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JP2003034686A - 4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン類の製造方法 - Google Patents

4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン類の製造方法

Info

Publication number
JP2003034686A
JP2003034686A JP2001218642A JP2001218642A JP2003034686A JP 2003034686 A JP2003034686 A JP 2003034686A JP 2001218642 A JP2001218642 A JP 2001218642A JP 2001218642 A JP2001218642 A JP 2001218642A JP 2003034686 A JP2003034686 A JP 2003034686A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
hydroxymethyl
butyrolactone
acid
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001218642A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Tokuyasu
仁 徳安
Takashi Hamazaki
高史 濱崎
Takashi Onishi
孝志 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP2001218642A priority Critical patent/JP2003034686A/ja
Publication of JP2003034686A publication Critical patent/JP2003034686A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Furan Compounds (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業上容易に入手しうる原料を用いて、比較
的穏和な条件で且つ高い収率で4−ヒドロキシメチル−
γ−ブチロラクトン類を製造する。 【解決手段】 式(2) 【化1】 (式中、R〜Rは、それぞれ水素原子又は炭素数1
以上6以下の分岐構造を有していてもよいアルキル基を
表し、Rは、水素原子又は炭素数1以上4以下のアシ
ル基を表す。)で表される4−ヒドロキシメチル−γ−
ブチロラクトン類は、式(1) 【化2】 (式中、R〜Rは、前記定義した通りである。)の
4−ペンテン酸類を、炭素数1以上4以下のカルボン酸
の存在下で過酸化水素と反応させることにより製造でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルキル置換され
うる4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン類の製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】さまざまな核酸類を合成するための原
料、医農薬中間体、あるいは機能化学品原料として有用
な4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン類の製造
方法としては、例えば、以下に説明するものが知られて
いる。
【0003】(i)特開昭56−150078号公報に
は、4−ペンテン酸エステル類と臭素又は塩素とを反応
させ、得られた付加生成物を加熱処理し、更に塩基性剤
を反応させて4,5−エポキシペンタン酸類を合成し、
得られた4,5−エポキシペンタン酸類に酸性物質を作
用させることにより4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロ
ラクトン類を製造する方法が開示されている。
【0004】(ii)特開昭58−77875号公報には、
4−ペンテン酸エステル類を過酸化水素及びギ酸、酢酸
又はプロピオン酸と反応させることにより4−ヒドロキ
シメチル−γ−ブチロラクトン類を製造する方法が開示
されている。
【0005】(iii)Journal of Organic Chemistry, 198
6, 51, 5429には、4−ペンテン酸アミド類を(CF3)2C(O
H)2、過酸化水素と反応させた後、水を作用させること
により3,3−ジメチル−4−ヒドロキシメチル−γ−
ブチロラクトンを製造する方法が記載されている。
【0006】(iv)Journal of Molecular Catalysis A:C
hemical 142 (1999) 333には、4−ペンテン酸類、過酸
化水素と触媒量のメチルトリオキソレニウムを反応させ
