[go: up one dir, main page]

JP2002208178A - 光学情報記録媒体とその製造方法及び光学情報記録媒体の記録方法 - Google Patents

光学情報記録媒体とその製造方法及び光学情報記録媒体の記録方法

Info

Publication number
JP2002208178A
JP2002208178A JP2001335227A JP2001335227A JP2002208178A JP 2002208178 A JP2002208178 A JP 2002208178A JP 2001335227 A JP2001335227 A JP 2001335227A JP 2001335227 A JP2001335227 A JP 2001335227A JP 2002208178 A JP2002208178 A JP 2002208178A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
recording
recording medium
optical information
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001335227A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Okubo
修一 大久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
Priority to JP2001335227A priority Critical patent/JP2002208178A/ja
Publication of JP2002208178A publication Critical patent/JP2002208178A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単純な製造プロセスで形成でき、かつ、波長
380〜430nmの半導体レーザを用いて記録可能な
光学情報記録媒体を提供すること。 【解決手段】 光学情報記録媒体は、基板1上に少なく
とも記録層2を有する。波長380nm〜430nmの
レーザ光照射により情報の記録が行われる。記録層2の
屈折率n及び消衰係数kが、波長380〜430nmの
範囲において、3.9<n<5.6、かつ、k>0.4
の条件を満たす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ光照射によ
り情報の記録・再生を行う光学情報記録媒体とその製造
方法及び光学情報記録媒体の記録方法に関し、特に、1
回だけ記録が可能な追記型の光学情報記録媒体と、その
製造方法及びそれへの記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CD−ROMおよびDVD−ROMの近
年の普及にともない、CD−RやDVD−Rと呼ばれる
ユーザにより1回だけ記録可能な光学情報記録媒体の普
及も加速的に進んでいる。CD−RやDVD−Rでは、
記録層として感光性の色素層がスピン塗布あるいは蒸着
等により基板上に形成される。CD−ROMと同等の反
射率を実現するために、色素層の上に、AlやAuなど
の材料からなる反射層が形成されている。色素材料は、
光学情報の記録・再生を行う半導体レーザの波長におい
て記録可能な程度に吸収が存在するように、選択されて
いる。情報の記録・再生に用いられている半導体レーザ
の波長は、CD−Rでは780nm前後、また、DVD
−Rでは650nm前後である。
【0003】一方、近年、青紫色半導体レーザに関する
研究・開発が急激に進展している。これにより、波長3
80〜430nmの青紫色半導体レーザの実用化が近づ
いている。光ディスクの記録密度は主に情報の記録再生
に用いられる光ビームの集光スポットサイズにより決ま
る。集光スポットサイズは半導体レーザの波長に比例す
るので、現在実用化されている赤色半導体レーザに比べ
て波長の短い青紫色半導体レーザを用いることにより光
ディスクの記録容量が大幅に増えるものと期待されてい
る。
【0004】しかしながら、380〜430nmの波長
のレーザ光に適する色素材料は、これまでのところ知ら
れておらず、青紫色半導体レーザを用いる光学情報記録
媒体は実用化されていない。また、色素層がスピンコー
トにより形成された後、改めてスパッタリングなどによ
り反射層が形成されるというプロセスも煩雑であり、光
学情報記録媒体のコストの上昇を招いてしまう。
【0005】上記記載と関連して、光記録媒体が特開平
10−172180に開示されている。この引例では、
光の照射による非晶質相と結晶相の間の相変化により情
報の記録及び消去が行われる。透明基板上に少なくとも
第1誘電体層/記録層/第2誘電体層/反射層がこの順
に積層されている。照射される光の波長は550nm以
下であり、照射される光の波長における第1誘電体層の
屈折率nが1.4〜2.1である。照射される光の波長
が波長450nm以下であり、照射される光の波長にお
ける第1誘電体層の屈折率nが1.4〜1.8である。
【0006】また、光記録媒体が特開平10−2082
96に開示されている。この引例では、光記録媒体は、
基板上に少なくともTeを含む光記録層を有する。光記
録層のアモルファス層における消衰係数kaが波長400
〜500nmにおいて2.5以下である。また、光記録
層が、30ppm以上10000ppm以下の水素を含
有する。
【0007】また、光記録媒体が特開平11−3970
9に開示されている。この引例では、光の照射による非
晶質相と結晶相の間の相変化により情報の記録及び消去
が行われる。透明基板上に少なくとも第1誘電体層/下
地誘電体層/記録層/第2誘電体層/反射層がこの順に
積層されている。波長700〜630nm及び波長50
0〜380nmでの各層の屈折率、消衰係数と層の厚さ
が下記の式で表される関係を有している。 1.85≦na2、 45≦da55(nm) 2.1≦nb 145≦db155(nm) 2.4≦nα≦4.5 1.9≦kα≦2.9 1.65≦nc4.5 3.2≦kc4.1 0<dr20(nm) 2.1≦nd2.4 10≦dd20(nm) 0.4≦ne1.4 3.8≦ke6.2 ここで、naは第1誘電体層の屈折率、daは第1誘電体
層の厚さ(nm)、nbは下地誘電体層の屈折率、dbは
下地誘電体層の厚さ(nm)、nαは記録層の非晶質状
態の屈折率、kαは記録層の非晶質状態の消衰係数、n
cは記録層の結晶状態の屈折率、kcは記録層の結晶状態
の消衰係数、drは記録層の厚さ(nm)、ndは第2誘
電体層の屈折率、ddは第2誘電体層の厚さ(nm)、
