JP2002173748A - 高純度アルミニウム箔の製造方法 - Google Patents
高純度アルミニウム箔の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 立方体方位率の高い高純度アルミニウム箔
を方位率のばらつきなく安定して得ることができる製造
方法を提供する。 【解決手段】 純度99.9%以上の高純度アルミニ
ウム材に200℃〜400℃で一次中間焼鈍を施した
後、5〜50%の加工率で冷間圧延をし、その後、18
0℃〜350℃で二次中間焼鈍を施した後、5〜30%
の加工率で冷間圧延し、その後、最終焼鈍を施す。 【効果】 材料の微量不純物量や製造条件の相違によ
って立方体方位率にばらつきが生じるのを防止し、安定
かつ高い立方体方位率を有するアルミニウム箔を得るこ
とができる。
を方位率のばらつきなく安定して得ることができる製造
方法を提供する。 【解決手段】 純度99.9%以上の高純度アルミニ
ウム材に200℃〜400℃で一次中間焼鈍を施した
後、5〜50%の加工率で冷間圧延をし、その後、18
0℃〜350℃で二次中間焼鈍を施した後、5〜30%
の加工率で冷間圧延し、その後、最終焼鈍を施す。 【効果】 材料の微量不純物量や製造条件の相違によ
って立方体方位率にばらつきが生じるのを防止し、安定
かつ高い立方体方位率を有するアルミニウム箔を得るこ
とができる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム電解
コンデンサ陽極用箔等に用いられる高い立方体方位率を
有する高純度アルミニウム箔の製造方法に関するもので
ある。
コンデンサ陽極用箔等に用いられる高い立方体方位率を
有する高純度アルミニウム箔の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電解コンデンサ用陽極箔は一般に99.
9%以上の高純度アルミニウムが使用されているが、普
通、箔メーカーで最終圧延、焼鈍の終了した箔(プレー
ン箔)はそのままでは使用されず、後処理がなされる。
コンデンサメーカーでは、このプレーン箔に化学処理あ
るいは電気化学処理を施して粗面化処理を行い実用に供
している。粗面化処理を行う理由は、粗面化処理により
格段に大きくなった表面積が、そのままコンデンサの特
性である静電容量に比例し、高い静電容量が得られるか
らであり、この粗面化処理はコンデンサの品質を決める
最大のポイントであると言える。また周知のように粗面
化された箔は陽極酸化、即ち誘電体皮膜を被覆して陽極
として用いられる。中高圧用コンデンサはこの化成電圧
が250V以上と高く、従って誘電体皮膜は厚く(>
0.3μm)、粗面化処理により形成された凹凸が非常
に微細(<0.3μm)であると、陽極酸化膜に埋もれ
てしまい、有効な表面積は低くなってしまう。
9%以上の高純度アルミニウムが使用されているが、普
通、箔メーカーで最終圧延、焼鈍の終了した箔(プレー
ン箔)はそのままでは使用されず、後処理がなされる。
コンデンサメーカーでは、このプレーン箔に化学処理あ
るいは電気化学処理を施して粗面化処理を行い実用に供
している。粗面化処理を行う理由は、粗面化処理により
格段に大きくなった表面積が、そのままコンデンサの特
性である静電容量に比例し、高い静電容量が得られるか
らであり、この粗面化処理はコンデンサの品質を決める
最大のポイントであると言える。また周知のように粗面
化された箔は陽極酸化、即ち誘電体皮膜を被覆して陽極
として用いられる。中高圧用コンデンサはこの化成電圧
が250V以上と高く、従って誘電体皮膜は厚く(>
0.3μm)、粗面化処理により形成された凹凸が非常
に微細(<0.3μm)であると、陽極酸化膜に埋もれ
てしまい、有効な表面積は低くなってしまう。
【0003】このため、中高圧用の粗面化処理は直流電
解エッチングにより行い、比較的太いピットの形成を得
ているのが通常である。直流電解エッチングで形成され
るピットは、いわゆるキャピラリー状ピットであり、そ
の進行方向は結晶学的に定まった方向に直線的に進行す
る。その方向は立方晶の軸に平行な方向即ち<001>
方向である。たとえば箔の再結晶集合組織が立方体方位
であるとすると、直流電解エッチングで形成されるピッ
トの方向は、箔面に垂直に内部に向かって進むことにな
る。したがって立方体方位以外の面に形成されるピット
は、箔面の垂線に対し傾斜したピットが直線的に形成さ
れる。粗面化率はおおよそ形成されるピットの密度と長
さに比例するが(ピット径が同じであれば)、経験上当
該技術者らは周知の事実から立方体方位が粗面化率が最
も高い方位であることを知っている。この理由は先述の
粗面化率に及ぼす因子のうち立方体方位に形成されるピ
ット密度が他の方位より高いためと考えられる。このよ
うな理由により箔メーカーでは、従来より高い立方体方
位を得る製造方法の研究を行って来た。現在では、特公
昭54−11242号公報に記された技術が通常用いら
れていると考えてよい。この技術は、冷間加工度が90
%以上の材料を低温(200℃前後で)で部分焼鈍し、
その後、低歪加工を行なって最終焼鈍を行うものであ
る。
解エッチングにより行い、比較的太いピットの形成を得
ているのが通常である。直流電解エッチングで形成され
るピットは、いわゆるキャピラリー状ピットであり、そ
の進行方向は結晶学的に定まった方向に直線的に進行す
る。その方向は立方晶の軸に平行な方向即ち<001>
方向である。たとえば箔の再結晶集合組織が立方体方位
であるとすると、直流電解エッチングで形成されるピッ
