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JP2003098555A - 電界によりアドレス指定可能な書換え可能媒体 - Google Patents

電界によりアドレス指定可能な書換え可能媒体

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JP2003098555A
JP2003098555A JP2002223774A JP2002223774A JP2003098555A JP 2003098555 A JP2003098555 A JP 2003098555A JP 2002223774 A JP2002223774 A JP 2002223774A JP 2002223774 A JP2002223774 A JP 2002223774A JP 2003098555 A JP2003098555 A JP 2003098555A
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molecule
state
electric field
colorant
molecular
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JP2002223774A
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ケント・ディー・ビンセント
Xiao-An Zhang
シャオ−アン・ツァン
R Stanley Williams
アール・スタンレイ・ウィリアムズ
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Hewlett Packard Co
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Publication date
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    • C09K9/00Tenebrescent materials, i.e. materials for which the range of wavelengths for energy absorption is changed as a result of excitation by some form of energy
    • C09K9/02Organic tenebrescent materials
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    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
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    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
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    • G02F1/061Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on electro-optical organic material
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    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
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    • G02F1/15Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on an electrochromic effect
    • G02F1/163Operation of electrochromic cells, e.g. electrodeposition cells; Circuit arrangements therefor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 エレクトロクロミック分子着色剤と、消去可
能に書込み可能な媒体としての複数の用途の提供。 【解決手段】 多数のタイプの基体、例えば紙202
は、エレクトロクロミック着色剤のコーティングを受容
するよう適合可能である。フリンジ電界又は通過電界を
用いて、第1の色の明確な状態701と第2の対照をな
す状態又は透明状態703の間で、標的とされる画素分
子を変化させ、ハードコピードキュメント印刷物と少な
くとも同等の解像度と視認性とを有する情報コンテンツ
を提供する。本発明の範囲には、液体コーティング及び
基体上へのコーティングの組み合わせの双方が含まれ
る。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は一般には情報を頒布
するための方法及び装置に関し、より特定的には情報コ
ンテンツを電子的に表示することに関し、さらに詳細に
は、再利用可能で、コントラストが高く、非常に高い解
像度を有する書換え可能な印刷媒体、及びそれを製造す
るための方法に関する。 【0002】 【従来の技術】ハードコピー情報、より最近では電子デ
ィスプレイの情報は、多くの形態で、多くの手段によっ
て伝達される。消去可能で書換え可能な印刷媒体による
伝達手段は、単純な紙と鉛筆、チョークと黒板といった
ものから、ドライマーカペンとホワイトボードにまで及
んでいる。より洗練されたハードコピープロセスは、印
刷のために機械化されたビジネス用及び商業用の印刷プ
ロセスを用いることを許容するが、それにはレーザプリ
ンタ及びインクジェットプリンタ、オフセット印刷、シ
ルクスクリーン等が含まれる。しかしこれらのプロセス
は通常、永続的印刷物(「消去可能な印刷物」又は「消
去可能に書込み可能な」フォーマット及び方法と対比さ
れる)の分野に限定される。印刷物の大部分は、本、雑
誌、新聞及びセルロース繊維媒体(一般に「紙」として
知られる)上に永続的なトインク(「トナー」又はより
一般的には「着色剤」)を用いた他の種々の形態でもっ
て商業的に生産されており、また入手可能である。これ
らの形態に含まれる情報コンテンツ、一般には文字数字
及び図形画像は、眼に不快感を生じさせることなく長時
間楽に読むことができるように、十分に高い解像度とコ
ントラストとを有する。電子装置と比較すると、ハード
コピー媒体は高い可搬性を保持しながら全く電力を消費
しないという利点を有し、快適性を維持するために読む
位置と姿勢を定期的に変えながら、好きな場所で快適に
読むことができる。しかしながら、こうした印刷媒体
は、印刷、装丁、保管及び頒布に比較的高いコストがか
かる。ハードコピーのコストは、印刷手段とは別に、標
準的には一回読むことにより償却され、その後に本又は
他のドキュメントは物理的に保管されるか、破棄され
る。後者のコスト要因は、コンテンツの生成と読者への
入手性の間に、定義可能な時間的支出も必要とする。こ
れらの媒体のコンテンツは同時性ではない。例えば今日
の「新」聞には実際には、「昨日起こったこと」が満載
されている。 【0003】多くの印刷物は手で、例えばペン又は鉛筆
を用いて紙の上に作成される。多くの場合、そのような
印刷物は、電話番号、メモ、買い物リスト及び予定のよ
うな、一時的な情報記憶のために用いられる。そのよう
な印刷物のための印刷媒体は一般に、メモ用紙、ポスト
イット(登録商標)、カレンダー、用紙剥ぎ取り式の掲
示板等からなる。それぞれの場合に、媒体は通常、所期
の目的を果たすために用いられ、その後は破棄されるか
無視されて、ゴミや再利用コスト、散らかりなどにな
る。 【0004】チョークと黒板、ドライマーカペンとホワ
イトボードといった印刷物は、媒体の無駄及び散乱の問
題を解消する。そのような印刷画像は、永続的な付着な
しに、媒体表面に塗布される粉末又はインクによって生
成され、画像を視認し、消去し、その後再度画像を生成
するのは容易である。しかしながら、そのような印刷物
は、買い物リストのように媒体を持ち運ぶ用途、画像が
装丁される用途、又は媒体表面が接触によって擦られる
場合がある他の用途には適用することができない。さら
に別の欠点は、媒体表面からチョークまたはインクを除
去するのに起因して生ずる厄介な残りかすである。 【0005】遍在的な(ユビキタス)レーザプリンタ及
びインクジェットプリンタのような業務用のプリンタ
は、インターネットとの関連で、これらの問題のいくつ
かを解消し、ハードコピー印刷物入手可能性を伴いつ
つ、同時性のある情報頒布をもたらすが、商業的な印刷
物よりもページ当たりのコストが高く、また通常は低品
質であったりフォーマットが異なっていたりする。本明
細書では、用語「インターネット」は、業界標準プロト
コル(例えばTCP/IP、HTTP、UDP等)によ
って互いにリンクされ、全体としてグローバルな分散ネ
ットワークを形成する、分散され相互接続されたネット
ワークの集合体(ARPANET、DARPANET、
ワールドワイドウェブ等)についての一般的な用語とし
て用いられる(私設及び専有のイントラネットも知られ
ており、本発明の用途に容易に一致させることができ
る)。 【0006】一方コンピュータは、読み手に対して、著
しく安いコストで、インターネットを介してコンテンツ
をほぼ瞬時に頒布できる。同様に、パームトップコンピ
ュータ、電子ブック、ネット接続電話及び「個人情報端
末」(PDA)のような携帯型の装置の出現によって、
印刷物を種々のサイズ及びタイプの電子ディスプレイ上
に生成することができる。しかしながらコンピュータデ
ィスプレイは、ハードコピー媒体よりも著しく低い解像
度でコンテンツを表示し、極めて快適性の劣る読み取り
性しか提供しない。陰極線管(「CRT」)ディスプレ
イは、より高い解像能力を有するが、もしあるとしても
可搬性は低く、概ね静止した姿勢で、概ね固定された焦
点距離で読む必要があり、結果として比較的早く眼精疲
労になり、姿勢も不快になる。一般にポータブルコンピ
ュータで用いられる液晶ディスプレイ(「LCD」)
は、幾分可搬性を高めることが可能であるが、その代わ
りにディスプレイコントラストが劣り、軸外視認性が劣
り、コストが高い。部分的には、ポータブルディスプレ
イの解像度の低さは、高い分解能でマトリクスをアドレ
ス指定することが難しいことに起因する。 【0007】図1AA(従来技術)は、市販のフラット
パネルLCD1のようなフラットパネル電子ディスプレ
イの基本的な動作を例示する(破線はこの図において、
図面を複雑にしないように装置の個別の部品が連続して
いることを示すために用いられている)。基本的には、
LCD1は、この図では小さすぎて見えないが、通常は
薄膜トランジスタ(「TFT」)のアレイによって形成
され(例えば600ドット/インチ(「dpi」))、
ディスプレイの解像度を規定する複数の画像素子(「画
素」)を含んでいる。複数のゲート線2及びデータ線3
が、パネル1のアクティブ領域「B」のための画素制御
グリッドを形成する。ゲート線2及びデータ線3は、既
知の態様で集積回路ドライバに接続するように、アクテ
ィブ領域Bの外側にリード線5として延在する。各線に
1つずつの複数のパッドがアクティブ領域Bの周縁部の
領域「C」に形成され、個々のパッド領域4はリード線
5によってゲート線2及びデータ線3に接続される。カ
ラーLCDは、カラーフィルタを通して、個別に切り替
えられる画素液晶を背面から照明することにより製造さ
れる。画面の解像度は、相互接続される配線、即ちゲー
ト線及びデータ線と、データを送出するマイクロプロセ
ッサ又はメモリの間の配線に関連するテクノロジと、各
画素のためのドライバサイズによって制限されるという
ことに留意するのが重要である。さらに、こうした装置
では、各画素をその現在の状態に保持し、液晶画面を背
面から連続的に照明するために電力を必要とする。 【0008】商用のハードコピーと比較して、コンピュ
ータディスプレイの解像度が少なくとも1桁低いことに
より、読者が一度にページ全体に相当するドキュメント
を視認することは妨げられる。さらに、画面サイズの制
約のため、非常に大きなビデオモニタを用いたり、ペー
ジを画面に合うように縮小したりしない場合には、読者
はコンテンツ全体を読むために、マニュアル制御を用い
てドキュメントページの下方へと、表示された画像をス
クロールしなければならない。さらに、グラフィック画
像は多くの場合、著しくズームアウトしてサイズを縮小
しなければ、1つの画面に適合させることはできず、表
示することができる細部が制限される。さらにまた、対
象とするドキュメントページを取得するためには、コン
ピューティング装置を起動し、特定のアプリケーション
(ノートパッド、カレンダー等)を立ち上げ、少なくと
も1つのユーザコマンドを入力するという必要性が存在
する。大抵の場合、PDAを用いてメモを取るよりは、
紙片に走り書きされた簡単なメモのほうが、はるかに便
利である。 【0009】電子ディスプレイに関する上記の欠点に加
えて、特に画面がアクティブトランジスタタイプの場合
には、こうしたディスプレイは比較的消費電力が大き
い。また、こうしたディスプレイは、屋外、又は他の明
るい周囲環境条件において、比較的コントラスト(視認
性)が低下する。CRT、プラズマ、発光ダイオード
(「LED」)及びバックライト型LCDのような電子
放出ディスプレイは、自己照明画像素子(「画素」)を
有する。電子放出ディスプレイは、光を生成する必要が
あるため、消費電力が非常に大きい。しかしそのような
自己照明は依然として比較的輝度が低く、従って、眼が
周囲の輝度に自動的に順応することに起因して、明るい
周囲環境の視認条件では暗く見える。非バックライト型
LCDは、概ね全ての周囲照明下でコントラストが低下
する。各LCD画素から反射される周囲光は偏光子を通
過しなければならないが、これは周囲の明るさに対して
著しく画素の輝度を低減させる。これがLCDを暗く見
えるようにし、コントラストを低下させる。それゆえ、
コンピュータ及びテレビにおいて用いられる従来技術の
電子ディスプレイは、職場及び家庭における制御された
周囲照明下での実用に限定されてきた。ウェブ電話、パ
ームトップコンピュータ、及びテレビのようなモバイル
コンピュータ装置の出現と共に、ユーザが普通に通信を
行い、業務を行い、楽しむに際しての、広い範囲の周囲
照明条件下で良好な視認性を提供するディスプレイテク
ノロジへの要望が高まっている。モバイル装置は、電池
寿命を長くするために消費電力が低いことを要求する。
それゆえ、従来の電子ディスプレイに対し、あまり電力
を消費しない代替機器への要望が高まっている。 【0010】インターネットから長いドキュメントをダ
ウンロードするとき、読者は通常そのコンテンツを印刷
し、上述したハードコピー媒体の利点を改めて求める。
しかしながらそのような印刷は、一般には一度しか読ま
れず結局は破棄されることになるドキュメントのため
に、プロセスにローカルコストを追加する。紙をリサイ
クルしても、環境に対する複合コストはわずかに削減さ
れるだけである。そうした訳で、情報の頒布に関し、現
在のコンピュータによるソリューションは、本、雑誌や
新聞のような定期刊行物等の頒布の必要性に対してはあ
る程度アンチテーゼをなしている。 【0011】ディスプレイのための、静電気的に分極さ
れる2色性の粒子が、1960年代初頭から知られてい
る。最近になって、電子ペーパのような印刷媒体に対す
る要望が、少なくとも2つのエレクトロクロミック画像
素子(画素)着色剤の開発を促した。(1)マイクロカ
プセル封入型の電気泳動着色剤(例えばイー・インク社
を譲受人とする「ELECTRONIC BOOK WITH MULTIPLE PAGE
DISPLAYS」と題する米国特許第6124851号(ヤ
コブソン)を参照されたい)、及び(2)電界により回
転可能な2色性着色剤球体(例えばXerox(登録商
標)Gyricon(商標))である。これらのエレク
トロクロミック着色剤は各々、概ね半球ずつの2色性で
あり、各マイクロカプセルの一方の半球はディスプレイ
の背景色(例えば白色)をなし、これに対して他方の半
球は印刷又は画像色(例えば黒又は濃青色)をなす。こ
れらの着色剤は、各画素において所望の半球色が観察者
に対面するように、電界によって移動又は回転される。
図1BB及び図1CCは、このタイプの従来技術を概略
的に示す。 【0012】電子インクは最近開発されたものである。
イー・インク社(米国マサチューセッツ州ケンブリッ
ジ、www.eink.com)は、何らかの表面上にコーティング
できる液状の電子インクを提供している。そのコーティ
ングの中には小さなマイクロカプセルが存在する(例え
ば直径が約30μm〜100μm、即ち概ね人間の髪の
毛の太さであり、それゆえ肉眼で明瞭に視認することが
できる)。図1BB(従来技術)に示されているよう
に、各マイクロカプセル6は暗色の染料8内に懸濁され
た白色の粒子7を有する。電界がかけられ、第1の極性
に維持された場合、白色粒子はマイクロカプセルの一端
に移動し、その位置で可視状態になる、これによりその
部分において、表面は白色に見えるようになる。キャリ
ヤ9が設けられている。逆の極性の電界がその粒子をマ
イクロカプセルの他端に引き寄せると、粒子はその場所
で染料によって実質的に隠される。これによりその部分
において、表面は暗色に見えるようになる。 【0013】Xerox Gyricon(ゼロックス
・ジリコン)球体は所定の特許で説明されている。図1
CC(従来技術)は、このタイプの球体の概略図であ
る。米国特許第4126854号(シェリドンの854
号)は、ゼータ電位の異なる着色された半球体を有する
2色球体を記載している。球体はその電位によって、ア
ドレス指定可能な電界の作用の下に、誘電性流体内で回
転できる。米国特許第4143103号(シェリドンの
103号)は、透明ポリマー材料内の2色球体を用いる
ディスプレイシステムを記載している。1997年2月
18日に発行された「SOME USES OF MICROENCAPSULATIO
N FOR ELECTRIC PAPER」と題する米国特許第56040
27号(シェリドンの027号)は、プリンタを記載し
ている。基本的に、各球体10(この場合も直径は約3
0μm)は、典型的には一方が黒色、他方が白色で、そ
れぞれに異なる電気的特性を有する2つの半球体11及
び12を有する2色ボール13を有する。各ボールは球
形シェル14内に封入され、ボールとシェルの間の空間
15は液体で満たされて微小球体が形成され、ボールは
電界に応じて自在に回転する。これらの微小球体は、シ
ートとして形成することができる基体内に混合可能であ
り、或いは表面上に塗布されることもできる。その結
果、印加され保持される電界によって画像を形成可能な
フィルムが形成される。現在、このGyricon球体
を用いる画像素子(「画素」)の解像度は、約100d
