JP2003012699A - 抗麻酔性貝毒抗体の製法、新規抗体、該抗体を用いるelisa測定キット、該製法による系標識毒標品 - Google Patents
抗麻酔性貝毒抗体の製法、新規抗体、該抗体を用いるelisa測定キット、該製法による系標識毒標品Info
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Abstract
の種類に関係なく、感度一定に測定できるようにするこ
と。 【解決手段】 サキシトキシンの11位にスルフヒドリ
ル基を複数持つ任意のジチオール化合物を結合させて遊
離スルフヒドリル基を持つサキシトキシンスルフヒドリ
ル誘導体を調製し、他方、スルフヒドリル基指向性の任
意の官能基をアミノ基に導入したタンパク質を調製し、
次いで上記サキシトキシンスルフヒドリル誘導体と上記
修飾タンパク質とを反応させて得られる抗原を非ヒト動
物に免疫し、該動物から麻痺性貝毒を認識する抗血清を
得ることを含む、麻痺性貝毒に対する抗体の製法、なら
びに、この抗体を用いるELISA測定キット及び上記製法
を利用して調製した標識毒標品の提供。
Description
る抗体の製法およびその抗体に関する。さらに本発明
は、上記抗体を用いるELISA測定キットおよび上記製法
により得られる麻痺性貝毒結合測定法用標識毒標品に関
する。
症状を呈し、その原因毒はゴニオトキシン類およびサキ
シトキシン類であることが判明している[安元健、麻痺
性貝毒、食品衛生検査指針(理化学編、厚生省生活衛生
局監修)、第300−305頁、日本食品衛生協会、1991
年]。これら原因毒は麻痺性貝毒と総称され、現在、イ
ガイ、ハマグリ等の貝類に見出される貝毒としてゴニオ
トキシン類、サキシトキシン類で 20種以上が知られて
いる。
する性質を有する麻痺性毒であり、渦鞭毛藻に属する植
物プランクトンの数種類に含まれ、これを餌として食べ
た貝が毒をため込み毒化する。この貝を食すると死亡率
の高い食中毒を引き起こすため、水産および食品衛生上
大きな社会問題になっている。因みに、麻痺性貝毒0.5
〜1.0mg経口摂取しただけで感覚麻痺、悪心、下痢な
どの症状がでる。ヒトにおける致死量は1〜3mgであ
る。麻痺性貝毒による貝類の汚染地域は世界的に拡大傾
向にあり、これらの汚染地域では毒化貝による食中毒防
除のため出荷する貝の毒性をマウス試験法あるいはHPLC
法により検査している。しかしこれらの測定法は精度、
測定にかかる費用や労力の点で多くの問題があり、毒の
簡易測定法の開発が望まれている。
開発されている。たとえば公定法であるマウスを用いた
致死活性測定法[安元健、前掲;J.F.Jellettら、To
xicon,30(10):1143-1156(1992);W. Horwitz, Paralyt
ic shellfish poison. In "Official Methods of Analy
sisi of the Association of Official Analytical Che
mists"(Assoc. Official Anal. chem., Washingtion D.
C.) pp. 881-882(1990)]、高速液体クロマトグラフィ
ー法[Y. Oshimaら、Mycotoxins and Phycotoxins '88
(S. Natoriら編),pp.319-326, Elsevier, Amsterdam
(1989));特開平9-133669号公報]、神経芽細胞を用い
る方法[K. Kogureら,Toxicon, 26:191-197(1989)]、
抗体を用いる方法[F.S. Chuら,J. Agri. Food Che
m.,44:4043-4047(1996)]などが知られている。致死
活性による測定法は、マウス試験原液を腹腔内に注射
し、注射の終了した瞬間からマウスが典型的な麻痺性貝
毒による症状を示して死亡する際の最後のあえぎまでの
時間(致死時間)を秒単位で記録し、標準毒で作製した
用量一致時間曲線から毒量を推定する方法である。高速
液体クロマトグラフィー法は、麻痺性貝毒を含む試料を
高速液体クロマトグラフィーにかけて麻痺性貝毒を分離
し、溶出液に酸化剤を加えてアルカリ中で反応させた
後、生じた蛍光性物質の蛍光を測定する方法である。神
経芽細胞を用いる方法は、神経芽細胞の培養系におい
て、Na+を細胞外に排出する酵素Na−KATPas
eの活性をウアバインで阻害した系にNa+流入を促進
するベラトリジンとNa+の流入を阻止する毒を持抗さ
せ、ベラトリジンにより起こる細胞の膨潤死を阻止する
毒の活性からその量を推定するもので、このアッセイ系
に麻痺性貝毒を含む試料を添加したときには細胞の丸ま
りと細胞死が毒量に比例して抑制されることを利用した
方法である。さらに、免疫学的方法は、麻痺性貝毒に対
する抗体を用いて、毒に結合する抗体量を、たとえば酵
素免疫測定法(たとえばELISA)等の方法で直接測定
し、その抗体量から試料中の麻痺性貝毒を定量する方法
である。
シン抗体/サキシトキシン−西洋ワサビペルオキシダー
ゼ結合体または抗ネオサキシトキシン抗体/ネオサキシ
トキシン−西洋ワサビペルオキシダーゼ結合体を用いる
ELISAによって麻痺性貝毒の全量を測定するアッセイ方
法を開示している。抗体の調製は、F.S. ChuとX. Fan,
J. Assoc. Off. Anal. Chem, 1985, 68:13-16およびF.
S. Chu,J. AGACInt. 1992, 75:341-345に従って調製さ
れているが、その手順は、Johnsonら(Proc. Soc. Exp.
Biol. Med., 1964, 117, 425)の方法に準じ、牛血清
アルブミン、polylysineもしくはkeyhole limpet(カサ
ガイ)のヘモシアニンをホルマリンを含む弱酸性水溶液
中でサキシトキシンまたはネオサキシトキシンと反応さ
せて得た結合体を、ウサギに皮下注射してポリクローナ
ル抗体を得ることによっている。
れた抗原は、サキシトキシンの分子内に存在する2つの
グアニジウム基にホルマリンを介してタンパク質を結合
したもの[Johnsonら,上記;ChuとFan, 上記;V. Renz
とG. Terplan, Arch, Lebensmittelhyg., 1988, 39, 25
-56;A. Cembellaら,"Specificity and cross-reactivi
ty ofan adsorption-inhibition onzyme-linked immuno
assay for the detection ofparalytic shellfish toxi
ns. In Toxic Marine Phytoplankton"(E. Graneliら
編),Elsevier Science Publishers, New York, pp.33
9-344,1989]、サキシトキシンの12位に存在する2つ
のOH基のうちの1つをはずし、残ったOH基にタンパク質
を結合したもの[R. Carlsonら、"Development of immu
noassays for paralytic shellfish poisoning. A radi
o immunoassay for sexitoxin. InSwafood Toxins" ,
(E.P. Ragelis編), ACS Symposium Serics 262, Ame
ricanChemical Society, Washington, D.C., pp.181-19
2"]に大別できる。前者の抗原は、タンパク質の結合部
位が2つのグアニジウム基のいずれかあるいは両方かが
明確でなく作製された抗体の反応性は発表グループによ
り異なるが、いずれのグループの抗体もネオサキシトキ
シンとの反応性は良いもので20%程度(但し、サキシ
トキシンとの反応性を100%とする。)であり、サキ
シトキシンとの同様IN-H誘導体であるゴニオトキシン
2,3およびデカルバモイルサキシトキシンとの反応性
も50%程度と低い。また、カルバモイル−N−スルフ
ェート誘導体であるCトキシンとは全く結合しない。一
方、後者の抗体は、ネオサキシトキシンとの反応性が1
%以下と報告され、他の毒成分との反応性は調べられて
ない。さらに、同様の抗原を用いたモノクローナル抗体
の作製も試みられているが、これらは反応性、感度とも
低い(R. Hackら,Food and Agriculturel immunology,
1990,2, 47-48)。
神経芽細胞法においては、動物や細胞の管理、検出感
度、精度、特異性などの点で問題があるし、高速液体ク
ロマトグラフィー法においては、操作は簡単で、精度も
高いが、高価な機器を必要とし、麻酔性貝毒の種類によ
って感度が異なること、精製された外部標準の供給がな
いことなどの欠点を有している。また、免疫学的方法に
おいては、抗体の反応性がサキシトキシン誘導体の種類
によって異なるなどの点で問題がある。したがって、麻
酔性貝毒の簡便で精度高く、しかも貝毒の種類によらず
感度一定に測定できる方法の開発が望まれてきた。
ルタオチン(PSP-GSH)複合体(特願平10-91797号公
報)をハプテンとし、これをタンパク質分子に導入した
抗原を調製し、ウサギに投与したところ、麻痺性貝毒を
全前成分に対して反応するポリクロナール抗体を得てこ
れを開示した(特開2000-344799号公報)。しかし、こ
のGSHとの複合体を用いる方法ではタンパク質分子に対
するハプテンの結合量が少なく、得られた抗血清の抗体
価も低く、毒をタンパク質等分子に導入するためには結
合法の改良が必要であると考えられた。
の分子に導入するための、上記欠点の改良された結合法
を用いる、麻痺性貝毒に対する抗体の製法の提供にあ
る。また本発明の第2目的は、本発明による改良結合法
を用いて調製した抗体の提供にある。さらに本発明の第
3目的は、本発明における抗体を用いる新規ELISAキッ
トの提供にある。また本発明の第4目的は、本発明にお
ける改良結合法を用いて調製される、麻痺性貝毒簡易測
定法に使用するための標識毒標品の製法およびこの製法
