[go: up one dir, main page]

JP2003267868A - ヒドロキシ脂肪酸類縁体を有効成分とするマラリア感染症の予防および治療剤 - Google Patents

ヒドロキシ脂肪酸類縁体を有効成分とするマラリア感染症の予防および治療剤

Info

Publication number
JP2003267868A
JP2003267868A JP2002072399A JP2002072399A JP2003267868A JP 2003267868 A JP2003267868 A JP 2003267868A JP 2002072399 A JP2002072399 A JP 2002072399A JP 2002072399 A JP2002072399 A JP 2002072399A JP 2003267868 A JP2003267868 A JP 2003267868A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fatty acid
acid
hydroxy fatty
malaria
acid analog
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002072399A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Kawabata
兆隆 川端
Yoshiichi Shizuri
芳一 志津里
Keiju Murakami
啓寿 村上
Sukemasa Kobayashi
資正 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kitasato Institute
Original Assignee
Kitasato Institute
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kitasato Institute filed Critical Kitasato Institute
Priority to JP2002072399A priority Critical patent/JP2003267868A/ja
Publication of JP2003267868A publication Critical patent/JP2003267868A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
    • Y02A50/30Against vector-borne diseases, e.g. mosquito-borne, fly-borne, tick-borne or waterborne diseases whose impact is exacerbated by climate change

Landscapes

  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 ヒドロキシ脂肪酸類縁体を含有するマラリア感染症の
予防および治療剤。 【課題】 多剤耐性マラリアに対して高い有効性を発揮
でき、毒性が低い薬剤の開発が望まれていた。 【解決手段】 ヒドロキシ脂肪酸類縁体を有効成分とし
て用いることで抗マラリア医薬を開発した。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、マラリア原虫類に
よる感染症の予防及び治療に有用な抗マラリア剤の発明
に関するものである。 【0002】 【従来の技術】マラリア原虫感染によって引き起こされ
るマラリアは人類に最も脅威を与えてきた寄生原虫感染
症であり、世界保健機構(WHO)の統計によると、全世
界のマラリアによる年間の感染者は推定で3〜5億人、
死亡者は270万人にものぼる。世界人口の40%が流
行地域に居住しており、地球温暖化によってさらなる感
染者の増加と流行地域の拡大が懸念されている。さら
に、マラリアは先進国からのビジネスマン、観光旅行
者、および移民を危険にさらしており、マラリア患者の
移入(輸入マラリア患者)はヨーロッパや北米などの非
流行地域でしだいに増加している。 【0003】マラリアの起因病原体は、プラスモジウム
(Plasmodium)属に属する原虫であり、例えば、熱帯熱
マラリア原虫(P.falciparum)、三日熱マラリア原虫
(P.vivax)、卵型マラリア原虫(P.ovale)、及び世
