JP2002066765A - 接合方法 - Google Patents
接合方法Info
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- JP2002066765A JP2002066765A JP2000262165A JP2000262165A JP2002066765A JP 2002066765 A JP2002066765 A JP 2002066765A JP 2000262165 A JP2000262165 A JP 2000262165A JP 2000262165 A JP2000262165 A JP 2000262165A JP 2002066765 A JP2002066765 A JP 2002066765A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】融点が異なる一対の金属部材(例えば、銅とア
ルミニウム)を突き合わせ状態で確実に摩擦攪拌接合す
ることができる接合方法を提供する。 【解決手段】融点が異なる一対の金属部材1,2を両者
の端縁に沿って突き合わせる工程と、上記一対の金属部
材1,2の突き合わせ面4に沿って、接合ツール10に
おける回転する本体12およびその底面13から突設し
たプローブ14を移動させることにより、上記両部材
1,2を摩擦攪拌接合する工程と、を備え、係る接合工
程において、平面視で上記接合ツール10の突き合わせ
面4に沿って移動する方向に対し、係る接合ツール10
の回転方向が反対向きとなる位置に、上記一対の金属部
材1,2のうちで低融点側の金属(アルミニウム)部材2
を配置する、接合方法。
ルミニウム)を突き合わせ状態で確実に摩擦攪拌接合す
ることができる接合方法を提供する。 【解決手段】融点が異なる一対の金属部材1,2を両者
の端縁に沿って突き合わせる工程と、上記一対の金属部
材1,2の突き合わせ面4に沿って、接合ツール10に
おける回転する本体12およびその底面13から突設し
たプローブ14を移動させることにより、上記両部材
1,2を摩擦攪拌接合する工程と、を備え、係る接合工
程において、平面視で上記接合ツール10の突き合わせ
面4に沿って移動する方向に対し、係る接合ツール10
の回転方向が反対向きとなる位置に、上記一対の金属部
材1,2のうちで低融点側の金属(アルミニウム)部材2
を配置する、接合方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、融点が互いに異な
る一対の金属部材を突き合わせて摩擦攪拌接合する接合
方法に関する。
る一対の金属部材を突き合わせて摩擦攪拌接合する接合
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】融点が異なる2つの金属部材、例えばア
ルミニウム部材と銅部材との接合において、TIGやM
IG溶接などによる直接溶融法を用いると、接合部に金
属間化合物を生成し易い。これを避けるため、上記接合
には、摩擦圧接、爆発圧接、あるいはロウ付けなどの方
法が用いられている。しかし、アルミニウム部材と銅部
材との接合に摩擦圧接を用いた場合、被接合部材の断面
形状が、棒材や管材などに限定されてしまう。また、爆
発圧接を用いた場合にも、被接合部材の断面形状が制限
されると共に、コスト高になる。更に、ロウ付けを用い
た場合、接合部における品質の安定性を欠くと共に、高
温に加熱された場合に得られた接合製品が変形し易くな
る、という問題があった。以上の問題を解決して、例え
ばアルミニウム部材と銅部材とを接合するため、摩擦攪
拌接合を用いることが提案されている。
ルミニウム部材と銅部材との接合において、TIGやM
IG溶接などによる直接溶融法を用いると、接合部に金
属間化合物を生成し易い。これを避けるため、上記接合
には、摩擦圧接、爆発圧接、あるいはロウ付けなどの方
法が用いられている。しかし、アルミニウム部材と銅部
材との接合に摩擦圧接を用いた場合、被接合部材の断面
形状が、棒材や管材などに限定されてしまう。また、爆
発圧接を用いた場合にも、被接合部材の断面形状が制限
されると共に、コスト高になる。更に、ロウ付けを用い
た場合、接合部における品質の安定性を欠くと共に、高
温に加熱された場合に得られた接合製品が変形し易くな
