも1種類以上の薬剤成分を、共
に溶解又は分散させた水溶液を、酸又はアルカリで中和
処理することにより、酸化多糖類とキトサンのポリイオ
ンコンプレックスを形成させて水不溶化するとともに、
前記薬剤成分を包含させてなることを特徴とする多糖類
複合体の製造方法である。
の6位にカルボキシル基又はその塩を導入した酸化多糖
類及びキトサンを溶解又は分散させた水溶液を予め別々
に調製しておき、その一方或いは双方、或いは両水溶液
とは別に、少なくとも1種類以上の薬剤成分を溶解或い
は分散させ、各水溶液を混合することでポリイオンコン
プレックスを形成させて水不溶化するとともに、前記薬
剤成分を包含させてなることを特徴とする多糖類複合体
の製造方法である。
水に溶解又は分散させた多糖類を水系で、N−オキシル
化合物の触媒の存在下、酸化剤を用いて酸化する方法に
より得られ、かつ天然多糖類のピラノース環中6位の1
級水酸基を選択的に酸化されてなることを特徴とする請
求項7から9のいずれかに記載の多糖類複合体の製造方
法である。
て、その構成単糖であるグルコサミンとN−アセチルグ
ルコサミンの比率が、45:55から55:45の範囲
にあることを特徴とする請求項7から10のいずれかに
記載の多糖類複合体の製造方法である。
薬成分であることを特徴とする請求項7から11のいず
れかに記載の多糖類複合体の製造方法である。
薬、抗菌剤、防カビ剤、防虫剤、芳香剤のいずれかであ
ることを特徴とする請求項7から11のいずれかに記載
の多糖類複合体の製造方法である。
本発明の多糖類複合体は、選択性の高い酸化方法により
多糖類のピラノース環の6位にカルボキシル基又はその
塩を導入した酸化多糖類をポリアニオン成分とし、構成
単糖であるN−アセチルグルコサミンとグルコサミンの
比率をコントロールしたキトサンをポリカチオン成分と
して、両者のポリイオンコンプレックスを形成して、少
なくとも1種類以上の薬剤成分を包含させてなることを
特徴とするものである。
ックスを形成するためのポリアニオン成分となる酸化多
糖類について説明する。本発明に用いられる酸化多糖類
は、天然多糖類のピラノース環の6位を選択的に酸化
し、カルボキシル基またはその塩を導入したウロン酸構
造を有する多糖類である。原料の天然多糖類としては、
その種類、由来などは特に限定されるものではないが、
ほとんど単一の構成単糖が直鎖状に連なったセルロー
ス、キチン、デンプン等は、原料の調達、酸化処理の容
易さ、また酸化により生成するウロン酸の安全性の観点
から、特に好ましい。
キシメチル化など多糖類への誘導体化によるカルボキシ
ル基の導入とは異なり、1つのピラノース環内に1つだ
け6位に選択的にカルボキシル基が導入され、分子間、
分子内での分布が均一であり、且つ、水酸基へエステル
結合またはエーテル結合により置換基を導入するもので
はない為、ポリイオンコンプレックスを形成する際の立
体障害による影響が少ない。また、生体内外で分解され
た後の置換基の影響がない。例えばセルロースが酸化さ
れたものはセロウロン酸と呼ばれ、グルクロン酸がβ−
1,4結合で連なっている。デンプンが酸化されたもの
はアミロウロン酸と呼ばれ、グルクロン酸がα−1,4
結合で連なっている。キチンが酸化されたものはキトウ
ロン酸または6−オキシキチンと呼ばれ、N−アセチル
グルコサミノウロン酸(N−アセチルグルコサミンの6
位炭素がカルボキシル基になったもの)がβ−1,4結
合で連なっている。
ン酸などウロン酸類は存在するが、主にヘテロ多糖類が
多く、天然物故に糖残基の分布や導入される側鎖の影響
など、制御不能な部分が多く、本発明のポリアニオン成
分としては好ましくない。本発明に用いられるポリアニ
オン成分は、酸化度を制御してウロン酸の割合をコント
ロールした酸化多糖類であることが一つの特徴である。
方法について述べる。本発明における酸化方法はN−オ
キシル化合物などの触媒の存在下で、水に溶解又は分散
させた多糖類を水系で処理することを特徴とするもの
で、多糖類のピラノース環の6位を選択的に酸化して、
