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JP2002012718A - 熱可塑性樹脂組成物及びその射出成形体 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物及びその射出成形体

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JP2002012718A
JP2002012718A JP2001125502A JP2001125502A JP2002012718A JP 2002012718 A JP2002012718 A JP 2002012718A JP 2001125502 A JP2001125502 A JP 2001125502A JP 2001125502 A JP2001125502 A JP 2001125502A JP 2002012718 A JP2002012718 A JP 2002012718A
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Japan
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ethylene
weight
thermoplastic resin
resin composition
propylene
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JP2001125502A
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Kenichi Okawa
健一 大川
Moriyasu Shimojo
盛康 下條
Shinichi Kondo
慎一 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 剛性、衝撃強度、流動性に優れ、かつ、成形
体にした場合に成形体の外観、特にフローマークが良好
な熱可塑性樹脂組成物及びその熱可塑性樹脂組成物から
なる射出成形体を提供する。 【解決手段】 含有量が一定の範囲であるポリプロピレ
ン系樹脂、含有量が一定の範囲であるエラストマー、含
有量が一定の範囲である無機充填剤、及び、特定の条件
で測定したメルトテンション(MT)が特定の範囲であ
り、特定の条件で測定したスウェリングレシオ(SR)
が特定の範囲であり、特定の温度で測定した緩和弾性率
と特定時間の緩和弾性率の比が特定の値になるまでに要
する時間が特定の範囲であり、含有量が特定の範囲であ
る樹脂を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成
物、及び、それからなる射出成形体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、剛性、衝撃強度、
流動性に優れ、かつ、成形体にした場合に成形体の外
観、特にフローマークが良好な熱可塑性樹脂組成物に関
する。また、本発明は、その熱可塑性樹脂組成物からな
る射出成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリプロピレン系樹脂は、剛性、衝撃強
度等が要求される材料に広く用いられている。近年、特
に、自動車用材料にポリプロピレン系樹脂が用いられる
ようになり、中でもエチレン−プロピレンブロック共重
合体が用いられるようになってきている。また、エチレ
ン−プロピレンブロック共重合体は、従来は、溶媒法に
より製造されてきたが、製造工程が簡便であり、エチレ
ン−プロピレンブロック共重合体を低価格で製造できる
連続式の気相法により製造されるようになってきた。
【0003】ところが、一般に、気相法で製造されたエ
チレン−プロピレンブロック共重合体は、エチレン−プ
ロピレン共重合体部分の極限粘度([η]EP)が低いた
め、スウェリングレシオ(SR)が低く、フローマーク
が不充分で、成形体の外観が悪くなり、また、気相法で
製造されるエチレン−プロピレンブロック共重合体のエ
チレン−プロピレン共重合体部分の極限粘度
([η]EP)を高くすると、ブツが発生し、成形体の外
観が悪くなるという問題を有している。
【0004】上述のような外観の問題を解決する方法と
しては、例えば、特開平7−286022号公報には、
23℃n−デカン不溶成分の極限粘度が0.1〜20d
l/gであり、23℃n−デカン可溶成分の極限粘度が
5〜15dl/gである、外観にブツを発生することな
く成形物を形成することが出来るようなバッチ式の溶媒
法で製造されたプロピレン系ブロック共重合体が記載さ
れている。しかし、同公開公報に比較例3に示されてい
るように、エチレン−プロピレン共重合体部分に相当す
ると考えられる23℃n−デカン可溶成分の極限粘度が
高いエチレン−プロピレンブロック共重合体は、ブツの
原因となるゴム塊個数が多いものであった。
【0005】また、特開平7−286075号公報に
は、連続式で製造されたプロピレン重合体と23℃n−
デカン可溶成分の極限粘度が5〜12dl/gであるエ
チレン−プロピレンブロック共重合体からなる、外観に
ブツを発生することのない成形物を形成することができ
るようなプロピレン重合体組成物が開示されている。し
かし、そのエチレン−プロピレンブロック共重合体の配
合量は12重量%以上で、多いものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、剛
性、衝撃強度、流動性に優れ、かつ、成形体にした場合
に成形体の外観、特にフローマークが良好な熱可塑性樹
脂組成物及びその熱可塑性樹脂組成物からなる射出成形
体を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる実状
に鑑み、鋭意検討した結果、含有量が一定の範囲である
ポリプロピレン系樹脂、含有量が一定の範囲であるエラ
ストマー、含有量が一定の範囲である無機充填剤、及
び、特定の条件で測定したメルトテンション(MT)が
特定の範囲であり、特定の条件で測定したスウェリング
レシオ(SR)が特定の範囲であり、特定の温度で測定
した緩和弾性率と特定時間の緩和弾性率の比が特定の値
になるまでに要する時間が特定の範囲であり、含有量が
特定の範囲である樹脂を含有することを特徴とする熱可
塑性樹脂組成物、及び、それからなる射出成形体が上記
課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに
至った。
【0008】すなわち、本発明は、ポリプロピレン系樹
脂(A)35〜85重量%、エラストマー(B)10〜
35重量%、無機充填剤(C)2〜30重量%、及び、
190℃で、巻取速度を15.7m/分にして測定した
メルトテンション(MT)が0.1N以上であり、22
0℃で、オリフィスのL/Dを40に、せん断速度を
1.2×103sec- 1にして測定したスウェリングレ
シオ(SR)が1.8以上であり、210℃で測定した
緩和弾性率G(t)と時間0.02秒の緩和弾性率G
(0.02)の比(G(t)/G(0.02))が0.