piに制限されている。 【0014】このように、公知の従来技術では、個々の
着色剤素子がほぼ半球ずつの2色性を有し、一方の半球
体はディスプレイ背景色(例えば白色)に加工され、他
方、第2の半球体は印刷又は画像色(例えば黒又は濃青
色)に加工される。テキストデータ及び画像データに従
って、これらの微小球を用いる着色剤素子は、各画素に
おいて所望の半球色が視認者に対面するように、電界に
よって移動又は回転される。商業的な実用形態では、こ
れらの着色剤から形成されるディスプレイは、コントラ
スト及び色が比較的劣ることに留意されたい。マイクロ
カプセルを含む層は、厚みが大体少なくとも3又は4マ
イクロカプセル分である。層の表面を通過して入射され
た光は、裏側の半球体から内部反射され、色(例えば黒
及び白)の混合を生ずる。従ってその画像は、例えば薄
い灰色の背景に対して濃い灰色でレンダリングされる。
このように、これらのテクノロジでは、着色剤が2つの
不透明色の間でのみ切り替わり、所与の画素について、
種々の着色剤層から光を通過させることができないの
で、高解像度のカラーディスプレイに対する将来的な拡
張性及びスケーリングは提供されない。さらに、現状の
着色剤テクノロジでは、着色剤マイクロカプセル球体の
サイズが比較的大きいため、ハードコピー印刷物に対し
て視覚的に劣った表示解像度しか得られない。またさら
に、球体は2色性であり、応用形態は厳密なフルカラー
ディスプレイではなく、2色に制限される。さらに、十
分な色濃度を達成するためには、多数の層を用いて球体
をオーバーラップさせる必要があるが、これは画素解像
度を制限する。さらに別の制約は、これらの着色剤テク
ノロジでは、標準的なCRTテクノロジ及びLCDテク
ノロジに比べて、画素切替え(スイッチング)時間が劣
ることである。これらの各テクノロジは、イソパラフィ
ンのような誘電体材料内における着色剤質量を電気泳動
で移動させる。実用的な電界強度下での2色性球体の色
回転速度は、20ミリ秒(ms)以上の範囲にある。こ
の速度では、電極アレイを用いる300dpiの解像度
のプリンタは、毎分1ページ未満の印刷速度に制限され
ることになる。大きな球体着色剤は、その大きさに応じ
て厚くなる(>100μm)キャリヤ−着色剤層を介し
て十分な電界を得るために、高い切替え電圧(例えば8
0〜200V)を必要とする。そのような切替え電圧
は、ハイエンドのマトリクスLCD装置のコストと同程
度に、画素駆動電子装置に高いコストを付加する。従っ
て、マイクロカプセルタイプの着色剤の開発に関与する
者は、これらの問題及び他の関連する問題を解決に取り
組んでおり、本発明により記載されるような、新しい分
子レベル技術には焦点は当てられていない。 【0015】 【発明が解決しようとする課題】マイクロカプセルテク
ノロジには制約がある。Gyriconマイクロカプセ
ルテクノロジは、マイクロカプセル球体の比較的大きな
サイズ、典型的には直径が30μm以上のサイズに起因
して、ハードコピーと比べて解像度が制限される。図1
DD(従来技術)に概略的に示されるように、適切な色
濃度を達成するためには、多数の層を用いて球体を重ね
合わせることが必要とされ、画素解像度は約300〜4
00ドット/インチ(「dpi」)に制限される。これ
に対して、視認条件にもよるが、人間の肉眼は1000
dpi以上まで識別可能である。マイクロカプセルから
形成されるディスプレイは、コントラスト及び色が劣る
傾向があるが、これは、マイクロカプセルの表面層を通
過して入射する光が、下方にあるマイクロカプセルから
反射され、それにより色の混合が生ずるためである。ま
たやはり図1DDに示されるように、各マイクロカプセ
ルからの後方反射に起因して、画像コントラストの低下
が生ずる。媒体表面コーティング16内の第1のマイク
ロカプセル(ここでは、半球ごとに着色された黒色と白
色の球8として示される)層のカプセル間の隙間に入射
し通過する光は、反射され、カプセルの背面、及び下側
のマイクロカプセル層の半球の表面によって吸収され
る。マイクロカプセルの外側全体が一様な色を有してい
た場合(標準的な印刷プロセスにおいて用いられる顔料
及び染料の場合に当てはまる)に生ずるであろうものと
比較すると、画像中の色濃度の低い領域はより暗くな
り、色濃度の高い領域はより明るくなる。従って、2色
性のマイクロカプセルの層を用いる装置では多くの場
合、実際には画像は薄い灰色の背景に対して濃い灰色で
レンダリングされる。 【0016】高いコントラストを達成することに対する
別の制約は、図1BBに示されるタイプのマイクロカプ
セルにおいて、カプセル封入された2つの構成成分が重
なり合い、どちらの着色剤が視認者に対面するかに関係
なく、他方の着色剤も視認可能となることである。白色
粒子7及び暗色染料8は特性が限定されているため、白
色の半球が表示される(視認者に向けて回転される)と
き、白色粒子間の隙間の空間を通して依然として染料が
視認される。同様に、染料の半球体が表示されるとき、
染料固有の透過性によって、下方の白色粒子から視認者
に向けて光が反射され、染料の色が薄められる(例え
ば、濃青色から中間的な青色)。言い換えると、白色の
100%の反射及び100%の吸収はいずれも達成され
ない。図1CCに示されるようなマイクロカプセルのタ
イプでは、半球体はそれぞれ不透明な黒色と不透明な白
色であるが、図1DDに示されるように、光はボール1
3に衝当する際に球体10の間にも入射し、この場合に
もコントラスト及び解像能力が制限される。 【0017】さらに、マイクロカプセルテクノロジは液
体内の質量の電気泳動的移動に基づくので、標準的なC
RT及びLCD画面に比べて、画素の切替え時間が劣
る。色の切替え(スイッチング)は、固体粒子及び液体
を、前向きの半球体から後向きの半球体へと相対的に回
転又は並進移動させることを含む。色の切替え時間が相
対的に遅いことは単に、球体内のマイクロカプセルの質
量及び流体の抗力に由来する。質量及び流体の抗力の組
み合わせは、所与の画素において色の切替えを行うのに
かかる時間を規定する。これはさらに、このテクノロジ
を用いた媒体を用いるプリンタの切替えエネルギー及び
描画(イメージング)速度、即ち「スループット」の両
方を規定する。 【0018】さらにまた、これらの比較的大きなマイク
ロカプセルは、比較的厚い(100μm以上)多数のマ
イクロカプセル層16を介して十分な電界を得るため
に、高い切替え電圧(例えば20〜200V)を必要と
する。そのような切替え電圧は、画素駆動電子装置にさ
らなるコストを付加し、そのコストはLCD画面のコス
トに匹敵してしまう。 【0019】さらに、これらのマイクロカプセルテクノ
ロジは、高解像度のカラーディスプレイへの将来的な拡
張性を提供しない。なぜなら着色剤は2つの不透明色の
間でのみ切り替わり、ある所与の画素について、種々の
下側着色剤層から光を通過させることができないためで
ある。言い換えると、マイクロカプセル着色剤は本来の
染料ではなく、特定の染料吸収帯域の外側で着色剤が透
明になり、層状にされた種々の化学組成によってフルカ
ラー画像のレンダリングが可能になるにすぎない(例え
ばカラーフィルム及び印刷技術において用いられている
ように)。従って、フルカラーに適合させるためには、
マイクロカプセル着色剤を用いた装置はモザイクパター
ンを有するものに限定され、それがさらに解像度、最終
的には印刷品質を制限する。 【0020】さらに、マイクロカプセル自体が難しい製
造プロセスを必要とし、比較的耐久性が悪いという問題
点がある。マイクロカプセルは本質的に薄い壁を有して
おり、破壊されやすく、液体漏れを起こした場合には着
色剤の機能性が破壊される。壁の厚みは典型的には約1
〜2μm(又は直径の約10%)である。マイクロカプ
セルの破壊は、媒体表面に外部からかけられる圧力、媒
体の折りたたみ、及び媒体を形成するために用いられる
コーティングプロセス自体によって生じる恐れがある。
カプセル破壊及びその後のイメージング機能の消失の危
険性を低減しなければ、これは折り畳んだり、或いは接
触についてさえも、ディスプレイ媒体の能力を制限する
ことになる。 【0021】上記の制約の少なくとも幾つかを持たな
い、現時点で利用可能な電子情報表示機構は存在しない
と結論付けることができる。本発明に関してさらに具体
的には、現在の印刷及び表示のための最新テクノロジの
集合の中には、商用のハードコピーの解像度、コントラ
スト及び耐久性を可能にする書換え可能な媒体は存在し
ない。さらに、商用で印刷された紙のフルカラー品質の
体裁及び印刷物の読みやすさを有する書換え可能媒体は
存在しない。従って、新規な改善された印刷用媒体が必
要である。 【0022】さらに、明るい周囲照明時に良好な視認性
を有し、消費電力が小さい電子書換え可能な媒体は存在
しない。 【0023】さらに最新技術では、別の形態の「書換え
可能媒体」として、デジタルデータのための大容量記憶
媒体がある。従来の大容量記憶媒体は、磁気表面コーテ
ィングを有するディスク及びテープを含む。ディスク及
びテープにおいて用いられる表面コーティングは一般
に、薄膜に堆積された、又はポリマー中に懸濁された、
強磁性結晶層を含む。外部から印加される磁界に暴露さ
れた際、強磁性結晶は残留磁界を有するようになり、こ
れは外部磁界が消失した場合でも安定なままである。こ
の表面コーティングには、その表面コーティングに対し
て平行移動される(ディスクの回転又はテープの走行に
より)磁気書込みヘッドによって、データ記憶のために
書込みが行われる。データは表面上に、残留磁界のパタ
ーンの形で格納される。そのデータは、符号化されたコ
ーティング表面に対して平行移動される磁気読取りヘッ
ド(例えば電気コイル)によって復元され、残留磁界パ
ターンは元の電子データ形式を表す、振動する電流の流
れに変換される。磁気的に記録されたデータの面密度及
び磁界強度は、強磁性結晶領域のサイズによって決定さ
れる。別の形態では、デジタルデータは、光反射ディス
クの表面上にレーザ融除又は印像によって形成されるピ
ットの形で、CD−ROM媒体上に格納される。このデ
ータはディスクが回転する際に、その表面から光センサ
へと光を反射することによって、光学的に読み取られ
る。検出される信号は、光がピット及び連続したピット
間の反射性領域に交互に衝突するのに応じて変化する。
ディスク上のデータ記憶密度は、融除されたピットと、
間に介在する反射性領域のサイズの関数である。書込み
はピットを形成する際に材料の物理的な融除を必要とす
るので、一般にデータはCD−ROMから、書き込み速
度よりも著しく速い速度で読み取ることができる。しか
しながら現時点では、書込み可能CD技術は初期段階に
あり、高品質の装置は比較的高価である。 【0024】記憶媒体上により多くのデータを格納する
ことに対するニーズは際限なく増え続けており、これに
伴い、従来の磁気及びCD−ROM媒体を通して利用可
能なものより非常に小さく、高いデータ密度能力を生成
する、書換え可能なデータ記憶素子への要望が高まって
いる。また、より速いデータ速度でデータを書き込むこ
とも必要とされている。 【0025】種々多様な具現化形態で適用可能な、情報
を表示する分野のための新しいテクノロジが必要とされ
ている。分子サイエンスは、消去可能な書込み、ならび
にデータの記憶、復元及び表示のために現時点で利用可
能な従来の方法及び装置が有する欠点の、全てではない
としても、大部分に対する解決策を約束する。しかして
本発明は、分子レベルの解決手法、即ち分子レベルの光
スイッチの形の分子システムを提供する。これはディス
プレイ、電子ブック、書換え可能媒体、電子レンズ、ウ
ィンドウやミラーの電気制御式着色、光ファイバ通信の
ための光クロスバー交換機等を形成するよう、容易にア
センブル可能である。 【0026】分子サイエンステクノロジにまで及ぶ本発
明の特質に起因して、何が「印刷媒体」であり、何が
「書込み表面」であり、また何が「表示画面」(文脈に
最も適合するように簡単に言えば「ディスプレイ」又は
「スクリーン」)であるか、という問題が生じることも
明らかであろう。いくつかの実施形態では、こうした装
置や使用方法が従来のどの定義に該当するかを区別する
ことが、明らかではない場合もある。それゆえ、本発明
を詳細に説明するに際して、そのような特定の従来の用
語を使用しても、それは本発明の範囲に制限を加えるこ
とを意図したものではなく、またそこから、そのような
制限が暗示されるものでもない。そして従来のディスプ
レイに関してさらなる限界があるとすれば、それらもま
た本発明の必要性、目的及び利点を理解するのに役立つ
ものである。 【0027】本発明の目的は、再利用可能で、ハードコ
ピー印刷媒体に匹敵する高いコントラストと非常に高い
解像度を有し、書換え可能な印刷媒体、及びそれを製造
するための方法を提供することである。 【0028】 【課題を解決するための手段】基本的な態様において、
本発明は基体のための着色剤を提供し、その着色剤は分
子システムを含み、その分子システムはエレクトロクロ
ミックな切替え(スイッチング)可能分子を含み、かか
る分子の各々は少なくとも2つの光学的に識別可能な状
態の間で選択的に切替え(スイッチング)可能である。
この分子システムは基体上に分布させることができ、そ
れにより消去可能な書込み可能表面が形成される。別の
態様では、本発明は、キャリヤと、そのキャリヤ内にあ
る、エレクトロクロミックな切替え可能分子を含む組成
物からなる、基体のための書込み可能−消去可能コーテ
ィングを提供する。その分子はそれぞれ、少なくとも2
つの光学的に識別可能な状態の間で選択的に切替え可能
であり、その分子は基体上に分布させることができ、そ
れにより消去可能な書込み可能表面が形成される。本発
明の別の態様は、基体と、その基体に付着される分子着
色剤コーティングの少なくとも1つの層からなる消去可
能な書込み媒体である。このコーティングの分子は少な
くとも2色性であり、局在化された電界の作用によって
着色状態の間で選択的に切替え可能である。本発明のさ
らに別の態様は、電界によりアドレス指定可能な書換え
可能媒体に書込みを行うための方法である。この方法
は、分子着色剤コーティングの少なくとも1つの層を有
する基体を準備することを含み、このコーティングの分
子は少なくとも2色性であり、局在化された電界の作用
によって着色状態の間での切替えを受ける。分子着色剤
コーティングの層は基体全体に分布され、媒体上に画素
を形成する。局在化された各電界を選択的に制御するこ
とにより、画素を電気的にアドレス指定することで、媒
体上にドキュメントコンテンツが形成される。本発明の
別の態様は、基体と、分子着色剤コーティングの少なく
とも1つの層からなるデータ記憶デバイスである。その
コーティングの分子は少なくとも2色性であり、局在化
された電界の作用によって、少なくとも2つの電気光学
的な状態の間で双安定な切替えを受ける。本発明のさら
に別の態様は、書換え可能な媒体を製造する方法であ
り、その方法は、基体を準備し、その基体に書換え可能
な層を形成することを含む。書換え可能な層、即ち書込
み可能で消去可能な層は分子システムによって形成さ
れ、そのシステムはエレクトロクロミックな切替え可能
分子を含み、その分子は各々、少なくとも2つの光学的
に識別可能な状態の間で選択的に切替え可能である。 【0029】本発明の電子媒体の重要な利点及び新規な
特徴は、レンダリングされる画像が、従来の非常に解像
度の高い、紙上のインクと同等以上の良好な品質を有
し、写真印刷と同様に良好にレンダリング可能なことで
ある。 【0030】課題を解決するための手段として上記した
概要は、本発明の全ての態様、目的、利点及び特徴の包
括的なリストであることを意図したものではなく、また
本発明の範囲に関する制限がそこから暗示される訳でも
ない。この概要は37CFRの1.73及びMPEPの
608.01(d)の規定に従って、将来の研究におい
て本特許の理解を容易にするのを補助するために、一般
の人々、特に本発明が関連する特定の技術に関心を持つ
当業者に本発明の特質を知らせることを目的として与え
られたにすぎない。本発明の目的、特徴及び利点は、以
下の説明及び添付の図面を検討すれば明らかになるであ
ろう。図面全体を通して、類似の参照符号は類似の特徴
部分を表している。 【0031】 【発明の実施の形態】37CFRの1.84(u)に従
って、後段の補足的な説明に用いられる図面との混同を
避けるために、本特許出願の図面は二重の大文字の添え
字を用いている。 【0032】本明細書において参照される図面は、具体
的に注釈される場合を除いて、縮尺どおりに描かれてい
ないことを理解されたい。 【0033】以下では、本発明の特定の実施形態への参
照が詳細になされる。それらの実施形態は、現時点で本
発明者らによって熟慮された、本発明を実施するための
ベストモードを示している。必要に応じて、別の実施形
態も簡単に記載される。以降において用いられるサブタ
イトルは、単に便宜上のものである。本発明の範囲を制
限することを意図したものではなく、またそのような制
限を暗示するものでもない。 定義 以下の用語及び概念は、本発明の説明及び後段の補足説
明の両方に当てはまる。 【0034】本明細書で用いられる用語「自己集合性」
は、システムの構成成分の独自性によって、自然に何ら
かの幾何学的パターンを取るシステム(系)を指す。シ
ステムはこの構成を取ることにより、そのエネルギーに
ついて少なくとも局所的な最小値(安定性)を達成す
る。例えば自己集合性の分子は分子間引力により、秩序
正しく安定に、分子集団へと自発的に凝集する。 【0035】用語「一度だけ構成可能」は、酸化又は還
元反応のような不可逆的なプロセスを介して、切替(ス
イッチ)が一度だけその状態を変更可能であることを意
味する。そのような切替は例えば、プログラマブル・リ
ードオンリーメモリ(PROM)の基礎をなしうる。 【0036】用語「再構成可能」は、酸化又は還元反応
のような可逆的なプロセスを介して、切替(スイッチ)
が何度もその状態を変更可能であることを意味する。言
い換えると、この切替は、ランダムアクセスメモリ(R
AM)内のメモリビット又はディスプレイ内の色画素の
ように、何度も開閉できる。 【0037】分子に適用される用語「双安定」は、分子
が、エネルギー(又は活性化)障壁によって隔てられた
2つの比較的低いエネルギー状態(局所的最小値)を有
することを意味する。その分子は、ある状態から他の状
態に不可逆的に切り替えられ(一度だけ構成可能)、又
はある状態から他の状態に可逆的に切り替えられる(再
構成可能)。用語「多安定」は、3つ以上のそのような
低エネルギー状態、即ち局所的最小値を有する分子を指
す。 【0038】本発明による着色剤分子の用語「二モード
性」は、高速ではあるが非持久性の切替えのための、活
性化障壁がないか、又は低い場合を含むことを意味す
る。この後者の状況では双安定性は必要とされず、分子
は電界によって1つの状態に切り替えられ、電界が除去
されると元の状態に戻る。そのような分子を「二モード
性」と呼ぶ。実際には、これらの形態の二モード性着色
剤分子は「自己消去型」である。対照的に、双安定性着
色剤分子では、着色剤分子は電界を除去されても状態を