カルボキシル基又はその塩を導入することができる。
物(オキソアンモニウム塩)の存在下、酸化剤を用い
て、原料の多糖類を酸化することにより得ることができ
る。N−オキシル化合物としては、2,2,6,6−テ
トラメチル−1−ピペリジン−N−オキシル(以下TE
MPOと称する)などが挙げられる。この酸化方法で
は、酸化の程度に応じて、カルボキシル基を均一かつ効
率よく導入できる。N−オキシル化合物は触媒としての
量で済み、例えば、多糖類の構成単糖のモル数に対し、
10ppm〜5%あれば充分であるが、0.05%から
3%が好ましい。
酸,亜ハロゲン酸や過ハロゲン酸又はそれらの塩、ハロ
ゲン酸化物、窒素酸化物、過酸化物など、目的の酸化反
応を推進し得る酸化剤であれば、いずれの酸化剤も使用
できる。
との共存下で酸化反応を行うと、温和な条件下でも酸化
反応を円滑に進行させることができ、カルボキシル基の
導入効率を大きく改善できる。この臭化物又はヨウ化物
の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択でき、例
えば、多糖類の構成単糖のモル数に対し0〜100%で
ある。しかし、反応効率の点から、1〜50%が好まし
い。
えばN−オキシル化合物にはTEMPOを用い、臭化ナ
トリウムの存在下、酸化剤として次亜塩素酸ナトリウム
を用いて行うのが特に好ましい。
の選択性を上げ、副反応を抑える目的で、反応温度は室
温以下、より好ましくは系内を5℃以下で反応させるこ
とが望ましい。さらに、反応中は系内をアルカリ性に保
つことが好ましい。この時のpHは9〜13、より好ま
しくはpH10〜12に保つとよい。
つ際に添加されるアルカリの量により酸化度を制御でき
ることを特徴としている。糖残基1モルに対し、添加す
るアルカリが1モルであると、全ての糖残基中6位の一
級水酸基がカルボキシル基にまで酸化される。従って、
アルカリや前記酸化剤の添加量を少なくして、カルボキ
シル基の導入量を少なくすれば、ポリイオンコンプレッ
クスを形成する際の酸化多糖類とキトサンとの接点が少
なくなり、多糖類複合体の物性を制御することが可能で
ある。
合、酸化効率が悪くなるが、それぞれの溶解し得る溶媒
に一旦溶解させ、再生処理を施すことで、酸化効率を改
善することができる。
は、ナトリウム塩など塩で存在する方が安定であり、こ
れらの酸化多糖類の塩は水溶性が高い。またこの酸化多
糖類塩の水溶液に塩酸などの酸を添加するか、イオン交
換樹脂で処理することにより、脱塩したCOOH型の酸
化多糖類を得ることができる。特に、前記したアミロウ
ロン酸、及びキトウロン酸(または6−オキシキチン)
は、COOH型でも水溶性を示す。
レックスを形成するためのポリカチオン成分となるキト
サンについて説明する。N−アセチルグルコサミンと、
グルコサミンがβ−1、4グリコシド結合した多糖で、
一般にグルコサミンの割合が高いものをキトサン、N−
アセチルグルコサミンの割合が高いものをキチンとい
う。キチンは蟹やエビの骨格物質として、また菌類など
の細胞壁に存在し、脱灰、除タンパク、脂質および色素
の除去などの精製工程を経て得られるものであり、キト
サンはこれらの工程と同時か、或いは上記工程で得られ
たキチンを、さらに酸やアルカリで加水分解して脱アセ
チル化処理することにより得られるのが一般的である。
また、構成単糖であるN−アセチルグルコサミンとグル
コサミンは生体内にも存在し、生体内外において容易に
分解し、その安全性は高いと言える。
記した一般的なキトサンが適用可能であり、原料や精製
方法、重合度等については特に限定されるものではな
い。また、構成単糖中のグルコサミンの割合は20から
100%であることが望ましい。グルコサミンはカチオ
ン性の遊離のアミノ基を有するため、この割合は本発明
の多糖類複合体の物性を制御する上で重要な因子となる
ものである。
の割合、つまりN−アセチル基とアミノ基の割合は、酸
やアルカリでの加水分解による脱アセチル化や、逆に無
水酢酸などを用いたN−アセチル化の手法により制御可