により調製した標識毒標品の提供にある。
複数(2つ)持つジチオール化合物を用いて遊離スルフ
ヒドリル基を持つ毒誘導体を調製し、この誘導体をスル
フヒドリル基指向性官能基をアミノ基に導入したタンパ
ク質と反応させると、毒を効率的にタンパク質に導入で
き、より多くのハプテン分子を導入した抗原の作成が可
能であることを見いだした。本発明における上記製法
は、毒とタンパク質とを別個に修飾し、両者の反応によ
り抗原を得ることに特徴がある。本発明による抗原は、
タンパク質分子当りのハプテン量が大きいので、高い抗
体価を持つ抗血清が得られ、抗体が高収率で得られるこ
とが発明者らにより見いだされた。本発明における改良
結合法により調製した抗体を用いると、毒のELISA測定
キットの提供が可能になる。
毒を樹脂または蛍光物質等の担体と効率的に結合させる
得ることも発明者らは見いだした。蛍光物質等マーカー
を結合させた場合、毒性は若干低減するが、本発明によ
る抗原は毒の活性部位が露出されているので、毒性を残
したままでの標識毒標品の調製が可能になる。
キシトキシンの11位にスルフヒドリル基を複数(2
つ)持つジチオール化合物を結合させて遊離スルフヒド
リル基を持つサキシトキシンスルフヒドリル誘導体を調
製し、他方、スルフヒドリル基指向性官能基をアミノ基
に導入したタンパク質を調製し、次いで上記サキシトキ
シンスルフヒドリル誘導体と上記修飾タンパク質とを反
応させて得られる抗原を非ヒト動物に免疫し、該動物か
ら麻痺性貝毒を認識し得る抗血清を得ることを含む、麻
痺性貝毒に対する抗体の製法が提供される。
化合物は、1,2−エタンジチオール、ジチオスレイト
ール、2,3−ジメルカプト−1−プロパンスルホン酸
ジチオエリスリトールからなる群から選択するのが好ま
しい。スルフヒドリル基指向性官能基を持つ化合物は、
マレイミド、チオフタルイミド、活性ハロゲン化合物か
らなる群から選択するのが好ましい。
おける製法により得られた抗体が提供される。
おいて得られた抗体を用いる新規ELISAキットが提供さ
れる。
シンの11位にスルフヒドリル基を複数(2つ)持つジ
チオール化合物を結合させて遊離スルフヒドリル基を持
つサキシトキシンスルフヒドリル誘導体を調製し、次い
でチオール指向性官能基を導入したアガロースまたはビ
オチン、蛍光物質、金コロイドなどの標識化合物をこの
誘導体に反応させることからなる、麻酔性貝毒簡易結合
測定に用いるための標識毒標品が提供される。
記標識毒標品の製法を用いた標識毒標品が提供される。
本発明における毒標品は非アイソトープ系のビオチン標
識系および蛍光標識系標品であり、これらの製法を図7
に示す。
ドリル基指向性の任意の官能基、特にマレイミド、チオ
フタルイミド、活性ハロゲン等が中性水溶液中、温和な
条件下にチオール基と定量的に反応することを応用した
ものであり、PSP-GSH複合体もしくはその他のアミド縮
合を用いる結合法に比べ、本発明によれば遙かに高収率
かつ容易に麻酔性貝毒をタンパク質や標識化合物とを結
合さえることが可能である。
オール(EDT)を採用した場合の本発明における抗体の
製法を述べる。
キシン(ゴニオトキシン2,3、あるいはこれらの組合
せ)とジチオール基を有するEDTとを混合・加熱(約7
0℃)すると、EDTのイオウ分子を介してゴニオトキシ
ン類の11位のOSO3 -基と置換反応することにより得
ることができる。本発明では、この複合体はいわゆるハ
プテン抗原、すなわち抗体とは結合するが抗体を誘発す
る能力のない物質である。一般にこのようなハプテン抗
原にタンパク質を共有結合させて大分子とすることによ
って免疫原とし得る場合もあることが知られているが、
本発明におけるタンパク質もまた同様の働きをもつもの
である。そのようなタンパク質として、たとえばアルブ
ミンやカサガイヘモシアニン(KLH)が例示できる。
性貝毒成分であるサキシトキシン、ゴニオトキシン2,
3、ネオサキシトキシン、ゴニオトキシン1,4、ゴニ
オトキシン5、およびCトキシン1,2のいずれとも5
0%以上の相対反応性(但し、サキシトキシンとの反応
性を100%とする。)を示す、麻痺性貝に対する抗体
を提供する。
導体(サキシトキシン、ゴニオトキシン2,3)、IN-O
H誘導体(ネオサキシトキシン、ゴニオトキシン1,
4)、カルバモイル−N−ルスフェート誘導体(ゴニオ
トキシン5、およびCトキシン1,2)のすべてをほぼ
同様に認識することができる。ここで「ゴニオトキシン
2,3」などの表現はゴニオトキシン2とゴニオトキシ
ン3との混合物を意味する。麻痺性貝毒の名称および構
造については、たとえば、安元健、麻痺性貝毒、食品衛
生検査指針(理化学編、厚生省生活衛生局監修)、第30
0〜305頁、日本食品衛生協会、1901年;Intergovernmen
tal Oceanographic Commision(IOC) Manualand Guides
No.33(1995), UNESCO's Workshops, France, pp.81-94
などに記載されている。本発明の実施態様により、本発
明の抗体は上記方法によって得られたものである。
される抗原は、サキシトキシン−EDT−タンパク質複合
体である。この複合体は以下のようにして製造すること
ができる。サキシトキシン部分の原料としてゴニオトキ
シン2、ゴニオトキシン3またはそれらの任意割合の混
合物を使用することができる。これらの原料成分は、イ
ガイ、ハマグリ、ホタテガイ等の貝類の0.1規定塩酸に
よる加熱抽出物から活性炭処理、ゲル濾過クロマトグラ
フィー(たとえばBio-GelP-2(バイオラッド社)使
用)、イオン交換クロマトグラフィー(たとえばBio-Re
x70(バイオラッド社)使用)などの処理を経て精製す
ることができる。
にEDT(還元型が好ましい。)を加熱下に反応させる
と、EDTのSH基がその電子共与性のためにゴニオトキシ
ンの11位の炭素原子を求核攻撃し、その結果OSO3 -
基が離脱し、該11位の炭素原子に-S-(EDT)が結合
し、これによってサキシトキシン−EDT複合体が生成す
る。該反応は、中性条件下で反応物質を加熱することに
よって起こる。一般にpH6.5〜7.5、好ましくはph7.0〜
7.5の適切な緩衝液、たとえば燐酸アンモニウム緩衝
液、酢酸アンモニウム緩衝液等を用いて反応を行うこと
ができる。また、反応温度は、一般に室温から約100
℃、好ましくは50℃から80℃、より好ましくは約70℃で
ある。反応後、目的の生成物を、調製用高速液体クロマ
トグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィー、イオン交
換クロマトグラフィー、吸着クロマトグラフィー、逆相
配分クロマトグラフィー等の手段を単独で又は組合わせ
て実施し、精製することができる。生成物の同定は、赤
外分光法、質量分析法、NMR法、元素分析、アミノ酸分
析などの通常の測定法によって行うことができる。
プテンに属し、それ自体は抗原性をもたないが、抗原性
をもつタンパク質を担体として、これと共有結合した複
合体はハプテンに対する特異抗体を産生する抗原とな
る。ハプテン−タンパク質複合体を免疫注射するとハプ
テン部分は抗原決定基として認識され、抗ハプテン抗体
が産生されると考えられている。このとき、余分な抗原
決定基ができにくい選択的な結合方法でハプテン抗原を
作製する必要がある。ハプテンの部分構造に対する認識
は、ハプテンと担体であるタンパク質の結合部位付近で
は弱く、より離れた部分構造を認識しやすい。したがっ
て、タンパク質と結合する際には、ハプテン中の適切な
結合位置を選択することが大切である。本発明者らによ
り先に見出されたサキシトキシンの11位にEDT基が結
合した構造をもつサキシトキシン−EDT複合体(特願平1
0-91797号)は、免疫抗原として好ましいだけでなく、
麻痺性貝毒のほぼ全ての種類を高い反応性で検出可能と
する麻痺性貝毒を産出し得る利点をもつ。
ン、ヘモシアニンなどを使用できるが、これらに限定さ
れず、本発明の抗体を誘発可能とする任意のタンパク質
を使用できる。サキシトキシン−EDT複合体に担体タン
パク質を結合する際には、該複合体のEDT部分を利用し
て、(反応性官能基を導入した)担体タンパク質とマレ
イミド法(T. Kitagawaら,J. Bioshem. 92:585-590,19
82)やカルボジイミド法(D. Exleyら,FEBS Lett., 91:
162-165,1978)などで結合させて、サキシトキシン−GS
H−タンパク質複合体を生成することができる。たとえ
ば後述の実施例にはサキシトキシン−EDT−牛血清アル
ブミン複合体の製造例を示すが、ここでは先ずサキシト
キシン−EDT結合体を作り、一方アルブミンをその遊離
アミノ基を介してメルカプトサクシニル化し、両者を反
応させることにより担体タンパク質をサキシトキシン-E
DTに結合させる。得られた複合体の精製は、慣用のタン
パク質精製法を適宜組合わせて実施できる。そのような
方法には、たとえば、塩析、溶媒沈殿、ゲル濾過クロマ
トグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、HPLC、
アフイニティークロマトグラフィー、電気泳動、クロマ
トフォーカシング、限外濾過などが含まれる。
キシン1、ゴニオトキシン4又はそれらの混合物を原料
としてEDTと反応させる場合には、ネオサキシトキシン-
EDT複合体が得られる。さらにこの複合体を上記と同様
に担体タンパク質と反応させることによってネオサキシ
トキシン−EDT−タンパク質複合体を得ることができ、
得られた生成物はサキシトキシン−EDT−タンパク質複
合体と同様に麻痺性貝毒に対する抗体の産生に使用する
ことができる(以下参照)。
質複合体を、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、等の動物
に免疫することによって該複合体に対する抗体を作製す
ることができる。通常、免疫原溶液を、フロイントの完
全アジュバント、不完全アジュバント、リビアジュバン
トシステム(RIBI IMMUNOCHEM RESEARCH INC)、ムラミ
