JP2002060870A - 微細鉛組織を有するCu−Pb系銅合金及び内燃機関用すべり軸受 - Google Patents
微細鉛組織を有するCu−Pb系銅合金及び内燃機関用すべり軸受Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 Pbを含有する銅合金の摺動特性を改良する。
【解決手段】 Pb:10〜30%、Sn:0〜1.5
%を含有する銅合金を鋼裏金に焼結・成層してなる銅系
すべり軸受材料の少なくとも表面側で、銅合金マトリッ
クス中に分散する鉛粒子の個数が3000個/mm2以上
でありかつ平均粒径が5μm以下である銅合金。
%を含有する銅合金を鋼裏金に焼結・成層してなる銅系
すべり軸受材料の少なくとも表面側で、銅合金マトリッ
クス中に分散する鉛粒子の個数が3000個/mm2以上
でありかつ平均粒径が5μm以下である銅合金。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は銅合金に関するもの
であり,さらに詳しく述べるならば、内燃機関用すべり
軸受として広く使用されている、鋼裏金に焼結・成層し
てなるCu-Pb系銅合金に関するものである。
であり,さらに詳しく述べるならば、内燃機関用すべり
軸受として広く使用されている、鋼裏金に焼結・成層し
てなるCu-Pb系銅合金に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記した銅合金は例えば特開昭52―1
5416号公報にて組成の改良が提案されており、Niの
添加によりPb相を均一・微細にすることができると述べ
られている。一方、特開平1−503150号公報で
は、前段がソレノイドコイル方式高周波誘導加熱、後段
の800〜850℃では電気炉などによる加熱により、
銅合金マトリックス中に分散する鉛粒子の個数が約15
50個/mm2以上かつ平均粒径が約8μm未満としてい
る。このような微細鉛組織をもつ銅合金は大荷重用軸受
に適していると述べられている。なお、この公報では後
段加熱を高周波誘導加熱以外の方法で行っている理由
は、裏金の鋼のキュリー点を超えるために後段では、高
周波誘導加熱の昇温速度が急激に低下するからである。
5416号公報にて組成の改良が提案されており、Niの
添加によりPb相を均一・微細にすることができると述べ
られている。一方、特開平1−503150号公報で
は、前段がソレノイドコイル方式高周波誘導加熱、後段
の800〜850℃では電気炉などによる加熱により、
銅合金マトリックス中に分散する鉛粒子の個数が約15
50個/mm2以上かつ平均粒径が約8μm未満としてい
る。このような微細鉛組織をもつ銅合金は大荷重用軸受
に適していると述べられている。なお、この公報では後
段加熱を高周波誘導加熱以外の方法で行っている理由
は、裏金の鋼のキュリー点を超えるために後段では、高
周波誘導加熱の昇温速度が急激に低下するからである。
【0003】従来、微細組織をもつメカニカルアロイ粉
末を利用して焼結材を製造する方法が知られているが、
この方法でも電気抵抗炉により焼結を行うと、特に低融
点金属である鉛は粗大化することは避けられない。
末を利用して焼結材を製造する方法が知られているが、
この方法でも電気抵抗炉により焼結を行うと、特に低融
点金属である鉛は粗大化することは避けられない。
【0004】Cu-Pb系銅合金の焼結では、該合金のアト
マイズ粉を裏金に散布して焼結を行う方法が一般的に行
われている。この焼結中の鉛相の形態変化を考察する。
前掲特開平1−503150号公報で使用された粉末の
粒度(−100メッシュ)及びPb相の粒度分布(表1)
を対比すると、Pb相の粗大化はほとんどが個々の銅合金
粉末粒子の中で起こっており、異なる粒子のPb相がどう
しが合体して粗大化することは殆どない。これに対し
て、高周波誘導加熱に依らない前掲特開平1−5031
50号公報の顕微鏡組織ではPb相が網状となっているの
で、Pb相どうしが、銅合金粉末粒子から分離して、合体
し、粗大化している。Cu-Pb二元系状態図によると、例
えば20質量%Pb-Cu合金は焼結温度である1073K
(800℃)で、数%のCuを含有する鉛液相が生成し,
これが網状組織を形成し,そのまま室温まで冷却され
る。
マイズ粉を裏金に散布して焼結を行う方法が一般的に行
われている。この焼結中の鉛相の形態変化を考察する。
前掲特開平1−503150号公報で使用された粉末の
粒度(−100メッシュ)及びPb相の粒度分布(表1)
を対比すると、Pb相の粗大化はほとんどが個々の銅合金
粉末粒子の中で起こっており、異なる粒子のPb相がどう
しが合体して粗大化することは殆どない。これに対し
て、高周波誘導加熱に依らない前掲特開平1−5031
50号公報の顕微鏡組織ではPb相が網状となっているの
で、Pb相どうしが、銅合金粉末粒子から分離して、合体
し、粗大化している。Cu-Pb二元系状態図によると、例
えば20質量%Pb-Cu合金は焼結温度である1073K
(800℃)で、数%のCuを含有する鉛液相が生成し,
これが網状組織を形成し,そのまま室温まで冷却され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた従来の焼結
法ではPb相微細化は次のように制約される。 (1)通常の電気抵抗加熱による焼結法では、加熱時間
が長いために、Pb相が網状に粗大化する。 (2)前段ソレノイドコイル方式高周波加熱と後段電気
抵抗加熱を行う方法では、後段のキュリー点以上の加熱
中に粒状Pb相が若干粗大化する。 (3)ソレノイドコイル方式高周波誘導一貫加熱法で
