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JP2003246770A - 光学活性体の製造法 - Google Patents

光学活性体の製造法

Info

Publication number
JP2003246770A
JP2003246770A JP2002047645A JP2002047645A JP2003246770A JP 2003246770 A JP2003246770 A JP 2003246770A JP 2002047645 A JP2002047645 A JP 2002047645A JP 2002047645 A JP2002047645 A JP 2002047645A JP 2003246770 A JP2003246770 A JP 2003246770A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
tartaric acid
valence
optically active
active substance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002047645A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Muraoka
秀郎 村岡
Hideo Yoshihara
秀夫 吉原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2002047645A priority Critical patent/JP2003246770A/ja
Publication of JP2003246770A publication Critical patent/JP2003246770A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】穏和な条件でかつ高選択的に、対称構造を有す
るアキラルな環状化合物を立体選択的に開環させ、複数
の不斉中心を持つ有用な光学活性体を得る。 【解決手段】酒石酸誘導体を配位子として有する2座配
位活性種の共存下で、アミン性求核試薬を反応させて対
称構造を有する環状基質を立体選択的に開環させ、光学
活性化合物を得ることを特徴とする光学活性体の製造方
法。アミン性求核試薬としては、アニリン、ベンジルア
ミン、フェニルエチルアミンなどが好ましく、配位子と
なる酒石酸誘導体はL−酒石酸ジベンジルアミドなどが
好ましく使用される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学活性体の工業的
製法に関するものである。中でも、対称構造を有する環
状化合物を立体選択的に開環させ、目的とする光学活性
体を得る方法は、容易に工業的に製造されるアキラルな
出発基質から一挙に生成物に複数の不斉中心を形成でき
る非常に重要な技術である。また本発明の目的は、工業
的に容易に入手可能な化合物を活性種の配位子として用
い、穏和な条件でかつ選択性良く光学活性を得る手法を
提供することにある。当該反応によって得られる光学活
性体は、アミノアルコール、ジアミンなど、いずれも医
薬合成中間体としてよく知られている有用な化合物であ
る。
【0002】
【従来の技術】対称構造を有する環状化合物を立体選択
的に開環させて光学活性体を得る手法の例としては、サ
レン錯体に代表されるキラルシフ塩基構造を有する3座
あるいは4座配位錯体を活性種として用いたエポキサイ
ドまたはアジリジンの不斉開環(例えば、Jacobsenら:
米国特許第5929232号、国際公開96−2840
2号公報など)、酒石酸およびその誘導体を配位子とて
有する2座配位活性種を用いたエポキサイドまたはアジ
リジンの不斉開環(例えば、小国ら:シンレットp.4
774、(1991)、テトラヘドロン 52 p.7
817、(1996)など、Sinouら:ジャーナル・オ
ブ・オルガノメタリック・ケミストリー346、C7、
(1988)、向山および山下ら:特開昭62−363
51号など)、光学活性ビナフチル誘導体を配位子とし
て有する活性種を用いたエポキサイドまたはアジリジン
の不斉開環(例えば、柴崎ら:特開平9−227577
号、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイ
エティー 122、p.2252、(2000)など、
Mullerら:ヘルベティカ・キミカ・アクタ 84、p.
662、(2001)など)、光学活性アミノアルコー
ル誘導体を配位子として有する活性種を用いたエポキサ
イドの不斉開環(例えば、Nugentら:WO990253
5号(1999)、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケ
ミカル・ソサイエティー 120、p.7139、(1
998)、Sinouら:ジャーナル・オブ・オルガノメタ
リック・ケミストリー 346、C7、(1988)な
ど)が知られている。
【0003】しかしこれらの系は、いずれも求核試薬が
シリルアジド、チオール類である。シリルアジドには微
量の水、酸により急速に分解し、猛毒のアジ化水素が発
生する危険性が、チオール類には臭気対策を施す必要が
あり、いずれも工業的製法とは言い難い。
【0004】一方、アミン・アニリン類などのアミン性
錯体求核試薬により不斉開環させている例は、稲葉らの
報告(ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミストリー
64、4962、(1999))が挙げられ、チタン
−光学活性ビナフチル誘導体を錯体として用いたベンジ
ルアミン誘導体によるエポキサイドの不斉開環を実現し
ている。しかし、この系では、基質がケタール保護基を
有するエポキサイドに限定される。また配位子として用
いられる光学活性ビナフチル誘導体は工業的製造が難し
く、高価であるという欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】よって、工業的に容易
に入手可能な化合物を活性種の配位子および求核試薬と
して用い、穏和な条件でかつ高選択的、経済的に、基質
に制限なく、アキラルな出発基質から一挙に1つあるい
は2つの不斉中心を持つ有用な光学活性化合物を得る汎
用的な工業手法が望まれている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこれらの問
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、工業的に適用可
能な光学活性体の製造手法を見出し、本発明に到達し
た。すなわち本発明は、「一般式(1)または一般式
(2)
【0007】
【化5】 (X1、X2、X3はそれぞれ、水素または原子価の許容
される範囲で任意の官能基により置換されたルイス塩基
あるいは炭化水素基を表し、Mは3〜12族の遷移金
属、13〜16族の金属、13および14族の非金属元
素のいずれかを表し、Aは対イオンまたは求核試薬を表
し、nはMの原子価あるいは酸化数の許容される範囲の
