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JP2002514078A - Fthma−070関連蛋白質ファミリーおよびt85関連蛋白質ファミリーの新規分子ならびにそれらの使用 - Google Patents

Fthma−070関連蛋白質ファミリーおよびt85関連蛋白質ファミリーの新規分子ならびにそれらの使用

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JP2002514078A
JP2002514078A JP54617798A JP54617798A JP2002514078A JP 2002514078 A JP2002514078 A JP 2002514078A JP 54617798 A JP54617798 A JP 54617798A JP 54617798 A JP54617798 A JP 54617798A JP 2002514078 A JP2002514078 A JP 2002514078A
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JP
Japan
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seq
nucleic acid
polypeptide
fthma
sequence
Prior art date
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Pending
Application number
JP54617798A
Other languages
English (en)
Inventor
シーン エイ. マッカーシー
ダグラス ホルツマン
Original Assignee
ミレニアム ファーマシューティカルズ インク.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by ミレニアム ファーマシューティカルズ インク. filed Critical ミレニアム ファーマシューティカルズ インク.
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Abstract

(57)【要約】 なし

Description

【発明の詳細な説明】 明細書 FTHMA-070 関連蛋白質ファミリーおよびT85関連蛋白質ファミリーの 新規分子ならびにそれらの使用 発明の背景 分泌型および膜結合型(membrane-associated)の哺乳動物蛋白質には大きな 医学的関心が寄せられている。サイトカイン類などのこの種の多くの蛋白質は、 それらが相互作用する細胞の増殖もしくは分化を誘導するため、または1つもし くは複数の特異的細胞反応を誘発するために重要である。 いくつかの分泌蛋白質、例えばエリスロポエチン、顆粒球-マクロファージコ ロニー刺激因子(GM-CSF)、ヒト成長ホルモンおよび種々のインターロイキンな どのヒト疾患の治療における臨床的有用性が示されていることは、分泌蛋白質の 重要性を明らかに示している。 多くの膜結合蛋白質は、リガンドと結合して細胞内シグナルを伝達する受容体 である。膜結合蛋白質はそれ自体でも、リガンドのアゴニストまたはアンタゴニ ストとして作用する低分子の同定(または設計)に用いうる。 発明の概要 本発明の少なくとも一部は、腫瘍壊死因子(TNF)受容体と相同な蛋白質であ るFTHMA-070をコードする遺伝子の発見、およびT85(FMHB-5D4またはFMHB-6D4と も呼ばれる)をコードする遺伝子の発見に基づく。 下記のFTHMA-070 cDNA(配列番号:1)は、403個のアミノ酸からなる蛋白質( 配列番号:2)をコードする1203ヌクレオチドのオープンリーディングフレーム (配列番号:1のヌクレオチド73〜1275;配列番号:3)を有する。この蛋白質は 、シグナル配列と予想される約21個のアミノ酸(配列番号:2のアミノ酸1からほ ぼアミノ酸21まで)および成熟型蛋白質と予想される約382個のアミノ酸(配列 番号:2のほぼアミノ酸22からアミノ酸403まで;配列番号:4)を含む。 下記のT85 cDNA(配列番号:5)は、753個のアミノ酸からなる蛋白質(配列番 号:6)をコードする2259ヌクレオチドのオープンリーディングフレーム(配列 番号:5のヌクレオチド958〜3216;配列番号:7)を有する。この蛋白質は、シ グナル配列と予想される約20個のアミノ酸(配列番号:6のアミノ酸1からほぼア ミノ 酸20まで)および成熟型蛋白質と予想される約733個のアミノ酸(配列番号:6の ほぼアミノ酸21からアミノ酸753まで;配列番号:8)を含む。 本発明の核酸およびポリペプチド分子は、種々の細胞過程の調節における修飾 因子(modulating agent)として有用である。したがって、1つの面において、 本発明は、FTHMA-070蛋白質またはその生物的活性部分をコードする単離された 核酸分子、ならびにFTHMA-070をコードする核酸を検出するためのプライマーま たはハイブリダイゼーションプローブとして適する核酸断片を提供する。もう1 つの面において、本発明は、T85蛋白質またはその生物的活性部分をコードする 単離された核酸分子、ならびにT85をコードする核酸を検出するためのプライマ ーまたはハイブリダイゼーションプローブとして適する核酸断片を提供する。 本発明は、配列番号:1もしくは配列番号:3に示されたヌクレオチド配列、ま たはATCCに寄託番号(「ATCC のcDNA」)として寄託されたプラスミドのcDNA 挿入物のヌクレオチド配列、またはその相補物との一致率が少なくとも45%(ま たは55%、65%、75%、85%、95%もしくは98%)である核酸分子を特徴とする 。本発明は、配列番号:1もしくは配列番号:3に示されたヌクレオチド配列また はcDNA ATCC のヌクレオチド配列、またはその相補物の少なくとも300(325 、350、375、400、425、450、500、550、600、650、700、800、900、1000または 1290)ヌクレオチトの断片を含む核酸分子を特徴とする。 また、本発明は、配列番号:2もしくは配列番号:4のアミノ酸配列、またはAT CC のcDNAによってコードされるアミノ酸配列との一致率が少なくとも45%( または55%、65%、75%、85%、95%もしくは98%)であるアミノ酸配列を有す る蛋白質をコードするヌクレオチド配列を含む核酸分子も特徴とする。1つの好 ましい態様において、FTHMA-070核酸分子は、配列番号:1もしくは配列番号:3 に示されたヌクレオチド配列、またはATCC のcDNAのヌクレオチド配列を有す る。 配列番号:2または配列番号:4のアミノ酸配列を有するポリペプチドの断片で あって、配列番号:2もしくは配列番号:4またはATCC寄託番号 のcDNAによっ てコードされるポリペプチドの少なくとも15個(25個、30個、50個、100個、150 個、300個または400個)の連続したアミノ酸を含む断片をコードする核酸分子も 本発明の範囲に含まれる。 本発明は、配列番号:2もしくは配列番号:4のアミノ酸配列またはATCC寄託番 号 のcDNAによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドの天然にみ られる対立遺伝子変異体(allelic variant)をコードする核酸分子であって、 配列番号:1または配列番号:3を含む核酸分子とストリンジェントな条件(stri ngent condition)下でハイブリダイズする核酸分子を含む。 以下のものも本発明の範囲に含まれる:配列番号:4のアミノ酸配列(成熟型 ヒトFTHMA-070)または配列番号:2のアミノ酸配列(未熟型ヒトFTHMA-070)と の一致率が少なくとも約65%、好ましくは75%、85%、95%または98%であるア ミノ酸配列を有する単離されたFTHMA-070蛋白質。 また、以下のものも本発明の範囲に含まれる:配列番号:3またはATCC のc DNAとの一致率が少なくとも約65%、好ましくは75%、85%または95%であるヌ クレオチド配列を有する核酸分子によってコードされる単離されたFTHMA-070蛋 白質、および配列番号:3またはATCC のcDNAの非コード鎖のヌクレオチド配 列を有する核酸分子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオ チド配列を有する核酸分子によってコードされる単離されたFTHMA-070蛋白質。 配列番号:2もしくは配列番号:4のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 のcDNAとして寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ 酸配列を含むポリペプチドの天然にみられる対立遺伝子変異体であるポリペプチ ドであって、配列番号:1または配列番号:3を含む核酸分子とストリンジェント な条件下でハイブリダイズする核酸分子によってコードされるポリペプチドも本 発明の範囲に含まれる。 本発明のもう1つの態様は、FTHMA-070核酸分子を特異的に検出するFTHMA-070 核酸分子を特徴とする。例えば、1つの態様において、FTHMA-070核酸分子は、配 列番号:1、配列番号:3もしくはATCC のcDNAのヌクレオチド配列またはその 相補物を含む核酸分子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする。もう 1つの態様において、FTHMA-070核酸分子は長さが少なくとも300(325、350、375 、400、425、450、500、550、600、650、700、800、900、1000または1200)ヌク レオチドであって、配列番号:1、配列番号:3に示されたヌクレオチド配列、AT CC のcDNAまたはその相補物を含む核酸分子とストリンジェントな条件下で ハイブ リダイズする。もう1つの態様において、本発明は、FTHMA-070核酸のコード鎖に 対するアンチセンスである、単離された核酸分子を提供する。 本発明のもう1つの面は、本発明のFTHMA-070核酸分子を含む、組換え発現ベク ターなどのベクターを提供する。もう1つの態様において、本発明はこのような ベクターを含む宿主細胞を提供する。また、本発明は、FTHMA-070蛋白質が産生 されるように組換え発現ベクターを含む本発明の宿主細胞を適した培地中で培養 することにより、FTHAM-070蛋白質を産生させるための方法も提供する。 本発明のもう1つの面は、組換えFTHMA-070蛋白質およびポリペプチドを特徴と する。好ましいFTHMA-070蛋白質およびポリペプチドは、天然にみられるヒトFTH MA-070が有する生物活性の少なくとも1つ、例えば他の蛋白質と蛋白質:蛋白質相 互作用を生じる能力を有する。 本発明のFTHMA-070蛋白質またはその生物的活性部分を、非FTHMA-070ポリペプ チド(例えば、異種アミノ酸配列)と機能的に結合させ、FTHMA-070融合蛋白質 を形成させることができる。本発明はさらに、モノクローンまたはポリクローン 抗体などの、FTHMA-070蛋白質と特異的に結合する抗体を特徴とする。さらに、F THMA-070蛋白質またはそれらの生物的活性断片を、薬学的に許容しうる担体を選 択的に含む薬学的組成物中に組み入れることも可能である。 もう1つの面において、本発明は、生物試料におけるFTHMA-070活性の存在が検 出されるように生物試料をFTHMA-070活性の指標を検出しうる作用物質(agent) と接触させることにより、生物試料におけるFTHMA-070活性または発現の存在を 検出するための方法を提供する。 もう1つの面において、本発明は、細胞内でのFTHMA-070活性または発現が調節 されるように細胞をFTHMA-070活性または発現を調節する(抑制または刺激する )作用物質と接触させることを含む、FTHMA-070活性を調節するための方法を提 供する。1つの態様において、作用物質はFTHMA-070蛋白質と特異的に結合する抗 体である。もう1つの態様において、作用物質は、FTHMA-070遺伝子の転写、FTHM A-070 mRNAのスプライシングまたはFTHMA-070 mRNAの翻訳を調節することによっ てFTHMA-070の発現を調節する。さらにもう1つの態様において、作用物質は、FT HMA-070 mRNAまたはFTHMA-070遺伝子のコード鎖に対するアンチセンスであるヌ クレオ チド配列を有する核酸分子である。 1つの態様において、本発明の方法は、対象にとってFTHMA-070修飾因子である 作用物質を投与することにより、FTHMA-070蛋白質または核酸の異常な発現また は活性を特徴とする障害を有する対象を治療するために用いられる。1つの態様 において、FTHMA-070修飾因子はFTHMA-070蛋白質である。もう1つの態様におい て、FTHMA-070修飾因子はFTHMA-070核酸分子である。その他の態様において、FT HMA-070修飾因子はペプチド、ペプチド模倣物(peptidomimetic)またはその他 の低分子である。 また、本発明は、野生型の遺伝子がFTHMA-070活性を有する蛋白質をコードし ている状況で、(i)FTHMA-070蛋白質をコードする遺伝子の異常な改変または変 異、(ii)FTHMA-070蛋白質をコードする遺伝子の調節異常(mis-regulation) 、および(iii)FTHMA-070蛋白質の異常な翻訳後修飾、の少なくとも1つを特徴と する遺伝的欠損または変異の有無を同定するための診断的アッセイも提供する。 もう1つの面において、本発明は、FTHMA-070蛋白質と結合するか、またはその 活性を調節する化合物を同定するための方法を特徴とする。一般に、このような 方法には、被験化合物の存在下および非存在下におけるFTHMA-070蛋白質の生物 活性の測定、およびFTHMA-070蛋白質の活性を変化させるような化合物の同定が 含まれる。 本発明は、被験化合物の存在下および非存在下におけるFTHMA-070蛋白質の発 現を測定することによってFTHMA-070の発現を調節する化合物を同定するための 方法も特徴とする。 本発明は、配列番号:5もしくは配列番号:7に示されたヌクレオチド配列、ま たはATCCに寄託番号(「ATCC のcDNA」)として寄託されたプラスミドのcDNA 挿入物、またはその相補物のヌクレオチド配列との一致率が少なくとも45%(ま たは55%、65%、75%、85%、95%もしくは98%)である核酸分子を特徴とする 。本発明は、配列番号:5もしくは配列番号:7に示されたヌクレオチド配列また はATCC のcDNA、またはその相補物のヌクレオチド配列の少なくとも300(325 、350、375、400、425、450、500、550、600、650、700、800、900、1000または 1290)ヌクレオチドを含む核酸分子を特徴とする。 本発明は、配列番号:6、配列番号:8のアミノ酸配列、またはATCC のcDNA によってコードされるアミノ酸配列との一致率が少なくとも45%(または55%、 65%、75%、85%、95%もしくは98%)である蛋白質をコードするヌクレオチド 配列を含む核酸分子も特徴とする。1つの好ましい態様において、T85核酸分子は 、配列番号:5もしくは配列番号:7に示されたヌクレオチド配列、または の cDNAのヌクレオチド配列を有する。 配列番号:6または配列番号:8のアミノ酸配列の断片であって、配列番号:6 もしくは配列番号:8またはATCC寄託番号 のcDNAによってコードされるポリ ペプチドの少なくとも15個(25個、30個、50個、100個、150個、300個または400 個)の連続したアミノ酸を含む断片をコードする核酸分子も本発明の範囲に含ま れる。 本発明は、配列番号:6もしくは配列番号:8のアミノ酸配列、またはATCC寄託 番号 のcDNAによってコードされるアミノ酸配列を含むポリペプチドの天然に みられる対立遺伝子変異体をコードする核酸分子であって、配列番号:5または 配列番号:7を含む核酸分子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする 核酸分子を含む。 以下のものも本発明の範囲に含まれる:配列番号:8のアミノ酸配列(成熟型 ヒトT85)または配列番号:6のアミノ酸配列(未熟型ヒトT85)との一致率が少 なくとも約65%、好ましくは75%、85%、95%または98%であるアミノ酸配列を 有する単離されたT85蛋白質、ならびに本明細書に記載される1つまたは複数のフ ィブロネクチンIII型ドメインおよびIgスーパーファミリードメインとの一致率 が少なくとも85%、95%または98%であるアミノ酸配列を有する単離されたT85 蛋白質。 また、以下のものも本発明の範囲に含まれる:配列番号:7またはATCC のc DNAとの一致率が少なくとも約65%、好ましくは75%、85%または95%である核 酸配列を有する単離されたT85蛋白質、配列番号:5のフィブロネクチンIIIまた はIgスーパーファミリードメインコード部分との一致率が少なくとも約65%、好 ましくは75%、85%または95%であるヌクレオチド配列を有する核酸分子によっ てコードされる単離されたT85蛋白質、および配列番号:7またはATCC のcDNA の非コード鎖のヌクレオチド配列を有する核酸分子とストリンジェントな条件下 で ハイブリダイズするヌクレオチド配列を有する核酸分子によってコードされる単 離されたT85蛋白質。 配列番号:6もしくは配列番号:8のアミノ酸配列またはATCCに寄託番号 の cDNAとして寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸配 列を含むポリペプチドの天然にみられる対立遺伝子変異体であるポリペプチドで あって、配列番号:5または配列番号:7を含む核酸分子とストリンジェントな条 件下でハイブリダイズする核酸分子によってコードされるポリペプチドも本発明 の範囲に含まれる。 本発明のもう1つの態様は、T85核酸分子を特異的に検出するT85核酸分子を特 徴とする。例えば、1つの態様において、T85核酸分子は、配列番号:5、配列番 号:7もしくはATCC のcDNAのヌクレオチド配列またはその相補物を含む核酸 分子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする。もう1つの態様におい て、T85核酸分子は長さが少なくとも300(325、350、375、400、425、450、500 、550、600、650、700、800、900、1000または1290)ヌクレオチドであって、配 列番号:5、配列番号:7に示されたヌクレオチド配列、ATCC のcDNAまたはそ の相補物を含む核酸分子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする。1 つの好ましい態様において、単離されたT85分子は、フィブロネクチンIII型ドメ インまたはその相補物をコードする配列番号:5のヌクレオチド配列を含む。も う1つの好ましい態様において、単離されたT85分子は、Igスーパーファミリード メインまたはその相補物をコードする配列番号:5のヌクレオチド配列を含む。 もう1つの態様において、本発明は、T85核酸のコード鎖に対するアンチセンスで ある、単離された核酸分子を提供する。 本発明のもう1つの面は、本発明のT85核酸分子を含む、組換え発現ベクターな どのベクターを提供する。もう1つの態様において、本発明はこのようなベクタ ーを含む宿主細胞を提供する。また、本発明は、T85蛋白質が産生されるように 組換え発現ベクターを含む本発明の宿主細胞を適した培地中で培養することによ ってT85蛋白質を産生させるための方法も提供する。 本発明のもう1つの面は、組換えT85蛋白質およびポリペプチドを特徴とする。 好ましいT85蛋白質およびポリペプチドは、天然にみられるヒトT85が有する生物 活性の少なくとも1つ、例えば他の蛋白質と蛋白質:蛋白質相互作用を生じる能力 を有する。 本発明のT85蛋白質またはそれらの生物的活性部分を、非T85ポリペプチド(例 えば、異種アミノ酸配列)と機能的に結合させ、T85融合蛋白質を形成させるこ とができる。本発明はさらに、モノクローンまたはポリクローン抗体などの、T8 5蛋白質と特異的に結合する抗体を特徴とする。さらに、T85蛋白質またはそれら の生物的活性断片を、薬学的に許容しうる担体を選択的に含む薬学的組成物中に 組み入れることも可能である。 もう1つの面において、本発明は、生物試料におけるT85活性の存在が検出され るように生物試料をT85活性の指標を検出しうる作用物質と接触させることによ り、生物試料におけるT85活性または発現の存在を検出するための方法を提供す る。 もう1つの面において、本発明は、細胞内でのT85活性または発現が調節される ように細胞をT85活性または発現を調節する(抑制または刺激する)作用物質と 接触させることを含む、T85活性を調節するための方法を提供する。1つの態様に おいて、作用物質はT85蛋白質と特異的に結合する抗体である。もう1つの態様に おいて、作用物質は、T85遺伝子の転写、T85 mRNAのスプライシングまたはT85 m RNAの翻訳を調節することによってT85の発現を調節する。さらにもう1つの態様 において、作用物質は、T85 mRNAまたはT85遺伝子のコード鎖に対するアンチセ ンスであるヌクレオチド配列を有する核酸分子である。 1つの態様において、本発明の方法は、対象にとってT85修飾因子である作用物 質を投与することにより、T85蛋白質または核酸の異常な発現または活性を特徴 とする障害を有する対象を治療するために用いられる。1つの態様において、T85 修飾因子はT85蛋白質である。もう1つの態様において、T85修飾因子はT85核酸分 子である。その他の態様において、T85修飾因子はペプチド、ペプチド模倣物ま たはその他の低分子である。 また、本発明は、野生型の遺伝子がT85活性を有する蛋白質をコードしている 状況で、(i)T85蛋白質をコードする遺伝子の異常な改変または変異、(ii)T8 5蛋白質をコードする遺伝子の調節異常、および(iii)T85蛋白質の異常な翻訳後 修飾、の少なくとも1つを特徴とする遺伝的欠損または変異の有無を同定するた めの診断 的アッセイも提供する。 もう1つの面において、本発明は、T85蛋白質と結合するか、またはその活性を 調節する化合物を同定するための方法を特徴とする。一般に、このような方法に は、被験化合物の存在下および非存在下におけるT85蛋白質の生物活性の測定、 およびT85蛋白質の活性を変化させるような化合物の同定が含まれる。 本発明は、被験化合物の存在下および非存在下におけるT85蛋白質の発現を測 定することによってT85の発現を調節する化合物を同定するための方法も特徴と する。 本明細書で引用されるすべての特許、特許出願および刊行物は参照として本明 細書に組み入れられる。 本発明のその他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および請求の範囲から 明らかになると思われる。図面の簡単な説明 図1は、ヒトFTHMA-070のcDNA配列(配列番号:1)および予想されるアミノ酸 配列(配列番号:2)を描いたものである。配列番号:1のオープンリーディング フレームは、ヌクレオチド73からヌクレオチド1275まで伸びている(配列番号: 3)。 図2は、ヒトFTHMA-070の部分cDNA配列(配列番号:16)および予想されるアミ ノ酸配列(配列番号:17)を描いたものである。 図3は、ヒトT85のcDNA配列(配列番号:5)および予想されるアミノ酸配列( 配列番号:6)を描いたものである。配列番号:5のオープンリーディングフレー ムはヌクレオチド958からヌクレオチド3216まで伸びている(配列番号:7)。 図4は、T85の親水性プロットである。システイン(cys;プロットの直下にあ る縦線の第1の組)およびN-グリコシル化部位(Ngly;プロットの直下にある縦 線の第2の組)の位置が示されている。相対的親水性は点線の上に示され、相対 的疎水性は線の下に示されている。 図5は、T85ならびに隠れマルコフモデルによって得られたフィブロネクチンII I型ドメイン(PF00041)およびIgスーパーファミリードメイン(PF00047)のア ミノ酸配列の部分間の一連の配列比較である。 図6は、T85およびヒトRobo蛋白質のアミノ酸配列の比較である。 発明の詳細な説明 本発明の一部は、TNF受容体スーパーファミリーの一員であるヒトFTHMA-070を コードするcDNA分子の発見に基づく。 ヒトFTHMA-070蛋白質をコードするヌクレオチド配列は図1に示されている(配 列番号:1;配列番号:3はオープンリーディングフレームのみを含む)。FTHMA- 070蛋白質の予想されるアミノ酸配列も図1に示されている(配列番号:2)。 非翻訳領域を含めて約2133ヌクレオチド長である図1のFTHMA-070 cDNA(配列 番号:1)は、401個のアミノ酸からなる蛋白質をコードしている。ヒトFTHMA-07 0をコードするcDNAを含むプラスミド(名称 のcDNA挿入物を伴う)は、メリ ーランド州ロックヴィルのアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection)(ATCC)に に関して寄託され、寄託番号 が 与えられている。この寄託物は、特許手続きを目的とした微生物寄託の国際的承 認に関するブダペスト条約の条項に基づいて維持されるものである。この寄託は 当業者に対する便宜のみを目的としてなされており、寄託が米国成文法(U.S.C. )35§112の下に要求されることを承認したものではない。 ヒトFTHMA-070は、特定の保存された構造的および機能的特徴を有する分子の ファミリー(「FTHMA-070ファミリー」)の一員である。本発明の蛋白質および 核酸分子を参照する場合の「ファミリー」という用語は、共通の構造ドメインを 有し、本明細書で規定される十分なアミノ酸またはヌクレオチド配列の一致を有 する2つまたはそれ以上の蛋白質または核酸分子を意味することを意図している 。このようなメンバーは天然にみられるものでもよく、同一または異なる種に由 来するものでもよい。例えば、ファミリーは、ヒト由来の第1の蛋白質およびそ の蛋白質のマウス由来の相同体のほかに、ヒト由来の明らかに異なる第2の蛋白 質およびその蛋白質のマウス相同体を含みうる。ファミリーのメンバーは共通の 機能的特徴も有しうる。 本明細書で互換的に用いられる「FTHMA-070活性」「FTHMA-070の生物活性」ま たは「FTHMA-070の機能的活性」とは、標準的な技法に従ってインビボまたはイ ンビトロで決定されるような、FTHMA-070蛋白質、ポリペプチドまたは核酸分子 がF THMA-070反応性細胞に対して及ぼす活性を意味する。FTHMA-070活性は、第2の蛋 白質との会合もしくはそれに対する酵素的活性などの直接的活性でもよく、また は間接的活性でもよい。 したがって、本発明のもう1つの態様は、FTHMA-070活性を有する単離されたFT HMA-070蛋白質およびポリペプチドを特徴とする。 本発明のさらにもう1つの態様は、シグナル配列を含むFTHMA-070分子を特徴と する。