JP2002096348A - 結晶性樹脂組成物による成形品およびその射出成形方法 - Google Patents
結晶性樹脂組成物による成形品およびその射出成形方法Info
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- JP2002096348A JP2002096348A JP2000288405A JP2000288405A JP2002096348A JP 2002096348 A JP2002096348 A JP 2002096348A JP 2000288405 A JP2000288405 A JP 2000288405A JP 2000288405 A JP2000288405 A JP 2000288405A JP 2002096348 A JP2002096348 A JP 2002096348A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 成形品の長期寸法精度、寸法安定性に優れ、
反り、ヒケといった主に成形後に発生する不具合の発生
が抑えられた成形品を供給し、より肉厚成形品への応用
を可能とすること。 【解決手段】 成形品が内部に発泡部分を有し、かつ、
表層部に500μm以上の厚さである非発泡層を有し、
該成形品の見かけ比重が、該結晶性樹脂組成物が有する
比重の95〜99.5%の範囲であることを特徴とする
結晶性樹脂組成物により得られる成形品。
反り、ヒケといった主に成形後に発生する不具合の発生
が抑えられた成形品を供給し、より肉厚成形品への応用
を可能とすること。 【解決手段】 成形品が内部に発泡部分を有し、かつ、
表層部に500μm以上の厚さである非発泡層を有し、
該成形品の見かけ比重が、該結晶性樹脂組成物が有する
比重の95〜99.5%の範囲であることを特徴とする
結晶性樹脂組成物により得られる成形品。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、結晶性樹脂組成物によ
る成形品とその射出成形方法に関するものである。
る成形品とその射出成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリアセタール(以下「POM」
と略す)樹脂、ポリアミド(以下「PA」と略す)樹脂
など、結晶性樹脂による射出成形品は、非晶性樹脂と比
較して成形収縮率が大きい、成形後結晶化の進行に伴っ
て成形品の体積が徐々に小さくなる、溶融時の粘度が低
い、結晶化による体積収縮が大きい、融点を境に流動性
が極端に変わるなどといった特徴から、製品設計、金型
設計、成形条件に制約を受けることが多く見られた。
と略す)樹脂、ポリアミド(以下「PA」と略す)樹脂
など、結晶性樹脂による射出成形品は、非晶性樹脂と比
較して成形収縮率が大きい、成形後結晶化の進行に伴っ
て成形品の体積が徐々に小さくなる、溶融時の粘度が低
い、結晶化による体積収縮が大きい、融点を境に流動性
が極端に変わるなどといった特徴から、製品設計、金型
設計、成形条件に制約を受けることが多く見られた。
【0003】例えば、POMは成形収縮率が1.8〜
2.2%程度と比較的大きく、これが射出成形しにくい
理由のひとつであるが、成形条件による成形収縮率の変
動が大きい、成形後に寸法が安定するまで長時間を要す
るなど、ギアなどに代表される精密部品に応用する際に
問題視される部分が多いといえる。結晶性樹脂の射出成
形において、成形収縮率を低く抑える方法としては、分
子量が小さい樹脂を用いることにより流動性を向上させ
る、ゲート点数を増やし、流動末端部までの流動距離を
短くする、樹脂温度または金型温度を高くして金型キャ
ビティ内で樹脂の粘度が上がる速度を遅くするなどの工
夫により、金型内の樹脂に圧力がかかりやすい状態をつ
くることが多く見られる。
2.2%程度と比較的大きく、これが射出成形しにくい
理由のひとつであるが、成形条件による成形収縮率の変
動が大きい、成形後に寸法が安定するまで長時間を要す
るなど、ギアなどに代表される精密部品に応用する際に
問題視される部分が多いといえる。結晶性樹脂の射出成
形において、成形収縮率を低く抑える方法としては、分
子量が小さい樹脂を用いることにより流動性を向上させ
る、ゲート点数を増やし、流動末端部までの流動距離を
短くする、樹脂温度または金型温度を高くして金型キャ
ビティ内で樹脂の粘度が上がる速度を遅くするなどの工
夫により、金型内の樹脂に圧力がかかりやすい状態をつ
くることが多く見られる。
【0004】一般的に分子量の小さい結晶性樹脂は、分
子量の大きい結晶性樹脂と比較して、剛性が向上する反
面、靭性、耐衝撃性が低下するほか、繰り返し荷重など
による疲労に対する寿命も短くなる傾向にある。また、
ゲート点数を増やすことは、スプルー、ランナー部分の
容積を増加させることを意味し、その結果、成形サイク
ル毎に製品にならない部分を増やすほか、金型構造が複
雑になるなどの不具合を生じるため、製造の観点からは
好ましくないといえる。そのほか、樹脂温度を高くする
方法は樹脂の分解を促す、金型温度を高くする方法は成
形サイクルが長くなるといった不具合を生じる。
子量の大きい結晶性樹脂と比較して、剛性が向上する反
面、靭性、耐衝撃性が低下するほか、繰り返し荷重など
による疲労に対する寿命も短くなる傾向にある。また、
ゲート点数を増やすことは、スプルー、ランナー部分の
容積を増加させることを意味し、その結果、成形サイク
ル毎に製品にならない部分を増やすほか、金型構造が複
雑になるなどの不具合を生じるため、製造の観点からは
好ましくないといえる。そのほか、樹脂温度を高くする
方法は樹脂の分解を促す、金型温度を高くする方法は成
形サイクルが長くなるといった不具合を生じる。
【0005】一方、結晶性樹脂の射出成形において、成
形後の寸法安定性を確保する方法としては、POMでは
コポリマーを用いる、金型温度を高くして成形直後の収
縮量を大きくしてその後の寸法変化量が小さくなるよう
にする、冷却時間を長く採り金型内で十分収縮させた後
に取り出す、成形後にアニール処理を行うことにより短
時間で結晶化を促進させ体積を収縮させるなどの手法が
採用されている。POM・コポリマーは、POM・ホモ
ポリマーと比較して、引張り破断伸びが大きく、耐熱エ
ージング性などに優れる反面、剛性が低く、固化速度が
遅い、熱変形温度が低い傾向にあるため、用いられる製
品によっては問題視される部分もある。
形後の寸法安定性を確保する方法としては、POMでは
コポリマーを用いる、金型温度を高くして成形直後の収
縮量を大きくしてその後の寸法変化量が小さくなるよう
にする、冷却時間を長く採り金型内で十分収縮させた後
に取り出す、成形後にアニール処理を行うことにより短
時間で結晶化を促進させ体積を収縮させるなどの手法が
採用されている。POM・コポリマーは、POM・ホモ
ポリマーと比較して、引張り破断伸びが大きく、耐熱エ
ージング性などに優れる反面、剛性が低く、固化速度が
遅い、熱変形温度が低い傾向にあるため、用いられる製
品によっては問題視される部分もある。
【0006】金型温度を高くする、冷却時間を長くする
手法は成形サイクルが長くなるといった不具合を生じ、
アニール処理は、成形後の後処理であるため成形工程の
増加を招くほか、アニール処理自体のばらつきを生じた
場合、成形品寸法のばらつきの原因となることが懸念さ
れる。一方、肉厚形状である成形品を得る際には、成形
後の体積収縮により成形品表面にヒケが発生しやすいた
め、意匠面の裏側(意匠面の反対側)をくり抜いた形状
として、製品の平均肉厚を薄くするなどの設計手法が選
ばれることが多かった。
手法は成形サイクルが長くなるといった不具合を生じ、
アニール処理は、成形後の後処理であるため成形工程の
増加を招くほか、アニール処理自体のばらつきを生じた
場合、成形品寸法のばらつきの原因となることが懸念さ
れる。一方、肉厚形状である成形品を得る際には、成形
後の体積収縮により成形品表面にヒケが発生しやすいた
め、意匠面の裏側(意匠面の反対側)をくり抜いた形状
として、製品の平均肉厚を薄くするなどの設計手法が選
ばれることが多かった。
【0007】しかし、成形品の肉厚を薄くしながら強度
の低下を補うために設けられたリブなどは、意匠面に線
状のヒケが発生する原因となり、金型構造が複雑になる
ほか、樹脂の収縮や成形品に加わる荷重の大きさや方向
によって、リブ自体に応力が集中するために破壊の原因
となることがあり、目的の形状の製品を得ることが困難
な例が散見される。一方、従来の射出成形法では、使用
される樹脂の溶融粘度に比例して射出圧力、充填圧が変
化する。溶融粘度が高い樹脂は、樹脂射出時に高い射出
圧力が必要であり、これは成形品に歪みを多く残留させ
る結果となる。この成形品に残留する成形歪は、「残留
歪み」ともいわれる。この残留歪は成形後、徐々に緩和
するが、これは、成形品の変形、収縮によることが多
い。これは、金型構造、成形条件などが適切ではない場
合にも見られる。
の低下を補うために設けられたリブなどは、意匠面に線
状のヒケが発生する原因となり、金型構造が複雑になる
ほか、樹脂の収縮や成形品に加わる荷重の大きさや方向
によって、リブ自体に応力が集中するために破壊の原因
となることがあり、目的の形状の製品を得ることが困難
な例が散見される。一方、従来の射出成形法では、使用
される樹脂の溶融粘度に比例して射出圧力、充填圧が変
化する。溶融粘度が高い樹脂は、樹脂射出時に高い射出
圧力が必要であり、これは成形品に歪みを多く残留させ
る結果となる。この成形品に残留する成形歪は、「残留
歪み」ともいわれる。この残留歪は成形後、徐々に緩和
するが、これは、成形品の変形、収縮によることが多
い。これは、金型構造、成形条件などが適切ではない場
合にも見られる。
【0008】また、金型キャビティ内に充填された樹脂
にかかる圧力は均一であることが好ましいが、ゲート付
近と流動末端部では圧力分布が不均一な場合がある。こ
れは、流動末端部分へ十分な圧力が伝達しにくいことを
