JP2003277281A - 静脈炎の予防及び治療のための医薬 - Google Patents
静脈炎の予防及び治療のための医薬Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 酒石酸ビノレルビンなどの抗腫瘍剤の静脈内
投与により惹起される静脈炎を予防及び/又は治療する
ための手段を提供する。 【解決手段】 酒石酸ビノレルビンなどの抗腫瘍剤の静
脈内投与により惹起される静脈炎を予防及び/又は治療
するための医薬であって、ダイズなどの植物油と必要に
応じて卵黄レシチン及び/又はグリセリンとを含むエマ
ルジョンを有効成分として含む医薬。
投与により惹起される静脈炎を予防及び/又は治療する
ための手段を提供する。 【解決手段】 酒石酸ビノレルビンなどの抗腫瘍剤の静
脈内投与により惹起される静脈炎を予防及び/又は治療
するための医薬であって、ダイズなどの植物油と必要に
応じて卵黄レシチン及び/又はグリセリンとを含むエマ
ルジョンを有効成分として含む医薬。
Description
【0001】
【発明の属する分野】本発明は抗腫瘍剤の静脈内投与に
より引き起こされる静脈炎の予防及び/又は治療のため
の医薬に関する。
より引き起こされる静脈炎の予防及び/又は治療のため
の医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】ビンカアルカロイド系抗腫瘍剤である酒
石酸ビノレルビン(協和発酵工業株式会社から「ナベル
ビン」として市販されている)は非小細胞肺癌の治療に
用いられる抗腫瘍剤であり、静脈内投与により用いられ
ている。この抗腫瘍剤は優れた抗腫瘍作用を有するもの
の、静脈内投与により急性の局所静脈炎を引き起こすこ
とが知られており、激しい静脈炎のためにこの抗腫瘍剤
を1回しか投与できない場合があり、さらには投与途中
で中断せざるを得ない場合もある。この静脈炎を回避す
るための方法として、投与後の血管内の薬液を生理食塩
水で充分洗い流すことが推奨されているが、この方法で
は静脈炎の発生が必ずしも回避できないという問題があ
る。
石酸ビノレルビン(協和発酵工業株式会社から「ナベル
ビン」として市販されている)は非小細胞肺癌の治療に
用いられる抗腫瘍剤であり、静脈内投与により用いられ
ている。この抗腫瘍剤は優れた抗腫瘍作用を有するもの
の、静脈内投与により急性の局所静脈炎を引き起こすこ
とが知られており、激しい静脈炎のためにこの抗腫瘍剤
を1回しか投与できない場合があり、さらには投与途中
で中断せざるを得ない場合もある。この静脈炎を回避す
るための方法として、投与後の血管内の薬液を生理食塩
水で充分洗い流すことが推奨されているが、この方法で
は静脈炎の発生が必ずしも回避できないという問題があ
る。
【0003】これまでにビノレルビンの静脈内投与によ
る局所静脈炎を回避するための方法として抗トロンビン
剤及び内皮細胞保護剤を投与する方法(Maisano, R. et
al., Anticanser Res., 17(4A), 2775-2777, 1997)、ヒ
トアルブミンを投与する方法(Weiss, J. et al., Onkol
ogie, 22, 416-418, 1999)、ヒスタミン(H2)ブロッカー
であるシメチジンを投与する方法(Vasssilomanolakis,
M. et al., Support Care Cancer, 9, 108-11, 2001)等
が報告されている。
る局所静脈炎を回避するための方法として抗トロンビン
剤及び内皮細胞保護剤を投与する方法(Maisano, R. et
al., Anticanser Res., 17(4A), 2775-2777, 1997)、ヒ
トアルブミンを投与する方法(Weiss, J. et al., Onkol
ogie, 22, 416-418, 1999)、ヒスタミン(H2)ブロッカー
であるシメチジンを投与する方法(Vasssilomanolakis,
M. et al., Support Care Cancer, 9, 108-11, 2001)等