一般にシグナル配列(またはシグナルペプチド)は、分泌型および膜存在 型(integral membrane)蛋白質のN最末端に位置し、多数の疎水性アミノ酸残基 を含んでいて、このような配列を含む蛋白質を脂質二重層に指向させる役割を果 たす、約20個のアミノ酸を含むペプチドである。 本発明の一部は、神経軸索誘導受容体である蛋白質、ヒトRobo蛋白質の分泌型 (膜非結合型)と思われる蛋白質であるヒトT85をコードするcDNA分子の発見に も基づく。 ヒトT85蛋白質をコードするヌクレオチド配列は図3に示されている(配列番号 :5;配列番号:7はオープンリーディングフレームのみを含む)。FTMA-070蛋白 質の予想されるアミノ酸配列も図3に示されている(配列番号:6)。 非翻訳領域を含めて約4291ヌクレオチド長である図3のFTHMA-070 cDNA(配列 番号:5)は、753個のアミノ酸からなる蛋白質をコードしている。ヒトFTHMA-07 0をコードするcDNAを含むプラスミド(名称 のcDNA挿入物を伴う)は、メリ ーランド州ロックヴィルのアメリカンタイプカルチャーコレクション(American Type Culture Collection)(ATCC)に に関して寄託され、寄託番号 が 与えられている。この寄託物は、特許手続きを目的とした微生物寄託の国際的承 認に関するブダペスト条約の条項に基づいて維持されるものである。この寄託は 当業者に対する便宜のみを目的としてなされており、寄託が米国成文法(U.S.C. )35目112の下に要求されることを承認したものではない。 ヒトT85は、特定の保存された構造的および機能的特徴を有する分子のファミ リー(「T85ファミリー」)の一員である。本発明の蛋白質および核酸分子を参 照する場合の「ファミリー」という用語は、共通の構造ドメインを有し、本明細 書で規定される十分なアミノ酸またはヌクレオチド配列の一致を有する2つまた はそれ 以上の蛋白質または核酸分子を意味することを意図している。このようなメンバ ーは天然にみられるものでもよく、同一または異なる種に由来するものでもよい 。例えば、ファミリーは、ヒト由来の第1の蛋白質およびその蛋白質のマウス由 来の相同体のほか、ヒト由来の明らかに異なる第2の蛋白質およびその蛋白質の マウス相同体を含みうる。ファミリーのメンバーは共通の機能的特徴も有しうる 。 1つの態様において、T85蛋白質は、配列番号:9または10のフィブロネクチンI II型ドメインとのアミノ酸配列の一致率が少なくとも約65%、好ましくは少なく とも約75%、より好ましくは約85%、95%または98%であるフィブロネクチンII I型ドメインを含む。 1つの態様において、T85蛋白質は、配列番号:11、12、13、14または15のIgス ーパーファミリードメインとのアミノ酸配列の一致率が少なくとも約65%、好ま しくは少なくとも約75%、より好ましくは約85%、95%または98%であるIgスー パーファミリードメインを含む。 本発明の好ましいT85ポリペプチドは、配列番号:9もしくは10のフィブロネク チンIII型ドメイン、または配列番号:11、12、13、14もしくは15のIgスーパー フアミリードメインとの配列一致率に関して十分に同一であるアミノ酸配列を有 する。本明細書で用いられる「十分に同一である」とは、第1および第2のアミノ 酸またはヌクレオチド配列が共通の構造ドメインおよび/または共通の機能的活 性をもつような形で、第2のアミノ酸もしくはヌクレオチド配列と十分または最 小な数の同一または等価なアミノ酸残基(例えば類似した側鎖をもつアミノ酸残 基)またはヌクレオチドを含む、第1のアミノ酸またはヌクレオチド配列を意味 する。例えば、約65%の一致率、好ましくは75%の一致率、より好ましくは85% 、95%または98%の一致率を有する共通の構造ドメインを含むアミノ酸またはヌ クレオチド配列は、本明細書において十分に同一であると定義される。 本明細書で互換的に用いられる「T85活性」「T85の生物活性」または「T85の 機能的活性」とは、標準的な技法に従ってインビボまたはインビトロで測定され るような、T85蛋白質、ポリペプチドまたは核酸分子がT85反応性細胞に対して及 ぼす活性を意味する。T85活性は、第2の蛋白質との会合もしくはそれに対する酵 素的活性などの直接的活性でありうる。 したがって、本発明のもう1つの態様は、T85活性を有する単離されたT85蛋白 質およびポリペプチドを特徴とする。 本発明のさらにもう1つの態様は、シグナル配列を含むT85分子を特徴とする。 一般に、シグナル配列(またはシグナルペプチド)は、分泌型および膜存在型蛋 白質のN最末端に位置し、多数の疎水性アミノ酸残基を含んでいて、このような 配列を含む蛋白質を脂質二重層に指向させる役割を果たす、約20個のアミノ酸を 含むペプチドである。 本発明の種々の面は以下のサブセクションにおいてさらに詳細に説明される。I .単離された核酸分子 本発明の1つの面は、FTHMA-070もしくはT85蛋白質またはそれらの生物的活性 断片をコードする単離された核酸分子のほかに、FTHMA-070またはT85をコードす る核酸(例えば、FTHMA-070またはT85mRNA)を検出するためのハイブリダイゼー ションプローブとしての使用に十分な核酸分子、およびFTHMA-070またはT85核酸 分子の増幅または変異のためのPCRプライマーとして用いられる断片に関する。 本発明で用いる「核酸分子」という用語は、DNA分子(例えばcDNAまたはゲノムD NA)およびRNA分子(例えばmRNA)ならびにヌクレオチド類似体を用いて作製さ れたDNAまたはRNA類似体を含むことを意図している。核酸分子は1本鎖でも2本鎖 でもよいが、好ましくは2本鎖DNAである。 「単離された」核酸分子とは、核酸の天然の源に存在するその他の核酸分子か ら分離されたものである。「単離された」核酸は、その核酸が由来する生物体の ゲノムDNA中でその核酸と通常隣接する配列(好ましくは蛋白質をコードする配 列)(すなわち、その核酸の5'および3'末端に位置する配列)から遊離した状態 にあることが好ましい。例えば、種々の態様において、単離されたFTHMA-070ま たはT85核酸分子が含みうるのは、その核酸が由来する細胞のゲノムDNA中でその 核酸と通常隣接するヌクレオチド配列の約5kb、4kb、3kb、2kb、1kb、0.5kbまた は0.1kb未満である。さらに、cDNA分子などの「単離された」核酸分子は、組換 え法によって作製された場合にはその他の細胞材料または培地を実質的に含まな いこと、または化学合成された場合には前駆化学物質もしくはその他の化学物質 を実質的に含まないことが可能である。 本発明の核酸分子、例えば配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5もしくは 配列番号:6、またはATCC もしくは のcDNANまたはこれらのヌクレオチド 配列のいずれかの相補物のヌクレオチド配列を有する核酸などは、標準的な分子 生物学の技法を用いて単離することができ、その配列情報は本明細書に提供され る。本明細書に記載される核酸配列またはATCC のcDNAの全体または一部をハ イブリダイゼーションプローブとして用いることにより、標準的なハイブリダイ ゼーションおよびクローニング法(例えば、Sambrookら編、分子クローニング: 実験室マニュアル(Molecular Cloning:A Laboratory Manual)第2版、Cold Sp ring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harbor、NY、1989に記載されたもの)を用いて、FTHMA-070またはT85核酸分子 を単離することができる。 本発明の核酸は、標準的なPCR増幅法に従い、テンプレートとしてのcDNA、mRN AまたはゲノムDNA、および適切なオリヌクレオチドプライマーを用いて増幅しう る。このようにして増幅された核酸は、適切なベクター中にクローニングして、 DNA配列解析によって特徴を調べることができる。さらに、例えば自動DNA合成装 置を用いるなどの標準的な合成法により、FTHMA-070またはT85ヌクレオチド配列 に対応するオリゴヌクレオチドを合成することもできる。 その他の好ましい態様において、本発明の単離された核酸分子には、本明細書 に記載されるヌクレオチド配列(例えば、配列番号:1、配列番号:3、配列番号 :5または配列番号:6)もしくはATCC のcDNAまたはその一部の相補物が含ま れる。任意のヌクレオチド配列に対して相補的な核酸分子とは、任意のヌクレオ チド配列とハイブリダイズしてそれによって安定な2本鎖を形成しうる程度に、 任意のヌクレオチド配列に対して十分に相補的なものである。 さらに、本発明の核酸分子は、FTHMA-070またはT85をコードする核酸配列の一 部のみ、例えば、プローブもしくはプライマーとして用いうる断片、またはFTHM A-070もしくはT85の生物的活性部分をコードする断片などを含みうる。ヒトFTHM A-070またはT85遺伝子のクローニングによって決定されたヌクレオチド配列によ り、他の組織などのその他の細胞種におけるFTHMA-070もしくはT85相同体のほか 、他の哺乳動物からのFTHMA-070またはT85相同体の同定および/またはクローニ ングに用いるために設計されたプローブおよびプライマーの作製が可能となる。 プローブ/プライマーは典型的には、実質的に精製されたオリゴヌクレオチドを 含む。オリゴヌクレオチドは典型的には、配列番号:1、配列番号:3、配列番号 :5、配列番号:6のセンスもしくはアンチセンス配列またはATCC のcDNA、ま たは配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:6もしくはATCC の cDNAの天然にみられる変異体の少なくとも約12個、好ましくは約25個、より好ま しくは約50、75、100、125、150、175、200、250、300、350または400個の連続 したヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするヌクレオチ ド配列の領域を含む。 ヒトFTHMA-070またはT85ヌクレオチド配列に基づくプローブは、同じまたは全 く同一な蛋白質をコードする転写物またはゲノム配列を検出するために用いうる 。このプローブは、それに結びついた標識基、例えば放射性同位体、蛍光化合物 、酵素または酵素補因子などを含む。このようなプローブは、例えば、FTHMA-07 0もしくはT85 mRNAレベルの測定、またはゲノムのFTHMA-070もしくはT85遺伝子 が変異もしくは欠失しているか否かの決定といった、対象からの細胞の試料中の FTHMA-070またはT85をコードする核酸のレベルの測定などによって、FTHMA-070 またはT85蛋白質を誤発現(mis-express)する細胞または組織を同定するための 診断用キットの一部として用いうる。 「FTHMA-070またはT85の生物的活性部分」をコードする核酸断片は、FTHMA-07 0またはT85の生物活性を有するポリペプチドをコードする配列番号:1、配列番 号:3、配列番号:5、配列番号:6またはATCC のcDNAのヌクレオチドの部分 の単離、FTHMA-070またはT85蛋白質のコードされた部分の発現(例えば、インビ トロでの組換え発現による)およびFTHMA-070またはT85のコードされた部分の活 性の評価によって調製しうる。 本発明は、遺伝暗号の縮退のために、配列番号:1、配列番号:3、配列番号: 5、配列番号:6またはATCC のcDNAのヌクレオチド配列とは異なるが配列番号 :1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:6に示されたヌクレオチド配列また はATCC のcDNAによってコードされるものと同じFTHMA-070またはT85蛋白質を コードする核酸分子をさらに含む。 配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:6に示されたヒトFTHMA- 070もしくはT85ヌクレオチド配列またはATCC のcDNAのほかに、集団(例えば ヒト集団)内にFTHMA-070またはT85のアミノ酸配列に変化をもたらすDNA配列多 型が存在しうることを当業者は理解しうると思われる。FTHMA-070またはT85遺伝 子におけるこのような遺伝的多型性は、天然にみられる対立遺伝子変異のために 集団内の個体間にも存在しうる。本明細書で用いる「遺伝子」および「組換え遺 伝子」という用語は、FTHMA-070またはT85蛋白質、好ましくは哺乳動物のFTHMA- 070またはT85蛋白質をコードするオープンリーディングフレームを含む核酸分子 を意味する。このような天然にみられる対立遺伝子変異は典型的にはFTHMA-070 またはT85遺伝子のヌクレオチド配列に1〜5%の変化をもたらしうる。天然にみ られる対立遺伝子変異の結果であってFTHMA-070またはT85の活性を変化させない FTHMA-070またはT85におけるこのようなヌクレオチド変異およびその結果生じる アミノ酸多型の任意のものおよびすべては、本発明の範囲に含まれると考える。 さらに、ヒトFTHMA-070またはT85のものとは異なるヌクレオチド配列を有する、 他の種に由来するFTHMA-070またはT85蛋白質(FTHMA-070またはT85相同体)をコ ードする核酸分子も、本発明の範囲に含まれると考える。本発明のFTHMA-070ま たはT85cDNAの天然の対立遺伝子変異体および相同体に対応する核酸分子は、ス トリンジェントなハイブリダイゼーション条件下で標準的なハイブリダイゼーシ ョン法に従ってヒトcDNAまたはその一部をハイブリダイゼーションプローブとし て用いて、本明細書で開示されるヒトFTHMA-070またはT85核酸との一致に基づい て単離することができる。 したがって、もう1つの態様において、本発明の単離された核酸分子は、長さ が少なくとも300(325、350、375、400、425、450、500、550、600、650、700、 800、900、1000または1200)ヌクレオチドであって、配列番号:1、配列番号:3 、配列番号:5、配列番号:6またはATCC のcDNAのヌクレオチド、好ましくは コード配列を含む核酸分子とストリンジェントな条件下でハイブリダイズする。 本明細書で用いる「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする」という 用語は、互いの一致率が少なくとも60%(65%、70%、好ましくは75%)である ヌクレオチド配列が典型的には互いにハイブリダイズした状態にあるようなハイ ブリダイゼーションおよび洗浄のための条件を説明するためのものである。この ようなストリンジェントな条件は当業者に周知であり、分子生物学における最新 プロトコール(Current Protocols in Molecular Biology)、John Wiley & Son s、N.Y.(1989)、6.3.1〜6.3.6中に見いだしうる。ストリンジェントなハイブリ ダイゼーション条件の好ましい非制限的な例は、6×塩化ナトリウム/クエン酸 ナトリウム(SSC)中にて約45℃でハイブリダイゼーションを行い、続いて0.2× SSC、0.1%SDSで1回または複数回洗うというものである。好ましくは、配列番号 :1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:6またはATCC のcDNAの配列とス トリンジェントな条件下でハイブリダイズする本発明の単離された核酸分子は、 天然にみられる核酸分子に対応する。本明細書で用いる「天然にみられる」核酸 分子とは、自然界にみられるヌクレオチド配列を有する(例えば、天然型蛋白質 をコードする)RNAまたはDNA分子を意味する。 集団内に存在する可能性のあるFTHMA-070またはT85配列の天然にみられる対立 遺伝子変異体に加えて、当業者は、配列番号:1、配列番号:3、配列番号:5、 配列番号:6またはATCC のcDNAのヌクレオチド配列中に変異によって変化を 導入し、それによって、FTHMA-070またはT85蛋白質の機能的能力を変化させるこ となく、コードされたFTHMA-070またはT85蛋白質のアミノ酸配列に変化をもたら しうることをさらに理解すると思われる。例えば、「非必須」アミノ酸残基の箇 所にアミノ酸置換をもたらすヌクレオチド置換を作製することができる。「非必 須」アミノ酸残基とは、生物活性を変化させることなくFTHMA-070またはT85の野 生型配列(例えば、配列番号:2の配列)からの変更が可能な残基であり、これ に対して「必須」アミノ酸残基は生物活性に必要である。例えば、種々の種のFT HMA-070またはT85蛋白質の間で保存されているアミノ酸残基は、変更に対して特 に非許容的(unamenable)である。 例えば、本発明の好ましいT85蛋白質は、フィブロネクチンIIIまたはIgスーパ ーファミリードメインを少なくとも1つ含む。このような保存的ドメインは変異 に対して許容的である可能性が比較的低い。しかし、その他のアミノ酸配列(例 えば、種々の種のT85の間で保存されていないもの、または半保存的に過ぎない もの)は活性のために必須ではなく、このため変更に対して許容的である可能性 が高 い。 したがって、本発明のもう1つの面は、活性のために必須でないアミノ酸残基 に変化を含むFTHMA-070またはT85蛋白質をコードする核酸分子に関する。このよ うなFTHMA-070またはT85蛋白質はアミノ酸配列の点でそれぞれ配列番号:2また は配列番号:6とは異なるが、生物活性は保持している。 それぞれ配列番号:2または配列番号:6のものとは異なる配列を有するFTHMA- 070またはT85蛋白質をコードする単離された核酸分子は、コードされる蛋白質に 1つまたは複数のアミノ酸置換、付加または欠失が導入されるように、配列番号 :1、配列番号:3、配列番号:5、配列番号:6またはATCC のcDNAのヌクレオ チド配列に1つまたは複数のアミノ酸置換、付加または欠失を導入することによ って作製しうる。変異は、位置指定変異誘発法、PCRを介した変異誘発法(PCR-me diated mutagenesis)などの標準的な技法によって導入することができる。好ま しくは、保存的アミノ酸置換が1つまたは複数の予想される非必須アミノ酸残基 の箇所に作製される。「保存的アミノ酸置換」とは、あるアミノ酸残基が類似し た側鎖を有するアミノ残残基によって置換されるものをいう。類似したアミノ酸 残基を有するアミノ酸残基のファミリーは当技術分野において定義されている。 これらのファミリーには、塩基性側鎖(例えば、リジン、アルギニン、ヒスチジ ン)、酸性側鎖(例えば、アスパラギン酸)、非荷電極性側鎖(例えば、グリシ ン、アスパラギン、グルタミン、セリン、トレオニン、チロシン、システイン) 、非極性側鎖(例えば、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン 、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、β分枝側鎖(例えば、ト レオニン、バリン、イソロイシン)および芳香族側鎖(例えば、チロシン、フェ ニルアラニン、トリプトファン、ヒスチジン)をもつアミノ酸が含まれる。この ため、FTHMA-070またはT85における予想される非必須アミノ酸残基は、好ましく は、同じ側鎖ファミリーの別のアミノ酸残基によって置換されている。または、 飽和変異誘発法(saturation mutagenesis)などによって、FTHMA-070またはT85 コード配列の全体または一部にわたってランダムに変異を導入することもでき、 その結果得られた変異体を、その変異体が活性を保持しているかどうかを同定す るためにFTHMA-070またはT85生物活性に関してスクリーニングすることもできる 。変異 誘発の後には、コードされた蛋白質を組換え法によって発現させ、蛋白質の活性 を測定することができる。 1つの好ましい態様では、変異型FTHMA-070またはT85蛋白質を、他の蛋白質と 蛋白質:蛋白質相互作用を生じる能力に関してアッセイしうる。 本発明は、アンチセンス核酸分子、すなわち、例えば2本鎖cDNA分子のコード 鎖に対して相補的またはmRNA配列に対して相補的であるというような、蛋白質を コードするセンス核酸に対して相補的な分子を含む。このため、アンチセンス核 酸はセンス核酸と水素結合を生じうる。アンチセンス核酸はFTHMA-070またはT85 コード鎖の全体に対して相補的でもよく、例えば蛋白質コード領域(またはオー プンリーディングフレーム)の全体または一部のように、その一部のみに対して 相補的でもよい。アンチセンス核酸分子は、FTHMA-070またはT85をコードするヌ クレオチド配列のコード鎖の非コード領域に対するアンチセンスでもよい。非コ ード領域(「5'および3'非翻訳領域」)とは、コード領域に隣接していて、アミ ノ酸には翻訳されない5'および3'配列である。 本明細書で開示されるFTHMA-070またはT85をコードするコード鎖が与えられれ ば、ワトソン(Watson)およびクリック(Crick)の塩基対形成規則に従って本 発明のアンチセンス核酸を設計することができる。アンチセンス核酸分子は、FT HMA-070またはT85 mRNAのコード領域全体に対して相補的でもよいが、FTHMA-070 またはT85 mRNAのコードまたは非コード領域の一部のみに対するアンチセンスで あるオリゴヌクレオチドであることがより好ましい。アンチセンスオリゴヌクレ オチドは、例えば、約5、10、15、20、25、30、35、40、45または50ヌクレオチ ド長でありうる。本発明のアンチセンス核酸は、当技術分野で知られた化学合成 および酵素的連結反応を用いて作製しうる。例えば、天然にみられるヌクレオチ ド、または例えばホスホロチオネート誘導体およびアクリジン置換ヌクレオチド のように、分子の生物的安定性を高めるように、もしくはアンチセンスおよびセ ンス核酸の間に形成される2本鎖の物理的安定性を高めるように設計された種々 の修飾を受けたヌクレオチドを用いて、アンチセンス核酸(例えば、アンチセン スオリゴヌクレオチド)を化学合成することができる。アンチセンス核酸を作製 するために用いうる修飾されたヌクレオチドの例には、5-フルオロウラシル、5- ブロモ ウラシル、5-クロロウラシル、5-ヨードウラシル、ヒポキサンチン、キサンチン 、4-アセチルシトシン、5-(カルボキシヒドロキシメチル)ウラシル、5-カルボキ シメチルアミノメチル-2-チオウリジン、5-カルボキシメチルアミノメチルウラ シル、ジヒドロウラシル、β-D-ガラクトシルキューオシン、イノシン、N6-イソ ペンテニルアデニン、1-メチルグアニン、1-メチルイノシン、2,2-ジメチルグア ニン、2-メチルアデニン、2-メチルグアニン、3-メチルシトシン、5-メチルシト シン、N6-アデニン、7-メチルグアニン、5-メチルアミノメチルウラシル、5-メ トキシアミノメチル-2-チオウラシル、β-D-マンノシルキューオシン、5'-メト キシカルボキシメチルウラシル、5-メトキシウラシル、2-メチルチオ-N6-イソペ ンテニルアデニン、ウラシル-5-オキシ酢酸(v)、ウィブトキソシン(wybutoxo sine)、プソイドウラシル(pseudouracil)、キューオシン、2-チオシトシン、 5-メチル-2-チオウラシル、2-チオウラシル、4-チオウラシル、5-メチルウラシ ル、ウラシル-5-オキシ酢酸メチルエステル、ウラシル-5-オキシ酢酸(v)、5- メチル-2-チオウラシル、3-(3-アミノ-3-N-2-カルボキシプロピル)ウラシル、(a cp3)wおよび2,6-ジアミノプリンが含まれる。または、アンチセンスの向きに核 酸がサブクロ−ニングされた(すなわち、挿入された核酸から転写されたRNAが 、以下のサブセクションでさらに詳細に説明される関心対象の標的核酸に対して アンチセンスの向きになると思われる)発現ベクターを用いて、アンチセンス核 酸を生物的に産生させることもできる。 本発明のアンチセンス核酸分子は、典型的には対象に投与されるか、またはそ れらがFTHMA-070またはT85蛋白質をコードする細胞性mRNAおよび/またはゲノム DNAとハイブリダイズまたは結合し、それにより、例えば転写および/または翻 訳を抑制することによって蛋白質の発現を抑制するようにインサイチューで産生 される。ハイブリダイゼーションは、安定な2本鎖を形成させる従来のヌクレオ チド相補性によるものでもよく、または例えば、DNA 2本鎖と結合するアンチセ ンス核酸分子の場合には、二重らせんの主溝における特異的相互作用を介したも のでもよい。本発明のアンチセンス核酸分子の投与経路の例には、組織部位での 直接注入が含まれる。または、選択された細胞を標的とするようにアンチセンス 核酸分子を改変して全身投与することもできる。例えば、全身投与のためには、 例えば 、細胞表面受容体または抗原と結合するペプチドまたは抗体とアンチセンス核酸 分子を連結することにより、選択された細胞表面上に発現された受容体または抗 原と特異的に結合するようにアンチセンス分子を改変することができる。本明細 書に記載されるベクターを用いて、アンチセンス核酸分子を細胞に送達すること も可能である。十分に高いアンチセンス分子の細胞内濃度を達成するためには、 強力なpol IIまたはpol IIIプロモーターの制御下にアンチセンス核酸分子が置 かれたベクター作製物が好ましい。 本発明のアンチセンス核酸分子はα-アノマー型の核酸分子でありうる。α-ア ノマー型核酸分子は相補的RNAと特異的な2本鎖ハイブリッド体を形成するが、通 常のβユニット(β-unit)とは異なり、ストランドは互いに平行に走行する(G aultierら(1987)Nucleic Acids Res.15:6625〜6641)。アンチセンス核酸分 子が、2'-o-メチルリボヌクレオチド(Inoueら(1987)Nucleic Acids Res.15 :6131〜6148)またはキメラ型RNA-DNA類似体(Inoueら(1987)FEBS Lett.215 :327〜330)を含むことも可能である。 本発明にはリボザイムも含まれる。リボザイムとは、それらが相補的領域を有 するmRNAなどの1本鎖核酸を切断しうるリボヌクレアーゼ活性をもつ触媒性RNA分 子である。このため、リボザイム(例えば、ハンマーヘッド型リボザイム(Hase IhoffおよびGerlach(1988)Nature 334:585〜591に記載されたもの))を用い て、FTHMA-070またはT85 mRNA転写物を触媒作用によって切断し、それによってF THMA-070またはT85 mRNAの翻訳を阻害することができる。FTHMA-070またはT85を コードする核酸に対する特異性をもつリボザイムは、本明細書で開示されるFTHM A-070またはT85 cDNAのヌクレオチド配列に基づいて設計することができる。例 えば、その活性部位のヌクレオチドが、FTHMA-070またはT85をコードするmRNA中 の切断しようとするヌクレオチド配列に対して相補的であるようなテトラヒメナ L-19 IV SRNAの誘導体を作製することができる。例えば、チェック(Cech)ら、 米国特許第4,987,071号、およびチェックら、米国特許第5,116,742号を参照され たい。または、FTHMA-070またはT85 mRNAを用いて、RNA分子のプールから、特異 的リボヌクレアーゼ活性を有する触媒性RNAを選択することもできる。例えば、 バーテル(Bartel)およびスゾスタク(Szostak)(1993)Science 261:1411〜 1418 を参照されたい。 