る、という問題があった。以上の問題を解決して、例え
ばアルミニウム部材と銅部材とを接合するため、摩擦攪
拌接合を用いることが提案されている。
【0003】図3(A)に示すように、アルミニウム部材
20と銅部材22との突き合わせ面24に沿って、図示
しない高速回転する接合ツールのプローブを接触させつ
つ移動し、その摩擦熱により軟化させて摩擦攪拌接合す
る場合、次のような問題点がある。高融点側の銅部材2
2を十分に塑性・流動化させるため、接合ツールの回転
数を上げて入熱量を増加させると、低融点側のアルミニ
ウム部材20が過度に加熱して溶融状態となり、図3
(B)に示すように、接合部Wに表面欠陥26を生じる場
合がある。このため、アルミニウム部材20が溶融しな
い範囲で接合ツールとの摩擦による入熱量を制御して摩
擦攪拌接合することが必要となる。しかしながら、斯様
な制御を行うと高融点側の銅部材22への入熱量が不十
分になり、その流動抵抗が大きくなる。このため、突き
合わせ面24付近における銅材料の攪拌・供給が不足す
る。この結果、図3(C)に示すように、接合ツールが通
過した跡に形成される接合部Wには、空洞からなる内部
欠陥28を生じる、という問題があった。
20と銅部材22との突き合わせ面24に沿って、図示
しない高速回転する接合ツールのプローブを接触させつ
つ移動し、その摩擦熱により軟化させて摩擦攪拌接合す
る場合、次のような問題点がある。高融点側の銅部材2
2を十分に塑性・流動化させるため、接合ツールの回転
数を上げて入熱量を増加させると、低融点側のアルミニ
ウム部材20が過度に加熱して溶融状態となり、図3
(B)に示すように、接合部Wに表面欠陥26を生じる場
合がある。このため、アルミニウム部材20が溶融しな
い範囲で接合ツールとの摩擦による入熱量を制御して摩
擦攪拌接合することが必要となる。しかしながら、斯様
な制御を行うと高融点側の銅部材22への入熱量が不十
分になり、その流動抵抗が大きくなる。このため、突き
合わせ面24付近における銅材料の攪拌・供給が不足す
る。この結果、図3(C)に示すように、接合ツールが通
過した跡に形成される接合部Wには、空洞からなる内部
欠陥28を生じる、という問題があった。
【0004】
【発明が解決すべき課題】本発明は、以上に説明した従
来の技術における問題点を解決し、融点が互いに異なる
一対の金属部材を突き合わせ状態で確実に摩擦攪拌接合
することができる接合方法を提供する、ことを課題とす
る。
来の技術における問題点を解決し、融点が互いに異なる
一対の金属部材を突き合わせ状態で確実に摩擦攪拌接合
することができる接合方法を提供する、ことを課題とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、接合ツールの移動方向に対し、互いに突き
合わされた融点が異なる一対の金属部材の配置を、上記
接合ツールの回転方向との関係で規定する、ことに着目
して成されたものである。即ち、本発明の接合方法は、
融点が異なる一対の金属部材を両者の端縁に沿って突き
合わせる工程と、上記一対の金属部材の突き合わせ面に
沿って、接合ツールにおける回転する本体およびその底
面から突設したプローブを移動させることにより、上記
一対の金属部材を摩擦攪拌接合する工程と、を備え、係
る接合工程において、平面視で上記接合ツールの突き合
わせ面に沿って移動する方向に対し、係る接合ツールの
回転方向が反対向きとなる位置に、上記一対の金属部材
のうちで低融点側の金属部材を配置する、ことを特徴と
する。
決するため、接合ツールの移動方向に対し、互いに突き
合わされた融点が異なる一対の金属部材の配置を、上記
接合ツールの回転方向との関係で規定する、ことに着目
して成されたものである。即ち、本発明の接合方法は、
融点が異なる一対の金属部材を両者の端縁に沿って突き
合わせる工程と、上記一対の金属部材の突き合わせ面に
沿って、接合ツールにおける回転する本体およびその底
面から突設したプローブを移動させることにより、上記
一対の金属部材を摩擦攪拌接合する工程と、を備え、係
る接合工程において、平面視で上記接合ツールの突き合
わせ面に沿って移動する方向に対し、係る接合ツールの
回転方向が反対向きとなる位置に、上記一対の金属部材
のうちで低融点側の金属部材を配置する、ことを特徴と
する。
