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JP2002038153A - 土壌用減水剤 - Google Patents

土壌用減水剤

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Publication number
JP2002038153A
JP2002038153A JP2000227575A JP2000227575A JP2002038153A JP 2002038153 A JP2002038153 A JP 2002038153A JP 2000227575 A JP2000227575 A JP 2000227575A JP 2000227575 A JP2000227575 A JP 2000227575A JP 2002038153 A JP2002038153 A JP 2002038153A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soil
water
reducing agent
added
polymer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000227575A
Other languages
English (en)
Inventor
Satoshi Yamada
郷司 山田
Takeshi Hirata
健 枚田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP2000227575A priority Critical patent/JP2002038153A/ja
Publication of JP2002038153A publication Critical patent/JP2002038153A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 発生土や、水硬性物質が添加された発生土に
加水して流動性を付与する際に、加水量を低減可能であ
り、さらに生分解性を備えた土壌用減水剤を提供する。 【解決手段】 本発明にかかる土壌用減水剤は、カルボ
キシル基系置換基を有し、かつ生分解性を備えた重合
体、例えば、1)アルギン酸系の化合物、2)カルボキ
シル基系置換基を有するアセタール系重合体、または、
3)カルボキシル基系置換基を有するポリアミド、に属
する少なくとも1種類の重合体を含んでなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、軟弱地盤
の改良や、掘削・浚渫などによる発生土の流動化処理等
において使用される土壌用減水剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、含水土壌からなる軟弱地盤を
改良する場合において、該地盤を掘削・浚渫して得た含
水土(発生土)に、セメントや石灰など(水硬性物質)
を均一に添加して埋め戻し、軟弱地盤を硬化させる方法
が採用されている。また、工事現場より排出される発生
土に、水硬性物質を均一に添加して埋立土として再利用
する方法が採用されている。
【0003】さらに、現場における埋め戻しや埋め立て
以外の利用法としては、発生土を一旦プラントに搬入
し、固化剤を加えて砂状、または礫状に加工し、改良資
材として再利用する方法が採用されている。
【0004】ところで、埋め戻しによる軟弱地盤の改良
や、埋め立てに際しては、埋め戻し後(または埋め立て
後)の地盤の強度を確保するために、水硬性物質を発生
土中に均一に添加すること、並びに、水硬性物質添加後
の発生土を埋め戻し予定地や埋め立て予定地に均一に流
し込み、空洞が形成されぬようにすることなどが要求さ
れる。発生土の初期含水量などの性質にもよるが、一般
に、水硬性物質と発生土とを均一に混合するには大きな
労力を必要とする。加えて、水硬性物質を添加した発生
土の流動性はかなり低く、施工性がよくないので、均し
や締固めなどの処置を施して、均一化を図る必要がある
