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JP2002062540A - コレステリック液晶表示素子 - Google Patents

コレステリック液晶表示素子

Info

Publication number
JP2002062540A
JP2002062540A JP2000249334A JP2000249334A JP2002062540A JP 2002062540 A JP2002062540 A JP 2002062540A JP 2000249334 A JP2000249334 A JP 2000249334A JP 2000249334 A JP2000249334 A JP 2000249334A JP 2002062540 A JP2002062540 A JP 2002062540A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
cholesteric liquid
transparent electrode
wavelength range
wavelength
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000249334A
Other languages
English (en)
Inventor
Naoki Hiji
直樹 氷治
Shigeru Yamamoto
滋 山本
Taketo Hikiji
丈人 曳地
Sadaichi Suzuki
貞一 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2000249334A priority Critical patent/JP2002062540A/ja
Publication of JP2002062540A publication Critical patent/JP2002062540A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 暗表示時または黒色表示時の反射率を十分に
低減させることができ、コントラストを大幅に向上させ
ることができるようにする。 【解決手段】 基板11と透明電極21との間および基
板12と透明電極22との間に、それぞれ2層の反射防
止膜51,53および52,54を形成し、透明電極2
1,22および反射防止膜51,52の光学膜厚を、そ
れぞれλ/4とし、反射防止膜53,54の光学膜厚
を、それぞれλ/2とする。λは反射防止波長で、例え
ば視感度が最も高い555nmに設定する。これによっ
て、コレステリック液晶30のフォーカルコニック配向
時、入射光の透明電極22での反射によるコレステリッ
ク液晶30での前方散乱がλを中心に減少して、暗表示
時の反射率がλを中心に低減し、コントラストが向上す
る。それぞれ透明電極21,22を挟むように、透明電
極21,22の両側に反射防止膜を形成してもよい。透
明電極21,22と別に反射防止膜を形成しないで、透
明電極21,22の光学膜厚をλ/2にしてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種の電子機器
の表示パネルや、画像の表示記憶媒体などとして用いら
れるコレステリック液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】コレステリック液晶表示素子は、外光の
反射を利用して明るい表示ができること、無電源で表示
内容を維持できるメモリ性を有すること、そのメモリ性
を利用して単純マトリクス駆動により大容量表示が可能
であること、駆動にアクティブマトリクスを必要としな
いため樹脂などのフレキシブル基板を利用できること、
などの特長を有することから、電子新聞や電子書籍など
の電子ペーパー用の表示素子として注目されている。
【0003】コレステリック液晶は、棒状分子からなる
螺旋構造を形成し、螺旋ピッチに対応した波長の光を選
択的に反射する。
【0004】コレステリック液晶表示素子は、このコレ
ステリック液晶の選択反射を利用して表示を行うもの
で、図22に断面構造を示すように、それぞれ透明電極
21,22を形成した2枚の基板11,12間にコレス
テリック液晶30を挟持し、非観察側の基板12の裏面
に光吸収層41を形成したものである。
【0005】コレステリック液晶30の配向状態として
は、図23(A)に示すプレーナ、同図(B)に示すフ
ォーカルコニック、および同図(C)に示すホメオトロ
ピックの3種類がある。プレーナ配向は、螺旋軸が基板
面にほぼ垂直に配向した状態であり、選択反射波長域の
色光が観察される。フォーカルコニック配向は、螺旋軸
が基板面にほぼ平行に配向した状態であり、若干の光散
乱があるものの、それ自体は無色であるため、光吸収層
41の色が観測され、光吸収層41が黒色である場合に
は黒色の外観が得られる。ホメオトロピック配向は、螺
旋構造がほどけて、液晶分子が基板面に垂直に配向した
状態であり、やはり、それ自体は無色であるため、光吸
収層41の色が観測され、光吸収層41が黒色である場
合には黒色の外観が得られる。
【0006】上記の配向状態間の切り替えは、電気的に
行うことができる。すなわち、透明電極21,22間に
電圧を印加すると、プレーナ配向はフォーカルコニック
配向に変化し、さらに電圧を上げるとホメオトロピック
配向に変化する。一方、ホメオトロピック配向から電圧
を徐々に低下させると、フォーカルコニック配向とな
り、電圧を急激に低下させると、プレーナ配向となる。
【0007】電圧無印加時にはプレーナ配向とフォーカ
ルコニック配向の2つの配向状態が安定に存在するた
め、その性質を利用してメモリ性の表示が可能となり、
