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JP2001512030A - 新規カロテノイド産生細菌種とそれを用いたカロテノイドの生産方法 - Google Patents

新規カロテノイド産生細菌種とそれを用いたカロテノイドの生産方法

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JP2001512030A
JP2001512030A JP2000505326A JP2000505326A JP2001512030A JP 2001512030 A JP2001512030 A JP 2001512030A JP 2000505326 A JP2000505326 A JP 2000505326A JP 2000505326 A JP2000505326 A JP 2000505326A JP 2001512030 A JP2001512030 A JP 2001512030A
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carotenoid
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carotenoids
astaxanthin
carotene
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ヨゼフ ハースキバーグ
マーク ハーカー
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イッサム リサーチ ディベロップメント カンパニー オブ ザ ヘブライ ユニバーシティ オブ エルサレム
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アスタキサンチンなどのカロテノイドを産生し分泌する新規細菌種を提供する。 【解決手段】 β−カロテン、エチネノン、β−クリプトキサンチン、カンタキサンチン、アドニルビン、シス−アドニキサンチン、アドニキサンチン、アスタキサンチン、ゼアキサンチンなどのカロテノイドを小胞中に産生し分泌する新規Paracoccus sp.の基準株DSM 11574、カロテノイド含有小胞、および(a)細菌種を炭素源、窒素源および無機物質源を含む栄養倍地中で培養し、(b)細胞、そこから分泌された小胞および/または培地から個々のカロテノイド色素またはカロテノイド色素の混合物を回収する各段階を含むカロテノイドの生産方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の技術分野と背景) 本発明は新規細菌種に関する。16SリボソームRNA分析で決定したところ
、この新種はParacoccus属に最も類似する。しかし、この新規細菌種
はその生活環の少なくともいくつかの段階でカロテノイド含有小胞を産生し、盛
んに分泌するという、これまでに見られたことのない現象を示すので、この新規
細菌種はおそらく新しい属の最初の分離菌に相当するのだろう。さらに本発明は
、β−カロテン、エチネノン、β−クリプトキサンチン、カンタキサンチン、ア
ドニルビン(adonirubin)、シス−アドニキサンチン(cis−ad
noixanthin)、アドニキサンチン(adonixanthin)、ア
スタキサンチン、ゼアキサンチンなど(ただしこれらに限らない)のカロテノイ
ドを、それらを産生し分泌する種を使って生産する方法に関する。 本発明のカロテノイドは飼料添加物、食品添加物、化粧品などとして役立つ天
然色素である。以下に詳述するように、とりわけアスタキサンチンは、サケ、マ
ス、マダイなどの養殖魚用の飼料添加物(色調改良剤など)として、また安全な
天然食品添加物として、産業上有用である。またアドニキサンチンは、その工業
的生産方法が確立されれば、食品添加物としても飼料添加物としてもアスタキサ
ンチンと同様に有望である。 またβ−カロテンは食品添加物、飼料添加物、医薬物質などとして使用されて
いる。エチネノンは食品添加物、飼料添加物などとして有望である。カンタキサ
ンチンは食品添加物、飼料添加物として、また化粧品などに使用されている。そ
してゼアキサンチンは食品添加物、飼料添加物などとして使用されている。
【0002】 カロテノイドは生体に見られる黄色、橙色および赤色の多くを担っている天然
色素である。カロテノイドは自然界に広く分布し、様々な生体系で主要な生物学
的機能を2つ持っている。これらは光合成において集光性色素として働くととも
に、これらは光酸化的損傷から防護する。カロテノイドのこのような生物学的機
能、それらが持つ重要な産業上の役割、それらの生合成およびそれらを産生する
生物について、以下に述べる。 カロテノイドは、集光アンテナの一部として、光子を吸収し、そのエネルギー
をクロロフィルに伝達することにより、450〜570nmの範囲の光の収集を
助けることができる[Cogdell RJおよびFrank HA(1987
)「光合成細菌におけるカロテノイドの機能のしかた」Biochim Bio
phys Acta 895:63−79;Cogdell R(1988)「
クロロプラストにおける色素の機能」Goodwin TW編「Plant P
igments」(Academic Press・ロンドン)の183−25
5頁;Frank HA、Violette CA、Trautman JK、
Shreve AP、Owens TGおよびAlbrecht AC(199
1)「光合成におけるカロテノイド:構造と光化学」Pure Appl Ch
em 63:109−114;Frank HA、Farhoosh R、De
coster BおよびChristensen RL(1992)「光合成に
おけるカロテノイドからクロロフィルへのエネルギー移動の効率を制御する分子
特性」Murata N編「Research in Photosynthe
sis」(Kluwer・ドルドレヒト)第I巻の125−128頁;Cogd
ell RJおよびGardiner AT(1993)「光合成におけるカロ
テノイドの機能」Meth Enzymol 214:185−193参照]。
カロテノイドは光合成生物における集光アンテナのタンパク質−色素複合体の不
可欠な成分であるが、これらは光合成反応中心の重要な成分でもある。
【0003】 総カロテノイドの大半は集光性複合体II中に位置する[Bassi R、P
ineaw B、Dainese PおよびMarquartt J(1993
)「光化学系IIのカロテノイド結合タンパク質」Eur J Biochem
212:297−302]。光合成活性カロテノタンパク質(caroten
oprotein)の正体と集光系におけるそれらの正確な位置はわかっていな
い。好熱性シアノバクテリアSynechococcus sp.の光合成活性
クロロフィル−タンパク質複合体中のカロテノイドは、配向した試料の線二色性
分光法によって調べられた[Breton JおよびKato S(1987)
「光化学系IIにおける色素の配向:Synechococcus sp.から
単離されたコア粒子とそのクロロフィル−タンパク質サブユニットの低温線二色
性研究」Biochim Biophys Acta 892:99−107参
照]。これらの複合体は、膜面に接近して配向された505および470nm付
近を吸収するβ−カロテンプールを、主として含有していた。光合成不活性クロ
ロフィル−タンパク質複合体では、そのβ−カロテンが495および465nm
付近を吸収し、これらの分子は膜面に対して垂直に配向される。 カロテノイドがシアノバクテリアの光化学系(PS)IIに関係するという証
拠は記述されている[Suzuki RおよびFujita Y(1977)「
光合成反応中心IIの作用によって誘発されるカロテノイド光退色:DCMU感
受性」Plant Cell Physiol 18:625−631;New
man PJおよびSherman LA(1978)「藍藻Synechoc
occus cedrorumからの光化学系IおよびII膜粒子の単離と特徴
づけ」Biochim Biophys Acta 503:343−361参
照]。PSIIの反応中心コアには2分子のβ−カロテンがあり[Ohno T
、Satoh KおよびKatoh S(1986)「好熱性シアノバクテリア
Synechococcus sp.から精製した酸素発生複合体の化学組成」
Biochim Biophys Acta 852:1−8;Gounari
s K、Chapman DJおよびBarber J(1989)「Syne
chocystis PCC6803からのD1/D2/チトクロムb−559
複合体の単離と特徴づけ」Biochim Biophys Acta 973
:296−301;Newell RW、van Amerongen H、B
arber Jおよびvan Grondelle R(1993)「偏光を用
いた光化学系IIの反応中心の分光学的特徴づけ:PSII反応中心におけるβ
−カロテン励起物質の証拠」Biochim Biophys Acta 10
57:232−238参照]、それらの正確な機能はまだはっきりしていない[
Murata N編「Research in Photosynthesis
」(Kluwer・ドルドレヒト)第II巻3−12頁にSatoh Kによる
総説(1992)「PSII反応中心の構造と機能」がある]。これら2分子の
連結した窿Jロテンは単離されたPSII反応中心においてクロロフィルP68
0を光損傷から保護することが証明されており[De Las Rivas J
、Telfer AおよびBarber J(1993)「2分子の連結したβ
−カロテンが単離されたPSII反応中心においてP680を光損傷から保護す
る」Biochim.Biophys.Acta 1142:155−164参
照]、これはPSIIのD1サブユニットの分解からの防護に関係するのかもし
れない[Sandmann G(1993)「フィトエンからリコピンへの不飽
和化反応に関与する遺伝子と酵素」(抄録)カロテノイドに関する第10回国際
シンポジウム、トロンヘイムCL1−2参照]。好熱性シアノバクテリアSyn
echococcus sp.の高度に精製された酸素発生PSII複合体の集
光性色素は50分子のクロロフィルaと7分子のβ−カロテンからなるが、キサ
ントフィル分子は含まない[Ohno T、Satoh KおよびKatoh
S(1986)「好熱性シアノバクテリアSynechococcus sp.
から精製した酸素発生複合体の化学組成」Biochim Biophys A
cta 852:1−8参照]。β−カロテンは緑藻類における活性なPSII
の集合に役割を果たすことが示されている[Humbeck K、Romer
SおよびSenger H(1989)「活性なPSIIの集合におけるカロテ
ノイドの重要な役割に関する証拠」Planta 179:242−250参照
]。
【0004】 Phormidium luridumから単離されたPSIの複合体(P7
00一個につき40個のクロロフィルを含有)は平均1.3分子のβ−カロテン
を含有していた[Thornber JP、Alberte RS、Hunte
r FA、Shiozawa JAおよびKan KS(1976)「植物光合
成単位におけるクロロフィルの組織化」Brookhaven Symp Bi
ology 28:132−148参照]。Synechococcus sp
.PCC6301株から得られたPSI粒子の調製物(P700一個につき13
0±5分子のアンテナクロロフィルを含有)には16分子のカロテノイドが検出
された[Lundell DJ、Glazer AN、Melis AおよびM
alkin R(1985)「シアノバクテリア光化学系I複合体の特徴づけ」
J Biol Chem 260:646−654参照]。大量のβ−カロテン
と、キサントフィル・クリプトキサンチンおよびイソクリプトキサンチンが、好
熱性シアノバクテリアSynechococcus elongatusのPS
I色素−タンパク質複合体に検出された[Coufal J、Hladik J
およびSofrova D(1989)「シアノバクテリアSynechoco
ccus elongatusの光化学系I色素−タンパク質複合体のカロテノ
イド含量」Photosynthetica 23:603−616参照]。4
つのポリペプチド(分子量62、60、14および10kDa)からなる好熱性
シアノバクテリアSynechococcus sp.のPSIのサブユニット
タンパク質複合体構造はP700一個につきおよそ10分子のβ−カロテンを含
有していた[Takahashi Y、Hirota KおよびKatoh S
(1985)「Synechococcus sp.から得られる複数の型のP
700−クロロフィルα−タンパク質複合体:鉄、キノンおよびカロテノイド含
量」Photosynth Res 6:183−192参照]。このカロテノ
イドは、もっぱら、機能性およびアンテナクロロフィルaを保持する大きなポリ
ペプチドに結合している。これらの複合体の蛍光励起スペクトルから、β−カロ
テンはPSIにとって効率の良いアンテナとして働くことが示唆された。
【0005】 上述のように、カロテノイドのもう一つの基本的機能は、クロロフィルの励起
三重項状態によって引き起こされる光合成装置における光酸化過程から防護する
ことである。9個以上の炭素−炭素二重結合からなるπ−電子共役を持つカロテ
ノイド分子はクロロフィルから三重項状態エネルギーを吸収することができ、そ
うすることで、有害な一重項状態酸素ラジカルの形成を防止できる。Synec
hococcus sp.では、カロテノイドの三重項状態が閉じたPSII中
心でモニターされたが、約25ナノ秒というその立ち上がり速度はアンテナ中の
クロロフィル三重項からのエネルギー移動に帰される[Schlodder E
およびBrettel K(1988)「11ナノ秒の寿命を持つ閉じた光化学
系IIにおける初期電荷分離.Synechococcusから得られる酸素発
生性光化学系II複合体を使ったフラッシュ吸収分光学」Biochim Bi
ophys Acta 933:22−34参照]。ラジカル対形成の収率と比
較して低い収率を持つこの過程は、過度の励起による損傷からクロロフィルを保
護する上で役割を果たす。 生体内でのカロテノイドの防護的役割は、酸素放出型光合成を行なうすべての
生物でカロテノイド生合成を抑制するノルフルラゾンなどの漂白性除草剤の使用
によって解明されている[Boger PおよびSandmann G編「Ta
rget Site of Herbicide Action」(CRC P
ress・フロリダ州ボカラトン)の25−44頁にSandmann GとB
oger Pによる総説(1989)「除草剤によるカロテノイド生合成の抑制
」がある]。明所でのノルフルラゾンによる処理はカロテノイドレベルとクロロ
フィルレベルの両方の低下をまねくが、暗所ではクロロフィルレベルは変化しな
い。ピリジノン除草剤フルリドン(fluridone)で処理されたOsci
llatoria agardhiiの細胞における光合成効率の抑制は、ミク
ソキサントフィル、ゼアキサンチンおよびβ−カロテンの相対的存在量の低下(
これは結果としてクロロフィル分子の光酸化を引き起こす)が原因であるとされ
た[Canto de Loura I、Dubacq JPおよびThoma
s JC(1987)「シアノバクテリアの色素と脂質に対する窒素欠乏の効果
」Plant Physiol 83:838−843参照]。
【0006】 アンテナクロロフィルの過剰な励起エネルギーを非放射的に放散させるにはゼ
アキサンチンが必要であることが植物で証明されている[Demmig−Ada
ms B(1990)「植物中のカロテノイドと光防護:キサントフィル・ゼア
キサンチンの役割」Biochim Biophys Acta 1020:1
−24;Demmig−Adams BおよびAdams WW III(19
90)「カロテノイド・ゼアキサンチンとクロロフィル蛍光の高エネルギー状態
クエンチング」Photosynth Res 25:187−197参照]。