界四日熱マラリア原虫(P.malariae)などの原虫がハ
マダラ蚊を媒介としてヒトに感染する。 【0004】従来、マラリアは、正しい診断と適切な治
療がなされれば完治できる疾病であるとされていたが、
近年、多剤耐性原虫が中近東、インドネシア、マレーシ
ア、フィリピン、およびオセアニアを中心に蔓延してお
り、現在利用可能な薬剤、例えば、クロロキン、プリマ
キン、メフロキン、ドキシサイクリン、アルテミシニ
ン、及びピリメサミンでは治療が困難になる場合が増加
している。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】多剤耐性マラリアに対
しては、唯一キニーネが有効であったが、有効性の低下
も東南アジアのいくつかの国やブラジルで報告されてい
る。また、従来からのマラリア治療薬では、腎不全、胃
腸症状、皮膚症などの副作用を引き起こす可能性が高
い。このため、多剤耐性マラリアに対して高い有効性を
発揮でき、毒性が低い薬剤の開発が望まれている。 【0006】 【課題を解決するための手段】ヒドロキシミリスチン酸
ロイシン(以下HML)は海洋性ビブリオ属細菌から発
見された新規物質であり、HMLおよびHMLを基に製造
されたヒドロキシ脂肪酸類縁体はHeterocapsa circular
isquama, Prorocentrum micansなどの渦鞭毛藻類に効果
があることが明らかとなっている(特願2001-83617)。 【0007】ところで最近の分子系統学的解析(Gajadh
ar et al. 1991)によれば、 渦鞭毛藻類と繊毛虫類、
および、アピコンプレクサ類(寄生性の生物群、マラリ
ア原虫のPlasmodiumなどを含む)の3群は単系統である
ことが示唆されている。これらは細胞膜直下にアルベオ
ールとよばれる小胞をもつ点で共通しており、これら3
群をまとめて アルベオラータという、より高次の分類
群として扱うことが提唱されている。 【0008】本発明者はかかる背景にのぞみ、ヒドロキ
シ脂肪酸類縁体に関して、Plasmodium sp.に対する抗マ
ラリア原虫活性を検討したところ、ヒドロキシ脂肪酸類
縁体が効果的な抗マラリア原虫作用を有することを見出
した。すなわち本発明によれば、ヒドロキシ脂肪酸誘導
体および、それらの水和物または溶媒和物を有効成分と
する抗マラリア剤が提供される。本発明の好ましい態様
によれば、ヒドロキシ脂肪酸類縁体が下記一般式(1) 【0009】 【化2】 (上記一般式(1)中、nは5〜17の整数を、XはNR
またはOであり、Rは、Hおよび例えば、メチル、エチ
ル、n-プロピル等のアルキル基である。 R1,R 2は置換
基を表す。)で表されるヒドロキシ脂肪酸類縁体が上記
の特徴を有する抗マラリア剤として極めて有用であるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。 【0010】なお、上記式(1)中、R1, R2として種々
の置換基が挙げられるが、好適には例えば、アルキル基
(例えばメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル, n-
ブチル、sec-ブチル, tert-ブチル、ペンチル、ヘキシ
ル等)、フェナシル,ピリミジニルアルキル基、アミノ
カルボニルアミノ基、グアノジルプロピル基、カルボキ
シアルキル基、及びエステル化されたカルボキシアルキ
ル基(例えば、カルボキシメチル、カルボキシエチル、
メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチ
ル、グルクロニドカルボニルエチルなど)、イミダゾー
ル基、ピリミジン基があげられる。また、R1, R2とも水
素原子のものも含むものとする。 【0011】そして上記した置換基は、更に、エステル
化又はアミド化されていてもよく、及び/又は、アルキ
ル基、アルコキシル基、カルボニル基、フェニル基等に
より更に置換されていてもよい。例えば、アルキルピリ
ミジンの4,6位を更に置換することもできる。 【0012】なお、R1とRは結合して、5員環又は6
員環を形成してもよい。前記式で表せる化合物は、数個
の不斉炭素を有しており、多数の異性体が存在してお
り、本発明においてはこれらの異性体もその範囲に含む
ものとする。なお前記式で表される化合物は、遊離形
態、任意の水和物もしくは溶媒和物の形態でも用いられ
る。前記式で表せる化合物の脂肪酸部分は、生体内脂肪