能である。脱アセチル化反応においては加水分解の反応
時間により、N−アセチル化反応においては試薬の添加
量により、アミノ基の割合を制御できる。
形成して溶解するが、中性からアルカリ性では水不溶で
ある。しかしグルコサミンとN−アセチルグルコサミン
の比率が、45:55から55:45の範囲では幅広い
pH領域で水に可溶であることが知られている。この水
溶性キトサンを調製する場合は、均一系でのN−アセチ
ル化或いは脱アセチル化を行うことが重要となる。
水に可溶なため、酸性溶液ではもちろん、前記ウロン酸
塩のアルカリ性を示す水溶液中でも溶解し、アルカリ性
水溶液でもウロン酸とキトサンの均一な分布の複合体を
製造することができる。
水に溶解させたものと、ウロン酸のCOOH型を用いて
ポリイオンコンプレックスを形成させた複合体は、対イ
オンの除去作業を必要とせず、工程を短縮できるととも
に、生体内における塩の影響もない。
セチルグルコサミンの比率は、一般に脱アセチル化度或
いはN−アセチル化度((N−アセチル化度(%))=
100%−(脱アセチル化度(%)))と呼ばれるが、
コロイド滴定や、KBr錠剤法による赤外分光法(I
R)、或いは酸性溶液に溶解して核磁気共鳴分光法(N
MR)などにより求めることができる。
は、本発明のポリイオンコンプレックスに担持させ得る
ものであれば、種類や形態は、特に限定されるものでは
ないが、医薬、農薬、抗菌剤、防カビ剤、防虫剤、芳香
剤等の薬剤成分が好ましく用いられる。これらの薬剤成
分は1種類を単独で或いは2種類以上を組み合わせて用
いることが可能である。
んかん薬、睡眠鎮静薬、解熱鎮痛薬、興奮薬、覚醒薬、
鎮暈薬、中枢神経用薬、骨格筋弛緩薬、自律神経薬、自
律神経遮断薬、末梢神経系用薬、眼科用薬、感覚器官用
薬、強心薬、不整脈用薬、利尿薬、血圧降下薬、血管補
強薬、血管収縮薬、血管拡張薬、動脈硬化用薬、循環器
官用薬、呼吸促進薬、鎮咳去痰薬、呼吸器官用薬、消化
性潰瘍用薬、健胃消化薬、制酸剤、下剤、利胆薬、消化
器官用薬、ホルモン薬、尿路消毒剤、子宮収縮薬、泌尿
生殖器官用薬、肛門用薬、ビタミン、滋養強壮薬、血液
及び体液用薬、肝臓疾患用薬、解毒薬、習慣性中毒用
薬、痛風治療薬、酵素製剤、糖尿病用薬、細胞賦活用
薬、腫瘍用薬、抗生物質、化学療法薬、関節炎治療薬等
が挙げられる。
系、有機フッ素系、有機塩素系、カルバメート系、抗生
物質などの殺虫剤や殺菌剤、および土壌改質剤等が挙げ
られる。また抗菌、防カビ剤としては、有機系、無機
系、天然系のものが例示できる。
糖類、キトサン、薬剤成分の3成分を必須成分として、
その他に、複合体の物性を調整するための成分や、薬効
を調整するための成分や、薬剤の放出を調整する成分
や、ポリイオンコンプレックスを形成する際に二次的に
生成する成分等を含んでいても構わない。また上記の必
須3成分も、それぞれ1種類或いは2種類以上を組み合
わせて用いても構わない。さらに各成分の混合比も、ポ
リイオンコンプレックスを形成する範囲であれば特に限
定されず、要求物性に合わせて調整されるべきものであ
る。
サンは分子レベルで複合化させる為にも、適した溶媒で
溶解させてポリイオンコンプレックスを形成させること
が好ましい。本発明では特に水を媒体として用いるのが
好ましく、必要に応じてアルコールやアセトンなどの有
機溶媒を添加することもできる。また溶液中の酸化多糖
類或いはキトサン或いは薬剤の濃度もこれらの複合体が
形成する範囲にあれば特に限定されるものではなく、複
合体の要求特性に応じて選択できるものである。以下に
本発明の多糖類複合体のポリイオンコンプレックスを形
成する方法を例示する。
分散させた水溶液に、前記酸化多糖類又はその塩の粉末
或いは水溶液と、前記キトサン又はその塩の粉末或いは
水溶液を添加すると、酸化多糖類とキトサンはポリイオ
ンコンプレックスを形成して水に不溶化する。この際予
め溶液中に存在した薬剤成分は多糖類複合体中に取り込
まれ、薬剤成分を包含した本発明の多糖類複合体が得ら
れる。必要に応じて、水洗処理を施せば、対イオン同士
