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JP2002069028A - 金属カルボニル触媒による第三級カルボン酸および第三級カルボン酸エステルの合成方法並びに合成用触媒 - Google Patents

金属カルボニル触媒による第三級カルボン酸および第三級カルボン酸エステルの合成方法並びに合成用触媒

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JP2002069028A
JP2002069028A JP2000261994A JP2000261994A JP2002069028A JP 2002069028 A JP2002069028 A JP 2002069028A JP 2000261994 A JP2000261994 A JP 2000261994A JP 2000261994 A JP2000261994 A JP 2000261994A JP 2002069028 A JP2002069028 A JP 2002069028A
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JP
Japan
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cationic
carbonyl catalyst
carbonyl
catalyst
carboxylic acid
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JP2000261994A
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Kyo Jo
強 徐
Yoshie Soma
芳枝 相馬
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Publication date
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  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】第三級カルボン酸ないしそのエステルを穏和な
条件下で選択的に合成する方法および合成用触媒を提供
する。 【解決手段】強酸中において、炭素数4以上のオレフィ
ン類および炭素数4以上のアルコール類からなる群から
選択される少なくとも一種の化合物に、一酸化炭素およ
び水またはアルコールを反応させて第三級カルボン酸ま
たはそのエステルを合成する方法において、反応を陽イ
オン性イリジウムカルボニル触媒、陽イオン性オスミウ
ムカルボニル触媒、陽イオン性ルテニウムカルボニル触
媒、陽イオン性鉄カルボニル触媒、陽イオン性レニウム
カルボニル触媒、陽イオン性マンガンカルボニル触媒、
陽イオン性タングステンカルボニル触媒、陽イオン性モ
リブデンカルボニル触媒、陽イオン性クロムカルボニル
触媒および陽イオン性バナジウムカルボニル触媒からな
る群から選択される少なくとも1種の陽イオン性金属カ
ルボニル触媒の存在下において行なうことを特徴とする
第三級カルボン酸またはそのエステルの合成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第三級カルボン酸
およびそのエステルの合成方法並びに合成用触媒に関す
る。
【0002】
【従来の技術】第三級カルボン酸は、一般に強酸中で高
圧の一酸化炭素とオレフィンとの反応により合成され
る。しかしながら、このような合成法においては、反応
が高温、高圧条件下で行われるので、合成原料が重合す
ることは避けられず、生成物として二量体や三量体のカ
ルボン酸が副生し、更に第二級カルボン酸も副生する。
従って、このような方法においては、第三級カルボン
酸、特に合成原料より炭素数が1個増えた第三級カルボ
ン酸の選択率が低い。
【0003】第三級カルボン酸の誘導体は、カルボキシ
ル基のα位に2つのアルキル基を有するために加水分解
を受け難いので、耐酸性、耐熱性、耐候性を有する高級
塗料、高級界面活性剤等の原料として注目されている。
【0004】しかしながら、第二級カルボン酸がわずか
でも混合していると、第二級カルボン酸の耐加水分解性
が1桁低いために、製品の耐酸性、耐熱性、耐候性が激
減する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、第三級カル
ボン酸ないしそのエステルを穏和な条件下で選択的に合
成する方法および合成用触媒を提供することを主な目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記のよう
な従来技術の問題点を解決乃至軽減しうる新たな方法を
見い出すべく種々研究を重ねた結果、特定の陽イオン性
金属カルボニル触媒の存在下において反応を行なう場合
には、常温常圧下においても、第三級カルボン酸または
そのエステル、特に合成原料よりも炭素数が1個増加し
た第三級カルボン酸或いはそのエステルまたは合成原料
よりも炭素数が2個増加した第三級ジカルボン酸または
そのエステルを高収率かつ選択的に合成し得ることを見
出した。
【0007】すなわち、本発明は、下記の第三級カルボ
ン酸またはエステルの合成方法並びに合成用触媒を提供
するものである: 1.強酸中において、炭素数4以上のオレフィン類およ
び炭素数4以上のアルコール類からなる群から選択され
る少なくとも一種の化合物に、一酸化炭素および水を反
応させて第三級カルボン酸を合成する方法であって、反
応を陽イオン性イリジウムカルボニル触媒、陽イオン性
オスミウムカルボニル触媒、陽イオン性ルテニウムカル
ボニル触媒、陽イオン性鉄カルボニル触媒、陽イオン性
レニウムカルボニル触媒、陽イオン性マンガンカルボニ
ル触媒、陽イオン性タングステンカルボニル触媒、陽イ
オン性モリブデンカルボニル触媒、陽イオン性クロムカ
ルボニル触媒および陽イオン性バナジウムカルボニル触
媒からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオン
性金属カルボニル触媒の存在下において行なうことを特
徴とする第三級カルボン酸の合成方法。 2.第三級カルボン酸が、第三級ジカルボン酸であり、
炭素数4以上のオレフィン類および炭素数4以上のアル
コール類からなる群から選択される少なくとも一種の化
合物が、炭素数8以上のジオール、炭素数8以上のジエ
ンおよび1つの二重結合を有し且つ1つの水酸基を有す
る炭素数8以上の化合物からなる群から選択される少な
くとも一種の化合物であることを特徴とする上記1に記
載の第三級カルボン酸の合成方法。 3.強酸中において、アルコールおよび/またはオレフィ
ンの共存下、少なくとも一種の炭素数4以上の飽和炭化
水素化合物に、一酸化炭素および水を反応させて第三級
カルボン酸を合成する方法であって、反応を陽イオン性
イリジウムカルボニル触媒、陽イオン性オスミウムカル
ボニル触媒、陽イオン性ルテニウムカルボニル触媒、陽
イオン性鉄カルボニル触媒、陽イオン性レニウムカルボ
ニル触媒、陽イオン性マンガンカルボニル触媒、陽イオ
ン性タングステンカルボニル触媒、陽イオン性モリブデ
ンカルボニル触媒、陽イオン性クロムカルボニル触媒お
よび陽イオン性バナジウムカルボニル触媒からなる群か
ら選択される少なくとも1種の陽イオン性金属カルボニ
