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JP2002254563A - 積層体 - Google Patents

積層体

Info

Publication number
JP2002254563A
JP2002254563A JP2001396827A JP2001396827A JP2002254563A JP 2002254563 A JP2002254563 A JP 2002254563A JP 2001396827 A JP2001396827 A JP 2001396827A JP 2001396827 A JP2001396827 A JP 2001396827A JP 2002254563 A JP2002254563 A JP 2002254563A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
elastic layer
laminated
laminate
reinforced resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001396827A
Other languages
English (en)
Inventor
Tamio Kawasumi
民生 川住
Kazuaki Koda
和章 香田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2001396827A priority Critical patent/JP2002254563A/ja
Publication of JP2002254563A publication Critical patent/JP2002254563A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 寸法安定性および施工性に優れたものとしな
がらも、表面に汚れが付着しにくく、しかも耐摩耗性お
よび耐薬品性を向上させる。 【解決手段】 積層体は、繊維強化樹脂層11と、その
上面に積層された弾性層12と、さらにその上面に積層
された、弾性層12の表面を保護する表面保護層13と
を有する。繊維強化樹脂層11は、一方向に配列された
連続強化繊維に、その連続強化繊維の容積比率が40〜
80%となるように熱可塑性樹脂を含浸して形成され、
連続強化繊維の配列方向が互いに直交するように積層さ
れた2枚のシート状のプリプレグ2,3を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、寸法安定性、耐摩
耗性、および現場施工性に優れた、屋内外の床、壁、路
面等に好適な、タイル状またはシート状の積層体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、床材に用いる材料としては、木
質系、石質系、繊維系、樹脂系、ゴム系等の材料があ
り、これらは要求される機能に応じて選択使用されてい
る。中でも樹脂系の床材は、量産性に優れているため広
く用いられている。
【0003】樹脂系の床材としては、塩化ビニル樹脂や
ウレタン系樹脂が代表的な例として挙げられる。
【0004】塩化ビニル樹脂は、安価で施工性に優れ、
また意匠性にも優れるため、住宅、店舗、公共施設用
等、広範囲に使用されている。しかしながら、塩化ビニ
ル樹脂は、木質系、あるいは石質系の材料と比較し、線
膨張率が大きく、また、可塑剤を多く含有していること
から、施工後の経時的な寸法安定性に劣っている。特
に、塩化ビニル樹脂をタイル状に形成して施工した場
合、塩化ビニル樹脂製のタイルに直接熱が加えられるよ
うな状況下では、タイルが大きく膨張して目地部を突き
上げたり、タイルの剥がれが起こる。逆に、著しい低温
下では、タイルが収縮し、目地部に隙間が生じる。
【0005】一方、ウレタン系樹脂は、塩化ビニル樹脂
に比べ、耐衝撃性、耐磨耗性、耐熱性、耐薬品性、およ
び防水性等に優れている。そのため、ベランダ、廊下、
工場や公共施設等の床、屋上等、特に耐久性や防水性を
必要とする場合に使用され、高機能床材としての実績を
有している。しかしながら、ウレタン系樹脂を床材とし
た場合、その施工方法としては、施工現場にて液状のウ
レタン原料を下地に塗布またはスプレーする等の現場塗
工法が主流となっているため、ウレタン原料の塗工に時
間がかかる、ウレタン原料が硬化するまでの時間すなわ
ち養生期間が長くかかる等、施工性に問題があった。
【0006】また、硬化の速いタイプのウレタン原料の
場合、施工時にかなりの熱が発生するため、養生後は、
ウレタン原料の硬化に伴う体積収縮および温度低下に伴
う体積収縮が生じる。その結果、養生後のウレタン系樹
脂と下地との接着力が十分であっても、ウレタン系樹脂
には下地から剥がれようとする力が潜在的に働いてい
る。したがって、養生後のウレタン系樹脂に著しく大き
な外力が加えられた場合や、長時間の経過によりウレタ
ン形樹脂と下地との接着力が弱くなった場合には、ウレ
タン系樹脂が下地から剥がれてしまうおそれがある。つ
まり、ウレタン系樹脂を床材として用いた場合、施工性
を改善しようとすると、寸法安定性や施工後の剥離に対
して不安を残すこととなる。
【0007】そこで、本発明者らは、上述した従来の床
材の問題点を解決すべく、一方向に配列された連続強化
繊維に容積比率が50%となるように熱可塑性樹脂を含
浸した少なくとも2枚のシート状プリプレグを繊維方向
が直交するように積層し、または更にその少なくとも一
方の面に不織布を積層してなる繊維強化樹脂層に、ウレ
タン系樹脂層を積層した積層体を提案している(特開平
11−192671号公報参照)。
【0008】この積層体によれば、ウレタン系樹脂の持
つ、耐摩耗性や耐衝撃性等の特性を生かしつつ、寸法安
定性に優れた、床材として好適な積層体が達成される。
しかも、ウレタン系樹脂を用いながらも、現場塗工法に
よらずに施工できるので、大幅な施工時間の短縮が可能
となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の積層体
は、性能面および施工性に優れたものであるが、以下の
点でまだ改良の余地が残されていた。
【0010】ウレタン系樹脂は、軟質であるほど表面
に汚れが付着しやすい。したがって、汚れが付着するの
を防止するために、一般的にはワックスを塗布すること
が行われている。しかし、ワックスは摩擦等により除去
されやすく耐久性に乏しいため、ワックスの効果を維持
するにはワックスを定期的に塗布し直す必要があった。
【0011】クッション性を付与するために、ウレタ
ン系樹脂の中でもウレタン系エラストマーを床材として
用いる場合がある。ウレタン系エラストマーは、塩化ビ
ニル樹脂と同等以上の耐薬品性を有するものの、特定の
有機溶剤に対しては弱い。したがって、ウレタン系エラ
ストマーが特定の有機溶剤に長時間さらされると、ウレ
タン系エラストマーが膨張し、積層体の膨れや反りが生
じてしまうことがあった。
【0012】ウレタン系樹脂は、印刷等により絵柄を
付与することが困難である。したがって、意匠性の高い
カラフルな積層体を作製するのが困難であった。
【0013】床材としてウレタン系樹脂を用いた場
合、ウレタン系樹脂の弾性によりクッション性のある歩
行感触を生じさせることができる。しかし、従来の積層
体では、クッション性を向上させるためにはウレタン系
樹脂層を繊維強化樹脂層の両面に設ける必要があった。
【0014】本発明の目的は、寸法安定性および施工性
に優れたものとしながらも、定期的なメンテナンスを行
わなくても汚れが付着しにくく、しかも耐摩耗性および
耐薬品性を向上させた積層体を提供することである。
【0015】本発明の他の目的は、上述の第1の目的に
加え、更に、任意の絵柄が付与可能な意匠性の高い積層
体を提供することである。
【0016】本発明の更に他の目的は、上述の第1の目
的に加え、クッション性を付与するための層を繊維強化
樹脂層の片面に設けるだけで十分なクッション性を付与
可能な積層体を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
鑑み、鋭意検討を重ねた結果、繊維強化樹脂層に弾性層
を積層し、さらにその上に表面保護層を積層することに
より、本発明を完成するに至った。
【0018】すなわち本発明の積層体は、繊維強化樹脂
層と、繊維強化樹脂層の一方の面に積層された弾性層
と、弾性層の表面に積層された、弾性層の表面を保護す
る表面保護層とを有している。繊維強化樹脂層は、一方
向に配列された連続強化繊維に、該連続強化繊維の容積
比率が40〜80%となるように熱可塑性樹脂を含浸し
て形成され、前記連続強化繊維の配列方向が互いに直交
するように積層された、少なくとも2枚のシート状のプ
リプレグを含んでいる。
【0019】本発明によれば、繊維強化樹脂層と弾性層
とを積層することにより、所望の弾性を有しながらも、
繊維強化樹脂層が弾性層の大きな伸縮を規制するので、
施工時および施工後の寸法安定性が保持される。また、
施工に際しても、単に積層体を下地の上に接着するだけ
でよく養生等も必要ないので、施工時間が大幅に短縮さ
れる。さらに、弾性層の表面に表面保護層が積層されて
いるので、弾性層を任意の材料で構成しても、表面に汚
れが付着しにくく、しかも耐摩耗性および耐薬品性に優
れた積層体が達成される。したがって、本発明の積層体
は、屋内外の床、壁、路面等に好適に用いることができ
る。
【0020】また、表面保護層を透明な層とし、弾性層
の表面保護層との積層面に絵柄を付したり、あるいは表
面保護層および弾性層を透明な層とし、繊維強化樹脂層
の弾性層との積層面に絵柄を付すことで、意匠性に優れ
たカラフルな積層体とすることが可能となる。この場
合、表面保護層はポリアミド樹脂からなるフィルムとす
ることが好ましい。同様に、表面保護層を、透明なフィ
ルムと、そのフィルムの片面に設けられた印刷層とで構
成し、この印刷層を弾性層に面して積層しても、カラフ
ルな積層体とすることが可能である。この場合も、フィ
ルムはポリアミド樹脂で構成することが好ましい。
【0021】一方、弾性層としては、その表面に表面保
護層が積層されることから、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、発泡体等、種々のものを用いることが可能である。
これらのうち、弾性層の材料として好ましいのは、ウレ
タン系樹脂である。特に積層体を床材として用いる場
合、適度な歩行感触を得るためには、曲げ弾性率が30
0MPa以下であることが好ましい。
【0022】繊維強化樹脂層の、弾性層との積層面と反
対側の面には、第2の弾性層が積層されていてもよい。
これにより、繊維強化樹脂層の両面の反り力を釣り合わ
せ、積層体の実質的な見かけ上の反りが抑制され、積層
体を下地へ接着した後の剥がれが回避される。さらに、
積層体の最下面、つまり、上述の第2の弾性層が設けら
れていない場合には繊維強化樹脂層の弾性層との積層面
と反対側の面、第2の弾性層が設けられている場合には
第2の弾性層の繊維強化樹脂層との積層面と反対側の面
に、施工時の下地との密着性を向上させるバッキング層
を設けてもよい。バッキング層を設けることで、施工時
の、積層体と下地との密着性を向上させることができ
る。
【0023】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)図1を参照す
ると、繊維強化樹脂層11と、繊維強化樹脂層11の上
面に積層された弾性層12と、弾性層12の上面に積層
された表面保護層13とを有する、本発明の第1の実施
形態による積層体が示されている。
【0024】以下に、これら繊維強化樹脂層11、弾性
層12および表面保護層13について詳細に説明する。
【0025】まず、繊維強化樹脂層11について説明す
る。繊維強化樹脂層11は、一方向に配列された連続強
化繊維に、容積比率が50%となるように熱可塑性樹脂
を含浸した2枚のシート状のプリプレグ2,3を、互い