の塩を除去することができる。また均一な多糖類複合体
を得るためには十分に攪拌しながら混合することが好ま
しい。
類と前記キトサン及び薬剤成分を共に溶解又は分散させ
た酸性又はアルカリ性の溶液を調製し、よく攪拌しなが
ら酸又はアルカリで中和処理することにより、酸化多糖
類とキトサンのポリイオンコンプレックスを形成させて
水不溶化するとともに、薬剤成分を包含させて本発明の
多糖類複合体を得ることができる。必要に応じて、水洗
することで中和により生じた塩を除去することが可能で
ある。また中和の手法は特に限定されるものではなく、
複合体の要求特性に応じて選択できる。
為、酸性の溶液にも溶解する。従ってキトサンの酸性水
溶液に粉末、或いは水溶液で酸化多糖類を添加して溶解
させると、両多糖類を溶解した酸性水溶液を調製でき
る。また逆に、脱アセチル化度が45から55%の水溶
性キトサンは幅広いpH領域で水に溶解するため、酸化
多糖類のアルカリ性の水溶液に粉末、或いは水溶液で水
溶性キトサンを添加して溶解させると、両多糖類を溶解
したアルカリ性水溶液を調製できる。従って添加する薬
剤成分の特性に合わせて、酸性とアルカリ性の液性を選
択することも可能である。
カチオン性、アニオン性の両多糖類が均一に分散した溶
液からポリイオンコンプレックスを形成する為に、含ま
れる多糖類の分布がより均一な複合体となる。さらにこ
の多糖類複合体はポーラスな構造を有する為に水に膨潤
させたときの引張り伸びが大きいなどの特徴を有する。
前記キトサンを溶解又は分散させた水溶液を予め別々に
調製しておき、各々の水溶液を混合することでポリイオ
ンコンプレックスを形成することを特徴とするものであ
る。この際、薬剤成分は両多糖類溶液の一方或いは双
方、或いは両水溶液とは別に調製しておいて、混合する
ことにより、薬剤成分を包含した多糖類複合体を得るこ
とができる。
5から55%の水溶性キトサンを、酸化多糖類として予
め対イオンを除いたCOOH型を用いて、それぞれの水
溶液を混合してポリイオンコンプレックスを形成する
と、対イオン塩の生成がなく、塩の除去作業を必要とせ
ず、また生体内における塩の影響もないため、特に好ま
しい。
のではなく、複合体の要求特性に応じて選択できる。例
えば酸化多糖類或いはキトサンの一方の溶液をキャスト
して乾燥皮膜を形成してから、その上にもう一方の溶液
をキャストしてその界面にポリイオンコンプレックスを
形成する等の手法も適用できる。
造方法を詳しく説明したが、さらに、前記酸化多糖類と
前記キトサンからポリイオンコンプレックスを形成させ
てから、薬剤溶液を塗布、薬剤溶液に浸漬、或いは薬剤
成分を貼り合わせたりすることで多糖類複合体に薬剤成
分を担持させても構わない。
乾燥させることもできる。乾燥後の複合体は水に溶解し
ないが膨潤する為、乾燥させた複合体を水などの溶媒で
膨潤させて形状を変化させたり、貼り合わせたり、積層
したりすることも可能である。 また多糖類複合体の形
状としては、スポンジ状、板状、フィルム状、顆粒状、
繊維状、ゲル状、フレーク状、パウダー状など任意に選
定できる。
は、例えば図1に示すように酸化多糖類由来のCOO-
とキトサン由来のNH3+によりイオンコンプレックス構
造が形成された多糖類複合体のマトリックス中に薬剤成
分を包含しているものである。本発明の多糖類複合体
は、天然多糖類と生体適合性の高いウロン酸類と、N−
アセチルグルコサミン及びグルコサミンから成り、容易
に生分解或いは代謝されるため、経口投与の医薬品、経
皮吸収用の医薬品、及び外科手術等で生体内にて利用さ
れる医療用材料、および農薬、食品、化粧品等として利
用できる。また、本発明の多糖類複合体は、多糖類をN
−オキシル化合物触媒の存在下で酸化した、位置選択性
が高く、酸化度の制御も容易な酸化多糖類と、脱アセチ
ル化度の容易なキトサンからなり、ポリイオンコンプレ
ックスを形成するカルボキシル基とアミノ基を制御でき
ることから、薬剤の担持性能や放出特性、および多糖類
複合体の物理的特性等をコントロールしやすく、様々な