トの方向は、箔面に垂直に内部に向かって進むことにな
る。したがって立方体方位以外の面に形成されるピット
は、箔面の垂線に対し傾斜したピットが直線的に形成さ
れる。粗面化率はおおよそ形成されるピットの密度と長
さに比例するが(ピット径が同じであれば)、経験上当
該技術者らは周知の事実から立方体方位が粗面化率が最
も高い方位であることを知っている。この理由は先述の
粗面化率に及ぼす因子のうち立方体方位に形成されるピ
ット密度が他の方位より高いためと考えられる。このよ
うな理由により箔メーカーでは、従来より高い立方体方
位を得る製造方法の研究を行って来た。現在では、特公
昭54−11242号公報に記された技術が通常用いら
れていると考えてよい。この技術は、冷間加工度が90
%以上の材料を低温(200℃前後で)で部分焼鈍し、
その後、低歪加工を行なって最終焼鈍を行うものであ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来法は、それ以
前の工程に比べ、立方体方位率が増し、粗面化率が向上
するとして現在迄使用されて来た。しかしながら以下の
問題点が残されている。 1.高純度99.992%純度のものにつき立方体方位
率が90〜99%とバラツキが大きい。要するに、製造
工程あるいは、微量不純物量のわずかな違いにより、得
られる立方体方位率が変わり、安定しない。 2.さらに99.9%グレードの純度になると70〜9
0%位の立方体方位率しか得られない。即ち、Fe,S
iが100ppm以上になると上記従来方法では高い立
方体方位率が得られない。 以上の欠点が見られた。
前の工程に比べ、立方体方位率が増し、粗面化率が向上
するとして現在迄使用されて来た。しかしながら以下の
問題点が残されている。 1.高純度99.992%純度のものにつき立方体方位
率が90〜99%とバラツキが大きい。要するに、製造
工程あるいは、微量不純物量のわずかな違いにより、得
られる立方体方位率が変わり、安定しない。 2.さらに99.9%グレードの純度になると70〜9
0%位の立方体方位率しか得られない。即ち、Fe,S
iが100ppm以上になると上記従来方法では高い立
方体方位率が得られない。 以上の欠点が見られた。
【0005】本発明は、上記事情を背景としてなされた
ものであり、材料に依る立方体方位率のばらつきが小さ
く、また、比較的純度が低い材料においても良好な立方
体方位率が得られる高純度アルミニウム箔の製造方法を
提供することを目的とする。
ものであり、材料に依る立方体方位率のばらつきが小さ
く、また、比較的純度が低い材料においても良好な立方
体方位率が得られる高純度アルミニウム箔の製造方法を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この技術が得られた背景
は次の研究成果に基づいて得られた。高立方体方位率が
得られる結晶組織学的条件を詳細に研究した結果次の事
柄が明らかになった。高立方体方位率を得るための、最
終圧延前の組織は、 1)立方体方位粒が少なくとも5%以上存在すること。 2)立方体方位粒以外の方位(R−方位)粒は、出来る
だけ少ない(<5%)こと。 3)最終焼鈍前の加工集合組織であるS−方位中の歪量
は十分大きいこと。 上記の3条件が必要条件であるという結論を得た。
は次の研究成果に基づいて得られた。高立方体方位率が
得られる結晶組織学的条件を詳細に研究した結果次の事
柄が明らかになった。高立方体方位率を得るための、最
終圧延前の組織は、 1)立方体方位粒が少なくとも5%以上存在すること。 2)立方体方位粒以外の方位(R−方位)粒は、出来る
だけ少ない(<5%)こと。 3)最終焼鈍前の加工集合組織であるS−方位中の歪量
は十分大きいこと。 上記の3条件が必要条件であるという結論を得た。
【0007】従来法に於ては、上記低温加工、低温焼鈍
は1回のみ行うものであるがこれでは、製品のロット毎
にアルミ中に含有している微量成分の差(Fe、Ga、
など)により、中間焼鈍時の立方体方位の核生成量、あ
るいはR−方位、及びS−方位の歪量が変化し、最終高
温焼鈍時の立方体方位率のバラツキが生じ、安定的に立
方体方位率が得られなかった。しかしながら本発明によ
る最終段階での連続したパス前の一次の中間焼鈍及びそ
の後に行う低加工率圧延により、一次中間焼鈍、その後
の低加工率圧延でのバラツキを、二次中間焼鈍、その後
の低加工率圧延で打消すことになり、非常に安定して高
立方体方位率が得られるようになったと言える。
は1回のみ行うものであるがこれでは、製品のロット毎
にアルミ中に含有している微量成分の差(Fe、Ga、
など)により、中間焼鈍時の立方体方位の核生成量、あ
るいはR−方位、及びS−方位の歪量が変化し、最終高
温焼鈍時の立方体方位率のバラツキが生じ、安定的に立
方体方位率が得られなかった。しかしながら本発明によ
る最終段階での連続したパス前の一次の中間焼鈍及びそ
の後に行う低加工率圧延により、一次中間焼鈍、その後
の低加工率圧延でのバラツキを、二次中間焼鈍、その後
の低加工率圧延で打消すことになり、非常に安定して高
立方体方位率が得られるようになったと言える。
【0008】さらに詳しくは、一次の中間焼鈍で1%し
か立方体方位が発生していない場合でも、二次の中間焼
鈍で10%に迄成長することになること、また、S−方
位の加工率も2回のパスが入ることにより低下しないこ
とが、純度の低い材料でも高い立方体方位率が得られ、
且つ安定したものと思われる。実際の実施では、99.
993%純度の材料と99.9%では、中間焼鈍条件、
加工率がわずかに異なる。99.9%のものは、99.