意味し、流動末端部分の外観不良、ボイドの発生、ヒケ
の発生、成形収縮の拡大や不均一などの原因となる。従
って、樹脂を金型キャビティへ充填する際には、残留歪
が残りにくい適度な圧力が、キャビティ全体に均一に伝
達することが好ましいといえる。
にかかる圧力は均一であることが好ましいが、ゲート付
近と流動末端部では圧力分布が不均一な場合がある。こ
れは、流動末端部分へ十分な圧力が伝達しにくいことを
意味し、流動末端部分の外観不良、ボイドの発生、ヒケ
の発生、成形収縮の拡大や不均一などの原因となる。従
って、樹脂を金型キャビティへ充填する際には、残留歪
が残りにくい適度な圧力が、キャビティ全体に均一に伝
達することが好ましいといえる。
【0009】成形品の歪みが少なく、寸法精度を向上さ
せる射出成形方法としては、射出成形時の樹脂温度設定
を高くして樹脂の溶融粘度を低下させることが考えられ
る。通常、結晶性樹脂を成形する際の樹脂温度の設定幅
は、結晶性樹脂のそれより狭い。通常は融点より5〜3
0℃高い範囲、多くは融点より10〜20℃高い範囲で
実施される。これは、融点より5℃程度高い温度領域ま
では樹脂の粘度が高いため、充填が困難であるほか、樹
脂の溶融が十分ではなく、溶融部分と未溶融部分が混在
しやすい温度領域といえる。成形品中に未溶融部分が混
入した場合には、強度低下などの不具合が懸念される。
せる射出成形方法としては、射出成形時の樹脂温度設定
を高くして樹脂の溶融粘度を低下させることが考えられ
る。通常、結晶性樹脂を成形する際の樹脂温度の設定幅
は、結晶性樹脂のそれより狭い。通常は融点より5〜3
0℃高い範囲、多くは融点より10〜20℃高い範囲で
実施される。これは、融点より5℃程度高い温度領域ま
では樹脂の粘度が高いため、充填が困難であるほか、樹
脂の溶融が十分ではなく、溶融部分と未溶融部分が混在
しやすい温度領域といえる。成形品中に未溶融部分が混
入した場合には、強度低下などの不具合が懸念される。
【0010】一方、成形時の樹脂温度が融点より30℃
以上高い温度領域では、樹脂の分解を促し、成形品表面
にシルバー(または「銀条痕」)と呼ばれる外観不良、
成形品自体の変色が発生する恐れがあるほか、発生した
分解ガスにより金型の汚れが発生しやすくなる。これ
は、樹脂の劣化不具合の発生が心配されるほか、作業環
境の悪化、金型の分解掃除作業の発生など、作業性の低
下を招くため好ましくない。従って、粘度の高い結晶性
樹脂の流動性を向上させるために樹脂温度を高くする方
法には、限界があるといえる。
以上高い温度領域では、樹脂の分解を促し、成形品表面
にシルバー(または「銀条痕」)と呼ばれる外観不良、
成形品自体の変色が発生する恐れがあるほか、発生した
分解ガスにより金型の汚れが発生しやすくなる。これ
は、樹脂の劣化不具合の発生が心配されるほか、作業環
境の悪化、金型の分解掃除作業の発生など、作業性の低
下を招くため好ましくない。従って、粘度の高い結晶性
樹脂の流動性を向上させるために樹脂温度を高くする方
法には、限界があるといえる。
【0011】また、樹脂温度設定を高くすることによ
り、冷却固化する際に樹脂自体の容積変化量が大きくな
るため、ヒケ、ボイドなどの発生原因になりやすいほ
か、樹脂の冷却に時間を要するため、生産性の低下が懸
念される。一方、金型温度を高くすることにより、金型
キャビティ内での樹脂温度の低下、粘度の上昇を抑える
ことができる。しかし、金型温度を高くした場合には、
金型内に充填された樹脂の冷却時間が長くなるため、必
然的に成形サイクル時間が長くなるほか、取り出し時の
成形品寸法が小さくなるといった問題が発生しやすい。
り、冷却固化する際に樹脂自体の容積変化量が大きくな
るため、ヒケ、ボイドなどの発生原因になりやすいほ
か、樹脂の冷却に時間を要するため、生産性の低下が懸
念される。一方、金型温度を高くすることにより、金型
キャビティ内での樹脂温度の低下、粘度の上昇を抑える
ことができる。しかし、金型温度を高くした場合には、
金型内に充填された樹脂の冷却時間が長くなるため、必
然的に成形サイクル時間が長くなるほか、取り出し時の
成形品寸法が小さくなるといった問題が発生しやすい。
【0012】また、金型温度を高めた射出成形で、冷却
時間が十分でなく、樹脂の冷却が不十分である場合に
は、取り出し時の成形品温度が高い状態にある。このた
め、金型から成形品を取り出した後、成形品自体の温度
が雰囲気温度まで徐々に下がるまでの間に、体積収縮
や、自重による変形を発生する恐れがある。これは寸法
精度を悪化させる原因となり、好ましくない。樹脂を金
型キャビティへ充填時のみ、金型の表面温度を極端に高
くする射出成形方法としては、特開昭62−58287
号公報「ゴム強化ポリスチレン樹脂の射出成形方法」、
特開昭62−58288号公報「ABS樹脂の射出成形
方法」でそれぞれ公開されている。これらは、共に金型
を開いた状態で金型間にインダクターを挿入し、金型表
面を加熱することによって、表面が滑らかであり、金型
転写性良好な結晶性樹脂成形品を得る射出成形法であ
る。
時間が十分でなく、樹脂の冷却が不十分である場合に
は、取り出し時の成形品温度が高い状態にある。このた
め、金型から成形品を取り出した後、成形品自体の温度
が雰囲気温度まで徐々に下がるまでの間に、体積収縮
や、自重による変形を発生する恐れがある。これは寸法
精度を悪化させる原因となり、好ましくない。樹脂を金
型キャビティへ充填時のみ、金型の表面温度を極端に高
くする射出成形方法としては、特開昭62−58287
号公報「ゴム強化ポリスチレン樹脂の射出成形方法」、
特開昭62−58288号公報「ABS樹脂の射出成形
方法」でそれぞれ公開されている。これらは、共に金型
を開いた状態で金型間にインダクターを挿入し、金型表
面を加熱することによって、表面が滑らかであり、金型
転写性良好な結晶性樹脂成形品を得る射出成形法であ
る。
【0013】これらの射出成形法では、成形サイクル中
に、金型間にインダクターまたは高周波誘導加熱コイル
を挿入し、金型表面を加熱し、金型間からインダクター
または高周波誘導加熱コイルを引き出す工程が必要であ
る。この射出成形法をポリアセタール樹脂に応用する場
合、金型温度を1.82MPa荷重時の熱変形温度(P
OM・コポリマーで約110℃、POM・ホモポリマー
で約130℃)以上、好ましくは融点以上(POM・コ
ポリマーで約168℃、POM・ホモポリマーで約17
5℃)まで加熱する必要がある。
に、金型間にインダクターまたは高周波誘導加熱コイル
を挿入し、金型表面を加熱し、金型間からインダクター
または高周波誘導加熱コイルを引き出す工程が必要であ
る。この射出成形法をポリアセタール樹脂に応用する場
合、金型温度を1.82MPa荷重時の熱変形温度(P
OM・コポリマーで約110℃、POM・ホモポリマー
で約130℃)以上、好ましくは融点以上(POM・コ
ポリマーで約168℃、POM・ホモポリマーで約17
5℃)まで加熱する必要がある。
【0014】また、金型表面を加熱する工程を有するた
め成形サイクルが伸び、生産性に問題があるほか、高周
波誘導加熱の際には電気の消費量が過大であり、省エネ
ルギーの観点から好ましくない。また、高周波誘導加熱
を伴った射出成形方法は、比較的平坦な形状の成形品に
限定される点も、成形品の製品デザインの自由度を限定
するため好ましくない。一方、高速射出成形法、ガスア
シスト成形法等の新たな成形方法が、寸法精度と寸法安
定性を向上させた結晶性樹脂の射出成形方法として提案
されている。
め成形サイクルが伸び、生産性に問題があるほか、高周
波誘導加熱の際には電気の消費量が過大であり、省エネ
ルギーの観点から好ましくない。また、高周波誘導加熱
を伴った射出成形方法は、比較的平坦な形状の成形品に
限定される点も、成形品の製品デザインの自由度を限定
するため好ましくない。一方、高速射出成形法、ガスア
シスト成形法等の新たな成形方法が、寸法精度と寸法安
定性を向上させた結晶性樹脂の射出成形方法として提案
されている。
【0015】高速射出成形法は、結晶性樹脂を高速で射
出することにより、金型からの冷却による溶融粘度上昇
を防ぐと共に、高いせん断力で溶融粘度を低下させ、キ
ャビティ内の圧力差を小さくする効果がある。また、射
出時間の減少効果も得られ、生産性も向上する。しか
し、せん断発熱による樹脂の劣化、高速射出によるバリ
の発生、金型キャビティ端部のガス溜まりでの断熱圧縮
による樹脂ヤケの発生などに留意する必要がある。
出することにより、金型からの冷却による溶融粘度上昇
を防ぐと共に、高いせん断力で溶融粘度を低下させ、キ
ャビティ内の圧力差を小さくする効果がある。また、射
出時間の減少効果も得られ、生産性も向上する。しか
し、せん断発熱による樹脂の劣化、高速射出によるバリ
の発生、金型キャビティ端部のガス溜まりでの断熱圧縮
による樹脂ヤケの発生などに留意する必要がある。
【0016】ガスアシスト成形法は、一般的には樹脂中
に圧縮されたガスを注入することにより、成形品内に中
空部を形成する。この圧縮ガスにより成形品内部から保
圧効果を持たせ、成形品のヒケの発生を抑える効果があ
る。圧縮ガスによる保圧効果は、通常の射出成形法にお
ける保圧と比較して低圧であるほか、流動末端部分まで
が保圧の効果が期待できる。このため、残留歪みが少な
く、反りなど成形品の変形も低減でき、寸法精度が向上
することが期待できる。しかし、成形品の形状によって
は、ガスの注入口の設置場所に制限を受ける場合があ
り、その効果を十分に発揮できない場合がある。
に圧縮されたガスを注入することにより、成形品内に中
空部を形成する。この圧縮ガスにより成形品内部から保
圧効果を持たせ、成形品のヒケの発生を抑える効果があ
る。圧縮ガスによる保圧効果は、通常の射出成形法にお
ける保圧と比較して低圧であるほか、流動末端部分まで
が保圧の効果が期待できる。このため、残留歪みが少な
く、反りなど成形品の変形も低減でき、寸法精度が向上
することが期待できる。しかし、成形品の形状によって
は、ガスの注入口の設置場所に制限を受ける場合があ
