JP2002178151A - 溶接用ワイヤ送給ローラ - Google Patents
溶接用ワイヤ送給ローラInfo
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Abstract
酷な使用環境下においても、良好な送給性を発揮するこ
とのできる溶接用ワイヤ送給ローラを提供する。 【解決手段】 溶接用ワイヤを送給する溝付ローラであ
って、溝表面の円周方向の算術平均粗さがRa=0.7
〜10.0μmであることを特徴とする溶接用ワイヤ送
給ローラ。
Description
動溶接に使用されるワイヤ送給用のローラに関するもの
である。
IG溶接等には細径(0.8〜1.6mmφ)の溶接用
ワイヤが使用される。この溶接用ワイヤの使用に際して
は、送給機の送給ローラ対(鉄製またはセラミック製
等)によりスプールあるいはぺールパックからワイヤを
引き出すとともに後続するコンジットケーブルに内包さ
れたライナ内に押し込み、このライナを経由して、ケー
ブル先端に取り付けられた溶接トーチ内の給電チップま
で送給する方式が採用されている。ワイヤはこの給電チ
ップと被溶接材間で電圧を印可されてアーク溶接が行わ
れる。
属線を螺旋状にして形成したフレキシブルなガイド管で
あり、その長さは通常3〜6m程度であるが広域の溶接
を行なう場合には10〜20mの長尺なものとなり、溶
接個所までの距離に合わせて選択使用される。この方式
によれば、造船現場等の溶接個所が狭隘な、あるいは高
低差がある場所であっても、ケーブルを沿わすことによ
り比較的容易に溶接が行なえる利点がある。ところが、
ケーブルが直線状態に近い比較的優しい場合には、問題
は生じないが屈曲個所が多い、屈曲度合いが大きい、あ
るいはライナが長尺化した場合等の過酷な使用環境下の
場合には、ワイヤが受ける抵抗が増加し送給性が悪化す
る。その結果、溶接アークの乱れ、ビード形状の不揃
い、融合不良、アンダーカットの発生等のトラブルが発
生する。
た改善案がいくつか提案されている。
ば特開昭58−135795号公報には、ワイヤ表面に
固体潤滑剤を特定量塗布した溶接用ワイヤが開示されて
いる。しかしながら、潤滑剤付着量のコントロールが困
難で、過剰に潤滑剤が付着した箇所が発生したり、潤滑
剤が不均一に付着することがあり満足できない。過剰に
潤滑剤が付着すると送給ローラでスリップが起き易くな
る。
例えば特開平9−70665号公報には、ライナ部分の
巻線間隔を0.1〜2.0mmに広げることでワイヤが
ライナに接触する機会を少なくして、潤滑油の膜切れを
起りにくくする技術が示されている。しかしライナが大
きく屈曲した場合の低抵抗化にはあまり効果がない。
実開昭59−77570号公報には、ワイヤの送給方向
に対して所定角度傾斜した微細な凹凸刃面(ローレット
目)をローラ溝に刻設しスリップを防止した送給ローラ
が開示されている。しかし、ローレット目(0.2〜
0.6)では目が大きすぎ、刃が強くワイヤに食い込む
ためワイヤ表面が変形しライナ通過時の抵抗増加の原因
になる。またワイヤ表面からの脱落物が多くなりこれが
ライナ内に蓄積するとやはり抵抗増加の原因になる。
ナの屈曲等により送給抵抗が高くなる過酷な使用環境下
であっても、良好な送給性を維持することのできる溶接
用ワイヤ送給ローラを提供することを目的とする。
の送給溝の表面を粗くしてグリップ性を高めることによ
り、送給抵抗が高い場合であっても送給ローラのスリッ
プの発生を極力抑え、良好な送給性を実現し得ることを
見出して本発明を完成した。
ラであって、溝表面の円周方向の算術平均粗さがRa=
0.6〜10.0μmであることを特徴とする溶接用ワ
イヤ送給ローラ。
率tpが10〜40%である上記(1)記載の溶接用ワ
イヤ送給ローラ。
する。
イヤを決められた一定の速度で溶接部に供給すること、
つまり送給性が良好であることが必要となる。ワイヤは
送給ローラの送給力によってライナ内に押し込まれ、一
方ライナ内面からは接触摩擦による抵抗を受ける。この
とき、ライナの屈曲度合いが大きい、あるいは長尺等
で、送給抵抗が増加すると、送給ローラがスリップし易
くなるので、ワイヤは所定の送給速度を維持できず不安
定になる。この発明では、送給ローラの送給溝の表面を
粗くしてグリップ性を高めることにより、送給抵抗が高
い場合であっても送給ローラのスリップの発生を極力抑