neは反射層の屈折率、keは反射層の消衰係数を表す。
【0008】また、光記録媒体が特開平11−3971
6に開示されている。この引例では、光の照射による非
晶質相と結晶相の間の相変化により情報の記録及び消去
が行われる。透明基板上に少なくとも第1誘電体層/記
録層/第2誘電体層/反射層がこの順に積層されてお
り、波長390nm以上450nm以下での各層の屈折
率、消衰係数、層の厚さが下記の式で表される関係を有
している。 2.2≦na2.3 30≦da500 2.58≦nα≦3.3 2.6≦kα≦2.9 1.77≦nc2.5 3.2≦kc3.8 7≦dr35(nm) 2.25≦nb2.4 0<db25(nm) 0.4≦nβ≦0.6 3.8≦kβ≦4.25 ここで、naは第1誘電体層の屈折率、daは第1誘電体
層の厚さ(nm)、nαは記録層の非晶質状態の屈折
率、kαは記録層の非晶質状態の消衰係数、ncは記録
層の結晶状態の屈折率、kcは記録層の結晶状態の消衰
係数、drは記録層の厚さ(nm)、nbは第2誘電体層
の屈折率、dbは第2誘電体層の厚さ(nm)、nβは
反射層の屈折率、kβは反射層の消衰係数を表す。
【0009】また、相変化型光記録媒体が特開平11−
265525に開示されている。この引例では、相変化
型光記録媒体は、基板と、記録層と、この記録層と基板
との間に形成された誘電体層とを少なくとも有する。記
録層は、基板の一方の面に形成され、照射光の強度に応
じて結晶−非晶質間の相変化が可逆的になされる。誘電
体層は、記録層と基板との間に形成されている。波長4
00nm以上500nm以下の強度変調された単一レー
ザビームでオーバーライトが行われる。誘電体層はZn
SとSiO2との混合物からなり、記録層は少なくとも
GeとTeとSbとを含む材料からなる。基板と誘電体
層との間にAg、TiO2、AgとTiO2の混合物、A
gを主成分として含む混合物、またはTiO2を主成分
として含む混合物からなる多重反射層が設けられていて
もよい。記録層の基板とは反対側の面に反射層が設けら
れ、反射層と記録層との間に第2誘電体層が設けられて
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、単純
な製造プロセスで形成でき、かつ、波長380〜430
nmの半導体レーザを用いて1回だけ記録可能な光学情
報記録媒体とその製造方法及び光学情報記録媒体の記録
方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】以下に、[発明の実施の
形態]で使用する番号・符号を用いて、課題を解決する
ための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特許
請求の範囲]の記載と発明の実施の形態の記載との対応
関係を明らかにするために付加されたものであるが、
[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲
の解釈に用いてはならない。
【0012】上記目的を達成するため、本発明は、基板
(1)上に少なくとも記録層(2)を有し、波長380
nm〜430nmのレーザ光照射により情報の記録を行
う光学情報記録媒体であって、前記記録層(2)の屈折
率n及び消衰係数kが、波長380〜430nmの範囲
において、3.9<n<5.6、かつ、k>0.4の条
件を満たすものである。
【0013】また、本発明は、基板(1)上に少なくと
も記録層(2)を有し、波長380nm〜430nmの
レーザ光照射により情報の記録を行う光学情報記録媒体
であって、波長380〜430nmの範囲において、前
記記録層(2)の吸収率が20%以上であって、記録層
(2)が、光学情報記録前は再生専用型光学情報記録媒
体と互換可能な反射率を有し、光学情報記録後に反射率
が高くなるように形成されているものである。
【0014】本発明においては、前記記録層(2)の膜
厚が、10nm以上、30nm以下であり、また、前記
記録層(2)の熱伝導率が、0.5W/mK以上、20
W/mK以下であることが好ましい。
【0015】また、本発明においては、前記記録層
(2)が、Si、Ge、Siを主成分とする酸化物又は
窒化物、Geを主成分とする酸化物又は窒化物のいずれ
かを含むことが好ましい。
【0016】本発明の光学情報記録媒体の製造方法は、
波長380nm〜430nmのレーザ光照射により情報
の記録が可能な記録層(2)を基板上に形成する工程を
少なくとも有する光学情報記録媒体の製造方法であっ
て、前記記録層(2)を、Si又はGeをターゲットと
して、前記記録層(2)の熱伝導率が所望の値となるよ
うな成膜ガス圧力の基でスパッタリング法により形成す
るものである。
【0017】本発明の光学情報記録媒体の記録方法は、
前記レーザ光の記録パルスとしてマルチパルスを用い、
マルチパルスのレーザピークパワーをPw、マルチパル
スのレーザボトムパワーをPbw、記録パルス間のバイ
アスパワーをPbとした時、0<Pbw<0.5mW、
かつ、0<Pb/Pw<0.33の関係を満たす条件で
記録を行うものである。
【0018】また、本発明の記録方法は、前記レーザ光
の記録パルスとして矩形波を用い、線速10m/s以上で
記録を行うものである。
【0019】本発明にかかる光学情報記録媒体は、波長
380nm〜430nmのレーザ光照射により情報の記
録を行う光学情報記録媒体であって、基板(1)上に少
なくとも記録層(2)、光透過層(7)を有し、光透過
層(7)側からレーザ光を入射して光学情報の記録・再
生を行う光学情報記録媒体であって、記録層(2)と光
透過層(7)の間に熱変形抑止層(8)を有するもので
ある。
【0020】熱変形抑止層(8)としては、SiN、S
iO2、Ta25、Al23、AlN、SiC、TiC
のいずれか1つまたは複数を積層して形成することが好
ましい。あるいは、AuあるいはAgを主成分とする膜
厚10nm以下の金属薄膜が好ましい。
【0021】熱変形抑止層(8)を付加した場合には、
記録層(2)としてSiあるいはGeが特に好適であ
る。
【0022】また、本発明の記録方法は、波長380n
m〜430nmのレーザ光を用いて、基板(1)上に少
なくとも記録層(2)、光透過層(7)を有する光学情
報記録媒体に対して、光透過層(7)側からレーザ光を
入射して光学情報の記録・再生を行う記録方法であっ
て、基板(1)に形成された案内溝内および案内溝間の
平坦部両方に記録を行うものである。
【0023】また、本発明の光学情報記録媒体は、所定
の間隔で形成された案内溝を有する基板(1)と、前記
基板上に形成された記録層(2)とを具備し、波長38