993%に比べ高温、高圧下率側にシフトする。この理
由は、Fe,Si等が増えると等温のIAにより生成す
る立方体方位粒子も少なくなるため高温側に、また、高
い歪加工により、立方体方位の成長を促進させるためで
ある。そして、前記のような従来技術の欠点を無くし、
99.993%純度で98%以上、また99.90%純
度でも90%以上の立方体方位率の得られる製造方法は
以下の工程で解決されたと言える。
か立方体方位が発生していない場合でも、二次の中間焼
鈍で10%に迄成長することになること、また、S−方
位の加工率も2回のパスが入ることにより低下しないこ
とが、純度の低い材料でも高い立方体方位率が得られ、
且つ安定したものと思われる。実際の実施では、99.
993%純度の材料と99.9%では、中間焼鈍条件、
加工率がわずかに異なる。99.9%のものは、99.
993%に比べ高温、高圧下率側にシフトする。この理
由は、Fe,Si等が増えると等温のIAにより生成す
る立方体方位粒子も少なくなるため高温側に、また、高
い歪加工により、立方体方位の成長を促進させるためで
ある。そして、前記のような従来技術の欠点を無くし、
99.993%純度で98%以上、また99.90%純
度でも90%以上の立方体方位率の得られる製造方法は
以下の工程で解決されたと言える。
【0009】すなわち、本発明の高純度アルミニウム箔
の製造方法のうち第1の発明は、純度99.9%以上の
高純度アルミニウム材を冷間圧延により所定厚さの箔に
圧延し、その後、該箔に最終焼鈍を施す高純度アルミニ
ウム箔の製造方法において、前記高純度アルミニウム材
に200℃〜400℃に加熱する一次中間焼鈍を施した
後、5〜50%の加工率で冷間圧延をし、さらに、その
後、180℃〜350℃に加熱する二次中間焼鈍を施し
た後、5〜30%の加工率で冷間圧延をして所定厚さの
箔にし、その後、該箔に最終焼鈍を施すことを特徴とす
る。
の製造方法のうち第1の発明は、純度99.9%以上の
高純度アルミニウム材を冷間圧延により所定厚さの箔に
圧延し、その後、該箔に最終焼鈍を施す高純度アルミニ
ウム箔の製造方法において、前記高純度アルミニウム材
に200℃〜400℃に加熱する一次中間焼鈍を施した
後、5〜50%の加工率で冷間圧延をし、さらに、その
後、180℃〜350℃に加熱する二次中間焼鈍を施し
た後、5〜30%の加工率で冷間圧延をして所定厚さの
箔にし、その後、該箔に最終焼鈍を施すことを特徴とす
る。
【0010】第2の発明の高純度アルミニウム箔の製造
方法は、第1の発明において、前記二次中間焼鈍から冷
間圧延に至る工程を2回以上繰り返して前記所定厚さの
箔にした後、最終焼鈍を行うことを特徴とする。第3の
発明の高純度アルミニウム箔の製造方法は、第1または
第2の発明において、前記最終焼鈍を500℃以上に加
熱して行うことを特徴とする。
方法は、第1の発明において、前記二次中間焼鈍から冷
間圧延に至る工程を2回以上繰り返して前記所定厚さの
箔にした後、最終焼鈍を行うことを特徴とする。第3の
発明の高純度アルミニウム箔の製造方法は、第1または
第2の発明において、前記最終焼鈍を500℃以上に加
熱して行うことを特徴とする。
【0011】本発明は、上記したように、最終高温焼鈍
に先立ち、第1次中間焼鈍および所定加工率の冷間圧延
と、その後の1回以上の第2次中間焼鈍および所定加工
率の冷間圧延を行うことを要件とするものである。以下
に、本発明で規定した内容について説明する。
に先立ち、第1次中間焼鈍および所定加工率の冷間圧延
と、その後の1回以上の第2次中間焼鈍および所定加工
率の冷間圧延を行うことを要件とするものである。以下
に、本発明で規定した内容について説明する。
【0012】高純度アルミニウム材:純度99.9%以
上 本発明では、被圧延材として純度が99.9%以上の高
純度アルミニウム材を用いる。高純度アルミニウム材に
おいても、Fe、Si等は製造上不可避な不純物として
微量含まれているが、本発明では、上記純度が満たされ
る限りにおいて、個々の不純物の種別、含有量について
は特に限定されない。
上 本発明では、被圧延材として純度が99.9%以上の高
純度アルミニウム材を用いる。高純度アルミニウム材に
おいても、Fe、Si等は製造上不可避な不純物として
微量含まれているが、本発明では、上記純度が満たされ
る限りにおいて、個々の不純物の種別、含有量について
は特に限定されない。
【0013】一次中間焼鈍:200℃〜400℃(加熱
温度) 上記した高純度アルミニウム材に対しては、冷間圧延工
程において一次中間焼鈍を行う。一次中間焼鈍では、立
方体方位となる結晶粒の核を生成させる。このとき焼鈍
時の加熱温度が200℃未満であると、前記核の生成が
十分になされず、一方、400℃を越えて加熱すると、
再結晶化によって核が消失してしまうため、一次中間焼
鈍の加熱温度は200〜400℃に限定する。また、上
記と同様の理由で下限を220℃、上限を350℃とす
るのが望ましい。
温度) 上記した高純度アルミニウム材に対しては、冷間圧延工
程において一次中間焼鈍を行う。一次中間焼鈍では、立
方体方位となる結晶粒の核を生成させる。このとき焼鈍
時の加熱温度が200℃未満であると、前記核の生成が
十分になされず、一方、400℃を越えて加熱すると、
再結晶化によって核が消失してしまうため、一次中間焼
鈍の加熱温度は200〜400℃に限定する。また、上
記と同様の理由で下限を220℃、上限を350℃とす
るのが望ましい。
【0014】なお、該焼鈍では、上記作用が十分に得ら
れる加熱時間を選定する必要がある。焼鈍時の加熱は、
昇温が緩やかなバッチ炉の他、昇温を急速に行う連続炉
であってもよく、例えばバッチ炉の場合1時間以上の加