光吸収層41を黒色にすれば、特定の色と黒色との表示
を行うことができる。
【0008】多色表示のコレステリック液晶表示素子
は、図24に示すように、それぞれ青色、緑色、赤色の
色光を選択反射するコレステリック液晶30B,30
G,30Rが注入された3つのコレステリック液晶表示
素子、すなわち青色セル70B、緑色セル70G、赤色
セル70Rを積層することによって得られる。青色、緑
色、赤色の色光とは、それぞれ400〜500nm,5
00〜600nm,600〜700nmの波長域に属す
る光を意味する。最も非観察側のセル、例えば赤色セル
70Rの裏面には、黒色の光吸収層42を形成する。
【0009】この多色コレステリック液晶表示素子で
は、コレステリック液晶30B,30G,30Rのうち
の1つを反射状態にし、他の2つを無色状態にすること
によって、青色、緑色または赤色の表示が得られ、コレ
ステリック液晶30B,30G,30Rのうちの2つを
反射状態にし、他の1つを無色状態にすることによっ
て、シアン、マゼンタまたは黄色の表示が得られ、コレ
ステリック液晶30B,30G,30Rの全てを反射状
態にすることによって、白色表示が得られ、コレステリ
ック液晶30B,30G,30Rの全てを無色状態にす
ることによって、黒色表示が得られる。
【0010】図22または図24に示すようなコレステ
リック液晶表示素子のコントラストを向上させる方法と
して、「SID 97 DIGEST,pp105−1
09」では、斜方蒸着したSiOを配向膜として用い
る方法が提案され、「SID97 DIGEST,pp
319−321」では、特定のポリイミドを配向膜とし
て用いる方法が提案され、「Euro Displa
y’96,pp123−126」では、垂直配向ポリイ
ミドを配向膜としたセルに光硬化性樹脂を添加したコレ
ステリック液晶を封入し、熱アニール処理後に紫外線硬
化させる方法が提案されている。
【0011】これらの方法は、いずれも、コレステリッ
ク液晶の配向を制御することによりフォーカルコニック
配向時の後方散乱(図23(B)の矢印中の短い矢印で
示す観察側の方向への散乱)を減少させることによっ
て、暗表示時または黒色表示時の反射率を低減させ、コ
ントラストを向上させるものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の方法では、一定のコントラスト改善効果が得ら
れるものの、暗表示時または黒色表示時の反射率を十分
に低減させることができず、コントラストを十分に向上
させることができない。特に、図24のような積層型の
多色コレステリック液晶表示素子では、黒色表示時の素
子全体の反射率が各セルの反射率の和となるので、コン
トラストがセルの積層数分の1に低下して、コントラス
トの不足が顕著となり、そのため高彩度の多色表示が得
られない。
【0013】そこで、この発明は、暗表示時または黒色
表示時の反射率を十分に低減させることができ、コント
ラストを大幅に向上させることができるとともに、積層
型の多色コレステリック液晶表示素子では高彩度の多色
表示を得ることができるようにしたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、それぞ
れ透明電極が形成された一対の基板間に、可視波長域内
の波長域を選択反射波長域とするコレステリック液晶が
封入された表示素子において、少なくとも非観察側の透
明電極の光学膜厚を、可視波長域内の反射防止波長の2
分の1にする。
【0015】第2の発明では、それぞれ透明電極が形成
された一対の基板間に、可視波長域内の波長域を選択反
射波長域とするコレステリック液晶が封入された表示素
子において、少なくとも非観察側の、透明電極とコレス
テリック液晶との間および透明電極と基板との間の一方
または両方に、反射防止膜を設ける。
【0016】第3の発明では、多色コレステリック液晶
表示素子として、それぞれ透明電極が形成された一対の
基板間に、可視波長域内の波長域を選択反射波長域とす
るコレステリック液晶が封入された、互いに選択反射波
長域が異なる複数の表示素子を積層し、最も観察側の表
示素子の観察側の透明電極を除いて、または含んで、各
表示素子の、透明電極の光学膜厚を可視波長域内の反射
防止波長の2分の1にし、または透明電極とコレステリ
ック液晶との間および透明電極と基板との間の一方また
は両方に反射防止膜を設ける。
【0017】第4の発明では、第3の発明の多色コレス
テリック液晶表示素子において、前記複数の表示素子
を、選択反射波長が短波長の表示素子ほど観察側に積層
し、ある上層の表示素子と、これに対して非観察側に隣
接する下層の表示素子との間に、前記上層の表示素子の
選択反射波長域を吸収し、前記下層の表示素子の選択反
射波長域を透過させるカラーフィルタを設けるととも
に、各表示素子の前記反射防止波長または前記反射防止
膜についての反射防止波長を、それぞれ当該の表示素子
に入射する色光の波長分布に応じて変える。
【0018】
【作用】上述した各文献に示された従来の方法は、いず
れも、フォーカルコニック配向時の後方散乱を減少させ
ることによって、暗表示時または黒色表示時の反射率を
低減させ、コントラストを向上させるものである。
【0019】しかし、発明者の研究考察によれば、フォ
ーカルコニック配向時の後方散乱以外に、入射光の透明
電極での反射によるコレステリック液晶での前方散乱
(観察側の方向への散乱)が、暗表示時または黒色表示
時の反射率を増加させ、コントラストを低下させる大き
な原因となる。
【0020】図25を用いて、これを示すと、図22の
ようなコレステリック液晶表示素子に基板11側から入
射光1が入射すると、これが非観察側の透明電極22で