酸成分であり、炭素数としては一般的な脂肪酸 n=5
〜17においても同様の活性があることは容易に予測でき
る。 【0013】上記一般式(1)で表される化合物は下記
の方法により製造できる。 【化3】 [式中、n, X,R1およびR2は上記と同じである。X1は、
NHRまたはOHであり、ここでRは、Hおよび例え
ば、メチル、エチル、n-プロピル等のアルキル基であ
る。Y2, Y4はカルボン酸の保護基であり、保護基は特に
限定されないが、ベンジルエステル、第三ブチルエステ
ル、メチルエステル、エチルエステル、フェナシルエス
テル、トリクロロエステル、パラニトロベンジルエステ
ル、ジフェニルメチルエステル、ベンズヒドリルエステ
ル、パラメトキシベンジルエステルなどが望ましい。ま
た、保護する必要ない場合は水素原子である。Y3は水酸
基の保護基であり、保護基としては特に限定されないt-
ブチル基、ベンジル基、アセチル基、メチル基、テトラ
ヒドロピラニル基、シクロへキシル基などがあげられ
る。また、保護する必要ない場合は水素原子とする。] 【0014】前記式で表せる各化合物は、数個の不斉炭
素を有しており、多数の異性体が存在しており、本発明
のヒドロキシ脂肪酸類縁体及びその製造方法に用いる化
合物式(2)及び(3)には、これら異性体に含まれ
る。また、光学活性体を用意することが望ましい。 【0015】本反応工程は、(2)で表される公知化合物
を適当な活性水素原子を持たない有機溶媒中で縮合剤、
酸性の添加剤とともに公知化合物(3)と20℃〜50℃, 10
〜24時間反応させ適当な方法で脱保護することによっ
て、(1)で得られるヒドロキシ脂肪酸類縁体を得る。 【0016】活性水素原子を持たない有機溶媒としては
クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トル
エン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド等をあげることができる。縮合剤と
しては、例としてジシクロヘキシルカルボジイミド、1-
エチル3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミドがあげ
られる。 【0017】酸性の添加剤は肝要ではないが、添加剤と
しては、アシル尿素の副生およびラセミ化を防ぐ目的で
使われるものとして、ヒドロキシベンゾトリアゾール、
N-ヒドロキシサクシンイミド、3,4-ジヒドロ-3-ヒドロ
キシ-4-オキソ-1,2,3-ベンゾトリアジンを例としてあげ
ることができる。反応に際しては、化合物(2)に対し
て(3)、縮合剤、添加剤をほぼ等量用いる。また、脱
保護はそれぞれの保護基の特性に応じて、他の化学的部
位を変化させないような緩和な条件を用いる。得られた
化合物は、通常の分離手段、例えばカラムクロマトグラ
フィー、再結晶等により反応混合物から容易に単離精製
することができる。 【0018】 【発明の実施の態様】本発明の医薬は、マラリアの予防
及び/又は治療に用いることができる。マラリアの起因
病原体は特に限定されず、熱帯熱マラリア原虫、三日熱
マラリア原虫、卵型マラリア原虫、四日熱マラリア原虫
などの原虫に起因するマラリアはいずれも本発明の医薬
の適用対象である。本発明の医薬としては、上記式
(I)で表される化合物、その水和物、及びその溶媒和
物からなる群から選ばれる物質をそのまま用いてもよ
い。本発明で用いられるHML類としては、市販品それら
を生産するバクテリア類を抽出、精製したもの及び化学
的に合成したもののいずれかも用いることができるが、
通常、有効成分である上記物質と製剤用添加物とを含む
医薬組成物として調製されることが望ましい。本発明の
医薬の投与経路は特に限定されず、経口的又は非経口的
に投与することが可能である。 【0019】本発明の医薬の形態は特に限定されず、投
与経路により適宜の形態を選択することが可能であり、
その形態に応じて当業界で汎用の方法に従って製造する
ことができる。例えば、錠剤、カプセル剤、軟カプセル
剤、顆粒剤、散剤、細粒剤、シロップ、溶液剤、懸濁剤
などの経口投与用の医薬組成物、又は皮下、筋肉内、若
しくは静脈内投与用の注射剤、点滴剤、坐剤などの形態
の医薬組成物として調製することができる。 【0020】これらの医薬組成物の製造に使用される製
剤用添加物の種類は特に限定されず、当業界で利用可能
なもののなかから医薬組成物の形態に応じて1種又は2
種以上を適宜選択することが可能である。例えば、注射