保持したままになり(持久性スイッチ)、その場合の活
性化障壁の存在は、分子を切り替えて以前の状態に戻す
ために、逆の電界をかけることを必要とする。また、本
発明の態様を記述するための用語として用いられる「分
子着色剤」は分子レベルで作用するものであり、染料の
ような他の化学的な系統から区別されるべきである。言
い換えると、「分子着色剤」は、後段の補足説明に記載
の着色剤分子及びそれらの均等物が、本発明に従って用
いられることを示す。 【0039】ミクロンスケールの寸法とは、1μm〜数
μmの大きさの範囲の寸法を指す。 【0040】サブミクロンスケールの寸法とは、1μm
〜0.05μmの範囲の寸法を指す。 【0041】ナノメートルスケールの寸法とは、0.1
nm〜50nm(0.05μm)の範囲の寸法を指す。 【0042】ミクロンスケール及びサブミクロンスケー
ルのワイヤとは、0.05〜10μmの寸法を有する幅
又は直径と、数10nm〜1μmの範囲を有することが
できる高さと、数μm以上の長さとを有する棒状又はリ
ボン状の導体又は半導体を指す。 【0043】「HOMO」は、「最高被占軌道」の一般
的な化学的頭字語であり、一方「LUMO」は「最低空
軌道」の一般的な化学的頭字語である。HOMO及びL
UMOは分子内の電子伝導の役割を果たし、HOMO及
びLUMO並びに他のエネルギーが近い分子軌道の間の
エネルギー差は分子の色について役割を果たす。 【0044】本発明の文脈で用いられる「光学的切替
(光学的スイッチ)」は、人間の眼によって検出可能な
範囲内又は範囲外の両方の波長における分子の電磁特性
の変化を含む。これは例えば、遠赤外線(IR)から深
紫外線(UV)までの範囲にわたる。光学的スイッチン
グは、電磁放射線の吸収、反射、屈折、回折及び散漫散
乱のような特性の変化を含む。 【0045】用語「透明性」は、可視スペクトル内にお
いて、着色剤を通過する光が、着色剤がスペクトルを吸
収する領域内を除いて、光学的に妨害も変更もされない
ことを意味するものと定義される。例えば分子着色剤が
可視スペクトル内の光を吸収しない場合には、その着色
剤は無色透明な透過性を有するように見えるであろう。 【0046】本明細書において用語「全周囲照明視認
性」は、眼が反応する任意の周囲照明条件下における視
認性と定義される。 【0047】原則として、本発明の内容に沿って用いら
れる「媒体」は、可搬性であるか固定されるかを問わ
ず、「双安定性」分子が用いられた本発明の分子着色剤
又はその分子着色剤を含むコーティングを含むか又はそ
れと共に積層される、任意の表面を含む。例えば、一枚
の紙の全ての特性を有する可撓性シート、及び機器(冷
蔵庫のドアであろうと、分子着色剤を用いるコンピュー
ティング装置であろうと)の書込み可能な表面の両方が
挙げられる。本発明の文脈で用いられる「ディスプレ
イ」(又は「画面」)は、「二モード性」の分子を用い
る任意の装置を含むが、これは必ずしも双安定性分子で
ある必要はない。媒体タイプのデバイスがどこまでで、
ディスプレイ機構がどこからかに関する境界は不明瞭で
あるので、本発明の範囲に関して、「媒体」又は「ディ
スプレイ」と指定することで任意の特定の実施形態に制
限することは意図しておらず、またそれによって制限が
暗示されるべきでもない。 【0048】詳細な説明及び後段の補足説明を読むと明
らかになるように、本発明によれば、「分子」は単独の
分子素子、例えば光学的スイッチを意味するとも解釈で
き、又は文脈によっては、分子レベル素子の大規模なア
レイ、例えば実際には自己集合化が生じる際に1つの分
子として共有結合される、個別にアドレス指定可能な画
素サイズの光学的スイッチのアレイの場合もある。従っ
て、いくつかの分子システムは超分子を含み、その場合
には、そのシステムを形成する個々の分子素子の選択的
な領域の変化を利用可能であることが理解されねばなら
ない。本明細書において用いられる用語「分子システ
ム」は、例えば規則的なアレイの画素パターンとして体
系的に用いられる単独の分子素子、及び分子レベルで結
合される個々の素子の両方を指す。これらの用語を交換
可能に用いることにより、本発明の範囲に関する制限が
意図されるわけではなく、それが暗示されるべきでもな
い。 概要 図2AAに部分的に拡大して概略的に示されるように、
本発明の一実施形態による電子印刷媒体200は、背面
基体202の上側に付着されるエレクトロクロミックコ
ーティング201を含む。本発明の媒体200は、エレ
クトロクロミック分子着色剤コーティング201層(細
線による図示は、以下で説明するように実際にその層を
透明にできることを示し、またその層が非常に薄く、例
えば約数μmであることを示すために用いられる)を用
いており、コーティング201は双安定性のエレクトロ
クロミック分子203(大きく拡大されたドットによっ
て表される)を含む。この分子は電界を印加すると配座
的な変化を受け、実際上このコーティングの選択的な局
所領域を1つの色相から別の色相に変化させる。本発明
を説明するために、エレクトロクロミック分子自体は、
図2BBにおいて簡単なドット203として示す。しか
しながら実際には、着色剤の1立方マイクロメール当た
りに文字どおり数百万ものそのような分子が存在する
(結合(リンク)されていないシステムの場合)ことを
理解されたい。これは、リンクされた分子システムにお
いて、着色剤の1立方マイクロメートル当たりに数百万
もの分子光スイッチ素子が存在するとも考えられる。 【0049】分子着色剤はその分子スケールにおいて空
間的にアドレス指定可能であるので、着色剤分子は任意
選択的に、基体の分子と混合される場合があることに留
意されたい。基体着色及び製造を一体にしたプロセス
は、印刷媒体の技術分野においてよく知られている。エ
レクトロクロミック着色剤のための2色性分子書換え可
能媒体に適した分子着色剤を開発するためには、化学的
な酸化及び/又は還元を回避し、第1の状態から第2の
状態に適当な速度で切り替わることができ、リアルタイ
ム又はビデオ速度での書込み−消去の応用形態を可能に
するように可逆的であり、種々の光学デバイスで用いる
ために適合されることができる分子システムが必要とさ
れる。 【0050】本発明は、光スイッチのために分子を用い
る可能性を導入する。そこでは分子の状態が変化すると
色が変化する。この特性は、多種多様な書込み−読出し
−消去デバイス、又は色を変化させることができるか、
又は透明から有色に変化させることができる材料によっ
て可能になる任意の他の応用形態に用いることができ
る。本発明は、いくつかの新しいタイプの分子光学特性
スイッチング機構を導入する。即ち(1)分子のバンド
ギャップを変化させる、分子の少なくとも1つの回転可
能な部分(ロータ)の電界(E)によって引き起こされ
る回転、(2)バンドギャップを変化させる化学結合の
変化による、電界によって引き起こされる分子の電荷分
離又は再結合、(3)分子の折りたたみ又は延伸によ
る、電界によって引き起こされるバンドギャップ変化で
ある。こうした素子又はデバイスは一般に、電界素子で
あると考えられ、電気化学素子とは区別されるべきであ
る。 【0051】2001年4月27日に出願された「MOLE
CULAR MECHANICAL DEVICES WITH ABAND GAP CHANGE ACT
IVATED BY AN ELECTRIC FIELD FOR OPTICAL SWITCHING
APPLICATIONS」と題するZhang等による米国特許出願第
09/844862号は、その一部を後段の補足説明で
本明細書に取り入れるものであるが、本発明に従って用
いることができる2色性分子の複数の実施形態を詳細に
記載している。 【0052】後段の補足説明に記載されるようなテクノ
ロジに関して言うと、電子印刷媒体のためのマイクロカ
プセルテクノロジ(前述の従来技術の項を参照)よりも
格段に優れた、エレクトロクロミック分子着色剤の著し
い利点は、標準的な従来のハードコピー品質、印刷コン
トラスト、画像解像度、切替え(スイッチング)速度、
及び色の透明性の実現である。そのようなエレクトロク
ロミック分子着色剤の使用により、色のモード、色濃度
及びコーティング層の組込み可能性において、従来の紙
に染料で印刷する形態に類似した、読取り可能なコンテ
ンツが提供される。図7AAには、図1DDに示される
ような半球マイクロカプセルテクノロジの吸収−反射を
組み合わせた物理的特性との完全な相違が示されてい
る。そこに示すように、高色濃度状態701(例えば黒
色)では、エレクトロクロミック分子着色剤201は全
ての光入射角及び位置において均一に光を吸収し、従来
どおりのインク色密度を提供する。透明状態703(図
7AA、右側)では、本発明の2色性分子203は可視
光を感知可能な程度には吸収せず、媒体基体202はコ
ーティング層201を通して完全に見えるようになる。
従って観察者には、エレクトロクロミック分子着色剤の
画像は、従来の紙上のインク印刷物において見られる画
像と実質的に同じように見える。即ち、もしあるとして
も、特定の高濃度色のグラデーションは肉眼では見るこ
とができない。本明細書で用いられる用語「エレクトロ
クロミック分子着色剤」は特に、例示した黒の状態以外
の所望の合成色を達成することができる層を形成すべく
混合された、複数の異なる着色剤分子を含むことを意図
している。 【0053】加えてエレクトロクロミック分子着色剤
は、その分子(オングストローム)スケールで空間的に
アドレス指定可能であり、マイクロカプセル着色剤の数
十ミクロンスケールよりも非常に高い画像解像度を可能
にすることに留意されたい。上記のように、分子は双安
定又は二モード性の場合がある。双安定のとき、例えば
印刷媒体の一枚のシートであるように見える実施形態で
は、画素のスイッチングのために種々の印刷による作動
方法が利用可能である。本発明による双安定性分子着色
剤の場合、電極のアドレス指定可能なマトリクスを通し
て保持用の電界をかけておく必要はないが、そのような
マトリスクを用いても構わない(シート全体をフラッシ
ュ書込み−消去し、その後電力を節約するために電界を
オフにする場合のように)。二モード性で、それゆえ自
己消去する実施形態では、保持用の電界を有する電極ア
レイが必要である。画素の印刷用に適合可能な典型的な
分子ワイヤが、Kuekes等による、「MOLECULAR WIRE CRO
SSBAR MEMORY」と題する米国特許第6128214号に
記載されている(この特許は本出願人に譲渡されてお
り、その内容はここでの参照によって本明細書に取り入
れられる)。 【0054】さらに、媒体200の画素領域に行きわた
ったエレクトロクロミック分子着色剤の色切替え時間
は、マイクロカプセル着色剤の場合よりも著しく短く、
非常に高速の描画速度を可能にする。これは主に、着色
剤のエレクトロクロミック分子が実質的に静止してお
り、電子の移動、または分子要素のねじれのいずれか、
又はその両方を通して色を変化させるためである。それ
ぞれの場合について、任意のアドレス指定された画素に
ついて移動する全質量は、マイクロカプセル着色剤に必
要とされるものより何桁も小さい。付加的な粘性抗力成
分が存在しないことにも留意されたい。 【0055】さらに、後に詳細に記載されるような、エ
レクトロクロミック分子着色剤コーティング層(単数又
は複数)を含む電子媒体200は、従来の媒体上の印刷
物と同様の耐久性を有し、マイクロカプセル着色剤でコ
ーティングされた媒体のように、製造又は使用時に外部
から加えられる圧力による着色剤破壊を受けることはな
い。 【0056】従って、本発明の有利な特徴は、適合可能
な書換え可能表面のためのコーティング、又はフィルム
として用いる形態の2色性分子を含む、着色剤材料層を
有することである。本発明の別の有利な特徴は、固定さ
れた表面に対するものをも含めて、書換え可能な媒体を
製造するために用いられる液状の分子着色剤を提供する
ことである。2色性着色剤を用いる電界によりアドレス
指定可能な書換え可能媒体さて図2AA及び図2BBに
ついて考えてみると、本発明は第1の実施形態では、2
色性のエレクトロクロミック分子着色剤を用いる、電界
によりアドレス指定可能な書換え可能媒体200を含
む。着色剤は分子レベルで活性であるので、多数の態様
で形成することができる。自己集合化の実施形態、含浸
を用いて形成される実施形態、又は基体202上に液
体、塗料、インクまたは別の適合した形態の液体ビヒク
ルを用いてなるコーティングの実施形態は、全て本発明
の範囲内にある。分子着色剤は自己集合化システムの場
合があり、又は従来の堆積及び乾燥(又は硬化)技術を
用いて基体に着色剤を塗着するための担体又はビヒクル
を有する場合がある。これら種々のタイプのビヒクルに
ついては以下でより詳細に説明する。 【0057】本発明の媒体200は、基体202の種々
の材料及び形態を考慮する。一例として、プリンタ用紙
及び未コート紙のような応用形態の用途に向けられる際
には、コーティング201は、市販の事務用その他の印
刷可能な媒体と同様の大きさ、厚み及び形状の、プラス
チックその他の可撓性で耐久性がある材料の基体202
に付着される場合がある(Kent D. Vincentによる19
97年5月28日に出願の「PRINT METHOD AND APPARAT
US FOR RE-WRITABLE MEDIUM」と題する米国特許第58
66284号、及びやはりVincent等による米国特許出
願(本出願人整理番号10010539)を参照された
い)。実施される特定の基体202の組成は特定の応用
形態に依存し、特にコーティング201の層を介して印
加される電界を維持又は形成する際に、基体が果たす役
割に完全に依存する。実際、分子コーティングは、少な
くとも双安定性の分子システム形態では、書込み又は画
像を形成することができるどのような表面についても用
いることができる。 分子システムによる消去可能に書込み可能な表面 本発明に関連する好ましい実施形態では、媒体200の
コーティング層201は、電界に反応して高い色濃度状
態(以下単に「着色状態」という)と透明状態、即ち2
つの極めて対照的な(コントラストをなす)着色状態、
例えば黒色と黒色以外のカラー色(例えば黄色)を有す
るエレクトロクロミック分子203(図2AA〜図2B
B)を、自己集合性分子、又は別の化学的成分である
「ビヒクル」との組み合わせにおいて含有する。ビヒク
ルは、結合剤、溶媒、流動添加剤、又はその時々の実施
に適した他の一般的なコーティング添加剤を含んで構わ
ない。 【0058】好ましくは、コーティング201の着色剤
は、第1の電界が印加されるときに着色状態(例えば黒
色)になり、第2の電界が印加されるときに透明状態に
なる。コーティング201、より具体的には媒体200
のアドレス指定可能な画素領域は、好ましい実施形態で
は双安定性である。言い換えると、一旦セット又は書き
込まれると、電界の作用を受けた「有色(着色)画素」
分子は、「印刷されたコンテンツ」を形成し、第2の電
界を印加して、電界の作用を受けた画素の分子を透明状
態に戻すことによって画像が意図的に消去されるまで、
現在の印刷された状態を保持する。この場合、所与の何
れの画素内にも、そのように切り替えられる分子は無数
に存在しうることが理解されよう。印刷されたコンテン
ツを保持するために保持用の電界は必要とされない。 【0059】代替的には、着色剤は単安定性であっても
よく、局在化された電界が印加された場合には局在化さ
れた第1の色状態(例えば透明)を獲得し、その後に電
界が存在しなくなると第2の色状態(例えば黒色)へと
構成的に緩和され、かくして2色性及び自己消去性を有
する。 【0060】構成的には非常に異なるが、本発明のコー
ティング組成は、従来のコーティング配合技術に類似し
ている。着色剤の成分は、レオロジー及び印刷/コーテ
ィングのプロセス及び基体材料における接着の必要性に
依存する。幾つかの実施形態では、着色剤の層は自己集
合性である。典型的には、コーティング201の層は、
基体202上にコーティング201の層を形成するため
に堆積される薄膜の固体含有量の1%〜30%を構成す
る。この量は通常、所望の画像色濃度によって決定され
る。基体202上に乾燥又は硬化されたコーティング2
01の層を形成するために、コーティング201はポリ
マー結合剤を含む場合があり、基体内にはエレクトロク
ロミック分子着色剤が懸濁される。代替的に、ある特定
の既知の蒸着堆積方法又は他の薄膜堆積方法では、固形
分含量として最大で100%の量の着色剤を含む場合が
ある。その方法においては、着色剤及び関連するビヒク
ルが堆積される。堆積−蒸発方法の場合には、関連する
ビヒクルは存在しないであろう。場合によっては、着色
剤は堆積されたコーティング201の層内で予め配向さ
れ、印刷コンテンツを書き込み、消去するために用いら
れる電界との最適な整列状態(アライメント)が得られ
るようにされる。そのような配向は、堆積されたコーテ
ィング201の層を、媒体200を介して同時に印加さ
れる電界の作用の下で固化することにより達成されう
る。1つの特定の実施形態では、コーティング201
は、エレクトロクロミック分子着色剤と、紫外線(「U
V」)硬化可能な液体プレポリマー(例えば(メタ)ア
クリレート又はビニルモノマー/オリゴマー)を含む。
この場合にポリマーは、紫外線放射を受ける際に、媒体
基体202上にその場で形成される。そのようなプレポ
リマーはコーティングの分野においてよく知られてい
る。 【0061】第2の特定の実施形態では、コーティング
の固化は、エポキシ、ウレタン及び熱的に活性化される
フリーラジカル重合に共通する、熱的に活性化されるビ
ヒクルの化学反応を通して行われる。 【0062】第3の特定の実施形態では、コーティング
の固化は、ビヒクルを部分的又は全体に蒸発させること
により行われる。 【0063】また着色剤は、自己集合性格子構造を可能
にする着色剤/コーティング設計を通して自己配列され
る場合もあり、その場合、各着色剤モノマーは隣接する
着色剤モノマーと整列状態になる。そのような設計及び
格子構造は、例えばデンドリマーや結晶に共通してい
る。自己集合化のためのプロセスは、よく知られている
ラングミュア薄膜堆積技術及び気相堆積技術のような、
逐次的な単層堆積方法を含みうる。 基体 本発明における媒体の任意の特定の実施形態の構成は、
図3AA、図4AA及び図5AAに概略的に示され、以
下にさらに詳細に記載されるような書込み手段に依存す
る。前述した幾つかの同時係属中の米国特許出願におい
て、本出願人は、書き込み機器、及び分子着色剤を用い
て書込みを行うための装置の詳細な説明を行っている。
媒体の表面に垂直な電界を用いる実施形態の場合(例え
ば、図4AA及び図5AAを参照)、基体202は、着
色剤コーティング201の層の誘電率及び導電率と相補
的な誘電率及び導電率を有する材料から製造される。全
体的に見れば、基体は可撓性であるか、半可撓性である
か、又は剛性である。基体はまた、薄膜(フィルム)、
箔(フォイル)、シート、布帛、又はより頑丈な予め成
形された3次元物体のような構成を有することができ
る。基体は、特定の実施形態の必要性に応じて、導電
性、半導電性又は絶縁性であってよい。同様に、基体は