1以上の整数を表す。)で示される酒石酸誘導体を配位
子として有する2座配位活性種の存在下で、一般式
(3)
【0008】
【化6】 (R1、R2は、水素または原子価の許容される範囲で任
意の官能基により置換された炭化水素基を表す。)で示
されるアミン性求核試薬を反応させて、一般式(4)
【0009】
【化7】 (Yは、酸素、硫黄、水素または原子価の許容される範
囲で任意の官能基により置換された窒素あるいは炭素、
A−B−Cなる置換基のいずれかを表し、R3、R4は、
対称環構造を安定に形成しうる有機あるいは無機置換基
を表す。ここで、A−B−Cなる置換基は、AおよびC
は不在であるか、炭素数1〜5のアルキル基、酸素、硫
黄、カルボニル基、水素または原子価の許容される範囲
で任意の官能基により置換された窒素あるいは炭素のい
ずれかを表し、Bは酸素、カルボニル基、チオカルボニ
ル基、スルホニル基、ホスホリル基のいずれかを表
す。)で示される対称構造の環状基質を立体選択的に開
環させ、一般式(5)
【0010】
【化8】 (Nuは原子価の許容される範囲で任意の官能基により
置換された窒素を表し、Yは酸素、硫黄、水素または原
子価の許容される範囲で任意の官能基により置換された
窒素あるいは炭素、A−B−Cなる置換基のいずれかを
表し、R3、R4は、対称環構造を安定に形成しうる有機
あるいは無機置換基を表す。ここで、A−B−Cなる置
換基は、AおよびCは不在であるか、炭素数1〜5のア
ルキル基、酸素、硫黄、カルボニル基、水素または原子
価の許容される範囲で任意の官能基により置換された窒
素あるいは炭素のいずれかを表し、Bは酸素、カルボニ
ル基、チオカルボニル基、スルホニル基、ホスホリル基
のいずれかを表す。)で示される化合物を得ることを特
徴とする光学活性体の製造方法」である。
【0011】当該反応によって得られる光学活性体が有
用な医薬合成中間体であることは周知の通りである。例
えば、アミノアルコール、ジアミンなどが挙げられ、い
ずれも医薬合成中間体としてよく知られている有用な化
合物である。
【0012】よって、工業的に容易に入手可能な化合物
を活性種配位子および求核試薬として用いることによ
り、複雑な処理を介さず、穏和な条件でかつ高選択的、
経済的に、基質に制限なく、対称構造を有するアキラル
な環状化合物を立体選択的に開環させ、1つあるいは2
つの不斉中心を持つ有用な光学活性体を得ることは非常
に有用である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の詳細を記載する。
【0014】本発明において反応させる出発基質の環状
化合物は、一般式(4)
【0015】
【化9】 (Yは、酸素、硫黄、水素または原子価の許容される範
囲で任意の官能基により置換された窒素あるいは炭素、
A−B−Cなる置換基のいずれかを表し、R3、R4は、
対称環構造を安定に形成しうる有機あるいは無機置換基
を表す。ここで、A−B−Cなる置換基は、AおよびC
は不在であるか、炭素数1〜5のアルキル基、酸素、硫
黄、カルボニル基、水素または原子価の許容される範囲
で任意の官能基により置換された窒素あるいは炭素のい
ずれかを表し、Bは酸素、カルボニル基、チオカルボニ
ル基、スルホニル基、ホスホリル基のいずれかを表
す。)で表され、対称構造を持ち、炭素環式または複素
環式の環構造を形成する。環構造を置換する官能基およ
びその位置は、環状基質の対称性を保つものであれば任
意に選ぶことができ、また、シクロヘキセンオキサイド
などのような多環式の基質も含まれる。
【0016】代表的な対称構造の環状基質には、エポキ
サイド、アジリジン、エピスルフィド、環状カーボネー
ト、環状チオカーボネート、環状サルファイト、環状ス
ルホン、環状無水物、環状ウレアなどが挙げられ、任意
に用いることができる。
【0017】エポキサイドの具体例としては、2,3−
エポキシブタン、シクロヘキセンオキサイド、シクロペ
ンテンオキサイド、3,4−エポキシテトラヒドロフラ
ン、3,4−エポキシテトラヒドロチオフェンジオキシ
ド、エポキシコハク酸、エポキシコハク酸メチル、エポ
キシコハク酸エチル、3,4−エポキシピロリジン、1
−ベンジル−3、4−エポキシピロリジン、1−ベンジ
ルオキシカルボニル−3、4−エポキシピロリジン、1
−ブトキシカルボニル−3、4−エポキシピロリジン、
1−トリフルオロアセチル−3、4−エポキシピロリジ
ンなどが挙げられる。中でも好ましいのは、シクロヘキ
センオキサイド、エポキシコハク酸、エポキシコハク酸
メチル、1−ベンジル−3、4−エポキシピロリジン、
1−ベンジルオキシカルボニル−3、4−エポキシピロ
リジン、1−ブトキシカルボニル−3、4−エポキシピ
ロリジンであり、さらに好ましいのは、シクロヘキセン
オキサイド、エポキシコハク酸メチル、1−ベンジル−
3、4−エポキシピロリジンである。
【0018】アジリジンの具体例としては、2,3−エ
ピミノブタン、N−ベンジル−2,3−エピミノブタ
ン、エピミノシクロヘキサン、N−ベンジル−エピミノ
シクロヘキサン、エピミノシクロペンタン、N−ベンジ
ル−エピミノシクロペンタン、N−ベンジル−3,4−
エピミノテトラヒドロフラン、エピミノコハク酸、エピ
ミノコハク酸メチル、エピミノコハク酸エチル、3,4
−エピミノピロリジン、1−ベンジル−3、4−エピミ
ノピロリジン、N,N‘−ジベンジル−3、4−エピミ
ノピロリジン、1−ベンジルオキシカルボニル−3、4
−エピミノピロリジン、1−ブトキシカルボニル−3、
4−エピミノピロリジン、1−トリフルオロアセチル−
3、4−エピミノピロリジンなどが挙げられる。中でも
好ましいのは、エピミノシクロヘキサン、N−ベンジル
−エピミノシクロヘキサン、エピミノコハク酸、エピミ
ノコハク酸メチル、3,4−エピミノピロリジン、1−
ベンジル−3、4−エピミノピロリジン、N,N‘−ジ
ベンジル−3、4−エピミノピロリジンであり、さらに
好ましいのは、エピミノシクロヘキサン、エピミノコハ
ク酸メチル、1−ベンジル−3、4−エピミノピロリジ
ンである。
【0019】エピスルフィドの具体例としては、シクロ
ヘキセンスルフィド、テトラヒドロフラン−3,4−エ
ピスルフィド、テトラヒドロチオフェン−3,4−エピ
スルフィド、ピロリジン−3,4−エピスルフィド、1
−ベンジルピロリジン−3,4−エピスルフィド、1−
ベンジルオキシカルボニルピロリジン−3,4−エピス
ルフィド、1−ブトキシカルボニルピロリジン−3,4
−エピスルフィドなどが挙げられる。中でも好ましいの
は、シクロヘキセンスルフィド、ピロリジン−3,4−
エピスルフィド、1−ベンジルピロリジン−3,4−エ
ピスルフィドである。
【0020】環状カーボネートの具体例としては、エチ
レンカーボネート、ビニレンカーボネート、シクロヘキ
センカーボネート、シクロペンテンカーボネート、マレ
イン酸−2,3−カーボネート、マレイン酸メチル−
2,3−カーボネート、マレイン酸エチル−2,3−カ
ーボネート、ピロリン−3,4−カーボネート、1−ベ
ンジルピロリン−3,4−カーボネートなどが挙げられ
る。中でも好ましいのは、シクロヘキセンカーボネー
ト、マレイン酸メチル−2,3−カーボネート、1−ベ
ンジルピロリン−3,4−カーボネートである。