要求特性に対応することが可能となる。また、このよう
な特性から、ドラッグデリバリーシステムへの適用も可
能である。
明する。
製)原料のデンプンは市販のコンスターチを用いた。デ
ンプン5gを水100mlに加熱溶解させ、冷却してお
く。このデンプン溶液に、TEMPO0.1g、臭化ナ
トリウム1.25gを溶解させた水溶液を加えた。次
に、反応系を冷却し、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(C
l=5%)50gを添加し、酸化反応を開始した。反応
温度は常に5℃以下に維持した。反応中は系内のpHが
低下するが、0.5N−NaOH水溶液を逐次添加し、
pH10.75に調整した。そして6位の1級水酸基の
全モル数に対し、100%のモル数に対応するアルカリ
添加量に達した時点で、エタノールを添加し、反応を停
止させ、水:アルコール=2:8よりなる溶液により充
分洗浄した後、アセトンで脱水し、40℃で減圧乾燥さ
せ、白い粉末状の酸化度100%の酸化デンプン(アミ
ロウロン酸ナトリウム塩)を得た(図2)。
製)原料のセルロースは市販の再生セルロースを用い
た。セルロース5gを水350mlに懸濁させた。この
セルロース溶液に、TEMPO0.1g、臭化ナトリウ
ム1.25gを溶解させた水溶液を加えた。次に、反応
系を冷却し、次亜塩素酸ナトリウム水溶液(Cl=5
%)50gを添加し、酸化反応を開始した。反応温度は
常に5℃以下に維持した。反応中は系内のpHが低下す
るが、0.5N−NaOH水溶液を逐次添加し、pH1
0.75に調整した。そして6位の1級水酸基の全モル
数に対し、100%のモル数に対応するアルカリ添加量
に達した時点で、エタノールを添加し、反応を停止さ
せ、水:アルコール=2:8よりなる溶液により充分洗
浄した後、アセトンで脱水し、40℃で減圧乾燥させ、
白い粉末状の酸化度100%の酸化セルロース(セロウ
ロン酸ナトリウム塩)を得た(図3)。
製)次亜塩素酸ナトリウム水溶液を30gにする以外は
酸化セルロースの調製1と同様の調整を繰り返し、酸化
反応を開始した。pH維持の為に添加した0.5N−N
aOH水溶液が37ml(グルコース残基のモル数に対
し60mol%の水酸化ナトリウム)に達したところで
反応を停止した。以降酸化セルロースの調製と同様の洗
浄を繰り返し、酸化度60%の酸化セルロース(ナトリ
ウム塩)を得た。
料となるキチンには蟹ガラから脱灰、除タンパク、脂質
および色素の除去などの工程を経て得られた市販のキチ
ンを用いた。キチンを10g、45%水酸化ナトリウム
水溶液150gに浸漬し、室温以下で2時間攪拌した。
これに、砕いた氷を850g、周りを氷水などで冷や
し、攪拌しながら添加した。このアルカリ処理によりキ
チンはほぼ溶解する。塩酸で中和し、十分に水洗した
後、乾燥させないものを試料とした。この5%キチン懸
濁液100gに、TEMPO0.1g、臭化ナトリウム
1.25gを溶解させた水溶液を加え、キチンの固形重
量の全体に対する濃度が約2wt%になるよう調製し
た。次に、反応系を冷却し、次亜塩素酸ナトリウム水溶
液(Cl=5%)35gを添加し、酸化反応を開始し
た。反応温度は常に5℃以下に維持した。反応中は系内
のpHが低下するが、0.5N−NaOH水溶液を逐次
添加し、pH10.75に調整した。そして6位の1級
水酸基の全モル数に対し、100%のモル数に対応する
アルカリ添加量に達した時点で、エタノールを添加し、
反応を停止させ、水:アルコール=2:8よりなる溶液
により充分洗浄した後、アセトンで脱水し、40℃で減
圧乾燥させ、白い粉末状の酸化度100%の酸化キチン
(キトウロン酸ナトリウム塩)を得た(図4)。
酸化多糖類はナトリウム塩として単離される。この粉末
をそれぞれ2%水溶液とし、塩酸を用いてpHを1に調
製した。過剰のエタノールで沈殿濾過、水:アセトン=
1:7よりなる溶液により充分脱塩した後、アセトンで
脱水し、40℃で減圧乾燥させ、上記したそれぞれの酸
化多糖類(アミウロン酸、セロウロン酸、酸化度60%
