JP2003068293A - 非焼結式正極、その製造方法および前記正極を用いたアルカリ蓄電池 - Google Patents
非焼結式正極、その製造方法および前記正極を用いたアルカリ蓄電池Info
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Abstract
正極と、その正極を用いて高温雰囲気中でのサイクル特
性が優れたアルカリ蓄電池を提供する。 【解決手段】 導電性基材と正極合剤とを有する非焼結
式正極において、前記正極合剤中に、活物質として粒子
表面の水酸化ニッケル中のニッケルの一部を3価にし、
その粒子表面をナトリウムを含むコバルト酸化物で被覆
した水酸化ニッケルと、増粘剤として天然多糖類とを含
有させて非焼結式正極を構成する。上記ナトリウムを含
むコバルト酸化物の価数としてはコバルト換算で2.6
から3.1であることが好ましく、また、天然多糖類の
含有量としては水酸化ニッケル100重量部に対して
0.1〜0.5重量部であることが好ましい。
Description
などの電気化学素子に利用可能な非焼結式正極、その製
造方法および前記正極を用いたアルカリ蓄電池に関す
る。
ケル粉末を焼結基板中の細孔に含浸させて活物質を充填
した焼結式正極と、活物質である水酸化ニッケルをバイ
ンダー、増粘剤などとともに水または溶剤に分散させて
ペースト状にし、その正極合剤含有ぺーストを集電体と
なる導電性多孔基材に塗布、充填し、乾燥、加圧成形し
て製造した非焼結式正極とがある。
高いため、活物質の利用率が優れているが、焼結基板の
多孔度を増加させることは困難であり、そのため、充填
する水酸化ニッケル量を増加させることができず、高容
量化の点で劣るとともに、ニッケル粒子間の結合が弱い
ため、多孔度の大きい焼結基板を用いると活物質が脱落
しやすいという問題があった。
二次電池用の正極として提案されている。この非焼結式
正極は、活物質である水酸化ニッケルの充填密度を高く
することができるとともに、製造も容易であるという利
点を有するものの、水酸化ニッケルと基材との距離が長
いため、導電性が低くなり活物質の利用率が低くなると
いう問題があった。
めて高容量化を達成すべく、正極中に金属コバルトまた
は一酸化コバルトや水酸化コバルトなどのコバルト化合
物を添加することが提案されている。これらのコバルト
系添加剤はアルカリ電解液中で充電時に酸化され、水酸
化ニッケルの粒子間を電気的に接続するオキシ水酸化コ
バルトなどのコバルト酸化物の導電性ネットワークを形
成することが知られている。
極中で均一分散しにくく偏在しやすいため、それより形
成されるネットワークは不均一になりやすく、良好な導
電性を確保しにくい。また、正極全体に導電性ネットワ
ークを形成させるため、コバルト添加剤の添加量を増加
すると、水酸化ニッケルの充填量が低下することにな
る。そのため、最近では水酸化ニッケルの充填量を低下
させることなく、均一な導電性ネットワークを形成する
ため、前記のような添加剤としてのコバルトあるいはコ
バルト化合物に代えて、あるいは前記添加剤とともに、
あらかじめ水酸化コバルトなどのコバルト化合物で粒子
表面を被覆した水酸化ニッケルを用いることが提案され
ている(特開昭62−234867号、特開昭62−2
34868号、特開平4−4698号他)。また、アル
カリ水溶液とコバルト化合物と水酸化ニッケルとを混合
し、熱処理することによって、高次のコバルト化合物を
水酸化ニッケルの粒子表面に被覆することも試みられて
いる(特開平8−148145号公報)。
な非焼結式(ぺースト式)正極を工業的に量産するに
は、正極合剤含有ぺーストを塗布工程に連続的に供給
し、その正極合剤含有ぺーストを導電性基材に連続的に
塗布、充填し、乾燥した後、加圧成形する方法が採用さ
れている。この場合、正極合剤含有ぺーストの調製時か
ら塗布完了時までに長時間を要しているのが実情であ
り、したがって、正極合剤含有ぺーストには成分、組
成、粘度などの経時変化の少ない安定性が求められる。
特に、上記正極の量産化方法では、塗布速度の問題から
塗布工程が律速段階となり、正極合剤含有ぺーストの調
製時から塗布時までに数日間かかることもあり、長時間
にわたる正極合剤含有ぺーストの品質安定性が要求され
る。すなわち、正極合剤含有ぺーストの安定性が悪い場
合、得られる非焼結式正極は、連続塗布における塗布開
始時と塗布終了時とで、正極重量などの品質面で均一性
が損なわれ、容量のバラツキが生じ、歩留りの低下を招
くという問題があった。
被覆した水酸化ニッケルを活物質として用いた場合、高
い利用率を得ることができるものの、高温雰囲気中での
サイクル特性が充分ではないという問題があった。さら
に、アルカリ水溶液を用いて熱処理するため活物質にア
ルカリ水溶液が付着し、そのため、正極合剤含有ぺース
トの性質がアルカリ性になり、そのアルカリ性によって
カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、
ポリアクリル酸ナトリウムなどの増粘剤が分解を受け、
そのため、正極合剤含有ぺーストの粘度が不安定にな
り、金属発泡体などの金属多孔体からなる導電性基材へ