【0006】これによれば、接合ツールが移動した後方
において、平面視した場合に、接合ツールの回転方向に
おける先(上流)側、即ち材料が掻き出される位置に低融
点側の金属部材が配置される。このため、接合ツールの
プローブが移動して通過した突き合わせ面付近の高融点
側の金属部材付近に生じる空隙を、係るツールが回転し
且つ移動することによって塑性・流動化して掻き出され
る低融点側の金属により十分に埋め尽くすことができ
る。従って、融点が互いに異なる金属部材の突き合わせ
接合において、突き合わせ面付近に内部欠陥(空洞)や表
面欠陥(凹み)のない健全な接合部によって確実に摩擦攪
拌接合を行うことが可能となる。
において、平面視した場合に、接合ツールの回転方向に
おける先(上流)側、即ち材料が掻き出される位置に低融
点側の金属部材が配置される。このため、接合ツールの
プローブが移動して通過した突き合わせ面付近の高融点
側の金属部材付近に生じる空隙を、係るツールが回転し
且つ移動することによって塑性・流動化して掻き出され
る低融点側の金属により十分に埋め尽くすことができ
る。従って、融点が互いに異なる金属部材の突き合わせ
接合において、突き合わせ面付近に内部欠陥(空洞)や表
面欠陥(凹み)のない健全な接合部によって確実に摩擦攪
拌接合を行うことが可能となる。
【0007】尚、前記摩擦攪拌接合は、固相状態で2つ
の金属部材を軟化させて接合する方法であり、得られる
接合部には金属間化合物が生成せず、且つ接合部の付近
に熱的影響部も生じない。このため前述したように、2
つの金属部材を低融点側および高融点側としたのは、そ
れぞれの融点に応じて軟化点(軟化温度域)も同様な関係
になることに着目したためである。それ故、低融点側と
高融点側とは、軟質側と硬質側、または低強度側と高強
度側と表現することも可能である。また、上記接合ツー
ルには、上記2つの金属部材よりも更に高融点で且つ硬
質の金属または合金から成形された前記本体およびプロ
ーブを含むものが用いられる。
の金属部材を軟化させて接合する方法であり、得られる
接合部には金属間化合物が生成せず、且つ接合部の付近
に熱的影響部も生じない。このため前述したように、2
つの金属部材を低融点側および高融点側としたのは、そ
れぞれの融点に応じて軟化点(軟化温度域)も同様な関係
になることに着目したためである。それ故、低融点側と
高融点側とは、軟質側と硬質側、または低強度側と高強
度側と表現することも可能である。また、上記接合ツー
ルには、上記2つの金属部材よりも更に高融点で且つ硬
質の金属または合金から成形された前記本体およびプロ
ーブを含むものが用いられる。
【0008】付言すると、本発明には、前記接合工程に
おいて、平面視で前記接合ツールが時計回り方向に回転
する際に、係る接合ツールの移動方向の右側に前記低融
点側の金属部材を配置するか、あるいは、平面視で前記
接合ツールが反時計回り方向に回転する際に、係る接合
ツールの移動方向の左側に前記低融点側の金属部材を配
置する、接合方法も含まれ得る。これらによる場合も、
接合ツールの移動方向および回転方向に対して、塑性・
流動化し易い低融点側の金属部材を供給側に配置するこ
とにより、高融点側の金属部材への供給がスムーズに行
える。このため、突き合わせ面付近における高融点側の
金属部材に材料供給不足を未然に防ぎ、内部欠陥(空洞)
や表面欠陥(凹部)のない健全な接合部を確実に得ること
ができる。
おいて、平面視で前記接合ツールが時計回り方向に回転
する際に、係る接合ツールの移動方向の右側に前記低融
点側の金属部材を配置するか、あるいは、平面視で前記
接合ツールが反時計回り方向に回転する際に、係る接合
ツールの移動方向の左側に前記低融点側の金属部材を配
置する、接合方法も含まれ得る。これらによる場合も、
接合ツールの移動方向および回転方向に対して、塑性・
流動化し易い低融点側の金属部材を供給側に配置するこ
とにより、高融点側の金属部材への供給がスムーズに行
える。このため、突き合わせ面付近における高融点側の
金属部材に材料供給不足を未然に防ぎ、内部欠陥(空洞)
や表面欠陥(凹部)のない健全な接合部を確実に得ること
ができる。
【0009】また、本発明には、前記低融点側の金属部
材がアルミニウムまたはその合金からなると共に、前記
高融点側の金属部材が銅または銅合金からなる、接合方
