[go: up one dir, main page]

JP2003081775A - 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料 - Google Patents

毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料

Info

Publication number
JP2003081775A
JP2003081775A JP2001280409A JP2001280409A JP2003081775A JP 2003081775 A JP2003081775 A JP 2003081775A JP 2001280409 A JP2001280409 A JP 2001280409A JP 2001280409 A JP2001280409 A JP 2001280409A JP 2003081775 A JP2003081775 A JP 2003081775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hair
unsaturated monomer
base
ethylenically unsaturated
amino
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001280409A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4711458B2 (ja
Inventor
Tatsuya Imanaka
達也 今中
Koji Yamamoto
浩司 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Goo Chemical Industries Co Ltd
Original Assignee
Goo Chemical Industries Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Goo Chemical Industries Co Ltd filed Critical Goo Chemical Industries Co Ltd
Priority to JP2001280409A priority Critical patent/JP4711458B2/ja
Publication of JP2003081775A publication Critical patent/JP2003081775A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4711458B2 publication Critical patent/JP4711458B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存安定性及び均一付着性に優れ、ごわ付
き、べた付きがなく、形成フィルムが透明で耐水性、耐
湿性、低粘着性、平滑効果及び長期の効果維持を発揮す
る毛髪化粧料用基剤及び毛髪化粧料を提供する。 【解決手段】 (a)分子内にカルボキシル基を一つ以
上有するエチレン性不飽和単量体10〜40重量%及び
(b)その他の重合性エチレン性不飽和単量体60〜9
0重量%からなる(A)エチレン性不飽和単量体成分
を、該エチレン性不飽和単量体成分(A)全量に対して
合計0.1〜120重量%の(B)アミノ変性シリコー
ン化合物及び(C)リン酸エステル化合物と、(D)親
水性溶媒又は水及び親水性溶媒からなる溶媒の存在下
に、(E)ラジカル重合開始剤を用いて溶液重合により
共重合反応させて得られる共重合体から構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、毛髪化粧料用基剤
及びそれを用いた毛髪化粧料に関する。さらに詳しく
は、本発明は、ある種のアミノ変性シリコーン化合物と
リン酸エステル化合物との塩の存在下にエチレン性不飽
和単量体を重合させて得られる重合体からなる毛髪化粧
料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】毛髪化粧料に利用されるアニオン樹脂組
成物としては、マレイン酸とビニルメチルエーテルの共
重合体のハーフエステル、アクリル樹脂アルカノールア
ミン液、或いは酢酸ビニル−クロトン酸−ネオデカン酸
ビニル共重合体等が知られているが、これらのものは、
整髪力においては優れているものの、高い粘着性を有
し、或は風合いが硬すぎることから、不自然にごわ付い
たり、櫛や手指を通した際にフレーキングが起こりやす
い等の欠点が見られ、満足の得られるものではなかっ
た。これらの問題を軽減するためには、上記アニオン樹
脂組成物にシリコーン化合物を添加することが一般的に
行われているが、この場合には、経時的に頭髪がべた付
いたりする欠点がある。
【0003】これらの問題に対処するため、高分子量の
シリコーン化合物を、溶媒や低分子量のシリコーンオイ
ル等に溶解して添加したり、ポリエーテル変性シリコー
ンや界面活性剤等を用いた乳化物として添加することが
行われている。しかしながら、特に水性化粧料(水を含
んだものをいう)においては、シリコーン化合物が一般
に水に不溶であることから、シリコーン化合物を安定に
混合するためには多量の界面活性剤等を用いたシリコー
ンエマルションを使用する等の必要があり、そのため形
成されるフィルムが不透明になったり、耐水、耐湿性が
低下したり、長期保存安定性が劣る等の問題があった。
また、水に可溶な親水性変性シリコーンを用いた場合に
は、これら水溶性シリコーン化合物はシリコーン本来の
効果である低粘着性、平滑性、撥水性及び防汚性等の付
与効果が小さいことから、多量に使用しなければなら
ず、結局、上述のシリコーンエマルションを用いた場合
と同様に、形成されるフィルムが不透明になったり、耐
水、耐湿性が低下したり、長期保存安定性が劣る等の問
題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本出願人は、
特願平11−215579号において、特定のシリコー
ン化合物の存在下にアクリル系単量体を重合させてなる
毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料を提案し
た。これは、毛髪そのものが持つ自然な風合いを維持し
つつ、形成されるフィルムが透明で充分な耐水性や耐湿
性を有し、低粘着性や平滑効果を十分に発揮することが
でき、毛髪への長時間の使用による効果の低減がない毛
髪化粧料用基剤を提供するものであった。
【0005】しかしながら、前記毛髪化粧料用基剤は、
非水性化粧料(水を含まないものをいう)においてはシ
リコーン化合物に期待される低粘着性と平滑性の付与効
果について十分な改善がなされたものの、水性化粧料に
おいてはなお不十分なものであった。また、特願平11
−215599号に記載の発明の如く、特定のシリコー