【0021】環状チオカーボネートの具体例としては、
エチレンチオカーボネート、ビニレンチオカーボネー
ト、シクロヘキセンチオカーボネート、シクロペンテン
チオカーボネート、マレイン酸−2,3−チオカーボネ
ート、マレイン酸メチル−2,3−チオカーボネート、
マレイン酸エチル−2,3−チオカーボネート、ピロリ
ン−3,4−チオカーボネート、1−ベンジルピロリン
−3,4−チオカーボネート、エチレントリチオカーボ
ネート、ビニレントリチオカーボネート、シクロヘキセ
ントリチオカーボネート、シクロペンテントリチオカー
ボネート、マレイン酸−2,3−トリチオカーボネー
ト、マレイン酸メチル−2,3−トリチオカーボネー
ト、マレイン酸エチル−2,3−トリチオカーボネー
ト、ピロリン−3,4−トリチオカーボネート、1−ベ
ンジルピロリン−3,4−トリチオカーボネートなどが
挙げられる。中でも好ましいのは、シクロヘキセンチオ
カーボネート、1−ベンジルピロリン−3,4−チオカ
ーボネート、シクロヘキセントリチオカーボネート、1
−ベンジルピロリン−3,4−トリチオカーボネートで
ある。
【0022】環状サルファイトの具体例としては、グリ
コールサルファイト、1,2−シクロヘキサンジオール
サルファイト、1,2−シクロペンタンジオールサルフ
ァイト、酒石酸サルファイト、酒石酸メチルサルファイ
ト、酒石酸エチルサルファイト、3,4−ピロリジンジ
オールサルファイト、1−ベンジル−3,4−ピロリジ
ンジオールサルファイトなどが挙げられる。中でも好ま
しいのは、1,2−シクロヘキサンジオールサルファイ
ト、酒石酸エチルサルファイト、1−ベンジル−3,4
−ピロリジンジオールサルファイトである。
【0023】環状スルホンの具体例としては、テトラメ
チレンスルホン、ブタジエンスルホンなどが挙げられ
る。中でも好ましいのは、テトラメチレンスルホンであ
る。
【0024】環状無水物の具体例としては、無水フタル
酸、無水テトラヒドロフタル酸、無水シクロヘキサンジ
カルボン酸、無水ジアセチル酒石酸、無水マレイン酸、
無水ピロリジン−3,4−ジカルボン酸、無水1−ベン
ジルピロリジン−3,4−ジカルボン酸などが挙げられ
る。中でも好ましいのは、無水シクロヘキサンジカルボ
ン酸、無水ジアセチル酒石酸、無水マレイン酸、無水ピ
ロリジン−3,4−ジカルボン酸、無水1−ベンジルピ
ロリジン−3,4−ジカルボン酸であり、さらに好まし
いのは、無水ジアセチル酒石酸、無水1−ベンジルピロ
リジン−3,4−ジカルボン酸である。
【0025】環状ウレアの具体例としては、2−イミダ
ゾリドン、オクタヒドロ−2H−ベンズイミダゾール−
2−オン、テトラヒドロ−2H−ピロールイミダゾール
−2−オン、N−ベンジルテトラヒドロ−2H−ピロー
ルイミダゾール−2−オンなどが挙げられる。中でも好
ましいのは、オクタヒドロ−2H−ベンズイミダゾール
−2−オン、N−ベンジルテトラヒドロ−2H−ピロー
ルイミダゾール−2−オンである。
【0026】尚、上記に挙げた具体例はこれらに限定さ
れるものではなく、当該基質に任意の置換基が導入さ
れ、その環状基質の対称性を保つものであれば任意に選
ぶことができる。
【0027】本発明において反応させる求核試薬は、一
般式(3)
【0028】
【化10】 (R1、R2は、水素または原子価の許容される範囲で任
意の官能基により置換された炭化水素基を表す。)で示
されるアミン性求核試薬を表し、アミン性求核試薬に
は、アミン類、アニリン類などが含まれる。アミン類の
具体例としては、アンモニア、メチルアミン、エチルア
ミン、シクロヘキシルアミン、アリルアミン、ベンジル
アミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジシクロヘ
キシルアミン、ジアリルアミン、ジベンジルアミン、ジ
フェニルメチルアミン、フェニルエチルアミン、ナフチ
ルメチルアミン、ピロリジン、ピペラジン、モルホリン
などが挙げられ、アニリン類の具体例としては、アニリ
ン、トルイジン、ジメチルアニリン、クロロアニリン、
ジクロロアニリン、ジフェニルアミン、N−メチルアニ
リン、ナフチルアミンなどが挙げられる。中でも好まし
いのは、アンモニア、ベンジルアミン、アニリン、トル
イジン、クロロアニリン、ナフチルアミン、フェニルエ
チルアミン、ピロリジン、ピペラジンであり、さらに好
ましいのは、アニリン、ベンジルアミン、フェニルエチ
ルアミンである。
【0029】尚、上記に挙げた具体例はこれらに限定さ
れるものではなく、求核試薬を構成する原子に対し、そ
の原子価が許容される範囲において任意の他の置換基が
導入されているもの(例えばメチルアミノ基とジメチル
アミノ基、フェニル基とトリル基、o−クロロフェニル
基とp−クロロフェニル基など)あるいは周期表におけ
る同族元素で置換されているもの(例えばクロリドとブ
ロミドなど)あるいは互いに異性体の関係にあるもの
(例えばp−クロロフェニル基とm−クロロフェニル
基、ノルマルプロピル基とイソプロピル基など)も同様
に含まれる。
【0030】本発明において用いられる2座配位活性種
とは、対称構造を有する環状基質を求核試薬により開環
させる際、その反応の立体選択性に大きく寄与し、ある
特定の立体配置を有する生成物への転化を支持する化学
種であり、それの非共存下では立体選択性が発現されな
い化学種を意味する。
【0031】本発明において用いられる2座配位活性種
の構造は、一般式(1)または一般式(2)
【0032】
【化11】 (X1、X2、X3はそれぞれ、水素または原子価の許容
される範囲で任意の官能基により置換されたルイス塩基
あるいは炭化水素基を表し、Mは3〜12族の遷移金
属、13〜16族の金属、13および14族の非金属元
素のいずれかを表し、Aは対イオンまたは求核試薬を表
し、nはMの原子価あるいは酸化数の許容される範囲の
1以上の整数を表す。)で表される。
【0033】これらの活性種は、その配位子を誘導化す
るなどして、高分子あるいはマトリックスに固定または
担持することができ、さらに、その固定または担持され
た配位子を所望の活性種中心Mと錯体化し、当該反応に
用いることができる。
【0034】また、2座配位活性種を形成する上で必要
な活性種中心Mと配位子との錯体化については、活性種
中心Mのアルコキサイド(例えばホウ素トリメトキサイ
ド(B(OMe)3)など)、あるいは活性種中心Mのアルキ
ル化物(例えばトリメチルアルミニウム(AlMe3)な
ど)、あるいは活性種中心Mのハロゲン化物(例えばト
リクロロアルミニウム(AlCl3)など)などと、所望の
酒石酸誘導体あるいはアミノアルコール誘導体を配位子
として用意し、それぞれを反応させることによりアルコ
ール(例えばホウ素トリメトキサイド(B(OMe)3)の場
合はメタノール)、あるいは炭化水素(例えばトリメチ
ルアルミニウム(AlMe3)の場合はメタン)、あるいは
ハロゲン化水素(例えばトリクロロアルミニウム(AlCl
3)の場合は塩化水素)が脱離し、2座配位活性種が形
成される。当該反応においては、あらかじめ別の装置に
おいて所望の配位子と活性種中心Mと錯体化し、形成さ
せた2座配位活性種を当該反応の反応装置系内に投入す