の正極合剤含有ぺーストの充填量が一定にならなくな
り、歩留りの低下を招くことになる。
を解決し、利用率が高く、かつ生産性が優れた非焼結式
正極と、その正極を用いて高温雰囲気中でのサイクル特
性が優れたアルカリ蓄電池を提供することを目的とす
る。
決するためのもので、粒子表面の水酸化ニッケル中のニ
ッケルの一部を3価にし、その粒子表面をナトリウムを
含むコバルト酸化物で被覆した水酸化ニッケルを活物質
として用いることによって、高い利用率を保ち、高温雰
囲気中でのサイクル特性が優れたアルカリ蓄電池とする
ことができ、また、天然多糖類を増粘剤として用いるこ
とによって、長期間の塗布工程においても正極合剤含有
ぺーストの安定性を確保して、非焼結式正極の生産性を
高めたものである。
形態とともに、本発明者らが前記構成からなる本発明を
完成するにいたった経過および本発明によって正極の利
用率が高く、高温雰囲気中でのサイクル特性が優れたア
ルカリ蓄電池にでき、しかもアルカリ性でも正極合剤含
有ぺーストが安定になり、歩留りよく、正極を製造で
き、生産性が優れるようになる理由について詳細に説明
する。
物で被覆する際、水酸化ニッケルと水酸化コバルトとア
ルカリ水溶液とをある一定の割合で混合し、攪拌しなが
ら乾燥することによって、水酸化ニッケルの粒子表面に
高次のコバルト化合物を被覆することができる。しかし
ながら、そのような水酸化ニッケルを正極活物質として
用いたアルカリ蓄電池は、高温雰囲気中では、充電時に
正極から発生した酸素ガスにより正極が膨潤したり、負
極から発生した水素ガスによりコバルト化合物の導電性
ネットワークが崩壊して集電効果が低下し、サイクル特
性が悪くなる。
粒子表面に高次のコバルト化合物を被覆する際、粒子表
面の水酸化ニッケル中のニッケルの一部を3価にし、そ
のニッケルの一部を3価にした水酸化ニッケルの粒子表
面をコバルト酸化物で被覆することによって、高温雰囲
気中でのサイクル特性を向上させることができることを
見出した。
ニッケル中のニッケル(以下、この水酸化ニッケルの粒
子表面における「水酸化ニッケル中のニッケル」を簡略
化して「ニッケル」という)の一部を3価にするには、
水酸化ニッケルと過酸化水素などの酸化剤を一定割合で
添加したアルカリ水溶液とを混合し、減圧下で乾燥する
ことにより水酸化ニッケルの粒子表面のニッケルの一部
を3価にすることができる。そして、その乾燥後、上記
水酸化ニッケルに一定量の水酸化コバルトと水酸化ナト
リウム水溶液とを添加して混合し、乾燥することによっ
てニッケルの一部を3価にした水酸化ニッケルの粒子表
面をナトリウムを含むコバルト酸化物で被覆することが
できる。従来のように、水酸化ニッケルの粒子表面のニ
ッケルの一部を3価にすることなく、その粒子表面を高
次のコバルト化合物で被覆した場合には、コバルト化合
物と水酸化ニッケルとの密着性が充分でなく、高温雰囲
気中でのガス発生によりコバルト化合物の導電性ネット
ワークが崩壊しやすかったが、水酸化ニッケルの粒子表
面のニッケルの一部が3価になることによって、ナトリ
ウムを含むコバルト酸化物との密着性が向上し、また、
電池内のアルカリ電解液と接触することにより、さらに
密着性が向上する。
度が20〜50重量%の水酸化ナトリウム水溶液が好ま
しく、酸化剤は過酸化水素などで、その酸化剤の添加量
は1〜10重量%が好ましい。すなわち、アルカリ水溶
液への酸化剤の添加量を1重量%以上にすることによっ
て、生産性を低下させることなく水酸化ニッケルの粒子
表面のニッケルの一部を3価にすることができ、また、
アルカリ水溶液への酸化剤の添加量を10重量%以下に
することによって、水酸化ニッケルの酸化が急激に進み
すぎるのを防止して、目的とする水酸化ニッケルを均一
な状態で得ることができる。すなわち、アルカリ水溶液
への酸化剤の添加量を1〜10重量%とすることによっ
て、生産性を低下させることなく、粒子表面のニッケル
の一部を3価にした水酸化ニッケルを均一な状態で得る
ことができる。
ルカリ水溶液の水酸化ニッケルに対する量は、水酸化ニ
ッケル100重量部に対して上記酸化剤添加アルカリ水
溶液が3〜10重量部が好ましい。この範囲内にあれ
ば、適度の乾燥時間で反応を終了させることができる。
乾燥時の真空度は133Pa〜66.5kPaの範囲内
が好ましい。水酸化ニッケルは粒子表面に細孔を有する
ので、適度の真空度にすることにより、上記酸化剤添加
アルカリ水溶液が細孔まで浸入して水酸化ニッケルの粒
子表面のニッケルの一部を酸化することができる。その
際、真空度が133Paから66.5kPaの範囲内に
あると、乾燥時に水酸化ニッケルの粉末の飛散を防止し
つつ、酸化剤添加アルカリ水溶液の水酸化ニッケルの細
孔までへの浸入を充分に行わせることができる。そし
て、上記乾燥時の濃度は40〜120℃が好ましい。こ
の範囲内であれば、乾燥に時間がかかりすぎることな
く、水酸化ニッケルの熱分解を防止して、水酸化ニッケ
ルの粒子表面のニッケルの一部を3価にすることができ
る。
酸化コバルトと水酸化ナトリウム水溶液とを添加し、混
合しながら乾燥する。その際、水酸化ナトリウム中の水
酸化ナトリウムの濃度は20〜50重量%が好ましく、