ン化合物の多量存在下にアクリル系単量体を重合させて
なるものの場合、長期保存安定性が劣ることがあった。
【0006】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、特に水性化粧料において、長期の保存安定性が良
く、毛髪化粧料成分が毛髪に均一に付着し、ごわ付き、
べた付きがなく、毛髪そのものが持つ自然な風合いを維
持しつつ、形成されるフィルムが透明で充分な耐水性や
耐湿性を有し、低粘着性や平滑効果を十分に発揮するこ
とができ、毛髪への長時間の使用による効果の低減がな
い毛髪化粧料用基剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る毛髪化粧料
用基剤は、(A)下記のエチレン性不飽和単量体(a)
及び(b)、即ち(a)分子内にカルボキシル基を一つ
以上有するエチレン性不飽和単量体10〜40重量%及
び(b)その他の重合性エチレン性不飽和単量体60〜
90重量%からなるエチレン性不飽和単量体成分を、該
エチレン性不飽和単量体成分(A)全量に対して合計
0.1〜120重量%の(B)アミノ変性シリコーン化
合物及び(C)リン酸エステル化合物と、(D)親水性
溶媒又は水及び親水性溶媒からなる溶媒の存在下に、
(E)ラジカル重合開始剤を用いて溶液重合により共重
合反応させて得られる共重合体からなるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】(A)エチレン性不飽和単量体成
分:前記エチレン性不飽和単量体成分(A)において、
分子内にカルボキシル基を一つ以上有するエチレン性不
飽和単量体(a)は、主として共重合体中にカルボキシ
ル基を導入することを目的として配合される。この成分
の配合により、フィルムに適度な硬さを与えることが可
能となる。
【0009】毛髪化粧料用基剤を特に塩基性化合物で中
和して用いる場合には、そのフィルムに水溶性を付与し
て洗髪性を向上させることも可能とすることができる。
本発明に係る毛髪化粧料用基剤を用いた毛髪化粧料が洗
髪性を要求される場合には、エチレン性不飽和単量体
(a)の一部を塩基性化合物(F)で中和して用いるこ
とが望ましい。この場合、エチレン性不飽和単量体
(a)の使用量は、共重合に供されるエチレン性単量体
成分(A)全量中で10〜40重量%でなければなら
ず、好ましくは15〜30重量%となるように調整され
る。前記使用量が10〜40重量%の範囲にあるとき、
得られる毛髪化粧料用基剤は洗髪に容易なものとなり、
またこの毛髪化粧料用基剤によって形成されるフィルム
は適度の耐湿性、硬さ及び柔軟性を有し、毛髪のセット
が長持ちする。前記使用量が特に15〜30重量%の範
囲にあるとき、洗髪性と耐湿性やフィルムの硬さのバラ
ンスがとれ、高湿下でのセット力を保ちつつ、洗髪時に
は容易に洗い落とすことができる。
【0010】また、本発明に係る毛髪化粧料用基剤を用
いた毛髪化粧料が洗髪性を要求されない場合には、エチ
レン性不飽和単量体(a)の使用量を少なくしたり、重
合体中に導入されたカルボキシル基を塩基性化合物
(F)で中和せずに用いれば良いが、形成されるフィル
ムに適度な硬さを与えるために、エチレン性不飽和単量
体(a)の使用量は、共重合に供されるエチレン性単量
体成分(A)全量中で10〜40重量%が必要である。
【0011】前記エチレン性不飽和単量体(a)の具体
例として、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン
酸、クロトン酸等が挙げられ、これらの単量体はそれぞ
れ単独で又は併せて用いられる。
【0012】前記エチレン性不飽和単量体成分(A)に
おいて、その他の重合性エチレン性不飽和単量体(b)
は本発明に係る毛髪化粧料用基剤の親油性、柔軟性に関
与し、主として、形成されるフィルムの硬さ、柔軟性、
耐湿性及び毛髪への密着性を調節するために配合され
る。この重合性エチレン性不飽和単量体(b)は、エチ
レン性単量体成分(A)全量中で60〜90重量%配合
される。
【0013】前記重合性エチレン性不飽和単量体(b)
として、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)
アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メ
タ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−
ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アク
リル酸ターシャリーブチル、(メタ)アクリル酸2−エ
チルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メ
タ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸デシ
ル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル
酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)
アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸ペンタデシ
ル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル
酸ヘプタデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メ
タ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸オ
レイル等の直鎖若しくは分岐鎖又は脂環式の炭化水素基
を有するアルコールの(メタ)アクリル酸エステル等を
例示することができる。
【0014】また、重合性エチレン性不飽和単量体
(b)としては、上記の炭化水素系モノアルコールの
(メタ)アクリル酸エステル以外のエチレン性不飽和単
量体であって、エチレン性不飽和単量体(a)と共重合
可能なものも用いることができる。それらの不飽和単量
体(b)として、例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロ
ピル、(メタ)アクリル酸グリセリル、(メタ)アクリ
ル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸メトキシジエチレングリコー
ル、(メタ)アクリル酸メトキシテトラエチレングリコ
ール、(メタ)アクリル酸エトキシジエチレングリコー
ル、(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミ
ド、N−オクチルアクリルアミド、N−ターシャリーオ
クチルアクリルアミド、N−ターシャリーブチルアクリ
ルアミド、アクリロニトリル、酢酸ビニル、スチレン、
ビニルピロリドン等を挙げることができる。前記重合性