特定の実施形態の必要性に応じて、光学的に透明、半透
明または不透明、又は有色または無色の場合がある。図
3AAに示されるような片面電極の実施形態の場合に適
した基体材料は、例えば、紙、プラスチック、金属、ガ
ラス、ゴム、セラミック、木、合成及び有機繊維、なら
びにこれらの組み合わせからなる場合がある。適切な可
撓性シート材料は、例えば、樹脂含浸シート(例えばA
ppleton Papers Master Fle
x(商標))、合成繊維シート(例えばDuPont
(商標)Tyvex(商標))、プラスチックフィルム
(例えばDuPont Mylar(商標)、Gene
ral Electric(商標)Lexan(商標)
等)、エラストマーフィルム(例えばネオプレンゴム、
ポリウレタン等)、織布(例えばコットン、レーヨン、
アクリル、ガラス、金属、セラミックファイバ等)及び
金属フォイルなどであり、繰返しイメージングするだけ
の耐久性を有することが好ましい。図4AA及び図5A
Aに示されるような両面電極の応用形態に適した基体材
料も、同様の材料から形成されうるが、その場合に好ま
しくは、基体は導電性又は半導電性であり、分子着色剤
層201とほぼ接触する導電層を有するか、又は基体を
介しての電圧降下を最小限に抑えるようバルク特性とし
て高い誘電率を有する。導電性基体は、金属、強い共役
状態の導電性ポリマー、イオン性ポリマー、塩又は炭素
充填プラスチック及びエラストマー等を含む。適当な半
導電性基体は、従来のドープされたシリコン等から形成
されうる。導電層を有する基体は、金属被覆プリント回
路基板、インジウムスズ酸化物コーティングガラス、セ
ラミック等を含む。ガラス、セラミック、金属又は他の
基体材料上に蒸着堆積又は成長させた半導体薄膜が用い
られる場合もある。これらの基体はそれぞれ市販されて
いる。高誘電率の材料は、チタニアのような金属酸化物
セラミックスからなる場合がある。好適な基体は、焼結
セラミックス、セラミック織布、又はセラミック充填プ
ラスチック、エラストマー及び紙(セラミック−樹脂含
浸を用いる)から形成される場合がある。周囲光視認と
バックライト視認を任意選択的に同じ基体で利用可能に
する応用形態においては、半透明材料を用いることがで
きる。一般に半透明基体は、周囲光視認条件下で比較的
不透明な白色に見え、バックライト視認条件下で透明な
白色に見えることが望ましい。適当な半透明基体は、結
晶性及び半結晶性プラスチック、ファイバシート及びフ
ィルム(例えばDuPont(商標)Tyvex(商
標))、つや消し表面のプラスチックフィルム(例えば
DuPont(商標)のマット仕上げMylar(商
標)、General Electric(商標)のマ
ット仕上げLexan(商標))、市販のつや消し表面
ガラス等を含む。 装置及び方法 ここで図3AAを参照すると、単純なシート状形態から
なる書換え可能媒体又は大容量データ記憶媒体の実施形
態の場合(従来の技術の項を参照)、又は保持用の電界
を用いない他の双安定分子着色剤コーティングが塗布さ
れた表面の場合、例えば電子ペン先端又は電極対301
及び303、又は301、305を用いて、単一のコー
ティング側から電気的な書込み電界を生成し、コーティ
ング201の層を横断して電界を加えることが望まし
い。そのような場合、コーティング層内で電界がシャン
ト(分路)を形成するのを防止するため、適当に低い導
電率及び誘電率を有する着色剤コーティング201が望
ましい。このようなフリンジ電界(破線矢印307によ
って表される)タイプの書込み手段を用いる場合、基体
202の電気的特性はあまり重要でない。 【0064】媒体の両面の電極403、405を用い
て、図4AAに示されるように、媒体200の厚みを通
して垂直に書込み電界(破線矢印401)を形成するこ
とが望ましい応用形態の場合、隣接する電極が全ての画
素に共通であるならば、基体202は高誘電率又は高導
電率を有することが好ましい。これらの特性は、基体2
02を介しての電圧降下(損失)を最小限に抑え、媒体
の切替え電圧要件を最小にする。例えば利用可能な基体
202は、チタニア充填プラスチック、ある種の高誘電
率の樹脂を含浸した紙、及び金属からなる群によって代
表される。 【0065】ある種の実施形態、例えば大きなイーゼル
ボードの場合(コンピュータ、PDA等において用いら
れる、分子着色剤を基礎とする電子ディスプレイ及び表
示画面は、本出願人に譲渡されたVincent等による他の
同時係属特許出願に記載されている)、コーティングさ
れる基体表面に電極又は電極アレイを有する基体をコー
ティングすることが望ましい。代表的な基体は、金属被
覆繊維板、プリント回路基板、金属化(メタライズ)ガ
ラス、表面をエッチングされた金属化(メタライズ)ガ
ラス、グラファイト含浸ゴム及びプラスチック、シート
メタル等を含む。 【0066】ここで図5AAを参照すると、よりコスト
の高い実施形態では、媒体200’は、好ましい背景色
層503でコーティングされた反射性基体501を有す
る基体202を含んでいてもよい。その場合に背景色は
固定されたままであり、印加される書込み電界(破線矢
印505)とは無関係である。この表面501は通常、
分子着色剤コーティング201の層が透明状態に切り替
えられるときに、媒体200’の背景色を形成する。そ
のような表面コーティングは一般に、ポリマー結合剤中
に含まれる従来の顔料又は着色剤を含む。基体202の
場合のように、表面501のコーティング503は、媒
体200’に印加される電界505のシャントのない一
体性を保持し、媒体を横断して生じる付加的な電圧降下
を最小限に抑えるように選ばれた組成の、結合剤及び着
色剤を含む。代替的には、従来の顔料又は着色剤を、基
体202自体の内部に含むことができる。そのような表
面コーティング及び基体中に含有された着色剤の製造プ
ロセスは、媒体の分野においてよく知られている。 【0067】本発明の媒体200’は、さらに保護表面
507の層を含むことができる。一般に、保護表面層5
07は視覚的に透明であり、摩耗、光酸化による色落
ち、化学分解、又は媒体200’の性質を変更する可能
性のある他の環境的に作用する要因から着色剤コーティ
ング201を保護する。保護表面層507の製造は、ポ
リマーコーティング、透明材料堆積又は積層のような、
公知の仕方で行うことができる。例えば、ポリメチルメ
タクリレートやポリウレタンタイプのポリマーコーティ
ングは、紫外線吸収添加剤を含むことが知られている。
薄膜、蒸着ガラス及びポリマー積層薄膜を用いることも
できる。層を適用するための方法は、当分野においてよ
く知られている。基体202の場合と同様に、保護表面
層507は、媒体に印加される電界の一体性を保持し、
かつ媒体を介しての付加的な電圧降下を最小限に抑える
ように構成されることが好ましい。 【0068】本発明の上記の媒体200、200’のう
ちの何れの媒体の着色剤コーティング201も、同じコ
ーティング面に共通の、交互になった着色剤分子画素領
域のモザイクパターンからなることができる。そのよう
に互い違いにされる色は、例えばシアン、マゼンタ及び
イエロー画素の繰返しパターンからなる場合がある。カ
ラーディスプレイのためのモザイクパターンは、ディス
プレイの分野においてよく知られており、本発明により
カラー画像を生成するために有用である。達成可能な解
像度は、ある色の連続した印刷コンテンツの領域が裸眼
ではほぼ連続して見える程度に、十分に精細である。各
カラー画素をモザイク状に正確に堆積するために非常に
適している、数多くの印刷プロセスがある。そのような
プロセスには、オフセットリソグラフィ、グラビア印
刷、シルクスクリーン、インクジェット、電子写真、及
びフォトマスク堆積が含まれる。インクジェットは、非
接触の堆積プロセスにおいて細かく制御可能なドット形
状及び配置を行うという観点から、特に魅力的なモザイ
ク堆積手段を提供する。大部分の応用形態の場合に、モ
ザイク状の画素のパターンは、各画素を駆動するように
構成される電極のパターンに一致しなければならない。
またモザイクパターンは、背景としてモザイク色パター
ンを印刷することにより、又は保護層の一部として、ま
たはそれに隣接して従来のモザイクフィルタを用いて形
成することもできる。本実施形態は、黒色状態の分子及
び透明状態の分子(例えば図7を参照)を用いることを
示しており、これらは1つの層として、予め印刷された
カラーのモザイクの背景(例えばCYMインクジェット
装置を用いて従来どおりに印刷される)上に用いること
ができる。黒色切替え状態ではカラーは何も見えず、透
明切替え状態ではカラーが透過的に見える。同様に、バ
ックライト又は投影ディスプレイの用途の場合に、従来
のカラーフィルタ(例えばカラーLCD画面において用
いられるもの)を用いて実施することもできる。背面の
透明な着色剤分子は、液晶シャッタに類似の光バルブと
して機能する。これらの各手法の利点は、従来のモザイ
ク着色剤(インク、フィルタ)とともに単一の分子着色
剤を用いることである。カラーモザイクフィルタは、任
意選択的に、元来は透明な基体(例えばガラス)上に背
景層として印刷してもよい。これらの手法によって、固
有の色を有する分子を切り替える(例えば、黄色/透明
状態等)ことなく、フルカラーが可能になる。 【0069】着色剤分子は、透明状態を有する実施形態
でもって実施可能であるため、着色剤層を積層して(例
えば、分子は個々の層内で透明色と原色の間で切り替え
る)、非常に解像度の高い、フルカラーのレンダリング
を、多色層の画素の重ね合わせ(例えば、減法混色の原
色であるシアン、マゼンタ及びイエローのオーバーレ
イ)を通して達成できるということが重要である。本発
明においてのみ、そのような実施形態は完全に書換え可
能な形式で行われる。従来の技術の項で記載したよう
に、これはマイクロカプセル技術に固有の制約のうちの
1つを解決する。 【0070】本発明の媒体200、200’などの、コ
ーティング、層及び基体といった各々の構成要素の厚み
及び誘電率は、両側にある電極の間隔、電界の形状、及
び所与の媒体画素を切り替えるために用いられる電圧に
対処するように選択されることが好ましい。長さ寸法当
たりの画素数として測定されるような、画素の解像度
(例えば、カラーの場合に1200画素/インチ(「p
pi」)、グレースケールの場合に4800ppi)
は、電極の間隔に反比例する。図5AAに示されるよう
な実施形態の場合の画素切替え電圧は、両端の電極間に
介在されている各層にわたる電圧降下の和に等しい。こ
れは、図6AAの概略的な電気回路図によって表され
る。各層は、電圧降下を伴う直列のキャパシタンスを導
入しており、電圧降下「V」は層の厚み(「d」)
に比例し、層の誘電率(「k」)に反比例する。ここ
で図6AA中、「q」は電極に蓄積される電荷(クーロ
ン)であり、「ε」は誘電率であり、「A」は電界が印
加されるコーティング層の面積である。基体202は一
般に著しい電圧降下を示し、また電界中に含まれた場合
には、電界を拡張させる原因となる。従って好ましく
は、基体202は導電性材料からなり、基体が書込み電
界内に存在する必要がある図4AA及び図5AAのよう
な応用形態において、有効な共通接地面電極を形成す
る。そのような場合には、金属、ならびに導電性及びイ
オン性ポリマーが良好な材料の選択肢である。代替的に
は、基体202は、図4AAによって概略的に表される
実施形態において電圧損失を埋め合わせるために、高誘
電性の材料から構成されうる。この目的で、チタニア又
は同様の誘電性充填物が含浸されたポリマー、繊維系の
紙及びプラスチックを用いることができる。 例示的な有用性 消去可能に書込み可能な媒体 本発明によるエレクトロクロミック分子着色剤の一部
は、従来の着色剤が一般的に用いられる概ね全てのタイ
プのインク、塗料、コーティング等に含有させることが
できるエレクトロクロミック分子着色剤として記述され
る。さらにこれは、従来の顔料を用いる場合の殆どの標
準的な任意のプロセスを用いて、基体に対して適用でき
る。この場合にも本発明により得られる利点は、マイク
ロカプセル着色剤とは著しい対照をなす。マイクロカプ
セルの場合には、その大きさ及び脆弱な特性によって、
安定な液体への分散、及び大部分の標準的な適用プロセ
スに共通な物理的な力の作用の適用が妨げられる 本発明のエレクトロクロミック分子着色剤を含む溶液
は、紙又はプラスチックフィルムのような材料の大きな
表面又はウェブ上に、例えば、噴霧、浸漬、ローラ、注
型又はナイフを用いてコーティングして、その表面又は
ウェブに書換え可能な領域を形成することができる。さ
らに、本発明の分子着色剤の標準的な塗布プロセスへの
適合性によって、概ね全ての表面、例えば冷蔵庫のド
ア、ホワイトボード、机上、腕時計表面、コンピュータ
ディスプレイ、看板又はメモを取ることが望まれる場合
がある任意の表面などに、分子着色剤を有する、電界に
よって書換え可能なエレクトロクロミック分子着色剤コ
ーティングを塗布することができる。 【0071】双安定性の2色性分子着色剤を用いると、
次いでそのような表面に、コーティング内に選択的に局
在化された電界を生成することができる装置を用いて、
書込み及び消去を行うことができる。本発明のエレクト
ロクロミック分子着色剤を表面にコーティングされた、
紙のようなシートに、例えば、電極アレイを介して画素
サイズの電界を生成することができるプリンタを用いて
イメージングすることができる。これらの書込み−消去
装置、デバイス及び動作方法は、本出願人に譲渡された
Kent Vincent等による他の特許出願の目的となってい
る。 【0072】本発明のエレクトロクロミック分子着色剤
を含むインク又は塗料は、例えば、消去できない従来の
インクを用いて事前印刷領域が印刷された印刷用紙上
に、書換え可能な領域を生成するために、種々の基体上
に選択的に印刷することができる。そのような書換え可
能な領域は、本発明の分子着色剤を用いて、従来のオフ
セットリソグラフィ、グラビア印刷、凹版、シルクスク
リーン、インクジェットプロセス等を用いて印刷するこ
とができる。 【0073】上記のような消去可能に書込み可能な領域
の幾つかは、バックライトを含む場合があり、その場合
にはエレクトロクロミック分子着色剤インクは、オーバ
ーヘッドプロジェクター用の透明基体上に印刷されるこ
とに留意されたい。分子着色剤は或いは、受容光を視認
するための白色基体上に印刷されうる。バックライト構
成では、エレクトロクロミック分子着色剤画素のモザイ
クが、投影ディスプレイのためのアクティブカラーフィ
ルタとして用いられる場合がある。受容光構成では、エ
レクトロクロミック分子着色剤画素のモザイクは、固定
された紙上に印刷されたかのように、固定的に形成され
うる。エレクトロクロミック分子着色剤には電流を流す
必要がなく、それゆえ、酸化や電荷のトラップのよう
な、ディスプレイの寿命を低下させるプロセスの影響を
受けにくい。受容光で視認される構成の場合にも、自然
光による照明条件下で良好な視認性が提供される。一般
に、エレクトロクロミック分子着色剤は発光せず、バッ
クライトを必要としないため、既知の電子ディスプレイ
手段よりも非常に低い駆動エネルギーしか必要としな
い。任意選択的に双安定な着色剤を用いて着色状態を達
成することにより、さらにエネルギーが節約される。液
晶とは異なり、双安定エレクトロクロミック分子着色剤
は、所与の画像を保持するための電界を必要としない。 データ記憶装置への応用形態 本発明のエレクトロクロミック分子着色剤は、従来の強
磁性コーティング及びCD−ROM記憶媒体より優れ
た、非常に大きな記憶密度、コスト及び書込み速度に関
する利点を提供する。この場合にデータ記憶要素は、双
安定性な2つの電気光学状態を有する分子、より正確に
は層状の分子からなる概ね分子大、又はそれより大きい
列であり、これらは選択的に局在化された電界を通して
書き込まれ、光学的に又は電界検出によって読み取られ
る。光学的に読み取るための電界検出応用形態は当分野
においてよく知られている。本発明の分子状の記憶要素
又は素子は、より大きな磁気結晶又はレーザにより読取
り可能なピットを用いる記憶素子よりも優れた、非常に
大きな記憶密度を提供する。エレクトロクロミック分子
着色剤は、ポリマー樹脂に含有させることができ、殆ど
の任意の標準的な連続厚薄膜コーティング方法を用い
て、標準的な記憶媒体基体上に低コストでコーティング
することができる。薄膜堆積コーティング方法を用いる
こともできる。着色剤の構造及び双安定性によって、ビ
ット書込み時間は、10−3〜10−9秒の範囲にある
ことが予想される(コンピュータシミュレーションに基
づく)。 概要 本発明は、エレクトロクロミック分子着色剤201と、
消去可能に書込み可能な媒体201としての複数の用途
とを提供する。紙202のような多数のタイプの基体
は、着色剤のコーティングを受容するために適合可能で
ある。フリンジ電界307又は通過電界401、505
を用いて、第1の高い着色状態701と第2の対照をな
す着色状態又は透明状態703との間で、標的とされる
画素分子を変化させ、ハードコピードキュメント印刷物
と少なくとも同等の解像度と視認性を有する情報コンテ
ンツを提供することができる。 【0074】本発明の好ましい実施形態についての以上
の説明は、例示及び説明の目的で提供されている。それ
は、本発明について細大漏らさず述べた記述ではなく、
また本発明をここに開示した特定の形態や例示的な実施
形態に限定することを意図したものでもない。明らか
に、多くの変更及び変形が当業者には明らかであろう。
同様に、記述された任意のプロセスステップを他のステ
ップと入れ替えて、同じ結果を達成することができる場
合がある。本発明の実施形態は、本発明の原理及びその
ベストモードの実用的な応用形態を最もわかりやすく説
明し、それにより当業者が、種々の実施形態について本
発明を理解し、また意図している特定の用途及び実施形
態に適した種々の変更形態について理解できるように選
択され、記載されている。本発明の範囲は、特許請求の
範囲及びその均等物によって画定されることが意図され
ている。単数形での素子又は要素などの表現は、明示さ
れていない限り「1つだけしかない」ことを意味するこ
とを意図したわけではなく、むしろ「1つ又はそれ以
上」を意味している。さらに、本明細書における要素、
構成部品、方法ステップは、それらの要素、構成部品、
方法ステップが特許請求の範囲に明示的に記載されると
否とにかかわらず、一般に開放することを意図してはい
ない。本明細書に記載される特許請求の範囲の構成要素
は、その要素が特に「〜のための手段」という表現を用
いて記述されていない場合には、米国特許法第112条
第6項の規定に従って解釈されるべきではなく、またプ
ロセスステップは、そのステップが特に「〜のステップ
からなる」という表現を用いて記述されていない場合に
は、かかる規定に従って解釈されるべきではない。 【0075】 【発明の効果】上記のように、本発明によれば、再利用
可能で、高コントラストで、非常に高い解像度を有し、
書換え可能な印刷媒体、及びそれを製造するための方法
を実現することができる。 【0076】以下に本発明の実施態様を列記する。 1.基体のための着色剤であって、前記着色剤が分子シ