藻類と植物では、ビオラキサンチンの光誘発性脱エポキシ化によるゼアキサンチ
ンの生成が光防護過程に関係している[Demmig−Adams BとAda
ms WW IIIによる総説(1992)「強い光ストレスに対する植物の光
防護その他の反応」Ann Rev Plant Physiol Plant
Mol Biol 43:599−626がある]。ビオラキサンチンの光誘
発性脱エポキシ化と、暗所で起こるその逆反応は「キサントフィルサイクル」と
して知られている[Demmig−Adams BおよびAdams WW I
II(1992)「強い光ストレスに対する植物の光防護その他の反応」Ann
Rev Plant Physiol Plant Mol Biol 43
:599−626参照]。ゼアキサンチンを含有せず、放射エネルギー放散をお
そらく行なうことができないシアノバクテリア地衣類は高い光強度に対して感受
性であり、ゼアキサンチンを含有する藻地衣類は強い光ストレスに対して、より
耐性である[Demmig−Adams B、Adams WW III、Gr
een TGA、Czygan FCおよびLange OL(1990)「一
方のパートナーがキサントフィルサイクルを持ち一方がキサントフィルサイクル
を持たないフィコシンビオデーム(phycosymbiodeme)を形成す
る2つの地衣類における光ストレスに対する感受性の相違」Oecologia
84:451−456;Demmig−Adams BおよびAdams W
W III(1993)「日光順化葉のキサントフィルサイクル、タンパク質タ
ーンオーバーおよび高い耐光性」Plant Physiol 103:141
3−1420;Demmig−Adams B(1990)「植物中のカロテノ
イドと光防護:キサントフィル・ゼアキサンチンの役割」Biochim Bi
ophys Acta 1020:1−24参照]。藻類や植物とは対照的に、
シアノバクテリアはキサントフィルサイクルを持たない。しかしこれらは、ゼア
キサンチンと、クロロフィルの光防護を支持できる他のキサントフィル類とを大
量に含有する。
【0007】 他にもいくつかの機能がカロテノイドに帰されている。カロテノイドが近紫外
(UV)照射によって生成する有害種から防護する可能性は、シアノバクテリア
Gloeocapsa alpicolaのUV耐性変異株でのβ−カロテンの
蓄積を示す結果によって示唆される[Buckley CEおよびHought
on JA(1976)「藍藻Gloeocapsa alpicolaの色素
沈着に対する近UV照射の効果の研究」Arch Microbiol 107
:93−97参照]。このことは、カロテノイドを産生するEscherich
ia coli細胞によって、より鮮やかに立証された[Tuveson RW
およびSandmann G(1993)「Escherichia coli
で発現させたクローン化カロテノイド遺伝子による、近紫外光によって活性化さ
れた光毒性分子からの防護」Meth Enzymol 214:323−33
0参照]。カロテノイドは酸素ラジカル種を消滅させるというその能力ゆえに効
率のよい抗酸化物質であり、その結果として、酸化的損傷から細胞を保護する。
カロテノイドのこの機能は事実上全ての生物で重要である[Krinsky N
I(1989)「カロテノイドの抗酸化機能」Free Radical Bi
ol Med 7:617−635;Palozza PおよびKrinsky
NI(1992)「生体内および試験管内でのカロテノイドの抗酸化効果;概
要」Meth Enzymol 213:403−420参照]。その他の細胞
機能も、間接的ではあるとしても、カロテノイドによる影響を受けうる。 シアノバクテリア中のカロテノイドは光走性の主要な光受容体ではないが、A
nabaena variabilisで観察された光走性反応に対するカロテ
ノイドの影響は、この系でシグナル中間体として作用しうる一重項酸素ラジカル
が除去されるためだとされた[Nultsch WおよびSchuchart
H(1985)「シアノバクテリアAnabaena variabilisの
光走性反応連鎖のモデル」Arch Microbiol 142:180−1
84参照]。
【0008】 花と果実では、カロテノイドは受粉媒介者の誘引と種子の散布を促進する。こ
の側面は農業と強く関係する。果実と花における色素沈着のタイプと程度は、数
多くの農作物の最も重要な特徴の一部である。その理由は主に、それら産物の色
がしばしば消費者に対するそれらの訴求性を決定し、したがってそれらの市場価
値を高めうることにある。 カロテノイドは無毒であるため、これらは食品産業において着色剤としての重
要な商業的用途を持っている[Bauernfeind JC(1981)「C
arotenoids as colorants and vitamin
A precursors(着色料およびビタミンA前駆体としてのカロテノイ
ド)」(Academic Press・ロンドン)参照]。トマトの実の赤色
は、果実の成熟中に有色体に蓄積するリコピンによるものである。高含量(乾燥
重量で80%以上)のリコピンを含有するトマトエキスは、食品用着色料として
工業的に利用するため、世界中で商業生産されている。また、魚や鳥の肉、羽根
または卵は、与えられた食餌カロテノイドの色をおびており、家禽用の食餌添加
物や水産養殖には、このようにカロテノイドがしばしば使用されている。水産養
殖では、動物と人間用の補助食品を生産するために、一定のシアノバクテリア種
、例えばSpirulina sp.が培養されている[Sommer TR、
Potts WTおよびMorrissy NM(1990)「水産養殖におけ
る加工微小藻類の最近の進歩」Hydrobiolagia 204/205:
435−443参照]。したがってこれらシアノバクテリア中のカロテノイド(
主としてβ−カロテン)の含量はバイオテクノロジーにおいて商業的に重大な意
味を持つ。
【0009】 ほとんどのカロテノイドは8つのC5イソプレノイド単位から構成されたC40 炭化水素主鎖からなり、一連の共役二重結合を含有する。カロテンは酸素原子を
含まず、1個または2個の末端環構造を含有する線状もしくは環化分子である。
キサントフィルはカロテンの酸素化誘導体である。様々なグリコシル化カロテノ
イドとカロテノイドエステルが同定されている。C40主鎖はさらに延長されてC 45 またはC50カロテノイドを与えたり、短縮されてアポカロテノイド(apoc
arotenoid)を与えうる。一部の非光合成細菌はC30カロテノイドも合
成する。カロテノイドに関する一般的基礎知識は、Goodwin TW(19
80)「The Biochemistry of the Caroteno
ids(カロテノイドの生化学)」第1巻(第二版/Chapman and
Hall・ニューヨーク)と、Goodwin TWおよびBritton G
(1988)「カロテノイドの分布と分析」Goodwin TW編「Plan
t Pigments」(Academic Press・ニューヨーク)の6
2−132頁に見出すことができる。 自然界に存在するカロテノイドはこれまでに640種類以上が特徴づけられて
おり、それゆえカロテノイドは微生物、菌類、藻類、植物、動物に見出される様
々な色調の黄色、橙色および赤色のほとんどを担っている。カロテノイドは全て
の光合成生物と、いくつかの非光合成細菌および菌類によって合成されるが、こ
れらはまた、摂食により、動物界のいたるところに広く分布する。 カロテノイドは、光合成生物と一部の微生物でのみ、イソプレノイド前駆体か
らデノボ合成され、それらは通例、光合成膜、細胞膜および細胞壁中のタンパク
質複合体に蓄積する。
【0010】 図1に詳述するように、β−カロテンの生合成経路では、4つの酵素が中央(
central)イソプレノイド経路のゲラニルゲラニルピロリン酸をβ−カロ
テンに変換する。カロテノイドは一般(general)イソプレノイド生合成
経路から作られる。この経路は数十年来知られてきたが、最近になってようやく
、主に遺伝学と分子生物学を利用して、カロテノイド生合成に関与する分子機序
の一部が解明された。これは、フィトエンからカロテンおよびキサントフィルへ
の変換に関与する酵素の大半が、可溶化すると活性を失う不安定な膜結合型タン
パク質であるという事実による[Beyer P、Weiss GおよびKle
inig H(1985)「スイセン有色体の膜結合型カロテノイド生成(ca
rotenogenic)酵素の可溶化と再構成」Eur J Biochem
153:341−346;Bramley PM(1985)「カロテノイド
のインビトロ生合成」Adv Lipid Res 21:243−279参照
]。 しかし、部分活性を保持したSynechocystis sp.PCC67
14株からのカロテノイド生成酵素の可溶化が報告されている[Bramley
PMおよびSandmann G(1987)「Aphanocapsaのカ
ロテノイド生成酵素の可溶化」Phytochem 26:1935−1939
]。
【0011】 酵素活性の直接測定を可能にするカロテノイド生合成用の純粋なインビトロ系
はない。無細胞カロテノイド生成系が開発され[Clarke IE、Sand
mann G、Bramley PMおよびBoger P(1982)「単離
された光合成膜によるカロテン生合成」FEBS Lett 140:203−
206参照]、シアノバクテリアへの適合がなされている[Sandmann
GおよびBramley PM(1985)「Phycomyces blak
esleeanusのフィトエン生成系と共役させたAphanocapsaホ
モジネートによるカロテノイド生合成」Planta 164:259−263
;Bramley PMおよびSandmann G(1985)「シアノバク
テリアAphanocapsaによるキサントフィルのインビトロおよびインビ
ボ生合成」Phytochem 24:2919−2922参照]。 Synechococcus sp.PCC7942株から得られるフィトエ
ンデサチュラーゼのリポソームでの再構成が、Escherichia col
i中で発現されたそのポリペプチドの精製後に達成された[Fraser PD
、Linden HおよびSandmann G(1993)「Escheri
chia coli過剰発現株からの組換えSynechococcusフィト
エンデサチュラーゼの精製と再活性化」Biochem J 291:687−
692参照]。
【0012】 再び図1について述べると、カロテノイドはイソプレノイド前駆体から合成さ
れる。イソプレノイド生合成の中央(central)経路はアセチル−CoA
のメバロン酸への変換で始まると見ることができる。メバロン酸から一つのC5 分子、D3−イソペンテニルピロリン酸(IPP)が生成するが、これが全ての 長鎖イソプレノイドの構成単位である。IPPのジメチルアリルピロリン酸(D
MAPP)への異性化に続いて、さらに三分子のIPPが化合してC20分子であ
るゲラニルゲラニルピロリン酸(GGPP)を与える。これらの1’−4縮合反
応は、プレニルトランスフェラーゼによって触媒される[Kleinig H(
1989)「イソプレノイド生合成における色素体の役割」Ann Rev P
lant Physiol Plant Mol Biol 40:39−59
参照]。植物では、同じ酵素GGPPシンターゼがDMAPPからGGPPに至
る反応の全てを行なうという証拠がある[Dogbo OおよびCamara
B(1987)「アフィニティークロマトグラフィーによるCapsicum
有色体からのイソペンテニルピロリン酸イソメラーゼとゲラニルゲラニルピロリ
ン酸シンターゼの精製」Biochim Biophys Acta 920:
140−148;Laferriere AおよびBeyer P(1991)
「Sinapis albaエチオプラストからのゲラニルゲラニル二リン酸シ
ンターゼの精製」Biochim Biophys Acta 216:156
−163参照]。
【0013】 カロテノイド生合成に特有の最初の段階は2分子のGGPPの頭−頭(hea
d−to−head)縮合によるプレフィトエンピロリン酸(PPPP)の生成
である。ピロリン酸エステルの除去に続いて、GGPPは無色のC40炭化水素分
子である15−cis−フィトエンに変換される。この二段階反応はシアノバク
テリアでも植物でも可溶性酵素フィトエンシンターゼ(単一の遺伝子(crtB
)によってコードされる酵素)によって触媒される[Chamovitz D、
Misawa N、Sandmann GおよびHirschberg J(1
992)「カロテノイド生合成酵素フィトエンシンターゼをコードするシアノバ
クテリア遺伝子の分子クローニングとEscherichia coliでの発
現」FEBS Lett 296:305−310;Ray JA、Bird
CR、Maunders M、Grierson DおよびSchuch W(
1987)「トマト由来の成熟関連cDNA、pTOM5の配列」Nucl A
cids Res 15:10587−10588;Camara B(199
3)「植物フィトエンシンターゼ複合体−成分3酵素、免疫学および生合成」M
eth Enzymol 214:352−365参照]。この経路のこれ以降
の段階はすべて膜内で起こる。4回の不飽和化(脱水素)反応により、フィトエ
ンはフィトフルエン、ζ−カロテン、ノイロスポレンを経てリコピンに変換され
る。各不飽和化反応によって共役二重結合数は2つずつ増加し、共役二重結合数
はフィトエンでの3からリコピンでの11まで増加する。
【0014】 フィトエンの酵素的脱水素の分子機序についてわかっていることは比較的少な
い[Jones BLおよびPorter JW(1986)「高等植物におけ
るカロテンの生合成」CRC Crit Rev Plant Sci 3:2
95−324;Beyer P、Mayer MおよびKleinig H(1
989)「分子状酸素と中間体の幾何異性状態はスイセン有色体におけるカロテ
ンの不飽和化反応と環化反応に極めて重要である」Eur J Biochem
184:141−150参照]。シアノバクテリア、藻類および植物では、1
5−cis−フィトエンからζ−カロテンへの最初の2回の不飽和化反応が単一
の膜結合型酵素フィトエンデサチュラーゼによって触媒されることが確証されて
いる[Jones BLおよびPorter JW(1986)「高等植物にお
けるカロテンの生合成」CRC Crit Rev Plant Sci 3:
295−324;Beyer P、Mayer MおよびKleinig H(
1989)「分子状酸素と中間体の幾何異性状態はスイセン有色体におけるカロ
テンの不飽和化反応と環化反応に極めて重要である」Eur J Bioche
m 184:141−150参照]。このζ−カロテン産物はほとんどが全トラ
ンス配置にあるので、シス−トランス異性化はこの不飽和化段階で起こると考え
られる。シアノバクテリアにおけるフィトエンデサチュラーゼポリペプチドの一
次構造は、藻類と植物の同ポリペプチドでも保存されている(65%を超える残
基が同一)[Pecker I、Chamovitz D、Linden H、
Sandmann GおよびHirschberg J(1992)「フィトエ
ンのζ−カロテンへの変換を触媒する単一のポリペプチドはトマト果実の成熟中
に転写調節される」Proc Natl Acad Sci USA 89:4
962−4966;Pecker I、Chamovitz D、Mann V
、Sandmann G、Boger PおよびHirschberg J(1
993)「植物におけるカロテノイド生合成の分子的特徴づけ:トマト中のフィ
トエンデサチュラーゼ遺伝子」Murata N編「Research in
Photosynthesis」第III巻(Kluwer・ドルドレヒト)1
1−18頁参照]。さらに、同じ阻害剤がこれら2つの系のフィトエンデサチュ
ラーゼを阻害する[Sandmann GおよびBoger P(1989)「
除草剤によるカロテノイド生合成の抑制」Boger PおよびSandman
n G編「Target Sites of Herbicide Actio
