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JP2002528129A - 組換え方法およびそれに有用な試薬 - Google Patents

組換え方法およびそれに有用な試薬

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Publication number
JP2002528129A
JP2002528129A JP2000579768A JP2000579768A JP2002528129A JP 2002528129 A JP2002528129 A JP 2002528129A JP 2000579768 A JP2000579768 A JP 2000579768A JP 2000579768 A JP2000579768 A JP 2000579768A JP 2002528129 A JP2002528129 A JP 2002528129A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nucleotide sequence
recbcd
homologous recombination
host cell
nucleic acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000579768A
Other languages
English (en)
Inventor
パノス・イオアノウ
クマラン・ナラヤナン
Original Assignee
ザ・マードック・インスティテュート
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ザ・マードック・インスティテュート filed Critical ザ・マードック・インスティテュート
Publication of JP2002528129A publication Critical patent/JP2002528129A/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/16Hydrolases (3) acting on ester bonds (3.1)
    • C12N9/22Ribonucleases [RNase]; Deoxyribonucleases [DNase]
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/10Processes for the isolation, preparation or purification of DNA or RNA
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、一般に、少なくとも2つの核酸配列の組換え方法および該方法に有用な試薬に関する。さらに詳しくは、本発明は、recBCDヌクレアーゼまたはその機能的な誘導体を発現する宿主細胞において環状の核酸配列を線状の核酸配列と組換える方法に関する。本発明の方法は、とりわけ、細菌の人工的な染色体を相同的組換えにより線状DNA配列で修飾するのに有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、一般に、少なくとも2つの核酸配列の組換え方法および該方法に有
用な試薬に関する。さらに詳しくは、本発明は、recBCDヌクレアーゼまた
はその機能的な誘導体を発現する宿主細胞において環状の核酸配列を線状の核酸
配列と組換える方法に関する。本発明の方法は、とりわけ、細菌の人工的な染色
体を相同的組換えにより線状DNA配列で修飾するのに有用である。
【0002】 (背景技術) 本明細書中に数字により言及した刊行物の詳細は本明細書の最後にまとめて示
してある。 高等な真核生物のゲノムの構造および構成をより深く理解する必要性が存在す
る。ゲノム配列は、しばしばコード配列よりも遥かに長い。殆どの非コード配列
の機能は未だわかっていないが、該配列が遺伝子発現の制御、安定性および進化
において重要な役割を果たしていることは明らかである。非関連またはウイルス
由来のプロモーターにより駆動されるcDNA構築物とは対照的に、大きなゲノ
ム断片の遺伝子伝達は正確な時間(temporal)特異的および組織特異的な遺伝子
発現を示す1−7
【0003】 酵母人工染色体(YAC)は、多くの疾患遺伝子のゲノムクローンを提供して
いる8−10。多くのヒト遺伝子座についてのYACを有するトランスジェニッ
クモデルは、種々の疾患の正確なモデルを作製するうえでのそのような大きなゲ
ノム断片の有用性を示している11−14。酵母での相同的組換えの高い効率は
、機能分析のためのYACの遺伝子操作3,8,15、PACまたはBACへの
YACの環状化16,17およびより小さな重複するYACからのより大きなY
ACの生成18において極めて重要である。
【0004】 しかしながら、YAC系には幾つかの制限があり、このことがYAC系の使用
をひどく妨げてきた。YACはクローンの不安定性およびキメラ形成の度合いが
高い19,20。さらに、YACトランスジェニックを生成するために幾つかの
方法が開発されているが、トランスジェニック生成(transgenesis)のために完
全なYAC DNAを精製することは困難である21。YACに修飾を導入する
うえでまたはTARクローニングのうえでの酵母の相同的組換え系の重要な欠陥
22、相同的組換えの程度を制御するのが困難であること、および正確な生成
物を同定するために多数の「組換え」クローンをスクリーニングする必要がある
ことである。
【0005】 大きな挿入のBAC/PACクローニング系23,24は、YAC系の困難の
多くを克服している。BAC/PACは、長い範囲のフィジカルマッピング25 ,26 、疾患遺伝子のポジショナルクローニング27、全ゲノム配列決定プロジ
ェクト28−30および機能的な研究31,32にますます用いられている。高
品質のBAC/PACゲノムライブラリーは、細菌でのクローニング効率が高い
ためにYACライブラリーよりも構築が遥かに容易である。BAC/PACは、
よく定められた組換え欠失大腸菌株DH10Bにおいて1菌体当たり1〜2コピ
ーで維持され、多くの世代にわたって高いクローン安定性を示す。BAC/PA
Cはサイズが約300kbまでの挿入物を運ぶが、従来の細菌プラスミド単離法
により機能的研究のために大量に精製することができる。これらクローン中のゲ
ノム挿入物は、大抵のヒト遺伝子座の完全性を保存するに充分な大きさであり、
それゆえ機能的な研究には理想的である。
【0006】 多くの系でゲノム研究を行うための重要な手段としてBAC/PACが上記利
点を有し、その人気が高まっているにもかかわらず、これらクローンで遺伝子操
作を行うための都合のよい技術が存在しない。これらクローン中のゲノム挿入物
の大きなサイズは、通常の操作での都合のよい制限部位の発見を排除している。 大腸菌中でFプラスミドベースのベクターの相同的組換えを用いて重複するDr
osophilaコスミド断片と結合させて125kbの断片を生成することが1989
年に最初に行われた35。rec株での温度感受性の複製起点を有するシャト
ルプラスミド間の同時組み込みは、同時組み込み体を分離するにはrec宿主
での第二の部位特異的な組換え事象が必要であった。Sternberg34は、大きな
P1クローン中への真核選択マーカーの転位挿入を記載しているが、これは転位
部位を正確に制御することは困難かもしれないがPACおよびBACにも適用可
能なはずである。RecAの助けを借りた(RecA-assisted)制限エンドヌクレ
アーゼ(RARE)開裂法もまた、多くのP1クローンおよびBACクローンに
修飾を導入するのに首尾よく用いられているが35、これは技術的に非常に制限
された方法である。PACクローニング系およびBACクローニング系はともに
各ベクターの骨格上にloxP部位を含むので、多くの研究者はcreリコンビ
ナーゼを用いてこの部位に真核選択マーカーおよびリポーター遺伝子の挿入をタ
ーゲティングしている36,37
【0007】 Yangら38は、DH10B細胞に一過性の組換え能(proficiency)を付与す
る手段として、温度感受性の複製起点を有するシャトルプラスミド中で野生型r
ecA遺伝子を用いた131kb BACのターゲティングした修飾を報告して
いる。しかしながら、この方法を用いてクローンの有意の再配列を行うためには
、サザーンブロッティングにより組換えクローンを特徴付けて正しい生成物を同
定する必要があるという証拠があった。recA遺伝子中に温度感受性のアムバ
ー変異を含む大腸菌のCBTS株を用いた別の方法もまた、完全なマウスCMV
ゲノムを含む230kb BACに修飾を導入するのに用いられている39。し
かしながら、DH10Bから条件recA株へのBACの直接的な伝達は困難で
ある。最近、適切な方向にchi部位を含むターゲティング構築物を用い、グリ
ーン蛍光タンパク質遺伝子がGATA−2遺伝子座を含むゼブラフィッシュBA
C中にターゲティングされている40。しかしながら、この方法では、BACを
組換え能を有する株に移す必要があり、そのため繰返し配列を有するクローンに
おいて不安定性を導きうる。
【0008】 大腸菌のRecBCD機能をバクテリオファージλのRed−Gam系で置換
する方法もまた記載されている41。この置換は、recBC sbsBCまた
recD株によって示されるものに比べて少なくとも70倍高い率で宿主染色
体と短いDNA断片との間の相同的組換えを行うことを可能にした。しかしなが
ら、この系のBAC/PACの修飾での有用性は検討されていない。
【0009】 (発明の開示) (発明が解決しようとする技術的課題) 上記のいずれの方法もPACおよびBACの遺伝子操作にとって最適ではない
。これら方法はRecBCDを発現するDH10Bなどの宿主細胞に直接適用す
ることができず、あるいは複雑なシャトルベクターの構築を必要とする。相同的
組換えの程度もまた、これらの方法の殆どにおいて充分に制御できず、それゆえ
所望としない再配列のリスクを負うことになる。従って、PAC/BACと線状
DNA配列などの2つの核酸配列を宿主細胞中で直接、制御された仕方で組み換
える方法を開発する必要性が存在する。
【0010】 本発明に至るまでの研究過程で、本発明者らは環状DNA配列と線状DNA配
列などの2つの核酸配列のインビボでの制御された相同的組換えの方法を開発す
べく探究した。とりわけ、本発明者らは、宿主細胞中にて、変調しうる(modula
table)recE/recT組換え系をrecBCDヌクレアーゼインヒビター
の変調しうるレベルとともに発現させることによりBACとのDNA配列の相同
的組換えを可能とすることによりBACを修飾した。recBCDヌクレアーゼ
インヒビターの発現は、内生で産生されたrecBCDヌクレアーゼの機能的な
活性を阻害するように働く。さらに、recE/recT相同的組換え系とre
cBCDヌクレアーゼインヒビターとの両者の発現を変調および整合しうること
は、相同的組換え事象の制御を容易にし、ランダムで所望でない組換え事象を最
小にする。相同的組換え系とrecBCDヌクレアーゼインヒビターとの両者の
発現を変調および整合しうることは、インビボでは、組換えに供される核酸配列
の少なくとも1つがたとえばBACのようにFプラスミド中に位置する場合、あ
るいは宿主細胞が組換え系分子、またはgamなどのrecBCDインヒビター
の過剰発現に対して感受性である場合のいずれの場合も相同的組換え事象の誘導
を容易にする。
【0011】 (その解決方法) 本明細書において言及した核酸配列およびアミノ酸配列の配列同定番号(SE
Q ID NO)は文献の後に定めてある。 従って、本発明は、少なくとも2つのヌクレオチド配列間での相同的組換えを
容易にする方法であって、該少なくとも2つのヌクレオチド配列の相同的組換え
を容易にするのに充分な条件下で、recBCD、およびエキソヌクレアーゼ、
組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターまたはその誘導体をコードす
るヌクレオチド配列を発現しうる宿主細胞を培養することにより、該宿主細胞で
該少なくとも2つのヌクレオチド配列間で組換えを誘導することを含み、該エキ
ソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターの発現は変
調しうるものであることを特徴とする方法を提供する。
【0012】 本発明の他の側面は、少なくとも2つのヌクレオチド配列間での相同的組換え
を容易にする方法であって、該少なくとも2つのヌクレオチド配列の相同的組換
えを容易にするのに充分な条件下で、recBCDrecErecT、およ
びrecBCDインヒビターまたはその誘導体をコードするヌクレオチド配列を
発現しうる宿主細胞を培養することにより、該宿主細胞で該少なくとも2つのヌ
クレオチド配列間で組換えを誘導することを含み、該recErecTおよび
recBCDインヒビターをコードするヌクレオチド配列の発現は変調しうるも
のであることを特徴とする方法を提供する。
【0013】 本発明のさらに他の側面は、少なくとも2つのヌクレオチド配列間での相同的
組換えを容易にする方法であって、該少なくとも2つのヌクレオチド配列の相同
的組換えを容易にするのに充分な条件下で、recBCDrecErecT
、およびgamまたはその機能的誘導体を発現しうる宿主細胞を培養することに
