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JP2003289058A - 化合物半導体ウエハの研磨方法および化合物半導体ウエハの研磨装置 - Google Patents

化合物半導体ウエハの研磨方法および化合物半導体ウエハの研磨装置

Info

Publication number
JP2003289058A
JP2003289058A JP2002090236A JP2002090236A JP2003289058A JP 2003289058 A JP2003289058 A JP 2003289058A JP 2002090236 A JP2002090236 A JP 2002090236A JP 2002090236 A JP2002090236 A JP 2002090236A JP 2003289058 A JP2003289058 A JP 2003289058A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
wafer
template
pad
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002090236A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Otsuki
誠 大槻
Takayuki Nishiura
隆幸 西浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2002090236A priority Critical patent/JP2003289058A/ja
Publication of JP2003289058A publication Critical patent/JP2003289058A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Grinding-Machine Dressing And Accessory Apparatuses (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ウエハ面を研磨する際にテンプレートと吸着パ
ッドの間に残渣が残らないようなウエハ研磨方法と研磨
治具を提供すること。 【解決手段】 研磨プレート4の裏面に吸着パッド6を
貼り付け、ウエハの横滑りを防ぐため吸着パッド6に環
状のテンプレート7を内周部に非接合部を設けて貼り付
ける。ウエハを外した後、ブラシ回転揺動と洗浄液噴射
によってパッドとテンプレートを清掃する。ブラシ40
によってテンプレートと吸着パッドの間の残渣を除去す
ることができる。研磨毎に清掃するのが望ましいが、ウ
エハ2〜3枚研磨ごとに清掃するようにしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化合物半導体ウエ
ハ、つまりInPウエハあるいはGaAsウエハの研磨
方法に関する。半導体ウエハというのは、半導体単結晶
インゴットを薄く切断した薄片である。インゴットの形
状が円形である場合はそのまま直角に切って円形のウエ
ハとすることが多い。インゴットが円形でない場合はイ
ンゴットを円形に研削(円筒研削)して円形のウエハと
するか、ウエハに切断してから円形にする。しかし円形
とは限らず矩形のウエハも時に用いられる。円形ウエハ
の場合は方位を示すためのOFが周辺部に付される。こ
れはインゴットの段階でX線回折によって結晶方位を調
べてインゴットの側面に目印を付けウエハになってから
劈開にそって切断する。あるいはインゴットのままで側
面を機械研削する場合もある。
【0002】インゴットから切断されたウエハはアズカ
ットウエハと呼ぶ。これは表面に加工変質層があり表面
凹凸もある。厚みもばらついている。縁は尖っていて割
れ易い。そこでエッチングによって表面の加工変質層を
除去する。ラッピングによって表面裏面を削り、厚みを
所定のものにする。
【0003】さらに面取りをする場合は凹面を有する回
転砥石にウエハの縁を当てて上下の縁を少し削り取る。
これをベベリング(チャンファ)という。円形ウエハの
場合は円盤状でOFをもった形状になっている。
【0004】その後ウエハの両面あるいは片面を研磨す
る。研磨されるとウエハは金属光沢を帯びミラーのよう
に光を反射する。それで研磨されたウエハをミラーウエ
ハと呼ぶ。目的用途によってウエハは片面ミラー、両面
ミラーに研磨される。
【0005】
【従来の技術】研磨装置は、大きい円形の板で上面に研
磨布を張った回転(公転)する研磨定盤と、ウエハを下
面にワックスで固定して研磨定盤に押しつけ自らも回転
(自転)するヘッドと、研磨定盤に研磨液を供給する研
磨液供給装置などからなる。回転する研磨定盤の中央部
に研磨液を流しヘッドを自転させながら定盤も大きく回
転させる。研磨布は適当な柔らかさをもった空洞の多い
材料からなる。研磨液をその内部に含みながら平坦面を
維持できるような材料である。例えばポリウレタンや人
工皮革のような材料が研磨布に利用される。
【0006】研磨方法は機械的研磨と化学的研磨に分け
られる。機械的研磨というのはコロイダルシリカのよう
に研磨粒子を含む研磨液によって主に機械的にウエハの
表面を削りとるものである。化学的研磨というのはアル
カリ、酸などの研磨液を使い、主に化学的にウエハの表
面を腐食除去して鏡面とするものである。目的によって
両者を併用する場合もある。
【0007】半導体ウエハとして実際に大量に製造使用
されているのはSiとGaAs、InPだけである。S
iは20cm直径(8インチ)ウエハや30cm直径
(12インチ)の大口径のウエハが大量に製造販売され
半導体デバイス製造のために盛んに利用されている。S
i半導体とその他の半導体は大きく違うが、Si半導体
以外の半導体を指すための言葉として化合物半導体とい
う言葉が用いられる。それは本来広い範囲を内包する概
念であるが、ここでは広い単結晶ウエハが製造できるG
aAsとInPに限る。つまりGaAsウエハと、In
Pウエハだけを意味する言葉として化合物半導体ウエハ
を用いる。GaAsとInPだけを含む適当な言葉がな
いので化合物半導体と呼ぶのである。GaAsの場合は
AlGaAsレーザの基板や高速動作するIC基板など
の限定された用途がある。
【0008】ウエハの材料によって研磨方法が異なる。
物理的に堅牢なSiウエハの場合はシリカ粒子(SiO
)を水に分散させた研磨液がよく用いられる。
【0009】GaAsの場合はシリカ粒子を水に分散さ
せた研磨液を用いて物理研磨することがある。また化学
的研磨がなされることもある。例えば次亜塩素酸ナトリ
ウム(NaClO)水溶液が研磨液として用いられ、化
学的にGaAsの表面を除去する。次亜塩素酸ナトリウ
ムが残留するとウエハに凹凸や曇が発生する。それを防
ぐため研磨の終了前に過酸化水素水(H)を定盤
に供給し次亜塩素酸ナトリウムを除去する。あるいはチ
オ硫酸ナトリウム液(Na)を最終段階で研
磨定盤へ供給することもある。例えば 特開平7−201786号「化合物半導体基板の研磨
方法と研磨装置」 特開平2−207527号「GaAsウエハの研磨方
法」 特開平3−248532号「半導体ウエハの加工方
法」 などに説明されている。化学研磨の場合はそのように研
磨の終了時に化学研磨材を急速除去する必要がある。物
理研磨の場合も吸着方式の変化によって研磨の終了後に
研磨材を完全に除去する必要が現れた。その事情を述べ
る。
【0010】研磨ヘッドのプレートへのウエハの固定方
法について述べる。研磨ヘッドは円形のプレートとその
上面中心から上に伸びるヘッド軸とよりなる。ヘッド軸
は回転機構によって回転し、かつウエハに適度の圧力を
加えるための部材である。プレートはその下面にウエハ
を固定するものである。ウエハがプレートに対してしっ
かり固定されないといけない。またウエハが平坦にプレ
ートに固定されなければならない。
【0011】従来はワックスを用いてウエハをプレート
の裏面に固着していた。熱で溶かしたワックスをプレー
ト上で平坦にしてウエハを貼り付ける。ワックスに凹凸
があると研磨したウエハの面にその凹凸が転写され好ま
しくない。ワックスはウエハをヘッドに対し完全に固定
することができる。研磨が終わった後は加熱してワック
スを溶かしウエハをプレートから離脱させる。ワックス
の残渣を除去するためにさらに有機溶媒などで洗浄す
る。SiウエハでもGaAsウエハ、InPウエハでも
かつてはワックス法が用いられた。
【0012】ワックスによるウエハ固定は実績があって
信頼性も高い。しかし、それにはやはり問題がある。S
iウエハの場合は大口径化していると述べた。面積が広
くなるに従ってプレートにゴミなどが付着する可能性が
増える。僅かな異物を挟んでも研磨によってそれが表面
に転写される。そのような影響をなくすにはワックスを
厚くすれば良いが、そうすると広いウエハの全面で厚み
が均一にならない。ワックス厚みの僅かな分布によって
研磨後のウエハに厚みのムラや歪が生ずる可能性があ
る。
【0013】ワックス法のもう一つの欠点は着脱に時間
が掛かることである。プレートを加熱してワックスを溶
かし平坦にしてウエハを固定し、研磨後は加熱してウエ
ハを取り外さなければならない。ワックスによってウエ
ハ裏面が汚れるから充分に洗浄しなければならず、それ
が作業時間をよけいに増やす。ウエハ直径が小さいうち
はまだワックス固定でもよいが、ワックスによるウエハ
着脱工程の難しさはウエハ口径が大きくなるに従ってよ
り大きくなる。
【0014】そこでSiウエハの場合は20cm直径ウ
エハ、30cm直径ウエハでは真空チャック固定方式が
用いられるようになっている。これは吸着パッドを貼っ
たプレート裏面に穴が開口する排気用の狭い通路をプレ
ートからヘッド軸に掘っておき、ヘッド軸から排気通路
を真空排気装置に接続したものを用いる。ワックスのよ
うな弾性体がないので柔軟な吸着パッドを新たに必要と
する。それに真空排気のための通路をプレートや軸に穿
ち、それを真空排気装置に繋いだ構成が必要になる。ウ
エハをプレートに押し付けガス通路を真空に引くと空気
圧の差によってウエハはプレートにぴったりと引き寄せ
られる。研磨中も横ズレしない。
【0015】研磨が終わると真空排気装置を切って排気
通路に空気を導入してウエハをプレートから離脱させ
る。この方式であると加熱したり洗浄したりする必要が
ない。着脱の手間もかからない。ワックスの厚みが不均
一だというような問題も起こり得ない。Siは機械強度
に優れ堅牢であるから真空チャックによってウエハをプ
レートへしっかりと固定する事ができる。真空チャック
方式はしかし真空排気装置が必要だし、研磨プレートに
排気の溝や穴を穿孔するなどの必要があり装置が複雑で
あり真空引きしたり大気圧にしたりして手数もかかると
いう欠点がある。最近になって真空チャックよりもさら
に簡単なウエハ保持方法が開発され実用化されつつあ
る。研磨プレートにウレタン系の吸着パッドを貼り付
け、その周りにリング状のテンプレートを貼り付けたも
のを用いる。吸着パッドがよくできていて、ウエハを吸
着パッドに押し付けるだけでウエハはしっかりと研磨プ
レートに保持されるようになる。真空引きしてもよい
が、真空引きしなくても吸着パッドの内在的な吸着力で
ウエハが保持されるという優れたものである。そのよう
な場合、真空排気装置は不要である。研磨プレートに溝
や穴を掘る必要もなくなる。研磨終了後はヘラをウエハ
端へ差し込んで持ち上げウエハを吸着パッドらから剥が
せば良いのである。しかしその場合でも研磨プレートに
溝や穴をほって外部のポンプと接続しておいて、剥がす
時に研磨プレート側から空気を送ってウエハを浮き上が
らせて剥がしやすくするということは可能である。その
ような吸着パッド方式はSiウエハの分野で発達したの
であるが、それをGaAsウエハやInPウエハにも転
用したいものである。先述の真空チャック方式や吸着パ
ッド方式をGaAs、InPウエハに転用する場合にい
くつかの問題があることがわかった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】Siウエハは多くのデ
バイスに用いられている。GaAsウエハもレーザ(L
D)や発光ダイオード(LED)など光素子、高速論理
素子(IC)などに用いられる。ここで問題にするの
は、Siウエハではなくて化合物半導体であるGaAs
ウエハとInPウエハである。GaAsについてはすで
に述べたので最も新しいInPウエハの需要について説
明する。
【0017】InPはGaAsと同様に閃亜鉛鉱(Zinc
blende)型の立方晶系の結晶である。液体カプセル法
(LEC;Liquid Encapsulated Czochralski)や縦型
ブリッジマン法(VB;Vertical Bridgman)で結晶成
長させることができる。光通信系(1.3μm帯、1.