本発明は、三重らせん構造を形成する核酸分子も含む。例えば、FTHMA-070ま たはT85の調節領域(例えば、FTHMA-070またはT85プロモーターおよび/または エンハンサー)に相補的なヌクレオチドに対するターゲティングによって標的細 胞におけるFTHMA-070またはT85遺伝子の転写を阻止する三重らせん構造を形成さ せることにより、FTHMA-070またはT85遺伝子の発現を阻害することができる。概 論については、ヘレン(Helene)(1991)Anticancer Drug Des.6(6):569〜 84、ヘレン(1992)Ann.N.Y.Acad.Sci.660:27〜36、およびメーアー(Mahe r)、L.J.(1992)Bioassays 14(12):807〜15を参照されたい。 好ましい態様において、本発明の核酸分子を、例えば分子の安定性、ハイブリ ダイゼーションまたは溶解性を改善するために、塩基部分(base moiety)、糖 部分またはリン酸骨格の筒所で改変することができる。例えば、核酸のデオキシ リボースリン酸骨格を改変してペプチド核酸を作製することができる(Hyrupら (1996)Bioorganic & Medicinal Chemistry 4(1):5〜23を参照)。本明細書 で用いる「ペプチド核酸」または「PNA」という用語は、デオキシリボースリン 酸骨格がプソイドペプチド(pseudopeptide)によって置換され、4種の天然の核 酸塩基のみが保持されているDNA模倣物などの核酸模倣物を意味する。PNAの中性 骨格は、低イオン強度条件下でDNAおよびRNAと特異的なハイブリダイゼーション を生じうることが示されている。PNAオリゴマーの合成は、ヒラップ(Hyrup)ら (1996)前記、ペリーオキーフ(Perry-O'Keefe)ら(1996)Proc.Natl.Acad .Sci.USA 93:14670〜675に記載された標準的な固相ペプチド合成手順を用い て行いうる。 FTHMA-070またはT85のPNAは、治療的および診断的用途に用いうる。例えば、 転写もしくは翻訳の停止の誘導または複製の阻害などによって遺伝子発現を配列 特異的に調節するためのアンチセンスまたは抗遺伝子(antigene)物質としてPN Aを用いることができる。また、例えば、PNAダイレクトPCRクランピング(PNA d irected PCR clamping)などによる遺伝子における単一塩基対の変異の解析にお いて、S1ヌクレアーゼなどの他の酵素と組み合わせて用いた際には人工的制限酵 素として(Hyrup(1996)前記)、またはDNA配列およびハイブリダイゼーション のた めのプローブもしくはプライマーとして(Hyrup(1996)前記、Perry-O'Keefeら (1996)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 93:14670〜675)、FTHMA-070またはT85 のPNAを用いることもできる。 もう1つの態様では、PNAに親油性または他の補助的な基を結びつけること、PN A-DNAキメラ体の形成、またはリポソームもしくは当技術分野で知られたその他 の薬物送達法を用いることにより、FTHMA-070またはT85のPNAを、例えばそれら の安定性または細胞への取り込みを増強させるために改変することができる。例 えば、PNAおよびDNAの有利な性質を兼ね備えると思われるFTHMA-070またはT85の PNA-DNAキメラ体を作製することができる。このようなキメラ体は、例えばRNAア ーゼHおよびDNAポリメラーゼなどのDNA認識酵素をDNA部分と相互作用させ、その 一方でPNA部分が高結合親和性および特異性を提供する。塩基スタッキング、核 酸塩基間の結合数、および配向に関して選択された適切な長さのリンカーを用い てPNA-DNAキメラ体を連結することができる(Hyrup(1996)前記)。PNA-DNAキ メラ体の合成は、ヒラップ(1996)前記およびフィン(Finn)ら(1996)Nuclei c Acids Research 24(17):3357〜63に記載された通りに実施しうる。例えば 、標準的なホスホルアミダイト結合化学反応を用いて固体支持体上でDNA鎖を合 成することができ、5-(4-メトキシトリチル)アミノ-5'-デオキシ-チミジンホス ホルアミダイトなどの改変されたヌクレオシド類似体をPNAとDNAの5'末端との間 に用いることができる(Magら(1989)Nucleic Acids Res.17:5973〜88)。続 いてPNAモノマーを段階的な様式で結合させて、5’PNA区域および3’DNA区域を 有するキメラ分子を形成させる(Finnら(1996)Nucleic Acids Research 24(1 7):3357〜63)。または、5’DNA区域および3’PNA区域を有するキメラ分子を 合成することもできる(Peterserら(1975)Bioorganic Med.Chem.Lett.5:1 119〜11124)。 その他の態様において、オリゴヌクレオチドは、ペプチドなどの他の付属基( 例えば、インビボでの宿主細胞受容体のターゲティングのためのもの)、または 細胞膜(例えば、Letsingerら(1989)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 86:6553〜 6556、Lemaitreら(1987)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:648〜652、PCT刊行 物国際公開公報第88/09810号を参照のこと)もしくは血液脳関門(例えば、PCT 刊行物国際公開公報第W089/10134号を参照のこと)を介した輸送を促進する作 用 物質を含みうる。さらに、ハイブリダイゼーションによって誘発される切断剤( 例えば、Krolら(1988)Bio/Techniques 6:958〜976)またはインターカレー ト剤(例えば、Zon(1988)Pharm.Res.5:539〜549を参照のこと)を用いてオ リゴヌクレオチドを改変することもできる。この目的のために、オリゴヌクレオ チドをペプチド、ハイブリダイゼーションにより誘発される架橋剤、輸送剤(tr an spor tagent)、ハイブリダイゼーションにより誘発される切断剤などの別の 分子と結合させてもよい。II .単離されたFTHMA-070またはT85蛋白質および抗FTHMA-070または抗T85抗体 本発明の1つの面は、単離されたFTHMA-070またはT85蛋白質およびそれらの生 物的活性部分のほか、抗FTHMA-070または抗T85抗体を産生させるための免疫原と しての使用に適したポリペプチド断片に関する。1つの態様では、標準的な蛋白 質精製法を用いる適切な精製方式により、細胞または組織源から天然型のFTHMA- 070またはT85蛋白質を単離することができる。もう1つの態様では、組換えDNA法 によってFTHMA-070またはT85蛋白質が産生される。組換え体の発現の代わりに、 標準的なペプチド合成法を用いてFTHMA-070またはT85蛋白質もしくはポリペプチ ドを化学合成することもできる。 「単離された」または「精製された」蛋白質もしくはその生物的活性部分は、 FTHMA-070またはT85蛋白質が由来する細胞または組織源からの細胞材料もしくは その他の混入蛋白質を実質的に含まず、または化学合成された場合には前駆化学 物質もしくはその他の化学物質を実質的に含まない。「細胞材料を実質的に含ま ない」という言葉には、蛋白質が、それが単離または組換えによって産生された 細胞の細胞成分から分離されているFTHMA-070またはT85蛋白質の調製物が含まれ る。このため、細胞材料を実質的に含まないFTHMA-070またはT85蛋白質には、非 FTHMA-070またはT85蛋白質(本明細書では「混入蛋白質」とも呼ぶ)を約30%、 20%、10%または5%未満(乾燥重量にして)しか有しないFTHMA-070またはT85 蛋白質が含まれる。FTHMA-070もしくはT85蛋白質またはそれらの生物的活性部分 が組換えによって産生された場合には、それは培地も実質的に含まないこと、す なわち培地が蛋白質調製物の容積の約20%、10%または5%未満であることが好 ましい。FTHMA-070またはT85蛋白質が化学合成によって生産された場合には、そ れは 前駆化学物質またはその他の化学物質を実質的に含まないこと、すなわちそれが 蛋白質の合成にかかわる前駆化学物質またはその他の化学物質から分離されてい ることが好ましい。したがって、FTHMA-070またはT85蛋白質のこのような調製物 が有する非FTHMA-070またはT85化学物質の前駆化学物質は約30%、20%、10%、 5%未満(乾燥重量にして)である。 FTHMA-070またはT85蛋白質の生物的活性部分には、完全長FTHMA-070またはT85 蛋白質よりも少数のアミノ酸を含むFTHMA-070またはT85蛋白質のアミノ酸配列と 実質的に同一であるかまたはそれに由来するアミノ酸配列を含んでいて、FTHMA- 070またはT85蛋白質の活性の少なくとも1つを呈するペプチドが含まれる。典型 的には、生物的活性部分は、FTHMA-070またはT85蛋白質の活性の少なくとも1つ を有するドメインまたはモチーフを含む。FTHMA-070またはT85蛋白質の生物的活 性部分は、例えば10、25、50、100またはそれ以上のアミノ酸長である。好まし い生物的活性ポリペプチドは、同定された構造ドメインを1つまたは複数含む。 さらに、蛋白質のその他の領域が除去されたその他の生物的活性部分を組換え 法によって調製し、天然型FTHMA-070またはT85蛋白質の1つまたは複数の機能的 活性に関して評価することもできる。好ましいFTHMA-070またはT85蛋白質は、そ れぞれ配列番号:2または配列番号:6に示されたアミノ酸配列を有する。その他 の有用なFTHMA-070またはT85蛋白質はそれぞれ配列番号:2または配列番号:6と 実質的に同一であり、基準蛋白質(referenceprotein)の機能的活性を保持して いるものの、天然の対立遺伝子変異または変異誘発のためにアミノ酸配列には差 がある。 したがって、有用なFTHMA-070蛋白質は、配列番号:2のアミノ酸配列との一致 率が少なくとも約45%、好ましくは55%、65%、75%、85%、95%または99%で あって、配列番号:2のFTHMA-070またはT85蛋白質の機能的活性を保持している アミノ酸配列を含む蛋白質である。1つの好ましい態様において、FTHMA-070蛋白 質は配列番号:2のFTHMA-070蛋白質の機能的活性を保持している。 したがって、有用なT85蛋白質は、配列番号:6のアミノ酸配列との一致率が少 なくとも約45%、好ましくは55%、65%、75%、85%、95%または99%であって 、配列番号:6のT85蛋白質の機能的活性を保持しているアミノ酸配列を含む蛋白 質である。その他の態様において、T85蛋白質は、フィブロネクチンIII型または Igスーパーファミリードメイン(配列番号:9〜15)とのアミノ酸配列の一致率 が55%、65%、75%、85%、95%または98%である蛋白質である。1つの好まし い態様において、T85蛋白質は配列番号:6のT85蛋白質の機能的活性を保持して いる。 2つのアミノ酸配列または2つの核酸の一致率を決定するためには、最適な比較 を目的として配列を整列化する(例えば、第2のアミノ酸または核酸配列との最 適な整列化を得るために、第1のアミノ酸または核酸配列の配列中に間隙を導入 することができる)。続いて、対応するアミノ酸位置またはヌクレオチド位置に あるアミノ酸残基またはヌクレオチドを比較する。第1の配列における位置が、 第2の配列中の対応する位置にあるものと同じアミノ酸残基またはヌクレオチド が占められている場合には、分子はその位置では同一である。2つの配列間の一 致率は、配列によって共有される同一な位置の数の関数である(すなわち、一致 率%=同一な位置の数/位置の合計数×100)。 2つの配列間の相同率の決定は、数学的アルゴリズムを用いて達成しうる。2つ の配列の比較に用いられる数学的アルゴリズムの好ましい非制限的な例は、カー リン(Karlin)およびアルトシュール(Altschul)(1993)Proc.Nat'l Acad. Sci.USA 90:5873〜5877において改変されたカーリンおよびアルトシュール(1 990)Proc.Nat'l Acad.Sci.USA 87:2264〜2268のアルゴリズムである。この 種のアルゴリズムは、アルトシュールら(1990)J.Mol.Biol.215:403〜410 のNBLASTおよびXBLASTプログラムに組み込まれる。本発明のFTHMA-070またはT85 核酸分子に対するヌクレオチド配列相同体を得るには、BLASTヌクレオチド検索 を、スコア=100、ワード長(wordlength)=12としたNBLASTプログラムととも に実行するとよい。本発明のFTHMA-070またはT85蛋白質分子に対するヌクレオチ ド配列相同体を得るには、BLASTの蛋白質検索を、スコア=50、ワード長=3とし たNBLASTプログラムとともに実行するとよい。比較のための間隙入りの整列を得 るためには、アルトシュールら(1997)Nucleic Acids Res.25:3389〜3402に 記載されたGapped BLASTを用いるとよい。BLASTおよびGappedB LASTプログラム を用いる際には、それぞれのプログラム(例えば、XBLASTおよびNBLAST)の初期 設定パラメーターを用いうる。http://www.ncbi.nlm.nih.gov.を参照されたい。 配列の比 較のために用いられる数学的アルゴリズムのもう1つの好ましい非制限的な例は 、マイヤーズ(Myers)およびミラー(Miller)、CABIOS(1989)のアルゴリズ ムである。この種のアルゴリズムは、GCG配列整列化ソフトウエアパッケージの 一部であるALIGNプログラム(バージョン2.0)に組み込まれている。ALIGNプロ グラムをアミノ酸配列の比較のために用いる場合には、PAM120荷重残基表(weig ht residue table)、間隙長罰則条件(gap length penalty)12および間隙罰則 条件4を用いることができる。 2つの配列間の一致率は、間隙を許容する場合、許容しない場合とも、上記の ものに類似した技法を用いて決定しうる。一致率の算出に際しては、正確に一致 するもののみが算定される。 本発明は、FTHMA-070またはT85のキメラまたは融合蛋白質も提供する。本明細 書で用いるFTHMA-070またはT85の「キメラ蛋白質」または「融合蛋白質」は、非 FTHMA-070またはT85ポリペプチドと機能的に結合したFTHMA-070またはT85ポリペ プチドを含む。FTHMA-070ポリペプチドまたはT85ポリペプチドはFTHMA-070また はT85に対応するアミノ酸配列を有するポリペプチドを意味し、一方、非FTHMA-0 70または非T85ポリペプチドは、例えばFTHMA-070またはT85蛋白質と異なってい て同じまたは異なる生物体に由来する蛋白質のように、FTHMA-070またはT85蛋白 質と実質的に同一でない蛋白質に対応するアミノ酸配列を有するポリペプチドを 意味する。FTHMA-070またはT85融合蛋白質の範囲内で、FTHMA-070またはT85ポリ ペプチドはFTHMA-070またはT85蛋白質の全体または一部、好ましくはFTHMA-070 またはT85蛋白質の少なくとも1つの生物的活性部分に対応しうる。融合蛋白質の 範囲内で、「機能的に結合した」という用語には、FTHMA-070またはT85ポリペプ チドおよび非FTHMA-070またはT85ポリペプチドが互いにインフレーム融合してい ることを示す意図がある。非FTHMA-070またはT85ポリペプチドをFTHMA-070また はT85ポリペプチドのN末端またはC末端と融合することができる。 有用な融合蛋白質の1つは、FTHMA-070またはT85配列がGST配列のC末端と融合 された、GST-FTHMA-070またはT85融合蛋白質である。この種の融合蛋白質は組換 えFTHMA-070またはT85の精製を容易にすることができる。もう1つの態様におい て、融合蛋白質は異種シグナル配列をN末端に含むFTHMA-070またはT85蛋白質で ある。 例えば、天然型のFTHMA-070またはT85シグナル配列を除去し、別の蛋白質由来の シグナル配列によって置換することができる。ある種の宿主細胞(例えば、哺乳 動物宿主細胞)では、異種シグナル配列の使用によってFTHMA-070またはT85の発 現および/または分泌を増強させうる。 さらにもう1つの態様において、融合蛋白質は、FTHMA-070またはT85の全体ま たは一部が免疫グロブリン蛋白質ファミリーの一員に由来する配列と融合した、 FTHMA-070-免疫グロブリンまたはT85-免疫グロブリン融合蛋白質である。本発明 のFTHMA-070またはT85-免疫グロブリン融合蛋白質を薬学的組成物中に組み込み 、FTHMA-070またはT85リガンドとFTHMA-070またはT85蛋白質との間の相互作用を 阻害するために対象に投与することが可能である。FTHMA-070またはT85-免疫グ ロブリン融合蛋白質は、FTHMA-070またはT85同族リガンドの生物学的利用能に影 響を及ぼすために用いうる。FTHMA-070またはT85リガンド/FTHMA-070またはT85 の相互作用の阻害は治療的に有用な可能性がある。さらに、本発明のFTHMA-070 またはT85-免疫グロブリン融合蛋白質を、対象に抗FTHMA-070またはT85抗体を産 生させるために、FTHMA-070またはT85リガンドを精製するために、およびFTHMA- 070またはT85とFTHMA-070またはT85リガンドとの相互作用を阻害する分子を同定 するためのスクリーニングアッセイにおいて、免疫原として用いることもできる 。 好ましくは、本発明のFTHMA-070またはT85キメラ型または融合蛋白質は、標準 的な組換えDNA法によって作製される。例えば、連結のための平滑末端または付 着末端をもつ末端、適切な末端を提供するための制限酵素による消化、付着末端 を適宜平滑化すること(fill-in)、望ましくない接合を回避するためのアルカ リホスファターゼ処理、および酵素的連結というような従来の技法に従って、異 なるポリペプチド配列をコードするDNA断片をインフレーム連結する。もう1つの 態様では、自動DNA合成装置を含む従来の技法によって融合遺伝子を合成するこ とができる。または、2つの連続した遺伝子断片の間に相補的突出部を生じさせ るアンカープライマー(anchor primer)を用いて遺伝子断片のPCR増幅を実施し 、これに引き続いてアニーリングおよび再増幅を行ってキメラ型遺伝子配列を作 製することもできる(例えば、分子生物学における最新プロトコール(Current Protocols in Molecular Biology)、Ausubelら編、John Wiley & Sons:1992を 参照のこ と)。さらに、融合部分(fusion moiety)(例えばGSTポリペプチド)をすでに コードしている発現ベクターも数多く市販されている。融合部分がFTHMA-070ま たはT85蛋白質とインフレーム的に結合されるように、FTHMA-070またはT85をコ ードする核酸をこのような発現ベクター中にクローニングすることができる。本 発明は、FTHMA-070もしくはT85のアゴニスト(模倣物)またはFTHMA-070もしく はT85のアンタゴニストのいずれかとして働く、FTHMA-070またはT85蛋白質の変 異体にも関する。FTHMA-070またはT85蛋白質の変異体は、例えばFTHMA-070また はT85蛋白質の離散的点変異または切断などの変異誘発によって作製しうる。FTH MA-070またはT85蛋白質のアゴニストは、天然にみられる型のFTHMA-070またはT8 5蛋白質と実質的に同じ生物活性またはそのサブセットを保持することができる 。FTHMA-070またはT85蛋白質のアンタゴニストは、例えば、FTHMA-070またはT85 蛋白質を含む細胞内シグナルカスケードの下流または上流メンバーと競合的に結 合することなどにより、天然にみられるFTHMA-070またはT85蛋白質の活性の1つ または複数を阻害しうる。このため、機能が制限された変異体による処理によっ て、特異的な生物的効果を誘発させうる。天然にみられる型の蛋白質の生物活性 のサブセットを有する変異体による対象の治療は、天然にみられる型のFTHMA-07 0またはT85蛋白質による治療に比べて、対象における副作用が少ない可能性があ る。 FTHMA-070もしくはT85のアゴニスト(模倣薬)またはFTHMA-070もしくはT85の アンタゴニストのいずれかとして働くFTHMA-070またはT85蛋白質の変異体は、FT HMA-070またはT85蛋白質の例えば切断変異体などの変異体のコンビナトリアルラ イブラリーを、FTHMA-070またはT85蛋白質アゴニストまたはアンタゴニスト活性 に関してスクリーニングすることによって同定しうる。1つの態様において、FTH MA-070またはT85変異体の多様なライブラリー(variegated library)は核酸レ ベルでのコンビナトリアル変異誘発によって作製され、多様な遺伝子ライブラリ ーによってコードされる。FTHMA-070またはT85変異体の多様なライブラリーは、 可能性のあるFTHMA-070またはT85配列の縮退集合が個々のポリペプチドとして、 またはFTHMA-070またはT85配列の集合を含むより大きな融合蛋白質の集合(例え ばファージディスプレイのため)として発現可能であるように、例えば合成オリ ゴヌクレオチドの混合物を酵素的に連結させて遺伝子配列を形成させることによ っ て作製しうる。縮退オリゴヌクレオチド配列から可能性のあるFTHMA-070またはT 85変異体のライブラリーを作製するために用いうる方法はさまざまである。自動 DNA合成装置において縮退遺伝子配列の化学合成を実施し、続いて合成遺伝子を 適切な発現ベクター中に連結することができる。遺伝子の縮退集合を用いること により、1つの混合物において、可能性のあるFTHMA-070またはT85配列の望まし い集合をコードする配列のすべてを供給することが可能となる。縮退オリゴヌク レオチドを合成するための方法は当技術分野で周知である(例えば、Narang(19 83)Tetrahedron 39:3、Itakuraら(1984)Annu.Rev.Biochem.53:323、Ita kuraら(1984)Science 198:1056、Ikeら(1983)Nucleic Acids Res.11:477 を参照されたい)。 さらに、FTHMA-070またはT85蛋白質をコードする配列の断片のライブラリーを 、FTHMA-070またはT85蛋白質の変異体のスクリーニングおよびその後の選択のた めのFTHMA-070またはT85断片の多様な集団を作製するために用いることができる 。1つの態様において、コード配列の断片のライブラリーは、ニッキングが1分子 当たり1回のみ起こる条件下でのFTHMA-070またはT85をコードする配列の2本鎖PC R断片のヌクレアーゼによる処理、2本鎖DNAの変性、異なるニック産物からセン ス/アンチセンス対を含みうる2本鎖DNAを形成させるためのDNAの再生、S1ヌク レアーゼによる再編成された2本鎖からの1本鎖部分の除去、およびその結果得ら れた断片ライブラリーの発現ベクターへの連結によって作製しうる。この方法に より、FTHMA-070またはT85蛋白質の種々のサイズのN末端および内部断片をコー ドする発現ライブラリーを得ることができる。 点変異または切断によって作製されたコンビナトリアルライブラリーの遺伝子 産物のスクリーニングのため、および選択された性質を有する遺伝子産物に関し てcDNAライブラリーをスクリーニングするためのいくつかの技法が当技術分野で は知られている。このような技法は、FTHMA-070またはT85蛋白質のコンビナトリ アル変異誘発によって作製される遺伝子ライブラリーの迅速スクリーニングに適 合させうる。高スループット解析に適しており、大規模な遺伝子ライブラリーの スクリーニングのために最も広く用いられている技法には、典型的には、複製可 能な発現ベクター中への遺伝子ライブラリーのクローニング、その結果得られた ベクターのライブラリーによる適切な細胞の形質転換、および望ましい活性の検 出によってその産物が検出される遺伝子をコードするベクターの単離が容易にな るような条件下でのコンビナトリアル遺伝子の発現が含まれる。ライブラリーに おける機能的変異体の頻度を高める技法である再帰的集合変異誘発法(Recursiv e ensemble mutagenesis)(REM)を、FTHMA-070またはT85変異体を同定するた めのスクリーニングアッセイと組み合わせて用いることができる(ArkinおよびY ourvan(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:7811〜7815、Delgraveら(199 3)Protein Engineering 6(3):327〜331)。 単離されたFTHMA-070もしくはT85蛋白質またはそれらの一部もしくは断片は、 ポリクローンおよびモノクローン抗体の調製のための標準的な技法を用いてFTHM A-070またはT85と結合する抗体を産生させるための免疫原として用いうる。完全 長のFTHMA-070またはT85蛋白質を用いることができ、または、本発明はFTHMA-07 0またはT85の抗原性ペプチド断片の免疫原としての使用も提供する。FTHMA-070 またはT85の抗原性ペプチドは、配列番号:2に示されたアミノ酸配列の少なくと も8個(好ましくは10、15、20または30個)のアミノ酸残基を含み、そのペプチ ドに対して産生された抗体がFTHMA-070またはT85と特異的な免疫複合体を形成す るように、FTHMA-070またはT85のエピトープを含む。 抗原性ペプチドに含まれる好ましいエピトープは、蛋白質の表面上、例えば親 水性領域に位置するFTHMA-070またはT85の領域である。 FTHMA-070またはT85免疫原は、典型的には、適切な対象(例えば、ウサギ、ヤ ギ、マウスまたは他の哺乳動物)に免疫原による免疫化を施すことによって抗体 を産生させるために用いられる。適切な免疫原性調製物は、例えば、組換えによ って発現されたFTHMA-070もしくはT85蛋白質または化学合成されたFTHMA-070も しくはT85蛋白質を含みうる。調製物はフロイント完全もしくは不完全アジュバ ントまたは同様の免疫刺激剤などのアジュバントをさらに含みうる。免疫原性の FTHMA-070またはT85調製物による適した対象の免疫化により、ポリクローン抗FT HMA-070またはT85抗体反応が誘発される。 したがって、本発明のもう1つの面は、抗FTHMA-070またはT85抗体に関する。 本明細書で用いる「抗体」という用語は、免疫グロブリン分子および免疫グロブ リ ン分子の免疫的活性部分、すなわちFTHMA-070またはT85などの抗原と特異的に結 合する抗原結合部位を含む分子を意味する。FTHMA-070またはT85と特異的に結合 する分子は、FTHMA-070またはT85とは結合するが、FTHMA-070またはT85が本来含 んでいる生物試料などの試料中の他の分子とは実質的に結合しない。