より、該宿主細胞で該少なくとも2つのヌクレオチド配列間で組換えを誘導する
ことを含み、該recErecTおよびgamの発現は変調しうるものである
ことを特徴とする方法を提供する。
【0014】 本発明のさらに他の側面は、少なくとも2つのヌクレオチド配列間での相同的
組換えを容易にする方法であって、該少なくとも2つのヌクレオチド配列の相同
的組換えを容易にするのに充分な条件下で、recBCDrecErecT
、およびgamまたはその誘導体を発現しうる宿主細胞を培養することにより、
該宿主細胞で該少なくとも2つのヌクレオチド配列間で組換えを誘導することを
含み、該recErecTおよびgamの発現は変調しうるものであることを
特徴とする方法を提供する。
【0015】 本発明のさらに他の側面は、少なくとも2つのヌクレオチド配列間での相同的
組換えを容易にする方法であって、該少なくとも2つのヌクレオチド配列の相同
的組換えを容易にするのに充分な条件下で、recBCD、およびエキソヌクレ
アーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターまたはその誘導体を
コードするヌクレオチド配列を発現しうる宿主細胞を培養することにより、該宿
主細胞で該少なくとも2つのヌクレオチド配列間で組換えを誘導することを含み
、該エキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターの
発現は変調しうるものであることを特徴とする方法を提供する。
【0016】 本発明のさらに他の側面は、環状ヌクレオチド配列と線状ヌクレオチド配列と
の間での相同的組換えを容易にする方法であって、該環状ヌクレオチド配列と該
線状ヌクレオチド配列との相同的組換えを容易にするのに充分な条件下で、re
cBCD、およびエキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDイ
ンヒビターまたはその誘導体をコードするヌクレオチド配列を発現しうる宿主細
胞を培養することにより、該宿主細胞で該環状ヌクレオチド配列と該線状ヌクレ
オチド配列との間で組換えを誘導することを含み、該エキソヌクレアーゼ、組換
えタンパク質およびrecBCDインヒビターの発現は変調しうるものであるこ
とを特徴とする方法を提供する。
【0017】 本発明のさらに他の側面は、環状ヌクレオチド配列と線状ヌクレオチド配列と
の間での相同的組換えを容易にする方法であって、該環状ヌクレオチド配列と該
線状ヌクレオチド配列との相同的組換えを容易にするのに充分な条件下で、re
cBCDrecErecT、およびgamまたはその機能的誘導体を発現し
うるDH10B細胞またはそのホモログまたは変異体を培養することにより、該
DH10B細胞またはそのホモログまたは変異体で該環状ヌクレオチド配列と該
線状ヌクレオチド配列との間で組換えを誘導することを含み、該recBCD recErecT、およびgamの発現は変調しうるものであることを特徴と
する方法を提供する。
【0018】 本発明のさらに他の側面は、少なくとも1つのヌクレオチド配列がFプラスミ
ド部分を含むものである少なくとも2つのヌクレオチド配列間での相同的組換え
を容易にする方法であって、該少なくとも2つのヌクレオチド配列の相同的組換
えを容易にするのに充分な条件下で、recBCD、およびエキソヌクレアーゼ
、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターまたはその誘導体をコード
するヌクレオチド配列を発現しうる宿主細胞を培養することにより、該宿主細胞
で該少なくとも2つのヌクレオチド配列間で組換えを誘導することを含み、該エ
キソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターの発現は
変調しうるものであることを特徴とする方法を提供する。
【0019】 本発明のさらに他の側面は、BACと線状ヌクレオチド配列との間での相同的
組換えを容易にする方法であって、該BACと該線状ヌクレオチド配列との相同
的組換えを容易にするのに充分な条件下で、recBCD、およびエキソヌクレ
アーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターまたはその誘導体を
コードするヌクレオチド配列を発現しうる宿主細胞を培養することにより、該宿
主細胞で該BACと該線状ヌクレオチド配列との間で組換えを誘導することを含
み、該エキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビター
の発現は変調しうるものであることを特徴とする方法を提供する。
【0020】 本発明の他の側面は、宿主細胞中での少なくとも2つのヌクレオチド配列の相
同的組換えを容易にする方法であって、工程: (i)宿主細胞を形質転換し、その際、形質転換した宿主細胞は、エキソヌクレ
アーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターまたはその機能的誘
導体をコードする第一のヌクレオチド配列、および該少なくとも2つのヌクレオ
チド配列を含み、該エキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質,およびrecBC
Dインヒビターをコードする遺伝子の発現は変調しうるものであり、ついで (ii)該形質転換した宿主細胞を、該第一のヌクレオチド配列の発現が起こるの
に充分な時間および条件下で培養し、その際、該第一のヌクレオチド配列の発現
産物は該第二のヌクレオチド配列と該第三のヌクレオチド配列との相同的組換え
を容易にする を含む方法を包含する。
【0021】 本発明のさらに他の側面は、少なくとも2つのヌクレオチド配列間での相同的
組換えを容易にするのに有用な微生物の製造方法であって、recBCD、変調
しうるレベルのエキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDイン
ヒビターをコードする遺伝子および該少なくとも2つの他のヌクレオチド配列の
発現が可能となるように宿主細胞を遺伝子操作することを含む方法を包含する。
【0022】 本発明のさらに他の側面は、少なくとも2つのヌクレオチド配列間での相同的
組換えを容易にし得る細胞であって、エキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質お
よびrecBCDインヒビターをコードするヌクレオチド配列、recBCDお
よび該少なくとも2つのヌクレオチド配列を含み、該エキソヌクレアーゼ、組換
えタンパク質およびrecBCDインヒビターの発現は変調しうるものであるこ
とを特徴とする細胞を包含する。
【0023】 本発明のさらに他の側面は、本発明の方法によって相同的組換えをした核酸分
子を包含する。 本発明の他の側面は、1またはそれ以上の薬理学的に許容しうる担体および/
または希釈剤とともに本発明の方法により製造した修飾核酸分子を含む医薬組成
物を包含する。
【0024】 本発明のさらに他の側面は、宿主細胞中で少なくとも2つのヌクレオチド配列
の相同的組換えを容易にするためのキットであって、エキソヌクレアーゼ、組換
えタンパク質、recBCDインヒビターまたはその機能的誘導体をコードする
1またはそれ以上のヌクレオチド配列、および相同的組換えを容易にするのに有
用な試薬を収容すべく適合させた区画を含むキットに関する。さらに、たとえば
、組換えるべき1またはそれ以上のヌクレオチド配列、宿主細胞または組換える
べき1またはそれ以上のヌクレオチド配列ですでに安定に形質転換した宿主細胞
などの生物学的試料を収容するためにさらなる区画が含まれていてよい。
【0025】 本発明のさらに他の側面は、宿主細胞中で少なくとも2つのヌクレオチド配列
の相同的組換えを容易にするためのキットであって、エキソヌクレアーゼ、組換
えタンパク質、recBCDインヒビターまたはその機能的誘導体および相同的
組換えを容易にするのに有用な試薬を収容すべく適合させた区画を含むキットに
関する。さらに、たとえば、組換えるべき1またはそれ以上のヌクレオチド配列
、宿主細胞または組換えるべき1またはそれ以上のヌクレオチド配列ですでに安
定に形質転換した宿主細胞などの生物学的試料を収容するためにさらなる区画が
含まれていてよい。
【0026】 (発明を実施するための最良の形態) 本発明は、一部、変調しうるレベルのエキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質
およびrecBCDヌクレアーゼインヒビターを発現するヌクレオチド配列を宿
主細胞中に導入することにより、宿主細胞中で少なくとも2つのヌクレオチド配
列の相同的組換えを行う方法の開発に基づく。recBCDヌクレアーゼインヒ
ビターの発現は、大腸菌DH10B株などの宿主細胞により内生的に発現される
recBCDヌクレアーゼの線状DNA分解活性を阻害するのに必要である。そ
れゆえ、本発明の方法は、相同的組換え系の変調しうるかつ整合した誘導および
recBCDヌクレアーゼ活性の阻害に基づく。変調しうるかつ整合した誘導系
の出現は、とりわけ、1またはそれ以上の組換え系分子かまたはrecBCDイ
ンヒビターのいずれかの過剰発現に感受性の宿主細胞への相同的組換え法の適用
を容易にした。本発明の方法はまた、とりわけ、Fプラスミド部分を含む核酸配
列の相同的組換えが望まれる場合に適用できる。
【0027】 従って、本発明は、少なくとも2つのヌクレオチド配列間での相同的組換えを
容易にする方法であって、該少なくとも2つのヌクレオチド配列の相同的組換え
を容易にするのに充分な条件下で、recBCD、およびエキソヌクレアーゼ、
組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターまたはその誘導体をコードす
るヌクレオチド配列を発現しうる宿主細胞を培養することにより、該宿主細胞で
該少なくとも2つのヌクレオチド配列間で組換えを誘導することを含み、該エキ
ソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターの発現は変
調しうるものであることを特徴とする方法を提供する。
【0028】 「エキソヌクレアーゼ」への言及は、二本鎖核酸配列上に一本鎖領域を暴露す
る(かかる一本鎖領域は、この領域と他の核酸配列の相補的領域との間で組換え
を起こすのに必要である)ことにより相同的組換えを容易にする分子への言及と
して理解されなければならない。エキソヌクレアーゼは、選択した組換えタンパ
ク質とともに用いるのに適しているものである。本発明に用いるのに適したエキ
ソヌクレアーゼの例としては、これらに限られるものではないが、exoと称す
るRedλ組換え系エキソヌクレアーゼ、およびrecEと称するrecE/r
ecT組換え系分子エキソヌクレアーゼ、またはそれらの機能的誘導体が挙げら
れる。好ましくは該エキソヌクレアーゼはrecEまたはその機能的誘導体であ
る。「組換えタンパク質」への言及は、一つの核酸配列の一本鎖領域(エキソヌ
クレアーゼにより生成した一本鎖領域など)と他の核酸配列の相補的領域との間
で組換えを媒体することにより相同的組換えを容易にするペプチド、ポリペプチ
ドまたはタンパク質への言及として理解されなければならない。組換えタンパク
質の例としては、これらに限られるものではないが、Redλ組換えタンパク質
betおよびrecE/recT組換えタンパク質recT、またはそれらの機
能的誘導体が挙げられる。recEおよびrecTをコードするヌクレオチド配
列は、本明細書ではそれぞれrecEおよびrecTと称する。
【0029】 従って、本発明は、さらに詳しくは、少なくとも2つのヌクレオチド配列間で
の相同的組換えを容易にする方法であって、該少なくとも2つのヌクレオチド配
列の相同的組換えを容易にするのに充分な条件下で、recBCDrecE recT 、およびrecBCDインヒビターまたはその機能的誘導体をコードす
るヌクレオチド配列を発現しうる宿主細胞を培養することにより、該宿主細胞で
該少なくとも2つのヌクレオチド配列間で組換えを誘導することを含み、該re
cErecTおよびrecBCDインヒビターをコードするヌクレオチド配列
の発現は変調しうるものであることを特徴とする方法を提供する。
【0030】 「発現」なる語は、ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質の合成という結
果となるヌクレオチド配列の転写および翻訳をいう。 「recBCDインヒビターをコードする遺伝子」への言及は、線状DNA配
列がrecBCDヌクレアーゼによって分解されることなく、それによって相同
的組換えが起こりうるように、recBCDヌクレアーゼを阻害するかまたはそ
の活性を充分にダウンレギュレーションしうる発現産物をコードするヌクレオチ
ド配列への言及として理解されなければならない。本発明に用いるのに適したr
ecBCDインヒビターの例としては、これらに限られるものではないが、ga
m、P22Abcタンパク質またはSSBタンパク質またはそれらの機能的誘導
体が挙げられる。好ましくは該recBCDインヒビターはgamである。ga
mをコードするヌクレオチド配列は、本明細書ではgamと称する。
【0031】 本発明の好ましい態様によれば、本発明は、少なくとも2つのヌクレオチド配
列間での相同的組換えを容易にする方法であって、該少なくとも2つのヌクレオ