の酸化セルロース、キトウロン酸)のCOOH型を得
た。
ル化度100%のキトサン5gを10%酢酸95gに溶
解し、メタノール500gで希釈し、攪拌しながら無水
酢酸0.95gを加え、室温で15時間攪拌した。2N
−NaOH水溶液を加えて中和するとフレークが析出す
るので、これを濾過し、メタノール及び水:アセトン=
1:7よりなる溶液により充分に洗浄した後、アセトン
で脱水し、40℃で減圧乾燥させて、フレーク状のN−
アセチル化度30%のキトサンを得た(図5)。
アセチル化度100%のキトサン5gを10%酢酸95
gに溶解し、メタノール500gで希釈し、攪拌しなが
ら無水酢酸1.59gを加え、室温で15時間攪拌し
た。2N−NaOH水溶液を加えて中和するとフレーク
が析出するので、これを濾過し、メタノール及び水:ア
セトン=1:7よりなる溶液により充分に洗浄した後、
アセトンで脱水し、40℃で減圧乾燥させて、フレーク
状のN−アセチル化度50%のキトサンを得た(図6、
図7)。このキトサンは水溶性であり、1wt%の水溶
液でpH8.2であった。さらに酸やアルカリを加えて
pHを変動させても溶解していた。
ル化度100%のキトサン5gを10%酢酸95gに溶
解し、メタノール500gで希釈し、攪拌しながら無水
酢酸1.90gを加えると1時間程でゲル化したが、そ
のまま室温で15時間静置した。2N−NaOH水溶液
を加えて中和して濾過し、メタノール及び水:アセトン
=1:7よりなる溶液により充分に洗浄した後、アセト
ンで脱水し、40℃で減圧乾燥させて、フレーク状のN
−アセチル化度60%のキトサンを得た(図8)。
N−アセチル化キトサン、および微結晶セルロース粉
末、さらに置換度0.7のカルボキシメチルセルロース
ナトリウム塩について、下記の方法にて、土壌中の好気
性微生物による生分解性を評価した。結果を図9に示
す。カルボキシルメチルセルロースナトリウム塩が殆ど
分解しないのに対して、本発明の原料となる酸化多糖類
およびキトサンは、ほぼセルロースと同様に分解するこ
とが分かる。
微生物酸化分解測定装置(MODA)を用い、試験土壌
として、水分60%に調整した標準コンポスト(八幡物
産(株)製 YK−2)250ccと、水分18%に調
整した海砂250ccを混合したものを用いた。試料1
0gを試験土壌と均一に混合して、カラム状の反応筒に
充填し、反応筒内の温度を35℃で一定に保持した。さ
らに反応筒下方より水蒸気を飽和した脱炭酸空気を40
ml/分で通気し、反応筒上部からはガス漏れなく配管
されて、アンモニアガスを除くために硫酸水浴中を通
り、水分を除くためにシリカゲルと塩化カルシウムを充
填した吸湿筒を通り、さらにソーダタルク及びソーダラ
イムを充填した吸収筒に導かれる。試料が好気的に生分
解して発生する二酸化炭素は全て、吸収筒に吸収される
ため、吸収筒の重量変化から生分解により発生した二酸
化炭素量を定量できるものである。なお試料を入れない
試験土壌のみの空試験を同時に行い、空試験で発生した
二酸化炭素量を差し引いて、分解により発生した二酸化
炭素量を求めた。試料10g中の炭素含量から理論的に
発生する二酸化炭素量を算出し、理論量に対する発生二
酸化炭素量の割合を生分解度として、図9に示した。
セチル化度50%の水溶性キトサンの1wt%水溶液1
00mlに、L−アスコルビン酸200mgを溶解し
た。この溶液に、製造例5で作成したアミロウロン酸の
COOH型の2wt%水溶液50mlを攪拌しながら混
合すると、ゲルが生成し、実施例1の多糖類複合体を得
た。上澄み液をサンプリングし、上澄み液中のアスコル
ビン酸濃度をインドフェノール法により測定したとこ
ろ、0.001%であり、添加したアスコルビン酸の大
半が多糖類複合体中に取り込まれたことが確認された。
なおこの多糖類複合体は、酸性及びアルカリ性の水溶液
中では完全に溶解した。
チル化度30%のキトサン3gと、製造例1で作成した
アミロウロン酸ナトリウム塩2gを、0.1N−塩酸溶
液100mlに溶解した。この溶液にd−リモネン10
