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JP2002146014A - イオン伝導性ホスホン酸含有ポリアゾール - Google Patents

イオン伝導性ホスホン酸含有ポリアゾール

Info

Publication number
JP2002146014A
JP2002146014A JP2000348323A JP2000348323A JP2002146014A JP 2002146014 A JP2002146014 A JP 2002146014A JP 2000348323 A JP2000348323 A JP 2000348323A JP 2000348323 A JP2000348323 A JP 2000348323A JP 2002146014 A JP2002146014 A JP 2002146014A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
phosphonic acid
acid
polyazole
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000348323A
Other languages
English (en)
Inventor
Junko Nakao
淳子 中尾
Yoshimitsu Sakaguchi
佳充 坂口
Kota Kitamura
幸太 北村
Satoshi Takase
敏 高瀬
Shiro Hamamoto
史朗 濱本
Hiroshi Tachimori
寛 舘盛
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2000348323A priority Critical patent/JP2002146014A/ja
Publication of JP2002146014A publication Critical patent/JP2002146014A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐熱性、機械特性など優れた性質を持つポリ
アゾール系ポリマーにスルホン酸基またはホスホン酸基
を導入することにより、加工性、耐久安定性だけでなく
イオン伝導性にも優れた高分子電解質となりうる高分子
材料を得る。 【解決手段】 TGA測定における200℃昇温時点の
試料重量を基準にしたときの3%重量減少温度が400
℃以上でであり、NMPへの溶解度が5wt%以上であ
り、平均分子量が1,000から1,000,000の
間にあり、繰り返し単位が複数の場合主としてランダム
および/または交互的に結合していることを特徴とする
ホスホン酸含有ポリアゾール化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、力学特性
などにおいてきわめて優れた特性を示すポリアゾール系
ポリマーの特性を損なうことなく、高分子電解質膜等と
して利用できるイオン性基含有ポリマーとなるホスホン
酸含有ポリアゾール化合物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液体電解質のかわりに高分子固体電解質
をイオン伝導体として用いる電気化学的装置の例とし
て、水電解槽や燃料電池を上げることができる。これら
に用いられる高分子膜は、カチオン交換膜としてプロト
ン導電率とともに化学的、熱的、電気化学的および力学
的に十分安定なものでなくてはならない。このため、長
期にわたり使用できるものとしては、主に米デュポン社
製の「ナフィオン(登録商標)」を代表例とするパーフ
ルオロカーボンスルホン酸膜が使用されてきた。しかし
ながら、100℃を越える条件で運転しようとすると、
膜の含水率が急激に落ちるほか、膜の軟化も顕著とな
る。このため、将来が期待されるメタノールを燃料とす
る燃料電池においては、膜内のメタノール透過による性
能低下がおこり、十分な性能を発揮することはできな
い。また、現在主に検討されている水素を燃料として8
0℃付近で運転する燃料電池においても、膜のコストが
高すぎることが燃料電池技術の確立の障害として指摘さ
れている。
【0003】このような欠点を克服するため、芳香族環
含有ポリマーにスルホン酸基を導入した高分子電解質膜
が種々検討されている。例えば、ポリアリールエーテル
スルホンをスルホン化したもの(Journal of Membrane
