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JP2003211608A - 包装用ポリエステルフィルム - Google Patents

包装用ポリエステルフィルム

Info

Publication number
JP2003211608A
JP2003211608A JP2002012698A JP2002012698A JP2003211608A JP 2003211608 A JP2003211608 A JP 2003211608A JP 2002012698 A JP2002012698 A JP 2002012698A JP 2002012698 A JP2002012698 A JP 2002012698A JP 2003211608 A JP2003211608 A JP 2003211608A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
less
polyester
component
mol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002012698A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Furuya
幸治 古谷
Shunsuke Okuyama
俊介 奥山
Koji Kubo
耕司 久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Film Solutions Ltd
Original Assignee
Teijin DuPont Films Japan Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin DuPont Films Japan Ltd filed Critical Teijin DuPont Films Japan Ltd
Priority to JP2002012698A priority Critical patent/JP2003211608A/ja
Publication of JP2003211608A publication Critical patent/JP2003211608A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 密着性、オリゴマー封止性、耐削れ性、そし
てガスバリア性に優れた包装用フィルムを得る。 【解決手段】 連続製膜法により製造された、2層以上
の多層構造からなるニ軸配向積層ポリエステルフィルム
である。フィルム表面の中心線平均粗さ(Ra)が少な
くともフィルム片面では1nm以上8nm以下であり、
かつフィルム両面の平均では2nm以上20nm以下で
ある。さらに、フィルムを180℃から220℃まで連
続的に加熱したとき、連続製膜方向と垂直方向のフィル
ムの寸法変化速度が、常に−0.05%/℃以上0.1
0%/℃未満である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は包装用ポリエステル
フィルムに関する。更に詳しくは金属や金属酸化物との
密着性に優れ、ガスバリア性を必要とする包装用材料に
有用なポリエステルフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフィルム、特にポリエチレ
ンテレフタレートフィルムは、その機械強度、熱寸法安
定性等の利点から、多くの軟包装用フィルムの構成体と
して用いられている。その中で、食品や薬品は、酸素や
水蒸気によって腐敗や変質が促進されるため、長期保管
するためには外気からの酸素や水蒸気の侵入を遮断する
効果を持った、いわゆるガスバリア性に優れた材料で包
装を行う必要がある。ガスバリア性に優れたフィルムと
してポリ塩化ビニリデンやエチレンビニルアルコール共
重合体を積層したものが知られており、また、金属や金
属酸化物を高分子フィルム基材上に形成したものが知ら
れている。例えば、酸化アルミニウムをポリエステルフ
ィルム上に形成したものが特公昭62−179935号
公報により知られている。
【0003】しかし、ポリ塩化ビニリデンやエチレンビ
ニルアルコール共重合体を積層したものでは耐熱性が乏
しく、レトルト処理などの高温湿熱処理によりガスバリ
ア性が劣化する課題を有する。更に、ポリ塩化ビニリデ
ンは焼却時に塩素ガスの発生があり、地球環境への影響
が懸念されている。
【0004】一方、金属または金属酸化物膜をポリエス
テルフィルム上に形成したフィルムのガスバリア性能
は、ポリエステルフィルムそのものの性能よりも格段に
良化するが、金属または金属酸化物膜をポリエステルフ
ィルム上に形成したフィルムのガスバリア性に関して、
詳細な理論的解析が十分になされておらず、本分野での
更なるガスバリア性能の向上を目的とした検討が行われ
ている。例えば、基材となるポリエステルフィルムの組
成や構成については特開平10−315420号公報等
で提案がなされている。
【0005】さらに、金属酸化物をポリエステルフィル
ム上に形成する場合、熱処理によって表面に析出する低
分子化合物やオリゴマーを低減するとガスバリア性が良
好になることが特開2000−108285号公報によ
り知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基材と
してポリエステルフィルムを用いると、一般的にポリエ
ステルフィルムは金属酸化物との接着性に乏しく、界面
における剥離を生じ、ガスバリア性が劣化する課題を有
する。
【0007】特開平11−198326号公報、特開平
11−198327号公報、特開平11−334010
号公報には、ポリエステルフィルムに易接着性皮膜を有
するポリエステルフィルムが提案されているが、特に要
求性能の厳しい用途ではオリゴマー封止性に劣るために
金属酸化物蒸着後のガスバリア性が不十分であったり、
またフィルム製造工程や加工工程での耐削れ性が劣るた
めに易接着性皮膜に欠陥が生じたり、基材と金属酸化物
蒸着膜との界面の剥離が生じるため、金属酸化物蒸着後
のガスバリア性が低下することが課題となっていた。
【0008】本発明は上記課題を解決して、金属や金属
酸化物との密着性に優れ、なおかつ金属や金属酸化物蒸
着後のガスバリア性に優れる包装用ポリエステルフィル
ムを得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の包装用ポリエス
テルフィルムは、連続製膜法により製造された、2層以
上の多層構造からなるニ軸配向積層ポリエステルフィル
ムであって、フィルム表面の中心線平均粗さ(Ra)が
少なくともフィルム片面では1nm以上8nm以下、か
つフィルム両面の平均では2nm以上20nm以下であ
り、フィルムを180℃から220℃まで連続的に加熱
したとき、連続製膜方向と垂直方向のフィルムの寸法変
化速度が、常に−0.05%/℃以上0.10%/℃未
満であることを特徴とする。
【0010】<ポリエステルフィルム>本発明において
ポリエステルフィルムを構成するポリエステルは、ジカ
ルボン酸成分とグリコール成分とからなる線状飽和ポリ
エステルである。このジカルボン酸成分としてはテレフ
タル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、4,4’−ジフェニル
ジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカ
ルボン酸等を例示することができる。これらのジカルボ
ン酸成分のうち、フィルムの機械的性質の点からテレフ
タル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が特に好まし
い。
【0011】グリコール成分としてはエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、
シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール
などを例示しうる。これらのグリコール成分のうち、フ
ィルムの剛直性の点からエチレングリコール、1,3−
プロパンジオールが特に好ましい。
【0012】本発明におけるポリエステルは、第3成分
として上記ジカルボン酸成分あるいはグリコール成分を
共重合したコポリエステルであってもよく、三官能以上
の多価カルボン酸成分あるいはポリオール成分を、得ら
れるポリエステルが実質的に線状となる範囲(例えば5
モル%以下)で少量共重合したポリエステルであっても
よい。
【0013】上記ポリエステルの中で特に好ましいポリ
エステルは主にエチレンテレフタレート単位からなり、
40重量%未満、さらに好ましくは35重量%未満、特
に好ましくは30重量%未満のエチレン−2,6−ナフ
タレート単位および/またはトリメチレンテレフタレー
ト単位および/またはトリメチレン−2,6−ナフタレ
ート単位を含む共重合ポリマー又はポリマーの混合物か
ら成るものである。
【0014】本発明におけるポリエステルは従来公知の
方法で作ることができる。例えばジカルボン酸とグリコ
ールの反応で直接低重合度ポリエステルを得る方法や、
ジカルボン酸の低級アルキルエステルとグリコールとを
従来公知のエステル交換触媒である、例えばナトリウ
ム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、スト
ロンチウム、チタン、ジルコニウム、マンガン、コバル
トを含む化合物の一種または二種以上を用いて反応させ
た後、重合触媒の存在下で重合が行なわれる。
【0015】重合触媒としては三酸化アンチモン、五酸
化アンチモンのようなアンチモン化合物、二酸化ゲルマ
ニウムで代表されるようなゲルマニウム化合物、テトラ
エチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラ
フェニルチタネートまたはこれらの部分加水分解物、蓚
酸チタニルアンモニウム、蓚酸チタニルカリウム、チタ
ントリスアセチルアセトネートのようなチタン化合物が
挙げられる。
【0016】エステル交換反応を経由して重合を行う場
合は、重合反応前にエステル交換触媒を失活させる目的
で、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリ−n−ブチルホスフェート、正リン酸等のリン
化合物が添加される。その際にリン元素としてのポリエ
チレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート中の含
有量は、20重量ppm以上100重量ppm以下であ
ることが、ポリエステルの熱安定性の点から好ましい。
【0017】なお、ポリエステルは溶融重合後これをチ
ップ化し、加熱減圧下または窒素などの不活性気流中に
おいて固相重合することもできる。
【0018】かかるポリエステルの固有粘度(オルトク
ロロフェノール中、35℃)が0.45dl/g以上、
さらに好ましくは0.47dl/g以上、特に好ましく
は0.50dl/g以上であるとフィルムの剛性が高い
などの機械的特性が良好となるため好ましい。
【0019】本発明のフィルムに用いるポリエステルの
重縮合金属触媒残渣は150重量ppm未満であり、か
つアンチモンが触媒として用いられている場合はアンチ
モンの量が全酸成分1mol当たり10mmol%以下
であると、フィルムの透明性が高くなり好ましい。
【0020】本発明においてニ軸配向ポリエステルフィ
ルムの厚みは、1μm以上500μm以下が好ましい。
1μm以下ではフィルムを製膜する際に切断が多発して
好ましくない。また、500μm以上となるとフィルム
に腰がありすぎ、製膜性が劣る傾向が見られるので好ま
しくない。そしてより好ましくは5μm以上、特に好ま
しくは9μm以上350μm以下である。
【0021】前記ポリエステルフィルムは共押出し法等
による2層以上の多層構造からなり、その後のフィルム
のハンドリングにおいて層間での剥離が起こらなければ
多層構造を形成する手段は限定されるものではない。
【0022】<添加剤>本発明のポリエステルフィルム
には添加剤、例えば滑剤、安定剤、色相調整剤等を含有
させることができる。フィルムの製造時、加工時、使用
時の走行性やハンドリング性を向上させる目的でフィル
ムに滑り性を付与するための滑剤として、無機粒子、有
機粒子、架橋高分子粒子などの不活性微粒子を少割合含
有させることが好ましい。
【0023】無機粒子としては、炭酸カルシウム、多孔
質シリカ、球状シリカ、カオリン、タルク、炭酸マグネ
シウム、炭酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、リン酸リチウム、リン酸カルシウム、リン酸マグネ
シウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、
酸化ジルコニウム、フッ化リチウム等を挙げることがで
きる。
【0024】有機塩粒子としては、蓚酸カルシウムやカ
ルシウム、バリウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム等
のテレフタル酸塩などが挙げられる。
【0025】架橋高分子粒子としては、ジビニルベンゼ
ン、スチレン、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸
もしくはメタクリル酸のビニル系モノマーの単独または
共重合体等が挙げられ、この他、ポリテトラフルオロエ
チレン、シリコーン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、熱硬
化エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化性尿
素樹脂、熱硬化性フェノール樹脂などの有機微粒子も用
いられる。
【0026】本発明の包装用ポリエステルフィルムに
は、上記の例示の中で多孔質シリカ粒子、球状シリカ粒
子、カオリン粒子、酸化アルミニウム粒子、あるいはシ
リコーン樹脂粒子を含有することが特に好ましい。
【0027】これら滑剤の粒子径は平均粒径が0.05
μm以上5μm以下である。平均粒子径としてさらに好
ましくは0.07μm以上4μm以下であり、0.1μ
m以上3μm以下が特に好ましい。0.05μm未満で
は滑り性改善効果が小さいため添加濃度を非常に高くす
る必要があり、フィルムの透明性が不十分になるため好
ましくない。また、5μmを超えると粒子の脱落による
フィルム表面の欠陥が増加するので好ましくない。さら
に、本発明の積層ポリエステルフィルムにおいて平滑な
表面性を要求される少なくとも一方の最外層には平均粒
子径として0.05μm以上0.8μm以下、さらに好
ましくは0.05μm以上0.5μm以下の滑剤を添加
することが好ましい。各層の不活性微粒子の添加量は
0.001重量%以上2.0重量%以下、より好ましく
は0.002重量%以上1.0重量%以下であり、0.