は、(2)の方法よりキュリー点以上の加熱時間が長い
から、Pb相は(1)と(2)の中間の大きさになる。 したがって、本発明は従来よりも微細なPb相が分散した
Cu-Pb系合金を提供し、摺動特性を改良することを目的
とするものである。
法ではPb相微細化は次のように制約される。 (1)通常の電気抵抗加熱による焼結法では、加熱時間
が長いために、Pb相が網状に粗大化する。 (2)前段ソレノイドコイル方式高周波加熱と後段電気
抵抗加熱を行う方法では、後段のキュリー点以上の加熱
中に粒状Pb相が若干粗大化する。 (3)ソレノイドコイル方式高周波誘導一貫加熱法で
は、(2)の方法よりキュリー点以上の加熱時間が長い
から、Pb相は(1)と(2)の中間の大きさになる。 したがって、本発明は従来よりも微細なPb相が分散した
Cu-Pb系合金を提供し、摺動特性を改良することを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、質量百分率
で、Pb:10〜30%、Sn:0〜15%を含有し、
残部が実質的にCuからなる銅合金層を鋼裏金に焼結・
成層してなる銅合金において、前記焼結層の少なくとも
表面側で銅合金マトリックス中に分散する鉛粒子の個数
が3000個/mm2以上でありかつ平均粒径が5μm以
下であることを特徴とする銅合金を提供するものであ
る。以下、本発明を詳しく説明する。
で、Pb:10〜30%、Sn:0〜15%を含有し、
残部が実質的にCuからなる銅合金層を鋼裏金に焼結・
成層してなる銅合金において、前記焼結層の少なくとも
表面側で銅合金マトリックス中に分散する鉛粒子の個数
が3000個/mm2以上でありかつ平均粒径が5μm以
下であることを特徴とする銅合金を提供するものであ
る。以下、本発明を詳しく説明する。
【0007】軟質相として主になじみ性を発揮するPb,
及びマトリックスを強化するSnは必須成分ではないが、
上記範囲内において摺動特性を著しく改善する。より好
ましい範囲は、Pb:15〜25%、Sn:3〜5%で
ある。残部は実質的にCuよりなるが、本発明において、
上記Cu−Pb−Sn系合金の性質を改質する成分を少量添加
することができる。例えば、総量で10質量%以下のN
i, Sb, P, Ag,Zn,Crなどを含有することは差し支え
ない。また、本発明の銅合金に、総量で10質量%以下
の炭化物、窒化物、酸化物、りん化物、ほう化物、金属
間化合物、硬質合金(例えばCo系自溶合金、ステライ
ト、高速度鋼)などの耐摩耗性を高めるための硬質物
や、総量で10質量%以下の潤滑性を高めるための黒鉛
及びMoS 2などを分散させることもできる。これらの
元素、添加物は何れも摺動用Cu-Pb合金の添加成分とし
て公知である。なお、超微細な鉛相を形成する方法とし
て、溶融Cu-Pb合金をメルトクエンンチ(melt quench)法
などにより超急冷する手段は実現性がある。しかしこの
ような手段では、得られる合金の寸法や形状が非常に狭
く制限されるので、工業的に各種部品として使用するこ
とができない。一方裏金に焼結層を積層する方法では、
すべり軸受、接点材など各種部品として使用できる素材
を得ることができるので産業上の利用性が大である。
及びマトリックスを強化するSnは必須成分ではないが、
上記範囲内において摺動特性を著しく改善する。より好
ましい範囲は、Pb:15〜25%、Sn:3〜5%で
ある。残部は実質的にCuよりなるが、本発明において、
上記Cu−Pb−Sn系合金の性質を改質する成分を少量添加
することができる。例えば、総量で10質量%以下のN
i, Sb, P, Ag,Zn,Crなどを含有することは差し支え
ない。また、本発明の銅合金に、総量で10質量%以下
の炭化物、窒化物、酸化物、りん化物、ほう化物、金属
間化合物、硬質合金(例えばCo系自溶合金、ステライ
ト、高速度鋼)などの耐摩耗性を高めるための硬質物
や、総量で10質量%以下の潤滑性を高めるための黒鉛
及びMoS 2などを分散させることもできる。これらの
元素、添加物は何れも摺動用Cu-Pb合金の添加成分とし
て公知である。なお、超微細な鉛相を形成する方法とし
て、溶融Cu-Pb合金をメルトクエンンチ(melt quench)法
などにより超急冷する手段は実現性がある。しかしこの
ような手段では、得られる合金の寸法や形状が非常に狭
く制限されるので、工業的に各種部品として使用するこ
とができない。一方裏金に焼結層を積層する方法では、
すべり軸受、接点材など各種部品として使用できる素材
を得ることができるので産業上の利用性が大である。
【0008】本発明が特徴とする微細鉛相組織は、銅合
金マトリックス中に分散する鉛粒子の個数 が3000
個/mm2以上でありかつ平均粒径が5μm以下であり、
これより粗大であると従来のCu-Pb系合金との耐焼付性
及び耐食性の差が顕著ではない。表1に、上記パ ラメ
ーターで表したCu-20%Pb-3%Sn合金の組織、耐焼付
性(焼付荷重)及び硬さ(Hv)を示した。この表より鉛
相微細組織による効果が明らかである。また、鉛相が微
細化すると合金の硬度は上昇し、みかけ上は軟質相が
不足した現象を呈するが、それにも拘わらず耐焼付性が
優れているのは、焼付に大きく影響するのは鉛相が微細
に多数存 在して、軸と軸受接触箇所のどこで焼付初期
現象が発生しても多数分散した微細鉛相がその進展を抑
えることが重要であると考察される。さらに、本発明の
合金は微細鉛組織であるため個々の鉛相が独立して分布
しており、劣化油により生じる鉛相の腐食が進展せず、
劣化油中での焼付試験においても優れた耐 焼付性を示
す。
金マトリックス中に分散する鉛粒子の個数 が3000