ることにより4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクト
ン類を製造する方法が記載されている。
【0007】(v)特開2000−63373号公報に
は、4,5−ジアシロキシペンタナールをN−オキシラ
ジカルの存在下に次亜塩素酸塩で酸化し、得られた化合
物を加溶媒分解することにより4−ヒドロキシメチル−
γ−ブチロラクトンを製造する方法が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン類の製造
方法には、更に改善すべき問題点が存在する。
【0009】即ち、上述の(i)の製造方法の場合、工
業上取り扱いが容易ではないハロゲンを等モル使用する
必要がある。そのため、特別な反応装置や、反応廃ガス
の処理などに注意を払う必要があり、4−ヒドロキシメ
チル−γ−ブチロラクトン類の工業的製造方法としては
不向きである。
【0010】(ii)の製造方法の場合、使用する薬品の汎
用性が高く、操作も容易であるが、全工程を通した収率
が90.6%と低いという問題がある。
【0011】(iii)の製造方法の場合、工業上取り扱い
が容易ではない含フッ素化合物を使用しており、(i)
の場合と同様に、4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラ
クトン類の工業的製造方法としては不向きである。
【0012】(iv)の製造方法の場合、高価な触媒を基質
である4−ペンテン酸類に対して5モル%使用してお
り、また、溶媒として塩化メチレンを使用するため、工
業的に製造するにはコスト面に問題があり、人体及び地
球環境に対する悪影響が懸念される。
【0013】(v)の製造方法の場合、操作上13%濃度
の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を使用する必要があり、
工業的製造方法としては容積効率が低い。また、原料で
ある4,5−ジアシロキシペンタナールの製造には、ヒ
ドロホルミル化などの高圧反応設備が必要であり、原料
の入手が必ずしも容易であるとは言えない。
【0014】従って、本発明は、以上の従来技術の問題
に鑑み、工業上容易に入手しうる化合物から、比較的穏
和な条件で且つ高収率で4−ヒドロキシメチル−γ−ブ
チロラクトン類を製造できるようにすることを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、工業上容
易に入手しうる遊離カルボキシル基を有する4−ペンテ
ン酸類を、カルボン酸の存在下で過酸化水素により酸化
反応させることにより、4−ヒドロキシメチル−γ−ブ
チロラクトン類を比較的穏和な条件で且つ高収率で製造
できることを見出し、本発明を完成させた。
【0016】即ち、本発明は、式(2)
【0017】
【化6】
【0018】(式中、R〜Rは、それぞれ水素原子
又は炭素数1以上6以下の分岐構造を有していてもよい
アルキル基を表し、Rは、水素原子又は炭素数1以上
4以下のアシル基を表す。)で表される4−ヒドロキシ
メチル−γ−ブチロラクトン類の製造方法において、式
(1)
【0019】
【化7】
【0020】(式中、R〜Rは、前記定義した通り
である。)の4−ペンテン酸類を、炭素数1以上4以下
のカルボン酸の存在下で過酸化水素と反応させることに
より式(2)の4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラク
トン類を得ることを特徴とする製造方法を提供する。
【0021】また、本発明は、式(4)
【0022】
【化8】
【0023】(式中、R〜Rは、それぞれ水素原子
又は炭素数1以上6以下の分岐構造を有していてもよい
アルキル基を表す。)で表される4−ヒドロキシメチル
−γ−ブチロラクトン類の製造方法において、式(1)
【0024】
【化9】
【0025】(式中、R〜Rは前記定義の通りであ
る。)の4−ペンテン酸類を、炭素数1以上4以下のカ
ルボン酸の存在下で過酸化水素と反応させることによ
り、式(3)
【0026】
【化10】
【0027】(式中、R〜Rは前記定義の通りであ
り、Rは炭素数1以上4以下のアシル基を表す。)で
表される4−アシロキシメチル−γ−ブチロラクトン類
と、式(4)の4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラク
トン類の混合物を取得し、得られた混合物中の式(3)
の4−アシロキシメチル−γ−ブチロラクトン類につい
ては、更に塩基性もしくは酸性条件下で加溶媒分解を行
うことにより式(4)の4−ヒドロキシメチル−γ−ブ
チロラクトン類に変換することを特徴とする製造方法を
提供する。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0029】まず、式(2)
【0030】
【化11】
【0031】(式中、R〜Rはそれぞれ水素原子、
炭素数1以上6以下の分岐構造を有していてもよいアル