n」(CRC Press・フロリダ州ボカラトン)の25−44頁参照]。し
たがって、おそらくシアノバクテリアと植物ではフィトエンとフィトフルエンの
不飽和化を触媒する酵素の生物学的性質と分子的性質がよく似ていて、他の微生
物のフィトエンデサチュラーゼのそれら特性とは異なると思われる。そのような
相違の一つはRhodobacter capsulatus、Erwinia
sp.または菌類から得られるフィトエンデサチュラーゼが、フィトエンをそ
れぞれノイロスポレン、リコピンまたは3,4−デヒドロリコピンに変換するこ
とである。
【0015】 酸素はこの反応に直接関与するわけではないが、スイセン有色体でのフィトエ
ンの不飽和化[Beyer P、Mayer MおよびKleinig H(1
989)「分子状酸素と中間体の幾何異性状態はスイセン有色体におけるカロテ
ンの不飽和化反応と環化反応に極めて重要である」Eur J Biochem
184:141−150参照]と、Synechococcus sp.PC
C7942株の無細胞系[Sandmann GおよびKowalczyk S
(1989)「試験管内カロテノイド生成とAnacystisにおけるフィト
エンデサチュラーゼ反応の特徴づけ」Biochem Biophys Res
Com 163:916−921参照]は、分子状酸素に(おそらくは最終電
子受容体として)依存する。シアノバクテリアではデヒドロゲナーゼ−モノオキ
シゲナーゼの脱水素機構よりデヒドロゲナーゼ−電子伝達酵素の機構が支持され
た[Sandmann GおよびKowalczyk S(1989)「試験管
内カロテノイド生成とAnacystisにおけるフィトエンデサチュラーゼ反
応の特徴づけ」Biochem Biophys Res Com 163:9
16−921参照]。一次構造が分析されている全てのフィトエンデサチュラー
ゼには保存されたFAD−結合モチーフが存在する[Pecker I、Cha
movitz D、Linden H、Sandmann GおよびHirsc
hberg J(1992)「フィトエンのζ−カロテンへの変換を触媒する単
一のポリペプチドはトマト果実の成熟中に転写調節される」Proc Natl
Acad Sci USA 89:4962−4966;Pecker I、
Chamovitz D、Mann V、Sandmann G、Boger
PおよびHirschberg J(1993)「植物におけるカロテノイド生
合成の分子的特徴づけ:トマト中のフィトエンデサチュラーゼ遺伝子」Mura
ta N編「Research in Photosynthesis」第II
I巻(Kluwer・ドルドレヒト)の11−18頁参照]。コショウのフィト
エンデサチュラーゼ酵素はタンパク質結合型FADを含有することが明らかにさ
れている[Hugueney P、Romer S、Kuntz MおよびCa
mara B(1992)「Capsicum有色体でフィトフルエンとζ−カ
ロテンの合成を触媒するフラボタンパク質の特徴づけと分子クローニング」Eu
r J Biochem 209:399−407参照]。フィトエンデサチュ
ラーゼは膜内に位置するので、別途可溶性の酸化還元成分が予想される。この仮
説上の成分は、示唆されているようにNAD(P)+を利用するか[Mayer MP、Nievelstein VおよびBeyer P(1992)「Na
rcissus pseudonarcissusの有色体から得られるNAD
PH依存性酸化還元酵素−カロテン不飽和化反応に関与すると思われる酸化還元
媒介因子−の精製と特徴づけ」Plant Physiol Biochem
30:389−398参照]、例えばキノンなどの他の電子および水素運搬体を
利用しうる。Synechocystis sp.PCC6714株とAnab
aena variabilis ATCC29413株におけるフィトエンデ
サチュラーゼの細胞での位置は、特異的抗体を使って、主として(85%)、光
合成チラコイド膜中であると決定された[Serrano A、Gimenez
P、Schmidt AおよびSandmann G(1990)「光合成無
機栄養原核生物におけるフィトエンデサチュラーゼの免疫細胞化学的な位置決定
と機能決定」J Gen Microbiol 136:2465−2469参
照]。
【0016】 シアノバクテリア藻類と植物では、ζ−カロテンがノイロスポレンを経てリコ
ピンに変換される。単一の酵素によって行なわれると予想されるその酵素的機序
については、ほとんどわかっていない[Linden H、Vioque Aお
よびSandmann G(1993)「ζ−カロテンデサチュラーゼをコード
するカロテノイド生合成遺伝子の異種相補性によるAnabaena PCC7
120からの単離」FEMS Microbiol Lett 106:99−
104]。Anabaena sp.PCC7120株中のζ−カロテンデサチ
ュラーゼの推定アミノ酸配列はフィトエンデサチュラーゼに見出されるものに似
たジヌクレオチド結合モチーフを含有する。 リコピンは2回の環化反応によってβ−カロテンに変換される。Synech
ococcus sp.PCC7942株[Cunningham FX Jr
、Chamovitz D、Misawa N、Gantt EおよびHirs
chberg J(1993)「β−カロテンの生合成を触媒する酵素リコピン
シクラーゼのシアノバクテリア遺伝子のクローニングとEscherichia
coliでの機能的発現」FEBS Lett 328:130−138参照
]と、植物[Camara BおよびDogbo O(1986)「Capsi
cum有色体膜由来のリコピンシクラーゼの証明と可溶化」Plant Phy
siol 80:172−184参照]では、これら2つの環化反応が単一の酵
素リコピンシクラーゼによって触媒されるという証拠が得られている。この膜結
合型酵素はトリエチルアミン化合物CPTAとMPTAによって阻害される[S
andmann GおよびBoger P(1989)「除草剤によるカロテノ
イド生合成の抑制」Boger PおよびSandmann G編「Targe
t Sites of Herbicide Action」(CRC Pre
ss・フロリダ州ボカラトン)の25−44頁参照]。シアノバクテリアはβ−
環化のみを行なうので、ε−カロテン、δ−カロテンおよびα−カロテンとそれ
らの酸素化誘導体を含有しない。竓ツは、線状リコピン分子の末端にあるC−1
,2二重結合がC−5,6二重結合の位置に折りたたまれた後、C−6からプロ
トンを失うと、「カルボニウムイオン」中間体の生成を経て形成される。7,8
結合が二重結合でない環状カロテンは報告されていない。したがってこの反応に
は、完全な不飽和化(例えばリコピンの場合)か、少なくとも半分子の不飽和化
(例えばノイロスポレンの場合)が必須である。リコピンの環化は酸素を必要と
しない脱水素反応を伴う。この反応の補因子はまだわかっていない。Synec
hococcus sp.PCC7942株のリコピンシクラーゼポリペプチド
にはジヌクレオチド結合ドメインが見出されていることから、補酵素としてNA
D(P)またはFADがリコピンシクラーゼと結びつけられる。
【0017】 ヒドロキシ、メトキシ、オキソ、エポキシ、アルデヒドまたはカルボン酸部分
などの様々な酸素含有側鎖の付加によって様々なキサントフィル種が生成する。
キサントフィルの生成についてはほとんどわかっていない。β−カロテンのヒド
ロキシル化には、混合機能酸素添加酵素反応に分子状酸素が必要である。 全経路の酵素をコードする遺伝子のクラスターが紅色光合成細菌Rhodob
acter capsulatus[Armstrong GA、Albert
i M、Leach FおよびHearst JE(1989)「Rhodob
acter capsulatusのカロテノイド生合成遺伝子クラスターのヌ
クレオチド配列、編成およびタンパク質産物の性質」Mol Gen Gene
t 216:254−268参照]と、非光合成細菌Erwinia herb
icola[Sandmann G、Woods WSおよびTuveson
RW(1990)「Erwinia herbicolaと形質転換Esche
richia coli株におけるカロテノイドの同定」FEMS Micro
biol Lett 71:77−82;Hundle BS、Beyer P
、Kleinig H、Englert HおよびHearst JE(199
1)「Erwinia herbicolaのカロテノイドとErwinia
herbicolaカロテノイド遺伝子クラスターを保持するEscheric
hia coli HB101株」Photochem Photobiol
54:89−93;Schnurr G、Schmidt AおよびSandm
ann G(1991)「Erwinia herbicolaのカロテノイド
生成遺伝子クラスターのマッピングと6遺伝子の機能的同定」FEMS Mic
robiol Lett 78:157−162参照]およびErwinia
uredovora[Misawa N、Nakagawa M、Kobaya
shi K、Yamano S、Izawa I、Nakamura Kおよび
Harashima K(1990)「Escherichia coliにお
ける遺伝子産物の機能解析によるErwinia uredovoraカロテノ
イド生合成経路の解明」J Bacteriol 172:6704−6712
参照]からクローニングされている。2つの遺伝子、GGPPシンターゼのal
−3[Nelson MA、Morelli G、Carattoli A、R
omano NおよびMacino G(1989)「青色光によって調節され
るNeurospora crassaカロテノイド生合成遺伝子(albio
−3)の分子クローニングとホワイトカラー遺伝子の産物」Mol Cell
Biol 9:1271−1276;Carattoli A、Romano
N、Ballario P、Morelli GおよびMacino G(19
91)「Neurospora crassaカロテノイド生合成遺伝子(al
bino 3)」J Biol Chem 266:5854−5859参照]
と、フィトエンデサチュラーゼのal−1[Schmidhauser TJ、
Lauter FR、Russo VEAおよびYanofsky C(199
0)「Neurospora crassaのカロテノイド生合成遺伝子al−
1のクローニング、配列決定および光調節」Mol Cell Biol 10
:5064−5070参照]が、カビNeurospora crassaから
クローニングされている。しかし、シアノバクテリアや植物から対応する遺伝子
をクローニングするために、これらの遺伝子を異種分子プローブとして使用する
試みは、十分な配列類似性がないために不成功に終わっている。
【0018】 カロテノイド合成酵素の最初の「植物型」遺伝子は分子遺伝学的方法を使って
シアノバクテリアからクローニングされた。フィトエンデサチュラーゼの遺伝子
をクローニングするための第一段階として、Synechococcus sp
.PCC7942株で、フィトエンデサチュラーゼ特異的阻害剤ノルフルラゾン
に耐性な突然変異株がいくつか分離された[Linden H、Sandman
n G、Chamovitz D、Hirschberg JおよびBoger
P(1990)「漂白性除草剤ノルフラゾンに抗して選択されるSynech
ococcus突然変異株の生化学的特徴づけ」Pestic Biochem
Physiol 36:46−51参照]。次にノルフルラゾン耐性を付与す
る遺伝子が、野生型株を除草剤耐性に形質転換することによってクローニングさ
れた[Chamovitz D、Pecker IおよびHirschberg
J(1991)「除草剤ノルフルラゾンに対する耐性の分子的根拠」Plan
t Mol Biol 16:967−974;Chamovitz D、Pe
cker I、Sandmann G、Boger PおよびHirschbe
rg J(1990)「シアノバクテリア中のノルフルラゾン耐性遺伝子のクロ
ーニング」Z Naturforsch 45c:482−486参照]。クロ
ーニングされたその遺伝子(以前はpdsと呼ばれていたが、現在はcrtPと
呼ばれている)がフィトエンデサチュラーゼをコードすることは、各種の証拠に
よって示された。最も決定的な証拠は、形質転換されたEscherichia
coliでのフィトエンデサチュラーゼ活性の機能的発現だった[Linde
n H、Misawa N、Chamovitz D、Pecker I、Hi
rschberg JおよびSandmann G(1991)「様々なフィト
エンデサチュラーゼ遺伝子のEscherichia coliでの機能的相補
性と蓄積されたカロテンの分析」Z Naturforsch 46c:104
5−1051;Pecker I、Chamovitz D、Linden H
、Sandmann GおよびHirschberg J(1992)「フィト
エンのζ−カロテンへの変換を触媒する単一のポリペプチドはトマト果実の成熟
中に転写調節される」Proc Natl Acad Sci USA 89:
4962−4966参照]。crtP遺伝子はSynechocystis s
p.PCC6803株からも同様の方法によってクローニングされた[Mart
inez−Ferez IMおよびVioque A(1992)「Synec
hocystis sp.PCC6803から得られるフィトエンデサチュラー
ゼ遺伝子のヌクレオチド配列と除草剤ノルフルラゾンに対する耐性を付与する新
しい突然変異の特徴づけ」Plant Mol Biol 18:981−98
3参照]。
【0019】 次に、シアノバクテリアのcrtP遺伝子は、藻[Pecker I、Cha
movitz D、Mann V、Sandmann G、Boger Pおよ
びHirschberg J(1993)「植物におけるカロテノイド生合成の
分子的特徴づけ:トマト中のフィトエンデサチュラーゼ遺伝子」Murata
N編「Research in Photosynthesis」第III巻(
Kluwer・ドルドレヒト)の11−18頁参照]と高等植物[Bartle
y GE、Viitanen PV、Pecker I、Chamovitz
D、Hirschberg JおよびScolnik PA(1991)「カロ
テノイド生合成経路の一酵素フィトエンデサチュラーゼをコードするダイズcD
NAの分子クローニングと光合成細菌における発現」Proc Natl Ac
ad Sci USA 88:6532−6536;Pecker I、Cha
movitz D、Linden H、Sandmann GおよびHirsc
hberg J(1992)「フィトエンのζ−カロテンへの変換を触媒する単
一のポリペプチドはトマト果実の成熟中に転写調節される」Proc Natl
Acad Sci USA 89:4962−4966参照]から相同遺伝子
をクローニングするための分子プローブとして使用された。Synechoco
ccus sp.PCC 7942株とSynechocystis sp.P
C6803株中のフィトエンデサチュラーゼはそれぞれ474および467アミ
ノ酸残基からなり、それらの配列は高度に保存されている(同一性74%、類似
性86%)。計算分子量は51kDaで、わずかに疎水性であるものの(疎水親
水指数−0.2)、脂質二重層膜を貫通するのに足りる長さの疎水領域は含まな
い。シアノバクテリアのフィトエンデサチュラーゼの一次構造は、緑藻Duna
lliella bardawilから得られる酵素(61%同一で81%類似
;[Pecker I、Chamovitz D、Mann V、Sandma
nn G、Boger PおよびHirschberg J(1993)「植物
におけるカロテノイド生合成の分子的特徴づけ:トマト中のフィトエンデサチュ
ラーゼ遺伝子」Murata N編「Research in Photosy
nthesis」第III巻(Kluwer・ドルドレヒト)の11−18頁参
照])と、トマト[Pecker I、Chamovitz D、Linden
H、Sandmann GおよびHirschberg J(1992)「フ