チド配列の相同的組換えを容易にするのに充分な条件下で、recBCDre
cErecT、およびgamまたはその機能的誘導体を発現しうる宿主細胞を
培養することにより、該宿主細胞で該少なくとも2つのヌクレオチド配列間で組
換えを誘導することを含み、該recErecTおよびgamの発現は変調し
うるものであることを特徴とする方法を提供する
【0032】 本明細書において「宿主細胞」への言及は、核酸配列で形質転換またはトラン
スフェクションしうるあらゆる原核または真核細胞への言及として理解されなけ
ればならない。たとえば、本発明に包含されるのは、gDNAまたはcDNAラ
イブラリーを作製するのに用いる宿主細胞または目的DNA配列挿入物を含むベ
クターをクローニングするのに用いる宿主細胞などのようなヌクレオチド配列の
クローニングおよび/または発現に適した宿主細胞である。本発明によれば、宿
主細胞はrecBCDヌクレアーゼ(「エキソヌクレアーゼV」とも称する;と
りわけ線状の二本鎖DNAを分解する)を発現するものが好ましい。宿主細胞は
、天然に存在するrecBCD遺伝子の発現によるか、またはrecBCDをコ
ードする核酸分子で宿主細胞を形質転換またはトランスフェクションすることに
より、recBCDを発現してよい。
【0033】 本発明をいかなる一つの理論または作用機序に限定することなく、本発明者ら
は、宿主細胞のある種の株が、recBCDインヒビターおよび/または相同的
組換え系の1またはそれ以上の分子の過剰産生、たとえば構成的産生に対して感
受性であることを決定した。「感受性である」とは、宿主細胞が何らかの仕方で
損われること、たとえばその生存能の低下またはその機能的活性の1またはそれ
以上の望ましくない変調を意味する。たとえば、DH10B宿主細胞でのrec
BCDインヒビター、gamの構成的産生は、DH10B細胞の生存能が低下す
る点で毒性であることがわかっている。組換え系分子およびrecBCDインヒ
ビターの発現を変調および整合することのできるインビボ組換え系の開発は、こ
の毒性の問題を克服した。従って、好ましい態様において、宿主細胞は、rec
BCDインヒビター、エキソヌクレアーゼまたは組換えタンパク質の1またはそ
れ以上の構成的産生に対して感受性の宿主細胞である。さらに一層好ましくは、
該宿主細胞はDH10Bまたはその変異体またはホモログである。 本発明は、宿主細胞の変異体およびホモログの使用をも包含する。
【0034】 この最も好ましい態様によれば、本発明は、少なくとも2つのヌクレオチド配
列間での相同的組換えを容易にする方法であって、該少なくとも2つのヌクレオ
チド配列の相同的組換えを容易にするのに充分な条件下で、recBCD、およ
びエキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターまた
はその誘導体をコードするヌクレオチド配列を発現しうる宿主細胞を培養するこ
とにより、該宿主細胞で該少なくとも2つのヌクレオチド配列間で組換えを誘導
することを含み、該エキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCD
インヒビターの発現は変調しうるものであることを特徴とする方法を提供する。 さらに一層好ましくは、該エキソヌクレアーゼはrecEであり、該組換えタ
ンパク質はrecTであり、該recBCDインヒビターはgamである。
【0035】 「少なくとも2つのヌクレオチド配列」への言及は、本発明の方法によって相
同的組換えをなすべき2またはそれ以上のヌクレオチド配列への言及として理解
されなければならない。これらヌクレオチド配列は、たとえば、2つの環状ベク
ター(たとえば、2つのプラスミドなど)、プラスミドと線状DNA配列または
染色体と線状DNA配列などのように別々の核酸分子であってよい。別の態様と
して、これらヌクレオチド配列は、たとえば、ローリングサークル複製の際に生
じるような単一のヌクレオチド分子の線状ヌクレオチド配列部分と環状ヌクレオ
チド配列部分のように単一の核酸分子の2つの部分であってよい。好ましくは、
これらヌクレオチド配列は、環状ヌクレオチド配列と線状ヌクレオチド配列とで
ある。この文脈において、「環状」ヌクレオチド配列は、あらゆるヌクレオチド
分子の環状ヌクレオチド配列部分への言及として理解されなければならない。た
とえば、環状ヌクレオチド配列はプラスミドのように完全に環状であってもよい
し、あるいはローリングサークル複製の際に生じるヌクレオチド分子の環状部分
のように部分的に環状であってもよい。この文脈において、「環状」ヌクレオチ
ド配列はこの分子の環状部分に対応する。好ましくは、環状核酸配列はBACま
たはPAC型の人工染色体である。
【0036】 「線状」ヌクレオチド配列は、本質的に線状の形態であるあらゆるヌクレオチ
ド配列への言及として理解されなければならない。線状配列は線状ヌクレオチド
分子であってもよいし、あるいは環状部分のような非線状部分をも含むヌクレオ
チド分子の線状部分であってもよい。線状ヌクレオチド配列の例としては、これ
らに限られるものではないが、PCR産物、切断産物、合成DNAまたはローリ
ングサークル複製の際に生じるヌクレオチド分子の線状部分が挙げられる。線状
ヌクレオチド配列と環状ヌクレオチド配列との組換えは、たとえば、環状ヌクレ
オチド配列中に選択マーカーまたは特定の変異を導入してよい。本発明の相同的
組換えは細胞中に導入したヌクレオチド配列間で起こってもよいし、または細胞
中に天然に認められるヌクレオチド配列と1またはそれ以上の導入ヌクレオチド
配列との間で起こってもよい。
【0037】 従って、本発明は好ましくは、環状ヌクレオチド配列と線状ヌクレオチド配列
との間での相同的組換えを容易にする方法であって、該環状ヌクレオチド配列と
該線状ヌクレオチド配列との相同的組換えを容易にするのに充分な条件下で、
ecBCD、およびエキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCD
インヒビターまたはその誘導体をコードするヌクレオチド配列を発現しうる宿主
細胞を培養することにより、該宿主細胞で該環状ヌクレオチド配列と該線状ヌク
レオチド配列との間で組換えを誘導することを含み、該エキソヌクレアーゼ、組
換えタンパク質およびrecBCDインヒビターの発現は変調しうるものである
ことを特徴とする方法を提供する。 好ましくは該宿主細胞はDH10B細胞である。さらに一層好ましくは、該エ
キソヌクレアーゼはrecEであり、該組換えタンパク質はrecTであり、該
recBCDインヒビターはgamまたはその機能的誘導体である。
【0038】 好ましい態様によれば、本発明は、環状ヌクレオチド配列と線状ヌクレオチド
配列との間での相同的組換えを容易にする方法であって、該環状ヌクレオチド配
列と該線状ヌクレオチド配列との相同的組換えを容易にするのに充分な条件下で
recBCDrecErecT、およびgamまたはその機能的誘導体を
発現しうるDH10B細胞またはそのホモログまたは変異体を培養することによ
り、該DH10B細胞またはそのホモログまたは変異体で該環状ヌクレオチド配
列と該線状ヌクレオチド配列との間で組換えを誘導することを含み、該recB
CDrecErecT、およびgamの発現は変調しうるものであることを
特徴とする方法を提供する。
【0039】 本発明の核酸配列はヒトゲノムに由来するのが好ましいが、非ヒト動物および
植物からのゲノムおよびヌクレオチド配列もまた本発明により包含される。本発
明により包含される非ヒト動物としては、霊長類、家畜動物(たとえば、ヒツジ
、ウシ、ブタ、ヤギ、ウマ、ロバ)、研究室の試験動物(たとえば、マウス、ラ
ット、モルモット、ハムスター、ウサギ)、飼いならされたペット動物(たとえ
ば、イヌ、ネコ)、鳥類(たとえば、ニワトリ、ガチョウ、アヒルその他の家禽
類、猟鳥、エミュー、ダチョウ)および捕らえられた(captive)野性のまたは
飼いならされた動物(たとえば、キツネ、カンガルー、ディンゴ)が挙げられる
【0040】 本発明者らは、本発明の相同的組換え系が、少なくとも2つのヌクレオチド配
列のうち少なくとも1つがFプラスミド部分を含むような少なくとも2つのヌク
レオチド配列を組み換えるのに適していることを決定した。Fプラスミド部分を
「含む」ヌクレオチド配列への言及は、Fプラスミドの全体または一部に融合、
結合または他の仕方で会合したヌクレオチド配列への言及として理解されなけれ
ばならない。たとえば、目的のヌクレオチド配列はベクター内に位置していてよ
く、該ベクターの骨格はFプラスミドの全体または一部に対応する配列を含んで
いる。FプラスミドベースのBACは、たとえば、野生型のFプラスミド複製起
点およびparA、parBおよびparCコードヌクレオチド配列を発現する
ベクター中に位置した目的ゲノム配列を含んでいる。
【0041】 従って、他の好ましい態様において、本発明は、少なくとも1つのヌクレオチ
ド配列がFプラスミド部分を含むものである少なくとも2つのヌクレオチド配列
間での相同的組換えを容易にする方法であって、該少なくとも2つのヌクレオチ
ド配列の相同的組換えを容易にするのに充分な条件下で、recBCD、および
エキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターまたは
その誘導体をコードするヌクレオチド配列を発現しうる宿主細胞を培養すること
により、該宿主細胞で該少なくとも2つのヌクレオチド配列間で組換えを誘導す
ることを含み、該エキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDイ
ンヒビターの発現は変調しうるものであることを特徴とする方法を提供する。 好ましくは、Fプラスミド部分を含む該ヌクレオチド配列はBACである。 さらに一層好ましくは、該宿主細胞はDH10Bまたはその変異体またはホモ
ログである。
【0042】 BAC/PACクローニング系は、正確な時間および組織特異的遺伝子発現を
示す大きなゲノム断片の遺伝子伝達により、哺乳動物ゲノムの研究を容易にした
。それゆえ、大きな挿入BAC/PACクローニング系は、長い範囲の物理的マ
ッピング、疾患遺伝子のポジショナルクローニング、全ゲノムシークエンシング
プロジェクトおよび機能研究のために広範に用いられている。従って、BAC/
PAC大腸菌ライブラリーを、ヒトゲノムDNAのために、並びにヒヒ、イヌ、
ウシ、ヒツジ、ヤギおよびイネを含む他の動物および植物種のゲノムDNAのた
めに作製している。BAC/PACは、一般に、よく定められた組換え欠失大腸
菌株DH10Bにおいて細胞当たり1〜2コピーで維持される。線状DNAセグ
メントを導入することによりBACおよびPACを修飾することへの興味のため
、本発明の特に好ましい態様はBACまたはPAC中への線状DNAセグメント
の相同的組換えによるBACまたはPACの修飾に関する。
【0043】 この最も好ましい態様によれば、本発明は、BACと線状ヌクレオチド配列と
の間での相同的組換えを容易にする方法であって、該BACと該線状ヌクレオチ
ド配列との相同的組換えを容易にするのに充分な条件下で、recBCD、およ
びエキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターまた
はその誘導体をコードするヌクレオチド配列を発現しうる宿主細胞を培養するこ
とにより、該宿主細胞で該BACと該線状ヌクレオチド配列との間で組換えを誘
導することを含み、該エキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBC
Dインヒビターの発現は変調しうるものであることを特徴とする方法を提供する
。 好ましくは、該宿主細胞はDH10B細胞またはその変異体またはホモログで
ある。さらに一層好ましくは、該エキソヌクレアーゼはrecEであり、該組換
えタンパク質はrecTであり、該recBCDインヒビターはgamである。
【0044】 さらに他の最も好ましい態様において、本発明は、PACと線状ヌクレオチド
配列との間での相同的組換えを容易にする方法であって、該PACと該線状ヌク
レオチド配列との相同的組換えを容易にするのに充分な条件下で、recBCD
、およびエキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビタ
ーまたはその誘導体をコードするヌクレオチド配列を発現しうる宿主細胞を培養
することにより、該宿主細胞で該PACと該線状ヌクレオチド配列との間で組換
えを誘導することを含み、該エキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびre
cBCDインヒビターの発現は変調しうるものであることを特徴とする方法を提
供する。 好ましくは、該宿主細胞はDH10B細胞またはその変異体またはホモログで
ある。さらに一層好ましくは、該エキソヌクレアーゼはrecEであり、該組換
えタンパク質はrecTであり、該recBCDインヒビターはgamである。
【0045】 本発明の方法は、1またはそれ以上のrecBCD、エキソヌクレアーゼおよ
び組換えタンパク質をコードするヌクレオチド配列、recBCDインヒビター
またはその誘導体をコードするヌクレオチド配列および該少なくとも2つのヌク
レオチド配列で宿主細胞を形質転換することを含む。本発明の方法の操作を容易
にするためにどれだけ多くのこれら分子を宿主細胞中に導入する必要があるかは
、問題となっている特定の場合に依存するであろう。たとえば、例示したrec