004量%以上0.5重量%以下が特に好ましい。0.
001重量%未満では滑り性の改善が不十分であり、2
重量%を超えるとフィルムの透明性が不十分になるため
好ましくない。
【0028】フィルムに添加する不活性微粒子は上記に
例示した中から選ばれた単一成分でもよく、二成分ある
いは三成分以上を含む多成分でもよい。
【0029】なお、フィルムに滑り性を付与させる目的
で積層ポリエステルフィルムの表面に微粒子含有の塗膜
が設けられ、フィルムの走行性やハンドリング性が十分
に確保できる場合には、ポリエステルフィルム内部に滑
剤を添加しなくても良い。
【0030】本発明のポリエステルフィルムは、その用
途に応じて結晶核剤、酸化防止剤、熱安定化剤、易滑
剤、色相調整剤、難燃剤、帯電防止剤、ポリシロキサン
等を配合することができる。
【0031】不活性微粒子やその他の添加剤の添加時期
は、ポリエステルフィルムを製膜するまでの段階であれ
ば特に制限はなく、例えば重合段階で添加してもよく、
また製膜の際に添加してもよい。均一分散の見地から
は、エチレングリコール中に添加して重合時に高濃度添
加し、マスターチップとし、無添加チップで希釈するこ
とが好ましい。
【0032】<表面粗さ>本発明のフィルムの少なくと
も片面の中心線平均粗さ(Ra)は、1nm以上8nm
以下である。これは、より好ましくは1nm以上6nm
以下、特に好ましくは1nm以上4nm以下である。ま
た、フィルム両面の中心線平均粗さの平均((Ra1+
Ra2)/2)は、2nm以上20nm以下である。こ
の両面での平均値は、より好ましくは2nm以上17n
m以下、特に好ましくは2nm以上15nm以下であ
る。
【0033】フィルム表面に塗膜を有するか有さないか
に関わらず、少なくとも片面のRaが1nm未満である
と、フィルム製造工程や加工工程での耐傷性に劣ること
がある。一方、8nmを超えると、透明蒸着層の表面欠
陥が生じやすくなり、ガスバリア性が悪化することがあ
る。また、フィルム両面の中心線平均粗さの平均が2n
m未満であると、フィルムの走行性が悪くなる。一方、
20nmを超えるとフィルムを巻き取った後に、平滑な
面の平坦性が反対面の突起の押し跡等で乱れるために表
面欠陥となる場合がある。
【0034】<寸法変化速度>本発明の二軸配向積層ポ
リエステルフィルムを180℃から220℃まで連続的
に加熱したときの寸法変化速度は、フィルムの連続製膜
方向と垂直な方向すなわち横方向(TD)では、常に−
0.05%/℃以上0.10%/℃未満であり、より好
ましくは−0.04%/℃以上0.10%/℃未満、特
に好ましくは−0.04%/℃以上0.08%/℃未満
である。
【0035】また、フィルムを100℃から190℃ま
で連続的に加熱したときの寸法変化速度は、フィルムの
連続製膜方向すなわち縦方向(MD)では、常に−0.
05%/℃以上0.03%/℃未満であることが好まし
く、−0.04%/℃以上0.02%/℃未満であるこ
とがさらに好ましい。
【0036】この寸法変化速度が上記範囲から外れる
と、ニ軸配向積層ポリエステルフィルム上に金属膜や金
属酸化物膜を形成し、後加工を施した後の包装用フィル
ムのガスバリア性が不足することがある。
【0037】<1%歪み強度>本発明のニ軸配向積層ポ
リエステルフィルムの縦方向(MD)の1%歪み強度
は、40MPa以上であることが好ましく、より好まし
くは42MPa以上、特に45MPa以上であることが
好ましい。縦方向(MD)の1%歪み強度が40MPa
未満であると加工時に縦方向に伸びやすく、フィルム上
に形成した金属膜や金属酸化物膜に歪みを与えることが
ある。また縦方向(MD)の1%歪み強度は65MPa
以下であることがポリエステルフィルムの製造の上で好
ましい。
【0038】<表面と裏面の面配向係数の差の絶対値>
本発明のニ軸配向積層ポリエステルフィルムは、表面と
裏面の面配向係数の差の絶対値が、0.050未満であ
ることが好ましく、さらに好ましくは0.040未満、
特に好ましくは0.035未満である。フィルムの表面
と裏面の面配向係数の差の絶対値が0.050以上であ
ると、積層ポリエステルフィルムの製造においてフィル
ムがカールしたり、フィルム表面にシワ(フルート)が
発生し易くなり好ましくない。さらに、包装用フィルム
の基材として用いた場合の加工工程でフィルムのカール
がより顕著に発生することがある。
【0039】<塗膜>本発明において、上記ポリエステ
ルフィルムの少なくとも片面に設けるオリゴマー封止塗
膜は、アクリル−ポリエステル樹脂からなるバインダー
樹脂と、平均粒径が20nm以上100nm以下の不活
性粒子を固形分として1重量%以上20重量%以下を含
有する塗液を塗布し、乾燥、延伸して設けられる。
【0040】本発明におけるアクリル−ポリエステル樹
脂は、アクリル変性ポリエステル樹脂、ポリエステル変
性アクリル樹脂を包含する意味で用いられており、ポリ
エステル樹脂成分(A)とアクリル樹脂成分(B)とが
互いに結合したものである。この結合は、例えばグラフ
トタイプ、ブロックタイプを包含する。かかるアクリル
−ポリエステル樹脂は、例えばポリエステル樹脂成分の
両端にラジカル開始剤を付加してアクリル単量体の重合
を行わせたり、ポリエステル樹脂成分の側鎖にラジカル
開始剤を付加してアクリル単量体の重合を行わせたり、
あるいはアクリル樹脂成分の側鎖に水酸基を付け、末端
にイソシアネート基やカルボキシル基を有するポリエス
テル樹脂成分と反応させる等によって製造することがで
きる。
【0041】該アクリル−ポリエステルを構成するポリ