01になるまでに要する時間が10sec以上である樹
脂(D)0.1〜5重量%未満を含有する熱可塑性樹脂
組成物(但し、上記(A)、(B)、(C)及び(D)
を含有する熱可塑性樹脂組成物の全量を100重量%と
する)、及び上記の熱可塑性樹脂組成物からなる射出成
形体に係るものである。以下、本発明について詳細に説
明する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いられるポリプロピレ
ン系樹脂(A)とは、特に制限はないが、好ましくは、
結晶性を有するポリプロピレン系樹脂であり、例えば、
結晶性プロピレン単独重合体、結晶性エチレン−プロピ
レン共重合体、結晶性プロピレン−α−オレフィン共重
合体等が挙げられ、これらは単独で用いてもよく、2種
類以上を併用しても良い。
【0010】結晶性プロピレン−α−オレフィン共重合
体に用いられるα−オレフィンとしては、炭素原子数が
4以上のα−オレフィンであり、好ましくは炭素原子数
が4〜20のα−オレフィンであり、より好ましくは炭
素原子数が4〜12のα−オレフィンである。例えば、
ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−
1、オクテン−1、デセン−1等が挙げられる。結晶性
プロピレン−α−オレフィン共重合体としては、例え
ば、結晶性プロピレン−ブテン−1共重合体、結晶性プ
ロピレン−ヘキセン−1共重合体等が挙げられる。
【0011】結晶性を有するポリプロピレン系樹脂とし
て、好ましくは結晶性プロピレン単独重合体、結晶性エ
チレン−プロピレンブロック共重合体、又はそれらの混
合物であり、特に好ましくは、結晶性エチレン−プロピ
レンブロック共重合体、又は結晶性エチレン−プロピレ
ンブロック共重合体と結晶性プロピレン単独重合体の混
合物である。
【0012】本発明で用いられる結晶性エチレン−プロ
ピレンブロック共重合体とは、プロピレン単独重合体部
分(これを第1セグメントという。)とエチレン−プロ
ピレンランダム共重合体部分(これを第2セグメントと
いう。)とからなる結晶性エチレン−プロピレンブロッ
ク共重合体である。
【0013】第1セグメントであるプロピレン単独重合
体部分としては、そのゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー(GPC)法による重量平均分子量(Mw)/
数平均分子量(Mn)比であるQ値が3.0〜5.0で
あるものが好ましく、3.5〜4.5であるものがさら
に好ましい。また、13C−NMRにより計算されるアイ
ソタクチックペンタッド分率が0.98以上であるもの
が好ましく、0.99以上であるものがさらに好まし
い。また、135℃テトラリン溶液の極限粘度[η]P
が0.7〜1.1dl/gであるものが好ましく、0.
8〜1.0dl/gであるものがさらに好ましい。
【0014】第2セグメントであるエチレン−プロピレ
ンランダム共重合体部分としては、その135℃テトラ
リン溶液の極限粘度[η]EPが1.0以上8.0dl/
g未満であるものが好ましく、1.5〜7.5dl/g
であるものがさらに好ましい。また、エチレン含量
[(C2’)EP]が25〜35重量%であるものが好ま
しく、27〜33重量%であるものがさらに好ましい。
【0015】また、エチレン−プロピレンランダム共重
合体部分(第2セグメント)とプロピレン単独重合体部
分(第1セグメント)の割合(第2セグメント/第1セ
グメント比)としては、8/92〜35/65が好まし
い。
【0016】上記の結晶性エチレン−プロピレンブロッ
ク共重合体と結晶性プロピレン単独重合体との混合物に
用いられる結晶性プロピレン単独重合体とは、結晶性エ
チレン−プロピレンブロック共重合体の第1セグメント
であるプロピレン単独重合体部分と同じ様な物性を有す
るものであって、そのゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー(GPC)法による重量平均分子量(Mw)/
数平均分子量(Mn)比であるQ値が3.0〜5.0で
あるものが好ましく、3.5〜4.5であるものがさら
に好ましい。また、13C−NMRにより計算されるアイ
ソタクチックペンタッド分率が0.98以上であるもの
が好ましく0.99以上であるものがさらに好ましい。
また、135℃テトラリン溶液の極限粘度[η]P
0.7〜1.1dl/gであるものが好ましく、0.8
〜1.0dl/gであるものがさらに好ましい。
【0017】本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂
の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の立
体規則性オレフィン重合触媒、例えば、公知の触媒であ
るチーグラー・ナッタ触媒系、メタロセン触媒系、それ
らを組合わせた触媒系等を用いて、公知の重合方法であ
るバルク重合法、溶液重合法、スラリー重合法又は気相
重合法、あるいはこれらの重合法を任意に組み合わせて
製造することができるが、好ましくは、連続式の気相重
合法である。特に結晶性エチレン−プロピレンブロック
共重合体は、第1セグメントである結晶性プロピレン単