法も含まれる。これによれば、前記接合ツールにより低
融点側のアルミニウムが掻き出され、且つ高融点側の銅
や銅合金における空洞を確実に埋め尽くすことができ、
健全な接合部を有するアルミニウム−銅部材からなる接
合製品を提供できる。
材がアルミニウムまたはその合金からなると共に、前記
高融点側の金属部材が銅または銅合金からなる、接合方
法も含まれる。これによれば、前記接合ツールにより低
融点側のアルミニウムが掻き出され、且つ高融点側の銅
や銅合金における空洞を確実に埋め尽くすことができ、
健全な接合部を有するアルミニウム−銅部材からなる接
合製品を提供できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下において本発明の実施に好適
な形態を図面と共に説明する。図1(A)は、本発明の接
合方法を示す平面図である。図示のように、左側の無酸
素銅からなる板状の銅部材(高融点側の金属部材)1と右
側の板状のアルミニウム部材(低融点側の金属部材)2と
を左右方向から突き合わせて、突き合わせ面4を形成し
た状態で図示しない治具により拘束する。尚、本明細書
において、アルミニウムと称する場合にはその合金も含
まれる。図1(A)乃至(C)に示すように、上記突き合わ
せ面4の付近には、この突き合わせ面4に沿って回転し
つつ移動する接合ツール10が配置される。
な形態を図面と共に説明する。図1(A)は、本発明の接
合方法を示す平面図である。図示のように、左側の無酸
素銅からなる板状の銅部材(高融点側の金属部材)1と右
側の板状のアルミニウム部材(低融点側の金属部材)2と
を左右方向から突き合わせて、突き合わせ面4を形成し
た状態で図示しない治具により拘束する。尚、本明細書
において、アルミニウムと称する場合にはその合金も含
まれる。図1(A)乃至(C)に示すように、上記突き合わ
せ面4の付近には、この突き合わせ面4に沿って回転し
つつ移動する接合ツール10が配置される。
【0011】上記接合ツール10は、例えば高速度鋼か
らなる円柱形の本体12と、その底面13の中心部から
同軸心で突設されたプローブ14とを含む。接合ツール
10の本体12とプローブ14の軸心は、図1(C)に示
すように、両金属部材1,2の表面に対する垂線よりも
移動(前進)方向と反対側に約5°傾けた姿勢で配置され
る。係る接合ツール10は、500〜15000rpm
の回転数で回転され、且つその軸心に沿って1〜30k
Nの押し込み力を加えられつつ上記突き合わせ面4付近
に向けて挿入されると共に、図1(A),(C)で上向きに
50mm〜2メートル/分の移動速度で送られる。
らなる円柱形の本体12と、その底面13の中心部から
同軸心で突設されたプローブ14とを含む。接合ツール
10の本体12とプローブ14の軸心は、図1(C)に示
すように、両金属部材1,2の表面に対する垂線よりも
移動(前進)方向と反対側に約5°傾けた姿勢で配置され
る。係る接合ツール10は、500〜15000rpm
の回転数で回転され、且つその軸心に沿って1〜30k
Nの押し込み力を加えられつつ上記突き合わせ面4付近
に向けて挿入されると共に、図1(A),(C)で上向きに
50mm〜2メートル/分の移動速度で送られる。
【0012】図1(A)に示すように、接合ツール10
は、平面視で時計回り方向に回転しつつ突き合わせ面4
付近に挿入され、且つこれに沿って上側に移動する。か
かる接合ツール10の移動方向に対して、その回転方向
が反対向きとなる図1(A)で右側の位置(回転方向の先
側)に低融点側のアルミニウム部材2を配置している。
そして、図1(D)に示すように、ツール10の本体12
の底面13付近とプローブ14とを、突き合わせ面4付
近の表面側から裏面側の端部6に向けて挿入すると、こ
れらとの摩擦による発熱が両金属部材1,2に生じる。
このため、金属部材1,2の金属が塑性状態となって流
動化し、且つ互いに攪拌し合った後に、固化して接合部
Wを形成する。
は、平面視で時計回り方向に回転しつつ突き合わせ面4
付近に挿入され、且つこれに沿って上側に移動する。か
かる接合ツール10の移動方向に対して、その回転方向
が反対向きとなる図1(A)で右側の位置(回転方向の先
側)に低融点側のアルミニウム部材2を配置している。
そして、図1(D)に示すように、ツール10の本体12