55μm帯)のフォトダイオード(PD;InGaA
s、InGaAsP)の基板材料として用いられた実績
がある。バンドギャップが光通信帯にあるから受光素子
として適している。しかしInP系受光素子の需要は僅
かであるし、そもそもInP系受光素子は300μm〜
400μm角で小さい素子だからウエハもそれほどに必
要でない。だから光通信PD用としてInPウエハの需
要はまだまだ僅かなものである。PD基板用InPウエ
ハの出荷量はしれている。だから2インチ程度の小さい
ウエハが製造される。
【0018】ところがInPに新たな可能性が芽生えて
いる。InPの電子移動度はSiよりも高い。またn型
InP基板だけでなく半絶縁性(SI;Semi-insulatin
g)のInP基板も製造可能になってきた。さらにVB
法によりかなり低い転位密度(2万〜1万cm−2)の
InP結晶を製造できるようになってきた。それで高速
のトランジスタとしての用途が開けようとしている。
【0019】携帯電話の内部の電子回路はSiデバイス
によって作られている。しかしSiは電子移動度が低く
高速化には限界がある。より高速化するにはデジタル回
路部分をSiデバイスにより、アナログ部分を高速のG
aAsデバイスにより、相補的に構成すればよいとされ
ている。それに備えてGaAs系のトランジスタに今一
段と改良工夫が加えられている。それは将来の一つの有
力な選択肢ではあろう。が、基板材料の相違する2種類
(Si、GaAs)のデバイスが並存するのではより一
層の小型化は難しかろうと思われる。
【0020】もしもSi系デバイスとGaAs系デバイ
スの両方を備えるデバイスがもしも存在すれば次次世代
の携帯電話をより小型化・高速化することができよう。
そのような新しい電子デバイスの基板としてInPが期
待されている。いまだに試験段階であるがInP系のア
ナログ/デジタルトランジスタデバイスが製作される可
能性がある。もしもそうならInPウエハの需要が増加
する筈である。PD用であるとチップも小型でウエハも
小さい2インチ、3インチ程度で良いのであるが、チッ
プサイズが大きい電子デバイスの基板ということであれ
ば、より大口径のものが望まれるようになろう。
【0021】そのような予想もあってInPウエハの製
造技術の改良が試みられている。結晶成長法では、LE
C法やHB法に代わってVB法が試みられ低転位のもの
が製作可能になってきた。いまだに高速トランジスタを
製作できる程の低転位でないが、やがて所望の低転位の
InP結晶が製造できるようになるであろう。結晶成長
技術の一層の成熟が望まれる。
【0022】研磨技術も当然に改良されなければならな
い。研磨についてはGaAsもInPも同様な問題があ
るのであるが、ここではInPウエハについて述べる。
小さい口径のウエハの場合はワックスによってヘッドの
プレートに貼り付けるという方法が用いられる。InP
ウエハも現在はワックスによってプレートに固定され、
その状態で研磨させる。InPウエハはまだ1インチ径
とか2インチ径のように小さいので、それで良いのであ
る。しかし遅ればせながらInPウエハも大口径化の道
を辿ることになろう。そうなるとワックス固定では問題
がある。InP基板も4インチ(10cm)のものが製
造されるようになろう。
【0023】それは既に述べたが、加熱してワックスを
溶かしてウエハを貼り付け、加熱してウエハをプレート
から外すという手間がかかり、ワックスを綺麗に取るた
めの洗浄という工程が付加され、ゴミを挟み込むと転写
されウエハ表面に凹凸ができるというような問題がある
からである。
【0024】真空チャックによってプレートにウエハを
固定して研磨するという大口径Siウエハで用いられた
固定法が試みられる。研磨プレートに吸着パッドを貼り
付け、穴を穿ち、それに通ずる真空排気のための通路を
設け真空排気装置に通路を接続してウエハをプレートに
押し付け真空排気してウエハをプレートに固定するとい
う技術である。さらにSi半導体では実用化されている
吸着パッド方式を転用したいものである。
【0025】Siウエハでは成功したその技術をInP
ウエハにはそのまま適用できないことが分かった。In
PはSiより剛性が低く、しかも脆いという難点があ
る。Siは元より堅牢であり真空チャックの力を大きく
してもウエハが割れない。しかしInPはSiよりも機
械的強度に劣るのであまり真空チャックの力を大きくす
ると割れてしまう。それであまり強く引くこともできな
い。真空チャックだけではInPウエハを固定できずプ
レート上をInPウエハが横滑りしてしまう。ウエハが
研磨プレート下面で横滑りするようではウエハをうまく
研磨できない。
【0026】そこで真空チャックを補う工夫が必要であ
る。真空で引いており、面と直角の方向には外れない。
だから横滑りしないようにすれば良いのである。それを
防ぐには、ウエハの外周に同心上にウエハの滑りを防ぐ
ようなリングをプレートにくっつければ良い。ウエハ外
径より少し広い内径でウエハより少し薄いリングをプレ
ートに貼り付けておき、その内側にInPウエハを真空
チャックするようにすれば横滑りを防ぐことができよ
う。そのような横滑り防止リングをテンプレートと呼
ぶ。
【0027】真空引きの穴と通路をもつプレート裏面に
吸着パッドを貼り付け、さらにその外周部にリング状の
テンプレートを貼り付けた構造の研磨プレートを用いて
大口径InPウエハを研磨したい。大口径といってもS
iのように12インチ(30cm)でなく、せいぜい4
インチ(10cm)直径のInPである。
【0028】InPと同様にSiよりも強度が低いGa
Asウエハの場合もテンプレートを使った真空チャック
の固定方式が利用できる。だからGaAsも大口径化が
進行すると真空チャックということになろう。さらに吸
着パッド方式の適用も要望されるようになるであろう。
【0029】GaAs、InPの真空チャック方式、吸
着パッド方式は未だ試験段階であり実用化されていると
はいえない。研磨方式に物理的研磨と化学的研磨があ
り、GaAsは化学的研磨(次亜塩素酸ナトリウム)す
ることが多く、Si、InPはコロイダルシリカのよう
な硬い研磨粒子を含む研磨液を使うことが多い。しかし
反対にGaAsでも物理的研磨することもありInPで
も化学的研磨することもある。いずれの研磨液も研磨後
の研磨プレート、吸着パッドに残留するのは困る。本発
明は残留研磨液がないようにするための工夫であり、化
学的研磨でも物理的研磨でも同様に問題であるが以下に
はコロイダルシリカを用いた場合の問題について説明す
る。
【0030】研磨粒子は研磨液に溶解しているのではな
く単に分散されているだけである。だから研磨液が乾燥
するとシリカ粒子が研磨装置や研磨布などにこびり付く
ようになる。研磨液を供給しながらInPウエハを回転
定盤とプレートの間で研磨すると、シリカの粒子がプレ
ート面に付着する。テンプレートを使わないときは単に
プレート面を拭けば簡単に研磨粒子を取り除く事ができ
た。
【0031】しかしテンプレートをプレートに貼り付け
ておくと、テンプレートとプレートの貼り合わせ部の隅
部にシリカ粒子が残留してしまう。隅部にこびり付いて
いるからなかなか簡単には取れない。プレートにテンプ
レートを貼り付けているという形状的な問題の他にシリ
カ粒子が残留しやすい条件が揃っている。
【0032】Siウエハの場合研磨時間は1分〜2分程
度で短い時間である。研磨粒子がプレートに付着すると
いっても研磨時間が短いので残留粒子量が少ない。テン
プレートを使わないから粒子を取り去るのは簡単であ
る。
【0033】GaAsウエハの場合は物理的研磨、化学
的研磨のいずれかを行う。研磨プレートやテンプレート
を用いる場合やはり研磨液が吸着パッドやテンプレート
に残留してはいけない。
【0034】InPウエハの場合は研磨時間が10分に
もなる。研磨時間が長いしコロイダルシリカを使う物理
的研磨であるからプレート面に研磨粒子が付き易い。そ
れにプレートには吸着パッドが貼り付けてあり吸着パッ
ドの外周部にテンプレートが貼り付けてある。ウエハと
テンプレートの間はごくごく狭い凹部になっているから
シリカ粒子がこの凹部に溜まる。InPウエハを取り除
いても、テンプレートの内側には研磨粒子(コロイダル
シリカなど)が厚く残る。
【0035】残留物(研磨粒子やウエハの砕片)をその
ままにして次のInPウエハをプレートに取り付けるこ
とはできない。一つには、残留粒子によってInPウエ
ハの縁が持ち上げられウエハが傾き真空チャックによっ
てウエハを固定できないからである。もう一つは、残留
物に含まれる硬質の砕片が研磨の最中にウエハの下面に
回り込みウエハを傷付ける可能性があるからである。硬
質粒子がウエハ面を擦ることによってできる直線状の傷
をスクラッチと呼んでいる。さらに残留物がウエハ面に
まわってウエハ面を汚す恐れもある。
【0036】このスクラッチの発生においてもInPは
不利な点がある。Siはビッカース硬度が700程度で
硬いのでウエハ表面に簡単には傷が入らない。しかしI
nPはビッカース硬度が400程度であり柔らかいから
残留物の中の硬質の物質によって簡単にスクラッチが入
ってしまう。それにSiの場合は先述のようにテンプレ
ートを用いないで単なる真空チャック方式や吸着パッド
方式だけでウエハをプレートに仮固定できるからテンプ
レートの縁にシリカ粒子が溜まるというような不都合は
ない。
【0037】GaAsの場合は真空チャック方式や吸着
パッド方式で仮固定するときはテンプレートを用いる。
化学的研磨であってもテンプレート縁の固形物が残留す
るということもある。InPウエハを真空チャック方
式、吸着パッド方式で仮固定し研磨する場合は、懸濁物
質を含む研磨液を用いる物理的研磨であり研磨時間が長
くテンプレートを用いるというような悪条件が揃ってい
る。
【0038】この様な訳で吸着パッドとテンプレートを