独重合体部分を得る第1工程で立体規則性オレフィン重
合触媒の存在下にプロピレンを単独重合し、続いて、第
2セグメントであるエチレン−プロピレンランダム共重
合体部分を得る第2工程でエチレンとプロピレンを共重
合することによって製造されるものが好ましい。
【0018】本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂
(A)の配合割合は、35〜85重量%であり、好まし
くは40〜80重量%であり、さらに好ましくは、45
〜75重量%である。
【0019】本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂
(A)の配合割合が、35重量%未満である場合、剛性
が低下することがあり、85重量%を超えると、衝撃強
度が低下することがある。
【0020】本発明で用いられるエラストマー(B)と
は、特に制限されるものではないが、ゴム成分を含有す
るものであることが好ましい。例えば、ビニル芳香族化
合物含有ゴム及び/又はエチレン−α−オレフィンラン
ダム共重合体ゴムからなるエラストマー等が挙げられ
る。
【0021】本発明のビニル芳香族化合物含有ゴムとし
ては、例えば、ビニル芳香族化合物重合体ブロックと共
役ジエン系重合体ブロックからなるブロック共重合体等
が挙げられ、その共役ジエン部分の二重結合が80%以
上水素添加されているものが好ましく、さらに好ましく
は85%以上水素添加されているものである。また、G
PC(ゲルパーミュエーションクロマトグラフィー)法
による分子量分布(Q値)が2.5以下であるものが好
ましく、さらに好ましくは2.3以下のものである。ま
た、ビニル芳香族化合物含有ゴム中のビニル芳香族化合
物の平均含有量が10〜20重量%であるものが好まし
く、さらに好ましくは12〜19重量%のものである。
また、ビニル芳香族化合物含有ゴムのメルトフローレー
ト(MFR、JIS−K−6758、230℃)が1〜
15g/10分であるものが好ましく、さらに好ましく
は2〜13g/10分のものである。
【0022】上述のビニル芳香族化合物含有ゴムとして
は、例えば、スチレン−エチレン−ブテン−スチレン系
ゴム(SEBS)、スチレン−エチレン−プロピレン−
スチレン系ゴム(SEPS)、スチレン−ブタジエン系
ゴム(SBR)、スチレン−ブタジエン−スチレン系ゴ
ム(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレン系ゴム
(SIS)等のブロック共重合体又はこれらのゴム成分
を水添したブロック共重合体等を挙げることができる。
また、エチレン−プロピレン−非共役ジエン系ゴム(E
PDM)等のオレフィン系共重合体ゴムとスチレン等の
ビニル芳香族化合物を反応させて得られるゴムも好適に
使用することができる。また、2種類以上のビニル芳香
族化合物含有ゴムを併用しても良い。
【0023】上述のビニル芳香族化合物含有ゴムの製造
方法は、特に限定されるものではないが、例えば、オレ
フィン系共重合体ゴムもしくは共役ジエンゴムに対し、
ビニル芳香族化合物を重合、反応等により結合させる方
法等が挙げられる。
【0024】本発明のエチレン−α−オレフィンランダ
ム共重合体ゴムとは、エチレンとα−オレフィンからな
るランダム共重合体ゴムであり、そのようなゴムであれ
ば特に制限はない。α−オレフィンは炭素原子数3以上
のα−オレフィンであり、例えば、プロピレン、ブテン
−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、オ
クテン−1、デセン等が挙げられ、好ましくは、プロピ
レン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1であ
る。
【0025】エチレン−α−オレフィンランダム共重合
体ゴムとしては、エチレン−プロピレンランダム共重合
体ゴム、エチレン−ブテン−1ランダム共重合体ゴム、
エチレン−ヘキセン−1ランダム共重合体ゴム、エチレ
ン−オクテン−1ランダム共重合体ゴム等が挙げられ、
好ましくは、エチレン−オクテン−1ランダム共重合体
ゴム、エチレン−ブテン−1ランダム共重合体ゴム又は
エチレン−プロピレンランダム共重合体ゴムである。ま
た、2種類以上のエチレン−α−オレフィンランダム共
重合体ゴムを併用しても良い。
【0026】本発明で用いられるエチレン−オクテン−
1ランダム共重合体ゴムのGPC法によるQ値(分子量
分布)が2.5以下であるものが好ましく、さらに好ま
しくは2.3以下のものである。また、エチレン−オク
テン−1ランダム共重合体ゴム中のオクテン−1の含有
量が15〜45重量%であるものが好ましく、さらに好
ましくは18〜42重量%のものである。また、エチレ
ン−オクテン−1ランダム共重合体ゴムのメルトフロー
レート(MFR、JIS−K−6758、190℃)が
1〜15g/10分であるものが好ましく、さらに好ま
しくは、2〜13g/10分のものである。
【0027】本発明で用いられるエチレン−ブテン−1
ランダム共重合体ゴムのGPC法によるQ値(分子量分
布)が2.7以下であるものが好ましく、さらに好まし
くは2.5以下のものである。また、エチレン−ブテン