E/recT組換え系に関しては、市販のBACまたはPAC DH10Bライ
ブラリーからの宿主細胞の集団を用いるのが望ましい。BACまたはPAC分子
は、recE、recTおよびgamをコードする核酸分子で形質転換した後に
該ライブラリーからの市販のDH10Bクローン中に導入された線状ヌクレオチ
ド配列と組み換えることにより修飾することができる。DH10B細胞は内生的
recBCDを発現している。別法として、すでにrecBCDrecE recT およびrecBCDインヒビターをコードするヌクレオチド配列を発現
している宿主細胞を使用すれば、相同的組換えをすべき未だ宿主細胞に存在して
いないヌクレオチド配列で形質転換するだけでよいであろう。これら宿主細胞は
recBCDrecErecTおよびrecBCDインヒビターをコード
するヌクレオチド配列を、これら1またはそれ以上の分子を発現させるために遺
伝子操作した細胞かまたはこれら分子を内生的に発現している細胞かのいずれか
によって発現することができる。
【0046】 本発明の方法によれば、エキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrec
BCDインヒビターの発現は変調することができる。このことにより、これらタ
ンパク質の一過性で整合した発現が可能となる。「変調しうる」とは、これらタ
ンパク質をコードする遺伝子の発現を転写レベルまたは翻訳レベルでアップレギ
ュレーションまたはダウンレギュレーションしうることを意味する。この変調は
、プロモーター発現の制御またはメチル化の制御を含む(これらに限られるもの
ではない)多くの技術のいずれかにより達成することができる。たとえば、本明
細書に例示しているように、BAC核酸分子であるpEBAC140で形質転換
したDH10B細胞を、誘導性の発現プラスミドpGETrec(誘導性のL−
アラビノースプロモーターの制御下にrecE、recTおよびgamをコード
する核酸分子を含む)でトランスフェクションする。これら細胞をL−アラビノ
ースの存在下で培養することによりpGETrecプラスミドの発現が誘導され
る。ついで、これら細胞にPCRkan140などの二本鎖線状DNAをエレク
トロポレーションすると、recE/recT相同的組換え系の働きおよびそれ
と同時のgam発現産物によるrecBCDヌクレアーゼ活性の阻害により、P
CRkan140とpEBAC140との相同的組換えが起こる。相同的組換え
が完了したらDH10B細胞をL−アラビノースに富む培地から取り出すことに
よってpGETrecプラスミドの発現をダウンレギュレーションすることがで
きる。このことは、recE/recT相同的組換え経路の活性を停止するよう
に働く。
【0047】 本発明の例示を核酸配列recErecTおよびgamを含む単一のプラス
ミドを誘導性プロモーターの制御下で(すなわち、recE、recTおよびg
amをコードする核酸分子は共通のプロモーターに作動可能に連結されている)
宿主細胞中に導入することにより行ったが、本発明の方法はrecErecT
およびgamを別々に含む2またはそれ以上のベクターの使用をも包含すると理
解しなければならない。しかしながら、recErecTおよびgamの同時
発現に関して整合性を達成するためには、たとえば、recErecTおよび gam の各々に関して同じ誘導性プロモーターを用いることによりrecE
ecTおよびgamの発現の誘導を同時に達成しうることを確実にする必要があ
る。それゆえ、recE/recT相同的組換え系はrecBCDヌクレアーゼ
活性のgam阻害と同時に機能できるであろう。
【0048】 相同的組換えを「容易にしうる」とは、相同的組換え系の機能的な作動を誘導
し、促進し、あるいは他の仕方で該作動に貢献することを意味すると理解されな
ければならない。たとえば、recEおよびrecT発現産物はrecE/re
cTベースの組換えを誘導し、一方、gam発現産物はrecBCDヌクレアー
ゼ(線状DNAを分解することによってその組換えを妨害する)の活性を阻害す
る。
【0049】 本発明をいかなる一つの理論または作用機序に限定することなく、pGETr
ecは大腸菌DH10B菌体中でBAC/PACと安定に共存しうる。pGET
recを用いることにより、線状核酸断片と標的環状核酸分子との間での相同的
組換えを高効率で行うことができる。相同的組換えの効率は、ホモロジーの長さ
が50bpから140bpに増大すると向上する。さらに、BAC/PACを用
いた相同的組換えの効率の有意の増大は、ターゲティングしたホモロジー領域に
非隣接配列を使用することにより達成できると考えられる。
【0050】 本発明は、宿主細胞中に相同的組換えを容易にするタンパク質またはその機能
的誘導体を発現するように誘導される核酸分子を導入するよりも、宿主細胞中に
相同的組換えを容易にするタンパク質またはその機能的誘導体を導入することに
よる、インビボでの相同的組換えの誘導をも包含すると理解されなければならな
い。たとえば、recE、recTおよびgamタンパク質またはその機能的誘
導体と、組換えに供すべきヌクレオチド配列との宿主細胞中への整合した導入が
考えられる。また、本発明の方法を、相同的組換え系のタンパク質の幾つかを宿
主細胞中で発現させ、残りのタンパク質はタンパク質の形態で宿主細胞中に導入
することにより行うことも考えられる。たとえば、recEおよびrecTまた
はその機能的誘導体の宿主細胞中での発現をgamタンパク質の整合した投与と
ともに行うことが考えられる。本発明のこの側面は、エキソヌクレアーゼ、組換
えタンパク質またはrecBCDインヒビターまたはその機能的誘導体のいずれ
か1つまたはそれ以上の送達をも包含すると理解されなければならない。
【0051】 「誘導体」は、断片、部品、部分、化学的な等価物、変異体、ホモログ、アナ
ログ、天然、合成または組換え源からのミメチック(融合タンパク質を含む)を
含む。誘導体は、アミノ酸の挿入、欠失または置換によるものであってよい。ア
ミノ酸の挿入誘導体は、アミノおよび/またはカルボキシ末端での融合並びに単
一または複数のアミノ酸の配列内挿入を含む。挿入アミノ酸配列変異体は、タン
パク質中の前以て決められた部位に1またはそれ以上のアミノ酸が導入されたも
のであるが、得られる生成物の適当なスクリーニングを行えばランダムな挿入も
可能である。欠失変異体は、配列からの1またはそれ以上のアミノ酸の除去を特
徴とする。置換アミノ酸変異体は、配列中の少なくとも1つの残基が除去され、
その場所に異なる残基が挿入されたものである。アミノ酸配列への付加は、他の
ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質との融合を含む。
【0052】 該ヌクレオチド配列および発現産物(「成分」と称する)の誘導体としては、
特定のエピトープを有する断片またはペプチド、ポリペプチドまたは他のタンパ
ク質性分子もしくは非タンパク質性分子に融合した全成分の部分が挙げられる。
たとえば、該成分またはその誘導体は、細胞中への進入を容易にする分子と融合
させてよい。本発明において考えられる該成分のアナログとしては、これらに限
られるものではないが、側鎖の修飾、ペプチド、ポリペプチドまたはタンパク質
の合成の際の非天然アミノ酸および/またはその誘導体の導入、およびタンパク
質性分子またはそのアナログにコンホメーション上の制約を付与する架橋および
他の方法の使用が挙げられる。核酸配列の誘導体も同様に、単一または複数のヌ
クレオチドの置換、欠失および/または付加(他の核酸分子との融合を含む)に
よるものであってよい。本発明の核酸分子の誘導体としては、オリゴヌクレオチ
ド、PCRプライマー、アンチセンス分子、核酸分子の同時抑制および融合に使
用するのに適した分子が挙げられる。
【0053】 本発明によって考えられる側鎖修飾の例としては、アルデヒドと反応させた後
にNaBHで還元することによる還元的アルキル化;メチルアセトイミデート
によるアミジン化(amidination);無水酢酸によるアシル化;シアン酸エステ
ルによるアミノ基のカルバモイル化;2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸
(TNBS)によるアミノ基のトリニトロベンジル化;無水コハク酸および無水
テトラヒドロフタル酸によるアミノ基のアシル化;およびピリドキサール−5−
リン酸でリジンをピリドキサール化した後にNaBHで還元するなどによるア
ミノ基の修飾が挙げられる。
【0054】 アルギニン残基のグアニジン基は、2,3−ブタンジオン、フェニルグリオキ
サールおよびグリオキサールなどの試薬を用いてへテロ環縮合生成物を生成する
ことにより修飾することができる。 カルボキシル基は、カルボジイミド活性化によりO−アシルイソ尿素の生成を
経てその後にたとえば対応のアミドに誘導体化することで修飾することができる
【0055】 スルフヒドリル基は、ヨード酢酸またはヨードアセトアミドによるカルボキシ
メチル化;システイン酸への過ギ酸酸化;他のチオール化合物との混合ジスルフ
ィドの生成;マレイミド、無水マレイン酸または他の置換マレイミドとの反応;
4−クロロメルクリ安息香酸エステル、4−クロロメルクリフェニルスルホン酸
、塩化フェニル水銀、2−クロロメルクリ−4−ニトロフェノールおよび他の水
銀化合物を用いた水銀誘導体の生成;アルカリpHでのシアン酸エステルによる
カルバモイル化などの方法により修飾することができる。
【0056】 トリプトファン残基は、たとえば、N−ブロモスクシンイミドによる酸化また
は2−ヒドロキシ−5−ニトロベンジルブロマイドまたはスルフェニルハライド
によるインドール環のアルキル化によって修飾することができる。一方、チロシ
ン残基は、テトラニトロメタンでニトロ化して3−ニトロチロシン誘導体を生成
することにより変化させることができる。 ヒスチジン残基のイミダゾール環の修飾は、ヨード酢酸誘導体を用いたアルキ
ル化またはピロ炭酸ジエチルを用いたN−カルボエトキシ化により行うことがで
きる。
【0057】 タンパク質合成の際に導入する非天然アミノ酸および誘導体の例としては、こ
れらに限られるものではないが、ノルロイシン、4−アミノ酪酸、4−アミノ−
3−ヒドロキシ−5−フェニルペンタン酸、6−アミノヘキサン酸、t−ブチル
グリシン、ノルバリン、フェニルグリシン、オルニチン、サルコシン、4−アミ
ノ−3−ヒドロキシ−6−メチルヘプタン酸、2−チエニルアラニンおよび/ま
たはアミノ酸のD−異性体が挙げられる。本発明で考えられる非天然アミノ酸の
一覧を表1に示す。
【0058】 表1 一般的でないアミノ酸 コード α−アミノ酪酸 Abu α−アミノ−α−メチル酪酸 Mgabu アミノシクロプロパンカルボキシレート Cpro アミノイソ酪酸 Aib アミノノルボルニルカルボキシレート Norb シクロヘキシルアラニン Chexa シクロペンチルアラニン Cpen D−アラニン Dal D−アルギニン Darg D−アスパラギン酸 Dasp D−システイン Dcys D−グルタミン Dgln D−グルタミン酸 Dglu D−ヒスチジン Dhis D−イソロイシン Dile D−ロイシン Dleu D−リジン Dlys D−メチオニン Dmet D−オルニチン Dorn D−フェニルアラニン Dphe D−プロリン Dpro D−セリン Dser D−トレオニン Dthr D−トリプトファン Dtrp D−チロシン Dtyr D−バリン Dval
【0059】 D−α−メチルアラニン Dmala D−α−メチルアルギニン Dmarg D−α−メチルアスパラギン Dmasn D−α−メチルアスパラギン酸 Dmasp D−α−メチルシステイン Dmcys D−α−メチルグルタミン Dmgln D−α−メチルヒスチジン Dmhis D−α−メチルイソロイシン Dmile D−α−メチルロイシン Dmleu D−α−メチルリジン Dmlys D−α−メチルメチオニン Dmmet D−α−メチルオルニチン Dmorn D−α−メチルフェニルアラニン Dmphe D−α−メチルプロリン Dmpro D−α−メチルセリン Dmser D−α−メチルトレオニン Dmthr D−α−メチルトリプトファン Dmtrp D−α−メチルチロシン Dmty D−α−メチルバリン Dmval
【0060】 D−N−メチルアラニン Dnmala D−N−メチルアルギニン Dnmarg D−N−メチルアスパラギン Dnmasn D−N−メチルアスパラギン酸 Dnmasp D−N−メチルシステイン Dnmcys D−N−メチルグルタミン Dnmgln D−N−メチルグルタミン酸 Dnmglu D−N−メチルヒスチジン Dnmhis D−N−メチルイソロイシン Dnmile D−N−メチルロイシン Dnmleu D−N−メチルリジン Dnmlys N−メチルシクロヘキシルアラニン Nmchexa D−N−メチルオルニチン Dnmorn N−メチルグリシン Nala N−メチルアミノイソ酪酸 Nmaib N−(1−メチルプロピル)グリシン Nile N−(2−メチルプロピル)グリシン Nleu D−N−メチルトリプトファン Dnmtrp D−N−メチルチロシン Dnmtyr D−N−メチルバリン Dnmval