熱を行うのが望ましい。これは、1時間未満では結晶組
織が安定領域に達しないためである。また数時間で安定
領域に入るため、それ以上長い時間加熱しても生産上好
ましくなく、したがって、実用上は加熱時間として10
時間を上限とするのが望ましい。ただし、本発明として
は、10時間を超えて加熱するものを排除するものでは
ない。また、連続炉においてはより短時間の加熱により
行うことができる。
れる加熱時間を選定する必要がある。焼鈍時の加熱は、
昇温が緩やかなバッチ炉の他、昇温を急速に行う連続炉
であってもよく、例えばバッチ炉の場合1時間以上の加
熱を行うのが望ましい。これは、1時間未満では結晶組
織が安定領域に達しないためである。また数時間で安定
領域に入るため、それ以上長い時間加熱しても生産上好
ましくなく、したがって、実用上は加熱時間として10
時間を上限とするのが望ましい。ただし、本発明として
は、10時間を超えて加熱するものを排除するものでは
ない。また、連続炉においてはより短時間の加熱により
行うことができる。
【0015】冷間圧延(一次中間焼鈍後):5〜50%
(加工率) 一次中間焼鈍後、二次中間焼鈍前の冷間圧延では、材料
に加工歪みを与えて、前記核が最終焼鈍で立方体方位の
結晶粒として成長するのを促し、また、二次中間焼鈍で
新たな核が生成されるのを促す。この冷間圧延での加工
率が5%未満であると、上記作用が得られず、一方、5
0%を越えると、折角形成された立方体方位核が他の方
位に変化してしまうため、この冷間工程での加工率を5
〜50%に限定する。また、上記と同様の理由で下限を
10%、上限を25%とするのが望ましい。なお、この
冷間圧延工程での圧延パス数は特に限定されるものでは
なく、上記加工率が満たされる限りにおいてはパス数は
1以上で任意に選定することができる。
(加工率) 一次中間焼鈍後、二次中間焼鈍前の冷間圧延では、材料
に加工歪みを与えて、前記核が最終焼鈍で立方体方位の
結晶粒として成長するのを促し、また、二次中間焼鈍で
新たな核が生成されるのを促す。この冷間圧延での加工
率が5%未満であると、上記作用が得られず、一方、5
0%を越えると、折角形成された立方体方位核が他の方
位に変化してしまうため、この冷間工程での加工率を5
〜50%に限定する。また、上記と同様の理由で下限を
10%、上限を25%とするのが望ましい。なお、この
冷間圧延工程での圧延パス数は特に限定されるものでは
なく、上記加工率が満たされる限りにおいてはパス数は
1以上で任意に選定することができる。
【0016】二次中間焼鈍:180℃〜350℃(加熱
温度) 上記した一次中間焼鈍および所定の加工率での冷間圧延
後に、二次中間焼鈍を行う。一次中間焼鈍では、上記し
たように立方体方位の結晶粒となる核の生成を行うが、
材料のそれ以前の製造工程や微量不純物の含有量のわず
かな違いによって材料により核の生成程度にばらつきが
生じることは避けられない。二次中間焼鈍では、一次中
間焼鈍で生成された核は維持したままで、生地中からの
新たな核生成を促す。これにより上記ばらつきによって
一次中間焼鈍での核生成が十分でなかった材料において
も二次中間焼鈍において十分な核が存在することにな
る。また、一次中間焼鈍で十分に核生成がなされた材料
では、上記のように二次中間焼鈍でこの核の存在が維持
されるので、結果的に、材料に依る核の生成程度のばら
つきが解消されることになる。
温度) 上記した一次中間焼鈍および所定の加工率での冷間圧延
後に、二次中間焼鈍を行う。一次中間焼鈍では、上記し
たように立方体方位の結晶粒となる核の生成を行うが、
材料のそれ以前の製造工程や微量不純物の含有量のわず
かな違いによって材料により核の生成程度にばらつきが
生じることは避けられない。二次中間焼鈍では、一次中
間焼鈍で生成された核は維持したままで、生地中からの
新たな核生成を促す。これにより上記ばらつきによって
一次中間焼鈍での核生成が十分でなかった材料において
も二次中間焼鈍において十分な核が存在することにな
る。また、一次中間焼鈍で十分に核生成がなされた材料
では、上記のように二次中間焼鈍でこの核の存在が維持
されるので、結果的に、材料に依る核の生成程度のばら
つきが解消されることになる。
【0017】なお、この二次中間焼鈍での加熱温度が1
80℃未満であると、上記作用が得られず、一方、35
0℃を越えると、一次中間焼鈍で生成された核に影響が
現れ、S方位中の歪量の確保、更にはR方位成長抑制の
ため、二次中間焼鈍での加熱温度を180〜350℃に
限定する。さらに、上記と同様の理由で下限を220
℃、上限を280℃とするのが望ましい。
80℃未満であると、上記作用が得られず、一方、35
0℃を越えると、一次中間焼鈍で生成された核に影響が
現れ、S方位中の歪量の確保、更にはR方位成長抑制の
ため、二次中間焼鈍での加熱温度を180〜350℃に
限定する。さらに、上記と同様の理由で下限を220
℃、上限を280℃とするのが望ましい。
【0018】また、一次中間焼鈍と同様に、焼鈍におけ
る加熱時間は、上記作用が十分に得られる時間を選定す
る必要があり、焼鈍時の加熱は、バッチ炉でも連続炉で
もよい。また、一次焼鈍の場合と同様に、バッチ炉の場
合1時間以上の加熱を行うのが望ましい。1時間未満で
は結晶組織が安定領域に達しないためであり、また数時
間で安定領域に入るため、それ以上、過度の時間加熱を
継続しても生産上好ましくないため、実用上は10時間
を上限とするのが望ましい。ただし、本発明としては、
10時間を超えて加熱するものを排除するものではな
い。また、連続炉においてはより短時間の加熱により行
うことができる。
る加熱時間は、上記作用が十分に得られる時間を選定す
る必要があり、焼鈍時の加熱は、バッチ炉でも連続炉で