の繊維方向が直交するように積層したものである。
【0026】プリプレグ2,3に用いる強化繊維として
は、ガラス繊維、炭素繊維、ホウ素繊維、セラミック繊
維等、強度の高い繊維が例示できるが、特にこれらに限
定されることはない。ただし、線膨張率が、好ましくは
2.0×10-5/℃以下、より好ましくは1.5×10-5
/℃以下、最も好ましくは1.0×10-5/℃以下であ
る。寸法安定性の観点からは、線膨張率は小さければ小
さいほど好ましい。なお、線膨張率がマイナスの値をと
る物質は考え難いため、線膨張率の下限については特に
規定する必要はないが、強化繊維として用いる繊維は、
一般的に、0.05×10-5/℃以上の線膨張率を有し
ている。積層体を構成する繊維強化樹脂層11、弾性層
12および表面保護層13の中で、最も線膨張率が小さ
いと考えられるのは繊維強化樹脂層11であり、積層体
自身の線膨張率は、実質的には繊維強化樹脂層11の線
膨張率と等しいと考えてよい。したがって、この繊維強
化樹脂層11を構成する強化繊維の線膨張率が2.0×
10-5/℃以下であれば、積層体としての線膨張率も
2.0×10-5/℃以下を十分に満足する。上述した各
種繊維の中でも、プリプレグ2,3に用いる強化繊維と
しては、ガラス繊維が、積層体の寸法安定性、生産性、
コストの点で好ましく使用できる。
【0027】ガラス繊維を用いた場合、その種類は特に
限定されることはなく、Eガラス、Cガラス、Aガラス
等、ガラス繊維として従来使用されている各種ガラス繊
維が使用できるが、プリプレグの強度および生産加工性
の理由から、ガラス繊維の直径が5〜36μmであるこ
とが好ましい。
【0028】プリプレグ2,3に用いる熱可塑性樹脂と
しては、ポリプロピレン(以下、PPという)、ポリエ
チレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等の樹脂の他、
ポリエステル樹脂、ポリアミド、ポリビニルアルコー
ル、ポリカーボネート等が例示できる。それらの中でも
PPが、成形性およびコストの点で好ましく使用でき
る。
【0029】PPを用いる場合、PPの種類は特に限定
されるものではなく、ホモPP、ブロックPP、ランダ
ムPP、または、これらのPPにエラストマーやフィラ
ー等の副原料を添加したコンポジットが使用できる。ま
た、これらは市販もされており、市販のものを利用可能
である。ただし、プリプレグ2,3は、その生産加工上
の理由から、230℃のメルトフローインデックスが1
0〜400g/10minであることが好ましい。
【0030】プリプレグ2,3に用いる熱可塑性樹脂に
は、必要に応じて、酸化防止剤、耐候剤、耐電防止剤、
離型剤等の各種安定剤の他、強化繊維と熱可塑性樹脂と
の接着強度を高めるための改質剤も好ましくは添加でき
る。
【0031】プリプレグ2,3の製造方法としては、強
化繊維のモノフィラメントをカップリング剤、例えばγ
−メタクリロキシ−プロピルトリメトキシシランで処理
し、数百〜数千本収束させたヤーンを、均一な張力をか
けながら引き揃え、溶融した熱可塑性樹脂に接触させて
加熱ロールでしごきながら熱可塑性樹脂を一定速度で含
浸したシート状プリプレグを製造する方法(特公平4−
42168号公報)が好ましく例示できる。また、プリ
プレグ2,3の厚みは50〜1000μmであるが、1
00〜500μmが更に好ましい。厚みが50μmより
薄い場合、および厚みが1000μmより厚い場合は、
技術的問題により製造が困難で好ましくない。
【0032】2枚のプリプレグ2,3を繊維方向が直交
するように積層した場合、積層加工時の繊維方向とそれ
に垂直な方向とで収縮に差が生じるため、結果としてプ
リプレグ2,3を積層したシートが多少の反りを伴うこ
とがある。この反り癖は、弾性層12の接着後も、接着
する条件によっては残存する場合があるが、積層体の性
能としては何ら影響はない。
【0033】このような反り癖を緩和する好ましい方法
として、2枚のプリプレグを繊維方向が直交するように
積層したシート2枚を、同じ繊維方向を向く面同士が合
わさるように更に積層して4枚のプリプレグの積層シー
トとするか、または、3枚のプリプレグを繊維方向が直
交するように順次積層する方法が例示できる。プリプレ
グの積層方法としては、熱可塑性樹脂が溶融する温度に
てプレス成形するか、または熱可塑性樹脂が溶融する温
度に加熱したロール間に挟んで圧着する方法等が好まし
く例示できる。
【0034】繊維強化樹脂層11は、弾性層12との接
着強度が十分にあることが好ましいが、ここでいう十分
な接着強度とは、接着強度が、JIS A1454に規
定される層間剥離強度として5N/cmを上回ることを
いう。弾性層12との接着強度が5N/cm以下になる
ような熱可塑性樹脂を繊維強化樹脂層11に用いた場合
には、予め繊維強化樹脂層11の表面を、弾性層12と
の接着強度が高くなるように改質するのが好ましい。表
面改質方法としては、繊維強化樹脂層11の表面を凹凸
加工する方法、凹凸表面を有するかまたは弾性層12を
構成する材料との接着強度が高い別の材料を繊維強化樹
脂層11に積層する方法、プライマーを塗布する方法、
または繊維強化樹脂層11の表面に放電処理を行う方法
等が例示できる。
【0035】表面改質方法の中で好ましい一つの態様
は、少なくとも2枚のプリプレグを繊維方向が直交する
ように積層した後、更にその弾性層12が積層される面
に不織布を積層する方法である。不織布はその表面が平
滑でなく、多数の繊維末端が表面に突出し、更には無数
の空隙があるため、物理的な接着強度の増加を期待する
ことができる。この場合に用いる不織布の材料として
は、特に限定されることはないが、ポリエステル、ポリ
アミド、PP等が例示でき、中でもポリエステル製のも
のが好ましく使用できる。不織布をプリプレグに積層す
る方法としては、上述のプリプレグ同士を積層する方法
と同様の方法を用いることができる。その際の積層量は
ポリエステル不織布の場合、5〜100g/m2が好ま
しい。