個/mm2以上でありかつ平均粒径が5μm以下であり、
これより粗大であると従来のCu-Pb系合金との耐焼付性
及び耐食性の差が顕著ではない。表1に、上記パ ラメ
ーターで表したCu-20%Pb-3%Sn合金の組織、耐焼付
性(焼付荷重)及び硬さ(Hv)を示した。この表より鉛
相微細組織による効果が明らかである。また、鉛相が微
細化すると合金の硬度は上昇し、みかけ上は軟質相が
不足した現象を呈するが、それにも拘わらず耐焼付性が
優れているのは、焼付に大きく影響するのは鉛相が微細
に多数存 在して、軸と軸受接触箇所のどこで焼付初期
現象が発生しても多数分散した微細鉛相がその進展を抑
えることが重要であると考察される。さらに、本発明の
合金は微細鉛組織であるため個々の鉛相が独立して分布
しており、劣化油により生じる鉛相の腐食が進展せず、
劣化油中での焼付試験においても優れた耐 焼付性を示
す。
【0009】
【表1】
【0010】なお、耐焼付性の試験は以下の方法で行っ
た。
た。
【0011】
【表2】
【0012】本発明に係るCu-Pb系銅合金を含む内燃機
関用すべり軸受は、少なくとも相手軸側の最表面及びそ
の極近傍内面が前記鉛粒子個数及び平均粒径を満たすこ
とを特徴とするものである。極近傍とはすべり軸受が、
場合により被着されることがあるオーバレイが摩滅した
後、軸受寿命内で摩滅することが予定される深さであ
り、現在の設計基準では例えば30万kmの走行距離で
50μm程度である。最表面及びこの深さが耐焼付性や
摩耗に直接影響するので、上述のように限定される。と
ころで、高周波誘導加熱などの裏金側から加熱する方法
では、裏金側から焼結層に伝熱され,高周波電源を遮断
すると焼結層の表面側で大きな降温が起こる。このよう
な状況では、相手軸側に対応する被処理銅合金の表面側
は鉛相が粗大化し難いので、上記のような組織を得るこ
とができる。換言すると、裏金と接する界面では鉛相が
粗大化していても性能には悪影響を及ぼさない。本発明
に係る微細鉛組織を有する銅合金は裏金側から急速加熱
する方法により製造することができる。続いて、高周波
誘導加熱方法により上述の微細鉛相組織を形成する方法
について説明する。
関用すべり軸受は、少なくとも相手軸側の最表面及びそ
の極近傍内面が前記鉛粒子個数及び平均粒径を満たすこ
とを特徴とするものである。極近傍とはすべり軸受が、
場合により被着されることがあるオーバレイが摩滅した
後、軸受寿命内で摩滅することが予定される深さであ
り、現在の設計基準では例えば30万kmの走行距離で
50μm程度である。最表面及びこの深さが耐焼付性や
摩耗に直接影響するので、上述のように限定される。と
ころで、高周波誘導加熱などの裏金側から加熱する方法
では、裏金側から焼結層に伝熱され,高周波電源を遮断
すると焼結層の表面側で大きな降温が起こる。このよう
な状況では、相手軸側に対応する被処理銅合金の表面側
は鉛相が粗大化し難いので、上記のような組織を得るこ
とができる。換言すると、裏金と接する界面では鉛相が
粗大化していても性能には悪影響を及ぼさない。本発明
に係る微細鉛組織を有する銅合金は裏金側から急速加熱
する方法により製造することができる。続いて、高周波
誘導加熱方法により上述の微細鉛相組織を形成する方法
について説明する。
【0013】バイメタル状すべり軸受合金の高周波誘導
加熱の方式として、大別して、(1)ソレノイドコイル
式誘導加熱による前段(鋼のキュリー点近傍までの温
度、以下同じ)加熱、トランスバースコイル式誘導加熱
による後段(前段より高い温度、以下同じ)加熱、
(2)ソレノイドコイル式誘導加熱による前段加熱、ト
ランスバースコイルとソレノイドコイル併用後段加熱、
(3)トランスバースコイル式誘導加熱による前段・後
段の一貫加熱、(4)トランスバースコイルとソレノイ
ドコイルを併用した前段・後段の一貫加熱の四方式を提
供する。また、(2)の方式の実施態様としてトランス
バースコイルによる加熱は裏金の両側縁に限定する方式
も提供する。
加熱の方式として、大別して、(1)ソレノイドコイル
式誘導加熱による前段(鋼のキュリー点近傍までの温
度、以下同じ)加熱、トランスバースコイル式誘導加熱
による後段(前段より高い温度、以下同じ)加熱、
(2)ソレノイドコイル式誘導加熱による前段加熱、ト
ランスバースコイルとソレノイドコイル併用後段加熱、
(3)トランスバースコイル式誘導加熱による前段・後
段の一貫加熱、(4)トランスバースコイルとソレノイ
ドコイルを併用した前段・後段の一貫加熱の四方式を提
供する。また、(2)の方式の実施態様としてトランス
バースコイルによる加熱は裏金の両側縁に限定する方式
も提供する。
【0014】即ち、第1の方式によるバイメタル状軸受
合金の高周波焼結方法は、少なくとも実質的に鋼からな
る裏金と該裏金に接合された軸受合金焼結層とを含んで
なるバイメタル状軸受合金を製造する方法において、前
記軸受合金焼結層の組成を有する粉末を前記裏金に積層
し、前記裏金及びこの上に積層された軸受合金粉末を、
還元性もしくは不活性雰囲気中で、裏金の鋼のキュリー
点近傍まではソレノイドコイル式高周波誘導加熱により
加熱し、続いてトランスバースコイル式高周波誘導加熱
により焼結温度まで加熱を行うことを特徴とし(以下
「第1方法」と言う)、第2の方式によるバイメタル状
軸受合金の高周波焼結方法は、少なくとも実質的に鋼か
らなる裏金と該裏金に接合された軸受合金焼結層とを含
んでなるバイメタル状軸受合金を製造するに際して、前
記軸受合金焼結層の組成を有する粉末を前記裏金に積層
し、前記軸受合金粉末及び前記裏金を還元性もしくは不