エステル樹脂成分(A)は、ジカルボン酸成分とグリコ
ール成分とを構成成分とする線状ポリエステルである。
このジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフ
タル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、
4,4’−ジフェニルジカルボン酸、1,4−シクロヘ
キサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、フェニ
ルインダンジカルボン酸、ダイマー酸等を例示すること
ができる。これらの成分は二種以上を用いることができ
る。更に、これらの成分とともにマレイン酸、フマル
酸、イタコン酸等の如き不飽和多塩基酸やp−ヒドロキ
シ安息香酸、p−(β−ヒドロキシエトキシ)安息香酸
等の如きヒドロキシカルボン酸を少割合用いることがで
きる。不飽和多塩基酸成分やヒドロキシカルボン酸成分
の割合は高々10モル%、好ましくは5モル%以下であ
る。
【0042】また、グリコール成分としては、エチレン
グリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグ
リコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール、キシリレングリコール、ジメチロー
ルプロピオン酸、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、ポリ(エチレンオキシ)グリコール、ポリ(テトラ
メチレンオキシ)グリコール、ビスフェノールAのアル
キレンオキサイド付加物、水添ビスフェノールAのアル
キレンオキサイド付加物などを例示することができる。
これらは二種以上を用いることができる。
【0043】かかるグリコール成分の中でもエチレング
リコール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加
物やポリプロピレンオキサイド付加物、1,4−ブタン
ジオールが好ましく、更に好ましくは、エチレングリコ
ール、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物や
プロピレンオキサイド付加物である。
【0044】また、前記ポリエステル樹脂には、水性液
化を容易にするために、若干量のスルホン酸塩基を有す
る化合物やカルボン酸塩基を有する化合物を共重合させ
ることが可能であり、その方が好ましい。
【0045】このスルホン酸塩基を有する化合物として
は、例えば5−Naスルホイソフタル酸、5−アンモニ
ウムスルホイソフタル酸、4−Naスルホイソフタル
酸、4−メチルアンモニウムスルホイソフタル酸、2−
Naスルホイソフタル酸、5−Kスルホイソフタル酸、
4−Kスルホイソフタル酸、2−Kスルホイソフタル
酸、Naスルホコハク酸等のスルホン酸アルカリ金属塩
系またはスルホン酸アミン塩系化合物等が好ましく例示
することができる。
【0046】このカルボン酸塩基を有する化合物として
は、例えば無水トリメリット酸、トリメリット酸、無水
ピロメリット酸、ピロメリット酸、トリメシン酸、シク
ロブタンテトラカルボン酸、ジメチロールプロピオン酸
等、あるいはこれらのモノアルカリ金属塩等が例示でき
る。なお、遊離カルボキシル基は共重合後にアルカリ金
属化合物やアミン化合物を作用させてカルボン酸塩基と
する。
【0047】また、該アクリル−ポリエステルを構成す
るアクリル樹脂成分(B)はアクリル酸、アクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸ソーダ、アクリル酸アンモニウム、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート、メタクリル酸、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸ソーダ、メタクリル酸アンモニウム、2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート、アクリロニトリル、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールメタクリ
ルアミド等を例示することができる。これらのモノマー
は、例えばスチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、ジビニルベンゼン、スチレンスルホン酸ソー
ダ、ビニルスルホン酸ソーダ、メタリルスルホン酸ソー
ダ等の他の不飽和単量体と併用することもできる。
【0048】該アクリル−ポリエステル樹脂のポリエス
テル樹脂成分/アクリル樹脂成分のモル比は1/9以上
5/5以下が好ましく、より好ましくは2/8以上4/
6以下である。この比が1/9未満であると、塗膜のポ
リエステルフィルムとの密着性が不足し、5/5を超え
ると塗膜の耐削れ性、オリゴマー封止性が劣る。
【0049】前記アクリル−ポリエステル樹脂を構成す
るアクリル樹脂成分は、アルキルメタクリレート成分5
0モル%以上95モル%以下、エポキシ基含有アクリル
系モノマー成分3モル%以上30モル%以下およびアル
キルアクリレート成分3モル%以上30モル%以下から
なる成分を主成分とすることが好ましい。
【0050】前記アクリルメタクリレート成分の割合は
50モル%以上95モル%以下が好ましく、より好まし
くは60モル%以上90モル%以下である。この割合が