【0036】また、上述の表面改質方法の中で特に好ま
しい他の態様は、少なくとも2枚のプリプレグ枚を、繊
維方向が直交するように積層した後、更にその弾性層1
2が積層される面に、表面張力が400〜600μN/
cmになるように放電処理を行う方法である。この場合
の放電処理とは、繊維強化樹脂層11の表面にコロナ放
電、アーク放電、またはグロー放電等を行い、表面を酸
化して表面張力を大きくすることである。
【0037】この放電処理により、繊維強化樹脂層11
と弾性層12との良好な接着を実現することができる。
放電処理の条件によっては上記不織布を介在させる場合
以上の接着強度が得られる。放電処理の条件について
は、表面張力が400μN/cmを下回るような条件で
は、弾性層12との十分な接着強度が得られないため好
ましくない。一方、表面張力が600μN/cmを超え
るような条件でも、繊維強化樹脂層11の表面が極端に
劣化したり、ブロッキング等の問題を生じるので好まし
くない。
【0038】次に、弾性層12について説明する。
【0039】弾性層12としては、公知の各種樹脂また
は樹脂混合物が使用可能であり特に制約はないが、反応
硬化型、熱可塑性または熱硬化性のウレタン系樹脂が好
ましく用いられる。ウレタン系樹脂としては、例えば、
トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシ
アネート等のイソシアネート基をもつ化合物と、プロピ
レングリコール、ポリエチレングリコール等のポリオー
ル類との反応によって生成される高分子であり、架橋反
応により液体原料から固体へと硬化する反応硬化型のも
のが例示できる。この場合、架橋剤として、例えば3,
3’−ジクロロ4,4’ジアミノジフェニルメタン等の
公知の架橋剤が使用でき、また、硬化速度を自在にコン
トロールするための公知の触媒が使用できる。
【0040】また、弾性層12としては、ウレタン系樹
脂に限らず、例えば、クロロプレンゴム、ブチレンゴ
ム、シリコーンゴム、アクリルゴム等の各種ゴムや、エ
チレン/α−オレフィン共重合体エラストマー等の熱可
塑性樹脂や、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン
樹脂、不飽和ポリエステル等の熱硬化性樹脂も好ましく
使用できる。ここで、エチレン/α−オレフィン共重合
体エラストマーとは、炭素数3以上のα−オレフィンの
共重合体成分が10重量%以上のエラストマーであり、
α−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペ
ンテン−1が例示でき、これらはメタロセン系触媒等の
公知の触媒により重合することができる。
【0041】本実施形態の積層体が床材として用いられ
る場合、好ましい歩行感触を得るためには、弾性層12
は、曲げ弾性率が300MPa以下であることが好まし
い。ここでいう曲げ弾性率は、弾性層12の見かけ上の
曲げ弾性率を意味し、弾性層12を構成する樹脂本来の
曲げ弾性率が300MPaを超える場合であっても、例
えば弾性層12を発泡層とすることで見かけ上の曲げ弾
性率を300MPa以下とすることができる。また、弾
性層12を発泡層とすることは、クッション性を高め、
床材としての歩行感触を良好にすることができるため好
ましい。さらには、弾性層12を発泡層とすることで、
硬化に伴う弾性層12の収縮もある程度抑えることがで
き、寸法安定性も向上する。
【0042】弾性層12を発泡層とする場合、発泡層と
してはウレタン系樹脂が好ましく例示でき、発泡倍率
は、床材として用いる場合は1.5〜20倍の範囲のも
のが好ましい。また、発泡倍率をこの範囲で適宜選択す
れば、ウレタン系樹脂においては軟質発泡体から硬質発
泡体まで広範囲のものを使用することができる。ウレタ
ン系樹脂以外の発泡層としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン等の熱可塑性樹脂が挙げられ
る。
【0043】弾性層12には、上述した各種樹脂、樹脂
混合物の他に、耐候剤等の各種安定剤、耐電防止剤等の
各種添加剤、着色顔料およびその分散剤、フィラー等の
充填剤等を必要に応じて添加してもよい。
【0044】弾性層12を繊維強化樹脂層11に積層す
る方法としては、弾性層12として上述した反応硬化型
のウレタン系樹脂を用いた場合、2種類に分けられ調整
された液状のウレタン原料(主剤と硬化剤)を混合した
後に繊維強化樹脂層11に塗工する方法、あるいは混合
と同時にスプレーする方法が用いられる。また、予め弾
性層12を単層として作製し、その後に繊維強化樹脂層
11と積層する方法もあるが、この場合は、接着剤を用
いて繊維強化樹脂層11と弾性層12とを接着する必要
がある。
【0045】一方、弾性層12として熱可塑性樹脂を用
いた場合は、弾性層12の積層方法は多様である。ま
ず、バッチ方式においては、プレス機を用い、熱硬化性
樹脂が融解する温度でプレス成形する方法が挙げられ
る。この場合、シート状の熱硬化性樹脂と繊維強化樹脂
層11とを重ね合わせ、両者をプレス機で挟むのである
が、熱硬化性樹脂がなるべくプレス成形前の厚みを保持
するように、プレスする圧力、温度および時間をコント
ロールする。また、プレス成形の好ましい別の態様とし
て、繊維強化樹脂層11のみを先に熱硬化性樹脂が溶融
する温度以上に予熱しておき、この予熱した繊維強化樹
脂層11にシート状の熱硬化性樹脂を重ね合わせて常温
でプレス成形する方法もある。また、バッチ方式の別の
態様としては、シート状の熱硬化性樹脂を溶融させずに
接着剤で弾性層12と接着する方法や、積層体をタイル
として成形する場合に、タイルを成形する金型にタイル
状の繊維強化樹脂層11を挿入した後に、熱硬化性樹脂
を射出成形するインサート成型法が好ましく例示でき
る。連続方式においては、繊維強化樹脂層11に、T−
ダイ等の押出機を用い、溶融した熱可塑性樹脂をラミネ
ートする押出ラミネート法が好ましく例示できる。