また、水酸化コバルトとこの水酸化ナトリウム水溶液の
添加量は、水酸化ニッケル100重量部に対して水酸化
コバルトが2〜8重量部で、上記濃度が20〜50重量
%の水酸化ナトリウム水溶液が2〜20重量部が好まし
い。水酸化コバルトの添加量を上記のように水酸化ニッ
ケル100重量部に対して2〜8重量部とすることによ
って、ナトリウムを含むコバルト酸化物による均一な被
覆を達成しつつ、上記コバルト酸化物の被覆量の多すぎ
による水酸化ニッケル量の減少を抑制して必要な水酸化
ニッケル量を確保することができる。また、水酸化ナト
リウム水溶液の濃度を20〜50重量%にし、該水酸化
ナトリウム水溶液の添加量を水酸化ニッケル100重量
部に対して2〜20重量部の範囲にすることによって、
乾燥に時間がかかりすぎることなく、水酸化コバルトの
反応が急激に生じるのを抑制しつつ、ナトリウムを含む
コバルト酸化物による均一な被覆を達成することができ
る。
により粒子表面が被覆される水酸化ニッケルとしては、
コバルトおよび亜鉛が固溶したものが好ましい。これ
は、ナトリウムを含むコバルト酸化物の析出形態は水酸
化ニッケルの組成、結晶性、細孔構造などの影響を受
け、コバルトおよび亜鉛が固溶した水酸化ニッケルを用
いた場合には、粒子表面を被覆するナトリウムを含むコ
バルト酸化物粒子の厚みのバラツキが少なくなり、水酸
化ニッケルの粒子表面への被覆率が高くなって、正極の
利用率が向上するからである。
への固溶量としては、それぞれ0.5〜2重量%(水酸
化ニッケル100重量部に対してコバルトが0.5〜2
重量部の割合)および0.5〜5重量%(水酸化ニッケ
ル100重量部に対して亜鉛が0.5〜5重量部の割
合)とすることが好ましい。また、水酸化ニッケルは微
細な細孔構造を有する粒子であることが好ましく、特に
細孔半径のピーク値が0.8nm以下であるものが好ま
しい。なお、前記細孔半径は、窒素吸着法(ユアサアイ
オニクス、オートソープ1)で試料1gを80℃で1.
33Pa以下まで真空吸引する前処理を行ったものを測
定細孔径0.1〜10nm(MP+BJH法)、測定時
間120分で、相対圧力(P/P0 )0.995以上ま
で窒素ガスを吸着させた後、脱離側で測定した時の値で
表している。
リウムを含むコバルト酸化物の価数はコバルト換算では
2.6〜3.1であることが好ましい。上記価数を2.
6以上にすることによって、電池を高温で貯蔵した時に
還元されやすくなるのを防止して、高温貯蔵特性を適正
に保ち、また、価数を3.1以下にすることによって、
ニッケルの酸化分が増えるのを防止して、正極の利用率
の高さを適正に保持することができる。なお、得られた
水酸化ニッケルの粒子表面を被覆するナトリウムを含む
コバルト酸化物のコバルト換算での価数は以下のように
して測定される。すなわち、試料0.25gを0.02
5mol/lのモール塩(10重量%CH3 COOH含
有)100mlに浸漬し、1時間攪拌して、その後、6
mol/lの硫酸10mlを添加し、0.025mol
/lの過マンガン酸カリウム水溶液で滴定して、3価の
コバルトの定量を行う。その際、測定した結果に3価の
ニッケルによる値が重畳している可能性があるため、あ
らかじめ処理前の正極について3価のニッケルの量を求
めておき、上記の測定値より3価のニッケル量を差し引
いて3価のコバルトの量を求める。また、事前に正極中
のコバルトの総量を原子吸光分析により求め、その量か
ら3価のコバルトの量を差し引き2価のコバルトの量と
する。
含むコバルト酸化物で被覆した水酸化ニッケルを用いて
正極合剤含有ぺーストを調製する際、ぺースト中にコバ
ルト化合物を添加することが好ましい。この導電助剤と
して添加するコバルト化合物としては、2価以上の価数
を有するコバルトで構成されていることが好ましく、例
えば、一酸化コバルト、水酸化コバルトなどが好まし
い。これらはいずれか一方のみを用いてもよいし、ま
た、両者を併用してもよい。さらに、金属製の導電性基
材に由来する金属を除いて、コバルトはもとよりニッケ
ルなどの金属導電助剤を含まない構成とすることが好ま
しい。本発明においては、このコバルト化合物は、水酸
化ニッケルの重量に対してコバルトの重量で0.5〜5
%(すなわち、水酸化ニッケル100重量部に対してコ
バルト化合物中のコバルトの重量で0.5〜5重量部)
の範囲で用いることが好ましい。コバルト化合物の添加
量をこの範囲にすることにより、正極活物質の充填量の
大幅な低下を招くことなく導電性をさらに高めることが
可能になり、さらなる高容量化を達成できるとともに、
高温雰囲気中でのサイクル特性が優れたアルカリ蓄電池
とすることができる。なお、前記コバルト化合物の添加
量は、従来のコバルト系導電助剤の一般的な添加量であ
る6〜20%(ただし、コバルトの重量として)よりも
少なく、高価なコバルト材料費を低減することができ
る。
らに向上させるために、酸素発生過電圧の高いイットリ
ウム族元素化合物を正極中に添加することが好ましい。
このイットリウム族元素化合物としては、イッテルビウ
ム化合物、イットリウム化合物、エルビウム化合物など
が好ましく、その添加量は水酸化ニッケル100gに対
してイットリウム族元素のモル数で0.0006〜0.