ル触媒の存在下において行なうことを特徴とする第三級
カルボン酸の合成方法。 4.強酸が、硫酸、硫酸−りん酸、フッ化水素、フルオ
ロ硫酸、三フッ化ホウ素・水錯体およびトリフルオロメ
タンスルホン酸からなる群から選択される少なくとも1
種である上記1〜3のいずれかに記載の第三級カルボン
酸の合成方法。 5.陽イオン性金属カルボニル触媒が、中性イリジウム
カルボニル錯体、中性オスミウムカルボニル錯体、中性
ルテニウムカルボニル錯体、中性鉄カルボニル錯体、中
性レニウムカルボニル錯体、中性マンガンカルボニル錯
体、中性タングステンカルボニル錯体、中性モリブデン
カルボニル錯体、中性クロムカルボニル錯体および中性
バナジウムカルボニル錯体からなる群から選択される少
なくとも一種の中性金属カルボニル錯体から形成された
陽イオン性金属カルボニル触媒である上記1〜4のいず
れかに記載の第三級カルボン酸の合成方法。 6.陽イオン性イリジウムカルボニル触媒、陽イオン性
オスミウムカルボニル触媒、陽イオン性ルテニウムカル
ボニル触媒、陽イオン性鉄カルボニル触媒、陽イオン性
レニウムカルボニル触媒、陽イオン性マンガンカルボニ
ル触媒、陽イオン性タングステンカルボニル触媒、陽イ
オン性モリブデンカルボニル触媒、陽イオン性クロムカ
ルボニル触媒および陽イオン性バナジウムカルボニル触
媒からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオン
性金属カルボニル触媒からなる第三級カルボン酸合成用
触媒。 7.強酸中において、炭素数4以上のオレフィン類およ
び炭素数4以上のアルコール類からなる群から選択され
る少なくとも一種の化合物に、一酸化炭素およびアルコ
ールを反応させて第三級カルボン酸エステルを合成する
方法であって、反応を陽イオン性イリジウムカルボニル
触媒、陽イオン性オスミウムカルボニル触媒、陽イオン
性ルテニウムカルボニル触媒、陽イオン性鉄カルボニル
触媒、陽イオン性レニウムカルボニル触媒、陽イオン性
マンガンカルボニル触媒、陽イオン性タングステンカル
ボニル触媒、陽イオン性モリブデンカルボニル触媒、陽
イオン性クロムカルボニル触媒および陽イオン性バナジ
ウムカルボニル触媒からなる群から選択される少なくと
も1種の陽イオン性金属カルボニル触媒の存在下におい
て行なうことを特徴とする第三級カルボン酸エステルの
合成方法。 8.第三級カルボン酸エステルが、第三級ジカルボン酸
ジエステルであって、炭素数4以上のオレフィン類およ
び炭素数4以上のアルコール類からなる群から選択され
る少なくとも一種の化合物が、炭素数8以上のジエン、
炭素数8以上のジオールおよび1つの二重結合を有し且
つ1つの水酸基を有する炭素数8以上の化合物からなる
群から選択される少なくとも一種の化合物であることを
特徴とする上記7に記載の第三級カルボン酸エステルの
合成方法。 9.強酸中において、アルコールおよび/またはオレフ
ィンの共存下、少なくとも一種の炭素数4以上の飽和炭
化水素化合物と一酸化炭素およびアルコールを反応させ
て第三級カルボン酸エステルを合成する方法であって、
反応を陽イオン性イリジウムカルボニル触媒、陽イオン
性オスミウムカルボニル触媒、陽イオン性ルテニウムカ
ルボニル触媒、陽イオン性鉄カルボニル触媒、陽イオン
性レニウムカルボニル触媒、陽イオン性マンガンカルボ
ニル触媒、陽イオン性タングステンカルボニル触媒、陽
イオン性モリブデンカルボニル触媒、陽イオン性クロム
カルボニル触媒および陽イオン性バナジウムカルボニル
触媒からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオ
ン性金属カルボニル触媒の存在下において行なうことを
特徴とする第三級カルボン酸エステルの合成方法。 10.強酸が、硫酸、硫酸−りん酸、フッ化水素、フル
オロ硫酸、三フッ化ホウ素・水錯体およびトリフルオロ
メタンスルホン酸からなる群から選択される少なくとも
1種である上記7〜9に記載の第三級カルボン酸エステ
ルの合成方法。 11.陽イオン性金属カルボニル触媒が、中性イリジウ
ムカルボニル錯体、中性オスミウムカルボニル錯体、中
性ルテニウムカルボニル錯体、中性鉄カルボニル錯体、
中性レニウムカルボニル錯体、中性マンガンカルボニル
錯体、中性タングステンカルボニル錯体、中性モリブデ
ンカルボニル錯体、中性クロムカルボニル錯体および中
性バナジウムカルボニル錯体からなる群から選択される
少なくとも一種の中性金属カルボニル錯体から形成され
た陽イオン性金属カルボニル触媒である上記7〜10の
いずれかに記載の第三級カルボン酸エステルの合成方
法。 12.陽イオン性イリジウムカルボニル触媒、陽イオン
性オスミウムカルボニル触媒、陽イオン性ルテニウムカ
ルボニル触媒、陽イオン性鉄カルボニル触媒、陽イオン
性レニウムカルボニル触媒、陽イオン性マンガンカルボ
ニル触媒、陽イオン性タングステンカルボニル触媒、陽
イオン性モリブデンカルボニル触媒、陽イオン性クロム
カルボニル触媒および陽イオン性バナジウムカルボニル
触媒からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオ
ン性金属カルボニル触媒からなる第三級カルボン酸エス
テル合成用触媒。 13.超強酸中において、少なくとも1種の炭素数4以
上の飽和炭化水素化合物と一酸化炭素と水とを反応させ
ることにより、第三級カルボン酸を合成する方法におい
て、反応を陽イオン性イリジウムカルボニル触媒、陽イ
オン性オスミウムカルボニル触媒、陽イオン性ルテニウ
ムカルボニル触媒、陽イオン性鉄カルボニル触媒、陽イ
オン性レニウムカルボニル触媒、陽イオン性マンガンカ
ルボニル触媒、陽イオン性タングステンカルボニル触
媒、陽イオン性モリブデンカルボニル触媒、陽イオン性
クロムカルボニル触媒および陽イオン性バナジウムカル
ボニル触媒からなる群から選択される少なくとも1種の
陽イオン性金属カルボニル触媒の存在下に行うことを特
徴とする第三級カルボン酸の合成方法。 14.超強酸中において、少なくとも1種の炭素数4以
上の飽和炭化水素化合物と一酸化炭素とアルコールとを
反応させることにより第三級カルボン酸エステルを合成
する方法において、反応を陽イオン性イリジウムカルボ
ニル触媒、陽イオン性オスミウムカルボニル触媒、陽イ
オン性ルテニウムカルボニル触媒、陽イオン性鉄カルボ
ニル触媒、陽イオン性レニウムカルボニル触媒、陽イオ
ン性マンガンカルボニル触媒、陽イオン性タングステン
カルボニル触媒、陽イオン性モリブデンカルボニル触
媒、陽イオン性クロムカルボニル触媒および陽イオン性
バナジウムカルボニル触媒からなる群から選択される少
なくとも1種の陽イオン性金属カルボニル触媒の存在下
において行なうことを特徴とする第三級カルボン酸エス
テルの合成方法。 15.超強酸が、硫酸−三酸化硫黄、ClSO3H、1
00%FSO3H、FSO 3H−SO3、FSO3H−Sb
5及びHF−SbF5からなる群より選ばれる少なくと
も1種であることを特徴とする上記13または14に記
載の合成方法。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、第三級カルボン酸また
は第三級カルボン酸エステルの合成方法であって、反応
を陽イオン性イリジウムカルボニル触媒、陽イオン性オ
スミウムカルボニル触媒、陽イオン性ルテニウムカルボ
ニル触媒、陽イオン性鉄カルボニル触媒、陽イオン性レ
