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JP2003128885A - ガラス繊維強化環状オレフィン系樹脂組成物及び成形品 - Google Patents

ガラス繊維強化環状オレフィン系樹脂組成物及び成形品

Info

Publication number
JP2003128885A
JP2003128885A JP2001324001A JP2001324001A JP2003128885A JP 2003128885 A JP2003128885 A JP 2003128885A JP 2001324001 A JP2001324001 A JP 2001324001A JP 2001324001 A JP2001324001 A JP 2001324001A JP 2003128885 A JP2003128885 A JP 2003128885A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cyclic olefin
glass fiber
resin
olefin resin
olefin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001324001A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Kanai
裕之 金井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Polyplastics Co Ltd filed Critical Polyplastics Co Ltd
Priority to JP2001324001A priority Critical patent/JP2003128885A/ja
Publication of JP2003128885A publication Critical patent/JP2003128885A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度に優れた成形品用のガラス繊維強
化樹脂組成物。 【解決手段】 環状オレフィン系樹脂と、オレフィン系
樹脂をバインダー樹脂に使用してガラス繊維を集束させ
た集束ガラス繊維からなるガラス繊維強化環状オレフィ
ン系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として環状オレ
フィン系樹脂と、オレフィン系樹脂バインダーを使用し
て集束されたガラス繊維からなる熱可塑性樹脂組成物及
びその成形品に関する。本発明のガラス繊維強化環状オ
レフィン系樹脂組成物を使用すると、強度、剛性などの
機械的物性、高い熱変形温度、寸法安定性、低そり変
形、軽量、耐熱水性等に優れた成形品が得られる。
【0002】
【従来の技術】環状オレフィン系樹脂は、その主鎖に環
状のオレフィン骨格を持った非晶性で熱可塑性のオレフ
ィン系樹脂であり、その透明性に加え、低複屈折性、高
い熱変形温度、軽量性、寸法安定性、低吸水性、耐加水
分解性、耐薬品性、低誘電率・低誘電損失、環境負荷物
質を含まない等の特徴を持っている。そのため環状オレ
フィン系樹脂は、光ディスク、レンズ、導光板といった
光学用途をはじめ、プレフィルドシリンジ、輸液の容器
や活栓といった医薬関連器材、高周波電子部品、薬品や
食品の包装・容器など広範な用途に用いられている。
【0003】環状オレフィン系樹脂にガラス繊維等の無
機充填剤を添加した熱可塑性樹脂組成物は、環状オレフ
ィン系樹脂の特性に加え、さらに剛性や機械的強度を高
められることで、高い熱変形温度、寸法安定性、低そり
変形、軽量、耐熱水性等に優れた成形品用樹脂組成物と
なるものと期待され、種々の検討がなされてきた。例え
ば、特開平3−207739号公報において、ガラス繊
維と特定の環状オレフィン系樹脂の組成物が開示されて
いるが、ガラス繊維添加による機械的強度の上昇は期待
されるほどではない。
【0004】ガラス繊維と結晶性ポリオレフィンの組成
物においては、ガラス繊維の改良によって組成物の強度
を向上させる提案がなされている。例えば特開平6−1
16398号公報および特開平7−286050号公報
において、オレフィン系樹脂や変性オレフィン系樹脂の
バインダーで集束されたガラス繊維を用いた樹脂組成物
が提案されているが、いずれもポリプロピレンとガラス
繊維の組成物に関するものであり、環状オレフィン系樹
脂組成物については知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】機械的強度等に優れた
成形品用のガラス繊維強化環状オレフィン系樹脂組成物
を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らの検討によれ
ば、機械的強度が期待されるほど上昇しない原因は、ガ
ラス繊維と環状オレフィン系樹脂の界面の密着力が不十
分であるために、ガラス繊維による効果的な強化ができ
ていないことによるものと推定される。本発明者らは、
ガラス繊維による環状オレフィン系樹脂の強化の効率を
高めるべく鋭意検討した結果、ガラス繊維の集束剤に使
われるバインダー樹脂をオレフィン系樹脂とすることに
よって、ガラス繊維による環状オレフィン系樹脂の強化
の効率を高めることができ、機械的強度に優れた成形品
用ガラス繊維強化環状オレフィン系樹脂組成物が得られ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち第1の発明は、環状オレフィン系
樹脂(a)とバインダー樹脂集束ガラス繊維(b)から
なる熱可塑性樹脂組成物において、バインダー樹脂集束
ガラス繊維(b)がオレフィン系樹脂(c)をバインダ
ー樹脂に使用してガラス繊維を集束させたものであるこ
とを特徴とするガラス繊維強化環状オレフィン系樹脂組
成物を提供する。第2の発明は、環状オレフィン系樹脂
(a)が、環状オレフィンの付加(共)重合体またはその
水素添加物(al)、環状オレフィンとα−オレフィン
の付加共重合体またはその水素添加物(a2)、環状オ
レフィンの開環(共)重合体またはその水素添加物(a
3)、及び上記環状オレフィン系樹脂(a1)〜(a
3)に官能基を有する不飽和化合物をグラフ卜及び/又