え、良好な送給性を実現する。
周方向の粗さ(JIS B0601−1994)を算術
平均粗さRaで規制し、Ra=0.6〜10.0μmに
なるようにする。さらに望ましくは上記のRaに加えて
円周方向の粗さを負荷長さ率tp[切削レベルCv=3
0%]がtp=10〜40%になるようにする。Raと
tpは、触針式粗度計(針先5μm)を使用し、溝表面
で円周90°間隔4ヶ所の位置における円周方向の測定
値の平均値として求めることができる。
であり、本発明でRaを、0.6〜10.0μmに規定
した理由は、0.6μm未満であると凹凸部の高低差が
過小になり、スリップし易くなること、逆に、10.0
μmを超えると凹凸部の高低差が過大になり、ワイヤ素
地をいため易く、凸部が強くワイヤに食い込みワイヤ表
面が変形しライナ通過時の送給抵抗を増加させたり、ワ
イヤ表面からの脱落物が多くなりこれが溝表面に付着し
スリップし易くなること等による。
形状を示す指標であり、tpの望ましい範囲として10
〜40%とした理由は、10%未満であると凸部が細く
なり磨耗し易く、ワイヤ表面からの脱落物が付着し目詰
まりを起こし易いこと、逆に40%を超えると平坦部分
が多くなりスリップが起き易くなることによる。本発明
では、溝表面をRaで規制し、あるいはRa、tpの組
合せによる凹凸バランスの特定を行なった形状とし、こ
れにより低スリップ化を実現する。
す。炭素鋼、Cr鋼およびNi−Cr鋼等からなる鋼製
あるいはアルミナ、チタニアおよびジルコニア等からな
るセラミック製等の送給ローラ1は一般にワイヤが接触
するV溝2が外周面周囲に設けられている。本発明では
このV溝2の溝表面3に凹凸処理を施して凹部または凸
部4を形成して粗くする。溝表面3の凹凸は例えば、鋼
製ローラであればショットブラスト、エッチング等によ
り表面素地を不規則に抉る、あるいは溶射等により凹凸
皮膜を作る、あるいは刻設することにより得られる。
表面を凹凸状にした本発明ローラ例の溝表面写真を示
し、また図3(写真)に従来のローラ例の溝表面写真を
示す。図2では、溝表面をショットブラスト加工したた
め、溝表面の円周方向に凹凸が形成されて粗くなってい
るが、図3では切削加工のままの溝表面であるため、溝
表面の円周方向には凹凸が形成されていない。
置5はワイヤが巻かれたスプール6の支持部7とワイヤ
をコンジットケーブル8内のライナへ送り込むための送
給部9とからなる。ワイヤは10〜20kgの単位でプ
ラスチックスプールに巻かれた状態で溶接に供される。
このスプールは支持部7の固定軸23に回転可能に装着
される。送給部9は、ワイヤを挟み送給する送給ローラ
対11と、これに駆動力を与える送給モータ10、スプ
ールに巻かれたワイヤの巻き癖を矯正する矯正ローラ1
3、そして送給ローラ対の加圧ローラ12と一部の矯正
ローラ13を回転可能に支承しバネ15により他方のロ
ーラに押し付けるアーム14等から構成される。図示し
ないが炭酸ガス等のシールドガスボンベ、溶接電源が配
設され、これらからのシールドガス、溶接電流がコンジ
ットケーブルを通じてその先端の溶接トーチへと送られ
る。
ラ対11は送給モータ10によって回転駆動する開き角
約30°のV溝2が周設された送給ローラ1と、このV
溝2内へワイヤ20を15〜30kgfの圧力で押し付
ける加圧ローラ12からなる。
説明する。送給ローラ溝表面の粗さを異ならせて送給性
試験を行ない、送給性能を比較した。使用した溶接用ワ
イヤ、ライナ、送給ローラを表1に示す。
て行なった。図6において送給装置5にセットされたス
プール巻き溶接用ワイヤ16を、送給ローラ対11によ
り加圧力20kgfで引き出し、コンジットケーブル8
内のライナを経てその先端のトーチ17に送給して鋼板
18上でビードオンプレート溶接を10分間行う。コン
ジットケーブル8は10m長で、ワイヤに所定の送給抵
抗を与えるために100mmφのループを複数個形成し
た屈曲部19を設けた。送給装置5には送給ローラの周
速度Vr(=設定ワイヤ速度)の検出器(図示しな
い)、ワイヤの実速度(Vw)検出器21を備えてい
る。送給性評価指標のスリップ率SLはSL=(Vr−
Vw)/Vr×100%で表され、溶接時間内の平均値
で評価した。また、送給ローラ部分に設けられたロード
セル22によりワイヤがライナから受ける反力を送給抵
抗Rとして検出した。この試験では送給抵抗Rが6〜7