キル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イ
ソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル
基、ヘキシル基、シクロヘキシル基を表し、Rは水素
原子又は炭素数1以上4以下のアシル基、例えばホルミ
ル基、アセチル基、プロピオニル基、イソプロピオニル
基、ブチロイル基を表す。)で表される4−ヒドロキシ
メチル−γ−ブチロラクトン類の製造方法について説明
する。
【0032】式(2)の4−ヒドロキシメチル−γ−ブ
チロラクトン類は、式(1)
【0033】
【化12】
【0034】(式中、R〜Rは、前記定義した通り
である。)の4−ペンテン酸類を、炭素数1以上4以下
のカルボン酸の存在下で過酸化水素により酸化させるこ
とにより製造する。
【0035】ここで、式(1)の4−ペンテン酸類のR
〜Rは、式(2)において定義した通りであり、従
って、式(1)の4−ペンテン酸類の具体例としては、
4−ペンテン酸、2−メチル−4−ペンテン酸、2,2
−ジメチル−4−ペンテン酸、3,3−ジメチル−4−
ペンテン酸、4−メチル−4−ペンテン酸、5,5−ジ
メチル−4−ペンテン酸等が挙げられる。
【0036】式(1)の4−ペンテン酸類は、公知の方
法で製造することが可能であり、例えば、Tetrahedron
Letters, 2543(1977)に開示されている方法により、一
旦アルキルエステルを合成し、加溶媒分解することによ
り得ることができる。このように製造された式(1)の
4−ペンテン酸類は、本発明の製造方法の原料としてそ
のまま用いても、溶媒と共に用いてもよい。使用可能な
溶媒としては、水、メタノール、エタノール、ギ酸エチ
ル、酢酸エチルなどが挙げられる。溶媒を使用する場
合、その使用量は容積効率を考慮すると、式(1)の4
−ペンテン酸類に対して0.1容積倍以上、5倍以下が
好ましい。
【0037】また、式(1)の4−ペンテン酸類は、例
えば90%以上の純度に精製されたものを使用してもよ
いし、前工程から得られた液をそのまま使用してもよ
い。工程の簡略化及び容積効率を考慮すると、前工程か
ら溶媒のみを除去した状態で使用することも可能であ
る。ただし、過酸化水素との反応効率を考慮して、塩基
性物質の混入を極力防いだ状態で使用することが望まし
い。塩基性物質の混入を防ぐ手段として、例えば、式
(1)の4−ペンテン酸類のトルエン溶液を、塩酸など
の酸によりpHを1〜3にした水溶液で洗浄することな
どが挙げられる。
【0038】本発明において使用する炭素数1以上4以
下のカルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、
イソプロピオン酸、ブチル酸等が挙げられる。これらの
中でも、容積効率の高さ、入手の容易性などの点からギ
酸、酢酸が好ましい。
【0039】なお、これらのカルボン酸は、工業的に入
手可能であればどのような形態で使用しても差し支えな
い。例えば、95%以上の純度のカルボン酸を使用する
こともできるし、水により希釈したカルボン酸(76%
ギ酸水溶液など)を使用することもできる。これらのカ
ルボン酸は単独で用いてもかまわないし、2種類以上混
合して用いてもかまわない。
【0040】このようなカルボン酸の使用量(2種類以
上使用する場合はモル数の総和)は、少なすぎると反応
が進行しなくなり、多すぎると容積効率が低下する場合
があるので、式(1)の4−ペンテン酸類に対して、好
ましくは2モル倍以上、10モル倍以下、より好ましく
は1.5モル倍以上、10モル倍以下である。
【0041】また、本発明において使用する過酸化水素
としては、工業的に入手容易なものであればどのような
形態で使用しても差し支えない。例えば、約30%水溶
液を使用することができる。
【0042】過酸化水素の使用量は、少なすぎると未反
応原料が残り、目的物精製操作が煩雑となり、多すぎる
と後工程で過酸化物の処理操作が煩雑になる場合がある
ので、式(1)の4−ペンテン酸類に対し、好ましくは
0.9モル倍以上2モル倍以下、より好ましくは0.9
モル倍以上、1.5モル倍以下である。
【0043】本発明における、カルボン酸の存在下で過
酸化水素による式(1)の4−ペンテン酸類の酸化反応
の反応様式は、特に制限されず、公知の方法をとること
ができる。本反応は発熱反応であるため、操作に注意す
る必要がある。また、反応の形式は撹拌による混合が好
ましい。
【0044】酸化反応の具体的反応様式としては、炭素
数1以上4以下のカルボン酸と過酸化水素とを予め反応
槽に仕込み、式(1)の4−ペンテン酸類を反応槽に滴
下する方法、炭素数1以上4以下のカルボン酸と式
(1)の4−ペンタン酸類とを予め反応槽に仕込み、過
酸化水素を滴下する方法などが挙げられる。
【0045】酸化反応の反応温度は、低すぎると反応が
十分に進行せず、高すぎると副反応の割合が増加する傾
向があるので、好ましくは20℃以上、80℃以下であ
る。
【0046】反応時間は、通常、1〜12時間である。