り、その効果を十分に発揮できない場合がある。
【0017】一方、J.Appl.Polym.Sc
i.,Vol.30,2633(1985)など、多く
の文献に示されるように、二酸化炭素を樹脂に吸収させ
ると、樹脂の可塑剤として働き、ガラス転移温度を低下
させることが知られているが、樹脂の成形加工に広く応
用されるには至っていない。特開平5−318541号
公報には、二酸化炭素や窒素などのガスを熱可塑性樹脂
中に含ませ、キャビティ内のガスを除去しながら該樹脂
をキャビティに充填することで、熱可塑性樹脂の流動性
を向上させ、強度や外観低下のない成形品を得る方法が
示されている。しかし、この方法は、ガスに二酸化炭素
を使用した場合、最大でも約0.18重量%と樹脂中に
含まれるガスの量が少なく、十分な流動性向上の効果を
得ることは難しく、高い寸法精度と寸法安定性を得るこ
とは難しいといえる。
i.,Vol.30,2633(1985)など、多く
の文献に示されるように、二酸化炭素を樹脂に吸収させ
ると、樹脂の可塑剤として働き、ガラス転移温度を低下
させることが知られているが、樹脂の成形加工に広く応
用されるには至っていない。特開平5−318541号
公報には、二酸化炭素や窒素などのガスを熱可塑性樹脂
中に含ませ、キャビティ内のガスを除去しながら該樹脂
をキャビティに充填することで、熱可塑性樹脂の流動性
を向上させ、強度や外観低下のない成形品を得る方法が
示されている。しかし、この方法は、ガスに二酸化炭素
を使用した場合、最大でも約0.18重量%と樹脂中に
含まれるガスの量が少なく、十分な流動性向上の効果を
得ることは難しく、高い寸法精度と寸法安定性を得るこ
とは難しいといえる。
【0018】また、WO98/52734号公報には、
熱可塑性樹脂の射出成形において、二酸化炭素を0.2
重量%以上溶解して粘度を低下させた溶融樹脂を、あら
かじめ溶融樹脂のフローフロントで発泡が起きない圧力
以上に二酸化炭素などのガスにより加圧状態に保った金
型キャビティに充填する方法が示され、型表面の再現
性、光沢度の向上、ウエルドラインが目立たなくなる、
型表面のシャープエッジの再現性、微細な型表面の凹凸
の再現性などに対して効果的であることが記載されてい
る。しかし、該公報の実施例などに記載されている、樹
脂を金型キャビティへ充填した後、樹脂を加圧保持する
工程を有するが、この際の圧力(以下「保圧」という)
は、充填圧の89〜93%の範囲にある。しかし、充填
圧の89〜93%に相当する保圧は、バリが発生する恐
れがあるほか、成形品に内部に発泡部分が形成されにく
く、ヒケ、反りなど、主に成形後に発生する不具合を解
決することが困難である。
熱可塑性樹脂の射出成形において、二酸化炭素を0.2
重量%以上溶解して粘度を低下させた溶融樹脂を、あら
かじめ溶融樹脂のフローフロントで発泡が起きない圧力
以上に二酸化炭素などのガスにより加圧状態に保った金
型キャビティに充填する方法が示され、型表面の再現
性、光沢度の向上、ウエルドラインが目立たなくなる、
型表面のシャープエッジの再現性、微細な型表面の凹凸
の再現性などに対して効果的であることが記載されてい
る。しかし、該公報の実施例などに記載されている、樹
脂を金型キャビティへ充填した後、樹脂を加圧保持する
工程を有するが、この際の圧力(以下「保圧」という)
は、充填圧の89〜93%の範囲にある。しかし、充填
圧の89〜93%に相当する保圧は、バリが発生する恐
れがあるほか、成形品に内部に発泡部分が形成されにく
く、ヒケ、反りなど、主に成形後に発生する不具合を解
決することが困難である。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ポリアセタ
ール樹脂、ポリアミド樹脂に代表される結晶性樹脂の樹
脂組成を制限することなく、製品デザインの自由度を損
なわずに、内部に発泡部分を有し、成形品の見かけ比重
が用いられる結晶性樹脂組成物の比重より小さくなるよ
うに調整することによって、結晶性樹脂に求められてい
る成形品の精度を向上させることを課題とする。
ール樹脂、ポリアミド樹脂に代表される結晶性樹脂の樹
脂組成を制限することなく、製品デザインの自由度を損
なわずに、内部に発泡部分を有し、成形品の見かけ比重
が用いられる結晶性樹脂組成物の比重より小さくなるよ
うに調整することによって、結晶性樹脂に求められてい
る成形品の精度を向上させることを課題とする。
【0020】具体的には、本発明は、金型キャビティへ
の充填が容易であり、成形品の長期寸法精度、寸法安定
性に優れ、反り、ヒケといった主に成形後に発生する不
具合の発生が抑えられた成形品を得ることにあり、より
肉厚成形品への応用を可能とすることにある。
の充填が容易であり、成形品の長期寸法精度、寸法安定
性に優れ、反り、ヒケといった主に成形後に発生する不
具合の発生が抑えられた成形品を得ることにあり、より
肉厚成形品への応用を可能とすることにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、ポリアセ
タール樹脂、ポリアミド樹脂に代表される結晶性樹脂の
樹脂組成を制限することなく、製品デザインの自由度を
損なわずに、内部に発泡部分を有し、成形品の見かけ比
重が用いられる結晶性樹脂組成物の比重より小さくなる
ように調整することによって、結晶性樹脂に求められて
いる成形品の精度を向上させることを課題とする。
タール樹脂、ポリアミド樹脂に代表される結晶性樹脂の
樹脂組成を制限することなく、製品デザインの自由度を
損なわずに、内部に発泡部分を有し、成形品の見かけ比
重が用いられる結晶性樹脂組成物の比重より小さくなる
ように調整することによって、結晶性樹脂に求められて
いる成形品の精度を向上させることを課題とする。
【0022】具体的には、本発明者等は、金型キャビテ
ィへの充填が容易であり、成形品の長期寸法精度、寸法
安定性に優れ、成形品に発生する反り、ヒケといった主
に成形後に発生する不具合の発生が抑えられた成形品を
得るべく、またより肉厚成形品への応用を可能とすべ
く、検討した。その結果、結晶性樹脂組成物による成形
品が内部に発泡部分を有し、成形品の見かけ比重が、該
結晶性樹脂組成物の比重より小さいことを特徴とする結
晶性樹脂組成物による成形品が、成形品の長期寸法精
度、寸法安定性を向上させ、金型キャビティへの充填が
容易であり、成形品に発生する反り、ヒケといった主に
成形後に発生する不具合を解決することを見いだし、本
発明を完成するに至った。
ィへの充填が容易であり、成形品の長期寸法精度、寸法
安定性に優れ、成形品に発生する反り、ヒケといった主
に成形後に発生する不具合の発生が抑えられた成形品を
得るべく、またより肉厚成形品への応用を可能とすべ
く、検討した。その結果、結晶性樹脂組成物による成形
品が内部に発泡部分を有し、成形品の見かけ比重が、該
結晶性樹脂組成物の比重より小さいことを特徴とする結
晶性樹脂組成物による成形品が、成形品の長期寸法精
度、寸法安定性を向上させ、金型キャビティへの充填が
容易であり、成形品に発生する反り、ヒケといった主に
成形後に発生する不具合を解決することを見いだし、本
発明を完成するに至った。
【0023】即ち、本発明は、1.成形品が内部に発泡
部分を有し、かつ、表層部に500μm以上の厚さであ
る非発泡層を有し、該成形品の見かけ比重が該結晶性樹
脂組成物が有する比重の95〜99.5%の範囲である
ことを特徴とする結晶性樹脂組成物により得られる成形
品、2.成形品の内部に有する発泡部分が、結晶性樹脂
組成物に二酸化炭素を溶解または吸収させることにより
形成されることを特徴とする上記1に記載の結晶性樹脂
組成物により得られる成形品、3.結晶性樹脂組成物
に、0.2重量%以上の二酸化炭素を溶解または吸収さ
せ、金型キャビティへ充填した後、充填圧の30〜85
%に相当する圧力により樹脂を加圧保持することにより
得られることを特徴とする、上記1または2に記載の結
晶性樹脂組成物により得られる成形品、4.結晶性樹脂
組成物が、少なくともポリアセタール成分を含む、ポリ
アセタール樹脂であることを特徴とする上記1から3の
いずれかに記載の結晶性樹脂組成物により得られる成形
品、5.結晶性樹脂組成物が、少なくともポリアミド成
分を含む、ポリアミド樹脂により得られることを特徴と
する上記1から3のいずれかに記載の結晶性樹脂組成物
により得られる成形品、6.結晶性樹脂組成物に、0.
2重量%以上の二酸化炭素を溶解または吸収させ、金型
キャビティへ充填した後、充填圧の30〜85%に相当
する圧力により樹脂を加圧保持することを特徴とする上
記1に記載の成形品の射出成形方法、7.溶融状態にあ
る結晶性樹脂組成物を、大気圧以上に調節または保持さ
れた金型キャビティへ充填することを特徴とする上記6
に記載の成形品の射出成形方法、に関する。
部分を有し、かつ、表層部に500μm以上の厚さであ
る非発泡層を有し、該成形品の見かけ比重が該結晶性樹
脂組成物が有する比重の95〜99.5%の範囲である
ことを特徴とする結晶性樹脂組成物により得られる成形
品、2.成形品の内部に有する発泡部分が、結晶性樹脂
組成物に二酸化炭素を溶解または吸収させることにより
形成されることを特徴とする上記1に記載の結晶性樹脂
組成物により得られる成形品、3.結晶性樹脂組成物
に、0.2重量%以上の二酸化炭素を溶解または吸収さ
せ、金型キャビティへ充填した後、充填圧の30〜85
%に相当する圧力により樹脂を加圧保持することにより
得られることを特徴とする、上記1または2に記載の結
晶性樹脂組成物により得られる成形品、4.結晶性樹脂
組成物が、少なくともポリアセタール成分を含む、ポリ
アセタール樹脂であることを特徴とする上記1から3の
いずれかに記載の結晶性樹脂組成物により得られる成形
品、5.結晶性樹脂組成物が、少なくともポリアミド成
分を含む、ポリアミド樹脂により得られることを特徴と
する上記1から3のいずれかに記載の結晶性樹脂組成物
により得られる成形品、6.結晶性樹脂組成物に、0.