05モルが好ましい。これはイットリウム族元素化合物
の添加量を上記範囲とすることによって、反応抵抗が大
きくなって利用率を低下させるのを防止しつつ、高温雰
囲気中でのサイクル特性を向上させることができる。
ットリウム族元素は、Sc、Y、Eu、Gd、Tb、D
y、Ho、Er、Tm、Yb、Luであり、上記Scは
スカンジウムで、Yはイットリウムで、Euはユウロピ
ウムで、Gdはガドリウムで、Tbはテルビウムで、D
yはジスプロシウムで、Hoはホルミウムで、Erはエ
ルビウム、Tmはツリウム、Ybはイッテルビウム、L
uはルテニウムである。そして、上記イットリウム族元
素化合物としては、例えば、イットリウム族元素化合物
の酸化物、水酸化物などが挙げられる。
ケルの一部を3価にし、その粒子表面をナトリウムを含
むコバルト酸化物で被覆した水酸化ニッケルを活物質と
して用いて正極合剤含有ぺーストを調製するにあたり、
増粘剤として天然多糖類を用いる。
あるが、現在では、例えば、ザントモナスキャベトリス
やアルカリジェネス菌種の発酵などにより製造されるバ
イオガムを上記天然多糖類として用いることができ、そ
の天然多糖類の具体例としては、例えば、ウェランガ
ム、キサンタンガム(ザンサンガム)、カラギーナン、
グアーガム、ジェランガム、ローカストビーンガムなど
が挙げられる。そして、この天然多糖類は、例えば、図
4に示すように、グルコース、グルクロン酸、ラムノー
ス、マンノースのいずれかひとつまたは2以上で構成さ
れ、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩を含んで
いる。そして、これらの基本組成の繰り返しにより、高
分子を形成している。この天然多糖類の分子量は約20
0万であるが、高分子間の会合現象を生じるため、その
数値は定かではない。この天然多糖類は、冷水、温水に
簡単に溶解し、正極合剤含有ぺースト調製時の混合によ
る温度上昇や剪断力にも耐えることができる。
3価にし、その粒子表面をナトリウムを含むコバルト酸
化物で被覆した水酸化ニッケルを正極活物質として用い
て正極合剤含有ぺーストを調製すると、該正極合剤含有
ぺーストのpHは、通常、8〜14になる。このような
アルカリ性条件下では、これまで増粘剤として多用され
てきたカルボキシメチルセルロースは、アルカリによっ
て分解されるため、正極合剤含有ぺーストの粘度が低下
するが、本発明において増粘剤として用いる天然多糖類
はアルカリ性条件下でも安定に存在することできる。し
たがって、上記のように天然多糖類を増粘剤として用い
た正極合剤含有ぺーストは、安定した塗布をすることが
でき、正極製造時の歩留りが向上する。この天然多糖類
の添加量は、上記のような粒子表面をナトリウムを含む
コバルト酸化物で被覆した水酸化ニッケル100重量部
に対して天然多糖類が0.1〜0.5重量部が好まし
い。すなわち、天然多糖類の量を、上記水酸化ニッケル
100重量部に対して0.1重量部とすることによって
増粘性を充分に確保し、0.5重量部以下にすることに
よって天然多糖類による正極の利用率の低下などを防止
しつつ増粘性を高めることができる。
は、上記のような粒子表面がナトリウムを含むコバルト
酸化物で被覆された水酸化ニッケルからなる活物質と、
天然多糖類と、必要に応じ、ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリ−N−ビニルアセトアミドなどのバインダー、
前記のコバルト化合物、イットリウム族元素化合物など
を、水または溶剤の存在下で混合することによって、正
極合剤含有ぺーストが調製される。
ケル発泡体などの金属多孔体からなる導電性基材に塗
布、充填し、乾燥して正極合剤層を形成し、加圧成形す
る工程を経由することによって製造される。つまり、前
記の乾燥により正極合剤含有ぺースト中に含まれている
水、溶剤などの揮発成分が除去され、多孔質の導電性基
材の孔内に正極合剤の一部が充填された状態で存在する
とともに、導電性基材の表面に正極合剤の薄い層が形成
され、この正極合剤層を加圧成形する工程を経由するこ
とによって、非焼結式正極が製造される。
電池組立前に、あらかじめアルカリ水溶液中に浸漬処理
し、さらに熱処理することにより、前記の水酸化ニッケ
ルの粒子表面を被覆するコバルト酸化物中のコバルトお
よび添加したコバルト化合物、イットリウム元素化合物
を部分的に酸化しておくことが好ましい。上記酸化処理
にあたって使用するアルカリ水溶液としては、例えば、
水酸化カリウム水溶液、水酸化ナトリウム水溶液、水酸
化リチウム水溶液、それらの混合水溶液などが好まし
い。このアルカリ水溶液の濃度は5〜50重量%が好ま
しく、アルカリ水溶液への浸漬処理の条件として、温度
は35〜100℃、特に50〜90℃が好ましく、浸漬
時間は0.2〜2.4時間、特に0.25〜1.2時間
が好ましい。熱処理時の雰囲気は空気中でもよいし、酸
素濃度を調整した雰囲気であってもよい。このようなア
ルカリ水溶液への浸漬処理およびそれに続く熱処理によ
る酸化処理を行うことにより、正極中の水酸化ニッケル
の粒子表面を被覆するコバルト酸化物や添加したコバル
ト化合物を構成するコバルトの平均価数が大きくなり、
電池組立後に充電を行う際に、より高次のコバルト酸化
物による導電性ネットワークの形成が容易になって、電
池の正極の利用率や高温環境中でのサイクル特性を向上
させることができる。また、上記アルカリ水溶液への浸
漬処理後に熟成することが好ましいが、その熟成処理に
あたって、温度は35〜110℃、特に60〜110℃
が好ましく、熟成時間は0.2〜2.4時間、特に0.