0nm〜430nmのレーザ光を用いて、隣り合う前記
案内溝の間の平坦領域に情報が記録される。前記案内溝
内にも情報が記録されてもよい。
【0024】また、本発明の光学情報記録媒体は、所定
の間隔で形成された案内溝を有する基板(1)と、前記
基板上に形成された記録層(2)とを具備し、波長38
0nm〜430nmのレーザ光を用いて情報が記録され
るとき、前記情報が記録された部位に対応する前記案内
溝の深さは、前記情報の記録前より前記情報の記録後に
浅い。この結果、前記情報の記録前の反射率は、前記情
報の記録後の反射率より低い。また、本発明の光学情報
記録媒体は、基板と、前記基板上に形成された記録層と
を具備し、前記記録層と前記基板の間のレーザ光が照射
される位置に空間が形成されるように波長380nm〜
430nmの前記レーザ光を照射することにより情報が
記録される。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、本発明の光学情報記録媒体
について、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0026】図1乃至9は、本発明の相変化型光学情報
記録媒体の光ディスク構造を模式的に示す断面図であ
り、図10は、再生信号波形を模式的に説明する図であ
る。
【0027】図1に示される本発明の光学情報記録媒体
では、基板1上に記録層2が形成された単純な基本構造
が採用されている。基板1の厚さは0.3mm〜1.2
mm程度であり、基板1の材料としては、ポリカーボネ
ート等の樹脂あるいはガラスが用いられる。記録層は、
単層でも複数の異なる層の積層でもよい。通常、図1に
示されるように、情報の記録・再生は、基板1側に設け
られたレーザ10からレーザ光を入射し、再生は反射光
を受光部12により受光することにより行われる。
【0028】構成が最も単純であることから、基板1上
に記録層2が形成される構造が最も望ましい。しかしな
がら、図2に示される本発明の光学情報記録媒体では、
基板1上に記録層2が形成され、傷やゴミを防止するた
め、記録層2上に紫外線硬化樹脂3が形成されてもよ
い。また、図3に示されるように、機械特性向上のため
に、更に他の基板4が貼り合わされても良い。
【0029】他に、図4と5に示される本発明の光学情
報記録媒体では、基板1上に記録層2が形成され、記録
層2上に誘電体層5または反射層6が積層されてもよ
い。あるいは、図6に示されるように、記録層2上の形
成された誘電体層5の上に反射層6が積層されても良
い。更に、機械特性向上のために、図7に示されるよう
に、紫外線硬化樹脂3により他の基板4が更に貼り合わ
されても良い。
【0030】また、図8に示されるように、本発明の光
学情報記録媒体では、基板1上に記録層2が形成され、
記録層2上に厚さ0.1mm前後の光透過層7が形成さ
れていてもよい。基板1の厚さは0.3mm〜1.2m
m程度であり、基板1の材料としては、ポリカーボネー
ト等の樹脂あるいはガラスが用いられる。また、図9に
示されるように、記録層2と光透過層7の間に熱変形抑
止層8が設けられてもよい。このような構造の場合、図
8に示されるように、情報の記録・再生は、光透過層7
側に設けられたレーザ10から記録層2にレーザ光を照
射し、再生は反射光を受光部12により受光することに
より行われる。
【0031】記録層2の膜厚としては、10nm以上3
0nm以下であることが望ましい。これは、10nmよ
り薄い膜では膜質が低下して耐候性に問題が生じたり、
十分に高い反射率を得ることが難しいためであり、ま
た、30nm以上では熱容量が大きくなるので、記録感
度が低くなり良好な記録を行うことができなくなるため
である。さらに、30nm以上では高パワーで記録が行
われるとしても、マーク間の熱干渉(記録を行おうとし
ているマークの直前のマーク記録時の温度上昇の影響)
が大きく、良好な記録を行うことができないからであ
る。
【0032】次に、図1乃至7の光学情報記録媒体の光
学特性について説明する。本発明の光学情報記録媒体の
反射率は、記録前において30%−70%であるように
設計されている。これは、再生専用型(CD−ROM)
の光学情報記録媒体の反射率が一般的に60%前後にな
っており、CD−ROMとの互換性を考慮しているため
である。本発明の光学情報記録媒体がCD−ROMの半
分程度の反射率を有していれば、簡単なAGC回路を追
加することにより、本発明の光学情報記録媒体から情報
を再生することが可能であるからである。
【0033】さらに、本発明の光学情報記録媒体では、
図10に示される再生信号波形から分かるように、記録
後にさらに反射率が高くなるので、CD−ROMとの互
換がよりとりやすくなっている。このように記録により
反射率が高くなるのは、レーザ光が照射された領域で基
板1の表面部分が溶融し・案内溝内に流動し、結果的に
レーザ光が照射された領域に対応する案内溝(図示せ
ず)の深さが記録前より浅くなるためである。また、こ
のとき、レーザ光が照射された部位には、流動により記
録層と基板の間には空間(ギャップ)が形成される。従
来の光学情報記録媒体では、記録後に反射率が低下し、
サーボ信号が不安定になるという問題が生じていたが、
本発明の光学情報記録媒体では、記録後に反射率が更に
高くなるのでサーボ信号が不安定になるという問題は生
じない。
【0034】また、案内溝内、案内溝間の平坦部(図示
せず)のいずれにおいても記録を行うことが可能である
が、基板上に記録層単層のみを用いて光学情報記録媒体
が形成される場合には、案内溝間の平坦部に記録が行わ
れる方がレーザ光のパワーを低くでき、かつ、信号品質
も良好である。なお、記録層が単層で形成される場合
に、案内溝間の平坦部で記録が行われる方がレーザ光の
記録パワーが低く、かつ、信号品質が良好であるという
事実は、本願発明者が実験により見いだしたものであ
る。
【0035】
【実施例】上記した本発明の実施の形態についてさらに
詳細に説明する。情報の記録再生には、半導体レーザ1
0、受光部12,及び対物レンズを有する光ヘッド20
が使用される。
【0036】[実施例1]まず、本発明の第1実施例に係
る光学情報記録媒体とその製造方法及び光学情報記録媒
体の記録方法について、図11及び図12を参照して説
明する。図11は、第1実施例に係る光学情報記録媒体
の記録パワーとC/N(carrier-to-noise)比の関係を
示す図であり、図12は、レーザ駆動波形を説明する図
である。
【0037】図3に示されるように、光学情報記録媒体
のディスク型基板1として厚さ0.6mm程度のポリカ
ーボネート基板が用いられ、その上に、記録層2として
厚さ20nm程度のSi層がSiターゲットを用いてス