2重量%以上の二酸化炭素を溶解または吸収させ、金型
キャビティへ充填した後、充填圧の30〜85%に相当
する圧力により樹脂を加圧保持することを特徴とする上
記1に記載の成形品の射出成形方法、7.溶融状態にあ
る結晶性樹脂組成物を、大気圧以上に調節または保持さ
れた金型キャビティへ充填することを特徴とする上記6
に記載の成形品の射出成形方法、に関する。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明について、以下具体的に説
明する。本発明において結晶性樹脂組成物とは、分子鎖
が規則正しく配列して三次元構造を形成し、固有の融点
を有する熱可塑性樹脂を主成分とする組成物であり、融
点以下では規則正しい結晶構造を有するが、融点以上で
はその結晶性を失って、液体状態となる熱可塑性樹脂を
主成分とする組成物を指す。
明する。本発明において結晶性樹脂組成物とは、分子鎖
が規則正しく配列して三次元構造を形成し、固有の融点
を有する熱可塑性樹脂を主成分とする組成物であり、融
点以下では規則正しい結晶構造を有するが、融点以上で
はその結晶性を失って、液体状態となる熱可塑性樹脂を
主成分とする組成物を指す。
【0025】具体的には、ポリアセタールまたはポリオ
キシメチレン(以下「POM」と略す)樹脂、ポリアミ
ド(以下「PA」と略す)樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート(以下「PET」と略す)樹脂、ポリブチレンテ
レフタレート(以下「PBT」と略す)樹脂、高密度ポ
リエチレン(以下「HDPE」と略す)樹脂、低密度ポ
リエチレン(以下「LDPE」と略す)樹脂、直鎖状低
密度ポリエチレン(以下「LLDPE」と略す)樹脂、
ポリエーテルエーテルケトン(以下「PEEK」と略
す)樹脂、ポリプロピレン(以下「PP」と略す)樹脂
などが考えられる。
キシメチレン(以下「POM」と略す)樹脂、ポリアミ
ド(以下「PA」と略す)樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート(以下「PET」と略す)樹脂、ポリブチレンテ
レフタレート(以下「PBT」と略す)樹脂、高密度ポ
リエチレン(以下「HDPE」と略す)樹脂、低密度ポ
リエチレン(以下「LDPE」と略す)樹脂、直鎖状低
密度ポリエチレン(以下「LLDPE」と略す)樹脂、
ポリエーテルエーテルケトン(以下「PEEK」と略
す)樹脂、ポリプロピレン(以下「PP」と略す)樹脂
などが考えられる。
【0026】本発明に用いられる結晶性樹脂組成物とし
ては、機械的強度に優れ、耐熱温度の高い成形品を得ら
れやすい点から、POM成分を含むPOM樹脂、PA成
分を含むPA樹脂が好ましいといえる。ここで、POM
とは、POM・ホモポリマー、POM・コポリマーの区
別はなく、また、POM分子の末端部分に、潤滑性ポリ
マー、シリコンなどの他成分を化学的に結合させたPO
M・ブロックコポリマーであってもよい。
ては、機械的強度に優れ、耐熱温度の高い成形品を得ら
れやすい点から、POM成分を含むPOM樹脂、PA成
分を含むPA樹脂が好ましいといえる。ここで、POM
とは、POM・ホモポリマー、POM・コポリマーの区
別はなく、また、POM分子の末端部分に、潤滑性ポリ
マー、シリコンなどの他成分を化学的に結合させたPO
M・ブロックコポリマーであってもよい。
【0027】また、PAとは、PA6、PA66、PA
610、PA11、PA12など、酸アミド結合を有す
る高分子化合物を指す。本発明における結晶性樹脂組成
物とは、上記に示した結晶性樹脂を主成分とし、1種類
以上の特性の異なった樹脂を混合して得られるポリマー
・アロイであってもよい。上記主成分となる結晶性樹脂
と混合して用いることのできる特性の異なった樹脂は、
該主成分となる結晶性樹脂と同一の分子構造をもつ樹脂
成分であって、分子量、分子量分布が異なる樹脂成分で
あってもよいし、分子構造が異なる他の樹脂成分でもよ
い。
610、PA11、PA12など、酸アミド結合を有す
る高分子化合物を指す。本発明における結晶性樹脂組成
物とは、上記に示した結晶性樹脂を主成分とし、1種類
以上の特性の異なった樹脂を混合して得られるポリマー
・アロイであってもよい。上記主成分となる結晶性樹脂
と混合して用いることのできる特性の異なった樹脂は、
該主成分となる結晶性樹脂と同一の分子構造をもつ樹脂
成分であって、分子量、分子量分布が異なる樹脂成分で
あってもよいし、分子構造が異なる他の樹脂成分でもよ
い。
【0028】上記主成分となる結晶性樹脂と混合して用
いることのできる特性の異なった樹脂は、該主成分とな
る結晶性樹脂と相溶可能であれば特に制限はなく、例え
ば、POM、PA、PET、PBT、各種ポリエチレ
ン、PEEK、PP、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリ
塩化ビニル、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエ
ーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリ
アミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、
ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテ
ルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロ
エチレン、熱可塑性エラストマー、ポリ四フッ化エチレ
ン、ポリビニルアルコールなどを挙げることができる。
いることのできる特性の異なった樹脂は、該主成分とな
る結晶性樹脂と相溶可能であれば特に制限はなく、例え
ば、POM、PA、PET、PBT、各種ポリエチレ
ン、PEEK、PP、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリ
塩化ビニル、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエ
ーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリ
アミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアリレート、
ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテ
ルエーテルケトン、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロ
エチレン、熱可塑性エラストマー、ポリ四フッ化エチレ
ン、ポリビニルアルコールなどを挙げることができる。
【0029】また、結晶性樹脂を主成分として、特性の
異なった樹脂との混合物の例としては、PA系樹脂とポ
リフェニレンエーテル(以下「PPE」と略す)系樹脂
のポリマー・アロイ(以下「PA/PPE」と略す)、
PP系樹脂とPPE系樹脂のポリマー・アロイ(以下
「PP/PPE」と略す)などのポリマー・アロイが考
えられる。本発明に用いられる結晶性樹脂組成物には、
比重、強度を付与することなどを目的として、無機系ま
たは有機系の充填剤を添加することができる。
異なった樹脂との混合物の例としては、PA系樹脂とポ
リフェニレンエーテル(以下「PPE」と略す)系樹脂
のポリマー・アロイ(以下「PA/PPE」と略す)、
PP系樹脂とPPE系樹脂のポリマー・アロイ(以下
「PP/PPE」と略す)などのポリマー・アロイが考
えられる。本発明に用いられる結晶性樹脂組成物には、
比重、強度を付与することなどを目的として、無機系ま
たは有機系の充填剤を添加することができる。
【0030】比重付与剤としては、硫酸バリウム、ベン
ガラ、タングステン粉など、無機系である塩、酸化物、
金属粉などが考えられる。また、強度付与剤としては、
ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、アラミド繊維、チタ
ン酸カリウム、アスベスト、炭化ケイ素、セラミック、
窒化ケイ素、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、カオリ
ン、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、セリサ
イト、ゼオライト、マイカ、雲母、ネフェリンシナイ
ト、タルク、アタルパルジャイト、ウオラストナイト、
スラグ繊維、フェライト、ケイ素、カルシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、酸化亜鉛、
石膏、ガラスビーズ、ガラスパウダー、ガラスバルー
ン、石英、石英ガラス、アルミナなどが考えられる。
ガラ、タングステン粉など、無機系である塩、酸化物、
金属粉などが考えられる。また、強度付与剤としては、
ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、アラミド繊維、チタ
ン酸カリウム、アスベスト、炭化ケイ素、セラミック、
窒化ケイ素、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、カオリ
ン、クレー、パイロフィライト、ベントナイト、セリサ
イト、ゼオライト、マイカ、雲母、ネフェリンシナイ
ト、タルク、アタルパルジャイト、ウオラストナイト、
スラグ繊維、フェライト、ケイ素、カルシウム、炭酸カ
ルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイト、酸化亜鉛、
石膏、ガラスビーズ、ガラスパウダー、ガラスバルー
ン、石英、石英ガラス、アルミナなどが考えられる。
【0031】これら無機系または有機系の充填剤の形状
は限定されるものではなく、繊維状、板状、球状などが
任意に選択できる。また、上記の無機系または有機系の
充填剤は、2種類以上を併用することも可能である。ま
た、必要に応じて、シラン系、チタン系などのカップリ
ング剤で、予備処理して使用することができる。本発明
の結晶性樹脂組成物に添加される無機系または有機系の
充填剤の添加量は限定されるものではないが、該結晶性
樹脂組成物の比重を調整する、剛性を向上させる、寸法
精度を確保する、反りなどの変形を抑制するなど、添加
剤を添加することによる効果を十分に得るためには、5
重量%以上の添加量が好ましく、10重量%以上の添加
量であることがさらに好ましい。5重量%未満の添加量
である場合には、上記に示した充填剤を添加することに
よる効果が少ない。
は限定されるものではなく、繊維状、板状、球状などが
任意に選択できる。また、上記の無機系または有機系の
充填剤は、2種類以上を併用することも可能である。ま
た、必要に応じて、シラン系、チタン系などのカップリ
ング剤で、予備処理して使用することができる。本発明
の結晶性樹脂組成物に添加される無機系または有機系の
充填剤の添加量は限定されるものではないが、該結晶性
樹脂組成物の比重を調整する、剛性を向上させる、寸法
精度を確保する、反りなどの変形を抑制するなど、添加
剤を添加することによる効果を十分に得るためには、5
重量%以上の添加量が好ましく、10重量%以上の添加
量であることがさらに好ましい。5重量%未満の添加量
である場合には、上記に示した充填剤を添加することに
よる効果が少ない。
【0032】ここで、充填剤の添加量とは、結晶性樹脂
組成物の総量を100重量%としたときの割合を言い、
充填剤が2種類以上である場合にはその総添加量を言
う。本発明において無機系または有機系充填剤の添加量
とは、添加される無機物充填材が1種類の場合にはその
添加量を指し、2種類以上の場合にはそれらの総加量を
指す。また、無機系または有機系充填剤の添加量は、樹
脂成分、無機系または有機系充填剤、その他の添加剤の
総量を100重量%としたときの割合を指すものであ
る。
組成物の総量を100重量%としたときの割合を言い、
充填剤が2種類以上である場合にはその総添加量を言
う。本発明において無機系または有機系充填剤の添加量
とは、添加される無機物充填材が1種類の場合にはその
添加量を指し、2種類以上の場合にはそれらの総加量を
指す。また、無機系または有機系充填剤の添加量は、樹
脂成分、無機系または有機系充填剤、その他の添加剤の
総量を100重量%としたときの割合を指すものであ
る。
【0033】本発明における結晶性樹脂組成物には、通
常使用する添加剤、例えば、酸化防止剤、難燃化剤、離
型剤、滑剤、耐熱安定剤、耐候性安定剤、防錆剤、充填
材、着色剤、抗菌剤、防カビ剤などを必要に応じて、1
種類以上添加することができる。また、その他の添加剤
として、炭素繊維、金属繊維、黒鉛のうちの1種類以上
を選択することにより結晶性樹脂の電気抵抗値を下げる
ことができる。これは、埃などの小さな粉体が、結晶性
樹脂組成物による成形品に静電気によって付着すること
を防止できるため、好適である。
常使用する添加剤、例えば、酸化防止剤、難燃化剤、離
型剤、滑剤、耐熱安定剤、耐候性安定剤、防錆剤、充填
材、着色剤、抗菌剤、防カビ剤などを必要に応じて、1
種類以上添加することができる。また、その他の添加剤
として、炭素繊維、金属繊維、黒鉛のうちの1種類以上
を選択することにより結晶性樹脂の電気抵抗値を下げる
ことができる。これは、埃などの小さな粉体が、結晶性
樹脂組成物による成形品に静電気によって付着すること
を防止できるため、好適である。
【0034】本発明において、結晶性樹脂組成物による
成形品は、内部に発泡部分を有することを特徴とする
が、該発泡部分は、成形品断面を光学顕微鏡などにより
10〜20倍に拡大、観察した際に、発泡によるボイド
または、白化現象が確認される部分を指すものである。
本発明における結晶性樹脂組成物による成形品は、内部
に発泡部分を有することによって、製品肉厚に対して樹
脂部分の実質的な肉厚が薄くなり、体積収縮量が減少す
るために、成形品の長期寸法精度、寸法安定性が優れる
と考えられる。
成形品は、内部に発泡部分を有することを特徴とする
が、該発泡部分は、成形品断面を光学顕微鏡などにより
10〜20倍に拡大、観察した際に、発泡によるボイド
または、白化現象が確認される部分を指すものである。
本発明における結晶性樹脂組成物による成形品は、内部
に発泡部分を有することによって、製品肉厚に対して樹
脂部分の実質的な肉厚が薄くなり、体積収縮量が減少す
るために、成形品の長期寸法精度、寸法安定性が優れる
と考えられる。
【0035】また、該結晶性樹脂組成物の体積収縮分
が、該成形品の内部に発泡部分が形成されることによ
り、成形品の内部から補われるため、成形品表面にヒケ
が発生することを抑えられていると思われる。本発明に
おいて結晶性樹脂組成物による成形品は、内部に発泡部
分を有し、かつ、成形品表層部には500μm以上の厚
さである非発泡層を有することを特徴とするが、該非発
泡層の厚さが500μm未満である場合には、成形品表
面に膨れ現象が発生する恐れがあるほか、機械的強度の
低下を招く恐れがあるため好ましくない。
が、該成形品の内部に発泡部分が形成されることによ
り、成形品の内部から補われるため、成形品表面にヒケ
が発生することを抑えられていると思われる。本発明に
おいて結晶性樹脂組成物による成形品は、内部に発泡部
分を有し、かつ、成形品表層部には500μm以上の厚
さである非発泡層を有することを特徴とするが、該非発
泡層の厚さが500μm未満である場合には、成形品表
面に膨れ現象が発生する恐れがあるほか、機械的強度の
低下を招く恐れがあるため好ましくない。
【0036】該非発泡層の厚さは、保圧力、保圧時間に
より調整できる。保圧力が高いほど、また、保圧時間が
長いほど、該非発泡層は厚くなる傾向にある。しかし、
保圧力が高すぎる場合、保圧時間が長すぎる場合には、
金型キャビティ内で結晶性樹脂組成物が冷却、固化する
際に、該結晶性樹脂組成物中に溶解している二酸化炭素
が、成形品内部に発泡部分を形成しにくく、成形品表面
にヒケを生じる恐れがあるため好ましくない。
より調整できる。保圧力が高いほど、また、保圧時間が
長いほど、該非発泡層は厚くなる傾向にある。しかし、
保圧力が高すぎる場合、保圧時間が長すぎる場合には、
金型キャビティ内で結晶性樹脂組成物が冷却、固化する
際に、該結晶性樹脂組成物中に溶解している二酸化炭素
が、成形品内部に発泡部分を形成しにくく、成形品表面
にヒケを生じる恐れがあるため好ましくない。
【0037】本発明において、成形品の見かけ比重と
は、成形品から切り出された任意の一部分の比重を指
し、樹脂組成物の比重とは樹脂ペレットの比重を指すも
のである。本発明における結晶性樹脂組成物による成形
品の見かけ比重は、該結晶性樹脂が有する比重の95〜
99.5%の範囲であることが好ましく、96〜99.