もよい。また、一次焼鈍の場合と同様に、バッチ炉の場
合1時間以上の加熱を行うのが望ましい。1時間未満で
は結晶組織が安定領域に達しないためであり、また数時
間で安定領域に入るため、それ以上、過度の時間加熱を
継続しても生産上好ましくないため、実用上は10時間
を上限とするのが望ましい。ただし、本発明としては、
10時間を超えて加熱するものを排除するものではな
い。また、連続炉においてはより短時間の加熱により行
うことができる。
【0019】冷間圧延(二次中間焼鈍後):5〜30%
(加工率) 二次中間焼鈍後の冷間圧延では、材料に加工歪みを与え
て、一次及び二次中間焼鈍で生成された前記核が最終焼
鈍で立方体方位の結晶粒として成長するのを促す。この
冷間圧延での加工率が5%未満であると、上記作用が十
分に得られず、一方、30%を越えると、立方体方位粒
が回転し過ぎて元にもどり難くなるため、この冷間工程
での加工率を5〜30%に限定する。また、上記と同様
の理由で下限を10%、上限を20%とするのが望まし
い。更に上限を15%とするのが一層望ましい。なお、
上記した二次中間焼鈍およびその後の冷間圧延は、これ
ら処理を一連の工程として、該工程を繰り返すことも可
能であり、その場合、各工程において、上記した条件
(焼鈍温度、加工率)を満たすことが必要である。
(加工率) 二次中間焼鈍後の冷間圧延では、材料に加工歪みを与え
て、一次及び二次中間焼鈍で生成された前記核が最終焼
鈍で立方体方位の結晶粒として成長するのを促す。この
冷間圧延での加工率が5%未満であると、上記作用が十
分に得られず、一方、30%を越えると、立方体方位粒
が回転し過ぎて元にもどり難くなるため、この冷間工程
での加工率を5〜30%に限定する。また、上記と同様
の理由で下限を10%、上限を20%とするのが望まし
い。更に上限を15%とするのが一層望ましい。なお、
上記した二次中間焼鈍およびその後の冷間圧延は、これ
ら処理を一連の工程として、該工程を繰り返すことも可
能であり、その場合、各工程において、上記した条件
(焼鈍温度、加工率)を満たすことが必要である。
【0020】最終焼鈍 上記した1回以上の二次中間焼鈍および冷間圧延後に最
終焼鈍を行う。最終焼鈍では、前記一次及び二次中間焼
鈍で生成された核によって立方体方位の結晶粒が成長
し、高い立方体方位率を有する高純度アルミニウム箔が
得られる。この最終焼鈍の温度は、上記作用を十分に得
るために500℃以上が望ましい。ただし、本発明とし
ては、500℃未満で行う最終焼鈍を排除するものでは
ない。
終焼鈍を行う。最終焼鈍では、前記一次及び二次中間焼
鈍で生成された核によって立方体方位の結晶粒が成長
し、高い立方体方位率を有する高純度アルミニウム箔が
得られる。この最終焼鈍の温度は、上記作用を十分に得
るために500℃以上が望ましい。ただし、本発明とし
ては、500℃未満で行う最終焼鈍を排除するものでは
ない。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の一実施形態を説明
する。純度99.9%以上となるように調製された高純
度アルミニウム材は、常法により得ることができ、本発
明としては特にその製造方法が限定されるものではな
い。例えば、半連続鋳造によって得たスラブを熱間圧延
したものを用いることができるし、その他に連続鋳造に
より得られる高純度アルミニウム材を対象とするもので
あってもよい。
する。純度99.9%以上となるように調製された高純
度アルミニウム材は、常法により得ることができ、本発
明としては特にその製造方法が限定されるものではな
い。例えば、半連続鋳造によって得たスラブを熱間圧延
したものを用いることができるし、その他に連続鋳造に
より得られる高純度アルミニウム材を対象とするもので
あってもよい。
【0022】上記高純度アルミニウム材は、冷間圧延工
程において一次中間焼鈍が施される。この一次中間焼鈍
が施されるアルミニウム材は、以降の冷間圧延での加工
率および圧延最終段階での箔の厚さ等を考慮した板厚を
有するものであればよく、本発明としては特定の板厚に
限定されるものではなく、冷間圧延工程のいかなる時期
に一次中間焼鈍を行うかは、本発明の条件を満たす限り
においては任意に選定することができる。ただし、立方
体方位率の高い箔をより安定的に得るためには、一次中
間焼鈍前の冷間圧延(一または二以上の圧延パス)にお
ける加工率が90%以上であるのが望ましい。また箔を
製造する過程での冷間圧延は、一般に薄板圧延と箔圧延
とで構成されるが、本発明における冷間圧延は、上記し
たいずれかの圧延に限定されるものではなく、例えば箔
圧延にのみ属するものであってもよく、また、薄板圧延
と箔圧延とが両方含まれるものであってよい。すなわ
ち、本発明としては、最終焼鈍に先立つ冷間圧延である
ことを満たすものであればよい。
程において一次中間焼鈍が施される。この一次中間焼鈍
が施されるアルミニウム材は、以降の冷間圧延での加工
率および圧延最終段階での箔の厚さ等を考慮した板厚を
有するものであればよく、本発明としては特定の板厚に
限定されるものではなく、冷間圧延工程のいかなる時期
に一次中間焼鈍を行うかは、本発明の条件を満たす限り
においては任意に選定することができる。ただし、立方
体方位率の高い箔をより安定的に得るためには、一次中
間焼鈍前の冷間圧延(一または二以上の圧延パス)にお
ける加工率が90%以上であるのが望ましい。また箔を
製造する過程での冷間圧延は、一般に薄板圧延と箔圧延
とで構成されるが、本発明における冷間圧延は、上記し
たいずれかの圧延に限定されるものではなく、例えば箔
圧延にのみ属するものであってもよく、また、薄板圧延
と箔圧延とが両方含まれるものであってよい。すなわ