剤の製造は、当業者が利用可能な希釈剤(例えば生理食
塩水、ブドウ糖注射液、乳糖注射液、マンニット注射液
等)に有効成分である上記物質を溶解し、濾過滅菌など
の適宜の滅菌処理を施してアンプル等の密封容器に充填
すればよい。また、日本薬局方に基いて凍結乾燥した形
態の注射剤や塩化ナトリウムと混合した粉末注射剤を製
造してもよい。また、製剤用添加物として、例えば、ポ
リエチレングリコール、HCO-60(界面活性剤;日光ケミ
カル社製)等の補助剤、エタノールおよび/またはリポ
ソーム、サイクロデキストリン等の担体を含んでいても
よい。 【0021】経口投与に適する医薬組成物又は直腸投与
に適する医薬組成物の製造は、賦形剤、崩壊剤、結合
剤、滑沢剤、懸濁化剤、等張化剤、乳化剤などの適宜の
製剤用添加物と上記物質とを常法により混合成形するこ
とにより製造することができる。使用される賦形剤とし
ては、セルロース誘導体(結晶セルロース、メチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース)、ポリビニルピロリドン、デ
キストリン、デンプン、乳糖、マニトール、ソルビトー
ル、植物油(例えば、トウモロコシ油、綿実油、ココナ
ッツ油、アーモンド油、オリーブ油、落花生油など)、
中鎖脂肪酸グルセリド油等の油状エステル、鉱物油、ト
リカプリリン、トリアセチン等のグリセリンエステル
類、エタノール等のアルコール類、生理食塩水、プロピ
レングリコール、ポリエチレングリコール、動物油脂、
ワセリン等を挙げることができる。これらの製剤は、各
々当業者に公知慣用の製造方法により製造できる。 【0022】本発明の医薬の投与量及び投与回数は特に
限定されず、治療又は予防の目的、投与経路、患者の年
齢、体重、疾患の重篤度などの条件に応じて適宜選択可
能であるが、一般的には、成人一日あたり0.1〜1,
000mg(有効成分重量)程度、好ましくは1〜60
0mgであり、一日1回又は2〜4回程度に分けて投与
するのが好ましい。なお、本発明の医薬は、マラリアの
治療又は予防に用いられる他の医薬と併用してもよく、
このような医薬の有効成分と組み合わせた組成物(いわ
ゆる合剤)として用いてもよい。 【0023】 【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定されるこ
とはない。 <熱帯熱マラリア原虫の培養およびアッセイ>評価法と
して村上らの方法を用いた。1)マラリア原虫として熱帯
熱マラリア原虫(P.falciparum)FCR−3株(ガン
ビア産シクログアニル耐性株)を用い、ソルビトール処
理によりシンクロナイズした後、ヘマトクリット値(赤
血球浮遊液中に占める赤血球の体積の割合)2%、感染
率0.55%とした培養液50μLを96穴マイクロプレートに
接種した。 【0024】被検体は、DMSOに溶解し、適切な濃度に培
養液で希釈した後、その50μLを加えた。(DMSOの培地
に対する濃度は1%とする。)37℃で48時間培養した後、
P.falciparumの増殖は、ギムザ染色により薄層塗抹標
本1個あたりの、10000赤血球を計測して求めた。抗マ
ラリア薬としてキニーネを指標として用いた。表は各化
合物のIC50であらわしている。 1) N. Murakami, H. M. Mostaqul, S. Tamura, S. Ita
gaki, T. Horii and M.Kobayashi, Bioorganic & Medic
inal Chemistry Letters 11 (2001), 2445-2447. 【0025】一般式(I)で示される化合物のうち、実
施例として以下の化学構造式で示される5種についてマ
ラリア原虫増殖阻害スクリーニング試験結果を記載し
た。なおこれら5種の化合物の製造法は(特願2001-8361
7号及び該出願を原出願として平成14年3月15日付
けでなされた優先権主張出願)に記載されている。 【0026】[化合物1] 3(S)−ヒドロキシミリス
チン酸(L)ロイシン 【化4】 【0027】[化合物2] 3(S)−ヒドロキシラウリ
ル酸(L)ロイシン 【化5】 【0028】[化合物3] 3(S)−ヒドロキシパルミ
チン酸(L)ロイシン 【化6】 【0029】[化合物4] 3(S)―ヒドロキシミリス
チン酸(L)グルタミン酸 【化7】【0030】[化合物5] 3(S)−ヒドロキシミリス
チン酸(L)アルギニン 【化8】 【0031】<製造例1> 3(S)−ヒドロキシミリス