反射し、コレステリック液晶30のフォーカルコニック
配向時には、その反射光がコレステリック液晶30によ
って、散乱光9として示すように観察側に散乱し、その
結果、暗表示時の反射率が増加し、コントラストが低下
する。
【0021】図24に示した多色コレステリック液晶表
示素子では、コレステリック液晶30B,30G,30
Rが全てフォーカルコニック配向による無色状態とされ
る黒色表示時、セル70Rの透明電極22での反射によ
るコレステリック液晶30R,30G,30Bでの前方
散乱、セル70Rの透明電極21およびセル70Gの透
明電極22での反射によるコレステリック液晶30G,
30Bでの前方散乱、およびセル70Gの透明電極21
およびセル70Bの透明電極22での反射によるコレス
テリック液晶30Bでの前方散乱によって、反射率が大
きく増加する。
【0022】透明電極一層あたりの反射率は通常、1〜
5%程度である。図24の多色コレステリック液晶表示
素子では、当該の透明電極より観察側のコレステリック
液晶で前方散乱する反射光を生じる透明電極が、最も観
察側のセル70Bの観察側の透明電極21を除いて5層
あるので、コレステリック液晶で前方散乱する反射光を
生じる透明電極による反射率は、全体で5〜25%程度
にも及び、コントラストおよび彩度が大きく低下する。
【0023】これに対して、第1または第2の発明のコ
レステリック液晶表示素子では、それぞれ上記のように
構成されることによって、透明電極での反射によるコレ
ステリック液晶での前方散乱が反射防止波長を中心に減
少して、暗表示時の反射率が反射防止波長を中心に低減
し、コントラストが向上する。
【0024】また、第3または第4の発明の多色コレス
テリック液晶表示素子では、それぞれ上記のように構成
されることによって、透明電極での反射によるコレステ
リック液晶での前方散乱が反射防止波長を中心に減少し
て、黒色表示時の反射率が反射防止波長を中心に低減
し、コントラストが向上するとともに、高彩度の多色表
示が得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】〔単色コレステリック液晶表示素
子の実施形態〕<第1の例>図1は、この発明の単色コ
レステリック液晶表示素子の第1の例を示す。
【0026】この例では、基板11,12の一面に、そ
れぞれ透明電極21,22を形成して、基板11,12
を、透明電極21,22を内側にして対向させ、基板1
1,12間に、コレステリック液晶30を注入し、基板
12の裏面に、光吸収層41を形成するとともに、特に
透明電極21,22の光学膜厚(物理的膜厚×屈折率)
を、それぞれ後述の反射防止波長λの1/2とする。
【0027】基板11,12としては、ガラスや、ポリ
カーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエー
テルスルフォンなどの樹脂などの透光性誘電体を用い
る。ただし、基板12は非透光性の材料によって形成し
てもよい。
【0028】透明電極21,22は、ITO(Indi
um Tin Oxide)、SnO、ZnO:Al
などの透光性を有する導電性酸化物によって形成する。
これら材料を、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ
ーティング法などによって基板11,12上に成膜し、
フォトリソグラフィ法などによって所望の形状に加工し
て、透明電極21,22を形成する。その際、透明電極
21,22の光学膜厚をλ/2に制御する。
【0029】コレステリック液晶30としては、シアノ
ビフェニル、フェニルシクロヘキシル、フェニルベンゾ
エート、シクロヘキシルベンゾエート、アゾメチン、ア
ゾベンゼン、ピリミジン、ジオキサン、シクロヘキシル
シクロヘキサン、トランなどのメソゲンを有するネマチ
ック液晶組成物に、コレステロール誘導体や2−メチル
ブチル基などの光学活性基を有する化合物からなるカイ
ラル剤を添加したものを用いることができる。
【0030】コレステリック液晶30は、高分子液晶、
中分子液晶、低分子液晶のいずれでもよく、これらの混
合物でもよい。また、コレステリック液晶30は、コレ
ステリック液晶を高分子マトリクス中に分散させたもの
や、高分子ゲル化させたものや、カプセル状にしたもの
でもよい。
【0031】コレステリック液晶30の選択反射波長域
は、400〜700nmの可視波長域内の波長域とす
る。
【0032】透明電極21,22とコレステリック液晶
30との間に、配向膜として、ポリイミドなどの樹脂、
SiOなどの無機蒸着膜、シラン系やアンモニア系など
の表面改質剤を設けてもよい。ポリイミドなど、屈折率
が液晶(コレステリック液晶30)の平均屈折率に近い
材料では、配向膜の膜厚は、後述の反射防止性能に影響
を与えないので、任意の膜厚に設定することができる。
SiOのように屈折率が液晶(コレステリック液晶3
0)の平均屈折率と大きく異なる材料では、配向膜の膜
厚は、できるだけ薄いことが望ましく、10nm以下が
好ましい。
【0033】光吸収層41は、コレステリック液晶30
の選択反射波長域を吸収するものであればよく、その色
調は、表示素子の得ようとする表示効果に応じて適宜選
択することができる。その素材としては、染料や顔料を
含む塗料や、金属や金属酸化膜などの蒸着膜を用いるこ
とができる。ただし、光吸収層41は基板12に兼ねさ
せることもできる。
【0034】反射防止波長λは、可視波長域内で所望の
波長に設定することができるが、コントラストをより高
めるには500〜600nmの波長域内に設定すること
が望ましく、コントラストを最も高めるには視感度が最
も高い555nmに設定することが望ましい。
【0035】例えば、透明電極21,22を屈折率1.