ルペプチド(Calzyme社)、水酸化アルミニウム、リポ
ポリサッカライドなどのアジュバントと乳化混合し、動
物に皮下、皮内、または筋肉に注射した後、2〜4週間
の間隔で同様の操作を行い数回追加免疫し、放血後抗血
清(ポリクローナル抗体)を得ることができる。定期的
に放血血清をサキシトキシンとの反応性について測定
し、高力価が達成されるまで追加免疫を実施する。抗原
の量は、抗原刺激を受ける動物の種類によって異なる
が、たとえばウサギの場合10μg〜数mg、マウスの場合
数μg〜数10mgである。
する抗血清はさらに、たとえば硫安分画、ついでイオン
交換クロマトグラフィーで処理することによりIgG抗体
に精製することができる。あるいはサキシトキシンをデ
キストランゲルまたはアガロースゲルに化学的に結合さ
せたゲルを用いるアフィニティクロマトグラフィーによ
って抗体を精製することができる。抗体の作製および精
製については、たとえば生物化学実験法15「免疫学入
門」(1982)学会出版センターに詳細に記載されており
参照可能である。
抗体価の上昇が見られ、サキシトキシンに対する抗血清
の場合約4ケ月後に抗血清1mlあたり0.5nmolのサキシ
トキシンを結合する力価が得られる。本抗血清はネオサ
キシトキシンとの反応は幾分低かったが、免疫5ケ月後
の血清では両者の貝毒との反応性はほとんど差ががなか
った。また、図2に免疫4,5ケ月目の血清の麻痺性貝
毒の各種成分との反応性を示すが、4ケ月目の血清はネ
オサキシトキシンおよびゴニオトキシン1,4との反応
性が幾分劣るが、5ケ月目の血清は各成分との反応に大
きな差が認められなかった。このように、本発明の抗体
は麻痺性貝毒のほぼすべての成分と免疫学的に反応し、
特に麻痺性貝毒成分であるサキシトキシン、ゴニオトキ
シン2,3、ネオサキシトキシン、ゴニオトキシン1,
4、ゴニオトキシン5、およびCトキシン(C1、C
2)のいずれとも50%以上、好ましくは60%以上の相対
反応性(但し、サキシトキシンとの反応性を100%とす
る。)を示す。これに対して従来公知の抗体の多くは、
麻痺性貝毒の全成分に共通のグアニジウム基にタンパク
質を結合させたものを抗原としているため、一部の麻痺
性貝毒成分に強い特異性を示す反面、ほとんど結合しな
い成分も存在する。貝毒の検出の信頼度を上げるために
は、抗体はほとんどすべての貝毒成分と同程度に反応す
るのが望ましい。
質複合体を抗原として用いることによって定法によりモ
ノクロナール抗体を作製することも可能である。具体的
には、マウスやラットなどのげっ歯類に該複合体を免疫
後に脾臓を無菌的に取り出し、脾臓細胞を調製した後、
ミエローマ細胞と融合し、ハイブリドーマをHAT培地等
の選別用培地で選別し、動物細胞培養用培地中で継代培
養するか、または該げっ歯類の腹膣内に移植培養し腹水
からモノクロナール抗体を採取することができる。モノ
クロナール抗体の作製については、MilsteinとKholer,
Nature256:495(1976);属性化学実験講座,免疫生化学
研究法(日本生化学会編)等に記載される方法を使用で
きる。
貝毒を含む疑いのある食品等の検体中の貝毒の測定に使
用することができる。測定は慣用の抗原抗体反応を用い
て行うことができ、固相法もしくは均質法、競合法もし
くは非競合法、サンドイッチ法などの方法を使用えき
る。たとえば、サンドイッチ法を用いる場合には、過剰
量の標識化第二抗体を用いるが、標識としてペルオキシ
ダーゼ、アルカリフォスファターゼ等の酵素、125I、82
P等の放射性同位体、FITC等の蛍光物質、アクリジニウ
ムなどの化学発光物質を用いることができる。標識の種
類に依存して、ELISAなどの酵素抗体法、ラジオイムノ
アッセイ、蛍光抗体法の使用が可能である。さらに、本
発明の抗体は、臭化シアン等で活性化されたデキストラ
ン樹脂(たとえばSephadexTM類)、アガロース樹脂(た
とえばBio-GelTM類)、等の樹脂に結合するときには問
題の貝毒を分離除去するためのアフィニティーカラム担
体とすることができる。
(EDT)以外の化合物を採用した場合の実施形態も、上記
とほぼ同じである。
ある: Hollingworth T. Wekell MM(1990):Paralytic shellfis
h posison. In:OfficialMethods of Analysis, 15th ed
ition, K. Hellrich ed., Association of Official An
alytical Chemists, Arlington, Virginia, pp.881-88
2. Oshima Y(1995): Post-column derivatization HPLC me
thods for paralytic shellfish poisons. In:Manual o
n Harmful Marine Algae, 10C Manuals and Guides No.
33, Hallegraeff GM, Anderson DM, Cembella AD eds.,
Intergovernmental Oceanographic Commission of UNE
SCO, Paris, pp.81-94. Sato S, Sakai R, Kodama M(2000): Identification of
thioether intermediates in the reductive transfor
mation of gonyautoxins into saxitosins by thios. B
ioorg. Med. Chem. Lett. 10:1787-1789. Sommer H. Meyer KF(1937): Paralytic shellfish pois
oning. Arch. Pathol. 24: 560-568.
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。
ある: 試料および試薬類 アジュバント: Complele Adjuvant Freund's Wako Bio-Gel P-2 ゲル濾過樹脂、mesh size: fine Bio-rad BiotinPE(AC5)2Maleimide ビオチンラベル試薬 Dojindo PAEM N-[2-(2-Pyridyiamino)ethyl]maleimide Wako BSA: 牛血清アルブミン Wako,IRA grande DMSO: ジメチルスルフォキシド Wako,特級 EDT: 1,2-エタンジチオール Wako,特級 EDTA: エチレンジアミン4酢酸 Wako,特級 GMBS: γ-マレイミト゛酪酸N-ヒト゛ロキシコハク酸イミト゛エステル Dojindo 反応プレート: ELISA plate 96-well Iwaki OPD: o-phenylenediamine-2HC1(tablet) Wako 酵素標識二次抗体:HRP標識抗ウサキ゛-ヤキ゛,使用時1000倍希釈 Dako マイクロフ゜レートリータ゛ー: MPR A4 Toso PBS(-): Mg, Ca freeリン酸緩衝生理食塩水(pH7.4) PBSB: 0.5%BSAと0.1%Tween60を含むPBS(-) PBST: 0.1%Tween20を含むPBS(-) Sephadex G-50 ゲル濾過樹脂、mesh size: fine Pharmacia THF: テトラヒドロフラン Wako,特級 ウサギ: ニュージーランドホワイト、雄、体重約1Kg
n(GTX)群、saxitoxin群およびC-toxin群PSP成分(図
1)を単離した。精製した成分のうちGTX1とGTX4、GTX2
とGTX3およびC1とC2はそれぞれモル比約3:1の平衡混
合物(それぞれGTX1+4,GTX2+3,C1+2と略記)として使
用した。50μmolのGTX1+4を20%のTHFを含む50mM EDT-10
mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)50mLに溶解し、室温
で2日間静置した。ジエチルエーテルで3回抽出してED
Tを除去し、水相に残存するエーテルを30%で減圧下留去
して、EDT-neoSTXを含む反応混合液を得た。これをBio-
Gel p-2のカラム(1.5x15cm)に添加し、水200mLでカラ
ムを洗浄後0.1M酢酸で吸着成分を溶出した。10mLずつ分
取し、各画分中のGTX1,4、neoSTXならび:EDT-neoSTX濃
度をHPLC蛍光法で定量しつつEDT-neoSTX複合体を単離し
た。50μmolのGTX2+3を出発物質として同様に処理し、E
DT-STXを調製し分離した。
LのDMSOに溶解したものを混合して室温で1時間静置し
た。これを1mMEDTAを含む0.1リン酸ナトリウム緩衝液
(pH6.0)で充填したSephadex G-25のカラム(1.5x20cm)
に添加し、同溶液で溶出した。得た高分子画分を合一
し、炭酸なとりうむ溶液でpHを7.4に調整した後遠心限
外ろ過キット(UFV4BCG25,NMWL 10,000, Millipore)で
4mLに濃縮した。この2mLに5μmolのEDT-neoSTXを溶解
し、5℃で2日間静置した。次に同混合物をPBS(-)に対
して4回透析し、内液をneoSTX-BSA結合体溶液として回
収した。STX-BSA結合体も同様の手順で調製した。抗原
溶液中のBSA濃度は280nmの吸収により、結合PSP濃度はH
PLC蛍光法により算出した。
量のアジュバントと結合したエマルジョン2ケ月に1、
2回の頻度で1mLずつ、2羽のウサギ(STX-BSA-1,STX-B
SA-2)に皮内注射した。BSA-neoSTX結合体も同様に2羽
のウサギ(neoSTX-BSA-2)に免役した。免疫中ウサギよ
り随時採血して得た血清の抗体価を下記の手順で求め
た。96wellの反応プレートの各wellに、PBS(-)に対して
50μMの濃度に調製したSTX溶液を50μLずつ分注し37℃
で2時間振とうした。プレートをPBSTで2回洗浄後、0.