用いた真空チャック保持、吸着パッド保持方式は研磨粒
子などの残留物がテンプレートの内周に溜まり易く、残
留物による不都合も大きい。だから研磨粒子などの残留
物は1枚研磨するごとにプレートから綺麗に削り取る必
要がある。
【0039】現在はInPウエハは試験的小規模に生産
されており量産体制にない。だからInPウエハを1枚
研磨するごとに作業員が手作業によってブラシでプレー
ト裏面を擦り、テンプレートとプレート面にこびり付い
た研磨粒子を削り落としている。回転ブラシを手でもっ
てプレート面に押し付けてプレート面を清掃する。ブラ
シを30rpm程度で回転させながら約20秒かけてプ
レートの清掃をする。5秒では不足である。10秒でも
足りないようである。手作業であるからブラシの角度を
自在に臨機応変に変えることができる。いろいろな向き
にしてブラシをプレートに押し付けることによって、テ
ンプレートの縁にこびり付いた汚れを完全に掻き落とす
ことができる。
【0040】しかしこれは人手の要ることでコスト高に
もなるし能率も悪い。真空チャックでInPウエハを仮
固定するところから始めてInPウエハ研磨の工程を自
動化したいものである。
【0041】先述のようにInPウエハの研磨は現在も
プレートにワックスで固定するというのが主流であり、
ここで述べる真空チャック方式はいまだ試みの段階であ
る。プレート裏面の洗浄の問題を解決しないと真空チャ
ック方式や吸着パッド方式をInPウエハ研磨の実際に
用いることはできない。そのような問題はGaAsウエ
ハにもある。
【0042】
【課題を解決するための手段】本発明の研磨方法は、裏
面に吸着パッドを貼り付け、横ズレ防止のためリング状
テンプレートを非接合部を有するよう吸着パッドに貼り
付けた研磨プレートにInPまたはGaAsウエハを吸
着パッドに押し付けることによってあるいは真空チャッ
クによって固定し、研磨プレートを回転定盤に押し付
け、研磨液を供給しながら回転定盤と研磨プレートを回
転させることによってInPまたはGaAsウエハを研
磨し、研磨終了後定盤から持ち上げウエハを取り外した
後の研磨プレートの裏面に洗浄液を吹き付けながら、斜
め方向にのびる毛先を有するブラシによって研磨プレー
ト裏面を擦りテンプレートと吸着パッドの接合面の隅部
に残留する固形物を除去するようにしたものである。
【0043】吸着パッドとテンプレートの間に残渣が残
りやすいので、ブラシで吸着パッドとテンプレートを擦
って物理的に汚れや残渣を取るというのが重要である。
ブラシの寸法や型式によるが、揺動あるいは回転数は3
0rpm〜100rpm程度のことが多い。1回の清掃
に要する時間は5秒〜20秒程度である。1回研磨する
毎にパッドとテンプレートを洗浄するのが最も望まし
い。しかし2枚毎あるいは3枚毎にパッド、テンプレー
トの洗浄をするのでもよい。
【0044】パッドに対するテンプレートの非接合部の
幅は0.5mm〜7mm程度とする。非接合部が0mm
だと次回の研磨においてウエハにスクラッチが出現して
好ましくない。
【0045】洗浄液は純水であってもよいしアルカリや
弱酸であってもよい。研磨粒子やウエハの研磨片がテン
プレート凹部に付着しているのを取るのであるから純水
でも良いのである。研磨液が純水と研磨粒子だけを含む
(物理的研磨)ものなら純水が適する。研磨液がシリカ
粒子だけでなく化学薬品も含むものである場合(物理的
・化学的研磨併用の場合)は薬品が残留する可能性もあ
る。その場合は薬品の作用を中和するため洗浄液を弱ア
ルカリ液または弱酸性液とするとよい。
【0046】
【発明の実施の形態】本発明は吸着パッドとテンプレー
トを貼り付けた研磨プレートにInPウエハまたはGa
Asウエハをワックスを使わず吸着パッドの内在的な吸
着力あるいは真空吸引力によって固定する。真空による
場合は真空排気経路や吸い込み穴を研磨プレートと研磨
ヘッドに設ける。吸着パッドの内在的な吸着力による場
合は、そのような真空排気経路、穴、溝などは不用であ
る。吸着パッドにウエハが吸着された状態で研磨する。
研磨終了後、ブラシによって研磨プレートの裏面をこす
って清掃する。吸着パッドとテンプレートの非接合部に
研磨液の残渣やごみがたまるので、それを強制的に排除
するためにブラシで研磨するのである。
【0047】図1は本発明において用いる研磨装置の縦
断面図である。InPウエハとして述べるがGaAsウ
エハでも同じことである。回転定盤1には樹脂製あるい
は布製の研磨布2が貼ってある。これは回転軸の廻りに
回転(公転)する。ウエハを貼り付けた状態で回転定盤
に押し付けるための治具が研磨ヘッド3である。これは
円板状の研磨プレート4とその上部に続くヘッド軸5よ
りなる。ヘッド軸5の上端は軸受(図示しない)によっ
て回転自在に支持されモータ(図示しない)によって回
転するようになっている。研磨プレート4とヘッド軸5
は一体となって回転(自転)する。研磨プレート4の下
面には樹脂製(例えばポリウレタン)の吸着パッド6を
貼り付けてある。吸着パッド6はウエハを吸着し、ウエ
ハと研磨プレート4の間の衝撃力を和らげる働きがあ
る。吸着パッド6にはウエハの位置を決め横ズレを防ぐ
ためのリング状テンプレート7が接着、または熱圧着に
より固定してある。テンプレート7外周部は完全に固定
されるが内周部は一部接合されない非接合部となってい
る。
【0048】テンプレート7によって囲まれる吸着パッ
ド6の面にInPウエハ(あるいはGaAsウエハ)8
を取り付ける。ワックスを使わず真空チャックする。そ
のためヘッド軸5には軸線方向に穿たれた排気通路10
があり、研磨プレート4にも放射状に分岐した排気通路
11がある。排気通路11の終端が外部に続く吸い込み
穴12となっている。吸い込み穴12は研磨プレート4
にもパッド6にも穿たれている。ヘッド軸5の排気通路
10は外部の真空ポンプ(図示しない)につながってい
る。InPウエハ8の裏面13が吸着パッド6に接触し
真空によって固定される。図1は真空チャック方式の場
合を図示しているが、吸着パッドの吸着力でウエハを保
持する吸着パッド方式も適用できる。ウエハを吸着パッ
ドへ押し付けることによって自然に吸着されるものであ
る。その場合でも吸着パッドに穴があり、研磨プレート
には通路12、研磨ヘッドの軸5に通路10があって真
空装置あるいはポンプに接続されるようにしてもよい。
ウエハを貼り付けるときは吸着パッドに押し付けるだけ
で良いが、剥がす時にポンプ側から通路10、11、1
2を通して空気を吸着パッドへ送りウエハを浮き上がら
せてはずしやすくする。それはウエハを脱離する(はず
す)場合に有用な仕組みになる。しかしウエハをはずす
時にヘラを使うことにすれば、図1のような排気や吸気
のための通路10、11、12や吸着パッドの穴は不要
である。本発明はそのような3つの様式(真空チャック
吸引、吸着パッドの吸着+空気脱離、吸着パッドの吸着
+ヘラ脱離)を含むものであるが、図1は真空チャック
吸引、吸着パッドの吸着+空気脱離の二つの場合を表現
している。吸着パッド+ヘラ脱離の場合は図1から、吸
着パッドの穴や研磨プレートの通路10、11、12を
除いたものになる。テンプレート7の内周面14とウエ
ハの外周面15の間は狭い凹部9になり、ここに研磨粒
子などが残留する。
【0049】このようにInPウエハ8を下面に保持し
た研磨ヘッド3を回転定盤1に押し付け、研磨液を供給
しながら、回転定盤1と研磨ヘッド3を回転させてウエ
ハの表面を平坦、平滑に研磨する。研磨液は例えばコロ
イダルシリカなど研磨粒子を含み物理的研磨をするもの
である。
【0050】研磨終了後は、研磨ヘッド3を持ち上げて
回転定盤1から離し、洗浄ノズル20から洗浄液21を
ウエハ面16に散布してウエハを洗浄する。それが図2
に示す状態である。その後ウエハを吸着パッドからはず
す。それぞれの様式において脱離の方法が少し異なる。
真空チャック方式の場合は、真空装置において真空チャ
ックを解除して真空をなくしウエハを研磨ヘッドから取
り外す。吸着パッド+空気脱離の場合は、空気を送り込
んで吸着パッドを盛り上げてウエハをはずす。吸着パッ
ド+ヘラ脱離の場合は、ヘラをウエハの縁に差し込み持
ち上げてウエハをはずす。そのままでは研磨粒子や液が
付いているから研磨ヘッド3を清掃する必要がある。研
磨ヘッドの裏面に洗浄水を吹き付けるだけでは綺麗にな
らない。研磨液の粒子が残留しており、これがテンプレ
ートの内周部に頑固にこびり付いているからである。
【0051】こびり付いた固形物を除くのであるから物
理的にプレートを清掃する必要がある。だからブラシに
よって擦る必要がある。人手による手作業なら作業者の
判断によってどのような擦り方でもできる。だから汚れ
を完全に除去できる。しかし自動化する場合はそうはゆ
かない。ブラシは単純な運動を繰り返すことになる。テ
ンプレートとプレート面の凹部に固形残留物が付着して
いるので、これが取れにくい。それ以外のプレート面に
はあまり付かないし、付いても平坦部だからすぐに取れ
る。しかしテンプレートの内縁は窪みになって取りにく
い。そこでブラシの穂先(毛先)がテンプレートの凹部
へ入り込むようにする。
【0052】そのためには、穂先が外側へ変形したブラ
シを使うというのが一つの方法である。ブラシ毛先がプ
レート面に押し付けられると穂先が曲がりプレートとテ
ンプレートの間に入り、その間隙に詰まった残留固形物
を除去することができる。
【0053】ブラシは回転又は揺動、或いは直線往復運
動する。ブラシの回転軸と法線のなす角度を傾斜角Θと
呼ぶことにする。そのブラシは回転軸(或いは揺動軸)
がプレートの法線と平行であっても良い(Θ=0)。そ
の場合でも穂先が凹部に進入することができる。
【0054】Θ=0であっても二つの相対運動がありう
る。一つは軸線を共通にするものである(図4)。プレ
ートとブラシの回転方向を反対にすることによってプレ
ートを清掃することができる。もう一つはプレート中心