9のITOによって形成する場合、λ=555nmとし
て、透明電極21,22の光学膜厚を277.5nm、
物理的膜厚を146nmとする。
【0036】図2に示すように、この例のコレステリッ
ク液晶表示素子に基板11側から入射光1が入射する
と、その入射光1は、コレステリック液晶30と透明電
極22の界面および透明電極22と基板12の界面で、
それぞれ反射光2aおよび2bとして示すように観察側
に反射する。
【0037】この場合、例えば、透明電極21,22を
ITOによって形成した場合、その屈折率ntは1.9
〜2.0であるのに対して、基板11,12およびコレ
ステリック液晶30を上記のような材料によって形成し
た場合、基板11,12の屈折率nsおよびコレステリ
ック液晶30の平均屈折率ncは、1.6前後であっ
て、透明電極21,22の屈折率ntより小さく、コレ
ステリック液晶30−透明電極22−基板12の構造
は、低屈折率−高屈折率−低屈折率の構造となる。
【0038】そのため、反射光2aは、コレステリック
液晶30と透明電極22の界面で、位相反転することな
く反射し、反射光2bは、透明電極22と基板12の界
面で、位相反転して反射するとともに、反射光2b中の
波長がλの成分は、光学膜厚がλ/2の透明電極22中
を往復することによって、反射光2a中の波長がλの成
分に対してλに相当する時間遅れる。
【0039】その結果、波長がλの成分については、反
射光2aと反射光2bとの間にλ/2の位相差を生じ
て、反射光2aと反射光2bが互いに打ち消し合い、コ
レステリック液晶30のフォーカルコニック配向時、透
明電極22での反射によるコレステリック液晶30での
前方散乱がλを中心に減少して、暗表示時の反射率がλ
を中心に低減し、コントラストが向上する。
【0040】コントラストを向上させるためには、非観
察側の透明電極22の光学膜厚のみをλ/2にすればよ
いが、この例のように観察側の透明電極21の光学膜厚
もλ/2にすることによって、部屋の壁などで反射した
光が、図3に示すように入射光3として入射したとき、
基板11と透明電極21の界面で反射した光4a、およ
び透明電極21とコレステリック液晶30の界面で反射
した光4bが、図2に示した反射光2aおよび2bと同
様に、波長がλの成分については、互いの間にλ/2の
位相差を生じて、互いに打ち消し合うので、部屋の壁な
どで反射した光による映り込みが減少する。
【0041】図15は、透明電極21,22を屈折率
1.9のITOによって形成し、その物理的膜厚を50
nm、光学膜厚を95nm(λは190nmで可視波長
域外)にした場合の、暗表示時の反射スペクトルの計算
結果を示し、図16は、透明電極21,22を屈折率
1.9のITOによって形成し、その物理的膜厚を14
6nm、光学膜厚を277.5nm(λは555nm)
にした場合の、暗表示時の反射スペクトルの計算結果を
示す。
【0042】これからも明らかなように、透明電極2
1,22の光学膜厚を277.5nmにすることによっ
て、暗表示時の反射率を視感度が最も高い555nmを
中心に大幅に低減させることができる。
【0043】<第2の例>図4は、この発明の単色コレ
ステリック液晶表示素子の第2の例を示す。
【0044】この例では、基板11,12上の透明電極
21,22上に、すなわち透明電極21,22とコレス
テリック液晶30との間に、それぞれ反射防止膜51,
52を形成し、透明電極21と反射防止膜51の光学膜
厚の和、および透明電極22と反射防止膜52の光学膜
厚の和を、それぞれλ/2に設定する。
【0045】この例では、一例として、反射防止膜5
1,52の屈折率を透明電極21,22の屈折率と等し
くする。例えば、透明電極21,22をITOによって
形成する場合、その屈折率は1.9〜2.0であるの
で、反射防止膜51,52としては、屈折率が1.9〜
2.0の、SFS1ガラス(屈折率1.93)、ZnO
(屈折率2.0)、PbO(屈折率2.0)などの透明
誘電体を用いる。
【0046】これら材料を、蒸着法、スパッタリング
法、ゾル−ゲル法などによって透明電極21,22上に
成膜し、透明電極21,22と同じパターン形状に加工
して、反射防止膜51,52を形成し、あるいは、これ
ら材料を、パターニングした透明電極21,22上に、
その外部への取り出し部分を除いて成膜して、反射防止
膜51,52を形成する。
【0047】この例では、透明電極22と反射防止膜5
2の光学膜厚の和、および透明電極21と反射防止膜5
1の光学膜厚の和が、それぞれλ/2に設定されること
によって、図1の例と同様に、暗表示時の反射率がλを
中心に低減し、コントラストが向上するとともに、部屋
の壁などで反射した光による映り込みが減少する。
【0048】この例では、他の例として、図5に示すよ
うに、基板11,12の屈折率をns、透明電極21,
22の屈折率をnt、コレステリック液晶30の平均屈
折率をnc、反射防止膜51,52の屈折率をnrとし
て、上記のようにnr=ntとしないで、nc<nr<
ntとする。例えば、 nr=√{nt×√(nc×ns)} …(1) とする。
【0049】具体例として、基板11,12を屈折率
1.58のポリカーボネートによって形成し、透明電極
21,22を屈折率1.9のITOによって形成し、コ
レステリック液晶30の平均屈折率ncを1.60とし
て、nr=1.73にする。このような屈折率nrの反
射防止膜51,52としては、芳香族ポリアミド樹脂、
ポリビニルカルバゾール樹脂などの樹脂や、Al
、MgOなどの酸化物を用いることができる。
【0050】図17は、この具体例のように各屈折率を
設定し、透明電極21と反射防止膜51の光学膜厚の和
および透明電極22と反射防止膜52の光学膜厚の和を
277.5nm(λは555nm)にした場合の、暗表
示時の反射スペクトルの計算結果を示す。これによれ
ば、暗表示時の反射率は、視感度が最も高い555nm
付近では、図16の場合よりわずかに高くなるが、40
0〜700μmの可視波長域全体では、図16の場合よ
り波長依存性が小さく、色づきの少ない反射スペクトル
が得られる。
【0051】図4の例では、市販の透明電極付き基板上