ニウムカルボニル触媒、陽イオン性マンガンカルボニル
触媒、陽イオン性タングステンカルボニル触媒、陽イオ
ン性モリブデンカルボニル触媒、陽イオン性クロムカル
ボニル触媒および陽イオン性バナジウムカルボニル触媒
からなる群から選択される少なくとも1種の陽イオン性
金属カルボニル触媒の存在下において行うことを特徴と
する。以下、上記陽イオン性金属カルボニル触媒を「本
発明の陽イオン性金属カルボニル触媒」ということがあ
る。
【0009】本発明の陽イオン性金属カルボニル触媒
は、第三級カルボン酸合成用触媒としても第三級カルボ
ン酸エステル合成用触媒としても用いることができる。
本発明において用いる陽イオン性金属カルボニル触媒
は、用いる合成原料の種類などに応じて適宜選択するこ
とができる。例えば、収率などの点からは、陽イオン性
イリジウムカルボニル触媒、陽イオン性オスミウムカル
ボニル触媒、陽イオン性鉄カルボニル触媒および陽イオ
ン性モリブデンカルボニル触媒が好ましく、中でも特
に、陽イオン性イリジウムカルボニル触媒および陽イオ
ン性モリブデンカルボニル触媒が好ましい。経済性など
の点からは、陽イオン性鉄カルボニル触媒、陽イオン性
クロムカルボニル触媒、陽イオン性モリブデンカルボニ
ル触媒および陽イオン性マンガンカルボニル触媒が好ま
しく、中でも特に、陽イオン性鉄カルボニル触媒および
陽イオン性モリブデンカルボニル触媒が好ましい。
【0010】本発明において用いる陽イオン性金属カル
ボニル触媒は、単核カルボニル錯体であっても、多核カ
ルボニル錯体(カルボニルクタラスター錯体)であっても
よい。陽イオン性金属カルボニル触媒として、例えば、
金属カルボニルヒドリド錯体、中心金属Mが+1以上の形
式酸化数を有するカルボニル陽イオン錯体などを例示で
きる。金属カルボニルヒドリド錯体としては、例えば[M
x(CO)yHa]a+(x=1, 2,3, 4、y=5, 6, 7, 8, 9, 10, 11,
12、a =1, 2)などを例示できる。カルボニル陽イオン
錯体として、例えば[M(CO)n]b+(n=1, 2, 3, 4, 5, 6、b
=1, 2, 3)など)などを例示することができる。陽イオン
性金属カルボニル触媒の中心金属であるMとして、イリ
ジウム、オスミウム、ルテニウム、鉄、レニウム、マン
ガン、タングステン、モリブデン、クロム、バナジウム
などを例示することができる。陽イオン性金属カルボニ
ル触媒は、単独で用いてもよく、或いは2種以上を併用
しても良い。
【0011】本発明において用いる陽イオン性金属カル
ボニル触媒は、例えば以下のようにして形成する。金属
カルボニルヒドリド錯体は、例えば、中性金属カルボニ
ル錯体(中性の金属カルボニルクラスター錯体を含む。
以下、同様)が、強酸中においてプロトン化を受けて形
成される(式1)。具体例には、硫酸などの強酸中におい
て、中性のIr4(CO)12から陽イオン性イリジウムカルボ
ニルヒドリド錯体[Ir4(CO)12Ha]a+(a=1,2)が形成され
る。
【0012】カルボニル陽イオン錯体は、例えば、強酸
中において、三酸化硫黄、S2O6F2などの酸化剤の共存
下、中性の金属カルボニル錯体から、カルボニル陽イオ
ン錯体が生じる(式2)。具体的には、強酸中において、
三酸化硫黄、S2O6F2などの酸化剤の共存下、中性のIr
4(CO)12から陽イオン性イリジウムカルボニルヒドリド
が生成する他、イリジウムカルボニル陽イオン錯体[Ir
(CO)n]b+(n=1, 2, 3, 4, 5,6、b=1, 2, 3)が形成する。
【0013】或いは、三酸化硫黄、S2O6F2などの酸化剤
を共存させなくても、強酸中において中性金属カルボニ
ル錯体の中心金属Mが、H+によって酸化され、カルボニ
ル陽イオン錯体が形成される場合もある(式3)。例え
ば、Fe3(CO)12の場合、中心金属Fe(0)がH+によって酸化
され、陽イオン性鉄カルボニル錯体[Fe(CO)n]b+(n=1,
2,3, 4, 5, 6、b=1, 2, 3)が形成される。
【0014】
【化1】
【0015】[式中、x=1, 2, 3, 4、y=5, 6, 7, 8, 9,
10, 11, 12、a =1, 2、n=1, 2, 3, 4, 5, 6、b=1, 2,
3] 本発明において用いる陽イオン性金属カルボニル触媒の
原料となる中性金属カルボニル錯体(中性金属カルボニ
ルクラスターを含む)として、以下の錯体を例示でき
る。陽イオン性イリジウムカルボニル触媒は、例えば、
中性錯体であるIr4(CO)12クラスター錯体から形成され
る。陽イオン性オスミウムカルボニル触媒は、例えば、
中性錯体であるOs(CO)5、Os3(C O)12などのオスミウム
カルボニルまたはカルボニルクラスター錯体の少なくと
も1種から形成される。陽イオン性ルテニウムカルボニ
ル触媒は、例えば、中性錯体であるRu(CO)5、Ru3(CO)12
等のルテニウムカルボニルまたはカルボニルクラスター
錯体の少なくとも1種から形成される。陽イオン性鉄カ
ルボニル触媒は、例えば、中性錯体であるFe(CO)5、Fe2
(CO)9、Fe3(CO)12等の鉄カルボニルまたはカルボニルク
ラスター錯体の少なくとも1種から形成される。陽イオ
ン性レニウムカルボニル触媒は、例えば、中性錯体であ
るRe2(CO)10錯体から形成される。陽イオン性マンガン
カルボニル触媒は、例えば、中性錯体であるMn2(CO)10
錯体から形成された陽イオン錯体である。陽イオン性タ
ングステンカルボニル触媒は、例えば、中性錯体である
W(CO)6錯体から形成される。陽イオン性モリブデンカル
ボニル触媒は、例えば、中性錯体であるMo(CO)6錯体か
ら形成される。陽イオン性クロムカルボニル触媒は、例
えば、中性錯体であるCr(CO)6錯体から形成される。陽
イオン性バナジウムカルボニル触媒は、例えば、中性錯
体であるV(CO)6錯体から形成される。
【0016】本発明において用いる陽イオン性金属カル
ボニル触媒は、例えば、少なくとも1種の中性の金属カ
ルボニル錯体を直接反応系に加えることによっても得ら
れるが、予め強酸中、必要に応じて三酸化硫黄、S2O6F2
などの酸化剤の存在下、少なくとも1種の中性金属カル
ボニル錯体と一酸化炭素とを反応させた溶液を使用して
もよい。予め調製した陽イオン性金属カルボニル触媒
は、単離して用いてもよいが、単離することなくその調
製溶液をそのまま使用してもよい。これらの方法のなか
では、予め調整した陽イオン性金属カルボニル触媒の調
製液を用いる方法が、好ましい。
【0017】強酸中において三酸化硫黄、S2O6F2などを
共存させると超強酸となる。合成原料として、炭素数4
以上のオレフィン類および炭素数4以上のアルコール類
からなる群から選択される少なくとも一種の化合物を用
いる場合には、希硫酸などの低濃度の酸を用いて酸の濃
度を100%以下に希釈し、触媒の調製液を「強酸」として
から用いるのが好ましい。合成原料として、炭素数4以
上の飽和炭化水素化合物を用いる場合には、超強酸のま
ま用いてもよく、或いは上記と同様の方法によって「強
酸」としてから用いても良い。
【0018】陽イオン性金属カルボニル触媒を予め調製
する場合の反応温度は、特に制限されず、常温でも反応
は進行する。反応温度は、一般に-10〜70℃程度であ
り、好ましくは5〜40℃程度である。反応圧力は、特に
制限されず、通常0.01〜1MPa程度、好ましくは0.05〜0.