5%の範囲であることがさらに好ましく、98〜99.
5%の範囲であることが最も好ましい。
は、成形品から切り出された任意の一部分の比重を指
し、樹脂組成物の比重とは樹脂ペレットの比重を指すも
のである。本発明における結晶性樹脂組成物による成形
品の見かけ比重は、該結晶性樹脂が有する比重の95〜
99.5%の範囲であることが好ましく、96〜99.
5%の範囲であることがさらに好ましく、98〜99.
5%の範囲であることが最も好ましい。
【0038】これは、該成形品の見かけ比重が、該結晶
性樹脂の比重の95%以下であるということは、成形品
内部において発泡部分が占める割合が大きすぎることを
意味し、該成形品の強度低下が無視できないため、好ま
しくない。また、該見かけ比重が、該結晶性樹脂の比重
の99.5%を超える場合には、成形品内部に発泡部分
が十分に形成されていないことを意味し、成形品表面に
ヒケが発生するなど、内部の発泡部分が効果的に存在し
ていないと思われる。
性樹脂の比重の95%以下であるということは、成形品
内部において発泡部分が占める割合が大きすぎることを
意味し、該成形品の強度低下が無視できないため、好ま
しくない。また、該見かけ比重が、該結晶性樹脂の比重
の99.5%を超える場合には、成形品内部に発泡部分
が十分に形成されていないことを意味し、成形品表面に
ヒケが発生するなど、内部の発泡部分が効果的に存在し
ていないと思われる。
【0039】本発明における結晶性樹脂組成物による成
形品の見かけ比重が、用いられる結晶性樹脂が有する比
重の95〜99.5%の範囲であることは、成形品内部
が適度に発泡部分が存在する、見かけ比重の範囲である
と考えられる。本発明における結晶性樹脂組成物による
成形品に発泡部分を形成する方法は限定されるものでは
ないが、結晶性樹脂組成物に二酸化炭素を溶解または吸
収させた後、金型キャビティへ充填することにより形成
することが好ましい。
形品の見かけ比重が、用いられる結晶性樹脂が有する比
重の95〜99.5%の範囲であることは、成形品内部
が適度に発泡部分が存在する、見かけ比重の範囲である
と考えられる。本発明における結晶性樹脂組成物による
成形品に発泡部分を形成する方法は限定されるものでは
ないが、結晶性樹脂組成物に二酸化炭素を溶解または吸
収させた後、金型キャビティへ充填することにより形成
することが好ましい。
【0040】これは、結晶性樹脂組成物に二酸化炭素を
溶解または吸収させた後、金型キャビティへ充填するこ
とにより、金型キャビティ内で該結晶性樹脂組成物が冷
却、固化し体積収縮を起こす際に、該結晶性樹脂組成物
中に溶解または吸収している二酸化炭素が、適度に発泡
することにより形成されるためである。結晶性樹脂組成
物による成形品内部に発泡部分を有することにより、よ
り肉厚である成形品への熱可塑性樹脂組成物による成形
品への応用が可能となり、製品デザインの自由度が増す
ことが期待できる。
溶解または吸収させた後、金型キャビティへ充填するこ
とにより、金型キャビティ内で該結晶性樹脂組成物が冷
却、固化し体積収縮を起こす際に、該結晶性樹脂組成物
中に溶解または吸収している二酸化炭素が、適度に発泡
することにより形成されるためである。結晶性樹脂組成
物による成形品内部に発泡部分を有することにより、よ
り肉厚である成形品への熱可塑性樹脂組成物による成形
品への応用が可能となり、製品デザインの自由度が増す
ことが期待できる。
【0041】また、結晶性樹脂組成物に二酸化炭素を溶
解または吸収させる量は限定されるものではないが、結
晶性樹脂組成物に二酸化炭素を溶解または吸収させるこ
とにより、該結晶性樹脂組成物を金型キャビティへ充填
する際の流動性が向上し、充填圧の上昇を抑えることが
可能となるため、溶解量または吸収量が0.2重量%以
上であることが好ましく、0.4重量%以上であること
がさらに好ましい。二酸化炭素の溶解量または吸収量が
0.2重量%未満である場合には、二酸化炭素を溶解ま
たは吸収させたことによる流動性向上効果を得ることが
難しく、十分な寸法精度と寸法安定性を得ることは困難
となるため好ましくない。
解または吸収させる量は限定されるものではないが、結
晶性樹脂組成物に二酸化炭素を溶解または吸収させるこ
とにより、該結晶性樹脂組成物を金型キャビティへ充填
する際の流動性が向上し、充填圧の上昇を抑えることが
可能となるため、溶解量または吸収量が0.2重量%以
上であることが好ましく、0.4重量%以上であること
がさらに好ましい。二酸化炭素の溶解量または吸収量が
0.2重量%未満である場合には、二酸化炭素を溶解ま
たは吸収させたことによる流動性向上効果を得ることが
難しく、十分な寸法精度と寸法安定性を得ることは困難
となるため好ましくない。
【0042】結晶性樹脂組成物に二酸化炭素を溶解また
は吸収させることにより、該結晶性樹脂組成物を金型キ
ャビティへ充填する際の流動性が向上するが、これは、
溶融状態の結晶性樹脂組成物に二酸化炭素を溶解または
吸収した際に、二酸化炭素が可塑剤として効率よく分散
すると想像される。この結果、樹脂温度を高くする必要
がないので、樹脂の熱分解、劣化などの心配がないほ
か、金型温度を必要以上に高くする必要がないため好ま
しい。
は吸収させることにより、該結晶性樹脂組成物を金型キ
ャビティへ充填する際の流動性が向上するが、これは、
溶融状態の結晶性樹脂組成物に二酸化炭素を溶解または
吸収した際に、二酸化炭素が可塑剤として効率よく分散
すると想像される。この結果、樹脂温度を高くする必要
がないので、樹脂の熱分解、劣化などの心配がないほ
か、金型温度を必要以上に高くする必要がないため好ま
しい。
【0043】また、金型キャビティへ該結晶性樹脂組成
物を充填する際の充填圧が低下することにより、反りな
ど成形後に発生する成形品の変形が、従来の成形方法と
比較して少ない。これは、金型キャビティ内へ充填の際
の充填圧が従来の成形方法より低いため、成形品内に残
留ひずみが残りにくい状況にあると考えられる。このこ
とにより、溶融時の粘度が高い結晶性樹脂組成物による
射出成形が容易になるほか、成形品の品質が向上する、
製品デザインの自由度が増す、溶融時の粘度が高いため
に現在まで実現できなかった樹脂組成物による射出成形
品の実現が期待できる。
物を充填する際の充填圧が低下することにより、反りな
ど成形後に発生する成形品の変形が、従来の成形方法と
比較して少ない。これは、金型キャビティ内へ充填の際
の充填圧が従来の成形方法より低いため、成形品内に残
留ひずみが残りにくい状況にあると考えられる。このこ
とにより、溶融時の粘度が高い結晶性樹脂組成物による
射出成形が容易になるほか、成形品の品質が向上する、
製品デザインの自由度が増す、溶融時の粘度が高いため
に現在まで実現できなかった樹脂組成物による射出成形
品の実現が期待できる。
【0044】本発明において、結晶性樹脂組成物に対し
て、0.2重量%以上の二酸化炭素を溶解または吸収さ
せることを特徴とするが、その方法としては、射出成形
機の加熱筒内で溶融状態の該結晶性樹脂に混合させる方
法、成形機のノズル部から溶融状態の該結晶性樹脂に混
合させる方法、金型と成形機のノズルの間に二酸化炭素
の供給のための設備を設け溶融状態の該結晶性樹脂に混
合させる方法、予め溶融状態にある結晶性樹脂に二酸化
炭素を混合した状態で樹脂ペレットを造粒し、これを用
いて射出成形する方法、または予め成形機のホッパーな
どの密閉容器中で樹脂ペレットに二酸化炭素を吸収させ
る方法などが考えられる。
て、0.2重量%以上の二酸化炭素を溶解または吸収さ
せることを特徴とするが、その方法としては、射出成形
機の加熱筒内で溶融状態の該結晶性樹脂に混合させる方
法、成形機のノズル部から溶融状態の該結晶性樹脂に混
合させる方法、金型と成形機のノズルの間に二酸化炭素
の供給のための設備を設け溶融状態の該結晶性樹脂に混
合させる方法、予め溶融状態にある結晶性樹脂に二酸化
炭素を混合した状態で樹脂ペレットを造粒し、これを用
いて射出成形する方法、または予め成形機のホッパーな
どの密閉容器中で樹脂ペレットに二酸化炭素を吸収させ
る方法などが考えられる。
【0045】二酸化炭素が本発明における結晶性樹脂組
成物に均一に分散しやすいこと、短時間で0.2重量%
以上溶解または吸収しやすいこと、吸収量または溶解量
の調整が容易であること、成形前の段取りが煩雑でない
こと、成形機ホッパー部などを耐圧構造とする必要がな
いことを考慮すると、射出成形機の加熱筒内、成形機の
ノズル部、成形機のノズル部と金型の間のいずれかの位
置に、二酸化炭素供給のための設備を設けることによ
り、溶融状態の該結晶性樹脂組成物に二酸化炭素を溶解
または吸収させる方法が好ましい。
成物に均一に分散しやすいこと、短時間で0.2重量%
以上溶解または吸収しやすいこと、吸収量または溶解量
の調整が容易であること、成形前の段取りが煩雑でない
こと、成形機ホッパー部などを耐圧構造とする必要がな
いことを考慮すると、射出成形機の加熱筒内、成形機の
ノズル部、成形機のノズル部と金型の間のいずれかの位
置に、二酸化炭素供給のための設備を設けることによ
り、溶融状態の該結晶性樹脂組成物に二酸化炭素を溶解
または吸収させる方法が好ましい。
【0046】本発明において、二酸化炭素の溶解量また