kgfになるように屈曲部19のループ数を3個にし
た。評価基準を表2に、溶接条件を表3に示す。
で、実施例15〜18は比較例を示す。
ラの溝表面の算術平均粗さRaが0.6〜10.0μm
で本発明の範囲内にあり、また負荷長さ率tpも10〜
40%と望ましい範囲にあることから、送給ローラのグ
リップ性が良く、ケーブル長が10mで高抵抗にも係わ
らず5%以下の低いスリップ率を示し良好な送給性とな
った。また、本発明実施例13は負荷長さ率tpが低め
で送給ローラ溝にワイヤからの脱落物が付着し易く、実
施例14は、負荷長さ率tpが高めであることから実施
例1〜12に比べ若干スリップ率が高くなったが、スリ
ップ率は10%以下でほぼ良好な送給性となった。
算術平均粗さRaが本発明範囲から外れた場合で、実施
例15、16は、算術平均粗さRaが低めに外れている
のでグリップ性に劣り、実施例17、18は高めに外れ
ているのでワイヤ表面を傷め、ワイヤ表面からの脱落物
が多い。その結果、何れもスリップ率が20%を超え悪
い送給性となった。
粗くしてグリップ性を高めているので、ライナの屈曲等
により送給抵抗が高くなる過酷な使用環境下であって
も、スリップの発生を極力抑え、良好な送給性を維持す
ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 溶接用ワイヤを送給する溝付ローラであ
って、溝表面の円周方向の算術平均粗さRaが0.6〜
10.0μmであることを特徴とする溶接用ワイヤ送給
ローラ。 - 【請求項2】 溝表面の円周方向の粗さ負荷長さ率tp
が10〜40%である請求項1記載の溶接用ワイヤ送給
ローラ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000383810A JP3751526B2 (ja) | 2000-12-18 | 2000-12-18 | 溶接用ワイヤ送給ローラ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000383810A JP3751526B2 (ja) | 2000-12-18 | 2000-12-18 | 溶接用ワイヤ送給ローラ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002178151A true JP2002178151A (ja) | 2002-06-25 |
| JP3751526B2 JP3751526B2 (ja) | 2006-03-01 |
Family
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000383810A Expired - Fee Related JP3751526B2 (ja) | 2000-12-18 | 2000-12-18 | 溶接用ワイヤ送給ローラ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3751526B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7276002B2 (en) * | 2003-10-23 | 2007-10-02 | General Motors Corporation | Surface texture configuration for CVT pulley |
-
2000
- 2000-12-18 JP JP2000383810A patent/JP3751526B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7276002B2 (en) * | 2003-10-23 | 2007-10-02 | General Motors Corporation | Surface texture configuration for CVT pulley |
Also Published As
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|---|---|
| JP3751526B2 (ja) | 2006-03-01 |
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