が報告されている。
【0004】一方、手術後の末梢静脈栄養において脂肪
乳剤の投与により静脈炎を予防できることが示唆されて
いる(松末, 日本静脈経腸栄養研究会誌, 9, 182-184,
1994)。この論文には脂肪乳剤と静脈炎予防効果との関
係についてpHなどの面からの研究結果が報告されている
ものの、抗腫瘍剤により惹起される急性の局所静脈炎に
対する脂肪乳剤の作用を示唆ないし教示するものではな
い。
乳剤の投与により静脈炎を予防できることが示唆されて
いる(松末, 日本静脈経腸栄養研究会誌, 9, 182-184,
1994)。この論文には脂肪乳剤と静脈炎予防効果との関
係についてpHなどの面からの研究結果が報告されている
ものの、抗腫瘍剤により惹起される急性の局所静脈炎に
対する脂肪乳剤の作用を示唆ないし教示するものではな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するため
の手段】本発明はビノレルビンなどの抗腫瘍剤の静脈内
投与により惹起される局所静脈炎を予防及び/又は治療
するための手段を提供することを課題としている。本発
明者は上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、
抗腫瘍剤の静脈内投与前、投与時、及び/又は投与後に
該静脈内に植物油を含むエマルジョンを投与することに
よって、静脈炎の発生を予防及び/又は治療できること
を見出した。本発明は上記の知見を基にして完成された
ものである。
の手段】本発明はビノレルビンなどの抗腫瘍剤の静脈内
投与により惹起される局所静脈炎を予防及び/又は治療
するための手段を提供することを課題としている。本発
明者は上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、
抗腫瘍剤の静脈内投与前、投与時、及び/又は投与後に
該静脈内に植物油を含むエマルジョンを投与することに
よって、静脈炎の発生を予防及び/又は治療できること
を見出した。本発明は上記の知見を基にして完成された
ものである。
【0006】すなわち、本発明は、抗腫瘍剤の静脈内投
与により惹起される静脈炎を予防及び/又は治療するた
めの医薬であって、植物油を含むエマルジョンを有効成
分として含む医薬を提供するものである。
与により惹起される静脈炎を予防及び/又は治療するた
めの医薬であって、植物油を含むエマルジョンを有効成
分として含む医薬を提供するものである。
【0007】本発明の好ましい態様によれば、植物油が
大豆である上記の医薬;さらに界面活性剤として卵黄レ
シチン及び/又はグリセリンを含む上記の医薬;エマル
ジョン100重量部中の植物油の量が1〜40重量部で
ある上記の医薬;pHが6.5〜8.5の範囲である上
記の医薬;該抗腫瘍剤の投与前、投与時、及び投与後か
らなる群から選ばれる1以上の時期に投与するための上
記の医薬;及び抗腫瘍剤がビノレルビンである上記の医
薬が提供される。
大豆である上記の医薬;さらに界面活性剤として卵黄レ
シチン及び/又はグリセリンを含む上記の医薬;エマル
ジョン100重量部中の植物油の量が1〜40重量部で
ある上記の医薬;pHが6.5〜8.5の範囲である上
記の医薬;該抗腫瘍剤の投与前、投与時、及び投与後か
らなる群から選ばれる1以上の時期に投与するための上
記の医薬;及び抗腫瘍剤がビノレルビンである上記の医
薬が提供される。
【0008】別の観点からは、悪性腫瘍の治療のための
医薬組成物であって、抗腫瘍剤と植物油を含むエマルジ
ョンとを含む医薬組成物が本発明により提供される。こ
の医薬組成物では、該抗腫瘍剤を単独で静脈内投与した
場合に比べて、静脈炎の発生が軽減ないし回避されてい
る。この発明の好ましい態様によれば、植物油が大豆で
ある上記の医薬組成物;さらに界面活性剤として卵黄レ
シチン及び/又はグリセリンを含む上記の医薬組成物;
エマルジョン100重量部中の植物油の量が1〜40重
量部である上記の医薬組成物;pHが6.5〜8.5の
範囲である上記の医薬組成物;及び抗腫瘍剤がビノレル