は共重合した重合体(a4)からなる群から選ばれた少
なくとも一種である第1の発明に記載のガラス繊維強化
環状オレフィン系樹脂組成物を提供する。第3の発明
は、バインダー用のオレフィン系樹脂(c)が、α−オ
レフィン重合体、2種以上のα−オレフィンの共重合
体、環状オレフィン系樹脂、または、これらオレフィン
系樹脂に官能基を有する不飽和化合物をグラフ卜及び/
又は共重合した変性オレフィン系樹脂である第1の発明
に記載のガラス繊維強化環状オレフィン系樹脂組成物を
提供する。第4の発明は、バインダー樹脂集束ガラス繊
維(b)が、ガラス繊維100重量部にオレフィン系樹
脂0.1〜5重量部を使用して集束させたものである第
1の発明に記載のガラス繊維強化環状オレフィン系樹脂
組成物を提供する。第5の発明は、環状オレフィン系樹
脂(a)とバインダー樹脂集束ガラス繊維(b)の重量
組成比がa/b=95/5〜40/60(aとbの合計
は100である。)である第1の発明に記載のガラス繊
維強化環状オレフィン系樹脂組成物を提供する。第6の
発明は、第1〜5のいずれかの発明に記載のガラス繊維
強化環状オレフィン系樹脂組成物を、射出成形、圧縮成
形、射出圧縮成形、押出成形又はブロー成形してなるガ
ラス繊維強化環状オレフィン系樹脂成形品を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】(a)環状オレフィン系樹脂 環状オレフィン系樹脂(a)とは、主鎖が炭素−炭素結
合からなり、主鎖の少なくとも一部に環状炭化水素構造
を有する高分子化合物である。この環状炭化水素構造
は、ノルボルネンやテトラシクロドデセンに代表される
ような、環状炭化水素構造中に少なくとも一つのオレフ
ィン性二重結合を有する化合物(環状オレフィン)を単
量体として用いることで導入される。環状オレフィン系
樹脂(a)は、その製造方法から環状オレフィンの付加
(共)重合体またはその水素添加物(al)、環状オレフ
ィンとα−オレフィンの付加共重合体またはその水素添
加物(a2)、環状オレフィンの開環(共)重合体また
はその水素添加物(a3)に分類される。また、環状オ
レフィン系樹脂(a)には、前述の環状オレフィン系樹
脂(a1)〜(a3)に官能基(例えば、カルボキシル
基、酸無水物基、エポキシ基、アミド基、エステル基、
ヒドロキシル基など)を有する不飽和化合物(u)をグ
ラフ卜及び/又は共重合したもの(a4)を含めること
ができる。上記環状オレフィン系樹脂(al)〜(a
4)は、二種以上混合使用してもよい。上記不飽和化合
物(u)としては、後述する(メタ)アクリル酸、マレ
イン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、グリシジル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アルキル
(炭素数1〜10)エステル、マレイン酸アルキル(炭
素数1〜10)エステル、(メタ)アクリルアミド、
(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル等が挙げら
れる。環状オレフィン系樹脂(a4)中の不飽和化合物
(u)ユニットの含有率は0.01〜20重量%、好ま
しくは0.1〜10重量%である。
【0009】環状オレフィンの具体例としては、シクロ
ペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン;シクロペ
ンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン等の1環の環
状オレフィン;
【0010】ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン
(慣用名:ノルボルネン)、5−メチル−ビシクロ[2.
2.1]ヘプタ−2−エン、5,5−ジメチル−ビシク
ロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチル−ビシク
ロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ブチル−ビシク
ロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−エチリデン−ビ
シクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−へキシル−
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オクチ
ル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−オク
タデシル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、
5−メチリデン−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エ
ン、5−ビニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エ
ン、5−プロペニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2
−エン、5−メトキシ−カルボニル−ビシクロ[2.
2.1]ヘプタ−2−エン、5−シアノ−ビシクロ[2.
2.1]ヘプタ−2−エン、5−メチル−5−メトキシ
カルボニル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン;
5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−
2−エン、5−エトキシカルボニルビシクロ[2.2.
1]ヘプタ−2−エン、5−メチル−5−メトキシカル
ボニルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−メ
チル−5−エトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]ヘ
プタ−2−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エ
ニル−2−メチルプロピオネイト、ビシクロ[2.2.
