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JP2003002715A - グラウト用添加剤 - Google Patents

グラウト用添加剤

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JP2003002715A
JP2003002715A JP2001186094A JP2001186094A JP2003002715A JP 2003002715 A JP2003002715 A JP 2003002715A JP 2001186094 A JP2001186094 A JP 2001186094A JP 2001186094 A JP2001186094 A JP 2001186094A JP 2003002715 A JP2003002715 A JP 2003002715A
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grout
group
additive
acid
hydrogen atom
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JP2001186094A
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Masaro Shimoda
政朗 下田
Daisuke Shiba
大介 柴
Fujio Yamato
富士桜 倭
Kyoichi Shirota
協一 代田
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 グラウトの高流動性と粘土質に対する減粘性
の両性能を併せ持ち、基準強度(28日後の強度=3N
/mm2以上)を満足するグラウト用添加剤を提供す
る。 【解決手段】 ポリオキシアルキレン基を有するエチレ
ン系不飽和カルボン酸誘導体等の特定の単量体(A)、
及び(メタ)アクリル酸等の特定の単量体(B)とを共
重合させて得られた共重合体混合物を含有し、前記モル
比(A)/(B)が反応途中において少なくとも1回変
化されているグラウト用添加剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地盤改良用グラウ
ト、無収縮グラウト等の各種グラウト用の添加剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】グラウトは、地盤や構造物の間隙やひび
割れ、部材間の隙間や継目等に、止水、補強、安定化等
の目的で充填して用いられる流動性の良い水硬性充填材
料である。
【0003】グラウトの用途として、いわゆるグラウト
工法による地盤改良が挙げられる。グラウト工法とは、
地上から地中探くまで直径15cm程度の穴を開け、そ
の中に管を通してセメント系硬化材を高圧(50〜70
0kg/cm2)でジェット噴流体として送り、回りの
土砂を削り取り、土砂を地上に排出しながら、硬化材と
の置換によって地中に柱体や壁体を構築する軟弱地盤の
改良工法である。
【0004】この工法に用いられるグラウトには高い流
動性が要求されることから、従来、この目的の剤とし
て、水・セメント比による強度(28日後の強度=3N
/mm 2以上)を満足し、流動効果のあるナフタレンス
ルホン酸塩ホルムアルデヒド縮合物(以下、ナフタレン
系と称す)が添加剤として使用されている。また、グラ
ウト工法ではジェット噴流体として注入する硬化材の一
部は、切削した土砂を混合して管を通し、地上へ排出す
る必要があり、グラウトの特性としては排泥液の粘性を
下げる作用が要求される。
【0005】しかしながら、従来のナフタレン系の添加
剤では注入時のグラウトの粘性低下能は大きいものの、
粘土質に対する減粘効果は小さいことから排泥液の粘性
が下がらずに排出が困難な状況である。その結果、グラ
ウトの注入効率が低下するばかりではなく、グラウトが
土中において設計外へ拡散したり、それに伴い表層部に
突起が生じるなどの現象が生じ、問題となっている。ま
た地盤改良工法においては、ソイルセメントの流動性が
低く、施工性を上げるために土に加水して流動性を確保
する方法もあるが、流動性の保持や加水による強度の確
保が困難であるという欠点がある。
【0006】一方、シールドトンネル・立坑・堤防・山
留め工等の背面の裏込め注入、ダムの継目注入、機械台