【0047】以上説明した酸化反応により、目的物であ
る式(2)の4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクト
ン類が得られる。
【0048】なお、Rが炭素数1以上4以下のアシル
基を表す場合、そのアシル基は、反応工程で使用した炭
素数1以上4以下のカルボン酸由来のものである。ま
た、R が水素原子を表す場合、その水素原子は、式
(1)の4−ペンテン酸類、炭素数1〜4のカルボン酸
もしくは過酸化水素水由来のものである。
【0049】このようにして得られる式(2)の4−ヒ
ドロキシメチル−γ−ブチロラクトン類の具体例として
は、4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン、4−
ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトンのギ酸エステ
ル、4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトンの酢酸
エステル、4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン
のプロピオン酸エステル、4−ヒドロキシメチル−γ−
ブチロラクトンのイソプロピオン酸エステル、4−ヒド
ロキシメチル−γ−ブチロラクトンの酪酸エステル、2
−メチル−4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクト
ン、2−メチル−4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラ
クトンのギ酸エステル、2−メチル−4−ヒドロキシメ
チル−γ−ブチロラクトンの酢酸エステル、2,2−ジ
メチル−4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン、
2,2−ジメチル−4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロ
ラクトンのギ酸エステル、2,2−ジメチル−4−ヒド
ロキシメチル−γ−ブチロラクトンの酢酸エステル、
3,3−ジメチル−4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロ
ラクトン、3,3−ジメチル−4−ヒドロキシメチル−
γ−ブチロラクトンのギ酸エステル、3,3−ジメチル
−4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトンの酢酸エ
ステル、4−メチル−4−ヒドロキシメチル−γ−ブチ
ロラクトン、4−メチル−4−ヒドロキシメチル−γ−
ブチロラクトンのギ酸エステル、4−メチル−4−ヒド
ロキシメチル−γ−ブチロラクトンの酢酸エステル、
5,5−ジメチル−4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロ
ラクトン、5,5−ジメチル−4−ヒドロキシメチル−
γ−ブチロラクトンのギ酸エステル、5,5−ジメチル
−4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトンの酢酸エ
ステルが挙げられる。
【0050】なお、式(2)の4−ヒドロキシメチル−
γ−ブチロラクトン類は、反応液を公知の手段(蒸留、
晶析、カラムクロマトグラフィ等)により精製単離する
ことが好ましい。この場合、精製操作を行う前に化学的
方法などの公知の方法で過酸化物を除去しておくことが
好ましい。
【0051】ところで、式(1)の4−ペンテン酸類
を、炭素数1以上4以下のカルボン酸の存在下で過酸化
水素で酸化すると、式(4)
【0052】
【化13】
【0053】(式中、R〜Rは前記定義した通りで
ある。)で表される、分子中にフリーの水酸基を有する
有する4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン類
と、式(3)
【0054】
【化14】
【0055】(式中、R〜Rは前記定義の通りであ
り、Rは炭素数1以上4以下のカルボン酸に由来する
アシル基、例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニ
ル基、イソプロピオニル基、ブチロイル基を表す。)の
4−アシロキシメチル−γ−ブチロラクトン類との混合
物が得られる場合がある。ここで、式(4)の化合物が
目的化合物として必要な場合には、以下のように製造す
る。
【0056】即ち、式(4)の4−ヒドロキシメチル−
γ−ブチロラクトン類は、まず、式(1)の4−ペンテ
ン酸類を、炭素数1以上4以下のカルボン酸の存在下で
過酸化水素と酸化反応させることにより、式(3)で表
される4−アシロキシメチル−γ−ブチロラクトン類
と、式(4)の4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラク
トン類の混合物を取得し、次に、得られた混合物中の式