に反射防止膜51,52を形成するだけで容易にコント
ラストを向上させることができる。また、透明電極2
1,22の膜厚の自由度が増加するとともに、透明電極
21,22間の短絡による製造上の歩留まりの低下を防
止することができる。
【0052】<第3の例>図6は、この発明の単色コレ
ステリック液晶表示素子の第3の例を示す。
【0053】この例では、基板11,12と透明電極2
1,22との間に、それぞれ反射防止膜51,52を形
成して、反射防止膜51と透明電極21の光学膜厚の
和、および反射防止膜52と透明電極22の光学膜厚の
和を、それぞれλ/2に設定する。すなわち、この例
は、図4の例の透明電極21,22と反射防止膜51,
52の位置を入れ替えた場合である。
【0054】この例でも、図4の例と同様に、暗表示時
の反射率がλを中心に低減し、コントラストが向上する
とともに、部屋の壁などで反射した光による映り込みが
減少する。
【0055】また、この例では、反射防止膜51,52
を基板11,12の全面に渡って形成して、透明電極2
1,22だけをパターニングすることができ、図4の例
のように反射防止膜51,52の形成時に透明電極2
1,22の外部への取り出し部分をマスキングし、また
は反射防止膜51,52の形成後にフォトエッチングな
どによって透明電極21,22の外部への取り出し部分
を露出させる必要がない。
【0056】<第4の例>図7は、この発明の単色コレ
ステリック液晶表示素子の第4の例を示す。
【0057】この例では、それぞれ透明電極21,22
を挟むように、透明電極21,22と基板11,12と
の間および透明電極21,22とコレステリック液晶3
0との間に、反射防止膜51,52および53,54を
形成し、透明電極21,22の光学膜厚を、それぞれλ
/2とし、反射防止膜51,52,53,54の光学膜
厚を、それぞれλ/4とする。
【0058】図8に示すように、この例のコレステリッ
ク液晶表示素子に基板11側から入射光1が入射する
と、その入射光1は、コレステリック液晶30と反射防
止膜54の界面、反射防止膜54と透明電極22の界
面、透明電極22と反射防止膜52の界面、および反射
防止膜52と基板12の界面で、それぞれ反射光2c,
2d,2eおよび2fとして示すように観察側に反射す
る。
【0059】この場合、基板11,12の屈折率をn
s、透明電極21,22の屈折率をnt、コレステリッ
ク液晶30の平均屈折率をnc、反射防止膜53,54
の屈折率をnra、反射防止膜51,52の屈折率をn
rbとして、nc<nra<nt,nt>nrb>ns
とする。
【0060】これによれば、反射光2cは、コレステリ
ック液晶30と反射防止膜54の界面で、反射光2d
は、反射防止膜54と透明電極22の界面で、それぞれ
位相反転することなく反射するとともに、反射光2d中
の波長がλの成分は、光学膜厚がλ/4の反射防止膜5
4中を往復することによって、反射光2c中の波長がλ
の成分に対してλ/2に相当する時間遅れる。その結
果、波長がλの成分については、反射光2cと反射光2
dとの間にλ/2の位相差を生じて、反射光2cと反射
光2dが互いに打ち消し合う。
【0061】また、反射光2eは、透明電極22と反射
防止膜52の界面で、反射光2fは、反射防止膜52と
基板12の界面で、それぞれ位相反転して反射するとと
もに、反射光2f中の波長がλの成分は、光学膜厚がλ
/4の反射防止膜52中を往復することによって、反射
光2e中の波長がλの成分に対してλ/2に相当する時
間遅れる。その結果、波長がλの成分については、反射
光2eと反射光2fとの間にλ/2の位相差を生じて、
反射光2eと反射光2fが互いに打ち消し合う。
【0062】したがって、コレステリック液晶30のフ
ォーカルコニック配向時、コレステリック液晶30での
前方散乱がλを中心に減少して、暗表示時の反射率がλ
を中心に低減し、コントラストが向上する。
【0063】この場合、例えば、 nra=√(nc×nt) …(2) nrb=√(ns×nt) …(3) とする。
【0064】具体例として、基板11,12を屈折率
1.58のポリカーボネートによって形成し、透明電極
21,22を屈折率1.9のITOによって形成し、コ
レステリック液晶30の平均屈折率ncを1.60とし
て、nra=1.74、nrb=1.73にする。この
ような屈折率nrbの反射防止膜51,52、および屈
折率nraの反射防止膜53,54としては、上述し
た、芳香族ポリアミド樹脂、ポリビニルカルバゾール樹
脂などの樹脂や、Al、MgOなどの酸化物を用
いることができる。
【0065】図18は、この具体例のように各屈折率を
設定し、λ=555nmとして透明電極21,22およ
び反射防止膜51〜54の膜厚を設定した場合の、暗表
示時の反射スペクトルの計算結果を示す。これによれ
ば、暗表示時の反射率を可視波長域内の広い範囲に渡っ
て大幅に低減させることができ、コントラストを大幅に
向上させることができるとともに、反射防止膜51〜5
4による色づきを防止することができる。
【0066】<第5の例>図9は、この発明の単色コレ
ステリック液晶表示素子の第5の例を示す。
【0067】この例では、基板11と透明電極21との
間および基板12と透明電極22との間に、それぞれ2
層の反射防止膜51,53および52,54を形成し、
透明電極21,22および反射防止膜51,52の光学
膜厚を、それぞれλ/4とし、反射防止膜53,54の
光学膜厚を、それぞれλ/2とする。
【0068】図10に示すように、この例のコレステリ
ック液晶表示素子に基板11側から入射光1が入射する
と、その入射光1は、コレステリック液晶30と透明電
極22の界面、透明電極22と反射防止膜54の界面、
反射防止膜54と反射防止膜52の界面、および反射防
止膜52と基板12の界面で、それぞれ反射光2c,2
d,2eおよび2fとして示すように観察側に反射す
る。
【0069】この場合、基板11,12の屈折率をn
s、透明電極21,22の屈折率をnt、コレステリッ
ク液晶30の平均屈折率をnc、反射防止膜53,54
の屈折率をnra、反射防止膜51,52の屈折率をn