座・アンカーボルトの固定、損傷コンクリートの補修
等、ひび割れ防止が重要となる用途では、硬化するとき
に収縮がない無収縮グラウトが使用されている。この無
収縮グラウトにはナフタレン系添加剤の他、ポリスチレ
ン系添加剤やポリカルボン酸系添加剤が使用されてい
る。
【0007】しかし、ポリスチレン系添加剤やポリカル
ボン酸系添加剤は、使用温度によって流動性が大きく振
れ、材料分離安定性、膨張率、圧縮強度を維持しつつ流
動性を安定化することは困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、グラ
ウトの高流動性と粘土質に対する減粘性の両性能を併せ
持ち、基準強度(28日後の強度=3N/mm2以上)
を満足し、地盤改良用グラウトや無収縮グラウトに要求
される諸特性を満足できるグラウトが得られる添加剤を
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために特定の単量体を好ましくは特定範囲のモ
ル比で反応させた共重合体の混合物が有効であることを
見出した。更にこの知見に基づき検討した結果、このよ
うな共重合体の混合物のなかでも、反応途中で単量体の
モル比を変化させて得た共重合体の混合物が特に有効で
あることを見出し、本発明を完成した。
【0010】すなわち本発明は、下記の一般式(a)で
表わされる単量体の少なくとも1種(A)〔以下、単量
体(A)という〕と下記の一般式(b)で表わされる単
量体の少なくとも1種(B)〔以下、単量体(B)とい
う〕とを共重合させて得られた共重合体混合物(イ)を
含有するグラウト用添加剤であって、前記単量体(A)
と(B)のモル比(A)/(B)が反応途中において少
なくとも1回変化されているグラウト用添加剤に関す
る。
【0011】
【化3】
【0012】(式中、 R1、R2:水素原子又はメチル基 m:0〜2の数 R3:水素原子又は−COO(AO)nX p:0又は1の数 AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシス
チレン基 n:2〜300の数 X:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基 を表わす。)
【0013】
【化4】
【0014】(式中、 R4〜R6:水素原子、メチル基又は(CH2)m1COOM2
であり、(CH2)m1COOM2はCOOM1又は他の(CH
2)m1COOM2と無水物を形成していてもよく、その場
合、それらの基のM1、M2は存在しない。 M1、M2:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換
アルキルアンモニウム基 m1:0〜2の数 を表わす。)
【0015】
【発明の実施の形態】〔単量体(A)〕一般式(a)で
表される単量体(A)としては、メトキシポリエチレン
グリコール、メトキシポリプロピレングリコール、メト
キシポリブチレングリコール、メトキシポリスチレング
リコール、エトキシポリエチレンポリプロピレングリコ
ール等の片末端アルキル封鎖ポリアルキレングリコール
と(メタ)アクリル酸、マレイン酸との(ハーフ)エス
テル化物や、(メタ)アリルアルコールとのエーテル化
物、及び(メタ)アクリル酸、マレイン酸、(メタ)ア
リルアルコールヘのエチレンオキシド、プロピレンオキ
シド付加物が好ましく用いられ、R3は水素原子が好ま
しく、pは1が、mは0が好ましい。より好ましくはア
ルコキシ、特にはメトキシポリエチレングリコールと
(メタ)アクリル酸とのエステル化物である。ポリアル
キレングリコールの平均付加モル数は2〜300モルの
範囲がグラウトの流動性及び流動保持性に優れるため好
ましく、2〜150モル、更には5〜130モルの範囲
がより好ましい。
【0016】単量体(A)としては、粘土質に対するよ
り高い減粘性が得られる点から、下記一般式(a−1)
で表される単量体(A−1)及び下記一般式(a−2)
で表される単量体(A−2)とを併用することが好まし
い。
【0017】
【化5】
【0018】(式中、 R7:水素原子又はメチル基 AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシス
チレン基 n1:51〜300の数 X1:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基 を表わす。)