ィトエンのζ−カロテンへの変換を触媒する単一のポリペプチドはトマト果実の
成熟中に転写調節される」Proc Natl Acad Sci USA 8
9:4962−4966参照]、コショウ[Hugueney P、Romer
S、Kuntz MおよびCamara B(1992)「Capsicum
有色体でフィトフルエンとζ−カロテンの合成を触媒するフラボタンパク質の特
徴づけと分子クローニング」Eur J Biochem 209:399−4
07参照]およびダイズ[Bartley GE、Viitanen PV、P
ecker I、Chamovitz D、Hirschberg JおよびS
colnik PA(1991)「カロテノイド生合成経路の一酵素フィトエン
デサチュラーゼをコードするダイズcDNAの分子クローニングと光合成細菌に
おける発現」Proc Natl Acad Sci USA 88:6532
−6536参照]から得られる酵素(62−65%同一で約79%類似;[Ch
amovitz D(1993)「シアノバクテリアにおけるカロテノイド生合
成の初期段階の分子的解析:フィトエンシンターゼとフィトエンデサチュラーゼ
」エルサレム・ヘブライ大学の博士論文参照])で高度に保存されている。真核
生物のフィトエンデサチュラーゼポリペプチドの方が大きい(64kDa)が、
それらは色素体への輸入中に、シアノバクテリアの酵素と同等のサイズを持つ成
熟型にプロセッシングされる。
【0020】 Rhodobacter capsulatus、Erwinia sp.お
よびNeurospora crassaのカロテノイド酵素には、crtI遺
伝子産物フィトエンデサチュラーゼを含めて、高度の構造的類似性がある[Ar
mstrong GA、Hundle BSおよびHearst JE(199
3)「光合成生物と非光合成生物から得られるカロテノイド生合成遺伝子産物の
進化的保存と構造上の類似性」Meth Enzymol 214:297−3
11に概説されている]。上述したように、フィトエンデサチュラーゼの一次構
造の高度な保存は酸素放出型光合成生物間にも存在する。しかし「植物型」cr
tP遺伝子産物と「細菌型」フィトエンデサチュラーゼ(crtI遺伝子産物)
の間には、アミノ末端にあるFAD結合配列を除くと、ほとんど配列類似性がな
い(同一性19〜23%、類似性42〜47%)。crtPとcrtIは同じ先
祖遺伝子から派生したのではなく、それらは収束進化により独立して発生したの
だという仮説が立てられている[Pecker I、Chamovitz D、
Linden H、Sandmann GおよびHirschberg J(1
992)「フィトエンのζ−カロテンへの変換を触媒する単一のポリペプチドは
トマト果実の成熟中に転写調節される」Proc Natl Acad Sci
USA 89:4962−4966参照]。この仮説は、これら2つのタイプ
の酵素によって触媒される脱水素反応順序が異なることと、それらの阻害剤に対
する感受性が異なることによって裏付けられる。
【0021】 フィトエンデサチュラーゼの場合のように決定的ではないものの、シアノバク
テリアと植物およびシアノバクテリアと他の微生物との間には、フィトエンシン
ターゼの構造にも同様の差異が見られる。フィトエンシンターゼをコードするc
rtB遺伝子(以前はpsyと呼ばれていた)は、Synechococcus
sp.PCC7942株のゲノム中で、crtPに隣接して、同じオペロン内
に同定された[Bartley GE、Viitanen PV、Pecker
I、Chamovitz D、Hirschberg JおよびScolni
k PA(1991)「カロテノイド生合成経路の一酵素フィトエンデサチュラ
ーゼをコードするダイズcDNAの分子クローニングと光合成細菌における発現
」Proc Natl Acad Sci USA 88:6532−6536
参照]。この遺伝子は−0.4の疎水性指数を持つ307アミノ酸の36kDa
ポリペプチドをコードする。シアノバクテリアのフィトエンシンターゼの推定ア
ミノ酸配列はトマトのフィトエンシンターゼで高度に保存されている(57%同
一で70%類似;Ray JA、Bird CR、Maunders M、Gr
ierson DおよびSchuch W(1987)「トマト由来の成熟関連
cDNA、pTOM5の配列」Nucl Acds Res 15:10587
−10588)が、他の細菌由来のcrtB配列ではあまり保存されていない(
整列中に10箇所のギャップを入れて29〜32%同一、48〜50%類似)。
両タイプの酵素は共に、多様な生物のプレニルトランスフェラーゼ中にも見出さ
れる2つの保存された配列モチーフを含有する[Bartley GE、Vii
tanen PV、Pecker I、Chamovitz D、Hirsch
berg JおよびScolnik PA(1991)「カロテノイド生合成経
路の一酵素フィトエンデサチュラーゼをコードするダイズcDNAの分子クロー
ニングと光合成細菌における発現」Proc Natl Acad Sci U
SA 88:6532−6536;Carattoli A、Romano N
、Ballario P、Morelli GおよびMacino G(199
1)「Neurospora crassaカロテノイド生合成遺伝子(alb
ino 3)」J Biol Chem 266:5854−5859;Arm
strong GA、Hundle BSおよびHearst JE(1993
)「光合成生物と非光合成生物から得られるカロテノイド生合成遺伝子産物の進
化的保存と構造上の類似性」Meth Enzymol 214:297−31
1;Math SK、Hearst JEおよびPoulter CD(199
2)「Erwinia herbicolaのcrtE遺伝子はゲラニルゲラニ
ル二リン酸シンターゼをコードする」Proc Natl Acad Sci
USA 89:6761−6764;Chamovitz D(1993)「シ
アノバクテリアにおけるカロテノイド生合成の初期段階の分子的解析:フィトエ
ンシンターゼとフィトエンデサチュラーゼ」エルサレム・ヘブライ大学の博士論
文参照]。このポリペプチド中のこれらの領域は2分子のGGPPが縮合する際
のピロリン酸エステルの結合および/または除去に関与すると考えられる。
【0022】 ζ−カロテンデサチュラーゼをコードするcrtQ遺伝子(以前はzdsと呼
ばれていた)は、Erwinia sp.のcrtBおよびcrtE遺伝子とシ
アノバクテリアのcrtP遺伝子とを保持するEscherichia col
iの細胞中のシアノバクテリアゲノムDNAの発現ライブラリーをスクリーニン
グすることによって、Anabaena sp.PCC7120株からクローニ
ングされた[Linden H、Vioque AおよびSandmann G
(1993)「ζ−カロテンデサチュラーゼをコードするカロテノイド生合成遺
伝子の異種相補性によるAnabaena PCC7120からの単離」FEM
S Microbiol Lett 106:99−104]。これらのEsc
herichia coli細胞はζ−カロテンを産生するので、リコピンを産
生する褐赤色に着色したコロニーが、ζ−カロテン産生細胞の帯黄色背景上に同
定できた。予想されるAnabaena sp.PCC7120株由来のζ−カ
ロテンデサチュラーゼは499アミノ酸残基からなる56kDaポリペプチドで
ある。意外なことに、その一次構造は「植物型」(crtP遺伝子産物)フィト
エンデサチュラーゼで保存されていないが、細菌型酵素(crtI遺伝子産物)
とはかなりの配列類似性を持つ[Sandmann G(1993)「フィトエ
ンからリコピンへの不飽和化反応に関与する遺伝子と酵素」(抄録)カロテノイ
ドに関する第10回国際シンポジウム、トロンヘイムCL1−2参照]。シアノ
バクテリアのcrtQ遺伝子と他の微生物のcrtI遺伝子は共通する祖先から
進化して生じたのかもしれない。
【0023】 リコピンシクラーゼのcrtL遺伝子(以前はlcyと呼ばれていた)は、c
rtPの場合と基本的に同じクローニング法を使って、Synechococc
us sp.PCC7942株からクローニングされた。この遺伝子は、リコピ
ンシクラーゼの阻害剤2−(4−メチルフェノキシ)トリエチルアミン塩酸塩(
MPTA)を使用して、野生型の除草剤耐性への形質転換によって単離された[
Cunningham FX Jr、Chamovitz D、Misawa
N、Gantt EおよびHirschberg J(1993)「β−カロテ
ンの生合成を触媒する酵素リコピンシクラーゼのシアノバクテリア遺伝子のクロ
ーニングとEscherichia coliでの機能的発現」FEBS Le
tt 328:130−138参照]。リコピンシクラーゼは単一の遺伝子産物
の産物で、リコピンのβ−カロテンへの二重環化反応を触媒する。Synech
ococcus sp.PCC7942株中のcrtL遺伝子産物は411アミ
ノ酸残基の46kDaポリペプチドである。これはErwinia uredo
voraまたはErwinia herbicolaのcrtY遺伝子産物(リ
コピンシクラーゼ)に対して配列類似性を持たない。 β−カロテンヒドロキシラーゼの遺伝子(crtZ)とゼアキサンチングリコ
シラーゼの遺伝子(crtX)は、Erwinia herbicola[Hu
ndle B、Alberti M、Nievelstein V、Beyer
P、Kleinig H、Armstrong GA、Burke DHおよ
びHearst JE(1994)「Escherichia coli中で発
現されたErwinia herbicola Eho10カロテノイド遺伝子
の機能割り当て」Mol Gen Genet 254:406−416;Hu
ndle BS、Obrien DA、Alberti M、Beyer Pお
よびHearst JE(1992)「Erwinia herbicola由
来のゼアキサンチングルコシルトランスフェラーゼの機能的発現と二リン酸結合
部位候補」Proc Natl Acad Sci USA 89:9321−
9325参照]と、Erwinia uredovora[Misawa N、
Nakagawa M、Kobayashi K、Yamano S、Izaw
a I、Nakamura KおよびHarashima K(1990)「E
sherichia coliにおける遺伝子産物の機能解析によるErwin
ia uredovoraカロテノイド生合成経路の解明」J Bacteri
ol 172:6704−6712参照]からクローニングされている。
【0024】 単細胞淡水緑藻Haematococcus pluvialisは不利な生
育条件にさらされたときや、リン酸欠乏、窒素欠乏、成長培地中の高濃度の塩ま
たは強い光強度などの様々な環境ストレス後に、大量の(3S,3’S)アスタ
キサンチンを蓄積する[Yong YYRおよびLee YK(1991)Ph
ycologia 30 257−261;Droop MR(1954)Ar
ch Microbiol 20:391−397;Andrewes A.G
、Borch G、Liaaen−Jensen SおよびSnatzke G
(1974)Acta Chem Scand B28:730−736参照]
。この過程でこの藻の栄養細胞は嚢子を形成し、その色を緑から赤色に変化させ
る。β−カロテンをカンタキサンチンに変換する酵素β−C−4−オキシゲナー
ゼをコードするHaematococcus pluvialis由来のcDN
A(crtOと命名された)と、β−カロテンヒドロキシラーゼ(例えばErw
inia herbicola crtZ遺伝子産物)を発現させる異種系での
その発現による(3S,3’S)アスタキサンチンの産生とは、Harker
M、Hirschberg J(1997)「藻類のβ−C−4−オキシゲナー
ゼ遺伝子crtOを発現させるトランスジェニックシアノバクテリアでのケトカ
ロテノイドの生合成」FEBS Lett.404:129−134に記述され
ている。
【0025】 ケトカロテノイドであるアスタキサンチン(3,3’−ジヒドロキシ−β,β
−カロテン−4,4’−ジオン)はβ−カロテンの酸化型として水生甲殻類で初
めて記述された。後に、アスタキサンチンは多くの海洋動物と藻類に極めて一般
的であることがわかった。しかし、アスタキサンチンを他のカロテノイドからデ
ノボ合成できる動物はわずかであり、これらの大半はそれを食物から摂取する。
植物界では主としてシアノバクテリア、藻類および地衣類の一部の種にアスタキ
サンチンが見出される。しかしこれは高等植物種の花弁にもまれに見出される[
Goodwin TW(1980)「The Biochemistry of
the carotenoids(カロテノイドの生化学)」第1巻(第二版
・Chapman and Hall・ロンドン/ニューヨーク)参照]。図2
はアスタキサンチンの生合成経路を表す。 動物における強力な抗酸化剤としてのアスタキサンチンの機能は証明されてい
る[Miki W(1991)「動物カロテノイドの生物学的機能と活性」Pu
re Appl Chem 63:141参照]。アスタキサンチンは脂質過酸
化の強力な阻害剤であり、生体膜の酸化的損傷からの保護に積極的な役割を果た
すことが示されている[Palozza PおよびKrinsky NI(19
92)「生体内および試験管内でのカロテノイドの抗酸化効果;概要」Meth
ods Enzymol 213:403−420;Kurashige M、
Okimasu E、Inoue MおよびUtsumi K(1990)「ア
スタキサンチンによる生体膜の酸化的損傷の抑制」Physiol Chem
Phys Med NMR 22:27参照]。アスタキサンチンの化学的予防
効果も研究されていて、そこではアスタキサンチンがマウスの誘発性膀胱癌の発
生率を有意に低下させることが示されている[Tanaka T、Morish
ita Y、Suzui M、Kojima T、Okumura AおよびM
ori H(1994)「天然カロテノイド・アスタキサンチンによるマウス膀
胱発癌性の化学的予防」Carcinogenesis 15:15参照]。ま
たアスタキサンチンが抗体産生を増進することによって免疫調節効果を発揮する
ことも証明されている[Jyonouchi H、Zhang LおよびTom
ita Y(1993)「カロテノイドの免疫調節作用の研究II.アスタキサ
ンチンはポリクローナルB細胞活性を促進することなくT依存抗原に対するイン
ビトロ抗体産生を増進する」Nutr Cancer 19:269;Jyon
ouchi H、Hill JR、Yoshifumi TおよびGood R
A(1991)「カロテノイドの免疫調節作用の研究I.インビトロ培養系での
ネズミリンパ球の機能と細胞表面マーカー発現に対するβ−カロテンとアスタキ
サンチンの効果」Nutr Cancer 16:93参照]。アスタキサンチ
ンの生物医学的性質の完全な解明はこれからであるが、初期の結果は、これが免
疫系から正の反応を引き出すと共に、癌と腫瘍の予防に重要な役割を果たし得る
ことを示唆している。
【0026】 アスタキサンチンはサケ科の魚と小エビの主要カロテノイド色素であり、卵、
身および皮に魅力的な着色を施している[Torrisen OJ、Hardy
RW、Shearer KD(1989)「サケ科の色素沈着−サケ科魚類に
おけるカロテノイドの沈着と代謝」Crit Rev Aquatic Sci
1:209参照]。1991年の全世界のサケの水揚げは約720,000メ
ートルトンで、そのうちの25〜30%は様々な水産養殖施設で生産されたもの
である[Meyers SP(1994)「世界の水産養殖の発達、飼料配合物
、カロテノイドの役割」Pure Appl Chem 66:1069参照]
。これは西暦2000年までに460,000メートルトンまで増加すると設定
されている[Bjorndahl T(1990)「The Economic
s of Salmon Aquaculture(サケ水産養殖の経済学)」
(Blackwell Scientific・オックスフォード)の1頁参照
]。サケ科魚類の赤色は消費者への訴求効果があり、それゆえに最終製品の価格