5MPa程度である。原料となる中性の金属カルボニル錯体
によっては、一酸化炭素が不要のものもあるが、一酸化
炭素存在下において調製するのが好ましい。一酸化炭素
分圧は、特に制限されず、通常0.005〜0.5MPa程度、好
ましくは0.02〜0.2MPa程度である。この反応は、一酸化
炭素分圧が0.1MPa(1気圧)より低くても進行する。反応
は、空気や酸素との共存下でも進行するが、窒素やアル
ゴンなどの不活性ガスとの共存下で行ってもよい。反応
時間は、通常0.1〜2時間程度、好ましくは0.4〜1時間程
度である。
【0019】陽イオン性金属カルボニル触媒を調製する
際に使用する強酸は、特に制限されない。例えば、硫
酸、硫酸−リン酸、フッ化水素、三フッ化ホウ素・水錯
体、フルオロ硫酸、トリフルオロメタンスルホン酸等が
例示できる。強酸は、単独で用いてもよく、或いは2種
以上を混合して用いてもよい。強酸の濃度は、通常約70
%以上、好ましくは約80%以上、より好ましくは約95%
以上である。強酸の量は、特に制限されないが、触媒1m
molに対して通常10〜200ml程度、好ましくは30〜100ml
程度である。
【0020】本発明は、第三級カルボン酸または第三級
カルボン酸エステルを合成する方法であって、合成原料
として「炭素数4以上のオレフィン類および炭素数4以
上のアルコール類からなる群から選択される少なくとも
一種の化合物」を用いる態様(以下「第一発明」ということ
がある)と「少なくとも一種の炭素数4以上の飽和炭化水
素化合物」を用いる態様(以下「第二発明」ということがあ
る)とがある。以下、第一発明および第二発明をあわせ
て「本発明」ということがある。
【0021】第一発明においては、強酸中において、第
三級カルボン酸または第三級カルボン酸エステルを合成
することができる。第二発明においては、強酸中或いは
超強酸中において第三級カルボン酸または第三級カルボ
ン酸エステルを合成することができる。
【0022】本発明において用いる強酸は、特に制限さ
れない。強酸としては、例えば、硫酸、硫酸−リン酸、
フッ化水素、三フッ化ホウ素・水錯体、フルオロ硫酸、
トリフルオロメタンスルホン酸等が例示できる。強酸
は、単独で用いてもよく、或いは2種以上を混合して用
いてもよい。強酸の濃度は、特に制限されないが、高濃
度であることが好ましい。強酸の濃度は、通常70%以
上程度、好ましくは80%以上程度、より好ましくは9
5%以上程度である。強酸は、触媒活性種の生成に際し
ても必要であるが、反応中間体であるカルボカチオンを
生成、あるいは安定化させるためにも必要である。第三
級カルボン酸またはそのエステル合成時の強酸の量は、
特に制限されないが、触媒1mmolに対して、通常10〜200
ml程度、好ましくは30〜100ml程度である。
【0023】本発明において用いる陽イオン性金属カル
ボニル触媒の量は、特に制限されず、合成原料の種類な
どに応じて適宜設定することができる。陽イオン性金属
カルボニル触媒:合成原料(炭素数4以上のオレフィン
類、炭素数4以上のアルコール類および炭素数4以上の
飽和炭化水素化合物の総量)のモル比は、通常1:2〜1:10
0程度、好ましくは1:5〜1:50程度である。
【0024】本発明の第一発明には、強酸中において、
炭素数4以上のオレフィン類および炭素数4以上のアル
コール類からなる群から選択される少なくとも一種の化
合物に一酸化炭素および水を反応させて第三級カルボン
酸を合成する方法であって、反応を本発明の陽イオン性
金属カルボニル触媒の存在下において行うことを特徴と
する第三級カルボン酸の合成方法が含まれる。
【0025】本発明の第一発明には、強酸中において、
炭素数4以上のオレフィン類および炭素数4以上のアル
コール類からなる群から選択される少なくとも一種の化
合物に、一酸化炭素を反応させた後にアルコール(R4OH)
を添加することにより第三級カルボン酸エステルを合成
する方法であって、反応を本発明の陽イオン性金属カル
ボニル触媒の存在下において行なうことを特徴とする第
三級カルボン酸エステルの合成方法が含まれる。
【0026】強酸中において、炭素数4以上のオレフィ
ンにプロトンが付加することによりカルボカチオンが生
成する。強酸中において、アルコールにプロトンが付加
し、次いで脱水を経て、カルボカチオンを与える。この
様にして生成したカルボカチオンは、強酸溶液中で第三
級カルボカチオンに異性化した後、一酸化炭素および水
と反応して第三級カルボン酸を与える。陽イオン性金属
カルボニル触媒の存在下では、上記反応が著しく加速さ
れる。第三級カルボカチオンと一酸化炭素とアルコール
(R4OH)とが反応すれば、第三級カルボン酸エステルが得
られる。以下に、その一例を示す。
【0027】
【化2】
【0028】[式中、Ra、Rb、RcおよびRdは、各々同一
または相異なって、水素原子、直鎖アルキル基、分枝状
アルキル基、環状アルキル基などを示す。または、Ra
Rbおよび/またはRcとRdは、一緒になって環状アルキル
基を形成していても良い。またはRaとRcは、一緒になっ
て環状アルケンを形成していても良い。但し、Ra、Rb
RcおよびRdの炭素数の合計は、2以上である。ROHは、
炭素数4以上の一級アルコール、二級アルコール、三級
アルコールなどを示す。R1、R2およびR3は、各々同一ま
たは相異なって、直鎖アルキル基、分枝状アルキル基、
環状アルキル基などを示すか、或いはR1とR2は一緒にな
って環状アルキル基を形成していても良い。R4OHは、一
級アルコール、二級アルコール、三級アルコールなどを
示す。] 第一発明において合成原料として使用する炭素数4以上
のオレフィン類は、二重結合を少なくとも1有する脂肪
族不飽和炭化水素であれば特に制限されない。例えば、
炭素数4以上の未端オレフィン、内部オレフィン、環状
オレフィンなどを例示することができる。より具体的に
は、l−ブテン、2−ブテン、l−へキセン、2−エチル−
l−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、ブ
テンダイマー、ブテントリマー、プロピレンダイマー、
プロピレントリマー、シクロヘキセン、シクロオクテン
などが挙げられる。
【0029】第一発明において、合成原料として、炭素
数が8以上のジエンを用いた場合には、第三級ジカルボ
ン酸またはそのエステルを合成することができる。第三
級ジカルボン酸またはそのエステルを合成する場合に
は、炭素数が8以上であって、5以上のC-C結合を隔て
た炭素にそれぞれ二重結合を有するジエン、炭素数が8
以上であって環状構造を有するジエンなどが好ましい。
炭素数8以上のジエンとして、1,7-オクタジエン、1,9-
デカジエン、1,11-ドデカジエン、1,12-トリデカジエ
ン、リモネンなどが挙げられる。
【0030】第一発明において合成原料として使用する
炭素数4以上のアルコール類は、特に制限されず、例え
ば、炭素数4以上の一級アルコール、二級アルコール、
三級アルコール、環状アルコールなどが挙げられる。よ
り具体的には、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル
-2-プロパノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3
-メチル-3-ブタノール、1-ヘキサノール、2-ヘキサノー
ル、3-メチル-3-ペンタノール、1-ヘプタノール、2-ヘ
プタノール、3-メチル-3-ヘキサノール、1-オクタノー
ル、2-オクタノール、2-メチル-1-ヘキサノール、2-エ
チル-1-ヘキサノール、1-デカノール、2-デカノール、2
-ドデカノール、1-ノニルアルコール、1-ドデカノー
ル、シクロヘキサノールなどが挙げられる。
【0031】第一発明において、合成原料として、炭素
数が8以上のジオールを用いた場合には、第三級ジカル
ボン酸或いはそのエステルを合成することができる。第
三級ジカルボン酸或いはそのエステルを合成する場合に
は、炭素数が8以上であって、6以上のC-C結合を隔て
た炭素にそれぞれ水酸基を有するジオールが好ましい。
炭素数が8以上のジオールとして、例えば、1,8-オクタ
ジオール、1,10-デカンジオール、1,12-ドデカンジオー
ル、2,9-ジメチルデカン-2,9-ジオール、1,5-シクロオ
クタジオール、1,6-シクロデカンジオールなどが挙げら
れる。
【0032】第一発明において、合成原料であるオレフ
ィン類またはアルコール類として、1つの二重結合を有