3%ゼラチンを含むPBS(-)300μLずつ分注し、PBSTで3回
洗浄した。37℃で1時間振とう後、PBSTで3回洗浄し、
PBS(-)に対して1000希釈したHRP標識二次抗体を100μL
ずつ添加した。37℃で1時間振とう後、PBSTで4回洗浄
し、発色基質溶液(OPD-H202)を100μL添加した。37℃
で30分振とうした後、0.5N硫酸100μLを添加して反応
を停止し、マイクロプレートリーダーで492nmの吸収(O
D)を測定した。
疫のウサギから得た血清(正常血清)それぞれ50μLに1
μMのPSP各成分(C1+2,GTX1+4,GTX2+3,GTX5,STX,n
eoSTX)の標準溶液を等量混合し、5℃で15時間静置し
た。限外遠心ろ過キット(Ultrafree-MC,NMWL 5000, M
illipore)で得たろ液をHPLC蛍光法で分析した。
Mの濃度に調製したSTX溶液を50μLずつ分注し37℃で2
時間振とうした。プレートをPBSTで2回洗浄後、0.3%
ゼラチンを含むPBS(-)300μLを添加して37℃で1時間振
とうした。PBSTで2回洗浄後、PSP各成分のPBSすなわち
C1+2,GTX1+4,GTX2+3,GTX5,GTX6,neoSTX,dcSTX,S
TXをPBS(-)で0.1、1、10、100、1000、10000nMに希釈し
た溶液をそれぞれ50μL添加した。次いでPBSBで200倍に
希釈した抗血清(BSA-STX-1)を50μLずつ添加して37℃
で1時間振とうした。同一プレート上にPSPと抗血清溶
液を添加しないwellを用意してゼロブランク(Bo)とし
た。37℃で1時間振とう後、PBSTで3回洗浄し、PBS(-)
に対して1000倍希釈したHRP標識二次抗体を100μLずつ
添加した。37℃で1時間振とう後、PBSTで4回洗浄し、
発色基質溶液を100μL添加した。37℃で30分振とうし
た後、0.5N硫酸100μLを添加して反応を停止し、マイク
ロプレートリーダーで492nmの吸収(OD)を測定した。試
験は3連で行った。
の10mMリン酸緩衝液(pH7.4)に溶解し、これに6mg(10
μmol)のBiolin-PE(AC5)2-maleimideを600μLのDMSOに
溶解したものを混合した。5℃で一晩静置後、0.05M酢酸
で5mLで洗浄後、0.05M酢酸−メタノール(1:1v/v)10mL
で吸着成分を溶出した。含水酸性メタノール溶出液に含
まれるビオチン標識STXの濃度をHPLC蛍光法で定量する
とともに、同画分の毒性マウス試験法で調べた。
(23μmol)とともに2.3mLの50mMリン酸緩衝液中、室温
で2日間静置した。反応混合物をBio-GEL P-2のカラム
(1.5 x 20cm)に添加し、200mLでカラムを洗浄後0.1酢
酸、次いで0.5M酢酸で吸着成分を溶出した。希酢酸溶出
液は10mLずつ分取し、各画分をHPLC蛍光法で調べPEAE-E
DT-STX結合体(蛍光標識STX)の溶出をモニターした。
単離したPAEM-EDT-STX結合体の毒性マウス試験法で調べ
た。
した。溶液中の結合型PSPすなわちEDT-STX等のチオール
−PSP複合体およびタンパクに結合したPSP等の量は、溶
液の一部を10%メルカプトエタノールを含む0.1Mリン酸
ナトリウム緩衝液(pH7.4)に希釈し5分間煮沸した後H
PLC蛍光法で分析して得られたSTX群と、メルカプトエタ
ノール処理前のGTX群の和を比較することにより算出し
た。
ekell, 1990)に従って求めた。ddy系雄マウス(体重±
1g)を使用し、1試料につき5尾のマウスを用い致死
時間の中間値からPSPの用量致死時間曲線(Sommer and
Mcyer,1937)に従った投与した毒値(mouse unil = M
U)を算出した。IMUは15分で1匹のマウスを殺す毒量に
相当する。
で調製したBSA-EDT-neoSTX結合体を調製した。以前我々
はグルタチオン-PSP複合体をBSAに導入して抗原を作成
しているが、今回新たに作成したEDTを介する結合法に
より、より多数のPSP分子がタンパクを導入した抗原の
作成に成功した(表1)。
SA-1およびSTX-EDT-STX-2)の抗体価の推移を示す。2
羽のウサギとも免疫開始後3ケ月目より抗体価の有意な
上昇が認められ、4ケ月目以降の抗体価は増減を繰り返
しながら推移した。NeoSTX-EDT-STX結合体を免役したウ
サギの抗体価もほぼ同様に推移したが、BSA-EDT-STX結
合体を免役した場合に比べて抗体価の上昇は低かった。
いずれのウサギも免疫開始後7ケ月を過ぎた時点で全採
血し、得た血清を以下の試験に用いた。
から得た血清による各PSP成分の吸収量を示した。無免
疫のウサギの血清(正常血清)は1mL当たりいずれのPSP
成分も0.1nmol未満と検出限界未満であった。これに対
してBSA-STX-1血清1mLは1 3nmolのPSPを吸収した。BSA
-neoSTX-1血清によるPSPの吸収はこれに比べ低かった。
て、PSPのELISAによる定量法の開発を試みた。主々検討
の結果、STXの中性のリン酸緩衝液を添加して固相化し
た反応プレートを用いるindirect two step法により定
量的にPSP成分を分析することが可能となった。図5に
示すようにIC50値を与える濃度はSTX、GTX2+3で4 7n
M,neoSTX,dcSTX,GTX5,GTX1+4で30 100nM,GTX6で約
200nMであった。このようにPSPの成分により抗体に対す
る反応性は若干異なるものの、いずれの成分に対しても
同法によりマウス試験法の10 100倍の高感度での検出
が可能である。抗体は、プリン骨格を持つアデノシン
(Ade)やカフェイン(Caf)、およびグアニジル基を持
つアルギニン(Arg)など、PSPと部分的に構造の類似す
る生体成分には全く反応しなかった(図6)。しかし興
味あることにBSA-STX-1抗体に対してPSPと同じ薬理作用
を持つフグ毒テトロドトキシン(TTX)は高濃度で交差
が認められた。
条件下で反応し結合体を形成する。マレイミド基を持つ
種々のラベル化合物が市販されているが、本試験ではこ
れらの中からビオチンラベル試薬と水溶性の蛍光ラベル
試薬を選び、これらを導入して標識付きSTX誘導体を作
成した(図7)。これら2種の誘導体に加え、スルフヒ
ドリル基のマスキング剤であるNEMを同様の手順で導入
したNEM-EDT-STX誘導体を調製した。これら標識付き誘
導体はBio-Gel P-2等のカラムクロマトグラフィーによ
り他のPSP成分から分離することが出来た(図8)。精
製して得た誘導体を腹膣内投与したマウスはPSPを投与
した場合と同じ症状を示して死亡した。グルタチオン−
PSP複合体(Sato et al., 2000)およびEDT-STX誘導体
はSTXの100分の1未満の比毒性しか示さなかったのに対
し、EDT-STXを出発物質とするこれら標識付きPSP誘導体
は、STXの30分の1ないし7分の1と、N-sulfocarbam
oy1基を持つ天然成分(C1 4, GTX5,6)のそれに匹敵す
る比毒性を示した(図9)。
調製したポリクロナール抗体は、neoSTXに対する親和性
は若干低かったが、他の麻痺性貝毒にはほぼ同様の親和
性を示した。本抗体を用いて試験的に作成したELISA
は、毒成分によって値は若干異なるものの、マウス試験
の10から100倍の感度で毒を検出することができ
た。
図である。
法を示した図である。
ウサギの抗体価を推移を示した図である。
に対する反応を示した図である。
抗体に対する反応を示した図である。
誘導体の構造を示した図である。
-2カラムクロマトグラフィー上での分離を示した図であ
る。
きPSP誘導体の比毒性を示した図である。
4)
該抗体を用いるELISA測定キット、該製法による系標識
毒標品
る抗体の製法およびその抗体に関する。さらに本発明
は、上記抗体を用いるELISA測定キットおよび上記製法
により得られる麻痺性貝毒結合測定法用標識毒標品に関
する。
症状を呈し、その原因毒はゴニオトキシン類およびサキ
シトキシン類であることが判明している[安元健、麻痺
性貝毒、食品衛生検査指針(理化学編、厚生省生活衛生
局監修)、第300−305頁、日本食品衛生協会、1991
年]。これら原因毒は麻痺性貝毒と総称され、現在、イ
ガイ、ハマグリ等の貝類に見出される貝毒としてゴニオ
トキシン類、サキシトキシン類で 20種以上が知られて
いる。
する性質を有する麻痺性毒であり、渦鞭毛藻に属する植
物プランクトンの数種類に含まれ、これを餌として食べ
た貝が毒をため込み毒化する。この貝を食すると死亡率
の高い食中毒を引き起こすため、水産および食品衛生上
大きな社会問題になっている。因みに、麻痺性貝毒0.5
〜1.0mg経口摂取しただけで感覚麻痺、悪心、下痢な
どの症状がでる。ヒトにおける致死量は1〜3mgであ
る。麻痺性貝毒による貝類の汚染地域は世界的に拡大傾
向にあり、これらの汚染地域では毒化貝による食中毒防
除のため出荷する貝の毒性をマウス試験法あるいはHPLC
法により検査している。しかしこれらの測定法は精度、
測定にかかる費用や労力の点で多くの問題があり、毒の
簡易測定法の開発が望まれている。
開発されている。たとえば公定法であるマウスを用いた
致死活性測定法[安元健、前掲;J.F.Jellett等、Toxico
n, 30(10):1143-1156(1992); W. Horwitz, Paralytic
shellfish poison. In "Official Methods of Analysi
s of the Association of Official Analytical Chemis
ts" (Assoc. Official Anal. chem., Washington D.C.)