5〜2.4時間が好ましい。つまり、熟成時間を35℃
以上にしたり、熟成時間を0.2時間以上にすることに
よって、酸化処理を適正に進行させ、熟成時間を110
℃以下にしたり、熟成時間を2.4時間以下にすること
によって、酸化が進行しすぎるのを防止することができ
る。
添加したイットリウム族元素化合物は、アルカリ水溶液
への浸漬により、水酸化ニッケルの粒子表面を被覆して
いるナトリウムを含むコバルト酸化物および添加したコ
バルト化合物の溶解とともに、アルカリ水溶液に溶解
し、そのアルカリ水溶液を含んだ状態で熱処理すると、
コバルト化合物とイットリウム族元素化合物とが共存す
る導電性ネットワークが形成される。そして、上記熱処
理により、コバルト化合物はより高次のコバルト化合物
に変化し、導電性が向上するとともに、導電性ネットワ
ーク中に共存するイットリウム族元素化合物により酸素
発生過電圧が高くなり、充電末期の酸素発生を遅らせ、
高温雰囲気中でのサイクル特性をより向上させる。
バルト化合物を含めコバルトの平均価数を高次の導電性
コバルト酸化物に変化しやすい2.6〜3.1の範囲に
変化させることができ、それによって、電池組立後の充
電により高次の導電性コバルト酸化物が容易に形成され
るようになり、良好な導電性が確保されるのみならず、
高温での長期貯蔵でも導電性が失われにくくなり、正極
の利用率を高くし、また、アルカリ蓄電池の高温でのサ
イクル特性を向上させることができる。
て、負極には例えばカドミウム電極や水素吸蔵合金電極
などを用いることができる。水素吸蔵合金電極の場合、
活物質である水素吸蔵合金としては、希土類−Ni系、
ラーベス系、Mg−Ni系、V−Ti−Ni系などの各
種水素吸蔵合金が挙げられるが、それらの中でもミッシ
ュメタルを用いた希土類−Ni系水素吸蔵合金が特に好
ましい。とりわけ、少なくともNi、Co、Mnおよび
Alを含み、ミッシュメタル(Mm)1に対して、N
i、Co、Mn、Alの割合がそれぞれ3.4〜4.
3、0.2〜0.7、0.1〜0.5、0.1〜0.4
の範囲にある水素吸蔵合金を用いる場合により好ましい
結果が得られる。正極に形成されるコバルト酸化物の導
電性ネットワークは、負極の水素吸蔵合金の腐食により
生成した水素ガスあるいは水素吸蔵合金から溶出したマ
ンガンイオン、アルミニウムイオンなどにより還元され
やすいが、上記組成の水素吸蔵合金は比較的容量が大き
く、腐食も少ないため、本発明のアルカリ蓄電池には特
に有用である。
非焼結式正極を用いてアルカリ蓄電池を組み立てるにあ
たり、さらに検討を重ねた結果、水酸化カリウムを主体
とし、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、酸化亜鉛の
いずれか1種以上を含有するアルカリ水溶液を電解液と
して用いた場合には、高温での充電効率をさらに向上さ
せることができることを見出した。前記水酸化リチウム
や水酸化ナトリウムの含有量としては、アルカリ電解液
中において、1〜10重量%とすることが好ましく、2
〜6重量%とすることがより好ましい。すなわち、この
濃度にすることにより、効果を適切に発現させるととも
に、多すぎによる低温特性の低下を防止することができ
る。また、酸化亜鉛を含有させる場合には、その量は1
〜6重量%が好ましく、2.5〜5.5重量%がより好
ましい。すなわち、この濃度にすることにより、効果を
適切に発現させるとともに、多すぎによる低温特性の低
下を防止することができる。
の正極および負極と、さらにそれらを分離する親水化処
理したオレフィン系の不織布などからなるセパレータを
電池缶内に装填するとともに、アルカリ水溶液からなる
電解液を注入し、その後、電池缶の開口部を封口するこ
とによって作製される。
に説明する。ただし、本発明は実施例に例示のもののみ
に限定されることはない。なお、以下において、部とあ
るのは重量部を意味し、また、濃度や固溶量などを示す
%は特にその基準を付記していないかぎり重量%であ
る。また、実施例の説明に先立って、実施例で正極活物
質として用いる水酸化ニッケルの製造例を参考例1で示
し、比較例で正極活物質として用いる水酸化ニッケルの
製造例を比較参考例1で示す。
パウテック製:FMD−10J型(商品名)〕を用いて
行った。すなわち、コバルトを1%および亜鉛を4%固
溶し、細孔半径のピーク値が0.7nmの水酸化ニッケ
ル粒子100部を過酸化水素を5%添加した30%水酸
化ナトリウム水溶液5部と10分間混合し、100℃で
13.3kPaの真空度で30分間乾燥して、水酸化ニ
ッケルの粒子表面のニッケルの一部を3価にした。その
後、水酸化コバルト6部と40%水酸化ナトリウム水溶
液10部を添加し、空気中110℃で攪拌しながら、4
0分間乾燥を行って、粒子表面をコバルト化合物で被覆
した水酸化ニッケルを製造した。
し、細孔半径のピーク値が0.7nmの水酸化ニッケル
粒子100部に対し、水酸化コバルト6部と40%水酸
化ナトリウム水溶液10部とを添加し、空気中110℃
で攪拌しながら40分間乾燥を行った。つまり、この比
較参考例1では、参考例1で行った過酸化水素添加水酸
化ナトリウム水溶液との混合と100℃で13.3kP
aの真空度での乾燥を行わなかった以外は、参考例1と
同様の操作を行って、粒子表面をコバルト化合物で被覆
した水酸化ニッケルを製造した。
たコバルト化合物の被覆層を有する水酸化ニッケルをE
SCA(X線光電子分光法)で表面分析した。すなわ
ち、アルバック社製PHI5500MC(商品名)を用
い、X線源としてMgKα400Wで、φ800μmの
分析領域で、光電子出射角度45degの測定条件で分
