JP2002249854A - 低Mo型耐食マルテンサイト系ステンレス鋼 - Google Patents
低Mo型耐食マルテンサイト系ステンレス鋼Info
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Abstract
下で使用可能であることは当然の前提とした上で、シー
ムレスで外径20インチまで、あるいはそれ以上の外径
の鋼管までも製造可能な、優れた熱間加工性と優れた溶
接性を有する耐食性のマルテンサイト系ステンレス鋼を
得る。 【解決手段】 重量%で、C:0.02%以下、Si:
0.1〜0.3%、Mn:0.1〜0.3%、P:0.
02%以下、S:0.002%以下、Cr:10〜14
%、Ni:0.5〜5.0%、Mo:0.1〜1.5
%、N:0.02%以下、及び実質的に残部がFeと不
可避不純物からなり、C+Nが0.02〜0.04%を
満足する低Mo型耐食マルテンサイト系ステンレス鋼。
Description
び湿潤硫化水素を含む環境下で用いられるラインパイプ
等に適する溶接性に優れ、しかも熱間加工性に優れた低
Mo型耐食マルテンサイト系ステンレス鋼に関するもの
である。
用いられる鋼材には、使用環境に応じた耐食性と現地溶
接性に優れていることが要求され、X50、X65グレ
ードの炭素鋼管が用いられることが多かった。近年、湿
潤炭酸ガス、湿潤硫化水素を含む環境が増加し、耐食性
の観点から、ステンレス鋼の使用が検討されるようにな
ってきたが、既存のステンレス鋼はラインパイプとして
必ずしも十分な特性を有するものではなく、新たな開発
が望まれてきた。すなわち、湿潤炭酸ガス、湿潤硫化水
素を含む環境に対し良好な耐食性を有する0.2%C−
13%Cr鋼は溶接を必要としない油井管であり、溶接
割れ防止のためには高い予熱、後熱処理温度を必要と
し、現地溶接性が重視されるパイプライン用としては適
当でなかった。また、22%または25%Cr等の2相
系ステンレス鋼は予熱、後熱処理は必要ないものの高価
であり、大量の鋼材を必要とするパイプラインには使用
し難いものであった。そこで、特開平6−100943
号、特開平4−268018号、特開平8−10023
5号、特開平8−100236号公報などによりC量を
低下させた13%Cr鋼が提案されている。しかし、こ
れらの鋼は通常シームレス鋼管またはUOE鋼管として
供給されるものであるが、シームレス鋼管の場合は外径
が16インチまでの鋼管が製造可能であり、UOE鋼管
の場合は外径が20インチ以上の鋼管が製造可能であっ
た。
今後の耐食ラインパイプ鋼管の汎用化を考えると16〜
20インチの外径の鋼管をもシームレスでの供給体制を
整えておく必要があると考えられる。そのためには、1
000℃のごとき比較的低温でも熱間加工性に優れた鋼
が必要であるが、現状ではその要求に応えられる鋼はな
かった。したがって、本発明の目的は、湿潤炭酸ガスお
よび湿潤硫化水素を含む環境下で使用可能であることは
当然の前提とした上で、シームレスで外径20インチま
で、あるいはそれ以上の外径の鋼管までも製造可能な、
優れた熱間加工性と優れた溶接性を有する耐食性のマル
テンサイト系ステンレス鋼を得ることにある。
題を解決するため、例えば大型シームレス鋼管を製造可
能なエキスパンダーミルの主たる圧延温度である100
0℃前後において熱間加工性を向上させる手法を種々検
討した。その結果、PおよびSを一定値以下に低減すれ
ば、1000℃前後で良好な熱間加工性を得られること
が分かった。本発明は、かかる知見に基づくものであ
り、第一の発明は、重量%で、C:0.02%以下、S
i:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜0.3%、P:
0.02%以下、S:0.002%以下、Cr:10〜
14%、Ni:0.5〜5.0%、Mo:0.1〜1.
5%、N:0.02%以下、及び実質的に残部がFeと
不可避不純物からなり、C+Nが0.02〜0.04%
を満足することを特徴とする低Mo型耐食マルテンサイ
ト系ステンレス鋼である。
えて、さらにW:0.1〜3.0%、Cu:0.1〜
3.0%の1種または2種を含有することを特徴として
いる。
えて、さらにTi:0.01〜0.10%、Nb:0.