−1ランダム共重合体ゴム中のブテン−1の含有量が1
5〜35重量%であるものが好ましく、さらに好ましく
は17〜33重量%のものである。また、エチレン−ブ
テン−1ランダム共重合体ゴムのメルトフローレート
(MFR、JIS−K−6758、190℃)が1〜1
5g/10分であるものが好ましく、さらに好ましくは
2〜13g/10分のものである。
【0028】本発明で用いられるエチレン−プロピレン
ランダム共重合体ゴムのGPC法によるQ値(分子量分
布)が2.7以下であるものが好ましく、さらに好まし
くは2.5以下のものである。また、エチレン−プロピ
レンランダム共重合体ゴム中のプロピレンの含有量が2
0〜30重量%であるものが好ましく、さらに好ましく
は22〜28重量%のものである。また、エチレン−プ
ロピレンランダム共重合体ゴムのメルトフローレート
(MFR、JIS−K−6758、190℃)が1〜1
5g/10分であるものが好ましく、さらに好ましくは
2〜13g/10分のものである。
【0029】上述のエチレン−α−オレフィンランダム
共重合体ゴムの製造方法は、特に限定されるものではな
く、公知の触媒を用いて、公知の重合方法により、エチ
レンと各種のα−オレフィンを共重合させることによっ
て製造することができる。公知の触媒としては、例え
ば、バナジウム化合物と有機アルミニウム化合物からな
る触媒系、チーグラーナッタ触媒系又はメタロセン触媒
系等が挙げられ、公知の重合方法としては、溶液重合
法、スラリー重合法、高圧イオン重合法又は気相重合法
等が挙げられる。
【0030】本発明で用いられるエラストマー(B)の
配合割合は、10〜35重量%であり、好ましくは15
〜30重量%である。エラストマー(B)の含有量が1
0重量%未満の場合、熱可塑性樹脂組成物の衝撃強度が
低下することがあり、35重量%を超えた場合、剛性、
耐熱性が低下することがある。
【0031】本発明で用いることができる無機充填剤
(C)とは、剛性を向上させることができるものであれ
ばよく、特に限定されるものではなく、例えば、炭酸カ
ルシウム、硫酸バリウム、マイカ、結晶性ケイ酸カルシ
ウム、タルク及び硫酸マグネシウム繊維等が挙げられ
る。好ましくは、タルク及び/又は硫酸マグネシウム繊
維である。
【0032】本発明で用いるタルクとは、特に限定され
るものではないが、含水ケイ酸マグネシウムを粉砕した
ものが好ましい。その分子の結晶構造はパイロフィライ
ト型三層構造を示しており、タルクはこの構造が積み重
なったものであり、特に結晶を単位層程度にまで微粉砕
した平板状のものが好ましい。
【0033】本発明で用いられるタルクの平均粒子径は
3μm以下が好ましい。ここでタルクの平均粒子径とは
遠心沈降式粒度分布測定装置を用いて水、アルコール等
の分散媒中に懸濁させて測定した篩下法の積分分布曲線
から求めた50%相当粒子径D50のことを意味する。
【0034】タルクは無処理のまま使用しても良く、ま
たは、ポリプロピレン系樹脂(A)との界面接着性を向
上させ、また分散性を向上させる目的で公知の各種シラ
ンカップリング剤、チタンカップリング剤、高級脂肪
酸、高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、高級脂肪
酸塩類あるいは他の界面活性剤で表面を処理したものを
使用しても良い。
【0035】本発明で用いることができる硫酸マグネシ
ウム繊維とは、特に限定されるものではないが、硫酸マ
グネシウム繊維の平均繊維長が5〜50μmであるもの
が好ましく、さらに好ましくは10〜30μmのもので
ある。また、平均繊維径が0.3〜2.0μmであるも
のが好ましく、さらに好ましくは0.5〜1.0μmの
ものである。
【0036】本発明で用いられる無機充填剤の配合割合
は、2〜30重量%であり、好ましくは5〜30重量%
であり、さらに好ましくは10〜30重量%である。無
機充填剤の配合割合が、2重量%未満である場合、剛性
が低下することがあり、30重量%を超えた場合、衝撃
強度が不充分なことがあり、また、外観も悪化すること
がある。
【0037】本発明で用いられる樹脂(D)とは、ポリ
プロピレン系樹脂組成物のスウェリングレシオ(SR)
を向上させることができる樹脂であり、樹脂(D)の1
90℃で、巻取速度を15.7m/分にして測定したメ
ルトテンション(MT)は0.1N以上であり、好まし
くは0.15N以上である。このメルトテンション(M
T)が0.1N未満である場合、成形体の外観が不充分
なことがある。
【0038】また、樹脂(D)の220℃で、オリフィ
スのL/Dを40に、せん断速度を1.2×103se
-1にして測定したスウェリングレシオ(SR)は1.
8以上であり、好ましくは、2.0以上である。このス
ウェリングレシオ(SR)が2.0未満である場合、成
形体の外観が不充分なことがある。
【0039】また、樹脂(D)の210℃で測定した緩
和弾性率G(t)と時間0.02秒の緩和弾性率G
(0.02)の比(G(t)/G(0.02))が0.
01になるまでに要する時間は10sec以上であり、
好ましくは15secである。この210℃で測定した
緩和弾性率G(t)と時間0.02秒の緩和弾性率G
(0.02)の比(G(t)/G(0.02))が0.