析した。図1にコバルトの状態を示し、図2にニッケル
の状態を示す。コバルトに関しては、図1に示すよう
に、参考例1、比較参考例1のものとも、785eVか
ら788eV付近に酸化物または水酸化物の形態を示す
ブロードのピークが観察される。しかし、ニッケルに関
しては、図2に示すように、参考例1のものは857e
Vに3価を示すピークが見られるが、過酸化水素で処理
していない比較参考例1のものは2価の状態(855e
V)を示していた。すなわち、参考例1のように、事前
に酸化剤(過酸化水素)を用いて熱処理することにより
水酸化ニッケルの粒子表面のニッケルの一部を3価にし
た場合には、その粒子表面に高次のコバルト酸化物を被
覆することができる。また、化学分析によりナトリウム
は試料1gに対して2%混在していることが確認され
た。さらに、参考例1のナトリウムを含むコバルト酸化
物の価数はコバルト換算で2.9であり、比較参考例1
のコバルト酸化物の価数はコバルト換算で2.5であっ
た。
し、その粒子表面をナトリウムを含むコバルト酸化物で
被覆した水酸化ニッケル粉末100部に、水酸化コバル
ト粉末2部と酸化イッテルビウム粉末0.8部(0.0
02モル、水酸化ニッケル100gに対してイッテルビ
ウムとして0.004モル)を添加し、さらにキサンタ
ンガム〔三唱社製:ケルザンAR(商品名)〕0.2部
と60%ポリテトラフルオロエチレン水性分散液4部を
添加して混合し、さらにぺースト粘度が2500mP
a.sになるように水を添加して混合することにより、
正極合剤含有ぺーストを調製した。この正極合剤含有ぺ
ーストのpHは13.8で、強アルカリ性であった。な
お、上記ケルザンAR(商品名)の分子構造を図5に示
す。
0gをビーカーに採取し、20℃で6日間放置し、その
間の粘度変化を粘度計で測定することにより正極合剤含
有ぺーストの安定性を調べた。その結果を後記の実施例
2や比較例1〜2で用いる正極合剤含有ぺーストの安定
性を調べた結果とともに図3に示す。
長さ200mのニッケル発泡体からなる多孔質の導電性
基材に、上記正極合剤含有ぺーストを約5mm幅の未塗
布部分を残しながら連続塗布方式により塗布、充填し、
85℃で乾燥して正極合剤層を形成したのち、総厚が約
0.6mmとなるように圧縮して、シート状物とした。
このシート状物の塗布開始部分(正極合剤層の形成開始
部分)と塗布終了部分(正極合剤層の形成終了部分)と
を裁断し、幅36mm、長さ48mmで長手方向の端部
に5mm幅のぺースト未塗布部分(正極合剤層を形成し
ていない部分)を有する非焼結式正極を、塗布開始部分
と塗布終了部分についてそれぞれ1000枚ずつ製造し
た。
つについて、それぞれ、その重量を測定し、その平均値
とバラツキを調べた。その結果を後記の表1に示す。
ム〔三唱社製:K1A96(商品名)〕0.2部を用い
た以外は、実施例1と同様に正極合剤含有ぺーストを調
製し、その正極合剤含有ぺーストについて実施例1と同
様に安定性を調べ、かつ実施例1と同様に非焼結式正極
1000枚ずつを製造し、その重量を測定し、平均値と
バラツキを求めた。その結果を図3と後記の表1に示
す。なお、上記正極合剤含有ぺーストのpHは13.7
であり、強アルカリ性であった。
メチルセルロース0.2部を用いた以外は、実施例1と
同様に正極合剤含有ぺーストを調製し、その正極合剤含
有ぺーストについて実施例1と同様に安定性を調べ、か
つ実施例1と同様に非焼結式正極1000枚ずつを製造
し、その重量を測定し、平均値とバラツキを求めた。そ
の結果を図3と後記の表1に示す。なお、上記正極合剤
含有ぺーストのpHは13.6であり、強アルカリ性で
あった。
し、その粒子表面をナトリウムを含むコバルト酸化物で
被覆した水酸化ニッケルに代えて、比較参考例1で製造
した粒子表面をコバルト酸化物で被覆した水酸化ニッケ
ルを用いた以外は、比較例1と同様に正極合剤含有ぺー
ストを調製し、その正極合剤含有ぺーストについて安定
性を調べ、かつ、その正極合剤含有ぺーストを用いて実
施例1と同様に非焼結式正極1000枚ずつを製造し、
その重量を測定し、平均値とバラツキを求めた。その結
果を図3と表1に示す。なお、上記正極合剤含有ぺース
トのpHは13.7であり、強アルカリ性であった。
び比較例1〜2の正極合剤含有ぺーストの安定性につい
て述べると、図3に示すように、増粘剤として天然多糖
類を用いた実施例1〜2の正極合剤含有ぺーストは、6
日間経過しても粘度がほとんど変化せず安定していた。
チルセルロースを用いた比較例1〜2の正極合剤含有ぺ
ーストは、2日間経過後に粘度が1200mPa・Sま
で低下し、安定性が非常に悪かった。これは、カルボキ
シメチルセルロースがアルカリによって分解されたこと
を示しているものと考えられる。
で製造した正極について述べると、表1に示す結果から
明らかなように、増粘剤として天然多糖類を用いた実施
例1〜2の正極は、塗布開始時と塗布終了時とで重量に
ほとんど変化がなく、バラツキもほぼ同じであり、均質
性に優れていた。
チルセルロースを用いた比較例1〜2の正極は、塗布開
始時と塗布終了時とで重量にかなりの差があるととも
に、塗布終了時には重量のバラツキが大きくなってお
り、塗布工程での歩留りに問題を生じやすく、安定した
連続塗布には適さないことがわかる。
カリ蓄電池の特性について示す。ただし、正極について
は、前記正極の製造にあたっての正極合剤含有ぺースト
の連続塗布での塗布開始部分(正極合剤層の形成開始部
分)の正極と塗布終了部分(正極合剤層の形成終了部
分)の正極とを用いて電池の組み立てを行った。
アルカリ水溶液(水酸化リチウムを17g/l含有する