免疫グロブ リン分子の免疫的活性部分の例には、抗体をペプシンなどの酵素によって処理す ることによって作製しうるF(ab)およびF(ab')2断片が含まれる。本発明は、FTHM A-070またはT85と結合するポリクローンおよびモノクローン抗体を提供する。本 明細書で用いる「モノクローン抗体」または「モノクローン抗体組成物」という 用語は、FTHMA-070またはT85の特定のエピトープと免疫反応を生じうる抗原結合 部位を1種のみ含む抗体分子の集団を意味する。このため、モノクローン抗体組 成物は、典型的には、それが免疫反応を生じる特定のFTHMA-070またはT85蛋白質 に関して単一の結合親和性を示す。 ポリクローン抗FTHMA-070またはT85抗体は、上記のように、適した対象にFTHM A-070またはT85免疫原による免疫化を施すことによって調製しうる。免疫化され た対象における抗FTHMA-070またはT85抗体の抗体価は、固定されたFTHMA-070ま たはT85を用いる固相酵素免疫測定法(ELISA)などの標準的な技法によって経時 的に観測することができる。必要に応じて、FTHMA-070またはT85に対する抗体分 子を哺乳動物から単離し(例えば血液から)、IgG画分を得るためのプロテインA クロマトグラフィーなどの周知の技法によってさらに精製することができる。免 疫化後の適切な時点、例えば抗FTHMA-070またはT85抗体の抗体価が最も高い時点 で、対象から抗体産生細胞を採取し、ケーラー(Kohler)およびミルスタイン( MiIstein)(1975)Nature 256:495〜497によって最初に記載された細胞融合法 、ヒトB細胞ハイブリドーマ法(Kozborら(1983)Immunol Today 4:72)、EBV- ハイブリドーマ法(Coleら(1985)、Monoclonal Antibodies and Cancer Thera py、Alan R.Liss,Inc.,pp.77〜96)またはトリオーマ法などの標準的な技法 によってモノクローン抗体を調製するために用いることもできる。種々の抗体、 モノクローン抗体、ハイブリドーマを作製するための技法は、当技術分野でよく 知られている(一般的には免疫学における最新プロトコール(Current Protocol s in ImmunoIogy)(1994)Coliganら(編)John Wiley & Sons、Inc.、New Yor k、N Yを参照のこと)。簡潔にいえば、不死化細胞系(典型的には骨髄腫)を、上記 のようにFTHMA-070またはT85免疫原による免疫化を受けた哺乳動物からのリンパ 球(典型的には脾細胞)と融合させ、FTHMA-070またはT85と結合するモノクロー ン抗体を産生するハイブリドーマを同定するために、その結果得られたハイブリ ドーマ細胞の培養上清をスクリーニングする。 抗FTHMA-070またはT85モノクローン抗体を作製する目的には、リンパ球および 不死化細胞系を融合させるために用いられる多くのよく知られた手順の任意のも のを適用することができる(例えば、免疫学における最新プロトコール(Current Protocols in Immunology)、前記、Galfreら(1977)Nature 266:55052、R.H .Kenneth、モノクローン抗体:生物学的分析における新たな次元(Monoclonal Antibodies:A New Dimension In Biological Analyses)、Plenum Publishing Corp.、New York、New York(1980)およびLerner(1981)Yale J.Biol.Med. 、54:387〜402を参照のこと)。さらに、通常の当業者は、このような方法には 有用と思われる多くの変法があることを理解するであろう。典型的には、不死化 細胞系(例えば骨髄腫細胞系)は、リンパ球のものと同じ哺乳動物種に由来する 。例えば、マウスハイブリドーマは、本発明の免疫原性調製物による免疫化を施 したマウスからのリンパ球を、ヒポキサンチン、アミノプテリンおよびチミジン (「HAT培地」)を含む培地に対する感受性をもつ骨髄腫細胞系などのマウス不 死化細胞系と融合させることによって作製しうる。融合パートナーとしては、標 準的技法に従って、例えばP3-NS1/1-Ag4-1、P3-x63-Ag8.653またはSp2/O-Ag14 骨髄腫株などの数多くの骨髄腫細胞系のうち任意のものを用いることができる。 これらの骨髄腫株はACTTから入手可能である。典型的には、ポリエチレングリコ ール(「PEG」)を用いて、HAT感受性のマウス骨髄腫細胞をマウス脾細胞と融合 させる。続いて、融合していない、および無効な融合を生じた骨髄腫細胞(融合 していない牌細胞は形質転換を起こしていないため数日後に死滅する)を死滅さ せるHAT培地を用いて、融合の結果として得られたハイブリドーマ細胞を選択す る。本発明のモノクローン抗体を産生するハイブリドーマ細胞は、標準的なELIS Aアッセイなどを用いて、FTHMA-070またはT85と結合する抗体に関してハイブリ ドーマ培養上消をスクリーニングすることによって検出される。 モノクローン抗体を分泌するハイブリドーマを調製する代わりに、組換えコン ビナトリアル免疫グロブリンライブラリー(例えば抗体ファージディスプレイラ イブラリー)を、FTHMA-070またはT85と結合する免疫グロブリンライブラリーの メンバーを単離するためにFTHMA-070またはT85によってスクリーニングすること により、モノクローン抗FTHMA-070またはT85抗体を同定および単離することも可 能である。ファージディスプレイライブラリーの作製およびスクリーニングのた めのキットは市販されている(例えば、Pharmacia Recombinant Phage Antibody System、カタログ番号27-9400-01およびStratagene SurfZAP(登録商標)Phage Display Kit、カタログ番号240612)。このほかに、抗体ディスプレイライブラ リーの作製およびスクリーニングのための使用に特に適した方法および試薬の例 は、例えば、米国特許第5,223,409号、PCT刊行物国際公開公報第92/18619号、P CT刊行物国際公開公報第91/17271号、PCT刊行物国際公開公報第92/20791号、P CT刊行物国際公開公報第92/15679号、PCT刊行物国際公開公報第93/01288号、P CT刊行物国際公開公報第92/01047号、PCT刊行物国際公開公報第92/09690号、P CT刊行物国際公開公報第90/02809号、フックス(Fuchs)ら(1991)Bio/Techn ology 9:1370〜1372、ヘイ(Hay)ら(1992)Hum.Antibod.Hybridomas 3:81 〜85、フセ(Huse)ら(1989)Science 246:1275〜1281、グリフィス(Griffit hs)ら(1993)EMBO J 12:725〜734に見いだしうる。 さらに、標準的な組換えDNA法を用いて作製しうる、ヒトおよび非ヒト部分の いずれをも含むキメラ型およびヒト化モノクローン抗体などの組換え抗FTHMA-07 0またはT85抗体も本発明の範囲に含まれる。このようなキメラ型およびヒト化モ ノクローン抗体は、例えば、PCT出願第PCT/US86/02269号、欧州特許出願第184 ,187号、欧州特許出願第171,496;欧州特許出願第173,494号、PCT刊行物国際公 開公報第86/01533号、米国特許第4,816,567号、欧州特許出願第125,023号、ベ ター(Better)ら(1988)Science 240:1041〜1043、リュー(Liu)ら(1987) Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:3439〜3443、リュー(Liu)ら(1987)J.Imm unol.139:3521〜3526、Sunら(1987)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 84:214〜 218、ニシムラ(Nishimura)ら(1987)Canc.Res.47:999〜1005、ウッド(Wo od)ら(1985)Nature 314:446〜449、ショー(Shaw)ら(1988)J.Natl.Can cer Inst .80:1553〜1559、モリソン(Morrison)(1985)Science 229:1202〜1207、 オイ(Oi)ら(1986)Bio/Techniques 4:214、米国特許第5,225,539号、ジョ ーンズ(Jones)ら(1986)Nature 321:552〜525、バーホーヤン(Verhoeyan) ら(1988)Science 239:1534およびバイドラー(Beidler)ら(1988)J.Immun ol.141:4053〜4060に記載された方法を用いる、当技術分野で知られた組換えD NA法によって作製することができる。 抗FTHMA-070またはT85抗体(例えば、モノクローン抗体)は、アフィニティク ロマトグラフィーまたは免疫沈降法などの標準的な技法によってFTHMA-070また はT85を単離するために用いることができる。抗FTHMA-070またはT85抗体は、細 胞からの天然型FTHMA-070またはT85および宿主細胞内で発現される組換えによっ て産生されたFTHMA-070またはT85の精製を容易にしうる。さらに、FTHMA-070ま たはT85蛋白質の存在量および発現パターンを評価する目的でFTHMA-070またはT8 5蛋白質(例えば、細胞可溶化物または細胞上清中にあるもの)を検出するため に抗FTHMA-070またはT85抗体を用いることもできる。抗FTHMA-070またはT85抗体 は、例えば任意の治療方式の有効性を明らかにするための臨床試験手順の一部と して、組織中の蛋白質レベルを観測するために診断的に用いることができる。検 出は、抗体を検出可能な物質と結合させることによって容易となりうる。検出可 能な物質の例には、種々の酵素、補欠分子族(prosthetic group)、蛍光性材料 、発光性材料、生物発光性材料および放射性材料が含まれる。適した酵素の例に は、西洋ワサビペロキシダーゼ、アルカリホスファターゼ/β-ガラクトシダー ゼまたはアセチルコリンエステラーゼが含まれ、適した補欠分子族複合体の例に はストレプトアビジン/ビオチンおよびアビジン/ビオチンが含まれ、適した蛍 光性材料の例にはウンベリフェロン(umbelliferone)、フルオレセイン、フル オレセインイソチオシアネート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフル オレセイン、ダンシルクロリドまたはフィコエリトリンが含まれ、発光性材料の 例にはルミノールが含まれ、生物発光性材料の例にはルシフェラーゼ、ルシフェ リンおよびエクオリンが含まれ、適した放射性材料の例には125I、131I、35Sま たは3Hが含まれる。III .組換え発現ベクターおよび宿主細胞 本発明のもう1つの面は、FTHMA-070もしくはT85(またはその一部)をコード する核酸を含むベクター、好ましくは発現ベクターに関する。本明細書で用いる 「ベクター」は、それと結合している別の核酸を輸送する能力をもつ核酸分子を 意味する。ベクターの1つの種類は「プラスミド」であり、これはその中に付加 的なDNA断片を連結させうる環状2本鎖DNAループを意味する。もう1つの種類のベ クターは、ウイルスゲノム中に付加的なDNA断片を連結することができるウイル スベクターである。ある種のベクターは、それが導入された宿主細胞内で自律複 製を行いうる(例えば、細菌由来の複製起点を有する細菌ベクターおよびエピソ ーム性哺乳動物ベクター)。その他のベクター(例えば、非エピソーム性哺乳動 物ベクター)は、宿主細胞内に導入されると宿主細胞のゲノム中に組み込まれ、 このため宿主ゲノムとともに複製される。さらに、ベクターの一種である発現ベ クターは、それらと機能的に結合した遺伝子の発現を指向する能力をもつ。一般 に、組換えDNA法において有用な発現ベクターはしばしばプラスミド(ベクター )の形態にある。しかし、本発明は、同等の機能を果たすウイルスベクター(例 えば、複製欠損型レトロウイルス、アデノウイルスおよびアデノ随伴ウイルス) などの、これ以外の形態の発現ベクターも含むことを意図している。 本発明の組換え発現ベクターは、宿主細胞内での核酸の発現のために適した形 態にある本発明の核酸を含み、このことは、発現させようとする核酸配列と機能 的に結合していて、発現のために用いようとする宿主細胞に基づいて選択された 1つまたは複数の調節配列を組換え発現ベクターが含むことを意味する。組換え 発現ベクターの範囲における「機能的に結合した」には、関心対象のヌクレオチ ドが、そのヌクレオチド配列の発現(例えば、インビトロ転写/翻訳系において 、またはベクターが宿主細胞内に導入された場合には宿主細胞において)を可能 とする様式で調節配列と結合していることを意味する意図がある。「調節配列」 という用語は、プロモーター、エンハンサーおよびその他の発現調節要素(例え ば、ポリアデニル化シグナル)を含むことを意図する。このようなシグナル配列 は、例えばゲッデル(Goeddel)、遺伝子発現技術(Gene発現Technology):Met hods in Enzymology 185、Academic Press、San Diego、CA(1990)に記載され ている。調節配列には、多くの種類の宿主細胞においてヌクレオチド配列の構成 的 発現を指向するもの、および特定の宿主細胞のみにおいてヌクレオチド配列の発 現を指向するもの(例えば、組織特異的調節配列)が含まれる。発現ベクターの デザインが、形質転換を行おうとする細胞の選択、蛋白質の望ましい発現レベル などの因子に依存しうることは、当業者には理解されると思われる。本発明の発 現ベクターは、本明細書に記載される核酸によってコードされる、融合蛋白質ま たはペプチドを含む蛋白質またはペプチド(例えば、FTHMA-070またはT85蛋白質 、変異型のFTHMA-070またはT85、融合蛋白質など)を産生させようとする宿主細 胞に導入することができる。 本発明の組換え発現ベクターは、例えば、大腸菌などの細菌細胞、昆虫細胞( バキュロウイルス発現ベクターを用いる)、酵母細胞または哺乳動物細胞などの 原核細胞または真核細胞におけるFTHMA-070またはT85の発現のために設計しうる 。適した宿主細胞は、ゲッデル(Goeddel)、遺伝子発現技術(Gene発現Technol ogy):Methods in Enzymology 185、Academic Press、San Diego、CA(1990) でさらに考察されている。または、例えばT7プロモーター調節配列およびT7ポリ メラーゼを用いて、インビトロで組換え発現ベクターの転写および翻訳を行うこ ともできる。 原核生物における蛋白質の発現は、融合または非融合蛋白質のいずれかの発現 を指向する構成的または誘導可能プロモーターを含むベクターを用いて大腸菌に 行わせることが最も多い。融合ベクターはそこにコードされた蛋白質、通常は組 換え蛋白質のアミノ末端に多数のアミノ酸を付加する。このような融合ベクター は典型的には3つの目的に有用である:1)組換え蛋白質の発現を高める、2)組 換え蛋白質の溶解性を高める、および3)アフィニティ精製においてリガンドと して作用することによって組換え蛋白質の精製を補助する。しばしば、融合発現 ベクターには、融合蛋白質の精製後に融合部分からの組換え蛋白質の分離が可能 となるように、融合部分と組換え蛋白質との接合部に蛋白質分解性切断部位が導 入される。このような酵素およびそれらの同族認識配列には、第Xa因子、トロン ビンおよびエンテロキナーゼが含まれる。典型的な融合発現ベクターには、それ ぞれグルタチオン5-トランスフェラーゼ(GST)、マルトースE結合蛋白質または 蛋白質Aを標的組換え蛋白質と融合させるpGEX(Pharmacia Biotech Inc、Smith および Johnson(1988)Gene 67:31〜40)、pMAL(New England Biolabs、Beverly、MA )およびpRIT5(Pharmacia、Piscataway、NJ)が含まれる。 適した誘導可能な非融合大腸菌発現ベクターには、pTrc(Amannら(1988)Gen e 69:301〜315)およびpET11d(Studierら、遺伝子発現技術(Gene発現Technol ogy):Methods in Enzymology 185、Academic Press、San Diego、California (1990)60〜89)が含まれる。pTrcベクターからの標的遺伝子の発現は、ハイブ リッド型trp-lac融合プロモーターからの宿主RNAポリメラーゼ転写に依存的であ る。pET 11dベクターからの標的遺伝子の発現は、共発現されるウイルスRNAポリ メラーゼ(T7 gn1)を介したT7 gn10-lac融合プロモーターからの転写に依存的 である。このウイルス性ポリメラーゼは、宿主系BL21(DE3)またはHMS174(DE3 )により、lacUV 5プロモーターによる転写制御下にあるT7 gn1遺伝子を含む常 在性Xプロファージ(resident X prophage)から供給される。 大腸菌における組換え蛋白質の発現を最大限に高めるための戦略の1つは、組 換え蛋白質を蛋白分解によって切断する能力に障害がある宿主細菌内で蛋白質を 発現させることである(Gottesman、遺伝子発現技術(Gene発現Technology):M ethods in Enzymology 185、Academic Press、San Diego、California(1990)1 19〜128)。もう1つの戦略は、各アミノ酸に関する個々のコドンが大脳菌におい て優先的に用いられるように発現ベクター中に挿入しようとする核酸の核酸配列 を変えることである(Wadaら(1992)Nucleic Acids Res.20:2111〜2118)。 本発明の核酸配列のこのような変更は、標準的なDNA合成法によって実施しうる 。 もう1つの態様において、FTHMA〜070またはT85発現ベクターは酵母発現ベクタ ーである。Examples ofベクターfor発現in yeast酵母(S.cerivisae)における 発現のためのベクターの例にはpYepSec1(Baldariら(1987)EMBO J.6:229〜2 34)、pMFa(KurjanおよびHerskowitz,(1982)Cell 30:933〜943)、pJRY88 (Schultzら(1987)Gene54:113〜123)、pYES2(Invitrogen Corporation、Sa n Diego、CA)およびpicZ(InVitrogen Corp、San Diego、CA)が含まれる。 または、バキュロウイルス発現ベクターを用いて、FTHMA〜070またはT85を昆 虫細胞内で発現させることもできる。培養昆虫細胞(例えばSf 9細胞)における 蛋白質の発現のために用いうるバキュロウイルスベクターには、pAcシリーズ(S mi thら(1983)Mol.Cell Biol.3:2156〜2165)およびpVLシリーズ(Lucklowお よびSummers(1989)Virology 170:31〜39)が含まれる。 さらにもう1つの態様において、本発明の核酸は、哺乳動物cells using a哺乳 動物発現ベクターを用いて哺乳動物細胞内で発現される。哺乳動物発現ベクター の例には、pCDM8(Seed(1987)Nature 329:840)およびpMT2PC(Kaufmanら(1 987)EMBO J.6:187〜195)が含まれる。哺乳動物細胞内で用いた場合には、発 現ベクターの制御機能はしばしばウイルス性調節要素によって与えられる。例え ば、よく用いられるプロモーターは、ポリオーマ、2型アデノウイルス、サイト メガロウイルスおよびシミアンウイルス40に由来する。原核および真核細胞の双 方に関するその他の適した発現系については、サムブルック(Sambrook)ら(前 記)の16章および17章を参照されたい。 もう1つの態様において、組換え哺乳動物発現ベクターは、特定の細胞におい て優先的に核酸の発現を指向する能力をもつ(例えば、核酸を発現させるために 組織特異的調節要素が用いられる)。組織特異的調節要素は当技術分野で周知で ある。適した組織特異的プロモーターの非制限的な例には、アルブミンプロモー ター(肝特異的;Pinkertら(1987)Genes Dev.1:268〜277)、リンパ系特異 的プロモーター(CalameおよびEaton(1988)Adv.Immunol.43:235〜275)、 特にT細胞受容体(WinotoおよびBaltimore(1989)EMBO J.8:729〜733)およ び免疫グロブリン(Banerjiら(1983)Cell 33:729〜740;QueenおよびBaltimo re(1983)Cell 33:741〜748)のプロモーター、ニューロン特異的プロモータ ー(例えば、神経フィラメントプロモーター;ByrneおよびRuddle(1989)Proc .Natl.Acad.Sci.USA 86:5473〜5477)、膵特異的プロモーター(Edlundら (1985)Science 230:912〜916)および乳腺特異的プロモーター(例えば、乳 清プロモーター;米国特許第4,873,316号および欧州特許出願刊行物第264,166号 )。例えばマウスhoxプロモーター(KesselおよびGruss(1990)Science 249:3 74〜379)およびα-フェトプロテインプロモーター(CampesおよびTilghman(19 89)Genes Dev.3:537〜546)などの発生的に調節されるプロモーターも含まれ る。 本発明はさらに、発現ベクター中にアンチセンスの向きにクローニングされた 本発明のDNA分子を含む組換え発現ベクターを提供する。すなわち、このDNA分子 は、FTHMA-070またはT85に対するアンチセンスであるRNA分子の発現(DNA分子の 転写による)が可能となる様式で調節配列が機能的に結合している。種々の細胞 種においてアンチセンスRNA分子の連続的発現を指向する、例えばウイルス性プ ロモーターおよび/またはエンハンサーなどの、アンチセンスの向きでクローニ ングされて核酸と機能的に結合した調節配列を選択することもでき、またはアン チセンスRNAの構成的で組織特異的もしくは細胞種特異的な発現を指向する調節 配列を選択することもできる。アンチセンス発現ベクターは、アンチセンス核酸 が高効率調節領域の制御下で産生され、ベクターが導入される細胞種によってそ の活性が決定されうる、組換えプラスミド、ファージミドまたは弱毒ウイルスの 形態をとりうる。アンチセンス遺伝子を用いる遺伝子発現の調節の考察について はバイントラウブ(Weintraub)ら、Reviews-Trends in Genetics、Vol.1(1) 1986を参照されたい。 本発明のもう1つの面は、本発明の組換え発現ベクターが導入された宿主細胞 に関する。「宿主細胞」および「組換え宿主細胞」という用語は、本明細書にお いて互換的に用いられる。この種の用語が特定の対象細胞のみではなく、このよ うな細胞の子孫または子孫の可能性のあるものも意味することは理解されている 。変異または環境的影響のいずれかのために継代において何らかの変更は生じる 可能性があるため、このような子孫は、実際には親細胞と同一ではない可能性が あるが、それでも本明細書で用いるこの用語の範囲には含まれる。 宿主細胞は任意の原核または真核細胞でありうる。例えば、FTHMA-070またはT 85蛋白質は、大腸菌などの細菌細胞、昆虫細胞、酵母または哺乳動物細胞(チャ イニーズハムスター卵巣細胞(CHO)またはCOS細胞)において発現されうる。そ の他の適した宿主細胞も当業者に周知である。 ベクターDNAは、従来の形質転換またはトランスフェクション法によって原核 または真核細胞内に導入しうる。本明細書で用いる「形質転換」および「トラン スフェクション」という用語には、リン酸カルシウムもしくは塩化カルシウム沈 降法、DEAE-デキストランを介したトランスフェクション、リポフェクションま たは電気穿孔法を含む、外来核酸(例えばDNA)を宿主細胞内に導入するための 当技術分野で知られた種々の技法を意味する意図がある。宿主細胞の形質転換ま たはト ランスフェクションのために適した方法は、サムブルック(Sambrook)ら(前記 )およびその他の実験マニュアルに見いだしうる。 哺乳動物細胞の安定的なトランスフェクションに関しては、用いる発現ベクタ ーおよびトランスフェクションにもよるが、外来DNAがゲノム中に組み込まれる 細胞の割合は極めて低いことが知られている。これらの組み込み体(integrant )を同定および選択するためには、選択可能マーカー(例えば抗生物質に対する 耐性)をコードする遺伝子が、一般に、関心対象の遺伝子とともに宿主細胞内に 導入される。好ましい選択可能マーカーには、G418、ハイグロマイシンおよびメ トトレキサートなどの薬物に対する耐性を付与するものが含まれる。選択可能マ ーカーをコードする核酸は宿主細胞内に、FTHMA-070またはT85をコードするもの と同じベクター上で導入することもでき、または別のベクター上で導入すること もできる。導入された核酸による安定的なトランスフェクションを受けた細胞は 薬剤選択によって同定しうる(例えば、選択可能マーカーが組み入れられた細胞 は生存し、他の細胞は死滅すると思われる)。 培養状態にある原核または真核宿主細胞などの本発明の宿主細胞は、FTHMA-07 0またはT85蛋白質を産生(すなわち発現)させるために用いることができる。従 って、本発明はさらに本発明の宿主細胞を用いてFTHMA-070またはT85蛋白質を産 生させるための方法を提供する。1つの態様において、本方法は、FTHMA-070また はT85蛋白質が産生されるような適した培地中で本発明の宿主細胞(FTHMA-070ま たはT85蛋白質をコードする組換え発現ベクターが導入されたもの)を培養する ことを含む。もう1つの態様において、本方法はさらに、培地または宿主細胞か らFTHMA-070またはT85を単離することを含む。 本発明の宿主細胞は、非ヒトトランスジェニック動物の作製のために用いるこ ともできる。例えば1つの態様において、本発明の宿主細胞は、FTHMA-070または T85をコードする配列が導入された受精卵母細胞または胚性幹細胞である。続い てこのような宿主細胞を用いて、ゲノム中に外来性FTHMA-070もしくはT85配列が 導入された非ヒトトランスジェニック動物、または内因性FTHMA-070またはT85配 列が改変された相同組換え動物を作出することができる。このような動物は、FT HMA-070またはT85の機能および/または活性の検討のため、ならびにFTHMA-070 また はT85活性の修飾因子の同定および/または評価のために有用である。本明細書 で用いる「トランスジェニック動物」とは、動物の1つまたは複数の細胞が導入 遺伝子を含む非ヒト動物、より好ましくはラットまたはマウスなどの齧歯類であ る。トランスジェニック動物のその他の例には、非ヒト霊長類、ヒツジ、イヌ、 雌ウシ、ヤギ、ニワトリ、両生類などが含まれる。導入遺伝子とは、トランスジ ェニック動物が発生する卵のゲノム中に組み込まれ、成熟動物のゲノム中にも保 持されており、それによってトランスジェニック動物の1つまたは複数の細胞種 または組織においてコードされた遺伝子産物の発現を指向する外来性DNAである 。