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JP2002095410A - 耐熱性及び耐水性を有するナチュラルチーズ及びその製造方法 - Google Patents

耐熱性及び耐水性を有するナチュラルチーズ及びその製造方法

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JP2002095410A
JP2002095410A JP2000292908A JP2000292908A JP2002095410A JP 2002095410 A JP2002095410 A JP 2002095410A JP 2000292908 A JP2000292908 A JP 2000292908A JP 2000292908 A JP2000292908 A JP 2000292908A JP 2002095410 A JP2002095410 A JP 2002095410A
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milk
natural cheese
raw
water
curd
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JP2000292908A
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Ayako Matsuno
綾子 松野
Koji Kawachi
康治 川地
Shoichi Koizumi
詔一 小泉
Isahiro Kawasaki
功博 川崎
Shigekatsu Sato
重勝 佐藤
Kaoru Sato
薫 佐藤
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Snow Brand Milk Products Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課 題】 耐熱性及び耐水性を有するナチュラルチ
ーズの提供。 【解決手段】 乳タンパク質濃縮物粉末を水、生乳、又
は脱脂乳で乳タンパク質濃度が6〜20重量%となるよ
うに溶解し、これに乳脂肪を添加し、乳脂肪球の平均粒
子径が1.5〜3μmとなるように均質処理を行った
後、この原料乳に凝乳酵素を添加し次いで乳酸菌スター
ター又は酸性化剤を添加して原料乳のpHを5.0〜
6.0に調整し、40℃以上の温湯中でカードを形成さ
せ常法に従ってナチュラルチーズを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は乳タンパク質濃縮物
粉末の溶解液を原料乳として調製される耐熱性及び耐水
性に優れたナチュラルチーズ及びその製造方法に関す
る。本発明のナチュラルチーズは、優れた耐熱性及び耐
水性を有するため、オーブンやトースターで加熱した
り、フライパンで焼いたり又は炒めたり、煮込んだり、
蒸したり、油で揚げることができ、オムレツ、リゾッ
ト、コロッケ、フライ、カレー、スープ、雑煮、おでん
等の調理に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】チーズは、大別してナチュラルチーズと
プロセスチーズに分類することができる。我が国ではこ
れまで、プロセスチーズが一般的に普及してきたが、近
年のグルメブームの中で、ナチュラルチーズは人気を高
め、その需要は拡大しつつある。ナチュラルチーズは、
そのまま食べてもよいが、調理に用いることもでき、ス
ープ、リゾット類等に用いると、料理にチーズ風味を付
与することができる。また、ナチュラルチーズは加熱に
よって「溶ける」あるいは「溶けて糸を曳く」という性
質を有することから、ピザ、グラタン等のトッピングと
しても用いられている。一方、プロセスチーズもそのま
ま食べてもよく、また調理に用いることもできる。プロ
セスチーズには、加熱により「溶ける」あるいは「溶け
て糸を曳く」といったナチュラルチーズと同様の糸曵き
性を有するタイプのものと、加熱しても「溶けない」、
いわゆる耐熱性を有するタイプのものがある。耐熱性を
有するプロセスチーズは、加熱により溶融せず型崩れも
しないことから、オムレツ、リゾット、コロッケ、フラ