30%水酸化カリウム水溶液)に0.5時間浸漬処理し
たのち、80℃の空気中で1時間熱処理を行い、70℃
の温水で0.7時間水洗し、さらに85℃の空気中で1
時間乾燥した後、理論容量が660mAhの非焼結式正
極とした。
ち、市販のMm(La、Ce、Nd、Prを含有す
る)、Ni、Co、Mn、Al(いずれも純度99%以
上)の各試料を、MmNi3.9 Co0.6 Mn0.35Al
0.25の組成になるように高周波溶解炉によって加熱溶解
して、水素吸蔵合金を得た。この水素吸蔵合金を機械的
に粉砕することにより、平均粒子径が35μmの水素吸
蔵合金粉末を得た。この水素吸蔵合金粉末100部に、
5%ポリ−N−ビニルアセトアミド水溶液10部および
40%スチレン−2−エチルヘキシルアクリレート共重
合体1.7部を添加して混合して、負極合剤含有ペース
トを調製した。この負極合剤含有ペーストをパンチング
メタルからなる多孔質の導電性基材に塗布、充填し、乾
燥して負極合剤層を形成した後、加圧成形し、その後、
所定サイズに裁断して、シート状の負極を作製した。
るセパレータを介して巻回し、得られた巻回構造の電極
体を有底円筒状の電池缶に挿入後、電解液として29%
水酸化カリウム水溶液と2%水酸化リチウム水溶液との
混合水溶液(水酸化カリウム濃度が29%で、水酸化リ
チウム濃度が2%のアルカリ混合水溶液)からなる電解
液を注入した後、電池缶の開口部を封口して、図6に示
す構造の単4形のアルカリ蓄電池を100個作製した。
る。まず、符号と部材名称の関係から先に説明すると、
1は正極、2は負極、3はセパレータ、4は巻回構造の
電極体、5は電池缶、6は環状ガスケット、7は電池
蓋、8は端子板、9は封口板、10は金属バネ、11は
弁体、12は正極リード体、13は絶縁体、14は絶縁
体である。
からなるものであるが、この図6ではそれらの作製にあ
たって使用した多孔性基材などは示しておらず、単一の
ものとして示している。セパレータ3は前記のようにナ
イロン不織布からなるものであり、正極1と負極2はこ
のセパレータ3を介して重ね合わせられ、渦巻状に巻回
して作製した巻回構造の電極体4として電池缶5に挿入
され、その上部には絶縁体14が配置されている。ま
た、電池缶5の底部には上記巻回構造の電極体4の挿入
に先立って絶縁体13が配設されている。そして、この
図6では、図示していないが、負極2の最外周部では導
電性基材の一部が露出していて、それが電池缶5の内壁
に接触し、それによって、電池缶5は負極端子として作
用する。
れ、電池蓋7は端子板8と封口板9とで構成され、電池
缶5の開口部はこの電池蓋7などで封口されている。つ
まり、電池缶5内に巻回構造の電極体4や絶縁体13、
絶縁体14などを挿入した後、電池缶5の開口端近傍部
分に底部が内周側に突出した環状の溝5aを形成し、そ
の溝5aの内周側突出部で環状ガスケット6の下部を支
えさせて環状ガスケット6と電池蓋7とを電池缶5の開
口部に配置し、電池缶5の溝5aから先の部分を内方に
締め付けて電池缶5の開口部を封口している。前記端子
板8にはガス排出口8aが設けられ、封口板9にはガス
検知口9aが設けられ、端子板8と封口板9との間には
金属バネ10と弁体11とが配置されている。そして、
封口板9の外周部を折り曲げて端子板8の外周部を挟み
込んで端子板8と封口板9とを固定している。
0の押圧力により弁体11がガス検知口9aを閉鎖して
いるので、電池内部は密閉状態に保たれているが、電池
内部にガスが発生して電池内部の圧力が異常に上昇した
場合には、金属バネ10が収縮して弁体11とガス検知
口9aとの間に隙間が生じ、電池内部のガスはガス検知
口9aおよびガス排出口8aを通過して電池外部に放出
され、高圧での電池破裂が防止できるように構成される
とともに、前記のガス放出により電池内圧が低下した場
合には、金属バネ10が元の状態に復元し、その押圧力
により弁体11が再びガス検知口9aを閉鎖して電池内
部を密閉構造に保つようになっている。
り、その一方の端部は正極1の支持体にスポット溶接さ
れ、他方の端部は封口板9の下端にスポット溶接されて
いて、端子板8は前記封口板9との接触により正極端子
として作用する。
正極を用いた以外は、実施例3と同様にアルカリ蓄電池
を作製した。
正極を用いた以外は、実施例3と同様にアルカリ蓄電池
を作製した。
正極を用いた以外は、実施例3と同様にアルカリ蓄電池
を作製した。
ルカリ蓄電池を、それぞれ70℃で6時間保存してか
ら、25℃、0.1C(70mA)で12時間充電し、
0.2C(140mA)で1.0Vまで放電した。この
充放電サイクルを放電容量が一定になるまで繰り返した
後、容量のバラツキと高温でのサイクル特性を調べた。
25C(175mA)で6時間充電し、休止1時間後に
0.2C(140mA)で1.0Vまで放電したときの
放電容量を求めた。その結果を表2に示す。
の製造にあたり増粘剤として天然多糖類を用いた実施例
3〜4の電池は、ニッケル−水素系のアルカリ蓄電池に
おいて、放電容量のバラツキが少なく、しかも連続塗布
方式における塗布開始部分と塗布終了部分とで、放電容
量の差やそのバラツキの差も少なく、電池の品質が一定
で、かつ電池の生産を安定して行うことが可能であり、
電池の歩留りを大きく向上できるものであることがわか
る。
剤としてカルボキシメチルセルロースを用いた比較例3
〜4の電池は、特に塗布終了部分での放電容量の低下が
大きく、かつバラツキの発生も大きく、そのため、安定
した電池の生産が困難であることがうかがえる。
〜4の電池(ただし、塗布開始部分の正極を用いた電
池)について、45℃の環境下で700mAの電流値で