という問題を伴う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような問題を回避
するため、上記発生土や、水硬性物質を添加した発生土
に加水して流動性を確保する方法も採用される。しか
し、加水処理は現場で行われるという性質上、作業スペ
ースは限られており、加水することにより発生土の体積
が増大することは避ける必要がある。また、現場付近に
おいて、加水処理用の水や泥水を常に多量に確保できる
保証はない。すなわち、加水処理に供される水や泥水の
量を可能な限り低減することがもとめられている。
【0006】そこで、例えば、減水剤を利用して、より
少ない加水量で、上記発生土や、水硬性物質を添加した
発生土に所望の流動性を付与する方法が採用される。し
かし、従来の減水剤はいずれも生分解性をほとんど有し
ておらず、加水量を低減する効果は得られるものの、環
境負荷が極めて大きくなるという問題点を有する。
【0007】より具体的には、減水剤が添加された発生
土などは、例えば、埋め戻しや埋め立てに利用された
り、他所に運搬されて廃棄されるが、時間の経過や降雨
などにより減水剤の成分が発生土から漏出し、周辺土壌
の汚染や、河川・地下水脈の汚染の原因となりうる。従
来の減水剤は、生分解性をほとんど有していないので、
減水剤が周辺環境へ一旦漏出すれば、環境負荷の大きな
要因となる。
【0008】また、周辺環境への減水剤の漏出を防止す
るためには、該減水剤が添加された発生土をフィルター
プレスにかける等して、発生土と、減水剤を含む水分と
を分離し、発生土のみを周辺環境に戻す方法などを採用
することもできるが、追加の操作が必要となりコスト高
を招来する。
【0009】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであり、その目的は、上記発生土や、水硬性物質
が添加された発生土に流動性を付与する際に好適に使用
される、生分解性を有する土壌用減水剤を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、発生土
などに流動性を付与する際に、該発生土への加水量を低
減可能で、かつ、従来のものと比較して環境負荷が小さ
な土壌用減水剤を提供することにつき鋭意検討した。そ
の結果、カルボキシル基系置換基を有する特定の化合物
(高分子化合物)が、上記土壌用減水剤として好適に使
用可能であることを見い出し、本発明を完成させるに至
った。
【0011】即ち、本発明にかかる土壌用減水剤は、上
記の課題を解決するために、カルボキシル基系置換基を
有し、かつ生分解性を備えた重合体を含んでなることを
特徴としている。ここで生分解性とは、OECDガイド
ラインの1281ページ〜1286ページに記載の修正MITI
試験(I)法に従って測定された生分解率により評価す
るものとし、「生分解性を備える」とは、該生分解率が
30%以上であることを指すものとする。なお、MIT
I法は、活性汚泥を用いた方法である。
【0012】本発明にかかる土壌用減水剤はまた、上記
構成において、上記重合体が、カルボキシル基系置換基
を有するアセタール系重合体であることを特徴としてい
る。
【0013】本発明にかかる土壌用減水剤はまた、上記
構成において、上記重合体が、カルボキシル基系置換基
を有するポリアミドであることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】本願発明にかかる土壌用減水剤が
用いられる「土壌」とは、例えば、掘削・浚渫などして
得られる発生土(例えば、軟弱粘土や建設残土など)の
みならず、該発生土にセメントや石灰などの固化剤(水
硬性物質)を添加した土壌組成物をも含む概念である。
上記の発生土とは、地盤への施工により発生する土全般
を指し、小礫、砂、シルト、粘土などの比較的粒径の小
さな構成単位を主成分としてなるものがより好ましい。
特に、水分の添加や、水分添加後の撹拌操作などによ
り、容易に二次粒子(自然構造単位、すなわちペッド)