イ、カレー等の調理に用いることができる。また、プロ
セスチーズには加熱しても溶融せず、さらに水や温湯に
溶解しづらい耐水性を有するタイプのものもある。耐熱
性及び耐水性を有するプロセスチーズは加熱により溶融
せず、水や温湯に溶けることがないため、スープ、雑
煮、おでん等にも用いることができる。しかしながら、
これらはいずれも、プロセスチーズ、チーズフード又は
イミテーションチーズに属するものであり、添加物が添
加されていたり、特殊な処理が施されているものであ
る。
【0003】ナチュラルチーズは、乳の自然な風味と独
自の組織や食感を有しており、このようなナチュラルチ
ーズの組織や食感を好む消費者にとっては、ナチュラル
チーズを加熱乳化して得られるプロセスチーズ、チーズ
フード又はイミテーションチーズでは物足りないため、
耐熱性及び耐水性を有するナチュラルチーズが求められ
ている。耐熱性を有するナチュラルチーズとしては、イ
ンドに古くから伝わるパニール、キプロスのハロウミと
いった未熟成のフレッシュチーズが知られているが、こ
れらは未熟成であるため、フレッシュ感はあるものの、
チーズ風味に乏しく加熱調理には適さない。また、乳タ
ンパク質濃縮物粉末は、乳タンパク質を高濃度に含有す
る乳素材としてチーズの製造に用いられている。例え
ば、乳タンパク質濃縮物粉末の水溶液を原料乳として調
製されるレトルト処理あるいは常温保存により褐変せ
ず、保存性の高いナチュラルチーズ(特開平11−32
675号公報)、乳タンパク質濃縮物粉末の水溶液を原
料乳として調製される保存性の良好なフレッシュチーズ
(特開平11−69942号公報)等が開示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の様な従来技術に
おいて、耐熱性及び耐水性を有するプロセスチーズに関
しては種々検討されており、又、耐熱性を有するナチュ
ラルチーズも知られているが、チーズ風味が良好で優れ
た耐熱性及び耐水性を有するナチュラルチーズについて
は未だ検討がなされていないのが現状である。このよう
な現状において、本発明は優れた耐熱性及び耐水性を有
するナチュラルチーズを提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上述した課
題に鑑み鋭意研究を重ねた結果、乳タンパク質濃度を調
整した乳タンパク質濃縮物の溶解液に乳脂肪を添加し、
これを原料乳として用い、均質処理を行ってナチュラル
チーズを製造することにより、耐熱性及び耐水性に優れ
たナチュラルチーズを製造できることを見出し、本発明
を完成させるに至った。本発明において、「耐熱性及び
耐水性」を有するとは、(1)オートクレーブでの10
0℃30分間加熱後の保形性が80%以上、及び(2)
温湯での80℃60分間浸漬加熱後の保形性が80%以
上を示すことをいう。具体的には、20×20×20m
mの立方体にカットしたナチュラルチーズが、(1)オ
ートクレーブでの100℃30分間加熱後に、16×1
6×16mm以上の大きさを維持していること、及び
(2)温湯での80℃60分間浸漬加熱後に、16×1
6×16mm以上の大きさを維持していることをいう。
このように、本発明のナチュラルチーズは、優れた耐熱
性及び耐水性を有するため、オーブンやトースターで加
熱したり、フライパンで焼いたり又は炒めたり、煮込ん
だり、蒸したり、油で揚げることができ、オムレツ、リ
ゾット、コロッケ、フライ、カレー、スープ、雑煮、お
でん等の調理に用いることができる。
【0006】一方で、乳タンパク質濃縮物(Milk Prote
in Concentrate、以下、MPCと略す)は、除菌した脱
脂乳を透析濾過膜や限外濾過膜により膜処理して脱塩し
たものを、加熱、濃縮、乾燥して得られる乳タンパク質
を40%以上含有する粉末であり、脱塩された状態の脱
脂乳が加熱殺菌後、粉末化されているので、含有されて
いる乳タンパク質の変性度が低いという性質を有してい
る。このため、MPCの溶解液中では、主要な乳タンパ
ク質であるカゼインの大部分がカゼインミセルの構造を
保持したままで存在し、また、カゼインの一部がホエー
タンパク質の一つであるβラクトグロブリンと結合して
いるため、MPCの溶解液を原料乳として調製されたナ
チュラルチーズでは、チーズ中のタンパク質構造がより
強固なものとなっている。