チン酸(L)-ロイシン(化合物1)の合成 【化9】 1)L-ロイシン-ベンジルエステル-トシル酸塩の製造 L-ロイシン(3.3g), トシル酸(5.7g), ベンジルアルコー
ル(15ml)およびトルエン(30 ml)を丸底フラスコに入
れ、還流冷却器をつけたDean-Stark装置を用いて油浴(1
10〜130℃)中で6時間加熱する。丸底フラスコを放冷
し、エーテル(50ml)と石油エーテル(50 ml)とを加えて
結晶化させ、濾取,熱エタノール(30ml)-エーテル(30ml)
より再結晶すると収量8.4 g (85%)で目的物を得た。 【0032】2) 3-ヒドロキシミリスチン酸の合成 a) 3-オキソミリスチン酸エチルエステルの製造 2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(2.26g)を無
水塩化メチレン(30ml)に溶解し0℃に冷却して撹拌す
る。これに無水ピリジン(2.7ml)と塩化n-ドデカノイル
(3.6 ml)を加えて、一時間0℃でつづいて、室温で一時
間撹拌する。反応液は氷水にあけ、2N-HCl(30 ml)を加
えて酸性にしたのちジクロロメタン30mlで二回抽出す
る。 【0033】ジクロロメタン抽出部は、さらに2N-HCl(3
0 ml)、飽和食塩水で洗浄後硫酸ナトリウムで乾燥した
後、減圧下で溶媒を留去する。得られた油状物質をエタ
ノール30mlに溶解し、3時間加熱還流する。反応液は減
圧下で溶媒を留去した後、n-ヘキサン-酢酸エチル(5:1)
で精製して生成物 2.8g(収率80%)を得る。 【0034】b) 3−(S)-ヒドロキシミリスチン酸
エチルエステルの製造 (S)-BINAP(8mg)とビス(メチルアリル)シクロオクタ-
1,5ジエン-ルテニウムを50mlシュリンク管に入れ減圧で
アルゴン気流に置換して満たす。2mlのアセトンおよび
臭化水素水(0.29Mの0.11ml)を加え、30分間室温で撹
拌する。減圧下で溶媒を留去した後、残さに3-オキソミ
リスチン酸エチルエステル(1g)を加えて、87℃で油浴上
72時間、加熱撹拌する。反応液から減圧で溶媒を留去し
て乾固したのち、n-ヘキサン-酢酸エチル(10:1)で精製
して生成物 0.73g(収率73%)を得る。 【0035】c) 3−(S)-ヒドロキシミリスチン酸
の製造 3-(S)-ヒドロキシミリスチン酸エチルエステル(0.5
g)に1.1NのNaOH( 2ml)とTHF(5.0ml)を加え、20分間撹拌
する。反応液から、THFを減圧留去し、残さに10%クエン
酸を加えてpH3に調整した後、エーテル(20ml)で2回抽
出して、硫酸マグネシウムで乾燥して、目的物0.41g
(収率93%)を得る。 【0036】3) ロイシンとヒドロキシミリスチン酸
の縮合および精製 L-ロイシン -ベンジルエステル-トシル酸塩と (S)-3-ヒ
ドロキシミリスチン酸およびそれらに対して1.1等量の
ヒドロキシベンゾトリアゾールをDMFに溶解し−20℃に
冷却しつつ1.1等量の1-エチル3-ジメチルアミノプロピ
ルカルボジイミドを滴下する。滴下終了後冷媒槽をはず
し、さらに終夜撹拌して反応を完結させる。反応物を酢
酸エチルに溶かし、その溶液を1N HCl、水、5%重曹水、
水で洗った後無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。溶媒
を留去し、メタノールに溶解し、カーボン黒添加後、水
素気流下で終夜撹拌する。 【0037】反応液をろ過して、カーボン黒を除き溶媒
を留去する。粗生成物を80% アセトニトリル-0.1% ODS
を溶出溶媒とする逆相高速液体クロマトグラフィー(カ
ラム:資生堂カプセルパックC18SG120,15mm×250 mm)で
標記化合物1を得た。 【0038】本発明の化合物1の化学的性質 物質の色 :無色 分子量 :357 分子式 :C20H39NO4 <製造例2> 3-(S)-ヒドロキシラウリン酸(L)-ロイ
シン(化合物2)の合成 【化10】 【0039】1)L-ロイシン -ベンジルエステル-トシ
ル酸塩の合成 本化合物は、製造例1で述べた方法によって合成した。 【0040】2)3-(S)-ヒドロキシラウリン酸の合
成 a) 3-オキソラウリン酸エチルエステルの製造 2,2-ジメチル-1,3-ジオキサン-4,6-ジオン(2.26g)を無
水塩化メチレン(30ml)に溶解し0℃に冷却して撹拌す
る。これに無水ピリジン(2.7ml)と塩化n-デカノイル(3.