ることも、あるいは当該反応を行う同一反応装置系内で
所望の配位子と活性種中心Mとを錯体化し、2座配位活
性種を形成させた後、続いて環状基質、求核試薬を投入
することも、任意に選ぶことができる。
【0035】一般式(1)または(2)で示される酒石
酸誘導体配位子のX1〜X3は、ルイス塩基または炭化水
素基を表す。
【0036】ルイス塩基としては、例えば、イミン類、
アミン類などに由来する窒素、アルコール類、フェノー
ル類などに由来する酸素、チオール類などに由来する硫
黄、ホスフィン類、ホスフィンオキシド類などに由来す
るリンなどが元素として挙げられ、その置換基は水素ま
たはルイス塩基元素の原子価が許容される範囲、および
活性種が2座配位を形成する範囲において任意に選択す
ることができる。
【0037】X1、X2について中でも好ましいルイス塩
基元素は酸素、窒素、リンであり、具体例としては、メ
トキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ
基、フェノキシ基、ベンジルオキシル基、メタンスルホ
ニルオキシル基、ベンゼンスルホニルオキシル基、メチ
ルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエ
チルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ベンジルアミノ
基、ナフチルメチルアミノ基、α−フェニルエチルアミ
ノ基、β−フェニルエチルアミノ基、フェニルアミノ
基、ナフチルアミノ基、テトラヒドロフルフリルメチル
アミノ基、シクロヘキシルアミノ基、ピロリジル基、ピ
ペリジル基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、
ベンジルオキシカルボニルアミノ基、ブトキシカルボニ
ルアミノ基、ジフェニルホスフィノ基、フェニルホスフ
ィンオキシド基などが挙げられる。好ましいのは、メト
キシ基、イソプロポキシ基、フェノキシ基、ベンゼンス
ルホニルオキシル基、メチルアミノ基、イソプロピルア
ミノ基、ベンジルアミノ基、ナフチルメチルアミノ基、
α−フェニルエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ナフ
チルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、ベンジルオキシカ
ルボニルアミノ基、ジフェニルホスフィノ基であり、さ
らに好ましいのは、フェノキシ基、ベンジルアミノ基、
α−フェニルエチルアミノ基、フェニルアミノ基、ナフ
チルアミノ基、ジフェニルホスフィノ基である。尚、X
1およびX2は同一、異種を問わず、任意にそのルイス塩
基元素およびその置換基を選択することができる。具体
的には、同一ルイス塩基元素で異種の置換基を有するも
の(例えば、X1=ベンジルアミノ基、X2=ジメチルア
ミノ基)、異種のルイス塩基元素のもの(例えば、X1
=フェニルアミノ基、X2=メトキシ基)、ルイス塩基
元素とその置換基がともに同一のもの(例えば、X1
2=ベンジルアミノ基)などが挙げられる。
【0038】酒石酸誘導体配位子の具体例を挙げると、
酒石酸ジメチルエステル、酒石酸ジエチルエステル、酒
石酸ジイソプロピルエステル、酒石酸ジフェニルエステ
ル、酒石酸ジベンジルエステル、酒石酸ジベンジルアミ
ド、酒石酸(α−フェニルエチル)ジアミド、酒石酸ジ
アニリド、酒石酸ジイソプロピルアミド、酒石酸ジナフ
チルアミド、酒石酸ベンジルモノアミドメチルモノエス
テル、タルトラニル酸メチルエステル、酒石酸ベンジル
モノアミドフェニルモノエステル、酒石酸イソプロピル
モノアミドメチルモノエステル、タルトラニル酸イソプ
ロピルエステルなどが挙げられる。好ましいのは、酒石
酸ジフェニルエステル、酒石酸ジベンジルエステル、酒
石酸ジベンジルアミド、酒石酸(α−フェニルエチル)
ジアミド、酒石酸ジアニリド、酒石酸ジイソプロピルア
ミド、酒石酸ベンジルモノアミドメチルモノエステル、
タルトラニル酸メチルエステル、タルトラニル酸イソプ
ロピルエステルであり、さらに好ましいのは、酒石酸ジ
ベンジルアミド、酒石酸(α−フェニルエチル)ジアミ
ド、酒石酸ジアニリド、酒石酸ベンジルモノアミドメチ
ルモノエステル、タルトラニル酸メチルエステルであ
る。
【0039】また、X3について中でも好ましいルイス
塩基元素は窒素、リンであり、具体例としては、メチル
アミノ基、エチルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ベ
ンジルアミノ基、ナフチルメチルアミノ基、α−フェニ
ルエチルアミノ基、β−フェニルエチルアミノ基、フェ
ニルアミノ基、ナフチルアミノ基、テトラヒドロフルフ
リルメチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基、アセチ
ルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、ベンジルオキシカル
ボニルアミノ基、ブトキシカルボニルアミノ基、フェニ
ルホスフィノ基などが挙げられる。好ましいのは、メチ
ルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ベンジルアミノ
基、ナフチルメチルアミノ基、α−フェニルエチルアミ
ノ基、フェニルアミノ基、ナフチルアミノ基、ベンゾイ
ルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、フェ
ニルホスフィノ基であり、さらに好ましいのは、ベンジ
ルアミノ基、α−フェニルエチルアミノ基、フェニルア
ミノ基、ナフチルアミノ基、フェニルホスフィノ基であ
る。
【0040】酒石酸誘導体配位子の具体例を挙げると、
酒石酸メチルイミド、酒石酸イソプロピルイミド、酒石
酸ベンジルイミド、酒石酸α−フェニルエチルイミド、
酒石酸フェニルイミドなどが挙げられる。好ましいの
は、酒石酸ベンジルイミド、酒石酸α−フェニルエチル
イミド、酒石酸フェニルイミドであり、さらに好ましい
のは、酒石酸ベンジルイミド、酒石酸フェニルイミドで
ある。
【0041】一方、X1〜X3について中でも好ましい炭
化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、ア
ルケニル基、シクロアルケニル基、アルキニル基、アリ
ール基が挙げられ、その置換基は水素または原子価が許
容される範囲、および活性種が2座配位を形成する範囲
において任意に選択することができる。具体例として
は、メチル基、トリフルオロメチル基、エチル基、ベン
ジル基、p−クロロベンジル基、シクロヘキシル基、ビ
ニル基、アリル基、クロチル基、シクロペンタジエニル
基、フェニル基、クロロフェニル基、トリル基、ナフチ
ル基などが挙げられ、中でも好ましいのは、メチル基、
エチル基、ベンジル基、シクロヘキシル基、アリル基、
シクロペンタジエニル基、フェニル基、トリル基、ナフ
チル基であり、さらに好ましいのは、メチル基、ベンジ
ル基、シクロヘキシル基、フェニル基である。尚、X1
およびX2については同一、異種を問わず、任意に選択
することができる。具体的には、異種の置換基を有する