【0046】さらに、弾性層12として熱硬化性樹脂を
用いた場合は、反応硬化型のウレタン系樹脂を用いた場
合と同様、液状の熱硬化性樹脂を繊維強化樹脂層11に
塗工あるいはスプレーした後、塗工またはスプレーされ
た熱硬化性樹脂を硬化させる方法や、予め熱硬化性樹脂
で弾性層12を作製し、その後、接着剤を用いて繊維強
化樹脂層11と積層する方法が挙げられる。繊維強化樹
脂層11に弾性層12を積層するに際して、熱可塑性樹
脂の場合は、繊維強化樹脂層11との接着も兼ねて、繊
維強化樹脂層11が加熱されるが、熱硬化性樹脂の場合
は、必ずしも加熱は必要ない。したがって、繊維強化樹
脂層11が熱によりダメージを受けるような場合には、
熱硬化性樹脂で弾性層12を構成することが好ましい。
【0047】次に、表面保護層13について説明する。
【0048】表面保護層13は、弾性層12を保護する
ものであり、耐摩耗性、耐汚れ性、および耐薬品性が要
求される。
【0049】表面保護層13としては、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリメタクリル酸メ
チル、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエステル等
の各種熱可塑性樹脂フィルムを使用することができる。
これら各樹脂はホモポリマーである必要はなく、共重合
体であっても混合物であってもよい。熱可塑性樹脂フィ
ルムは、一般的に耐薬品性(耐溶剤性)に優れている。
【0050】この中でも特に表面保護層13として好ま
しいのは、耐摩耗性に優れるポリアミドフィルムであ
る。ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン12、
ナイロン66等のラクタム、あるいはアミノカルボン酸
の重合およびジアミンとカルボン酸の重縮合によって得
られるポリアミドが好ましく挙げられ、これらは共重合
体であっても2種以上の混合物であってもよい。ポリア
ミドフィルムは、テーバー耐摩耗試験でウレタン系樹脂
を大きく上回り、しかもウレタン系樹脂と比べて汚れに
くい。
【0051】表面保護層13は、単層フィルムである必
要はなく、必要に応じて2種類以上のフィルムを積層し
た多層フィルムであってもよい。表面保護層13の厚み
は、10〜200μmの範囲であることが好ましい。厚
みが10μm未満では、表面保護層13に要求される耐
摩耗性等の機能が低下する。一方、厚みが200μmを
超えると、弾性層12を保護するという機能は十分に満
足するものの、表面保護層13自身が剛直なものとな
り、弾性層12の特性が十分に発揮できなくなるおそれ
がある。
【0052】また、弾性層12との接着強度を向上させ
るため、表面保護層13の裏面(弾性層12との積層
面)に、繊維強化樹脂層11の表面と同様の表面改質処
理を施すことが好ましい。これは、表面保護層13をポ
リプロピレンやポリエチレンのような無極性のポリオレ
フィン系フィルムで構成した場合、積層後の十分な接着
強度を得るために特に重要である。さらに、表面保護層
13を、表面に凹凸加工が施されたエンボスフィルムと
し、表面保護層13の光沢を失わせることは、視覚上の
効果の点で好ましいものである。
【0053】なお、表面保護層13を透明なフィルムで
構成すると、フィルムを通して弾性層12を視認するこ
とができる。したがって、表面保護層13を積層する前
に、弾性層12の表面に印刷等により絵柄を付しておけ
ば、意匠性に優れた積層体とすることができる。弾性層
12がウレタン系樹脂である場合には、弾性層12の表
面に絵柄を付すのは困難であるが、それ以外の樹脂であ
れば弾性層12の表面に絵柄を付すのは容易である。こ
こで、「透明」とは、JIS K7105による光線透
過率が70%以上であることをいう。この光線透過率が
70%以上であれば、フィルムを通して絵柄を十分に視
認することができる。また、絵柄付きの積層体とする場
合、フィルムだけでなく弾性層12も透明なものとし、
繊維強化樹脂層11の表面に印刷等により絵柄を付した
構成とすることもできる。
【0054】以上、繊維強化樹脂層11、弾性層12お
よび表面保護層13について説明したが、繊維強化樹脂
層11に対して弾性層12を積層する面とは反対側の面
に、更に粘着層(不図示)を積層してもよい。粘着層を
積層することにより、施工時に接着剤を使用することな
く積層体を下地に貼ることができ、施工時間の更なる短
縮が可能となる。粘着層としては特に制約はないが、下
地との接着性を考慮して選択できる。例えば、下地が木
質系であればゴム系、あるいはアクリル系の粘着層を好
ましく使用することができる。下地がコンクリート系で
あれば、粘着アスファルト等を粘着層として使用するこ
とができる。
【0055】また、積層体全体として見ると、繊維強化
樹脂層11のプリプレグ2,3に含まれる強化繊維のそ
れぞれの配列方向に対する寸法安定性は、線膨張率およ
び加熱寸法変化率の少なくとも一方が、以下に示す範囲
内にあることが好ましい。
【0056】線膨張率については、前述したように、
2.0×10-5/℃以下であることが好ましい。線膨張
率が2.0×10-5/℃を越える場合、積層体が必要と
する寸法安定性の効果が十分に得られないことがある。
また、線膨張率が2.0×10- 5/℃を越える場合、ほ
とんどが2×10-5〜8×10-5/℃の線膨張率である
塩化ビニル樹脂等の従来の高分子タイルとの、寸法安定
性における差別化が困難となる。
【0057】本発明者らは、実際の施工後のタイルの突
き上げや目開きの現象と、線膨張率との関係を調べたと
ころ、タイルの一辺の長さの約0.1%以下の寸法変化
ならば目視で確認できる変化は起こらないことを確かめ
た。この結果に対し、施工後のタイルの劇的な温度変化
を50℃とすると(例えば、タイル上に熱湯をこぼした
ような場合)、突き上げや目開きが起こらないようにす
るためには、線膨張率が2.0×10-5/℃以下である
ことが重要となる。
【0058】一方、加熱寸法変化率は、好ましくは0.