【0007】そして、この原料乳として用いるMPCの
溶解液を調製するにあたり、乳タンパク質濃度を6〜2
0重量%に調整し、乳脂肪球の平均粒子径が1.5〜3
μmとなるように均質処理を行うことにより、乳タンパ
ク質が高濃度に含有され、乳脂肪球がカード中に細かく
分散し、カード中の乳タンパク質構造がより強固とな
る。このため、得られるナチュラルチーズは優れた耐熱
性及び耐水性を示すものとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明においては、先ず原料乳を
調製する。MPCの粉末を水、生乳又は脱脂乳で溶解
し、原料乳の乳タンパク質濃度が6〜20重量%となる
ように、MPCの溶解液を調製する。なお、次の工程で
乳脂肪としてバター、クリーム等を添加する場合には乳
脂肪源に含有される乳タンパク質量を考慮してMPCの
溶解液を調製する必要がある。原料乳の乳タンパク質濃
度が6重量%未満では得られるナチュラルチーズに耐熱
性及び耐水性を付与することができず、20重量%を超
えるとMPCの粉末を溶解できないため、好ましくな
い。
【0009】このMPCの溶解液に、バター、クリー
ム、ハイファットクリーム(HFC)等の乳脂肪を添加
して、乳脂肪含量が原料乳中の乳タンパク質に対して約
50〜80重量%となるように調整し、乳脂肪球の平均
粒子径が1.5〜3μmとなるようにホモゲナイザー等
の均質機を用いて均質処理を行い、原料乳を調製する。
乳脂肪球の平均粒子径が3μmを超えると、得られるナ
チュラルチーズの耐熱性及び耐水性が低下するため好ま
しくない。また、乳脂肪球の平均粒子径が1.5μm未
満となるような過度の均質処理を行うと、カードの保水
性が高くなり、カード形成後のホエー排除が不充分とな
り高水分のナチュラルチーズとなるため好ましくない。
なお、均質処理を行わない原料乳中の乳脂肪球の平均粒
子径は4〜10μmである。次いで、均質処理を行った
原料乳について、63℃で30分間〜75℃で15秒間
程度の条件で加熱殺菌を行い、その後、29〜32℃ま
で冷却する。また、原料乳を調製する際に、レンネット
反応を促進するためにカルシウムを添加しても良い。
【0010】上述のようにして調製した原料乳に、乳酸
菌スターターを原料乳に対して0.5〜3重量%、又は
乳酸、グルコノデルタラクトン(glucono−δ−
lactone、以下、GDLと略す)等の酸性化剤を
原料乳に対して0.05〜0.4重量%添加し、約30
℃で約30分間静置した後、子牛レンネット、微生物レ
ンネット、遺伝子組み換えレンネット等の凝乳酵素を原
料乳に対して0.0005〜0.01重量%添加し、穏
やかに撹拌した後、静置してカードを形成させ、得られ
たカードを5〜10mm角状にカッティングし、その後
さらに撹拌を続けながら、カードを36℃以上に加温し
てクッキングを行い、生じたホエーの全量を排除してチ
ーズカードを調製する。また、原料乳に、上述のような
凝乳酵素を添加して、次いで、乳酸、GDL等の酸性化
剤、又は乳酸菌スターターを添加して原料乳のpHを
5.0〜6.0に調整し、40℃以上の温湯中で瞬時に
昇温させてカードを形成させ、生じたホエーの全量を排
除してチーズカードを調製してもよい。原料乳のpHが
5.0未満ではナチュラルチーズに耐熱性を付与するこ
とができず、pHが6.0を超えると原料乳が凝固しな
いため好ましくない。
【0011】なお、後者の方法では、乳タンパク質濃度
の高い原料乳が瞬時に凝固するので、より乳タンパク質
構造の強固なカードが得られるため、前者の方法で調製
されるナチュラルチーズよりも、耐熱性及び耐水性がよ
り優れたナチュラルチーズが得られる。上述のようにし
て得られたチーズカードをモールドに移し、加重をかけ
て圧搾し、モールドを外してブライン加塩を行い、プラ
スチック製の袋に入れて真空包装し、約10℃で熟成さ
せることにより、本発明のナチュラルチーズが得られ
る。このナチュラルチーズが良好な耐熱性及び耐水性を
有するためには、熟度を5〜23%に調整することが好
ましい。熟度が23%を超えると熟成が過度に進行し過
ぎて耐熱性及び耐水性が低下するため好ましくない。
【0012】なお、本発明において、熟度とは、以下に
示す式により算出される。 熟度(STN/TN値)(%)=(可溶性窒素/全窒
素)×100 ナチュラルチーズの窒素の形態は熟成度合いに応じて変