パッタリング法により前記記録層が形成された。さら
に、機械特性確保のために、紫外線硬化樹脂層3により
厚さ0.6mm程度のダミーのポリカーボネート基板4
が貼り合わされた。また、基板1として、深さ30nm
程度、ピッチ0.4μm程度の案内溝(図せず)が形成
されたものが用いられた。
【0038】このような構造を有する光学情報記録媒体
の、400nmの波長のレーザ光に対する反射率は、記
録前において44%、記録後において57%であり、S
i層でレーザ光の吸収率は記録前において43%であっ
た。また、波長400nmのレーザ光に対する(n:屈
折率,k:消衰係数)は(4.4,1.9)であり、熱
伝導率は1.5W/mKであった。
【0039】なお、図4に示されるように、Si層の上
にさらにZnS−SiO2、SiN、AlN、SiO2
Al23、Ta25等の誘電体層5が形成されても50
%程度の反射率を実現することが可能である。さらに反
射率を高めるために、図6に示されるように、誘電体層
5上に金属反射層6が形成されても良いが、本実施例で
はSi層のみが形成された。
【0040】上記構造の光学情報記録媒体が線速3m/
sで回転させられながら、記録周波数5MHzで情報信
号が記録され、レーザ光の記録パワーとC/N比の関係
が調べられた。記録・再生には400nmの波長の半導
体レーザと、NA=0.65の対物レンズを有する光ヘ
ッド20が用いられ、記録は案内溝間の平坦部を用いて
行われた。その結果が図11に示されている。図11か
ら分かるように、本実施例の光学情報記録媒体では、記
録パワーが約5mW以上のとき、50dB以上の高いC
/N比が得られた。なお、案内溝内部に記録が行われる
場合には、記録パワーが6mW以上必要であり、また、
C/N比も43dB程度しか得られなかった。
【0041】なお、記録は図12に示されるマルチパル
スの記録パルスを用いて行われた。図12において、P
wはレーザ10からのレーザ光のピークパワー、Pbw
はレーザ光のボトムパワーであり、Pbは記録パルス間
のバイアスパワーである。本実施例ではPbw=0.1
mW、Pb=1.5mWとした。また、図12には3T
記録データ(記録周波数5MHz/クロック周波数30
MHz)に対する記録パルス波形が示されているが、各
パラメータはTd=1T、Tw=Tbw=0.5Tに設
定された。
【0042】このように、本実施例の光学情報記録媒体
によれば、基板1上に形成された記録層2は、レーザ1
0からの波長380〜430nmのレーザ光に対して2
0%以上の吸収率を有し、さらに、熱伝導率が低い物質
を用いて形成された。これにより、高いC/N比で記録
が可能であることが究明された。吸収率が20%より低
い場合には、レーザ光として非常に高い記録パワーが必
要となるため好ましくない。波長400nm近傍におい
て、反射率30%以上、吸収率20%以上の記録層2を
実現するためには、基板1上に形成された記録層2が、
屈折率n、消衰係数kとして3.9<n<5.6、k>
0.4を満足する材料で形成されればよいことがわかっ
た。
【0043】[実施例2]実施例1と同様の基板を用いて
ディスク型光学情報記録媒体が製作された。記録層2
は、Si層、Ge層、(Si+N)窒化物層、または
(Ge+N)窒化物層である。記録層2の熱伝導率が所
望の値となるように、成膜時に成膜スパッタガス圧力は
調整された。Si又はGeをターゲットとして、調整さ
れたスパッタガス圧力でスパッタリング法により記録層
2が形成された。こうしてSi層またはGe層が形成さ
れた。または、スパッタガスに窒素を加えることによ
り、(Si+N)層、または(Ge+N)層が成膜され
た。このとき、スパッタガス圧力と共に、スパッタパワ
ーも変化させて、光学定数を変化させた。
【0044】ディスク型光学情報記録媒体が線速3m/
sで回転させられながら記録周波数5MHzで情報信号
が記録され、C/N比が測定された。記録・再生には4
05nmの波長の半導体レーザと、NA=0.65の対
物レンズを有する光ヘッド20が用いられ、記録は案内
溝間の平坦部に行われた。記録パルス波形は実施例1と
同様である。結果を表1に示す。
【0045】
【表1】 表1から分かるように、3.9<n<5.6、k>0.
4で50dB以上の高いC/N比が得られた。なお、デ
ィスク型光学情報記録媒体に対して、波長660nmの
半導体レーザと、NA=0.65の対物レンズを有する
光ヘッド20を用いて記録が試みられたが、記録を行う
ことは全くできなかった。
【0046】[実施例3]次に、本発明の第3実施例に係
る光学情報記録媒体とその製造方法及び光学情報記録媒
体の記録方法について説明する。本実施例では、記録層
2の吸収率の最適化を図るための実験について説明す
る。
【0047】厚さ1.1mmのポリカーボネート製のデ
ィスク型基板上に記録層2がスパッタリング法により形
成された。スパッタリングに際して、スパッタガスに酸
素が加えられ、(Si+O)酸化物層が15nmの膜厚
に形成された。その後光透過層7として、厚さ0.1m
mのポリカーボネートフィルムが接着された。こうし
て、図8に示される光学情報記録媒体が作成された。
【0048】記録膜成膜時、スパッタガス中への酸素添
加量を変化させることで、記録層2の吸収率が変化させ
られた。案内溝のピッチは0.35μm、溝深さは35
nであった。ディスク型光学情報記録媒体が線速10m
/sで回転させられ、波長405nmの半導体レーザ
と、NA=0.85の対物レンズとを有する光ヘッド2
0を用いて、光透過層7側から記録層2へレーザ光が照
射され、記録周波数5MHzの矩形波信号で情報の記録
・再生が行われた。記録は案内溝間の平坦部(ここで
は、基板の凹凸のうち、レーザ光入射側に近い方)に行
われた。記録層2の吸収率と記録パワー、C/N比の関
係を表2に示す。本実施例に用いられたレーザ光の最大
出射パワーは7.5mWであった。
【0049】表2から分かるように、吸収率が20%より
低い場合には、十分なC/N比が得られない。なお、各
光学情報記録媒体に対して、波長660nmの半導体レ
ーザと、NA=0.85の対物レンズとを有する光ヘッ
ド20を用いて記録が試みられたが、記録を行うことは
全くできなかった。
【0050】
【表2】 [実施例4]次に、本発明の第4実施例に係る光学情報記
録媒体とその製造方法及び光学情報記録媒体の記録方法
について説明する。本実施例では、記録層の膜厚の最適
化を図るための実験について説明する。
【0051】基板1として、第1実施例と同じポリカー
ボネート製のディスク型基板1を用い、記録層2として
Si層がスパッタリングにより形成された。さらに、機
械特性確保のために、紫外線硬化樹脂層により厚さ0.