0ml)を加えて、一時間0℃でつづいて、室温で一時間撹
拌する。反応液は氷水にあけ、2N-HCl(30 ml)を加えて
酸性にしたのちジクロロメタン30mlで二回抽出する。ジ
クロロメタン抽出部は、さらに2N-HCl(30 ml)、飽和食
塩水で洗浄後硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧下で溶
媒を留去する。得られた油状物質をエタノール30mlに溶
解し、3時間加熱還流する。反応液は減圧下で溶媒を留
去した後、n-ヘキサン-酢酸エチル(5:1)で精製して生成
物 2.7g(収率80%)を得る。 【0041】b) 3-(S)-ヒドロキシラウリン酸エチ
ルエステルの製造 (S)-BINAP(8mg)とビス(メチルアリル)シクロオクタ-
1,5ジエン-ルテニウムを50mlシュリンク管に入れ減圧で
アルゴン気流に置換して満たす。2mlのアセトンおよび
臭化水素水(0.29Mの0.11ml)を加え、30分間室温で撹
拌する。減圧下で溶媒を留去した後、残さに3-オキソラ
ウリン酸エチルエステル(1g)を加えて、87℃で油浴上72
時間、加熱撹拌する。反応液から減圧で溶媒を留去して
乾固したのち、n-ヘキサン-酢酸エチル(10:1)で精製し
て生成物 0.68g(収率68%)を得る。 【0042】c) 3-(S)-ヒドロキシラウリン酸の製
造 3-(S)-ヒドロキシミリスチン酸エチルエステル(0.5
g)に1.1NのNaOH( 2ml)とTHF(5.0ml)を加え、20分間撹拌
する。反応液から、THFを減圧留去し、残さに10%クエン
酸を加えてpH3に調整した後、エーテル(20ml)で2回抽
出して、硫酸マグネシウムで乾燥して、目的物0.40g
(収率91%)を得る。 【0043】3)縮合反応および精製 L-ロイシン -ベンジルエステル-トシル酸塩と 3-(s)-ヒ
ドロキシラウリン酸およびそれらに対して1.1等量のヒ
ドロキシベンゾトリアゾールをDMFに溶解し−20℃に冷
却しつつ1.1等量の1-エチル3-ジメチルアミノプロピル
カルボジイミドを滴下する。滴下終了後冷媒槽をはず
し、さらに終夜撹拌して反応を完結させる。反応物を酢
酸エチルに溶かし、その溶液を1N HCl、水、5%重曹水、
水で洗った後無水硫酸マグネシウムで乾燥させる。溶媒
を留去し、メタノールに溶解し、カーボン黒添加後、水
素気流下で終夜撹拌する。反応液をろ過して、カーボン
黒を除き溶媒を留去する。粗生成物を80% アセトニトリ
ル-0.1% ODSを溶出溶媒とする逆相高速液体クロマトグ
ラフィー(カラム:資生堂カプセルパックC18SG120,15mm
×250 mm)で精査して標記化合物2を得た。 【0044】本発明の化合物2の化学的性質 (1)物質の色 :無色 (2)分子量 :329 (3)分子式 :C18H35NO4 【0045】<製造例3> 3-(S)-ヒドロキシミリスチン
酸(L)-アルギニン(化合物5)の合成 【化11】 1) Ng-NO2-L-アルギニンの製造 L-アルギニン塩酸塩(1.0g)の濃硫酸溶液(10ml)に硝
酸アンモニウム(2.0mg)を入れて撹拌する。エーテル
(50ml)と石油エーテル(50 ml)とを加えて結晶化させ、
濾取,熱エタノール(30ml)-エーテル(30ml)より再結晶す
ると収量0.83 g(65%)で目的物を得た。 【0046】2) 3-(S)-ヒドロキシミリスチン酸の
合成 製造例1に述べた方法で合成した。 【0047】3)縮合反応および精製 Ng-NO2-L-アルギニンと3-(S)-ヒドロキシミリスチン
酸およびそれらに対して1.1等量のヒドロキシベンゾト
リアゾールをDMFに溶解し−20℃に冷却しつつ1.1等量の
1-エチル3-ジメチルアミノプロピルカルボジイミドを滴
下する。滴下終了後冷媒槽をはずし、さらに終夜撹拌し
て反応を完結させる。反応物を酢酸エチルに溶かし、そ
の溶液を1N HCl、水、5%重曹水、水で洗った後無水硫酸
マグネシウムで乾燥させる。溶媒を留去し、メタノール
に溶解し、カーボン黒添加後、水素気流下で終夜撹拌す
る。 【0048】反応液をろ過して、カーボン黒を除き溶媒
を留去する。粗生成物を80% アセトニトリル-0.1% ODS
を溶出溶媒とする逆相高速液体クロマトグラフィー(カ
ラム:資生堂カプセルパックC18SG120,15mm×250 mm)で
精査して標記化合物5を得た。 【0049】本発明の化合物5の化学的性質 (1)物質の色 :無色 (2)分子量 :400 (3)分子式 :C20H40N4O4 化合物3−4についても同様にして製造することができ
る。 【0050】 【表1】【0051】 【発明の効果】本発明の医薬の有効成分である式(I)
の化合物は、低濃度で抗マラリア作用を示すことから、
これを含有する抗マラリア剤はマラリア感染の予防また
は治療薬として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 啓寿 大阪府吹田市山田丘1−6 大阪大学薬学 部 天然物化学講座 (72)発明者 小林 資正 大阪府吹田市山田丘1−6 大阪大学薬学 部 天然物化学講座 Fターム(参考) 4C206 AA01 AA02 GA04 GA25 HA31 MA01 MA04 NA14 ZB38

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 下記の一般式(1)で示されるヒドロキ