【0019】
【化6】
【0020】(式中、 R8:水素原子又はメチル基 AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシス
チレン基 n2:2〜50の数 X2:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基 を表わす。)。
【0021】一般式(a−1)で表される単量体(A−
1)のAOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオ
キシスチレン基であり、特に炭素数2〜3のオキシアル
キレン基が好ましい。平均付加モル数(n1)は51〜
300の数であり、その下限値として好ましくは70以
上、より好ましくは80以上、さらに好ましくは90以
上、特に好ましくは100以上、最も好ましくは110
以上であり、上限は好ましくは200以下、最も好まし
くは150以下である。減粘性の観点から、n1は、好
ましくは70〜200、より好ましくは80〜200、
さらに好ましくは90〜200、さらに好ましくは10
0〜200、最も好ましくは110〜150である。片
末端アルキル封鎖ポリアルキレングリコール部のアルキ
ル基(X 1)は水素原子又は炭素数1〜18のアルキル
基であり、好ましくは水素原子又は炭素数1〜3のアル
キル基である。
【0022】また、一般式(a−2)で表される単量体
(A−2)のAOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基
又はオキシスチレン基であり、特に炭素数2〜3のオキ
シアルキレン基が好ましい。平均付加モル数(n2)は
2〜50の数であり、5〜40が好ましく、特に5〜3
0が好ましい。片末端アルキル封鎖ポリアルキレングリ
コール部のアルキル基(X2)は水素原子又は炭素数1
〜18のアルキル基であり、好ましくは水素原子又は炭
素数1〜3のアルキル基である。
【0023】〔単量体(B)〕一般式(b)で表される
単量体(B)としては、(メタ)アクリル酸、クロトン
酸等のモノカルボン酸系単量体、マレイン酸、イタコン
酸、フマル酸等のジカルボン酸系単量体、又はこれらの
無水物もしくは塩、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土
類金属塩、アンモニウム塩、水酸基が置換されていても
よいモノ、ジ、トリアルキル(炭素数2〜8)アンモニ
ウム塩が好ましく、より好ましくは(メタ)アクリル
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、更に好ましくは(メ
タ)アクリル酸又はこれらのアルカリ金属塩である。
【0024】〔共重合体混合物(イ)〕本発明の共重合
体混合物(イ)についてより好ましい実施形態を説明す
る。
【0025】共重合体混合物(イ)の製造に用いられる
一般式(b)で表される単量体(B)としては、(メ
タ)アクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸系単量
体、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等のジカルボン
酸系単量体、又はこれらの無水物もしくは塩、例えばア
ルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、
水酸基が置換されていてもよいモノ、ジ、トリアルキル
(炭素数2〜8)アンモニウム塩が好ましく、より好ま
しくは(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン
酸、更に好ましくは(メタ)アクリル酸又はこれらのア
ルカリ金属塩である。
【0026】共重合体混合物(イ)は、単量体(A)と
(B)とを、好ましくは(A)/(B)=0.02〜4
の範囲のモル比で反応させて得られた共重合体混合物
(イ)を含有するが、これらのモル比(A)/(B)は
反応途中において少なくとも1回変化されている。そし
て、本発明では、共重合体混合物(イ)を製造するため
の全単量体に対する単量体(B)の平均重量比(XI)と
異なる平均重量比(XII)により得られた共重合体混合物
(イ')を併用することが好ましい。すなわち、共重合
体混合物(イ')は、上記単量体(A)、(B)とを、
好ましくは(A)/(B)=0.02〜4の範囲のモル