1]ヘプタ−5−エニル−2−メチルオクタネイト、ビ
シクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−5,6−ジカル
ボン酸無水物、5−ヒドロキシメチルビシクロ[2.
2.1]ヘプタ−2−エン、5,6−ジ(ヒドロキシメチ
ル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−ヒド
ロキシ−i−プロピルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2
−エン、5,6−ジカルボキシビシクロ[2.2.1]ヘ
プタ−2−エン;5−シアノビシクロ[2.2.1]ヘ
プタ−2−エン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エ
ン−5,6−ジカルボン酸イミド等の2環の環状オレフ
ィン;
【0011】トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−
3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、ト
リシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン;トリ
シクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3,7−ジエ
ン若しくはトリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ
−3,8−ジエンまたはこれらの部分水素添加物(また
はシクロペンタジエンとシクロヘキセンの付加物)であ
るトリシクロ[4.4.0.12,5]ウンデカ−3−エ
ン;5−シクロペンチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプ
タ−2−エン、5−シクロヘキシル−ビシクロ[2.
2.1]ヘプタ−2−エン、5−シクロヘキセニルビシ
クロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン、5−フェニル−
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エンといった3環
の環状オレフィン;
【0012】テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]ドデカ−3−エン(単にテトラシクロドデセンと
もいう)、8−メチルテトラシクロ[4.4.0.1
2,5.17,1 0]ドデカ−3−エン、8−エチルテトラシ
クロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エ
ン、8−メチリデンテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−エチリデンテ
トラシクロ[4.4.0.12,5.17,1 0]ドデカ−3
−エン、8−ビニルテトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−プロペニル−
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,1 0]ドデカ−
3−エン、8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.
4.0.12 ,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−メチ
ル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.
0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−ヒドロキ
シメチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10
ドデカ−3−エン、8−カルボキシテトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エンといった4
環の環状オレフィン;
【0013】8−シクロペンチル−テトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン、8−シク
ロヘキシル−テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]ドデカ−3−エン、8−シクロヘキセニル−テト
ラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−
エン、8−フェニル−シクロペンチル−テトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン;テ
トラシクロ[7.4.13,6.01,9.02,7]テトラデ
カ−4,9,11,13−テトラエン(1,4−メタノ
−1,4,4a,9a−テトラヒドロフルオレンともい
う)、テトラシクロ[8.4.14,7.01,10.03,8
ペンタデカ−5,10,12,14−テトラエン(1,
4−メタノ−1,4,4a,5,10,10a−へキサ
ヒドロアントラセンともいう);ペンタシクロ[6.
6.1.13,6.02,7.09,14]−4−ヘキサデセン、
ペンタシクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13]−
4−ペンタデセン、ペンタシクロ[7.4.0.
2,7.13,6.110,13]−4−ペンタデセン;ヘプタ