活性雰囲気中で、ソレノイドコイル式高周波誘導加熱に
より該裏金の鋼のキュリー点近傍まで加熱し、続いて還
元性もしくは不活性雰囲気中で、焼結温度までソレノイ
ドコイル式高周波誘導加熱と、例えば裏金両側縁のため
のトランスバースコイル式高周波誘導加熱を併用するこ
とを特徴とし(以下「第2方法」と言う)、第3の方式
によるバイメタル状軸受合金の高周波焼結方法は、少な
くとも実質的に鋼からなる裏金と該裏金に接合された軸
受合金焼結層とを含んでなるバイメタル状軸受合金を製
造するに際して、前記軸受合金焼結層の組成を有する粉
末を前記裏金に積層し、還元性もしくは不活性雰囲気中
で、裏金の鋼のキュリー点近傍まで及びさらに焼結温度
までをトランスバースコイル式高周波誘導加熱による加
熱を行うことを特徴とし(以下「第3方法」と言う)、
第4の方式によるバイメタル状軸受合金の高周波焼結方
法は、少なくとも実質的に鋼からなる裏金と該裏金に接
合された軸受合金焼結層とを含んでなるバイメタル状軸
受合金を製造するに際して、前記軸受合金焼結層の組成
を有する粉末を前記裏金に積層し、前記軸受合金粉末及
び前記裏金を、還元性もしくは不活性雰囲気中で、裏金
の鋼のキュリー点近傍まで及びさらに焼結温度までを、
ソレノイドコイル式高周波誘導加熱とトランスバースコ
イル式高周波誘導加熱を併用して加熱することを特徴と
する(以下「第4方法」と言う)。
合金の高周波焼結方法は、少なくとも実質的に鋼からな
る裏金と該裏金に接合された軸受合金焼結層とを含んで
なるバイメタル状軸受合金を製造する方法において、前
記軸受合金焼結層の組成を有する粉末を前記裏金に積層
し、前記裏金及びこの上に積層された軸受合金粉末を、
還元性もしくは不活性雰囲気中で、裏金の鋼のキュリー
点近傍まではソレノイドコイル式高周波誘導加熱により
加熱し、続いてトランスバースコイル式高周波誘導加熱
により焼結温度まで加熱を行うことを特徴とし(以下
「第1方法」と言う)、第2の方式によるバイメタル状
軸受合金の高周波焼結方法は、少なくとも実質的に鋼か
らなる裏金と該裏金に接合された軸受合金焼結層とを含
んでなるバイメタル状軸受合金を製造するに際して、前
記軸受合金焼結層の組成を有する粉末を前記裏金に積層
し、前記軸受合金粉末及び前記裏金を還元性もしくは不
活性雰囲気中で、ソレノイドコイル式高周波誘導加熱に
より該裏金の鋼のキュリー点近傍まで加熱し、続いて還
元性もしくは不活性雰囲気中で、焼結温度までソレノイ
ドコイル式高周波誘導加熱と、例えば裏金両側縁のため
のトランスバースコイル式高周波誘導加熱を併用するこ
とを特徴とし(以下「第2方法」と言う)、第3の方式
によるバイメタル状軸受合金の高周波焼結方法は、少な
くとも実質的に鋼からなる裏金と該裏金に接合された軸
受合金焼結層とを含んでなるバイメタル状軸受合金を製
造するに際して、前記軸受合金焼結層の組成を有する粉
末を前記裏金に積層し、還元性もしくは不活性雰囲気中
で、裏金の鋼のキュリー点近傍まで及びさらに焼結温度
までをトランスバースコイル式高周波誘導加熱による加
熱を行うことを特徴とし(以下「第3方法」と言う)、
第4の方式によるバイメタル状軸受合金の高周波焼結方
法は、少なくとも実質的に鋼からなる裏金と該裏金に接
合された軸受合金焼結層とを含んでなるバイメタル状軸
受合金を製造するに際して、前記軸受合金焼結層の組成
を有する粉末を前記裏金に積層し、前記軸受合金粉末及
び前記裏金を、還元性もしくは不活性雰囲気中で、裏金
の鋼のキュリー点近傍まで及びさらに焼結温度までを、
ソレノイドコイル式高周波誘導加熱とトランスバースコ
イル式高周波誘導加熱を併用して加熱することを特徴と
する(以下「第4方法」と言う)。
【0015】裏金は焼結合金の支持体である他に高周波
誘導加熱されて銅合金への熱伝達媒体になるものであ
る。この裏金の厚さは0.3〜6mmの範囲のものを使
用することが好ましい。ここで、厚さが0.3mm未満
では構造部品としての強度が低くなり、一方6mmを超
えると高周波誘導加熱による裏金の昇温が不十分にな
り、その結果焼結も不十分になるのでこの上限以下が好
ましい。また裏金の幅は銅合金の用途により決められ
る。裏金鋼板は通常低炭素鋼の冷間圧延鋼板であるが、
必要により粗面化処理、酸洗、アルカリ脱脂、スキンパ
ス圧下、Niめっき、異種材料とのクラッドによる複合
化などの処理を施こしたり、微量元素添加による高強度
化などを行ってもよい。裏金の長さは特に制限がない
が、すべり軸受の分野で一般に使用される長尺材を使用
して、焼結後必要長さに切断することが好ましい。
誘導加熱されて銅合金への熱伝達媒体になるものであ
る。この裏金の厚さは0.3〜6mmの範囲のものを使
用することが好ましい。ここで、厚さが0.3mm未満
では構造部品としての強度が低くなり、一方6mmを超
えると高周波誘導加熱による裏金の昇温が不十分にな
り、その結果焼結も不十分になるのでこの上限以下が好
ましい。また裏金の幅は銅合金の用途により決められ
る。裏金鋼板は通常低炭素鋼の冷間圧延鋼板であるが、
必要により粗面化処理、酸洗、アルカリ脱脂、スキンパ
ス圧下、Niめっき、異種材料とのクラッドによる複合
化などの処理を施こしたり、微量元素添加による高強度
化などを行ってもよい。裏金の長さは特に制限がない
が、すべり軸受の分野で一般に使用される長尺材を使用
して、焼結後必要長さに切断することが好ましい。
【0016】裏金上に銅合金の組成を有する粉末の層を
作ることによりワークを調製する。この方法としては、
従来から行われているように粉末をホッパーから落下さ
せる散布法によることができる。銅合金の組成を有する
粉末とは、粉末粒子自体が銅合金の組成をもつもの、C