(3)の4−アシロキシメチル−γ−ブチロラクトン類
については、更に塩基性もしくは酸性条件下で加溶媒分
解を行うことにより式(4)の4−ヒドロキシメチル−
γ−ブチロラクトン類に変換することにより製造する。
【0057】ここで、酸化反応は、式(2)の化合物の
製造方法で説明した酸化反応と同様に実施することがで
きる。
【0058】また、式(3)の4−アシロキシメチル−
γ−ブチロラクトン類の加溶媒分解反応は、酸化反応で
得られた、式(4)の化合物が混入したままの混合物に
対して行ってもかまわないし、その混合物から分離精製
した式(3)の化合物に対して行ってもよい。ここで、
精製は、目的に応じて、例えば純度95%以上にまで高
度に精製してもよく、単に、混合物から水やカルボン酸
を除去するだけの精製でもよい。
【0059】また、この加溶媒分解に際し、その工程の
容積効率向上を目的として水及び炭素数1以上4以下の
カルボン酸を除去してから行うことが望ましい。また、
操作の安全性から、この加溶媒分解操作を行う前に化学
的処理、例えば、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸水素カ
リウム、チオ硫酸ナトリウムなどの添加処理、二酸化マ
ンガン、活性炭等に担持された白金触媒との混合処理、
活性炭などに担持されたパラジウム触媒との混合処理な
どの公知の処理方法で過酸化物を除去しておくことが好
ましい。
【0060】上述の加溶媒分解は、塩基性もしくは酸性
条件で行うことが可能である。
【0061】塩基性条件の場合、使用可能な塩基性物質
の具体例としては例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナト
リウム、炭酸水素カリウム、ナトリウムメトキシド、ナ
トリウムエトキシド、ナトリウムt−ブトキシド、カリ
ウムt−ブトキシドなどが挙げられる。
【0062】塩基性物質の使用量は式(3)の4−アシ
ロキシメチル−γ−ブチロラクトン類に対して、通常1
〜5モルである。塩基性条件で行った場合には、カルボ
ン酸塩が生成するので、この化合物を酸性物質で処理す
ることで精製時の損失を少なくできる。使用可能な酸性
物質の具体例としては例えば、塩酸、硫酸、リン酸、p
−トルエンスルホン酸などが挙げられる。酸性物質の使
用量は使用した塩基性物質に対して通常1当量(中和に
必要な量)以上、2当量以下である。
【0063】また、酸性条件の場合、使用可能な酸性物
質の具体例としては例えば、塩酸、硫酸、リン酸、p−
トルエンスルホン酸などが挙げられる。酸性物質の使用
量は式(3)4−アシロキシメチル−γ−ブチロラクト
ン類に対して通常0.0001モル倍以上、10モル倍
以下であり、好ましくは0.005モル倍以上1.2モ
ル倍以下である。
【0064】この加溶媒分解は、溶媒存在下で実施する
ことができる。使用できる溶媒は、Rで表されるアシ
ル部位と反応してカルボン酸、カルボン酸エステルなど
への変換に使用される場合もある。使用可能な溶媒とし
て水もしくは炭素数1以上4以下のアルコール、ヘキサ
ン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、塩化メ
チレン、クロロホルム、ジクロロエタン、ジエチルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジイソプロピ
ルエーテル等が挙げられる。これらは単独で用いても2
成分以上混合して用いてもかまわない。上記の溶媒のう
ち、水、メタノール、エタノールを少なくとも溶媒の1
成分として使用することが好ましい。
【0065】加溶媒分解は、30℃以上で行うことが好
ましく、60℃以上、120℃以下で行うことがより好
ましい。
【0066】加溶媒分解は、通常常圧で行われるが、所
望により減圧下、あるいは加圧下で実施することができ
る。また、加溶媒分解により得られたR由来のカルボ
ン酸、もしくはエステル化合物を反応系中から除去(例
えば、蒸留除去)させながら反応を実施してよい。
【0067】加溶媒分解終了後、生成した式(4)の4
−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン類は、通常、
中和操作を実施した後、反応混合物を蒸留するか、ある
いは有機溶媒などにより抽出し、溶媒を除去することで
単離される。
【0068】本発明により得られる式(3)の4−アシ
ロキシメチル−γ−ブチロラクトン類、もしくは式
(4)の4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン類
は、種々核酸類を合成するための原料や、医農薬中間
体、機能化学品原料として有用である。また、これらの
化合物は、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸
エステル、5−ノルボルネンカルボン酸エステルなどの
エステルに誘導でき、レジスト材料などにも使用でき
る。