ち、本発明としては、最終焼鈍に先立つ冷間圧延である
ことを満たすものであればよい。
【0023】一次中間焼鈍では、前述した温度範囲にお
いて加熱処理をする。加熱処理は、バッチ炉、連続炉の
いずれであってもよく、加熱時間は、炉の形態等を考慮
して、前記作用が十分に得られ、かつ工業性を有するこ
とを考慮して選定する。上記一次中間焼鈍後には、前記
した所定の加工率で冷間圧延を行う。該圧延での圧延パ
ス数は、本発明規定の加工率を確保する限りにおいては
前述したように任意である。複数の圧延パス数からなる
場合には、冷間圧延前と冷間圧延後を基準として加工率
が論じられる。
いて加熱処理をする。加熱処理は、バッチ炉、連続炉の
いずれであってもよく、加熱時間は、炉の形態等を考慮
して、前記作用が十分に得られ、かつ工業性を有するこ
とを考慮して選定する。上記一次中間焼鈍後には、前記
した所定の加工率で冷間圧延を行う。該圧延での圧延パ
ス数は、本発明規定の加工率を確保する限りにおいては
前述したように任意である。複数の圧延パス数からなる
場合には、冷間圧延前と冷間圧延後を基準として加工率
が論じられる。
【0024】上記した冷間圧延後には二次中間焼鈍を行
う。二次中間焼鈍においても前述した温度範囲において
加熱処理をする。加熱処理は、一次中間焼鈍と同様に、
バッチ炉、連続炉のいずれでもよく、加熱時間は、炉の
形態等を考慮して、前記作用が十分に得られ、かつ工業
性を有することを考慮して選定する。なお、一次中間焼
鈍と二次中間焼鈍とで異種の炉を用いて加熱するもので
あってもよい。上記二次中間焼鈍後には、本発明規定の
加工率で冷間圧延を行う。該圧延での圧延パス数は、所
定の加工率を確保する限りにおいては前述したように任
意である。複数の圧延パス数からなる場合には、冷間圧
延前と冷間圧延後を基準として加工率が論じられる。
う。二次中間焼鈍においても前述した温度範囲において
加熱処理をする。加熱処理は、一次中間焼鈍と同様に、
バッチ炉、連続炉のいずれでもよく、加熱時間は、炉の
形態等を考慮して、前記作用が十分に得られ、かつ工業
性を有することを考慮して選定する。なお、一次中間焼
鈍と二次中間焼鈍とで異種の炉を用いて加熱するもので
あってもよい。上記二次中間焼鈍後には、本発明規定の
加工率で冷間圧延を行う。該圧延での圧延パス数は、所
定の加工率を確保する限りにおいては前述したように任
意である。複数の圧延パス数からなる場合には、冷間圧
延前と冷間圧延後を基準として加工率が論じられる。
【0025】二次中間焼鈍から冷間圧延に至る一連の工
程は、前述したように繰り返し行うこともでき、その繰
り返し数も適宜選定することができる。この場合、加熱
温度および加工率は、各工程において、本発明規定の条
件により行われる。上記した二次中間焼鈍から冷間圧延
に至る一連の工程を1回または2回以上行うことにより
所定の厚さの箔が得られる。この箔の厚さは本発明とし
ては特に限定されるものではなく、最終製品の箔として
要求される厚さに応じて圧延するものであればよい。
程は、前述したように繰り返し行うこともでき、その繰
り返し数も適宜選定することができる。この場合、加熱
温度および加工率は、各工程において、本発明規定の条
件により行われる。上記した二次中間焼鈍から冷間圧延
に至る一連の工程を1回または2回以上行うことにより
所定の厚さの箔が得られる。この箔の厚さは本発明とし
ては特に限定されるものではなく、最終製品の箔として
要求される厚さに応じて圧延するものであればよい。
【0026】上記により所定の厚さにまで圧延されたア
ルミニウム箔には、最終焼鈍が施される。最終焼鈍での
加熱方法も特に限定されるものではなく、バッチ炉、連
続炉を適宜選定することができる。本発明では、該最終
焼鈍の加熱温度は特に限定されるものではないが、前記
したように500℃以上が望ましい。該最終焼鈍によっ
て、立方体方位の結晶粒が多数存在することになり、高
い立方体方位率が得られる。
ルミニウム箔には、最終焼鈍が施される。最終焼鈍での
加熱方法も特に限定されるものではなく、バッチ炉、連
続炉を適宜選定することができる。本発明では、該最終
焼鈍の加熱温度は特に限定されるものではないが、前記
したように500℃以上が望ましい。該最終焼鈍によっ
て、立方体方位の結晶粒が多数存在することになり、高
い立方体方位率が得られる。
【0027】上記により最終焼鈍がなされたアルミニウ
ム箔に対しては、所定の用途に応じて後処理を施すこと
ができる。電解コンデンサ電極用箔として使用する場合
には、上記最終焼鈍後に、粗面化処理、化成処理等がな
される。これら処理は常法により行うことができる。な
お、本発明としては、最終焼鈍後の工程の内容は特に限
定されるものではなく、用途等に従って必要に応じた処
理を適宜行うことができる。
ム箔に対しては、所定の用途に応じて後処理を施すこと
ができる。電解コンデンサ電極用箔として使用する場合
には、上記最終焼鈍後に、粗面化処理、化成処理等がな
される。これら処理は常法により行うことができる。な
お、本発明としては、最終焼鈍後の工程の内容は特に限
定されるものではなく、用途等に従って必要に応じた処
理を適宜行うことができる。
【0028】なお、本発明の製造方法によって得られた
高純度アルミニウム箔は、上述した製造過程により高い
立方体方位率を有しているため、これに粗面化処理を行
った場合にはエッチングピットが高密度で均一に形成さ
れることになり、高い粗面化率を有することになる。し
たがってこれをコンデンサの電極として用いれば、面積
当たりの静電容量が高いコンデンサを得ることができ
る。したがって、本発明の製造方法により得られるアル
ミニウム箔の用途としては電解コンデンサ電極用箔が好