エチレン性単量体成分(b)は、それぞれ単独で又は併
用して用いることができる。
【0015】前記重合性エチレン性不飽和単量体(b)
の内で特に、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸
n−オクチル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)ア
クリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、
(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ミ
リスチル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)
アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシ
ル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル
酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸オレイル等の直
鎖若しくは分岐鎖又は脂環式の炭化水素基を有するアル
コールの(メタ)アクリル酸エステル、N−オクチルア
クリルアミド、N−ターシャリーオクチルアクリルアミ
ド、N−ターシャリーブチルアクリルアミド等を使用す
ると、本発明に係る毛髪化粧料用基剤はLPG(液化石
油ガス)に対する溶解性が特に良好になるので、LPG
を噴射剤とするエアゾール製品用として用いる場合に都
合が良い。
【0016】LPGを用いたエアゾール製品用の毛髪化
粧料用基剤とする場合、重合性エチレン性不飽和単量体
(b)全量中に、LPG用に列記された前記重合性エチ
レン性単量体成分を20〜40重量%配合することが好
ましい。
【0017】(B)アミノ変性シリコーン化合物:アミ
ノ変性シリコーン化合物(B)は、本発明に係る毛髪化
粧料用基剤により形成されるフィルムに主として低粘着
性と平滑効果を与え、さらに良好な感触及び耐水性や耐
湿性等を付与するものである。
【0018】前記アミノ変性シリコーン化合物(B)と
しては、特に限定されることなく、公知のものが使用可
能であるが、特に、下記の一般式(I)
【化4】 (上記式中、lは0又は自然数を表し、R’は直鎖状の
又は分岐鎖を有するアルキレン基を表し、またR1は直
鎖状の若しくは分岐鎖を有するアルキル基、アルケニル
基又はアラルキル基を表す。)で示される化合物及び/
又は下記の一般式(II)
【化5】 (上記式中、mは0又は自然数を表し、R''、R'''は
それぞれ直鎖状の又は分岐鎖を有するアルキレン基を表
す。)で示される化合物であるときに、既述のシリコー
ン効果が最も効果的に発現する。
【0019】前記アミノ変性シリコーン化合物(B)の
具体例としては、一般式(I)及び(II)で示されるも
のとして「TSF4700」及び「TSF4701」
(共に東芝シリコーン社製)、並びに「X−22−16
1AS」、「X−22−161A」、「X−22−16
1B」及び「KF−8012」(何れも信越化学工業社
製)等が挙げられ、また一般式(I)及び(II)で示さ
れるもの以外のものとして「KF−8002」(信越化
学工業社製)等が挙げられる。これらのアミノ変性シリ
コーン化合物(B)は単独で又は併せて用いられる。
【0020】(C)リン酸エステル化合物:リン酸エス
テル化合物(C)は、これを前記アミノ変性シリコーン
化合物(B)と組み合わせて用いることで、共重合時の
溶媒(D)に対するアミノ変性シリコーン化合物の溶解
性を高め、それによってアミノ変性シリコーン化合物の
効果が効果的に発現するものである。これは、リン酸エ
ステル化合物(C)が前記アミノ変性シリコーン化合物
(B)と塩を形成し、それによって、毛髪化粧料用基剤
により形成されるフィルムの表面及び内部にアミノ変性
シリコーン化合物(B)が適度に分散されるためである
と推定される。
【0021】前記リン酸エステル化合物(C)としては
公知のものが使用可能であるが、特に、下記の一般式
(III)
【化6】 (上記式中、n、pはそれぞれ0又は自然数(但し、
n、pは同時に0であってはならない。)を表し、また
2は直鎖状の若しくは分岐鎖を有するアルキル基、ア
ルケニル基又はアラルキル基を表す。)で示される化合
物であるときに、既述のシリコーン効果が最も効果的に
発揮される。
【0022】前記リン酸エステル化合物(C)の具体例
としては、「パーロンEP−70」、「EP−71」及
び「ゲラゾールE−50」(何れも互応化学工業社
製)、並びに「フォスファノールRS−410」、「R
S−610」、「RS−710」、「RD−510
Y」、「RB−410」、「RL−210」、「RA−
600」及び「ML−220」(何れも東邦化学工業社
製)等が挙げられる。
【0023】前記アミノ変性シリコーン化合物(B)と
リン酸エステル化合物(C)との配合割合は、前者を後
者で中和したとするならば、前者のアミノ変性シリコー
ン化合物(B)のアミノ基を基準とした中和率が20〜
200%になるような割合にすることが好ましく、より
好ましくは60〜150%であり、特に好ましくは60
〜120%である。さらにこれらの範囲のなかでも、中
和率が100%を越えてリン酸エステル化合物(C)が
過剰な割合になる方が、両者の混合物が重合操作時にお
いて溶媒(D)に対する溶解性が良いという点から、よ
り最適な効果が発揮される。
【0024】上記アミノ変性シリコーン化合物(B)と
リン酸エステル化合物(C)との合計使用量は、共重合
に供されるエチレン性不飽和単量体成分(A)の全量に
対して0.1〜120重量%でなければならず、特に好
ましくは1〜50重量%となるように調整される。前記
混合物の使用量が0.1重量%未満の場合はシリコーン
の効果が認められにくく、またそれが120重量%を越
える場合は重合反応が阻害される恐れがある。前記使用
量が特に1〜50重量%のときに、製品の経時安定性と
べた付きのないすべりを兼ね備えたものとなる。
【0025】共重合操作に際して、前記アミノ変性シリ
コーン化合物(B)とリン酸エステル化合物(C)とは
別々に重合反応系に投入されても良い。しかしながら、
予めアミノ変性シリコーン化合物(B)とリン酸エステ
ル化合物(C)を含有してなる混合物を調製した後、こ
れを上記共重合反応に供することが特に好ましく、それ
によって、共重合時の溶媒(D)に対するアミノ変性シ
リコーン化合物の溶解性がより高まるが、これは、前記
混合により中和造塩が効果的に起こることによるものと
推定される。なお、混合操作に当たっては、例えば溶媒
(D)成分として例示される水や親水性溶媒を用いて希
釈しても良い。
【0026】前記アミノ変性シリコーン化合物(B)と
リン酸エステル化合物(C)との混合物は、共重合時の
溶媒(D)に溶解することが望ましいが、他のシリコー
ン化合物や界面活性剤等を併用して共重合時の溶媒