は吸収量の測定は、以下の方法により行うものとする。 1)成形直後に成形品の重量を測定する(M1とす
る)。 2)成形品を100℃に保温された熱風乾燥機中に48
時間以上放置し、二酸化炭素を放散させた後、熱風乾燥
機から取り出した成形品の重量を測定する(M2とす
る)。 3)二酸化炭素溶解量または吸収量(重量%)を、(M
1−M2)÷M2×100から算出する。
は吸収量の測定は、以下の方法により行うものとする。 1)成形直後に成形品の重量を測定する(M1とす
る)。 2)成形品を100℃に保温された熱風乾燥機中に48
時間以上放置し、二酸化炭素を放散させた後、熱風乾燥
機から取り出した成形品の重量を測定する(M2とす
る)。 3)二酸化炭素溶解量または吸収量(重量%)を、(M
1−M2)÷M2×100から算出する。
【0047】通常、射出成形法では、樹脂を金型キャビ
ティへ充填した後、さらにキャビティ内の樹脂を加圧保
持する工程を有する。この工程を「保圧工程」、その圧
力の程度を「保圧力」というが、本発明による結晶性樹
脂組成物の射出成形方法においては、該結晶性樹脂組成
物を金型キャビティへ充填した後、充填圧の30〜85
%に相当する圧力により、金型キャビティ内の樹脂を加
圧保持することが好ましい。
ティへ充填した後、さらにキャビティ内の樹脂を加圧保
持する工程を有する。この工程を「保圧工程」、その圧
力の程度を「保圧力」というが、本発明による結晶性樹
脂組成物の射出成形方法においては、該結晶性樹脂組成
物を金型キャビティへ充填した後、充填圧の30〜85
%に相当する圧力により、金型キャビティ内の樹脂を加
圧保持することが好ましい。
【0048】本発明において、保圧力が充填圧の30%
未満であると、成形品表層に形成される非発泡層の厚さ
が薄くなり、任意断面において発泡部分の占める割合が
大きくなるため、機械的強度の低下が懸念される。ま
た、保圧力が充填圧の85%を超えると、バリが発生す
る恐れがあるほか、成形品内部に発泡部分が形成されに
くく、成形後にヒケ、反りが発生しやすいため好ましく
ない。
未満であると、成形品表層に形成される非発泡層の厚さ
が薄くなり、任意断面において発泡部分の占める割合が
大きくなるため、機械的強度の低下が懸念される。ま
た、保圧力が充填圧の85%を超えると、バリが発生す
る恐れがあるほか、成形品内部に発泡部分が形成されに
くく、成形後にヒケ、反りが発生しやすいため好ましく
ない。
【0049】0.2重量%以上の二酸化炭素を溶解また
は吸収させた結晶性樹脂による射出成形品が、成形品表
層部分に適度の厚さを持つ非発泡層を形成しつつ、成形
品内部に適度な発泡部分を有するためには、その射出成
形工程における保圧力の好ましい範囲は、充填圧に対し
て30〜85%の範囲であることであり、さらに好まし
くは30〜80%の範囲であることであり、最も好まし
くは、30〜75%の範囲にあることである。
は吸収させた結晶性樹脂による射出成形品が、成形品表
層部分に適度の厚さを持つ非発泡層を形成しつつ、成形
品内部に適度な発泡部分を有するためには、その射出成
形工程における保圧力の好ましい範囲は、充填圧に対し
て30〜85%の範囲であることであり、さらに好まし
くは30〜80%の範囲であることであり、最も好まし
くは、30〜75%の範囲にあることである。
【0050】また、保圧時間は限定されるものではない
が、極端に保圧時間が短い場合には、金型キャビティへ
充填する以前に結晶性樹脂に溶解または吸収させた二酸
化炭素が膨張することにより、成形品に膨れ現象が発生
する恐れがあるため好ましくない。具体的には、保圧時
間は3秒以上であることが好ましく、5秒以上であるこ
とがさらに好ましく、7秒以上であることが最も好まし
い。
が、極端に保圧時間が短い場合には、金型キャビティへ
充填する以前に結晶性樹脂に溶解または吸収させた二酸
化炭素が膨張することにより、成形品に膨れ現象が発生
する恐れがあるため好ましくない。具体的には、保圧時
間は3秒以上であることが好ましく、5秒以上であるこ
とがさらに好ましく、7秒以上であることが最も好まし
い。
【0051】本発明の結晶性樹脂組成物による成形品と
は、該結晶性樹脂組成物により構成されている最小単位
の成形品、部品、製品であり、自動車、電子製品、容
器、日用雑貨、電機製品、一般機械、配管部品、精密機
械、工具、工業部品、輸送機器などに用いられる結晶性
樹脂組成物による最小単位の成形品、部品、製品を指す
ほか、シート、板など、2次加工を必要とする成形品、
製品を含む。本発明において結晶性樹脂組成物の射出成
形方法とは、通常行われている熱可塑性樹脂の成形加工
方法であって、通常用いられる射出成形法のほか、中空
射出成形法、ガスアシスト成形法、ブロー成形法、射出
・圧縮成形法などが含まれる。
は、該結晶性樹脂組成物により構成されている最小単位
の成形品、部品、製品であり、自動車、電子製品、容
器、日用雑貨、電機製品、一般機械、配管部品、精密機
械、工具、工業部品、輸送機器などに用いられる結晶性
樹脂組成物による最小単位の成形品、部品、製品を指す
ほか、シート、板など、2次加工を必要とする成形品、
製品を含む。本発明において結晶性樹脂組成物の射出成
形方法とは、通常行われている熱可塑性樹脂の成形加工
方法であって、通常用いられる射出成形法のほか、中空
射出成形法、ガスアシスト成形法、ブロー成形法、射出
・圧縮成形法などが含まれる。
【0052】本発明の結晶性樹脂組成物による成形品の
射出成形方法においては、二酸化炭素を溶解または吸収
した結晶性樹脂組成物を金型キャビティへ充填する際、
二酸化炭素の溶解量または吸収量が一定値以上である場
合、成形品表面に発泡模様が発生する恐れがある。成形
品表面に発泡模様が発生することを抑えるためには、該
結晶性樹脂組成物のフローフロントで発泡が発生しない
圧力以上に、金型キャビティ内を加圧ガスによって調節
または保持されていることが必要である。
射出成形方法においては、二酸化炭素を溶解または吸収
した結晶性樹脂組成物を金型キャビティへ充填する際、
二酸化炭素の溶解量または吸収量が一定値以上である場
合、成形品表面に発泡模様が発生する恐れがある。成形
品表面に発泡模様が発生することを抑えるためには、該
結晶性樹脂組成物のフローフロントで発泡が発生しない
圧力以上に、金型キャビティ内を加圧ガスによって調節
または保持されていることが必要である。
【0053】該加圧ガスの圧力は、成形品表面の発泡模
様が消える最低圧力であればよく、成形サイクル中に使
用するガスの量を最小限に抑え、金型キャビティのシー
ルやガス供給装置の構造を簡略化するためにもガス圧は
低い方が好ましい。ガス圧が15MPaを超えると、ガ
ス圧により金型が開く恐れがあるほか、金型キャビティ
のシールが困難になるなどの問題が生じやすい。従っ
て、金型キャビティを加圧するガスの圧力は、大気圧以
上、15MPa以下であることが好ましいといえる。
様が消える最低圧力であればよく、成形サイクル中に使
用するガスの量を最小限に抑え、金型キャビティのシー
ルやガス供給装置の構造を簡略化するためにもガス圧は
低い方が好ましい。ガス圧が15MPaを超えると、ガ
ス圧により金型が開く恐れがあるほか、金型キャビティ
のシールが困難になるなどの問題が生じやすい。従っ
て、金型キャビティを加圧するガスの圧力は、大気圧以
上、15MPa以下であることが好ましいといえる。
【0054】この際、金型キャビティ内を一定圧力に調
節または保持するガスは、結晶性樹脂組成物に対して不
活性な各種ガスの単体あるいは混合物が使用できる。結
晶性樹脂組成物への溶解度が高い二酸化炭素、炭化水素
およびその一部水素をフッ素で置換したガスなどが好ま
しい。以下、実施例によって本発明を具体的に説明する
が、本発明は以下に限定されるものではない。
節または保持するガスは、結晶性樹脂組成物に対して不
活性な各種ガスの単体あるいは混合物が使用できる。結
晶性樹脂組成物への溶解度が高い二酸化炭素、炭化水素
およびその一部水素をフッ素で置換したガスなどが好ま
しい。以下、実施例によって本発明を具体的に説明する
が、本発明は以下に限定されるものではない。
【0055】射出成形に使用した樹脂は、POM樹脂ホ
モポリマー(旭化成工業(株)社製「テナック 401
0」)、POM樹脂コポリマー(旭化成工業(株)社製
「テナック−C 4520」)、PA樹脂(旭化成工業
(株)社製「レオナ 1702」)、ガラス繊維強化P
A樹脂(旭化成工業(株)社製「レオナ 1300G
(ガラス繊維33%添加品)」)である。いずれも成形
前はペレット状である。成形機は、ソディックプラステ
ック(株)社製「TUPARL TR50S2」を使用
した。
モポリマー(旭化成工業(株)社製「テナック 401
0」)、POM樹脂コポリマー(旭化成工業(株)社製
「テナック−C 4520」)、PA樹脂(旭化成工業
(株)社製「レオナ 1702」)、ガラス繊維強化P
A樹脂(旭化成工業(株)社製「レオナ 1300G
(ガラス繊維33%添加品)」)である。いずれも成形
前はペレット状である。成形機は、ソディックプラステ
ック(株)社製「TUPARL TR50S2」を使用
した。
【0056】φ30ギアは図1に示した形状である。モ
ジュール1、歯数30、歯幅5mmであり、直径φ1.