もの(例えば、X1=ベンジル基、X2=メチル基)、置
換基がともに同一のもの(例えば、X1=X2=フェニル
基)などが挙げられる。
【0042】酒石酸誘導体配位子の具体例を挙げると、
1、2−ジアセチル−1、2−エタンジオール、1、2
−ジベンゾイル−1、2−エタンジオール、2、3−ジ
ヒドロキシ−1、4−ジシクロヘキシル−1、4−ブタ
ンジオン、3、4−ジヒドロキシ−1、6−ジシクロヘ
キシル−2、5−ヘキサンジオン、3、4−ジヒドロキ
シ−1、6−ジフェニル−2、5−ヘキサンジオン、1
−アセチル−2−ベンゾイル−1、2−エタンジオー
ル、3、4−ジヒドロキシ−1−フェニル−2、5−ヘ
キサンジオンなどが挙げられる。好ましいのは、1、2
−ジアセチル−1、2−エタンジオール、1、2−ジベ
ンゾイル−1、2−エタンジオール、3、4−ジヒドロ
キシ−1、6−ジフェニル−2、5−ヘキサンジオン、
1−アセチル−2−ベンゾイル−1、2−エタンジオー
ル、3、4−ジヒドロキシ−1−フェニル−2、5−ヘ
キサンジオンであり、さらに好ましいのは、1、2−ジ
アセチル−1、2−エタンジオール、1、2−ジベンゾ
イル−1、2−エタンジオール、3、4−ジヒドロキシ
−1、6−ジフェニル−2、5−ヘキサンジオンであ
る。
【0043】また、一般式(1)で示される酒石酸誘導
体配位子は、一般式(6)
【0044】
【化12】 (X1、X2は、それぞれ水素または原子価の許容される
範囲で任意の官能基により置換されたルイス塩基あるい
は炭化水素基を表し、C1はX1、X2とともに複素環を
形成する、水素または原子価の許容される範囲で任意の
官能基により置換された置換基を表し、Mはチタン(T
i)を除く3〜12族の遷移金属、13〜16族の金
属、13および14族の非金属元素のいずれかを表し、
Aは対イオンまたは求核試薬を表し、nはMの原子価あ
るいは酸化数の許容される範囲の1以上の整数を表
す。)で示されるような、X1−X2間で架橋構造を形成
するものも同様に含まれる。
【0045】一般式(6)で示される酒石酸誘導体配位
子の好ましい具体例を構造式で挙げると、式(7)〜
(14)で示される化合物などが挙げられる。
【0046】
【化13】 好ましいのは、式(9)、(10)、(11)、(1
2)、(13)、(14)の化合物であり、さらに好ま
しいのは、式(10)、(12)、(14)の化合物で
ある。
【0047】また、酒石酸誘導体が光学活性であるもの
が好ましい。目的とする生成物の立体配置に応じ、D
体、L体どちらでも任意に選ぶことができる。
【0048】その光学活性酒石酸誘導体配位子の好まし
い具体例は、L−酒石酸ジベンジルアミド、D−酒石酸
ジベンジルアミド、L−酒石酸(α−フェニルエチル)
ジアミド、D−酒石酸(α−フェニルエチル)ジアミ
ド、L−酒石酸ジアニリド、D−酒石酸ジアニリド、L
−タルトラニル酸メチルエステル、D−タルトラニル酸
メチルエステル、L−酒石酸ベンジルモノアミドメチル
モノエステル、D−酒石酸ベンジルモノアミドメチルモ
ノエステル、L−酒石酸ベンジルイミド、D−酒石酸ベ
ンジルイミド、L−酒石酸フェニルイミド、D−酒石酸
フェニルイミド、L−1、2−ジアセチル−1、2−エ
タンジオール、D−1、2−ジアセチル−1、2−エタ
ンジオール、L−1、2−ジベンゾイル−1、2−エタ
ンジオール、D−1、2−ジベンゾイル−1、2−エタ
ンジオール、L−3、4−ジヒドロキシ−1、6−ジフ
ェニル−2、5−ヘキサンジオン、D−3、4−ジヒド
ロキシ−1、6−ジフェニル−2、5−ヘキサンジオ
ン、式(15)〜(20)の化合物などである。
【0049】
【化14】 尚、上記に挙げた具体例はこれらに限定されるものでは
なく、原子価が許容される範囲において任意の他の置換
基が導入されているもの(例えばフェニル基とトリル基
など)あるいは周期表における同族元素で置換されてい
るもの(例えばp−クロロフェニル基とp−ブロモフェ
ニル基など)あるいは互いに異性体の関係にあるもの
(例えばp−クロロフェニル基とm−クロロフェニル
基、ノルマルプロピル基とイソプロピル基など)も同様
に含まれる。
【0050】一般式(1)または(2)、および(6)
で示される活性種中心Mに対する配位子の数を表すn
は、Mの原子価あるいは酸化数の許容される範囲の1以
上の整数である。中でも、活性種中心Mの最大原子価あ
るいは最大酸化数に満たないn値が好ましく、具体的に
はn=1〜4が好ましく、n=1および2がさらに好ま
しい。
【0051】活性種中心Mは3〜12族の遷移金属、1
3〜16族の金属、13および14族の非金属元素のい
ずれかを表し、その原子価あるいは酸化数は許容される
最大の数までとり得ることが可能であるが、その最大原
子価あるいは最大酸化数に満たない配位状態が好まし
い。
【0052】3〜12族の遷移金属においては、第4周
期および第5周期以降のランタノイド系列を含む3族〜
6族、10族〜12族が好ましく、中でも好ましいの
は、スカンジウム(Sc)、チタン(Ti)、バナジウム
(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、コ
バルト(Co)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Z
n)、ジルコニウム(Zr)、ニオブ(Nb)、モリブデン
(Mo)、ハフニウム(Hf)、ランタン(La)、プラセオ
ジウム(Pr)、ネオジウム(Nd)、サマリウム(Sm)、
ユウロピウム(Eu)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウ
ム(Lu)であり、さらに好ましいのは、クロム(Cr)、
チタン(Ti)、マンガン(Mn)、ジルコニウム(Zr)、
ハフニウム(Hf)、ネオジウム(Nd)、サマリウム(S
m)、イッテルビウム(Yb)である。
【0053】13〜16族の金属においては、アルミニ
ウム(Al)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、タリ
ウム(Tl)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、鉛(P
b)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)が挙げられ
る。好ましいのは、アルミニウム(Al)、ゲルマニウム
(Ge)、スズ(Sn)、鉛(Pb)であり、さらに好ましい
のはアルミニウム(Al)であ。
【0054】13および14族の非金属元素において
は、ホウ素(B)が最も好ましい。
【0055】本発明において製造される光学活性体は、
一般式(5)
【0056】
【化15】 (Nuは原子価の許容される範囲で任意の官能基により
置換された窒素を表し、Yは酸素、硫黄、水素または原
子価の許容される範囲で任意の官能基により置換された
窒素あるいは炭素、A−B−Cなる置換基のいずれかを
表し、R3、R4は、対称環構造を安定に形成しうる有機
あるいは無機置換基を表す。ここで、A−B−Cなる置
換基は、AおよびCは不在であるか、炭素数1〜5のア
ルキル基、酸素、硫黄、カルボニル基、水素または原子