6mmのダミーのポリカーボネート基板が貼り合わされ
た。こうして、図3に示される構造の光学情報記録媒体
が作成された。Si層の膜厚が7nm〜35nmの間で
変化させられ、ジッターの測定が行われた。
【0052】記録・再生には波長400nmの半導体レ
ーザと、NA=0.65の対物レンズとを有する光ヘッ
ド20が用いられた。記録は、光学情報記録媒体が線速
3m/sで回転させられながら、クロック周波数33M
Hzで(8−16)変調されたランダム信号を記録する
ことにより行われた。記録パルスとして図12と同様の
波形が用いられ、3T〜11Tの記録データに対して、
Td、Tw、Tbwは同一の値に設定された。また、記
録は案内溝間の平坦部を用いて行われた。その結果が表
3に示される。なお、表3に示される再生信号ジッタ
(s/30(ns)*100%:クロック周波数33M
Hz)は、Pw、Pbw、Pbが変化させられたとき得
られた最良値である。
【0053】また、信号が記録された後、各光学情報記
録媒体が温度90℃、湿度90%の環境に100時間晒
される環境試験が行われ、ジッタの変化を調べた。
【0054】
【表3】 表3から分かるように、記録層2の膜厚が30nmより
厚くなるとジッタが急激に悪くなっている。また、膜厚
が10nmより薄い場合には、環境試験により特性が大
幅に劣化してしまう。従って、記録層2の膜厚としては
10nm以上、30nm以下が好ましいことが分かる。
【0055】[実施例5]次に、本発明の第5の実施例に
係る光学情報記録媒体とその製造方法及び光学情報記録
媒体の記録方法について説明する。本実施例は、記録層
の熱伝導率の最適化を図るための実験について説明す
る。
【0056】本発明に係る光学情報記録媒体では、記録
時に記録パワーの半導体レーザ10から照射されるレー
ザ光が記録層2で吸収され、記録層2および基板1表面
の温度が融点以上に上昇する。熱伝導率の低い記録層2
を用いることで熱拡散が抑制され、基板1の表面部分が
効率よく溶融され、案内溝に流動させられる。また、記
録層2と基板1との間に空間(ギャップ)が形成され
る。その結果、案内溝の深さが記録前より浅くなり、反
射率が高くなって情報の記録を行うことが可能となる。
そこで、記録膜2のスパッタ条件を変えて、熱伝導率の
異なるサンプルが作製され、熱伝導率の好ましい範囲が
調べられた。
【0057】基板1としてディスク型ポリカーボネート
基板が用いられ、20nm程度の膜厚を有する記録層2
としてGe層がスパッタリングにより形成された。さら
に、機械特性確保のために、紫外線硬化樹脂層により厚
さ0.6mm程度のダミーのポリカーボネート基板が貼
り合わされた。こうして、図3に示される構造の光学情
報記録媒体が制作された。Ge層の形成時には、DCス
パッタ法が用いられ、投入パワー密度は34KW/m2
であった。成膜時のガス圧(Arガス)を0.05Pa
〜2.0Paの間で変化させて成膜が行われた。その
後、各光学情報記録媒体が線速3m/sで回転させられ
ながら記録周波数5MHzの信号が、マルチパルス(P
wb=0.1mW、Pb=2.5mW)で記録されて、
記録パワーとC/Nの関係が調べられた。
【0058】スパッタの成膜時のガス圧とその条件で成
膜された記録層2の熱伝導率と記録信号の2次高調波歪
み(2ndH/C)が最小となるレーザ光の記録パワー
とC/N比の関係を表4にに示す。なお、表4には、各
条件で成膜されたGeの熱伝導率を細線加熱法(例え
ば、Thin Solid Films, 219 (1992) 239)により
測定した値も示してある。
【0059】表4に示されるように、熱伝導率が20W
/mKより高くなるとC/N比が急激に低下している。
これは、20W/mK以上では熱拡散が速やかに起こる
ので、基板1の表面部分が溶融しにくくなり記録を行う
ことが困難となるからである。上記観点から熱伝導率は
低ければ低い程良いが、低すぎる場合には、膜中の欠陥
等が多くなって耐候性が低くなるため、0.5W/mK
以上であることが望ましい。
【0060】
【表4】 [実施例6]次に、本発明の第6の実施例に係る光学情報
記録媒体とその製造方法及び光学情報記録媒体の記録方
法について説明する。本実施例は、記録層2の熱伝導率
の最適化を図るための実験について記載するものであ
る。
【0061】基板1としてポリカーボネート製のディス
ク型基板1を用い、記録層2として(Ge+O)層が1
5nmの膜厚をもつようにスパッタリング法により形成
された。さらに、機械特性確保のために、紫外線硬化樹
脂層により厚さ0.6mm程度のダミーのポリカーボネ
ート基板が貼り合わされた。こうして、図3に示される
構造の光学情報記録媒体が制作された。スパッタリング
法はRFスパッタ法により、Ar+O2ガスを用いて行
われた。熱伝導率を変化させるため、成膜時のガス圧は
0.05Pa〜2.0Paの間で変化させられた。各光
学情報記録媒体は線速3m/sで回転させられながら記
録周波数5MHzの信号が記録(Pwb=0.1mW、
Pb=2.5mW)された。その後、温度90℃、湿度
90%の条件で100時間の環境試験が行われ、環境試
験前後でのC/N比の変化が調べられた。結果を表5に
示す。
【0062】表5から分かるように、熱伝導率が0.5
W/mKより低い場合には、耐候性が低く環境試験によ
り、C/N比が大幅に低下してしまう。実施例5の結果
とあわせて、記録層2の熱伝導率は0.5W/mK以上
20W/mK以下であることが望ましいことが分かる。
【0063】
【表5】 [実施例7]次に、本発明の第7の実施例に係る光学情報
記録媒体の記録方法について、図13を参照して説明す
る。図13は、本実施例に係る光学情報記録媒体のPb
/PwとC/Nとの関係を示す図である。
【0064】前記第1実施例で説明された光学情報記録
媒体が線速3m/sで回転させられながら、記録周波数
5MHzで記録が行われ、Pb/Pw比とC/N比の関
係が調べられた。記録パルスは第1実施例と同様にマル
チパルスであり、Pw=6mW、Pbw=0.1mWと
した。記録には波長405nmの半導体レーザと、NA
=0.65の対物レンズとを有する光ヘッド20が用い
られた。その結果を図13に示す。
【0065】図13から分かるように、Pb/Pw比>
0.33の条件ではC/N比が低下している。このこと
から、レーザ光の記録パルスのPb(記録パルス間のバ
イアスパワー)とPw(レーザのピークパワー)とのP
b/Pw比は0.33より小さい範囲が好ましいことが
分かる。
【0066】[実施例8]次に、本発明の第8の実施例に
係る光学情報記録媒体の記録方法について、図14を参
照して説明する。図14は、本実施例に係る光学情報記
録媒体のPbwとC/N比の関係を示す図である。
【0067】前記第1実施例で説明された光学情報記録
媒体が線速3m/sで回転させられながら、記録周波数
5MHzで記録が行われ、PbwとC/N比の関係が調
べられた。記録パルスは第1実施例と同様にマルチパル
スとし、Pw=6mW、Pb=1.5mWとした。記録
には波長405nmの半導体レーザと、NA=0.65
の対物レンズとを有する光ヘッド20が用いられた。そ
の結果を図14に示す。
【0068】図14からわかるように、Pbw>0.5
mWの条件ではC/N比が低下している。このことか
ら、レーザ光の記録パルスのPbw(レーザのボトムパ
ワー)は0.5mWより小さいことが好ましいことが分
かる。
【0069】[実施例9]次に、本発明の第9の実施例に
係る光学情報記録媒体の記録方法について説明する。本
実施例は、本発明に係る光学情報記録媒体への記録方法
の最適化に関して記載するものである。
【0070】実施例1で説明された光学情報記録媒体に
対して、波長405nmの半導体レーザと、NA=0.