u−Pb合金においてPbリッチ粉末とPbプア粉末の
混合粉末、その他種々の粉末である。
作ることによりワークを調製する。この方法としては、
従来から行われているように粉末をホッパーから落下さ
せる散布法によることができる。銅合金の組成を有する
粉末とは、粉末粒子自体が銅合金の組成をもつもの、C
u−Pb合金においてPbリッチ粉末とPbプア粉末の
混合粉末、その他種々の粉末である。
【0017】次に,トランスバース式高周波誘導加熱(tr
ansverse flux heating)について説明する。従来技術で
採用されていたソレノイドコイル式高周波誘導加熱で
は、板状ワークを囲むソレノイドコイルの軸と板面は平
行になる。これとは異なるトランスバースコイル式高周
波誘導加熱では、図1に示すように、高周波誘導コイル
は板状ワークを取り囲まず、何れかの板面に面するよう
に配置される。トランスバース式高周波誘導加熱コイル
に関する従来技術としては,米国特許第4751360
号、このコイル形状の改良を提案する米国特許第540
3994号、板の縁も均一に加熱する方法を提案する米
国特許第5739506号、連続走行するストリップの
縁に遮蔽手段を設けてストリップの均一加熱を意図する
米国特許第2448012号などがあるが、鋼スラブの
ような厚い材料を均一に加熱することを意図しており,
バイメタル状銅合金の加熱焼結には言及していない。こ
のように、従来トランスバースコイル式高周波誘導加熱
法は鉄鋼のスラブ、ストリップなどの比較的厚い材料を
厚さ及び幅に関し均一加熱するために主として用いられ
ていたが、本発明者らはトランスバース式高周波誘導加
熱は、10mm以下の板厚の薄板に対してはキュリー点
以上での昇温速度が低くならないことに着目して本発明
を完成した。
ansverse flux heating)について説明する。従来技術で
採用されていたソレノイドコイル式高周波誘導加熱で
は、板状ワークを囲むソレノイドコイルの軸と板面は平
行になる。これとは異なるトランスバースコイル式高周
波誘導加熱では、図1に示すように、高周波誘導コイル
は板状ワークを取り囲まず、何れかの板面に面するよう
に配置される。トランスバース式高周波誘導加熱コイル
に関する従来技術としては,米国特許第4751360
号、このコイル形状の改良を提案する米国特許第540
3994号、板の縁も均一に加熱する方法を提案する米
国特許第5739506号、連続走行するストリップの
縁に遮蔽手段を設けてストリップの均一加熱を意図する
米国特許第2448012号などがあるが、鋼スラブの
ような厚い材料を均一に加熱することを意図しており,
バイメタル状銅合金の加熱焼結には言及していない。こ
のように、従来トランスバースコイル式高周波誘導加熱
法は鉄鋼のスラブ、ストリップなどの比較的厚い材料を
厚さ及び幅に関し均一加熱するために主として用いられ
ていたが、本発明者らはトランスバース式高周波誘導加
熱は、10mm以下の板厚の薄板に対してはキュリー点
以上での昇温速度が低くならないことに着目して本発明
を完成した。
【0018】続いて、裏金の鋼のキュリー点近傍までは
ソレノイドコイル式高周波誘導加熱により加熱し、続い
てトランスバース式高周波誘導加熱により焼結温度まで
加熱を行う第1方法を説明する。ワークを搬送しながら
裏金の鋼のキュリー点近傍までの高周波誘導予備加熱を
行うことによって、銅合金粉末には裏金からの熱伝導及
び輻射による熱を与えて焼結温度近傍まで急速昇温す
る。この予備加熱法を順次説明すると、まずキュリー点
近傍の温度とは裏金の表面温度であり、銅合金粉末の平
均温度より若干高くなる。次に、加熱温度はキュリー点
と実質的一致することが最も好ましいが、多少の高低が
あっても支障はない。尤も、裏金の温度がキュリー点を
超えると昇温速度が激減するので、キュリー温度を著し
く超えることは稀である。次に,加熱温度がキュリー点
と一致したことは、後述の温度測定法により検出でき
る。ソレノイドコイルが発生する高周波の周波数は10
〜400kHzである。高周波誘導コイルの巻数はワー
クの移動速度、裏金の板厚などを考慮して決めるものと
する。予備加熱は室温から行うことが好ましいが、裏金
が前段の処理により常温以上に加熱されている場合は、
その温度から予備加熱を行っても全く差し支えない。最
後に、加熱中の雰囲気は銅合金の酸化が起こる423K
(150℃)以上、もしくはそれより低温で還元性もし
くは不活性雰囲気とする。なお、室温からキュリー点ま
での昇温時間は、中型乗用者用の一般的なすべり軸受で
1分以内、最も一般的には約20秒である。
ソレノイドコイル式高周波誘導加熱により加熱し、続い
てトランスバース式高周波誘導加熱により焼結温度まで
加熱を行う第1方法を説明する。ワークを搬送しながら
裏金の鋼のキュリー点近傍までの高周波誘導予備加熱を
行うことによって、銅合金粉末には裏金からの熱伝導及
び輻射による熱を与えて焼結温度近傍まで急速昇温す
る。この予備加熱法を順次説明すると、まずキュリー点
近傍の温度とは裏金の表面温度であり、銅合金粉末の平
均温度より若干高くなる。次に、加熱温度はキュリー点
と実質的一致することが最も好ましいが、多少の高低が
あっても支障はない。尤も、裏金の温度がキュリー点を
超えると昇温速度が激減するので、キュリー温度を著し
く超えることは稀である。次に,加熱温度がキュリー点
と一致したことは、後述の温度測定法により検出でき
る。ソレノイドコイルが発生する高周波の周波数は10
〜400kHzである。高周波誘導コイルの巻数はワー
クの移動速度、裏金の板厚などを考慮して決めるものと
する。予備加熱は室温から行うことが好ましいが、裏金