比で反応させて得られた共重合体混合物であって、これ
らのモル比(A)/(B)は反応途中において少なくと
も1回変化されており、該共重合体混合物(イ')を製
造するための全単量体に対する単量体(B)の平均重量
比(XII)が、共重合体混合物(イ)の平均重量比(XI)
とは異なるものである。平均重量比は、〔単量体(B)
の合計量/全単量体量〕×100(重量%)で表され、
それぞれ1〜30(重量%)の範囲にあることが好まし
い。なお、以下この平均重量比を「(B)平均重量比」
という場合もある。また、この平均重量比(XI)、
(XII)は、少なくとも1.0(重量%)、更に少なくと
も2.0(重量%)、特に少なくとも3.0(重量%)相
違することが好ましい。なお、共重合体混合物(イ)と
(イ')とで、製造に用いる単量体(A)、(B)の種
類が異なっていても、本発明では平均重量比(XI)、(X
II)が異なっていればよいが、単量体(A)、(B)と
して同一の種類のものを用いるのが好ましい。
【0027】本発明では、共重合体混合物(イ)の平均
重量比(XI)が、1〜30重量%、更に7〜20重量
%、特に8〜16重量%であることが好ましい。そし
て、この共重合体混合物(イ)を主剤として、配合系を
組み立てると、各性能のバランスのよいグラウト用添加
剤を得られる。
【0028】本発明においては、共重合体混合物
(イ')として、(B)平均重量比の異なる複数の単量
体混合物からそれぞれ得られた複数の共重合体を用いる
ことができる。実用的な面から、(B)平均重量比の異
なる1〜3つの単量体混合物からそれぞれ得られた1〜
3つの共重合体混合物を用いるのが好ましい。共重合体
(イ')として1つの共重合体混合物を用いる場合、す
なわち全部で2つの共重合体混合物を使用する場合、便
宜的にそれらを共重合体混合物(Ai)、(Aii)とし、こ
れらの(B)平均重量比をそれぞれ(Xi)、(Xii)とす
ると、 5≦(Xi)<8(重量%) 8≦(Xii)≦16 であることが好ましい。また、共重合体混合物(イ')
として2つの共重合体混合物を用いる場合、すなわち全
部で3つの共重合体混合物を使用する場合、便宜的にそ
れらを共重合体混合物(Ai)、(Aii)、(Aiii)とし、こ
れらの(B)平均重量比をそれぞれ(Xi)、(Xii)、(X
iii)とすると、 5≦(Xi)<8(重量%) 8≦(Xii)≦16(重量%) 16<(Xiii)≦30(重量%) であることが好ましい。
【0029】(B)平均重量比が異なる共重合体混合物
が多数存在することで粘土質に対する減粘性と良好なグ
ラウトの流動性および流動保持性が発現する。その結
果、あらゆる地盤改良工法にも十分対応できるグラウト
用添加剤となる。
【0030】上記の通り、本発明のグラウト用添加剤
は、上記単量体(A)、(B)とを、好ましくは(A)
/(B)=0.02〜4の範囲のモル比で反応させて得
られた共重合体混合物(イ)、好ましくは更に(イ')
を含有するが、何れにおいても、これらのモル比(A)
/(B)は反応途中において少なくとも1回変化されて
いる。該モル比の変化は、増加、減少、それらの組み合
わせの何れでもよい良い。該モル比を段階的ないし断続
的に変化させる場合は、変化の回数は1〜10回、特に
1〜5回が好ましい。また、該モル比を連続的に変化さ
せる場合は直線的な変化、指数関数的な変化、その他の
変化の何れでもよいが、変化の度合いは1分あたり0.
0001から0.2、更に0.0005から0.1、特に
0.001から0.05が好ましい。また、該モル比は、
変化前後のモル比(A)/(B)の少なくとも何れかが
0.02〜4の範囲にあることが好ましく、特に変化前
後のモル比(A)/(B)が共に0.02〜4の範囲に
あることが好ましい。また、前記したようにモル比の変
化は種々の態様があるが、何れの場合も、全共重合反応
における該モル比(A)/(B)の最大値と最小値の差
が、少なくとも0.05、特に0.05〜2.5の範囲に
あることが好ましい。
【0031】かかる共重合体混合物は、(A)/(B)
モル比を少なくとも1回変化させて重合する工程を有す
る製造方法により得られるが、具体的には、単量体
(A)の水溶液の滴下開始と同時に、単量体(B)の滴
下を開始し、それぞれのモル比が、所定範囲となるよう
に滴下流量(重量部/分)を変化させて所定時間滴下す
る方法が挙げられる。この方法では、単量体(A)/
(B)モル比の変化量(最大値と最小値の差)は、0.