    シ脂肪酸類縁体を含有するマラリア感染症の予防および
    治療剤。 一般式(1) 【化1】 (上記一般式(1)中、nは5〜17の整数を、XはNR
    または0であり、ここでRは、Hおよび例えば、メチ
    ル、エチル、n-プロピル等のアルキル基である。R1,R2
    は置換基を表す。)
JP2002072399A 2002-03-15 2002-03-15 ヒドロキシ脂肪酸類縁体を有効成分とするマラリア感染症の予防および治療剤 Pending JP2003267868A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002072399A JP2003267868A (ja) 2002-03-15 2002-03-15 ヒドロキシ脂肪酸類縁体を有効成分とするマラリア感染症の予防および治療剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002072399A JP2003267868A (ja) 2002-03-15 2002-03-15 ヒドロキシ脂肪酸類縁体を有効成分とするマラリア感染症の予防および治療剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003267868A true JP2003267868A (ja) 2003-09-25

Family

ID=29202405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002072399A Pending JP2003267868A (ja) 2002-03-15 2002-03-15 ヒドロキシ脂肪酸類縁体を有効成分とするマラリア感染症の予防および治療剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003267868A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100534992C (zh) 水飞蓟宾酯类衍生物及其制备方法和制备药物的用途
JP7624924B2 (ja) ニトロキソリンプロドラッグ及びその使用
JPH07504201A (ja) 環式ampホスホジエステラーゼ及び腫瘍壊死因子の阻害剤としての1−アルコキシ−(2−アルコキシ−またはシクロアルコキシ)−4−(シクロチオアルキル−またはシクロチオアルケニル)ベンゼン
US8119839B2 (en) Carboxylic acid and antidepressant composition containing the same as active ingredient
JP5777696B2 (ja) 2’,2−ビスチアゾール非ヌクレオシド系化合物及びその調製方法、医薬組成物、及び抗肝炎ウイルス阻害剤としての用途
CN102234287A (zh) 硝基咪唑类化合物、其制备方法和用途
EP1972338A1 (en) Anti-infective agents
CN1990482B (zh) 一类新型的二氢黄酮醇类化合物及其制备方法和用途
US20140155371A1 (en) Multicomponent crystalline system of ezetimibe and proline
JP2013531628A (ja) ジベンゾシクロオクテン系リグナン誘導体及びそのウイルス性肝炎の治療における応用
NZ577311A (en) The oxalate salt of 3-benzyl-2-methyl-2,3,3a,4,5,6,7,7a-octahydrobenzo[d]isoxazol-4-one
CN106928063B (zh) 巨大戟二萜醇类化合物及其在抗hiv潜伏治疗上的应用
EP3455208B1 (en) Small molecule n-(alpha-peroxy) indole compounds and methods of use
JP2003267868A (ja) ヒドロキシ脂肪酸類縁体を有効成分とするマラリア感染症の予防および治療剤
CN113214097A (zh) 治疗阿尔茨海默病的化合物
JPS6232170B2 (ja)
CN111518157B (zh) 一种雷公藤甲素衍生物及其制备方法和应用
EP2917204A1 (fr) Derives de 1 h-indole-3-carboxamide et leurs utilisation comme antagonistes du p2y12
CN110857285B (zh) 取代吡唑类化合物、其制备方法、药物组合物及用途
JPH0680582A (ja) 脂質代謝改善剤
JP6958797B2 (ja) C型肝炎ウイルス阻害剤およびその使用
CN116003469B (zh) 嘧啶基抗病毒化合物的制备与使用方法
TW541295B (en) A novel substituted alkylteraamine derivative for use as tachykinin antagonist
JPH04308586A (ja) ベンゾピラン誘導体
EP4539935A1 (en) Crystaline forms of a synthetic cannabinoid