01〜0.10%の1種または2種を含有することを特
徴としている。
えて、さらにW:0.1〜3.0%、Cu:0.1〜
3.0%の1種または2種、並びに、Ti:0.01〜
0.10%、Nb:0.01〜0.10%の1種または
2種を含有することを特徴としている。
囲に限定した理由について述べる。
あるが、過剰に添加すると耐食性に有効なCr量を減少
させる。また、溶接熱影響部の硬さを上昇させ、溶接後
熱処理が必要となるため、上限を0.02%とする。
果がなく、また過剰に添加するとデルターフェライトが
晶出するので、相バランスを保つためにはNiの増量が
必要となるため、上限を0.3%とする。
満では効果がなく、熱間加工性も低下する。また過剰に
添加すると炭酸ガス、硫化水素環境下での耐食性が低下
するため、上限を0.3%とする。
性に影響を与えない。しかし、本発明の目的である良好
な熱間加工性を実現するために、0.02%以下に制限
する。
性に影響を与えない。しかし、本発明の目的である良好
な熱間加工性を実現するために、0.002%以下に制
限する。
元素であるが、10%未満ではその効果が得られない。
含有量の増加に従い、耐食性は向上するが、強力なフェ
ライト生成元素であり、マルテンサイト組織とするため
には高価なオーステナイト生成元素であるNiの増量が
必要となるので、他の成分とのバランスを考慮して本発
明の鋼では上限を14%とする。
るが、他の成分とのバランスを考慮すると本発明の鋼で
は0.5%未満ではフェライト相が多くなり、靱性、耐
食性を損ない、また5%を超えると高価な元素のため経
済性が低下するので、含有量範囲を0.5〜5.0%と
する。
その効果が十分でない。フェライト生成元素のため、
1.5%を超えて添加すると相バランスを保つために高
価なNiの増量が必要となるため、上限を1.5%とす
る。
あるが、過剰に添加すると耐食性に有効なCr量を減少
させる。また、溶接熱影響部の硬さを上昇させ、溶接後
熱処理が必要となるため、上限を0.02%とする。
3.0% W,Cuはいずれも強度、耐食性に有効な元素であり、
添加する場合は0.1%未満では効果が十分でなく、ま
た3%を超えると熱間加工性が劣化するので、いずれも
0.1〜3.0%とする。
01〜0.10% Ti,Nbはいずれも鋼中のCと炭化物を形成し、結晶
粒を微細化する効果により、強度と靱性を向上させる元
素であるが、添加する場合は0.01%未満では効果が
十分でなく、また0.1%を超えると効果が飽和するの
で、いずれも0.01〜0.10%とする。
本発明ではさらにC+Nについて規定する。所定強度を
得るために0.02%以上とし、溶接熱影響部の硬さを
抑制するために0.04%以下とする。
炉、電気炉またはそれらの合わせ湯等、いずれの方法で
溶製してもよい。溶製後、連続鋳造機または鋳型でビレ
ット、あるいはスラブとした後、熱間圧延で通常のエキ
スパンダーミルやプラグミル等を使用して所望サイズの
シームレス鋼管を製造する。あるいは、熱間圧延で所定
形状の鋼板に加工した後、UOE鋼管として所望サイズ
の鋼管を製造する。その後、鋼管を熱処理することによ
り目標の強度を得る。熱処理は加工後の冷却や焼準によ
り変態マルテンサイト組織とした後、焼き戻しにより強
度の調整を行うとよい。
製し、分塊圧延で板厚40mmの鋼板とした。この圧延
鋼板から熱間ねじり試験用試験片を採取し、1000
℃、回転数100rpmの条件にて破断回転数を測定し
た。一般的にシームレスミルでは圧延温度にて10〜2
0回以上の破断回転数があれば良好な圧延性を示すもの
と考えられているので、20回以上の破断回転数を示し
た鋼を合格とした。さらに、耐食性、溶接性を調査する
ために、熱間圧延で板厚12mmの鋼板とした後、耐力
が600〜700MPaを目標に900±10℃から水
冷後、640±5℃で焼き戻しを行った。湿潤炭酸ガス
に対する耐食性試験(耐全面腐食性試験)は、試験片を
150℃にて、30atmの炭酸ガスを平衡した5%Na
Cl水溶液中に96時間漬け、腐食度を測定した。腐食
度が0.3mm/year以下を合格とした。湿潤硫化水素
に対する耐食性を評価する試験としての耐応力腐食割れ
試験(耐SSC試験)はNACE TMO177の試験
方法に準拠した。耐力の90%の応力を負荷した試験片
を常温にて、0.01atmの硫化水素を飽和させた5%
NaCl+0.5%CH3COOH水溶液中(pH=
4.5、NaOHにて調整)に720時間漬け、破断し
ない場合を合格とした。溶接性試験は現地溶接における
予熱、後熱の必要性の有無を判定する目的で、再現HA
Zを作成し、その硬さが、350Hv以下を合格とし
た。
o.A〜Iは、破断回転数が20回以上であり、良好な
熱間加工性を示す。一方、比較鋼であるNo.JはP量
が多いため、熱間加工性が悪い。また、比較鋼No.K
ではS量が多いため、熱間加工性が悪い。さらに、比較
鋼No.LではP量およびS量が共に多いため、熱間加
工性が悪い。耐食性、溶接性の試験においては、本発明
鋼、比較鋼すべてについて合格であった。
ルテンサイト系ステンレス鋼は、湿潤炭酸ガスと湿潤硫
化水素の両者を含む環境で優れた耐食性を有するととも