05〜2.5が好ましく、より好ましくは0.1〜2であ
る。この方法のように反応途中で一回でもモル比を変化
させることで得られた共重合体混合物は、一定の(A)
/(B)モル比で反応させて得られる共重合体より
(A)/(B)モル比の分布が広い多数の共重合体の混
合物であると推測される。
【0032】なお、単量体の総重量の30%以上、特に
は50〜100%を上記のように滴下流量を変化させて
製造することが好ましい。
【0033】重合反応は溶媒の存在下で行ってもよい。
溶媒としては、水、メタノール、エタノール、イソプロ
パノール、ブタノール等の低級アルコール;ベンゼン、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;シクロヘキサ
ン等の脂環式炭化水素;n−ヘキサン等の脂肪族炭化水
素;酢酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルエチ
ルケトン等のケトン類等を挙げることができる。これら
の中でも、取り扱いが容易で、単量体、重合体の溶解性
の点から、水、低級アルコールが好ましい。
【0034】共重合反応においては、重合開始剤を添加
することができる。重合開始剤としては、有機過酸化
物、無機過酸化物、ニトリル系化合物、アゾ系化合物、
ジアゾ系化合物、スルフィン酸系化合物等を挙げること
ができる。重合開始剤の添加量は、単量体(A)、単量
体(B)及び他の単量体の合計に対して0.05〜50
モル%が好ましい。
【0035】共重合反応においては、連鎖移動剤を添加
することができる。連鎖移動剤としては、低級アルキル
メルカプタン、低級メルカプト脂肪酸、チオグリセリ
ン、チオリンゴ酸、2-メルカプトエタノール等を挙げ
ることができる。共重合反応の反応温度は、0〜120
℃が好ましい。
【0036】得られたポリカルボン酸系重合体は、必要
に応じて、脱臭処理をすることができる。特に連鎖移動
剤としてメルカプトエタノール等のチオールを用いた場
合には、不快臭が重合体中に残存しやすいため、脱臭処
理をすることが望ましい。
【0037】上記の製造方法により得られるポリカルボ
ン酸系重合体は、酸型のままでもセメント用分散剤とし
て適用することができるが、酸性によるエステルの加水
分解を抑制する観点から、アルカリによる中和によって
塩の形にすることが好ましい。このアルカリとしては、
アルカリ金属又はアルカリ土類金属の水酸化物、アンモ
ニア、モノ、ジ、トリアルキル(炭素数2〜8)アミ
ン、モノ、ジ、トリアルカノール(炭素数2〜8)アミ
ン等を挙げることができる。(メタ)アクリル酸系重合
体をセメント用分散剤として使用する場合は、一部又は
完全中和することが好ましい。
【0038】なお、上記の製造方法により得られるポリ
カルボン酸系重合体の重量平均分子量〔ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー法、ポリエチレングリコール
換算、カラム:G4000PWXL + G2500PW
XL(東ソー(株)製)、溶離液:0.2Mリン酸緩衝
液/アセトニトリル=7/3(体積比)〕は、セメント
用分散剤として充分な分散性を得るため、10,000
〜200,000が好ましく、20,000〜100,0
00が特に好ましい。
【0039】なお、更に、アクリロニトリル、(メタ)
アクリルアミド、スチレン、(メタ)アクリル酸アルキ
ル(水酸基を有していてもよい炭素数1〜12のもの)
エステル、スチレンスルホン酸等の共重合可能な単量体
を併用してもよい。これらは全単量体中50重量%以
下、更に30重量%以下の比率で使用できるが、0重量
%が好ましい。
【0040】〔化合物(ロ)〕本発明では、オキシカル
ボン酸もしくはその塩、糖および糖アルコールからなる
群から選ばれる1種以上の化合物(ロ)を併用すること
で、高温時での流動保持性、また粘土質の減粘性がさら
に高まる。
【0041】オキシカルボン酸としては、グルコン酸、
グルコヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸またはクエン
酸が挙げられる。これらの塩としては、例えば、ナトリ
ウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニ
ウム、トリエタノールアミン等の無機塩または有機塩が
挙げられる。また、糖としては、グルコース、フラクト
ース、ガラクトース、マンノース、キシロース、アラビ
トース、リボーズ、異性化糖などの単糖類や、二糖、三
糖などのオリゴ糖、またはデキストリンなどの多糖類な
どが挙げられる。また、これらを含む糖蜜類も含まれ
る。更に、糖アルコールとしてはソルビトールなどが挙
げられる。
【0042】化合物(ロ)を併用する場合において、共
重合体混合物(イ)と化合物(ロ)の重量比は、(イ)
/(ロ)=100/0.01〜200(固形分重量比)
が好ましく、100/0.1〜100が更に好ましい。
100/200以下であると硬化時間の遅延が抑制さ
れ、好ましい。
【0043】また、共重合体混合物(イ)と化合物
(ロ)を併用して添加する場合、予め共重合体混合物
(イ)と化合物(ロ)を配合したものを添加しても、あ
るいは別々に添加してもよく、限定されるものではな
い。
【0044】〔グラウト用添加剤〕本発明のグラウト用
添加剤は、共重合体混合物(イ)が、セメント重量に対
して固形分で0.05〜3.0重量%、更に0.1〜1.