や、一次粒子の大きさまでほぐされうるものが好適であ
る。また、上記発生土には、例えば、泥水シールド工法
などの採用により「二次的」に発生する泥水状残土など
の発生土(二次的な発生土)も含まれる。なお、ここで
いう「二次的な発生土」とはすなわち、単に地盤を掘削
等しただけでなく、加水などの二次的な処理をさらに伴
って掘削等されて発生する発生土を指す。
【0015】これらの「土壌」は、基本的には、流動性
を付与するために水分が添加されることを前提としてい
るが、本願発明にかかる土壌用減水剤は、該土壌に流動
性を付与するに必要な添加水分量(加水量)を低減しう
るもの、場合によっては0にしうるものであり、加え
て、生分解性を備えてなるものである。以下、本発明に
かかる土壌用減水剤について、詳細に説明を行う。
【0016】本発明にかかる土壌用減水剤は、カルボキ
シル基系置換基を有し、かつ生分解性を備えた重合体を
含んでなる。本発明において「カルボキシル基系置換
基」とは、下記一般式(1) −COOM1 、または、−COOM2 OOC− ・・・・・(1) (式中、M1 は水素原子、アルカリ金属原子、アンモニ
ウム基、または有機アミン基を表し、M2 はアルカリ土
類金属原子を表す)で表される置換基を指す。
【0017】上記重合体は親水性であることが好まし
く、この場合、該重合体は土壌をなす二次粒子や一次粒
子などの小粒子を吸着し、自身の親水性により、これら
小粒子の水(流動性を付与するために添加される水)へ
の分散性を向上させる。その作用機構は必ずしも定かで
はないが、上記重合体は、土壌をなす小粒子を、そのカ
ルボキシル基系置換基により吸着しているものと推測さ
れる。
【0018】したがって、上記カルボキシル基系置換基
は、重合体1分子中に少なくとも一つ存在していればよ
いが、出来うる限り多数存在することがより好ましい。
具体的には、上記重合体として50mgKOH/g(重
合体)以上の酸価を示すものがより好ましく、このよう
な重合体を用いれば、より良好に土壌を吸着して分散さ
せることができる。一方、重合体の酸価の上限は、該重
合体が単位重量当たり有しうるカルボキシル基系置換基
の数により決定されるが、環境への負荷が懸念される場
合などには、該重合体が漏出されうる環境に応じた最適
値に設定すればよい。
【0019】上記重合体が、主にそのカルボキシル基系
置換基により小粒子を吸着する場合には、該カルボキシ
ル基系置換基と、該土壌(小粒子)の有する陰イオン交
換基との間での化学吸着が生じていると推測される。土
壌を構成する主なイオン交換体である粘土鉱物や腐植の
中で、陰イオン交換基を有する代表的なものには、アロ
フェン、イモゴライト、1:1型鉱物、および2:1型
〜2:1:1型中間種鉱物、ギブサイト、酸化鉄鉱物な
どが挙げられ、これらの陰イオン交換容量はpHの低下
により増加することが一般に知られている。したがっ
て、場合によっては、本願発明にかかる土壌用減水剤と
酸性物質とを併用することで、添加された水分への土壌
の分散性をさらに向上可能となることが期待される。
【0020】また、本発明において「生分解性」とは、
OECDガイドラインの1281ページ〜1286ページに記載
の修正MITI試験(I)法に従って測定された生分解
率により評価するものとし、「生分解性を備える」とは
該生分解率が30%以上であることを指し、その値が6
0%以上であるものがより好ましい。なお、上記生分解
率は、微生物による単位時間当たりの重合体の分解率を
示し、その値が30%以上であれば生分解性を有すると
判断される指標として一般に用いられている。
【0021】本発明の土壌用減水剤に含まれる、上記重
合体の重量平均分子量は特に限定されるものではない
が、土壌の分散性の観点から、500〜100,000
の範囲内であることがより好ましく、2,000〜10
0,000の範囲内であることが特に好ましい。なお、
本発明において「重量平均分子量」とは、ゲルパーミュ
エーション(GPC)法によりもとめたポリエチレング
リコール換算値である。
【0022】以下、「カルボキシル基系置換基を有し、