rbとして、nc<nt<nra,nra>nrb>n
sとする。
【0070】これによれば、反射光2cは、コレステリ
ック液晶30と透明電極22の界面で、反射光2dは、
透明電極22と反射防止膜54の界面で、それぞれ位相
反転することなく反射するとともに、反射光2d中の波
長がλの成分は、光学膜厚がλ/4の透明電極22中を
往復することによって、反射光2c中の波長がλの成分
に対してλ/2に相当する時間遅れる。その結果、波長
がλの成分については、反射光2cと反射光2dとの間
にλ/2の位相差を生じて、反射光2cと反射光2dが
互いに打ち消し合う。
【0071】また、反射光2eは、反射防止膜54と反
射防止膜52の界面で、反射光2fは、反射防止膜52
と基板12の界面で、それぞれ位相反転して反射すると
ともに、反射光2f中の波長がλの成分は、光学膜厚が
λ/4の反射防止膜52中を往復することによって、反
射光2e中の波長がλの成分に対してλ/2に相当する
時間遅れる。その結果、波長がλの成分については、反
射光2eと反射光2fとの間にλ/2の位相差を生じ
て、反射光2eと反射光2fが互いに打ち消し合う。
【0072】したがって、コレステリック液晶30のフ
ォーカルコニック配向時、コレステリック液晶30での
前方散乱がλを中心に減少して、暗表示時の反射率がλ
を中心に低減し、コントラストが向上する。
【0073】この場合、例えば、 nra=nt/nc …(4) nrb=√(nra×ns) =nt×√(ns/nc) …(5) とする。
【0074】具体例として、基板11,12を屈折率
1.58のポリカーボネートによって形成し、透明電極
21,22を屈折率1.9のITOによって形成し、コ
レステリック液晶30の平均屈折率ncを1.60とし
て、nra=2.26、nrb=1.89にする。
【0075】このような屈折率nrbの反射防止膜5
1,52としては、透明電極21,22と同じITOな
どの透明導電膜を用いることができる。ただし、この場
合には、透明電極21,22の静電容量の低減、および
短絡による歩留まりの低下を防止するために、反射防止
膜51,52は、それぞれ透明電極21,22と同じパ
ターン形状に加工することが望ましい。また、上記のよ
うな屈折率nrbの反射防止膜51,52として、上述
した、SFS1ガラス(屈折率1.93)、ZnO(屈
折率2.0)、PbO(屈折率2.0)などの透明誘電
体を用いてもよい。この場合には、反射防止膜51,5
2は、透明電極21,22と同じパターン形状に加工し
ないで、基板11,12の全面に渡って形成することが
できる。
【0076】上記のような屈折率nraの反射防止膜5
3,54としては、TiO(屈折率2.5〜2.
9)、ZrO(屈折率2.4)、ZnS(屈折率2.
3)、LiNbO(屈折率2.2)などを用いること
ができる。この場合、反射防止膜53,54は、透明電
極21,22と同じパターン形状に加工しないで、基板
11,12の全面に渡って形成することができる。
【0077】図19は、この具体例のように各屈折率を
設定し、λ=555nmとして透明電極21,22およ
び反射防止膜51〜54の膜厚を設定した場合の、暗表
示時の反射スペクトルの計算結果を示す。これによれ
ば、暗表示時の反射率を可視波長域内の図18の場合よ
り広い範囲に渡って大幅に低減させることができ、コン
トラストを大幅に向上させることができるとともに、反
射防止膜51〜54による色づきを防止することができ
る。
【0078】図9の例では、反射防止膜51〜54を全
て誘電体で形成する場合、電気的分離のために、これら
をパターニングする必要がなく、透明電極21,22だ
けをパターニングすればよいので、表示素子の製造工数
を減少させることができる。
【0079】また、図4または図7の例のように透明電
極21,22とコレステリック液晶30との間に反射防
止膜51,52または53,54を形成する場合とは異
なり、反射防止膜の形成時に透明電極21,22の外部
への取り出し部分をマスキングし、または反射防止膜の
形成後にフォトエッチングなどによって透明電極21,
22の外部への取り出し部分を露出させる必要がなく、
少ない工数で表示素子を作製することができる。
【0080】〔多色コレステリック液晶表示素子の実施
形態〕 <第1の例>図11は、この発明の多色コレステリック
液晶表示素子の第1の例を示す。
【0081】この例では、それぞれ青色、緑色、赤色の
色光を選択反射するコレステリック液晶30B,30
G,30Rを封入した、それぞれ図9の例のように反射
防止膜51,53および52,54を形成した3つのコ
レステリック液晶表示素子を、セル70B,70G,7
0Rとして、この順序で観察側から順に積層し、最下層
(最も非観察側)のセル70Rの裏面に、可視波長域全
域(400〜700nm)を吸収する黒色の光吸収層4
2を形成する。
【0082】この例では、コレステリック液晶30B,
30G,30Rが全てフォーカルコニック配向による無
色状態とされる黒色表示時、セル70Rの透明電極22
での反射によるコレステリック液晶30R,30G,3
0Bでの前方散乱、セル70Rの透明電極21およびセ
ル70Gの透明電極22での反射によるコレステリック
液晶30G,30Bでの前方散乱、およびセル70Gの
透明電極21およびセル70Bの透明電極22での反射
によるコレステリック液晶30Bでの前方散乱が、それ
ぞれ反射防止波長λを中心に減少して、黒色表示時の反
射率が反射防止波長λを中心に低減し、コントラストが
向上する。
【0083】また、コレステリック液晶30B,30
G,30Rの1つまたは2つがプレーナ配向による選択
反射状態とされ、他の2つまたは1つがフォーカルコニ
ック配向による無色状態とされるときには、フォーカル
コニック配向による無色状態とされるコレステリック液
晶での前方散乱が反射防止波長λを中心に減少するの
で、高彩度の多色表示が得られる。
【0084】コントラストを向上させ、高彩度の多色表
示を得るためには、セル70Rの透明電極22,21、
セル70Gの透明電極22,21およびセル70Bの透
明電極22についてのみ反射防止構造にすればよいが、