0重量%、特に0.2〜0.5重量%となるように用い
られるのが好ましい。
【0045】また、本発明の添加剤は、セメント系硬化
材であるグラウトに添加するものであり、セメント類と
しては、普通ポルトランドセメントの他、高炉セメン
ト、フライアッシュセメント、早強セメント等のセメン
ト類が対象となる。また、セメントの他に各種の混和
材、例えば、フライアッシュ、高炉スラグ、シリカヒユ
ーム、膨張材を含むことができ、限定されるものでな
い。
【0046】更に本発明の添加剤は、他の公知の添加
剤、例えば、AE剤、AE減水剤、高性能減水剤、遅延
剤、早強剤、促進剤、起泡剤、発泡剤、消泡剤、増粘
剤、防水剤、防泡剤等の各種添加剤(材)を含有しても
良い。
【0047】本発明のグラウト用添加剤は、掘削により
生じた土にセメント系硬化材を添加したグラウトを埋立
土に使用して固化処理する方法や、ソイルセメント壁体
を造成する方法等、種々の工法に用いられる、地盤改良
用グラウトに適する。例えば、次のような打設方法をと
る地盤改良工法が例示できる。
【0048】(1)地上から地中探くまで15cm程度
の穴を開け、その中に管を通してセメント系硬化材であ
るグラウトを高圧(50〜700kg/cm2)でジェ
ット噴流体として送り、回りの土砂を削り取り、土砂を
地上に排出しながら、硬化材との置換によって地中に柱
体や壁体を構築する軟弱地盤の改良工法 (2)地下鉄などの工事において、掘削された土とセメ
ントミルクとを混合して、線路下(インバート部)など
に埋め戻し固化処理する工法 (3)プラント内で建設残土とセメントミルクとを混合
して、アジテータ車等により輸送し、ソイルセメント壁
体を造成する工法 (4)セメントミルクなどのグラウト硬化材を掘削機先
端から噴出して、原位置において土とセメントミルクと
を混合してソイルセメント壁体を造成する工法(SMW
工法、TRD工法など)。
【0049】地盤改良用グラウトの場合、本発明のグラ
ウト用添加剤は、共重合体混合物(イ)が、セメント重
量に対して固形分で0.05〜3重量%、更に0.1〜
1重量%、特に0.2〜0.5重量%となるように用い
られるのが好ましい。
【0050】また、本発明のグラウト用添加剤は、シー
ルドトンネル・立坑・堤防・山留め工等の背面の裏込め
注入、ダムの継目注入、機械台座・アンカーボルトの固
定、損傷コンクリートの補修等、無収縮性が要求される
用途に用いられる無収縮グラウトへの使用に適してい
る。無収縮グラウトは膨張率が小さいことが要求される
ので、配合材料はこの点を加味して選定する必要があ
る。
【0051】無収縮グラウトの場合、本発明のグラウト
用添加剤は、共重合体混合物(イ)が、セメント重量に
対して固形分で0.01〜5重量%、更に0.02〜3
重量%、特に0.05〜1重量%となるように用いられ
るのが好ましい。
【0052】
【実施例】(1)共重合体混合物(イ) 表1に示す単量体を用いて表2に示す共重合体混合物を
製造した。その際、No.1〜10では、単量体(A)
と(B)のモル比(A)/(B)を反応途中において変