【0061】 γ−アミノ酪酸 Gabu L−t−ブチルグリシン Tbug L−エチルグリシン Etg L−ホモフェニルアラニン Hphe L−α−メチルアルギニン Marg L−α−メチルアスパラギン酸 Masp L−α−メチルシステイン Mcys L−α−メチルグルタミン Mgln L−α−メチルヒスチジン Mhis L−α−メチルイソロイシン Mile L−α−メチルロイシン Mleu L−α−メチルメチオニン Mmet L−α−メチルノルバリン Mnva L−α−メチルフェニルアラニン Mphe L−α−メチルセリン Mser L−α−メチルトリプトファン Mtrp L−α−メチルバリン Mval
【0062】 N−(N−(2,2−ジフェニルエチル) Nnbhm カルバミルメチル)グリシン 1−カルボキシ−1−(2,2−ジフェニル Nmbc エチルアミノ)シクロプロパン L−N−メチルアラニン Nmala L−N−メチルアルギニン Nmarg L−N−メチルアスパラギン Nmasn L−N−メチルアスパラギン酸 Nmasp L−N−メチルシステイン Nmcys L−N−メチルグルタミン Nmgln L−N−メチルグルタミン酸 Nmglu L−N−メチルヒスチジン Nmhis L−N−メチルイソロイシン Nmile L−N−メチルロイシン Nmleu L−N−メチルリジン Nmlys L−N−メチルメチオニン Nmmet L−N−メチルノルロイシン Nmnle L−メチルノルバリン Nmnva L−メチルオルニチン Nmorn L−N−メチルフェニルアラニン Nmphe L−N−メチルプロリン Nmpro L−N−メチルセリン Nmser L−N−メチルトレオニン Nmthr L−N−メチルトリプトファン Nmtrp L−N−メチルチロシン Nmtyr L−N−メチルバリン Nmval L−N−メチルエチルグリシン Nmetg L−N−メチル−t−ブチルグリシン Nmtbug
【0063】 L−ノルロイシン Nle L−ノルバリン Nva α−メチル−アミノイソ酪酸 Maib α−メチル−γ−アミノ酪酸 Mgabu α−メチルシクロヘキシルアラニン Mchexa α−メチルシクロペンチルアラニン Mcpen α−メチル−α−ナフチルアラニン Manap α−メチルペニシルアミン Mpen N−(4−アミノブチル)グリシン Nglu N−(2−アミノエチル)グリシン Naeg N−(3−アミノプロピル)グリシン Norn N−アミノ−α−メチル酪酸 Nmaabu α−ナフチルアラニン Anap
【0064】 N−ベンジルグリシン Nphe N−(2−カルバミルエチル)グリシン Ngln N−(カルバミルメチル)グリシン Nasn N−(2−カルボキシエチル)グリシン Nglu N−(カルボキシメチル)グリシン Nasp N−シクロブチルグリシン Ncbut N−シクロヘプチルグリシン Nchep N−シクロヘキシルグリシン Nchex N−シクロデシルグリシン Ncdec N−シクロドデシルグリシン Ncdod N−シクロオクチルグリシン Ncoct N−シクロプロピルグリシン Ncpro N−シクロウンデシルグリシン Ncund N−(2,2−ジフェニルエチル)グリシン Nbhm N−(3,3−ジフェニルプロピル)グリシン Nbhe N−(3−グアニジノプロピル)グリシン Narg N−(1−ヒドロキシエチル)グリシン Nthr N−(ヒドロキシエチル)グリシン Nser N−(イミダゾリルエチル)グリシン Nhis N−(3−インドリルエチル)グリシン Nhtrp
【0065】 N−メチル−γ−アミノ酪酸 Nmgabu D−N−メチルメチオニン Dnmmet N−メチルシクロペンチルアラニン Nmcpen D−N−メチルフェニルアラニン Dnmphe D−N−メチルプロリン Dnmpro D−N−メチルセリン Dnmser D−N−メチルトレオニン Dnmthr N−(1−メチルエチル)グリシン Nval N−メチル−α−ナフチルアラニン Nmanap N−メチルペニシルアミン Nmpen N−(p−ヒドロキシフェニル)グリシン Nhtyr N−(チオメチル)グリシン Ncys
【0066】 ペニシルアミン Pen L−α−メチルアラニン Mala L−α−メチルアスパラギン Masn L−α−メチル−t−ブチルグリシン Mtbug L−メチルエチルグリシン Metg L−α−メチルグルタミン酸 Mglu L−α−メチルホモフェニルアラニン Mhphe N−(2−メチルチオエチル)グリシン Nmet L−α−メチルリジン Mlys L−α−メチルノルロイシン Mnle L−α−メチルオルニチン Morn L−α−メチルプロリン Mpro L−α−メチルトレオニン Mthr L−α−メチルチロシン Mtyr L−N−メチルホモフェニルアラニン Nmhphe N−(N−(33−ジフェニルプロピル) Nnbhe カルバミルメチル)グリシン
【0067】 三次元コンホメーションを確立するために架橋剤を用いることができ、たとえ
ば、(CH)スペーサー基(n=1〜n=6)を有する2官能性イミドエステ
ル、グルタルアルデヒド、N−ヒドロキシスクシンイミドエステルなどのホモ2
官能性架橋剤、および通常、N−ヒドロキシスクシンイミドなどのアミノ反応性
残基とマレイミドやジチオ残基(SH)やカルボジイミド(COOH)などの他
の基に対して特異的に反応性の残基とを含むへテロ2官能性試薬を用いることが
できる。さらに、たとえば、CαおよびNα−メチルアミノ酸の導入、アミノ酸
のCα原子とCβ原子との間の二重結合の導入、およびN末端とC末端との間、
2つの側鎖の間、または側鎖とN末端もしくはC末端との間のアミド結合の形成
などのような共有結合の導入により、ペプチドのコンホメーションを制約するこ
とができる。
【0068】 (従来技術より有効な効果) 本発明の方法は、所望でない再配列を起こすことなくBACやPACなどの環
状DNAクローン中のいかなる位置にでも所望の修飾を導入することを可能にす
る簡単かつ効率的な技術として有用である。選択マーカーまたはヒトの病気を引
き起こすことがわかっているものに対応する特定の変異の導入などの修飾は、本
発明の方法を適用できる例である。本発明の方法は、クローニングしたBAC/
PACなどの環状DNA分子を相同的組換えのために他の大腸菌に移す必要性を
低減させる。本発明の方法はまた、特別のシャトルベクターの作製の必要性を低
減させる。この方法は簡単なので単一のクローンに対して繰返し用いて複合的な
変化を形成することができる。本発明の方法は、リポーター遺伝子や他の所望の
配列を環状核酸分子中に含めるように改変することができる。
【0069】 特定の変異のための正確な細胞および動物モデルを作製するには、正常な遺伝
子構造への妨害を最小にする必要がある。遺伝子構造への特定の変異変化の導入
は、本発明の組換え法を用いて2段階で導入することができる。まず、テトラサ
イクリンを有するPCR産物または第二の対抗選択マーカー(たとえば、ccd
sacB)に連結した抗生物質選択マーカーを含むカセットを標的部位に導
入し、ついでこれを所望の修飾のみを有するゲノム断片を用いた第二の工程で正
確にノックアウトする。正確な生成物は、テトラサイクリン遺伝子または第二の
対抗選択マーカーを喪失したクローンを対抗選択することにより容易に得ること
ができる33,39,39,43。環状DNA分子中の組み込みのための標的部
位に依存してこれら方法は、遺伝子転写の組織および発生特異性、スプライシン
グおよび完全な機能性遺伝子座からの発現に対する種々の配列要素および変異の
影響をモニターするための非常に感度の高いアッセイ系を可能とする。これら技
術は、様々なヒトの遺伝病を緩和ないし治療するための手段として、組織および
遺伝子座特異性が増大した遺伝子発現に変更することを目指した薬理学的アプロ
ーチ並びにヒト人工染色体の開発を容易にする。正常なおよび変異した機能的遺
伝子座を有する正確な動物モデルの作製はまた、遺伝子の補充または変異した遺
伝子座の補正を含む遺伝子療法を容易にする。
【0070】 本発明の他の側面は、宿主細胞中での少なくとも2つのヌクレオチド配列の相
同的組換えを容易にする方法であって、工程: (i)宿主細胞を形質転換し、その際、形質転換した宿主細胞は、エキソヌクレ
アーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターまたはその機能的誘
導体をコードする第一のヌクレオチド配列、および該少なくとも2つのヌクレオ
チド配列を含み、該エキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質、およびrecBC
Dインヒビターをコードする遺伝子の発現は変調しうるものであり、ついで (ii)該形質転換した宿主細胞を、該第一のヌクレオチド配列の発現が起こるの
に充分な時間および条件下で培養し、その際、該第一のヌクレオチド配列の発現
産物は該第二のヌクレオチド配列と該第三のヌクレオチド配列との相同的組換え
を容易にする を含む方法を包含する。
【0071】 好ましくは、該エキソヌクレアーゼはrecEであり、該組換えタンパク質は
recTであり、recBCDインヒビターをコードする該遺伝子はgamであ
る。 さらに一層好ましくは、該少なくとも2つのヌクレオチド配列はFプラスミド
部分を含むヌクレオチド配列および線状ヌクレオチド配列である。さらに一層好
ましくは、Fプラスミド部分を含む該ヌクレオチド配列はBACである。 さらに好ましくは、該宿主細胞はDH10Bまたはその変異体またはホモログ
である。
【0072】 本発明のさらに他の側面は、少なくとも2つのヌクレオチド配列間での相同的
組換えを容易にするのに有用な微生物の製造方法であって、recBCD、変調
しうるレベルのエキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDイン
ヒビターをコードする遺伝子および該少なくとも2つの他のヌクレオチド配列の
発現が可能となるように宿主細胞を遺伝子操作することを含む方法を包含する。 好ましくは、該エキソヌクレアーゼはrecEであり、該組換えタンパク質は
recTであり、recBCDインヒビターをコードする該遺伝子はgamであ
る。 さらに一層好ましくは、該少なくとも2つのヌクレオチド配列はFプラスミド
部分を含むヌクレオチド配列および線状ヌクレオチド配列である。さらに一層好
ましくは、Fプラスミド部分を含む該ヌクレオチド配列はBACである。 さらに好ましくは、該宿主細胞はDH10Bまたはその変異体またはホモログ
である。
【0073】 本発明のさらに他の側面は、少なくとも2つのヌクレオチド配列間での相同的
組換えを容易にする細胞であって、エキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質およ
びrecBCDインヒビターをコードするヌクレオチド配列、recBCDおよ
び該少なくとも2つのヌクレオチド配列を含み、該エキソヌクレアーゼ、組換え
タンパク質およびrecBCDインヒビターの発現は変調しうるものであること
を特徴とする細胞を包含する。 好ましくは、該エキソヌクレアーゼはrecEであり、該組換えタンパク質は
recTであり、recBCDインヒビターをコードする該遺伝子はgamであ
る。 さらに一層好ましくは、該少なくとも2つのヌクレオチド配列はFプラスミド
部分を含むヌクレオチド配列および線状ヌクレオチド配列である。さらに一層好
ましくは、Fプラスミド部分を含む該ヌクレオチド配列はBACである。 さらに好ましくは、該宿主細胞はDH10Bまたはその変異体またはホモログ
である。
【0074】 本発明のさらに他の側面は、本発明の方法によって相同的組換えをした核酸分
子を包含する。 好ましくは、該修飾した核酸分子は修飾したBACまたは修飾したPACであ
る。 本発明はまた、患者の治療および/または診断への該修飾した核酸分子の使用
をも包含する。治療方法には遺伝子療法が含まれる。本発明はまた、該修飾した
核酸分子を用いたスクリーニング法をも包含する。 従って、本発明の他の側面は、1またはそれ以上の薬理学的に許容しうる担体
および/または希釈剤とともに本発明の方法により製造した修飾核酸分子を含む
医薬組成物を包含する。 最も好ましい態様において、実質的に図3に示す遺伝子構築物またはその機能
的誘導体を含む発現ベクターが提供される。
【0075】 本発明のさらに他の側面は、宿主細胞中で少なくとも2つのヌクレオチド配列
の相同的組換えを容易にするためのキットであって、エキソヌクレアーゼ、組換
えタンパク質、recBCDインヒビターまたはその機能的誘導体をコードする
1またはそれ以上のヌクレオチド配列、および相同的組換えを容易にするのに有
用な試薬を収容すべく適合させた区画を含むキットに関する。さらに、たとえば
、組換えるべき1またはそれ以上のヌクレオチド配列、宿主細胞または組換える
べき1またはそれ以上のヌクレオチド配列ですでに安定に形質転換した宿主細胞
などの生物学的試料を収容するためにさらなる区画が含まれていてよい。
【0076】 本発明のさらに他の側面は、宿主細胞中で少なくとも2つのヌクレオチド配列
の相同的組換えを容易にするためのキットであって、エキソヌクレアーゼ、組換
えタンパク質、recBCDインヒビターまたはその機能的誘導体および相同的
組換えを容易にするのに有用な試薬を収容すべく適合させた区画を含むキットに
関する。さらに、たとえば、組換えるべき1またはそれ以上のヌクレオチド配列
、宿主細胞または組換えるべき1またはそれ以上のヌクレオチド配列ですでに安
定に形質転換した宿主細胞などの生物学的試料を収容するためにさらなる区画が
含まれていてよい。
【0077】 本発明のこの側面によるキットはまた、1またはそれ以上の組換え系タンパク
質をコードするヌクレオチド配列の組合せまたは組換え系タンパク質自体の組合