の底面13付近とプローブ14とを、突き合わせ面4付
近の表面側から裏面側の端部6に向けて挿入すると、こ
れらとの摩擦による発熱が両金属部材1,2に生じる。
このため、金属部材1,2の金属が塑性状態となって流
動化し、且つ互いに攪拌し合った後に、固化して接合部
Wを形成する。
【0013】この際、低融点側のアルミニウム部材2の
アルミニウムは、塑性・流動化し易いため、接合ツール
10の回転に伴って流動化しにくい銅部材1側へ流れ易
くなる。更に、図2(A),(B)に示すように、接合ツー
ル10の移動に伴い、突き合わせ面4に沿って接合部W
が形成され始める。この接合部Wは、突き合わせ面4に
おけるツール10を挿入する表面側から反対側の裏面側
の端部6よりも浅い位置の間に形成される。係る接合部
Wにおいては、接合ツール10のプローブ14後方の位
置における高融点の銅部材1中に、空隙が形成され易
い。
アルミニウムは、塑性・流動化し易いため、接合ツール
10の回転に伴って流動化しにくい銅部材1側へ流れ易
くなる。更に、図2(A),(B)に示すように、接合ツー
ル10の移動に伴い、突き合わせ面4に沿って接合部W
が形成され始める。この接合部Wは、突き合わせ面4に
おけるツール10を挿入する表面側から反対側の裏面側
の端部6よりも浅い位置の間に形成される。係る接合部
Wにおいては、接合ツール10のプローブ14後方の位
置における高融点の銅部材1中に、空隙が形成され易
い。
【0014】しかし、アルミニウム部材2の流動化した
アルミニウムが、接合ツール10の回転および移動によ
り、掻き出され且つ上記空隙を順次埋めていく。従っ
て、図2(C),(D)に示すように、接合ツール10が通
過した跡における突き合わせ面4付近には、内部欠陥
(空洞)や表面欠陥(凹み)がない健全な接合部Wが形成さ
れ、融点が異なる銅部材1とアルミニウム部材2とを突
き合わせ状態で、強固に摩擦攪拌接合することができ
る。この結果、銅部材1とアルミニウム部材2とからな
る接合製品(例えば、トランス端子用の導電性接合体)を
得ることができる。
アルミニウムが、接合ツール10の回転および移動によ
り、掻き出され且つ上記空隙を順次埋めていく。従っ
て、図2(C),(D)に示すように、接合ツール10が通
過した跡における突き合わせ面4付近には、内部欠陥
(空洞)や表面欠陥(凹み)がない健全な接合部Wが形成さ
れ、融点が異なる銅部材1とアルミニウム部材2とを突
き合わせ状態で、強固に摩擦攪拌接合することができ
る。この結果、銅部材1とアルミニウム部材2とからな
る接合製品(例えば、トランス端子用の導電性接合体)を
得ることができる。
【0015】尚、図1(A)および図2(A)において、平
面視で接合ツール10を反時計回り方向に回転させ且つ
突き合わせ面4に沿って図示で上側に移動させる場合に
は、係る接合ツール10の移動方向に対して、当該ツー
ル10の回転方向が反対向きとなる図1(A)および図2
(A)において左側の位置に、低融点側のアルミニウム部
材2を配置すれば良い。また、両金属部材1,2との接
触面積を増やすため、接合ツール10におけるプローブ
14の先端面やこれに隣接する先端寄りの周面には、単
数または複数の凸条、突起群、またネジ山およびネジ谷
などの凹凸部を形成しても良い。
面視で接合ツール10を反時計回り方向に回転させ且つ
突き合わせ面4に沿って図示で上側に移動させる場合に
は、係る接合ツール10の移動方向に対して、当該ツー
ル10の回転方向が反対向きとなる図1(A)および図2
(A)において左側の位置に、低融点側のアルミニウム部
材2を配置すれば良い。また、両金属部材1,2との接
触面積を増やすため、接合ツール10におけるプローブ
14の先端面やこれに隣接する先端寄りの周面には、単
数または複数の凸条、突起群、またネジ山およびネジ谷
などの凹凸部を形成しても良い。
【0016】
【実施例】ここで本発明の具体的な実施例について、比
較例と共に説明する。JIS:A6063からなり長さ
200mm×幅100mm×厚さ5mmのアルミニウム
部材2と同じサイズの無酸素銅からなる銅部材1とを3
組用意した。また、高速度鋼から成形され且つ直径20
mmの本体12と、直径7mmで長さ5mmのプローブ
14とを含む接合ツール10を用意した。前記図1(A)
に示したように、各組の銅部材1とアルミニウム部材2