Science, 83, 211(1993))、ポリエーテルエーテルケト
ンをスルホン化したもの(特開平6−93114)、スル
ホン化ポリスチレン等である。しかしながら、ポリマー
を原料として芳香環上に導入されたスルホン酸基は酸ま
たは熱により脱スルホン酸反応が起こりやすく、燃料電
池用電解質膜として使用するには耐久性が十分であると
は言えない。
【0004】スルホン酸を含有したポリベンズイミダゾ
ールについては、UnoらのJ. Polym.Sci., Polym. Che
m., 15, 1309(1977)における3,3‘−ジアミノベンジ
ジンと3,5−ジカルボキシベンゼンスルホン酸または
4,6−ジカルボキシ−1,3−ベンゼンジスルホン酸
から合成するものが、USP−5312895では1,
2,4,5−ベンゼンテトラミンと2,5−ジカルボキ
シベンゼンスルホン酸を主成分として合成するものが報
告されている。後者の報告で述べられているポリマー
は、ジメチルスルホキシドへの溶解性が示されている
が、前者の報告で述べられているポリマーはジメチルス
ルホキシドには部分的には溶解するものの、N−メチル
ピロリドン(NMP)には溶解しない。このように、ス
ルホン酸を含有したポリマーであっても、その溶解性は
ポリマーごとに異なっており、明確な傾向はとらえられ
ていなかった。また、これらの報告では、電解質膜用途
などスルホン酸基が持つ電気化学的特性について顧みら
れることはなかった。
【0005】一方、ホスホン酸含有の芳香族ポリマーに
ついても、高分子電解質の視点から着目したものはあま
りみられない。たとえば、USP5,498,784号
において4,4‘−(2,2,2−トリフルオロ−1−
(トリフルオロメチル)エチリデン)ビス(2−アミノ
フェノール)からなるポリベンズオキサゾールにおい
て、ジカルボン酸成分の5%〜50%を3,5−ジカル
ボキシフェニルホスホン酸とするポリマーが報告されて
いる。このポリマーは溶解性が良いこととと複合材料と
しての可能性が着目されているが、電池用途の高分子電
解質としては考慮されることはなかった。実際、このポ
リマーはアルコール溶解性が特徴であり、メタノールを
燃料とする燃料電池用の電解質膜と使用することに適さ
ないことは明白である。また、イオン伝導性も低い値し
か示さない。他に、特開平11−286545号では、
3,5−ジカルボキシフェニルホスホン酸を始めとする
含リンポリアミド共重合体が報告されているが、これも
その耐熱性に着目した性質しか調べられていない。この
ポリマーは燃料電池として使用される酸性化条件では、
加水分解が起こり電解質膜として使用することはできな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
まで高分子電解質として検討されてきたスルホン酸基に
かわり、より耐熱性が高いことが期待されるホスホン酸
基を耐熱性、機械特性など優れた性質を持つポリアゾー
ル系ポリマーにNMPへの溶解性を引き出す形で導入す
ることにより、加工性、イオン伝導性だけでなく耐久安
定性にも優れた高分子電解質となりうる高分子材料を得
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、ホスホン酸基
を含有しながら一定レベル以上のイオン伝導性を有する
とともに、NMPへの溶解性を示す特定のポリアゾール
類において、優れた加工性、耐久性を示す高分子電解質
を得るに至った。
【0008】すなわち本発明は、TGA測定における2
00℃昇温時点の試料重量を基準にしたときの3%重量
減少温度が400℃以上であり、NMPへの溶解度が5
wt%以上であり、平均分子量が1,000から1,0
00,000の間にあり、繰り返し単位が複数の場合主
としてランダムおよび/または交互的に結合しているこ
とを特徴とするホスホン酸含有ポリアゾールである。本
発明の成形物とは、高分子化合物の成形方法と同様に処
理して得られるものである、即ち重合溶液又は単離した
ポリマーから押し出し、紡糸、圧延、キャストなどの任
意の方法で繊維やフィルムに成形したものである。本発
明はこれらの化合物を主成分とすることを特徴とする成
形物であり、繊維、フィルム、シート状物などに加工す
ることができ、特に膜にすることにより、特に効果的な
性能が発揮される。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。本発明でいうホスホン酸含有ポリアゾール化合物と
はホスホン酸基を含有する芳香族系のポリオキサゾール