ビンである上記の医薬組成物が提供される。
医薬組成物であって、抗腫瘍剤と植物油を含むエマルジ
ョンとを含む医薬組成物が本発明により提供される。こ
の医薬組成物では、該抗腫瘍剤を単独で静脈内投与した
場合に比べて、静脈炎の発生が軽減ないし回避されてい
る。この発明の好ましい態様によれば、植物油が大豆で
ある上記の医薬組成物;さらに界面活性剤として卵黄レ
シチン及び/又はグリセリンを含む上記の医薬組成物;
エマルジョン100重量部中の植物油の量が1〜40重
量部である上記の医薬組成物;pHが6.5〜8.5の
範囲である上記の医薬組成物;及び抗腫瘍剤がビノレル
ビンである上記の医薬組成物が提供される。
【0009】さらに別の観点からは、抗腫瘍剤の静脈内
投与により惹起される静脈炎を予防及び/又は治療する
方法であって、該抗腫瘍剤の投与前、投与時、及び投与
後からなる群から選ばれる1以上の時期に植物油を含む
エマルジョンを該静脈内に投与する工程を含む方法が本
発明により提供される。
投与により惹起される静脈炎を予防及び/又は治療する
方法であって、該抗腫瘍剤の投与前、投与時、及び投与
後からなる群から選ばれる1以上の時期に植物油を含む
エマルジョンを該静脈内に投与する工程を含む方法が本
発明により提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の医薬は、抗腫瘍剤の静脈
内投与により惹起される静脈炎を予防及び/又は治療す
るための医薬であって、植物油を主成分とするエマルジ
ョンを有効成分として含むことを特徴としている。
内投与により惹起される静脈炎を予防及び/又は治療す
るための医薬であって、植物油を主成分とするエマルジ
ョンを有効成分として含むことを特徴としている。
【0011】本発明の医薬の適用対象となる静脈炎は、
抗腫瘍剤の静脈内投与により惹起される静脈炎であり、
より具体的には、抗腫瘍剤の注射又は点滴による投与の
際に引き起こされる静脈炎である。抗腫瘍剤の種類は特
に限定されず、静脈内投与の際に投与経路として選択さ
れた静脈又はその周囲の静脈に炎症を惹起するものであ
ればいかなる抗腫瘍剤であってもよい。
抗腫瘍剤の静脈内投与により惹起される静脈炎であり、
より具体的には、抗腫瘍剤の注射又は点滴による投与の
際に引き起こされる静脈炎である。抗腫瘍剤の種類は特
に限定されず、静脈内投与の際に投与経路として選択さ
れた静脈又はその周囲の静脈に炎症を惹起するものであ
ればいかなる抗腫瘍剤であってもよい。
【0012】本発明の医薬の好ましい適用対象として、
ビンカアルカロイド系抗腫瘍剤により惹起される静脈炎
を挙げることができる。ビンカアルカロイド系抗腫瘍剤
としては、例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、
ビンデシン、ビノレルビン、又は生理学的に許容される
それらの塩などを挙げることができる。ビノレルビンは
静脈内投与の際に急性の激しい静脈炎を引き起こすこと
が知られており、この抗腫瘍剤が引き起こす静脈炎は本
発明の医薬の特に好適な適用対象である。ビノレルビン
は「ナベルビン」(酒石酸ビノレルビン:Vinorelbin d
itartate)の名称で臨床で用いられている。また、本発
明の医薬の適用対象となる他の抗腫瘍剤としては、ドキ
ソルビシンやマイトマイシンなどを例示することができ
る。
ビンカアルカロイド系抗腫瘍剤により惹起される静脈炎
を挙げることができる。ビンカアルカロイド系抗腫瘍剤
としては、例えば、ビンブラスチン、ビンクリスチン、
ビンデシン、ビノレルビン、又は生理学的に許容される
それらの塩などを挙げることができる。ビノレルビンは
静脈内投与の際に急性の激しい静脈炎を引き起こすこと
が知られており、この抗腫瘍剤が引き起こす静脈炎は本
発明の医薬の特に好適な適用対象である。ビノレルビン
は「ナベルビン」(酒石酸ビノレルビン:Vinorelbin d
itartate)の名称で臨床で用いられている。また、本発
明の医薬の適用対象となる他の抗腫瘍剤としては、ドキ
ソルビシンやマイトマイシンなどを例示することができ