ステムからなり、前記分子システムがエレクトロクロミ
ックな切替え可能分子を含み、前記分子の各々が、少な
くとも2つの光学的に識別可能な状態の間で選択的に切
替え可能であり、前記分子システムが基体上に分布可能
であって消去可能に書込み可能な表面を形成することか
らなる着色剤。 2.前記分子は、電界によって引き起こされるバンドギ
ャップの変化を示す、上記1に記載の着色剤。 3.前記電界によって引き起こされるバンドギャップの
変化が、(1)分子配座の変化又は異性化、(2)化学
結合の変化による延長共役の変化、(3)分子の折りた
たみ又は延伸、からなる群より選択される機構を介して
生じる、上記2に記載の着色剤。 4.前記電界によって引き起こされるバンドギャップの
変化が、分子配座の変化又は異性化によって生じる、上
記2に記載の着色剤。 5.前記分子システムを形成する分子がさらに、少なく
とも1つの固定(ステータ)部分と少なくとも1つの回
転(ロータ)部分を含み、前記回転部分は電界が印加さ
れると第1の状態から第2の状態に回転し、前記第1の
状態では前記分子システム全体にわたって延長共役が存
在し、結果としてバンドギャップが相対的に小さくな
り、また前記第2の状態では前記延長共役が破壊され、
結果としてバンドギャップが相対的に大きくなる、上記
4に記載の着色剤。 6.印加される電界の方向に応じて、前記分子は第1の
状態でより強い共役状態になり相対的に小さなバンドギ
ャップを有し、前記分子は第2の状態でより弱い共役状
態になり相対的に大きなバンドギャップを有する、上記
4に記載の着色剤。 7.前記電界によって引き起こされるバンドギャップの
変化が、化学結合の変化を介して延長共役を変化させる
ことにより生じる、上記2に記載の着色剤。 8.前記電界によって引き起こされるバンドギャップの
変化が、結合の局在化の増減を伴う電荷の分離又は再結
合を介して、延長共役を変化させることにより生じる、
上記7に記載の着色剤。 9.電界の印加により第1の状態から第2の状態への変
化が生じ、前記変化が前記第1の状態から前記第2の状
態に変化する際の電荷分離を伴い、結果としてπ(π結
合又はπ電子)−非局在化がより小さい、相対的にバン
ドギャップが大きい状態になり、また前記変化が前記第
2の状態から前記第1の状態に変化する際の電荷再結合
を伴い、結果として、π−非局在化がより大きい、相対
的にバンドギャップが小さい状態になる、上記8に記載
の着色剤。 10.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、電荷の分離又は再結合と、π結合の切断又は
形成によって延長共役を変化させることにより生じる、
上記7に記載の着色剤。 11.電界の印加により第1の状態から第2の状態への
変化が生じ、前記変化が前記第1の状態から前記第2の
状態に変化する際の電荷分離を伴い、前記第1の状態で
は全体にわたって延長共役が存在し、結果として相対的
にバンドギャップが小さい状態になり、前記第2の状態
では前記延長共役が破壊されて分離された正及び負の電
荷が形成され、結果として相対的にバンドギャップが大
きい状態になる、上記10に記載の着色剤。 12.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、分子の折りたたみ又は延伸によって生じる、
上記2に記載の着色剤。 13.前記着色剤が3つの部分を有し、第1の部分及び
第3の部分がそれぞれ中央の第2の部分に結合され、電
界の印加により第1の状態から第2の状態への変化が生
じ、前記変化が前記第2の部分を中心とした折りたたみ
又は延伸を伴い、前記第1の状態では延長共役が存在
し、結果として相対的にバンドギャップが小さい状態に
なり、前記第2の状態では前記延長共役が破壊され、結
果として相対的にバンドギャップが大きい状態になる、
上記12に記載の着色剤。 14.前記分子が双安定性であり、持久性の構成部品が
提供される、上記1に記載の着色剤。 15.複数層からなる分子の着色剤層を含み、前記各層
において分子が透明状態又は原色状態にあり、多色層の
画素の重ね合わせを通じてフルカラーイメージングのレ
ンダリングが可能である、上記1に記載の着色剤。 16.前記分子が異なる状態間で低い活性化障壁を有
し、高速の非持久性切替が提供される、上記1に記載の
着色剤。 17.前記分子が3つ以上の状態を有し、非持久性切替
を形成すべく減少又は増大する電界を印加することによ
り光学特性が連続的に調整され、又は少なくとも1つの
分子活性化障壁を通じて切替えを行うべく電圧パルスを
印加して選択された組成領域の色を急激に変化させるよ
うに調整されるよう切替え可能である、上記1に記載の
着色剤。 18.前記分子システムが、透明状態と着色状態の間で
選択された分子を変化させる、上記1に記載の着色剤。
19.前記分子システムが、前記分子によって形成され
る選択された画像素子を 2つの視覚的に異なる着色状態間で切り替えるよう構成
される、上記1に記載の着色剤。 20.前記分子システムが、前記分子によって形成され
る選択された画像素子を透明状態と着色状態の間で切り
替えるよう構成される、上記1に記載の着色剤。 21.前記分子システムが、1つの屈折率と別の屈折率
の間で変化する、上記1に記載の着色剤。 22.前記分子が双安定性である、上記1に記載の着色
剤。 23.前記分子が2つのモードを有する、上記1に記載
の着色剤。 24.前記分子が前記基体の表面に、離散したアドレス
指定可能な画像素子を形成するよう配列される、上記1
に記載の着色剤。 25.前記画像素子が前記分子のモザイクパターンから
構成され、前記パターンは光学的に組み合わせ可能な可
視色状態を有する、上記24に記載の着色剤。 26.前記画像素子が前記分子のモザイクパターンから
構成され、前記パターンは原色のモザイクを形成する、
上記24に記載の着色剤。 27.前記分子が透明状態と不透明状態の間で選択的に
切替え可能であり、原色サブピクセル領域のモザイクパ
ターンのオーバーレイとして前記基体上に分布される、
上記24に記載の着色剤。 28.前記着色剤が受光視認のために白色基体上に印刷
される、上記24に記載の着色剤。 29.前記着色剤が、オーバーヘッドプロジェクタで利
用するため透明な基体上に印刷される、上記24に記載
の着色剤。 30.基体のための書込み可能で消去可能なコーティン
グであって、キャリヤと、及び前記キャリヤ内にありエ
レクトロクロミックな切替え可能分子を含む組成物とか
らなり、前記分子の各々は少なくとも2つの光学的に識
別可能な状態の間で選択的に切り替え可能であり、前記
分子が前記キャリヤ上に分布可能であって消去可能に書
込み可能な表面を形成することからなるコーティング。 31.消去可能な書込み媒体であって、基体と、及び前
記基体に付着される分子着色剤コーティングの少なくと
も1つの層からなり、前記コーティングの分子は少なく
とも2色性であり、局在化された電界の作用下に着色状
態間で選択的に切替え可能である媒体。 32.前記分子が透明状態と黒色状態の間で切替え可能
である、上記31に記載の媒体。 33.前記分子が透明状態と原色状態の間で切替え可能
である、上記31に記載の媒体。 34.前記分子着色剤コーティングが、電気的にアドレ
ス指定可能なサブピクセル配列を有するモザイク状にパ
ターン化された分子からなる層であり、フルカラーの組
み合わせが画素を複数の色相でレンダリング可能であ
る、上記33に記載の媒体。 35.前記着色剤の層が、原色の画像素子からなるモザ
イクパターンのためのオーバーレイである、上記32に
記載の媒体。 36.前記分子が電界によって引き起こされるバンドギ
ャップの変化を示す、上記31に記載の媒体。 37.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、(1)分子配座の変化又は異性化、(2)化
学結合の変化による延長共役の変化、(3)分子の折り
たたみ又は延伸、からなる群より選択される機構を介し
て生じる、上記36に記載の媒体。 38.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、分子配座の変化又は異性化によって生じる、
上記36に記載の媒体。 39.前記分子がさらに、少なくとも1つの固定部分と
少なくとも1つの回転部分を含み、前記回転部分は電界
が印加されると第1の状態から第2の状態に回転し、前
記第1の状態では前記分子全体にわたって延長共役が存
在し、結果としてバンドギャップが相対的に小さくな
り、また前記第2の状態では前記延長共役が破壊され、
結果としてバンドギャップが相対的に大きくなる、上記
38に記載の媒体。 40.印加される電界の方向に応じて、前記分子は第1
の状態でより強い共役状態になり相対的に小さなバンド
ギャップを有し、前記分子は第2の状態でより弱い共役
状態になり相対的に大きなバンドギャップを有する、上
記38に記載の媒体。 41.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、化学結合の変化を介して延長共役を変化させ
ることにより生じる、上記36に記載の媒体。 42.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、結合の局在化の増減を伴う電荷の分離又は再
結合を介して、延長共役を変化させることにより生じ
る、上記41に記載の媒体。 43.電界の印加により第1の状態から第2の状態への
変化が生じ、前記変化が前記第1の状態から前記第2の
状態に変化する際の電荷分離を伴い、結果としてπ(π
結合又はπ電子)−非局在化がより小さい、相対的にバ
ンドギャップが大きい状態になり、また前記変化が前記
第2の状態から前記第1の状態に変化する際の電荷再結
合を伴い、結果として、π−非局在化がより大きい、相
対的にバンドギャップが小さい状態になる、上記42に
記載の媒体。 44.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、電荷の分離又は再結合と、π結合の切断又は
形成によって延長共役を変化させることにより生じる、
上記41に記載の媒体。 45.電界の印加により第1の状態から第2の状態への
変化が生じ、前記変化が前記第1の状態から前記第2の
状態に変化する際の電荷分離を伴い、前記第1の状態で
は全体にわたって延長共役が存在し、結果として相対的
にバンドギャップが小さい状態になり、前記第2の状態
では前記延長共役が破壊されて分離された正及び負の電
荷が形成され、結果として相対的にバンドギャップが大
きい状態になる、上記44に記載の媒体。 46.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、分子の折りたたみ又は延伸によって生じる、
上記36に記載の媒体。 47.前記着色剤が3つの部分を有し、第1の部分及び
第3の部分がそれぞれ中央の第2の部分に結合され、電
界の印加により第1の状態から第2の状態への変化が生
じ、前記変化が前記第2の部分を中心とした折りたたみ
又は延伸を伴い、前記第1の状態では延長共役が存在
し、結果として相対的にバンドギャップが小さい状態に
なり、前記第2の状態では前記延長共役が破壊され、結
果として相対的にバンドギャップが大きい状態になる、
上記46に記載の媒体。 48.前記分子が双安定性であり、持久性の構成部品が
提供される、上記31に記載の媒体。 49.前記分子が異なる状態間で低い活性化障壁を有
し、高速の非持久性切替が提供される、上記31に記載
の媒体。 50.前記分子が3つ以上の状態を有し、非持久性切替
を形成すべく減少又は増大する電界を印加することによ
り光学特性が連続的に調整され、又は少なくとも1つの
分子活性化障壁を通じて切替えを行うべく電圧パルスを
印加して選択された組成領域の色を急激に変化させるよ
うに調整されるよう切替え可能である、上記31に記載
の媒体。 51.前記分子が、前記分子によって形成される選択さ
れた画像素子を2つの視覚的に異なる着色状態間で切り
替えるよう構成される、上記31に記載の媒体。 52.前記分子が、前記分子によって形成される選択さ
れた画像素子を透明状態と着色状態の間で切り替えるよ
う構成される、上記31に記載の媒体。 53.前記分子が、1つの屈折率と別の屈折率の間で変
化する、上記31に記載の媒体。 54.前記分子が双安定性である、上記31に記載の媒
体。 55.前記分子が2つのモードを有する、上記31に記
載の媒体。 56.前記分子が前記基体の表面に、離散したアドレス
指定可能なサブピクセルを形成するよう配列される、上
記31に記載の媒体。 57.前記サブピクセルが前記分子のモザイクパターン
から構成され、前記パターンは光学的に組み合わせ可能
な可視色状態を有する、上記56に記載の媒体。 58.前記サブピクセルが前記分子のモザイクパターン
から構成され、前記パターンは原色のモザイクを形成す
る、上記56に記載の媒体。 59.前記分子が透明状態と不透明状態の間で選択的に
切替え可能であり、前記基体上に印刷された原色サブピ
クセル領域のモザイクパターンのオーバーレイとして前
記基体上に分布される、上記56に記載の媒体。 60.前記着色剤が受光視認のために白色基体上に印刷
される、上記56に記載の媒体。 61.前記着色剤が、オーバーヘッドプロジェクタで利
用するため透明な基体上に印刷される、上記56に記載
の媒体。 62.前記基体が、繰返しイメージングするために、可
撓性で耐久性の材料である、上記31に記載の媒体。 63.前記可撓性材料がカットシート印刷媒体として構
成される、上記62に記載の媒体。 64.前記可撓性材料がウェブ印刷媒体として構成され
る、上記62に記載の媒体。 65.電界でアドレス指定可能な書換え可能媒体上に書
込みを行うための方法であって、分子着色剤コーティン
グからなる少なくとも1つの層を有する基体を準備し、
前記コーティングの分子は少なくとも2色性であり、局
在化された電界の作用下に着色状態の間で切替えを受
け、前記層は前記基体にわたって分布されて前記媒体上
に画素を形成し、及び前記局在化された電界の各々を選
択的に制御することにより画素を電気的にアドレス指定
し、前記媒体上にドキュメントコンテンツを形成するこ
とからなる方法。 66.データ記憶デバイスであって、基体と、及び分子
着色剤コーティングの少なくとも1つの層からなり、前
記コーティングの分子は少なくとも2色性であり、局在
化された電界の作用下に少なくとも2つの電気光学状態
の間で双安定な切替えを受ける、データ記憶デバイス。 67.前記分子が電界によって引き起こされるバンドギ
ャップの変化を示す、上記66に記載のデータ記憶デバ
イス。 68.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、(1)分子配座の変化又は異性化、(2)化
学結合の変化による延長共役の変化、(3)分子の折り
たたみ又は延伸、からなる群より選択される機構を介し
て生じる、上記65に記載のデータ記憶デバイス。 69.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、分子配座の変化又は異性化によって生じる、
上記67に記載のデータ記憶デバイス。 70.前記分子がさらに、少なくとも1つの固定部分と
少なくとも1つの回転部分を含み、前記回転部分は電界
が印加されると第1の状態から第2の状態に回転し、前
記第1の状態では前記分子全体にわたって延長共役が存
在し、結果としてバンドギャップが相対的に小さくな
り、また前記第2の状態では前記延長共役が破壊され、
結果としてバンドギャップが相対的に大きくなる、上記
69に記載のデータ記憶デバイス。 71.印加される電界の方向に応じて、前記分子は第1
の状態でより強い共役状態になり相対的に小さなバンド
ギャップを有し、前記分子は第2の状態でより弱い共役
状態になり相対的に大きなバンドギャップを有する、上
記69に記載のデータ記憶デバイス。 72.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、化学結合の変化を介して延長共役を変化させ
ることにより生じる、上記67に記載のデータ記憶デバ
イス。 73.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、結合の局在化の増減を伴う電荷の分離又は再
結合を介して、延長共役を変化させることにより生じ
る、上記72に記載のデータ記憶デバイス。 74.電界の印加により第1の状態から第2の状態への
変化が生じ、前記変化が前記第1の状態から前記第2の
状態に変化する際の電荷分離を伴い、結果としてπ(π
結合又はπ電子)−非局在化がより小さい、相対的にバ
ンドギャップが大きい状態になり、また前記変化が前記
第2の状態から前記第1の状態に変化する際の電荷再結
合を伴い、結果として、π−非局在化がより大きい、相
対的にバンドギャップが小さい状態になる、上記73に
記載のデータ記憶デバイス。 75.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、電荷の分離又は再結合と、π結合の切断又は
形成によって延長共役を変化させることにより生じる、
上記72に記載のデータ記憶デバイス。 76.電界の印加により第1の状態から第2の状態への
変化が生じ、前記変化が前記第1の状態から前記第2の
状態に変化する際の電荷分離を伴い、前記第1の状態で
は全体にわたって延長共役が存在し、結果として相対的
にバンドギャップが小さい状態になり、前記第2の状態
では前記延長共役が破壊されて分離された正及び負の電
荷が形成され、結果として相対的にバンドギャップが大
きい状態になる、上記75に記載のデータ記憶デバイ
ス。 77.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、分子の折りたたみ又は延伸によって生じる、
上記67に記載のデータ記憶デバイス。 78.前記着色剤が3つの部分を有し、第1の部分及び
第3の部分がそれぞれ中央の第2の部分に結合され、電
界の印加により第1の状態から第2の状態への変化が生
じ、前記変化が前記第2の部分を中心とした折りたたみ
又は延伸を伴い、前記第1の状態では延長共役が存在
し、結果として相対的にバンドギャップが小さい状態に
なり、前記第2の状態では前記延長共役が破壊され、結
果として相対的にバンドギャップが大きい状態になる、
上記77に記載のデータ記憶デバイス。 79.前記分子が双安定性であり、持久性の構成部品が
提供される、上記66に記載のデータ記憶デバイス。 80.前記分子が異なる状態間で低い活性化障壁を有
し、高速の非持久性切替が提供される、上記66に記載
のデータ記憶デバイス。 81.前記分子が3つ以上の状態を有し、非持久性切替
を形成すべく減少又は増大する電界を印加することによ
り電気光学特性が連続的に調整され、又は少なくとも1
つの分子活性化障壁を通じて切替えを行うべく電圧パル
スを印加して選択された組成領域の色を急激に変化させ
るように調整されるよう切替え可能である、上記66に
記載のデータ記憶デバイス。 82.前記分子が、前記分子によって形成される選択さ
れたメモリ素子を2つの異なる電気光学状態間で切り替