01になるまでに要する時間が10sec未満である場
合、成形体の外観が不充分であることがある。
【0040】本発明で用いられる樹脂(D)としては、
例えば、ポリプロピレンブロック共重合体及び/又はポ
リテトラフルオロエチレン繊維のポリプロピレンマスタ
ーバッチ等が挙げられる。ポリプロピレンブロック共重
合体として、好ましくはエチレン−プロピレンブロック
共重合体であり、さらに好ましくは、プロピレン単独重
合体部分とエチレン−プロピレン共重合体部分からな
り、そのエチレン−プロピレン共重合体部分の極限粘度
[η]EPが8〜15dl/gであり、そのエチレン−プ
ロピレン共重合体部分の含有量が20〜40重量%であ
るエチレン−プロピレンブロック共重合体である。
【0041】また、本発明で用いられる樹脂(D)の配
合割合は、0.1〜5重量%未満であり、好ましくは
0.5〜4.5重量%であり、さらに好ましくは1.0
〜4.5重量%である。樹脂(D)の配合割合が0.1
重量%未満である場合、成形体の外観が不充分であるこ
とがあり、5重量%以上である場合、流動性が低下する
ことがある。
【0042】本願明細書記載の熱可塑性樹脂組成物は、
一軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、熱ロー
ルなどの混練機を用いて製造することができる。各成分
の混練機への添加、混合は同時に行なってもよく又分割
して行なっても良く、例えば下記の方法等が挙げられる
が、これらに制限されることはない。 (方法1)ポリプロピレン系樹脂(A)と無機充填剤
(C)を混練した後、エラストマー(B)を添加し、そ
の後樹脂(D)を混練する方法。 (方法2)予めポリプロピレン系樹脂(A)に無機充填
剤(C)を高濃度に混練してマスターバッチとし、それ
を別途ポリプロピレン系樹脂(A)やエラストマー
(B)等で希釈した後、樹脂(D)を混練する方法。 (方法3)ポリプロピレン系樹脂(A)とエラストマー
(B)を混練した後、無機充填剤(C)を添加し、その
後誦し(D)を混練する方法。 (方法4)予めポリプロピレン系樹脂(A)にエラスト
マー(B)を高濃度に混練してマスターバッチとし、そ
れにポリプロピレン系樹脂(A)、無機充填剤(C)を
添加し、その後誦し(D)を混練する方法。 (方法5)予めポリプロピレン系樹脂(A)と無機充填
剤(C)、ポリプロピレン系樹脂(A)とエラストマー
(B)をそれぞれ混練しておき、最後にそれらを合わせ
た後、樹脂(D)を混練する方法。
【0043】混練温度は、通常、170〜250℃であ
り、より好ましくは190〜230℃である。混練時間
は、通常、1〜20分であり、より好ましくは3〜15
分である。
【0044】また、これらの混練機において本発明で用
いられる成分(A)〜(D)以外に、酸化防止剤、紫外
線吸収剤、滑剤、顔料、帯電防止剤、銅害防止剤、難燃
剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、造核剤、気泡防止剤、架
橋剤等の添加剤を本発明の目的、効果を損なわない範囲
において、適宜配合してもよい。
【0045】本願明細書記載の熱可塑性樹脂組成物は、
一般に公知の射出成形方法により射出成形体に成形する
ことができる。特に、ドアートリム、ピラー、インスト
ルメンタルパネル、及びバンパー等の自動車用射出成形
体として好適に使用される。
【0046】
【実施例】以下実施例により本発明を説明するが、これ
らは単なる例示であり、これら実施例に限定されるもの
ではない。実施例及び比較例で用いた樹脂成分及び組成
物の物性の測定法を以下に示した。 (1)メルトフローレート(MFR、単位:g/10
分) JIS−K−6758に規定された方法に従って、測定
した。特に断りのない限り、測定温度は230℃で、荷
重は2.16kgで測定した。
【0047】(2)曲げ弾性率(FM、単位:kg/c
2) JIS−K−7203に規定された方法に従って、測定
した。射出成形により成形された厚みが6.4mmであ
り、スパン長さが100mmである試験片を用いて、荷
重速度は2.0または30mm/分で、測定温度は23
℃で測定した。 (3)アイゾット衝撃強度(Izod、単位:kg・c
m/cm2) JIS−K−7110に規定された方法に従って、測定
した。射出成形により成形された厚みが6.4mmであ
り、成形の後にノッチ加工されたノッチ付きの試験片を
用いて、測定温度は23℃および−30℃で測定した。
【0048】(4)加熱変形温度(HDT、単位:℃) JIS−K−7207に規定された方法に従って、測定
した。ファイバーストレスは18.6kg/cm2また
は4.6kg/cm2で測定した。 (5)ロックウェル硬度(HR) JIS−K−7202に規定された方法に従って、測定
した。射出成形により成形された厚みが3.0mmであ
る試験片を用いて測定した。測定値はRスケールで表示
した。 (6)脆化温度(BP、単位:℃) JIS−K−7216に規定された方法に従って、測定
した。射出成形により成形された25×150×2mm
の平板から所定の6.3×38×2mmの試験片を打抜
ち抜き、測定を行った。
【0049】(7)固有粘度(単位:dl/g) ウベローデ型粘度計を用いて濃度0.1、0.2および
0.5g/dlの3点について還元粘度を測定した。固
有粘度は、「高分子溶液、高分子実験学11」(198
2年共立出版株式会社刊)第491頁に記載の計算方法
すなわち、還元粘度を濃度に対しプロットし、濃度をゼ
ロに外挿する外挿法によって求めた。結晶性ポリプロピ
レンについては、テトラリンを溶媒として用いて、温度