る。
【0013】本発明の医薬の有効成分である植物油を含
むエマルジョンは、植物油を主成分として調製されたエ
マルジョンである。植物油の種類は特に限定されない
が、例えば、ダイズ油、なたね油、とうもろこし油、及
びオリーブ油などから選択される植物油を用いることが
できる。2種以上の植物油を組み合わせて用いてもよ
い。これらのうち、エマルジョンの安定性及び生体への
非毒性の観点からダイズ油が好ましい。
むエマルジョンは、植物油を主成分として調製されたエ
マルジョンである。植物油の種類は特に限定されない
が、例えば、ダイズ油、なたね油、とうもろこし油、及
びオリーブ油などから選択される植物油を用いることが
できる。2種以上の植物油を組み合わせて用いてもよ
い。これらのうち、エマルジョンの安定性及び生体への
非毒性の観点からダイズ油が好ましい。
【0014】植物油を含むエマルジョンの調製方法は特
に限定されず、通常は1種又は2種以上の界面活性剤を
用いて当業者に周知の方法により調製することができ
る。界面活性剤の種類は特に限定されないが、好ましく
はエマルジョンのpH依存性を回避するために1種又は
2種以上の高分子界面活性剤を用いることが好ましい。
例えば、水との親和性の高い蛋白質、例えば卵黄レシチ
ンなどを界面活性剤として用いることができる。卵黄レ
シチンを界面活性剤として用いる場合には、浸透圧の調
整のために低分子量の界面活性剤、例えばグリセリンな
どを併用することができる。卵黄レシチンとグリセリン
の組み合わせは本発明の医薬に特に好適に用いられる。
に限定されず、通常は1種又は2種以上の界面活性剤を
用いて当業者に周知の方法により調製することができ
る。界面活性剤の種類は特に限定されないが、好ましく
はエマルジョンのpH依存性を回避するために1種又は
2種以上の高分子界面活性剤を用いることが好ましい。
例えば、水との親和性の高い蛋白質、例えば卵黄レシチ
ンなどを界面活性剤として用いることができる。卵黄レ
シチンを界面活性剤として用いる場合には、浸透圧の調
整のために低分子量の界面活性剤、例えばグリセリンな
どを併用することができる。卵黄レシチンとグリセリン
の組み合わせは本発明の医薬に特に好適に用いられる。
【0015】植物油を含むエマルジョンは、例えば植物
油、界面活性剤、及び水をホモジナイザー等の撹拌機を
用いて高速撹拌することにより容易に製造することがで
きる。エマルジョン中の植物油の濃度は特に限定されな
いが、通常はエマルジョン100重量部に対して1〜4
0重量部、特に5〜30重量部の範囲であることが好ま
しい(本明細書において「〜」で示される数値範囲は下
限及び上限の数値を含む範囲である)。好ましい例で
は、250 mlのエマルジョン中にダイズ油を50g、
卵黄レシチンを3g、及びグリセリンを5.5g含むよ
うに本発明の医薬を調製することができる。エマルジョ
ンのpHも特に限定されないが、通常は6.5〜8.5
の範囲にあることが好ましい。
油、界面活性剤、及び水をホモジナイザー等の撹拌機を
用いて高速撹拌することにより容易に製造することがで
きる。エマルジョン中の植物油の濃度は特に限定されな
いが、通常はエマルジョン100重量部に対して1〜4
0重量部、特に5〜30重量部の範囲であることが好ま
しい(本明細書において「〜」で示される数値範囲は下
限及び上限の数値を含む範囲である)。好ましい例で
は、250 mlのエマルジョン中にダイズ油を50g、
卵黄レシチンを3g、及びグリセリンを5.5g含むよ
うに本発明の医薬を調製することができる。エマルジョ
ンのpHも特に限定されないが、通常は6.5〜8.5
の範囲にあることが好ましい。
【0016】本発明の医薬としては、臨床において手術
前後における非経口栄養を目的として用いられている脂
肪乳剤(脂質注射剤と呼ばれる場合もある)をそのまま
用いてもよい。脂肪乳剤としては、ダイズ油を主成分と
する製剤として「イントラファット」、「イントラリピ
ッド」、「ソラミッド」、又は「イントラリポス」(い
ずれも市販製剤の名称)などの製剤が臨床で用いられて
いるので、これらの脂肪乳剤を本発明の医薬としてその