本明細書で用いる「相同組換え動物」とは、動物の発生前に、内因性遺伝子と 、動物の細胞、例えば動物の肝細胞などに導入された外来性DNA分子との間のと の間の相同組換えによって内因性FTHMA-070またはT85遺伝子が改変された非ヒト 動物、好ましくは哺乳動物、より好ましくはマウスである。 本発明のトランスジェニック動物は、マイクロインジェクション、レトロウイ ルス感染などによってFTHMA-070またはT85をコードする核酸を受精卵母細胞の雄 性前核内に導入し、偽妊娠させた代理母動物(female foster animal)の体内で 卵母細胞を発生させることによって作出しうる。FTHMA-070またはT85のcDNA配列 を導入遺伝子として非ヒト動物のゲノム中に導入することができる。または、マ ウスFTHMA-070またはT85遺伝子などのヒトFTHMA-070またはT85遺伝子の非ヒト相 同体を、ヒトFTHMA-070またはT85cDNAに対するハイブリダイゼーションに基づい て単離して、導入遺伝子として用いることも可能である。導入遺伝子の発現効率 を高めるために、導入遺伝子にイントロン配列およびポリアデニル化シグナルを 含めることもできる。特定の細胞に対するFTHMA-070またはT85蛋白質の発現を指 向するために、組織特異的調節配列をFTHMA-070またはT85導入遺伝子と機能的に 結合させることができる。胚操作およびマイクロインジェクションによってトラ ンスジェニック動物、特にマウスなどの動物を作製するための方法は当技術分野 では一般化しており、例えば、米国特許第4,736,866号および4,870,009号、米国 特許第4,873,191号およびホーガン(Hogan)、マウス肝の操作(Manipulating t he Mouse Embryo)(Cold Spring Harbor Laboratory Press、Cold Spring Harb or、N.Y.、1986)に記載されている。その他のトランスジェニック動物の作製に も同様の方法が用いられる。トランスジェニックファウンダー動物は、ゲノム中 のFTHMA-070またはT85導入遺伝子の存在および/または動物の組織もしくは細胞 におけるFTHMA-070またはT85 mRNAの発現に基づいて同定しうる。トランスジェ ニックファウンダー動物は続いて、導入遺伝子を有するほかの動物の繁殖に用い ることができる。さらに、FTHMA-070またはT85をコードする導入遺伝子を有する トランスジェニック動物を、他の導入遺伝子を有するトランスジェニック動物と さらに交配することも可能である。 相同組換え動物を作出するためには、FTHMA-070またはT85遺伝子の改変、例え ば機能的な破壊のために欠失、付加または置換が導入されたFTHMA-070またはT85 遺伝子(例えば、マウスFTHMA-070またはT85遺伝子などのFTHMA-070またはT85蛋 白質のヒトまたは非ヒト相同体)の少なくとも一部を含むベクターが調製される 。1つの好ましい態様において、ベクターは、相同組換えが起こると内因性FTHMA -070またはT85遺伝子が機能的に破壊されるように設計される(すなわち、機能 的蛋白質をコードしないように。これは「ノックアウト」ベクターとも呼ばれる )。または、相同組換えが起こると内因性FTHMA-070またはT85遺伝子が変異また はそれ以外の変化を生じるが、依然として機能的蛋白質をコードするようにベク ターを設計することもできる(例えば、上流調節配列を改変し、それによって内 因性FTHMA-070またはT85蛋白質の発現を変化させることができる)。相同組換え ベクターにおいて、FTHMA-070またはT85遺伝子の変更部分は、胚性幹細胞におい て、ベクターによって運ばれる外来性FTHMA-070またはT85遺伝子と内因性FTHMA- 070またはT85遺伝子との間に相同組換えが起こりうるように、その5'および3'末 端でFTHMA-070またはT85遺伝子の付加的な核酸と隣接している。隣接する付加的 な核酸は、内因性遺伝子との相同組換えが首尾よく起こるために十分な長さをも つ。典型的には、ベクター中には数キロベースの隣接DNA(5'および3'末端の両 方)が含まれる(相同組換えベクターの説明については、ThomasおよびCapecchi (1987)Cell 51:503を参照されたい)。ベクターは胚性幹細胞系に導入され( 例えば電気穿孔法によって)、導入されたFTHMA-070またはT85遺伝子が内因性FT HMA-070またはT85遺伝子と相同組換えを起こした細胞が選択される(Liら(1992 )Cell 69:915を参照されたい)。続いて、選択された細胞を動物(例えばマウ ス) の胚盤胞に注入して胚集合キメラを形成させる(例えば、Bradley、奇形癌およ び肝性幹細胞:実践的アプローチ(Teratocarcinomas and Embryonic Stem Cell :A Practical Approach)中、Robertson、ed.(IRL、Oxford、1987)pp.113〜 152を参照)。続いてキメラ胚を適した偽妊娠代理母動物に移植して、胚を出産 に至らせることができる。相同組換えDNAを生殖細胞に有する子孫は、導入遺伝 子の生殖系列伝達によってその動物のすべての細胞が相同組換えDNAを含む動物 を繁殖させるために用いることができる。相同組換えベクターおよび相同組換え 動物を作製するための方法は、ブラッドリー(Bradley)(1991)Current Opini on in Bio/Technology 2:823〜829およびPCT刊行物国際公開公報第90/11354 号、国際公開公報第91/01140号、国際公開公報第92/0968号および国際公開公 報第93/04169号にさらに記載されている。 もう1つの態様において、導入遺伝子の調節的発現を可能とする選択された系 を含むトランスジェニック非ヒト動物を作製することができる。このような系の 1つの例は、バクテリオファージP1のcre/loxPリコンビナーゼ系である。cre/lox Pリコンビナーゼ系の説明については、例えば、ラスコ(Lakso)ら(1992)Proc .Natl.Acad.Sci.USA 89:6232〜6236を参照されたい。リコンビナーゼ系の もう1つの例は、酵母(Saccharomyces cerevisiae)のFLPリコンビナーゼ系であ る(O'Gormanら(1991)Science 251:1351〜1355)。cre/loxPリコンビナーゼ 系が導入遺伝子の発現を調節するために用いられる場合には、Creリコンビナー ゼおよび分泌蛋白質の両方をコードする導入遺伝子を含む動物が必要となる。こ のような動物は、例えば、一方が選択された蛋白質をコードする導入遺伝子を含 み、他方がリコンビナーゼをコードする導入遺伝子を含む2匹のトランスジェニ ック動物を交配させることにより、「二重(double)」トランスジェニック動物 を作製することによって提供しうる。 ウィルマット(Wilmut)ら(1997)Nature 385:810〜813ならびにPCT刊行物 国際公開公報第97/07668号および国際公開公報第97/07669号に記載された方法 に従って、本明細書に記載される非ヒトトランスジェニック動物のクローン体を 作製することもできる。簡潔にいえば、トランスジェニック動物からの細胞、例 えば体細胞を単離し、増殖周期から脱してG0期に入るように誘導することができ る 。続いてこの休止期細胞は、例えば電気パルスを用いて、休止期細胞が単離され たものと同じ種の動物に由来する除核細胞と融合させることができる。次に再構 築された卵母細胞を桑実胚または胚盤胞になるまで発生させ、そこで偽妊娠させ た代理母動物に移す。この代理母動物から生まれた子孫は、体細胞などの細胞が 単離された動物のクローン体であると考えられる。IV .薬学的組成物 本発明のFTHMA-070またはT85核酸分子、FTHMA-070またはT85蛋白質および抗FT HMA-070またはT85抗体(本明細書では「活性化合物」とも呼ばれる)は、投与の ために適した薬学的組成物に組み入れることができる。このような組成物は、典 型的には、核酸分子、蛋白質、または抗体および薬学的に許容しうる担体を含む 。本明細書で用いる「薬学的に許容しうる担体」という言葉は、薬学的投与に適 合しうる任意およびすべての溶媒、分散媒、コーティング剤、抗菌薬および抗真 菌薬、等張液および吸収遅延剤などが含まれることを意図する。薬学的活性物質 のためのこのような媒体および薬剤の使用は当技術分野では周知である。従来の 媒体または薬剤が活性化合物と不適合性である場合を除いて、組成物におけるそ の使用が考慮される。補足的な活性化合物を組成物に組み入れることも可能であ る。 本発明の薬学的組成物は、その意図される投与経路と適合しうるように製剤化 される。投与経路の例には、静脈内などの非経口、皮内、皮下、経口(吸入など )、経皮(局所)、経粘膜および直腸内投与が含まれる。非経口、皮内または皮 下適用のために用いられる溶液または懸濁液は以下の成分を含みうる:注射用の 水、食塩液、固定油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコ ールまたは他の合成溶媒などの滅菌希釈液、ベンジルアルコールまたはメチルパ ラベンなどの抗菌薬、アスコルビン酸または重硫酸ナトリウムなどの抗酸化剤、 エチレンジアミン四酢酸などのキレート剤、酢酸鉛、クエン酸塩またはリン酸塩 などの緩衝液、および塩化ナトリウムまたはデキストロースなどの張性を調整す るための薬剤。pHは塩酸または水酸化ナトリウムなどの酸または塩基によって調 整しうる。非経口的製剤は、アンプル、ディスポーザルシリンジまたはガラスも しくは合成樹脂製の多回投与用バイアル中に封入することができる。 注射用に適した薬学的組成物には、滅菌水性溶液(水溶性の場合)または分散 液、および滅菌注射用溶液または分散液の要時調合用製剤(extemporaneous pre paration)のための滅菌粉末が含まれる。静脈内投与のために適した担体には、 生理食塩水、滅菌精製水、クレモフォア(Cremophor)EL(登録商標)(BASF;P arsippany、NJ)またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)が含まれる。すべての場合 において、組成物は無菌でなければならず、シリンジ注入が容易に行える程度に 流動的である必要がある。それは製造および保存の条件下で安定でなければなら ず、細菌および真菌などの微生物の混入作用から保護される必要がある。担体は 、例えば水、エタノール、ポリオール(例えばグリセリン、プロピレングリコー ルおよび液体ポリエチレングリコールなど)およびその適した混合物などを含む 溶媒または分散媒でありうる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーテ ィング剤の使用、分散液の場合には必要な粒子径の維持、および界面活性剤の使 用によって維持しうる。微生物の作用の防止は、例えばパラベン、クロロブタノ ール、フェノール、アスコルビン酸、チメロサールなどの種々の抗菌薬および抗 真菌薬によって達成しうる。多くの場合には、例えば糖類、マンニトール、ソル ビトールなどの多価アルコール、塩化ナトリウムなどを組成物中に含むことが好 ましいと考えられる。注射用組成物の持続的吸収は、例えばモノステアリン酸ア ルミニウムおよびゼラチンなどの、吸収を遅延させる薬剤を組成物中に含めるこ とによって達成しうる。 滅菌注射用溶液は、適切な溶媒中に、必要に応じて上記に列挙した成分の1つ または組み合わせとともに、必要な量の活性化合物(例えば、FTHMA-070もしく はT85蛋白質または抗FTHMA-070もしくはT85抗体)を組み入れ、その後で滅菌濾 過を行うことによって調製しうる。一般に、分散液は、基本的な分散媒および上 記に列挙したものからの必要な他の成分を含む滅菌媒体中に活性化合物を含める ことによって調製される。滅菌注射用溶液の調製のための滅菌粉末の場合には、 好ましい調製の方法は、活性成分の粉末に加えて、その前に滅菌濾過された溶液 からの望ましい任意の付加的な成分が得られる真空乾燥および凍結乾燥である。 経口用組成物は一般に不活性希釈液または可食担体を含む。それらはゼラチン カプセルに封入すること、または圧縮して錠剤にすることができる。経口治療的 投与の目的には、活性化合物を賦形剤とともに組み入れ、錠剤、トローチ剤また はカプセル剤の形態で用いることができる。液体担体中の化合物が経口的に適用 され、咀嚼および喀出または嚥下される口内洗浄剤として用いるための液体担体 を用いて経目用組成物を調製することもできる。組成物の一部として薬学的に適 合性のある結合剤および/または添加材料を含めうる。錠剤、丸剤、トローチ剤 などは以下の成分、または同様の性状をもつ化合物の任意のものを含みうる:微 結晶セルロース、トラガカントゴムまたはゼラチンなどの結合剤、デンプンまた はラクトースなどの賦形剤、アルギン酸、プリモゲル(Primogel)またはコーン スターチなどの崩壊剤、ステアリン酸マグネシウムまたはステローテス(Sterot es)などの潤滑剤、コロイド二酸化ケイ素などのグライダント、ショ糖またはサ ッカリンなどの甘味料、またはペパーミント、サリチル酸メチルもしくはオレン ジ香料などのなどの着香料。吸入による投与のためには、化合物は、二酸化炭素 などのガスなどの適した噴霧剤を含む加圧容器もしくはディスペンサー、または ネブライザーからのエアロゾル噴霧の形態で送達される。 全身投与を経粘膜的または経皮的手段によって行うこともできる。経粘膜的ま たは経皮的投与のためには、透過させようとする障壁に適した浸透剤が製剤中に 用いられる。このような浸透剤は当技術分野で一般に知られており、例えば、経 粘膜的投与のためには、界面活性剤、朋汁酸塩およびフシジン酸誘導体が含まれ る。経粘膜的投与は鼻スプレーまたは坐薬の使用によって達成しうる。経皮的投 与のためには、活性化合物は、当技術分野で一般的に知られた軟膏、膏薬、ゲル またはクリーム剤中に調剤される。 また、直腸内送達のための坐薬(例えば、カカオ脂およびその他のグリセリド 類などの従来の坐薬用基材)または停留浣腸の形態として化合物を調製すること もできる。 1つの態様において、活性化合物は、インプラントおよびマイクロカプセル化 された送達系を含む放出制御型製剤などの、化合物を身体からの迅速排出から保 護すると思われる担体とともに調製される。エチレンビニルアセテート重合無水 物(polyanhydride)、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルソエステルお よびポリ乳酸などの生分解性、生体適合性の重合体を用いることもできる。この よ うな製剤の調製のための方法は当技術分野では明らかであると思われる。アルザ 社(Alza Corporation)およびノバファルマシューティカルズ(Nova Pharmaceu ticals)社から材料を購入することもできる。リポソーム懸濁液(ウイルス抗原 に対するモノクローン抗体を備えた、感染細胞を標的とするリポソームを含む) を薬学的に許容しうる担体として用いることも可能である。これらは、例えば米 国特許第4,522,811号に記載されているような当業者に周知の方法に従って調製 しうる。 投与の簡便性および投与量の均一性のためには、経口用または非経口用組成物 を単位式投与形態(unit dosage form)として製剤化することが特に有利である 。本明細書で用いる単位式投与形態とは、治療しようとする対象に対する単位投 与量として適した物理的に離散的な単位を意味し、各単位は必要な薬学的担体と ともに望ましい治療的効果を生じるように計算された規定量の活性化合物を含む 。本発明の単位式投与形態のための仕様は、活性化合物に特有な特徴および達成 しようとする特定の治療効果、ならびに個体の治療のためのこのような活性化合 物の調合の技術分野に内在する制限によって規定されるとともにそれらに直接依 存する。 本発明の核酸分子は、ベクター中に挿入し、遺伝子治療用ベクターとして用い ることができる。遺伝子治療用ベクターは、例えば静脈内注射、局所投与(米国 特許第5,328,470号を参照)または定位的注射(例えば、Chenら(1994)Proc.N atl.Acad.Sci.USA 91:3054〜3057を参照)によって対象に送達することがで きる。遺伝子治療用ベクターの薬学的製剤は、許容しうる希釈剤中に遺伝子治療 用ベクターを含むことができる、または遺伝子送達媒体が包埋された徐放性基質 を含みうる。または、レトロウイルスベクターのように、組換え細胞から完全な 遺伝子送達用ベクターを無傷で作製しうる場合には、薬学的製剤は遺伝子送達系 を生じる1つまたは複数の細胞を含みうる。 薬学的組成物は、投与のための指示とともに容器、包みまたはディスペンサー 中に含めることができる。V .本発明の使用および方法 本明細書に記載される核酸分子、蛋白質、蛋白質相同体および抗体は、以下の 方法の1つまたは複数において用いうる:a)スクリーニングアッセイ、b)検出 アッセイ(例えば、染色休マッピング、組織型同定、法廷生物学)、c)予測医 学(例えば、診断アッセイ、予後判定アッセイ、臨床試験の観測および薬理ゲノ ム学)およびd)治療方法(例えば、治療薬および予防薬)。本発明の単離され た核酸分子は、FTHMA-070またはT85蛋白質の発現のため(例えば、遺伝子治療の 適用において宿主細胞内の組換え発現ベクターを介して)、FTHMA-070もしくはT 85 mRNA(例えば生物試料における)またはFTHMA-070もしくはT85遺伝子におけ る遺伝的欠損の検出のため、およびFTHMA-070またはT85活性の調節のために用い うる。さらに、FTHMA-070またはT85蛋白質を、FTHMA-070もしくはT85の活性また は発現を調節する作用物質または化合物のスクリーニングのほか、FTHMA-070も しくはT85蛋白質の不十分なまたは過度の産生、または野生型FTHMA-070もしくは T85蛋白質と比べて活性が低いまたは異常な形態のFTHMA-070もしくはT85蛋白質 の産生を特徴とする障害の治療のために用いることもできる。さらに、本発明の 抗FTHMA-070またはT85抗体を、FTHMA-070またはT85蛋白質を単離し、FTHMA-070 またはT85活性を調節するために用いることもできる。 本発明は、上記のスクリーニングアッセイによって同定される新規作用物質、 および本明細書に記載される治療のためのその使用に関する。 A .スクリーニングアッセイ 本発明は修飾因子、すなわちFTHMA-070またはT85蛋白質と結合する、または例 えばFTHMA-070もしくはT85の発現またはFTHMA-070もしくはT85活性に対して刺激 または抑制効果を有するような候補物質または被験化合物もしくは作用物質(例 えば、ペプチド、ペプチド模倣物、低分子または他の薬物)を同定するための方 法(本明細書では「スクリーニングアッセイ」とも呼ばれる)を提供する。 1つの態様において、本発明は、膜結合型のFTHMA-070もしくはT85蛋白質また はポリペプチドまたはそれらの生物的活性部分と結合するか、またはその活性を 調節する候補物質または被験化合物のスクリーニングのためのアッセイを提供す る。本発明の被験化合物は、生物ライブラリー、空間的アドレスで参照しうる並 列固相もしくは液相ライブラリー、逆重畳積分を要する合成ライブラリー法、「 1ビーズ1化合物(one-bead one-compound)」ライブラリー法、およびアフィニ ティ ークロマトグラフィー選択を用いる合成ライブラリー法を含む、当技術分野で知 られたコンビナトリアルライブラリー法における数多くの手法のうち任意のもの を用いて入手しうる。生物ライブラリーによる手法はペプチドライブラリーに限 定されるが、他の4つの手法はペプチド、非ペプチドオリゴマーまたは低分子化 合物のライブラリーに対して適用しうる(Lam(1997)Anticancer Drug Des.12 :145)。 分子ライブラリーの合成のための方法の例は、当技術分野において、例えばデ ウィット(DeWitt)ら(1993)Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.90:6909、アー ブ(Erb)ら(1994)Proc.Natl.Acad.Sci.USA91:11422、ツッカーマン(Zu ckermann)ら(1994)J.Med.Chem 37:2678、チョウ(Cho)ら(1993)Scienc e 261:1303、カレル(Carrell)ら(1994)Angew.Chem.Int.Ed.Engl.33: 2059、カレル(Carell)ら(1994)Angew.Chem.Int.Ed.Engl.33:2061およ びギャロップ(Gallop)ら(1994)J.Med.Chem.37:1233に見いだしうる。 化合物のライブラリーは、溶液中(例えば、Houghten(1992)Bio/Technique s 13:412〜421)またはビーズ上(Lam(1991)Nature 354:82〜84)、チップ( Fodor(1993)Nature 364:555〜556)、細菌(米国特許第5,223,409号)、胞子 (特許番号第5,571,698号、第5,403,484号および第5,223,409号)、プラスミド (Cullら(1992)Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:1865〜1869)またはファー ジ上(ScottおよびSmith(1990)Science 249:386〜390、Devlin(1990)Scien ce 249:404〜406、Cwirlaら(1990)Proc.Natl.Acad.Sci.87:6378〜6382 およびFelici(1991)J.Mol.Biol.222:301〜310)に提供しうる。 1つの態様において、アッセイは、細胞表面に膜結合型のFTHMA-070もしくはT8 5蛋白質またはその生物的活性部分を発現する細胞を被験化合物と接触させ、被 験化合物がFTHMA-070またはT85蛋白質と結合する能力を測定する、細胞に基づく アッセイである。細胞は例えば酵母細胞または哺乳動物由来の細胞でありうる。 被験化合物がFTHMA-070またはT85蛋白質と結合する能力の測定は、例えば、複合 体における標識化合物を検出することによって被験化合物のFTHMA-070もしくはT 85蛋白質またはその生物的活性断片との結合を測定しうるように、被験化合物を 放射性同位体または酵素的標識と結合させることによって達成しうる。例えば、 被 験化合物は125I、35S、14Cまたは3Hによって直接的または間接的に標識し、放射 線放出の直接計数またはシンチレーション計数によって放射性同位体を検出する ことができる。または、被験化合物を例えば西洋ワサビペルオキシダーゼ、アル カリホスファターゼ、またはルシフェラーゼで標識し、適切な基質の産物への変 換を測定することによって酵素標識を検出することもできる。1つの好ましい態 様において、アッセイは、細胞表面に膜結合型のFTHMA-070もしくはT85蛋白質ま たはその生物的活性部分を発現する細胞とFTHMA-070またはT85と結合してアッセ イ混合物を形成する既知の化合物との接触、アッセイ混合物と被験化合物との接 触、および被験化合物がFTHMA-070またはT85蛋白質と相互作用する能力の測定で あって、被験化合物がFTHMA-070またはT85蛋白質と相互作用する能力の測定に、 被験化合物がTHMA-070もしくはT85蛋白質またはその生物的活性部分と優先的に 結合する能力を既知の化合物と対比して測定することが含まれるような測定、を 含む。 もう1つの態様において、アッセイは、細胞表面に膜結合型のFTHMA-070もしく はT85蛋白質またはその生物的活性部分を発現する細胞を被験化合物と接触させ 、被験化合物がFTHMA-070もしくはT85蛋白質またはその生物的活性部分の活性を 調節(例えば刺激または抑制)する能力を測定することを含む、細胞に基づくア ッセイである。被験化合物がFTHMA-070もしくはT85蛋白質またはその生物的活性 部分の活性を調節する能力の測定は、例えば、FTHMA-070またはT85蛋白質がFTHM A-070またはT85標的分子と結合または相互作用する能力を測定することによって 達成しうる。本明細書で用いる「標的分子」とは、自然においてFTHMA-070また はT85蛋白質と結合または相互作用する分子、例えばFTHMA-070またはT85蛋白質 を発現する細胞の表面にある分子、第2の細胞上に存在する分子、細胞外環境に ある分子、細胞膜の内表面に付随する分子または細胞質分子を意味する。FTHMA- 070またはT85標的分子は、非FTHMA-070またはT85分子でもよく、本発明のFTHMA- 070もしくはT85蛋白質またはポリペプチドでもよい。1つの態様において、FTHMA -070またはT85標的分子は、細胞シグナル(例えば、ある化合物の膜結合型FTHMA -070またはT85蛋白質との結合によって生じるシグナル)の細胞膜を介した細胞 内への伝達を促進する、シグナル伝達経路の構成要素である。標的は例えば、触 媒活性を有 する第2の細胞内蛋白質、または下流シグナル伝達分子とFTHMA-070もしくはT85 との会合を促進する蛋白質でありうる。 FTHMA-070またはT85蛋白質がFTHMA-070またはT85標的分子と結合または相互作 用する能力の測定は、直接的結合の測定のための上記の方法の1つによって達成 しうる。1つの好ましい態様において、FTHMA-070またはT85蛋白質がFTHMA-070ま たはT85標的分子と結合または相互作用する能力の測定は、標的分子の活性を測 定することによって達成しうる。例えば、標的分子の活性は、標的の細胞性第2 メッセンジャー(例えば細胞内Ca2+、ジアシルグリセロール、IP3など)の誘導 の検出、標的の適した基質に対する触媒/酵素活性の検出、レポーター遺伝子( 例えば、ルシフェラーゼなどの検出可能マーカーをコードする核酸と機能的に結 合したFTHMA-070またはT85反応性調節要素)の誘導の検出、または例えば細胞生 存、細胞分化もしくは細胞増殖などの細胞反応の検出によって測定しうる。 さらにもう1つの態様において、本発明のアッセイは、THMA-070もしくはT85蛋 白質またはその生物的活性部分と被験化合物との接触、および被験化合物がTHMA -070もしくはT85蛋白質またはその生物的活性部分と結合する能力の測定を含む 無細胞アッセイである。被験化合物とFTHMA-070またはT85蛋白質との結合は、上 記のように直接的または間接的に測定しうる。1つの好ましい態様において、本 アッセイは、FTHMA-070もしくはT85蛋白質またはその生物的活性部分とFTHMA-07 0またはT85と結合してアッセイ混合物を形成する既知の化合物との接触、アッセ イ混合物と被験化合物との接触、および被験化合物がFTHMA-070またはT85蛋白質 と相互作用する能力の測定であって、被験化合物がFTHMA-070またはT85蛋白質と 相互作用する能力の測定に、被験化合物がTHMA-070もしくはT85蛋白質またはそ の生物的活性部分と優先的に結合する能力を既知の化合物と対比して測定するこ とが含まれるような測定、を含む。 