(D)に溶解するように調整しても良い。また、共重合
中の発泡を抑える目的や共重合物の外観、水溶性、起泡
性及び消泡性等を調整する目的において、他のシリコー
ン化合物や界面活性剤等を併用しても良い。
【0027】前記アミノ変性シリコーン化合物(B)と
リン酸エステル化合物(C)との混合物に併用され得る
シリコーン化合物としては、特に限定されないが、例え
ば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロ
キサン、ポリエーテル変性シリコーン、フッ素変性シリ
コーン、アルコール変性シリコーン等が挙げられる。ま
た、アミノ変性シリコーン化合物(B)とリン酸エステ
ル化合物(C)との混合物に併用され得る界面活性剤と
しては、特に限定されないが、共重合中における抑泡性
の点から、高分子量のポリオキシエチレン・ポリオキシ
プロピレン・ブロック共重合体系の非イオン性高分子界
面活性剤等を用いても良い。
【0028】(D)親水性溶媒又は水及び親水性溶媒か
らなる溶媒:共重合時の溶媒として、親水性溶媒又は水
及び親水性溶媒からなる溶媒(D)が使用される。前記
親水性溶媒とは、水に対する溶解度が10g/水100
g(25℃)以上である有機溶媒を意味する。このよう
な親水性溶媒の具体例としては、例えばメタノール、エ
タノール、2−プロパノール、エチレングリコール及び
グリセリン等の炭素数が1〜4の脂肪族1〜4価アルコ
ール、並びにエチルセロソルブ及びブチルセロソルブ等
のグリコールエーテル、並びにジオキサン、ジメチルホ
ルムアミド等が挙げられ、これらを単独又は併せて用い
ることができる。
【0029】なお、本発明の毛髪化粧料用基剤は、目粘
膜等、広く人体にかかわるので、人体に適用されること
を考慮すれば、親水性溶媒としてエタノール又は2−プ
ロパノールを単独に又は併せて用い、必要に応じてこれ
らに水を併用して溶媒(D)とすることが好ましい。
【0030】前記溶媒(D)の配合量は特に限定される
ものではないが、共重合工程に際しては、エチレン性不
飽和単量体成分(A)の全量に対して50〜150重量
%使用されることが好ましく、この範囲で安定な共重合
状態及び高い重合率が得られる。なお、共重合後におけ
る中和工程や希釈工程等に際して使用される溶媒(D)
の配合量についても特に制限されない。前記溶媒(D)
は、本毛髪化粧料用基剤が水性化粧料に使用される場合
は、共重合工程終了後の中和工程や希釈工程でさらに加
えられても良い。
【0031】共重合時の溶媒(D)は、特に限定するも
のではないが、共重合時に存在するアミノ変性シリコー
ン化合物(B)とリン酸エステル化合物(C)との混合
物や界面活性剤、エチレン性不飽和単量体成分(A)及
び重合されて得られる共重合体を溶解するものであるこ
とが重要であり、それによって、アミノ変性シリコーン
化合物(B)とリン酸エステル化合物(C)との塩の分
子の回りでエチレン性不飽和単量体成分(A)の共重合
が進行し、シリコーン化合物とアクリル系重合体の複合
体が形成されるものと推定される。
【0032】(E)ラジカル重合開始剤:ラジカル重合
開始剤(E)としては、溶液重合法に用いられるもので
あれば特に制限はない。その具体例としては、過酸化ベ
ンゾイル、過酸化ラウロイル及び過酸化水素等に代表さ
れる過酸化物、並びに過硫酸アンモニウム及び過硫酸カ
リウム等に代表される過硫酸塩、並びに2,2'−アゾ
ビスイソブチロニトリル及び2,2'−アゾビスイソバ
レロニトリル等に代表されるアゾ系化合物等の公知のも
のが挙げられ、その何れを用いても良い。ラジカル重合
開始剤(E)の使用量は特に限定されるものではない
が、エチレン性不飽和単量体成分(A)の全量に対して
0.01〜10重量%の範囲であることが好ましく、こ
の範囲で高い重合率が得られと共に最終生成物の性能を
高く保つことができる。
【0033】本発明に係る毛髪化粧料用基剤を得るため
の共重合方法は、特に限定されるものではなく、公知の
溶液重合方法を用いることができる。例えば、エチレン
性不飽和単量体(a)と(b)からなるエチレン性不飽
和単量体成分(A)を、前記アミノ変性シリコーン化合
物(B)とリン酸エステル化合物(C)とを含む溶媒
(D)と共に反応容器中に投入し、攪拌混合した後、前
記ラジカル重合開始剤(E)を添加し、窒素気流下に撹
拌しながら加熱する、いわゆる一括重合法、或は前記エ
チレン性不飽和単量体成分(A)を、アミノ変性シリコ
ーン化合物(B)とリン酸エステル化合物(C)とを含
む溶媒(D)と前記ラジカル重合開始剤(E)の入った
反応容器中に滴下して、窒素気流下に撹拌しながら加熱
する、いわゆる滴下重合法、その他エチレン性不飽和単
量体成分(A)の分割投入による重合方法等が挙げられ
る。
【0034】(F)塩基性化合物:上述の共重合により
得られた共重合体からなる組成物は、そのままでも毛髪
化粧料用基剤として好適に使用できるが、これを塩基性
化合物(F)で中和することにより、毛髪化粧料用基剤
に特に良好な洗髪性を付与することができる。
【0035】前記の塩基性化合物(F)の内で、有機の
塩基性化合物の具体例としては、メチルアミン、ジメチ
ルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチル
アミン、トリエチルアミン、モルホリン、トリイソプロ
パノールアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチル−
1−プロパノール、2−アミノ−2−エチル−1,3−
プロパンジオール、2−アミノ−2−メチル−1,3−
プロパンジオール及びトリスヒドロキシエチルアミノメ
タン等が挙げられる。また、無機の塩基性化合物の具体
例としては、アンモニア、水酸化リチウム、水酸化ナト
リウム及び水酸化カリウム等が挙げられる。これらの塩
基性化合物(F)は、単独で又は併せて用いられる。
【0036】また、前記共重合体からなる組成物は、特
に適度のPHと洗髪性を付与したい場合には、好ましく
は共重合体中のカルボキシル基の30〜95%を前記塩
基性化合物(F)によって中和して毛髪化粧料用基剤と
することができる。特に好ましくは、前記共重合体中の
カルボキシル基の40〜75%が前記塩基性化合物
(F)で中和されるように調整され、この範囲で、特に
高湿下でも高いセット力が保持され、しかも洗髪性が良
好となる。
【0037】また、使用後に毛髪化粧料を洗い落とさな
い場合で耐洗髪性の必要な用途に本毛髪化粧料用基剤を
使用するときは、必ずしも中和する必要はない。しかし
ながら、その場合においても中和して用いることは可能
であり、そのときの中和率は好ましくは50%以下であ
り、特に好ましくは0.01〜30%である。なお、本
発明に係る毛髪化粧料用基剤には、上記成分の他、紫外
線防止剤、酸化防止剤、毛髪栄養剤等の添加剤を含ませ
ることも可能である。
【0038】このようにして得られる本発明に係る毛髪
化粧料用基剤は、親水性溶媒又は水及び親水性溶媒に溶
解すると共に毛髪化粧料の各種添加剤を加えて、ヘアー