を左右する。動物はカロテノイドを合成できず、一次生産者(海藻類と植物プラ
ンクトン)から食物連鎖によってそれらの色素を獲得する。集約的養殖で成長し
た動物の色は、通常、最適ではない。したがって水産養殖では生産者がかなりの
費用をかけてカロテノイド含有栄養物を人工的に添加する。
【0027】 アスタキサンチンは商業的に使用される最も高価なカロテノイド化合物である
(現在−1995年の市場価値は2500〜3500ドル/kgである)。これ
は主として、多種多様な水生動物に着色を施す栄養補助剤として使用される。極
東では、鶏肉に特有の色素沈着が起こるように家禽への給餌にも使用される。ま
たこれは食品産業にとって望ましく効果的な非毒性着色法であり、化粧品にも有
用である。最近、アスタキサンチンが人体で強力な抗酸化剤であり、それゆえに
望ましい食品添加物であることが報告された。 天然の(3S,3’S)アスタキサンチンに供給量に制限がある。これは甲殻
類種から工業的に抽出されている[Torrisen OJ、Hardy RW
、Shearer KD(1989)「サケ科の色素沈着−サケ科魚類における
カロテノイドの沈着と代謝」Crit Rev Aquatic Sci 1:
209参照]。アスタキサンチンの(3R,3’R)立体異性体はPhaffi
aから生産される[酵母の一種;Andrews AG、Phaff HJおよ
びStarr MP(1976)「赤色発酵酵母Phaffia rhodoz
ymaのカロテノイド」Phytochemistry 第15巻1003−1
007頁参照]。(3S,3’S)−、(3S,3’R)−、(3R,3’R)
−異性体の1:2:1混合物である合成アスタキサンチンは、現在、Hoffm
an−La Roche社によって生産され、「CAROPHYLL PINK
」という名前で高価格(約2500ドル/kg)で販売されている[Mayer
H(1994)「カロテノイド合成について」Pure & Appl Ch
em第66巻931−938頁参照]。最近、ケト化合物生合成に関与するcr
tWと名付けられた新しい遺伝子が、アスタキサンチンなどのケトカロテノイド
を産生する海洋細菌Agrobacterium auranticacumと
Alcaligenes PC−1から単離された。Erwiniaカロテノイ
ド生成遺伝子によりβ−カロテンを蓄積するように操作されたEscheric
hia coliにcrtW遺伝子を導入したところ、そのEscherich
ia coli形質転換体はアスタキサンチンの合成経路における前駆体カンタ
キサンチンを合成した[Misawa N、Kajiwara S、Kondo
K、Yokoyama A、Satomi Y、Saito T、Miki
WおよびOhtani T(1995)「単一の遺伝子による炭化水素β−カロ
テン中のメチレン基のケト基への変換によるカンタキサンチン生合成」Bioc
hemical and biophysical research com
munications第209巻867−876頁参照]。したがって、水産
養殖で飼料補助剤として、また様々な他の工業的用途に有用な化学物質として使
用するには、(3S,3’S)アスタキサンチンの比較的安価な供給源を見出す
ことが望ましい。
【0028】 アスタキサンチンがマダイ、サケ、マスなどの魚と、小エビ、カニ、エビ、ク
リルなどの甲殻類に含まれることは知られている[日本水産学会編「海洋生物の
カロテノイド」(1978)]。アスタキサンチンを産生する微生物としては、
紅色酵母Phaffla rhodozyma[Phytochemistry
,15,1009,1976]、ブレビバクテリウム[Journal of
General and Applied Microbiology,15,
127,1969]、緑藻Haematococcus pluvialis[
Phytochemistry,20,2561,1981]が知られている。
化学合成法としては、β−カロテンの変換[Prue Appl.Chem.5
7,741,1985]とホスホニウム塩からの合成[Helv.Chim.A
cta.64,2436,1981]が知られている。 しかしクリルやエビなどの天然産物中のアスタキサンチン含量は極めて低く、
その抽出は困難であるため、既知のアスタキサンチン生産法は費用が高く、有利
でない。また、それら資源の供給安定性にも問題がある。さらに、紅色酵母Ph
affla rhodozymaの成長速度が遅くアスタキサンチン生産性が低
いことは、このケトカロテノイド供給源を産業上の観点からは実用的でないもの
にしている。 緑藻Haematococcus pluvialisの成長速度も低く、そ
の培養は汚染されやすく、アスタキサンチンの抽出はこの藻が厚い細胞壁を持つ
ために極めて困難である。したがって藻類からのアスタキサンチンの工業的生産
は困難である。 アドニキサンチンは金魚とコイに含まれることが知られているが[日本水産学
会編「海洋生物のカロテノイド」(1978)]、アドニキサンチンの化学合成
は困難であると考えられる。アドニキサンチンの工業的生産法は知られていない
【0029】 β−カロテンの生産法としては、β−イオノンからの合成[Pure & A
ppl.Chem.63(1),45,1991]と、ニンジン、サツマイモ、
カボチャなどの緑黄野菜からの抽出が知られているが[天然着色料ハンドブック
編集委員会編「天然着色料ハンドブック」(1979)光琳]、これらの方法は
生産コストが高い。 微生物によるβ−カロテンの生産方法としては藻類Dunaliellaによ
る生産[J.Appl.Bacteriol.,70,181,1991]とカ
ビBlakesleaによる生産[J.Appl.Bacteriol.,70
,181,1991]が知られている。細菌によるβ−カロテンの生産も、米国
特許第5,607,839号に記載の特定細菌種について知られている。 エチネノンは天然産物、例えばオニヒトデなどのヒトデや、マダイなどの魚の
内臓、ウニ、ロブスターなどの甲殻類の内臓などから抽出される[日本水産学会
編「海洋生物のカロテノイド」(1987)]。しかし微生物によるエチネノン
の生産は米国特許第5,607,839号に記載の属不詳の一種についてのみ知
られている。 カンタキサンチンは数種のキノコ[Botanical Gazette,1
12,228−232,1950]、魚類、甲殻類など[日本水産学会編「海洋
生物のカロテノイド」(1978)]に含まれることが知られている。 微生物によるエチネノンの生産例としては、ブレビバクテリウム属に属する微
生物による生産[Applied and Environmental Mi
crobiology,55(10),2505,1989]や、ロドコッカス
属に属する微生物による生産[日本国公開特許公報2−138996号]がある
。また、化学合成法としては、β−カロテンの酸化[J.Amer.Chem.
Soc.,78,1427,1956]と、新規化合物3−オキソ−C15ホスホ
ニウム塩からの合成[Pure & Appl.Chem.51,875,19
79]が知られている。
【0030】 ゼアキサンチンの生産法としては、オキソイソホロンの不斉還元によって得ら
れるヒドロキシケトンから出発する化学合成[Pure & Appl.Che
m.,63(1),45,1991]、トウモロコシの種子からの抽出[「生体
色素」(1974)朝倉書店]およびフラボバクテリウムを用いる方法[「Mi
crobial Technology」第二版(ニューヨーク・Academ
ic Press)第1巻529−544頁の「Carotenoids(カロ
テノイド)」 ]が知られている。 このようにアスタキサンチンなどのカロテノイドを産生し分泌する細菌の必要
性は広く認識されており、それらの細菌を得ることは著しく有利である。という
のは、それらの細菌は容易に入手できるカロテノイド供給源になるからである。 本発明の他の特徴と利点は、特許請求の範囲と以下の説明から明らかになるだ
ろう。
【0031】 (発明の要約) 本発明は、16SリボゾームRNA分析で決定したところParacoccu
s属の細菌に最も類似する、新規細菌種を提供する。この新種は、本発明のもう
一つの側面を構成するカロテノイド含有小胞を産生し、分泌する。その16Sリ
ボソームRNAがParacoccus属に類似することから、以下、この新種
をParacoccus marcusii MH1株と呼ぶが、おそらくこの
新規細菌は新しい属の最初の分離菌に相当するのだろう。 現在Paracoccus属には相異なる8つの種が関連づけられており、そ
のうちの一つはある生育条件下に黄色色素を呈するものの、いずれもカロテノイ
ドを産生しない。さらに、原核生物界に属する種で、(分解過程とは対立ものと
して)その生活環中にその成長培地に相当量のカロテノイドを分泌するものは、
今までのところ知られていない。また、科学上知られている細菌種で成長培地に
カロテノイド含有小胞を分泌するものはない。 したがって、本発明はさらに、β−カロテン、エチネノン、β−クリプトキサ
ンチン、カンタキサンチン、アドニルビン、シス−アドニキサンチン、アドニキ
サンチン、アスタキサンチン、ゼアキサンチンなど(ただしこれらに限らない)
のカロテノイドを生産する方法であって、炭素源、窒素源および無機物質源を含
む栄養培地で細菌種を培養し、その細菌細胞、そこから分泌された小胞および/
またはその成長培地から個々のカロテノイド色素もしくはカロテノイド色素の混
合物を回収することからなる方法を提供する。
【0032】 (発明を実施するための最良の形態) 以下、例示を目的として、後述する添付の図面を参照して本発明を説明する。 本発明は新規細菌種を提供する。16SリボソームRNAホモロジー分析で決
定すると、本発明の新規細菌種は、現在知られているすべての細菌属のうちPa
racoccus属に最も類似する。しかし、この新種はカロテノイド小胞を産
生し分泌するという未だかつて報告されたことのない現象を示すので、これは新
しい属の最初の分離菌であると考えられる。さらに本発明は、成長培地にカロテ
ノイドを分泌する細菌種を使ってカロテノイドを生産する方法と、そのようにし
て得られる産物および調製物をいくつか提供する。 特許請求の範囲を含む本明細書で使用する「小胞」という用語は、実質上球状
の親油性の任意の物体であって、生命の形でないもの、すなわち繁殖できないも
のを指す。この用語のこのような用法は生物学の分野では受け入れられている。 原核生物分類法はしばしば新しい知見および/または既存の知見の新しい評価
によって改変されることに留意すべきである。したがって、本発明の新規細菌種
がカロテノイドを産生するのに対して、Paracoccus属に属する他の既
知の種はいずれもカロテノイドを産生しないことから、この新規細菌種はまだ知
られていない新しい属の一種であると仮定される。またこの新種が小胞の形でカ
ロテノイドを分泌するという事実は、この新種が新しい属の最初の標本であると
いう概念を補強するものである。 特許請求の範囲を含む本明細書で使用する「最も類似する」という用語は先行
技術の細菌属だけに適用され、その類似性は16SリボソームRNA相同性分析
に基づく。したがって一態様として本発明は、16SリボソームRNAに関する
限りParacoccus属の種に最も類似する任意のカロテノイド産生細菌種
に関する。もう一つの態様として本発明は、任意のカロテノイド産生および分泌
細菌種に関する。 Paracoccus属は代謝的にはかなりの多様性を示すグラム陰性の球菌
または短桿菌からなる。代表的な種は広範な有機化合物で好気的に生育できる。
いくつかの種は硝酸塩を電子受容体として使用することにより、無機的にも生育
でき、代表的な種の一部は化学合成独立栄養成長の電子受容体として水素を使用
できる。この属は、系統発生論的には、プロテオバクテリアのα−3サブクラス
に属する。
【0033】 Paracoccus属では現在次の8つの種が認識されている:P.den
itrificans(この属の基準種)[A.Balows、H.G.Tru
per、M.DworkinおよびK.−H.Schleifer編「prok
aryotes.A handbook on the biology of
bacteria: ecophysiology, isolation,
identification, applications(原核生物.細
菌の生物学に関するハンドブック:生態生理学、分離、同定、応用)」第2版第
3巻(Springer−Verlag・ニューヨーク)の2321−2334
頁van Verseveld,H.W.およびA.H.Stouthamer
(1992)「Paracoccus属」;Visuvanathan,S.、
M.T.Moss、J.L.Stanford、J.Hermon−Taylo
rおよびJ.J.McFadden(1989)「多様な細菌からDNAを単離
するための簡単な酵素法」J.Microbiol.Meth.10:59−6
4]、P.thiocyanatus[Katayama,Y.、A. Hir
aishiおよびH.Kuraishi(1995)「チオシアネート資化性通
性化学合成無機栄養生物の新種Paracoccus thiocyanatu
s(新種)と、Thiobacillus versutusのParacoc
cus versutus(新組合せ)としてのParacoccus属への属
の改訂を伴う帰属変更」Microbiology 141:1469−147
7]、P.versutus(かつてはThiobacillus versu
tusとして知られていた)[Katayama,Y.、A. Hiraish
iおよびH.Kuraishi(1995)「チオシアネート資化性通性化学合
成無機栄養生物の新種Paracoccus thiocyanatus(新種
)と、Thiobacillus versutusのParacoccus
versutus(新組合せ)としてのParacoccus属へのその属の改
訂を伴う帰属変更」Microbiology 141:1469−1477]
、P.kocurii[Ohara,M.、Y.Katayama、M.Tsu
zaki、S.NakamotoおよびH.Kuraishi(1990)「テ
トラメチルアンモニウム同化性細菌Paracoccus kocurii(新
種)」Int.J.Syst.Bacteriol.40:292−296]、
P.alcaliphilus[Urakami,T.、J.Tamaoka、
K.SuzukiおよびK.Komagata(1989)「好アルカリ性通性
メチロトローフ細菌Paracoccus alcaliphilus(新種)
」Int.J.Syst.Bacteriol.39:116−121]、P.
aminophilus、P.aminovorans[Urakami,T.
、H.Araki、H.Oyanagi、K.SuzukiおよびK.Koma
gata(1990)「N,N’−ヂメチルホルムアミドを資化する新種Par
acoccus aminophilusと新種Paracoccus ami
novorans」Int.J.Syst.Bacteriol.40:287
−291]、およびP.solventivorans[Siller,H.、
F.A.Rainey、E.StackebrandtおよびJ.Winter
(1996)「土壌由来の新しいグラム陰性アセトン分解性硝酸塩還元性細菌P
aracoccus solventivorans(新種)」Int.J.S
yst.Bacteriol. 46:1125−1130]。
【0034】 先にP.halodenitrificansとして知られていた株は、最近
、その系統発生的関係からHalomonas属に移された[Dobson,S
.J.およびP.D.Franzmann(1996)「属Deleya(Ba
umannら,1983)、Halomonas(Vreelandら,198
0)およびHalovibrio(Fendrich 1988)と種Para
cocccus denitrificans(RobinsonおよびGib
bons 1952)の単一の属Halomonasへの統一と属Zymoba
cterの科Halomonadaceaeへの配置」Int.J.Syst.