化し、特に可溶性窒素(STN)は、熟成が進むにつれ
て増加の傾向をたどる。この可溶性窒素(STN)の全
窒素(TN)に対する割合で示される熟度(%)は、一
般にチーズの熟成度合いを示す指標として用いられ、こ
の値が大きいほどチーズが熟成していることを示す。
【0013】
【実施例】実施例1 MPC(乳タンパク質含量81重量%、ALAPRO4850、ニ
ュージーランドデイリーインダストリー社製)を水で溶
解し、26重量%濃度のMPC溶液を調製した。これに
乳脂肪含量が原料乳中の乳タンパク質に対して68重量
%となるようにHFC(乳脂肪含量73重量%、Burra
社製)を添加し、乳脂肪球を分散させる目的でホモゲナ
イザー(三和機械工業社製)を用い、均質圧30kg/
cm2 の条件で均質処理を行い、乳脂肪球の平均粒子径
を3μmに調整した。次いで、加熱殺菌機を用いて70
℃達温で殺菌した後、30℃まで冷却し、乳タンパク質
濃度が17.6重量%の原料乳5kgを得た。この原料
乳に乳酸菌スターター(CH-N19、DVSタイプ、クリスチ
ャンハンセン社製)1重量%を添加して、穏やかに撹拌
した後、30℃に保持しながら30分間静置した。その
後、凝乳酵素(HRレンネット、クリスチャンハンセン
社製)0.003重量%を添加して、穏やかに撹拌した
後、静置してカードを調製した。生成したカードを7m
m角状にカッティングした後、38℃で45分間加温し
て、生じたホエーの全量を排除した。得られたチーズカ
ードをモールドに移して0.06kg/cm2の圧力で
2時間圧搾した。圧搾後、チーズカードをモールドから
外してブライン加塩を行い、約500gの未熟成チーズ
6個を得た。これらをプラスチック製の袋に入れて真空
包装し、10℃で0.25、2、3、5、7ヶ月間熟成
させた。0.25、2、3、5、7ヶ月間熟成させたナ
チュラルチーズのそれぞれの熟度を表1に示す。また、
0.25、2、3、5、7ヶ月間熟成させたナチュラル
チーズについて、耐熱性及び耐水性試験を以下に示す方
法で行った。
【0014】耐熱性及び耐水性試験: (1)20×20×20mmの立方体にカットした各ナ
チュラルチーズをビーカーに入れ、ビーカーごとオート
クレーブで100℃30分間加熱した。加熱後のナチュ
ラルチーズの大きさを測定し、以下の式にて保形性を算
出した。なお、オートクレーブによる加熱では湿度が1
00%である。 (2)20×20×20mmの立方体にカットした各ナ
チュラルチーズを80℃の温湯入りのビーカーに入れ、
ビーカーごと80℃の恒温槽で60分間保持して浸漬加
熱した。浸漬加熱後のナチュラルチーズの大きさを測定
し、以下の式にて保形性を算出した。 保形性(%)=[加熱後の大きさ(mm)/20(m
m)]×100 本発明では、(1)及び(2)の試験において保形性が
80%以上であるとき、耐熱性及び耐水性を有するもの
とする。これらの結果を表1に示す。
【0015】
【表1】
【0016】表1より、熟度5〜23%のナチュラルチ
ーズは、耐熱性及び耐水性試験において80%以上の保
形性を示し、耐熱性及び耐水性を有することが確認され
た。一方、熟度23%を上回るナチュラルチーズは、耐
熱性及び耐水性試験において保形性が80%を下回って
いた。
【0017】実施例2 MPC(乳タンパク質含量78重量%、ALAPRO4850、ニ
ュージーランドデイリーインダストリー社製)を水で溶
解し、3.8、7.8、21、30、39重量%濃度の
MPC溶液を調製した。これに、乳脂肪含量が原料乳中
の乳タンパク質に対して67重量%となるようにバター
(脂肪含量81重量%)を添加し、乳脂肪球を分散させ
る目的でホモゲナイザー(三和機械工業社製)を用い、
均質圧50kg/cm2 の条件で均質処理を行い、乳
脂肪球の平均粒子径を1.5μmに調整した。次いで、
加熱殺菌機を用いて70℃達温で加熱殺菌した後、30
℃まで冷却し、乳タンパク質濃度が3、6、15、2
0、25重量%の原料乳をそれぞれ3kgずつ得た。こ
れらの原料乳それぞれに乳酸菌スターター(CH-N19、DV
Sタイプ、クリスチャンハンセン社製)1重量%を添加
して、穏やかに撹拌した後、30℃に保持しながら30
分間静置した。その後、凝乳酵素(HRレンネット、ク
リスチャンハンセン社製)0.003重量%を添加し
て、穏やかに撹拌した後、静置してカードを調製した。