価の許容される範囲で任意の官能基により置換された窒
素あるいは炭素のいずれかを表し、Bは酸素、カルボニ
ル基、チオカルボニル基、スルホニル基、ホスホリル基
のいずれかを表す。)で表され、Nu部分の置換基はア
ミン性求核試薬に由来し、Y部分の置換基は出発基質の
環状化合物に由来する。
【0057】一般式(5)で示される光学活性体は、使
用する環状化合物またはアミン性求核試薬を種々任意に
選択することにより、様々な置換基を有する光学活性体
が製造される。中でも、光学活性β−アミノアルコー
ル、光学活性1,2−ジアミンなどは医薬合成中間体と
してよく知られている有用な化合物である。
【0058】本発明において製造される光学活性体を挙
げると、エポキサイドからの生成物はアミノアルコール
誘導体などが挙げられ、アジリジンからの生成物はジア
ミン誘導体が挙げられる。
【0059】光学活性アミノアルコール誘導体の具体例
としては、(1R)−ヒドロキシ−(2R)−アミノシ
クロヘキサン、(1S)−ヒドロキシ−(2S)−アミ
ノシクロヘキサン、(1R)−ヒドロキシ−(2R)−
ベンジルアミノシクロヘキサン、(1S)−ヒドロキシ
−(2S)−ベンジルアミノシクロヘキサン、(1R)
−ヒドロキシ−(2R)−アミノシクロペンタン、(1
S)−ヒドロキシ−(2S)−アミノシクロペンタン、
(1R)−ヒドロキシ−(2R)−ベンジルアミノシク
ロペンタン、(1S)−ヒドロキシ−(2S)−ベンジ
ルアミノシクロペンタン、1−ベンジル−(3R)−ヒ
ドロキシ−(4R)−アミノピロリジン、1−ベンジル
−(3S)−ヒドロキシ−(4S)−アミノピロリジ
ン、1−ベンジル−(3R)−ヒドロキシ−(4R)−
ベンジルアミノピロリジン、1−ベンジル−(3S)−
ヒドロキシ−(4S)−ベンジルアミノピロリジン、
(3R)−ヒドロキシ−(4R)−アミノテトラヒドロ
フラン、(3S)−ヒドロキシ−(4S)−アミノテト
ラヒドロフラン、(3R)−ヒドロキシ−(4R)−ベ
ンジルアミノテトラヒドロフラン、(3S)−ヒドロキ
シ−(4S)−ベンジルアミノテトラヒドロフラン、
(3R)−ヒドロキシ−(4R)−アミノコハク酸ジメ
チル、(3S)−ヒドロキシ−(4S)−アミノコハク
酸ジメチル、(3R)−ヒドロキシ−(4R)−ベンジ
ルアミノコハク酸ジメチル、(3S)−ヒドロキシ−
(4S)−ベンジルアミノコハク酸ジメチルなどが挙げ
られる。
【0060】光学活性ジアミン誘導体の具体例として
は、(1R、2R)−ジアミノシクロヘキサン、(1
S、2S)−ジアミノシクロヘキサン、(1R)−アミ
ノ−(2R)−ベンジルアミノシクロヘキサン、(1
S)−アミノ−(2S)−ベンジルアミノシクロヘキサ
ン、(1R)−アミノ−(2R)−ベンジルアミノシク
ロペンタン、(1S)−アミノ−(2S)−ベンジルア
ミノシクロペンタン、1−ベンジル−(3R)−アミノ
−(4R)−ベンジルアミノピロリジン、1−ベンジル
−(3S)−アミノ−(4S)−ベンジルアミノピロリ
ジン、1−ベンジル−(3R、4R)−ジアミノピロリ
ジン、1−ベンジル−(3S、4S)−ジアミノピロリ
ジン、(3R)−アミノ−(4R)−ベンジルアミノテ
トラヒドロフラン、(3S)−アミノ−(4S)−ベン
ジルアミノテトラヒドロフラン、(3R、4R)−ジア
ミノテトラヒドロフラン、(3S、4S)−ジアミノテ
トラヒドロフラン、(3R、4R)−ジアミノコハク酸
ジメチル、(3S、4R)−ジアミノコハク酸ジメチ
ル、(3R)−アミノ−(4R)−ベンジルアミノコハ
ク酸ジメチル、(3S)−アミノ−(4S)−ベンジル
アミノコハク酸ジメチルなどが挙げられる。
【0061】尚、上記に挙げた具体例はこれらに限定さ
れるものではなく、原子価が許容される範囲において任
意の他の置換基が導入されているもの(例えばフェニル
基とトリル基など)あるいは周期表における同族元素で
置換されているもの(例えばクロロ基とブロモ基など)
あるいは互いに異性体の関係にあるもの(例えばp−ク
ロロフェニル基とm−クロロフェニル基、ノルマルプロ
ピル基とイソプロピル基など)も同様に含まれる。
【0062】次に、当該反応を実施する際の反応条件に
ついて説明する。尚、本明細書に挙げられる具体的な反
応条件は、それに制限されるものではなく、本発明の実
施の好ましい様式に対応しているのみである。
【0063】本発明において使用される溶媒は、当該反
応に用いられる環状基質、求核試薬、活性種に対し不活
性なものであれば任意に選ぶことができる。具体例とし
ては、脂肪族および芳香族炭化水素系溶媒ヘキサン、シ
クロヘキサン、ペンタン、トルエン、ベンゼンなどの脂
肪族および芳香族炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、
ジイソプロピルエーテル、1、2−ジメトキシエタン、
ジグライム、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶
媒、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、
クロロベンゼンなどのハロゲン系溶媒、アセトニトリ
ル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミドなど
の非プロトン性極性溶媒などが挙げられる。中でもヘキ
サン、シクロヘキサン、トルエン、ジイソプロピルエー
テル、テトラヒドロフランが好ましく用いられる。これ
ら溶媒は単一で用いてもあるいは混合して用いても構わ
ず、また無溶媒でも構わない。
【0064】また、求核試薬も同様に環状基質および活
性種に対し不活性な反応条件においてそれらを溶媒とし
て兼ねることができる。
【0065】本発明は、均一液での反応、液−液2層間
での反応、固−液2層間の反応のいずれでも実施でき、
また、反応液性状が均一、乳液状、懸濁液状、泡状のい
ずれでも実施でき、気泡の発生が見られる反応系でも実
施できる。
【0066】本発明における反応温度については、当該
反応に用いられる環状基質、求核試薬、活性種に対し不
活性なものであれば、特に制限はなく任意に選ぶことが
できる。具体的には、−78℃〜100℃の範囲が好ま
しく、さらに−20℃〜50℃の範囲がより好ましく、
15℃〜30℃の室温付近の条件が最も好ましい。
【0067】本発明における反応は、反応性気体の雰囲
気下または加圧下で行うことができ、その流量または加
圧条件は任意に選ぶことができる。例えば、シアニド求
核試薬による当該開環反応を青酸雰囲気下で行うことが
でき、また炭酸ガスが反応中に発生する系においても、
その炭酸ガスの雰囲気下あるいは加圧下で行うことがで
きる。加圧条件の場合は、1〜100気圧(101.3
kPa〜10.1MPa)が好ましく、さらに1〜10気圧
(101.3kPa〜1.0MPa)がより好ましい。
【0068】本発明における反応は、不活性気体の雰囲
気下または加圧下で行うことができ、その流量または加
圧条件は任意に選ぶことができる。不活性気体の具体例
は、ヘリウム、窒素、アルゴンなどであり、その圧条件
は、1〜100気圧(101.3kPa〜10.1MPa)が
好ましく、さらに1〜10気圧(101.3kPa〜1.