かつ生分解性を備えた重合体」につき、具体例を挙げて
説明を行う。このような重合体として、具体的には、例
えば、1)アルギン酸およびその塩、2)カルボキシル
基系置換基を有するアセタール系重合体、3)カルボキ
シル基系置換基を有するポリアミド、などが挙げられる
が、特にこれらに限定されるものではない。
【0023】本発明において、「アルギン酸およびその
塩」とは、具体的には、アルギン酸、並びに、アルギン
酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウ
ム塩、またはアミン塩を指す。これらアルギン酸系の化
合物においては、カルボキシル基系置換基が土壌への吸
着性および水への分散性に主に関わると考えられる。ア
ルギン酸系の化合物では、繰り返し単位同士は多糖類性
のエーテル結合により結合されており、周辺環境に漏出
した場合であっても微生物により容易に分解される。
【0024】また、上記アルギン酸系の化合物は、通常
行われている方法により入手することが可能である。例
えば、Phaeophycese属の褐藻類の乾燥体を炭酸ナトリウ
ム水溶液で抽出し、抽出液を酸処理すればアルギン酸と
して入手できる。
【0025】また、「カルボキシル基系置換基を有する
アセタール系重合体(以下、単にアセタール系重合体と
称する)」とは、オキシメチレン単位、すなわち−CH
2 O−を繰り返し単位として有するポリアセタール系化
合物において、少なくとも一つのオキシメチレン単位の
水素原子の一つまたは二つが上記カルボキシル基系置換
基とされた化合物を指す。上記アセタール系重合体で
は、繰り返し単位同士の結合は多糖類性のエーテル結合
に準じたものであり、周辺環境に漏出した場合であって
も微生物により容易に分解される。このようなアセター
ル系重合体の特に好適な例として、例えば、ポリグリオ
キシル酸ナトリウム;ポリグリオキシル酸/ポリエチレ
ングリコールブロック共重合体;多糖類の酸化物;など
が挙げられる。
【0026】上記例示のアセタール系重合体はいずれ
も、通常行われている方法により入手することが可能で
ある。例えば、ポリグリオキシル酸ナトリウムは、適当
な重合開始剤の存在下でグリオキシル酸エステルを重合
させてアセタールエステル重合体を得、該アセタールエ
ステル重合体に安定化用末端基を付加して安定化させ、
続いて、安定化されたアセタールエステル重合体を水酸
化ナトリウムでけん化すればよい。また、所望の重合度
に調整された上記アセタールエステル重合体とポリエチ
レングリコールとを、必要に応じて重合開始剤を使用し
て重合すれば、ポリグリオキシル酸/ポリエチレングリ
コールブロック共重合体を得ることができる。
【0027】さらに、上記多糖類の酸化物は、例えば、
対応する多糖類を硝酸などにより部分酸化することによ
り容易に得ることができる。
【0028】「カルボキシル基系置換基を有するポリア
ミド(以下、単にポリアミドと称する)」とは、アミド
結合の繰り返し構造の主鎖を有する化合物であって、少
なくとも一つのカルボキシル基系置換基を有するものを
指す。上記ポリアミドでは、繰り返し単位同士の結合は
タンパク質のペプチド結合に準じたものであり、周辺環
境に漏出した場合であっても微生物により容易に分解さ
れる。このようなポリアミドの特に好適な例として、例
えば、ポリアスパラギン酸ナトリウム;ポリグルタミン
酸ナトリウム;などが挙げられる。なお、上記例示のポ
リアミドはいずれも、通常行われている生物工学的手法
または化学工学的手法により容易に合成することができ
る。
【0029】本発明にかかる土壌用減水剤は、上記説明
の「カルボキシル基系置換基を有し、かつ生分解性を備
えた重合体」を一種類のみ含んでいてもよく、必要に応
じて二種類以上含んでいてもよい。以下、本発明にかか
る土壌用減水剤の具体的な使用法について説明を行う
が、特に下記の具体例にその使用法が限定されるもので
はない。
【0030】本発明における「土壌」を、例えば現場に
近接するプラント、養生地などに運搬する場合や、埋め
戻しや埋め立て用に再利用する場合においては、その作