生成したカードを7mm角状にカッティングした後、3
8℃で45分間加温して、生じたホエーの全量を排除し
た。得られたチーズカードをモールドに移して0.06
kg/cm2の圧力で2時間圧搾した。圧搾後、チーズ
カードをモールドから外してブライン加塩を行い、約5
00gの未熟成チーズ4種、4個を得た。これらをプラ
スチック製の袋に入れて真空包装し、10℃で3ヶ月間
熟成させた。なお、乳タンパク質濃度が25重量%の原
料乳を用いてカードを調製しようとしたものは、全量の
MPCを水で完全に溶解できず、溶解液の粘度が上昇し
てしまい、カードが形成されなかった。得られたナチュ
ラルチーズについて、実施例1と同様の方法で耐熱性及
び耐水性試験を行った。これらの結果を表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】表2より、MPCを用いて調製した原料乳
の乳タンパク濃度が6〜20重量%であるときは、得ら
れたナチュラルチーズの保形性が90%以上となり、耐
熱性及び耐水性が良好であった。一方、原料乳の乳タン
パク質濃度が25重量%であるときは、カードが形成さ
れず、また3重量%であるときは、得られたナチュラル
チーズの保形性が80%を下回っていた。
【0020】実施例3 MPC(乳タンパク質含量81重量%、ALAPRO4850、ニ
ュージーランドデイリーインダストリー社製)を水で溶
解し、26重量%濃度のMPC溶液を調製した。これ
に、乳脂肪含量が原料乳中の乳タンパク質に対して12
重量%となるようにHFC(乳脂肪含量73重量%、Bu
rra社製)を添加し、1.2kgずつ5等分した。そし
て乳脂肪を分散させる目的で、ホモゲナイザー(三和機
械工業社製)を用い、乳脂肪球の平均粒子径が1、1.
5、2、3、4μmとなるように均質処理を行った。次
いで、加熱殺菌機を用いて70℃達温で加熱殺菌した
後、30℃まで冷却し、乳タンパク質濃度が17.6重
量%の原料乳1.2kgずつを得た。これらの原料乳そ
れぞれに乳酸菌スターター(CH-N19、DVSタイプ、クリ
スチャンハンセン社製)1重量%を添加して、穏やかに
撹拌した後、30℃に保持しながら30分間静置した。
その後、凝乳酵素(HRレンネット、クリスチャンハン
セン社製)0.003重量%を添加して、穏やかに撹拌
した後、静置してカードを調製した。生成したカードを
7mm角状にカッティングした後、38℃で45分間加
温して、生じたホエーの全量を排除した。得られたチー
ズカードをモールドに移して0.06kg/cm2の圧
力で2時間圧搾した。圧搾後、チーズカードをモールド
から外してブライン加塩を行い、約500gの未熟成チ
ーズ4種、4個を得た。これらをプラスチック製の袋に
入れて真空包装し、10℃で3ヶ月間熟成させた。な
お、乳脂肪球の平均粒子径が1μm未満のものでは、ホ
エー排除が困難となり、ナチュラルチーズを調製するこ
とができなかった。得られたナチュラルチーズについ
て、実施例1と同様の方法で耐熱性及び耐水性試験を行
った。これらの結果を表3に示す。
【0021】
【表3】
【0022】表3より、MPCを用いて調製した原料乳
の乳脂肪球の平均粒子径が1.5〜3μmであるとき
は、得られたナチュラルチーズの保形性が80%以上と
なり、耐熱性及び耐水性が良好であった。一方、原料乳
の乳脂肪球の平均粒子径が1μmであるときは、カード
が形成されず、また、4μmであるときは、得られたナ
チュラルチーズの保形性が80%を下回っていた。
【0023】実施例4 MPC(乳タンパク質含量81重量%、ALAPRO4850、ニ
ュージーランドデイリーインダストリー社製)を水で溶
解し、26重量%濃度のMPC溶液を調製した。乳脂肪
含量が原料乳中の乳タンパク質に対して12重量%とな
るようにHFC(乳脂肪含量73重量%、Burra社製)
を添加し、乳脂肪球を分散させる目的でホモゲナイザー
(三和機械工業社製)を用い、均質圧30kg/cm2
の条件で均質処理を行い、乳脂肪球の平均粒子径を3μ
mに調整した。次いで、加熱殺菌機を用いて70℃達温
で加熱殺菌した後、30℃まで冷却し、乳タンパク質濃
度が17.6重量%の原料乳6kgを得た。この原料乳
に対して凝乳酵素(HRレンネット、クリスチャンハン
セン社製)0.003重量%を添加した後、この原料乳