シクロ[8.7.0.12,9.14,7.111,17.03,8
12,16]−5−エイコセン、ヘプタシクロ[8.7.
0.12,9.03,8.14,7.012,17.113,16]−14
−エイコセン;シクロペンタジエンの4量体などの多環
の環状オレフィンが挙げられる。これらの環状オレフィ
ンは、それぞれ単独であるいは2種以上組合わせて用い
ることができる。
【0014】環状オレフィンと共重合可能なα−オレフ
ィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブ
テン、1−ペンテン、1−へキセン、3−メチル−1−
ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−エチル−1−
ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1
−へキセン、4,4−ジメチル−1−ヘキセン、4,4
−ジメチル−1−ペンテン、4−エチル−1−へキセ
ン、3−エチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デ
セン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデ
セン、1−オクタデセン、1−エイコセンなどの炭素数
2〜20、好ましくは炭素数2〜8のエチレンまたはα
−オレフィンなどが挙げられる。これらのα−オレフィ
ンは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせ
て使用することができる。
【0015】環状オレフィンまたは環状オレフィンとα
−オレフィンとの重合方法および得られた重合体の水素
添加方法に、格別な制限はなく、公知の方法に従って行
うことができる。
【0016】以上に挙げた環状オレフィン系樹脂(a)
のなかでも、環状オレフィンとα−オレフィンの付加共
重合体またはその水素添加物(a2)が、特性とコスト
のバランスが取れていて特に好ましい。
【0017】環状オレフィン系樹脂は工業的には、トー
パス(独Ticona社)、アペル(三井化学)、ゼオネックス
(日本ゼオン)、ゼオノア(日本ゼオン)、アートン(日本
合成ゴム)などの商品名の市販品を入手することができ
る。
【0018】(b)バインダー樹脂集束ガラス繊維 ガラス繊維とは、SiO2、B23、A123、Ca
O、Na2O、K2O等の無機酸化物の混合物である無機
ガラスを、溶融状態で急速に引っ張り、細く伸ばした繊
維である。通常繊維径は3〜30μmであり、5〜15
μmが好ましい。ガラス繊維の材質としては、通常ガラ
ス繊維に使用されるガラスをいずれも用いることがで
き、たとえばAガラス、Cガラス、Dガラス、Eガラス
などが挙げられる。ガラス繊維を、環状オレフィン系樹
脂(a)をはじめとする熱可塑性樹脂の強化材として用
いるときには、単独の繊維(フィラメント)で使用する
ことはなく、数百本のフィラメントをバインダー樹脂を
使用して集束させたバインダー樹脂集束ガラス繊維
(b)のロービングをつくり、これを熱可塑性樹脂と混
合する。混合の方法はロービング自体に熱可塑性樹脂の
溶融物ないし溶液を塗布ないし含浸させる、もしくはロ
ービングを長さ1〜10mm、好ましくは3〜6mm、
通常数mmに切断したチョップドストランドを熱可塑性
樹脂と混合する方法が一般的である。
【0019】バインダー樹脂 フィラメントを集めてロービングとする過程において、
ガラス繊維の表面にバインダー樹脂を含有した集束剤が
塗布される。バインダー樹脂の役割は、第一義的にはフ
ィラメント同士をつないでロービングの形状を保つとも
に、製造過程や輸送過程での繊維の損傷を防ぐことにあ
る。さらにガラス繊維表面と熱可塑性樹脂との親和性を
高め、溶融混合される際にガラス繊維を樹脂中に分散さ
せやすくする効果も合わせ持っている。バインダー樹脂
としては一般的に、酢酸ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ウ
レタン樹脂、アクリル酸エステル樹脂、オレフィン系樹
脂等が用いられている。
【0020】(c)オレフィン系樹脂 本発明者らは、いかなるバインダー樹脂を使用するかに
よって、環状オレフィン系樹脂とガラス繊維の組成物の
機械的強度が大きく変わることを見出した。その中で、
オレフィン系樹脂(c)をバインダーとして使用したと
き、該組成物の強度が最も高くなり、最適なバインダー
であることを見出した。何故、バインダー樹脂としてオ
レフィン系樹脂(c)が最適であるのか、詳細には不明
であるが、オレフィン系樹脂(c)と環状オレフィン系
樹脂との親和性が高いため、ガラス繊維(b)と環状オ
レフィン系樹脂(a)との界面の密着力が高くなり、ガ
ラス繊維による強化が効果的に起こるために、本発明の
組成物を使用した成形品の強度が高まるものと推定され
る。
【0021】バインダー用のオレフィン系樹脂(c)と
しては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリ
エチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度
ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン、ポリ1−ブテ
ン、ポリメチルペンテン、エチレン−プロピレン共重合
体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−オクテン共
重合体等のエチレン−α−オレフィン共重合体、プロピ