0MPa)がより好ましく、1気圧(101.3kPa)付近
が最も好ましい。
【0069】本発明において用いられる環状基質、求核
試薬、活性種は、それぞれ任意のモル比で行うことがで
きるが、求核試薬は環状基質に対して過剰量であること
が好ましく、2座配位活性種は環状基質に対して触媒量
であることが好ましい。ここで、過剰量とはモル比1.
0以上の量を表し、触媒量とはモル比1.0未満の量を
表す。
【0070】具体的には、求核試薬は環状基質に対して
モル比1.0〜5.0が好ましく、さらにモル比1.0
〜2.0がより好ましい。1.0未満であると環状基質
が完全に転化されず、またあまりに過剰量用いると不経
済である。この範囲において反応を効率良くかつ経済的
に行うことができる。一方、活性種は環状基質に対して
モル比0.0001〜1.0であることが好ましく、さ
らにモル比0.001〜0.2がより好ましい。この範
囲において反応を効率良くかつ経済的に行うことができ
る。
【0071】本発明において用いられる環状基質、求核
試薬、活性種、溶媒の反応装置への投入順序は、反応成
績に重要ではなく任意に選ぶことができるが、活性種、
溶媒、環状基質、求核試薬の順、あるいは溶媒、活性
種、環状基質、求核試薬の順が好ましい。
【0072】活性種の投入については、あらかじめ別の
装置において所望の配位子と活性種中心Mと錯体化し、
形成させた2座配位活性種を当該反応の反応装置系内に
投入することも、あるいは当該反応を行う同一反応装置
系内で所望の配位子と活性種中心Mとを錯体化し、2座
配位活性種を形成させた後、続いて環状基質、求核試薬
を投入することも、任意に選ぶことができる。
【0073】本発明における反応は、連続流通式、バッ
チ式のいずれの方式によっても行うことができ、用いら
れる活性種、溶媒類、および用いられるまたは発生する
液体および気体は、再循環または再利用することが可能
である。
【0074】本発明において使用される反応装置は、当
該反応に用いられる環状基質、求核試薬、活性種に対し
不活性な材質のものであれば任意に選ぶことができる。
具体的には、ガラス製、ガラス内張のステンレススチー
ル製、ステンレススチール製、およびそれ類似型の反応
装置である。また、温度変動または揮発成分の逸脱を抑
制するために、内部あるいは外部に熱交換器を使用した
反応装置も同様に用いることができる。
【0075】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれに限定するものではない。な
お、ここで用いている試薬類のメーカーグレードは、い
ずれも1級レベルに相当するものである。 1.酒石酸ジアミドの合成 参考例1 D−酒石酸ジエチル10.3g(50mmol;東レ社製)、ピロリ
ジン14.2g(200mmol;片山化学社製)を反応容器に投入
し、100℃条件下で5時間撹拌・反応させた。反応終了
後、トルエンで希釈し、冷却して目的物を晶析させた。
得られた結晶をろ過・洗浄し、乾燥させることにより、
D−酒石酸ジピロリジンアミドを10.7g(収率83.4%)得
た。
【0076】参考例2 ピロリジンをアニリン46.6g(500mmol;片山化学社製)に
変え、参考例1と同様に反応・処理を行ったところ、D
−酒石酸ジアニリドを3.9g(収率25.7%)得た。
【0077】参考例3 ピロリジンをL−α−フェニルエチルアミン13.3g(110m
mol;山川薬品化学工業社製)に変え、参考例1と同様に
反応・処理を行ったところ、D−酒石酸(L−α−フェ
ニルエチル)ジアミドを4.9g(収率27.4%)得た。
【0078】参考例4 D−酒石酸ジエチルをL−酒石酸ジエチル10.3g(50mmo
l;東レ社製)に変え、参考例3と同様に反応・処理を行
ったところ、L−酒石酸(L−α−フェニルエチル)ジ
アミドを2.1g(収率11.8%)得た 参考例5 ピロリジンを2,2−ジフェニルエチルアミン20.3g(20
0mmol;片山化学社製)に変え、参考例1と同様に反応・
処理を行ったところ、D−酒石酸(2,2−ジフェニル
エチル)ジアミドを13.4g(収率52.6%)得た。
【0079】参考例6 ピロリジンをジフェニルメチルアミン18.3g(200mmol;
片山化学社製)に変え、参考例1と同様に反応・処理を
行ったところ、D−酒石酸(ジフェニルメチル)ジアミ
ドを2.2g(収率9.0%)得た。
【0080】参考例1〜6の結果を表1に示す。
【0081】
【表1】 2.立体選択的開環反応 実施例1 ホウ素トリメトキシド1.0g(10.0mmol;Aldrich社製)、
テトラヒドロフラン30g(片山化学社製)を反応容器に加
え、撹拌した。そこへD−酒石酸ジピロリジンアミド2.
6g(10.0mol)、シクロヘキセンオキサイド19.6g(0.2mo
l;東レ社製) を投入し、室温条件下で1時間反応させ
た。続いてアニリン9.3g(0.1mol;和光純薬社製)を加
え、室温条件下で24時間反応させた。テトラヒドロフ
ランおよび生成したメタノールを濃縮した後、未反応の
シクロヘキセンオキサイドを蒸留により分離除去し、ト
ルエンで結晶化させることにより、(2S)−アニリノ
−(1S)−シクロヘキサノールを7.6g(化学収率39.7
%)得、光学純度は37.6%e.e.であった。
【0082】実施例2 D−酒石酸ジピロリジンアミドをD−酒石酸ジアニリド
3.0g(10.0mmol)に変え、実施例1と同様に反応・処理を
行ったところ、(2R)−アニリノ−(1R)−シクロ
ヘキサノールを7.3g(化学収率38.0%)得、光学純度は5
3.2%e.e.であった。
【0083】実施例3 D−酒石酸ジピロリジンアミドをD−酒石酸(L−α−
フェニルエチル)ジアミド3.6g(10.0mol)に変え、実施
例1と同様に反応・処理を行ったところ、(2S)−オ
ルトトルイジノ−(1S)−シクロヘキサノールを6.4g
(化学収率33.4%)得、光学純度は42.6%e.e.であった。
【0084】実施例4 D−酒石酸ジピロリジンアミドをD−酒石酸(ジフェニ
ルメチル)ジアミド4.8g(10.0mol)に変え、実施例1と
同様に反応・処理を行ったところ、(2S)−オルトト
ルイジノ−(1S)−シクロヘキサノールを6.2g(化学
収率32.2%)得、光学純度は32.7%e.e.であった。
【0085】実施例5 アニリンをオルトトルイジン10.7g(0.1mol;片山化学社
製)に変え、実施例1と同様に反応・処理を行ったとこ
ろ、(2S)−オルトトルイジノ−(1S)−シクロヘ
キサノールを5.0g(化学収率24.3%)得、光学純度は46.