−△V=10mVの充電カット条件で充電し、700m
Aで電池電圧が1Vに低下するまで放電する充放電サイ
クルを繰り返し、放電容量が400mAhに低下するま
でのサイクル数を調べた。その結果を表3に示す。
は、比較例3〜4の電池に比べて、サイクル数が多く、
45℃という高温雰囲気中でのサイクル特性が優れてい
た。すなわち、粒子表面のニッケルの一部を3価にし、
その粒子表面をナトリウムを含むコバルト酸化物で被覆
した水酸化ニッケルを活物質として用い、正極合剤含有
ぺーストの調製時に増粘剤として天然多糖類を用いた実
施例3〜4の電池は、増粘剤としてカルボキシメチルセ
ルロースを用いた比較例3の電池や、比較参考例1で製
造した水酸化ニッケルを活物質として用い、かつ増粘剤
としてカルボキシメチルセルロースを用いた比較例4の
電池に比べてサイクル特性が優れていた。
率が高く、かつ生産性が優れた非焼結式正極と、その正
極を用いて高温雰囲気中でのサイクル特性が優れたアル
カリ蓄電池を提供することができた。
を3価にし、その粒子表面をナトリウムを含むコバルト
酸化物で被覆した水酸化ニッケルと比較参考例1で製造
した粒子表面をコバルト酸化物で被覆した水酸化ニッケ
ルのESCAによる表面分析でコバルトの結合エネルギ
ー状態を示す図である。
を3価にし、その粒子表面をナトリウムを含むコバルト
酸化物で被覆した水酸化ニッケルと比較参考例1で製造
した粒子表面をコバルトとニッケルとの混合酸化物で被
覆した水酸化ニッケルのESCAによる表面分析でニッ
ケルの結合エネルギーの状態を示す図である。
有ぺーストの粘度の経時変化を示す図である。
造単位を示す図である。
るケルザンAR(商品名)の分子構造式を示す図であ
る。
示す断面図である。
Claims (15)
- 【請求項1】 導電性基材と正極合剤とを有してなる非
焼結式正極であって、前記正極合剤中に、粒子表面の水
酸化ニッケル中のニッケルの一部を3価にし、その粒子
表面をナトリウムを含むコバルト酸化物で被覆した水酸
化ニッケルと、天然多糖類とを含むことを特徴とする非
焼結式正極。 - 【請求項2】 ナトリウムを含むコバルト酸化物の価数
がコバルト換算で2.6から3.1であることを特徴と
する請求項1記載の非焼結式正極。 - 【請求項3】 天然多糖類の含有量が水酸化ニッケル1
00重量部に対して0.1〜0.5重量部であることを
特徴とする請求項1または2記載の非焼結式正極。 - 【請求項4】 正極合剤中にコバルト化合物を含むこと
を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の非焼結式
正極。 - 【請求項5】 コバルト化合物がアルカリ水溶液で酸化
処理されていることを特徴とする請求項4記載の非焼結
式正極。 - 【請求項6】 正極合剤中にイットリウム族元素化合物
を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
の非焼結式正極。 - 【請求項7】 イットリウム族元素化合物がアルカリ水
溶液で酸化処理されていることを特徴とする請求項6記
載の非焼結式正極。 - 【請求項8】 イットリウム族元素がイットリウム、イ
ッテルビウムまたはエルビウムであることを特徴とする
請求項6または7記載の非焼結式正極。 - 【請求項9】 イットリウム族元素化合物の量が水酸化
ニッケル100gに対してイットリウム族元素のモル数
で0.0006〜0.05モルであることを特徴とする
請求項6記載の非焼結式正極。 - 【請求項10】 天然多糖類がグルコース、グルクロン
酸、ラムノース、マンノースのいずれかひとつまたは2
以上で構成されていることを特徴とする請求項1記載の
非焼結式正極。 - 【請求項11】 天然多糖類がその構成中にカリウム
塩、ナトリウム塩、カルシウム塩いずれかひとつまたは
2以上を含んでいることを特徴とする請求項1記載の非
焼結式正極。 - 【請求項12】 粒子表面の水酸化ニッケル中のニッケ
ルの一部を3価にし、その粒子表面をナトリウムを含む
コバルト酸化物で被覆した水酸化ニッケルと、天然多糖
類を含む正極合剤含有ぺーストを金属多孔体からなる導
電性基材に塗布、充填し、乾燥後、加圧成形することに
よって製造することを特徴とする請求項1記載の非焼結
式正極の製造方法。 - 【請求項13】 加圧成形した後、アルカリ水溶液で酸
化処理することを特徴とする請求項12記載の非焼結式
正極の製造方法。 - 【請求項14】 正極合剤含有ぺーストのpHが8〜1
4であることを特徴とする請求項12記載の非焼結式正
極の製造方法。 - 【請求項15】 請求項1〜11のいずれかに記載の非
焼結式正極と、水素吸蔵合金を活物質とする負極と、セ
パレータと、電解液を有することを特徴とするアルカリ
蓄電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001252682A JP2003068293A (ja) | 2001-08-23 | 2001-08-23 | 非焼結式正極、その製造方法および前記正極を用いたアルカリ蓄電池 |
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|---|---|---|---|
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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|---|---|---|---|
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