に、熱間加工性に優れているため、大径サイズのシーム
レス鋼管をも容易に製造可能であり、さらに予熱、後熱
処理を要しないため現地溶接性に優れている。したがっ
て、石油、天然ガス輸送用ラインパイプに好適に使用す
ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 重量%で、C :0.02%以下、S
i:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜0.3%、P
:0.02%以下、S :0.002%以下、Cr:
10〜14%、Ni:0.5〜5.0%、Mo:0.1
〜1.5%、N :0.02%以下、及び実質的に残部
がFeと不可避不純物からなり、C+Nが0.02〜
0.04%を満足することを特徴とする低Mo型耐食マ
ルテンサイト系ステンレス鋼。 - 【請求項2】 重量%で、C :0.02%以下、S
i:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜0.3%、P
:0.02%以下、S :0.002%以下、Cr:
10〜14%、Ni:0.5〜5.0%、Mo:0.1
〜1.5%、N :0.02%以下、さらにW:0.1
〜3.0%、Cu:0.1〜3.0%の1種または2種
を含有し、実質的に残部がFeと不可避不純物からな
り、C+Nが0.02〜0.04%を満足することを特
徴とする低Mo型耐食マルテンサイト系ステンレス鋼。 - 【請求項3】 重量%で、C :0.02%以下、S
i:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜0.3%、P
:0.02%以下、S :0.002%以下、Cr:
10〜14%、Ni:0.5〜5.0%、Mo:0.1
〜1.5%、N :0.02%以下、さらにTi:0.
01〜0.10%、Nb:0.01〜0.10%の1種
または2種を含有し、実質的に残部がFeと不可避不純
物からなり、C+Nが0.02〜0.04%を満足する
ことを特徴とする低Mo型耐食マルテンサイト系ステン
レス鋼。 - 【請求項4】 重量%で、C :0.02%以下、S
i:0.1〜0.3%、Mn:0.1〜0.3%、P
:0.02%以下、S :0.002%以下、Cr:
10〜14%、Ni:0.5〜5.0%、Mo:0.1
〜1.5%、N :0.02%以下、さらにW:0.1
〜3.0%、Cu:0.1〜3.0%の1種または2
種、並びに、Ti:0.01〜0.10%、Nb:0.
01〜0.10%の1種または2種を含有し、実質的に
残部がFeと不可避不純物からなり、C+Nが0.02
〜0.04%を満足することを特徴とする低Mo型耐食
マルテンサイト系ステンレス鋼。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001047625A JP3797118B2 (ja) | 2001-02-23 | 2001-02-23 | 低Mo型耐食マルテンサイト系ステンレス鋼 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001047625A JP3797118B2 (ja) | 2001-02-23 | 2001-02-23 | 低Mo型耐食マルテンサイト系ステンレス鋼 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002249854A true JP2002249854A (ja) | 2002-09-06 |
| JP3797118B2 JP3797118B2 (ja) | 2006-07-12 |
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ID=18909017
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001047625A Expired - Lifetime JP3797118B2 (ja) | 2001-02-23 | 2001-02-23 | 低Mo型耐食マルテンサイト系ステンレス鋼 |
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|---|---|
| JP (1) | JP3797118B2 (ja) |
Citations (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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-
2001
- 2001-02-23 JP JP2001047625A patent/JP3797118B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| JP2002249855A (ja) * | 2001-02-23 | 2002-09-06 | Nkk Corp | 耐食マルテンサイト系ステンレス鋼 |
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