この例のように最も観察側のセル70Bの観察側の透明
電極21についても反射防止構造にすることによって、
図3に示して上述したように、部屋の壁などで反射した
光による映り込みが減少する。
【0085】セル70B,70G間、およびセル70
G,70R間には、それぞれ、基板11,12の屈折率
と等しい、またはこれに近い屈折率の、透光性を有する
物質を充填することが望ましい。これによって、基板1
1,12の表面での反射を低減させて、コントラストを
より向上させることができる。
【0086】セル70B,70G,70Rの反射防止構
造は、図9の例に限らず、図1、図4、図6または図7
の例のように構成してもよい。セル70B,70G,7
0Rの積層順序は、図11の例に限らず、任意の順序に
することができる。
【0087】<第2の例>図12は、この発明の多色コ
レステリック液晶表示素子の第2の例を示す。
【0088】この例では、図11の例の多色コレステリ
ック液晶表示素子において、青色セル70Bと緑色セル
70Gとの間に黄色フィルタ61Yを設け、緑色セル7
0Gと赤色セル70Rとの間に赤色フィルタ61Rを設
ける。
【0089】黄色フィルタ61Yは、500nm付近に
カットオフ波長を有し、それより短波長の青色の色光を
吸収し、長波長の緑色および赤色の色光を透過させるカ
ラーフィルタであり、赤色フィルタ61Rは、600n
m付近にカットオフ波長を有し、それより短波長の青色
および緑色の色光を吸収し、長波長の赤色の色光を透過
させるカラーフィルタである。このように黄色フィルタ
61Yおよび赤色フィルタ61Rを設けることによっ
て、表示彩度が向上するとともに、表示される色相の視
角による変化を抑制することができる。
【0090】さらに、この例では、セル70B,70
G,70Rの反射防止波長λを、それぞれ当該セルに入
射する色光の波長分布に応じて変える。
【0091】例えば、図13に示すように、黄色フィル
タ61Yのカットオフ波長を500nm、赤色フィルタ
61Rのカットオフ波長を590nmとする場合、黄色
フィルタ61Yを透過する前のセル70Bに入射する色
光については、曲線6で示すように、視感度が最も高い
のは555nmであるが、黄色フィルタ61Yを透過し
てセル70Gに入射する色光については、黄色フィルタ
61Yによって500nm以下の波長成分が吸収される
ため、曲線6Gで示すように、実質的に視感度が最も高
いのは580nm前後であり、赤色フィルタ61Rを透
過してセル70Rに入射する色光については、赤色フィ
ルタ61Rによって590nm以下の波長成分が吸収さ
れるため、曲線6Rで示すように、実質的に視感度が最
も高いのは610nm前後である。
【0092】そこで、セル70Bについては、反射防止
波長λを555nm前後に設定するが、セル70Gにつ
いては、反射防止波長λを580nm前後に設定し、セ
ル70Rについては、反射防止波長λを610nm前後
に設定する。
【0093】これによって、暗表示時の反射率が、セル
70Bでは曲線7Bで示すように555nm前後で最小
となり、セル70Gでは曲線7Gで示すように580n
m前後で最小となり、セル70Rでは曲線7Rで示すよ
うに610nm前後で最小となって、暗表示時の明度値
(視感度×反射率)が、全てのセル70B,70G,7
0Rで最小となり、全てのセル70B,70G,70R
につき反射防止波長λを555nm前後に設定する場合
より、コントラストが高くなり、彩度が向上する。
【0094】〔実際に作製した例による検証〕図14に
示すような多色コレステリック液晶表示素子を実際に作
製した。
【0095】この多色コレステリック液晶表示素子は、
それぞれ青色、緑色、赤色の色光を選択反射するコレス
テリック液晶30B,30G,30Rを注入した、それ
ぞれ図4の例のように透明電極21,22上に反射防止
膜51,52を形成した3つのコレステリック液晶表示
素子を、セル70B,70G,70Rとして、この順序
で観察側から順に積層し、最下層のセル70Rの裏面に
黒色の光吸収層42を形成し、セル70Gの上面に黄色
フィルタ61Yを設け、セル70Rの上面に赤色フィル
タ61Rを設け、黄色フィルタ61Yのカットオフ波長
を500nm、赤色フィルタ61Rのカットオフ波長を
590nmとしたものである。
【0096】透明電極21,22は、ITOによって形
成した。その屈折率ntは1.9であり、物理的膜厚を
50nm、光学膜厚を95nmとした。反射防止波長λ
は、セル70Bでは550nm、セル70Gでは580
nm、セル70Rでは610nmとした。
【0097】反射防止膜51,52としては、屈折率
1.73の金属酸化物を用いた。反射防止膜51,52
は、パターニングした透明電極21,22上に金属アル
コキシドのアルコール溶液をスピンコートして加熱分解
する、いわゆるゾルゲル法によって形成した。
【0098】透明電極21と反射防止膜51の光学膜厚
の和、および透明電極22と反射防止膜52の光学膜厚
の和が、セル70Bではλ=550nmの1/2の27
5nmとなり、セル70Gではλ=580nmの1/2
の290nmとなり、セル70Rではλ=610nmの
1/2の305nmとなるように、反射防止膜51,5
2の物理的膜厚を、セル70Bでは105nm、セル7
0Gでは110nm、セル70Rでは120nmとし
た。
【0099】コレステリック液晶30B,30G,30
Rは、メルク社製カイラル添加剤S−811,S−10
11を4:1の重量比で混合した混合カイラル剤を、メ
ルク社製ネマチック液晶E44に、それぞれ22.7,
19.4,16.2wt%添加して調製した。
【0100】以上の実施例との比較のために、比較例と
して、実施例の多色コレステリック液晶表示素子から反
射防止膜51,52を除いた多色コレステリック液晶表
示素子を作製した。
【0101】図20に、実施例および比較例の多色コレ
ステリック液晶表示素子の、白色表示時および黒色表示
時の反射スペクトルの測定結果を示す。これに示すよう
に、実施例の多色コレステリック液晶表示素子では、黒
色表示時の反射率を低減させることができるだけでな
く、白色表示時の反射率を増加させることができた。こ