0mgを加えて攪拌し、溶液中に分散させた。その後
0.2N−NaOH水溶液を加えてpH7に調整し、ゲ
ルを生成させ、実施例2の多糖類複合体を得た。ここで
上澄み液中に分散したリモネンの油滴は大幅に減少して
おり、大半が多糖類複合体中に取り込まれたことが確認
された。また多糖類複合体を取出し、ガラス瓶に入れ、
蓋をせずに放置したが、1ヶ月後でも柑橘系の香気が確
認できた。
20mgを酢酸エチル0.5mlに溶解して、精製水1
00mlに分散させた。この分散液に攪拌しながら、製
造例10で作成したN−アセチル化度50%の水溶性キ
トサン2gと、製造例8で作成したキトウロン酸のCO
OH型1gを添加して、ゲルを生成させ、実施例3の多
糖類複合体を得た。上澄み液上に浮く酢酸エチル溶液量
は大幅に減少しており、添加したアレスリンの大半は多
糖類複合体中に取り込まれたことが確認された。
0.5%スラリー100mlに攪拌しながら、製造例1
1で作成したN−アセチル化度60%のキトサン2.5
gと、製造例7で作成した酸化度60%の酸化セルロー
スのCOOH型1gを添加して、ゲルを生成させ、実施
例4の多糖類複合体を得た。上澄み液の濁度は低下し、
銀ゼオライトの大半が多糖類複合体中に取り込まれたこ
とが確認された。
のキトサン3gと製造例4で作成したキトウロン酸アト
リウム塩2gを0.1N−塩酸溶液100mlに溶解し
た。殺虫剤成分であるアレスリン20mgを酢酸エチル
1mlに溶解して、前記酸化多糖類、キトサン溶液中に
分散させた。さらに0.2N−NaOH水溶液を加えて
pH7に調整し、ゲルを生成させ、実施例5の多糖類複
合体を得た。上澄み液上に浮く酢酸エチル溶液量は大幅
に減少しており、添加したアレスリンの大半は多糖類複
合体中に取り込まれたことが確認された。
セチル化度50%の水溶性キトサンの1wt%水溶液5
0mlをキャストし、乾燥させて厚さ50μmのフィル
ムを得た。その上にL−アスコルビン酸の5wt%水溶
液1mlをキャストし、続けて、製造例8で作成したキ
トウロン酸のCOOH型の2.5wt%水溶液10ml
をキャストし、乾燥させ実施例6の多糖類複合体フィル
ムを得た。得られたフィルムは塩化ナトリウムや酢酸ナ
トリウムなどの塩が存在せず、片側最表面は殆どキトサ
ンからなり、反対側最表面は殆どウロン酸からなるL−
アスコルビン酸を包含した複合体フィルムが得られた。
この多糖類複合体フィルムは、水に膨潤するものの溶解
はせず、酸、アルカリで完全に溶解した。
品、化粧品分野で有用な、医薬成分や農薬成分、抗菌
剤、防カビ剤、殺虫剤、芳香剤成分等を、担持させた水
不溶性の多糖類複合体を簡便な方法で容易かつ安価に得
ることができる。また本発明の多糖類複合体は、天然多
糖類と化学構造が制御されたウロン酸構造を有する酸化
多糖類と、N−アセチルグルコサミン及びグルコサミン
よりなるキトサンからなるポリイオンコンプレックスで
あるため、容易に生分解し、生体親和性が高いことか
ら、経口投与の医薬品、経皮吸収用の医薬品、及び外科
手術等で生体内にて利用される医療用材料、および農
薬、食品、化粧品等として利用できる。さらに本発明で
は、従来の天然物材料からなるポリイオンコンプレック
スと違い、ポリイオンコンプレックスを形成するカルボ
キシル基とアミノ基を制御できることから、構造が明確
で安全性が高く、また薬剤の担持性能や放出特性、およ
び多糖類複合体の物理的特性等をコントロールしやす
く、様々な要求特性に対応することが可能となる。さら
に本発明によれば、COOH型の酸化多糖類とアセチル
化率を制御した水溶性キトサンを用いることで、中性領
域での薬剤成分を包含した複合化が可能であり、酸やア
ルカリによる中和処理を必要とせず、塩の影響をなくす
ことも可能で、且つ酸性、アルカリ性の両領域で完全に
水溶性となる複合体を得ることができる。
造式である。
重水に溶解して測定した 13C−NMRスペクトルと原料
のデンプンを重水に溶解して測定した13C−NMRスペ
クトルである。
水に溶解して測定した13C−NMRのスペクトルであ