もう1つの態様において、アッセイは、THMA-070もしくはT85蛋白質またはその 生物的活性部分と被験化合物との接触、および被験化合物がTHMA-070もしくはT8 5蛋白質またはその生物的活性部分の機能を調節(例えば刺激または抑制)する 能力の測定を含む無細胞アッセイである。被験化合物がFTHMA-070もしくはT85蛋 白質の活性を調節する能力の測定は、例えば、直接的結合を測定するための上記 の 方法の1つにより、FTHMA-070またはT85蛋白質がFTHMA-070またはT85標的分子と 結合または相互作用する能力を測定することによって達成しうる。1つの代替的 な態様において、被験化合物がFTHMA-070またはT85の活性を調節する能力の測定 は、FTHMA-070またはT85がFTHMA-070またはT85標的分子をさらに調節する能力を 測定することによって達成しうる。例えば、適切な基質に対する標的分子の触媒 /酵素活性を上記の通りに測定することができる。 さらにもう1つの態様において、本無細胞アッセイは、FTHMA-070もしくはT85 蛋白質またはその生物的活性部分とFTHMA-070またはT85と結合してアッセイ混合 物を形成する既知の化合物との接触、アッセイ混合物と被験化合物との接触、お よび被験化合物がFTHMA-070またはT85蛋白質と相互作用する能力の測定であって 、被験化合物がFTHMA-070またはT85蛋白質と相互作用する能力の測定に、被験化 合物がTHMA-070もしくはT85蛋白質またはその生物的活性部分と優先的に結合す る能力を既知の化合物と測定することが含まれるような測定、を含む。 無細胞アッセイの場合には、膜結合型のFTHMA-070またはT85が溶液中に維持さ れるように溶解剤を用いることが望ましいと考えられる。このような溶解剤の例 には、n-オクチルグルコシド、n-ドデシルグルコシド、n-ドデシルマルトシド、 オクタノイル-N-メチルグルカミド、デカノイル-n-メチルグルカミド、トリトン (Triton)(登録商標)X-100、トリトン(登録商標)X-114、テシット(Thesit )(登録商標)、イソトリデシポリ(エチレングリコールエーテル)n、3-[(3- コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホネート(CHAPS)、3- 1[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホ ネート(CHAPSO)またはn-ドデシル=N,N-ジメチル-3-アンモニオ-1-プロパンス ルホネートが含まれる。 本発明の上記のアッセイ法の複数の態様においては、非複合体型の一方または 両方の蛋白質からの複合型のものの分離が容易となるように、ならびにアッセイ が自動化に適応するように、FTHMA-070もしくはT85またはその標的分子のいずれ かを固定することが望ましい。候補化合物の存在下および非存在下における被験 化合物とFTHMA-070もしくはT85との結合またはFTHMA-070もしくはT85と標的分子 の相互作用は、反応物を含めるのに適した任意の容器中で行いうる。このような 容器の例には、マイクロタイタープレート試験管および遠心管が含まれる。1つ の態様においては、蛋白質の一方または両方の基質との結合が可能となるような ドメインを付加された融合蛋白質を提供しうる。例えば、グルタチオン-S-トラ ンスフェラーゼ/FTHMA-070またはT85融合蛋白質またはグルタチオン-S-トラン スフェラーゼ/標的融合蛋白質を、グルタチオンセファロースビーズ(Sigma Ch emical;St.Louis、MO)またはグルタチオン誘導体化マイクロタイタープレー トに吸着させ、次に被験化合物、または被験化合物と非吸着性標的蛋白質または FTHMA-070もしくはT85蛋白質のいずれかと混ぜ、複合体形成をもたらす条件(例 えば、塩およびpHに関する生理的条件)下で混合物をインキュベートする。イン キュベート後に、結合していない成分を、ビーズの場合には固定された基質をす べて除去するためにビーズまたはマイクロタイタープレートを洗い、例えば上記 の通りに直接的または間接的に複合体の測定を行う。または、複合体を基質から 解離させ、標準的な技法を用いてFTHMA-070またはT85の結合または活性のレベル を測定することもできる。 基質上に蛋白質を固定するためのその他の方法も、本発明のスクリーニングア ッセイにおいて用いうる。例えば、ビオチンおよびストレプトアビジンとの結合 を用いて、FTHMA-070もしくはT85またはその標的分子を固定することができる。 ビオチン化されたFTHMA-070もしくはT85または標的分子は、当技術分野で知られ た技法(例えばビオチン化キット、Pierce Chemicals;Rockford、IL)を用いて 、ビオチン-NHS(N-ヒドロキシ-サクシニミド)から調製し、ストレプトアビジ ンがコートされた96穴プレート(Pierce Chemical)のウェル中に固定すること ができる。または、FTHMA-070もしくはT85または標的分子とは反応するが、FTHM A-070またはT85のその標的分子との結合は妨げない抗体をプレートのウェルに対 して誘導体化し、抗体結合により、非結合型の標的またはFTHMA-070またはT85を ウェル中に捕捉することもできる。このような複合体を検出するための方法には 、GST固定複合体に関する上記のものに加えて、FTHMA-070もしくはT85または標 的分子に反応する抗体を用いる複合体の免疫検出、さらにはFTHMA-070もしくはT 85または標的分子に伴う酵素活性の検出に依拠する酵素結合アッセイが含まれる 。 もう1つの態様において、FTHMA-070またはT85発現の修飾因子は、細胞を候補 化 合物と接触させ、細胞内でのFTHMA-070もしくはT85のmRNAまたは蛋白質の発現を 測定する方法において同定される。候補化合物の存在下におけるFTHMA-070もし くはT85のmRNAまたは蛋白質の発現レベルを、候補化合物の非存在下におけるFTH MA-070もしくはT85のmRNAまたは蛋白質の発現レベルと比較する。この比較に基 づいて、FTHMA-070またはT85発現の修飾因子として候補化合物を同定しうる。例 えば、候補化合物の存在下において非存在下よりもFTHMA-070もしくはT85のmRNA または蛋白質の発現が強い(統計的に有意に強い)場合には、候補化合物はFTHM A-070もしくはT85のmRNAまたは蛋白質の発現の刺激因子として同定される。また は、候補化合物の存在下において非存在下よりもFTHMA-070もしくはT85のmRNAま たは蛋白質の発現が弱い(統計的に有意に弱い)場合には、候補化合物はFTHMA- 070もしくはT85のmRNAまたは蛋白質の発現の抑制因子として同定される。細胞内 でのFTHMA-070もしくはT85のmRNAまたは蛋白質の発現レベルは、本明細書に記載 されたFTHMA-070もしくはT85のmRNAまたは蛋白質を検出するための方法によって 測定しうる。 本発明のさらにもう1つの面では、FTHMA-070またはT85と結合または相互作用 し、FTHMA-070またはT85活性を調節するその他の蛋白質を同定するために、FTHM A-070またはT85蛋白質を「ベイト蛋白質(bait protein)」としてツーハイブリ ッドアッセイまたはスリーハイブリッドアッセイに用いることができる(例えば 、米国特許第5,283,317号、Zervosら(1993)Cell 72:223〜232;Maduraら(19 93)J.Biol.Chem.268:12046〜12054、Bartelら(1993)Bio/Techniques 14 :920〜924、Iwabuchiら(1993)Oncogene 8:1693〜1696および国際公開公報第 94/10300号を参照のこと)。このようなFTHMA-070またはT85結合蛋白質は、FTH MA-070またはT85蛋白質により、例えばFTHMA-070またはT85経路の上流または下 流要素としてシグナルの伝播にも関与する可能性が高い。 ツーハイブリッド系は、大部分の転写因子が、分離可能なDNA結合および活性 化ドメインからなるモジュール的性質をもつことに基づく。簡潔にいえば、本ア ッセイでは2つの異なるDNA作製物を利用する。一方の作製物では、FTHMA-070ま たはT85をコードする遺伝子が、既知の転写因子(例えばGAL-4)をコードする遺 伝子と融合される。もう一方の作製物では、DNA配列のライブラリーから得た同 定され ていない蛋白質(「プレイ(prey)」または「サンプル」)をコードするDNAが 、既知の転写因子の活性化ドメインをコードする遺伝子と融合される。「ベイト 」と「プレイ」蛋白質がインビボで相互作用してFTHMA-070またはT85依存的複合 体を形成しうる場合には、転写因子のDNA結合および活性化ドメインは非常に接 近する。この接近により、転写因子に反応する転写調節部位と機能的に結合した レポーター遺伝子(例えばlacZ)の転写が可能となる。レポーター遺伝子の発現 は検出可能であり、機能的転写因子を含む細胞コロニーを単離し、これを用いて FTHMA-070またはT85と相互作用する蛋白質をコードするクローン化遺伝子を得る ことができる。 本発明はさらに、上記のスクリーニングアッセイによって同定される新規作用 物質および本明細書に記載される治療のためのその使用にも関する。 B .検出アッセイ 本明細書で同定されるcDNA配列の一部または断片(および対応する完全遺伝子 配列)は、ポリヌクレオチド試薬として数多くの方式で用いることができる。例 えば、これらの配列は以下のために用いうる:(i)それらの個々の遺伝子の染色 体上でのマッピング、およびそれによる遺伝病と関連した遺伝子領域の位置の特 定、(ii)微量の生物試料からの個体の識別(組織型同定)、ならびに(iii)生物 試料における法医学的鑑定における補助。これらの応用について以下のサブセク ションで説明する。 1 .染色体マッピング いったん遺伝子の配列(または配列の一部)が単離されれば、この配列を用い て遺伝子の染色体上の位置をマッピングすることができる。したがって、本明細 書に記載されるFTHMA-070もしくはT85核酸分子またはその断片は、FTHMA-070ま たはT85遺伝子の染色体上の位置をマッピングするために用いうる。FTHMA-070ま たはT85配列の染色体に対するマッピングは、これらの配列と疾患に関連した遺 伝子とを互いに関連づける上での最初の重要な一歩である。 簡潔にいえば、FTHMA-070またはT85配列からPCRプライマー(好ましくは長さ1 5〜25bp)を調製することにより、FTHMA-070またはT85遺伝子を染色体に対して マッピンクすることができる。FTHMA-070またはT85配列のコンピュータ解析を用 い ると、ゲノムDNA中で1つのエクソンを上回る範囲に及んで増幅過程を複雑化させ ることのないプライマーを迅速に選択することができる。これらのプライマーは 、個々のヒト染色体を含む体細胞雑種(somatic cell hybrid)のPCRスクリーニ ングのために用いうる。増幅断片が得られるのは、FTHMA-070またはT85配列に対 応するヒト遺伝子を含む雑種のみである。 体細胞雑種は、異なる動物(例えばヒトおよびマウス細胞)に山来する体細胞 を融合させることによって調製される。ヒトおよびマウス細胞の雑種が増殖およ び分裂するに従って、それらは徐々に順不同にヒト染色体を失うが、マウス染色 体は保持する。特定の酵素を欠いているためにマウス細胞が増殖しえない培地を 用いることにより、必要な酵素をコードする遺伝子を含むヒト染色体が保持され ると思われる。種々の培地を用いることにより、一連の雑種細胞系を樹立するこ とができる。この一団のそれぞれの細胞系は単一のヒト染色体または少数のヒト 染色体、およびマウス染色体の全セットを含むため、個々の遺伝子を特定のヒト 染色体に対してマッピングすることが容易になる(D'Eustachioら(1983)Scien ce 220:919〜924)。転座および欠失を有するヒト染色体を用いることにより、 ヒト染色体の断片のみを含む体細胞雑種を作製することもできる。 体細胞雑種のPCRマッピングは、特定の配列を特定の染色体に割り当てるため の迅速な手順である。1つのサーマルサイクラーを用いると1日当たり3つまたは それ以上の配列を割り当てることができる。FTHMA-070またはT85配列を用いてオ リゴヌクレオチドプライマーを設計することにより、特定の染色体からの一連の 断片を用いてサブローカリゼーションを行うことができる。FTHMA-070またはT85 配列を染色体にマッピングするために同様に用いうるその他のマッピング手段に は、インサイチューハイブリダイゼーション(Fanら(1990)Proc.Natl.Acad .Sci.USA 87:6223〜27に記載されている)、標識されてフロ一選別された(f low-sorted)染色体によるプレスクリーニング、および染色体特異的cDNAライブ ラリーとのハイブリダイゼーションによる予備選択が含まれる。 さらに、1つの段階で正確な染色体位置を得るために、分裂中期の染色体展開 物(chromosomal spread)に対するDNA配列の蛍光インサイチューハイブリダイ ゼーション(FISH)を用いることができる。染色体展開物は、紡錘体を破壊する コル セミドなどの化学物質によって分裂が中期で阻止された細胞を用いて作製するこ とができる。染色体はトリプシンで短時間処理した後にキムザ染色を行うことが できる。各染色体には明暗のバンドが生じるため、染色体を個別に識別すること ができる。FISH法は500または600塩基程度の短いDNAにも用いうる。しかし、長 さが1000塩基を超えるクローンの方が、容易に検出しうる十分な信号強度を伴っ て特有の染色体位置と結合する可能性が高い。適度の時間で良好な結果を得るた めには好ましくは1000塩基、より好ましくは2000塩基で十分である。この技法の 総説については、バーマ(Verma)ら、ヒト染色体:基本技法のマニュアル(Hum an Chromosomes:A Manual of Basic Techniques)(Pergamon Press、New York 、1988)を参照されたい。 単一の染色体もしくはその染色体上の単一の部位を標識するために染色体マッ ピング用の試薬を個別に用いることもでき、または多数の部位および/または多 数の染色体を標識するために一連の試薬を用いることもできる。マッピングの目 的には、実際には遺伝子の非コード鎖に対応する試薬が好ましい。コード鎖は遺 伝子ファミリー内で保存されている可能性がより高く、このため染色体マッピン グ中にクロスハイブリダイゼーションが生じる可能性が高まる。 いったん配列が正確な染色体位置にマッピングされると、その配列の染色体上 の物理的位置を遺伝地図データと互いに関連づけることができる。(この種のデ ータは、例えば、Johns Hopkins University Welch Medical Libraryからオンラ インで入手しうる、V.McKusick、ヒトにおけるメンデル遺伝(Mendelian Inher itance in Man)に見いだされる)。続いて、エジランド(Egeland)ら(1987) Nature、325:783〜787などに記載された連鎖解析(物理的に隣接する遺伝子同 士の共遺伝)により、同じ染色体領域にマッピングされた遺伝子と疾患との関係 を同定することができる。 さらに、FTHMA-070またはT85遺伝子と関連した疾患に罹患した、および罹患し ていない個体間のDNA配列の差を明らかにすることができる。罹患した個体の一 部またはすべてに変異が認められるが、罹患していない個体には全く認められな い場合には、その変異がその特定の疾患の原因である可能性が高いと思われる。 罹患および非罹患個体の比較には一般に、染色体展開物から視認可能な、または そ のDNA配列に基づくPCRを用いて検出可能な欠失または転座などの構造的変化が染 色体にあるかどうかをまず調べることが含まれる。究極的には、変異の存在を確 認するため、および変異を多型から区別するために、いくつかの個体からの遺伝 子の完全塩基配列決定を行うことができる。 2 .組織型同定 本発明のFTHMA-070またはT85配列は、微量の生物試料から個体を識別するため に用いることもできる。例えば、米国軍では個人の識別のために制限酵素断片長 多型(RFLP)を用いることを検討している。この技法では、個体のゲノムDNAを1 つまたは複数の制限酵素で消化し、サザンブロット上での探索によって識別のた めの特有のバンドを得る。この方法は、なくしたり交換したり盗まれたりする恐 れがあり、確実な識別を困難にしている「名札(dog tag)」に伴う現在の限界 を免れている。本発明の配列は、RFLPのための付加的なDNAマーカーとして有用 である(米国特許第5,272,057号に記載されている)。 さらに、本発明の配列は、個体のゲノムの選択された部分の実際の1塩基毎のD NA配列を決定する代替的な技法を提供するために用いることができる。このため 、本明細書に記載されるFTHMA-070またはT85配列は、配列の5'および3'末端から 2つのプライマーを調製するために用いうる。続いてこれらのプライマーを用い て個体のDNAを増幅し、その後に塩基配列を決定することができる。 各個体は対立遺伝子の差のためにこのようなDNA配列の特有なセットをもつと 考えられるため、この様式で調製された個体からの一連の対応するDNA配列から 、特有の個体の識別がもたらされる。本発明の配列は、個体および組織からの配 列に関してこのような識別を得るために用いることができる。本発明のFTHMA-07 0またはT85配列はヒトゲノムの一部を特有な様式で代表する。これらの配列のコ ード領域には対立遺伝子変異がある程度起こり、非コード鎖ではその程度がより 大きい。個々のヒト間での対立遺伝子変異は500塩基毎に約1個の頻度で起こって いると推定されている。本明細書に記載される各配列は、ある程度は、識別の目 的で個体からのDNAと比較しうる標準物質として用いることができる。非コード 領域にはより数多くの多型が起こるため、個体を区別するために必要な配列はよ りわずかである。配列番号:1または配列番号:5の非コード配列は、それぞれか ら100塩基 の非コード増幅配列が得られるおそらく10から1000個の一連のプライマーにより 、確実な個体識別を無理なく提供することが可能である。配列番号:3または配 列番号:7におけるものなどの子想されるコード鎖が用いられる場合には、確実 な個体識別のためにより適したプライマーの数は500〜2000個であると思われる 。 個体に関する特有な識別データベースを作製するために、本明細書に記載され るFTHMA-070またはT85配列からの一連の試薬が用いられる場合には、後にその同 じ試薬をその個体からの組織の識別のために用いることができる。特有な識別デ ータベースを用いると、その生死にかかわらず、極めてわずかな組織試料から個 体の確実な識別を行える。 3 .法生物学におけるFTHMA-070またはT85部分配列の使用 DNAに基づく識別法を、法生物学において用いることもできる。法生物学は、 例えば犯罪の犯人などを確実に識別するための手段として、犯罪現場で発見され た生物的証拠の遺伝子型同定を用いる科学分野である。このような鑑定を行うた めには、犯罪現場で発見された毛髪もしくは皮膚、または血液、唾液もしくは精 液などの体液といった極めて微量の生物試料から採取したDNA配列を増幅するた めにPCR法が用いられる。増幅された配列は標準物質と比較することができ、そ れによって生物試料の由来を識別することが可能となる。 本発明の配列は、例えばもう1つの「識別マーカー」(すなわち、特定の個体 に特有なもう1つのDNA配列)を提供することによって、DNAに基づく法医学的鑑 定の信頼性を高めうる、ヒトゲノム中の特定の遺伝子座を標的とするPCRプライ マーなどのポリヌクレオチド試薬を提供するために用いることができる。上記の 通り、制限酵素によって生じた断片により形成されるパターンに対する正確な選 択肢として、実際の塩基配列情報を識別のために用いることができる。非コード 領域ではより数多くの多型が起こり、この技法を用いた個体の区別がより容易と なるため、この用途には非コード領域を標的とする配列が特に適している。ポリ ヌクレオチド試薬の例には、FTHMA-070もしくはT85配列またはその一部、例えば 長さが少なくとも20または30塩基である非コード領域に由来する断片などが含ま れる。 本明細書に記載されるFTHMA-070またはT85配列はさらに、例えば脳組織などの 特定の組織を同定するためのインサイチューハイブリダイゼーション法などに用 いうる標識されたまたは標識可能なプローブなどのポリヌクレオチド試薬を提供 するために用いることができる。これは、司法病理学者に由来不明の組織が提示 された場合に極めて有用なことがある。このような一連のFTHMA-070またはT85プ ローブは、種および/または臓器型別に組織を同定するために用いうる。 同様の様式において、組織培養物を混入(すなわち、培養物における種々の種 類の細胞の混合物の存在)に関してスクリーニングするために、これらの試薬、 例えばFTHMA-070もしくはT85プライマーまたはプローブを用いることができる。 C .予測医学 本発明は、診断的アッセイ、予測的アッセイ、薬理ゲノム学および臨床試験の 観測が個体を予防的に治療するために予後判定的(予測的)な目的で用いられる 、予測医学の分野にも関する。したがって、本発明の1つの面は、生物試料(例 えば、血液、血清、細胞、組織)の文脈におけるFTHMA-070またはT85蛋白質およ び/または核酸の発現、さらにはFTHMA-070またはT85活性を測定し、それによっ てある個体が疾患もしくは障害に罹患しているか否か、またはFTHMA-070もしく はT85の異常な発現もしくは活性に関連した障害を発症するリスクがあるか否か を判定するための診断的アッセイに関する。また、本発明は、個体がFTHMA-070 またはT85蛋白質、核酸の発現または活性に関連した障害を発症するリスクがあ るか否かを判定するための予後判定的(または予測的)アッセイも提供する。例 えば、生物試料においてFTHMA-070またはT85遺伝子における変異をアッセイする ことができる。このようなアッセイは、FTHMA-070もしくはT85蛋白質、核酸の発 現もしくは活性を特徴とするか、またはそれに関連した障害の発症前に個体を予 防的に治療するための予後判定的または予測的な目的で用いることができる。 本発明のもう1つの曲は、個体におけるFTHMA-070もしくはT85蛋白質、核酸の 発現もしくは発現、またはFTHMA-070もしくはT85活性を明らかにすることにより 、その個体に対して適切な治療薬または予防薬を選択するための方法を提供する (本明細書では「薬理ゲノム学」と呼ばれる)。薬理ゲノム学により、個体の遺 伝子型(例えば、特定の作用物質に個体が反応する能力を判定するために検討さ れる個体の遺伝子型)に基づいた個体の治療的または予防的治療のための作用物 質(例えば薬物)の選択が可能となる。 本発明のさらにもう1つの面は、臨床試験においてFTHMA-070またはT85の発現 または活性に対する作用物質(例えば薬物またはその他の化合物)の影響を観測 することに関する。 これらおよびその他の作用物質は以下の節でさらに詳細に記載される。 1 .診断的アッセイ 生物試料におけるFTHMA-070またはT85の有無を検出するための例となる方法は 、被験対象からの生物試料の採取、および生物試料におけるFTHMA-070またはT85 の存在が検出されるような、その生物試料とFTHMA-070もしくはT85蛋白質または FTHMA-070もしくはT85をコードする核酸(例えばmRNA、ゲノムDNA)を検出しう る化合物または作用物質との接触を含む。FTHMA-070またはT85のmRNAまたはゲノ ムDNAを検出するための好ましい作用物質は、FTHMA-070またはT85のmRNAまたは ゲノムDNAとハイブリダイズしうる標識された核酸プローブである。核酸プロー ブは、例えば完全長FTHMA-070もしくはT85核酸、または長さが少なくとも15、30 、50、100、250または500ヌクレオチドであってFTHMA-070またはT85のmRNAまた はゲノムDNAとストリンジェント条件下で十分に特異的にハイブリダイズしうる オリゴヌクレオチドなどの、その一部である。本発明の診断的アッセイに用いる ためのその他の適したプローブは本明細書に記載される。 FTHMA-070またはT85蛋白質を検出するための好ましい作用物質は、FTHMA-070 またはT85蛋白質と結合しうる抗体、好ましくは検出可能な標識を有する抗体で ある。抗体はポリクローン性でもよいが、より好ましくはモノクローン性である 。完全な抗体またはその断片(例えばFabまたはF(ab')2)を用いうる。プローブ または抗体に関する「標識された」という用語は、検出可能な物質をプローブま たは抗体と結合(すなわち物理的結合)させることによるプローブまたは抗体の 直接的標識に加えて、直接的に標識されたもう1つの試薬との反応によるプロー ブまたは抗体の間接的標識を含むことを意図している。間接的標識の例には、蛍 光標識された二次抗休を用いての一次抗体の検出、および蛍光標識されたストレ プトアビジンで検出しうるようにするためのビオチンによるDNAプローブの末端 標識が含まれる。「生物試料」という用語には、対象から単離された組織、細胞 および生物的液体、さらには対象の内部に存在する組織、細胞および液体を含め る意図が ある。すなわち、本発明の検出法は、生物試料におけるFTHMA-070またはT85のmR NA、蛋白質またはゲノムDNAをインビトロならびにインビボで検出するために用 いうる。例えば、FTHMA-070またはT85 mRNAを検出するためのインビトロ法には 、ノーザンハイブリダイゼーションおよびインサイチューハイブリダイゼーショ ンが含まれる。FTHMA-070またはT85蛋白質を検出するためのインビトロ法には、 固相酵素免疫測定法(ELISA)、ウエスタンブロット法、免疫沈降法および免疫 蛍光法が含まれる。FTHMA-070またはT85ゲノムDNAを検出するためのインビトロ 法には、サザンハイブリダイゼーションが含まれる。さらにFTHMA-070またはT85 ゲノムDNAを検出するためのインビボ法には、標識された抗FTHMA-070またはT85 抗体を対象に導入することが含まれる。例えば、対象における存在および位置を 標準的な撮像技術によって検出しうる放射性マーカーによって抗体を標識するこ とができる。 1つの態様において、生物試料は被験対象からの蛋白質分子を含む。または、 生物試料は被験対象からのmRNA分子または被験対象からのゲノムDNA分子を含み うる。好ましい生物試料は、従来の手段によって対象から単離された末梢血白血 球試料である。 もう1つの態様において、本方法はさらに、対照対象からの対照生物試料の採 取、生物試料におけるFTHMA-070もしくはT85蛋白質、mRNAまたはゲノムDNAの存 在が検出されるような、その対照試料とFTHMA-070もしくはT85蛋白質、mRNAまた はゲノムDNAを検出しうる化合物または作用物質との接触、および対照試料にお けるFTHMA-070もしくはT85蛋白質、mRNAまたはゲノムDNAの存在と被験試料にお けるFTHMA-070もしくはT85蛋白質、mRNAまたはゲノムDNAの存在との比較を含む 。 本発明は、生物試料(被験試料)におけるFTHMA-070またはT85の存在を検出す るためのキットも含む。