Bacteriol.46:550−558]。 Paracoccus属の既知の8種はいずれもカロテノイドを産生しない。 栄養寒天平板上で汚染菌として現れたグラム陰性の明橙色球状細菌が、以下に
詳述するように分離され、特徴づけられた。 表現型による特徴づけと、16S rDNA配列比較に基づく系統分析により
、この細菌はParacoccus属のこれまで知られていなかった種として分
類されるべきであることが明らかになった。ここに我々は、この分離菌にPar
acoccus marcusii(新種)という名前を提案し、その特徴を記
載する。
【0035】 さらに、既に上述したように、また下記の実施例で詳しく証明するように、こ
の新規細菌種は専用の小胞に入れられたカロテノイドを産生しかつ分泌するとい
う、どの原核生物にも未だかつて報告されたことのない現象を示す。したがって
本発明の新規細菌種はおそらく新しい属の最初の分離菌に相当するものと思われ
る。 この新しい分離菌の重要な特徴は様々なカロテノイドの産生と培地へのそれら
の小胞性分泌とであるが、これまでに知られている細菌種で、その生活環中にカ
ロテノイドを産生しかつ分泌するものはない。したがってもう一つの側面からみ
れば本発明は、(分解に関係する分泌に対立するものとして)その生活環中にカ
ロテノイドを分泌する任意の細菌種、具体的にはカロテノイド小胞を分泌する株
に関する。 カロテノイド分泌は小胞性であるので、本発明のもう一つの側面は、カロテノ
イド含有小胞、それを含む調製物および培地に関する。 この新しい分離菌はβ−カロテン、エチネノン、β−クリプトキサンチン、カ
ンタキサンチン、アドニルビン、シス−アドニキサンチン、アドニキサンチン、
アスタキサンチンおよびゼアキサンチンを産生し分泌する。したがって本発明の
もう一つの側面は、ここに記述するような本発明のカロテノイド生産法のいずれ
かに従って生産されたカロテノイドに関する。
【0036】 したがって本発明のもう一つの態様は、β−カロテン、エチネノン、β−クリ
プトキサンチン、カンタキサンチン、アドニルビン、シス−アドニキサンチン、
アドニキサンチン、アスタキサンチンおよびゼアキサンチン(ただしこれらに限
らない)などといった少なくとも一つのカロテノイド色素の生産方法に関する。
これらのカロテノイドのいくつかを図3にその化学式で表す。 本方法は次の段階を含む。第一に、Paracoccus属に最も類似する細
菌種を、炭素源、窒素源および無機物質源を含む液体または固体栄養培地で培養
してその成長、カロテノイド色素の産生、および好ましくはそれらの成長培地へ
の分泌を維持する。第二に、個々のカロテノイド色素またはカロテノイド色素の
混合物を培地および/またはその種の細胞から回収する。収量が最大になるよう
に精密な生育および回収法を設計する方法は、当業者にはわかるだろう。 本発明によれば、カロテノイドを分泌する任意の細菌種、またはカロテノイド
を産生しParacoccus属に最も類似する(本明細書でいうところの「最
も類似する」)任意の種を使用できる。 これらの細菌のうち、具体的な一微生物としてP.marcusii MH1
株を挙げることができる。この株は本発明者らによって新たに分離され、ブダペ
スト条約に基づき、1997年6月4日に、DSM11574T株としてDSM Z(Deutsche Sammlung von Mikroorganis
men und Zellkulturen)に寄託されている。 P.marcusii MH1株の16SリボソームRNAをコードするDN
Aのヌクレオチド配列を配列番号1に示す。
【0037】 本微生物を用いるカロテノイド生産用の培地は、例えば次のとおりである。す
なわち、それは、生産微生物の成長に必要な炭素源、窒素源および無機塩と、必
要であれば、特別な必須物質(例えばビタミン、アミノ酸、核酸など)とを含有
する。 炭素源としては、グルコース、スクロース、ラクトース、フルクトース、トレ
ハロース、マンノース、マンニトール、マルトースなどの糖類;酢酸、フマル酸
、クエン酸、プロピオン酸、リンゴ酸、ピルビン酸、マロン酸などの有機酸;エ
タノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、イソブタ
ノール、グリセロールなどのアルコール;ダイズ油、米ヌカ油、オリーブ油、ト
ウモロコシ油、ゴマ油、亜麻仁油などの油脂が挙げられる。炭素源の添加量はそ
の炭素源の種類に応じて変動するが、通常は培地1リットルあたり1〜100g
、好ましくは2〜50gである。 窒素源としては、例えば硝酸カリウム、硝酸アンモニウム、塩化アンモニウム
、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、アンモニア、尿素などが単独で、ま
たは組み合わせて使用される。窒素源の添加量はその窒素源の種類に応じて変動
するが、通常は培地1リットルあたり0.1〜30g、好ましくは1〜10gで
ある。 無機塩類としては、リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水
素二ナトリウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸第二鉄、硫酸第一
鉄、塩化第二鉄、塩化第一鉄、硫酸第一マンガン、塩化第一マンガン、硫酸亜鉛
、塩化亜鉛、硫酸第二銅、塩化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウムな
どを単独でまたは組み合わせて使用できる。無機酸の量はその無機塩の種類に応
じて変動するが、通常は培地1リットルあたり0.001〜10gである。
【0038】 特別な必須物質としては、ビタミン、核酸、酵母エキス、ペプトン、肉エキス
、麦芽エキス、コーンスティープリカー、大豆粉、乾燥酵母などを単独でまたは
組み合わせて使用できる。特別な必須物質の使用量はその物質の種類に応じて変
動するが、通常は培地1リットルにつき0.2〜200g、好ましくは3〜10
0gである。 培地のpH値5をpH2〜12、好ましくは6〜9に調節する。培養は15〜
40℃、好ましくは20〜35℃の温度で1〜20日間、好ましくは1〜4日間
、振盪または曝気/撹拌によって提供される好気条件下に行なわれる。 最後にカロテノイドをその培養から分離、精製できる。すなわち、微生物細胞
を培養から遠心分離やろ過などの従来の手段で分離し、その細胞または培地を適
当な溶媒による抽出処理にかける。抽出前に行なってもよい好ましい段階として
、カロテノイドが充填された小胞を、例えば限外ろ過やろ過などによって、培地
から回収してもよい。 抽出用の溶媒としては、カロテノイドが溶解する任意の物質を使用できる。例
えばアセトン、クロロホルム、ジクロロメタン、ヘキサン、シクロヘキサン、メ
タノール、エタノール、イソプロパノール、ベンゼン、二硫化炭素、ジエチルエ
ーテルなどの有機溶媒を使用し、好ましくはクロロホルム、ジクロロメタン、ア
セトン、メタノール、エタノールまたはイソプロパノールを使用する。精製は吸
着、溶出、溶解などの従来の方法を単独で行なうか、好ましくは組み合わせて行
なうことによって実施できる。
【0039】 本発明によれば、多くの場合、β−カロテン、エチネノン、β−クリプトキサ
ンチン、カンタキサンチン、アドニルビン、シス−アドニキサンチン、アドニキ
サンチン、アスタキサンチンおよびゼアキサンチンが同時に生産され、培養細胞
および/または培地中に存在する。 したがって本発明の一実施の形態として、上述のカロテノイドまたはその他の
いずれか一つを、上述の方法で個別に得ることができる。あるいは、カロテノイ
ドの混合物を得ることもできる。このように本発明のカロテノイド生産方法には
、個々のカロテノイドの生産方法と、カロテノイドの混合物の生産方法が含まれ
る。 アスタキサンチンとアドニキサンチンは、例えば吸着/溶出カラムクロマトグ
ラフィー、微分抽出、向流抽出および分画晶出(differential c
rystallization)などといった従来のカロテノイド相互分離法に
従って互いに分離できる。また、個々のカロテノイドを生産するために、培地組
成、培養条件などを制御することによって所望のカロテノイドを優先的に生成さ
せることもできる。
【0040】 例えば生産されるカロテノイドの比は、好気条件を変えることによって変化さ
せることができる。例えば生産されるカロテノイドの比は、フラスコ振盪培養時
の培地の量または振盪速度によって、もしくは曝気/撹拌培養時の空気供給速度
または撹拌速度を変えることによって、変化させることができる。 また特定のカロテノイドを優先的に生産するために、生産微生物を突然変異誘
発(例えばその生産微生物の人工的突然変異誘発など)によって、突然変異型微
生物が所望のカロテノイドを特に優先的に産生するように改良することもできる
。そのような突然変異誘発処理には、例えばX線照射、UV照射などの物理的方
法;N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(NTG)、エチルメ
タンスルホン酸(EMS)の使用などといった化学的方法;および遺伝子組換え
技術などの生物学的方法がある。 そのような改良型突然変異体を用いたカロテノイドの生産方法は本発明のカロ
テノイド生産方法に包含される。 本方法によって生産されるアスタキサンチンでは、(3S,3’S)−アスタ
キサンチンの純度がほとんど100%である。エビ、Haematococcu
s、サケ、マス、マダイなどの天然産物に含まれるアスタキサンチン中の(3S
,3’S)−アスタキサンチンの比率は高いことが知られている。一方、Pha
ffla rhodozymaは(3R,3’R)−アスタキサンチンを高い比
率で含有することが知られており、その絶対配置は天然産物の大半に含まれるア
スタキサンチンのそれとは反対である。
【0041】 本方法によって生産されるアスタキサンチンは、そのほとんど100%が(3
S,3’S)−アスタキサンチンであり、その絶対配置は自然界に存在するアス
タキサンチンの大半と同じであるため、本方法によって生産されるアスタキサン
チンは産業上価値がある。また(3S,3’S)−アスタキサンチンの化学合成
は知られているが(Helv.Chim.Acta,61,2609,1978
)、光学的に純粋な(4R,6R)−4−ヒドロキシ−2,2,6−トリメチル
シクロヘキサノンを出発物質として使用するので、その方法は高コストで、産業
上有利でない。 また、本方法によって生産されるアスタキサンチンは実質的に全トランス−ア
スタキサンチンを含有する。全トランス−アスタキサンチンは天然型であり、本
生産微生物はそれらが天然型アスタキサンチンを産生するという点で有利である
。シス−アスタキサンチンから全トランス−アスタキサンチンを製造することは
困難だが、シス−アスタキサンチンが必要な場合は、既知の方法に従って全トラ
ンス−アスタキサンチンからこれを得ることができる。 以下、実施例に言及する。下記の実施例は上述の説明と共に本発明を例証する
ものである。
【0042】 (実施例) 下記実施例では次のプロトコルと実験上の細目を参照する。 《生物源》 これ以降Paracoccus MH1株またはParacoc
cus marcusii(新種)と呼ぶ株は栄養寒天平板を汚染する単一の明
橙色コロニーとして現れた。 《培地および培養条件》 Paracoccus MH1株は通例、1リット
ルあたり10gのバクトトリプトン、5gのバクト酵母エキスおよび5gのNa
Clを含む培地(pH7.0)中、25℃で生育させた。液体培養は振とう水槽
で生育させた。固体培地には1リットルあたり15gのバクト寒天を加えた。下
記実施例に明記するように、この培地の組成は、NaNO3、デンプン、より高 濃度のNaCl、および他の成分の添加によって変更された。 《顕微鏡法》 培養物は位相差光学装置を装着したツァイス・スタンダード顕
微鏡を使って調べ、写真撮影した。 《生理学的および生化学的特徴づけ》 カタラーゼ、チトクロムオキシダーゼ
、ウレアーゼ、アルギニンデヒドロラーゼ(arginine dehydro
lase)、アミラーゼの存在、硝酸塩での嫌気的成長などといった諸性質に関
する試験を、Holding,A.J.およびJ.G.Collee(1971
)「定型的生化学試験」(J.R.NorrisおよびD.W.Ribbons
編「Methods in microbiology」(Academic
Press・ロンドン)第6A巻の1〜32頁)に記述されているような標準的
方法を使って行なった。
【0043】 選択した生理学的特徴を、9種類の代謝能(硝酸塩の還元、トリプトファンか
らのインドールの生成、グルコースからの酸生成、アルギニンジヒドロラーゼ、
ウレアーゼ、ゼラチンとエスクリンの加水分解およびβ−ガラクトシダーゼ)と
12種類の炭素源(グルコース、アラビノース、マンノース、マンニトール、N
−アセチルグルコサミン、マルトース、グルコン酸、カプリン酸、アジピン酸、
リンゴ酸、クエン酸およびフェニル酢酸)での好気的成長について調べるAPI
20NEシステム(BioMerieux社、フランス・マーシーレトワール)
で決定した。すべてのAPIテストは製造者の指示に従って行なった。 他の炭素源の資化性を試験するために、95基質のBiolog社(カリフォ
ルニア州ヘイワード)SF−N MicroPlateマイクロタイタープレー
トを使用した。細胞をAPI20NEシステムのAUX培地(1リットルあたり
2gの(NH42SO4、1.5gの寒天、82.8mgの無機塩基、250m gのアミノ酸類、45.9mgのビタミン類/栄養物質および40mMのリン酸
緩衝液(pH7.0)を含有する)に懸濁した。各140μlをBiolog社
マイクロタイタープレートのウェルに加え、30℃で2〜3日培養した後、成長
に関してウェルを調べた。 選択した基質での成長を、さらに、1リットルあたり0.5gのバクトトリプ
トン、0.25gのバクト酵母エキス、5gのNaClおよび5mMのHEPE
S(pH7.0)を含む液体培地30mlを使って、100mlエルレンマイヤ
ー・フラスコで試験した。この低栄養培地に1リットルあたり被験物質2.5g
を補足し、成長を非補足培地での成長と比較した。
【0044】 脂肪酸分析は、基本的にSiller H、Rainey FA、Stack
berandt EおよびWinter J(1996)「土壌由来の新しいグ
ラム陰性アセトン分解性硝酸塩還元性細菌Paracoccus solven
tivorans(新種)の分離と特徴づけ」J.Sys.Bacteriol
.46:1125−1130に記述されているように行なった。ポリ−β−ヒド
ロキシアルカノエートの生成は、乾燥細胞ペレットをクロロホルムで抽出し、そ
の抽出物を乾燥し、濃硫酸と共に加熱した後にクロトネートの生成を分光法で評
価することによって試験した。 《DNA塩基組成》 DNAはVisuvanathanらに従ってヒドロキ
シアパタイトでのクロマトグラフィーによって分離、精製した[Visuvan
athan,S.、M.T.Moss、J.L. Stanford、J.He
rmon−TaylorおよびJ.J.McFadden(1989)「多様な
細菌からDNAを単離するための簡単な酵素法」J.Microbiol.Me
th.10:59−64]。G+C含量は、Mesbahらが記述しているよう
に高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて決定した[Mesbah
,M.、U.PremachandranおよびW.B.Whitman(19
89)「高性能液体クロマトグラフィーによるデオキシリボ核酸のG+C含量の
正確な測定」Int.J.Syst.Bacteriol.39:159−16
7]。 《16S rDNA遺伝子の配列決定》 ゲノムDNA抽出、16S rDN
AのPCRによる増幅およびそのPCR産物の精製は記述されているように行な
った[De Soete,G.(1983)「近接データに追加の木をフィッテ
ィングするための最小二乗アルゴリズム」Psychometrika 48:
621−626]。精製したPCR産物を、ABI PRISMTMダイ・ターミ
ネーター・シーケンシング・レディ・リアクション・キット(Applied
Biosystems・ドイツ)を製造者のプロトコルに指示されているように
使用して配列決定した。配列決定反応をApplied Biosystems
373A DNAシーケンサーを用いて電気泳動した。得られた配列データを
整列エディタae2[Maidak、B.L.、G.J.Olsen、N.La
rsen、M.J.McCaugheyおよびC.R.Woese(1996)
「リボソーマルデータ−ベースプロジェクト(RDP)」Nucleic Ac
ids Res.24:82−85]に入力し、手動で整列し、プロテオバクテ
リアのα−亜門のRhodobacterグループに属する代表的16S rR
NA遺伝子配列と比較した。比較のために16S rRNA配列をリボソーマル
・データベース・プロジェクト(Ribosomal Database Pr
oject)のEMBLデータベースから入手した[Maidak,B.L.、
G.J.Olsen、N.Larsen、M.J.McCaugheyおよびC
.R.Woese(1996)「リボソーマルデータ−ベースプロジェクト(R
DP)」Nucleic Acids Res.24:82−85]。系統樹状
図を構築するために、PHYLIPパッケージ[Felsenstein,J.