軸からブラシ回転軸がずれており、ブラシが遊星運動す
るものである(図6)。本発明はどちらの場合も利用で
きる。
【0055】あるいはプレート軸に対して、ブラシ回転
揺動軸を傾けるものである。Θ≠0である(図5)。そ
の場合は穂先をプレートに強く押し付けることによって
穂先を凹部へ強く差し込むことができる。
【0056】プレート軸に対してブラシの回転、揺動軸
を直角にすることもできる。Θ=90度である。その場
合は中間部の毛先は凹部に入ってゆかない。そうでなく
て端部の毛先が凹部に入り込んで固形物を擦り取るよう
になる。だから清掃能力はやや劣るようである。
【0057】図3は研磨プレートの裏面を円胴ブラシに
よって擦ることによってパッド、テンプレートを清掃し
ている例を示す。円胴ブラシ26は軸25と、軸25の
先端に設けた円胴部27と、円胴部27に設けた植毛2
8を有する。洗浄ノズル20から研磨プレート4の裏面
の吸着パッド6やテンプレート7に洗浄液21を噴射す
る。軸25を回転させ研磨ヘッド3も回転させて植毛2
8の毛先によってパッドやテンプレートを擦るようにな
っている。洗浄液21とブラシの作用で、パッドやテン
プレートの残留液体、汚れ、粒子を除去する。
【0058】図4は研磨プレートの裏面を垂直ブラシに
よって擦ることによってパッド、テンプレートを清掃す
る例を示す。ここで垂直ブラシというのは円板にほぼ垂
直に植毛したブラシということであり図3の円胴ブラシ
と区別するためにそう呼んでいる。垂直ブラシ30は、
円板31の上面に細い毛を多数植毛(33)したもので
ある。毛先34はパッドやテンプレートに当たってこれ
を清掃するものである。細い方が狭い隙間へ入りやす
い。それで1ミリ以下の毛先を持つものがよい。支持棒
35は横から円板31を支えている。
【0059】このブラシは円板31の中心軸廻りに回転
する。パッド面の法線36と、ブラシの回転軸37は平
行である。以後パッド面法線36と回転軸37の傾斜Θ
を傾斜角と呼ぶことにする。この例では支持棒35の内
部に回転伝達機構や軸受があって円板を円板中心の回転
軸37の廻りに回転するようになっている。ブラシをパ
ッドに押し付けると毛先が広がって、テンプレートの内
周部の非接合部に入り込み、その非接合部を清掃するこ
とができる。
【0060】図5は研磨プレートの裏面を、傾斜させた
垂直ブラシによって擦ることによってパッド、テンプレ
ートを清掃する例を示す。先述のように垂直ブラシとい
うのは円板にほぼ垂直に植毛したブラシということであ
り支持棒と円板が垂直だという意味でない。図3の円胴
ブラシと区別するために毛先と円板の関係によってそう
呼んでいる。この垂直ブラシ40も、円板41の上面に
細い毛を多数植毛(43)したものである。毛先44が
パッドやテンプレートを清掃する。支持棒45は斜め横
から円板41を支えている。
【0061】このブラシは円板41の中心軸廻りに回転
する。パッド面の法線36と、ブラシの回転軸37は平
行でなく傾斜している。円板の中心軸の廻りに回転させ
るというのは図4と同じであるが、円板自体が傾いてい
るから回転運動も傾いている。毛先が傾くのでテンプレ
ートとパッドの間の非接合部の汚れを取るのに適してい
る。この例でも支持棒45の内部に回転伝達機構や軸受
があって円板を円板中心の回転軸37の廻りに回転する
ようになっている。ブラシをパッドに押し付けると、毛
先がテンプレートの内周部の非接合部に入り込み、ここ
を清掃することができる。傾斜角Θが大きすぎると有効
接地面積が減るので有効でなくなる。後の実験で有用な
傾斜角Θの範囲は0゜〜45゜程度であることがわか
る。
【0062】図6は研磨プレートの裏面をより小型の垂
直ブラシによって擦ることによってパッド、テンプレー
トを清掃する例を示す。この垂直ブラシ50も、円板5
1の上面に細い毛を多数植毛(53)したものである。
洗浄液21をパッド面に散布する点はこれまでの例と同
様である。ブラシの毛先54がパッドやテンプレートを
清掃する。支持棒55は斜め横から円板51を支えてい
る。このブラシは円板51の中心軸廻りに回転する。回
転方向はパッド面の法線36と平行である。しかしこれ
は図4のものより小型のブラシであるから、ブラシをパ
ッド面で動かして、よりきめ細かくテンプレートやパッ
ドを清掃することができる。
【0063】図7はテンプレート7と吸着パッド6の接
触状態を示す拡大断面図である。テンプレートと吸着パ
ッドは接着材によって接着するか、あるいは適当な材料
を選択して熱圧着する。接合部の厚みは僅かであるが、
図7では接着材17の厚みを強調して描いてある。それ
は非接合部29を明確に示す為である。テンプレート7
の裏面の全体を吸着パッドに付けると接着材がはみ出し
てウエハの縁を押し付けるとか、はみ出し部分が研磨残
渣を引き付けるとかいった不都合を生ずる。それがため
にウエハの表面にスクラッチを引き起こしたりすること
がある。そこでテンプレートの内周部の一部分はパッド
に接合しないように空隙部とする。それを非接合部29
とここでは呼ぶ。
【0064】非接合部29があると、ここに研磨粒子が
入り込んで溜まってしまうという欠点が生ずる。図8は
そのような状態を示している。研磨後、凹部9には研磨
粒子や研磨液が残留する。テンプレートは柔軟性がある
から残渣22のはまりこみによって隆起する。図8では
残渣22によってテンプレート7の内周が一部隆起する
(19)のを誇張して示している。
【0065】図9はブラシ植毛63の毛先64が非接合
部29の奥深くまで進入して残渣を強制的に取り除いて
いる状態を示している。このように植毛部が柔軟性にと
んでおり彎曲して非接合部へ入り込むということが重要
である。また非接合部は狭いので毛先が細いものでなけ
ればならない。この図では円板部61が傾いている状態
を示す。反対側では逆向きの傾きになる。このような傾
きは円板部61が狭くなければ不可能である。つまり小
さいブラシでなければならない。大型のブラシの場合は
傾斜角Θを小さくしなければならない。
【0066】図10は非接合部の残渣を除去しやすくす
るため研磨プレートに工夫を凝らしたものである。研磨
プレート4の下に円筒部70を延長し、下端71にパッ
ド6の周辺部を貼り付けてある。研磨プレートの円筒部
70とパッド6によって囲まれる内部空間74には縮退
膨大可能な柔軟性あるバルーン72が収容される。バル
ーン72とパッド6の間には柔軟性のあるガイド板75
が設けられる。ガイド板75には溝76が切ってありパ
ッド穴78と内部空間74の間で気体が流通できるよう
にしている。
【0067】ヘッド軸5には排気通路10とは別のガス
通路79が穿たれる。ガス通路10は小溝73を経て内
部空間74に連通するようになっている。ガス通路79
も別異の真空ポンプ(図示省略)につながっている。真
空ポンプからガス通路79を経てガスをバルーン72へ
送り込めばバルーンはより大きく膨大する。ガスを引き
抜けばバルーンは縮退する。研磨プレート4の内部空間
74のガスを、排気通路10から小溝73を経て外部へ
引き抜くことによって、パッドへウエハ8を吸着でき
る。このように真空系統が2系統になっていることに注
意すべきである。ガイド板75の溝76の経路はパッド
の穴に合わせて決定する。
【0068】バルーン72を広げておいてパッドを水平
にした状態でウエハを吸引してウエハ面を研磨する。研
磨が終わると、ヘッドを持ち上げ水洗し、ウエハを取り
去り、パッドを露呈させる。バルーンを縮退させてパッ
ド6を凹面に変形させる。図11はそのような状態を示
す。バルーン72が小さくなるとパッドの中央部が持ち
上がり、パッド周辺が彎曲して非接合部が開くので残渣
を除去しやすくなる。
【0069】図12は別異の研磨プレートの改良を示
す。これも洗浄時にパッドを変形させて清掃容易にした
ものである。研磨プレート4の中央部が円柱部82とな
り、その外周面83には環状のバルーン84が設けられ
る。バルーン84は研磨プレートのフランジ88に接触
する。円柱部82の外周面83においてバルーン84の
下には抑えリング85がある。抑えリング85の下面8
6には吸着パッド6の周辺部が貼り付けられる。円柱部
82の下面87には吸着パッド6の中央部が貼り付けら
れる。吸着パッド6には環状テンプレート7が貼り付け
られる。
【0070】真空チャックのための排気通路89が研磨
プレート4の内部に穿孔されている。それに合わせてパ
ッド6にも吸い込み穴90が穿たれている。バルーン8
4にもそれにつながる排気通路91、92が研磨プレー
トの内部に設けられている。
【0071】ウエハを吸着した時はバルーンを縮退させ
パッドを平面にする。ウエハを取り外してパッドを洗浄
清掃する時は、図13のようにバルーン84を膨らませ
る。抑えリング85が沈むのでパッド6が変形する。変
形によって非接合部29が広がる。それによってブラシ
毛先が非接合部へ入りやすくなる。だから残渣をより完
全に排除することができるようになる。
【0072】
【実施例】研磨液の種類、テンプレートの有無、洗浄液
の種類、ブラシの有無、ブラシの運動様式などを変え
て、様々の条件でInPウエハを研磨した後のプレート
を洗浄した。それぞれの試料の枚数は10枚〜数10枚
である。ウエハを研磨した後、研磨ヘッドを引き上げて
ウエハの下面(表面)に洗浄水を吹き付けてウエハ表面
を洗浄しウエハをプレートから外して自動搬送装置によ
ってウエハをウエハキャリヤに入れる。ここでは研磨の
条件や、プレートの洗浄の条件などと研磨の結果を表1
に示す。
【0073】この表において、左から順に試料番号、研
磨液、テンプレートの有無、洗浄機構の有無、洗浄液、
汚れ・不良具合、裏面酸化発生、傷状のスクラッチ発生
などを示している。裏面酸化というのはウエハ裏面の酸
化である。ウエハの裏面には研磨液が廻り込み、これを
酸化することがある。物理的研磨の場合はそのようなこ