クリーム、ヘアーローション、ノンガスエアゾール(ヘ
アーミスト)、ヘアーフォーム(ヘアームース)等の整
髪料の一成分としても用いることができる。また、前記
毛髪化粧料用基剤は、頭髪用着色固着剤として頭髪着色
料を混合し、カラースプレー、カラーフォーム、マスカ
ラ等に用いることができる。さらに、本発明に係る毛髪
化粧料用基剤をエアゾール用整髪剤として用いる場合に
は、前記毛髪化粧料用基剤を例えば前記重合用溶媒
(D)として用いる親水性溶媒又は水及び親水性溶媒に
溶解したものを、天然ガスやジメチルエーテル等の噴射
剤及びその他添加剤等と共にエアゾール容器内に加圧充
填し、封入すれば良い。この場合、エアゾール容器内に
充填される各種成分の配合割合は、通常、それぞれの目
的、用途等に応じて適宜調整することが望ましい。前記
毛髪化粧料用基剤は、以上の用途以外に、美顔パックの
フィルム形成成分、ハンドクリームのバリヤー形成成分
等の皮膚創面の被覆剤としても好適に用いることがで
き、さらに、シャンプーやリンスの指通り向上用添加剤
やコンディショナー成分としても有用である。
【0039】
【実施例】以下に、本発明を実施例及びそれを用いた処
方例によって比較例及び比較処方例と対比させながら具
体的に説明するが、本発明はそれらの実施例に限定され
るものではない。なお、以下に使用される部及び%は、
特に示さない限り全て重量基準である。
【0040】〔毛髪化粧料用基剤の製造〕 〔実施例1〕還流冷却器、温度計、窒素置換用管及び撹
拌機を取り付けた1リットル四つ口フラスコに表−1に
示す原料を仕込んだ。なお、アミノ変性シリコーン化合
物(B)とリン酸エステル化合物(C)は予め互いに混
合し、溶媒(D)に溶解して仕込んだ。次に、ラジカル
重合開始剤(E)を加え、窒素気流下、還流状態(約8
0℃)で8時間共重合を行った。前記共重合の終了後、
50℃にて塩基性化合物(F)を同量のエタノールで希
釈して加えて中和し、中和後は固形分40%となるよう
に精製水で希釈し、毛髪化粧料用基剤を得た。
【0041】〔実施例2〜6〕表−1に示す原料につい
て、実施例1と同様に共重合及び中和を行ない、中和後
は固形分40%となるようにエタノールで希釈して毛髪
化粧料用基剤を得た。
【0042】〈実施例7〉表−1に示すように、塩基性
化合物(F)による中和をしない他は実施例2と同様に
共重合を行ない、エタノールで希釈して固形分40%の
毛髪化粧料用基剤を得た。さらに、前記毛髪化粧料用基
剤の一部とカーボンブラックを毛髪化粧料用基剤の固形
分とカーボンブラックの重量比が65:35となるよう
な組成にて、三段ロールを用いて混練し、カラースプレ
ー用のカラーペーストを別途調製した。
【0043】〔比較例1、4、5〕表−1に示すよう
に、アミノ変性シリコーン化合物(B)とリン酸エステ
ル化合物(C)を配合しない他はそれぞれ実施例1、
2、3と同様に共重合及び中和を行ない、何れもエタノ
ールで希釈して固形分40%の毛髪化粧料用基剤を得
た。
【0044】〔比較例2〕表−1に示すように、リン酸
エステル化合物(C)を配合しない他は実施例1と同様
に共重合及び中和を行ない、エタノールで希釈して固形
分40%の毛髪化粧料用基剤を得た。なお、アミノ変性
シリコーン化合物(B)はエチレン性不飽和単量体成分
(A)のエチレン性不飽和単量体(a)と予め混合して
仕込んだ。
【0045】〔比較例3〕表−1に示すように、アミノ
変性シリコーン化合物(B)を配合しない他は実施例1
と同様に共重合及び中和を行ない、エタノールで希釈し
て固形分40%の毛髪化粧料用基剤を得た。
【0046】〔比較例6〜9〕表−1に示す原料を仕込
み、実施例3と同様に共重合及び中和を行ない、何れも
エタノールで希釈して固形分40%の毛髪化粧料用基剤
を得た。なお、比較例6は下限値未満の量のエチレン性
不飽和単量体(a)を含むもの、比較例7は上限値を越
える量のエチレン性不飽和単量体(a)を含むもの、比
較例8及び9は合計が上限値を越える量のアミノ変性シ
リコーン化合物(B)とリン酸エステル化合物(C)を
含むものである。
【0047】〔比較例10〜12〕比較例1、4、5で
得られた各共重合体に、事後的に、実施例1、2、3に
おける各配合量と同量のアミノ変性シリコーン化合物
(B)とリン酸エステル化合物(C)をエタノールに溶
解して配合し、実施例1、2、3と同様に中和した後、
何れもエタノールで希釈して固形分40%の毛髪化粧料
用基剤を得た。即ち、アミノ変性シリコーン化合物
(B)及びリン酸エステル化合物(C)の事後的な各配
合量は、比較例10では「TSFE700」4重量部、
「パーロンEP−70」4重量部、比較例11では「T
SFE700」4重量部、「パーロンEP−70」6重
量部、比較例12では「TSFE700」2重量部、
「パーロンEP−70」3重量部である。
【0048】〈比較例13〉表−1に示すように、塩基
性化合物(F)による中和をしない他は比較例4と同様
に共重合を行ない、エタノールで希釈して固形分40%
の毛髪化粧料用基剤を得た。さらに、前記毛髪化粧料用
基剤の一部とカーボンブラックを毛髪化粧料用基剤の固
形分とカーボンブラックの重量比が65:35となるよ
うな組成にて、三段ロールを用いて混練し、カラースプ
レー用のカラーペーストを別途調製した。
【0049】
【表1】
【0050】〔毛髪化粧料用基剤の性質の経時的変化の
評価〕次に、実施例1〜7及び比較例1〜13で得られ
た各毛髪化粧料用基剤について、外観、水溶液の状態、
フィルムの透明性、フィルムの感触の経時変化を以下の
方法に従って評価した。その評価結果を表2に示す。
【0051】(1) 外観 得られた毛髪化粧料用基剤の外観を目視にて観察し、さ
らに20℃で10日間放置し、その経時的外観を目視に
より判定した。評価基準を以下に示す。 ○:透明であった。 △:かすみがあった。 ×:濁るか或いは分離した。
【0052】(2) 水溶液の状態 得られた毛髪化粧料用基剤を用いて不揮発成分10%と
なるように水溶液を調製し、20℃における溶液の状態
を目視により観察した。評価基準を以下に示す。 ○:透明であった。 △:乳白色を呈した。 ×:濁るか或いは分離した。
【0053】(3) フィルムの透明性 得られた毛髪化粧料用基剤を不揮発成分10%となるよ
うにエタノールで希釈し、この溶液をガラス板に薄く塗
布し、室温でほこりがかからないようにして乾燥させな
がら観察し、さらに50℃の乾燥器にて20分間乾燥し
て得られたフィルムについて、室温で10日間にわたっ
て経時的透明性を目視により判定した。評価基準を以下
に示す。 ○:乾燥過程中及び10日間放置後も均一な透明であっ
た。 △:乾燥途中は白っぽいが、乾燥後及び10日間放置後
は透明であった。 ×:乾燥過程中及び10日間放置後も不透明な白濁或い
は不均一な半透明であった。
【0054】(4) フィルムの感触の経時安定性 上記(3)の評価と同時に、そのフィルムを用いて、経
時的感触の変化を指触によって判定した。評価基準を以
下に示す。 ○:10日間を通じて、すべり感、べた付き感に変化は