類、ポリチアゾール類、ポリイミダゾール類およびそれ
らが混在する組成物や共重合体をさす。一般的には下記
式のような繰り返し単位構造で示すことができる。
【0010】
【化1】 (但し、一般式1において、Rはアゾール環を形成でき
る4価の芳香族基を示し、XはO、S、またはNHを表
す。R‘は二価の芳香族基、脂肪族基または脂環族基を
示し、R’のすべてまたは一部にホスホン酸基を有して
いる。R、R‘はいずれも単環であっても、複数の芳香
環の結合体、あるいは縮合環であってもよく、ホスホン
酸以外の安定な置換基を有していても良い。また、R、
R’の芳香環中にN,S,O等が存在するヘテロ環構造
を有していてもかまわない)
【0011】また、一般式1とともに下記式で示すよう
な繰り返し単位を含んでいても良い。
【化2】 (ここでXはO、S、またはNHを表し、R“はアゾー
ル環を形成できる三価の芳香族基を示す。)
【0012】上記一般式1で示す本発明のホスホン酸含
有ポリアゾール化合物を合成する経路は特には限定され
ないが、通常は式中Rで示すアゾール環を形成できる4
価の芳香族基単位を形成する芳香族ジアミンジオール、
芳香族ジアミンジチオール、芳香族テトラミンおよびそ
れらの誘導体から選ばれる化合物と、R‘で示す二価基
を形成するジカルボン酸およびその誘導体から選ばれる
化合物の反応により合成することができる。その際、使
用するジカルボン酸の中にホスホン酸を含有するジカル
ボン酸を使用することで、得られるポリアゾール中にホ
スホン酸基を導入することができる。
【0013】芳香族ジアミンジオール、芳香族ジアミン
ジチオール、芳香族テトラミンの具体例としては、2,
5−ジヒドロキシパラフェニレンジアミン、4,6−ジ
ヒドロキシメタフェニレンジアミン、2,5−ジアミノ
−1,4−ベンゼンジチオール、4,6−ジアミノ−
1,3−ベンゼンジチオール、2,5−ジアミノ−3,
6−ジメチル−1,4−ベンゼンジチオール、1,2,
4,6−テトラアミノベンゼン、3,3‘−ジヒドロキ
シベンジジン、3,3’−ジアミノ−4,4‘−ジフェ
ニルベンゼンジオール、3,3‘−ジジメルカプトベン
ジジン、3,3’−ジアミノ−4,4‘−ジフェニルベ
ンゼンジチオール、3,3‘−ジアミノベンジジン、ビ
ス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)エーテル、
ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテ
ル、ビス(4−アミノ−3−メルカプトフェニル)エー
テル、ビス(3−アミノ−4−メルカプトフェニルフェ
ニル)エーテル、3,3’,4,4‘−テトラアミノジ
フェニルエーテル、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシ
フェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキ
シフェニル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−メルカ
プトフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−メル
カプトフェニルフェニル)スルホン、3,3’,4,4
‘−テトラアミノジフェニルスルホン、2,2−ビス
(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)プロパン、
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−メルカプト
フェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−
メルカプトフェニルフェニル)プロパン、2,2−ビス
(3,4−ジアミノフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−アミノ−3−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
(4−アミノ−3−メルカプトフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパン、2,2−ビス(3−アミノ−4−メルカプ
トフェニルフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2
−ビス(3,4−ジアミノフェニル)ヘキサフルオロプ