業性を向上させるため、該土壌には所望の流動性が付与
されていることがもとめられる。すなわち、土壌に所望
の流動性が付与されていれば、1)管路輸送が容易とな
る、2)撹拌による組成物の均一な混合が容易となる、
3)埋め戻しや埋め立ての際に、土壌を均一かつ空隙な
く施工することが容易となる、などの利点を奏し、作業
性の向上に直結する。一般的に、土壌に付与すべき流動
性は、下記実施例に記載の方法にて測定されたフロー値
が70以上の範囲内にあることが好ましく、90以上の
範囲内にあることがより好ましいとされる。
【0031】本発明にかかる土壌用減水剤は、上記「土
壌」を対象に使用され、該土壌に流動性を付与するに必
要な水分添加量を低減しうるもの、場合によっては0に
しうるものである。すなわち、上記土壌用減水剤を使用
すれば、少量の水分の添加、または水分を添加すること
なく所望の流動性を土壌に付与することが可能となるの
で、流動性付与処理における土壌体積の増大を最小限に
抑制可能である。また、流動性付与処理の為に確保すべ
き水の量を大幅に低減可能(または0とすることが可
能)となる。加えて、上記土壌用減水剤に含まれる重合
体は生分解性を有するので、流動性付与処理後の土壌か
ら周辺環境への上記重合体の漏出があったとしても、該
重合体は微生物などにより容易に分解され、環境汚染の
要因とならない。
【0032】より具体的な利点として、1)現場におい
て、土壌を一旦養生する際にも広いスペース(養生地)
が不要となる、2)水の確保が困難な現場においても流
動性付与処理が可能となる、3)作業時間の短縮が可能
となる、4)環境への負荷が少ない、すなわち環境調和
型の発生土の再利用・処分が可能となる、などが挙げら
れる。
【0033】流動性が付与された土壌の形態として、例
えば、1)発生土+土壌用減水剤+添加される水分、か
らなる混合物A、また、2)発生土+土壌用減水剤+添
加される水分+セメントなどの固化剤(水硬性物質)、
からなるモルタル状の混合物B(一般にいわれる流動化
処理土)、が挙げられる。通常は、モルタル状の混合物
Bを得て、これを現場において再利用(地盤改良のため
の埋め戻しなど)する。また、モルタル状の混合物Bに
は、必要に応じて、塩化カルシウム、トリエタノールア
ミン、チオシアン酸カルシウムなどの硬化促進剤が添加
されていてもよい。なお、混合物Aを調製した場合に
は、該混合物Aを搬送しながら、または所定の処理場に
搬送後、セメントなどの固化剤の添加・撹拌が行われて
もよい。
【0034】上記混合物A・Bの調製に用いられる上記
「水分」とは、水単独であってもよく、また、調整泥水
などの水混合物であってもよい。そして、以下の実施例
にも示すが、特に上記混合物Bの調製において本発明に
かかる土壌用減水剤を使用すれば、未使用の場合と比較
して、所望の流動性を付与するに必要な上記「水分」の
量を大幅に低減可能となる。
【0035】発生土、土壌用減水剤、水分、並びに、セ
メントなどの固化剤(上記混合物Bを調製する場合)を
添加する順番や、これらを均一に混合する方法は特に限
定されるものではない。一般的には、土壌用減水剤を上
記水分中に均一に分散または溶解した減水剤分散液(ま
たは減水剤水溶液)を調製し、発生土、または、固化剤
を添加した発生土(本発明における土壌)と、減水剤分
散液とをあわせ、モルタルミキサーなどの撹拌手段によ
り均一に撹拌・混合する方法が採用される。
【0036】また、所定量の発生土に対する上記土壌用
減水剤、水分、並びに、固化剤(上記混合物Bの場合)
の添加量はそれぞれ、発生土の質(初期含水量や組成な
ど)や、所望される流動性の程度により決定すればよ
く、特に限定されるものではない。一般的には、発生土
1200gに対して、土壌用減水剤は、重合体量として
0.6〜36gの範囲内で添加することがより好まし
く、1.2〜9.6gの範囲内で添加することがさらに
好ましい。また、固化剤として普通ポルトランドセメン
トを使用する場合には、発生土1200gに対して、1
2〜360gの範囲内で添加することがより好ましく、
36〜240gの範囲内で添加することがさらに好まし