とはないが、酸化性のある化学薬品を用いた化学的研磨
の場合はウエハ裏面が酸化されることもある。傷状のス
クラッチというのは同じ研磨プレートに付けて研磨した
次回のウエハの表面に線状の傷が発生したということで
ある。研磨プレートに傷が付いたというのではない。
【0074】
【表1】
【0075】[試料1] 研磨液は粒子状物を含まない
ものである。つまり化学薬品だけのものである。研磨プ
レートにはテンプレートがなくワックスで貼り付ける。
ウエハ研磨後ウエハを取り外し洗浄しなかったものであ
る。だからこれは初めから本発明の範囲外であるが比較
のために挙げた。これは70%の試料において、ウエハ
裏面が酸化されてしまった。次に同じ研磨プレートにウ
エハを付け、同じ研磨液によってウエハを研磨すると傷
状のスクラッチが発生しなかった。これは粒子固形物を
含まない研磨液を使ったから当然の結果である。
【0076】[試料2] 試料1と同様に研磨液は粒子
状物を含まないものである。研磨プレートには吸着パッ
ドが貼ってあり真空チャックによって仮固定(吸着)で
きるようになっている。横滑りを防ぐために樹脂製テン
プレートが貼ってある。研磨プレートの構造は本発明の
条件に入るが研磨液がシリカ粒子のようなものを含まな
いので、やはりこれも本発明の条件の外のものである。
これも比較のために挙げている。研磨プレートの洗浄機
構が存在する。洗浄機構といっても洗浄液を吹きかける
だけである。洗浄液は水道水である。これは20%の試
料について研磨プレートの汚れが見られた。10%の試
料についてウエハ裏面が酸化された。これは化学研磨液
を使ったからである。同じ研磨プレートにウエハを付け
て同じ研磨液によってウエハを研磨するとスクラッチが
発生しなかった。これも粒子固形物を含まない研磨液を
使っているから当然である。
【0077】[試料3] 研磨液がシリカを含まないも
ので化学的研磨するものである。試料2と同様に研磨プ
レートには吸着パッドが貼ってあり樹脂製のテンプレー
トが固定してある。ウエハを真空チャックでプレートに
仮固定し研磨した。この場合ウエハ研磨の後、研磨プレ
ートを純水で洗浄した。研磨プレートの汚れ・不良はな
かった。ウエハ裏面酸化が10%の試料について見られ
た。スクラッチ発生は起こらなかった。研磨液にシリカ
などを含まないからそれも当然である。
【0078】[試料4] これも試料1〜3と同様に研
磨液がシリカを含まないものである。研磨プレートには
吸着パッドがありテンプレートが貼り付けてある。ウエ
ハ研磨後0.1%KOH溶液(弱アルカリ液)によって
洗浄した。汚れ・不良はなかった。しかしウエハ裏面酸
化については試料2、3と同様に10%について発生し
た。次のウエハの研磨においてスクラッチは発生しなか
った。
【0079】[試料5] これも試料1〜4と同様に研
磨液が粒子状物(シリカ等)を含まない化学的なもので
ある。研磨プレートには吸着パッドがあり金属製テンプ
レートが付いている。真空チャックで固定してInPウ
エハを研磨し取り外した後に研磨プレートを純水で洗浄
した。汚れ・不良はなかった。ウエハ裏面の酸化が10
%の試料について見られた。これは試料2〜4と同様で
ある。次のウエハの研磨において傷状のスクラッチが9
%の試料について見られた。研磨液はシリカなどの粒子
状物を含まないのであるから研磨液はスクラッチの原因
にならないはずである。これは金属製のテンプレートの
一部か、ウエハの砕片が小さい固形粒子砕片となってテ
ンプレート凹部に残留し、それが次回研磨時に表面に回
り込んでウエハを傷付けたものと推定される。金属とウ
エハが衝突して柔らかいウエハが一部損傷を受け、その
砕片が残留したものであろう。ということは硬い金属製
のテンプレートはあまり良くないということである。
【0080】[試料6] これも試料1〜5と同様に研
磨液が粒子状物を含まない化学的なものである。研磨プ
レートには吸着パッドが貼り付けてあり、セラミック製
のテンプレートが固定されている。InPウエハを研磨
しそれを取り外した後、研磨プレートを純水で洗浄し
た。10%の試料についてウエハ裏面酸化があった。6
%の試料について傷状スクラッチが見られた。これもセ
ラミック製テンプレートの一部か、テンプレートに衝突
して砕けたウエハの一部が残留して次回のウエハ研磨に
おいてウエハにスクラッチを作ったのであろう。試料5
の場合と同様に、硬いセラミック製のテンプレートはや
貼り適当でないということである。
【0081】[試料7] 試料5と殆ど同じであるが、
テンプレートが樹脂被覆金属製である点で相違してい
る。ウエハ裏面酸化が10%の試料について発生してい
る。これは研磨液が化学薬品であることから起こること
で試料1〜6と同様である。これも洗浄後、次のウエハ
を研磨したところ、傷状のスクラッチの発生が0%であ
った。その点で試料5、6と相違する。テンプレートを
樹脂被覆したのでテンプレートの一部が削られなくなっ
たのか、或いは表面に弾性が与えられたのでウエハがテ
ンプレートに接触して一部が傷付き砕けるということが
なくなったためであろう。そのために残留固形物がなく
なり次回のウエハ研磨においてウエハ表面にスクラッチ
を発生させなかったのであろう。
【0082】[試料8] 試料6と殆ど同じであるが、
テンプレートが樹脂被覆セラミック製である点で相違し
ている。ウエハ裏面酸化が10%の試料について発生し
ている。これは試料1〜7と同様である。これも純水洗
浄後次のウエハを研磨したところ、傷状のスクラッチが
の発生が0%であった。その点で試料5、6と相違し、
試料7と共通する。セラミック製テンプレートを樹脂被
覆したのでテンプレートの一部が削られなくなったの
か、或いは表面に弾性が与えられたのでウエハがテンプ
レートに接触して一部が傷付き砕けるということがなく
なったためであろう。そのために残留固形物がなくなり
次回のウエハ研磨においてウエハ表面にスクラッチを発
生させなかったのであろう。試料3、5〜8を比較考量
するとテンプレートとして樹脂製、樹脂被覆金属製、樹
脂被覆セラミック製などはよいが、むき出しの金属製、
セラミック製のテンプレートは良くないということがわ
かる。Siなどよりも、もろいInPの一部がテンプレ
ートとの接触によって一部が砕けて、それが残留するの
であろう。以上の試料1〜8はいずれも粒状物を含まな
い研磨液を用いており研磨液中の粒状物が残留するとい
う可能性はない。しかしテンプレートやウエハの一部が
粒状物となりウエハにスクラッチを発生させることがあ
るということを明らかにしている。
【0083】[試料9] これ以後の試料については物
理的研磨を採用し粒子状固形物を含む研磨液を用いる。
コロイダル(コロイダルシリカ粒子)を含む研磨液を供
給しながらInPウエハを研磨する。研磨プレートには
吸着パッドが貼られており樹脂製のテンプレートが周囲
に貼り付けてある。テンプレートと研磨プレートの非接
合部分幅は5mmである。非接合部分がどうしてあるの
か?ということは既に述べたが、もしこれが0ならば接
着材のテンプレートからのはみ出しがあり、それがウエ
ハの付着を妨害するからである。だから内側の端まで接
着材で付けるのではなくてテンプレートの内側の一部は
接着材のない領域とする。そうするとウエハは持ち上が
らないが、反面、非接合部に研磨粒子が残留するという
欠点がある。真空チャックによってウエハをプレート裏
面に仮固定しテンプレートで横滑りを防止した状態で研
磨した。ウエハ研磨後ウエハをプレートから取り外し、
通常はプレート裏面を洗浄するのであるが、ここでは洗
浄しなかったのである。すると次のウエハの研磨におい
て、5%の試料においてウエハ裏面が酸化された。
【0084】これは1枚の試料の全面積の5%が酸化さ
れたということではない。1枚の試料の僅かな部分でも
酸化されたら、それは1枚全部が酸化とカウントするの
である。全試料の内、5%のものが裏面酸化されたとい
うことである。少しでも裏面酸化されるといけないので
それは重要な評価基準となるのである。
【0085】コロイダルシリカを主体とした物理的研磨
であり強い化学薬品を使わないのであるがプレート洗浄
をしないと残留物がウエハ裏面に悪影響して裏面を酸化
させることがあるということである。また試料全体の4
0%についてウエハ表面に傷状スクラッチが現れた。こ
れはプレート裏面に研磨粒子(シリカ粒子)が残留して
おり次回の研磨の時に残留物がウエハの表面に回り込ん
でウエハ表面を傷付けるのであろう。粒子径の整った粒
子でなくてウエハの砕片なども混ざるので柔らかいIn
Pウエハに傷が付く。先述のようにInPウエハは、S
iウエハと同様に粒子を含む研磨液によって物理的研磨
するが、InPウエハの方がSiウエハよりも弱いので
傷付き易いのである。反面1枚のウエハの研磨時間がS
iウエハなら1〜2分の短時間でよいのに、InPの場
合は10分も要し、研磨時間が長いのでプレート汚れの
影響を受け易いのである。
【0086】試料9は裏面酸化があるので不可である。
また傷状スクラッチが現れるのでや貼り駄目である。つ
まり研磨毎にプレート裏面を洗浄しない方法は不可だと
いうことである。出荷できるウエハの表面酸化は0%で
なければならない。またスクラッチも0%でないといけ
ない。
【0087】[試料10] コロイダルシリカを含む研
磨液を用いた。InPウエハはパッドを貼ったプレート
に真空チャックによって仮固定する。テンプレートは樹
脂製であって、内側に非接合部が5mmあるように貼り
付けてある。このような研磨液によってInPウエハを
物理的研磨した。研磨後ウエハを回転定盤から持ち上げ
てウエハの表面(下面)に洗浄水を吹きかけて洗浄し
た。ウエハを取り除きテンプレートの内部やテンプレー
トを洗浄水によって洗浄した。しかしブラシを用いなか
った。ブラシによって擦らないからテンプレートとパッ
ドの間にコロイダルシリカ粒子が残留したであろう。