65の対物レンズを有する光ヘッド20を用いて、光学
情報記録媒体の回転線速が変化させられながら、長さ1
μmのマークが記録され、線速とC/N比の関係が調べ
られた。この際、記録パルスはマルチパルスではなく、
デューティ(duty)=50%の矩形波とした。結果
を表6に示す。
【0071】表6から分かるように、線速10m/s以
上では、マルチパルス記録ではなく、矩形波による記録
でも良好な特性が得られる。矩形波による記録では、マ
ルチパルス記録に比べて、記録パワーが低くでき、レー
ザの駆動回路が簡単化できる等の利点がある。低線速で
C/N比が低下しているのは、ノイズが上昇しているた
めである。これは、マーク形成時に熱がより蓄積しやす
い矩形波記録を用いた場合、低線速では熱拡散が遅く媒
体への熱負荷が大きくなるためである。
【0072】
【表6】 [実施例10]次に、本発明の第10実施例に係る光学情
報記録媒体の記録方法について説明する。本実施例は、
本発明に係る光学情報記録媒体への記録方法の最適化に
関して説明する。
【0073】実施例3で説明された光学情報記録媒体の
うち、吸収率が40%の光学情報記録媒体に対して、波
長400nmの半導体レーザと、NA=0.85の対物
レンズを有する光ヘッド20を用いて、光学情報記録媒
体の回転時の線速が変化させられながら、長さ0.7μ
mのマークが記録され、線速とC/N比の関係が調べら
れた。この際、記録パルスはマルチパルスではなく、d
uty=50%の矩形波とした。結果を表7に示す。
【0074】
【表7】 実施例9と同様に、線速10m/s以上では、マルチパ
ルス記録ではなく、矩形波による記録でも良好な特性が
得られることが確認された。
【0075】[実施例11]厚さ1.1mmのポリカーボネ
ート製のディスク型基板1上に10nmのSi層2と、1
00nmのSiO2層8とが順次スパッタリングにより
形成された。その後、光透過層7として、厚さ0.1m
mのポリカーボネートフィルムが接着された。こうし
て、図9に示される構造の光学情報記録媒体が制作され
た。案内溝のピッチは0.35μm、溝深さは35nm
であった。本光学情報記録媒体が線速5m/sで回転さ
せられ、波長400nmの半導体レーザと、NA=0.
85の対物レンズを有する光ヘッド20を用いて、光透
過層側からレーザ光を入射することにより情報の記録・
再生が行われた。
【0076】レーザ光の記録パワーが変化させられなが
ら、案内溝間の平坦部に周波数5MHzの信号が記録さ
れC/N比が測定された。このとき、図15に示される
ように、記録パワー5mW以上で50dB以上のC/N比が
得られた。
【0077】上記実施例の比較として、厚さ1.1mm
のポリカーボネート基板1上に10nmのSi層2がス
パッタリングにより形成され、その後光透過層7とし
て、厚さ0.1mmのポリカーボネートフィルムが接着
された。こうして、図8に示される構造の光学情報記録
媒体が制作された。案内溝のピッチは0.35μm、溝
深さは40nmであった。本光学情報記録媒体が線速5
m/sで回転させられ、波長400nmの半導体レーザ
と、NA=0.85の対物レンズを有する光ヘッド20
を用いて、光透過層7側から記録層2にレーザ光を照射
することにより情報の記録・再生が行われた。
【0078】レーザ光の記録パワーが変化させられなが
ら、案内溝間の平坦部に周波数5MHzの信号が記録さ
れC/N比が測定された。このとき、上記実施例と同等
の信号振幅は得られたが、記録ノイズが高く、図15に
示されるように、45dB程度のC/N比しか得られな
かった。
【0079】光透過層側からレーザ光を入射することに
より記録が行われる際に、熱変形抑止層8が必要になる
理由は次のように説明できる。光透過層7側からレーザ
光が入射される追記型光学情報記録媒体においては0.
1mmと非常に薄いフィルム7がレーザ光の入射面に位
置することになる。本発明に係る追記型光学情報記録媒
体では記録時に熱変形が生じるが、カバー層入射タイプ
では、カバー層7が非常に薄いので、熱変形がカバー層
表面にまで及んでしまい、ノイズを上昇させる原因とな
ってしまう。そこで、記録層2とカバー層7の間に熱伝
導率の高い誘電体層8(SiN、SiO2、Ta25
Al23、AlN、SiC、TiC等)、あるいは、金
属層8(Au,Ag等)を形成することによって、カバ
ー層表面の熱変形を抑制し、記録信号品質を高めること
ができる。
【0080】[実施例12]厚さ1.1mmのポリカーボ
ネート基板1上に10nmのSi層2と、150nmの
SiN層8とが順次スパッタリングにより形成され、そ
の後光透過層7として、厚さ0.1mmのポリカーボネ
ートフィルムが接着された。こうして、図9に示される
構造の光学情報記録媒体が制作された。案内溝のピッチ
は0.7μm、溝深さは40nmであった。本光学情報
記録媒体が線速5m/sで回転させられ、波長400n
mの半導体レーザと、NA=0.85の対物レンズを有
する光ヘッド20を用いて、光透過層7側から記録層2
にレーザ光を入射することにより情報の記録・再生が行
われた。
【0081】レーザ光の記録パワーが変化させながら、
周波数5MHzの信号が記録されC/N比が測定された。
この結果、案内溝間の平坦部および案内溝内部の両方に
おいて、記録パワー6mW以上で50dB以上のC/N
比が得られた。熱変形防止層8が付加された場合には、
案内溝内部で記録を行われた場合でも高いC/N比が得
られることが分かった。
【0082】[実施例13]厚さ1.1mmのポリカーボ
ネート基板1上に10nmのGe層2と、10nmのA
u層8とが順次スパッタリングにより形成され、その後
光透過層7として、厚さ0.1mmのポリカーボネート
フィルムが接着された。こうして、図9に示される構造
の光学情報記録媒体が制作された。案内溝のピッチは
0.7μm、溝深さは40nmであった。本光学情報記
録媒体が線速5m/sで回転させられ、波長400nm
の半導体レーザと、NA=0.85の対物レンズを有す
る光ヘッド20を用いて、光透過層側から記録層2にレ
ーザ光を入射することにより情報の記録・再生が行われ
た。
【0083】レーザ光の記録パワーが変化させられなが
ら、周波数5MHzの信号が記録され、C/N比が測定
された。その結果、記録パワー6.5mW以上で、案内
溝間の平坦部および案内溝内部の両方において50dB以
上のC/N比が得られた。
【0084】[実施例14]厚さ1.1mmのポリカーボ
ネート製のディスク型基板1上に10nmのGe層2
と、3〜20nmのAg層8とが順次スパッタリングに
より形成された。その後光透過層7として、厚さ0.1
mmのポリカーボネートフィルムが接着された。こうし
て、図9に示される構造の光学情報記録媒体が制作され
た。案内溝のピッチは0.7μm、溝深さは40nmで
あった。本光学情報記録媒体が線速5m/sで回転させ
られ、波長400nmの半導体レーザと、NA=0.8
5の対物レンズを有する光ヘッド20を用いて、光透過
層7側から記録層2にレーザ光を照射することにより情
報の記録・再生が行われた。
【0085】周波数5MHzの信号が記録された後、光
学情報記録媒体が温度90℃、湿度90%の環境に10
0時間晒される環境試験が行われ、環境試験前後でのC
/N比の変化が調べられた。表8に示されるように、A
g層の膜厚として、5〜20nmが好適であることが確
認できた。
【0086】
【表8】 なお、熱変形抑止層8が付加された場合には、記録層2
としてSiの酸化物あるいは窒化物、Geの酸化物ある
いは窒化物が用いられる場合、案内溝間の平坦部におい
ては50dB程度のC/N比が得られたが、案内溝内部
においては、40dB程度のC/N比しか得られなかっ
た。案内溝間の平坦部および案内溝内部に記録が行われ
る場合には、記録層2としてはSi層あるいはGe層が
好適である。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の光学情報
記録媒体によれば、記録層として屈折率n、消衰係数k
が3.9<n<5.6、k>0.4を満足するSi、G
eやそれらの酸化物、窒化物等の材料が用いられ、波長
380〜430nmの光に対して適当な吸収率(20%