い。なお、添加される土壌用減水剤が、重合体量として
上記値の範囲内にあれば、該重合体が生分解されて生じ
る糖類やアミノ酸類などにより、周辺環境の富栄養化が
招来される虞も少ない。
【0037】ところで、上記説明のように、土壌に流動
性を付与するには、本発明の土壌用減水剤を用いても、
基本的には水分添加を必要とするが、例えば、泥水シー
ルド工法などにより発生する泥水状残土(二次的な発生
土)にセメント等の固化物を添加したものを「土壌」と
みなす場合には、本発明の土壌用減水剤の使用により、
上記水分の添加が不要となる場合もある。一例として、
上記泥水状残土に固化物を添加すればその流動性が低下
し、所望の流動性を確保するために水分の添加が必要と
される場合が挙げられる。このような場合には、はじめ
に泥水状残土に本発明にかかる土壌用減水剤を添加して
土壌成分を充分に分散させ、しかる後に固化物を添加す
ることで、さらに水分を添加することなく所望の流動性
を確保することが可能になる。
【0038】また、土壌の初期含水量が極めて多いが、
そのままでは所望の流動性に達していない場合にも、本
発明の土壌用減水剤を該土壌に添加して撹拌し、土壌成
分を充分に分散させることで、さらに水分を添加するこ
となく所望の流動性を確保することが可能となる場合が
ある。
【0039】
【実施例】以下、実施例および比較例により、本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限
定されるものではない。また、実施例および比較例中
で、「%」といえば、特にことわりのない限り「重量%
(質量%)」を指すものとする。
【0040】はじめに、以下の実施例・比較例において
使用された発生土、土壌、並びに、土壌の流動性の評価
方法について説明する。
【0041】発生土としては、関東地方において一般土
木工事により発生した、含水比48%のものを使用し
た。また、この発生土の粒度組成は、砂分20%、シル
ト分50%、粘土分30%であった。そして、該発生土
1200gに対し、普通ポルトランドセメント(固化
剤、水硬性物質)100gを添加し、さらに、モルタル
ミキサーにより低速回転で30秒間空練りして、試験用
の土壌(本発明における土壌)を調製した。
【0042】上記試験用の土壌には、各実施例・比較例
の記載に従って、水分、土壌用減水剤、比較用の土壌用
減水剤の添加が行われて流動性が付与され、この流動性
はそのフロー値(ひろがり)により評価された。より具
体的には、水平なテーブル面に置かれた直径55mm、
高さ50mmの中空円筒型の容器に、フロー値の測定対
象物(流動性が付与された土壌:流動化処理土)をすき
まなく詰め、次いで、この容器を垂直に50mmを越え
る高さに持ち上げて、テーブル面に広がった測定対象物
の最大径を縦横2方向について測定し、この平均値をフ
ロー値(単位:mm)とした。フロー値が高いほど測定
対象物の流動性が高く、また、フロー値55mmとは、
測定対象物がほぼ流動性を有しないことを示している。
【0043】また、上記したように、土壌用減水剤、並
びに比較用の土壌用減水剤をなす重合体それぞれの生分
解性は、OECDガイドラインに記載の修正MITI試
験(I)法に従って測定された生分解率によって評価し
た。
【0044】〔実施例1〕はじめに、粗製のグリオキシ
ル酸メチル重合体を、200Torr(2.66×10
4 Pa)、86℃の条件下で蒸留し、グリオキシル酸メ
チル単量体(以下、単にグリオキシル酸メチルと称す
る)を得て以下の操作に用いた。
【0045】撹拌機、温度計、コンデンサー、滴下漏斗
を備えたガラス製反応容器に、塩化メチレン500m
l、重合開始剤としての水2.0ml、および重合触媒
としてのトリエチルアミン0.20mlを供給した。次
いで、新たに蒸留した上記グリオキシル酸メチル238
9gと塩化メチレン500mlとの混合物を、2回にわ
けて滴下漏斗より滴下し、反応混合物を得た。なお、滴
下操作はそれぞれ30〜35分間かけ、反応温度を最高
約40℃に制御して行い、2回の滴下操作の間には、グ