なかった。 △:経時的にすべり感が低下し、10日間放置後はべた
付き感が強くなった。 ×:最初からべた付き感が強いか或いは指にオイル状の
ものが付着した。
【0055】
【表2】
【0056】表2に示す結果から、本発明の実施例1〜
6及び比較例1、4〜5で得られた毛髪化粧料用基剤
は、何れも外観、水溶液の状態、フィルムの透明性にお
いて優れたものであり、フィルムの感触の経時安定性も
良好であることがわかった。なお、実施例7及び比較例
13で得られた毛髪化粧料用基剤は、共重合体が塩基性
化合物(F)で中和されていないため水溶液とすること
はできなかったが、他の性質は問題なかった。
【0057】〔毛髪化粧料用基剤を用いた各種剤型の毛
髪化粧料の性能評価〕次に、既述の実施例及び比較例で
得られた各毛髪化粧料用基剤を用い、ヘアースタイリン
グフォーム、ヘアースタイリングウォーター、ヘアース
タイリングスプレー、ヘアースプレー、ヘアースタイリ
ングミスト及びカラースプレー等の各種剤型の毛髪化粧
料に処方し、それらの性能を評価した。各種剤型の毛髪
化粧料の処方及び性能の評価結果を表−3〜8に示す。
各毛髪化粧料の性能の評価方法は、以下に示す通りであ
る。各処方例及び比較処方例における配合組成について
は、特に示さない限り全て重量基準であり、また括弧内
に濃度を表示した配合成分の配合量以外は不揮発成分と
しての配合量を示す。なお、特に定めのない場合の判定
基準は次の通りである。 ◎:非常に良い。○:良い。△:やや不満あり。×:不
良。
【0058】(イ) セット保持力(カールリテンショ
ン) 長さ22cm、重さ約2gの毛髪を市販品シャンプーで
洗浄後、市販リンスで処理し、風乾後、毛髪の下端に1
0gのクリップを取り付け、毎分30回転するモーター
の回転軸に取り付けた。次に、毛髪を回転させながら、
約15cm離れたところから上記試験処方を10秒間む
らなく噴霧し、直ちに付着した液滴を指でならして、直
径約1.2cmのロッドに巻き、クリップで固定し、こ
れを50〜60℃にて30分間乾燥し、さらにそれをデ
シケーター中でよく冷やしてから、螺旋状に解いて垂直
に建てた目盛りつきのガラス板に取り付け、30℃、9
5%R.H.に調湿した恒温恒湿器中に放置し、10時
間経過後における毛髪の先端位置を記録し、次式に基づ
いてカールリテンションを算出した。数値が大きいほど
セット力があることを示す。 カールリテンション(%)={(L−Lt)/(L−L
0)}×100 L :試験毛髪を伸ばしたときの長さ Lt :恒温恒湿器中に放置し、10時間経過後における
試験毛髪の先端位置 L0 :恒温恒湿器に入れる前における試験毛髪の先端位
【0059】(ロ) 平滑性(くし通り性) 乾燥した毛髪束を用意し、試験処方を噴霧又は塗布し
て、くしで解いたときのくしの通過の難易を評価した。
【0060】(ハ) べた付き感 乾燥した毛髪束を用意し、試験処方を噴霧又は塗布し
て、乾燥後の毛髪束を手の平で握りしめた時のベタ付き
感を評価した。
【0061】(ニ) フレーキング セット保持力評価の場合と同様に作成した毛髪束をくし
で解いたときに脱落した樹脂の量を次のように評価し
た。 ○:脱落がなかった。 △:やや脱落があった。 ×:脱落が多く、粉吹き状態となった。
【0062】(ホ) 風合い セット保持力評価の場合と同様に作成した毛髪に手で触
れたときの感触を、社内モニターを使った官能試験によ
り次のように評価し、さらに1日経過後に同様の試験を
したときの経時的変化も評価した。 ◎:なめらかで且つドライタッチであった。 ○:多少のごわ付き感はあるが満足のいくものであっ
た。 △:ごわ付くか或いは粘着した。 ×:かなりごわ付くか或いは強く粘着した。
【0063】(ヘ) 洗髪性 前記試験処方を試験用毛髪束に均一に噴霧し、50〜6
0℃で乾燥し、40℃の温水に浸漬し、その状態を観察
して次のように評価した。 ○:1分以内に樹脂成分が毛髪から除去できた。 △:5分程度で樹脂成分が毛髪から除去できた。 ×:5分経過後も樹脂成分が毛髪上に残存した。
【0064】(ト) 経時安定性 前記試験処方を、それぞれ調製の室温で1ヶ月静置した
後、処方成分の分離の程度を目視により観察した。 ◎:全く分離を生じなかった。 ○:僅かに分離しており、1分間振蕩し、7日間静置し
たが、分離を生じなかった。 △:僅かに分離しており、1分間振蕩することにより、
再分散可能であったが、1時間後には再び分離を生じ
た。 ×:分離を生じており、振蕩を加えても再度分散するこ
とができなかった。
【0065】(チ) 発色性 カラースプレーの処方のみの評価として、2gの白髪の
束に前記試験処方をそれぞれ10秒間噴霧した後、十分
乾燥させ、下地の隠蔽の状態を目視により観察した。 ◎:下地となる白髪の色が完全に隠蔽され、塗膜は黒色
を呈した。 ○:下地となる白髪の色の影響を僅かに受け、塗膜の外
観が僅かに灰色がかったものとなった。 △:下地となる白髪の色の影響を受け、塗膜の外観が薄
い灰色となった。 ×:下地となる白髪の色がほとんど隠蔽されず、また色
むらも生じた。
【0066】(リ) 色移りのなさ カラースプレーの処方のみの評価として、2gの白髪の
束に試験処方をそれぞれ10秒間噴霧して十分乾燥さ
せ、学振型摩擦試験器により、100gの加重をかけて
30回、綿布と摩擦した後、綿布の汚れを目視で観察し
た。 ◎:綿布は全く汚れなかった。 ○:綿布上に僅かに汚れが確認された。 △:綿布上に明確な黒色の色移りが確認された。 ×:綿布上に濃厚な黒色の色移りが確認されると共に、
毛髪上の塗膜の色も一部失われていた。
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】
【表5】
【0070】
【表6】
【0071】
【表7】
【0072】
【表8】
【0073】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る毛髪化粧料
用基剤は、アニオン性の毛髪化粧料用樹脂組成物の中で
も特に整髪力の強いアクリル樹脂アルカノールアミン液
の性質を維持しつつ、形成されるフィルムの透明性、良
好な艶と共にシリコーン化合物の性質である低粘着性と
平滑効果を持ち、これにより形成されるフィルムの艶、
低粘着性及び平滑効果の経時的変化の問題が無く、組成
物を水溶液やアルコール溶液にした場合にも経時的に不
溶物を生じること無く安定なものである。
【0074】さらに、本発明に係る毛髪化粧料用基剤を
用いる毛髪化粧料により形成されたフィルムは粘着及び
フレーキングの問題がなく、平滑性に優れ、高温、高湿
下においても優れたセット保持力を発揮し、しかもその
感触を損なわない等の優れた整髪効果を奏すると共に特
に共重合体が中和されているものでは容易に洗髪除去す
ることができるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AC102 AC442 AC542 AC901 AC902 AD161 AD162 CC32 CC36 EE01 EE06 EE07