【0069】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はかかる実施例によりなんら制限されるも
のではない。
【0070】参考例1 (3,3−ジメチル−4−ペンテン酸メチルの加水分
解)還流冷却管をそなえた内容積1リットルの3口フラ
スコに、3,3−ジメチル−4−ペンテン酸メチルを1
61g(1.13モル)と、17重量%水酸化ナトリウ
ム水溶液を300g(水酸化ナトリウムとして1.25
モル)とを投入し、50℃で4時間、更に70℃で4時
間攪拌した。
【0071】得られた反応液に、36%塩酸を140g
(塩酸として1.38モル)入れ、トルエン100mL
で水層を3回抽出した。得られたトルエン層を合わせて
エバポレーターで濃縮し、151gの濃縮液を得た。こ
の濃縮液をガスクロマトグラフィー(カラム:G−20
5(化学物質評価研究機構)、20メートル、100℃
(0分保持)、10℃/分で昇温、最終温度250℃)
で分析したところ、3,3−ジメチル−4−ペンテン酸
の含有率が93.8%であることが確認できた(3,3
−ジメチル−4−ペンテン酸として141g、1.10
モル、反応収率97%)。
【0072】実施例1 (3,3−ジメチル−4−ヒドロキシメチル−γ−ブチ
ロラクトン合成)還流冷却管をそなえた1リットル3口
フラスコに、参考例1で得られた3,3−ジメチル−4
−ペンテン酸を146g(3,3−ジメチル−4−ペン
テン酸として137g、1.07モル)と、純度88%
ギ酸147g(2.81モル)とを投入し撹拌した。内
温を45℃まで昇温させ、そこへ純度35%過酸化水素
水116.2g(過酸化水素として14.7g、1.2
0モル)を5時間かけて滴下した。このとき、内温を4
5℃〜60℃の間にキープした。
【0073】過酸化水素水滴下終了後、内温を60℃に
保ち6時間反応を追い込んだ。この時の内液をガスクロ
マトグラフィーにて分析したところ、原料である3,3
−ジメチル−4−ペンテン酸が0.4g確認できた(転
化率99.7%)。また、3,3−ジメチル−4−ヒド
ロキシメチル−γ−ブチロラクトンのギ酸エステルが5
1.6g(0.30モル、収率28.0%)、3,3−
ジメチル−4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン
108g(0.75モル、収率70.3%)観測され
た。
【0074】この反応液に亜硫酸ナトリウムを加え過酸
化物を分解し、反応に使用したギ酸、水をエバポレータ
ーで留去した。残液に対して水を100g加え、酢酸エ
チル200gで2回抽出を行い、得られた有機層を合わ
せて再びエバポレーターで溶媒除去をおこなった。
【0075】得られた残液を、蒸留設備のついた500
mL3口フラスコに入れて、p−トルエンスルホン酸
0.6g、メタノール130g(4.1モル)加えた。
内温を65℃にセットし、メタノールと生成するギ酸メ
チルを共に留去した。メタノールを130g(4.1モ
ル)加えて、メタノール、ギ酸メチルを留去する操作を
さらに3回行い、3,3−ジメチル−4−ヒドロキシメ
チル−γ−ブチロラクトンのギ酸エステルの加溶媒分解
を行った。最終的にメタノールをほぼ完全に留去して、
缶液を166g得た。この缶液をガスクロマトグラフィ
ーにて分析したところ3,3−ジメチル−4−ヒドロキ
シメチル−γ−ブチロラクトンのギ酸エステルが0.1
g(4ミリモル、収率0.04%)、3,3−ジメチル
−4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン151g
(1.05モル、収率97.8%)観測された。
【0076】この缶液を蒸留により精製したところ純度
99.3%の3,3−ジメチル−4−ヒドロキシメチル
−γ−ブチロラクトンを149g(収率96.0%)得
た(沸点118℃/0.5kPa(0.4mmH
g))。
【0077】実施例2 (4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン合成)
3,3−ジメチル−4−ペンテン酸の代わりに4−ペン
テン酸(アルドリッチ社試薬)を26.7g(0.26
7モル)使用し、その他の薬品を1/4スケールにする
こと以外は実施例1と同様の操作で反応を行った。
【0078】反応液をガスクロマトグラフィーにて分析
したところ原料である4−ペンテン酸は0.2g確認で
きた(転化率99.3%)。また、4−ヒドロキシメチ
ル−γ−ブチロラクトンのギ酸エステルが15.4g
(0.107モル、収率39.9%)、4−ヒドロキシ
メチル−γ−ブチロラクトンが17.73g(0.15
3モル、収率57.3%)確認できた。
【0079】この反応液に亜硫酸ナトリウムを加え過酸
化物を分解し、反応に使用したギ酸、水をエバポレータ
ーで留去した。
【0080】得られた残液を、蒸留設備のついた500
mL3口フラスコに投入し、更にp−トルエンスルホン
酸0.5gとメタノール40g(1.25モル)とを加
えた。内温を65℃にセットし、メタノールと生成する
ギ酸メチルを共に留去した。メタノールを40g(1.