以上)、反射率(30〜70%)があり、さらに、熱伝
導率が0.5〜20W/mK程度の低い物質の層を記録
層として形成することにより、青紫色半導体レーザを用
いて1回だけ記録が可能な光学情報記録媒体を提供する
ことが可能となる。
【0088】また、本発明にかかる光学情報記録媒体
は、波長400nm近傍において高反射率であるため、
再生専用型光学情報記録媒体との互換が容易となるとい
う効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】基板側からレーザ光が照射されるときの、本発
明の光学情報記録媒体の相変化光光学情報記録媒体の構
成を示す断面図である。
【図2】基板側からレーザ光が照射されるときの、本発
明の光学情報記録媒体の相変化光光学情報記録媒体の他
の構成を示す断面図である。
【図3】基板側からレーザ光が照射されるときの、本発
明の光学情報記録媒体の相変化光光学情報記録媒体の他
の構成を示す断面図である。
【図4】基板側からレーザ光が照射されるときの、本発
明の光学情報記録媒体の相変化光光学情報記録媒体の他
の構成を示す断面図である。
【図5】基板側からレーザ光が照射されるときの、本発
明の光学情報記録媒体の相変化光光学情報記録媒体の他
の構成を示す断面図である。
【図6】基板側からレーザ光が照射されるときの、本発
明の光学情報記録媒体の相変化光光学情報記録媒体の他
の構成を示す断面図である。
【図7】基板側からレーザ光が照射されるときの、本発
明の光学情報記録媒体の相変化光光学情報記録媒体の他
の構成を示す断面図である。
【図8】光透過層側からレーザ光が照射されるときの、
本発明の光学情報記録媒体の相変化光光学情報記録媒体
の構成を示す断面図である。
【図9】光透過層側からレーザ光が照射されるときの、
本発明の光学情報記録媒体の相変化光光学情報記録媒体
の他の構成を示す断面図である。
【図10】本発明の光学情報記録媒体の再生信号波形を
模式的に説明する図である。
【図11】本発明の第1実施例に係る光学情報記録媒体
の記録パワーとC/Nの関係を示す図である。
【図12】本発明の第1実施例に係る光学情報記録媒体
のレーザ駆動波形を説明する図である。
【図13】本発明の第4実施例に係る光学情報記録媒体
のPb/PwとC/Nの関係を示す図である。
【図14】本発明の第5実施例に係る光学情報記録媒体
のPbwとC/Nの関係を示す図である。
【図15】本発明の第11実施例に係る光学情報記録媒
体の記録パワーとC/Nの関係を示す図である。
【符号の説明】
1 基板 2 記録層 3 紫外線硬化樹脂 4 基板 5 誘電体層 6 反射層 7 光透過層 8 熱変形抑止層 10 レーザ 12 受光部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/24 535 G11B 7/24 535D 535H 538 538L B41M 5/26 7/004 Z G11B 7/004 7/0045 A 7/0045 7/007 7/007 7/26 531 7/26 531 B41M 5/26 X Fターム(参考) 2H111 EA03 EA12 EA43 FA23 FA25 FA28 FA29 FB04 FB05 FB25 FB29 5D029 JA01 JB21 JB35 JB47 JC02 JC03 JC05 JC12 LA13 LA14 LA16 LB01 LB02 LB07 LC08 LC16 NA13 NA14 5D090 AA01 BB03 CC03 CC12 CC14 DD01 EE02 FF08 GG01 GG10 KK03 KK06 5D121 AA01 EE03 EE16

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、 前記基板上に形成された記録層とを具備し、 波長380nm〜430nmのレーザ光を用いて情報が
    記録され、 前記記録層の屈折率n及び消衰係数kが、380〜43
    0nmの波長のレーザー光に対して、3.9<n<5.
    6、かつ、k>0.4の関係を満たす光学情報記録媒
    体。
  2. 【請求項2】基板と、 前記基板上に形成された記録層とを具備し、 波長380nm〜430nmのレーザ光を用いて情報が
    記録され、 380〜430nmの前記波長の前記レーザ光に対する
    前記記録層の吸収率が20%以上である光学情報記録媒
    体。
  3. 【請求項3】前記記録層は、前記情報が記録される前に
    第1反射率を有し、前記情報が記録された後、前記第1
    反射率より高い第2反射率を持ち、再生専用型光学情報
    記録媒体と互換性を有する請求項1又は2に記載の光学
    情報記録媒体。
  4. 【請求項4】前記記録層は、30〜70%の前記第1反
    射率を有する請求項3に記載の光学情報記録媒体。
  5. 【請求項5】前記記録層の膜厚が、10nm以上、30
    nm以下である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の
    光学情報記録媒体。
  6. 【請求項6】前記記録層の熱伝導率が、0.5W/mK
    以上、20W/mK以下である請求項1乃至5のいずれ
    か一項に記載の光学情報記録媒体。
  7. 【請求項7】前記記録層が、Si、Ge、Siの酸化物
    又は窒化物、及びGeの酸化物又は窒化物からなるグル
    ープから選択される少なくとも1つを含む請求項1乃至
    6のいずれか一項に記載の光学情報記録媒体。
  8. 【請求項8】波長380nm〜430nmのレーザ光を
    用いて情報が記録され、記録層が基板上に形成されてい
    る光学情報記録媒体の製造方法であって、 前記記録層の熱伝導率が所望の値となるようにガス圧力
    を調整するステップと、Si又はGeをターゲットとし
    て、前記調整されたガス圧力でスパッタリング法により
    前記記録層を前記基板上に形成するステップとを具備す
    る光学情報記録媒体の製造方法。
  9. 【請求項9】請求項1乃至7のいずれか一項に記載の光
    学情報記録媒体に情報を記録する方法であって、 前記レーザ光の記録パルスとしてマルチパルスを用い、
    前記マルチパルスのレーザピークパワーをPw、前記マ
    ルチパルスのレーザボトムパワーをPbw、前記記録パ
    ルス間のバイアスパワーをPbとした時、0<Pbw<
    0.5mW、かつ、0<Pb/Pw<0.33で前記情
    報が記録される光学情報記録媒体の記録方法。
  10. 【請求項10】前記光学情報記録媒体は、前記基板に所
    定の間隔で形成された案内溝を更に具備し、 隣り合う前記案内溝の間の平坦領域に前記情報が記録さ
    れる請求項9記載の光学情報記録媒体の記録方法。
  11. 【請求項11】請求項1乃至7のいずれか一項に記載の
    光学情報記録媒体に情報を記録する方法であって、 前記レーザ光の記録パルスとして矩形波が用いられ、 前記光学情報記録媒体が線速10m/s以上で回転させら
    れながら、前記情報が記録される光学情報記録媒体の記
    録方法。
  12. 【請求項12】基板と、 前記基板上に形成された記録層と、 前記記録層上に形成された光透過層と 前記記録層と前記光透過層との間に熱変形抑止層とを具
    備し、 前記光透過層を介して前記記録層に照射される、380
    nm〜430nmの波長のレーザ光を用いて情報が記録
    される光学情報記録媒体。
  13. 【請求項13】前記熱変形抑止層は、SiN層、SiO
    2層、Ta25層、Al23層、AlN層、SiC層、
    及びTiC層からなるグループから選択された1つの層
    または複数の層の積層である請求項12記載の光学情報
    記録媒体。
  14. 【請求項14】前記熱変形抑止層が、AuまたはAgを
    含む金属層であって、膜厚が5nm以上15nm以下で
    ある請求項12記載の光学情報記録媒体。
  15. 【請求項15】前記記録層がSi層あるいはGe層であ
    る請求項12乃至14のいずれか一項に記載の光学情報