れは、透明電極21,22による反射損失が低減して、
セル70B,70G,70Rの透過率が増加したためで
ある。その結果、視感反射率のコントラスト比は、比較
例では2.2であるのに対して、実施例では5.2とな
り、実施例では比較例の2.4倍に向上させることがで
きた。また、図21に示すように、色再現範囲も、実施
例では比較例に比べて大きく広げることができた。
【0102】
【発明の効果】上述したように、この発明によれば、暗
表示時または黒色表示時の反射率を十分に低減させ、明
表示時または白色表示時の反射率を増加させることがで
き、コントラストを大幅に向上させることができるとと
もに、積層型の多色コレステリック液晶表示素子では高
彩度の多色表示を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】単色コレステリック液晶表示素子の第1の例を
示す図である。
【図2】図1の例の説明に供する図である。
【図3】図1の例の説明に供する図である。
【図4】単色コレステリック液晶表示素子の第2の例を
示す図である。
【図5】図4の例の説明に供する図である。
【図6】単色コレステリック液晶表示素子の第3の例を
示す図である。
【図7】単色コレステリック液晶表示素子の第4の例を
示す図である。
【図8】図7の例の説明に供する図である。
【図9】単色コレステリック液晶表示素子の第5の例を
示す図である。
【図10】図9の例の説明に供する図である。
【図11】多色コレステリック液晶表示素子の第1の例
を示す図である。
【図12】多色コレステリック液晶表示素子の第2の例
を示す図である。
【図13】図12の例の説明に供する図である。
【図14】実際に作製した実施例の多色コレステリック
液晶表示素子を示す図である。
【図15】従来のコレステリック液晶表示素子の暗表示
時の反射スペクトルの計算結果を示す図である。
【図16】図1の例の暗表示時の反射スペクトルの計算
結果を示す図である。
【図17】図4の例の暗表示時の反射スペクトルの計算
結果を示す図である。
【図18】図7の例の暗表示時の反射スペクトルの計算
結果を示す図である。
【図19】図9の例の暗表示時の反射スペクトルの計算
結果を示す図である。
【図20】実施例および比較例の白色表示時および黒色
表示時の反射スペクトルの測定結果を示す図である。
【図21】実施例および比較例の色再現範囲を示す図で
ある。
【図22】従来の単色コレステリック液晶表示素子を示
す図である。
【図23】コレステリック液晶の3つの配向状態を示す
図である。
【図24】従来の多色コレステリック液晶表示素子を示
す図である。
【図25】入射光の透明電極での反射によるコレステリ
ック液晶での前方散乱を示す図である。
【符号の説明】
主要部については図中に全て記述したので、ここでは省
略する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曳地 丈人 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 (72)発明者 鈴木 貞一 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社海老名事業所内 Fターム(参考) 2H089 HA04 HA32 TA13 2H091 FA02Y FA34Z FA37Y FB06 FC02 JA02 LA15 LA17 2H092 GA16 HA04 MA04 MA05 MA06 NA01 NA27 NA29 PA01 PA02 PA08 QA15 RA10 5C094 AA06 AA11 BA03 BA43 CA19 CA24 DA13 EA04 EA05 EA07 ED03 ED12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ透明電極が形成された一対の基板
    間に、可視波長域内の波長域を選択反射波長域とするコ
    レステリック液晶が封入された表示素子において、 少なくとも非観察側の透明電極の光学膜厚が、可視波長
    域内の反射防止波長の2分の1にされたことを特徴とす
    るコレステリック液晶表示素子。
  2. 【請求項2】それぞれ透明電極が形成された一対の基板
    間に、可視波長域内の波長域を選択反射波長域とするコ
    レステリック液晶が封入された表示素子において、 少なくとも非観察側の、透明電極とコレステリック液晶
    との間および透明電極と基板との間の一方または両方
    に、反射防止膜が設けられたことを特徴とするコレステ
    リック液晶表示素子。
  3. 【請求項3】それぞれ透明電極が形成された一対の基板
    間に、可視波長域内の波長域を選択反射波長域とするコ
    レステリック液晶が封入された、互いに選択反射波長域
    が異なる複数の表示素子が積層され、 最も観察側の表示素子の観察側の透明電極を除いて、ま
    たは含んで、各表示素子の、透明電極の光学膜厚が可視
    波長域内の反射防止波長の2分の1にされ、または透明
    電極とコレステリック液晶との間および透明電極と基板
    との間の一方または両方に反射防止膜が設けられたこと
    を特徴とする多色コレステリック液晶表示素子。
  4. 【請求項4】請求項3の多色コレステリック液晶表示素
    子において、 前記複数の表示素子が、選択反射波長が短波長の表示素
    子ほど観察側に積層され、 ある上層の表示素子と、これに対して非観察側に隣接す
    る下層の表示素子との間に、前記上層の表示素子の選択
    反射波長域を吸収し、前記下層の表示素子の選択反射波
    長域を透過させるカラーフィルタが設けられるととも
    に、 各表示素子の前記反射防止波長または前記反射防止膜に
    ついての反射防止波長が、それぞれ当該の表示素子に入
    射する色光の波長分布に応じて変えられたことを特徴と
    する多色コレステリック液晶表示素子。
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