(1993)PHYLIP(系統推定パッケージ)バージョン3.5.1、ワシ
ントン大学(シアトル)遺伝学部]の演算を使用した。2つずつの進化の距離を
JukesとCantorの補正による類似度%から計算した[H.N.Mun
ro編「Mammalian protein metabolism」(Ac
ademic Press・ニューヨーク)の21−132頁、Jukes,T
.H.およびC.R.Cantor(1969)「タンパク質分子の進化」]。
系統樹は進化の距離に基づく近隣結合法によって構築した[Saitou,N.
およびM.Nei(1987)「近隣結合法:系統樹の新しい再構築法」Mol
.Biol.Evol.4:406−425]。系統樹状図の構築にはDe S
oeteの最小二乗距離法[De Soete,G.(1983)「近接データ
に追加の木をフィッティングするための最小二乗アルゴリズム」Psychom
etrika 48:621−626]を使用した。木(tree)の根(ro
ot)はRoseobacter denitrificans ATCC 3
3942Tの16S rRNA遺伝子配列をこの分析に含めることによって決定 した。
【0045】 《ヌクレオチド配列アクセッション番号》 Paracoccus marc
usii DSM 11574Tの16S rDNA遺伝子配列にはEMBLヌ クレオチド配列データベースアクセッション番号Y12703が割り当てられて
いる。 《カロテノイド分析》 P.marcusii細胞の一部を13,000 x
gで10分間の遠心分離によって収集し、水で1回洗浄した。P.marcu
siiによって分泌される小胞の一部を超遠心機中40,000rpm(Bec
kman L8、ローターSW50.1、192,000g)での超遠心分離に
よって収集した。細胞、小胞を200μlのアセトンに再懸濁し、暗所にて65
℃で10分間インキュベートした。細胞除去培地抽出のために、10μlの培地
を200μlのアセトンと混合し、暗所にて65℃で10分間インキュベートし
た。試料を再び13,000 x gで10分間遠心分離し、色素を含有するア
セトン上清をきれいなチューブに入れた。その色素抽出物をN2の気流下に送風 乾固し、分析に必要になるまで−20℃で保存した。 逆相HPLCは2cmの保護カラムをつけたSpherisorb ODS2
,5μmカラム(25.0cm×0.46cm)を使って行なった。0−60%
A(0−10分)、60−76%A(10−15分)、76%A(15−22分
)、76−100%A(22.1−28.0分)の溶媒勾配を毎分1mlの流速
で使用した(A=酢酸エチル、B=アセトニトリル/水(9/1v/v))。溶
媒はCM4000三相ポンプシステムを用いて送出した。試料は20μlずつオ
ンラインRheodyneインジェクターユニットを通して注入した。HP10
40Aダイオードアレイ検出器を使って、スペクトルをオンラインで監視し、ク
ロマトグラムを積分した。
【0046】 TLCはKieselgel60F254シリカプレートで行なった。RF値はそ
れぞれジエチルエーテル(TLC系1)とヘキサン/酢酸エチル(3/2 v/
v)(TLC系2)の溶媒系に関するものである。
【0047】 UV/可視電子吸収スペクトルは、再蒸留した、またはHPLC用の、アセト
ンとジエチルエーテル中で記録した。各スペクトルはCecil CE 550
1コンピューティング・ダブルビームUV/可視分光光度計を使って記録した。
微細構造の程度は%III/IIのピーク高の比として表され、ここに0値を2
つの吸収ピーク間の最小値とし、最長波長吸収波長のピーク高をIII、中央吸
収波長のそれをIIと名付ける。微細構造を伴わない単一吸収ピークを示すアス
タキサンチンなどの共役ケトカロテノイドの場合は、%III値が0である。 質量分析は、低分解能(約1000)で作動するVG7070H二重収束磁気
セクタ質量分析計で陽イオンEIを用いて行なった。データの収集と処理はFi
nnigan社INCOS2300データシステムで行なった。フルスキャンM
Sを、加速電圧2kV、総サイクルタイム3.5秒で40〜700のm/z範囲
にわたって記録した。プローブ温度は周囲温度から約300℃まで約5分間で徐
々に昇温した。スペクトルは70eVのイオン化ポテンシャルで記録した。 《電子顕微鏡法》 電子顕微鏡用の標本は0.1Mカコジル酸緩衝液(pH7
.4)中の3%グルタルアルデヒドで終夜固定し、同緩衝液中で洗浄し、0.1
Mカコジル酸緩衝液中の1%OsO4で2時間、後固定した。脱水は一連のエチ ルアルコールとプロピレンオキサイド濃度中で行ない、Epon−812に包埋
した。超薄切片を酢酸ウラニルとクエン酸鉛で染色した後、Jeol−1000
CX電子顕微鏡で観察した。 《キラリティ立体配置》アスタキサンチンのキラリティー立体配置は、アスタ
キサンチンから誘導したジアステレオ異性カンファン酸エステルのHPLCによ
って決定した[Renstrom B,Borch G、Skulberg M
およびLiaaen−Jensen S(1981)「Haematococc
us pluvialisから得られる(3S,3S)−アスタキサンチンの光
学純度」Phytochem 20:2561−2565]。
【0048】実施例1 Paracoccus MH1の形態学的特徴 図4に示すように、Pracoccus marcusii MH1株は、サ
イズが1〜2x1〜1.5μmの球菌ないし短桿菌を形成した。これは主として
ペアおよび4〜5細菌までの短い鎖またはクラスターからなった。細胞は非運動
性で、胞子を形成しなかった。MH1株はグラム陰性に染色された。寒天上のコ
ロニーは平滑、平坦で明るい橙色だった。実施例2 生理学的および生化学的特徴づけ 至適成長温度は25〜30℃だった。35℃では成長が不十分だった。至適温
度における標準的成長培地での倍加時間は2.3時間だった。培地中のNaCl
濃度を1リットルあたり6gに増やすと成長が遅く、NaClが1リットルあた
り8gを超えると成長が起こらなかった。 次の炭素およびエネルギー源を成長に使用することができた:D−グルコース
、D−フルクトース、D−ガラクトース、D−マンノース、L−アラビノース、
マルトース、セロビオース、D−ラクトース、メリビオース、スクロース、ツラ
ノース、D−トレハロース、ゲントビオース(gentobiose)、ラクツ
ロース、D−グルコン酸、D−グルクロン酸、D−ガラクツロン酸、グリセロー
ル、エリトリトール、D−マンニトール、D−ソルビトール、キシリトール、m
−イノシトール、アドニトール、D−アラビトール、プロピオン酸、シス−アコ
ニット酸、クエン酸、DL−乳酸、マロン酸、キナ酸、コハク酸、リンゴ酸、ギ
酸、L−アラニンおよびアラニンアミド。エスクリンとp−ニトロフェニル−β
−D−ガラクトピラノシドが加水分解された(β−グルコシダーゼ活性とβ−ガ
ラクトシダーゼ活性)。L−フコース、D−プシコース、L−ラムノース、ラフ
ィノース、デキストリン、グリコーゲン、N−アセチル−D−グルコサミン、N
−アセチル−D−ガラクトサミン、β−メチルD−グルコシド、DL−α−グリ
セロールリン酸、グルコース−1−リン酸、グルコース−6−リン酸、メタノー
ル、2,3−ブタンジオール、メチルアミン塩酸塩、トリメチルアミン塩酸塩、
ジメチルホルムアミド、Na223、Tween 40、Tween 80、 酢酸、α−ヒドロキシ酪酸、β−ヒドロキシ酪酸、γ−ヒドロキシ酪酸、α−ケ
ト酪酸、α−ケト吉草酸、カプリン酸、アジピン酸、フェニル酢酸、メチルピル
ビン酸、グリシン、D−アラニン、L−アラニルグリシン、L−アスパラギン、
L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−ヒスチジン、L−ロイシン、L−
オルニチン、L−フェニルアラニン、L−プロリン、L−セリン、D−セリン、
L−スレオニン、DL−カルニチン、γ−アミノ酪酸、イノシン、ウリジンおよ
びチミジンでは、成長が起こらなかった。デンプンは加水分解されなかった。ゼ
ラチン加水分解は弱いか、起こらなかった。アルギニンジヒドロラーゼ活性とウ
レアーゼ活性は検出されなかった。インドールはトリプトファンから生成しなか
った。
【0049】 代謝は偏性好気性である。チトクロームオキシダーゼ反応とカタラーゼ反応は
陽性だった。硝酸塩は嫌気的成長を支えず、亜硝酸塩に還元されなかった。グル
コースは発酵されなかった。 脂肪酸プロフィール(C18:1が79.4%、C18:0が5.0%、C1
0:0が6.2%、2つの未知ピークが合わせて9.4%)は、プロテオバクテ
リアのα−サブグループに特有のものである。ポリ−β−ヒドロキシアルカノエ
ートは検出されなかった。 Paracoccus MH1株の著しく際立った特徴はその強い橙色である
。一定の成長培地で赤黄色コロニーを形成すると記載されているP.thioc
yanatusを除くと[Katayama,Y.、A.Hiraishiおよ
びH.Kuraishi(1995)「チオシアネート資化性通性化学合成無機
栄養生物の新種Paracoccus thiocyanatus(新種)と、
Thiobacillus versutusのParacoccus ver
sutus(新組合せ)としてのParacoccus属への属の改訂を伴う帰
属変更」Microbiology 141:1469−1477]、Para
coccus属の他の種はすべて無色である。実施例3 DNAのG+C含量 HPLC分析によって決定されたMH1株のDNAのG+C含量は66モル%
だった。実施例4 MH1株の系統発生的関係 MH1株の16S rRNA遺伝子配列の約95%を、PCR増幅した16S
rDNAの直接配列決定によって決定した。16S rRNA系統学のみに基
づいて(下記表1の類似度値と図5の系統樹を参照されたい)、MH1株はプロ
テオバクテリアのα−亜門のRhodobacterグループ内のParaco
ccus属に最も類似することを決定できた。 最も高い16S rRNA遺伝
子類似度値はMH1株とParacoccus alcaliphilus J
CM 7364T(96.3%)またはParacoccus aminoph ilus JCOM 7686T(96.2%)の間に存在する。MH1株はP aracoccus属の他の種とは遠い関係しかなく(配列類似度は96.3〜
93.6%)、またこれはカロテノイドを産生し分泌するので、MH1株はここ
に初めて報告される新しい属の一員であるとみなしうる。
【0050】 表1はParacoccus marcusiiとそれに関連するParac
occus sp.に関する16S rDNA遺伝子配列の類似度行列である。
16S rRNA遺伝子類似度値は整列した配列を一組ずつ比較することによっ
て計算した。 MH1株の表現型特性は改訂されたParacoccus属の記載の枠内に当
てはまった[Katayama,Y.、A. HiraishiおよびH.Ku
raishi(1995)「チオシアネート資化性通性化学合成無機栄養生物の
新種Paracoccus thiocyanatus(新種)と、Thiob
acillus versutusのParacoccus versutus
(新組合せ)としてのParacoccus属への属の改訂を伴う帰属変更」M
icrobiology 141:1469−1477]。我々はParaco
ccus MH1株を、イスラエルの遺伝学研究の先駆者である故Menash
e Marcus教授に敬意を表して、Paracoccus marcusi
iと名付けることを提案する。
【表1】 下記表2にParacoccus marcusii MH1株と、以前に記
載されたParacoccus属の代表種との特性の比較を要約する。
【表2】 1.P.marcusii、2.P.dentrificans、3.P.th
iocyanatus、4.P.versutus、5.P.kocurii、
6.P.alcaliphilus、7.P.aminophilus、8.P
.aminovorans、9.P.solventivorans、w=弱い
反応、±=不定、NR=報告なし。P.thiocyanatusは黄色に着色
しているので、これを東京大学分子細胞生物学研究所(113東京都文京区弥生
)IAMカルチャーコレクション細菌セクションから入手し、カロテノイド産生
について調べた。上記方法の項に挙げた方法のいずれを使ってもカロテノイドは
検出できなかった。
【0051】実施例5 Paracoccus marcusiiによるカロテノイド合成 次のカロテノイドを、上記方法の項に記述したように生育したParacoc
cus marcusii MH1株の細胞、培地および/または小胞から回収
した。 β−カロテン:RF=0.98(TLC1)、RF=0.98(TLC2)、T
LCとHPLCでβ−カロテン標品と分離不可能。Visλmax nm(426 )453および477(アセトン);(426)449および476(ジエチル
エーテル)、%III/II=22。MS m/z 536[M]+、444[ M−92]+、430[M−106]+。 エチネノン:RF=0.92(TLC1)、RF=0.94(TLC2)、TL
CとHPLCでエチネノン標品と分離不可能。Visλmax nm 460(ア セトン);457(ジエチルエーテル)、%III/II=0。MS m/z
550[M]+、458[M−92]+。 β−クリプトキサンチン:RF=0.84(TLC1)、RF=0.80(TL
C2)、標品は入手不可能。Visλmax nm (426)454および47 8(アセトン);(423)453および477(ジエチルエーテル)、%II
I/II=27。MSを行なうには量が不十分。 カンタキサンチン:RF=0.71(TLC1)、RF=0.65(TLC2)
、TLCとHPLCでカンタキサンチン標品と分離不可能。Visλmax nm 470(アセトン)、%III/II=0。MS m/z 564[M]+、 472[M−92]+。 アドニルビン:RF=0.65(TLC1)、RF=0.58(TLC2)、T
LCとHPLCでアドニルビン標品と分離不可能。Visλmax nm 473 (アセトン);465(ジエチルエーテル)、%III/II=0。MS m/
z 580[M]+、488[M−92]+。 シス−アドニキサンチン:RF=0.57(TLC1)、RF=0.51(TL