pp. 881-882(1990)]、高速液体クロマトグラフィー法
[Y. Oshima等、Mycotoxins and Phycotoxins'88 (S. N
atori等編),pp.319-326, Elsevier, Amsterdam (198
9)];特開平9-133669号公報]、神経芽細胞を用いる方
法[K. Kogure等,Toxicon, 26:191-197(1989)]、抗体
を用いる方法[F.S. Chu等,J. Agri. Food Chem.,4
4:4043-4047 (1996)]などが知られている。致死活性
による測定法は、マウス試験原液を腹腔内に注射し、注
射の終了した瞬間からマウスが典型的な麻痺性貝毒によ
る症状を示して死亡する際の最後のあえぎまでの時間
(致死時間)を秒単位で記録し、標準毒で作製した用量
一致時間曲線から毒量を推定する方法である。高速液体
クロマトグラフィー法は、麻痺性貝毒を含む試料を高速
液体クロマトグラフィーにかけて麻痺性貝毒を分離し、
溶出液に酸化剤を加えてアルカリ中で反応させた後、生
じた蛍光性物質の蛍光を測定する方法である。神経芽細
胞を用いる方法は、神経芽細胞の培養系において、Na
+を細胞外に排出する酵素Na−KATPaseの活性
をウアバインで阻害した系にNa+流入を促進するベラ
トリジンとNa+の流入を阻止する毒を持抗させ、ベラ
トリジンにより起こる細胞の膨潤死を阻止する毒の活性
からその量を推定するもので、このアッセイ系に麻痺性
貝毒を含む試料を添加したときには細胞の丸まりと細胞
死が毒量に比例して抑制されることを利用した方法であ
る。さらに、免疫学的方法は、麻痺性貝毒に対する抗体
を用いて、毒に結合する抗体量を、たとえば酵素免疫測
定法(たとえばELISA)等の方法で直接測定し、その抗
体量から試料中の麻痺性貝毒を定量する方法である。
シン抗体/サキシトキシン−西洋ワサビペルオキシダー
ゼ結合体または抗ネオサキシトキシン抗体/ネオサキシ
トキシン−西洋ワサビペルオキシダーゼ結合体を用いる
ELISAによって麻痺性貝毒の全量を測定するアッセイ方
法を開示している。抗体の調製は、F.S. ChuとX. Fan,
J. Assoc. Off. Anal. Chem, 1985, 68:13-16およびF.
S. Chu,J. AOAC Int.1992, 75:341-345に従って調製さ
れているが、その手順は、Johnson等(Proc. Soc. Exp.
Biol. Med., 1964, 117, 425)の方法に準じ、牛血清
アルブミン、polylysineもしくはkeyhole limpet(カサ
ガイ)のヘモシアニンをホルマリンを含む弱酸性水溶液
中でサキシトキシンまたはネオサキシトキシンと反応さ
せて得た結合体を、ウサギに皮下注射してポリクローナ
ル抗体を得ることによっている。
れた抗原は、サキシトキシンの分子内に存在する2つの
グアニジウム基にホルマリンを介してタンパク質を結合
したもの[Johnson等,上記;ChuとFan, 上記;V. Renz
とG. Terplan, Arch, Lebensmittelhyg., 1988, 39, 25
-56;A. Cembella等,"Specificity and cross-reactivi
ty of an adsorption-inhibition enzyme-linked immun
oassay for the detection of paralytic shellfish to
xins. In Toxic Marine Phytoplankton"(E. Graneli等
編),Elsevier Science Publishers, New York, pp.33
9-344,1989]、サキシトキシンの12位に存在する2つ
のOH基のうちの1つをはずし、残ったOH基にタンパク質
を結合したもの[R. Carlson等、"Development of immu
noassaysfor paralytic shellfish poisoning. A radio
immunoassay for saxitoxin. In Seafood Toxins" ,
(E.P. Ragelis編), ACS Symposium Series 262, Ame
rican Chemical Society, Washington, D.C., pp.181-1
92"]に大別できる。前者の抗原は、タンパク質の結合
部位が2つのグアニジウム基のいずれかあるいは両方か
が明確でなく、作製された抗体の反応性は発表グループ
により異なるが、いずれのグループの抗体もネオサキシ
トキシンとの反応性は良いもので20%程度(但し、サ
キシトキシンとの反応性を100%とする。)であり、
サキシトキシンとの同様IN-H誘導体であるゴニオトキシ
ン2,3およびデカルバモイルサキシトキシンとの反応
性も50%程度と低い。また、カルバモイル−N−スル
フェート誘導体であるCトキシンとは全く結合しない。
一方、後者の抗体は、ネオサキシトキシンとの反応性が
1%以下と報告され、他の毒成分との反応性は調べられ
てない。さらに、同様の抗原を用いたモノクローナル抗
体の作製も試みられているが、これらは反応性、感度と
も低い(R. Hack等,Food and Agricultural immunolog
y, 1990,2, 47-48)。
神経芽細胞法においては、動物や細胞の管理、検出感
度、精度、特異性などの点で問題があるし、高速液体ク
ロマトグラフィー法においては、操作は簡単で、精度も
高いが、高価な機器を必要とし、麻酔性貝毒の種類によ
って感度が異なること、精製された外部標準の供給がな
いことなどの欠点を有している。また、免疫学的方法に
おいては、抗体の反応性がサキシトキシン誘導体の種類
によって異なるなどの点で問題がある。したがって、麻
酔性貝毒の簡便で精度高く、しかも貝毒の種類によらず
感度一定に測定できる方法の開発が望まれてきた。
ルタオチン(PSP-GSH)複合体(特願平10-91797号公
報)をハプテンとし、これをタンパク質分子に導入した
抗原を調製し、ウサギに投与したところ、麻痺性貝毒を
全前成分に対して反応するポリクローナル抗体を得てこ
れを開示した(特開2000-344799号公報)。しかし、こ
のGSHとの複合体を用いる方法ではタンパク質分子に対
するハプテンの結合量が少なく、得られた抗血清の抗体
価も低く、毒をタンパク質等分子に導入するためには結
合法の改良が必要であると考えられた。
の分子に導入するための、上記欠点の改良された結合法
を用いる、麻痺性貝毒に対する抗体の製法の提供にあ
る。また本発明の第2目的は、本発明による改良結合法
を用いて調製した抗体の提供にある。さらに本発明の第
3目的は、本発明における抗体を用いる新規ELISAキッ
トの提供にある。また本発明の第4目的は、本発明にお
ける改良結合法を用いて調製される、麻痺性貝毒簡易測
定法に使用するための標識毒標品の製法およびこの製法
により調製した標識毒標品の提供にある。
複数(2つ)持つジチオール化合物を用いて遊離スルフ
ヒドリル基を持つ毒誘導体を調製し、この誘導体をスル
フヒドリル基指向性官能基をアミノ基に導入したタンパ
ク質と反応させると、毒を効率的にタンパク質に導入で
き、より多くのハプテン分子を導入した抗原の作成が可
能であることを見いだした。本発明における上記製法
は、毒とタンパク質とを別個に修飾し、両者の反応によ
り抗原を得ることに特徴がある。本発明による抗原は、
タンパク質分子当りのハプテン量が大きいので、高い抗
体価を持つ抗血清が得られ、抗体が高収率で得られるこ
とが発明者らにより見いだされた。本発明における改良
結合法により調製した抗体を用いると、毒のELISA測定
キットの提供が可能になる。
毒を樹脂または蛍光物質等の担体と効率的に結合させる
得ることも発明者らは見いだした。蛍光物質等マーカー
を結合させた場合、毒性は若干低減するが、本発明によ
る抗原は毒の活性部位が露出されているので、毒性を残
したままでの標識毒標品の調製が可能になる。
キシトキシンの11位にスルフヒドリル基を複数(2
つ)持つジチオール化合物を結合させて遊離スルフヒド
リル基を持つサキシトキシンスルフヒドリル誘導体を調
製し、他方、スルフヒドリル基指向性官能基をアミノ基
に導入したタンパク質を調製し、次いで上記サキシトキ
シンスルフヒドリル誘導体と上記修飾タンパク質とを反
応させて得られる抗原を非ヒト動物に免疫し、該動物か
ら麻痺性貝毒を認識し得る抗血清を得ることを含む、麻
痺性貝毒に対する抗体の製法が提供される。
化合物は、1,2−エタンジチオール、ジチオスレイト
ール、2,3−ジメルカプト−1−プロパンスルホン酸
ジチオエリスリトールからなる群から選択するのが好ま
しい。スルフヒドリル基指向性官能基を持つ化合物は、
マレイミド、チオフタルイミド、活性ハロゲン化合物か
らなる群から選択するのが好ましい。
おける製法により得られた抗体が提供される。
おいて得られた抗体を用いる新規ELISAキットが提供さ
れる。
シンの11位にスルフヒドリル基を複数(2つ)持つジ
チオール化合物を結合させて遊離スルフヒドリル基を持
つサキシトキシンスルフヒドリル誘導体を調製し、次い
でチオール指向性官能基を導入したアガロースまたはビ
オチン、蛍光物質、金コロイドなどの標識化合物をこの
誘導体に反応させることからなる、麻酔性貝毒簡易結合
測定に用いるための標識毒標品が提供される。