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記のエチレン性不飽和単量体
    (a)及び(b)、即ち(a)分子内にカルボキシル基
    を一つ以上有するエチレン性不飽和単量体10〜40重
    量%及び(b)その他の重合性エチレン性不飽和単量体
    60〜90重量%からなるエチレン性不飽和単量体成分
    を、該エチレン性不飽和単量体成分(A)全量に対して
    合計0.1〜120重量%の(B)アミノ変性シリコー
    ン化合物及び(C)リン酸エステル化合物と、(D)親
    水性溶媒又は水及び親水性溶媒からなる溶媒との存在下
    に、(E)ラジカル重合開始剤を用いて溶液重合により
    共重合反応させて得られる共重合体からなる毛髪化粧料
    用基剤。
  2. 【請求項2】 アミノ変性シリコーン化合物(B)が、
    下記の一般式(I) 【化1】 (上記式中、lは0又は自然数を表し、R’は直鎖状の
    又は分岐鎖を有するアルキレン基を表し、またR1は直
    鎖状の若しくは分岐鎖を有するアルキル基、アルケニル
    基又はアラルキル基を表す。)で示される化合物及び/
    又は下記の一般式(II) 【化2】 (上記式中、mは0又は自然数を表し、R''、R'''は
    それぞれ直鎖状の又は分岐鎖を有するアルキレン基を表
    す。)で示される化合物であり、リン酸エステル化合物
    (C)が、下記の一般式(III) 【化3】 (上記式中、n、pはそれぞれ0又は自然数(但し、
    n、pは同時に0であってはならない。)を表し、また
    2は直鎖状の若しくは分岐鎖を有するアルキル基、ア
    ルケニル基又はアラルキル基を表す。)で示される化合
    物である請求項1に記載の毛髪化粧料用基剤。
  3. 【請求項3】 共重合に際して、アミノ変性シリコーン
    化合物(B)とリン酸エステル化合物(C)とを予め混
    合し、その後に共重合反応させるようにした請求項1又
    は2に記載の毛髪化粧料用基剤。
  4. 【請求項4】 共重合に際して、エチレン性不飽和単量
    体成分(A)、アミノ変性シリコーン化合物(B)及び
    リン酸エステル化合物(C)を溶解する溶媒(D)を用
    いる請求項1〜3の何れかに記載の毛髪化粧料用基剤。
  5. 【請求項5】 共重合体が塩基性化合物(F)で中和さ
    れてなる請求項1〜4の何れかに記載の毛髪化粧料用基
    剤。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかに記載の毛髪化粧
    料用基剤を含んでなる毛髪化粧料。
JP2001280409A 2001-09-14 2001-09-14 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料 Expired - Lifetime JP4711458B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001280409A JP4711458B2 (ja) 2001-09-14 2001-09-14 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001280409A JP4711458B2 (ja) 2001-09-14 2001-09-14 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003081775A true JP2003081775A (ja) 2003-03-19
JP4711458B2 JP4711458B2 (ja) 2011-06-29