が前段の処理により常温以上に加熱されている場合は、
その温度から予備加熱を行っても全く差し支えない。最
後に、加熱中の雰囲気は銅合金の酸化が起こる423K
(150℃)以上、もしくはそれより低温で還元性もし
くは不活性雰囲気とする。なお、室温からキュリー点ま
での昇温時間は、中型乗用者用の一般的なすべり軸受で
1分以内、最も一般的には約20秒である。
【0019】続いて、トランスバースコイルによる後段
の加熱を典型的には、裏金の温度で1023K(750
℃)〜1273K(1000℃)までの温度範囲で行
う。この後段加熱では裏金が焼結温度まで急速にかつ均
一に加熱され、好ましくは20K以下、より好ましくは
5K以下の裏金の幅方向温度分布が達成される。これに
対して、ソレノイドコイルによる後段加熱を行うと、最
適条件でも、昇温速度は本発明法の1/5以下であり、
温度分布は最大200K(℃)である。トランスバース
式高周波誘導加熱の周波数は3〜10kHzであることが
好ましい。なお、キュリー点から焼結温度までの昇温時
間は、中型乗用者用の一般的なすべり軸受で1分以内、
最も一般的には約40秒である。昇温後の焼結温度での
保持時間は一般にゼロ以上3分の範囲である。ここで、
保持時間ゼロとは焼結温度に裏金が達した瞬間に冷却を
開始することである。本発明において焼結温度とは焼結
に適する温度範囲内の温度であり、焼結温度への保持と
は一定温度への保持を意味していない。したがって、焼
結温度範囲が1163K(890℃)〜1253K(9
80℃)であると、1223K(950℃)まで昇温を
続け, 1223K(950℃)より直ちに冷却する方法
の採用が可能である。
の加熱を典型的には、裏金の温度で1023K(750
℃)〜1273K(1000℃)までの温度範囲で行
う。この後段加熱では裏金が焼結温度まで急速にかつ均
一に加熱され、好ましくは20K以下、より好ましくは
5K以下の裏金の幅方向温度分布が達成される。これに
対して、ソレノイドコイルによる後段加熱を行うと、最
適条件でも、昇温速度は本発明法の1/5以下であり、
温度分布は最大200K(℃)である。トランスバース
式高周波誘導加熱の周波数は3〜10kHzであることが
好ましい。なお、キュリー点から焼結温度までの昇温時
間は、中型乗用者用の一般的なすべり軸受で1分以内、
最も一般的には約40秒である。昇温後の焼結温度での
保持時間は一般にゼロ以上3分の範囲である。ここで、
保持時間ゼロとは焼結温度に裏金が達した瞬間に冷却を
開始することである。本発明において焼結温度とは焼結
に適する温度範囲内の温度であり、焼結温度への保持と
は一定温度への保持を意味していない。したがって、焼
結温度範囲が1163K(890℃)〜1253K(9
80℃)であると、1223K(950℃)まで昇温を
続け, 1223K(950℃)より直ちに冷却する方法
の採用が可能である。
【0020】前段及び後段の加熱において、銅合金の酸
化が起こる温度以上では銅合金粉末を還元性もしくは不
活性ガスと接触させて行うことが一般には必要である。
この温度は一般には423K(150℃)以上である。
これらガスと接触させる方法としては、いかなる方法で
も良いが、石英などの非磁性・非導電性保護雰囲気管を
使用し、この外側に高周波誘導コイルを配置する方法を
採用することが好ましい。
化が起こる温度以上では銅合金粉末を還元性もしくは不
活性ガスと接触させて行うことが一般には必要である。
この温度は一般には423K(150℃)以上である。
これらガスと接触させる方法としては、いかなる方法で
も良いが、石英などの非磁性・非導電性保護雰囲気管を
使用し、この外側に高周波誘導コイルを配置する方法を
採用することが好ましい。
【0021】さらに、続いてソレノイドコイル式高周波
誘導加熱により裏金の鋼のキュリー点近傍まで加熱し、
続いて焼結温度までソレノイドコイル式高周波誘導加熱
と、例えば前記裏金両側縁のためのトランスバースコイ
ル式高周波誘導加熱を併用する第2方法につき説明す
る。段落0017で記述したようにソレノイドコイル方
式には問題があるが、トランスバースコイルと併用する
ことにより弊害を目立たなくすることができる。特にソ
レノイドコイル方式による裏金の両側縁での急峻な温度
降下は両側縁を加熱するトランスバースコイル方式を使
用することにより補償することができる。併用の方式と
しては、時系列の面からは(イ)ソレノイドコイル方式
とトランスバースコイル方式による誘導加熱を同時に行
う;(ロ)ソレノイドコイル方式とトランスバースコイ
ル方式による誘導加熱を逐次行う方式があり,またトラ
ンスバースコイル方式による加熱領域としては裏金の
(a)板幅全体を加熱する、(b)板幅の両側縁を加熱
する方式があり、これら(イ)、(ロ)、(a)及び
(b)適宜を組み合わせることができる。また、同一ラ
インにおいて例えば(イ)+(b)の装置1基以上と
(ロ)+(b)の装置1基以上とを交互に配列してもよ
い。第2方法では昇温速度は第1方法より若干低くなる
が、温度分布は遜色ない結果を実現できる。なお、キュ
リー点から焼結温度までの昇温時間は、中型乗用者用の
一般的なすべり軸受で2分以内、最も一般的には約60
秒である。本段落での説明事項と矛盾しない第1方法の
説明事項は本段落に引用したこととして、繰り返しを避
けることにしたい。
誘導加熱により裏金の鋼のキュリー点近傍まで加熱し、
続いて焼結温度までソレノイドコイル式高周波誘導加熱
と、例えば前記裏金両側縁のためのトランスバースコイ
ル式高周波誘導加熱を併用する第2方法につき説明す
る。段落0017で記述したようにソレノイドコイル方