50モル%に満たないと、アクリル−ポリエステル樹脂
の重合が難しくなる。一方、96モル%を越えると、エ
ポキシ基含有アクリル系モノマー成分、アルキルアクリ
レート成分の割合が減少し、耐削れ性が悪化する。
【0051】本発明におけるオリゴマー封止性塗膜を形
成させる塗液には、塗膜とポリエステルフィルムとの接
着性を調節するため、上記以外のバインダー樹脂を配合
することができる。かかる樹脂としては、ポリウレタン
樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、ポリエーテル樹脂、
水溶性樹脂等を上げることができる。
【0052】本発明における塗膜には、平均粒径が20
nm以上100nm以下の不活性粒子を、塗液中の固形
分として1重量%以上20重量%以下を含有することが
必用である。不活性粒子としては、例えば炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸
化マグネシウム、酸化ケイ素、ケイ酸ソーダ、水酸化ア
ルミニウム、酸化鉄、酸化ジルコニウム、硫酸バリウ
ム、酸化チタン、酸化錫、カーボンブラック、二硫化モ
リブデン等の無機粒子、アクリル系架橋重合体、スチレ
ン系架橋重合体、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ベンゾ
グアナミン樹脂、フェノール樹脂、ナイロン樹脂、ポリ
エチレンワックスなどの有機粒子を挙げることができ
る。
【0053】不活性粒子の平均粒径は、20nm以上1
00nm以下であることが必用で、好ましくは25nm
以上80nm以下である。20nm未満ではフィルム製
造工程や加工工程での耐削れ性に劣り、金属酸化物蒸着
後のガスバリア性が低下する。一方100nmを超える
と透明性が損なわれる。また不活性粒子の量は、塗液中
の固形分として1重量%以上20重量%以下を含有する
ことが必用である。1重量%未満ではフィルム製造工程
や加工工程での耐削れ性に劣り、20重量%を超えると
透明性が損なわれる。
【0054】本発明におけるオリゴマー封止性塗膜を形
成させる塗液には、塗液、特に水性塗液の安定性を向上
させ、塗液をポリエステルフィルムに塗布する際の濡れ
性を向上させるため、界面活性剤を配合することができ
る。界面活性剤としては、例えばアルキレンオキサイド
単独重合体、アルキレンオキサイド共重合体、脂肪族ア
ルコール・アルキレンオキサイド付加物、多価アルコー
ル脂肪酸エステル、長鎖脂肪族アミドアルコール等のノ
ニオン系界面活性剤、4級アンモニウム塩を有する化合
物、アルキルピリジニウム塩を有する化合物、スルホン
酸塩を有する化合物などのカチオン系またはアニオン系
界面活性剤などを例示することができ、特にノニオン系
界面活性剤が好ましい。
【0055】本発明における塗液の固形分濃度は0.5
重量%以上30重量%以下であることが好ましい。この
固形分濃度が0.5重量%未満であると、ポリエステル
フィルムへの濡れ性が不足し、また30重量%を超える
と塗布外観が悪化する傾向がある。
【0056】本発明において、前述の各成分を含む塗液
はポリエステルフィルムの少なくとも片面に塗布する
が、該ポリエステルフィルムとしては配向結晶が完了す
る前のポリエステルフィルムが好ましい。配向結晶が完
了する前のポリエステルフィルムとしては、ポリエステ
ルを熱溶融してそのままフィルム状と成した未延伸状フ
ィルム、未延伸フィルムを縦方向または横方向のいずれ
か一方に配向せしめた一軸延伸フィルム、縦方向および
横方向の二方向に低倍率延伸配向せしめたもの(最終的
に縦方向および横方向に再延伸せしめて配向結晶化を完
了せしめる前の二軸延伸フィルム)等を例示することが
できる。
【0057】ポリエステルフィルムへの塗液の塗布方法
としては、公知の任意の塗工法が適用できる。例えばロ
ールコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコ
ート法、リバースコート法、ロールブラッシュ法、スプ
レーコート法、エアーナイフコート法、含浸法およびカ
ーテンコート法等を単独または組み合わせて適用すると
良い。なお、水性塗液を用いる場合には、塗液の安定性
を助ける目的で若干量の有機溶剤を含ませてもよい。
【0058】塗布量は走行しているフィルム1m2あた
り0.5g以上50g以下が好ましく、更に好ましくは
5g以上30g以下である。最終乾燥塗膜の厚さとして
は、0.02μm以上1μm以下が好ましく、更に好ま
しくは0.02μm以上0.8μm以下である。塗膜の
厚さが0.02μm未満であると、オリゴマー封止性が
不十分となり、他方1μmを超えると、耐ブロッキング
性が低下する傾向がある。塗布は、フィルムの用途に応
じて片面のみに行うことも両面に行うこともできる。塗
布後、乾燥することにより均一な塗膜となる。
【0059】本発明においては、少なくとも2種類のポ
リエステルを各々の押出し機で溶融し、共押出し法(マ
ニホールドタイプやフィードブロックタイプ等)により
積層した状態でダイスリットより回転冷却ドラム上に押
出して得られた未延伸ポリエステルシート、あるいは一
軸延伸したポリエステルフィルムに塗液を塗布した後、
乾燥、好ましくは延伸処理を行うことが好ましいが、乾
燥は90℃以上130℃以下で2秒間以上20秒間以下
で行うことが好ましい。乾燥は延伸処理の余熱処理ない
し延伸時の加熱処理を兼ねる事ができる。ポリエステル
フィルムの延伸処理は、温度70℃以上140℃以下で