まま用いてもよい。10%又は20%脂肪乳剤として「イン
トラリポス」の名称で市販されている脂肪乳剤は本発明
の医薬として特に好適に用いることができる。
前後における非経口栄養を目的として用いられている脂
肪乳剤(脂質注射剤と呼ばれる場合もある)をそのまま
用いてもよい。脂肪乳剤としては、ダイズ油を主成分と
する製剤として「イントラファット」、「イントラリピ
ッド」、「ソラミッド」、又は「イントラリポス」(い
ずれも市販製剤の名称)などの製剤が臨床で用いられて
いるので、これらの脂肪乳剤を本発明の医薬としてその
まま用いてもよい。10%又は20%脂肪乳剤として「イン
トラリポス」の名称で市販されている脂肪乳剤は本発明
の医薬として特に好適に用いることができる。
【0017】本発明の医薬は、抗腫瘍剤の投与前、投与
時、又は投与後のいずれかの時期、あるいはこれらから
選ばれる2以上の時期に抗腫瘍剤の投与を行った静脈内
に投与することができる。投与のための方法は特に限定
されないが、例えば、抗腫瘍剤を点滴剤として調製して
おき、該点滴剤の静脈内投与に用いられる点滴用のチュ
ーブに本発明の医薬を点滴剤又は注射剤として導入する
方法や、抗腫瘍剤の溶液中に直接本発明の医薬を添加し
て混合物として静脈内に投与する方法などを適宜の選択
できる。本発明の医薬として市販の10%又は20%脂肪乳
剤を用いる場合には、生理食塩水で10〜50倍程度に希釈
して用いてもよい。
時、又は投与後のいずれかの時期、あるいはこれらから
選ばれる2以上の時期に抗腫瘍剤の投与を行った静脈内
に投与することができる。投与のための方法は特に限定
されないが、例えば、抗腫瘍剤を点滴剤として調製して
おき、該点滴剤の静脈内投与に用いられる点滴用のチュ
ーブに本発明の医薬を点滴剤又は注射剤として導入する
方法や、抗腫瘍剤の溶液中に直接本発明の医薬を添加し
て混合物として静脈内に投与する方法などを適宜の選択
できる。本発明の医薬として市販の10%又は20%脂肪乳
剤を用いる場合には、生理食塩水で10〜50倍程度に希釈
して用いてもよい。
【0018】本発明の医薬には、静脈内投与用の医薬の
調製に通常用いられる製剤用添加物を1種又は2種以上
含んでいてもよい。例えば、pH調節剤、防腐剤、無痛化
剤、溶解補助剤などを含んでいてもよい。また、植物油
に由来するビタミンなどを含んでいてもよい。あらかじ
め本発明の医薬の有効成分である植物油を含むエマルジ
ョンと1種又は2種以上の抗腫瘍剤とを含む医薬組成物を
調製しておき、該医薬組成物を患者に投与してもよい。
抗腫瘍剤と植物油を含むエマルジョンとを混合する方法
は特に限定されず、例えば、通常の撹拌機を用いる方
法、超音波を用いる方法など適宜の方法を採用すること
ができる。抗腫瘍剤と植物油を含むエマルジョンとの配
合量比も特に限定されないが、抗腫瘍剤及び植物油の重
量比として1/5から5倍程度の範囲を選択することがで
きる。
調製に通常用いられる製剤用添加物を1種又は2種以上
含んでいてもよい。例えば、pH調節剤、防腐剤、無痛化
剤、溶解補助剤などを含んでいてもよい。また、植物油
に由来するビタミンなどを含んでいてもよい。あらかじ
め本発明の医薬の有効成分である植物油を含むエマルジ
ョンと1種又は2種以上の抗腫瘍剤とを含む医薬組成物を
調製しておき、該医薬組成物を患者に投与してもよい。
抗腫瘍剤と植物油を含むエマルジョンとを混合する方法
は特に限定されず、例えば、通常の撹拌機を用いる方
法、超音波を用いる方法など適宜の方法を採用すること
ができる。抗腫瘍剤と植物油を含むエマルジョンとの配
合量比も特に限定されないが、抗腫瘍剤及び植物油の重
量比として1/5から5倍程度の範囲を選択することがで
きる。
【0019】本発明の医薬の投与量は、抗腫瘍剤の種類
や静脈炎の程度、患者の体重、年齢などの条件に応じて
適宜選択可能であるが、通常は臨床上用いられている脂
肪製剤の通常の投与量に応じて選択することができる。
例えば本発明の医薬として市販の10%又は20%脂肪乳剤
を用いる場合には、点滴剤として100〜1,000 ml程度を