とを突き合わせて突き合わせ面4を形成するに際し、1
組のアルミニウム部材2を、平面視で接合ツール10の
移動方向に対し、その回転方向が反対向きとなる右側に
配置し、これを実施例とした。しかも、表1に示すよう
に、実施例では、前記図1(A),図2(A)と同じく接合
ツール10を時計回り方向に回転(右回転)させることに
した。
較例と共に説明する。JIS:A6063からなり長さ
200mm×幅100mm×厚さ5mmのアルミニウム
部材2と同じサイズの無酸素銅からなる銅部材1とを3
組用意した。また、高速度鋼から成形され且つ直径20
mmの本体12と、直径7mmで長さ5mmのプローブ
14とを含む接合ツール10を用意した。前記図1(A)
に示したように、各組の銅部材1とアルミニウム部材2
とを突き合わせて突き合わせ面4を形成するに際し、1
組のアルミニウム部材2を、平面視で接合ツール10の
移動方向に対し、その回転方向が反対向きとなる右側に
配置し、これを実施例とした。しかも、表1に示すよう
に、実施例では、前記図1(A),図2(A)と同じく接合
ツール10を時計回り方向に回転(右回転)させることに
した。
【0017】一方、残りの2組は、前記図1(A)にて、
平面視で接合ツール10の移動方向に対し、その回転方
向が同じ向きとなる左側に配置し、これらを比較例1,
2とした。且つ、比較例1,2では、表1に示すよう
に、前記図1(A),図2(A)とは反対に、接合ツール1
0を反時計回り方向に回転(左回転)させることにした。
また、各組の突き合わせ面4における接合ツール10の
挿入側と対向する裏面(6)側には、長さ250ミリ×幅
30ミリ×厚さ10ミリの銅板を突き合わせ面4に沿っ
てそれぞれ配置して、裏当て板とした。更に、各例にお
ける接合ツール10の回転数および移動速度は、表1に
示す通りとし、且つ挿入圧力も12kNと同じにした。
実施例および比較例1,2により得られた接合製品を切
断して、露出した接合部Wを目視にて観察し、内部欠陥
および表面欠陥の有無を調査した。これらの結果も併せ
て表1に示した。
平面視で接合ツール10の移動方向に対し、その回転方
向が同じ向きとなる左側に配置し、これらを比較例1,
2とした。且つ、比較例1,2では、表1に示すよう
に、前記図1(A),図2(A)とは反対に、接合ツール1
0を反時計回り方向に回転(左回転)させることにした。
また、各組の突き合わせ面4における接合ツール10の
挿入側と対向する裏面(6)側には、長さ250ミリ×幅
30ミリ×厚さ10ミリの銅板を突き合わせ面4に沿っ
てそれぞれ配置して、裏当て板とした。更に、各例にお
ける接合ツール10の回転数および移動速度は、表1に
示す通りとし、且つ挿入圧力も12kNと同じにした。
実施例および比較例1,2により得られた接合製品を切
断して、露出した接合部Wを目視にて観察し、内部欠陥
および表面欠陥の有無を調査した。これらの結果も併せ
て表1に示した。
【0018】
【表1】
【0019】表1によれば、接合ツール10の移動方向
に対し、当該ツール10の回転方向が反対向きとなる位
置にアルミニウム材2を配置した実施例では、接合部W
に内部欠陥および表面欠陥の何れもなかった。これに対
し、他の条件は全て共通でありながら、接合ツール10
の移動方向に対し、当該ツール10の回転方向が同じ向
きとなる位置にアルミニウム材2を配置した比較例1で
は、接合部Wに内部欠陥(空洞)が生じていた。また、こ
れらに比べて接合ツール10の回転数を大きくした比較
例2においては、アルミニウム材2が過度に流動化した
ことにより、接合部Wに表面欠陥(凹み)が生じていた。
係る結果から、本発明の接合方法のように、低融点側の
アルミニウム部材2を接合ツール10の回転および移動
によって、高融点側の銅部材1側に掻き出して流動化す
ることにより、接合ツール10の通過跡における空隙を
埋め易くなり、空洞や凹みのない健全な接合部Wが得ら
れることが裏付けられた。以上の実施例により、本発明
の優位性が容易に理解されよう。
に対し、当該ツール10の回転方向が反対向きとなる位
置にアルミニウム材2を配置した実施例では、接合部W
に内部欠陥および表面欠陥の何れもなかった。これに対
し、他の条件は全て共通でありながら、接合ツール10
の移動方向に対し、当該ツール10の回転方向が同じ向