せを含むキットをも包含すると理解されなければならない。 本発明のさらなる特徴を下記の限定されない実施例および/または図面にさら
に詳細に記載する。しかしながら、このような詳細な記載は本発明を説明する目
的のみをもって本明細書に含まれることが理解されなければならない。
【0078】実施例1 大腸菌DH10B菌体中での環状基質へのPCR断片の相同的組換えの誘導性r
ecE経路 線状基質と環状基質との間の相同的組換えのrecE経路は、sbcA re
cBC株JC8679およびJC9604において活性である42−45。この
経路はrecAに依存しない46。なぜならrecT遺伝子が相同配列の対合に
おいてrecAの役割を果たしていると思われるからである47。これら細胞中
でのクロラムフェニコール耐性(Cm)pEBAC140ベクターの骨格中へ
の50bpフランキングホモロジーアームを有するカナマイシン耐性(Km
遺伝子のPCR断片(PCRkan50)の正確な相同的組換えが得られ、pE
BAC140::kan50を生成した。しかしながら、DH10Bからの20
0kb pEBAC/148−グロビンクローンをその後の修飾のためにJC9
604電気的コンピテント細胞へ移すことはできなかった。これは、これら2つ
の株の間での宿主制限の違い(host restriction differences)によるものと思
われた。BAC/PACは通常、DH10B菌体に保持されているので、各BA
C/PACを他の大腸菌株に移すよりも目的のBAC/PACを有しているDH
10B菌体中で直接、修飾を行うのが望ましい。しかしながら、DH10B(p
EBAC140)中へのPCRkan50のエレクトロポレーションはCm
組換え体を生成しなかった。また、DH10B菌体中でのPCRkan14
0(約140bpのフランキングホモロジーアームを有する1450bp PC
R断片)によるpEBAC140の骨格への組換え体を得ることもできなかった
【0079】 誘導性のアラビノースプロモーターの制御下にrecE遺伝子およびrecT
遺伝子を有するpBAD24−recETプラスミドをDH10B(pEBAC
140)菌体中にエレクトロポレーションし、両方のプラスミドを含むクローン
をアンピシリンおよびクロラムフェニコールを含む培地上で選択した。両方のプ
ラスミドを有する単一のコロニーであるDH10B(pBAD24−recET
,pEBAC140)を用い、菌体の増殖の間にL−アラビノース誘導して電気
的にコンピテントな菌体を調製した。この場合も、これら菌体にPCRkan5
0をエレクトロポレーションした後にCmKm組換え体クローンは得られな
かった。
【0080】 gam遺伝子を含むPCR断片をpBAD24−recETプラスミド中に挿
入してプラスミドpGETrecを調製した(図3)。gam遺伝子をrecE
遺伝子およびrecT遺伝子と同じL−アラビノースプロモーターのもとに置く
ことにより、recE経路の整合した誘導およびその後に導入される線状二本鎖
DNAに対するrecBCDヌクレアーゼ活性の阻害を得ようとした。この誘導
性の発現プラスミドpGETrecを既にpEBAC140を有する電気的にコ
ンピテントなDH10B菌体中に導入した。両方のプラスミドを含む電気的にコ
ンピテントな菌体DH10B(pGETrec,pEBAC140)を、L−ア
ラビノースを菌体の最初の接種のときから増殖培地に含めた他は標準プロトコー
ルに従って調製した。これら菌体にPCRkan50をエレクトロポレーション
したところ、2回の独立したエレクトロポレーションからそれぞれ300近い組
換え体が得られた(表1、実験1、2)。XhoIまたはHindIIIによる制
限酵素消化および12のランダムに取り出した組換え体のPCR分析は、全ての
CmKm組換え体が所望でない再配列の証拠を示すことなくpEBAC14
0上の正しい標的部位でPCRkan140の相同的組換えを起こしていること
を示した。このことは、カナマイシン遺伝子をフランキングしている両ホモロジ
ー領域のDNAシークエンシングにより確認された。これら組換え体の増殖の間
にクロラムフェニコール/カナマイシン上でのpGETrecプラスミドに対す
る選択は行わなかったが、種々の量の該マルチコピープラスミドが異なるクロー
ン中で単一コピーのpEBAC140::kan140プラスミドとともに生き
残った。
【0081】実施例2 DH10B菌体中での200kb β−グロビンクローンpEBAC/148の
ベクター骨格へのPCRkan50およびPCRkan140の相同的組換え 同じ方法を用いて大きな単一コピーBACクローンを修飾できるか否かを決定
するため、PCRkan140を用いて200kb β−グロビンクローンpE
BAC/148の修飾を試みた。pGETrecをDH10B(pEBAC/1
48)菌体中にエレクトロポレーションした。両方のプラスミドを有するクロー
ンDH10B(pGETrec,pEBAC/148)を用いて電気的にコンピ
テントな菌体を調製した。菌体を回収する前にL−アラビノースで40分間誘導
し、電気的にコンピテントにした。これら菌体中へのPCRkan140のエレ
クトロポレーションによりエレクトロポレーション当たり1000を超えるCm Km組換え体が得られた(表1、実験3、4)。電気的にコンピテントな菌
体を調製するに先立って培養の開始時からL−アラビノースで菌体を誘導した場
合には、PCRkan140でエレクトロポレーションした後にCmKm
換え体は得られなかった。L−アラビノース誘導によるrecErecTおよ
gam遺伝子の長引いた過剰発現はDH10B菌体にとって毒性である。20
0kb BACを有する菌体はpEBAC140ベクターを有する菌体よりも長
引いた誘導に対して一層感受性であると思われた。
【0082】 20の独立したCmKmコロニーを一夜の培養で直接PCRにより分析し
た。プライマー140KAおよび140KBをpEBAC/148::kan1
40から1555bpの生成物を生成するようにデザインした。分析した20の
CmKmコロニーはすべて予期されたPCR産物を生成した(図6)。親の
pEBAC/148クローンを対照として用いた。対照のPCRはpEBAC/
148から393bpの予期された断片を生成した。この断片はいずれの組換え
体クローンからも生成されなかったが、この断片はPCRkan140の組み込
みが細菌染色体のどこかに起っておれば検出されたはずのものであった。それゆ
え、PCR分析は組換え事象が20の独立したクローンのいずれにおいても正確
に生じていることを示している。
【0083】 これらCmKmコロニーのうちの6つのコロニーからDNAを単離した。
多量で種々の量のマルチコピーpGETrecプラスミドが単一コピーpEBA
C/148::kan140BACとともに回収され、BACの制限消化の解釈
を妨げた。4つのクローンからの1μlのDNAをDH10B菌体中に再度エレ
クトロポレーションして各クローンから多くの独立した二次CmKmコロニ
ーを得た。各一次クローンの2つの独立した二次クローンからDNAを単離し、
NotIまたはXhoIで消化した後にパルスフィールドゲル電気泳動により分
析した(図7)。8つの二次クローンはすべて大きなBACのみを含んでおり、
カナマイシン耐性マーカーはこれらクローンではpEBAC/148中に組み込
まれた一部として存在することを示していた。NotI消化(図7a)は、8つ
の二次クローンがすべて予期された185kbのβ−グロビン挿入物を放出し、
雑な再配列を全く蒙っていないことを示している。また、8つのすべてのクロー
ンからのNotI消化ベクターのバンドのサイズは親クローンであるpEBAC
/148のNotI消化ベクターのバンドに比べてわずかだが明らかに増大して
いたが、これは標的部位へのPCRkan140の組み込み後に予期されるベク
ターバンドのサイズ変化に対応していた。同じ8つのクローンを、XhoIで制
限消化した後にさらに分析した(図7b)。親のpEBAC/148クローンで
のみ観察される約70kbの断片を除いて、すべてクローンは対照である親のp
EBAC/148クローンと同じ制限断片を示した。8つの二次クローンでは7
0kbの断片はそれぞれ約30kbと40kbの2つの断片に切断されていると
思われた。40kbの断片は親のpEBAC/148クローンに存在する長さが
約40kbの他の断片とともに移動するので、CmKmクローンでは親のp
EBAC/148クローンにより生成される40kbのバンドに比べて有意に強
いバンドをこの位置で示した。親ベクターの骨格にはXhoI部位が存在しない
ので、70kbの断片は該ベクター骨格と隣接するグロビン配列に由来するに違
いない。PCRkan140が相同的組換えによりベクター骨格中に組み込まれ
た後、70kbの断片はカナマイシン遺伝子中に存在する単一のXhoI部位で
2つのより小さい断片に切断される。
【0084】 これら結果により、相同的組換えによるPCRkan140の組み込みが4つ
のすべての一次CmKmクローン中のベクターの骨格上の標的部位で正確に
起っていることが確認される。さらに、これらクローンのいずれもこの手順の際
に不安定性を示さなかったことが明らかであり、pGETrecプラスミドを用
いたDH10B菌体中への相同的組換えの一過性の誘導が少なくとも約200k
bのサイズまでBACクローンでの所望でない再配列のリスクを最小にすること
を示している。相同的組換えによる組み込みに用いたホモロジー領域の一層詳細
な分析を行った。pEBAC/148::kan140クローンおよびpEBA
C140::kan50クローンの両者においてカナマイシン遺伝子にフランキ
ングするホモロジー領域の全域にわたるシークエンシングは、予期される配列か
らのいかなる逸脱も示さなかった。
【0085】 わずか50bpの短いホモロジー領域を導入するPCR産物は、JC8679
またはJC9604大腸菌株で良効率で組換えられることが示されている42, 43 。このことは、あらゆる目的断片を標的部位(プライマーの5'末端にある
)に対する50bpのホモロジーを含む70〜80merを合成することにより
増幅し、エレクトロポレーションによるターゲティングに直接用いることを可能
にする。この方法を、PCRkan50をDH10B(pGETrec,pEB
AC/148)菌体中にエレクトロポレーションすることにより現在のシステム
で試験した。該菌体は調製の際にL−アラビノースで40分間だけ誘導した。各
エレクトロポレーションから100を超えるCmKmコロニーが得られた(
表1、実験5、6)。プライマー140KFおよび140KRを用いたこれらC
Kmコロニーからの20の独立した一夜培養物の直接PCRスクリーニン
グは正確な1450bp産物を生成した。
【0086】 50−merのターゲティング部位を用いた場合は140−merのターゲテ
ィング部位に比べて組換え体の頻度が約10倍低減したが、相同的組換えによる
組み込みの正確さは変わることがなかった。 L−アラビノース誘導なしではDH10B菌体中でpGETrecプラスミド
による組換え体は得られなかったが、L−アラビノースによる長引いた誘導は菌
体にとって明らかに毒性である。電気的にコンピテントな菌体の調製の際および
エレクトロポレーション後の回収の際の4時間を越える誘導は菌体の生存能を大
きく損うと思われ、いかなる組換え体も得られなかった。一方、10分間だけL
−アラビノースで誘導したDH10B(pGETrec,pEBAC/148)
菌体中へのPCRkan50のエレクトロポレーションは、約40分間の誘導後
のものに比べて約10倍少ないCmKmを生成した。40分間の誘導は組換
え体クローンを高効率で生成したが、組換え効率を変調する手段としてパラメー
タの変調を用いることができる。
【0087】実施例3 pEBAC/148の構築 第二世代のpEBAC140BAC/PACクローニングベクター(図1)は
、第一世代のPACクローニング系24およびBACクローニング系23からの
幾つかの特性並びにHAEC系48からのエプスタインバーウイルスのoriP
およびEBNA−1を組み合せたものである。該クローニングベクターはまた、
稀なカッターマルチプルクローニング領域を含む幾つかのさらなる特性を含む。
pEBAC/148(図2)の調製は、PACクローニングプロトコール49
基づいた手順を用い、全β−グロビン遺伝子座を含む185kbのゲノム断片を
改装することによりpEBAC140から行った。
【0088】 簡単に説明すると、RPCI1ヒト全ゲノムPACライブラリー49をβ−グ
ロビン遺伝子座の5'末端および3'末端からのPCRプライマーによりスクリー
ニングした。185kbのゲノム挿入物を有するPACクローンを同定し(PA
C148/β−グロビン)、全β−グロビン遺伝子座(約73kb)並びに5'
および3'の両末端にさらなる配列を含むことが示された。185kbのゲノム
挿入物をNotI消化により単一の断片として単離し、パルスフィールドゲル電
気泳動にかけ(CHEF−DRII、BIO-RAD Labs、ハーキュールズ、カリフォ
ルニア)、ゲラーゼ(gelase)(Epicentre Technologies、マジソン、ウイスコ
ンシン)消化した。pEBAC140ベクターもNotI消化し、精製した18
5kbのグロビン断片にライゲートする前に脱リン酸化しゲル精製した。DH1
0B菌体中にエレクトロポレーションした後に3つの独立したpEBAC/14
8クローンが単離された。NotI消化およびパルスフィールドゲル電気泳動に
よる分析は、これらクローンはすべて再配列を示すことなく全185kbのβ−