縦方向に2.5倍以上7倍以下、横方向に2.5倍以上
7倍以下、面積倍率で8倍以上、更には9倍以上28倍
以下で延伸することが好ましい。再延伸する場合には、
1.05倍以上3倍以下の倍率で延伸することが好まし
い(但し、面積倍率は前記と同じ)。フィルムの延伸は
公知のロール式縦延伸機、赤外線加熱縦延伸機、テンタ
ークリッブ式横延伸機、これらの延伸を複数段階にわけ
て行う多段式延伸機、チューブラ延伸機、オーブン式縦
延伸機、同時二軸延伸機などを用いて行うことができる
が特に限定されるものではない。延伸後の熱固定処理
は、最終延伸温度より高く融点以下の温度で1秒以上3
0秒以下で行うのが好ましく、例えばポリエチレンテレ
フタレートフィルムでは170℃以上240℃以下の温
度で2秒以上30秒以下の時間で熱固定をすることが好
ましい。また、熱固定処理の後にフィルムの寸法安定性
を付与する目的で縦方向および/または横方向に弛緩率
0.5〜15%の範囲で熱弛緩処理を行うこと、さらに
は熱固定処理後の冷却処理時にフィルムの把持具から切
離して弛緩処理を行うことが好ましい。フィルムの寸法
変化速度を所望の範囲にするためには、延伸温度と延伸
倍率のバランス、さらには熱固定温度と熱弛緩率のバラ
ンスを最適化することが必要である。
【0060】かくして得られたニ軸配向ポリエステルフ
ィルムは、金属や金属酸化物との密着性に優れ、さらに
はオリゴマー封止性、耐削れ性に優れ、金属や金属酸化
物蒸着後のガスバリア性に優れたものであり、特に包装
材料用フィルムとして極めて有用である。
【0061】後述の実施例により本発明を具体的に説明
するが、本発明における評価は次に示す方法で行った。
【0062】1. 寸法変化速度 セイコー電子工業(株)製測定モジュールTMA/SS
120C型およびデータ解析装置として同社製熱分析シ
ステムSSC/5200H型を用いた。フィルムサンプ
ルを幅4mmの短冊状にサンプリングし、測定原長を1
5mmとして、測定原長の方向に一定荷重2.0MPa
を負荷させた状態で室温から昇温速度5℃/分で昇温す
る。測定原長に対する寸法変化率を、所定の温度範囲で
記録した。温度が1℃上昇したときの寸法変化率の変化
量を、寸法変化速度(%/℃)とした。すなわち温度T
(℃)における寸法変化速度(%/℃)は、(T+1)
℃での寸法変化率からT℃での寸法変化率の値を引いた
ものである。なお、縦方向(MD)の測定では4mm幅
でフィルムの縦方向に沿ってスリットしたサンプルを使
用し、横方向(TD)の測定では同様に横方向に沿って
スリットしたサンプルを使用した。
【0063】2. 1%歪み強度(F1値) フィルムを試料巾10mm(フィルム連続製膜方向と垂
直方向)、長さ150mm(フィルム連続製膜方向)に
切り、チャック間100mmにして引張速度10mm/
分、チャート速度500mm/分でインストロンタイプ
の万能引張試験装置で引張る。得られた荷重−伸び曲線
から1%伸長時の強度を読み取り、原断面積で除して、
フィルム連続製膜方向での1%歪み強度(MPa)とす
る。
【0064】3. 固有粘度([η]) o−クロロフェノールを溶媒として用い、35℃で測定
した値(単位:dl/g)である。
【0065】4.中心線平均粗さ(Ra) JIS B−6601に規定する方法により、カットオ
フは0.25mm、測定触針は半径3μmのものを用い
て表面粗さ計(東京精密製 サーフコム3B型)にて測
定する。
【0066】5. 曇り度(ヘーズ) JIS K−6714にて測定し、厚み12μmに換算
する。ヘーズは2.5%以下のものが好ましい。
【0067】6. フィルムの表面と裏面の面配向係数
の差の絶対値 アツベの屈折率計(株式会社アタゴ製)を使用して、2
5℃にてNa−D線を用いてフィルムの縦方向(M
D)、横方向(TD)、厚み方向(z)のそれぞれにつ
いて屈折率を求めた。そしてフィルムの表面と裏面それ
ぞれについて、下式により面配向係数を(ns)算出し
た。なお、式中のnMDは縦方向の屈折率、nTDは横
方向の屈折率、nzは厚み方向の屈折率である。 ns={(nMD+nTD)/2}−nz こうして得られた表面と裏面の面配向係数から、両者の
差の絶対値を求める。
【0068】7. 耐削れ性 20mm幅に切断したフィルムサンプルを用い、フィル
ムの塗膜塗設面を直径10mmの円柱状ステンレス製固
定バーに当てて200gの荷重を加えた状態で80m走
行させた後、バーに付着した塗膜の白粉を観察し、耐削
れ性を下記の基準で評価した。 A: バーに白粉の付着が無い (耐削れ性良好) B: バーに白粉がやや付着する (耐削れ性やや良好) C: バーに白粉が多量に付着する (耐削れ性不良)。
【0069】8. オリゴマー封止性 150mm×100mmに切断したサンプルフィルムを
乾燥機で150℃において1hr加熱処理を行った後、
サンプルフィルムの表面に指などが触れないように十分
注意して静置することで室温まで冷却した。得られたサ
ンプルフィルムの表面を顕微鏡(反射、倍率:50倍、
200倍)で観測し、オリゴマー封止性を下記の基準で
評価した。 A: オリゴマーの発生が無い (オリゴマー封止性良好) B: オリゴマーがやや発生する (オリゴマー封止性やや良好) C: 多量のオリゴマーが発生する (オリゴマー封止性不良)。
【0070】9. 酸素透過率 フィルムを真空蒸着装置に供給し、5×10-5Torr
の真空下、10kwの電子ビーム加熱方式によりSiO
及びSiO2を加熱蒸発させて、フィルムの塗膜を有す
る面側に厚み52nmのSiOxの透明な薄膜が形成さ