記標識毒標品の製法を用いた標識毒標品が提供される。
本発明における毒標品は非アイソトープ系のビオチン標
識系および蛍光標識系標品であり、これらの製法を図7
に示す。
ドリル基指向性の任意の官能基、特にマレイミド、チオ
フタルイミド、活性ハロゲン等が中性水溶液中、温和な
条件下にチオール基と定量的に反応することを応用した
ものであり、PSP-GSH複合体もしくはその他のアミド縮
合を用いる結合法に比べ、本発明によれば遙かに高収率
かつ容易に麻酔性貝毒をタンパク質や標識化合物とを結
合さえることが可能である。
オール(EDT)を採用した場合の本発明における抗体の
製法を述べる。
キシン(ゴニオトキシン2,3、あるいはこれらの組合
せ)とジチオール基を有するEDTとを混合・加熱(約7
0℃)すると、EDTのイオウ分子を介してゴニオトキシ
ン類の11位のOSO3-基と置換反応することにより得る
ことができる。本発明では、この複合体はいわゆるハプ
テン抗原、すなわち抗体とは結合するが抗体を誘発する
能力のない物質である。一般にこのようなハプテン抗原
にタンパク質を共有結合させて大分子とすることによっ
て免疫原とし得る場合もあることが知られているが、本
発明におけるタンパク質もまた同様の働きをもつもので
ある。そのようなタンパク質として、たとえばアルブミ
ンやカサガイヘモシアニン(KLH)が例示できる。
性貝毒成分であるサキシトキシン、ゴニオトキシン2,
3、ネオサキシトキシン、ゴニオトキシン1,4、ゴニ
オトキシン5、およびCトキシン1,2のいずれとも5
0%以上の相対反応性(但し、サキシトキシンとの反応
性を100%とする。)を示す、麻痺性貝に対する抗体
を提供する。
導体(サキシトキシン、ゴニオトキシン2,3)、IN-OH
誘導体(ネオサキシトキシン、ゴニオトキシン1,
4)、カルバモイル−N−スルフェート誘導体(ゴニオ
トキシン5、およびCトキシン1,2)のすべてをほぼ
同様に認識することができる。ここで「ゴニオトキシン
2,3」などの表現はゴニオトキシン2とゴニオトキシ
ン3との混合物を意味する。麻痺性貝毒の名称および構
造については、たとえば、安元健、麻痺性貝毒、食品衛
生検査指針(理化学編、厚生省生活衛生局監修)、第30
0〜305頁、日本食品衛生協会、1901年;Intergovernmen
tal Oceanographic Commission (IOC) Manualand Guide
s No.33(1995), UNESCO's Workshops, France, pp.81-9
4などに記載されている。本発明の実施態様により、本
発明の抗体は上記方法によって得られたものである。
される抗原は、サキシトキシン−EDT−タンパク質複合
体である。この複合体は以下のようにして製造すること
ができる。サキシトキシン部分の原料としてゴニオトキ
シン2、ゴニオトキシン3またはそれらの任意割合の混
合物を使用することができる。これらの原料成分は、イ
ガイ、ハマグリ、ホタテガイ等の貝類の0.1規定塩酸に
よる加熱抽出物から活性炭処理、ゲル濾過クロマトグラ
フィー(たとえばBio-GelP-2(バイオラッド社)使用)、
イオン交換クロマトグラフィー(たとえばBio-Rex70(バ
イオラッド社)使用)などの処理を経て精製することが
できる。
にEDT(還元型が好ましい。)を加熱下に反応させる
と、EDTのSH基がその電子共与性のためにゴニオトキシ
ンの11位の炭素原子を求核攻撃し、その結果OSO3-基
が離脱し、該11位の炭素原子に-S-(EDT)が結合し、
これによってサキシトキシン−EDT複合体が生成する。
該反応は、中性条件下で反応物質を加熱することによっ
て起こる。一般にpH6.5〜7.5、好ましくはpH7.0〜7.5の
適切な緩衝液、たとえば燐酸アンモニウム緩衝液、酢酸
アンモニウム緩衝液等を用いて反応を行うことができ
る。また、反応温度は、一般に室温から約100℃、好ま
しくは50℃から80℃、より好ましくは約70℃である。反
応後、目的の生成物を、調製用高速液体クロマトグラフ
ィー、ゲル濾過クロマトグラフィー、イオン交換クロマ
トグラフィー、吸着クロマトグラフィー、逆相配分クロ
マトグラフィー等の手段を単独で又は組合わせて実施
し、精製することができる。生成物の同定は、赤外分光
法、質量分析法、NMR法、元素分析、アミノ酸分析など
の通常の測定法によって行うことができる。
プテンに属し、それ自体は抗原性をもたないが、抗原性
をもつタンパク質を担体として、これと共有結合した複
合体はハプテンに対する特異抗体を産生する抗原とな
る。ハプテン−タンパク質複合体を免疫注射するとハプ
テン部分は抗原決定基として認識され、抗ハプテン抗体
が産生されると考えられている。このとき、余分な抗原
決定基ができにくい選択的な結合方法でハプテン抗原を
作製する必要がある。ハプテンの部分構造に対する認識
は、ハプテンと担体であるタンパク質の結合部位付近で
は弱く、より離れた部分構造を認識しやすい。したがっ
て、タンパク質と結合する際には、ハプテン中の適切な
結合位置を選択することが大切である。本発明者らによ
り先に見出されたサキシトキシンの11位にEDT基が結
合した構造をもつサキシトキシン−EDT複合体(特願平1
0-91797号)は、免疫抗原として好ましいだけでなく、
麻痺性貝毒のほぼ全ての種類を高い反応性で検出可能と
する麻痺性貝毒を産出し得る利点をもつ。
ン、ヘモシアニンなどを使用できるが、これらに限定さ
れず、本発明の抗体を誘発可能とする任意のタンパク質
を使用できる。サキシトキシン−EDT複合体に担体タン
パク質を結合する際には、該複合体のEDT部分を利用し
て、(反応性官能基を導入した)担体タンパク質とマレ
イミド法(T. Kitagawaら,J. Bioshem. 92:585-590,19
82)やカルボジイミド法(D. Exleyら,FEBS Lett., 91:
162-165,1978)などで結合させて、サキシトキシン−GS
H−タンパク質複合体を生成することができる。たとえ
ば後述の実施例にはサキシトキシン−EDT−牛血清アル
ブミン複合体の製造例を示すが、ここでは先ずサキシト
キシン−EDT結合体を作り、一方アルブミンをその遊離
アミノ基を介してメルカプトサクシニル化し、両者を反
応させることにより担体タンパク質をサキシトキシン-E
DTに結合させる。得られた複合体の精製は、慣用のタン
パク質精製法を適宜組合わせて実施できる。そのような
方法には、たとえば、塩析、溶媒沈殿、ゲル濾過クロマ
トグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、HPLC、
アフィニティークロマトグラフィー、電気泳動、クロマ
トフォーカシング、限外濾過などが含まれる。
キシン1、ゴニオトキシン4又はそれらの混合物を原料
としてEDTと反応させる場合には、ネオサキシトキシン-
EDT複合体が得られる。さらにこの複合体を上記と同様
に担体タンパク質と反応させることによってネオサキシ
トキシン−EDT−タンパク質複合体を得ることができ、
得られた生成物はサキシトキシン−EDT−タンパク質複
合体と同様に麻痺性貝毒に対する抗体の産生に使用する
ことができる(以下参照)。
質複合体を、マウス、ラット、ウサギ、ヤギ、等の動物
に免疫することによって該複合体に対する抗体を作製す
ることができる。通常、免疫原溶液を、フロイントの完
全アジュバント、不完全アジュバント、リビアジュバン
トシステム(RIBI IMMUNOCHEM RESEARCH INC)、ムラミル
ペプチド(Calzyme社)、水酸化アルミニウム、リポポ
リサッカライドなどのアジュバントと乳化混合し、動物
に皮下、皮内、または筋肉に注射した後、2〜4週間の
間隔で同様の操作を行い数回追加免疫し、放血後抗血清
(ポリクローナル抗体)を得ることができる。定期的に
放血血清をサキシトキシンとの反応性について測定し、
高力価が達成されるまで追加免疫を実施する。抗原の量
は、抗原刺激を受ける動物の種類によって異なるが、た
とえばウサギの場合10μg〜数mg、マウスの場合数μg〜
数10mgである。
する抗血清はさらに、たとえば硫安分画、ついでイオン
交換クロマトグラフィーで処理することによりIgG抗体
に精製することができる。あるいはサキシトキシンをデ
キストランゲルまたはアガロースゲルに化学的に結合さ
せたゲルを用いるアフィニティクロマトグラフィーによ
って抗体を精製することができる。抗体の作製および精
製については、たとえば生物化学実験法15「免疫学入
門」(1982)学会出版センターに詳細に記載されており
参照可能である。
抗体価の上昇が見られ、サキシトキシンに対する抗血清
の場合約4ケ月後に抗血清1mlあたり0.5nmolのサキシ
トキシンを結合する力価が得られる。本抗血清はネオサ
キシトキシンとの反応は幾分低かったが、免疫5ケ月後
の血清では両者の貝毒との反応性はほとんど差ががなか
った。また、図2に免疫4,5ケ月目の血清の麻痺性貝
毒の各種成分との反応性を示すが、4ケ月目の血清はネ
オサキシトキシンおよびゴニオトキシン1,4との反応
性が幾分劣るが、5ケ月目の血清は各成分との反応に大
きな差が認められなかった。このように、本発明の抗体
は麻痺性貝毒のほぼすべての成分と免疫学的に反応し、
特に麻痺性貝毒成分であるサキシトキシン、ゴニオトキ
シン2,3、ネオサキシトキシン、ゴニオトキシン1,
4、ゴニオトキシン5、およびCトキシン(C1、C