10%以下、より好ましくは0.05%以下である。加
熱寸法変化率は、施工後のタイルの長期的な寸法変化に
対応する測定値である。加熱寸法変化率が0.10%を
越える場合には、上述の線膨張率と同様に、必要とする
寸法安定性の効果が十分に得られないことがある。
【0059】積層体の厚みは1〜5mmであることが好
ましい。積層体の厚みが1mmを下回ると、弾性層12
が薄くなりすぎて、弾性層12の持つ特性を十分に発揮
できなくなるおそれがある。また、積層体の厚みが5m
mを越えると、逆に弾性層12が厚くなりすぎて、反り
が生じやすい、加工が困難になる、コストが高くなる等
の問題が生じることがある。積層体の中でも特に、弾性
層12の厚みは、0.3〜3.0mmが好ましい。
【0060】積層体は、施工性を良くするという点にお
いては、幅が50〜2000mmのシート状であるか、
または、一辺の長さが50〜2000mmのタイル状で
あることが好ましい。ただし、積層体の形状について
は、必ずしもシート状やタイル状、すなわち長方形や正
方形である必要はなく、どのような形状であっても、本
発明が必要とする寸法安定性を十分に発現させることが
できる。
【0061】積層体の施工方法としては、予め積層体に
上述の粘着層を積層しておき、施工現場にて下地に貼る
方法、または、施工現場にて下地または積層体に接着剤
を塗布し下地に貼る方法のいずれの方法も選択できる。
接着剤を使用する場合、接着剤の種類は、積層体の仕
様、積層体の用途、および下地の種類に応じて選択され
る。接着剤としては、従来の高分子タイルに使用する、
例えば、ビニル系、またはウレタン系等の接着剤が目的
に応じて適宜選択される。また、粘着層を用いる場合も
含めて、下地の材質や表面平滑性によっては、接着力を
保持するために不陸調製剤やプライマーを塗布した後
に、積層体を下地に貼るのが好ましい。
【0062】また、特にタイル状の積層体の場合はそう
であるが、複数枚の積層体を継ぎ合わせて施工する場合
もある。このような場合、積層体の施工方法として、目
地部に1〜10mmの隙間を設けて積層体を並べ、目地
部にシール剤を封入する方法もある。この方法は、積層
体が防水性を有する場合、目地部にも防水性を付与する
目的として好ましく適用される。この際に使用されるシ
ール剤としては、目開き等の目地部の破壊を生じさせな
いものであれば特に限定されないが、目地部における弾
性層12との接着性が良好なものが好ましく、例えば、
変性シリコン、ポリウレタン、ポリサルファイド、アク
リル樹脂等が挙げられる。
【0063】以上説明したように、本実施形態の積層体
によれば、寸法安定性を発現する繊維強化樹脂層11と
弾性層12とを積層することにより、例えば床材として
適切な所望の弾性を有しながらも、繊維強化樹脂層11
が弾性層12の温度変化等に起因する大きな伸縮を規制
するので、施工時および施工後においても積層体として
の寸法安定性が保持される。その結果、特に積層体をタ
イル状とした場合、施工後の目地部の突き上げや目開き
の心配がなくなる。更には、積層体の施工に際しても、
これまでウレタン系樹脂床材の主流であった塗り床工法
に比べて施工時間の大幅な短縮、すなわち施工性の改善
が達成される。また、弾性層12の表面に表面保護層1
3が積層されているので、表面に汚れが付着しにくく、
しかも耐摩耗性および耐薬品性に優れた積層体とするこ
とができる。
【0064】(第2の実施形態)図2は、本発明の第2
の実施形態による積層体の断面構造を示す図である。な
お、図2において、図1と同一の構成については図1と
同一の符号を付している。
【0065】本実施形態の積層体では、表面保護層23
の構成が第1の実施形態と異なっている。繊維強化樹脂
層11および弾性層12は第1の実施形態と同様である
ので、以下では、繊維強化樹脂層11および弾性層12
についての説明は省略し、表面保護層23について詳細
に説明する。
【0066】表面保護層23は、透明なフィルム23a
と、そのフィルム23aの裏面(弾性層12側の面)に
設けられた印刷層23bとからなる。ここで、「透明」
についての定義は第1の実施形態と同様である。印刷層
23bは、表面保護層23を弾性層12に積層する前
に、あらかじめ、所望の色および絵柄を、フィルム23
aの裏面に付与することによって設けられたものであ
る。印刷層23bの付与には、一般的なフィルムに対す
る周知の印刷法を適用することができるので、フィルム
23aへの印刷層23bの付与は容易である。
【0067】フィルム23aとしては、第1の実施形態
で例示したものと同様のフィルムを、透明性を損なわな
い範囲で使用することができる。また、フィルム23a
の厚さについても第1の実施形態と同様である。
【0068】このように、表面保護層23を、透明なフ
ィルム23aの裏面に印刷層23bを設けたものとする
ことで、意匠性の高いカラフルな積層体が得られる。し
かも、印刷層23bはフィルム23aで保護されている
ので、フィルム23aが存在している限り、あるいは表
面保護層23自体が弾性層12から剥離しない限り、印
刷層23bが剥離することはない。
【0069】(第3の実施形態)図3は、本発明の第3
の実施形態による積層体の断面構造を示す図である。な
お、図3において、図1または図2と同一の構成につい
