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JP2003082264A - インクジェット用水性顔料インク及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット用水性顔料インク及びインクジェット記録方法

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Publication number
JP2003082264A
JP2003082264A JP2001278548A JP2001278548A JP2003082264A JP 2003082264 A JP2003082264 A JP 2003082264A JP 2001278548 A JP2001278548 A JP 2001278548A JP 2001278548 A JP2001278548 A JP 2001278548A JP 2003082264 A JP2003082264 A JP 2003082264A
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JP
Japan
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ink
inkjet
water
aqueous pigment
triethylene glycol
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JP2001278548A
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Hideto Yamazaki
秀人 山崎
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク中の水分が完全に蒸発してもトリエチ
レングリコールモノブチルエーテルと顔料成分及びグリ
セリンとが分離することなく、凝集物も発生せず、イン
クジェット印刷しても噴射が良好で、インクジェットヘ
ッドの先端部で目詰まりしないインクジェット用水性顔
料インク及びインクジェット記録方法を提供する。 【解決手段】 カーボンブラック又は有機顔料、グリセ
リン、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、並
びに、COSMO溶媒和による溶媒接触表面積が0.9
0〜1.15nmであり、かつ、COSMO溶媒和に
よる立体配座生成熱が−711〜−941kJ/mol
であるグリコール系エーテルを含有するインクジェット
用水性顔料インク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット用
水性顔料インク及びインクジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、種々のイン
ク吐出方式、例えば、静電吸引方式、圧電素子を用いて
インクに機械的振動又は変位を与える方式、インクを加
熱することにより気泡を発生させその時に発生する圧力
を利用する方式等によりインク小滴を形成し、それらの
インク小滴の一部又は全部を紙等の被記録材に付着させ
て記録を行う方法である。
【0003】このようなインクジェット記録方法に使用
するインクとしては、各種の水溶性の染料又は顔料を、
水又は水と水溶性有機溶剤とからなる液媒体に溶解又は
分散させた水性インクが使用されている。上記インクジ
ェット用水性インクには、長期間使用されなくても沈澱
や凝集が生じることがなくインクジェットプリンターの
ヘッドの先端部又はインク流路内で目詰まりすることが
ないこと、印字品質が良好なこと、耐候性が優れている
こと等の性能が要求される。
【0004】また、インクジェット用水性インクにおい
て染料と顔料とを比較すると、染料はインク媒体中に完
全に溶解するため耐水性が悪く、化学構造上耐光性も顔
料と比較してかなり劣るのに対して、顔料はインク媒体
中に溶解せずに分散しているので、耐水性を含めた耐候
性は極めて良好である。そのため近年のインクジェット
プリンター用インクは水性染料インクから水性顔料イン
クへと移行しつつある。
【0005】近年、シャープなエッジが得られ、フェザ
リングやブリーディングを極力抑えた写真画像並の印字
品質が望まれている。そのため、インクジェット用水性
インクに紙面上で素早く浸透するが滲みを発生しにくい
性質を付与する浸透剤は、インクジェット用水性インク
の添加剤として欠かせない存在となっている。なかで
も、特開平10−95941号公報等に開示されている
トリエチレングリコールモノブチルエーテルは、フェザ
リングやブリーディングを生じにくい極めて有効な浸透
剤として知られている。また、インクジェット用水性イ