式には問題があるが、トランスバースコイルと併用する
ことにより弊害を目立たなくすることができる。特にソ
レノイドコイル方式による裏金の両側縁での急峻な温度
降下は両側縁を加熱するトランスバースコイル方式を使
用することにより補償することができる。併用の方式と
しては、時系列の面からは(イ)ソレノイドコイル方式
とトランスバースコイル方式による誘導加熱を同時に行
う;(ロ)ソレノイドコイル方式とトランスバースコイ
ル方式による誘導加熱を逐次行う方式があり,またトラ
ンスバースコイル方式による加熱領域としては裏金の
(a)板幅全体を加熱する、(b)板幅の両側縁を加熱
する方式があり、これら(イ)、(ロ)、(a)及び
(b)適宜を組み合わせることができる。また、同一ラ
インにおいて例えば(イ)+(b)の装置1基以上と
(ロ)+(b)の装置1基以上とを交互に配列してもよ
い。第2方法では昇温速度は第1方法より若干低くなる
が、温度分布は遜色ない結果を実現できる。なお、キュ
リー点から焼結温度までの昇温時間は、中型乗用者用の
一般的なすべり軸受で2分以内、最も一般的には約60
秒である。本段落での説明事項と矛盾しない第1方法の
説明事項は本段落に引用したこととして、繰り返しを避
けることにしたい。
【0022】引き続いて、裏金の鋼のキュリー点近傍ま
で及びさらに焼結温度までを、トランスバースコイルに
より一貫して高周波誘導加熱する第3方法を説明する。
裏金の鋼のキュリー点未満では、最適条件で作動される
トランスバースコイル式高周波誘導加熱の昇温速度は同
様に最適条件で作動されるソレノイドコイル式高周波誘
導加熱より低く、温度分布はほぼ同じにできる。本段落
での説明事項と矛盾しない第1発明の説明事項は本段落
に引用したこととして、繰り返しを避けることにした
い。
で及びさらに焼結温度までを、トランスバースコイルに
より一貫して高周波誘導加熱する第3方法を説明する。
裏金の鋼のキュリー点未満では、最適条件で作動される
トランスバースコイル式高周波誘導加熱の昇温速度は同
様に最適条件で作動されるソレノイドコイル式高周波誘
導加熱より低く、温度分布はほぼ同じにできる。本段落
での説明事項と矛盾しない第1発明の説明事項は本段落
に引用したこととして、繰り返しを避けることにした
い。
【0023】最後に、裏金の鋼のキュリー点近傍まで及
びさらに焼結温度までを、ソレノイドコイルとトランス
バースコイルを併用して高周波誘導加熱する第4方法に
つき説明する。この発明において、後段の加熱は第2方
法と同じであり,前段の加熱がソレノイドコイルとトラ
ンスバースコイルを併用して高周波誘導加熱するところ
が上述した各発明と異なっている。併用の方式は第2方
法の説明を引用することとする。前段の加熱では、昇温
速度は第1方法より低く、第2方法より高い。本段落で
の説明事項と矛盾しない第1発明、第2発明の説明事項
は本段落に引用したこととして、繰り返しを避けること
にしたい。
びさらに焼結温度までを、ソレノイドコイルとトランス
バースコイルを併用して高周波誘導加熱する第4方法に
つき説明する。この発明において、後段の加熱は第2方
法と同じであり,前段の加熱がソレノイドコイルとトラ
ンスバースコイルを併用して高周波誘導加熱するところ
が上述した各発明と異なっている。併用の方式は第2方
法の説明を引用することとする。前段の加熱では、昇温
速度は第1方法より低く、第2方法より高い。本段落で
の説明事項と矛盾しない第1発明、第2発明の説明事項
は本段落に引用したこととして、繰り返しを避けること
にしたい。
【0024】ワークをすべり軸受として使用するために
は、冷間圧縮を行って焼結層を緻密化した後に再焼結を
行う。再焼結法は、第1〜第4のいずれかの方法、通常
は1回目の焼結と同じ方法を採用することが好ましい。
は、冷間圧縮を行って焼結層を緻密化した後に再焼結を
行う。再焼結法は、第1〜第4のいずれかの方法、通常
は1回目の焼結と同じ方法を採用することが好ましい。
【0025】以下、本焼結法を実施する装置を図面を引
用して説明する。図2の概念図に示すように、焼結装置
は、銅合金粉末3を裏金1に積層するためのホッパー2
など、焼結炉5、即ち高周波誘導加熱炉、及び裏金1を
長さ方向に搬送するために裏金コイルを巻き戻すアンコ
イラ4a及び巻き取るリコイラ4bを含んでなる。な
お、リコイラ4bを駆動するモーター、減速機などは図
示を省略しており、また、コイル状ではなく切り板状裏
金を搬送する場合は、(アン)コイラに代えて通板ロー
ラーやメッシュベルトなどを使用することができる。図
示されない駆動手段で回転されるリコイラ4bは裏金1
を、1〜10m/分、より具体的には板厚が1mmでは
約6m/分、板厚が6mmでは1.5m/分の速度で焼
結炉5内を通板する。勿論、この値は好ましい一例であ
り、裏金板厚が厚く、高周波電力が低く、高周波周波数
が高いほど、通板速度を遅くすればよい。さらに、図示
のように、焼結炉5の直後に、ガス冷却及び/又はロー
ル冷却等を行う冷却室6を設けて、ワークを速やかに次
工程の温度まで冷却することが好ましい。なお、後述す
る焼結雰囲気設定手段により焼結炉内部の銅合金粉末は
水素ガスなどと接触せしめられている。
用して説明する。図2の概念図に示すように、焼結装置
は、銅合金粉末3を裏金1に積層するためのホッパー2
など、焼結炉5、即ち高周波誘導加熱炉、及び裏金1を
長さ方向に搬送するために裏金コイルを巻き戻すアンコ
イラ4a及び巻き取るリコイラ4bを含んでなる。な
お、リコイラ4bを駆動するモーター、減速機などは図
示を省略しており、また、コイル状ではなく切り板状裏