ては、それらと同一の符号を付している。
【0070】本実施形態の積層体は、繊維強化樹脂層1
1と、繊維強化樹脂層11の一方の面に積層された弾性
層12と、さらにその弾性層12に積層された表面保護
層23と、繊維強化樹脂層11の他方の面に積層された
バッキング層34とからなる。
【0071】繊維強化樹脂層11および弾性層12は、
第1の実施形態で述べたものと同様のものであり、表面
保護層23は、第2の実施形態で述べたものと同様のも
のであるので、ここでは繊維強化樹脂層11、弾性層1
2および表面保護層23の説明は省略する。
【0072】バッキング層34は、積層体を施工する際
の、下地との密着性を向上させるための層である。この
目的のためには、バッキング層34としては幾つかの例
が考えられるが、代表的な例としては、繊維強化樹脂層
11との積層面と反対側の面に凹凸を有する層として構
成した例が挙げられる。これにより、積層体を接着剤に
より施工する際に、下地または積層体に塗布した接着剤
の櫛目による塗布厚のばらつきを緩衝し、また、接着時
のガス抜けが良好になり、結果的に下地との密着性が向
上する。このような凹凸を有するバッキング層34とし
ては、例えば、公知の寒冷紗(綿やスフでできたメッシ
ュ状織物)や、不織布等が挙げられる。また、バッキン
グ層34の他の例としては、ホットメルトやアスファル
ト等でバッキング層34を構成した例が挙げられる。こ
れにより、バッキング層34が粘着層として働き、積層
体をそのまま下地に施工することができる。
【0073】本実施形態のようにバッキング層34を設
けることで、施工時の下地との密着性が向上し、施工性
がより良好なものとなる。
【0074】(第4の実施形態)図4は、本発明の第4
の実施形態による積層体の断面構造を示す図である。な
お、図4において、図1または図2と同一の構成につい
ては、それらと同一の符号を付している。
【0075】本実施形態の積層体は、繊維強化樹脂層1
1と、繊維強化樹脂層11の一方の面に積層された弾性
層12と、さらにその弾性層12に積層された表面保護
層23と、繊維強化樹脂層11の他方の面に積層され
た、弾性層12と同種または異種の第2の弾性層45と
からなる。
【0076】繊維強化樹脂層11、弾性層12および表
面保護層23は、第3の実施形態で述べたものと同様の
ものであるので、ここではそれらの説明は省略する。
【0077】第2の弾性層45を設けない場合であって
も、本発明の積層体に必要な寸法安定性は確保できる
が、反りが生じるおそれがある。この反りの原因は、繊
維強化樹脂層11のプリプレグ2,3と弾性層12とで
寸法変化量が異なるためであると考えられる。例えば、
弾性層12をウレタン系樹脂で構成した場合、第2の弾
性層45を設けていない積層体を、下地に接着する前に
加熱すると、プリプレグ2,3と比較してウレタン系樹
脂の方が大きく膨張するため、積層体は上に凸に反る傾
向を示す。更に、加熱した積層体を室温以下に冷却する
と、積層体は下に凸に反る傾向を示す。
【0078】しかしながら、このような反りの発現は、
積層体を下地に接着した後は、接着強度が保持される限
り起こることはなく、本発明の積層体に必要な寸法安定
性に何ら影響することはない。劇的に温度変化を繰り返
すような環境下や、下地との接着強度が十分でない場合
には、施工後の積層体が下地から剥がれてしまうおそれ
が少しはあるが、プリプレグ2,3を弾性層12と第2
の弾性層45とで挟んだサンドイッチ構造とすること
で、下地への接着後の積層体の剥がれの危険を回避する
ことができる。
【0079】第2の弾性層45を積層する目的は、繊維
強化樹脂層11の両面の反り力を釣り合わせ、実質的な
見かけ上の反りを回避し、下地への接着後の積層体の剥
がれの危険性を回避することにある。この考え方に基づ
けば、第2の弾性層45の材料を弾性層12の材料と同
一にし、更に、両者の厚みも同一にすることが理想的と
いえる。しかし、弾性層12および第2の弾性層45の
材料および厚みが同一であることは、第2の弾性層45
を設ける場合に必要な条件ではない。なぜならば、弾性
層12および第2の弾性層45の材料および厚みが同一
でなくても、本実施形態の積層体は、反りの危険がなけ
れば、本発明で必要とされる寸法安定性および施工性を
十分に発現することができるからである。
【0080】なお、本実施形態においても、第2の弾性
層45の、繊維強化樹脂層11と積層される面と反対側
の面に、第3の実施形態と同様のバッキング層を設け、
施工性を良好なものとする構成とすることもできる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、所
望の弾性を有しながらも、施工時および施工後の寸法安
定性と、施工性とを向上させることができる。しかも、
弾性層の表面に表面保護層が設けられているので、弾性
層を構成する材料の性質に影響されることなく、表面に
汚れを付着させにくくするとともに、耐摩耗性および耐
薬品性を向上させることができる。したがって、本発明
の積層体は、屋内外の床、壁、路面等に好適に用いるこ
とができる。
【0082】また、表面保護層および弾性層のうち少な
くとも表面保護層を透明な層とし、あるいは表面保護層
に透明なフィルムを用い、それら透明な層の直下に絵柄
を付すことで、従来のウレタン系樹脂を最表面とした積