きとなる位置にアルミニウム材2を配置した比較例1で
は、接合部Wに内部欠陥(空洞)が生じていた。また、こ
れらに比べて接合ツール10の回転数を大きくした比較
例2においては、アルミニウム材2が過度に流動化した
ことにより、接合部Wに表面欠陥(凹み)が生じていた。
係る結果から、本発明の接合方法のように、低融点側の
アルミニウム部材2を接合ツール10の回転および移動
によって、高融点側の銅部材1側に掻き出して流動化す
ることにより、接合ツール10の通過跡における空隙を
埋め易くなり、空洞や凹みのない健全な接合部Wが得ら
れることが裏付けられた。以上の実施例により、本発明
の優位性が容易に理解されよう。
【0020】本発明は、以上において説明した各形態お
よび実施例に限定されない。例えば、本発明における低
融点側と高融点側の金属部材は、両者の間における融点
または軟化点の差が100℃以上であるか、または、同
じ加熱温度における引張強さなどの強度の差が100N
以上であるか、あるいは硬度の差が30Hv以上であれ
ば、異種金属やそれらの合金間の組合せは基より、同種
金属の合金系同士であっても適用可能である。また、低
融点側と高融点側の一対の金属部材における突き合わせ
面には、平面視で直線形に限らず、中間で屈曲したり、
カーブする突き合わせ面も含まれ、且つ両部材の段部同
士の間または雄・雌嵌合部間の突き合わせ面も含まれ
る。更に、突き合わされる一対の金属部材は、同じ厚さ
のものに限らず、厚みが相違する場合も含まれる。この
場合、欠陥のない接合部を形成し易くするため、低融点
側の金属部材を厚くすると共に、接合ツールを薄い高融
点側の金属部材の表面側にも傾けることが望ましい。
よび実施例に限定されない。例えば、本発明における低
融点側と高融点側の金属部材は、両者の間における融点
または軟化点の差が100℃以上であるか、または、同
じ加熱温度における引張強さなどの強度の差が100N
以上であるか、あるいは硬度の差が30Hv以上であれ
ば、異種金属やそれらの合金間の組合せは基より、同種
金属の合金系同士であっても適用可能である。また、低
融点側と高融点側の一対の金属部材における突き合わせ
面には、平面視で直線形に限らず、中間で屈曲したり、
カーブする突き合わせ面も含まれ、且つ両部材の段部同
士の間または雄・雌嵌合部間の突き合わせ面も含まれ
る。更に、突き合わされる一対の金属部材は、同じ厚さ
のものに限らず、厚みが相違する場合も含まれる。この
場合、欠陥のない接合部を形成し易くするため、低融点
側の金属部材を厚くすると共に、接合ツールを薄い高融
点側の金属部材の表面側にも傾けることが望ましい。
【0021】
【発明の効果】以上に説明した本発明の接合方法によれ
ば、融点の異なる金属部材の突き合わせ面に沿って移動
する接合ツールの移動方向に対し、平面視の場合にて係
る接合ツールの回転方向と反対向きとなる位置に低融点
側の金属部材が配置される。これにより、接合ツールの
プローブなどが移動して通過した突き合わせ面付近の高
融点側の金属部材付近に生じる空隙を、係るツールが回
転し且つ移動することによって流動化して掻き出される
低融点側の金属により埋め尽くすことができる。従っ
て、融点が互いに異なる逸対の金属部材の突き合わせ接
合において、突き合わせ面付近に内部欠陥(空洞)や表面
欠陥(凹み)のない健全な接合部を形成して確実に摩擦攪
拌接合を行うことが可能となる。
ば、融点の異なる金属部材の突き合わせ面に沿って移動
する接合ツールの移動方向に対し、平面視の場合にて係
る接合ツールの回転方向と反対向きとなる位置に低融点
側の金属部材が配置される。これにより、接合ツールの
プローブなどが移動して通過した突き合わせ面付近の高
融点側の金属部材付近に生じる空隙を、係るツールが回
転し且つ移動することによって流動化して掻き出される
低融点側の金属により埋め尽くすことができる。従っ
て、融点が互いに異なる逸対の金属部材の突き合わせ接
合において、突き合わせ面付近に内部欠陥(空洞)や表面
欠陥(凹み)のない健全な接合部を形成して確実に摩擦攪
拌接合を行うことが可能となる。
【図1】(A)は本発明の接合方法を示す平面図、(B),
(C)は(A)中の矢印BまたはCの視角による断面図、
(D)は接合工程当初の状態を示す概略断面図。
(C)は(A)中の矢印BまたはCの視角による断面図、