Family

ID=19104412

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001280409A Expired - Lifetime JP4711458B2 (ja) 2001-09-14 2001-09-14 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4711458B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003081745A (ja) * 2001-09-14 2003-03-19 Goo Chemical Co Ltd 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JP2006199663A (ja) * 2005-01-24 2006-08-03 Goo Chemical Co Ltd 毛髪化粧料用基剤及び毛髪化粧料
JP2021531283A (ja) * 2018-07-17 2021-11-18 エルジー・ケム・リミテッド ヘアスタイリング組成物及びスプレーシステム
JP2022516249A (ja) * 2018-12-20 2022-02-25 ロレアル 少なくとも1種の疎水性皮膜形成ポリマー及び少なくとも1種のアミノシリコーンを含む化粧用組成物

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3491047B1 (en) 2016-07-28 2021-09-15 3M Innovative Properties Company Segmented silicone polyamide block copolymers and articles containing the same
US10640614B2 (en) 2016-07-28 2020-05-05 3M Innovative Properties Company Segmented silicone polyamide block copolymers and articles containing the same

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09249722A (ja) * 1996-03-18 1997-09-22 Goou Kagaku Kogyo Kk 整髪用樹脂組成物
JP2001039834A (ja) * 1999-07-29 2001-02-13 Goo Chemical Co Ltd 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JP2001039835A (ja) * 1999-07-29 2001-02-13 Goo Chemical Co Ltd 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JP2003048817A (ja) * 2001-08-01 2003-02-21 Goo Chemical Co Ltd 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JP2003081745A (ja) * 2001-09-14 2003-03-19 Goo Chemical Co Ltd 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09249722A (ja) * 1996-03-18 1997-09-22 Goou Kagaku Kogyo Kk 整髪用樹脂組成物
JP2001039834A (ja) * 1999-07-29 2001-02-13 Goo Chemical Co Ltd 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JP2001039835A (ja) * 1999-07-29 2001-02-13 Goo Chemical Co Ltd 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JP2003048817A (ja) * 2001-08-01 2003-02-21 Goo Chemical Co Ltd 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JP2003081745A (ja) * 2001-09-14 2003-03-19 Goo Chemical Co Ltd 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003081745A (ja) * 2001-09-14 2003-03-19 Goo Chemical Co Ltd 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JP2006199663A (ja) * 2005-01-24 2006-08-03 Goo Chemical Co Ltd 毛髪化粧料用基剤及び毛髪化粧料
JP2010248256A (ja) * 2005-01-24 2010-11-04 Goo Chemical Co Ltd 毛髪化粧料用基材及び毛髪化粧料
JP2021531283A (ja) * 2018-07-17 2021-11-18 エルジー・ケム・リミテッド ヘアスタイリング組成物及びスプレーシステム
JP7123449B2 (ja) 2018-07-17 2022-08-23 エルジー・ケム・リミテッド ヘアスタイリング組成物及びスプレーシステム
JP2022516249A (ja) * 2018-12-20 2022-02-25 ロレアル 少なくとも1種の疎水性皮膜形成ポリマー及び少なくとも1種のアミノシリコーンを含む化粧用組成物
JP2023093622A (ja) * 2018-12-20 2023-07-04 ロレアル 少なくとも1種の疎水性皮膜形成ポリマー及び少なくとも1種のアミノシリコーンを含む化粧用組成物
JP7307173B2 (ja) 2018-12-20 2023-07-11 ロレアル 少なくとも1種の疎水性皮膜形成ポリマー及び少なくとも1種のアミノシリコーンを含む化粧用組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP4711458B2 (ja) 2011-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5245397B2 (ja) ブロックポリマー及びその製造方法と、このブロックポリマーを含有した化粧料組成物
JP5747519B2 (ja) ブロックポリマー
MXPA04006893A (es) Composiciones, polimeros y metodos para fijacion del cabello.
JP2004503626A (ja) ケラチン基質の処理のための分岐状/ブロック共重合体
JP2000178323A (ja) ポリビニルラクタムをベ―スとする水溶性又は水に分散可能なグラフトコポリマ―、その製造方法及びその使用
JP6058359B2 (ja) 毛髪化粧料用基剤及び毛髪化粧料
KR20170132888A (ko) 아크릴 모발 고정제 공중합체 및 조성물
JP2009256212A (ja) 毛髪化粧料用基剤及び毛髪化粧料
JP5091987B2 (ja) 毛髪化粧料用基材及び毛髪化粧料
JP4711458B2 (ja) 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JP3606490B2 (ja) 整髪用樹脂組成物
JP5745216B2 (ja) 毛髪化粧料用基剤及び毛髪化粧料
JP4129940B2 (ja) 毛髪化粧料用基剤を用いた毛髪化粧料
JP4129939B2 (ja) 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JP4711457B2 (ja) 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JP4711459B2 (ja) 毛髪化粧料用基剤及びそれを用いた毛髪化粧料
JP2003171244A (ja) 整髪剤組成物
JP2000154124A (ja) 整髪料用樹脂組成物及びゲル状整髪料
KR20120089870A (ko) 신규 왁스폴리머를 함유하는 스타일링제 조성물
JP5509533B2 (ja) 毛髪洗浄剤及び洗浄剤製品
JP6525334B2 (ja) 毛髪化粧料用基剤及び毛髪化粧料
JP6645155B2 (ja) 毛髪化粧料用水系ポリマーエマルジョン、毛髪化粧料組成物
JP2004231673A (ja) 被膜形成樹脂
JP3101517B2 (ja) エアゾール整髪剤用基剤
JP2004099525A (ja) 整髪用被膜形成樹脂

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080912

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110207

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110309

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110319

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4711458

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250