135℃で測定した。 (7−1)結晶性エチレン−プロピレンブロックコポリ
マーの極限粘度 (7−1a)プロピレン単独重合体部分(第1セグメン
ト)の極限粘度:[η]P結晶性エチレン−プロピレンブ
ロック共重合体の第1セグメントであるプロピレン単独
重合体部分の極限粘度:[η]Pはその製造時に、第1工
程であるプロピレン単独重合体の重合後に重合槽内より
プロピレン単独重合体を取り出し、取り出されたプロピ
レン単独重合体の[η]Pを測定して求めた。
【0050】(7−1b)エチレン−プロピレンランダ
ム共重合体部分(第2セグメント)の極限粘度:[η]EP 結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体の第2セ
グメントであるエチレン−プロピレンランダム共重合体
部分の極限粘度:[η]EPは、プロピレン単独重合体部分
の極限粘度:[η]Pとエチレン−プロピレンブロック共
重合体全体の極限粘度:[η]Tをそれぞれ測定し、エチ
レン−プロピレンランダム共重合体部分の結晶性エチレ
ン−プロピレンブロック共重合体全体に対する重量比
率:Xを用いて次式から計算により求めた。 [η]EP=[η]T/X−(1/X−1)[η]P [η]P:プロピレン単独重合体部分の極限粘度(dl/
g) [η]T:ブロック共重合体全体の極限粘度(dl/g)
【0051】(7−1c)エチレン−プロピレンランダ
ム共重合体部分の結晶性エチレン−プロピレンブロック
共重合体全体に対する重量比率:X エチレン−プロピレンランダム共重合体部分の結晶性エ
チレン−プロピレンブロック共重合体全体に対する重量
比率:Xはプロピレン単独重合体部分(第1セグメン
ト)と結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体全
体の結晶融解熱量をそれぞれ測定し、次式を用いて計算
により求めた。結晶融解熱量は、示唆走査型熱分析(D
SC)により測定した。 X=1−(ΔHfT/(ΔHfP (ΔHfT:ブロック共重合体全体の融解熱量(cal
/g) (ΔHfP:プロピレン単独重合体部分の融解熱量(c
al/g)
【0052】(8)結晶性エチレン−プロピレンブロッ
ク共重合体中のエチレン−プロピレンランダム共重合体
部分のエチレン含量:(C2')EP 結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体のエチレ
ン−プロピレンランダム共重合体部分のエチレン含量:
(C2')EPは、赤外線吸収スペクトル法により結晶性エ
チレン−プロピレンブロック共重合体全体のエチレン含
量(C2')T(重量%)を測定し、次式を用いて計算に
より求めた。 (C2')EP=(C2')T/X (C2')T:ブロック共重合体全体のエチレン含量(重
量%) (C2')EP:エチレン−プロピレンランダム共重合体部
分のエチレン含量(重量%) X:エチレン−プロピレンランダム共重合体部分の結晶
性エチレン−プロピレンブロック共重合体全体に対する
重量比率
【0053】(9)アイソタクチック・ペンタッド分率 アイソタクチック・ペンタッド分率とは、A.Zamb
elliらによってMacromolecules,
6, 925(1973)に発表されている方法、すな
わち13C−NMRを使用して測定されるポリプロピレン
分子鎖中のペンタッド単位でのアイソタクチック連鎖、
換言すればプロピレンモノマー単位が5個連続してメソ
結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分
率である。ただし、NMR吸収ピークの帰属に関して
は、その後発刊されたMacromolecules,
8, 687(1975)に基づいて行った。具体的に
13C−NMRスペクトルのメチル炭素領域の全吸収ピ
ーク中のmmmmピークの面積分率としてアイソタクチ
ック・ペンタッド分率を測定した。この方法により英国
NATIONAL PHYSICAL LABORATO
RYのNPL標準物質CRM No.M19−14 Po
lypropylene PP/MWD/2のアイソタ
クチック・ペンタッド分率を測定したところ、0.94
4であった。
【0054】(10)分子量分布(Q値) ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)
を、以下に示す条件で測定した。 GPC:Waters社製 150C型 カラム:昭和電工社製 Shodex 80 MA 2
本 サンプル量:300μl(ポリマー濃度0.2wt%) 流 量:1ml/分 温 度:135℃ 溶 媒:o−ジクロルベンゼン 東洋曹達社製の標準ポリスチレンを用いて溶出体積と分
子量の検量線を作成した。検量線を用いて検体のポリス
チレン換算の重量平均分子量、数平均分子量を求め、分
子量分布の尺度であるQ値を、重量平均分子量/数平均
分子量により算出して求めた。
【0055】(11)メルトテンション(MT、単位:
N) (株)東洋精機製作所製メルトテンションテスターRE
2を使用して、下記条件で測定した。 測定温度:190℃ 巻取速度:15.7mm/分 (12)スウェリングレシオ(SR) (株)東洋精機製作所製キャピログラフ1Bを使用し
て、下記条件で測定した。 測定温度:220℃ L/D:40 せん断速度:1.2×103sec-1
【0056】(13)緩和弾性率G(t)と時間0.0
2秒の緩和弾性率G(0.02)の比が0.01になる
までの時間レオメトリックス社製メカニカルスペクトロ
メーターRMS−800を使用して、下記条件で測定し
た。 測定モード:Stress Relaxation 測定温度:210℃ プレート形状:25mmφ パラレルプレート プレート間距離:1.9mm 歪み量:0.2 印加歪み:0.2