を投与することができ、抗腫瘍剤の投与前、投与時、又
は投与後のいずれかの時期、あるいはこれらから選ばれ
る2以上の時期に上記の投与量を1回で、又は複数回に
分割して投与することができる。
や静脈炎の程度、患者の体重、年齢などの条件に応じて
適宜選択可能であるが、通常は臨床上用いられている脂
肪製剤の通常の投与量に応じて選択することができる。
例えば本発明の医薬として市販の10%又は20%脂肪乳剤
を用いる場合には、点滴剤として100〜1,000 ml程度を
を投与することができ、抗腫瘍剤の投与前、投与時、又
は投与後のいずれかの時期、あるいはこれらから選ばれ
る2以上の時期に上記の投与量を1回で、又は複数回に
分割して投与することができる。
【0020】例えば、本発明の医薬として10%又は20%
脂肪乳剤を用いる場合には、50 mlの脂肪乳剤の製剤を3
5分程度で静脈内に投与するように適宜希釈した点滴剤
として投与開始し、1/3程度の投与が終了した時点で抗
腫瘍剤を点滴チューブの側管から15分かけて全量投与
し、抗腫瘍剤の投与終了後に10分程度の脂肪乳剤の投与
を継続する方法を例示できる。もっとも、本発明の投与
方法は上記の特定の投与方法に限定されることはない。
脂肪乳剤を用いる場合には、50 mlの脂肪乳剤の製剤を3
5分程度で静脈内に投与するように適宜希釈した点滴剤
として投与開始し、1/3程度の投与が終了した時点で抗
腫瘍剤を点滴チューブの側管から15分かけて全量投与
し、抗腫瘍剤の投与終了後に10分程度の脂肪乳剤の投与
を継続する方法を例示できる。もっとも、本発明の投与
方法は上記の特定の投与方法に限定されることはない。
【0021】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定される
ことはない。実施例中、抗腫瘍剤として「ナベルビン」
(酒石酸ビノレルビン)を用いた。 例1 (1)使用動物:日本白色うさぎ(2kg) (2)大豆油エマルジョン 蒸留水 84重量部 精製大豆油 10重量部 精製卵黄油 1重量部 グリセリン 5重量部 以上をホモジナイザーで10分間2000rpmで混合
することにより製造した。粗粒子はフイルターにより除
去した。
説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定される
ことはない。実施例中、抗腫瘍剤として「ナベルビン」
(酒石酸ビノレルビン)を用いた。 例1 (1)使用動物:日本白色うさぎ(2kg) (2)大豆油エマルジョン 蒸留水 84重量部 精製大豆油 10重量部 精製卵黄油 1重量部 グリセリン 5重量部 以上をホモジナイザーで10分間2000rpmで混合
することにより製造した。粗粒子はフイルターにより除
去した。
【0022】(3)投与薬液
投与薬液 薬液濃度
ナベルビン 5mg/mL
ナベルビン原液+大豆油エマルジョン 5mg/mL
(エマルジョン中の大豆油濃度:20重量%)
【0023】(4)投与方法
実験1(混合投与):ナベルビン原液と大豆エマルジョ
ンとを等量で混合し、超音波で混合処理したものを静脈
に投与した。 実験2(同時投与):ナベルビン原液と等量の大豆エマ
ルジョンとをリンゲル液と容器内で滴下混合し、静脈に
投与した。 実験3(大豆油エマルジョン前投与):大豆油エマルジ
ョンを投与後ナベルビン原液(10μg/mL)を投与
した。 実験4(従来法):ナベルビン原液(10μg/mL)
を投与後、生理食塩水を投与した。 実験5(ブランク):生理食塩水のみを投与した。 投与回数:1回/1日で1日のみの投与とした。
ンとを等量で混合し、超音波で混合処理したものを静脈
に投与した。 実験2(同時投与):ナベルビン原液と等量の大豆エマ
ルジョンとをリンゲル液と容器内で滴下混合し、静脈に
投与した。 実験3(大豆油エマルジョン前投与):大豆油エマルジ
ョンを投与後ナベルビン原液(10μg/mL)を投与
した。 実験4(従来法):ナベルビン原液(10μg/mL)
を投与後、生理食塩水を投与した。 実験5(ブランク):生理食塩水のみを投与した。 投与回数:1回/1日で1日のみの投与とした。