このようなキットは、対象がFTHMA-070またはT85の異常 発現に関連した障害(例えば免疫障害)に罹患しているかどうか、またはその発 症のリスクが高いかどうかを判定するために用いることができる。例えば、本キ ットは、生物試料におけるFTHMA-070もしくはT85蛋白質またはmRNAを検出しうる 標識された化合物または作用物質、および試料中のFTHMA-070またはT85の量を測 定するための手段を含みうる(例えば、抗FTHMA-070もしくはT85抗体、またはFT HMA-070もしくはT85をコードするDNAと結合するオリゴヌタレオチド)。キット は、被験対象がFTHMA-070またはT85の異常発現に関連した障害に罹患しているこ と、またはその発症のリスクが高いこと、またはFTHMA-070もしくはT85蛋白質ま たはmRNAの量が正常レベルの上または下であるかどうかを観察するための指示も 含みうる。 抗体に基づくキットについては、本キットは例えば以下のものを含みうる:(1 )FTHMA-070またはT85蛋白質と結合する第1の抗体(例えば固体指示物に付着した もの)、および選択的には(2)FTHMA-070もしくはT85蛋白質または第1の蛋白質 と結合し、検出可能な作用物質が結合している第2の異なる抗体。 ヌクレオチドに基づくキットについては、本キットは例えば以下のものを含み うる:(1)FTHMA-070またはT85核酸配列とハイブリダイズする検出可能な標識を 受けたオリゴヌクレオチドなどのオリゴヌクレオチド、または(2)FTHMA-070また はT85核酸分子を増幅するために有用な1対のプライマー。 キットは、例えば緩衝剤、保存料または蛋白質安定化剤なども含みうる。キッ トは検出可能な作用物質(例えば酵素または基質)を検出するために必要な成分 も含みうる。キットは、アッセイおよび含まれる被験試料との比較が可能な1つ の対照試料または一連の対照試料も含むことができる。キットの各構成要素は通 常は個々の容器内に封入されており、種々の容器はすべて、被験対象がFTHMA-07 0またはT85の異常発現に関連した障害に罹患しているか否か、またはその発症の リスクが高いか否かを観察するための指示とともに単一の包装容器内におかれる 。 2 .予後判定的アッセイ 本明細書に記載される方法はさらに、対象がFTHMA-070またはT85の異常な発現 または活性に関連した疾患または障害を有すること、またはそれを発症するリス クがあることを同定するための診断的または予後判定的アッセイとして川いるこ とが可能である。例えば、上記の診断的アッセイまたは以下のアッセイなどの本 明細書に記載されるアッセイは、免疫系障害などの、FTHMA-070もしくはT85の蛋 白質、核酸の発現または活性に関連した障害を有するか、またはその発症のリス クがある対象を同定するために用いることができる。または、このような疾患ま たは障害を有するか、またはその発症のリスクがある対象を同定するために予後 判定的アッセイを用いることもできる。このため、本発明は、対象から被験試料 が採取され、FTHMA-070もしくはT85蛋白質または核酸(例えばmRNA、ゲノムDNA )が検出される方法であって、FTHMA-070もしくはT85蛋白質または核酸の存在に よってその対象がFTHMA-070またはT85の異常な発現または活性に関連した疾患ま たは障害を有するか、またはその発症のリスクがあることが診断されるような方 法を提供する。本明細書で用いる「被験試料」とは、関心対象の対象から採取し た生物試料を意味する。例えば、被験試料は生物的液体(例えば精液)、細胞試 料または組織でありうる。 さらに、本明細書に記載される予後判定アッセイは、FTHMA-070またはT85の異 常な発現または活性に関連した疾患または障害を治療するために、対象に対して 作用物質(例えば、アゴニスト、アンタゴニスト、ペプチド模倣物、蛋白質、ペ プチド、核酸、低分子、またはその他の薬物候補物質)を投与しうるか否かを判 定するために用いうる。例えば、このような方法は、対象を特定の作用物質また は一群の作用物質(例えばFTHMA-070またはT85活性を低下させる種類の作用物質 )によって効果的に治療しうるか否かを判定するために用いうる。したがって、 本発明は、被験試料が採取されてFTHMA-070もしくはT85蛋白質または核酸が検出 されるような(例えば、FTHMA-070もしくはT85蛋白質または核酸の存在によって FTHMA-070またはT85の異常な発現または活性と関連した障害を治療するための作 用物質を投与しうる対象が診断されるような)、対象をFTHMA-070またはT85の異 常な発現または活性に関連した障害に対する作用物質によって効果的に治療しう るか否かを判定するための方法を提供する。 本発明の方法は、FTHMA-070またはT85遺伝子における遺伝的欠損または変異を 検出し、それによって欠損遺伝子を有する対象に異常な細胞増殖および/または 分化を特徴とする障害に対するリスクがあるかどうかを判定するために用いるこ ともできる。好ましい態様において、本方法は、対象からの細胞試料における、 FTHMA-070またはT85蛋白質をコードする遺伝子の完全性に影響を及ぼす変化また はFTHMA-070またはT85遺伝子の誤発現のうち少なくとも1つを特徴とする遺伝的 欠損の有無を検出することが含まれる。例えば、このような遺伝的欠損は、1)F THMA-070またはT85遺伝子からの1つまたは複数のヌクレオチドの欠失、2)FTHMA -0 70またはT85遺伝子に対する1つまたは複数のヌクレオチドの付加、3)FTHMA-070 またはT85遺伝子の1つまたは複数のヌクレオチドの置換、4)FTHMA-070またはT8 5遺伝子の染色体再配列、5)FTHMA-070またはT85遺伝子のメッセンジャーRNA転 写物のレベルの変化、6)ゲノムDNAのメチル化パターンなどの、FTHMA-070また はT85遺伝子の異常な修飾、7)FTHMA-070またはT85遺伝子のメッセンジャーRNA 転写物での非野生型スプライシングパターンの存在、8)非野生型レベルのFTHMA -070またはT85蛋白質、9)FTHMA-070またはT85遺伝子の対立遺伝子の消失、およ び10)FTHMA-070またはT85蛋白質の不適切な転写後修飾のうち少なくとも1つの 存在を確認することによって検出しうる。本明細書で説明した通り、FTHMA-070 またはT85遺伝子における欠損を検出するために用いうる当技術分野で知られた アッセイ法は数多く存在する。好ましい生物試料は、対象から従来の手段によっ て単離された末梢血白血球である。 いくつかの態様において、欠損の検出には、アンカーPCRまたはRACEPCRなどの ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)(例えば、米国特許第4,683,195号および第4,683, 202号を参照)または連結連鎖反応(LCR)(例えば、Landegranら(1988)Scien ce 241:1077〜1080およびNakazawaら(1994)Proc.Natl.Acad.Sci.USA91: 360〜364を参照)におけるプローブ/プライマーの使用が含まれ、このうち後者 はFTHMA-070またはT85遺伝子の点変異の検出に特に有用なことがある(Abravaya ら(1995)Nucleic Acids Res.23:675〜682を参照されたい)。この方法は、 患者からの細胞試料の採取、試料の細胞からの核酸(例えばゲノム性、mRNAまた はその両方)の単離、核酸試料と、FTHMA-070またはT85遺伝子(存在すれば)の ハイブリダイゼーションおよび増幅が起こるような条件下でFTHMA-070またはT85 遺伝子と特異的にハイブリダイズする1つまたは複数のプライマーとの接触、な らびに増幅産物の有無の検出または増幅産物のサイズの検出および対照試料との 長さの比較の段階を含みうる。PCRおよび/またはLCRは、変異を検出するために 用いられる本明細書に記載される任意の技法とともに予備的増幅段階として用い ることが望ましいと考えられる。 代替的な増幅法には、自続的配列複製(Guatelliら(1990)Proc.Nati.Acad .Sci.USA87:1874〜1878)、転写増幅系(Kwoh,ら(1989)Proc.Nati.Acad .Sci.USA86:1173〜1177)、Q-βレプリカーゼ(Lizardiら(1988)Bio/Tech nology 6:1197)またはその他の任意の核酸増幅法が含まれ、その後に当業者に 周知の技法を用いて増幅分子を検出する。これらの検出体系は、核酸分子が極め て少数しか存在しない場合、このような分子の検出に特に有用である。 1つの代替的な態様において、試料細胞からのFTHMA-070またはT85遺伝子にお ける変異は、制限酵素切断パターンの変化によって同定しうる。例えば、試料お よび対照DNAを単離し、増幅し(選択的)、1つまたは複数の制限酵素で消化し、 ゲル電気泳動によって断片長のサイズを決定し、比較する。試料および対照DNA の間の断片長サイズに差があれば、試料DNAにおける変異を意味する。さらに、 配列特異的リボザイム(例えば、米国特許第5,498,531号を参照)を用いて、リ ボザイム切断部位の発生または消失によって特異的変異の存在を評価することも できる。その他の態様において、DNAまたはRNAなどの試料および対照核酸を数百 または数千のオリゴヌクレオチドプローブを含む高密度アレイとハイブリダイズ させることによってFTHMA-070またはT85における遺伝子変異を同定することがで きる(Croninら(1996)Human Mutation 7:244〜255、Kozalら(1996)Nature Medicine 2:753〜759)。例えば、FTHMA-070またはT85における遺伝子変異は、 クローニン(Cronin)ら、前記に記載されたような光発生(light-generated)D NAプローブを含む二次元アレイにおいて同定しうる。簡潔にいえば、プローブの 第1のハイブリダイゼーションアレイは、連続的に一部重複するプローブの線状 アレイを作成することによって配列間の塩基変化を同定する目的で、試料および 対照における長いDNA片を走査するために用いることができる。この段階で点変 異の同定が可能となる。この段階に続いて、検出されたすべての変異体または変 異に対して相補的なより小型で特化したプローブアレイを用いることにより、特 定の変異の特徴を分析しうる第2のハイブリダイゼーションアレイを用いる。そ れぞれの変異アレイは、一方が野生型遺伝子に相補的であって他方が変異遺伝子 に相補的である、対応するプローブの組から構成される。 さらにもう1つの態様では、当技術分野で知られた種々の配列決定反応のうち 任意のものを、FTHMA-070またはT85遺伝子の配列を直接決定し、試料FTHMA-070 またはT85の配列と対応する野生型(対照)配列との比較によって変異を検出す るため に用いることができる。配列決定反応の例には、マクサム(Maxim)およびGilbe rt((1977)Proc.Nati.Acad.Sci.USA 74:560)またはサンガー(Sanger) ((1977)Proc.Nati.Acad.Sci.USA74:5463)によって開発された技法に基 づくものが含まれる。診断的アッセイ((1995)Bio/Techniques 19:448)を 実施する際には、質量分析法による配列決定(例えば、PCT刊行物国際公開公報 第94/16101号、Cohenら(1996)Adv.Chromatogr.36:127〜162およびGriffin ら(1993)Appi.Biochem.Biotechnol.38:147〜159)を含む、種々の自動的 配列決定手順の任意のものを用いうることも考慮される。 FTHMA-070またはT85遺伝子における変異を検出するためのその他の方法には、 RNA/RNAまたはRNA/DNAヘテロ2本鎖におけるミスマッチ塩基を検出するために 切断剤からの保護を用いる方法が含まれる(Myersら(1985)Science230:1242 )。一般に「ミスマッチ切断」の技術的技法は、野生型FTHMA-070またはT85配列 を含む(標識された)RNAまたはDNAと、組織試料から得られた変異型の可能性の あるRNAまたはDNAをハイブリダイズさせることによって形成されたヘテロ2本鎖 を提供することによって開始される。この2本鎖を、対照および試料鎖の間の塩 基対ミスマッチのために存在すると考えられるものなどの2本鎖の1本鎖領域を切 断する作用物質によって処理する。例えば、RNA/DNA 2本鎖をRNアーゼで処理し 、DNA/DNAハイブリッド体をS1ヌクレアーゼで処理することにより、ミスマッチ 領域を酵素的に消化することができる。その他の態様では、DNA/DNAまたはRNA /DNA 2本鎖をヒドロキシルアミンまたは四酸化オスミウム、およびピペリジン で処理してミスマッチ領域を消化することができる。ミスマッチ領域の消化後に 、変異の部位を決定するために、結果として得られた材料を変性ポリアクリルア ミドゲルにかけてサイズ別に分離する。例えば、コットン(cotton)ら(1988) Proc.Nati Acad Sci USA 85:4397、サレーバ(Saleeba)ら(1992)Methods E nzymol.217:286〜295を参照されたい。1つの好ましい態様において、対照DNA またはRNAを検出のために標識することができる。 さらにもう1つの態様において、ミスマッチ切断反応では、細胞の試料から得 られたFTHMA-070またはT85 cDNAにおける点変異の検出およびマッピングのため に規定系において2本鎖DNAにおけるミスマッチ塩基対を認識する1つまたは複数 の蛋白 質(いわゆる「DNAミスマッチ修復」酵素)を用いる。例えば、大脱菌のmutY酵 素はG/AミスマッチのAを切断し、ヒーラ(HeLa)細胞のチミジンDNAグリコシラ ーゼはG/TミスマッチのTを切断する(Hsuら(1994)Carcinogenesis 15:1657 〜1662)。例となる態様によれば、野生型FTHMA-070またはT85配列などのFTHMA- 070またはT85配列に基づくプローブを被験細胞からのcDNAまたは他のDNA産物と ハイブリダイズさせる。この2本鎖をDNAミスマッチ修復酵素で処理し、切断産物 が生じていれば、電気泳動手順などによって検出することができる。例えば、米 国特許第5,459,039号を参照されたい。 その他の態様において、FTHMA-070またはT85遺伝子における変異を同定するた めに電気泳動移動度の変化を用いうると考えられる。例えば、変異型および野生 型核酸の間の電気泳動移動度の差を検出するために、1本鎖高次構造多型(SSCP )を用いることができる(Oritaら(1989)Proc Natl.Acad.Sci USA:86:276 6。Cotton(1993)Mutat.Res.285:125〜144およびHayashi(1992)Genet Ana l Tech Appl 9:73〜79も参照のこと)。試料および対照FTHMA-070またはT85核 酸の1本鎖DNA断片は変性させ、再生させることができると考えられる。1本鎖核 酸の二次構造は配列によって異なるため、結果として生じた電気泳動移動度の変 化から単一塩基の変化すら検出することが可能となる。DNA断片を標識したり標 識プローブによって検出したりすることもできる。アッセイの感度は、配列の変 化に対する二次構造の感受性がより大きいRNA(DNAではなく)を用いることによ って高めうる。1つの好ましい態様において、本方法では、電気泳動移動度の変 化に基づいて2本鎖ヘテロ2本鎖分子を分離するためにヘテロ2本鎖分析を用いる (Keenら(1991)Trends Genet 7:5)。 さらにもう1つの態様では、変性勾配ゲル電気泳動(DGGE)を用いて、変性剤 の勾配を含むポリアクリルアミドゲルにおける変異型または野生型断片の移動を アッセイする(Myersら(1985)Nature 313:495)。DGGEを分析方法として用い る場合には、例えばPCRによる約40bpの高融解性のGCに富むDNAのGCクランプ(GC clamp)を加えることにより、DNAが確実に完全には変性しないようにDNAは改変 されると思われる。さらなる態様では、対照および試料DNAの移動度の差を同定 するために、変性勾配の代わりに温度勾配が用いられる(RosenbaumおよびReiss ner( 1987)Biophys Chem 265:12753)。 点変異を検出するためのその他の技法の例には、選択的オリゴヌクレオチドハ イブリダイゼーション、選択的増幅または選択的プライマー伸長が非制限的に含 まれる。例えば、既知の変異が中心に配置され、続いて完全な一致が認められた 場合のみにハイブリダイゼーションを許容するような条件下で標的DNAとハイブ リダイズさせたオリゴヌクレオチドプライマーを調製しうる(Saikiら(1986)N ature 324:163)、Saikiら(1989)Proc.Natl Acad.Sci USA 86:6230)。こ のような対立遺伝子特異的なオリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドをハイ ブリダイゼーション膜に付着させ、標識された標的DNAとハイブリダイズさせる と、PCRで増幅された標的DNAまたは多数の異なる変異とハイブリダイズする。 または、選択的PCR増幅に依拠する対立遺伝子特異的増幅法を本発明とともに 用いることもできる。特異的増幅のためのプライマーとして用いられるオリゴヌ クレオチドは、ミスマッチが防止されるか、またはポリメラーゼ伸長が軽減され る適切な条件下で、分子の中心部(増幅が差分的ハイブリダイゼーションに依拠 するように)(Gibbsら(1989)Nucleic Acids Res.17:2437〜2448)または一 方のプライマーの3'最末端に関心対象の変異を有すると思われる(Prossner(19 93)Tibtech 11:238)。さらに、切断に基づく検出部を作製するために変異領 域に新規制限部位を導入することが望ましいと思われる(Gaspariniら(1992)M ol.Cell Probes 6:1)。いくつかの態様においては増幅用のTaqリガーゼを用 いた増幅も実施しうると考えられる(Barany(1991)Proc.Natl.Acad.Sci US A 88:189)。このような場合には、3'および5'末端での完全な一致が存在する 場合のみに連結が起こると考えられ、増幅の有無を調べることによって特定の部 位での既知の変異の存在を検出することが可能となる。 本明細書に記載される方法は、例えば、本明細書に記載される核酸または抗体 試薬の少なくとも1つを含むプレパッケージがなされた診断用キットを用いるこ とによって行うことができ、これは、FTHMA-070またはT85遺伝子が関与する疾患 または疾病の症状または家族歴がある患者を診断する臨床的状況などにおいて便 利に用いうると考えられる。 さらに、FTHMA-070またはT85が発現される任意の細胞種または組織、好ましく は末梢血白血球を、本明細書に記載される予後判定的アッセイに用いることもで きる。 3 .薬理ゲノム学 本明細書に記載されるスクリーニングアッセイによって同定されるような、FT HMA-070またはT85活性(例えばFTHMA-070またはT85遺伝子の発現)に対して刺激 的または抑制的効果を有する作用物質または修飾因子を、FTHMA-070またはT85の 異常な活性と関連した障害(例えば免疫障害)の治療(予防的または治療的)の ために個体に投与することができる。このような治療とともに、その個体の薬理 ゲノム学(すなわち、個体の遺伝子型とその個体の外来性化合物または薬物に対 する反応との間の関係に関する学問)を考慮することができる。治療薬の代謝の 違いは、薬理活性をもつ薬物の投与量と血中濃度との間の関係が変化することに より、高度の毒性または治療の失敗につながりうる。このため、個体の薬理ゲノ ム学により、その個体の遺伝子型の検討に基づいて予防的または治療的治療のた めの有効な作用物質(例えば薬物)を選択することが可能になる。このような薬 理ゲノム学はさらに、適切な投与量および治療方式の決定に用いることができる 。したがって、個体におけるFTHMA-070もしくはT85蛋白質の活性、FTHMA-070も しくはT85核酸の発現、またはFTHMA-070もしくはT85遺伝子の変異含有量を測定 し、それによってその個人の治療的または予防的治療のために適した作用物質を 選択することが可能である。 薬理ゲノム学では、罹患者における薬物分布の変化および異常作用に起因する 、薬物に対する反応における臨床的に有意な遺伝的変動を取り扱う。例えば、リ ンダー(Linder)(1997)Clin.Chem.43(2):254〜266を参照されたい。一 般に、薬理ゲノム学的状態は2つのタイプに区別しうる。すなわち、薬物が身体 に作用する様式を変化させる単一因子として伝達される遺伝的状態(薬物作用の 変化)または身体が薬物に対して作用する様式を変化させる単一因子として伝達 される遺伝的状態(薬物代謝の変化)である。これらの薬理ゲノム学的状態は、 稀な欠損症または多型のいずれかとして出現しうる。例えば、グルコース-6-リ ン酸デヒドロケナーゼ欠損症(G6PD)はよくみられる遺伝性酵素病であり、その 主な臨床的合併症はオキシダント類(抗マラリア薬、スルホンアミド、鎮痛薬、 ニトロ フラン)の経口摂取後およびソラマメの摂食後に起こる溶血である。 1つの例となる態様として、薬物代謝酵素の活性は、薬物作用の強度および持 続時間の両方に関する主な決定要因である。薬物代謝酵素(例えば、N-アセチル トランスフェラーゼ2(NAT2)ならびにシトクロムP450酵素CYP2D6およびCYP2Cl9 )の遺伝的多型の発見は、一部の患者で期待された薬物効果が得られなかったり 、または標準的で安全な用量の薬物を服用した後に薬物反応の悪化および重篤な 毒性が認められたりする理由の説明となった。これらの多型は集団において高代 謝能型(EM)および低代謝能型(PM)という2つの表現型として発現される。PM の出現率は集団によって異なる。例えば、CYP2D6をコードする遺伝子は多型性が 高く、PMにはいくつかの変異が同定されており、それらはいずれも機能的CYP2D6 の欠如をもたらす。CYP2D6およびCYP2Cl9に関して低代謝能型の人々は、標準的 用量を投与された際に薬物反応の悪化および副作用を経験する頻度が極めて高い 。代謝産物が有効治療成分である場合には、CYP2D6によって生じる代謝産物であ るモルヒネを介したコデインの鎮痛効果に関して示されているように、PMは何ら 治療的反応を示さない。他方の極端な例は、標準的な投与量に反応しない、いわ ゆる超迅速代謝能型(ultra-rapid metabolizer)である。最近、超迅速代謝に はCYP2D6遺伝子増幅という分子的基盤があることが同定された。 このため、個体におけるFTHMA-070もしくはT85蛋白質の活性、FTHMA-070もし くはT85核酸の発現、またはFTHMA-070またはT85遺伝子の変異含有量を測定し、 それによってその個体の治療的または予防的治療のために適した作用物質を選択 することが可能である。さらに、薬理ゲノム学的検討を、薬物代謝酵素をコード する多型対立遺伝子の遺伝子型同定を個体の薬物反応に関する表現型の同定に適 用することも可能である。この知見は、投薬または薬物選択に適用された場合に は、有害反応または治療の失敗を回避し、それによって本明細書に記載された例 示的なスクリーニングアッセイの1つによって同定された修飾因子などのFTHMA-0 70またはT85修飾因子によって対象を治療する際の治療的または予防的効果を高 めうる。 4 .臨床試験の間の効果の観測 FTHMA-070またはT85の発現または活性に対する作用物質(例えば薬物、化合物 )の影響(例えば異常な細胞増殖および/または分化を調節する能力)の観測を 、基礎的な薬物スクリーニングにおいてのみならず、臨床試験にも適用すること ができる。例えば、本明細書に記載されたようなスクリーニングアッセイによっ てFTHMA-070もしくはT85遺伝子の発現または蛋白質レベルを増強させるか、また はFTHMA-070もしくはT85活性をアップレギュレートすると判定された作用物質の 有効性を、FTHMA-070もしくはT85の遺伝子発現または蛋白質レベルの低下、また はFTHMA-070もしくはT85活性のダウンレギュレーションを呈する対象の臨床試験 において観測することができる。または、スクリーニングアッセイによってFTHM A-070もしくはT85遺伝子の発現または蛋白質レベルを低下させるか、またはFTHM A-070もしくはT85活性をダウンレギュレートすると判定された作用物質の有効性 を、FTHMA-070もしくはT85の遺伝子発現または蛋白質レベルの増強、またはFTHM A-070もしくはT85活性のアップレギュレーションを呈する対象の臨床試験におい て観測することもできる。このような臨床試験において、FTHMA-070またはT85、 および好ましくは例えば細胞増殖性疾患に関与するとみられる他の遺伝子の発現 または活性を、特定の細胞の免疫反応性の「読み取り値(read out)」またはマ ーカーとして用いることができる。 例えば、非制限的ではあるが、FTHMA-070またはT85活性を調節する(例えば、 本明細書に記載されたスクリーニングアッセイにおいて同定される)作用物質( 例えば化合物、薬物または低分子)による治療によって細胞内で調節される、FT HMA-070またはT85を含む遺伝子を同定することができる。したがって、例えば臨 床試験において、細胞増殖性疾患に対する作用物質の効果を検討するために、細 胞を単離し、RNAを調製して、FTHMA-070もしくはT85またはその障害に関与する とみられる他の遺伝子の発現レベルに関して分析することができる。遺伝子発現 レベル(すなわち、遺伝子発現パターン)は、本明細書に記載されるノーザンブ ロット分析もしくはRT-PCRにより、またはその代わりに本明細書に記載される方 法の1つによって産生蛋白質の量を測定することにより、またはFTHMA-070もしく はT85またはその他の遺伝子の活性レベルを測定することによって定量化しうる 。このようにして、遺伝子発現パターンを、作用物質に対する細胞の生理的反応 の指標となるマーカーとして役立てることができる。したがって、作用物質によ る対 象の治療の前および実施中の種々の時点でこの反応状況を判定することができる 。 1つの好ましい態様において、本発明は、(i)作用物質を投与する前の対象か らの投与前試料の採取、(ii)投与前試料におけるFTHMA-070もしくはT85蛋白質 、mRNAまたはゲノムDNAの発現レベルの検出、(iii)対象からの1つまたは複数 の投与後試料の採取、(iv)投与後試料におけるFTHMA-070もしくはT85蛋白質、 mRNAまたはゲノムDNAの発現レベルの検出、(v)投与前試料におけるFTHMA-070 もしくはT85蛋白質、mRNAまたはゲノムDNAの発現レベルと、投与後試料における FTHMA-070もしくはT85蛋白質、mRNAまたはゲノムDNAの発現レベルとの比較、お よび(vi)それに従っての対象への作用物質の投与の変更、の段階を含む、作用 物質(例えば、例えば、アゴニスト、アンタゴニスト、ペプチド模倣物、蛋白質 、ペプチド、核酸、低分子、または本明細書に記載されるスクリーニングアッセ イによって同定されるその他の薬物候補物質)による対象の治療の有効性を観測 するための方法を提供する。