適である。
高純度アルミニウム箔は、上述した製造過程により高い
立方体方位率を有しているため、これに粗面化処理を行
った場合にはエッチングピットが高密度で均一に形成さ
れることになり、高い粗面化率を有することになる。し
たがってこれをコンデンサの電極として用いれば、面積
当たりの静電容量が高いコンデンサを得ることができ
る。したがって、本発明の製造方法により得られるアル
ミニウム箔の用途としては電解コンデンサ電極用箔が好
適である。
【0029】
【実施例】純度99.9%または99.995%のAl
地金を用い、特に99.995%地金についてはFe:
10ppm、Si:10ppm、Cu:50ppmに調
整し、ほぼ99.993%になるように成分を調整し
た。通常の製造(鋳造、熱間圧延)で6mm厚の圧延材
を得た。この圧延材を所定の加工率で冷間圧延した後、
表1に示す条件で、一次中間焼鈍、冷間圧延(表中PF
Pと記す)、二次中間焼鈍、冷間圧延(表中FPと記
す)を行って最終厚み100μmの高純度アルミニウム
箔を得た。なお、一部では、上記二次中間焼鈍およびそ
の後の冷間圧延を二回繰り返して行った。上記製造工程
により得られた高純度アルミニウム箔に対し、不活性ガ
ス中で550℃で5時間加熱する最終焼鈍を施して箔試
片を得た。これらの箔試片について、HCl、HNO3
の混酸60℃中で腐食し、エッチング表面が鏡面の場合
は立方体方位、エッチング表面が白く、乱反射をする場
合はそれ以外の方位として、それぞれの面積率を粒子ア
ナライザーで計算して立方体方位率を算出した。以下に
その結果をまとめて次表に示す。
地金を用い、特に99.995%地金についてはFe:
10ppm、Si:10ppm、Cu:50ppmに調
整し、ほぼ99.993%になるように成分を調整し
た。通常の製造(鋳造、熱間圧延)で6mm厚の圧延材
を得た。この圧延材を所定の加工率で冷間圧延した後、
表1に示す条件で、一次中間焼鈍、冷間圧延(表中PF
Pと記す)、二次中間焼鈍、冷間圧延(表中FPと記
す)を行って最終厚み100μmの高純度アルミニウム
箔を得た。なお、一部では、上記二次中間焼鈍およびそ
の後の冷間圧延を二回繰り返して行った。上記製造工程
により得られた高純度アルミニウム箔に対し、不活性ガ
ス中で550℃で5時間加熱する最終焼鈍を施して箔試
片を得た。これらの箔試片について、HCl、HNO3
の混酸60℃中で腐食し、エッチング表面が鏡面の場合
は立方体方位、エッチング表面が白く、乱反射をする場
合はそれ以外の方位として、それぞれの面積率を粒子ア
ナライザーで計算して立方体方位率を算出した。以下に
その結果をまとめて次表に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】表から明らかなように、本発明の製造方法
により得られた試片は、純度が高い材料を用いた場合、
非常に高い立方体方位率を有するアルミニウム箔が得ら
れている。また、比較的純度が低い材料を用いた場合に
おいても、安定して高い立方体方位率が得られている。
一方、本発明の条件を外れる従来法、比較法により得ら
れた箔試片は、立方体方位率が明らかに劣っている。
により得られた試片は、純度が高い材料を用いた場合、
非常に高い立方体方位率を有するアルミニウム箔が得ら
れている。また、比較的純度が低い材料を用いた場合に
おいても、安定して高い立方体方位率が得られている。
一方、本発明の条件を外れる従来法、比較法により得ら
れた箔試片は、立方体方位率が明らかに劣っている。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の高純度ア
ルミニウム箔の製造方法によれば、純度99.9%以上
の高純度アルミニウム材を冷間圧延により所定厚さの箔
に圧延し、その後、該箔に最終焼鈍を施す高純度アルミ
ニウム箔の製造方法において、前記高純度アルミニウム
材に200℃〜400℃に加熱する一次中間焼鈍を施し
た後、5〜50%の加工率で冷間圧延をし、さらに、そ
の後、180℃〜350℃に加熱する二次中間焼鈍を施
した後、5〜30%の加工率で冷間圧延を1回以上行っ
て所定厚さの箔にし、その後、該箔に最終焼鈍を施すの
で、材料の微量不純物量の違いや製造条件の相違によっ
て立方体方位率がばらつくことがなく、安定して高い立
方体方位率を有するアルミニウム箔を得ることができ
る。このアルミニウム箔を電解コンデンサ電極用として
用いれば、高い粗面化率によって静電容量に優れたコン
デンサを得ることができる。
ルミニウム箔の製造方法によれば、純度99.9%以上
の高純度アルミニウム材を冷間圧延により所定厚さの箔
に圧延し、その後、該箔に最終焼鈍を施す高純度アルミ
ニウム箔の製造方法において、前記高純度アルミニウム
材に200℃〜400℃に加熱する一次中間焼鈍を施し
た後、5〜50%の加工率で冷間圧延をし、さらに、そ
の後、180℃〜350℃に加熱する二次中間焼鈍を施
した後、5〜30%の加工率で冷間圧延を1回以上行っ
て所定厚さの箔にし、その後、該箔に最終焼鈍を施すの
で、材料の微量不純物量の違いや製造条件の相違によっ
て立方体方位率がばらつくことがなく、安定して高い立
方体方位率を有するアルミニウム箔を得ることができ
る。このアルミニウム箔を電解コンデンサ電極用として
用いれば、高い粗面化率によって静電容量に優れたコン
デンサを得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22F 1/00 622 C22F 1/00 661Z 661 682 682 685Z 685 686B 686 691B 691 694A 694 H01G 9/04 346
Claims (3)