【0057】(14)外観 射出成形により成形された試験片を用いて目視により外
観を観察し、良好と不良の判定をした。
【0058】(射出成形体の製造)上記(2)、
(3)、(4)、(5)、(6)および(14)の物性
評価用の射出成形体である試験片は、次の方法に従って
作成した。組成物を熱風乾燥器で120℃で2時間乾燥
後、東芝機械製IS150E−V型射出成形機を用い成
形温度220℃、金型冷却温度50℃、射出時間15s
ec、冷却時間30secで射出成形を行い、射出成形
体である試験片を得た。
【0059】(熱可塑性樹脂組成物の製造)熱可塑性樹
脂組成物は次の方法に従って製造した。各成分を所定
量、計量し、ヘンシェルミキサーまたはタンブラーで均
一に予備混合した後、二軸混練押出機(日本製鋼所社製
TEX44SS 30BW−2V型)を用いて、押出量
を30〜50kg/hrで、スクリュー回転数を350
rpmで、ベント吸引下で混練押出して、組成物を製造
した。スクリュ−は三条タイプのローターとニーディン
グディスクを混練ゾーンの2ヶ所に、すなわち、第1フ
ィード口、第2フィード口、各々の次のゾーンに配置し
て構成した。
【0060】表1に実施例1〜4および比較例1〜6で
用いたポリプロピレン系樹脂(A)の物性を示し、表2
に実施例1〜4および比較例1〜6で用いたエラストマ
ー(B)の物性を示した。
【0061】表3に実施例1〜4の熱可塑性樹脂組成物
における各成分の配合割合(重量%)を示し、表4に比
較例1〜4の熱可塑性樹脂組成物における各成分の配合
割合(重量%)を示し、表7に比較例5及び6の熱可塑
性樹脂組成物における各成分の配合割合(重量%)を示
した。
【0062】表5に実施例1〜4の熱可塑性樹脂組成物
の物性及びその組成物を用いて得られた射出成形体の物
性と外観の結果を示し、表6に比較例1〜4の熱可塑性
樹脂組成物の物性及びその組成物を用いて得られた射出
成形体の物性と外観の結果を示し、表8に比較例5及び
6の熱可塑性樹脂組成物の物性及びその組成物を用いて
得られた射出成形体の物性と外観の結果を示した。
【0063】実施例1、2及び比較例1、2、5及び6
で用いた無機充填剤(C)は、タルクであり、実施例
3、4および比較例3、4で用いた無機充填剤(C)
は、タルク及び硫酸マグネシウム繊維であった。また、
実施例1〜4及び比較例5で用いた樹脂(D)は、19
0℃で、巻取速度を15.7m/分にして測定したメル
トテンション(MT)は0.2Nであり、220℃で、
オリフィスのL/Dを40に、せん断速度を1.2×1
3sec-1にして測定したスウェリングレシオ(S
R)は2.34であり、210℃で測定した緩和弾性率
G(t)と時間0.02秒の緩和弾性率G(0.02)
の比(G(t)/G(0.02))が0.01になるま
でに要する時間は36秒であるエチレン−プロピレンブ
ロック共重合体であった。
【0064】なお、その樹脂(D)であるエチレン−プ
ロピレンブロック共重合体のプロピレン単独重合体部分
の分子量分布(Q値)は4.0であり、その極限粘度
[η] Pは0.91dl/gであり、そのアイソタクチ
ックペンタッド分率は0.99であり、また、そのエチ
レン−プロピレンブロック共重合体のエチレン−プロピ
レンランダム共重合部分の極限粘度[η]EPは11.5
dl/gであり、エチレン−プロピレンブロック共重合
体におけるエチレン−プロピレンランダム共重合部分の
含有量は25.1重量%であり、そのエチレン−プロピ
レンランダム共重合部分におけるエチレン含有量は2
3.1重量%であった。
【0065】比較例6で用いた樹脂(D’)は、190
℃で、巻取速度を15.7m/分にして測定したメルト
テンション(MT)は0.003Nであり、220℃
で、オリフィスのL/Dを40に、せん断速度を1.2
×103sec-1にして測定したスウェリングレシオ
(SR)は1.54であり、210℃で測定した緩和弾
性率G(t)と時間0.02秒の緩和弾性率G(0.0
2)の比(G(t)/G(0.02))が0.01にな
るまでに要する時間は0.3秒であるエチレン−プロピ
レンブロック共重合体であった。
【0066】なお、その樹脂(D’)であるエチレン−
プロピレンブロック共重合体のプロピレン単独重合体部
分の極限粘度[η]Pは0.94dl/gであり、ま
た、そのエチレン−プロピレンブロック共重合体のエチ
レン−プロピレンランダム共重合部分の極限粘度[η]
EPは5.0dl/gであり、エチレン−プロピレンブロ
ック共重合体におけるエチレン−プロピレンランダム共
重合部分の含有量は12.0重量%であり、そのエチレ
ン−プロピレンランダム共重合部分におけるエチレン含
有量は32.0重量%であった。
【0067】
【表1】 BC:エチレン−プロピレンブロック共重合体 PP:プロピレン単独重合体 P部:エチレン−プロピレンブロック共重合体のプロピ
レン単独重合体部分またはプロピレン単独重合体の全体 EP部:エチレン−プロピレンブロック共重合体のエチ
レン−プロピレンランダム共重合体部分 含量1:エチレン−プロピレンブロック共重合体におけ
るエチレン−プロピレンランダム共重合体部分の含量 含量2:エチレン−プロピレンランダム共重合体部分に
おけるエチレン含量mmmm:アイソタクチック・ペン
タッド分率
【0068】
【表2】 SEBS−1:ビニル芳香族化合物含有ゴム EBR−1:エチレン−ブテン−1共重合体ゴム EOR−1:エチレン−オクテン−1共重合体ゴム
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】