2であるゲートが3点設けられている。金型キャビティ
は、加圧ガスを保持できるようシール構造としてある。
ISOダンベルは図2に示した形状である。ISOダン
ベル金型は、ISO規格に準じた構造となっている。ま
た、金型キャビティの流動末端部分に、1mm厚×8m
m幅×10mm長のタブを設け、加圧ガスを保持できる
ようシール構造としてある。
ジュール1、歯数30、歯幅5mmであり、直径φ1.
2であるゲートが3点設けられている。金型キャビティ
は、加圧ガスを保持できるようシール構造としてある。
ISOダンベルは図2に示した形状である。ISOダン
ベル金型は、ISO規格に準じた構造となっている。ま
た、金型キャビティの流動末端部分に、1mm厚×8m
m幅×10mm長のタブを設け、加圧ガスを保持できる
ようシール構造としてある。
【0057】射出成形時のシリンダー温度は、特に明記
しない限り、PA樹脂の成形時には280℃、POM樹
脂の成形時には195℃とした。金型温度は、特に明記
しない限り80℃とした。同一樹脂において、GF強化
グレードと非強化グレードは、シリンダー温度と金型温
度の設定は、同一とした。また、特に明記しない限り、
射出速度は、ISOダンベル成形時には15mm/se
c、φ30ギア成形時には30mm/secとした。成
形時の充填圧は、射出時の充填圧を成形機のモニター画
面で読み取った値とした。保圧はこの充填圧の70%に
相当する値とし、保圧時間は7秒、冷却時間は15秒と
した。
しない限り、PA樹脂の成形時には280℃、POM樹
脂の成形時には195℃とした。金型温度は、特に明記
しない限り80℃とした。同一樹脂において、GF強化
グレードと非強化グレードは、シリンダー温度と金型温
度の設定は、同一とした。また、特に明記しない限り、
射出速度は、ISOダンベル成形時には15mm/se
c、φ30ギア成形時には30mm/secとした。成
形時の充填圧は、射出時の充填圧を成形機のモニター画
面で読み取った値とした。保圧はこの充填圧の70%に
相当する値とし、保圧時間は7秒、冷却時間は15秒と
した。
【0058】成形品の寸法精度は射出成形されたφ30
ギア成形品の歯先円直径を、マイクロメーターを用いて
測定した。成形品のヒケ量は射出成形されたISOダン
ベル成形品の流動末端部分を、表面粗さは成形されたI
SOダンベル成形品の中央部分を、それぞれ接触式の表
面粗さ計である「表面粗さ形状測定機((株)東京精密
社製「サーフコム570A」)」を用いて測定した。樹
脂の比重は、自動比重計(嶋津製作所(株)社製「SG
M−220G−60」)を用いて測定した。
ギア成形品の歯先円直径を、マイクロメーターを用いて
測定した。成形品のヒケ量は射出成形されたISOダン
ベル成形品の流動末端部分を、表面粗さは成形されたI
SOダンベル成形品の中央部分を、それぞれ接触式の表
面粗さ計である「表面粗さ形状測定機((株)東京精密
社製「サーフコム570A」)」を用いて測定した。樹
脂の比重は、自動比重計(嶋津製作所(株)社製「SG
M−220G−60」)を用いて測定した。
【0059】
【実施例1〜4】テナック 4010を用いて、TR5
0S2成形機の加熱筒中央部に設けられたガス注入部よ
り二酸化炭素を溶解させ、成形品の見かけ比重が、テナ
ック 4010の比重の99.3%、98.6%、9
7.9%、96.5%であるような、図1に示したφ3
0ギア成形品を得た。発泡部分の有無を確認し、非発泡
層の厚さを測定した。また、歯先円直径を成形2時間
後、1日後、2日後、4日後、7日後、10日後に測定
した。結果を表1に示す。
0S2成形機の加熱筒中央部に設けられたガス注入部よ
り二酸化炭素を溶解させ、成形品の見かけ比重が、テナ
ック 4010の比重の99.3%、98.6%、9
7.9%、96.5%であるような、図1に示したφ3
0ギア成形品を得た。発泡部分の有無を確認し、非発泡
層の厚さを測定した。また、歯先円直径を成形2時間
後、1日後、2日後、4日後、7日後、10日後に測定
した。結果を表1に示す。
【0060】
【比較例1】実施例1〜4と同様に、テナック 401
0を用いて、TR50S2成形機の加熱筒中央部に設け
られたガス注入部より二酸化炭素を溶解させ、成形品の
見かけ比重が、テナック 4010の比重の94.3%
であるような、図1に示したφ30ギア成形品を得た。
実施例1〜4と同様に、発泡部分の有無を確認し、非発
泡層の厚さを測定した。また、歯先円直径を測定した。
結果を表1に示す。
0を用いて、TR50S2成形機の加熱筒中央部に設け
られたガス注入部より二酸化炭素を溶解させ、成形品の
見かけ比重が、テナック 4010の比重の94.3%
であるような、図1に示したφ30ギア成形品を得た。
実施例1〜4と同様に、発泡部分の有無を確認し、非発
泡層の厚さを測定した。また、歯先円直径を測定した。
結果を表1に示す。
【0061】
【比較例2】テナック 4010を用いて、TR50S
2成形機により二酸化炭素を溶解させず、通常の射出成
形と同様の工程により、成形品の見かけ比重が、テナッ
ク4010の比重と同等であるような、図1に示したφ
30ギア成形品を得た。実施例1〜4と同様に、発泡部
分の有無を確認したが、発泡部分の存在は確認できなか
った。このため、非発泡層の厚さは測定していない。ま
た、歯先円直径を測定した。結果を表1に示す。
2成形機により二酸化炭素を溶解させず、通常の射出成
形と同様の工程により、成形品の見かけ比重が、テナッ
ク4010の比重と同等であるような、図1に示したφ
30ギア成形品を得た。実施例1〜4と同様に、発泡部
分の有無を確認したが、発泡部分の存在は確認できなか
った。このため、非発泡層の厚さは測定していない。ま
た、歯先円直径を測定した。結果を表1に示す。
【0062】
【表1】
【0063】
【実施例5〜7】レオナ 1702を用いて、TR50
S2成形機の加熱筒中央部に設けられたガス注入部より
二酸化炭素を溶解させ、成形品の見かけ比重が、レオナ
1702の比重の99.1%、98.2%、97.4
%であるような、図2に示したISOダンベル成形品を
得た。発泡部分の有無を確認し、非発泡部分の厚さを測
定した。また、流動末端部分のヒケ量を測定した。結果
を表2に示す。
S2成形機の加熱筒中央部に設けられたガス注入部より
二酸化炭素を溶解させ、成形品の見かけ比重が、レオナ
1702の比重の99.1%、98.2%、97.4
%であるような、図2に示したISOダンベル成形品を
得た。発泡部分の有無を確認し、非発泡部分の厚さを測
定した。また、流動末端部分のヒケ量を測定した。結果
を表2に示す。
【0064】
【比較例3】実施例5〜7と同様に、レオナ 1702
を用いて、TR50S2成形機の加熱筒中央部に設けら
れたガス注入部より二酸化炭素を溶解させ、成形品の見
かけ比重が、レオナ 1702の比重の94.7%であ
るような、図2に示したISOダンベル成形品を得た。
実施例5〜7と同様に発泡部分の有無を確認し、非発泡
部分の厚さを測定した。また、流動末端部分のヒケ量を
測定した。結果を表2に示す。
を用いて、TR50S2成形機の加熱筒中央部に設けら
れたガス注入部より二酸化炭素を溶解させ、成形品の見
かけ比重が、レオナ 1702の比重の94.7%であ
るような、図2に示したISOダンベル成形品を得た。
実施例5〜7と同様に発泡部分の有無を確認し、非発泡
部分の厚さを測定した。また、流動末端部分のヒケ量を
測定した。結果を表2に示す。
【0065】
【比較例4】レオナ 1702を用いて、TR50S2
成形機の加熱筒中央部に設けられたガス注入部より二酸
化炭素を溶解させず、通常の射出成形と同様の工程によ
り、成形品の見かけ比重が、レオナ 1702の比重と
同等であるような、図2に示したISOダンベル成形品
を得た。実施例5〜7と同様に発泡部分の有無を確認し
たが発泡部分の存在は確認できなかった。このため、非
発泡部分の厚さは測定していない。また、流動末端部分
のヒケ量を測定した。結果を表2に示す。
成形機の加熱筒中央部に設けられたガス注入部より二酸
化炭素を溶解させず、通常の射出成形と同様の工程によ
り、成形品の見かけ比重が、レオナ 1702の比重と
同等であるような、図2に示したISOダンベル成形品
を得た。実施例5〜7と同様に発泡部分の有無を確認し
たが発泡部分の存在は確認できなかった。このため、非
発泡部分の厚さは測定していない。また、流動末端部分
のヒケ量を測定した。結果を表2に示す。
【0066】
【表2】
【0067】
【実施例8〜10】レオナ 1300Gを用いて、TR
50S2成形機の加熱筒中央部に設けられたガス注入部
より、二酸化炭素の溶解量が0.32重量%となるよう
に、加熱筒内の溶融樹脂中に二酸化炭素ガスを溶解させ
た後、射出成形を行って、図2に示したISOダンベル
形状の成形品を得た。また、保圧力は、金型キャビティ
へ充填する際の充填圧の35%、50%、85%に相当
する値とした。得られたISOダンベル成形品の中央部
分を切断し、成形品内の発泡部分の有無を確認し、非発
泡層の厚さを測定した。また、成形品の見かけ比重、流
動末端部分のヒケ量を測定した。結果を表3に示す。
50S2成形機の加熱筒中央部に設けられたガス注入部
より、二酸化炭素の溶解量が0.32重量%となるよう
に、加熱筒内の溶融樹脂中に二酸化炭素ガスを溶解させ
た後、射出成形を行って、図2に示したISOダンベル
形状の成形品を得た。また、保圧力は、金型キャビティ
へ充填する際の充填圧の35%、50%、85%に相当
する値とした。得られたISOダンベル成形品の中央部
分を切断し、成形品内の発泡部分の有無を確認し、非発
泡層の厚さを測定した。また、成形品の見かけ比重、流
動末端部分のヒケ量を測定した。結果を表3に示す。
【0068】
【比較例5】実施例8〜10と同様に、レオナ 130
0Gを用いて、TR50S2成形機の加熱筒中央部に設
けられたガス注入部より、二酸化炭素の溶解量が0.3
2重量%となるように、加熱筒内の溶融樹脂中に二酸化
炭素ガスを溶解させた後、射出成形を行って、図2に示
したISOダンベル形状の成形品を得た。また、保圧力
は、金型キャビティへ充填する際の充填圧の10%に相
当する値とした。得られたISOダンベル成形品の中央
部分を切断し、成形品内の発泡部分の有無を確認し、非
発泡層の厚さを測定した。また、成形品の見かけ比重、
流動末端部分のヒケ量を測定した。結果を表3に示す。
0Gを用いて、TR50S2成形機の加熱筒中央部に設
けられたガス注入部より、二酸化炭素の溶解量が0.3
2重量%となるように、加熱筒内の溶融樹脂中に二酸化
炭素ガスを溶解させた後、射出成形を行って、図2に示
したISOダンベル形状の成形品を得た。また、保圧力
は、金型キャビティへ充填する際の充填圧の10%に相
当する値とした。得られたISOダンベル成形品の中央
部分を切断し、成形品内の発泡部分の有無を確認し、非
発泡層の厚さを測定した。また、成形品の見かけ比重、
流動末端部分のヒケ量を測定した。結果を表3に示す。
【0069】
【比較例6】レオナ 1300Gを用いて、TR50S
2成形機の加熱筒中央部に設けられたガス注入部より、
二酸化炭素の溶解量が0.32重量%となるように、加
熱筒内の溶融樹脂中に二酸化炭素ガスを溶解させた後、
射出成形を行って、図2に示したISOダンベル形状の
成形品を得た。また、保圧力は、金型キャビティへ充填
する際の充填圧の90%に相当する値とした。得られた
ISOダンベル成形品の中央部分を切断し、成形品内の
発泡部分の有無を確認したが、発泡部分は確認できなか
った。このため、非発泡層の厚さは測定していない。流
動末端部分のヒケ量を測定した。結果を表3に示す。
2成形機の加熱筒中央部に設けられたガス注入部より、