- 【請求項1】 純度99.9%以上の高純度アルミニウ
ム材を冷間圧延により所定厚さの箔に圧延し、その後、
該箔に最終焼鈍を施す高純度アルミニウム箔の製造方法
において、前記高純度アルミニウム材に200℃〜40
0℃に加熱する一次中間焼鈍を施した後、5〜50%の
加工率で冷間圧延をし、さらに、その後、180℃〜3
50℃に加熱する二次中間焼鈍を施した後、5〜30%
の加工率で冷間圧延をして所定厚さの箔にし、その後、
該箔に最終焼鈍を施すことを特徴とする高純度アルミニ
ウム箔の製造方法 - 【請求項2】 前記二次中間焼鈍から冷間圧延に至る工
程を2回以上繰り返して前記所定厚さの箔にした後、最
終焼鈍を行うことを特徴とする請求項1記載の高純度ア
ルミニウム箔の製造方法 - 【請求項3】 前記最終焼鈍は500℃以上に加熱して
行うことを特徴とする請求項1または2に記載の高純度
アルミニウム箔の製造方法
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000368087A JP2002173748A (ja) | 2000-12-04 | 2000-12-04 | 高純度アルミニウム箔の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000368087A JP2002173748A (ja) | 2000-12-04 | 2000-12-04 | 高純度アルミニウム箔の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002173748A true JP2002173748A (ja) | 2002-06-21 |
Family
ID=18838401
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000368087A Pending JP2002173748A (ja) | 2000-12-04 | 2000-12-04 | 高純度アルミニウム箔の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002173748A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004006685A (ja) * | 2002-04-25 | 2004-01-08 | Showa Denko Kk | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法及び電解コンデンサ用電極材の製造方法、並びにアルミニウム電解コンデンサ。 |
| JP2005174949A (ja) * | 2003-11-18 | 2005-06-30 | Toyo Aluminium Kk | 電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法。 |
| JP2006036305A (ja) * | 2004-07-29 | 2006-02-09 | Toyo Aluminium Kk | 包装材及びそれを用いた包装体 |
| JP2006148085A (ja) * | 2004-10-19 | 2006-06-08 | Showa Denko Kk | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法、電解コンデンサ電極用アルミニウム材、アルミニウム電解コンデンサ用陽極材およびアルミニウム電解コンデンサ |
| CN100360249C (zh) * | 2006-06-30 | 2008-01-09 | 郑州铝业股份有限公司 | 超薄铝箔的短流程生产工艺 |
| JP2019085596A (ja) * | 2017-11-01 | 2019-06-06 | 株式会社Uacj | 電解コンデンサ用アルミニウム箔及びその製造方法 |
| CN111876701A (zh) * | 2020-06-29 | 2020-11-03 | 河南科源电子铝箔有限公司 | 一种提高高压阳极电子铝箔立方织构的成品退火方法 |
-
2000
- 2000-12-04 JP JP2000368087A patent/JP2002173748A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004006685A (ja) * | 2002-04-25 | 2004-01-08 | Showa Denko Kk | 電解コンデンサ電極用アルミニウム材の製造方法及び電解コンデンサ用電極材の製造方法、並びにアルミニウム電解コンデンサ。 |
| JP2005174949A (ja) * | 2003-11-18 | 2005-06-30 | Toyo Aluminium Kk | 電解コンデンサ用アルミニウム箔の製造方法。 |
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| JP2019085596A (ja) * | 2017-11-01 | 2019-06-06 | 株式会社Uacj | 電解コンデンサ用アルミニウム箔及びその製造方法 |
| JP7000121B2 (ja) | 2017-11-01 | 2022-02-04 | 株式会社Uacj | 電解コンデンサ用アルミニウム箔及びその製造方法 |
| CN111876701A (zh) * | 2020-06-29 | 2020-11-03 | 河南科源电子铝箔有限公司 | 一种提高高压阳极电子铝箔立方织构的成品退火方法 |
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