リオキシル酸メチルの留出を待つ90分間の待機時間が
あった。
【0046】続いて、上記反応混合物を25℃に冷却
し、ここにジエチルアルミニウムクロライドの25%ヘ
キサン溶液10mlを滴下して15分間撹拌し、完全に
混和、溶解させた。次いで、エチルビニルエーテル90
gとメチレンクロライド90mlとの混合物を、反応温
度を約30℃に保ちながら35分間かけて滴下し、反応
温度を保ったままでさらに約90分間撹拌した。
【0047】ここに、メチルアルコール1.0mlと塩
化メチレン10mlとの混合物をさらに添加し、10分
間撹拌した。次いで、エチルビニルエーテル30gと塩
化メチレン30mlとの混合物を15分間かけて滴下
し、15分間撹拌を続けることで、安定化エステル重合
体(安定化されたアセタールエステル重合体)の溶液を
得た。なお、前記の操作はいずれも、清浄窒素ガスによ
る置換下で、すなわち空気の侵入を阻止して行った。
【0048】新たに2つの滴下漏斗、撹拌機、温度計お
よび留出物排出口を備えたガラス製反応容器を用意し、
該反応容器に50%の水酸化ナトリウム水溶液3328
gを仕込んだ。次いで、上記水酸化ナトリウム水溶液を
45℃に加熱した後に、上記安定化エステル重合体の溶
液(3000mlとなるよう水で希釈したもの)と、5
0%水酸化ナトリウム水溶液2535gとを別々の滴下
漏斗より3時間かけて反応容器内に滴下し、安定化エス
テル重合体のけん化反応を行った。なお、けん化反応
は、反応温度を最高60℃に保って行い、沸騰により塩
化メチレンを反応容器外に排出した。
【0049】安定化エステル重合体のけん化反応の終期
に、滴下漏斗および反応容器を塩化メチレンで洗浄し、
この洗液が添加された反応系(けん化相)を1時間撹拌
した。そして、けん化反応生成物を含んだ溶液を約25
℃に冷却し、さらにメチルアルコールを追加して該生成
物を完全に沈澱させた。次いで、このけん化反応生成物
(固体生成物)を遠心分離により回収し、メチルアルコ
ールと水との等容量混合物で洗浄した後に、大気圧下に
40〜45℃で乾燥し、ポリグリオキシル酸ナトリウム
を得た。
【0050】得られたポリグリオキシル酸ナトリウムの
重量平均分子量は16,000であり、その生分解率は
62%で、水酸化カリウム水溶液にてもとめた単位重量
当たりの酸価は520mgKOH/mgであった。ポリ
グリオキシル酸ナトリウムは、実施の形態で述べた「カ
ルボキシル基系置換基を有するアセタール系重合体」に
相当するものであり、これを本発明にかかる土壌用減水
剤として、上記試験用の土壌に添加した。
【0051】より具体的には、発生土1200gに普通
ポルトランドセメント100gを添加し、モルタルミキ
サーにより低速回転で30秒間空練りして得た試験用の
土壌に、上記ポリグリオキシル酸ナトリウムの20%水
溶液を18g投入し、上記モルタルミキサーにより高速
回転で3分間混練して流動化処理土を得た。すなわち、
発生土に対するポリグリオキシル酸ナトリウム固形分の
添加量は0.3%となっている。そして、上記の流動化
処理土を用いてフロー値の測定を行った。
【0052】上記ポリグリオキシル酸ナトリウムの酸価
(単位 mgKOH/mg)、生分解率(単位 %)、
発生土に対する添加水分量(単位 重量(質量)%)、
並びに、フロー値の測定結果を、以下の表1にまとめ
た。
【0053】〔実施例2〕「カルボキシル基系置換基を
有するポリアミド」である、シグマ社製のポリ(L−ア
スパラギン酸ナトリウム)を本発明にかかる土壌用減水
剤として使用した。上記ポリ(L−アスパラギン酸ナト
リウム)の重量平均分子量は9,900であり、その生
分解率は74%で、水酸化カリウム水溶液にてもとめた
単位重量当たりの酸価は398mgKOH/mgであっ
た。
【0054】そして、ポリグリオキシル酸ナトリウムの
水溶液に代えて、ポリ(L−アスパラギン酸ナトリウ
ム)の20%水溶液を18g投入した以外は、上記実施
例1に記載の方法に従って流動化処理土を得、該流動化
処理土のフロー値を測定した。すなわち、発生土に対す
るポリ(L−アスパラギン酸ナトリウム)固形分の添加