C2)、標品は入手不可能。Visλmax nm 465(アセトン)、%II I/II=0。MS m/z 582[M]+、580[M−2]+、564[M
−18]+、490[M−92]+。 アドニキサンチン:RF=0.59(TLC1)、RF=0.51(TLC2)
、標品は入手不可能。Visλmax nm 465(アセトン);463(ジエ チルエーテル)、%III/II=0。MS m/z 582[M]+、580 [M−2]+、564[M−18]+、509[M−73]+、490[M−92 ]+。 アスタキサンチン:RF=0.55(TLC1)、RF=0.48(TLC2)
、TLCとHPLCでアスタキサンチン標品と分離不可能。Visλmax nm 474(アセトン)、NaBH4還元後に(428)451、478;470 (ジエチルエーテル)、%III/II=0。MS m/z 596[M]+、 578[M−16]+、564[M−32]+、490[M−106]+。 ゼアキサンチン:RF=0.43(TLC1)、RF=0.43(TLC2)、
TLCとHPLCでゼアキサンチン標品と分離不可能。Visλmax nm ( 426)453および477(アセトン);(426)449および476(ジ
エチルエーテル)、%III/II=45。MSを行なうには量が不十分。
【0052】 表3にP.marcusii細胞中の上記カロテノイドの総含有量と分布を示
す。
【表3】 実施例6 Paracoccus marcusiiの透過型電子顕微鏡法 P.marcusii MH1株の細胞による成長培地へのカロテノイド排出
という現象を、透過型電子顕微鏡を使って調べた。この機構に特定の細胞構造が
関与する可能性と、そのような構造が細胞のどの発育段階で現れるかを決定した
。 図6aは、OD600が0.7の細胞密度の懸濁培養中の、対数増殖期中期の典 型的細胞を示す。少数の親油性小球(小胞)が分裂細胞内にはっきりと見える。
これら小球の数はその切片の位置により細胞ごとにかなり異なる。培養が加齢す
るにつれて小球の数は増加するが、細胞内にはより小さい小球も多数みえるよう
になる。これは、OD600が1.3の細胞密度の対数増殖期後期の細胞を示す図 6bで観察できる。大きい小球は細胞の周縁部に移動し、細胞周辺腔に入ること
が観察される。次にそれらの小球は細胞壁を横切って細胞外に現れる小さい円状
の小胞中に移動する。これら小球の細胞壁からの疱状突起は、最初はまだ細胞の
表面に結合したままの暗く染まった(従って親油性の)小胞の形成をもたらす。
この現象は図6cではっきりと識別できる。これ以降の段階では、図6dにみら
れるように、細胞の表面がこれらの小胞で覆われるようになり、完全に独立した
物体を形成し、ついにはそれが成長培地中に放出される。 OD600が1.58の細胞密度の増殖定常期の懸濁培養から採取した培地の分 析により、これらの小胞が培地中に独立した物体として存在することがわかる(
図7)。これら小胞のカロテノイド分析により、それらが主としてアドニキサン
チンを含有することが明らかになった(下記表4)。これらの小胞は簡単なサイ
ズ分離技術、例えば分画遠心法や濾過など(ただしこれらに限らない)によって
、細菌細胞から容易に分離できる。分画遠心法では、細胞をまず成長培地から第
一の速度で除去し、小胞はその後に、より高い速度での遠心分離(例えば超遠心
)によって除去される。
【0053】 細胞培養の加齢中の細胞内でのカロテノイド蓄積は細菌細胞内に見られる暗く
染まった親油性小球の出現と完全に相関する。さらに、液体成長培地中に放出さ
れた小胞の出現は、細胞外でのカロテノイドの出現と相関する。最後に、成長培
地からの超遠心分離によって単離された精製小胞調製物には、主としてケトカロ
テノイドが認められる(表4参照)。
【表4】 P.marcusii培養の培養中に観察される成長培地の変色の原因となる
のは、これらカロテノイド含有小胞の排出である。さらに、分泌された(すなわ
ち培地に関係する)カロテノイドの実質上全てが小胞画分内にあることが定量的
に確認された。実施例7 Paracoccus marcusiiによって産生されるアスタキサンチン のキラリティ立体配置の決定 Paracoccus marcusiiによって産生されるアスタキサンチ
ンのキラリティ立体配置を、そのアスタキサンチンから誘導したジアステレオ異
性カンファン酸エステルのHPLCによって決定した[Renstrom B,
Borch G、Skulberg MおよびLiaaen−Jensen S
(1981)「Haematococcus pluvialisから得られる
(3S,3S’)−アスタキサンチンの光学純度」Phytochem 20:
2561−2565]。この分析により、Paracoccus marcus
iiは純粋な(3S,3’S)アスタキサンチンを合成することが証明された。 このように本発明は、カロテノイド類、とりわけ(3S,3’S)アスタキサ
ンチンを分泌する新規細菌種(これはカロテノイド精製工程を簡便にする)を提
供することにより、現在知られている構成の欠点にうまく対処するものである。 本発明を限られた数の態様について説明したが、数多くの変更、修正および他
の応用を施しうることは理解されるだろう。
【配列表】
(2)配列番号1の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ: 1430塩基対 (B)型: 核酸 (C)鎖の数: 二本鎖 (D)トポロジー:直鎖状 (xi)配列: 配列番号1:
【図面の簡単な説明】
【図1】 β−カロテン生合成の一般(general)生化学経路を示す図である。こ
の経路では全ての分子が全トランス配置で描かれている。図中、IPPはイソペ
ンテニルピロリン酸、DMAPPはジメチルアリルピロリン酸、GPPはゲラニ
ルピロリン酸、FPPはファルネシルピロリン酸、GGPPはゲラニルゲラニル
ピロリン酸、PPPPはプレフィトエンピロリン酸である。
【図2】 アスタキサンチンの生合成経路を示す図である。
【図3】 新種Paracoccus marcusii MH1株によって産生される
いくつかのカロテノイドを示す図である。
【図4】 Paracoccus marcusii MH1株の位相差顕微鏡写真であ
る。線分は10μmに相当する。
【図5】 Paracoccus属の代表種とプロテオバクテリアのα−分岐内の関連種
のなかでのParacoccus marcusii MH1株の位置を示す樹
状図である。目盛線は100ヌクレオチドあたり10ヌクレオチド置換を示す。
【図6】 a〜dはそれぞれ対数増殖期中期、対数増殖期後期、増殖定常期初期、増殖定
常期後期におけるParacoccus marcusii MH1株の電子顕
微鏡写真である(倍率×40,000)。
【図7】 Paracoccus marcusii MH1株によって分泌される単離
された小胞の電子顕微鏡写真である(倍率×200,000)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HR ,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP, KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,L V,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI, SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,U S,UZ,VN,YU,ZW Fターム(参考) 4B064 AH01 CA02 DA10 4B065 AA01X AC14 BA22 CA03 CA05 CA09 CA41 CA43

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)16SリボソームRNA遺伝子相同性によって決定さ
    れるところのParacoccus属の細菌種を炭素源、窒素源および無機物質
    源を含む栄養培地中で培養し、(b)個々のカロテノイド色素またはカロテノイ
    ド色素の混合物を回収する各段階を含む、少なくとも一つのカロテノイド色素の
    生産方法。
  2. 【請求項2】 該少なくとも一つのカロテノイド色素がβ−カロテン、エチ
    ネノン、β−クリプトキサンチン、カンタキサンチン、アドニルビン、シス−ア
    ドニキサンチン、アドニキサンチン、アスタキサンチンおよびゼアキサンチンか
    らなる群より選択される請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 該種がその生活環中に該少なくとも一つのカロテノイド色素
    を分泌し、したがって該回収が該培地から行なわれる請求項1の方法。
  4. 【請求項4】 該種がその生活環中に該少なくとも一つのカロテノイドの少
    なくとも一部を蓄積し、したがって該回収が該種の細胞から行なわれる請求項1
    の方法。
  5. 【請求項5】 該種がDSMZ(Deutsche Sammlung v
    on Mikroorganismen und Zellkulturen)
    にDSM11574Tとして寄託されているParacoccus marcu sii MH1株である請求項1の方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも一つのカロテノイド色素の生産方法であって、(
    a)16SリボソームRNA遺伝子相同性によって決定されるところのPara
    coccus属の細菌種を用意し、(b)該細菌種に該少なくとも一つのカロテ
    ノイド色素生産用の生育条件を与え、(c)カロテノイド色素の少なくとも一つ
    またはカロテノイド色素の混合物を抽出する各段階を含む方法。
  7. 【請求項7】 該少なくとも一つのカロテノイドがβ−カロテン、エチネノ
    ン、β−クリプトキサンチン、カンタキサンチン、アドニルビン、シス−アドニ
    キサンチン、アドニキサンチン、アスタキサンチンおよびゼアキサンチンからな
    る群より選択される請求項6の方法。
  8. 【請求項8】 該種がその生活環中に該少なくとも一つのカロテノイドを分
    泌し、したがって該抽出が該培地から行なわれる請求項6の方法。
  9. 【請求項9】 該種がその生活環中に該少なくとも一つのカロテノイドの少
    なくとも一部を蓄積し、したがって該抽出が該種の細胞から行なわれる請求項6
    の方法。
  10. 【請求項10】 該種がDSMZにDSM11574Tとして寄託されてい るParacoccus marcusii MH1株である請求項6の方法。
  11. 【請求項11】 DSMZにDSM11574Tとして寄託されている下記 明細書中に記載の新規細菌種。
  12. 【請求項12】 その生活環中に少なくとも一つのカロテノイドを分泌する
    細菌種。
  13. 【請求項13】 該少なくとも一つのカロテノイドがβ−カロテン、エチネ
    ノン、β−クリプトキサンチン、カンタキサンチン、アドニルビン、シス−アド
    ニキサンチン、アドニキサンチン、アスタキサンチンおよびゼアキサンチンから
    なる群より選択される請求項12の細菌種。
  14. 【請求項14】 16SリボソームRNA遺伝子相同性によって決定される
    ところのParacoccus属の細菌種であって、少なくとも一つのカロテノ
    イドを産生するもの。
  15. 【請求項15】 該少なくとも一つのカロテノイドがβ−カロテン、エチネ
    ノン、β−クリプトキサンチン、カンタキサンチン、アドニルビン、シス−アド
    ニキサンチン、アドニキサンチン、アスタキサンチンおよびゼアキサンチンから
    なる群より選択される請求項14の細菌種。
  16. 【請求項16】 (a)カロテノイド含有小胞を分泌する細菌種を炭素源、
    窒素源および無機物質源を含む栄養培地中で培養し、(b)個々のカロテノイド
    色素またはカロテノイド色素の混合物を回収する段階を含む、少なくとも一つの
    カロテノイド色素の生産方法。
  17. 【請求項17】 該回収が該小胞から行なわれる請求項16の方法。
  18. 【請求項18】 該種がDSMZにDSM11574Tとして寄託されてい るParacoccus marcusii MH1株である請求項16の方法
  19. 【請求項19】 細菌種から分泌されるカロテノイド含有小胞を含む調製物
  20. 【請求項20】 カロテノイド含有小胞を含む成長培地。
  21. 【請求項21】 該小胞が細菌種から分泌される請求項20の成長培地。
  22. 【請求項22】 少なくとも一つのカロテノイドを含む親油性物体からなる
    実質上球状の物体。
  23. 【請求項23】 該親油性物体が細菌種から分泌される請求項22の物体。
  24. 【請求項24】 請求項1の方法によって生産される少なくとも一つのカロ
    テノイドを含む調製物。
  25. 【請求項25】 請求項6の方法によって生産される少なくとも一つのカロ
    テノイドを含む調製物。
  26. 【請求項26】 請求項16の方法によって生産される少なくとも一つのカ
    ロテノイドを含む調製物。
  27. 【請求項27】 細菌種から分泌されるカロテノイド含有小胞を、液体培地
    中のその種の細胞から分離する方法であって、(a)その種の細胞をペレット化
    するのに足りる第一の速度でその液体培地を遠心分離し、(b)カロテノイド含
    有小胞を含む上清を収集し、(c)そのカロテノイド含有小胞をペレット化する
    のに足りる第二の速度で該上清を遠心分離する各段階を含む方法。
  28. 【請求項28】 さらに(c)そのカロテノイド含有小胞をペレット化する
    のに足りる第二の速度で該上清を遠心分離し、該小胞のペレットを収集する段階
    を含む請求項27の方法。
  29. 【請求項29】 細菌種から分泌されるカロテノイド含有小胞を、液体培地
    中の該種の細胞から分離する方法であって、サイズ分離技術を使用して該種の細
    胞からカロテノイド含有小胞を分離する段階を含む方法。
  30. 【請求項30】 該サイズ分離技術が分画遠心法と濾過からなる群より選択
    される請求項29の方法。
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