れた蒸着フィルムを得た。得られたフィルムの縦方向に
8kg/mの張力を掛け、この状態のまま180℃で1
分間の熱処理を行った。次いで本フィルムの蒸着面に、
ウレタン系接着剤(大日本インキ化学工業製、ディック
ドライLX−703AとKR−90を15:1の割合で
配合した二成分系接着剤)を3μm塗工した後、厚み5
0μmの低密度ポリエチレンフィルム(タマポリ製、V
−1)をドライラミネート法で貼りあわせた。得られた
フィルムに対して、JIS K−7126に準じてガス
透過率測定装置(東洋精機製、MC−1型)を用いて2
5℃における酸素透過率を測定した。酸素透過率は3c
3/(m2/24hr/atom)以下を合格とした。
【0071】10. 総合評価 総合評価は各評価結果を考慮した上で下記の基準とし
た。 ◎:非常に良好な結果であり、包装用のポリエステルフ
ィルムとして極めて有用 ○:良好な結果であり、包装用のポリエステルフィルム
として好ましい ×:評価結果が悪く、包装用フィルムとしての使用は不
可能である。
【0072】
【実施例】[実施例1]ジメチルテレフタレートとエチ
レングリコールとを、エステル交換触媒として酢酸マン
ガンを、重合触媒として酸化ゲルマニウムを、安定剤と
して亜燐酸を、更に滑剤として凝集粒子である平均粒径
0.8μmの多孔質シリカ粒子をポリマーに対して80
0重量ppmになるように添加して常法により重合し、
固有粘度(o−クロロフェノール、35℃)0.65d
l/gのポリエチレンテレフタレートA(Tg:78
℃)を得た。
【0073】また、同様に滑剤として平均粒径0.1μ
mの球状シリカ粒子をポリマーに対して110ppmに
なるように添加して常法により重合し、固有粘度(o−
クロロフェノール、35℃)0.65dl/gのポリエ
チレンテレフタレートB(Tg:78℃)を得た。
【0074】これら2種類のポリエチレンテレフタレー
トのペレットを各々170℃で3時間乾燥後、2つの押
出機から別々に溶融温度295℃で溶融し、不織布型フ
ィルターで濾過し、フィードブロックで合流積層させ
て、スリット状ダイから表面温度20℃の回転冷却ドラ
ム上に押出し、未延伸フィルムを得た。続いて、この未
延伸フィルムを80℃に予熱し、低速ローラーと高速ロ
ーラーの間で加熱して縦方向に3.5倍延伸し、急冷し
た後、下記固形分組成の1.5重量%水性塗液を上記フ
ィルムのポリエチレンテレフタレートB側の面にロール
コーターで塗布した。
【0075】<水性塗液の固形分組成>水性塗液は、ア
クリル−ポリエステル樹脂90重量%と、平均粒径80
nmのシリカ微粒子からなる不活性粒子5重量%と、ポ
リオキシエチレンアルキルエーテルからなる界面活性剤
5重量%とからなる。ここでアクリル−ポリエステル樹
脂は、幹ポリマーとしてのポリエステル成分と枝ポリマ
ーとしてのアクリル成分の比が、モル比で3:7である
グラフト共重合体である。さらにここでのポリエステル
成分は、テレフタル酸(18モル%)/イソフタル酸
(70モル%)/5−ナトリウムスルホイソフタル酸
(12モル%)/エチレングリコール(92モル%)/
ジエチレングリコール(8モル%)から成る。またアク
リル成分は、メチルメタクリレート(80モル%)/グ
リシジルメタクリレート(15モル%)/n−ブチルア
クリレート(5モル%)から成る。
【0076】続いてステンターに供給し、120℃にて
横方向に3.8倍に延伸した。得られた2軸配向フィル
ムを233℃の温度で5秒間熱固定し、この間に3.5
%幅弛緩し、更にフィルム温度が100℃付近に低下し
たところで把持具から切り離してポリエステルフィルム
を得た。積層ポリエステルフィルムの厚みは12μmで
あり、ポリエチレンテレフタレートA層は5μm、ポリ
エチレンテレフタレートB層は7μmであった。また、
乾燥後の塗膜の膜厚は0.02μmであった。得られた
フィルムの評価結果を表1に示す。
【0077】[実施例2]実施例1のフィルムの製造に
おいて、縦延伸倍率を3.7倍、横延伸倍率を3.7倍
とし、熱固定温度を238℃とした以外は同様に製膜を
行った。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
【0078】[実施例3]実施例1のフィルムの製造に
おいて、ポリエチレンテレフタレートAに平均粒径1.
2μmの球状シリカを900重量ppm添加し、かつポ
リエチレンテレフタレートBに平均粒径0.3μmの多
孔質シリカを40ppm添加した以外は同様に積層ポリ
エチレンテレフタレートフィルムの製膜を行った。得ら
れたフィルムの評価結果を表1に示す。
【0079】[実施例4]実施例1のフィルムの製造に
おいて、ポリエチレンテレフタレートAに平均粒径0.
3μmの多孔質シリカを40重量ppm添加し、一方、
ポリエチレンテレフタレートBには滑剤を添加せず、水
性塗液の固形分組成における不活性粒子を10重量%と
し、アクリル−ポリエステル樹脂を85重量%とした以
外は同様に1.5重量%水性塗液を調製し、ポリエチレ
ンテレフタレートB側に塗布した以外は同様に製膜を行
った。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
【0080】[比較例1]実施例1のフィルムの製造に
おいて、横延伸倍率を4.5倍とした以外は同様に製膜
を行った。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
【0081】[比較例2]実施例1のフィルムの製造に
おいて、ポリエチレンテレフタレートBに平均粒径0.