えるよう構成される、上記66に記載のデータ記憶デバ
イス。 83.前記分子が、前記分子によって形成される選択さ
れたメモリ素子を透明状態と着色状態の間で切り替える
よう構成される、上記66に記載のデータ記憶デバイ
ス。 84.前記分子が、1つの屈折率と別の屈折率の間で変
化する、上記66に記載のデータ記憶デバイス。 85.書換え可能媒体を製造する方法であって、基体を
準備し、及び前記基体で書換え可能な層を形成すること
からなり、書込み可能で消去可能な層が分子システムに
よって形成され、前記システムがエレクトロクロミック
な切替え可能分子を含み、前記分子の各々が少なくとも
2つの光学的に識別可能な状態の間で選択的に切替え可
能である方法。 86.前記分子は、電界によって引き起こされるバンド
ギャップの変化を示す、上記85に記載の方法。 87.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、(1)分子配座の変化又は異性化、(2)化
学結合の変化による延長共役の変化、(3)分子の折り
たたみ又は延伸、からなる群より選択される機構を介し
て生じる、上記86に記載の方法。 88.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、分子配座の変化又は異性化によって生じる、
上記86に記載の方法。 89.前記分子システムを形成する分子がさらに、少な
くとも1つの固定部分と少なくとも1つの回転部分を含
み、前記回転部分は電界が印加されると第1の状態から
第2の状態に回転し、前記第1の状態では前記分子シス
テム全体にわたって延長共役が存在し、結果としてバン
ドギャップが相対的に小さくなり、また前記第2の状態
では前記延長共役が破壊され、結果としてバンドギャッ
プが相対的に大きくなる、上記88に記載の方法。 90.印加される電界の方向に応じて、前記分子は第1
の状態でより強い共役状態になり相対的に小さなバンド
ギャップを有し、前記分子は第2の状態でより弱い共役
状態になり相対的に大きなバンドギャップを有する、上
記88に記載の方法。 91.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、化学結合の変化を介して延長共役を変化させ
ることにより生じる、上記86に記載の方法。 92.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、結合の局在化の増減を伴う電荷の分離又は再
結合を介して、延長共役を変化させることにより生じ
る、上記91に記載の方法。 93.電界の印加により第1の状態から第2の状態への
変化が生じ、前記変化が前記第1の状態から前記第2の
状態に変化する際の電荷分離を伴い、結果としてπ(π
結合又はπ電子)−非局在化がより小さい、相対的にバ
ンドギャップが大きい状態になり、また前記変化が前記
第2の状態から前記第1の状態に変化する際の電荷再結
合を伴い、結果として、π−非局在化がより大きい、相
対的にバンドギャップが小さい状態になる、上記92に
記載の方法。 94.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、電荷の分離又は再結合と、π結合の切断又は
形成によって延長共役を変化させることにより生じる、
上記91に記載の方法。 95.電界の印加により第1の状態から第2の状態への
変化が生じ、前記変化が前記第1の状態から前記第2の
状態に変化する際の電荷分離を伴い、前記第1の状態で
は全体にわたって延長共役が存在し、結果として相対的
にバンドギャップが小さい状態になり、前記第2の状態
では前記延長共役が破壊されて分離された正及び負の電
荷が形成され、結果として相対的にバンドギャップが大
きい状態になる、上記94に記載の方法。 96.前記電界によって引き起こされるバンドギャップ
の変化が、分子の折りたたみ又は延伸によって生じる、
上記86に記載の方法。 97.前記着色剤が3つの部分を有し、第1の部分及び
第3の部分がそれぞれ中央の第2の部分に結合され、電
界の印加により第1の状態から第2の状態への変化が生
じ、前記変化が前記第2の部分を中心とした折りたたみ
又は延伸を伴い、前記第1の状態では延長共役が存在
し、結果として相対的にバンドギャップが小さい状態に
なり、前記第2の状態では前記延長共役が破壊され、結
果として相対的にバンドギャップが大きい状態になる、
上記96に記載の方法。 98.前記分子が双安定性であり、持久性の構成部品が
提供される、上記85に記載の方法。 99.前記分子が異なる状態間で低い活性化障壁を有
し、高速の非持久性切替が提供される、上記85に記載
の方法。 100.前記分子が3つ以上の状態を有し、非持久性切
替を形成すべく減少又は増大する電界を印加することに
より光学特性が連続的に調整され、又は少なくとも1つ
の分子活性化障壁を通じて切替えを行うべく電圧パルス
を印加して選択された組成領域の色を急激に変化させる
ように調整されるよう切替え可能である、上記85に記
載の方法。 補足説明 以下の補足説明は、2001年4月27日に出願された
「MOLECULAR MECHANICAL DEVICES WITH A BAND GAP CHA
NGE ACTIVATED BY AN ELECTRIC FIELD FOR OPTICAL SWI
TCHING APPLICATIONS」と題するZhang等による米国特許
出願第09/844862号の一部を本明細書に取り入
れる目的で行われている。そこでは、本発明に従って用
いることができる2色性分子の複数の実施形態が詳細に
記載されている。 【0077】スイッチングの幾つかの新しい型の1つを
示す分子が、着色層101に与えられる。すなわち、本
発明は、従来技術とは区別されるスイッチング機構の幾
つかの新しい型、(1)電界(Eフィールド)によって
誘導される、分子のバンドギャップを変化させるため
の、少なくとも1つの回転セクション(ロータ)又は分
子の回転、(2)電界によって誘導される、バンドギャ
ップを変化させるための、化学結合変化を介した、分子
の電荷の分離又は再結合、及び(3)電界によって誘導
される、分子の折りたたみ又は伸びを介した、ギャップ
バンド変化。を提供する。 【0078】従って、色のスイッチングは、従来技術の
アプローチとは対照的に、拡散又は酸化/還元反応では
なく、電界によって誘導される分子内変化の結果であ
る。また、移動する分子の部分が非常に小さく、従って
スイッチング時間が非常に早くなると予測される。ま
た、そのような分子はきわめて単純であり、よってロタ
キサン、カテナン及び同類の化合物よりも製造するのが
より容易でかつ安価である。 【0079】以下に、モデル化合物の簡単な説明ととも
に、モデル化合物の例を示す。 (1)分子立体配座の変化を介した、電界誘導のバンド
ギャップ変化(ロータ/ステータ型のモデル)−図H及
び図E〜図G、(2a)バンドの局在化を増加又は減少
させることに伴う、電荷の分離又は再結合を介した拡大
された共役の変化に起因する、電界誘導のバンドギャッ
プ変化−図I、(2b)電荷の分離又は再結合及びπ−
結合の破壊又は形成を介した拡大された共役の変化によ
り生じる、電界誘導のバンドギャップ変化−図J、及び
(3)分子の折りたたみ又は伸びを介した、電界誘導の
バンドギャップ変化−図K。 【0080】各モデルを、支持例により、以下に記載す
る。しかしながら、ここに与えられる例は、本発明を、
開示の特定の分子システムに限定するものではなく、む
しろ上記スイッチング機構の単なる例示とみなされるべ
きである。 モデル(1):分子立体配座の変化を介した、電界誘導
のバンドギャップ変化(ローター/ステーター型のモデ
ル) 図Hは、このモデルの一実施態様の概略図であり、分子
立体配座の変化を介した電界誘導のバンドギャップ変化
(ロータ/ステータ型のモデル)に関する。図Hに示さ
れるように、分子430は、ロータ432及びステータ
434を含む。ロータ432は、印加された電界によっ
て回転する。図の左側に描写されている状態では、分子
全体を通して拡大された共役が存在するため、比較的小
さなバンドギャップが生じる結果となり、それにより長
い波長(レッドシフト)の吸光が生じる。図の右側に描
写されているロータの回転後である他方の状態では、拡
大された共役は破壊され、比較的大きなバンドギャップ
が生じる結果となり、それにより短波長(ブルーシフ
ト)の吸光が生じる。図E〜図Gは、このモデル1の代
替の好ましい実施態様を表す。これら後の図は、以下に
このモデルの例Ia〜IIbと関連して説明する。 【0081】このモデルでは、以下の要件を満たさなけ
ればならない。(a)分子は、少なくとも1つのロータ
セグメントと少なくとも1つのステータセグメントを有
さなくてはならない、(b)分子の一方の状態では、分
子(ロータ(複数可)とステータ(複数可))の大部分
にわたって拡大されたHOMO及び/又はLUMO(π
状態及び/又は非結合性軌道)が非局在化すべきであ
り、他の状態では、ロータ(複数可)とステータ(複数
可)、及び他のセグメントに関する軌道は、局在化して
いる、(c)ロータとステータの間の連結ユニットは、
単σ結合、あるいは(1)非結合性電子(p又は他の電
子)、又は(2)π電子、あるいは(3)π電子と非結
合性電子(複数可)を有する少なくとも1つの原子であ
り得る、(d)ロータ(複数可)及びステータ(複数
可)の非結合性電子又はπ電子、あるいはπ電子と非結
合性電子(複数可)を、分子の立体配座に依存して局在
化又は非局在化することができ、一方でロータは、電界
により活性化されると回転する、(e)分子の立体配座
(複数可)は、電界依存性又は双安定性であり得る、
(f)双安定性状態(複数可)は、水素結合、クーロン
力、ファンデルワールス力、金属イオン錯体又は双極子
間安定化などの分子内力又は分子間力により達成され得
る、かつ(g)分子のバンドギャップは、分子の非結合
性電子又はπ電子、あるいはπ電子と非結合性電子の非
局在化の度合いに依存して変化するであろう。これは、
光学特性(例えば、色及び/又は屈折率)を制御するで
あろう。 【0082】以下は、このモデルの2つの例である(例
Ia〜IIb)。 【0083】本発明の新規な二モード性分子は、外部電
界によりスイッチングされ得る活性光学デバイスであ
る。好ましくは、着色剤分子は双安定性である。この概
念は、大きな双極子モーメントを有し(例Ia〜IIbを
参照)、固定化部分(ステータ)434である分子43
0の2つの他の部分を結合する、回転可能な中間セグメ
ント(ロータ)432を分子内に設計することである。
印加される電界の影響下では、ロータ432のベクトル
双極子モーメントは、外部電界の方向に対して平行に整
列しようとするであろう。しかしながら、分子430
は、ステータ434に対して特定の配向でロータ432
を安定化する、水素結合又は双極子−双極子相互作用な
どの分子内力及び/又は分子間力、ならびに立体反発が
存在するように設計される。従って、ロータ432がそ
の初期配向から外れて、ステータ434に対してロータ
432が回転するには、大きな電界が必要である。 【0084】特定の配向に一旦スイッチングされると、
分子430は、異なる配向にスイッチングされるか、又
は再配置されるまでその配向を保つであろう。しかしな
がら、分子設計の重要な構成要素は、ロータ432が完
全に180度の半サイクルで回転することを妨げ得る立
体反発又は立体障害が存在することである。それどころ
か、初期配向から典型的に10〜170°の光学的に有
意な角度にて、ロータ432及びステータ434におけ
る嵩高な基の立体的相互作用により、回転は停止され
る。説明の目的で、この角度は、本願では90°として
示される。さらに、このスイッチングの配向は、異なる
セットの分子間及び/又は分子内水素結合あるいは双極
子相互作用により安定化されてもよく、従って印加され
る電界を止めた後でさえも同じ場所に留まる。双安定性
又は多安定性着色剤分子に関して、ステータからの光学
的に有意な回転により分離される2つの状態間にロータ
432を留めるためのこの能力はきわめて重要である。 【0085】前述の戦略は、多重状態(例えば、マルチ
カラー)システムを生成するための多数の状態(2つよ
りも多い)となるように、幾つかのスイッチングステッ
プを提供する着色剤分子を設計するように一般化し得
る。そのような分子は、減少又は増加する電界で連続的
に向きを変える、又は、パルス電界を印加することによ
り突然ある状態から別の状態に転換する、という着色剤
層の光学特性を可能にする。 【0086】さらに、着色剤分子は、速いが揮発性であ
るスイッチングに対する活性化障壁が全くないか、又は
低い場合を含むように設計されてもよい。この場合、双
安定性である必要がなく、分子は、電界により1つの状
態にスイッチングされ、電界が除去されると弛緩しても
との状態に戻る(「二モード性」)。実質的に、これら
形態の二モード性着色剤分子は、「自己消去」する。対
照的に、双安定性着色剤分子の場合、電界を除去しても
着色剤分子はその状態に留まったままであり(不揮発性
スイッチング)、この場合における活性化障壁の存在
は、分子を以前の状態にスイッチングして戻すために、
反対の電界を印加することが必要とされる。 【0087】ロータ432及びステータ434が、すべ
て同一平面である場合、その分子を「より強く共役され
ている」という。従って、最高被占分子軌道(HOM
O)及び最低空軌道(LUMO)を通って、着色剤分子
の非結合性電子、又はπ電子、あるいはπ電子と非結合
性電子は、分子430の大部分にわたって非局在化され
る。このことを、分子に関する「レッドシフト状態」、
又は「光学状態I」と称する。ロータ432がステータ
434に対し、約90°だけ共役から回転する場合に
は、分子430の共役は破壊され、HOMO及びLUM
Oは、分子のいくつかの小さな部分にわたって局在化さ
れ、それは「より弱く共役されている」と呼ばれる。こ
れは、分子430の「ブルーシフト状態」又は「光学状
態II」である。従って、着色剤分子430は、2つの異
なる光学状態間で可逆的にスイッチング可能である。 【0088】理想的な場合において、ロータ432及び
ステータ434が完全に同一平面であると分子は十分に
共役し、ロータ432がステータ434に対して90°
の角度で回転すると分子は共役しないことは、当業者に
は理解され得るであろう。しかしながら、熱変動によ
り、これらの理想状態は完全には実現されず、従って分
子は、前者の場合には「より強く共役されている」、後
者の場合には「より弱く共役されている」と称される。
さらに、「レッドシフト」及び「ブルーシフト」という
用語は、色相との関係を表現するのではなく、むしろ、
HOMO状態とLUMO状態の間におけるギャップであ
るエネルギーシフトの電磁エネルギースペクトル方向を
表現するものであることを意味する。 【0089】例Ia〜IIbは、分子をスイッチングする
ための2つの異なる配向を示す。以下の例Iaは、この
モデル1に関する第1の一般的な分子の例を表す。 【0090】 【化1】 【0091】Con1: 連結基 Con2: 連結基 SB: ステータA SA: ステータB A-: アクセプター(電子吸引性基) D+: ドナー(電子供与性基) 式中、A-は、アクセプター基を表し、これは電子吸引性
基である。これは、水素、カルボン酸又はその誘導体、
硫酸又はその誘導体、リン酸又はその誘導体、ニトロ、
ニトリル、ヘテロ原子(例えば、N、O、S、P、F、
Cl、Br)、又は前記ヘテロ原子の少なくとも1つを
有する官能基(例えば、OH、SH、NH等)、炭化水
素(飽和又は不飽和)又は置換炭化水素のうちの1つで
あり得る。 【0092】D+は、ドナー基を表し、電子供与性基であ
る。これは、水素、アミン、OH、SH、エーテル、炭
化水素(飽和又は不飽和)又は置換炭化水素、あるいは
ヘテロ原子(例えば、B、Si、I、N、O、S、P)
の少なくとも1つを有する官能基のうちの1つであり得
る。ドナーは、分子上のアクセプター基よりも電気的陰
性が低いか、又は電気的陽性が高いという事実により、
アクセプターと区別される。 【0093】Con1及びCon2は、1つの分子と別の分子
間、又は分子と固体基板(例えば、金属電極、無機又は
有機器体基板等)間の連結基(連結ユニット)を表す。
それらは、水素(水素結合を利用する)、多価ヘテロ原
子(すなわち、C、N、O、S、P等)又はこれらのヘ
テロ原子を含有する官能基(例えば、NH、PH等)、
炭化水素(飽和又は不飽和)又は置換炭化水素うちの1
つであり得る。 【0094】SA及びSBは、ステータA及びステータBを
示すために本明細書中で使用される。それらは、炭化水
素(飽和又は不飽和)又は置換炭化水素であり得る。典
型的に、これらの炭化水素単位は、平面状態(レッドシ
フト状態)の場合に分子の拡大された共役に寄与する共
役環を含有する。これらのステータユニットでは、それ
らは、ブリッジング基G及び/又はスペーシング基R
を含有してもよい。ブリッジング基(たとえば、アセ
チレン、エチレン、アミド、イミド、イミン、アゾ等)
は、典型的にステータをロータに連結するか、又は2つ
又はそれ以上の共役環に連結して、所望の発色団を獲得
するのに使用される。あるいは連結子は、単酸素原子を
用いたエーテル架橋などの一原子架橋、又はロータ及び
ステータ間の直接的なシグマ結合を含んでもよい。スペ
ーシング基(例えば、フェニル、イソプロピル又はt−
ブチル等)は、適切な3次元の足場(scaffolding)を提
供して、各ロータが所望の移動範囲にわたって回転する
スペースを提供する一方で、分子が一緒に充填されるよ
うにするのに使用される。 【0095】以下の例Ibは、モデル1の実際の分子の
例である。例Ibでは、ロータの回転軸は、分子の正味
通電軸に対してほぼ直角であるのに対し、例2では、回
転軸は、分子の配向軸に平行であるように設計される。
所望の結果に依存して、これらの設計により、使用され
る分子膜及び分子電極の種々のジオメトリーが可能とな
る。 【0096】 【化2】【0097】式中、A-は、アクセプター基を表し、電子
吸引性基であり、水素、カルボン酸又はその誘導体、硫
酸又はその誘導体、リン酸又はその誘導体、ニトロ、ニ
トリル、ヘテロ原子(例えば、N、O、S、P、F、C
l、Br)又は前記ヘテロ原子の少なくとも1つを有す
る官能基(例えば、OH、SH、NH等)、炭化水素
(飽和又は不飽和)又は置換炭化水素のうちの1つであ
り得る。 【0098】D+は、ドナー基を表し、電子供与性基であ
る。これは、水素、アミン、OH、SH、エーテル、炭
化水素(飽和又は不飽和)又は置換炭化水素、あるいは
ヘテロ原子(例えば、B、Si、I、N、O、S、P)
の少なくとも1つを有する官能基のうちの1つであり得
る。ドナーは、分子上のアクセプター基よりも電気的陰
性が低いか、又は電気的陽性が高いという事実により、
アクセプターと区別される。 【0099】Con1及びCon2は、1つの分子と他の分子
間、又は分子と固体基板(例えば、金属電極、無機又は
有機基板等)間の連結ユニットを表す。それらは、水素
(水素結合を利用する)、多価ヘテロ原子(すなわち、