【0024】(5)評価方法
投与翌日に赤色域を測定し、両耳を標本として得た。
投与部位の赤色域面積(mm2)を測定した。病理標本
を顕微鏡観察した。 (6)評価結果 赤色域面積を測定した結果を表1に示す。 病理標本にも炎症の軽減が確認された。 上記の結果から、ナベルビン投与の際に本発明の医薬の
投与により静脈炎の発生を軽減できることが明らかであ
る。
投与部位の赤色域面積(mm2)を測定した。病理標本
を顕微鏡観察した。 (6)評価結果 赤色域面積を測定した結果を表1に示す。 病理標本にも炎症の軽減が確認された。 上記の結果から、ナベルビン投与の際に本発明の医薬の
投与により静脈炎の発生を軽減できることが明らかであ
る。
【0025】
【表1】
【0026】
【本発明の効果】本発明の医薬は、抗腫瘍剤の静脈内投
与が引き起こす静脈炎の予防及び/又は治療に有用であ
る。
与が引き起こす静脈炎の予防及び/又は治療に有用であ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
A61K 47/24 A61K 47/24
A61P 9/00 A61P 9/00
29/00 29/00
35/00 35/00
43/00 121 43/00 121
Fターム(参考) 4C076 AA17 AA19 BB13 CC04 CC27
DD06F DD38 DD63 EE53
FF16 FF57 FF68
4C086 AA01 AA02 CB14 CB21 GA16
MA02 MA03 MA04 MA05 MA06
MA09 MA22 MA24 MA66 NA14
ZA36 ZA44 ZB11 ZB26 ZC75
4C088 AB61 AC04 BA18 CA17 MA02
MA22 MA24 MA66 NA14 ZA36
ZA44 ZB11 ZB26 ZC75
Claims (6)
- 【請求項1】 抗腫瘍剤の静脈内投与により惹起される
静脈炎を予防及び/又は治療するための医薬であって、
植物油を含むエマルジョンを有効成分として含む医薬。 - 【請求項2】 植物油が大豆である請求項1に記載の医
薬。 - 【請求項3】 卵黄レシチン及び/又はグリセリンを含
む請求項1又は2に記載の医薬。 - 【請求項4】 抗腫瘍剤が酒石酸ビノレルビン又はその
塩である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の医
薬。 - 【請求項5】 該抗腫瘍剤の投与前、投与時、及び投与
後からなる群から選ばれる1以上の時期に投与するため
の請求項1ないし4のいずれか1項に記載の医薬。 - 【請求項6】 悪性腫瘍の治療のための医薬組成物であ
って、抗腫瘍剤と植物油を含むエマルジョンとを含む組
成物。
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|---|---|---|---|
| JP2002077667A JP2003277281A (ja) | 2002-03-20 | 2002-03-20 | 静脈炎の予防及び治療のための医薬 |
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|---|---|
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ID=29228055
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|---|---|---|---|
| JP2002077667A Pending JP2003277281A (ja) | 2002-03-20 | 2002-03-20 | 静脈炎の予防及び治療のための医薬 |
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| JP (1) | JP2003277281A (ja) |
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