を1.2kgずつ5等分し、それぞれの原料乳に乳酸を
添加して、pHが6.2、6.0、5.5、5.0、
4.8となるように調整し、それぞれ80℃の温湯に添
加してカードを調製した。得られたチーズカードをモー
ルドに移して0.06kg/cm2の圧力で2時間圧搾
した。圧搾後、チーズカードをモールドから外してブラ
イン加塩を行い、約500gの未熟成チーズ4種、4個
を得た。これらをプラスチック製の袋に入れて真空包装
し、10℃で3ヶ月間熟成させた。なお、pHが6.2
のものは、カードが形成されなかった。得られたナチュ
ラルチーズについて、実施例1と同様の方法で耐熱性及
び耐水性試験を行った。これらの結果を表4に示す。
【0024】
【表4】
【0025】表4より、MPCを用いて調製した原料乳
のpHが6.0〜5.0であるときは、得られたナチュ
ラルチーズの保形性が80%以上となり、耐熱性及び耐
水性が優れ、好ましい食感のナチュラルチーズであっ
た。
【0026】実施例5 実施例1と同様にして調製したナチュラルチーズを1ヶ
月間熟成させた。このナチュラルチーズを10mm角状
に10個カットし、コンソメスープに入れて2時間煮込
んだ。その結果、スープの中でナチュラルチーズは溶融
せず、10mm角状のままで残り、見栄えの良いスープ
が出来上がった。そして、これを食すると、ナチュラル
チーズの風味と食感が良好であった。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、優れた耐熱性及び耐水
性を有するナチュラルチーズを提供することができる。
本発明のナチュラルチーズは、優れた耐熱性及び耐水性
を有するため、オーブンやトースターで加熱したり、フ
ライパンで焼いたり又は炒めたり、煮込んだり、蒸した
り、油で揚げることができ、オムレツ、リゾット、コロ
ッケ、フライ、カレー、スープ、雑煮、おでん等の調理
に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 重勝 埼玉県比企郡鳩山町松ケ丘2−4−13 (72)発明者 佐藤 薫 埼玉県川越市南台3−11−2 アーベイン 川越南大塚202 Fターム(参考) 4B001 AC06 AC15 AC31 EC07

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)オートクレーブでの100℃30分
    間加熱後の保形性が80%以上、及び(2)温湯での8
    0℃60分間浸漬加熱後の保形性が80%以上である耐
    熱性及び耐水性を有することを特徴とするナチュラルチ
    ーズ。
  2. 【請求項2】乳タンパク質濃縮物粉末の溶解液を原料乳
    とすることにより得られる請求項1記載のナチュラルチ
    ーズ。
  3. 【請求項3】乳タンパク質濃縮物粉末を水、生乳、又は
    脱脂乳で溶解し、乳脂肪を添加後、均質処理を行って原
    料乳を調製し、この原料乳に、乳酸菌スターター又は酸
    性化剤、及び凝乳酵素を添加してカードを形成させるこ
    とを特徴とする耐熱性及び耐水性を有するナチュラルチ
    ーズの製造方法。
  4. 【請求項4】乳タンパク質濃縮物粉末を水、生乳、又は
    脱脂乳で乳タンパク質濃度が6〜20重量%となるよう
    に溶解し、乳脂肪を添加後、乳脂肪球の平均粒子径が
    1.5〜3μmとなるように均質処理を行って原料乳を
    調製し、この原料乳に、乳酸菌スターター又は酸性化
    剤、及び凝乳酵素を添加してカードを形成させることを
    特徴とする請求項3記載のナチュラルチーズの製造方
    法。
  5. 【請求項5】乳タンパク質濃縮物粉末を水、生乳、又は
    脱脂乳で乳タンパク質濃度が6〜20重量%となるよう
    に溶解し、乳脂肪を添加後、乳脂肪球の平均粒子径が
    1.5〜3μmとなるように均質処理を行って原料乳を
    調製し、この原料乳に、凝乳酵素を添加し、次いで乳酸
    菌スターター又は酸性化剤を添加して原料乳のpHを
    5.0〜6.0に調整し、40℃以上の温湯中でカード
    を形成させることを特徴とする耐熱性及び耐水性を有す
    るナチュラルチーズの製造方法。
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