C、N、O、S、P等)又はこれらのヘテロ原子を含有
する官能基(例えば、NH、PH等)、炭化水素(飽和
又は不飽和)又は置換炭化水素うちの1つであり得る。 【0100】R、R、Rは、分子中に構築された
スペーシング基を表す。これらのスペーサーユニットの
機能は、各ロータの回転スペースを提供する一方で、分
子が一緒に充填されるようにする適切な3次元の足場(s
caffolding)を提供するものである。これらは、水素、
炭化水素(飽和又は不飽和のいずれか)又は置換炭化水
素のいずれか1つであり得る。 【0101】G、G、G、及びGは、ブリッジ
ング基である。これらのブリッジング基の機能は、ステ
ータ及びロータを連結するか、あるいは2つ又はそれ以
上の共役環を連結して、所望の発色団を獲得することで
ある。それらは、ヘテロ原子(例えば、N、O、S、P
等)又は前記ヘテロ原子の少なくとも1つを有する官能
基(例えば、NH又はNHNH等)、炭化水素(飽和又
は不飽和)又は置換炭化水素のいずれか1つであり得
る。あるいは、連結子は、酸素原子を用いたエーテル架
橋のような単一原子架橋、又はロータとステータの間の
直接的なシグマ結合を含んでもよい。 【0102】上記例Ibにおいて、垂直な点線は、他の
分子又は固体基板を表す。スイッチングの電界方向は、
垂直な点線に対して直角である。そのような配座は、電
気的なスイッチングに用いられ、光学的なスイッチング
に対しては、結合部分を除去してもよく、分子を単に2
つの電極間に配置すればよい。それらはまた、ある分子
を別の分子に、あるいは分子を有機もしくは無機固体基
板に結合させるために単に使用され得る。 【0103】図Eを参照すると、上記(例Ib)に示し
た分子は、分子430全体の配向軸に対して直角な内部
ロータ432を用いて設計されている。この場合、外部
の電界は、図示するように分子430の配向軸に沿って
印加され、電極(垂直な点線)は、紙面に対して直角
に、かつ分子430の配向軸に対して直角に配向され
る。図の左から右に向かって電界を印加すると、図Eに
図示したロータ432は図Gに図示した位置に回転し、
またその逆に回転する場合もあり得るであろう。この場
合に、図Gに図示したロータ432は、分子の残部と同
一平面でなく、従って、これは分子のブルーシフトされ
た光学的状態であり、これに対して、図Fについて、ロ
ータは、分子の残部と同一平面であり、従って、これは
分子のレッドシフトされた光学的状態である。図示され
る構造は、図F(同一平面、共役)及び図G(中央部が
回転、非共役)間の回転の遷移状態を表す。 【0104】例Ibに示した分子は、色彩的に透明であ
るか、又はブルーシフトである。共役状態では、分子は
着色しているか、又はレッドシフトである。 【0105】例Ibの分子に関して、分子の配向軸が分
子をスイッチングするのに用いられる電極の平面に直角
になるように、単一の単層分子膜を、例えばラングミュ
ア−ブロジェットの技法又は自己集合単層を用いて成長
させる。電極を、従来の方法(Collier等により記載さ
れる方法等)で堆積してもよい。代わりの厚膜堆積技法
としては、気相堆積、接触又はインクジェット印刷、又
はスクリーン印刷が包含される。 【0106】以下の例IIaは、このモデル1に関する第
2の一般的な分子の例を表す。 【0107】 【化3】 【0108】Con1: 連結基 Con2: 連結基 SB: ステータA SA: ステータB A-: アクセプター(電子吸引性基) D+: ドナー(電子供与性基) 式中、A-は、アクセプター基を表し、電子吸引性基であ
る。これは、水素、カルボン酸又はその誘導体、硫酸又
はその誘導体、リン酸又はその誘導体、ニトロ、ニトリ
ル、ヘテロ原子(例えば、N、O、S、P、F、Cl、
Br)又は前記ヘテロ原子の少なくとも1つを有する官
能基(例えば、OH、SH、NH等)、炭化水素(飽和
又は不飽和)又は置換炭化水素のうちの1つであり得
る。 【0109】D+は、ドナー基を表し、電子供与性基であ
る。これは、水素、アミン、OH、SH、エーテル、炭
化水素(飽和又は不飽和)又は置換炭化水素、あるいは
ヘテロ原子(例えば、B、Si、I、N、O、S、P)
の少なくとも1つを有する官能基のうちの1つであり得
る。ドナーは、分子上のアクセプター基よりも電気的陰
性が低いか、又は電気的陽性が高いという事実により、
アクセプターと区別される。 【0110】Con1及びCon2は、1つの分子と別の分子
間、又は分子と固体基板(例えば、金属電極、無機又は
有機基板等)間の連結基(連結ユニット)を表す。それ
らは、水素(水素結合を利用する)、多価ヘテロ原子
(すなわち、C、N、O、S、P等)又はこれらのヘテ
ロ原子を含有する官能基(例えば、NH、PH等)、炭
化水素(飽和又は不飽和)又は置換炭化水素うちの1つ
であり得る。 【0111】SA及びSBは、ステータA及びステータBを
示すために本明細書中で使用される。それらは、炭化水
素(飽和又は不飽和)又は置換炭化水素であり得る。典
型的に、これらの炭化水素ユニットは、平面状態(レッ
ドシフト状態)の場合に分子の拡大された共役に寄与す
る共役環を含有する。これらのステータユニットでは、
それらは、ブリッジング基G及び/又はスペーシング
基Rを含有してもよい。ブリッジング基は、典型的に
ステータ及びロータに連結するか、あるいは2つ又はそ
れ以上の共役環に連結して、所望の発色団を獲得するの
に使用される。あるいは連結子は、単酸素原子を用いた
エーテル架橋のような一原子架橋、又はロータ及びステ
ータ間の直接的なシグマ結合を含んでもよい。スペーシ
ング基は、適切な3次元の足場(scaffolding)を提供し
て、各ロータの回転スペースを提供する一方、分子が一
緒に充填されるようにする。 【0112】以下の例IIbは、モデル1の別の実際の分
子の例である。 【0113】 【化4】【0114】式中、A-は、アクセプター基を表し、電子
吸引性基である。これは、水素、カルボン酸又はその誘
導体、硫酸又はその誘導体、リン酸又はその誘導体、ニ
トロ、ニトリル、ヘテロ原子(例えば、N、O、S、
P、F、Cl、Br)又は前記ヘテロ原子の少なくとも
1つを有する官能基(例えば、OH、SH、NH等)、
炭化水素(飽和又は不飽和)又は置換炭化水素のうちの
1つであり得る。 【0115】D+は、ドナー基を表し、電子供与性基であ
る。これは、水素、アミン、OH、SH、エーテル、炭
化水素(飽和又は不飽和)又は置換炭化水素、あるいは
ヘテロ原子(例えば、B、Si、I、N、O、S、P)
の少なくとも1つを有する官能基のうちの1つであり得
る。ドナーは、分子上のアクセプター基よりも電気的陰
性が低いか、又は電気的陽性が高いという事実により、
アクセプターと区別される。 【0116】Con1及びCon2は、1つの分子と別の分子
間、又は分子と固体基板(例えば、金属電極、無機又は
有機基板等)間の連結ユニットを表す。それらは、水素
(水素結合を利用する)、多価ヘテロ原子(すなわち、
C、N、O、S、P等)又はこれらのヘテロ原子を含有
する官能基(例えば、NH、PH等)、炭化水素(飽和
又は不飽和)又は置換炭化水素うちの1つであり得る。 【0117】R、R、及びRは、分子中に構築さ
れたスペーシング基を表す。これらのスペーサーユニッ
トの機能は、適切な3次元の足場(scaffolding)を提供
して、各ロータの回転スペースを提供する一方、分子が
一緒に充填されるようにする。それらは、水素、炭化水
素(飽和又は不飽和のいずれか)又は置換炭化水素のい
ずれか1つであり得る。 【0118】G、G、G、G、G、G、G
、及びGは、ブリッジング基である。これらのブリ
ッジング基の機能は、ステータ及びロータを連結する
か、又は2つ又はそれ以上の共役環を連結して、所望の
発色団を獲得することである。それらは、ヘテロ原子
(例えば、C、N、O、S、P等)又は前記ヘテロ原子
の少なくとも1つを有する官能基(例えば、NH又はN
HNH等)、炭化水素(飽和又は不飽和)又は置換炭化
水素のいずれか1つであり得る。あるいは、連結子は、
酸素原子を用いたエーテル架橋のような単一原子架橋、
又はロータ及びステータ間の直接的なシグマ結合を含ん
でもよい。 【0119】J及びJは、分子内に構築されたチュ
ーニング基を表す。これらのチューニング基(例えば、
OH、NHR、COOH、CN、ニトロ等)の機能は、
適切な機能効果(例えば、誘導効果及び共鳴効果)及び
/又は立体効果を提供することである。機能効果は、分
子のバンドギャップ(ΔEHOMO/LUMO)を調整
して、分子の所望の電子的特性ならびに光学的特性を獲
得することである。立体効果は、分子の配向の双安定性
又は多安定性を提供するよう立体障害、分子間又は分子
内相互作用力(例えば、水素結合、クーロン相互作用、
ファンデルワールス力)により分子の立体配座を調整す
ることである。それらは、水素、ヘテロ原子(例えば、
N、O、S、P、B、F、Cl、Br及びI)、前記ヘ
テロ原子の少なくとも1つを有する官能基、炭化水素
(飽和又は不飽和)又は置換炭化水素のいずれか1つで
あり得る。 【0120】上記(例IIb)に示した分子は、分子全体
の配向軸に対して平行な内部ロータを用いて設計されて
いる。この場合、外部電界は、分子軸に垂直に印加さ
れ、電極は、分子の長軸に対して平行に向き、上記モデ
ル構造の平面に対して表面上は直角又は平行であり得
る。例えば、例IIbに示す上方の分子(光学状態I)
に、磁力線が分子軸に対して直角であり、かつ上方を指
示する電界を印加すると、下方の分子の図(光学状態I
I)に示すように、図示されたロータが約90度回転し
て、(ロータの)端部を見せ、またその逆の回転の場合
もあり得るだろう。この場合に、図の下方に示したロー
タは、分子の残部と同一平面でなく、従って、これは分
子のブルーシフトされた光学的状態又は光学状態IIであ
るのに対して、図の上方に関して、ロータは、分子の残
部と同一平面であり、従って、これは分子のレッドシフ
トされた光学的状態又は光学状態Iである。N、H、及
びOという文字は、それらの通常の意味を保有する。 【0121】図Eは、例Ib及びIIbの分子に類似した
分子を表すが、より簡潔に、中間ロータ部分432及び
2つの末端ステータ部分434を含む。例Ib及びIIb
に示すように、ロータ部分432は、双極子を有するロ
ータを与える置換基で提供されるベンゼン環を含む。2
つのステータ部分434は、それぞれアゾ結合を介して
ベンゼン環に共有結合され、ステータ部分の両方は芳香
環を含む。 【0122】図Fは、ロータ432及びステータ434
すべてが同一平面である平面状態を示す概略図(透視
図)である。平面状態では、分子430は、完全に共役
しており、色を示し(第1の分光又は光学状態)、比較
的より誘電性である。環の共役は、分子430の平面の
上方及び下方それぞれのπ軌道雲500a及び500b
により示される。 【0123】図Gは又、ロータ432が、同一平面を保
っているロータ434に関して90°回転した状態を示
す概略図(透視図)である。回転状態では、分子430
の共役は破壊されている。従って、分子430は、透明
であり(第2の分光又は光学状態)、比較的より低い導
電性である。 【0124】例IIbの分子に関して、分子軸が電極の平
面に平行であるように膜を構築する。これは、複数の単
層厚である膜を含んでもよい。分子は、大きなステータ
基が分子間相互作用又は支持体構造への直接結合によっ
て適所に固定される固体状態又は液晶を形成するが、ロ
ータは、分子の格子内に移動するのに十分小さい。この
型の構造は、電界制御ディスプレイを構築するのに使用
することができる。モデル(2a):バンドの局在化の
増加又は減少に伴う電荷の分離又は再結合を介した拡大
された共役の変化により生じる、電界誘導のバンドギャ
ップ変化図Iは、このモデルの概略図であり、それはバ
ンドの局在化の増加又は減少に伴う電荷の分離又は再結
合を介した拡大された共役の変化により生じる、電界が
引き起こすバンドギャップ変化を含む。図Iに示すよう
に、分子630は、2つの部分632及び634を含
む。分子630は、π非局在化がより小さい、大きなバ
ンドギャップ状態を示す。電界が印加されると、分子6
30に電荷の分離が生じ、より良好なπ非局在化を伴う
小さなバンドギャップを生じる結果となる。電荷の再結
合は、分子630をもとの状態に戻す。 【0125】このモデルでは、以下の要件を満たさなけ
ればならない。(a)分子は、程度の低い誘電率εγ
有さなくてはならず、外部電界により容易に分極するこ
とができ、εγは、2〜10の範囲であり、分極電界
は、0.01〜10V/nmの範囲である、(b)分子
の少なくとも1つのセグメントは、分子全体もしくは分
子の一部にわたって移動することができる、非結合性電
子、又はπ電子、あるいはπ電子と非結合性電子を有さ
なくてはならない、(c)分子は、対称又は非対称であ
り得る、(d)分子の誘導性双極子(複数可)は、少な
くとも1つの方向に配向され得る、(e)電荷は、電界
が引き起こす分極の間に、部分的に又は完全に分離され
る、(f)電荷の分離又は再結合の状態は、電界依存性
又は双安定性であり、共有結合形成、水素結合、電荷引
力、クーロン力、金属錯体、又はルイス酸(塩基)錯体
等の分子間力又は分子内力により安定化され得る、
(g)分子の電荷の分離又は再結合のプロセスは、σ結
合及びπ結合の破壊又は形成を含み得るか、又は含むこ
とができない、及び(h)電界により活性化される電荷
の分離又は再結合プロセス中に、分子のバンドギャップ
は、分子における非結合性電子、又はπ電子、あるいは
π電子と非結合性電子の非局在化の度合いに依存して変
化するであろう。従って、分子の光学的特性及び電気的
特性の両方は、変化する。 【0126】結合破壊もしくは結合形成を含む電荷の分
離又は再結合を介する、電界が引き起こすバンドギャッ
プ変化(色の変化)の一例を以下に示す(例III)。 【0127】 【化5】 【0128】式中、J、J、J、J及びJ
は、分子に構築されたチューニング基を表す。これら
のチューニング基(例えば、OH、NHR、COOH、
CN、ニトロ等)の機能は、適切な機能効果(例えば、
誘導効果及び共鳴効果)及び/又は立体効果を提供する
ことである。機能効果は、分子のバンドギャップ(ΔE
OMO/LUMO)を調整して、分子の所望の電子的
特性ならびに光学的特性を獲得することである。立体効
果は、分子の配向の双安定性又は多安定性を提供するよ
う立体障害、分子間又は分子内相互作用力(例えば、水
素結合、クーロン相互作用、ファンデルワールス力)に
より分子の立体配座を調整することである。それらは、
水素、ヘテロ原子(例えば、N、O、S、P、B、F、
Cl、Br、及びI)、前記ヘテロ原子の少なくとも1
つを有する官能基、炭化水素(飽和又は不飽和)又は置
換炭化水素のいずれか1つであり得る。 【0129】Gは、ブリッジング基である。ブリッジ
ング基の機能は、2つ又はそれ以上の共役環を連結し
て、所望の発色団を獲得することである。ブリッジング
基は、ヘテロ原子(例えば、N、O、S、P等)又は前
記へテロ原子の少なくとも1つを有する官能基(例え
ば、NH等)、炭化水素又は置換炭化水素のいずれか1
つであり得る。 【0130】Wは、電子吸引性基である。この基の機能
は、この分子の無水マレイン酸基の反応性を調整し、印
加される外部電界の影響下にて分子が円滑に電荷の分離
又は再結合(結合の破壊又は形成等)を受けることがで
きるようにすることである。電子吸引性基は、カルボン
酸又はその誘導体(例えば、エステル又はアミド等)、
ニトロ、ニトリル、ケトン、アルデヒド、スルホン、硫
酸又はその誘導体、ヘテロ原子(例えば、F、Cl等)
又はヘテロ原子(例えば、F、Cl、Br、N、O、S
等)の少なくとも1つを有する官能基のいずれか1つで
あり得る。 【0131】分子−金属錯体又は分子−ルイス酸錯体の
形成を含む、電界によって引き起こされるバンドギャッ
プ変化の例を以下に示す(例IV)。 【0132】 【化6】 【0133】式中、J、J、J、J及びJ
は、分子内に構築されたチューニング基を表す。これ
らのチューニング基(例えば、OH、NHR、COO
H、CN、ニトロ等)の機能は、適切な機能効果(例え
ば、誘導効果及び共鳴効果)及び/又は立体効果を提供
することである。機能効果は、分子のバンドギャップ
(ΔE HOMO/LUMO)を調整して、分子の所望の
電子的特性ならびに光学的特性を獲得することである。
立体効果は、分子の配向の双安定性又は多安定性を提供
するよう立体障害、分子間又は分子内相互作用力(例え
ば、水素結合、クーロン相互作用、ファンデルワールス
力)により分子の立体配座を調整することである。それ
らは、水素、ヘテロ原子(例えば、N、O、S、P、
B、F、Cl、Br、及びI)、前記へテロ原子の少な
くとも1つを有する官能基、炭化水素(飽和又は不飽
和)又は置換炭化水素のいずれか1つであり得る。 【0134】Gは、ブリッジング基である。ブリッジ
ング基の機能は、2つ又はそれ以上の共役環を連結し
て、所望の発色団を獲得することである。ブリッジング
基は、ヘテロ原子(例えば、N、O、S、P等)又は前
記へテロ原子の少なくとも1つを有する官能基(例え
ば、NH等)、炭化水素又は置換炭化水素のいずれか1
つであり得る。 【0135】Mは、遷移金属を含む金属、又はそれら
のハロゲン錯体、あるいはH又は他の型のルイス酸
(複数可)を表す。モデル(2b):電荷の分離又は再
結合及びπ結合の破壊又は形成を介した拡大された共役
の変化により生じる、電界によって引き起こされるバン
ドギャップ変化図Jは、このモデルの概略図であり、電
荷の分離又は再結合及びπ結合の破壊又は形成を介した
拡大された共役の変化により生じる、電界によって引き
起こされるバンドギャップ変化を含む。図Jに示すよう
に、分子630’は、2つの部分632’及び634’
を含む。分子630’は、より小さいバンドギャップ状
態を示す。電界が印加されると、分子630’にてπ結
合の破壊が生じ、より大きなバンドギャップ状態を生じ
る結果となる。電界を逆転させると、2つの部分63
2’及び634’間のπ結合が再結合され、分子63
0’はもとの状態に戻る。 【0136】このモデルで満たさなければならない要件
は、モデル2(a)に関して列挙したのと同じである。 【0137】電荷の分離(σ結合破壊及びπ結合形成)
を介した拡大された共役により生じる、電界によって引
き起こされるバンドギャップ変化の一例を以下に示す
(例V)。 【0138】 【化7】 【0139】式中、Qは、本明細書中では、2つのフェ
ニル環の間の連結ユニットを示すために用いられる。こ
れは、S、O、NH、NR、炭化水素又は置換炭化水素
のいずれか1つであり得る。 【0140】Con1及びCon2は、1つの分子と別の分子
間、又は分子と固体基板(例えば、金属電極、無機又は
有機基板等)間の連結基を表す。それらは、水素(水素
結合を介して)、ヘテロ原子(すなわち、N、O、S、
P等)又は前記ヘテロ原子の少なくとも1つを有する官
能基(例えば、NH等)、炭化水素(飽和又は不飽和)
又は置換炭化水素うちのいずれか1つであり得る。 【0141】R及びRは、分子中に構築されたスペ
ーシング基を表す。これらのスペーサーユニットの機能