グロビンゲノム断片を含むことを示した。pEBAC/148がエピソームの形
態で保持されている安定な細胞株でpEBAC/148中のβ−グロビン遺伝子
の発現が観察された50
【0089】実施例4 pGETrec誘導性組換えベクターの構築 バクテリオファージλのgam遺伝子を、プライマーとしてgam−F、
【化1】 (配列番号1)およびgam−R、
【化2】 (配列番号2)を用いてBamHIで消化したプラスミドpTP22341から
PCR増幅し、pBAD24−recET43のBglII部位にクローニング
した。アラビノースプロモーターに対して正しい方向にてgam遺伝子を有する
クローンをpGETrecと称した(図3)。
【0090】実施例5 recE、recTおよびλgam遺伝子のL−アラビノース誘導および電気的
にコンピテントな菌体の調製 pGETrecとpEBAC140かまたはpEBAC/148との両者を有
するDH10B菌体(GIBCO-BRL、ゲイサーズバーグ、メリーランド)の一夜培
養液を、100μg/mlのアンピシリンおよび12.5μg/mlのクロラム
フェニコールを含む250mlの新たなLB培地中に50倍に希釈した。菌体の
OD600が0.40〜0.42に達したときにL−アラビノース(SIGMA、セン
トルイス、ミズーリ)を最終濃度0.2%(w/v)にて加えた。製造業者によ
って推奨されたプロトコールを用い、OD600 0.55〜0.60で回収する
ことによって電気的にコンピテントな菌体を調製した。最終的な菌体ペレットを
全量400〜500μlの10%グリセリン中に再浮遊させた。菌体を前以て冷
却した1.5ml容のミクロ遠心管にアリコートし(40μl/管)、ドライア
イス−エタノール浴中に凍結した。凍結した菌体を−70℃で貯蔵した。
【0091】実施例6 ターゲティングDNA断片PCRkan50およびPCRkan140の調製 ベクターpCYPAC249からのカナマイシン遺伝子を、下記プライマーを
用いて増幅した: kan50F
【化3】 (配列番号3)およびkan50R
【化4】 (配列番号4)。各プライマー配列の最初の50ヌクレオチド(下線を引いてあ
る)は唯一のBst11071部位と境を接するpEBAC140ベクターの上
流鎖および下流鎖中の配列に対応し、一方、各プライマーの最後の20ヌクレオ
チドはpCYPAC2ベクター中のカナマイシン遺伝子にフランキングする配列
に対応する。PCR産物のPCRkan50は1262bpの長さであり、カナ
マイシン遺伝子およびプロモーター領域並びに相同的組換えによりpEBAC1
40ベクター上のBst11071部位への組み込みをターゲティングするため
の両末端の50mer配列を含んでいる(図4)。このPCR産物を用いて大腸
菌JC8679菌体中でpEBAC140中へのPCRkan50の組み込みを
ターゲティングすることによりpEBAC140::kan50を生成した。P
CRkan140は1450bpの長さであり、プライマー140KF
【化5】 (配列番号5)および140KR
【化6】 (配列番号6)を用いることによりpEBAC140::kan50からのPC
Rにより生成した。PCRkan140は、カナマイシン遺伝子の5'末端およ
び3'末端にそれぞれ145bpおよび143bpの相同なターゲティング配列
を有する。PCR産物をゲル電気泳動により精製し、QIAquickゲル抽出
キット(Qiagen, GmbH、ヒルデン、ドイツ)により回収し、ついで定量した。
【0092】実施例7 組換え体の生成 組換え体の生成の全体の手順は概略を示してある(図5)。ミクロ遠心管中の
40μlの電気的にコンピテントな菌体の凍結ストックを氷上で解凍し、200
ngのPCRkan50またはPCRkan140を各管の菌体に加えた。DN
Aとコンピテントな菌体との混合物を前以て冷却した0.2cmの電極ギャップ
キュベット(BIO-RAD Labs、ハーキュールズ、カリフォルニア)に速やかに移し
、BIO-RAD Gene Pulser装置を用いてエレクトロポレーションした。エレクトロ
ポレーションの条件は、2.5kV、200Ω、25μFであった。エレクトロ
ポレーション後、直ちに1mlのLB培地をキュベットに加え、菌体を17×1
00mmのFALCONポリスチレン管(BECKTON-DICKINSON Labware、リンカ
ーンパーク、ニュージャージー)に移した。管を37℃のシェーカー(220r
pm)中で1.5時間インキュベートした。各エレクトロポレーションからの菌
体を、12.5μg/mlのクロラムフェニコールおよび35μg/mlのカナ
マイシンを含むLBプレート上に広げ、組換え体を同定した。コンピテントな菌
体の各バッチのエレクトロポレーション効率の測定を、10ngのpZeoSV
2(Invitrogen、カールスバード、カリフォルニア)を用いた独立のエレクトロ
ポレーションおよび25μg/mlのゼオシン(Zeocin)を含む低塩LB(pH
7.5)プレート上にエレクトロポレーション混合物の系列希釈をプレーティン
グすることにより行った。エレクトロポレーション後に生き残った菌体の全数の
測定を、DH10B(pGETrec,pEBAC140)またはDH10B(
pGETrec,pEBAC/148)のエレクトロポレーションしたコンピテ
ントな菌体(DNAを添加せず)の系列希釈を、100μg/mlのアンピシリ
ンおよび1.25μg/mlのクロラムフェニコールを含むLBプレート上にプ
レーティングすることにより行った。組換えのパーセントは、エレクトロポレー
ション後に生き残ったコロニー当たりのカナマイシンおよびクロラムフェニコー
ルに耐性のコロニーのパーセントとして測定した。
【0093】実施例8 組換え体の分析 改変したアルカリ溶解ミニプレップ法49を用い、クロラムフェニコールおよ
びカナマイシン耐性コロニーからのDNAを、12.5μg/mlのクロラムフ
ェニコールおよび35μg/mlのカナマイシンを含むLB培地で増殖させた2
mlの一夜培養液から単離した。NotIまたはXhoIで消化したBAC D
NAを、1%(w/v)アガロースゲル(SeaKem,FMC Bioproducts,ロックラ
ンド、メイン)中、0.5×TBE緩衝液中、6V/cm、14℃にてパルスフ
ィールドゲル電気泳動により分析した。ローレンジ(Low Range)およびミッド
レンジ(Midrange)のIPFGマーカー(NEB, Inc.、ビバリー、マサチューセ
ッツ)を標準として用いた。組換えクローンのPCR分析を、AmpliTaq DNA
ポリメラーゼキット(Perkin Elmer Corp.、ノーウォーク、コネチカット)を用
いて一夜培養液に対して直接行った。組換え体(12.5μg/mlのクロラム
フェニコールおよび35μg/mlのカナマイシンの存在下で増殖させた2ml
の一夜培養液から)および親クローン(12.5μg/mlのクロラムフェニコ
ールのみの存在下で増殖)の1μlアリコートをPCR反応液に直接加えた。p
EBAC140とPCRkan50との組換え産物をpEBAC140::ka
n50として表示した。同様に、pEBAC/148とPCRkan50または
PCRkan140との組換え産物を、それぞれpEBAC/148::kan
50およびpEBAC/148::kan140として表示した。pEBAC1
40::kan140およびpEBAC/148::kan140を確かめるた
めに用いたPCRプライマーは、140KA、
【化7】 (配列番号7)および140KB、
【化8】 (配列番号8)であった。pEBAC/148::kan50およびpEBAC
140::kan50の両者を確かめるのに用いたPCRプライマーは140K
Fおよび140KRであった(図4)。PCR産物を1.5%(w/v)アガロ
ースゲル上で分離した。PCR産物を、サーモシークエナーゼ放射性標識ターミ
ネーターサイクルシークエンシングキット(American Life Sciences, Inc.、ク
リーブランド、オハイオ)を用いて組換えの結合部(junctions)でシークエン
シングした。
【0094】 当業者であれば本明細書に記載した本発明が本明細書に特別に記載した事柄の
他に変更および修飾を施しうることが認識されるであろう。本発明はそのような
変更および修飾をすべて包含することが理解されなければならない。本発明はま
た、本明細書において個々にまたは全体として言及したまたは示した工程、特徴
、組成物および複合体のすべて、および該工程または特徴の2またはそれ以上の
組み合せをも包含する。
【0095】参考文献
【表1】
【0096】
【表2】
【0097】
【表3】
【0098】
【表4】
【0099】
【表5】
【0100】
【表6】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 pEBAC140ベクターマップの模式図であり、その主たる特
徴を示す。このベクターは、FプラスミドpBeloBAC11の骨格に基づい
ている23。ハイグロマイシン遺伝子およびチミジンキナーゼ遺伝子は真核細胞
での選択を可能にし、一方、エプスタインバーウイルスからのoriP遺伝子お
よびEBNA−1遺伝子はエピソーム維持を容易にする。このベクターは、la
cZ遺伝子中にインフレームで挿入された独特の稀なカッター(cutter)マルチ
プルクローニングサイトを含んでおり、組換え体のブルー/ホワイト選択および
BamHIクローニングサイトにフランキングする多くの異なるカッターのいず
れかによるゲノム挿入物の回収を可能にしている。改変pUC19−Xhoは該
ベクターの後の段階でXhoI部位に挿入され、多コピーを可能とし、クローニ
ングの適用を容易にする。
【図2】 pEBAC140ベクターのNotI部位に完全なβ−グロビン
ゲノム領域を含むPACクローンからの185kbゲノム断片を挿入することに
よって得られたpEBAC/148の模式図である。このクローン中で相同的組
換えによりカナマイシン耐性遺伝子の組み込みをターゲティングする位置および
最初のpEBAC140ベクター中での位置を示してある。
【図3】 pGETrecプラスミドの主たる特徴を示すマップの模式図で
ある。バクテリオファージλのgam遺伝子を含むPCR産物をpBAD24−
recETプラスミド45中に挿入してpGETrecを生成する。それゆえ、 gam 遺伝子は、recE遺伝子およびrecT遺伝子とともにアラビノースプ
ロモーターの制御下にある。
【図4】 使用したオリゴヌクレオチドプライマーの模式図である。プライ
マーkan50Fおよびkan50Rを用いてpCYPAC2からカナマイシン
遺伝子を増幅することによりPCRkan50(1262bp)を生成した。プ
ライマーkan50Fおよびkan50Rはまた、ベクター標的配列上の唯一の
Bst1107I部位をフランキングする配列に相同な50−merのターゲテ
ィング領域をも含んでいる。pEBAC140ベクター中へのPCRkan50
の相同的組換え後に、プライマーKFおよびKRを用いてPCRkan140ベ
クターを生成した。プライマーKF/KRを用いたPCR産物の予期されるサイ
ズは、カナマイシン遺伝子の不在下および存在下でそれぞれ288bpおよび1
450bpである。プライマーKA/KBを含む対応PCR産物の予期されるサ
イズは、393bpおよび1555bpである。
【図5】 相同的組換えによりPCR断片をDH10B菌体中のBAC/P
AC中に組み込むための「GET組換え」法を示す模式図である。PCRプライ
マーは、それぞれ、選択マーカーを有するDNA断片を増幅するための3'末端
の特定の配列とともに、PACまたはBAC中のターゲティング部位に対する5
0−merのホモロジー領域を含むようにデザインしてある。さらなる配列また
はマーカーも含まれていてよい。これらプライマーによって生成したPCR産物
を、目的のBACまたはPACクローンおよびpGETrecプラスミドの両者
を含む電気的にコンピテントな(electrocompetent)DH10B菌体中にエレク
トロポレーションし、該電気的にコンピテントな菌体を、調製の際に0.2%の
L−アラビノースで一過性に誘導する。PCR断片のホモロジー領域とBACま
たはPACクローンとの間の組換えはPCR断片の組み込みを可能とする。修飾
したBACまたはPACクローンは、ミニプレップDNA単離およびDH10B
菌体中へのエレクトロポレーションにより、または培地で抗生物質により条をつ
ける(streaking)ことにより、pGETrecから精製する。
【図6】 pEBAC/148::kan140を有する20の独立したC
KmコロニーのPCR分析の写真表示である。各CmKmコロニーか
ら増殖させた一夜培養液の1μlを、PCRプライマーKFおよびKRを用いた
PCR反応に加えた。PCR産物を1.5%(w/v)アガロースゲルを用いて
分離した。レーン:1および24、1−kb DNAラダー標準;レーン2〜2
1、20の独立のCmKmコロニー;レーン22、親のpEBAC/148
クローン;レーン23、陰性の対照(菌体なし)。
【図7】 相同的組換えによりPCRkan140をpEBAC/148中
に組み込んだ後にランダムに取り出した4つのCmKmコロニー(A〜D)
のPFGE分析の写真表示である。各クローンからのDNAをDH10B菌体中
に再度、エレクトロポレーションした。2複写のうちの第二のコロニーを、DN
Aミニプレップ抽出およびNotIとXhoIを用いた制限酵素消化に用いた。
(a)NotI消化:M、低範囲のPFGマーカー;レーン1〜8、2複写のp
EBAC/148::kan140クローン;P、親のpEBAC/148クロ