ロパン、ビス(4−アミノ−3−ヒドロキシフェノキ
シ)ベンゼン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェ
ノキシ)ベンゼン、ビス(4−アミノ−3−メルカプト
フェノキシ)ベンゼン、ビス(3−アミノ−4−メルカ
プトフェノキシ)ベンゼン、ビス(3,4,−ジアミノ
フェノキシ)ベンゼン等が挙げられるがこれらに限定さ
れることはない。また、これらの化合物を同時に複数使
用することもできる。これらの芳香族ジアミンジオー
ル、芳香族ジアミンジチオールは、必要に応じて塩酸、
硫酸、リン酸などの酸との塩でもあってもよく、塩化す
ず(II)や亜リン酸化合物など公知の酸化防止剤を含ん
でいてもよい。
【0014】ホスホン酸含有ジカルボン酸の具体例とし
ては、例えば、2,5−ジカルボキシフェニルホスホン
酸、3,5−ジカルボキシフェニルホスホン酸、2,5
−ビスホスホノテレフタル酸、などのホスホン酸含有ジ
カルボン酸及びこれらの誘導体を挙げることができる
が、これらに限定されることはない。ホスホン酸含有ジ
カルボン酸はそれら単独だけでなく、ホスホン酸を含有
しないジカルボン酸とともに共重合の形で導入すること
ができる。ホスホン酸含有ジカルボン酸とともに使用で
きるジカルボン酸例としては、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジ
カルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ビフェ
ニルジカルボン酸、ターフェニルジカルボン酸、2,2
−ビス(4−カルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロ
パン等ポリエステル原料として報告されている一般的な
ジカルボン酸を使用することができ、ここで例示したも
のに限定されるものではない。ホスホン酸含有ジカルボ
ン酸とともにホスホン酸を含有しないジカルボン酸を使
用する場合、ホスホン酸の効果を明確にするために、ホ
スホン酸含有ジカルボン酸は全ジカルボン酸中の20モ
ル%以上であることが好ましいが、際だった効果を引き
出すために50モル%以上であることがさらに好まし
い。ホスホン酸基を含有するジカルボン酸の純度は特に
制限されるものではないが、97%以上が好ましく、9
8%以上がより好ましい。ホスホン酸基を含有するジカ
ルボン酸を原料として重合されたポリアゾールは、ホス
ホン酸基を含有しないジカルボン酸を用いた場合に比べ
て、重合度が低くなる傾向が見られるため、ホスホン酸
基を含有するジカルボン酸はできるだけ純度が高いもの
を用いることが好ましい。
【0015】上記一般式2で示すポリアゾール単位を導
入する経路は特には限定されないが、通常は式中Rで示
すアゾール環を形成できる三価の芳香族基単位を形成す
るオルト位にアミノ基を2個持つ芳香族カルボン酸、オ
ルト位の関係でアミノ基とヒドロキシル基を持つ芳香族
カルボン酸、オルト位の関係でアミノ基とメルカプト基
を持つ芳香族カルボン酸およびそれらの誘導体から選ば
れる化合物の重合により得ることができる。
【0016】これらのホスホン酸含有ポリアゾールを合
成する手法は、特には限定されないが、J.F.Wolfe, Enc
yclopedia of Polymer Science and Engineering, 2nd
Ed.,Vol.11, P.601(1988)に記載されるようなポリリン
酸を溶媒とする脱水、環化重合により合成することがで
きる。また、ポリリン酸のかわりにメタンスルホン酸/
五酸化リン混合溶媒系もちいた同様の機構による重合を
適用することもできる。他に、適当な有機溶媒中や混合
モノマー融体の反応でポリアミド構造などの前駆体ポリ
マーとしておき、その後の適当な熱処理などによる環化
反応で目的のポリアゾール構造に変換する方法なども使
用することができる。熱安定性の高いポリマーを合成す
るには、一般によく使用されるポリリン酸を用いた重合
が好ましい。しかしながら、従来報告されているような
長時間をかけた重合では、ホスホン酸含有モノマーを含
む系では、得られたポリマーの熱安定性が低下してしま
う恐れがある。このため、本発明では、重合時間は個々
のモノマーの組み合わせにより最適な時間があるので一
概には規定できないが、重合時間を効果的に短くするこ
とが好ましい。このことにより、ホスホン酸基量が多い
ポリマーも熱安定性の高い状態で得ることができる。こ
れらのホスホン酸基含有ポリアゾール化合物の分子量は