レン−α−オレフィン共重合体、エチレン−プロピレン
−ジエン共重合体、ポリブタジエン、ポリイソプレン、
ポリイソブチレン等が挙げられる。もちろん前記環状オ
レフィン系樹脂も好適なバインダー樹脂として使用でき
る。これらのオレフィン系樹脂にカルボキシル基、酸無
水物基、エポキシ基、アミド基、エステル基、ヒドロキ
シル基等の官能基を有する不飽和化合物をグラフ卜及び
/又は共重合した変性オレフィン系樹脂も好適に使用で
きる。これらオレフィン系樹脂(c)は単独であるいは
2種以上を混合して使用してもよい。オレフィン系樹脂
(c)にグラフト及び/又は付加共重合させる官能基を
有する不飽和化合物(v)としては、例えば、(メタ)
アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、無水イタコ
ン酸、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リル酸アルキル(炭素数1〜10)エステル、マレイン
酸アルキル(炭素数1〜10)エステル、(メタ)アク
リルアミド、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチ
ル等が挙げられる。前記官能基を有する不飽和化合物
(u)と上記官能基を有する不飽和化合物(v)とは、
異なっていても、同じものでもよい。上記変性オレフィ
ン系樹脂中の不飽和化合物(v)ユニットの含有率は
0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%
である。オレフィン系樹脂(c)の中でも、好ましくは
ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフ
ィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、
環状オレフィン系樹脂、およびこれらの変性物が挙げら
れ、さらに好ましくは低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖
状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン、環状
オレフィン系樹脂、およびこれらの変性物が挙げられ
る。
【0022】バインダー用のオレフィン系樹脂(c)の
数平均分子量としては、例えば500〜10万程度のも
のが使用できる。
【0023】ガラス繊維(b)100重量部に対して、
オレフィン系樹脂(c)のバインダーとしての使用量は
0.1〜5重量部、好ましくは0.2〜3重量部、特に
好ましくは0.5〜2重量部である。オレフィン系樹脂
(c)の使用量が上記範囲より少ないと、ガラス繊維の
集束が十分でなく、毛羽立ちやロービングの分解が生
じ、ガラス繊維の取扱いに障害がでて好ましくない。使
用量が多いと、組成物の強度をかえって低下させてしま
い好ましくない。
【0024】ガラス繊維ロービングは、表面をシランカ
ップリング剤等により処理しておいてもよい。シランカ
ップリング剤はバインダー樹脂に加えて使用されてもよ
い。シランカップリング剤としては、ガラス及び樹脂の
種類に応じて、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシ
ジルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメ
トキシシラン等の各種の市販品が使用できる。
【0025】オレフィン系樹脂(c)をバインダーに使
用して、ガラス繊維(b)を集束させる方法としては、
例えば、バインダー樹脂の溶液または懸濁液(必要に応
じてシランカップリング剤を含んでいてもよい)にガラ
ス繊維を浸漬した後、加熱、乾燥させる方法が挙げられ
る。バインダー樹脂の溶液は、溶剤溶液でもエマルジョ
ン水溶液でもよい。
【0026】本発明のガラス繊維強化環状オレフィン系
樹脂組成物は、環状オレフィン系樹脂(a)と、オレフ
ィン系樹脂(c)をバインダーに使用して集束されたガ
ラス繊維(b)とからなる。ガラス繊維強化環状オレフ
ィン系樹脂組成物において、バインダー樹脂集束ガラス
繊維(b)の添加量は、環状オレフィン系樹脂(a)と
バインダー樹脂集束ガラス繊維(b)の合計重量(aと
bの合計は100重量%である。)に対し5〜60重量
%、好ましくは10〜40重量%である。ガラス繊維の
添加量が上記範囲より少なすぎると組成物の強度が十分
でなく、多すぎると組成物の成形が困難になり好ましく
ない。
【0027】ガラス繊維強化環状オレフィン系樹脂組成
物には、その特性を損なわない範囲で、必要に応じて、
エラストマー(e)、その他の熱可塑性樹脂(f)、ガ
ラス繊維以外の無機あるいは有機充填剤(g)、各種配
合剤(h)等を添加することができる。
【0028】上記エラストマー(e)は、ガラス転移温
度が30℃以下の重合体であって、通常のゴム質重合体
および熱可塑性エラストマーが含まれる。なお、ブロッ
ク共重合したゴム質重合体などでガラス転移温度が2種
以上ある場合は、最も低いガラス転移温度が30℃以下
であれば、上記ガラス転移温度が30℃以下のゴム質重
合体として用いることができる。エラストマー(e)と
しては、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−α
−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共
重合体などの飽和オレフィン系エラストマー;エチレン
−プロピレン−ジエン共重合体、α−オレフィン−ジエ