2)のいずれとも50%以上、好ましくは60%以上の相対
反応性(但し、サキシトキシンとの反応性を100%とす
る。)を示す。これに対して従来公知の抗体の多くは、
麻痺性貝毒の全成分に共通のグアニジウム基にタンパク
質を結合させたものを抗原としているため、一部の麻痺
性貝毒成分に強い特異性を示す反面、ほとんど結合しな
い成分も存在する。貝毒の検出の信頼度を上げるために
は、抗体はほとんどすべての貝毒成分と同程度に反応す
るのが望ましい。
質複合体を抗原として用いることによって定法によりモ
ノクローナル抗体を作製することも可能である。具体的
には、マウスやラットなどのげっ歯類に該複合体を免疫
後に脾臓を無菌的に取り出し、脾臓細胞を調製した後、
ミエローマ細胞と融合し、ハイブリドーマをHAT培地等
の選別用培地で選別し、動物細胞培養用培地中で継代培
養するか、または該げっ歯類の腹膣内に移植培養し腹水
からモノクローナル抗体を採取することができる。モノ
クローナル抗体の作製については、MilsteinとKholer,
Nature256: 495(1976);属性化学実験講座,免疫生化
学研究法(日本生化学会編)等に記載される方法を使用
できる。
貝毒を含む疑いのある食品等の検体中の貝毒の測定に使
用することができる。測定は慣用の抗原抗体反応を用い
て行うことができ、固相法もしくは均質法、競合法もし
くは非競合法、サンドイッチ法などの方法を使用するこ
とができる。たとえば、サンドイッチ法を用いる場合に
は、過剰量の標識化第二抗体を用いるが、標識としてペ
ルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ等の酵素、
125I、82P等の放射性同位体、FITC等の蛍光物質、アク
リジニウムなどの化学発光物質を用いることができる。
標識の種類に依存して、ELISAなどの酵素抗体法、ラジ
オイムノアッセイ、蛍光抗体法の使用が可能である。さ
らに、本発明の抗体は、臭化シアン等で活性化されたデ
キストラン樹脂(たとえばSephadexTM類)、アガロース
樹脂(たとえばBio-GelTM類)、等の樹脂に結合すると
きには問題の貝毒を分離除去するためのアフィニティー
カラム担体とすることができる。
(EDT)以外の化合物を採用した場合の実施形態も、上記
とほぼ同じである。
ある: Hollingworth T. Wekell MM(1990): Paralytic shellfi
sh poison. In: Official Methods of Analysis, 15th
edition, K. Hellrich ed., Association of Official
Analytical Chemists, Arlington, Virginia, pp.881-8
82. Oshima Y (1995): Post-column derivatization HPLC m
ethods for paralytic shellfish poisons. In: Manual
on Harmful Marine Algae, 10C Manuals and Guides N
o.33, Hallegraeff GM, Anderson DM, Cembella AD ed
s., Intergovernmental Oceanographic Commission of
UNESCO, Paris, pp.81-94. Sato S, Sakai R, Kodama M (2000): Identification o
f thioether intermediates in the reductive transfo
rmation of gonyautoxins into saxitoxins by thios.
Bioorg. Med. Chem. Lett. 10:1787-1789. Sommer H. Meyer KF (1937): Paralytic shellfish poi
soning. Arch. Pathol.24: 560-568.
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。
ある: 試料および試薬類 アジュバント: Complete Adjuvant Freund's Wako Bio-Gel P-2 ゲル濾過樹脂、mesh size: fine Bio-Rad Biotin-PE(AC5)2 -Maleimide ビオチンラベル試薬 Dojindo PAEM N-[2-(2-Pyridyiamino)ethyl]maleimide Wako BSA: 牛血清アルブミン Wako,IRA grade DMSO: ジメチルスルフォキシド Wako,特級 EDT: 1,2-エタンジチオール Wako,特級 EDTA: エチレンジアミン4酢酸 Wako,特級 GMBS: γ-マレイミト゛酪酸N-ヒト゛ロキシコハク酸イミト゛エステル Dojindo 反応プレート: ELISA plate 96-well Iwaki OPD: o-phenylenediamine-2HC1(tablet) Wako 酵素標識二次抗体:HRP標識抗ウサキ゛-ヤキ゛,使用時1000倍希釈 Dako マイクロフ゜レートリータ゛ー:MPR A4 Toso PBS(-): Mg, Ca freeリン酸緩衝生理食塩水(pH7.4) PBSB: 0.5%BSAと0.1%Tween60を含むPBS(-) PBST: 0.1%Tween20を含むPBS(-) Sephadex G-50 ゲル濾過樹脂、mesh size: fine Pharmacia THF: テトラヒドロフラン Wako,特級 ウサギ: ニュージーランドホワイト、雄、体重約1Kg
n(GTX)群、saxitoxin群およびC-toxin群PSP成分(図
1)を単離した。精製した成分のうちGTX1とGTX4、GTX2
とGTX3およびC1とC2はそれぞれモル比約3:1の平衡混
合物(それぞれGTX1+4,GTX2+3,C1+2と略記)として使
用した。50μmolのGTX1+4を20%のTHFを含む50mM EDT-10
mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)50mLに溶解し、室温
で2日間静置した。ジエチルエーテルで3回抽出してED
Tを除去し、水相に残存するエーテルを30%で減圧下留去
して、EDT-neoSTXを含む反応混合液を得た。これをBio-
Gel P-2のカラム(1.5x15cm)に添加し、水200mLでカラ
ムを洗浄後0.1M酢酸で吸着成分を溶出した。10mLずつ分
取し、各画分中のGTX1,4、neoSTXならびにEDT-neoSTX濃
度をHPLC蛍光法で定量しつつEDT-neoSTX複合体を単離し
た。50μmolのGTX2+3を出発物質として同様に処理し、E
DT-STXを調製し分離した。
LのDMSOに溶解したものを混合して室温で1時間静置し
た。これを1mMEDTAを含む 0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液
(pH6.0)で充填したSephadex G-25のカラム(1.5x20cm)
に添加し、同溶液で溶出した。得た高分子画分を合一
し、炭酸ナトリウム溶液でpHを7.4に調整した後、遠心
限外濾過キット(UFV4BCG25,NMWL 10,000, Millipore)
で4mLに濃縮した。この2mLに5μmolのEDT-neoSTXを溶解
し、5℃で2日間静置した。次に同混合物をPBS(-)に対
して4回透析し、内液をneoSTX-BSA結合体溶液として回
収した。STX-BSA結合体も同様の手順で調製した。抗原
溶液中のBSA濃度は280nmの吸収により、結合PSP濃度はH
PLC蛍光法により算出した。
量のアジュバントと混合したエマルジョンを2ヶ月に
1、2回の頻度で1mLずつ、2羽のウサギ(STX-BSA-1、S
TX-BSA-2)に皮内注射した。BSA-neoSTX結合体も同様に
2羽のウサギ(neoSTX-BSA-1、neoSTX-BSA-2)に免疫し
た。免疫中ウサギより随時採血して得た血清の抗体価を
下記の手順で求めた。96wellの反応プレートの各well
に、PBS(-)に対して50μMの濃度に調製したSTX溶液を50
μLずつ分注し37℃で2時間振とうした。プレートをPBS
Tで2回洗浄後、0.3%ゼラチンを含むPBS(-)300μLを添
加して37℃で1時間振とうした。PBSTで2回洗浄後、PB
SBに対して、100倍希釈した抗血清を、50μLずつ分注
し、PBSTで3回洗浄した。37℃で1時間振とう後、PBST
で3回洗浄し、PBS(-)に対して、1000倍希釈したHRP標
識二次抗体を、100μLずつ添加した。37℃で1時間振と
う後、PBSTで4回洗浄し、発色基質溶液(OPD-H202)を
100μL添加した。37℃で30分振とうした後、0.5N硫酸
100μLを添加して反応を停止し、マイクロプレートリー
ダーで492nmの吸収(OD)を測定した。
疫のウサギから得た血清(正常血清)それぞれ50μLに1
μMのPSP各成分(C1+2,GTX1+4,GTX2+3,GTX5,STX,n
eoSTX)の標準溶液を等量混合し、5℃で15時間静置し
た。限外遠心濾過過キット(Ultrafree-MC,NMWL 5000,
Millipore)で得たろ液をHPLC蛍光法で分析した。
Mの濃度に調製したSTX溶液を50μLずつ分注し、37℃で