特に限定されるものではないが、1,000〜1,00
0,000であることが好ましい。低すぎると、良好な
成形物を得ることが困難になる。また、繰り返し単位が
複数の場合主としてランダムおよび/または交互的に結
合していることで、高分子電解質膜として安定した性能
を示す特徴を持つ。
【0017】本発明のホスホン酸基含有ポリアゾール化
合物は、重合溶液又は単離したポリマーから押し出し、
紡糸、圧延、キャストなど任意の方法で繊維やフィルム
に成形することができる。中でもNMPに溶解した溶液
から成形することが好ましい。NMP以外にも溶解する
溶媒としては、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−
メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチルホスホンアミド
など非プロトン極性溶媒や、ポリリン酸、メタンスルホ
ン酸、硫酸、トリフルオロ酢酸などの強酸から適切なも
のを選ぶことができるがこれらに限定されるものではな
い。これらの溶媒は、可能な範囲で複数を混合して使用
してもよい。また、溶解性を向上させる手段として、臭
化リチウム、塩化リチウム、塩化アルミニウムなどのル
イス酸を有機溶媒に添加したものを溶媒としてもよい。
溶液中のポリマー濃度は0.1〜30重量%の範囲であ
ることが好ましい。低すぎると成形性が悪化し、高すぎ
ると加工性が悪化する。
【0018】溶液から成形体を得る方法は公知の方法を
用いることができる。例えば加熱、減圧乾燥、ポリマー
を溶解する溶媒と混和できるポリマー非溶媒への浸漬な
どによって、溶媒を除去しスルホン酸基含有ポリアゾー
ル化合物の成形体を得ることができる。溶媒が有機溶媒
の場合は、加熱又は減圧乾燥で溶媒を留去させることが
好ましい。溶媒が強酸の場合には、水、メタノール、ア
セトンなどに浸漬することが好ましい。この際、必要に
応じて他のポリマーと複合された形で繊維やフィルムに
成型することもできる。溶解性挙動が類似するポリベン
ザゾール系ポリマーと組み合わせると、良好な成形をす
るのに都合がよい。
【0019】本発明のホスホン酸基含有ポリアゾール化
合物を主成分とする膜を成形する好ましい方法は、溶液
からのキャストである。キャストした溶液から前記のよ
うに溶媒を除去してホスホン酸基含有ポリアゾール化合
物の膜を得ることができる。溶媒の除去は、乾燥するこ
とが膜の均一性からは好ましい。また、ポリマーや溶媒
の分解や変質をさけるため、減圧下でできるだけ低い温
度で乾燥することが好ましい。キャストする基板には、
ガラス板やテフロン(登録商標)板などを用いることが
できる。溶液の粘度が高い場合には、基板や溶液を加熱
して高温でキャストすると溶液の粘度が低下して容易に
キャストすることができる。キャストする際の溶液の厚
みは特に制限されないが、10〜1000μmであるこ
とが好ましい。薄すぎると膜としての形態を保てなくな
り、厚すぎると不均一な膜ができやすくなる。より好ま
しくは100〜500μmである。溶液のキャスト厚を
制御する方法は公知の方法を用いることができる。例え
ば、アプリケーター、ドクターブレードなどを用いて一
定の厚みにしたり、ガラスシャーレなどを用いてキャス
ト面積を一定にして溶液の量や濃度で厚みを制御するこ
とができる。キャストした溶液は、溶媒の除去速度を調
整することでより均一な膜を得ることができる。例え
ば、加熱する場合には最初の段階では低温にして蒸発速
度を下げたりすることができる。また、水などの非溶媒
に浸漬する場合には、溶液を空気中や不活性ガス中に適
当な時間放置しておくなどしてポリマーの凝固速度を調
整することができる。本発明の膜は目的に応じて任意の
膜厚にすることができるが、イオン伝導性の面からはで
きるだけ薄いことが好ましい。具体的には200μm以
下であることが好ましく、50μm以下であることがさ
らに好ましく、20μm以下であることが最も好まし
い。
【0020】本発明のホスホン酸基含有ポリアゾールポ
リマーはイオン伝導性に優れているため、フィルム、膜
状にして燃料電池などのイオン交換膜として使用するの
に適している。さらに、本発明のポリマー構造を主成分
にすることにより、本発明のイオン交換膜と電極との接
合体を作製するときのバインダー樹脂として利用するこ
ともできる。
【0021】本発明のホスホン酸含有ポリアゾールポリ
マー化合物は、測定の具体的方法は後に述べるがTGA
測定における200℃昇温時点の試料重量を基準にした