化させた。No.11〜14では変化させなかった。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】<実施例1:地盤改良用グラウト> (2)配合 硬化材と粘土物質の配合組成は下記表3の通りである。
【0056】
【表3】
【0057】(3)評価 表3の硬化材組成のセメント及び水に、本発明の添加剤
又は比較の添加剤を表4のように加えて硬化材を調製
し、その流動性を測定した。さらにここで得られた添加
剤を含む硬化材に、表3の粘土物質の成分を加えて粘度
と圧縮強度を測定した。ここで、硬化材は各成分をDC
スターラー(IKAケミカルスターラー、500rp
m)で3分間混練して、また硬化材と粘土物質の成分の
混合物は家庭用ハンドミキサー(低速)で3分間混練し
て調製した。圧縮強度は粘土物質と硬化材の混合された
土中状態での強度を想定し、本実施例では硬化材と粘土
物質を1対2(重量比:水を含む)に想定して実施し
た。具体的には、各測定は下記に示す方法で実施した。
結果を表4に示す。
【0058】(3−1)流動性 土木学会制定試験法「プレパックドコンクリートの注入
モルタル流動性試験」に基づき、Jロートから流下する
のに要した時間(秒)で表わした。
【0059】(3−2)硬化材と粘土物質を混合した粘
度 B型粘度計(RION社製、VISCOTESTER
VT−04、No.1ローター、300〜15000m
Pa・s用)を用い20℃での粘度を測定した(単位m
Pa・s)。
【0060】(3−3)圧縮強度 直径5cm、高さ10cmの円筒上供試体を作成し、2
8日後の強度をJISA 1108法にて測定した。
【0061】目標の要求性能を以下に示す。 ・硬化材の流動性:18秒以下 ・硬化材の流動保持性:1時間以上 ・(硬化材+粘土)の粘度:5000mPa・s以下 ・圧縮強度:3N/mm2以上
【0062】
【表4】
【0063】(注) *1:セメントに対する固形分重量% *2:β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナト
リウム塩(NS) *3:サッカロース(S) *4:グルコン酸ナトリウム(G)。
【0064】<実施例2:無収縮グラウト> (1)共重合体混合物(イ) 表1に示す共重合体混合物(イ)を表5に示すように用
いて以下の評価を行った。ただし、共重合体混合物
(イ)は、何れも中和度70%のナトリウム塩とし、以
下の方法で薄膜乾燥機で粉末化した粉末分散剤として用
いた。すなわち、ドラムドライヤー(玉川マシーナリー
社製)に共重合体混合物(イ)の水溶液を10kg/h
rで供給し、ドラム表面(温度130℃)に薄膜を形成
させ、これをスクレーパーで掻き取った後、冷却し、粉
末を作製した。ただし、これらの粉末分散剤は、消泡剤
(フォームレックス797、日華化学社製)を0.3重
量%含有している。
【0065】(2)無収縮グラウトの調製 早強ポルトランドセメント(太平洋セメント社製)12
0重量部、珪砂(竹折砿業所社製)100重量部、増粘
剤(メトローズ、信越化学工業(株)製)0.0025
重量部、遅延剤(クエン酸ナトリウム、試薬特級)0.