2時間振とうした。プレートをPBSTで2回洗浄後、0.3
%ゼラチンを含むPBS(-)300μLを添加して37℃で1時間
振とうした。PBSTで2回洗浄後、PSP各成分のPBSすなわ
ちC1+2、GTX1+4、GTX2+3、GTX5、GTX6、neoSTX、dcST
X、STXをPBS(-)で0、0.1、1、10、100、1000、10000 nM
に希釈した溶液をそれぞれ50μL添加した。次いでPBSB
で200倍に希釈した抗血清(BSA-STX-1)を50μLずつ添加
して37℃で1時間振とうした。同一プレート上にPSPと
抗血清溶液を添加しないwellを用意してゼロブランク(B
o)とした。37℃で1時間振とう後、PBSTで3回洗浄し、
PBS(-)に対して、1000倍希釈したHRP標識二次抗体を、1
00μLずつ添加した。37℃で1時間振とう後、PBSTで4
回洗浄し、発色基質溶液を100μL添加した。37℃で30
分振とうした後、0.5N硫酸100μLを添加して反応を停止
し、マイクロプレートリーダーで492nmの吸収(OD)を測
定した。試験は3連で行った。
の10mMリン酸緩衝液(pH7.4)に溶解し、これに6mg(10
μmol)のBiotin-PE(AC5)2-maleimideを600μLのDMSOに
溶解したものを混合した。5℃で一晩静置後、0.05M酢酸
で5mLに定容し、3連のSepPak C18 plusカートリッジを
0.05M酢酸15mLで洗浄後、0.05M酢酸−メタノール(1:1
v/v)10mLで吸着成分を溶出した。含水酸性メタノール
溶出液に含まれるビオチン標識STXの濃度をHPLC蛍光法
で定量するとともに、同画分の毒性をマウス試験法で調
べた。
(23μmol)とともに2.3mLの50mMリン酸緩衝液中、室温
で2日間静置した。反応混合物をBio-GEL P-2のカラム
(1.5 x 20cm)に添加し、200mLでカラムを洗浄後0.1M酢
酸、次いで0.5M酢酸で吸着成分を溶出した。希酢酸溶出
液は10mLずつ分取し、各画分をHPLC蛍光法で調べPEAE-E
DT-STX結合体(蛍光標識STX)の溶出をモニターした。
単離したPAEM-EDT-STX結合体の毒性をマウス試験法で調
べた。
した。溶液中の結合型PSPすなわちEDT-STX等のチオール
−PSP複合体およびタンパクに結合したPSP等の量は、溶
液の一部を、10%メルカプトエタノールを含む0.1Mリン
酸ナトリウム緩衝液(pH7.4)で希釈し、5分間煮沸し
た後HPLC蛍光法で分析して得られたSTX群と、メルカプ
トエタノール処理前のGTX群とSTX群の和を比較すること
により算出した。
ekell, 1990)に従って求めた。ddY系雄マウス(体重2
0±1g)を使用し、1試料につき5尾のマウスを用い
致死時間の中間値からPSPの用量致死時間曲線(Sommer
and Meyer, 1937)に従って投与した毒値(mouse unit
= MU)を算出した。1MUは15分で1匹のマウスを殺す
毒量に相当する。
で調製したBSA-EDT-neoSTX結合体を調製した。以前我々
はグルタチオン-PSP複合体をBSAに導入して抗原を作成
しているが、今回新たに作成したEDTを介する結合法に
より、より多数のPSP分子がタンパクを導入した抗原の
作成に成功した(表1)。
SA-1およびSTX-EDT-STX-2)の抗体価の推移を示す。2
羽のウサギとも免疫開始後3ケ月目より抗体価の有意な
上昇が認められ、4ケ月目以降の抗体価は増減を繰り返
しながら推移した。NeoSTX-EDT-STX結合体を免疫したウ
サギの抗体価もほぼ同様に推移したが、BSA-EDT-STX結
合体を免疫した場合に比べて抗体価の上昇は低かった。
いずれのウサギも免疫開始後7ケ月を過ぎた時点で全採
血し、得た血清を以下の試験に用いた。
から得た血清による各PSP成分の吸収量を示した。無免
疫のウサギの血清(正常血清)は1mL当たりいずれのPSP
成分も0.1nmol未満と検出限界未満であった。これに対
して BSA-STX-1血清1mLは1〜3nmolのPSPを吸収した。BS
A-neoSTX-1血清によるPSPの吸収はこれに比べ低かっ
た。
て、PSPのELISAによる定量法の開発を試みた。種々検討
の結果、STXの中性リン酸緩衝液を添加して固相化した
反応プレートを用いるindirect two step法により定量
的にPSP成分を分析することが可能となった。図5に示
すようにIC50値を与える濃度はSTX、GTX2+3で4〜7nM,
neoSTX,dcSTX,GTX5,GTX1+4で30〜100nM,GTX6で約20
0nMであった。このようにPSPの成分により抗体に対する
反応性は若干異なるものの、いずれの成分に対しても同
法によりマウス試験法の10〜100倍の高感度での検出が
可能である。抗体は、プリン骨格を持つアデノシン (A
de)やカフェイン(Caf)、およびグアニジル基を持つ
アルギニン(Arg)など、PSPと部分的に構造の類似する
生体成分には全く反応しなかった(図6)。しかし興味
あることにBSA-STX-1抗体に対してPSPと同じ薬理作用を
持つフグ毒テトロドトキシン(TTX)は高濃度で交差が
認められた。
条件下で反応し結合体を形成する。マレイミド基を持つ
種々のラベル化合物が市販されているが、本試験ではこ
れらの中からビオチンラベル試薬と水溶性の蛍光ラベル
試薬を選び、これらを導入して標識付きSTX誘導体を作
成した(図7)。これら2種の誘導体に加え、スルフヒ
ドリル基のマスキング剤であるNEMを同様の手順で導入
したNEM-EDT-STX誘導体を調製した。これら標識付き誘
導体はBio-Gel P-2等のカラムクロマトグラフィーによ
り他のPSP成分から分離することが出来た(図8)。精製し
て得た誘導体を腹膣内投与したマウスはPSPを投与した
場合と同じ症状を示して死亡した。グルタチオン−PSP
複合体(Sato et al., 2000)およびEDT-STX誘導体はST
Xの100分の1未満の比毒性しか示さなかったのに対し、E
DT-STXを出発物質とするこれら標識付きPSP誘導体は、S
TXの30分の1ないし7分の1と、N-sulfocarbamoy1基
を持つ天然成分(C1〜4, GTX5)のそれに匹敵する比毒
性を示した(図9)。
調製したポリクローナル抗体は、neoSTXに対する親和性
は若干低かったが、他の麻痺性貝毒成分にはほぼ同様の
親和性を示した。本抗体を用いて試験的に作成したELIS
Aは、毒成分によって値は若干異なるものの、マウス試
験の10〜100倍の感度で毒を検出することができ
た。
図である。
法を示した図である。
ウサギの抗体価を推移を示した図である。
に対する反応を示した図である。
抗体に対する反応を示した図である。
誘導体の構造を示した図である。
-2カラムクロマトグラフィー上での分離を示した図であ
る。
きPSP誘導体の比毒性を示した図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 サキシトキシンの11位にスルフヒドリ
ル基を複数持つ任意のジチオール化合物を結合させて遊
離スルフヒドリル基を持つサキシトキシンスルフヒドリ
ル誘導体を調製し、他方、スルフヒドリル基指向性の官
能基をアミノ基に導入したタンパク質を調製し、次いで
上記サキシトキシンスルフヒドリル誘導体と上記修飾タ
ンパク質とを反応させて得られる抗原を非ヒト動物に免
疫し、該動物から麻痺性貝毒を認識する抗血清を得るこ
とを含む、麻痺性貝毒に対する抗体の製法。 - 【請求項2】 スルフヒドリル基を有するジチオール化
合物が、1,2−エタンジチオール、ジチオスレイトー
ル、ジチオエリスリトール、2,3−ジメルカプト−1
−プロパンスルホン酸からなる群から選択される、請求
項1に記載の抗体の製法。 - 【請求項3】 スルフヒドリル基指向性の任意の官能基
が、マレイミド、チオフタルイミド、活性ハロゲン基か
らなる群から選択される、請求項1に記載の抗体の製
法。 - 【請求項4】 請求項1に記載の方法により得られる抗
体。 - 【請求項5】 請求項1に記載の製法により得られる抗
体を用いるELISA測定キット。 - 【請求項6】 サキシトキシンの11位にスルフヒドリ
ル基を複数持つ任意のジチオール化合物を結合させて遊
離スルフヒドリル基を持つサキシトキシンスルフヒドリ
ル誘導体を調製し、他方、スルフヒドリル基指向性の任
意の官能基導入した標識化合物を調製し、次いで上記サ
キシトキシンスルフヒドリル誘導体と上記修飾標識化合
物とを反応させて得られる、麻痺性貝毒簡易結合測定法
に使用するための標識毒標品の製法。 - 【請求項7】 スルフヒドリル基を有するジチオール化
合物が、1,2−エタンジチオール、ジチオスレイトー
ル、2,3−ジメルカプト−1−プロパンスルホン酸か
らなる群から選択される、請求項6に記載の標識毒標品
の製法。 - 【請求項8】 スルフヒドリル基指向性の任意の官能基
が、マレイミド、チオフタルイミド、活性ハロゲン基か
らなる群から選択される、請求項6に記載の標識毒標品
の製法。 - 【請求項9】 標識化合物が、アガロース、ビオチン、
蛍光物質および金コロイドからなる群から選択される、
請求項6に記載の標識毒標品の製法。 - 【請求項10】 請求項6記載の製法により得られる標
識毒標品。
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