【0088】そして次回の研磨をした。次回の研磨の際
において、ウエハには裏面酸化の発生したものが1%あ
った。また表面には傷状のスクラッチが30%の割合で
発生した。裏面が酸化されたということはテンプレート
に残る残留物がウエハの裏面について化学反応を引き起
こしたということであろう。スクラッチが生じたという
のはテンプレートの内縁に残っていたシリカ粒子などが
ウエハの表面に回り込んでウエハの表面を傷付けるので
あろう。傷状スクラッチが30%も発生するようではい
けない。テンプレート廻りの汚れが次回のInPウエハ
の研磨を妨げるということである。ということはテンプ
レート廻りの汚れを完全に排除しなければならないとい
うことである。
【0089】[試料11] InPウエハを真空チャッ
クによって樹脂製テンプレートを有するパッドの上に仮
固定した。テンプレートの非接合部の幅は5mmであ
る。コロイダルシリカを含む研磨液によってInPウエ
ハを研磨した。InPウエハを回転定盤から引き離し洗
浄してからウエハをプレートから取り外した。プレート
面に洗浄水を当ててロールブラシで擦ってパッドやテン
プレートを清掃した。非接合部の間もロールブラシを回
転させて擦った。ブラシの回転軸が研磨プレートのパッ
ド面に平行に保持してブラシを回転させた。ロールブラ
シというのは円筒面に毛を植設したブラシである。毛先
は軸とほぼ直角になる。ブラシの毛先の径は0.5mm
φである。ロールブラシは円筒面に毛先があるので廻し
ながらプレート面を擦ることになるが、非接合部の間に
までなかなか毛先が入って行かないという欠点がある。
【0090】次回のウエハの研磨では裏面酸化は0%で
あった。つまりプレート面(パッド面)には残留物が殆
ど存在しないから裏面が酸化されないということであ
る。しかしInPウエハの表面には5%の割合で傷状の
スクラッチが出現した。それはテンプレートの非接合部
の隙間に僅かに残った研磨粒子などが、次回研磨におい
てウエハの表面に回り込むことによってウエハの表面に
傷を付けるのであろう。だからテンプレートとパッドの
間の非接合部を強く擦ることができるブラシを使うべき
だということが示唆される。ロールブラシでは不十分だ
ということかもしれない。
【0091】[試料12] 試料11と同様に、InP
ウエハを真空チャックによって樹脂製テンプレートを有
するパッドの上に仮固定した。テンプレートの非接合部
の幅は5mmである。コロイダルシリカを含む研磨液に
よってInPウエハを研磨した。InPウエハを回転定
盤から引き離し洗浄してからウエハをプレートから取り
外した。プレート面に洗浄水を当てて垂直ブラシで擦っ
てパッドやテンプレートを清掃した。垂直ブラシという
のは軸の先端に円盤を付け円盤に均一に毛を植えたよう
なブラシである。よくあるブラシであるがロールブラシ
と区別するためにここでは「垂直ブラシ」と呼ぶことに
する。ブラシ軸と研磨プレートのパッド面の法線のなす
傾斜角をΘとする。Θ=0というのはブラシ軸とパッド
法線が平行だということである。
【0092】毛先は軸と平行か平行より少し傾いたもの
になる。ロールブラシが毛先が軸に垂直であったのと対
照的である。ブラシの毛先の径は0.5mmφである。
ブラシの回転軸を研磨プレートのパッド面に平行に保持
してブラシを回転させた。非接合部の間も垂直ブラシを
回転させて擦った。垂直ブラシは軸先端の円盤に軸平行
に毛先を植えたものであるから軸をパッド法線に平行
(Θ=0)して回転させると毛先が外側へ彎曲してテン
プレートの下の非接合部まで入ってゆくことができる。
だから非接合部にも研磨粒子が残留しないようになる。
【0093】次回のウエハの研磨では、裏面酸化は0%
であった。つまりプレート面(パッド面)には残留物が
殆ど存在しないから裏面が酸化されないということであ
る。InPウエハの表面での傷状のスクラッチ発生率は
1%であった。垂直ブラシを軸をパッド面に垂直に保持
して回転させて毛先を非接合部へ差し込むことができ、
それによって粒子などを掃き出すことができるからであ
ろうと推測される。スクラッチ発生率が5%以下であれ
ば良品ということができる。だから試料12はその基準
に合格している。
【0094】[試料13] 試料11、12などと同様
に、InPウエハを真空チャックによって樹脂製テンプ
レートを有するパッドの上に仮固定した。テンプレート
の非接合部の幅は5mmである。コロイダルシリカを含
む研磨液によってInPウエハを研磨した。InPウエ
ハを回転定盤から引き離し洗浄してからウエハをプレー
トから取り外した。研磨ヘッドのプレート面に洗浄水を
当てて垂直ブラシで擦ってパッドやテンプレートを清掃
した。試料12と同じ垂直ブラシ(毛先径が0.5mm
φ)であるが軸を法線から10度傾けた状態(Θ=10
゜)でパッド面を擦るようにした。先に述べたように垂
直ブラシは軸先端の円盤に軸平行に毛先を植えたもので
あるが、毛先の一部は軸線よりも外部に傾いておりブラ
シを押し付けるとそれが余計に外部へ変形するから毛先
が余計に非接合部へ入り込むわけである。そうであれば
垂直ブラシの軸を傾けた方がより効果的かとも思われ
る。それでここでは10゜傾けている。強くブラシ先を
パッドへ押し付けると毛先が適当に彎曲しテンプレート
の下の非接合部まで入ってゆくことができる。だから非
接合部にも研磨粒子が残留しないようになる。
【0095】次回のウエハの研磨では、裏面酸化は0%
であった。つまりプレート面(パッド面)には残留物が
殆ど存在しないから裏面が酸化されないということであ
る。InPウエハの表面での傷状のスクラッチ出現率は
1%で試料12と同様であった。非接合部に粒子などが
残留していないから、それが表面に回り込んでウエハ表
面を傷付けるということは殆どない。
【0096】[試料14] 試料11、12、13と同
様に、InPウエハを真空チャックによって樹脂製テン
プレートを有するパッドの上に仮固定した。テンプレー
トの非接合部の幅は5mmである。コロイダルシリカを
含む研磨液によってInPウエハを研磨した。InPウ
エハを回転定盤から引き離し洗浄してからウエハをプレ
ートから取り外した。研磨ヘッドのプレート面に洗浄水
を当てて垂直ブラシで擦ってパッドやテンプレートを清
掃した。試料12と同じ垂直ブラシ(毛先径が0.5m
mφ)であるが軸を法線から20度傾けた状態(Θ=2
0゜)でパッド面を擦るようにした。試料13と相違す
るのはブラシの傾斜角度が10゜から20゜に増えてい
ることだけである。
【0097】試料13と同じように、傾斜したブラシの
毛先がテンプレートの非接合部に入り込んで残留物を擦
り取ることができる。次回のウエハの研磨では、裏面酸
化は0%であった。試料12、13と同様にプレート面
(パッド面)には残留物が殆ど存在せず、裏面が酸化さ
れない。InPウエハの表面での傷状のスクラッチ出現
率は1%で試料12、13などと同様であった。非接合
部に粒子などが残留していないから、それが表面に回り
込んでウエハ表面を傷付けるということは殆どないので
ある。
【0098】[試料15] 樹脂製テンプレートをパッ
ドに貼り付けた研磨プレートを用いてInPウエハを研
磨した。これもコロイダルシリカを含む研磨液によっ
て、InPウエハを研磨した。研磨後ウエハを研磨プレ
ートから取り外し、試料12〜14と同様に垂直ブラシ
を用いて研磨プレートのパッド、テンプレートを水洗清
掃した。ブラシの傾斜角Θを30゜にした。それ以外の
条件は試料12〜14と同様である。テンプレートの非
接合部の幅は5mmであり、ブラシの毛先は0.5mm
φであった。次回のウエハ研磨において、ウエハの裏面
酸化の出現する割合は0%であった。また傷状のスクラ
ッチが発生する割合は1%であった。これも良品であ
る。
【0099】[試料16] これもコロイダルシリカを
含む研磨液によって物理的研磨をする。研磨後、研磨プ
レートの裏面のパッド、テンプレートを水洗し、毛先径
が0.5mmφの垂直ブラシで擦った。ブラシの傾斜角
は45゜とした。これもテンプレートの非接合部に残留
物が残ることなく良好に清掃することができた。次回の
ウエハ研磨において、表面酸化は0%であった。傷状の
スクラッチは5%の割合で発生した。スクラッチは5%
以下という条件を課すので、垂直ブラシの傾斜は45゜
までだということがわかる。これ以上傾けると毛先がテ
ンプレートの非接合部に入らず、ここに溜まっているシ
リカ粒子を完全に除去することができないのであろう。
【0100】 [試料17] 試料17〜22はテンプ
レートの非接合部の幅を0mm〜7mmの間で変えて適
否を調べたものである。試料17は非接合部幅を0mm
としたものである。樹脂製テンプレートを研磨プレート
のパッドにぴったりと貼り付けた。つまりテンプレート
の内縁が完全にパッドに接合し非接合部がない。だから
一部には接着材のはみ出し部分がどうしても残る。これ
がウエハの真空引きに影響し粒子残留を引き起こす可能
性がある。だからこれは重要な試験である。ウエハの研
磨の後、研磨プレートの裏面を垂直ブラシによって(傾
斜角0゜〜45゜)で水洗清掃した。
【0101】次回のウエハの研磨において、裏面酸化は
0%であった。また傷状のスクラッチは1%であった。
そのような点では試料12〜15と殆ど同じである。し
かし試料17ではウエハの表面の周辺部に異常が見られ
た。これはテンプレートとパッドの内側縁に接着材のは
み出しがあって、そこに研磨液に含まれる粒子が残留し
たものであろうと推測される。それがウエハの表面へ回
り込んでウエハの周辺部の研磨状態に影響を及ぼしたも
のであろう。垂直ブラシの傾斜角は様々に変化させた
が、どのようにしても周辺部異常がある。だからテンプ
レートとパッドの接合において非接合部を幾分設けなけ
ればならないということが分かる。
【0102】[試料18] これもパッドを貼り付けた
研磨プレートに、テンプレートを接着材によって貼り付