5μmの多孔質シリカを60重量ppm添加した以外は
同様に製膜を行った。得られたフィルムの評価結果を表
2に示す。
【0082】[比較例3]ポリエチレンテレフタレート
に平均粒径2.3μmの多孔質シリカを500重量pp
m添加して単層のポリエチレンテレフタレートの未延伸
フィルムを得た後、実施例1と同様に製膜を行った。得
られたフィルムの評価結果を表2に示す。
【0083】[比較例4]実施例1のフィルムの製造に
おいて、縦延伸倍率を3.1倍、横延伸倍率を3.3倍
とし、熱固定温度を240℃とした以外は同様に製膜を
行った。得られたフィルムの評価結果を表2に示す。
【0084】[比較例5]実施例1のフィルムの製造に
おいて、ポリエチレンテレフタレートBに以下に示すポ
リエチレン−2,6−ナフタレートを43重量%の割合
で均一に混合し、170℃で6時間乾燥後、溶融温度3
00℃で溶融し、さらに未延伸フィルムの予熱温度を1
00とした以外は同様に製膜を行った。得られたフィル
ムの評価結果を表2に示す。なお、製膜されたニ軸配向
積層ポリエステルフィルムは混合ポリマー側を内側にカ
ールが強く、ハンドリング性に問題があった。
【0085】(ポリエチレン−2,6−ナフタレートの
製造)2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル100
部とエチレングリコール60部の混合物に、酢酸マンガ
ン・4水塩0.03部を添加し、150℃から240℃
に徐々に昇温しながらエステル交換反応を行った。途中
反応温度が170℃に達した時点で三酸化アンチモン
0.024部を添加し、さらに滑剤として凝集粒子であ
る平均粒径0.9μmの多孔質シリカ粒子をポリマーに
対して800重量ppmとなるように添加し、次いで2
20℃に達した時点で3,5−ジカルボキシベンゼンス
ルホン酸テトラブチルホスホニウム塩0.042部(2
mmol%に相当)を添加した。引き続いてエステル交
換反応を行い、エステル交換反応終了後燐酸トリメチル
0.023部を添加した。その後反応生成物を重合反応
器に移し、290℃まで昇温し、0.2mmHg以下の
高真空下にて重縮合反応を行って固有粘度0.61dl
/g(o−クロロフェノール、35℃)のポリエチレン
−2,6−ナフタレンジカルボキシレートポリマー(T
g:122℃)を得た。
【0086】
【表1】
【0087】
【表2】
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、金属や金属酸化物との
密着性に優れ、さらにオリゴマー封止性、耐削れ性に優
れ、金属酸化物蒸着後のガスバリア性が優れるため、特
にガスバリア性を必要とする包装用材料に有用なニ軸配
向積層ポリエステルフィルムを提供することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 133/14 C09D 133/14 167/00 167/00 // C08L 67:00 C08L 67:00 (72)発明者 奥山 俊介 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝 人デュポンフィルム株式会社相模原研究セ ンター内 (72)発明者 久保 耕司 神奈川県相模原市小山3丁目37番19号 帝 人デュポンフィルム株式会社相模原研究セ ンター内 Fターム(参考) 3E086 AB01 AC06 AC22 BA04 BA15 BA24 BA33 BA35 BB05 BB22 BB54 BB55 BB57 BB85 BB90 4F006 AA35 AA55 AB24 AB35 AB37 AB74 AB75 AB76 BA01 BA05 CA07 DA04 4F100 AB22A AB22H AK25B AK25C AK41A AK41B AK41C AK42A AL01B AL01C AL05B AL05C AS00B AS00C BA02 BA03 BA06 BA07 BA10B BA10C BA25 DE01B DE01C EH20 EH202 EH46 EH462 EJ37 EJ372 EJ38A GB15 JA20 JD02 JK14A JL11 JM02B JM02C YY00A YY00B YY00C 4J038 CB022 CC022 CG002 CG141 CH161 CH171 CP071 CP121 CQ001 DA042 DB211 DD211 DH002 DL002 HA026 HA186 HA216 HA286 HA376 HA446 KA20 MA08 MA10 NA08 NA12 PC08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続製膜法により製造された、2層以上
    の多層構造からなるニ軸配向積層ポリエステルフィルム
    であって、フィルム表面の中心線平均粗さ(Ra)が少
    なくともフィルム片面では1nm以上8nm以下、かつ
    フィルム両面の平均では2nm以上20nm以下であ
    り、フィルムを180℃から220℃まで連続的に加熱
    したとき、連続製膜方向と垂直方向のフィルムの寸法変
    化速度が、常に−0.05%/℃以上0.10%/℃未
    満であることを特徴とする包装用ポリエステルフィル
    ム。
  2. 【請求項2】 フィルムを100℃から190℃まで連
    続的に加熱したとき、連続製膜方向のフィルムの寸法変
    化速度が、常に−0.05%/℃以上0.03%/℃未
    満であることを特徴とする請求項1記載の包装用ポリエ
    ステルフィルム。
  3. 【請求項3】 少なくとも一方のフィルム表面には、塗
    液を塗布し、乾燥、延伸してつくられた塗膜が設けられ
    ており、塗液にはアクリル−ポリエステル樹脂から成る
    バインダー樹脂と、平均粒径が20nm以上100nm
    以下の不活性粒子とを含有しており、塗液中の不活性粒
    子は固形分として1重量%以上かつ20重量%以下の割
    合であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記
    載の包装用ポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 塗液中のアクリル−ポリエステル樹脂
    は、ポリエステル樹脂成分/アクリル樹脂成分のモル比
    が1/9以上5/5以下であり、アクリル樹脂成分はア
    ルキルメタクリレート成分とエポキシ含有アクリル系モ
    ノマー成分とアルキルアクリレート成分とを主成分と
    し、アクリル樹脂成分中でのアルキルメタクリレート成
    分は50モル%以上95モル%以下、アクリル樹脂成分
    中でのエポキシ含有アクリル系モノマー成分は3モル%
    以上30モル%以下、及びアクリル樹脂成分中でのアル
    キルアクリレート成分は3モル%以上30モル%以下で
    あることを特徴とする請求項3記載の包装用ポリエステ
    ルフィルム。
  5. 【請求項5】 フィルムの連続製膜方向の1%歪み強度
    が、40MPa以上であることを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載の包装用ポリエステルフィルム。
  6. 【請求項6】 フィルムの表面と裏面の面配向係数の差
    の絶対値が、0.05未満であることを特徴とする請求
    項1〜5のいずれかに記載の包装用ポリエステルフィル
    ム。
  7. 【請求項7】 フィルム中のアンチモン量が、全酸成分
    1mol当たり10mmol%以下であることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれかに記載の包装用ポリエステ
    ルフィルム。
  8. 【請求項8】 二軸配向積層ポリエステルフィルムを構
    成する各層が主にエチレンテレフタレート単位からな
    り、40重量%未満のエチレン−2,6−ナフタレート
    単位および/またはトリメチレンテレフタレート単位お
    よび/またはトリメチレン−2,6−ナフタレート単位
    を含むポリマー又はポリマーの混合物から成る請求項1
    〜7のいずれかに記載の包装用ポリエステルフィルム。
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