し且つ1つの水酸基を有する炭素数8以上の化合物、好
ましくは炭素数が8以上であって5以上のC-C結合を隔
てた炭素に1つの水酸基と1つの二重結合を有する化合
物を用いた場合には、第三級ジカルボン酸またはそのエ
ステルを合成することができる。この様な化合物として
は、例えば、7-オクテン-1-オール、7-オクテン-2-メチ
ル-1-オール、8-ノネン-1-オール、9-デケン-1-オー
ル、4-(1-プロペニル)-シクロヘキサン-1-オールなどを
例示することができる。
【0033】本発明の第二発明は、合成原料として少な
くとも一種の炭素数4以上の飽和炭化水素化合物を用い
る第三級カルボン酸または第三級カルボン酸エステルの
合成方法である。
【0034】第二発明において、合成原料として使用す
る飽和炭化水素化合物は、第三級水素を有している炭素
数4以上の飽和炭化水素化合物であれば特に制限されな
い。例えば、以下の化合物が挙げられる。
【0035】
【化3】
【0036】[式中、R1、R2およびR3は、各々同一
または相異なって、直鎖アルキル基、分枝状アルキル基
および環状アルキル基のいずれかを示すか、またはR1
とR2が結合し環状アルキルを形成していてもよい。] 具体的には、iso-ブタン、2-エチルヘキサン、3-エチル
ヘキサンなどの分枝状C4-20飽和炭化水素化合物、メチ
ルシクロヘキサン、メチルシクロペンタン、エチルシク
ロヘキサン、エチルシクロペンタン、メチルシクロオク
タンなどのC4- 10環状飽和炭化水素化合物のC1-6アル
キル置換体などが挙げられる。
【0037】第二発明における第三級カルボン酸または
第三級カルボン酸エステルの合成方法は、反応を強酸中
または超強酸中において行うことができる。第二発明に
おいて、強酸中で第三級カルボン酸または第三級カルボ
ン酸エステルを合成する場合には、反応をアルコールお
よび/またはオレフィンの共存下において行う。第二発
明において、超強酸中で第三級カルボン酸または第三級
カルボン酸エステルを合成する場合には、アルコールお
よび/またはオレフィンの共存は不要である。
【0038】まず、第二発明において強酸中で反応を行
う態様について述べる。本発明の第二発明には、強酸中
において、アルコールおよび/またはオレフィンの共存
下、少なくとも1種の炭素数4以上の飽和炭化水素化合
物に一酸化炭素および水を反応させて第三級カルボン酸
を合成する方法であって、反応を本発明の陽イオン性金
属カルボニル触媒の存在下において行うことを特徴とす
る第三級カルボン酸の合成方法が含まれる。
【0039】さらに、本発明の第二発明には、強酸中に
おいて、アルコールおよび/またはオレフィンの共存
下、少なくとも1種の炭素数4以上の飽和炭化水素化合
物に、一酸化炭素およびアルコール(R4OH)を反応させて
第三級カルボン酸エステルを合成する方法であって、反
応を本発明の陽イオン性金属カルボニル触媒の存在下に
おいて行うことを特徴とする第三級カルボン酸エステル
の合成方法が含まれる。
【0040】強酸中において、飽和炭化水素を合成原料
とした場合の第三級カルボン酸の合成反応は、以下のよ
うに進行すると考えられる。第三級水素を持つ飽和炭化
水素化合物は、強酸中、オレフィンおよび/またはアル
コール共存下、第三級水素を引き抜かれて第三級カルボ
カチオンを与える。これは、オレフィンまたはアルコー
ルから生じたカルボカチオンが飽和炭化水素の第三級水
素を引き抜くからである。飽和炭化水素化合物より生じ
た第三級カルボカチオンが、陽イオン性金属カルボニル
触媒下、一酸化炭素および水と反応して第三級カルボン
酸を与える。飽和炭化水素化合物より生じた第三級カル
ボカチオンを水の代わりに、アルコール(R4OH)と反応さ
せると第三級カルボン酸エステルが得られる。飽和炭化
水素として、例えば、メチルシクロヘキサンを用いた場
合の反応式を式4に示す。
【0041】
【化4】
【0042】[式中、R+は、共存させるオレフィンま
たはアルコールから生じたカルボカチオンを示す。] 第二発明の強酸中で反応を行う態様において、共存させ
るオレフィンまたはアルコールは、強酸中においてカル
ボカチオンを生成するものであれば特に制限されない
が、炭素数が4以上であって、強酸中において第三級カ
ルボカチオンを生成するものが好ましい。共存させるオ
レフィンとしては、具体的には、1 -ブテン、2-ブテ
ン、1-ヘキセン、2-エチル-1-ヘキセン、1-オクテン、1
-ノネン、1-デセン、プロピレンダイマー、プロピレン
トリマー、プロピレンテトラマー、ブテンダイマー、ブ
テントリマー、シクロヘキセン、シクロオクテンなどが
挙げられる。共存させるアルコールとしては、具体的に
は、1-ブタノール、2-ブタノール、2-メチル-2-プロパ
ノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール、3-メチル-3
-ブタノール、1-ヘキサノール、2-ヘキサノール、3-メ
チル-3-ペンタノール、1-ヘプタノール、2-ヘプタノー
ル、3-メチル-3-ヘキサノール、1-オクタノール、2-オ
クタノール、2-エチル-1-ヘキサノール、1-デカノー
ル、2-デカノール、1-ノニルアルコール、1-ドデカノー
ル、2-ドデカノール、シクロヘキサノールなどが挙げら
れる。
【0043】次に、第二発明において超強酸中で反応を
行う態様について述べる。第二発明には、超強酸中にお
いて、少なくとも1種の炭素数4以上の飽和炭化水素化
合物と一酸化炭素と水とを反応させることにより第三級
カルボン酸を合成する方法であって、反応を本発明の陽
イオン性金属カルボニル触媒の存在下において行なうこ
とを特徴とする第三級カルボン酸の合成方法が含まれ
る。さらに、第二発明には、超強酸中において、少なく
とも1種の炭素数4以上の飽和炭化水素化合物と一酸化
炭素とアルコールとを反応させることにより第三級カル
ボン酸エステルを合成する方法であって、反応を本発明
の陽イオン性金属カルボニル触媒の存在下において行な
うことを特徴とする第三級カルボン酸エステルの合成方
法が含まれる。
【0044】第二発明において用いる超強酸は、特に制
限されないが、例えば、硫酸−三酸化硫黄、ClSO3
H、100%FSO3H、FSO3H−SO3、FSO3
−SbF5及びHF−SbF5などを例示することができ
る。これらの超強酸は、1種を単独で用いてもよく、2
種以上を併用しても良い。
【0045】本発明のカルボン酸の合成方法において
は、オレフィン類、アルコール類、飽和炭化水素などの
合成原料と一酸化炭素と水とを反応させることにより第
三級カルボン酸が得られる。反応に消費される水は、反
応系に存在する強酸中の水で十分足りる場合があるが、
強酸溶液中の水が不足の場合や反応を完全に停止させた
い場合などには、合成原料と一酸化炭素とを反応させた
後の反応混合液に対して、水を添加してもよい。
【0046】本発明のカルボン酸エステルの合成方法に
おいては、オレフィン類、アルコール類、飽和炭化水素
などの合成原料と一酸化炭素とアルコール(R4OH)とを反
応させることにより第三級カルボン酸エステルが得られ
る。第三級カルボン酸エステルを合成する際に合成原料
と反応させるアルコール(R4OH)は、特に制限されず、一
級アルコール、二級アルコール、三級アルコールなどの
アルコールを使用することができる。R4は、例えば、直
鎖アルキル基、分枝状アルキル基などを示す。この様な
アルコールとして、具体的には、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、ペ
ンタノール、ヘキサノールなどを例示できる。これらの
なかでは、メタノール、エタノール、プロパノール、イ
ソプロパノールが好ましい。アルコール(R4OH)は、合成
原料および一酸化炭素に対して直接添加してもよいし、
合成原料と一酸化炭素とを反応させた後の反応液に対し
て添加してもよい。アルコール(R4OH)の添加量は、特に
制限されず、合成原料の種類や量などにより適宜設定す
ることができる。アルコールの添加量は、大過剰が好ま
しく、具体的には、合成原料に対して、重量比で通常2
倍以上程度、好ましくは5〜20倍程度である。
【0047】本発明の合成方法における反応圧力は、特
に制限されず、常圧においても十分に反応は進行し、用
いる合成原料の種類や量などにより適宜設定することが
できる。反応圧力は、通常0.01〜1MPa程度、好ましくは
0.05〜0.5MPa程度である。一酸化炭素分圧は、特に制限
されないが、通常0.01〜1MPa程度、好ましくは0.05〜0.