ンクには、インクから水分が蒸発して固化することを防
ぐための保湿剤の添加も必須であるが、なかでもグリセ
リンは保湿効果が高く、粘度調整剤としても使えるた
め、好適に用いられている。
【0006】しかしながら、インクジェット用水性顔料
インクにトリエチレングリコールモノブチルエーテルを
浸透剤として添加すると、インクジェットヘッドのノズ
ル表面においてインク中の水分が蒸発した場合、トリエ
チレングリコールモノブチルエーテルが顔料成分及びグ
リセリンと分離してしまう。分離したトリエチレングリ
コールモノブチルエーテルは顔料成分を含まないため、
印字しても色が薄くなってしまい、また、顔料成分はト
リエチレングリコールモノブチルエーテル中では凝集す
るため、分離した境界面で顔料成分が凝集しやすくな
り、吐出が不安定になったりする。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した問
題点を解決するためになされたものであり、インク中の
水分が完全に蒸発してもトリエチレングリコールモノブ
チルエーテルと顔料成分及びグリセリンとが分離するこ
となく、凝集物も発生せず、インクジェット印刷しても
噴射が良好で、インクジェットヘッドの先端部で目詰ま
りしないインクジェット用水性顔料インク及びインクジ
ェット記録方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、カーボンブラ
ック及び/又は有機顔料、グリセリン、トリエチレング
リコールモノブチルエーテル、並びに、COSMO溶媒
和による溶媒接触表面積が0.90〜1.15nm
あり、かつ、COSMO溶媒和による立体配座生成熱が
−711〜−941kJ/molであるグリコール系エ
ーテルを含有するインクジェット用水性顔料インクであ
る。以下に本発明を詳述する。
【0009】本発明のインクジェット用水性顔料インク
は、カーボンブラック又は有機顔料を含有するものであ
る。上記カーボンブラックとしては特に限定されず、例
えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレ
ンブラック、チャンネルブラック等を挙げることができ
る。上記有機顔料としては特に限定されず、例えば、ジ
スアゾエロー、イソインドリノンイエロー、レーキレッ
ド、チオインジゴレッド、ブリリアントカーミン6B、
フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等を挙
げることができる。これらカーボンブラック又は有機顔
料の含有量は、所望される印字濃度や色彩により異なる
が、一般的にはインクジェット用水性顔料インクの全重
量に対して1〜20重量%が好ましく、より好ましくは
1〜15重量%、更に好ましくは1〜10重量%であ
る。なお、黒色調整のため、シアンやマゼンダ等の有機
顔料をカーボンブラックと併用してもよい。
【0010】本発明のインクジェット用水性顔料インク
は、グリセリンを含有するものである。上記グリセリン
は、保湿剤又は粘度調整剤としての機能を有する。上記
グリセリンの含有量としては、一般的にはインクジェッ
ト用水性顔料インクの全重量に対して5〜50重量%が
好ましく、より好ましくは10〜40重量%、更に好ま
しくは15〜35重量%である。
【0011】本発明のインクジェット用水性顔料インク
は、トリエチレングリコールモノブチルエーテルを含有
するものである。上記トリエチレングリコールモノブチ
ルエーテルは、浸透剤としての機能を有する。上記トリ
エチレングリコールモノブチルエーテルの含有量として
は、一般的にはインクジェット用水性顔料インクの全重
量に対して1〜20重量%が好ましく、より好ましくは
1〜15重量%、更に好ましくは1〜10重量%であ
る。
【0012】本発明のインクジェット用水性顔料インク
は、COSMO溶媒和による溶媒接触表面積が0.90
〜1.15nmであり、かつ、COSMO溶媒和によ
る立体配座生成熱が−711〜−941kJ/molで
あるグリコール系エーテルを含有するものである。上記
COSMO溶媒和とは、分子軌道法により計算された、
水中での化学種の安定性を示す指標の1つであり、例え
ば、分子軌道計算ソフトMOPAC(富士通社製)を用
いることにより算出することができる。分子軌道計算ソ
フトMOPAC(富士通社製)により算出した、主なグ
リコール系エーテル及びグリコールのCOSMO溶媒和
による溶媒接触表面積(nm)を表1に、COSMO
溶媒和による立体配座生成熱(kJ/mol)を表2に
示す。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】本発明者らは、COSMO溶媒和による溶
媒接触表面積が0.90〜1.15nmであり、か
つ、COSMO溶媒和による立体配座生成熱が−711