0%e.e.であった。
【0086】実施例6 D−酒石酸ジピロリジンアミドをL−酒石酸テトラメチ
ルアミド2.0g(10.0mol;Aldrich社製)に変え、実施例5
と同様に反応・処理を行ったところ、(2R)−オルト
トルイジノ−(1R)−シクロヘキサノールを4.6g(化
学収率22.6%)得、光学純度は37.3%e.e.であった。
【0087】実施例7 D−酒石酸ジピロリジンアミドをL−酒石酸(L−α−
フェニルエチル)ジアミド3.6g(10.0mol)に変え、実施
例5と同様に反応・処理を行ったところ、(2R)−オ
ルトトルイジノ−(1R)−シクロヘキサノールを5.9g
(化学収率28.7%)得、光学純度は48.4%e.e.であった。
【0088】実施例8 D−酒石酸ジピロリジンアミドをD−酒石酸(2,2−
ジフェニルエチル)ジアミド5.0g(10.0mol)に変え、実
施例5と同様に反応・処理を行ったところ、(2S)−
オルトトルイジノ−(1S)−シクロヘキサノールを5.
1g(化学収率24.8%)得、光学純度は34.7%e.e.であっ
た。
【0089】実施例9 アニリンをパラクロロアニリン12.8g(0.1mol;片山化学
社製)に変え、実施例1と同様に反応・処理を行ったと
ころ、(2S)−パラクロロアニリノ−(1S)−シク
ロヘキサノールを8.7g(化学収率38.4%)得、光学純度
は34.7%e.e.であった。
【0090】実施例10 D−酒石酸ジピロリジンアミドをL−酒石酸(L−α−
フェニルエチル)ジアミド3.6g(10.0mol)に変え、実施
例9と同様に反応・処理を行ったところ、(2R)−オ
ルトトルイジノ−(1R)−シクロヘキサノールを8.3g
(化学収率36.7%)得、光学純度は41.0%e.e.であった。
【0091】実施例11 D−酒石酸ジピロリジンアミドをL−酒石酸ジ−n−ブ
チルエステル2.2g(10.0mol;Aldrich社製)に変え、実施
例9と同様に反応・処理を行ったところ、(2R)−オ
ルトトルイジノ−(1R)−シクロヘキサノールを14.8
g(化学収率65.5%)得、光学純度は39.7%e.e.であっ
た。
【0092】実施例1〜6の結果を表2に、実施例7〜
11の結果を表3にそれぞれ示す。
【0093】
【表2】
【0094】
【表3】
【0095】
【発明の効果】本発明の製法は、工業的に容易に入手可
能な化合物を活性種配位子として用いることにより、複
雑な処理を介さず、穏和な条件でかつ高選択的に、対称
構造を有するアキラルな環状化合物を立体選択的に開環
させ、複数の不斉中心を持つ有用な光学活性体を得る製
造法である。また、得られる光学活性体は種々の合成中
間体として利用でき、医薬分野において有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07M 7:00 C07M 7:00 Fターム(参考) 4G069 AA02 AA03 AA04 BA22A BA27A BA27B BC15A BC20A BC24A BC29A BD03A BD03B BE19A BE19B BE35A BE35B CB38 CB57 4H006 AA02 AC41 AC52 AC81 BA31 BA45 BJ20 BJ50 BM30 BM72 BN20 BU46 4H039 CA60 CA71 CF90

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)または一般式(2) 【化1】 (X1、X2、X3はそれぞれ、水素または原子価の許容
    される範囲で任意の官能基により置換されたルイス塩基
    あるいは炭化水素基を表し、Mは3〜12族の遷移金
    属、13〜16族の金属、13および14族の非金属元
    素のいずれかを表し、Aは対イオンまたは求核試薬を表
    し、nはMの原子価あるいは酸化数の許容される範囲の
    1以上の整数を表す。)で示される酒石酸誘導体を配位
    子として有する2座配位活性種の存在下で、一般式
    (3) 【化2】 (R1、R2は、水素または原子価の許容される範囲で任
    意の官能基により置換された炭化水素基を表す。)で示
    されるアミン性求核試薬を反応させて、一般式(4) 【化3】 (Yは、酸素、硫黄、水素または原子価の許容される範
    囲で任意の官能基により置換された窒素あるいは炭素、
    A−B−Cなる置換基のいずれかを表し、R3、R4は、
    対称環構造を安定に形成しうる有機あるいは無機置換基
    を表す。ここで、A−B−Cなる置換基は、AおよびC
    は不在であるか、炭素数1〜5のアルキル基、酸素、硫
    黄、カルボニル基、水素または原子価の許容される範囲
    で任意の官能基により置換された窒素あるいは炭素のい
    ずれかを表し、Bは酸素、カルボニル基、チオカルボニ
    ル基、スルホニル基、ホスホリル基のいずれかを表
    す。)で示される対称構造の環状基質を立体選択的に開
    環させ、一般式(5) 【化4】 (Nuは原子価の許容される範囲で任意の官能基により
    置換された窒素を表し、Yは酸素、硫黄、水素または原
    子価の許容される範囲で任意の官能基により置換された
    窒素あるいは炭素、A−B−Cなる置換基のいずれかを
    表し、R3、R4は、対称環構造を安定に形成しうる有機
    あるいは無機置換基を表す。ここで、A−B−Cなる置
    換基は、AおよびCは不在であるか、炭素数1〜5のア
    ルキル基、酸素、硫黄、カルボニル基、水素または原子
    価の許容される範囲で任意の官能基により置換された窒
    素あるいは炭素のいずれかを表し、Bは酸素、カルボニ
    ル基、チオカルボニル基、スルホニル基、ホスホリル基
    のいずれかを表す。)で示される化合物を得ることを特
    徴とする光学活性体の製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(3)で示されるアミン性求核試
    薬がアニリン誘導体であることを特徴とする請求項1記
    載の光学活性体の製造方法。
  3. 【請求項3】 酒石酸誘導体が光学活性体であることを
    特徴とする請求項1または2記載の光学活性体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 2座配位活性種の存在モル比が、一般式
    (4)で示される対称構造の環状基質に対して1.0未
    満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項
    記載の光学活性体の製造方法。
  5. 【請求項5】 2座配位活性種が高分子あるいはマトリ
    ックスに、固定または担持されたものであることを特徴
    とする請求項1〜4いずれか一項記載の光学活性体の製
    造方法。
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