金を搬送する場合は、(アン)コイラに代えて通板ロー
ラーやメッシュベルトなどを使用することができる。図
示されない駆動手段で回転されるリコイラ4bは裏金1
を、1〜10m/分、より具体的には板厚が1mmでは
約6m/分、板厚が6mmでは1.5m/分の速度で焼
結炉5内を通板する。勿論、この値は好ましい一例であ
り、裏金板厚が厚く、高周波電力が低く、高周波周波数
が高いほど、通板速度を遅くすればよい。さらに、図示
のように、焼結炉5の直後に、ガス冷却及び/又はロー
ル冷却等を行う冷却室6を設けて、ワークを速やかに次
工程の温度まで冷却することが好ましい。なお、後述す
る焼結雰囲気設定手段により焼結炉内部の銅合金粉末は
水素ガスなどと接触せしめられている。
【0026】
【実験例、鉛青銅の例】上記した条件範囲(但し、ソレ
ノイドコイルによる最終加熱温度=1013K(740
℃),トランスバースコイルによる最終焼結温度=12
23K(950℃),焼結炉長さ=約3m、裏金板厚=
0.7mm、通板速度=6m/分、焼結雰囲気−N2−H
2混合ガス、焼結層厚さ=0.3μmにて20%Pb、20
%Snを含有する銅を第1方法で焼結したところ、0.7
5分で全焼結工程が終了した。なお、焼結層の裏金との
密着強度は良好であった。
ノイドコイルによる最終加熱温度=1013K(740
℃),トランスバースコイルによる最終焼結温度=12
23K(950℃),焼結炉長さ=約3m、裏金板厚=
0.7mm、通板速度=6m/分、焼結雰囲気−N2−H
2混合ガス、焼結層厚さ=0.3μmにて20%Pb、20
%Snを含有する銅を第1方法で焼結したところ、0.7
5分で全焼結工程が終了した。なお、焼結層の裏金との
密着強度は良好であった。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
本発明の鉛青銅は従来の鉛青銅よりも鉛相が微細である
ために、特に内燃機関用すべり軸受の性能を著しく向上
することができる。
本発明の鉛青銅は従来の鉛青銅よりも鉛相が微細である
ために、特に内燃機関用すべり軸受の性能を著しく向上
することができる。
【図1】 トランスバース式高周波誘導加熱の原理説明
図である。
図である。
【図2】 本発明に係る焼結装置の概念図である。
1 裏金 2 ホッパ− 3 銅合金粉末 4a アンコイラ 4b リコイラー 5 焼結炉(高周波誘導加熱炉) 6 冷却室 7 ワーク
Claims (5)
- 【請求項1】 質量百分率で、Pb:10〜30%、S
n:0〜1.5%を含有し、残部が実質的にCuからな
る銅合金層を鋼裏金に焼結・成層してなる銅合金におい
て、前記焼結層の少なくとも表面側で、銅合金マトリッ
クス中に分散する鉛粒子の個数が3000個/mm2以上
でありかつ平均粒径が5μm以下であることを特徴とす
るCu-Pb系銅合金。 - 【請求項2】 総量で、5質量%以下のNi, Sb, P,
Ag,Zn及びCrなるから群から選択された少なくとも1種
の元素をさらに含有することを特徴とする請求項1記載
のCu-Pb系銅合金。 - 【請求項3】 総量で、10質量%以下の炭化物、窒化
物、酸化物、りん化物、ほう化物、金属間化合物、及び
硬質合金からなる群から選択された少なくとも1種の硬
質物をさらに含有することを特徴とする請求項1又は2
記載のCu-Pb系銅合金。 - 【請求項4】 総量で、10質量%以下の黒鉛及びMo
S2からなる群から選択された少なくとも1種の硬質物
をさらに含有することを特徴とする請求項1から3まで
の何れか1項記載のCu-Pb系銅合金。 - 【請求項5】 請求項1から4までの何れか1項記載の
Cu-Pb系銅合金を含む内燃機関用すべり軸受であって、
少なくとも相手軸側の最表面及びその極近傍内面が前記
鉛粒子個数及び平均粒径を満たすことを特徴とする内燃
機関用すべり軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000253397A JP2002060870A (ja) | 2000-08-24 | 2000-08-24 | 微細鉛組織を有するCu−Pb系銅合金及び内燃機関用すべり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2000253397A JP2002060870A (ja) | 2000-08-24 | 2000-08-24 | 微細鉛組織を有するCu−Pb系銅合金及び内燃機関用すべり軸受 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2002060870A true JP2002060870A (ja) | 2002-02-28 |
Family
ID=18742498
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2000253397A Pending JP2002060870A (ja) | 2000-08-24 | 2000-08-24 | 微細鉛組織を有するCu−Pb系銅合金及び内燃機関用すべり軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2002060870A (ja) |
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2000
- 2000-08-24 JP JP2000253397A patent/JP2002060870A/ja active Pending
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