ときの3%重量減少温度が400℃以上であることを特
徴としているが、好ましくは同条件で測定した3%重量
減少温度が420℃以上である。さらに好ましくは同条
件で測定した3%重量減少温度が450℃以上である。
仮に、これまで述べてきたようなホスホン酸基を含むポ
リアゾール構造に含まれるものであっても、TGA測定
における200℃昇温時点の試料重量を基準にしたとき
の3%重量減少温度が400℃未満しか示さないもので
は、高温時における耐久安定性が本発明のポリマーに比
べて劣るので本発明の目的を達成することはできない。
【0022】本発明のホスホン基酸含有ポリアゾールポ
リマーはNMPに5wt%以上で溶解することも特徴と
している。ポリアゾール系ポリマーは一般に溶解性が低
く、強酸性溶媒にしか溶解しない場合も多い。高分子電
解質膜を作る場合、強酸性溶液からの湿式法で膜を作る
と、膜構造が不均一になりやすく、安定した性能を維持
する膜を作ることが難しい。一方、本発明のようにNM
Pを始めとする有機溶媒に可溶性のポリマーは、乾式法
で製膜することができ、均質で、長期にわたり安定した
膜性能を示す高分子電解質膜が作れる。このため、上で
述べてきたようなホスホン酸基を含むポリアゾール構造
に含まれるものであっても、NMPに5wt%以上で溶
解しないものでは、本発明の目的を達成することはでき
ない。
【0023】また、本発明による膜は、機械的特性に優
れている。膜厚の薄い状態でも膜の取り扱いで破断など
の心配がないものである。
【0024】
【実施例】以下本発明を実施例を用いて具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例に限定されることはな
い。なお、各種測定は次のように行った。 TGA測定:TGA測定は島津製作所製TGA−50を
用い、試料約5mgについてアルゴン雰囲気下で測定し
た。昇温は、10℃/分で100℃にした後30分10
0℃で保持して試料中の水分を除去した後、10℃/分
で600℃まで測定した。200℃昇温時点の試料重量
を基準にその3%が減量した時点の温度を3%重量減少
温度と定義する。 ポリマー対数粘度:溶媒として硫酸を用いてオストワル
ド粘度計を用いて測定した。0.5g/dlの硫酸溶液
について30℃で測定した。 IR測定:分光器にBiorad社FTS-40、顕微鏡にBiorad社UM
A-300Aを用いた顕微透過法により測定した。
【0025】実施例1 3,3’,4,4‘−テトラアミノジフェニルスルホン
(略号:TAS)1.830g(6.575x10-3mole)、3,5−ジ
カルボキシフェニルホスホン酸(略号:DCP、純度9
9%)1.084g(4.405x10-3mole)、テレフタル酸(略号:
TPA)0.359g(2.170x10-3mole)ポリリン酸(五酸化リ
ン含量75%)20.48g、五酸化リン16.41gを重合容器に
量り取る。窒素を流し、オイルバス上ゆっくり撹拌しな
がら100℃まで昇温 する。100℃で1時間保持し
た後、145℃に昇温 して1時間、220℃に昇温 し
て5時間重合した。重合終了後放冷し、水を加えて重合
物を取り出し、家庭用ミキサーを用いてpH試験紙中性に
なるまで水洗を繰り返した。得られたポリマーは80℃
で終夜減圧乾燥した。ポリマーの対数粘度は、1.13
を示した。得られたポリマー300mgとNMP3mlを
撹拌しながら、オイルバス上で170℃に加熱して溶解
させた。ホットプレート上で、ガラス板上に約225μ
m厚に流延し、NMPを蒸発させた。フィルムをガラス
板からはがし、80℃終夜減圧乾燥し、その後アセトン浸
漬することで溶媒を除いてフィルムを作製した。得られ
たフィルムのTGA測定を行うと3%重量減少温度は4
44℃であった。ポリマーのIRスペクトルを図1に示
す。
【0026】実施例2 実施例1において、ジカルボン酸成分としてDCPとT
PAの混合比を34:66(モル比)に変えて、合計で
(6.575x10-3mole)になるようにして仕込む以外は、実施
例1と同様にして重合および各種測定を行った。ポリマ
ーの対数粘度は0.99、3%重量減少温度は425℃
であった。
【0027】比較例1 3,3’ジヒドロキシベンジジン(略号:HAB)1.86
0g(8.602x10-3mole)、2,5−ジカルボキシベンゼンス
ルホン酸モノナトリウム(略号:STA)2.307g(8.602
x10-3mole)、ポリリン酸(五酸化リン含量75%)24.9
8g、五酸化リン20.02gを重合容器に量り取る。窒素を流