〜−941kJ/molであるグリコール系エーテルを
添加すると、グリセリンとトリエチレングリコールモノ
ブチルエーテルをインク成分として含有するインクジェ
ット用水性顔料インクにおいて、インク中の水分が完全
に蒸発してもトリエチレングリコールモノブチルエーテ
ルと顔料成分及びグリセリンとが分離することなく、良
好な噴射特性が維持され、また、分離の境界面がないた
め顔料が凝集しないことを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0016】上記の条件を満たすグリコール系エーテル
としては、例えば、ジエチレングリコールモノイソプロ
ピルエーテル、ジエチレングリコールモノn−ブチルエ
ーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコ
ールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノ
エチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソプロ
ピルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエー
テル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノn−ブチルエーテル、
トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等を挙げ
ることができる。これらのグリコール系エーテルは単独
で用いられてもよく、二種以上が併用されてもよい。
【0017】上記の条件を満たすグリコール系エーテル
の含有量としては、インクジェット用水性顔料インクの
全重量に対して1〜20重量%が好ましい。より好まし
くは1〜10重量%、更に好ましくは1〜5重量%であ
る。なお、グリコール系エーテルの含有量は、トリエチ
レングリコールモノブチルエーテルよりも少なく設定さ
れる。
【0018】本発明のインクジェット用水性顔料インク
に用いられる溶媒は、上記グリセリン、上記トリエチレ
ングリコールモノブチルエーテル、上記の条件を満たす
グリコール系エーテルの他に、水及び上記以外の水溶性
有機溶剤が含まれる混合溶媒である。上記水としては、
種々のイオンを含有する一般の水ではなく、脱イオン水
を使用することが好ましい。このときの水の含有量は、
上記溶剤成分の種類、その組成又は所望されるインクの
特性に依存して広い範囲で決定されるが、インクジェッ
ト用水性顔料インクの全重量に対して一般に10〜95
重量%、好ましくは10〜70重量%、より好ましくは
20〜70重量%である。
【0019】上記水溶性有機溶剤は、インクジェットヘ
ッドの先端部におけるインクの乾燥を防止したり、印字
濃度を高くしたり、鮮やかな発色をさせたりする効果を
有するものである。このような水溶性有機溶剤としては
一般的には多価アルコール類が使用されることが多い
が、水と混合して使用される水溶性有機溶剤としては、
例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プ
ロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチ
ルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−
ブチルアルコール等の低級アルコール類、ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類、アセト
ン、ジアセトンアルコール等のケトン類又はケトアルコ
ール類、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類、グリセリン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピ
ロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等
を挙げることができる。
【0020】本発明のインクジェット用水性顔料インク
には、必要に応じて、界面活性剤;ポリビニルアルコー
ル、セルロース類、水溶性樹脂等の粘度調整剤;表面張
力調整剤、防黴剤等の他従来公知の各種添加剤を添加す
ることができる。
【0021】本発明のインクジェット用水性顔料インク
は、インク中の水分が完全に蒸発してもトリエチレング
リコールモノブチルエーテルと顔料成分及びグリセリン
とが分離することなく、凝集物も発生せず、インクジェ
ット印刷しても噴射が良好で、インクジェットヘッドの
先端部で目詰まりすることもない。本発明のインクジェ
ット用水性顔料インクを用いるインクジェット記録方法
もまた、本発明の1つである。