25モル)加えて、メタノール及びギ酸メチルを留去す
る操作をさらに3回行い、4−ヒドロキシメチル−γ−
ブチロラクトンのギ酸エステルの加溶媒分解を行った。
最終的にメタノールをほぼ完全に留去して、缶液を蒸留
により精製したところ純度99.1%の4−ヒドロキシ
メチル−γ−ブチロラクトンを27.8g(0.237
モル、収率89.0%)得た(沸点115〜118℃/
0.9kPa(0.7mmHg))。
【0081】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、4−ヒドロ
キシメチル−γ−ブチロラクトン及びその誘導体を、工
業上容易に入手しうる原料を用いて、比較的穏和な条件
で実施することにより、高い収率で製造することができ
るので、本発明は4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラ
クトン類の製造方法として好適である。
フロントページの続き (72)発明者 大西 孝志 東京都中央区日本橋3丁目1番6号 株式 会社クラレ内 Fターム(参考) 4C037 EA10 4H039 CA60 CE10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(2) 【化1】 (式中、R〜Rは、それぞれ水素原子又は炭素数1
    以上6以下の分岐構造を有していてもよいアルキル基を
    表し、Rは、水素原子又は炭素数1以上4以下のアシ
    ル基を表す。)で表される4−ヒドロキシメチル−γ−
    ブチロラクトン類の製造方法において、式(1) 【化2】 (式中、R〜Rは、前記定義した通りである。)の
    4−ペンテン酸類を、炭素数1以上4以下のカルボン酸
    の存在下で過酸化水素と反応させることにより式(2)
    の4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン類を得る
    ことを特徴とする製造方法。
  2. 【請求項2】 式(4) 【化3】 (式中、R〜Rは、それぞれ水素原子又は炭素数1
    以上6以下の分岐構造を有していてもよいアルキル基を
    表す。)で表される4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロ
    ラクトン類の製造方法において、式(1) 【化4】 (式中、R〜Rは前記定義の通りである。)の4−
    ペンテン酸類を、炭素数1以上4以下のカルボン酸の存
    在下で過酸化水素と反応させることにより、式(3) 【化5】 (式中、R〜Rは前記定義の通りであり、Rは炭
    素数1以上4以下のアシル基を表す。)で表される4−
    アシロキシメチル−γ−ブチロラクトン類と、式(4)
    の4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン類の混合
    物を取得し、得られた混合物中の式(3)の4−アシロ
    キシメチル−γ−ブチロラクトン類については、更に塩
    基性もしくは酸性条件下で加溶媒分解を行うことにより
    式(4)の4−ヒドロキシメチル−γ−ブチロラクトン
    類に変換することを特徴とする製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5877875A (ja) * 1981-09-30 1983-05-11 デイナミ−ト・ノ−ベル・アクチエンゲゼルシヤフト 3,4−ジヒドロ−α−ピロンの製法、及びラクトン及び置換ラクトン並びにそれらの製法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5877875A (ja) * 1981-09-30 1983-05-11 デイナミ−ト・ノ−ベル・アクチエンゲゼルシヤフト 3,4−ジヒドロ−α−ピロンの製法、及びラクトン及び置換ラクトン並びにそれらの製法

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