し、オイルバス上ゆっくり撹拌しながら98℃まで昇温
する。98℃で1時間保持した後、150℃に昇温 し
て1時間、200℃に昇温 して4.5時間重合した。
重合終了後放冷し、水を加えて重合物を取り出し、家庭
用ミキサーを用いてpH試験紙中性になるまで水洗を繰り
返した。得られたポリマーは80℃で終夜減圧乾燥し
た。ポリマーの対数粘度は、1.02を示した。合成し
たポリマー試料0.12gにメタンスルホン酸1.8gを加え
て、数時間マグネティックスターラーで撹拌して溶解
し、ポリ{(ベンゾ[1,2−d:5,4−d’]ビス
オキサゾール−2,6−ジイル)−1,4−フェニレ
ン}の1wt%メタンスルホン酸ドープ(固有粘度=24dl
/g)を3g加えて、さらに数時間撹拌し均一溶液とした。
ホットプレート上でガラス板上に約225m厚に流延
し、1時間室温で放置した後、水中にガラス板を浸し
た。水を時々交換し、数日水浸漬を続ける。フィルムを
取り出し、周りを固定して収縮を押さえながら風乾し
た。最後に減圧乾燥機により80℃終夜乾燥することでフ
ィルムを作製した。得られたフィルムのTGA測定を行
うと3%重量減少温度は396℃であった。
【0028】比較例2 実施例1において、ジカルボン酸成分をDCP6.575x10
-3moleにして仕込む以外は、実施例1と同様にして重合
を行った。ポリマーの対数粘度は1.06であった。得
られたポリマー300mgとNMP3mlを撹拌しなが
ら、オイルバス上で170℃に加熱して溶解を試みた
が、溶解せず製膜できなかった。
【0029】
【発明の効果】本発明のポリマーにより、耐熱性に優
れ、燃料電池などの高分子電解質としても際立った耐久
性を示す材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】TAS、DCP及びTPAから合成されたホス
ホン酸含有ポリベンズイミダゾールのIRスペクトル
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 79:04 C08L 79:04 (72)発明者 高瀬 敏 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 濱本 史朗 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 舘盛 寛 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 Fターム(参考) 4F071 AA60 AA81 AA83 AF02 AF05 AF05Y AF13 AF37 AF45 AF45Y AH15 BA02 BB02 BC01 4J043 PA02 PA08 PA10 QB34 QB35 QB41 RA42 RA52 RA57 SA06 SA08 SA71 SA83 SB01 SB03 TA12 TA79 TB01 TB03 UA121 UA122 UA131 UA132 UA142 UB021 UB061 UB062 UB121 UB122 UB301 UB302 VA011 VA012 VA041 VA042 VA051 VA052 VA081 VA082 XA03 XA19 ZA12 ZA15 ZA17 ZA31 ZB14 5G301 CA30 CD01 CE01 CE10 5H026 AA06 CX04 EE18 HH00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 TGA測定における200℃昇温時点の
    試料重量を基準にしたときの3%重量減少温度が400
    ℃以上であり、NMPへの溶解度が5wt%以上であ
    り、平均分子量が1,000から1,000,000の
    間にあり、繰り返し単位が複数の場合主としてランダム
    および/または交互的に結合していることを特徴とする
    ホスホン酸含有ポリアゾール化合物。
  2. 【請求項2】 ポリアゾール構造がポリイミダゾールで
    あることを特徴とする請求項1記載の化合物。
  3. 【請求項3】 請求項1乃至請求項2に記載の化合物を
    主成分とすることを特徴とする成形物。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項2に記載の化合物を
    主成分とすることを特徴とする膜。
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