5MPa程度である。アルゴンなどの希ガス、窒素などの不
活性ガス、空気などが共存して、一酸化炭素分圧が低い
場合には、一酸化炭素分圧を高くすることにより、反応
速度を加速することができる。本発明で使用する陽イオ
ン性金属カルボニル触媒は、酸化され難いため、酸素共
存下においても十分な触媒能を発揮する。
【0048】本発明の合成方法における反応温度は、特
に制限されず、常温でも十分に反応は進行し、用いる合
成原料の種類や量などにより適宜設定することができ
る。反応温度は、通常-10〜60℃程度、好ましくは5〜40
℃程度である。
【0049】本発明の合成方法における反応時間は、特
には制限されず、用いる合成原料の種類や量などにより
適宜設定することができるが、通常0.1〜2時間程度、好
ましくは0.4〜1時間程度である。
【0050】本発明の第三級カルボン酸または第三級カ
ルボン酸エステルの合成方法は、例えば、以下のように
して行うことができる。密封可能な反応容器中の空気を
真空ポンプにより排気し、一酸化炭素を導入した後に、
強酸と中性金属カルボニル錯体を入れ激しく攪拌する。
中性金属カルボニル錯体は、プロトン化され陽イオン性
金属カルボニルヒドリド錯体を形成し、または中心金属
が酸化されて陽イオン性金属カルボニル錯体を形成す
る。この触媒溶液に、オレフィン類などの合成原料を徐
々に加えると、一酸化炭素と合成原料とが反応する。こ
の反応混合物に、例えば氷水を加えると第三級カルボン
酸が得られ、反応混合物にアルコールを加えると、第三
級カルボン酸エステルが得られる。生成物は、必要に応
じて、抽出などの公知の方法によって精製することがで
きる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、オレフィン類、アルコ
ール類および飽和炭化水素からなる群から選ばれた少な
くとも1種の化合物を合成原料として使用し、これと一
酸化炭素と水またはアルコールとを反応させて第三級カ
ルボン酸またはそのエステルを合成するに際し、反応系
に特定の陽イオン性金属カルボニル触媒を存在させるこ
とによって、常温常圧のような穏和な条件下において
も、第三級カルボン酸またはそのエステル、特に合成原
料よりも炭素数が1または2増加した第三級カルボン酸
またはそのエステルを選択的に且つ高収率で得ることが
できる。
【0052】本発明で使用する陽イオン性金属カルボニ
ル触媒は、空気の共存下でも触媒機能が低下することな
く使用することができる。
【0053】本発明において用いる陽イオン性金属カル
ボニル触媒は、反応終了後、例えば、陽イオン性金属カ
ルボニルヒドリド錯体が中性金属カルボニル錯体(中性
金属カルボニルクラスターを含む)に戻るので、触媒を
繰り返し再使用できる。
【0054】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明の特徴とすると
ころをより一層明確にする。
【0055】実施例1および比較例1 本発明における陽イオン性金属カルボニル触媒の効果を
明らかにするために、1−へキセンのカルボニル化反応
における各種金属カルボニル錯体の添加効果を表1に示
す。反応は、反応容器の空気を1気圧の一酸化炭素で置
換し、硫酸10m1中に所定量のカルボニルまたはカルボニ
ルクラスターを加え、激しく攪拌して陽イオン性金属カ
ルボニル触媒を形成させた後、25℃で1−へキセン5ミリ
モルを徐々に加えて、反応させた。
【0056】
【表1】
【0057】表1に示す結果から明らかなように、金属
カルボニル錯体を添加しない場合には、カルボン酸収率
は低い。これに対し、金属カルボニル錯体を添加した場
合には、カルボニル化反応が著しく加速され、高収率で
第三級C7カルボン酸を与えた。
【0058】反応終了後、反応混合物から中性金属カル
ボニル錯体を回収した。回収した中性金属カルボニル錯
体を再度、陽イオン性金属カルボニル触媒の原料として
使用すると、表1に示した値に近い値で第三級C7カル
ボン酸を得ることができる。
【0059】実施例2 ガスビユーレットを接続した容量200mlの三ッ口フラス
コを真空ポンプにて排気した後、25℃、1気圧にて一酸
化炭素を導入して、テトライリジウムドデカカルボニル
Ir4(CO)12552mg(0.5ミリモル)と96%硫酸10mlを加え、
激しく攪拌し、陽イオン性イリジウムカルボニル触媒溶
液を形成させた。この触媒溶液にl−ヘキセン0.62ml(5
ミリモル)を徐々に加えると、30分後に67mlの一酸化炭
素が反応した。反応混合物を氷水に加え、生成物をn−
ヘキサンにより2回抽出した。生成物はガスクロ,NMR,
IR,GC−MS分析により、2,2−ジメチルペンタン酸と2
−メチル−2−エチルブタン酸の2:1の混合物であり、
その合計収率は、0.1N,NaOH溶液で滴定することにより
60%であることが確認された。
【0060】実施例3 ガスビューレットを接続した容量200mlの三ツ口フラス
コを真空ポンプにて排気した後、25℃、1気圧にて一酸
化炭素を導入して、トリオスミウムドデカカルボニルOs
3(CO)12406mg(0.67ミリモル)と96%硫酸10mlを加え、激
しく攪拌し、陽イオン性オスミウムカルボニル触媒溶液
を形成させた。この触媒溶液中にl−オクタノール0.79m
l(5ミリモル)を徐々に加えると、90mlの一酸化炭素が吸
収された。反応混合物を氷水に加え、生成物はn−へキ
サンにより抽出した。生成物は、GC,NMR,IR,GC−MS
の分析により、2,2−ジメチルヘプタン酸:2−メチル
−2−エチルヘキサン酸:2−メチル−2−プロピルヘン
タン酸の4:2:1混合物であり、その合計収率は0.lNNaO
H滴定により、80%であることが明らかになった。
【0061】実施例4 ガスビューレットを接続した容量200mlの三ツ口フラス
コを真空ポンプにて排気した後、25℃、1気圧にて一酸
化炭素を導入して、トリルテニウムドデカカルボニルRu
3(CO)12426mg(0.67ミリモル)と96%硫酸10mlを加え、激
しく撹拌し、陽イオン性ルテニウムカルボニル触媒溶液
を形成させた。ガスビューレットを通じて1−ブテン112
ml(5ミリモル)を加えると、一酸化炭素50mlが反応し
た。反応終了後、メタノール3m1を加えてメチルエステ
ルを形成させた。生成物をへキサン抽出し、GC,NMR,I
R等により分析した結果、ピバリン酸メチルエステルが4
0%の収率で得られたことが明らかになった。
【0062】実施例5 容量200mlの三ツ口フラスコを一酸化炭素で置換した
後、Fe2(CO)9182mg(0.5ミリモル)、三フッ化ホウ素・水
錯体10mlを加え、激しく攪拌して一酸化炭素を吸収さ
せ、陽イオン性鉄カルボニル触媒溶液を形成させた。こ
の触媒溶液にl,11−ドデカジエンl.lml(5ミリモル)を
徐々に加え、一酸化炭素と反応させた。生成物をベンゼ
ン抽出し、1/5量を0.lN,NaOH溶液で滴定し、生成物を
NMR,IRにより分析した結果、2,2,9,9テトラメチル
デカンジカルボン酸を主成分とした第三級C14カルボン
酸が50%の収率で得られた。
【0063】実施例6 容量200mlの三ツ口フラスコを一酸化炭素で置換した
後、Re2(CO)10652mg(l.0ミリモル)、濃硫酸7mlとフルオ
ロ硫酸3mlを加え、激しく攪拌して陽イオン性レニウム
カルボニル触媒を形成させた。l,12−ドデカンジオー
ルl.12ml(5ミリモル〉を加え、一酸化炭素と反応させ
た。生成物をベンゼン抽出し、1/5量を0.1NNaOH溶液で
滴定し、生成物をNMR,IRにより分析した結果、2,2,
9,9テトラメチルデカンジカルボン酸を主成分とした第
三級C14カルボン酸が40%の収率で得られた。
【0064】実施例7 容量200mlの三ツ口フラスコを一酸化炭素で置換した
後、Mn2(CO)10390mg(1.0ミリモル)、濃硫酸10mlを加
え、激しく撹拌して陽イオン性マンガンカルボニル触媒
を形成させた。この触媒溶液にメチルシクロヘキサン0.