例えば、FTHMA-070またはT85の発現または活性を検 出されたレベルよりも高いレベルに増強させるため、すなわち作用物質の有効性 を高めるためには、作用物質の投与量を増やすことが望ましいと思われる。また は、FTHMA-070またはT85の発現または活性を検出されたレベルよりも低いレベル に低下させるため、すなわち作用物質の有効性を抑えるためには、作用物質の投 与量を減らすことが望ましいと思われる。 C .治療の方法 本発明は、FTHMA-070またはT85の異常な発現または活性と関連した障害のリス クがある(または感受性がある)またはその障害を有する対象を治療する予防的 および治療的方法の両方を提供する。 1 .予防的方法 1つの面において、本発明は、FTHMA-070もしくはT85発現または少なくとも1つ のFTHMA-070またはT85活性を調節する作用物質を対象に投与することによって、 対象におけるFTHMA-070またはT85の異常な発現または活性と関連した疾患または 状態を予防するための方法を提供する。FTHMA-070またはT85の異常な発現または 活性に起因するまたはそれが一因である疾患に関するリスクがある対象は、例え ば、本明細書に記載された診断的または予後判定的アッセイの任意のものまたは その組み合わせによって同定しうる。予防薬の投与は、疾患または障害が予防さ れるように、またはその進行が遅くなるように、FTHMA-070またはT85の異常に特 徴的な症状が発現する前に行うことができる。例えば、FTHMA-070またはT85の異 常の種類に応じて、対象を治療するために、FTHMA-070もしくはT85アゴニストま たはFTHMA-070もしくはT85アンタゴニスト性作用物質を用いることができる。適 切な作用物質は本明細書に記載されるスクリーニングアッセイに基づいて決定し うる。 2 .治療的方法 本発明のもう1つの面は、治療を目的としてFTHMA-070またはT85の発現または 活性を調節する方法に関する。本発明の調節方法は、細胞を、細胞に関連したFT HMA-070またはT85蛋白質活性のうち1つまたは複数の活性を調節する作用物質と 接触させることを含む。FTHMA-070またはT85蛋白質活性を調節する作用物質は、 核酸もしくは蛋白質、FTHMA-070もしくはT85蛋白質の天然にみられる同族リガン ド、ペプチド、FTHMA-070またはT85ペプチド模倣物またはその他の低分子などの 、本明細書に記載される作用物質でありうる。1つの態様において、作用物質はF THMA-070またはT85蛋白質の1つまたは複数の生物活性を刺激する。このような刺 激性物質の例には、活性FTHMA-070またはT85蛋白質および細胞内に導入されたFT HMA-070またはT85をコードする核酸分子が含まれる。もう1つの態様において、 作用物質はFTHMA-070またはT85蛋白質の1つまたは複数の生物活性を抑制する。 このような抑制性物質の例には、アンチセンスFTHMA-070またはT85核酸分子およ び抗FTHMA-070またはT85抗体が含まれる。これらの調節方法はインビトロで行う こともでき(例えば、細胞を作用物質とともに培養することによる)、またはイ ンビボで行うこともできる(例えば、対象に作用物質を投与することによる)。 本発明はそれ自体で、FTHMA-070もしくはT85蛋白質または核酸分子の異常な発現 または活性を特徴とする疾患または障害に罹患した個体を治療するための方法を 提供する。1つの態様において、本方法は、FTHMA-070またはT85の発現または活 性を調節する(例えばアップレギュレートまたはダウンレギュレートする)作用 物質(例えば本明細書に記載されたスクリーニングアッセイによって同定された 作用物質) または作用物質の組み合わせを投与することを含む。もう1つの態様において、 本方法は、FTHMA-070またはT85の発現または活性の低下または異常を代償するた めの治療法として、FTHMA-070もしくはT85蛋白質または核酸分子を投与すること を含む。 FTHMA-070もしくはT85が異常にダウンレギュレートされている状況、および/ またはFTHMA-070もしくはT85活性の上昇に有益な効果があると考えられる状況で は、FTHMA-070またはT85活性を刺激することが望ましい。逆に、FTHMA-070もし くはT85が異常にアップレギュレートされている状況、および/またはFTHMA-070 もしくはT85活性の低下に有益な効果があると考えられる状況では、FTHMA-070ま たはT85活性を抑制することが望ましい。 本発明は、以下の実施例によってさらに例示されるが、これは制限的とみなさ れるべきではない。本明細書の全体を通して引用されるすべての参考文献、特許 および刊行された特許出願の内容は本明細書に参照として組み入れられる。 実施例 実施例1:ヒトFTHMA-070 cDNAの単離および特徴分析 心冠動脈平滑筋細胞ライブラリーに存在するクローンの配列決定を通じて、FT HMA-070をコードする核酸分子が同定された。TNF受容体とある程度の相同性があ ると思われる1クローンが同定された。このクローンはFTHMA-070をコードするこ とが証明された。腫瘍壊死因子受容休(細胞死ドメインを含む)との相同性があ る、FTHMA-070の核酸配列(配列番号:1)および推定されるアミノ酸配列(配列 番号:2)を図1に示す。実施例2:FTHMA-070蛋白質の特徴分析 上記のようにして単離されたヒトFTHMA-070cDNA(図1;配列番号:1)は、40 1個のアミノ酸からなる蛋白質(図1;配列番号:2)をコードする。FTHMA-070は 、21個のアミノ酸からなるシグナルペプチド(配列番号:2のアミノ酸1からほぼ アミノ酸21まで)を、380個のアミノ酸からなる成熟蛋白質(ほぼアミノ酸22か らアミノ酸401まで、配列番号:4)の前に含むと予想される。実施例3:FTHMA-070蛋白質の調製 組換えFTHMA-070は種々の発現ライブラリーにおいて産生させることができる 。 例えば、成熟型FTHMA-070ペプチドを大腸菌内で組換えグルタチオン-S-トランス フェラーゼ(GST)融合蛋白質として発現させ、融合蛋白質の単離および特徴分 析を行うことができる。具体的には、上記の通りにFTHMA-070をGSTと融合させ、 この融合蛋白質を大腸菌株PEB199内で発現させることができる。PEB199における GST-FTHMA-070融合蛋白質の発現はIPTGによって誘導しうる。誘導を受けたPEB19 9株の組細菌可溶化物から、アフィニティクロマトグラフィーにより、グルタチ オンビーズ上に組換え融合蛋白質を精製することができる。実施例4:ヒトFTHMA-070 cDNAの単離および特徴分析 機能的シグナル配列を有する蛋白質をコードする遺伝子を同定するために設計 されたスクリーニングを用いて、T85(当初はFMHB-6D4およびFMHB-SD4と呼ばれ た)をコードする核酸分子が同定された。簡潔にいえば、シグナル配列を欠く検 出可能な蛋白質をコードする配列が連結されたヒト胎児脳cDNAをクローンのそれ ぞれが含むライブラリーを調製した。ヒト胎児cDNAが機能的シグナル配列をコー ドしていれば、それは検出可能な蛋白質の分泌および検出を可能にすると思われ る。このクローンライブラリーを用いて哺乳動物細胞のトランスフェクションを 行った。続いて、標準的な技法を用いて、検出可能な蛋白質を分泌するクローン を同定し、対応するヒト胎児脳cDNAを単離し、配列決定を行った。このようにし てT85をコードするクローンを同定することができた。T85の核酸配列(配列番号 :5)および推定されるアミノ酸配列(配列番号:6)を図3に示す。実施例5:T85蛋白質の特徴分析 上記のようにして単離されたヒトT85 cDNA(図3;配列番号:5)は、753個の アミノ酸からなる蛋白質(図3;配列番号:6)をコードする。シグナルペプチド 予測プログラムSIGNALP(Nielsenら(1997)Protein Engineering 10:1〜6)に より、T85が20個のアミノ酸からなるシグナルペプチド(配列番号:6のアミノ酸 1からほぼアミノ酸20まで)を、733個のアミノ酸からなる成熟蛋白質(配列番号 :6のほぼアミノ酸21からアミノ酸753まで;配列番号:8)の前に含むことが予 想された。T85の親水性プロットを図4に提示する。これは、システイン(「cys 」、プロット直下の短い縦線)および最も有意なPFAM識別子(PF00047およびPF0 0041、プロット直上のバー)の位置を描いたものである。PFAM識別子および隠れ マルコ フモデル(HMM)共通配列に関する一般的な情報については、ゾンハマー(Sonnh ammer)ら(1997)Protein 28:405〜420およびhttp://www.psc.edu/generahsof tware/packages/pfam/pfam.htmlを参照されたい。 図5に示されている通り、T85にはフィブロネクチンIII型ドメインと相同性の ある2つの領域(それぞれ配列番号:6、配列番号:9および配列番号:10のアミ ノ酸525〜610および638〜727)がある(HMM PF00041に基づく;配列番号:18) 。 同じく図5に示されている通り、T85にはIgスーパーファミリードメインと相同 性のある5つの領域(それぞれ配列番号:6、配列番号:11〜15のアミノ酸43〜10 1、145〜203、237〜298、329〜394および433〜491)がある(HMM PF00047に基づ く;配列番号:19)。T85は、配列番号:6のアミノ酸247から始まるRGDモチーフ 、配列番号:6のアミノ酸516〜600にあるサイトカイン受容体に相同なN末端(B C)ドメイン(CC-CC)も含む。実施例6:T85蛋白質の調製 組換えT85は種々の発現ライブラリーにおいて産生させることができる。例え ば、成熟型T85ペプチドを大豚菌内で組換えグルタチオン-S-トランスフェラーゼ (GST)融合蛋白質として発現させ、融合蛋白質の単離および特徴分析を行うこ とができる。具体的には、上記の通りにFTHMA-070をGSTと融合させ、この融合蛋 白質を大腸菌株PEB199内で発現させることができる。PEB199におけるGST-T85融 合蛋白質の発現はIPTGによって誘導しうる。誘導を受けたPEB199株の粗細菌可溶 化物から、アフィニティクロマトグラフィーにより、グルタチオンビーズ上に組 換え融合蛋白質を精製することができる。実施例7 図6に示されている通り、T85は、神経発生、特に正中線交差(midline crossi ng)の制御に関与し、重要な役割を果たすと考えられている軸索誘導受容体であ るヒトRobo蛋白質とかなり相同性がある(Kiddら(1997)Cell 92:205〜215) 。このため、T85には神経発生における役割もあると考えられる。したがって、T 85核酸、ポリペプチド、T85アゴニストおよびT85アンタゴニストは神経障害の治 療に有用な可能性がある。等価物 当業者は、定型的な範囲の実験により、本明細書に記載された特定の態様の等 価物を認識または確認しうると考えられる。このような等価物は本発明の範囲内 にあると考えられ、以下の請求の範囲に含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12N 1/21 C12P 21/02 A 5/10 C12Q 1/68 A C12P 21/02 G01N 33/53 D C12Q 1/68 33/566 G01N 33/53 C12N 15/00 ZNAA 33/566 5/00 A (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR, NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,KE,L S,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL ,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR, BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,DK,E E,ES,FI,GB,GE,GH,GM,GW,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.a)配列番号:1もしくは配列番号:3のヌクレオチド配列、ATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物、またはその相補物との一致率が少 なくとも55%であるヌクレオチド配列を含む核酸分子、 b)配列番号:1もしくは配列番号:3のヌクレオチド配列、ATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物、またはその相補物の少なくとも 300ヌクレオチドの断片を含む核酸分子、 c)配列番号:2もしくは配列番号:4のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸 配列を含むポリペプチドをコードする核酸分子、 d)配列番号:2または配列番号:4のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片 であって、配列番号:2もしくは配列番号:4またはATCCに寄託番号 として寄 託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるポリペプチドの少なくと も15個の連続したアミノ酸を含む断片をコードする核酸分子、および e)配列番号:2もしくは配列番号:4のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸 配列を含むポリペプチドの天然にみられる対立遺伝子変異体をコードする核酸分 子であって、配列番号:1または配列番号:3を含む核酸分子とストリンジェント な条件下でハイブリダイズする核酸分子からなる群より選択される、単離された 核酸分子。 2.a)配列番号:1もしくは配列番号:3、ATCCに寄託番号 として寄託された プラスミドのcDNA挿入物、またはその相補物のヌクレオチド配列を含む核酸、お よび b)配列番号:2もしくは配列番号:4のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸 配列を含むポリペプチドをコードする核酸分子からなる群より選択される、請求 項1記載の単離された核酸分子。 3.ベクター核酸配列をさらに含む、請求項1記載の核酸分子。 4.異種ポリペプチドをコードする核酸配列をさらに含む、請求項1記載の核酸分 子。 5.請求項1記載の核酸分子を含む宿主細胞。 6.哺乳動物宿主細胞である、請求項4記載の宿主細胞。 7.請求項1記載の核酸分子を含む、非ヒト哺乳動物宿主細胞。 8.a)配列番号:2または配列番号:4のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片 であって、配列番号:2または配列番号:4の少なくとも15個の連続したアミノ酸 を含む断片、 b)配列番号:2もしくは配列番号:4のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸 配列を含むポリペプチドの天然にみられる対立遺伝子変異体であって、配列番号 :1または配列番号:3を含む核酸分子とストリンジェントな条件下でハイブリダ イズする核酸分子によってコードされるポリペプチド、および c)配列番号:1または配列番号:3のヌクレオチド配列を含む核酸分子との一 致率が少なくとも55%であるヌクレオチド配列を含む核酸分子によってコードさ れるポリペプチドからなる群より選択される、単離されたポリペプチド。 9.配列番号:2もしくは配列番号:4のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸配 列を含む、請求項8記載の単離されたポリペプチド。 10.異種アミノ酸配列をさらに含む、請求項8記載のポリペプチド。 11.請求項8記載のポリペプチドと選択的に結合する抗体。 12.a)配列番号:2もしくは配列番号:4のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番 号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸 配列を含むポリペプチド、 b)配列番号:2もしくは配列番号:4のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸 配列を含むポリペプチドの断片であって、配列番号:2もしくは配列番号:4また はATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコード されるアミノ酸配列の少なくとも15個の連続したアミノ酸を含む断片、および c)配列番号:2もしくは配列番号:4のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸配 列を含むポリペプチドの天然にみられる対立遺伝子変異体であって、配列番号: 1または配列番号:3を含む核酸分子とストリンジェントな条件下でハイブリダイ ズする核酸分子によってコードされるポリペプチドからなる群より選択されるポ リペプチドを製造するための方法であって、 核酸分子が発現される条件下で請求項5記載の宿主細胞を培養することを含む 方法。 13.配列番号:2もしくは配列番号:4のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸配列 を含む、請求項8記載の単離されたポリペプチド。 14.試料における請求項8記載のポリペプチドの存在を検出するための方法であ って、 a)試料と、請求項8のポリペプチドと選択的に結合する化合物とを接触させる 段階、および b)化合物が、試料中のポリペプチドと結合するか否かを決定する段階を含む 方法。 15.ポリペプチドと結合する化合物が抗体である、請求項14記載の方法。 16.請求項8記載のポリペプチドと選択的に結合する化合物、および使用説明書 を含むキット。 17.試料中の請求項1記載の核酸分子の存在を検出するための方法であって、 a)試料と、核酸分子と選択的にハイブリダイズする核酸プローブまたはプラ イマーとを接触させる段階、および b)核酸プローブまたはプライマーが試料中の核酸分子と結合するか否かを決 定する段階を含む方法。 18.試料がmRNA分子を含み、核酸プローブと接触する、請求項17記載の方法。 19.請求項1記載の核酸分子と選択的にハイブリダイズする化合物、および使用 説明書を含むキット 20.請求項8記載のポリペプチドと結合する化合物を同定するための方法であっ て、 a)ポリペプチド、または請求項8記載のポリペプチドを発現する細胞と、被験 化合物とを接触させる段階、および b)ポリペプチドが被験化合物と結合するか否かを決定する段階を含む方法。 21.被験化合物とポリペプチドとの結合が、 a)被験化合物/ポリペプチド結合の直接的検出による結合の検出、 b)競合結合アッセイを用いての結合の検出、および c)「 」活性に関するアッセイを用いての結合の検出からなる群より選択 される方法によって検出される、請求項20記載の方法。 22.請求項8記載のポリペプチドの活性を調節するための方法であって、ポリペ プチド、または請求項8記載のポリペプチドを発現する細胞と、ポリペプチドの 活性を調節するために十分な濃度でポリペプチドと結合する化合物とを接触させ る段階を含む方法。 23.請求項8記載のポリペプチドの活性を調節する化合物を同定するための方法 であって、 a)請求項8記載のポリペプチドと被験化合物とを接触させる段階、および b)ポリペプチドの活性を調節する化合物を同定するための、ポリペプチドの 活性に対する被験化合物の効果を決定する段階を含む方法。 24.a)配列番号:5もしくは配列番号:7のヌクレオチド配列、ATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物、またはその相補物との一致率 が少なくとも55%であるヌクレオチド配列を含む核酸分子、 b)配列番号:5もしくは配列番号:7のヌクレオチド配列、ATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物、またはその相補物の少なくとも30 0ヌクレオチドの断片を含む核酸分子、 c)配列番号:6もしくは配列番号:8のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸 配列を含むポリペプチドをコードする核酸分子、 d)配列番号:6または配列番号:8のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断片 であって、配列番号:6もしくは配列番号:8、またはATCCに寄託番号 として 寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるポリペプチドの少なく と も15個の連続したアミノ酸を含む断片をコードする核酸分子、および e)配列番号:6もしくは配列番号:8のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸 配列を含むポリペプチドの天然にみられる対立遺伝子変異体をコードする核酸分 子であって、配列番号:5または配列番号:7を含む核酸分子とストリンジェント な条件下でハイブリダイズする核酸分子からなる群より選択される、単離された 核酸分子。 25.a)配列番号:5もしくは配列番号:7、ATCCに寄託番号 として寄託され たプラスミドのcDNA挿入物、またはその相補物のヌクレオチド配列を含む核酸、 および b)配列番号:6もしくは配列番号:8のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸 配列を含むポリペプチドをコードする核酸分子からなる群より選択される、請求 項24記載の単離された核酸分子。 26.ベクター核酸配列をさらに含む、請求項24記載の核酸分子。 27.異種ポリペプチドをコードする核酸配列をさらに含む、請求項24記載の核酸 分子。 28.請求項24記載の核酸分子を含む宿主細胞。 29.哺乳動物宿主細胞である、請求項26記載の宿主細胞。 30.請求項24記載の核酸分子を含む、非ヒト哺乳動物宿主細胞。 31.a)配列番号:6または配列番号:8のアミノ酸配列を含むポリペプチドの断 片であって、配列番号:6または配列番号:8の少なくとも15個の連続したアミノ 酸を含む断片、 b)配列番号:6もしくは配列番号:8のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸 配列を含むポリペプチドの天然にみられる対立遺伝子変異体であって、配列番号 :5または配列番号:7を含む核酸分子とストリンジェントな条件下でハイブリダ イズする核酸分子によってコードされるポリペプチド、および c)配列番号:5または配列番号:7のヌクレオチド配列を含む核酸分子との一 致 率が少なくとも55%であるヌクレオチド配列を含む核酸分子によってコードされ るポリペプチドからなる群より選択される、単離されたポリペプチド。 32.配列番号:6もしくは配列番号:8のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸配列 を含む、請求項31記載の単離されたポリペプチド。 33.異種アミノ酸配列をさらに含む、請求項31記載のポリペプチド。 34.請求項31記載のポリペプチドと選択的に結合する抗体。 35.a)配列番号:6もしくは配列番号:8のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番 号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸 配列を含むポリペプチド、 b)配列番号:6もしくは配列番号:8のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸 配列を含むポリペプチドの断片であって、配列番号:6もしくは配列番号:8また はATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコード されるアミノ酸配列の少なくとも15個の連続したアミノ酸を含む断片、および c)配列番号:6もしくは配列番号:8のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸 配列を含むポリペプチドの天然にみられる対立遺伝子変異体であって、配列番号 :5または配列番号:7を含む核酸分子とストリンジェントな条件下でハイブリダ イズする核酸分子によってコードされるポリペプチドからなる群より選択される ポリペプチドを製造するための方法であって、 核酸分子が発現される条件下で請求項5記載の宿主細胞を培養することを含む 方法。 36.配列番号:6もしくは配列番号:8のアミノ酸配列、またはATCCに寄託番号 として寄託されたプラスミドのcDNA挿入物によってコードされるアミノ酸配列 を含む、請求項31記載の単離されたポリペプチド。 37.試料における請求項31記載のポリペプチドの存在を検出するための方法であ って、 a)試料と、請求項31記載のポリペプチドと選択的に結合する化合物とを接触 さ せる段階、および b)化合物が試料中のポリペプチドと結合するか否かを決定する段階を含む方 法。 38.ポリペプチドと結合する化合物が抗体である、請求項37記載の方法。 39.請求項31記載のポリペプチドと選択的に結合する化合物、および使用説明書 を含むキット。 40.試料中の請求項24記載の核酸分子の存在を検出するための方法であって、 a)試料と、核酸分子と選択的にハイブリダイズする核酸プローブまたはプラ イマーとを接触させる段階、および b)核酸プローブまたはプライマーが試料中の核酸分子と結合するか否かを決 定する段階を含む方法。 41.試料がmRNA分子を含み、核酸プローブと接触する、請求項40記載の方法。 42.請求項24記載の核酸分子と選択的にハイブリダイズする化合物、および使用 説明書を含むキット。 43.請求項31記載のポリペプチドと結合する化合物を同定するための方法であっ て、 a)ポリペプチド、または請求項31記載のポリペプチドを発現する細胞と、被 験化合物とを接触させる段階、および b)ポリペプチドが被験化合物と結合するか否かを決定する段階を含む方法。 44.被験化合物とポリペプチドとの結合が、 a)被験化合物/ポリペプチド結合の直接的検出による結合の検出、および b)競合結合アッセイを用いての結合の検出からなる群より選択される方法に よって検出される、請求項43記載の方法。 45.請求項31記載のポリペプチドの活性を調節するための方法であって、ポリペ プチド、または請求項31記載のポリペプチドを発現する細胞と、ポリペプチドの 活性を調節するために十分な濃度でポリペプチドと結合する化合物とを接触させ る段階を含む方法。 46.請求項31記載のポリペプチドの活性を調節する化合物を同定するための方法 であって、 a)請求項31記載のポリペプチドと被験化合物とを接触させる段階、および b)ポリペプチドの活性を調節する化合物を同定するための、ポリペプチドの 活性に対する被験化合物の効果を決定する段階を含む方法。
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