層体では達成が困難であった意匠性に優れたカラフルな
積層体とすることができる。さらに、繊維強化樹脂層の
弾性層との積層面と反対側の面に第2の弾性層を積層す
ることで、施工後の積層体の、下地からの剥がれを回避
することができるし、積層体の最下面にバッキング層を
設けることで、施工時の下地との密着性を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による積層体の断面構
造を示す図である。
【図2】本発明の第2の実施形態による積層体の断面構
造を示す図である。
【図3】本発明の第3の実施形態による積層体の断面構
造を示す図である。
【図4】本発明の第4の実施形態による積層体の断面構
造を示す図である。
【符号の説明】
2,3 プリプレグ 11,31 繊維強化樹脂層 12 弾性層 13,23 表面保護層 23a フィルム 23b 印刷層 34 バッキング層 45 第2の弾性層
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AG00 AK01A AK01B AK01C AK07 AK46D AK48 AK51C AL09C AR00C AR00D AR00E BA04 BA05 BA07 BA10A BA10D BA22 DD01D DG01 DH01A DH01B DJ01C EJ82A EJ82B GB07 GB08 GB81 HB21D HB31E HB35B JA02A JA02B JA20 JB13C JB16A JB16B JB16C JK07C JK09 JL04 JL04A JL04B JL11E JN01D YY00 YY00A YY00B YY00C

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向に配列された連続強化繊維に、該
    連続強化繊維の容積比率が40〜80%となるように熱
    可塑性樹脂を含浸して形成され、前記連続強化繊維の配
    列方向が互いに直交するように積層された、少なくとも
    2枚のシート状のプリプレグを含む繊維強化樹脂層と、 前記繊維強化樹脂層の一方の面に積層された弾性層と、 前記弾性層の表面に積層された、前記弾性層の表面を保
    護する表面保護層とを有する積層体。
  2. 【請求項2】 全体の厚みが1〜5mmであり、かつ、
    前記連続強化繊維の配列方向についての寸法安定性が、
    線膨張率で2.0×10-5/℃以下、および加熱寸法変
    化率で0.10%以下の少なくとも一方を満足する、請
    求項1に記載の積層体。
  3. 【請求項3】 前記表面保護層は透明であり、前記弾性
    層の前記表面保護層との積層面に絵柄が付されている、
    請求項1または2に記載の積層体。
  4. 【請求項4】 前記弾性層および前記表面保護層は透明
    であり、前記繊維強化樹脂層の前記弾性層との積層面に
    絵柄が付されている、請求項1または2に記載の積層
    体。
  5. 【請求項5】 前記表面保護層は、ポリアミド樹脂から
    なるフィルムである、請求項1ないし4のいずれか1項
    に記載の積層体。
  6. 【請求項6】 前記表面保護層は、透明なフィルムと、
    該フィルムの片面に設けられた印刷層とからなり、該印
    刷層を前記弾性層に面して積層されている、請求項1ま
    たは2に記載の積層体。
  7. 【請求項7】 前記フィルムはポリアミド樹脂からな
    る、請求項6に記載の積層体。
  8. 【請求項8】 前記フィルムは、表面に凹凸加工が施さ
    れたエンボスフィルムである、請求項5ないし7のいず
    れか1項に記載の積層体。
  9. 【請求項9】 前記弾性層は熱硬化性樹脂からなる、請
    求項1ないし8のいずれか1項に記載の積層体。
  10. 【請求項10】 前記弾性層は熱可塑性樹脂からなる、
    請求項1ないし8のいずれか1項に記載の積層体。
  11. 【請求項11】 前記熱可塑性樹脂はウレタン系樹脂で
    ある、請求項9または10に記載の積層体。
  12. 【請求項12】 前記弾性層は発泡体からなる、請求項
    1ないし11のいずれか1項に記載の積層体。
  13. 【請求項13】 前記弾性層は、曲げ弾性率が300M
    Pa以下である、請求項1ないし12のいずれか1項に
    記載の積層体。
  14. 【請求項14】 前記繊維強化樹脂層の、前記弾性層と
    の積層面と反対側の面に、施工時の下地との密着性を向
    上させるバッキング層が積層されている、請求項1ない
    し13のいずれか1項に記載の積層体。
  15. 【請求項15】 前記繊維強化樹脂層の、前記弾性層と
    の積層面と反対側の面に第2の弾性層が積層されてい
    る、請求項1ないし14のいずれか1項に記載の積層
    体。
  16. 【請求項16】 前記第2の弾性層の、前記繊維強化樹
    脂層との積層面と反対側の面に、施工時の下地との密着
    性を向上させるバッキング層が積層されている、請求項
    15に記載の積層体。
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