64mlとl−へキセン0.62mlの混合物を徐々に加え、一酸
化炭素と反応させた。反応混合物を氷水に加え、生成物
をn−ヘキサンにより抽出した。生成物は、ガスクロ、N
MR,IR,GC−MS分析により、メチルシクロヘキサンカル
ボン酸と第三級C7カルボン酸の3:1混合物であり、メチ
ルシクロヘキサンカルポン酸の収率は、0.lNNaOHで滴定
することにより、40%であることが確認された。
【0065】実施例8 ガスビューレットを接続した容量200mlの三ッ口フラス
コを一酸化炭素置換した後、硫酸10mlと三酸化硫黄4.5g
をいれ、W(CO)6704mg(2.0ミリモル)を加えて激しく撹拌
して陽イオン性タングステンカルボニル触媒溶液を形成
させた。この触媒溶液にオクタン0.81m1(5ミリモル)を
徐々に加え、一酸化炭素と反応させた。反応混合物を氷
水に加え、生成物をn−へキサンにより抽出した。生成
物はガスクロ、NM R,IRにより分析した結果、2,2−ジ
メチルプロパン酸であり、0.1NNaOH溶液で滴定すること
により、収率はオクタン基準で75モル%であることが明
らかになった。
【0066】実施例9 ガスビューレットを接続した容量200mlの三ツ口フラス
コを一酸化炭素置換した後、硫酸10mlと三酸化硫黄4.5g
をいれ、Mo(CO)6528mg〈2.0ミリモル)を加えて激しく攪
拌して陽イオン性モリブデンカルボニル触媒溶液を形成
させた。この触媒溶液にオクタン0.81ml(5ミリモル)を
徐々に加え、一酸化炭素と反応させた。反応混合物を氷
水に加え、生成物をn−へキサンにより抽出した。生成
物はガスクロ、NMR、IRにより分析した結果、2,2−ジ
メチルプロパン酸であり、0.1NNaOH溶液で滴定すること
により、収率はオクタン基準で110モル%であることが
明らかになった。
【0067】実施例10 ガスビューレットを接続した容量200mlの三ツ口フラス
コを一酸化炭素置換した後、硫酸10mlと三酸化硫黄4.5g
をいれ、Cr(CO)6440mg(2.0ミリモル)を加えて激しく攪
拌して陽イオン性クロムカルボニル触媒溶液を形成させ
た。この触媒溶液にオクタン0.81m l(5ミリモル)を徐々
に加え、一酸化炭素と反応させた。反応混合物を氷水に
加え、生成物をn−ヘキサンにより抽出した。生成物は
ガスクロ、NMR,IRにより分析した結果、2,2−ジメチ
ルプロパン酸であり、0.1NNaOH溶液で滴定することによ
り、収率はオクタン基準で95モル%であることが明らか
になつた。
【0068】実施例11 ガスビューレットを接続した容量200mlの三ツ口フラス
コを一酸化炭素置換した後、硫酸10mlと三酸化硫黄4.5g
をいれ、V(CO)6438mg(2.0ミリモル)を加えて激しく攪拌
して陽イオン性バナジウムカルボニル触媒溶液を形成さ
せた。この触媒溶液にオクタン0.81ml(5ミリモル)を徐
々に加え、一酸化炭素と反応させた。反応混合物を氷水
に加え、生成物をn−へキサンにより抽出した。生成物
は、ガスクロ、NMR、IRにより分析した結果、2,2−ジ
メチルプロパン酸であり、0.1NNaOH溶液で滴定すること
により、収率は、オクタン基準で82モル%であることが
明らかになった。
【0069】実施例12 容量200mlの三ツ口フラスコを一酸化炭素で置換した
後、Re2(CO)10 652mg(1.0ミリモル)、濃硫酸7mlとフル
オロ硫酸3mlを加え、激しく撹拌して陽イオン性レニウ
ムカルボニル触媒を形成させた。この触媒溶液に1,12-
ドデカンジオール1.12ml(5ミリモル)を加え、一酸化炭
素と反応させた。反応終了後、メタノール10mlを加えて
メチルエステルを形成させた。生成物をヘキサンにより
抽出した。ガスクロ、NMR,IRなどにより分析した結
果、2,2,9,9-テトラメチルデカンジカルボン酸メチルジ
エステルが、主成分として、40%の収率で得られたこと
を確認した。
【0070】実施例13 容量200mlの三ツ口フラスコを一酸化炭素で置換した
後、Fe2(CO)9 182mg(0.5ミリモル)、三フッ化ホウ素・
水錯体10mlを加え、激しく撹拌して一酸化炭素を吸収さ
せ、陽イオン性鉄カルボニル触媒溶液を調製した。この
触媒溶液に1,11-ドデカジエン1.1ml(5ミリモル)を徐々
に加え、一酸化炭素と反応させた。反応終了後、メタノ
ール10mlを加えてメチルエステルを形成させた。生成物
をヘキサンにより抽出した。ガスクロ、NMR,IRなどに
より分析した結果、2,2,9,9-テトラメチルデカンジカル
ボン酸メチルジエステルが、主成分として、50%の収率
で得られたことを確認した。
【0071】実施例14 容量200mlの三ツ口フラスコを一酸化炭素で置換した
後、Mn2(CO)10 390mg(1.0ミリモル)、濃硫酸10mlを加
え、激しく撹拌して陽イオン性マンガンカルボニル触媒
溶液を調製した。この触媒溶液にメチルシクロヘキサン
0.64mlと1-ヘキセン0.62mlの混合物を徐々に加え、一酸
化炭素と反応させた。反応終了後、メタノール10mlを加
えてメチルエステルを形成させた。生成物をヘキサンに
より抽出した。ガスクロ、NMR,IRなどにより分析した
結果、メチルシクロヘキサンカルボン酸メチルエステル
と第三級C7カルボン酸メチルエステルの3:1混合物が、
合わせて45%の収率で得られたことを確認した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 55/21 C07C 55/21 67/36 67/36 69/02 69/02 69/34 69/34 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4G069 AA06 AA08 BA26A BA26B BC54A BC54B BC58A BC58B BC59A BC59B BC60A BC60B BC62A BC62B BC64A BC64B BC66A BC66B BC70A BC70B BC73A BC73B BC74A BC74B BE42A BE42B CB25 CB75 DA02 FA01 4H006 AA02 AC21 AC46 AC48 BA12 BA14 BA16 BA19 BA22 BA23 BE03 BE40 BE60 4H039 CA65 CA66 CD10 CD30 CL45

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強酸中において、炭素数4以上のオレフィ
    ン類および炭素数4以上のアルコール類からなる群から
    選択される少なくとも一種の化合物に、一酸化炭素およ
    び水を反応させて第三級カルボン酸を合成する方法であ
    って、反応を陽イオン性イリジウムカルボニル触媒、陽
    イオン性オスミウムカルボニル触媒、陽イオン性ルテニ
    ウムカルボニル触媒、陽イオン性鉄カルボニル触媒、陽
    イオン性レニウムカルボニル触媒、陽イオン性マンガン
    カルボニル触媒、陽イオン性タングステンカルボニル触
    媒、陽イオン性モリブデンカルボニル触媒、陽イオン性
    クロムカルボニル触媒および陽イオン性バナジウムカル
    ボニル触媒からなる群から選択される少なくとも1種の
    陽イオン性金属カルボニル触媒の存在下において行なう
    ことを特徴とする第三級カルボン酸の合成方法。
  2. 【請求項2】第三級カルボン酸が、第三級ジカルボン酸
    であり、炭素数4以上のオレフィン類および炭素数4以
    上のアルコール類からなる群から選択される少なくとも
    一種の化合物が、炭素数8以上のジオール、炭素数8以
    上のジエンおよび1つの二重結合を有し且つ1つの水酸
    基を有する炭素数8以上の化合物からなる群から選択さ
    れる少なくとも一種の化合物であることを特徴とする請
    求項1に記載の第三級カルボン酸の合成方法。
  3. 【請求項3】強酸中において、アルコールおよび/また
    はオレフィンの共存下、少なくとも一種の炭素数4以上
    の飽和炭化水素化合物に、一酸化炭素および水を反応さ
    せて第三級カルボン酸を合成する方法であって、反応を
    陽イオン性イリジウムカルボニル触媒、陽イオン性オス
    ミウムカルボニル触媒、陽イオン性ルテニウムカルボニ
    ル触媒、陽イオン性鉄カルボニル触媒、陽イオン性レニ
    ウムカルボニル触媒、陽イオン性マンガンカルボニル触