は、適切な3次元の足場(scaffolding)を提供して、各
ロータの回転スペースを提供する一方、分子が一緒に充
填されるようにすることである。それらは、水素、炭化
水素(飽和又は不飽和)又は置換炭化水素のいずれか1
つであり得る。 【0142】J、J、J、及びJは、分子に構
築されたチューニング基を表す。これらのチューニング
基(例えば、OH、NHR、COOH、CN、ニトロ
等)の機能は、適切な機能効果(例えば、誘導効果及び
共鳴効果)及び/又は立体効果を提供することである。
機能効果は、分子のバンドギャップ(ΔEHOMO/L
UMO)を調整して、分子の所望の電子特性ならびに光
学特性を獲得することである。立体効果は、分子の配向
の双安定性又は多安定性を提供するよう立体障害、分子
間又は分子内相互作用力(例えば、水素結合、クーロン
相互作用、ファンデルワールス力)により分子の立体配
座を調整することである。それらはまた、適切な3次元
の足場(scaffolding)を提供して、各ロータの回転スペ
ースを提供する一方、分子が一緒に充填されるようにす
る、スペーシング基としても使用される。それらは、水
素、ヘテロ原子(例えば、N、O、S、P、B、F、C
l、Br、及びI)、前記ヘテロ原子の少なくとも1つ
を有する官能基、炭化水素(飽和又は不飽和)又は置換
炭化水素のいずれか1つであり得る。 【0143】Gは、ブリッジング基である。ブリッジ
ング基の機能は、ステータ及びロータを連結するか、あ
るいは2つ又はそれ以上の共役環を連結して、所望の発
色団を獲得することである。ブリッジング基は、ヘテロ
原子(例えば、N、O、S、P等)又は前記ヘテロ原子
の少なくとも1つを有する官能基(例えば、NH又はN
HNH等)、炭化水素(飽和又は不飽和)又は置換炭化
水素のいずれか1つであり得る。 【0144】Wは、電子吸引性基である。この基の機
能は、この分子のラクトン基の反応性を調整し、印加さ
れる電界の影響下にて分子が円滑に電荷の分離又は再結
合(結合の破壊又は形成等)を受けることができるよう
にすることである。電子吸引性基は、カルボン酸又はそ
の誘導体(例えば、エステル又はアミド等)、ニトロ、
ニトリル、ケトン、アルデヒド、スルホン、硫酸又はそ
の誘導体、ヘテロ原子(例えば、F、Cl等)又はヘテ
ロ原子(例えば、F、Cl、Br、N、O及びS等)の
少なくとも1つを有する官能基、炭化水素(飽和又は不
飽和)又は置換炭化水素のいずれか1つであり得る。 【0145】例Vにおいて、一番上の分子構造は、一番
下の分子構造よりも小さなバンドギャップ状態を有す
る。 【0146】電荷の再結合及びσ結合の形成を介した拡
大されたπ結合共役の破壊による電界によって引き起こ
されるバンドギャップ変化の別の例を以下に示す(例V
I)。 【0147】 【化8】【0148】式中、Qは、本明細書中では、2つのフェ
ニル環の間の連結ユニットを示すために用いられる。そ
れは、S、O、NH、NR、炭化水素又は置換炭化水素
のいずれか1つであり得る。 【0149】Con1及びCon2は、1つの分子と別の分子
間、又は分子と固体基板(例えば、金属電極、無機又は
有機基板等)間の連結基を表す。それらは、水素、ヘテ
ロ原子(すなわち、N、O、S、P等)又は前記ヘテロ
原子の少なくとも1つを有する官能基(例えば、NH
等)、炭化水素(飽和又は不飽和)又は置換炭化水素の
いずれか1つであり得る。 【0150】R及びRは、分子中に構築されたスペ
ーシング基を表す。これらのスペーサーユニットの機能
は、適切な3次元の足場(scaffolding)を提供して、各
ロータの回転スペースを提供する一方、分子が一緒に充
填されるようにすることである。それらは、水素、炭化
水素(飽和又は不飽和)又は置換炭化水素のいずれか1
つであり得る。 【0151】J、J、J、及びJは、分子内に
構築されたチューニング基を表す。これらのチューニン
グ基(例えば、OH、NHR、COOH、CN、ニトロ
等)の機能は、適切な機能効果(例えば、誘導効果及び
共鳴効果)及び/又は立体効果を提供することである。
機能効果は、分子のバンドギャップ(ΔEHOMO/
LUMO)を調整して、分子の所望の電子的特性ならび
に光学的特性を獲得することである。立体効果は、分子
の配向の双安定性又は多安定性を提供するよう立体障
害、分子間又は分子内相互作用力(例えば、水素結合、
クーロン相互作用、ファンデルワールス力)により分子
の立体配座を調整することである。それらはまた、適切
な3次元の足場(scaffolding)を提供して、各ロータの
回転スペースを提供する一方、分子が一緒に充填される
ようにするスペーシング基としても使用され得る。それ
らは、水素、ヘテロ原子(例えば、N、O、S、P、
B、F、Cl、Br、及びI)、前記ヘテロ原子の少な
くとも1つを有する官能基、炭化水素(飽和又は不飽
和)又は置換炭化水素のいずれか1つであり得る。 【0152】Gは、ブリッジング基である。ブリッジ
ング基の機能は、ステータ及びロータを連結するか、あ
るいは2つ又はそれ以上の共役環を連結して、所望の発
色団を獲得することである。ブリッジング基は、ヘテロ
原子(例えば、N、O、S、P等)又は前記ヘテロ原子
の少なくとも1つを有する官能基(例えば、NH又はN
HNH等)、炭化水素(飽和又は不飽和)又は置換炭化
水素のいずれか1つであり得る。 【0153】Wは、電子吸引性基である。この基の機
能は、この分子のラクトン基の反応性を調整し、印加さ
れる電界の影響下にて分子が円滑に電荷の分離又は再結
合(結合破壊又は形成等)を受けることができるように
することである。電子吸引性基は、カルボン酸又はその
誘導体(例えば、エステル又はアミド等)、ニトロ、ニ
トリル、ケトン、アルデヒド、スルホン、硫酸又はその
誘導体、ヘテロ原子(例えば、F、Cl等)又はヘテロ
原子(例えば、F、Cl、Br、N、O、S等)の少な
くとも1つを有する官能基、炭化水素(飽和又は不飽
和)又は置換炭化水素の少なくとも1つを有する官能基
のいずれか1つであり得る。 【0154】さらに、例VIにおいて、一番上の分子構
造は、一番下の分子構造よりも小さなバンドギャップ状
態を有する。 【0155】本発明は、インク又は色素分子を変化させ
て、これまでに記載されているエレクトロクロミック材
料又は色素生成材料とは完全に異なる機構により外部電
界を用いてスイッチング可能な活性デバイスにする。そ
の概念は、ラクトンのC−O結合が、十分に不安定で、
印加される電界の影響下にて、結合の破壊及び形成を受
け得る(上記例V及び例VIを参照)、改質クリスタルバ
イオレットラクトン型分子を使用することである。 【0156】正の電荷及び負の電荷は、C−O結合破壊
プロセス中に生成する。得られた電荷は分離して、反対
方向の、印加される外部電界(分子の上部)又は結合回
転(分子の下部)に対して平行に移動するであろう。分
子の拡大された双極子(上部及び下部)を有する2つの
芳香環は、完全に共役し、色(レッドシフト)が生じる
(例V参照)。しかしながら、分子は、水素結合、クー
ロン、又は双極子−双極子相互作用のような分子間力及
び/又は子内力、ならびに立体反発を有するように、あ
るいは不変の外部電荷により、この特定配向の両方の電
荷を安定化するように設計される。従って、初期の配向
から分子を外すには、大きな電界が必要である。特定配
向に一旦スイッチングされると、分子は、電界が消える
までその配向を保つであろう。 【0157】逆の電界が印加されると(例VI)、両方の
電荷は、その逆の外部電界の方向に再整列する傾向があ
る。分子の上部の正の電荷は、非結合性電子、又はπ電
子、あるいはπ電子と非結合性電子の非局在化を介して
分子の側面から分子の中央部(トリアリールメタン位
置)に移動するであろう。同様に、負に荷電した分子の
下部は、C−C結合回転を介して外部電界のほうに近づ
いて移動する傾向にあろう。分子設計の重要な構成要素
は、分子の下部(負に荷電した領域)が完全な180°
の半サイクルで回転することを妨げるであろう、CO
とJ基及びJ基間の立体及び静電反発が存在するこ
とである。その代わりに、初期配向から典型的に90°
の角度にある下部及び上部における嵩高な基の立体的相
互作用により、回転は停止される。さらに、この90°
の配向は、C−O結合形成及び電荷の再結合により安定
化される。このプロセス中、トリアリールメタン位置に
て四面体炭素(アイソレーター)が形成される。分子の
共役は破壊され、HOMO及びLUMOは、もはや分子
の上部全体にわたって非局在化しない。これは、電子に
より占有される体積の大きさを縮小する効果を有し、H
OMO−LUMOギャップを増加させる。ブルーシフト
カラー又は透明状態は、このプロセス中に生じるであろ
う。 【0158】着色インク及び色素分子について、ちょう
ど分子の片面と中心位置間における正電荷移動の制限は
重要である。他の重要な要素は、ステータ(分子の上
部)から光学的に有意な角度(表面上、10〜170
°)により分離される2つの状態間のロータ(分子の下
部)をスイッチングする能力である。分子内電荷の分離
が最大距離に達すると、分子の最上部のほとんどが完全
に共役するようになる。従って、分子のπ電子又はπ電
子と非結合性電子は、最高被占有分子軌道(HOMO)
及び最低非占有分子軌道(LUMO)により、上部のほ
とんどの領域にわたって非局在化される。この効果は、
箱(箱が分子全体の大きさである場合)における量子力
学的粒子に関する効果と同一である。すなわち、軌道が
非局在化されるとき、HOMO及びLUMO間のギャッ
プは比較的小さい。この場合、分子のHOMO−LUM
Oギャップは、インク又は色素の所望の色を得るように
設計される。全平行な構造に関するHOMO−LUMO
ギャップは、分子の異なる芳香環上に様々な化学基(J
、J、J、J及びW)を置換することにより調
整することができる。ロータ(分子の下部)が、ロータ
及びステータに結合した化学置換基(J、J
、J及びW)の性質に依存してステータ(分子の
上部)に対して10〜170°で回転する場合には、H
OMO−LUMOギャップの増加は、全平行な構造の色
に関してブルーシフトである色に対応するであろう。十
分にシフトすると、新たなHOMO−LUMOギャップ
が十分に大きい場合、分子は透明になる。従って、分子
は、2つの色の間を、又はある色から透明状態へスイッ
チング可能である。 【0159】例V及びVIは、外部から印加される電界の
影響下における代表的なスイッチング可能な分子の2つ
の異なる状態を示す。この特定型の分子に関して、十分
に厚い分子膜を、分子の配向軸が分子をスイッチングす
るのに用いられる電極の平面に対して直角であるよう
に、例えば、ラングミュア−ブロジェッドの技法、気相
堆積、又は電気化学的堆積を用いて成長させる。別の堆
積技法は、基板上に厚膜被覆(例えば、リバースロー
ル)又はスピン被覆され、続いて分子を配向させる電界
にその被覆をさらす間に重合されるか(例えば、UV照
射による)、又は乾燥される、モノマー/オリゴマー又
は溶媒ベースの溶液として、分子を懸濁することであ
る。最上部の電極は、インジウム−酸化錫などの透明な
導体であってもよく、膜を、分子軸が電極の平面に対し
て平行であるように成長させる。分子は、大きなステー
タ基が分子間相互作用又は支持体構造への直接結合によ
り適所に固定される固体状態又は液晶を形成するが、ロ
ータは、分子の格子内に移動するのに十分小さい。モデ
ル(3):分子の折りたたみ又は伸びを介した電界によ
って引き起こされるバンドギャップ変化図Kは、このモ
デルの概略図であり、これは分子の折りたたみ又は伸び
を介した、拡大された共役の変化により生じる電界によ
って引き起こされるバンドギャップ変化を含む。図Kに
示すように、分子730は、3つの部分732、734
及び736を含む。分子730は、分子の大きな領域に
よる拡大された共役に起因した、より小さいバンドギャ
ップ状態を示す。電界が印加されると、中央の部分73
4に関する分子の折りたたみに起因して、分子730に
て共役の破壊が生じ、分子の大きな領域における非拡大
共役に起因するより大きなバンドギャップ状態を生じる
結果となる。逆の電界が印加されると、分子730は広
がって、分子730はもとの状態に戻る。分子730の
中央部734の伸びと弛緩は、同じ効果を有する。 【0160】このモデルでは、以下の要件を満たさなけ
ればならない。(a)分子は、少なくとも2つのセグメ
ントを有さなくてはならない、(b)幾つかのセグメン
ト(部分)は、HOMO、LUMO、及びその近傍の軌
道に関与する非結合性電子、又はπ電子、あるいはπ電
子と非結合性電子を有するべきである、(c)分子は、
対称であるか、又は片側にドナー基及び別の側にアクセ
プター基を有する非対称であり得る、(d)分子の少な
くとも1つのセグメントは、水素結合、ファンデルワー
ルス力、クーロン引力もしくは金属錯体形成などの分子
内力又は分子間力により、折りたたみ状態又は伸び状態
の両方を安定化するのを助長するであろう幾つかの官能
基を有する、(e)分子の折りたたみ状態又は伸び状態
は、電界によりアドレス指定可能でなくてはならない、
(f)少なくとも1つの状態(推定では完全に伸びした
状態)において、分子の非結合性電子、又はπ電子、あ
るいはπ電子と非結合性電子は、十分非局在化され、分
子のπ電子とp電子は、他の状態(複数可)では局在化
されるか、又は部分的にのみ非局在化されるであろう、
(g)分子のバンドギャップは、非結合性電子、又はπ
電子、あるいはπ電子と非結合性分子の非局在化の度合
いに依存して変化する一方で、分子は、印加された外部
電界により折りたたまれるか又は伸びされ、この型の変
化もまた同様に、分子の電気的特性又は光学的特性に影
響を及ぼすであろう、(h)この特徴は、光スイッチ又
は電気スイッチ、ゲート、保存又はディスプレイ用途の
ために、これらの型の分子を適用させ得る。 【0161】分子の折りたたみ又は伸びを介した電界に
よって引き起こされるバンドギャップ変化の例を以下に
示す(例VII)。 【0162】 【化9】【0163】式中、R及びRは、分子中に構築され
たスペーシング基を表す。それらは水素、炭化水素(飽
和又は不飽和)又は置換炭化水素のいずれか1つであり
得る。 【0164】J、J、J、J及びJは、分子
内に構築されたチューニング基を表す。これらのチュー
ニング基(例えば、OH、NHR、COOH、CN、ニ
トロ等)の機能は、適切な機能効果(例えば、誘導効果
及び共鳴効果)及び/又は立体効果を提供するために使
用される。機能効果は、分子のバンドギャップ(ΔE
HOMO/LUMO)を調整して、分子の所望の電子的
特性ならびに光学的特性を獲得することである。立体効
果は、分子の配向の双安定性又は多安定性を提供するよ
う立体障害、分子間又は分子内相互作用力(例えば、水
素結合、クーロン相互作用、ファンデルワールス力)に
より分子の立体配座を調整することである。それらはま
た、スペーシング基として用いられてもよい。それら
は、水素、ヘテロ原子(例えば、N、O、S、P、B、
F、Cl、Br、及びI)、前記ヘテロ原子の少なくと
も1つを有する官能基、炭化水素(飽和又は不飽和)又
は置換炭化水素のいずれか1つであり得る。 【0165】Y及びZは、分子間又は分子内水素結合を
形成するであろう官能基である。それらは、SH、O
H、アミン、炭化水素、又は置換炭化水素のいずれか1
つであり得る。 【0166】例7において、上方の分子は、分子の局在
化した共役の様々な部分に起因する、より大きなバンド
ギャップを有し、一方、下方の分子は、分子の大きな領
域により拡大された共役に起因する、より小さなバンド
ギャップを有する。
【図面の簡単な説明】 【図1AA】従来技術によるLCD画面装置の概略的な
立面図である。 【図1BB】従来技術による典型的な電子インク装置を
示す図である。 【図1CC】従来技術によるXerox Gyrico
n球体の概略図である。 【図1DD】図1BB及び図1CCに示されるような従
来技術に関連する物理現象を表す概略図である。 【図2AA】本発明による印刷媒体のユニットの拡大さ
れた斜視図を示す概略図である。 【図2BB】図2AAの拡大詳細図である。 【図3AA】図2AA及び図2BBに示されるような本
発明による書込み−消去のための第1の方法及び装置の
概略図である。 【図4AA】図2AA及び図2BBに示されるような本
発明による書込み−消去のための第2の方法及び装置の
概略図である。 【図5AA】図2AAから図4AAによって示された本
発明の別の実施形態を示す図である。 【図6AA】本発明による概略的な電気回路図である。 【図7AA】図1DDと比較するため、図2AAから図
4AAに示された本発明に関連する物理現象を示す概略
図である。 【図A】補足説明に記載される印刷媒体ユニットの基体
と電極アレイの組み合わせを示した概略図である。 【図B】色の異なりを示す画素の平面図である。 【図C】図Aと同様の概略図であり、さらなる電極アレ
イとの組み合わせを示す。 【図D】印加された電界と得られる画素パターンを示す
説明図である。 【図E】本発明の代替の一実施態様の分子の構造を示す
図である。 【図F】図Eの分子のロータ432とステータ434が
すべて同一平面上にある平面状態を示す概略透視図であ
る。 【図G】図Eの分子のロータ432が同一平面上にある
状態から90°回転した状態を示す概略透視図である。 【図H】本発明の一実施態様の分子モデル(モデルI)
の概略図である。 【図I】本発明の一実施態様の分子モデル(モデル(II
a))の概略図である。 【図J】本発明の一実施態様の分子モデル(モデル(II
b))の概略図である。 【図K】本発明の一実施態様の分子モデル(モデル(II
I))の概略図である。 【符号の説明】 200、200’ 媒体 201 コーティング 202 基体 203 エレクトロクロミック分子 301、303、305、403、405 電極 307、401、505 電界 501 反射性表面 503 コーティング 507 保護層 701 着色状態 703 透明状態
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シャオ−アン・ツァン アメリカ合衆国カリフォルニア州,サニー ベイル,グラント・ファー・アベニュー・ ナンバー2・689 (72)発明者 アール・スタンレイ・ウィリアムズ アメリカ合衆国カリフォルニア州94040, マウンテンビュー,ローレル・ウェイ・ 105 Fターム(参考) 2K001 AA03 BA03 BA09 BB18 EA02 EA18 EA29 EA30

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 基体のための着色剤であって、前記着色
    剤が分子システムからなり、前記分子システムがエレク
    トロクロミックな切替え可能分子を含み、前記分子の各
    々が、少なくとも2つの光学的に識別可能な状態の間で
    選択的に切替え可能であり、前記分子システムが基体上
    に分布可能であって消去可能に書込み可能な表面を形成
    することからなる、着色剤。
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