る。
水に溶解して測定した13C−NMRのスペクトルであ
る。
を塩化重水素酸重水溶液に溶解して測定した1H−NM
Rスペクトルである。
を塩化重水素酸重水溶液に溶解して測定した1H−NM
Rスペクトルである。
を重水に溶解して測定した1H−NMRスペクトルであ
る。
を塩化重水素酸重水溶液に溶解して測定した1H−NM
Rスペクトルである。
試験例1に従い測定した生分解度を示すグラフである。
Claims (13)
- 【請求項1】酸化により多糖類のピラノース環の6位に
カルボキシル基又はその塩を導入した酸化多糖類とキト
サン、及び少なくとも1種類以上の薬剤成分からなるこ
とを特徴とする多糖類複合体。 - 【請求項2】前記酸化多糖類と前記キトサンによりポリ
イオンコンプレックス構造を形成されていることを特徴
とする請求項1に記載の多糖類複合体。 - 【請求項3】前記酸化多糖類が、水に溶解又は分散させ
た多糖類を水系で、N−オキシル化合物の触媒の存在
下、酸化剤を用いて酸化する方法により得られ、かつ多
糖類のピラノース環中6位の1級水酸基が、選択的に酸
化されてなることを特徴とする請求項1または2に記載
の多糖類複合体。 - 【請求項4】前記キトサンとして、その構成単糖である
グルコサミンとN−アセチルグルコサミンの比率が、4
5:55から55:45の範囲にあることを特徴とする
請求項1から3のいずれかに記載の多糖類複合体。 - 【請求項5】前記薬剤成分が、医薬成分であることを特
徴とする請求項1から4のいずれかに記載の多糖類複合
体。 - 【請求項6】前記薬剤成分が、農薬、抗菌剤、防カビ
剤、防虫剤、芳香剤のいずれかであることを特徴とする
請求項1から4のいずれかに記載の多糖類複合体。 - 【請求項7】少なくとも1種類以上の薬剤成分を溶解ま
たは分散させた水溶液中に、多糖類のピラノース環の6
位にカルボキシル基又はその塩を導入した酸化多糖類と
キトサンを添加することにより、ポリイオンコンプレッ
クスを形成させて水不溶化するとともに、前記薬剤成分
を包含させてなることを特徴とする多糖類複合体の製造
方法。 - 【請求項8】多糖類のピラノース環の6位にカルボキシ
ル基又はその塩を導入した酸化多糖類とキトサンと少な
くとも1種類以上の薬剤成分を、共に溶解又は分散させ
た水溶液を、酸又はアルカリで中和処理することによ
り、酸化多糖類とキトサンのポリイオンコンプレックス
を形成させて水不溶化するとともに、前記薬剤成分を包
含させてなることを特徴とする多糖類複合体の製造方
法。 - 【請求項9】多糖類のピラノース環の6位にカルボキシ
ル基又はその塩を導入した酸化多糖類及びキトサンを溶
解又は分散させた水溶液を予め別々に調製しておき、そ
の一方或いは双方、或いは両水溶液とは別に、少なくと
も1種類以上の薬剤成分を溶解或いは分散させ、各水溶
液を混合することでポリイオンコンプレックスを形成さ
せて水不溶化するとともに、前記薬剤成分を包含させて
なることを特徴とする多糖類複合体の製造方法。 - 【請求項10】前記酸化多糖類が、水に溶解又は分散さ
せた多糖類を水系で、N−オキシル化合物の触媒の存在
下、酸化剤を用いて酸化する方法により得られ、かつ天
然多糖類のピラノース環中6位の1級水酸基を選択的に
酸化されてなることを特徴とする請求項7から9のいず
れかに記載の多糖類複合体の製造方法。 - 【請求項11】前記キトサンとして、その構成単糖であ
るグルコサミンとN−アセチルグルコサミンの比率が、
45:55から55:45の範囲にあることを特徴とす
る請求項7から10のいずれかに記載の多糖類複合体の
製造方法。 - 【請求項12】前記薬剤成分が、医薬成分であることを
特徴とする請求項7から11のいずれかに記載の多糖類
複合体の製造方法。 - 【請求項13】前記薬剤成分が、農薬、抗菌剤、防カビ
剤、防虫剤、芳香剤のいずれかであることを特徴とする
請求項7から11のいずれかに記載の多糖類複合体の製
造方法。
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