    記録媒体。
  16. 【請求項16】請求項12乃至15のいずれか一項に記
    載の光学情報記録媒体に情報を記録する方法であって、 基板に形成された案内溝内および案内溝間の平坦部の両
    方に前記情報が記録される光学情報の記録方法。
  17. 【請求項17】所定の間隔で形成された案内溝を有する
    基板と、 前記基板上に形成された記録層とを具備し、 波長380nm〜430nmのレーザ光を用いて、隣り
    合う前記案内溝の間の平坦領域に情報が記録される光学
    情報記録媒体。
  18. 【請求項18】前記案内溝内にも情報が記録される請求
    項17に記載の光学情報記録媒体。
  19. 【請求項19】所定の間隔で形成された案内溝を有する
    基板と、 前記基板上に形成された記録層とを具備し、 波長380nm〜430nmのレーザ光を用いて情報が
    記録されるとき、前記情報が記録された部位に対応する
    前記案内溝の深さは、前記情報の記録前より前記情報の
    記録後に浅い光学情報記録媒体。
  20. 【請求項20】前記情報の記録前の反射率は、前記情報
    の記録後の反射率より低い請求項19に記載の光学情報
    記録媒体。
  21. 【請求項21】基板と、 前記基板上に形成された記録層とを具備し、 前記記録層と前記基板の間のレーザ光が照射される位置
    に空間が形成されるように波長380nm〜430nm
    の前記レーザ光を照射することにより情報が記録される
    光学情報記録媒体。
JP2001335227A 2000-11-06 2001-10-31 光学情報記録媒体とその製造方法及び光学情報記録媒体の記録方法 Pending JP2002208178A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001335227A JP2002208178A (ja) 2000-11-06 2001-10-31 光学情報記録媒体とその製造方法及び光学情報記録媒体の記録方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-337404 2000-11-06
JP2000337404 2000-11-06
JP2001335227A JP2002208178A (ja) 2000-11-06 2001-10-31 光学情報記録媒体とその製造方法及び光学情報記録媒体の記録方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002208178A true JP2002208178A (ja) 2002-07-26

Family

ID=26603439

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001335227A Pending JP2002208178A (ja) 2000-11-06 2001-10-31 光学情報記録媒体とその製造方法及び光学情報記録媒体の記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002208178A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004015703A1 (ja) * 2002-08-09 2004-02-19 Sony Corporation 光ディスク

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004015703A1 (ja) * 2002-08-09 2004-02-19 Sony Corporation 光ディスク
US7295508B2 (en) 2002-08-09 2007-11-13 Sony Corporation Optical disk

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100401282B1 (ko) 광기록매체
US6469977B2 (en) Optical information recording medium, method for producing the same, and method and apparatus for recording/reproducing information thereon
JP2002358691A (ja) 光情報記録媒体、光情報記録再生方法、光情報記録再生装置、及び光情報記録媒体の製造方法
US20060078825A1 (en) Optical recording medium and method for recording data in the same
JP4339999B2 (ja) 光学的情報記録媒体とその製造方法、記録再生方法及び記録再生装置
US7351516B2 (en) Optical information recording medium
WO2003102932A1 (en) Laser beam power modulation pattern decision method, device for recording data onto optical recording medium, and optical recording medium
US6660356B1 (en) Optical information recording medium, method for producing the same, and method and apparatus for recording/reproducing information thereon
JP2002133712A (ja) 光学的情報記録媒体とその製造方法、記録再生方法及び記録再生装置
US20040106065A1 (en) Information-recording medium
JP4209557B2 (ja) 光学情報記録媒体およびその初期化方法
US7564769B2 (en) Phase-change recording medium having the relation between pulse patterns and reflectivity of un-recorded section
JPH11115313A (ja) 光記録媒体及びこれの記録再生方法
KR20020035468A (ko) 광 정보 기록 매체, 광 정보 매체 제조 방법, 및 광 정보기록 매체의 기록 방법
JP2002208178A (ja) 光学情報記録媒体とその製造方法及び光学情報記録媒体の記録方法
JP3087598B2 (ja) 光記録媒体
US20080084812A1 (en) Multilayer phase-change optical storage medium
WO2004105008A1 (ja) 光学的情報記録媒体及びその製造方法
JPH04228126A (ja) 光学的情報記録用媒体
WO2003102931A1 (fr) Procede d'enregistrement de donnees sur un support d'enregistrement optique, dispositif d'enregistrement de donnees sur un support d'enregistrement optique et support d'enregistrement optique
JP2004047053A (ja) 光記録媒体へのデータの記録方法、光記録媒体へのデータの記録装置および光記録媒体
JP2972435B2 (ja) 情報光記録媒体とその記録再生方法
JP2004055117A (ja) 光記録媒体および光記録方法
JP2004206851A (ja) 光情報記録媒体およびその記録方法
US20060280111A1 (en) Optical storage medium and optical recording method

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20031014