【表5】
【0072】
【表6】
【0073】
【表7】
【0074】
【表8】
【0075】実施例1〜4は、本発明の要件を満足する
熱可塑性樹脂組成物であり、流動性(MFR)が高く、
剛性(曲げ弾性率(FM)、加熱変形温度(HDT)及
びロックウェル硬度(HR))及び衝撃強度(アイゾッ
ト衝撃強度(Izod)及び脆化温度(BP))のバラ
ンスに優れ、かつ、射出成形体の外観が良好であること
が分かる。
【0076】これに対して、比較例1〜4は、本発明の
要件の一つである樹脂(D)を用いなかった熱可塑性樹
脂組成物であり、射出成形体の外観が不良であることが
分かる。
【0077】また、比較例5は、本発明の要件の一つで
ある樹脂(D)の含有量を満足しない熱可塑性樹脂組成
物であり、熱可塑性樹脂組成物の流動性が不充分である
ことが分かる。
【0078】そして、比較例6は、本発明の要件である
樹脂(D)の190℃で、巻取速度を15.7m/分に
して測定したメルトテンション(MT)、220℃で、
オリフィスのL/Dを40に、せん断速度を1.2×1
3sec-1にして測定したスウェリングレシオ(S
R)及び210℃で測定した緩和弾性率G(t)と時間
0.02秒の緩和弾性率G(0.02)の比(G(t)
/G(0.02))が0.01になるまでに要する時間
を満足しない樹脂(D’)を用いた熱可塑性樹脂組成物
であり、射出成形体の外観が不良であることが分かる。
【0079】
【発明の効果】本発明により、剛性、衝撃強度、流動性
に優れ、かつ、成形体にした場合に成形体の外観が良好
な熱可塑性樹脂組成物及びその熱可塑性樹脂組成物から
なる射出成形体が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 101:00) C08L 101:00) (72)発明者 近藤 慎一 千葉県市原市姉崎海岸5の1 住友化学工 業株式会社内 Fターム(参考) 4F071 AA12X AA15X AA20 AA20X AA22X AA75 AA88 AB24 AB30 AE17 AF14 AF23 BA01 BB05 BC07 4J002 BB052 BB121 BB141 BB152 BP012 BP021 BP023 DE236 DG046 DJ006 DJ046 DJ056 FA046 FD016

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレン系樹脂(A)35〜85重
    量%、エラストマー(B)10〜35重量%、無機充填
    剤(C)2〜30重量%、及び、190℃で、巻取速度
    を15.7m/分にして測定したメルトテンション(M
    T)が0.1N以上であり、220℃で、オリフィスの
    L/Dを40に、せん断速度を1.2×103sec- 1
    にして測定したスウェリングレシオ(SR)が1.8以
    上であり、210℃で測定した緩和弾性率G(t)と時
    間0.02秒の緩和弾性率G(0.02)の比(G
    (t)/G(0.02))が0.01になるまでに要す
    る時間が10sec以上である樹脂(D)0.1〜5重
    量%未満を含有することを特徴とする熱可塑性樹脂組成
    物(但し、上記(A)、(B)、(C)及び(D)を含
    有する熱可塑性樹脂組成物の全量を100重量%とす
    る)。
  2. 【請求項2】ポリプロピレン系樹脂(A)の含有量が4
    0〜80重量%であることを特徴とする請求項1記載の
    熱可塑性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】エラストマー(B)が、ビニル芳香族化合
    物含有ゴム及び/又はエチレン−α−オレフィン共重合
    体ゴムであり、その含有量が15〜30重量%であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】無機充填剤(C)が、タルク及び/又は硫
    酸マグネシウム繊維であり、その含有量が5〜30重量
    %であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂
    組成物。
  5. 【請求項5】樹脂(D)の190℃で、巻取速度を1
    5.7m/分にして測定したメルトテンション(MT)
    が0.15N以上であり、220℃で、オリフィスのL
    /Dを40に、せん断速度を1.2×103sec-1
    して測定したスウェリングレシオ(SR)が2.0以上
    であり、210℃で測定した緩和弾性率G(t)と時間
    0.02秒の緩和弾性率G(0.02)の比(G(t)
    /G(0.02))が0.01になるまでに要する時間
    が15sec以上であり、その含有量が0.5〜4.5
    重量%であることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性
    樹脂組成物。
  6. 【請求項6】樹脂(D)が、エチレン−プロピレン共重
    合体部分の極限粘度[η]EPが8〜15dl/gであ
    り、その共重合体部分の含有量が20〜40重量%であ
    るエチレン−プロピレンブロック共重合体であることを
    特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の熱可塑性
    樹脂組成物からなることを特徴とする射出成形体。
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