ン共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体、イソ
ブチレン−ジエン共重合体などのジエン系共重合体、こ
れらのハロゲン化物、ジエン系重合体またはそのハロゲ
ン化物の水素添加物;アクリロニトリル−ブタジエン共
重合体、その水素添加物;イソプレンゴム、その水素添
加物;クロロプレンゴム、その水素添加物;フッ化ビニ
リデン−三フッ化エチレン共重合体、フッ化ビニリデン
−六フッ化プロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−六
フッ化ブロピレン−四フッ化エチレン共重合体;プロピ
レン−四フッ化エチレン共重合体などのフッ素ゴム;ウ
レタンゴム、シリコーンゴム、ポリエーテル系ゴム、ア
クリルゴム、クロルスルホン化ポリエチレンゴム、エピ
クロルヒドリンゴム、プロピレンオキサイドゴム、エチ
レンアクリルゴムなどの特殊ゴム;ノルボルネン系単量
体とエチレンまたはα−オレフィンの共重合体、ノルボ
ルネン系単量体とエチレンとα−オレフィンの三元共重
合体、ノルボルネン系単量体の開環重合体、ノルボルネ
ン系単量体の開環重合体水素添加物などのノルボルネン
系ゴム質重合体;乳化重合または溶液重合したスチレン
−ブタジエンゴム、ハイスチレンゴムなどのランダムま
たはブロック−スチレン−ブタジエン系共重合体、これ
らの水素添加物;スチレン−ブタジエン−スチレンゴ
ム、スチレン−イソプレン−スチレンゴム、スチレン−
エチレン−ブタジエン−スチレンゴムなどの芳香族ビニ
ル系モノマー−共役ジエンのランダム共重合体、これら
の水素添加物;スチレン−ブタジエン−スチレンゴム、
スチレン−イソプレン−スチレンゴム、スチレン−エチ
レン−ブタジエン−スチレンゴムなどの芳香族ビニル系
モノマー−共役ジエンの直鎖状または放射状ブロック共
重合体、それらの水素添加物などのスチレン系熱可塑性
エラストマーをはじめ、ウレタン系熱可塑性エラストマ
ー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、1,2−ポリ
ブタジエン系熱可塑性エラストマー、塩化ビニル系熱可
塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマーなど
の熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの中で
も、飽和オレフィン系エラストマー、もしくは芳香族ビ
ニル系モノマーと共役ジエン系モノマーの共重合体およ
びその水素添加物が、環状オレフィン系樹脂との親和性
が高く好ましい。芳香族ビニル系モノマーと共役ジエン
系モノマーの共重合体はブロック共重合体でもランダム
共重合体でもよい。耐候性の点から芳香環以外の部分を
水素添加しているものがより好ましい。具体的には、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−α−オレフィ
ン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体、ス
チレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−ブタ
ジエン−スチレン−ブロック共重合体、スチレン−イソ
プレン−ブロック共重合体、スチレン−イソプレン−ス
チレン−ブロック共重合体、およびこれらの水素添加
物、スチレン−ブタジエン−ランダム共重合体およびこ
れらの水素添加物などが挙げられる。
【0029】その他の熱可塑性樹脂(f)としては、例
えば、ポリフェニレンスルフイド、ポリフェニレンエー
テル、ポリエーテルスルホン、ポリスルフォン、ポリカ
ーボネート、ポリアセタールなどの他、液晶プラスチッ
ク、芳香族ポリエステル、ポリアリレート、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの
ポリエステル系重合体;ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ4−メチルペンテン−1などのポリオレフィン
系重合体;ナイロン6、ナイロン66、芳香族ナイロン
などのポリアミド系重合体;ポリメチルメタクリレー
ト、ポリアクリロニトリルスチレン(AS樹脂)、ポリス
チレンなどが挙げられる。
【0030】上記ガラス繊維以外の無機あるいは有機充
填剤(g)の中、ガラス繊維以外の無機充填剤として
は、特に限定はないが、例えば、軽質炭酸カルシウム、
重質ないし微粉化炭酸カルシウム、特殊カルシウム系充
填剤などの炭酸カルシウム粉末;霞石閃長岩微粉末;モ
ンモリロナイト、ベントナイト等のクレー、焼成クレ
ー、シラン改質クレーなどのクレー(ケイ酸アルミニウ
ム粉末);タルク;溶融シリカ、結晶シリカなどのシリ
カ(二酸化ケイ素)粉末;ケイ藻土、ケイ砂などのケイ酸
含有化合物;軽石粉、スレート粉、マイカ、雲母粉、ア
スベストなどの天然鉱物、及びその粉砕品;アルミナ、
アルミナコロイド(アルミナゾル)、アルミナ・ホワイ
ト、硫酸アルミニウムなどのアルミナ含有化合物;硫酸
バリウム、リトポン、硫酸カルシウム、二硫化モリブデ
ン、グラファイト(黒鉛)などの鉱物;ガラスビーズ、ガ
ラスフレーク、発泡ガラスビーズなどのガラス系フィラ
ー;フライアッシュ球、火山ガラス中空体、軽石バルー
ン、合成無機中空体、炭素中空球;無煙炭粉末、人造氷
晶石(クリオライト)、酸化チタン、酸化マグネシウム、
塩基性炭酸マグネシウム、ドロマイト、チタン酸カリウ
ム、単結晶チタン酸カリ、亜硫酸カルシウム、ケイ酸カ
ルシウム、アルミニウム粉、硫化モリブデン;カーボン
繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維などが挙げられる。
上記ガラス繊維以外の無機あるいは有機充填剤(g)の
中、有機充填剤としては、例えば、ポリエチレン繊維、
ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊
維、フッ素繊維、エボナイト粉末、熱硬化性樹脂中空
球、熱硬化性樹脂フィラー、エポキシ樹脂フィラー、シ
リコン系フィラー、サラン中空球、セラック、木粉、コ
ルク粉末、ポリビニルアルコール繊維、セルロースパウ
ダ、木材パルプなどが挙げられる。
【0031】上記各種配合剤(h)としては、熱可塑性
樹脂材料で通常用いられているものであれば格別な制限
はなく、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、可塑剤、滑剤、帯電防止剤、難燃剤、染料や顔料な
どの着色剤、近赤外線吸収剤、蛍光増白剤などの配合剤
が挙げられる。
【0032】本発明のガラス繊維強化環状オレフィン系
樹脂組成物は、上記成分を必要に応じて混合して調製さ
れる。混合方法はこれらの成分が十分に分散する方法で
あれば、特に限定されない。例えば、ミキサーや二軸混
練機、ロール、ブラベンダー、一軸もしくは二軸押出機
などで溶融状態で混練する方法や、樹脂成分の溶融物を
ガラス繊維ロービングに塗布する方法、適当な溶剤に溶
解して配合剤を分散させた後、凝固法、キャスト法、ま
たは直接乾燥法により溶剤を除去する方法などがある。
特に押出機を用いて溶融状態にて混練した後、棒状に押
出し、これを適当な長さに切ってペレットとする方法
が、生産性が高く、好適である。溶融混練時の温度は使
用する環状オレフィン系樹脂の種類によって異なるが、
通常100〜400℃、好ましくは200〜350℃で
ある。
【0033】本発明のガラス繊維強化環状オレフィン系
樹脂組成物は、そのまま、好ましくは上記ペレットの形
状にして射出成形、射出圧縮成形、圧縮成形、押出成
形、ブロー成形等により、成形品を得ることができる。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。な
お、実施例および比較例の組成物の物性は以下のように
評価した。 引張強度および伸び:JIS K7161に従い測定し
た。 曲げ強度および弾性率:JIS K7171に従い測定
した。 シヤルピー衝撃強度:JIS K7111に従い測定し
た。
【0035】環状オレフィン系樹脂として以下の市販の
樹脂を使用した。 A1:トーパス6015(Ticona社製、ノルボルネンとエチ
レンの付加共重合体) A2:トーパス6017(Ticona社製、ノルボルネンとエチ
レンの付加共重合体) A3:アペルAPL6015T(三井化学製、テトラシクロドデ
センとエチレンの付加共重合体) A4:ゼオノア1600R(日本ゼオン製、ノルボルネン系
環状オレフィンの開環重合体の水素添加物) A5:ゼオネックス480R(日本ゼオン製、ノルボルネン
系環状オレフィンの開環重合体の水素添加物) A6:アートンG(日本合成ゴム製、ジシクロペンタジ
エンとメタクリル酸エステルのディールス−アルダー付
加体の開環重合体の水素添加物)
【0036】バインダー樹脂として表1に示す樹脂を使
用した。 無水マレイン酸変性ポリプロピレン:HYTEC P-5300(東
邦化学製) ビスフェノールA系エポキシ樹脂:エピコート1001(油
化シェルエポキシ製) ノボラック系エポキシ樹脂:エピコート157S70(油化シ
ェルエポキシ製) ウレタン樹脂:ボンディック194ONS(大日本インキ製)
【0037】[調製例1〜5](種々のバインダー樹脂で
集束されたガラス繊維の調製) 水に対し、酢酸が0.1重量%およびγ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン(日本ユニカー(株)製A−110
0)が0.5重量%となるように、よく撹拌しながら滴
下して水溶液を調製した。この水溶液に、表1に示すバ
インダー樹脂の水エマルジョンを、固形分濃度が1重量
%になるように加え、混合して集束剤液を調製した。こ
の集束剤液に、600℃で熱処理、脱脂した直径13μ
mのEガラスのガラス繊維ロービングを浸漬した後、1
30℃で10分間乾燥させることにより、異なるバイン
ダー樹脂による集束を行い、種々のバインダー樹脂で集
束されたガラス繊維(B1)〜(B5)を得た。処理さ
れたガラス繊維ロービングを長さ3mmに切断してチョ
ップドストランドとして、以下の実施例および比較例に
供した。表1に、バインダー樹脂の種類、バインダー樹
脂のガラス繊維への付着量(単位:重量%)、処理後の
ガラス繊維の記号を示す。
【0038】
【表1】
【0039】[実施例1]環状オレフィン系樹脂としてト
ーパス6015(A1)70重量%、および、調製例1
(バインダー樹脂にオレフィン系樹脂を使用)で得られ
たガラス繊維(B1)30重量%を、二軸押出機を使い
シリンダー温度300℃にて、溶融混練し、ガラス繊維
強化環状オレフィン系樹脂組成物のペレットを得た。こ
のペレットを、シリンダー温度300℃、金型温度90
℃にて射出成形して試験片を成形し、物性を評価した。
評価結果を表2に示す。
【0040】[比較例1〜4](オレフィン系樹脂以外の
バインダー樹脂の使用) ガラス繊維としてバインダー樹脂がオレフィン系樹脂で
はないガラス繊維(B2〜B5)を用いた以外は、実施
例1と同様にして、組成物のペレットを作成し、射出成
形して得られた試験片の物性を評価した。評価結果を同
じく表2に示す。実施例1および比較例1〜4の結果か