けたものを用いた。非接合部の幅は0.5mmであっ
た。InPウエハを真空チャックによってテンプレート
内に仮固定して、コロイダルシリカを有する研磨液によ
って研磨し、ウエハを取り除いて、パッドとテンプレー
トを毛先径0.5mmφの垂直ブラシで擦りながら水洗
清掃した。次回のウエハ研磨において、裏面酸化は0%
であり、表面の傷状スクラッチは1%であった。周辺部
異常もなかった。これは合格である。非接合部の幅は
0.5mm程度は必要だということである。それは接着
材の外部へのはみ出しを防ぎ、研磨粒子の残留を防ぐた
めである。
【0103】[試料19] これも試料17、18と同
様であるが、テンプレートを研磨プレートのパッドに貼
り付ける時に非接合部の幅を1mmにしている。前例の
約2倍にしたのである。非接合幅を増やすと接着材のは
み出しの可能性はより低くなるがより奥まで研磨粒子が
入り込んで残留する恐れが出てくる。だから非接合幅を
変えて、そのような可能性について調べてみたのであ
る。ウエハを研磨したあと、ウエハを取り除き、これま
での試料と同様に水洗し垂直ブラシ(傾斜角0〜45
゜)によってパッドとテンプレートを擦り清掃した。次
回のウエハについての研磨状況を調べたが周辺部異常は
なかった。裏面酸化は0%で、表面の傷状スクラッチ発
生率は1%であった。これも良品である。
【0104】[試料20] これはテンプレートの非接
合部の幅を5mmとした。かなり広い非接合部である。
だから研磨粒子が奥深くまで進入する可能性がある。ウ
エハを研磨後、ウエハを取り外して、垂直ブラシによっ
てパッドとテンプレートを水洗清掃した。同様の試験を
して次回研磨ウエハの研磨状況を調べた。裏面酸化は0
%であった。周辺部異常はなかった。傷状スクラッチの
発生は1%であり試料17〜19と同様な結果であっ
た。非接合部が5mmと深くてコロイダルシリカが進入
してもブラシでこすることによって粒子を掃き出すこと
ができるということである。
【0105】[試料21] さらに非接合部の幅を増や
して6mmとした。広い非接合部なので研磨液が入り込
み残留する可能性がある。ウエハ研磨後、垂直ブラシ
(Θ=0〜45゜)によってパッドとテンプレートを清
掃した。次回のInPウエハの研磨において、周辺部異
常はなかった。さらに傷状スクラッチは2%で試料17
〜20より少し多い。裏面酸化は0%であった。スクラ
ッチの許容割合は5%であるから、これも合格である。
しかし非接合部をあまりに広げるとスクラッチの可能性
が増えることがわかる。それ以外にパッドからのテンプ
レートの浮き上がりが大きくなってテンプレートのウエ
ハの囲い込み作用が不安定になるという可能性がある。
【0106】[試料22] 非接合部の幅をさらに7m
mに増やした。ウエハ研磨後、垂直ブラシによってパッ
ドとテンプレートを水洗清掃した。次回のInPウエハ
の研磨において、周辺部異常はなかった。裏面酸化も0
%であった。表面の傷状スクラッチ発生の割合は5%に
なった。これはや貼り研磨粒子やウエハ削り片の一部が
深い非接合部の中に入り込んで残留し、次回の研磨の時
にウエハの表面に回り込み、それがスクラッチを作った
のであろう。スクラッチの許容できる割合は5%以下だ
としているから、これは合格品であるが、それ以上に非
接合部を広げるのは良くないのだろうと推定される。こ
れらの結果から非接合部分の幅は0.5mm〜7mm程
度が良いのだということが分かる。
【0107】[試料23] 試料23〜25は、研磨プ
レートのパッドの清掃の条件を変えたものである。テン
プレートには6mm幅の非接合部を設けている。試料2
3〜25はいずれも非接合幅を6mmにし条件を揃えて
比較しやすいようにしている。この研磨プレートを用い
てInPウエハを研磨した。研磨後ウエハを除いてか
ら、純水を吐出しながら研磨プレートの裏面を毛先径が
0.5mmφの垂直ブラシによって擦って掃除をした。
【0108】次回のウエハ研磨において、裏面の酸化は
0%であり、表面のスクラッチは0%であった。表面に
スクラッチが入らなかったというのはこれまで説明した
ものの中でこれが初めてである。研磨プレートの裏面や
テンプレートの非接合部に残留物がないので次回のウエ
ハ研磨が良好であった。洗浄液が純水であって化学作用
はないが洗浄作用は充分にある。
【0109】[試料24] 試料23と同じく非接合部
幅が6mmになるようテンプレートを貼り付けた研磨プ
レートを用いてInPウエハ研磨をした。毛先径が0.
5mmφの垂直ブラシを回転させてパッド、テンプレー
トを清掃した。洗浄液は純水に0.1%のKOH(カセ
イカリ)を混合したものである。次回のInPウエハの
研磨において、裏面酸化は0%であった。しかし表面の
傷状スクラッチは1%の割合で出現した。試料23との
違いは、純水かKOH溶液かということである。スクラ
ッチは1%であり、5%以下だからこれも良品である。
【0110】[試料25] 試料23、24と同じよう
に非接合部幅が6mmになるようパッドにテンプレート
を貼り付けた研磨ヘッドを用いてInPウエハを研磨し
た。研磨後ウエハを取り除き、純水を吹きかけながら毛
先の径が0.2mmφの垂直ブラシを用いてパッドとテ
ンプレートを清掃した。ブラシの毛先がこれまでのブラ
シ(0.5mm径)よりも小さいものを使っている。毛
先が細い方が非接合部へ深く進入するだろうと期待され
るからである。次回のウエハの研磨において、裏面酸化
は0%で、表面スクラッチも0%であった。極めて優れ
た結果を与えることができた。試料23、25の結果か
ら、ブラシの毛先は0.5mmφのように太いものも、
0.2mmφのように細いものも有効だということであ
る。
【0111】[試料26] これまで述べたものは全て
研磨ごとにパッドを清掃洗浄したものである。パッド洗
浄はウエハ研磨毎にしなければならないのかどうかとい
うことを調べるため、試料26〜28は洗浄の頻度を変
えてみた。何れも樹脂製のテンプレートを非接合部幅が
6mmになるようにパッドに接着した研磨プレートを用
いている。ウエハを研磨した後に、0.5mm毛先径の
垂直ブラシによってパッドを清掃した。試料26はウエ
ハ研磨毎に研磨プレートとパッドをブラシと純水によっ
て洗浄清掃をした。これによると次回研磨において、ウ
エハの裏面酸化は0%で、表面の傷状スクラッチ発生は
1%であった。5%以下であるからこれは合格である。
【0112】[試料27] 試料26と同じような条件
(非接合部幅6mm、ブラシ毛先径0.5mm)である
が、研磨毎にパッド洗浄しないで、3枚研磨する毎に1
回だけ洗浄清掃することにした。垂直ブラシを回転させ
ることによってパッドを洗浄清掃するのは変わらない。
3枚毎の洗浄のサイクルにおいて、3枚目のウエハの状
態を調べた。これによるとウエハの裏面酸化が1%あっ
た。前回や前前回の研磨の残渣がテンプレートとウエハ
の中間部や非接合部に残留し、それが次回の研磨におい
てウエハの裏面に付着するのであろう。また表面の傷状
スクラッチは3%の割合で発生した。これも残留物が回
り込むからであろう。
【0113】[試料28] 試料26、27と同じよう
な条件であるが、研磨毎ではなくて6枚研磨する毎に1
回だけ純水を吹きかけながら垂直ブラシで清掃すること
にした。6枚ごと洗浄のサイクルにおいて、6枚目のウ
エハの状態を調べた。裏面酸化は2%あり、表面傷状ス
クラッチの発生率は6%であった。傷状スクラッチの許
容できる割合は5%としているので、6枚毎の洗浄では
不十分だということである。毎回パッド、テンプレート
を清掃するのが最も良いが3枚毎でも良い、ということ
が分かった。
【0114】
【発明の効果】これまでSiウエハの研磨技術は既に成
熟している。しかしGaAsウエハも大口径化に伴って
新しい研磨技術が要求されている。また、これまで受光
素子の基板としての細々とした需要しかないInPウエ
ハについては研磨技術が定まっていなかった。受光素子
以外の需要の可能性が現れ2インチInPウエハが製造
されるようになり、研磨についてもそれまでの全て手動
に頼る操作にかわってシステム化された技術が必要にな
ってきた。GaAs、InPウエハはSiウエハよりも
硬度が低くて研磨は難しい。Siと同様に粒子を含む研
磨液を用いた物理的研磨をすることが多い。Si(1分
〜2分程度)よりも研磨に時間がかかる(10分程度)
から、研磨布の消耗は著しく、ウエハ表面にスクラッチ
発生が問題になる。
【0115】小径のGaAs、InPウエハの場合はワ
ックスによって研磨プレートに付けて研磨していた。研
磨後は加熱してワックスを溶かし、ウエハを研磨プレー
トから取り外し、有機溶剤で洗浄してワックスを除いて
いた。生産量が少ない内はそれでよかったのである。
【0116】しかし、2インチ、3インチと口径が大き
くなり生産量も増えてくるとワックスレスのプレート固
定が望まれる。4インチを越えるようになればぜひとも
ワックスレスの研磨を行いたいものである。しかしGa
As、InPウエハでワックスレス研磨というのはこれ
まで例を見ない。Siに比べて剛性が低く欠け易く傷付
き易いGaAs、InPの場合はいろいろと不都合なこ
とが多いからである。
【0117】本発明はGaAs、InPウエハをワック
スレス固定して研磨できるようにすることを目指したも
のであるが、パッドの上にGaAs、InPウエハ(化
合物半導体ウエハ)を置いて真空引きしただけでは横方
向へのずれが起こることがある。それを防ぐにはテンプ
レートが必要である。ズレを防ぐという意味では、テン
プレートとウエハの間隙は狭い方が良い。しかし間隙が
狭いとテンプレートの接着材のはみ出しが問題になる。
接着材はみ出しがウエハの密接な吸着をさまたげゴミの
頑固な付着を促し、問題である。そこでテンプレートの
内周の一部を非接合部とするのが良いと思われる。非接
合部を作ると接着材のはみ出しは防げるが研磨ゴミ(残