【0022】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0023】(実施例1〜9)表1及び表2に示したグ
リコール系エーテルから、COSMO溶媒和による溶媒
接触表面積が0.90〜1.15nmであり、かつ、
COSMO溶媒和による立体配座生成熱が−711〜−
941kJ/molであるものを選択し、これを用いて
表3に示した組成の混合物を30分間撹拌した後に、孔
径1μmのメンブランフィルターにて濾過し、インクを
作製した。なお、上記混合物には、予めカーボンブラッ
クのミルベース分散体(カーボンブラック濃度15%の
水性分散体、粘度3.5cP、表面張力74.5mN/
m、平均粒径0.15μm)、及び、フタロシアニンブ
ルー分散体(フタロシアニンブルー濃度15%の水性分
散体、粘度3.8cP、表面張力72.3mN/m、平
均粒径0.11μm)を調製して用いた。
【0024】
【表3】
【0025】(比較例1〜11)表1及び表2に示した
グリコール系エーテルから、COSMO溶媒和による溶
媒接触表面積が0.90〜1.15nmでないもの、
又は、COSMO溶媒和による立体配座生成熱が−71
1〜−941kJ/molでないものを選択し、表4に
示した組成の混合物を用いた以外は実施例と同様にして
インクを作製した。更に、グリコール系エーテルの代わ
りに2−ピロリドン又はエタノールを用いた表4に示し
た組成の混合物についても同様にしてインクを作成し
た。
【0026】
【表4】
【0027】実施例1〜9及び比較例1〜11で作製し
たインクを以下の評価方法によって評価した。結果を表
5に示した。
【0028】(1)分離 インク5gをサンプル瓶に採取して温度60℃、湿度4
0%の環境下で3日間放置してインク中の水分を完全に
蒸発させた後、トリエチレングリコールモノブチルエー
テルと顔料及びグリセリンとの分離が発生しているかど
うかを目視により観察し、以下の基準で評価した。〇:
分離していなかった×:分離していた
【0029】(2)凝集 上記(1)で得た蒸発後のインクを顕微鏡にて観察し、
凝集物の有無を確認した。 〇:凝集物なし ×:凝集物あり
【0030】(3)吐出 インクをせん断モード型のインクジェットヘッドを使用
して、吐出安定性確認として5℃、20℃、40℃の各
雰囲気温度下でそれぞれ24時間の連続吐出を行う方法
と、吐出応答性確認として1分間の間欠吐出と2ヶ月間
放置後の吐出を行う方法との2通りの方法で印刷して、
吐出性を確認し、以下の基準で評価を行った。 〇:どちらの方法においても噴射が良好であり、インク
ジェットヘッドの先端部で目詰まりすることなく印刷で
き、印字した色も薄くなかった △:目詰まりすることなく印字できたが印字した色が薄
かった ×:吐出が不安定になって良好な印字が出来なかった
【0031】
【表5】
【0032】表5より、COSMO溶媒和による溶媒接
触表面積が0.90〜1.15nmであり、かつ、C
OSMO溶媒和による立体配座生成熱が−711〜−9
41kJ/molであるグリコール系エーテルを用いた
実施例1〜9で作製したインクでは、インク中の水分が
完全に蒸発しても分離することなく、凝集物も発生せ
ず、インクジェット印刷しても噴射が良好であった。こ
れに対し、COSMO溶媒和による溶媒接触表面積又は
COSMO溶媒和による立体配座生成熱が上記範囲外に
あるグリコール系エーテルを用いた比較例1〜11で作
製したインクでは、インク中の水分が完全に蒸発した後
に分離したり、インクで凝集が生じたり、インクジェッ
トヘッドの先端部で目詰まりしたりした。
【0033】
【発明の効果】本発明は、上述の構成よりなるので、イ
ンク中の水分が完全に蒸発してもトリエチレングリコー
ルモノブチルエーテルと顔料成分及びグリセリンとが分
離することなく、凝集物も発生せず、インクジェット印
刷しても噴射が良好で、インクジェットヘッドの先端部
で目詰まりしないインクジェット用水性顔料インク及び
インクジェット記録方法を提供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カーボンブラック及び/又は有機顔料、
    グリセリン、トリエチレングリコールモノブチルエーテ
    ル、並びに、COSMO溶媒和による溶媒接触表面積が
    0.90〜1.15nmであり、かつ、COSMO溶
    媒和による立体配座生成熱が−711〜−941kJ/
    molであるグリコール系エーテルを含有することを特
    徴とするインクジェット用水性顔料インク。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のインクジェット用水性イ
    ンクを用いることを特徴とするインクジェット記録方
    法。
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