    媒、陽イオン性タングステンカルボニル触媒、陽イオン
    性モリブデンカルボニル触媒、陽イオン性クロムカルボ
    ニル触媒および陽イオン性バナジウムカルボニル触媒か
    らなる群から選択される少なくとも1種の陽イオン性金
    属カルボニル触媒の存在下において行なうことを特徴と
    する第三級カルボン酸の合成方法。
  4. 【請求項4】強酸が、硫酸、硫酸−りん酸、フッ化水
    素、フルオロ硫酸、三フッ化ホウ素・水錯体およびトリ
    フルオロメタンスルホン酸からなる群から選択される少
    なくとも1種である請求項1〜3のいずれかに記載の第三
    級カルボン酸の合成方法。
  5. 【請求項5】陽イオン性金属カルボニル触媒が、中性イ
    リジウムカルボニル錯体、中性オスミウムカルボニル錯
    体、中性ルテニウムカルボニル錯体、中性鉄カルボニル
    錯体、中性レニウムカルボニル錯体、中性マンガンカル
    ボニル錯体、中性タングステンカルボニル錯体、中性モ
    リブデンカルボニル錯体、中性クロムカルボニル錯体お
    よび中性バナジウムカルボニル錯体からなる群から選択
    される少なくとも一種の中性金属カルボニル錯体から形
    成された陽イオン性金属カルボニル触媒である請求項1
    〜4のいずれかに記載の第三級カルボン酸の合成方法。
  6. 【請求項6】陽イオン性イリジウムカルボニル触媒、陽
    イオン性オスミウムカルボニル触媒、陽イオン性ルテニ
    ウムカルボニル触媒、陽イオン性鉄カルボニル触媒、陽
    イオン性レニウムカルボニル触媒、陽イオン性マンガン
    カルボニル触媒、陽イオン性タングステンカルボニル触
    媒、陽イオン性モリブデンカルボニル触媒、陽イオン性
    クロムカルボニル触媒および陽イオン性バナジウムカル
    ボニル触媒からなる群から選択される少なくとも1種の
    陽イオン性金属カルボニル触媒からなる第三級カルボン
    酸合成用触媒。
  7. 【請求項7】強酸中において、炭素数4以上のオレフィ
    ン類および炭素数4以上のアルコール類からなる群から
    選択される少なくとも一種の化合物に、一酸化炭素およ
    びアルコールを反応させて第三級カルボン酸エステルを
    合成する方法であって、反応を陽イオン性イリジウムカ
    ルボニル触媒、陽イオン性オスミウムカルボニル触媒、
    陽イオン性ルテニウムカルボニル触媒、陽イオン性鉄カ
    ルボニル触媒、陽イオン性レニウムカルボニル触媒、陽
    イオン性マンガンカルボニル触媒、陽イオン性タングス
    テンカルボニル触媒、陽イオン性モリブデンカルボニル
    触媒、陽イオン性クロムカルボニル触媒および陽イオン
    性バナジウムカルボニル触媒からなる群から選択される
    少なくとも1種の陽イオン性金属カルボニル触媒の存在
    下において行なうことを特徴とする第三級カルボン酸エ
    ステルの合成方法。
  8. 【請求項8】第三級カルボン酸エステルが、第三級ジカ
    ルボン酸ジエステルであって、炭素数4以上のオレフィ
    ン類および炭素数4以上のアルコール類からなる群から
    選択される少なくとも一種の化合物が、炭素数8以上の
    ジエン、炭素数8以上のジオールおよび1つの二重結合
    を有し且つ1つの水酸基を有する炭素数8以上の化合物
    からなる群から選択される少なくとも一種の化合物であ
    ることを特徴とする請求項7に記載の第三級カルボン酸
    エステルの合成方法。
  9. 【請求項9】強酸中において、アルコールおよび/また
    はオレフィンの共存下、少なくとも一種の炭素数4以上
    の飽和炭化水素化合物と一酸化炭素およびアルコールを
    反応させて第三級カルボン酸エステルを合成する方法で
    あって、反応を陽イオン性イリジウムカルボニル触媒、
    陽イオン性オスミウムカルボニル触媒、陽イオン性ルテ
    ニウムカルボニル触媒、陽イオン性鉄カルボニル触媒、
    陽イオン性レニウムカルボニル触媒、陽イオン性マンガ
    ンカルボニル触媒、陽イオン性タングステンカルボニル
    触媒、陽イオン性モリブデンカルボニル触媒、陽イオン
    性クロムカルボニル触媒および陽イオン性バナジウムカ
    ルボニル触媒からなる群から選択される少なくとも1種
    の陽イオン性金属カルボニル触媒の存在下において行な
    うことを特徴とする第三級カルボン酸エステルの合成方
    法。
  10. 【請求項10】強酸が、硫酸、硫酸−りん酸、フッ化水
    素、フルオロ硫酸、三フッ化ホウ素・水錯体およびトリ
    フルオロメタンスルホン酸からなる群から選択される少
    なくとも1種である請求項7〜9に記載の第三級カルボ
    ン酸エステルの合成方法。
  11. 【請求項11】陽イオン性金属カルボニル触媒が、中性
    イリジウムカルボニル錯体、中性オスミウムカルボニル
    錯体、中性ルテニウムカルボニル錯体、中性鉄カルボニ
    ル錯体、中性レニウムカルボニル錯体、中性マンガンカ
    ルボニル錯体、中性タングステンカルボニル錯体、中性
    モリブデンカルボニル錯体、中性クロムカルボニル錯体
    および中性バナジウムカルボニル錯体からなる群から選
    択される少なくとも一種の中性金属カルボニル錯体から
    形成された陽イオン性金属カルボニル触媒である請求項
    7〜10のいずれかに記載の第三級カルボン酸エステル
    の合成方法。
  12. 【請求項12】陽イオン性イリジウムカルボニル触媒、
    陽イオン性オスミウムカルボニル触媒、陽イオン性ルテ
    ニウムカルボニル触媒、陽イオン性鉄カルボニル触媒、
    陽イオン性レニウムカルボニル触媒、陽イオン性マンガ
    ンカルボニル触媒、陽イオン性タングステンカルボニル
    触媒、陽イオン性モリブデンカルボニル触媒、陽イオン
    性クロムカルボニル触媒および陽イオン性バナジウムカ
    ルボニル触媒からなる群から選択される少なくとも1種
    の陽イオン性金属カルボニル触媒からなる第三級カルボ
    ン酸エステル合成用触媒。
  13. 【請求項13】超強酸中において、少なくとも1種の炭
    素数4以上の飽和炭化水素化合物と一酸化炭素と水とを
    反応させることにより、第三級カルボン酸を合成する方
    法において、反応を陽イオン性イリジウムカルボニル触
    媒、陽イオン性オスミウムカルボニル触媒、陽イオン性
    ルテニウムカルボニル触媒、陽イオン性鉄カルボニル触
    媒、陽イオン性レニウムカルボニル触媒、陽イオン性マ
    ンガンカルボニル触媒、陽イオン性タングステンカルボ
    ニル触媒、陽イオン性モリブデンカルボニル触媒、陽イ
    オン性クロムカルボニル触媒および陽イオン性バナジウ
    ムカルボニル触媒からなる群から選択される少なくとも
    1種の陽イオン性金属カルボニル触媒の存在下に行うこ
    とを特徴とする第三級カルボン酸の合成方法。
  14. 【請求項14】超強酸中において、少なくとも1種の炭
    素数4以上の飽和炭化水素化合物と一酸化炭素とアルコ
    ールとを反応させることにより第三級カルボン酸エステ
    ルを合成する方法において、反応を陽イオン性イリジウ
    ムカルボニル触媒、陽イオン性オスミウムカルボニル触
    媒、陽イオン性ルテニウムカルボニル触媒、陽イオン性
    鉄カルボニル触媒、陽イオン性レニウムカルボニル触
    媒、陽イオン性マンガンカルボニル触媒、陽イオン性タ
    ングステンカルボニル触媒、陽イオン性モリブデンカル
    ボニル触媒、陽イオン性クロムカルボニル触媒および陽
    イオン性バナジウムカルボニル触媒からなる群から選択
    される少なくとも1種の陽イオン性金属カルボニル触媒
    の存在下において行なうことを特徴とする第三級カルボ
    ン酸エステルの合成方法。
  15. 【請求項15】超強酸が、硫酸−三酸化硫黄、ClSO
    3H、100%FSO3H、FSO3H−SO3、FSO3
    H−SbF5及びHF−SbF5からなる群より選ばれる
    少なくとも1種であることを特徴とする請求項13また
    は14に記載の合成方法。
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