量は0.3%となっている。
【0055】上記ポリ(L−アスパラギン酸ナトリウ
ム)の酸価、生分解率、発生土に対する添加水分量、並
びに、フロー値の測定結果を、以下の表1にまとめた。
【0056】〔比較例1〕上記試験用の土壌に水を1
4.4g投入して、上記モルタルミキサーにより高速回
転で3分間混練して流動化処理土を得、該流動化処理土
のフロー値を測定した。発生土に対する添加水分量、並
びにフロー値の測定結果は、以下の表1にまとめて示
す。
【0057】〔比較例2〕試験用の土壌に、土壌用減水
剤として市販されているポリアクリル酸ナトリウム(重
量平均分子量11,000)の20%水溶液を18g投
入した以外は、上記実施例1に記載の方法に従って流動
化処理土を得、該流動化処理土のフロー値を測定した。
すなわち、発生土に対するポリアクリル酸ナトリウム固
形分の添加量は0.3%となっている。
【0058】上記ポリアクリル酸ナトリウムの酸価、生
分解率、発生土に対する添加水分量、並びに、フロー値
の測定結果を、以下の表1にまとめた。
【0059】
【表1】
【0060】表1より明らかなように、比較例1の流動
化処理土はほぼ流動性を有していない。一方、比較例1
と同等の水分が添加された実施例1・2では、比較例1
の結果と比較してフロー値が大幅に向上している。すな
わち、本発明にかかる土壌用減水剤を用いれば、同等の
水分の添加により、土壌により大きなフロー値(流動
性)を持たせることが可能となる。換言すれば、上記土
壌用減水剤を使用しない場合と比較して、土壌に所望の
フロー値をもたせるに必要な添加水分量を大幅に低減す
ることが可能となる。
【0061】また、比較例2の流動化処理土は流動性に
は優れているものの、添加されたポリアクリル酸ナトリ
ウム(従来の土壌用減水剤)は生分解性を全く有してお
らず、周辺環境へ漏出した場合の悪影響が懸念される。
一方、実施例1・2の流動化処理土は流動性に優れると
ともに、添加された土壌用減水剤はいずれも生分解性に
優れ、環境への負荷が小さいことがわかる。
【0062】
【発明の効果】本発明にかかる土壌用減水剤によれば、
土壌に所定の流動性を付与するに必要な水分添加量を低
減する、または0にすることが可能となる。加えて、上
記土壌用減水剤に含まれる重合体は生分解性を有するの
で、流動性付与処理後の土壌から周辺環境への上記重合
体の漏出があったとしても、該重合体は微生物などによ
り容易に分解され、環境汚染の要因とならないという効
果を奏する。
【0063】より具体的な利点として、1)現場におい
て、土壌を一旦養生する際にも広いスペース(養生地)
が不要となる、2)水の確保が困難な現場においても流
動性付与処理が可能となる、3)作業時間の短縮が可能
となる、4)環境への負荷が少ない環境調和型の発生土
の再利用・処分が可能となる、などが挙げられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // C04B 103:30 C04B 103:30 C09K 103:00 C09K 103:00

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボキシル基系置換基を有し、かつ生分
    解性を備えた重合体を含んでなることを特徴とする土壌
    用減水剤。
  2. 【請求項2】上記重合体が、カルボキシル基系置換基を
    有するアセタール系重合体であることを特徴とする請求
    項1に記載の土壌用減水剤。
  3. 【請求項3】上記重合体が、カルボキシル基系置換基を
    有するポリアミドであることを特徴とする請求項1に記
    載の土壌用減水剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116715473A (zh) * 2023-06-05 2023-09-08 中国五冶集团有限公司 一种就地取材的临时建筑夹芯板材快速制备方法

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