ーン。PFGEの条件:6V/cm、スイッチ時間0.1〜25.0秒、14℃、
17時間。 (b)XhoI消化:M、低範囲のPFGマーカー;レーン1〜8、2複写のp
EBAC/148::kan140クローン;P、親のpEBAC/148クロ
ーン;M2、中くらいの範囲のIPFGマーカー。PFGEの条件:6V/cm
、スイッチ時間0.1〜8.0秒、14℃、18時間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // A61K 31/7088 C12N 15/00 ZNAA 4C086 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD ,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL, PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK,S L,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US ,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 クマラン・ナラヤナン マレイシア94300サラワク、コタ・ファマ ラハン、ユニビシティ・マレイシア・サラ ワク、ファカルティ・オブ・リサーチ・サ イエンス・アンド・テクノロジー Fターム(参考) 2G045 BB20 DA12 DA13 DA14 FB02 4B024 AA01 AA11 AA20 BA80 CA03 DA06 EA04 HA17 4B065 AA26X AA90Y AA93Y AB01 AC14 BA02 CA44 CA60 4C057 MM09 4C084 AA13 4C086 AA01 AA03 EA16 MA01 MA04 NA20

Claims (55)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2つのヌクレオチド配列間での相同的組換えを容
    易にする方法であって、該少なくとも2つのヌクレオチド配列の相同的組換えを
    容易にするのに充分な条件下で、recBCD、およびエキソヌクレアーゼ、組
    換えタンパク質およびrecBCDインヒビターまたはその誘導体をコードする
    ヌクレオチド配列を発現しうる宿主細胞を培養することにより、該宿主細胞で該
    少なくとも2つのヌクレオチド配列間で組換えを誘導することを含み、該エキソ
    ヌクレアーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターの発現は変調
    しうるものであることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 該少なくとも2つのヌクレオチド配列が環状ヌクレオチド配
    列および線状ヌクレオチド配列である、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 該環状ヌクレオチド配列がFプラスミド部分を含む、請求項
    2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 該Fプラスミド部分がBACである、請求項3に記載の方法
  5. 【請求項5】 該Fプラスミド部分がPACである、請求項3に記載の方法
  6. 【請求項6】 該エキソヌクレアーゼがrecEまたはその機能的誘導体で
    あり、該組換えタンパク質がrecTまたはその機能的誘導体である、請求項1
    ないし5のいずれかに記載の方法。
  7. 【請求項7】 該recBCDインヒビターがgam、P22Abcまたは
    SSBまたはその機能的誘導体である、請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 該recBCDインヒビターがgamまたはその機能的誘導
    体である、請求項7に記載の方法。
  9. 【請求項9】 該recE、recTおよびgamをコードする核酸分子が
    誘導性のプロモーターに作動可能に連結されている、請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】 該recE、recTおよびgamをコードする核酸分子
    が共通の誘導性のプロモーターに作動可能に連結されている、請求項9に記載の
    方法。
  11. 【請求項11】 該プロモーターがL−アラビノースである、請求項9また
    は10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 共通のL−アラビノースプロモーターに作動可能に連結し
    た該核酸分子が発現プラスミドpGETrecに対応する、請求項11に記載の
    方法。
  13. 【請求項13】 該宿主細胞が大腸菌である、請求項1ないし12のいずれ
    かに記載の方法。
  14. 【請求項14】 該大腸菌がrecBCDを発現する、請求項13に記載の
    方法。
  15. 【請求項15】 該大腸菌が株RR1、DM1またはDH10Bである、請
    求項14に記載の方法。
  16. 【請求項16】 該株がDH10Bである、請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 宿主細胞中での少なくとも2つのヌクレオチド配列の相同
    的組換えを容易にする方法であって、工程: (i)宿主細胞を形質転換し、その際、形質転換した宿主細胞は、エキソヌクレ
    アーゼ、組換えタンパク質およびrecBCDインヒビターまたはその機能的誘
    導体をコードする第一のヌクレオチド配列、および該少なくとも2つのヌクレオ
    チド配列を含み、該エキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質、およびrecBC
    Dインヒビターをコードする遺伝子の発現は変調しうるものであり、ついで (ii)該形質転換した宿主細胞を、該第一のヌクレオチド配列の発現が起こるの
    に充分な時間および条件下で培養し、その際、該第一のヌクレオチド配列の発現
    産物は該第二のヌクレオチド配列と該第三のヌクレオチド配列との相同的組換え
    を容易にする を含む方法。
  18. 【請求項18】 該少なくとも2つのヌクレオチド配列が環状ヌクレオチド
    配列および線状ヌクレオチド配列である、請求項17に記載の方法。
  19. 【請求項19】 該環状ヌクレオチド配列がFプラスミド部分を含む、請求
    項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 該Fプラスミド部分がBACである、請求項19に記載の
    方法。
  21. 【請求項21】 該Fプラスミド部分がPACである、請求項19に記載の
    方法。
  22. 【請求項22】 該エキソヌクレアーゼがrecEまたはその機能的誘導体
    であり、該組換えタンパク質がrecTまたはその機能的誘導体である、請求項
    17ないし21のいずれかに記載の方法。
  23. 【請求項23】 該recBCDインヒビターがgam、P22Abcまた
    はSSBまたはその機能的誘導体である、請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】 該recBCDインヒビターがgamまたはその機能的誘
    導体である、請求項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】 該recE、recTおよびgamをコードする核酸分子
    が誘導性のプロモーターに作動可能に連結されている、請求項24に記載の方法
  26. 【請求項26】 該recE、recTおよびgamをコードする核酸分子
    が共通の誘導性のプロモーターに作動可能に連結されている、請求項25に記載
    の方法。
  27. 【請求項27】 該プロモーターがL−アラビノースである、請求項25ま
    たは26に記載の方法。
  28. 【請求項28】 共通のL−アラビノースプロモーターに作動可能に連結し
    た該核酸分子が発現プラスミドpGETrecに対応する、請求項27に記載の
    方法。
  29. 【請求項29】 該宿主細胞が大腸菌である、請求項17ないし28のいず
    れかに記載の方法。
  30. 【請求項30】 該大腸菌がrecBCDを発現する、請求項29に記載の
    方法。
  31. 【請求項31】 該大腸菌が株RR1、DM1またはDH10Bである、請
    求項30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 該株がDH10Bである、請求項31に記載の方法。
  33. 【請求項33】 少なくとも2つのヌクレオチド配列間での相同的組換えを
    容易にするのに有用な微生物の製造方法であって、recBCD、変調しうるレ
    ベルのエキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質、およびrecBCDインヒビタ
    ーをコードする遺伝子、および該少なくとも2つの他のヌクレオチド配列の発現
    が可能となるように宿主細胞を遺伝子操作することを含む方法。
  34. 【請求項34】 該少なくとも2つのヌクレオチド配列が環状ヌクレオチド
    配列および線状ヌクレオチド配列である、請求項33に記載の方法。
  35. 【請求項35】 該環状ヌクレオチド配列がFプラスミド部分を含む、請求
    項34に記載の方法。
  36. 【請求項36】 該Fプラスミド部分がBACである、請求項35に記載の
    方法。
  37. 【請求項37】 該Fプラスミド部分がPACである、請求項35に記載の
    方法。
  38. 【請求項38】 該エキソヌクレアーゼがrecEまたはその機能的誘導体
    であり、該組換えタンパク質がrecTまたはその機能的誘導体である、請求項
    33ないし37のいずれかに記載の方法。
  39. 【請求項39】 該recBCDインヒビターがgam、P22Abcまた
    はSSBまたはその機能的誘導体である、請求項38に記載の方法。
  40. 【請求項40】 該recBCDインヒビターがgamまたはその機能的誘
    導体である、請求項39に記載の方法。
  41. 【請求項41】 該recE、recTおよびgamをコードする核酸分子
    が誘導性のプロモーターに作動可能に連結されている、請求項40に記載の方法
  42. 【請求項42】 該recE、recTおよびgamをコードする核酸分子
    が共通の誘導性のプロモーターに作動可能に連結されている、請求項41に記載
    の方法。
  43. 【請求項43】 該プロモーターがL−アラビノースである、請求項41ま
    たは42に記載の方法。
  44. 【請求項44】 共通のL−アラビノースプロモーターに作動可能に連結し
    た該核酸分子が発現プラスミドpGETrecに対応する、請求項43に記載の
    方法。
  45. 【請求項45】 該宿主細胞が大腸菌である、請求項33ないし44のいず
    れかに記載の方法。
  46. 【請求項46】 該大腸菌がrecBCDを発現する、請求項45に記載の
    方法。
  47. 【請求項47】 該大腸菌が株RR1、DM1またはDH10Bである、請
    求項45に記載の方法。
  48. 【請求項48】 該株がDH10Bである、請求項47に記載の方法。
  49. 【請求項49】 少なくとも2つのヌクレオチド配列間での相同的組換えを
    容易にし得る細胞であって、エキソヌクレアーゼ、組換えタンパク質をコードす
    るヌクレオチド配列およびrecBCDインヒビターをコードする遺伝子、およ
    び該少なくとも2つのヌクレオチド配列を含み、該エキソヌクレアーゼ、組換え
    タンパク質およびrecBCDインヒビターの発現は変調しうるものであること
    を特徴とする細胞。
  50. 【請求項50】 該相同的組換えを請求項1ないし32のいずれかに記載の
    方法に従って行う、請求項49に記載の細胞。
  51. 【請求項51】 請求項1ないし32のいずれかに記載の方法により相同的
    組換えを行った核酸分子。
  52. 【請求項52】 哺乳動物における疾患の治療のための医薬を製造するうえ
    での請求項51に記載の核酸分子の使用。
  53. 【請求項53】 哺乳動物における状態を診断するうえでの請求項51に記
    載の核酸分子の使用。
  54. 【請求項54】 1またはそれ以上の薬理学的に許容しうる担体および/ま
    たは希釈剤とともに請求項51に記載の核酸分子を含む医薬組成物。
  55. 【請求項55】 宿主細胞中で少なくとも2つのヌクレオチド配列の相同的
    組換えを容易にするためのキットであって、エキソヌクレアーゼ、組換えタンパ
    ク質、recBCDインヒビターまたはその機能的誘導体をコードする1または
    それ以上のヌクレオチド配列、および相同的組換えを容易にするのに有用な試薬
    を収容すべく適合させた区画を含むキット。
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