(D)は接合工程当初の状態を示す概略断面図。
【図2】(A),(C)は図1に続く接合工程を示す平面
図、(B),(D)はこれらの概略断面図。
図、(B),(D)はこれらの概略断面図。
【図3】(A)は一般的な突き合わせ状態を示す断面図、
(B),(C)は従来の接合方法による接合部を示す断面
図。
(B),(C)は従来の接合方法による接合部を示す断面
図。
1……銅部材(高融点側の金属部材) 2……アルミニウム部材(低融点側の金属部材) 4……突き合わせ面 10…接合ツール 12…本体 13…底面 14…プローブ
Claims (2)
- 【請求項1】融点が異なる一対の金属部材を両者の端縁
に沿って突き合わせる工程と、 上記一対の金属部材の突き合わせ面に沿って、接合ツー
ルにおける回転する本体およびその底面から突設したプ
ローブを移動させることにより、上記一対の金属部材を
摩擦攪拌接合する工程と、を備え、 上記接合工程において、平面視で上記接合ツールの突き
合わせ面に沿って移動する方向に対し、係る接合ツール
の回転方向が反対向きとなる位置に、上記一対の金属部
材のうちで低融点側の金属部材を配置する、 ことを特徴とする接合方法。 - 【請求項2】前記低融点側の金属部材がアルミニウムま
たはその合金からなると共に、前記高融点側の金属部材
が銅または銅合金からなる、 ことを特徴とする請求項1に記載の接合方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000262165A JP2002066765A (ja) | 2000-08-31 | 2000-08-31 | 接合方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000262165A JP2002066765A (ja) | 2000-08-31 | 2000-08-31 | 接合方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002066765A true JP2002066765A (ja) | 2002-03-05 |
Family
ID=18749885
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000262165A Pending JP2002066765A (ja) | 2000-08-31 | 2000-08-31 | 接合方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002066765A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6739495B2 (en) * | 2001-07-25 | 2004-05-25 | Hitachi, Ltd. | Friction stir welding method and component part welded by the method |
| JP2013163208A (ja) * | 2012-02-12 | 2013-08-22 | Furukawa-Sky Aluminum Corp | 摩擦攪拌接合方法 |
-
2000
- 2000-08-31 JP JP2000262165A patent/JP2002066765A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6739495B2 (en) * | 2001-07-25 | 2004-05-25 | Hitachi, Ltd. | Friction stir welding method and component part welded by the method |
| JP2013163208A (ja) * | 2012-02-12 | 2013-08-22 | Furukawa-Sky Aluminum Corp | 摩擦攪拌接合方法 |
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| A02 | Decision of refusal |
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