二酸化炭素の溶解量が0.32重量%となるように、加
熱筒内の溶融樹脂中に二酸化炭素ガスを溶解させた後、
射出成形を行って、図2に示したISOダンベル形状の
成形品を得た。また、保圧力は、金型キャビティへ充填
する際の充填圧の90%に相当する値とした。得られた
ISOダンベル成形品の中央部分を切断し、成形品内の
発泡部分の有無を確認したが、発泡部分は確認できなか
った。このため、非発泡層の厚さは測定していない。流
動末端部分のヒケ量を測定した。結果を表3に示す。
【0070】
【比較例7】TR50S2成形機の加熱筒中央部に成形
品の加熱筒に設けられたガス注入部より、加熱筒内の溶
融樹脂中に二酸化炭素ガスを溶解せず、通常の射出成形
と同様に行って、図2に示したISOダンベル形状の成
形品を得た。保圧は充填圧の70%に相当する値とし
た。得られたISOダンベル成形品の中央部分を切断
し、成形品内の発泡部分の有無を確認したが、発泡部分
の存在が確認できなかった。このため、非発泡層の厚さ
は測定していない。流動末端部分のヒケ量を測定した。
結果を表3に示す。
品の加熱筒に設けられたガス注入部より、加熱筒内の溶
融樹脂中に二酸化炭素ガスを溶解せず、通常の射出成形
と同様に行って、図2に示したISOダンベル形状の成
形品を得た。保圧は充填圧の70%に相当する値とし
た。得られたISOダンベル成形品の中央部分を切断
し、成形品内の発泡部分の有無を確認したが、発泡部分
の存在が確認できなかった。このため、非発泡層の厚さ
は測定していない。流動末端部分のヒケ量を測定した。
結果を表3に示す。
【0071】
【表3】
【0072】
【実施例11〜13】テナック−C 4520を用い
て、TR50S2成形機の加熱筒中央部に設けられたガ
ス注入部より、二酸化炭素の溶解量が0.45重量%と
なるように、加熱筒内の溶融樹脂中に二酸化炭素ガスを
溶解させた後、2.0、3.0、5.0MPaに圧力調
整された金型キャビティへ充填することにより、図2に
示したISOダンベル成形品を得た。なお、保圧力の設
定値は、充填圧の70%とした。射出成形時の充填圧を
読み取り、成形品の見かけ比重、表面粗さを測定した。
また、ISOダンベル成形品の全長の変化を成形2時間
後、1日後、2日後、4日後、7日後、10日後に測定
した。結果を表4に示す。
て、TR50S2成形機の加熱筒中央部に設けられたガ
ス注入部より、二酸化炭素の溶解量が0.45重量%と
なるように、加熱筒内の溶融樹脂中に二酸化炭素ガスを
溶解させた後、2.0、3.0、5.0MPaに圧力調
整された金型キャビティへ充填することにより、図2に
示したISOダンベル成形品を得た。なお、保圧力の設
定値は、充填圧の70%とした。射出成形時の充填圧を
読み取り、成形品の見かけ比重、表面粗さを測定した。
また、ISOダンベル成形品の全長の変化を成形2時間
後、1日後、2日後、4日後、7日後、10日後に測定
した。結果を表4に示す。
【0073】
【比較例8】実施例11〜13と同様に、テナック−C
4520を用いて、TR50S2成形機の加熱筒中央
部に設けられたガス注入部より、二酸化炭素の溶解量が
0.45重量%となるように、加熱筒内の溶融樹脂中に
二酸化炭素ガスを溶解させた後、圧力調整されていない
金型キャビティへ充填することにより、図2に示したI
SOダンベル成形品を得た。なお、保圧力の設定値は、
充填圧の70%とした。射出成形時の充填圧を読み取
り、成形品の見かけ比重、表面粗さを測定した。また、
ISOダンベル成形品の全長の変化を測定した。結果を
表4に示す。
4520を用いて、TR50S2成形機の加熱筒中央
部に設けられたガス注入部より、二酸化炭素の溶解量が
0.45重量%となるように、加熱筒内の溶融樹脂中に
二酸化炭素ガスを溶解させた後、圧力調整されていない
金型キャビティへ充填することにより、図2に示したI
SOダンベル成形品を得た。なお、保圧力の設定値は、
充填圧の70%とした。射出成形時の充填圧を読み取
り、成形品の見かけ比重、表面粗さを測定した。また、
ISOダンベル成形品の全長の変化を測定した。結果を
表4に示す。
【0074】
【比較例9】実施例11〜13と同様に、テナック−C
4520を用い、成形機の加熱筒からの二酸化炭素ガ
スの供給はせず、通常の射出成形を行って、図2に示し
たISOダンベル形状の成形品を得た。なお、保圧力の
設定値は、充填圧の70%とした。射出成形時の充填圧
を読み取り、成形品の見かけ比重、表面粗さを測定し
た。また、ISOダンベル成形品の全長の変化を測定し
た。結果を表4に示す。
4520を用い、成形機の加熱筒からの二酸化炭素ガ
スの供給はせず、通常の射出成形を行って、図2に示し
たISOダンベル形状の成形品を得た。なお、保圧力の
設定値は、充填圧の70%とした。射出成形時の充填圧
を読み取り、成形品の見かけ比重、表面粗さを測定し
た。また、ISOダンベル成形品の全長の変化を測定し
た。結果を表4に示す。
【0075】
【表4】
【0076】
【発明の効果】本発明の成形品は、ポリアセタール樹
脂、ポリアミド樹脂に代表される結晶性樹脂の樹脂組成
を制限することなく、製品デザインの自由度を損なわず
に、反り、ヒケといった主に成形後に発生する不具合の
発生が抑えられた成形品であり、より肉厚成形品への応
用を可能とする。
脂、ポリアミド樹脂に代表される結晶性樹脂の樹脂組成
を制限することなく、製品デザインの自由度を損なわず
に、反り、ヒケといった主に成形後に発生する不具合の
発生が抑えられた成形品であり、より肉厚成形品への応
用を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のφ30ギア形状を示す。
【図2】 本発明のISOダンベル形状を示す。
1 φ30ギア 2 ゲート 3 ISOダンベル 4 タブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:04 B29K 105:04 C08L 59:00 C08L 59:00 77:00 77:00
Claims (7)
- 【請求項1】 成形品が内部に発泡部分を有し、かつ、
表層部に500μm以上の厚さである非発泡層を有し、
該成形品の見かけ比重が、該結晶性樹脂組成物が有する
比重の95〜99.5%の範囲であることを特徴とする
結晶性樹脂組成物により得られる成形品。 - 【請求項2】 成形品の内部に有する発泡部分が、結晶
性樹脂組成物に二酸化炭素を溶解または吸収させること
により形成されることを特徴とする請求項1に記載の結
晶性樹脂組成物により得られる成形品。 - 【請求項3】 結晶性樹脂組成物に、0.2重量%以上
の二酸化炭素を溶解または吸収させ、金型キャビティへ
充填した後、充填圧の30〜85%に相当する圧力によ
り樹脂を加圧保持することにより得られることを特徴と
する、請求項1または2に記載の結晶性樹脂組成物によ
り得られる成形品。 - 【請求項4】 結晶性樹脂組成物が、少なくともポリア
セタール成分を含む、ポリアセタール樹脂であることを
特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の結晶性樹
脂組成物により得られる成形品。 - 【請求項5】 結晶性樹脂組成物が、少なくともポリア
ミド成分を含む、ポリアミド樹脂により得られることを
特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の結晶性樹
脂組成物により得られる成形品。 - 【請求項6】 結晶性樹脂組成物に、0.2重量%以上
の二酸化炭素を溶解または吸収させ、金型キャビティへ
充填した後、充填圧の30〜85%に相当する圧力によ
り樹脂を加圧保持することを特徴とする請求項1に記載
の成形品の射出成形方法。 - 【請求項7】 溶融状態にある結晶性樹脂組成物を、大
気圧以上、15MPa以下に調節または保持された金型
キャビティへ充填することを特徴とする請求項6に記載
の成形品の射出成形方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000288405A JP2002096348A (ja) | 2000-09-22 | 2000-09-22 | 結晶性樹脂組成物による成形品およびその射出成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000288405A JP2002096348A (ja) | 2000-09-22 | 2000-09-22 | 結晶性樹脂組成物による成形品およびその射出成形方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002096348A true JP2002096348A (ja) | 2002-04-02 |
Family
ID=18771998
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000288405A Pending JP2002096348A (ja) | 2000-09-22 | 2000-09-22 | 結晶性樹脂組成物による成形品およびその射出成形方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002096348A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004024819A3 (de) * | 2002-09-10 | 2005-01-13 | Ticona Gmbh | Formkörper enthaltend polyacetale sowie verfahren zur herstellung dieser formkörper |
| JP2005144750A (ja) * | 2003-11-12 | 2005-06-09 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 射出発泡成形方法及び発泡成形品 |
| EP1553128A4 (en) * | 2002-07-01 | 2006-02-08 | Polyplastics Co | FOAM INJECTION MOLDED FOAM ARTICLE AND FOAM INJECTION MOLDING METHOD |
-
2000
- 2000-09-22 JP JP2000288405A patent/JP2002096348A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1553128A4 (en) * | 2002-07-01 | 2006-02-08 | Polyplastics Co | FOAM INJECTION MOLDED FOAM ARTICLE AND FOAM INJECTION MOLDING METHOD |
| WO2004024819A3 (de) * | 2002-09-10 | 2005-01-13 | Ticona Gmbh | Formkörper enthaltend polyacetale sowie verfahren zur herstellung dieser formkörper |
| JP2005144750A (ja) * | 2003-11-12 | 2005-06-09 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 射出発泡成形方法及び発泡成形品 |
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