渣)が内奥にまで入り込んでなかなか取れないという新
たな問題を生ずる。
【0118】本発明は洗浄水を吹きかけるだけでなくブ
ラシによって強制的に清掃するからパッド、テンプレー
トに研磨粒子などが残らず次回の研磨を良好に行うこと
ができる。優れた発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明においてInPウエハ研磨の為に用いる
真空チャック方式の研磨プレートとウエハと研磨定盤の
断面図。
【図2】InPウエハ研磨後、研磨プレートを持ち上げ
て、洗浄ノズルからウエハの研磨面に洗浄液を噴射して
ウエハ表面を洗浄している状態を示す断面図。
【図3】InPウエハ研磨後ウエハを取り外し、洗浄液
を噴射しつつ、円筒面に植毛した回転ブラシによってパ
ッドとテンプレートを清掃洗浄している状態を示す斜視
図。
【図4】InPウエハ研磨後ウエハを取り外し、洗浄液
を噴射しつつ、円板にほぼ垂直に植毛した垂直ブラシを
回転軸と研磨プレート法線が平行になるようにしてパッ
ドとテンプレートを清掃洗浄している状態を示す斜視
図。
【図5】InPウエハ研磨後ウエハを取り外し、洗浄液
を噴射しつつ、円板にほぼ垂直に植毛した垂直ブラシを
回転軸と研磨プレート法線が傾斜するようにしてパッド
とテンプレートを清掃洗浄している状態を示す斜視図。
【図6】InPウエハ研磨後ウエハを取り外し、洗浄液
を噴射しつつ、円板にほぼ垂直に植毛したより小型の垂
直ブラシを回転軸と研磨プレート法線が平行になるよう
にしてパッドとテンプレートを清掃洗浄している状態を
示す斜視図。
【図7】テンプレートと研磨プレート裏面のパッドの接
着状態を示す断面図。テンプレートの外側の部分はパッ
ドに接着材によって接着されているが、内側には一部接
着されていない非接合部が存在する事を示している。
【図8】テンプレートと研磨プレート裏面のパッドの間
の非接合部に研磨によって発生した研磨粒子やウエハ研
磨片などの残渣が入り込んで残留した状態を示す断面
図。
【図9】テンプレートと研磨プレート裏面のパッドの間
の非接合部にブラシの毛先が進入することによって非接
合部に挟まれている残渣を取り除くように働くことを示
す断面図。
【図10】研磨プレート底面とパッドの間にバルーンを
介在させバルーンを膨張させた状態でウエハをパッドに
貼り付けて研磨し、ウエハを取り除いた後、バルーンを
縮退させてパッドを凹面に歪ませて非接合部を広げて残
渣を取り除くようにする改良された研磨プレートのバル
ーン拡張時の断面図。
【図11】図10の改良した研磨プレートにおいてバル
ーンを縮退させた状態の断面図。
【図12】研磨プレートを厚くしてパッドの中央部だけ
をプレート面に貼り付け、パッドの周辺部貼りング部材
に取り付けリング部材貼りング状のバルーンによって伸
縮できるようにした改良された研磨プレートの、バルー
ンを縮退させパッドを平面にした状態の断面図。
【図13】図12の研磨プレートにおいてバルーンリン
グを膨大させてパッドを凹面に変形させた状態の断面
図。
【符号の説明】
1 回転定盤 2 研磨布 3 研磨ヘッド 4 研磨プレート 5 ヘッド軸 6 吸着パッド 7 テンプレート 8 InPウエハ(あるいはGaAsウエハ) 9 凹部 10 排気通路 11 排気通路 12 穴 13 ウエハ裏面 14 テンプレート内周面 15 ウエハ外周面 16 ウエハ表面 17 接着材 18 テンプレート表面 19 隆起部 20 洗浄ノズル 21 洗浄液 22 残渣 25 軸 26 円胴ブラシ 27 円胴部 28 植毛 29 非接合部 30 垂直ブラシ 31 円板 32 テンプレート外周面 33 植毛 34 毛先 35 支持棒 36 プレート法線 37 回転軸 40 垂直ブラシ 41 円板 43 植毛 44 毛先 45 支持棒 50 垂直ブラシ 51 円板 53 植毛 54 毛先 55 支持棒 61 円板部 63 植毛 64 毛先 70 円筒部 71 円筒部下端 72 バルーン 73 小溝 74 内部空間 75 ガイド板 76 溝 78 パッド穴 79 ガス通路 82 円柱部 83 外周面 84 バルーン 85 抑えリング 86 抑えリング下面 87 円柱部下面 88 フランジ 89 排気通路 90 パッド穴 91 ガス通路 92 ガス通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B24B 37/04 B24B 37/04 Z 55/06 55/06 Fターム(参考) 3C047 FF08 HH00 3C058 AA07 AB04 AB06 AC05 CB03 DA17

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平坦な下面を有する研磨プレートと、研
    磨プレートの上に続くヘッド軸と、ウエハを吸着するた
    め研磨プレートの下面に付着した吸着パッドと、ウエハ
    の横ズレを防ぐため吸着パッドに内周部の一部を非接合
    部とし残りの部分を接着あるいは熱圧着したテンプレー
    トとを含む研磨ヘッドのテンプレートによって囲まれる
    吸着パッド面にInPウエハあるいはGaAsウエハを
    吸着させて、研磨ヘッドを研磨定盤に押し付け、研磨定
    盤に研磨液を供給しながら、研磨定盤と研磨ヘッドを回
    転させることによって、ウエハを研磨し、研磨ヘッドを
    引き上げウエハの研磨した表面を洗浄し、吸着パッドか
    らウエハを取り除くことによってウエハを研磨し、ウエ
    ハ研磨後1枚毎に或いは2枚〜3枚毎に、研磨ヘッドの
    パッドとテンプレートを洗浄液を噴射しながら回転或い
    は揺動するブラシによって清掃して、次回のウエハの研
    磨を行うようにした事を特徴とする化合物半導体ウエハ
    の研磨方法。
  2. 【請求項2】 吸着パッドに対してテンプレートが接合
    していない内周部の非接合部の幅を0.5mm〜7mm
    としたことを特徴とする化合物半導体ウエハの研磨方
    法。
  3. 【請求項3】 ブラシは円板に対して垂直方向に植毛し
    た垂直ブラシであり、ブラシ回転軸の吸着パッド法線に
    対する傾斜角が0゜〜45゜になるようにして、垂直ブ
    ラシを回転させることによって研磨プレートのパッド、
    テンプレートを清掃することを特徴とする請求項1〜2
    のいずれかに記載の化合物半導体ウエハの研磨方法。
  4. 【請求項4】 研磨液が研磨粒子を含むものである事を
    特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の化合物半導体
    ウエハの研磨方法。
  5. 【請求項5】 テンプレートが樹脂、あるいは樹脂で覆
    われた金属、もしくは樹脂で覆われたセラミックである
    事を特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の化合物半
    導体ウエハの研磨方法。
  6. 【請求項6】 吸着パッドとテンプレートを清掃する時
    に非接合部を広げて非接合部に挟まった残渣を除去しや
    すくするためパッドを凹型に変形させることを特徴とす
    る請求項1〜5の何れかに記載の化合物半導体ウエハの
    研磨方法。
  7. 【請求項7】 平坦な下面を有する研磨プレートと、研
    磨プレートの上に続くヘッド軸と、ウエハを吸着するた
    め研磨プレートの下面に付設した吸着パッドと、ウエハ
    の横ズレを防ぐため吸着パッドに内周部の一部の0.5
    mm〜7mmを非接合部とし残りの部分を接着あるいは
    熱圧着したリング状テンプレートとを含む研磨ヘッド
    と、研磨布を貼った研磨定盤と、研磨プレートを持ち上
    げた時に研磨プレートのパッドに洗浄液を噴射する洗浄
    液供給装置と、持ち上げた状態の研磨プレートのパッド
    とテンプレートを清掃するための、毛先の直径が1mm
    以下で非接合部に入り込むことのできる植毛を有する回
    転又は揺動するブラシとを含む事を特徴とする化合物半
    導体ウエハの研磨装置。
  8. 【請求項8】 研磨プレートは下面が開口した円筒形で
    あって、研磨プレートの円筒の内部にバルーンを内蔵
    し、研磨ヘッドの内部にバルーンへ気体を導く通路を設
    け真空ポンプに接続し、研磨プレートの円筒部端部によ
    ってパッドの周辺部を保持し、バルーンによってパッド
    の中央部を押し出すようにしており、ウエハ研磨時には
    バルーンを膨大させて吸着パッドを平面とし、吸着パッ
    ド洗浄時にはバルーンを縮退させてパッド面を凹面とし
    て、テンプレートと吸着パッドの間の非接合部に挟まれ
    た残渣を除去しやすくするようにした事を特徴とする請
    求項7に記載の化合物半導体ウエハの研磨装置。
  9. 【請求項9】 研磨プレートは下方中央部に円柱部を有
    し、円柱部の外周面に環状の縮退膨大可能なバルーンと
    抑えリングを嵌込み、研磨ヘッドの内部にバルーンへ気
    体を導く通路を設けて真空ポンプに接続し、円柱部の下
    面にパッドの中央部を貼り付け、抑えリングの下面にパ
    ッドの周縁部を貼り付け、バルーンによって吸着パッド
    の周辺部を押し出すようにしており、ウエハ研磨時には
    バルーンを縮退させて吸着パッドを平面とし、吸着パッ
    ド洗浄時にはバルーン膨大させてパッド面を凹面とし
    て、テンプレートと吸着パッドの間の非接合部に挟まれ
    た残渣を除去しやすくするようにした事を特徴とする請
    求項7に記載の化合物半導体ウエハの研磨装置。
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