02重量部、膨張材(デンカCSA、電気化学工業社
製)5重量部、発泡剤(金属アルミニウム粉)0.00
15重量部及び粉末化した分散剤を混合し、無収縮グラ
ウト材を製造した(ただし、粉末分散剤量は、下記の流
動性測定におけるフロー値が、250mm±10mmと
なるように、粉末分散剤の添加率を調整した)。上記組
成の無収縮グラウト材に対して水36重量部を添加し、
ハンドミキサーで3分間混練することにより、無収縮グ
ラウトスラリーを調製した。これを用い、以下の評価を
行った。結果を表5に示す。
【0066】(3)評価 (3−1)流動性 土木学会規準「PCグラウト試験方法(JCSE−F5
31)」に従って20℃及び30℃(試験室温度)につ
いて測定した。ただし、「JIS R 5201セメント
の物理試験方法」に従って測定されたフロー値が、25
0mm±10mmとなるように、粉末分散剤の添加率を
調整して行った。
【0067】(3−2)ブリーディング率 土木学会規準「PCグラウト試験方法(ポリエチレン袋
方法)(JCSE−F532)」に従って測定した。
【0068】(3−3)膨張率 土木学会規準「PCグラウト試験方法(容器方法)(J
CSE−F533)」に従って測定した。
【0069】(3−4)圧縮強度 「JIS R 5201 セメントの物理試験方法」に従
って、材齢28日で測定した。
【0070】
【表5】
【0071】
【発明の効果】本発明の添加剤を用いることにより、高
流動性と粘土質に対する減粘性の両性能を併せ持ち、基
準強度(28日後の強度=3N/mm2以上)を満足す
るグラウトを得ることが可能となる。このようなグラウ
トは、地盤改良用として用いた場合、注入作業の向上が
可能となることから、高圧注入工法による地盤改良工法
の発展に寄与できる。また、無収縮グラウトでは、膨張
率や圧縮強度や材料分離抵抗性を維持しつつ、流動性を
安定化でき、作業性や充填性の向上等に寄与できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 290/06 C08F 290/06 C08K 5/13 C08K 5/13 C08L 33/00 ZBP C08L 33/00 ZBP (72)発明者 倭 富士桜 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 (72)発明者 代田 協一 和歌山県和歌山市湊1334 花王株式会社研 究所内 Fターム(参考) 4J002 AB052 BF011 BG011 BG021 BG041 EJ016 GL00 4J027 AC03 AC04 BA04 BA06 BA17 BA19 CD01 4J100 AE09P AE18P AJ02Q AL08P AL08R AL29P BA07P BA07R CA04 CA05 JA67

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(a)で表わされる単量体
    の少なくとも1種(A)と下記の一般式(b)で表わさ
    れる単量体の少なくとも1種(B)とを共重合させて得
    られた共重合体混合物(イ)を含有するグラウト用添加
    剤であって、前記単量体(A)と(B)のモル比(A)
    /(B)が反応途中において少なくとも1回変化されて
    いるグラウト用添加剤。 【化1】 (式中、 R1、R2:水素原子又はメチル基 m:0〜2の数 R3:水素原子又は−COO(AO)nX p:0又は1の数 AO:炭素数2〜4のオキシアルキレン基又はオキシス
    チレン基 n:2〜300の数 X:水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基 を表わす。) 【化2】 (式中、 R4〜R6:水素原子、メチル基又は(CH2)m1COOM2
    であり、(CH2)m1COOM2はCOOM1又は他の(CH
    2)m1COOM2と無水物を形成していてもよく、その場
    合、それらの基のM1、M2は存在しない。 M1、M2:水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金
    属、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基又は置換
    アルキルアンモニウム基 m1:0〜2の数 を表わす。)
  2. 【請求項2】 更に、オキシカルボン酸もしくはその
    塩、糖および糖アルコールからなる群から選ばれる1種
    以上の化合物(ロ)を含有する請求項1記載のグラウト
    用添加剤。
  3. 【請求項3】 共重合体混合物(イ)と化合物(ロ)の
    重量比が、(イ)/(ロ)=100/0.01〜200
    (固形分重量比)である請求項2記載のグラウト用添加
    剤。
  4. 【請求項4】 オキシカルボン酸がグルコン酸、グルコ
    ヘプトン酸、アラボン酸、リンゴ酸、クエン酸またはこ
    れらの塩である請求項2又は3記載のグラウト用添加
    剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4の何れか1項記載のグラウ
    ト用添加剤を含有する地盤改良用グラウト。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4の何れか1項記載のグラウ
    ト用添加剤を含有する無収縮グラウト。
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