ら明らかなように、バインダー樹脂にオレフィン系樹脂
を用いたガラス繊維を使った場合に、組成物を射出成形
して得られた試験片の機械的強度が最大となっており、
環状オレフィン系樹脂向けのガラス繊維として最適であ
ることがわかる。
【0041】
【表2】
【0042】[実施例2〜10]表3および表4に示すよ
うに、ガラス繊維の添加量、および環状オレフィン系樹
脂(a)の種類を変えて、実施例1と同様に実験を行っ
た。バインダー樹脂にオレフィン系樹脂を用いたガラス
繊維(B1)は広範な組成比で使用可能であり、また環
状オレフィン系樹脂の種類によらず使用可能である。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】[実施例11] (変性環状オレフィン樹脂(AF)の合成)環状オレフ
ィン樹脂トーパス5013(Ticona社製)98重量部、無水
マレイン酸2重量部、および過酸化物としてパーヘキシ
ン25B(日本油脂製)0.2重量部を、二軸押出機にて
シリンダー温度200℃で溶融混練して、無水マレイン酸
をグラフ卜した変性環状オレフィン系樹脂を合成した。
トーパス6015(A1)を63重量%、上記で得られた
変性環状オレフィン系樹脂(AF)を7重量%、調製例
1で得られたガラス繊維(B1)30重量%を、実施例
1と同様に溶融混練、成形し、物性を評価した。結果を
表4に示す。実施例1と比較して明らかに強度が向上し
ており、官能基をグラフ卜した変性環状オレフィン系樹
脂を加えると、組成物のさらなる強度の改善が図れるこ
とが示されている。
【0046】[比較例5](線状ポリオレフィン系樹脂と
の比較) 環状ポリオレフィン系樹脂の代りに、線状ポリオレフィ
ン系樹脂であるポリプロピレン(グランドポリマー製J-
105)と調製例1で得られたガラス繊維(B1)を用
い、実施例1と同様にして、二軸押出機でシリンダー温
度240℃にて溶融混練したペレットをシリンダー温度240
℃、金型温度45℃にて射出成形し、物性を評価した。結
果を表5に示す。環状オレフィン樹脂を使用した場合、
線状ポリオレフィン系樹脂を使用した場合に比べ、より
高強度、高剛性であり良好な物性を示すことがわかる。
【0047】
【表5】
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、高い熱変形温度、寸法
安定性、低そり変形、軽量性、耐熱水性に優れ、さらに
強度、剛性といった機械的強度を向上させた、成形品用
のガラス繊維強化環状オレフィン系樹脂組成物が得られ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA14A AA39 AA69 AB28 AD01 AE17 AF01 AF04 AF30 AF31 AF45 AF54 AH14 4J002 BB002 BB101 BK001 BN002 CE001 FA046 FB266 FD016 FD202 GS02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 環状オレフィン系樹脂(a)とバインダ
    ー樹脂集束ガラス繊維(b)からなる熱可塑性樹脂組成
    物において、バインダー樹脂集束ガラス繊維(b)がオ
    レフィン系樹脂(c)をバインダー樹脂に使用してガラ
    ス繊維を集束させたものであることを特徴とするガラス
    繊維強化環状オレフィン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 環状オレフィン系樹脂(a)が、環状オ
    レフィンの付加(共)重合体またはその水素添加物(a
    l)、環状オレフィンとα−オレフィンの付加共重合体
    またはその水素添加物(a2)、環状オレフィンの開環
    (共)重合体またはその水素添加物(a3)、及び上記
    環状オレフィン系樹脂(a1)〜(a3)に官能基を有
    する不飽和化合物をグラフ卜及び/又は共重合した重合
    体(a4)からなる群から選ばれた少なくとも一種であ
    る請求項1記載のガラス繊維強化環状オレフィン系樹脂
    組成物。
  3. 【請求項3】 バインダー用のオレフィン系樹脂(c)
    が、α−オレフィン重合体、2種以上のα−オレフィン
    の共重合体、環状オレフィン系樹脂、または、これらオ
    レフィン系樹脂に官能基を有する不飽和化合物をグラフ
    卜及び/又は共重合した変性オレフィン系樹脂である請
    求項1記載のガラス繊維強化環状オレフィン系樹脂組成
    物。
  4. 【請求項4】 バインダー樹脂集束ガラス繊維(b)
    が、ガラス繊維100重量部にオレフィン系樹脂0.1
    〜5重量部を使用して集束させたものである請求項1記
    載のガラス繊維強化環状オレフィン系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 環状オレフィン系樹脂(a)とバインダ
    ー樹脂集束ガラス繊維(b)の重量組成比がa/b=9
    5/5〜40/60(aとbの合計は100である。)
    である請求項1記載のガラス繊維強化環状オレフィン系
    樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のガ
    ラス繊維強化環状オレフィン系樹脂組成物を、射出成
    形、圧縮成形、射出圧縮成形、押出成形又はブロー成形
    してなるガラス繊維強化環状オレフィン系樹脂成形品。
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