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JP2001502700A - 薬物持効用基剤としての置換アミロース - Google Patents

薬物持効用基剤としての置換アミロース

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JP2001502700A
JP2001502700A JP10519837A JP51983798A JP2001502700A JP 2001502700 A JP2001502700 A JP 2001502700A JP 10519837 A JP10519837 A JP 10519837A JP 51983798 A JP51983798 A JP 51983798A JP 2001502700 A JP2001502700 A JP 2001502700A
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モントリオール大学
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Abstract

(57)【要約】 経口投与用の薬学的な持効錠を、薬学的な薬物の粉末と、この薬物用の持効基剤の粉末とを含む少なくとも2種類の乾燥粉末の圧縮配合物から形成する。持効基剤は、アミロース分子のヒドロキシル基と反応する反応性官能基を有する有機置換基とアミロースとを、塩基性媒体中で反応させることによって調製される置換アミロースから生成される。この置換基は、好ましくはエポキシまたはハロゲンアルカンまたはアルコールであり、これを用いると、直線に近い注目すべきプロファイルおよび9〜20時間の放出時間で薬物の徐放および持効が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】 薬物持効用基剤としての置換アミロース 技術分野 本発明は、持効固体投与単位(solid dosage unit)に関する。 特に、本発明は、錠剤に含有される薬物を持効するための基剤としての置換ア ミロースを含む製薬錠剤に関する。 従来の技術 薬物徐放系 何年もの間、薬学研究の主軸となっているものの1つに治療効率の改善された 新たな活性成分の合成がある。これは依然として基本的な流れではあるが、薬物 投与特性または薬理学的活性を調節することにも次第に関心が持たれるようにな ってきている。この結果、薬物放出を調節することが可能な新たな薬剤形の開発 へとつながっている。 薬物の徐放に用いることが可能な多くの経口投与剤形のうち、製薬業界では製 造テクノロジーの効率が良いことから錠剤が重要視されている。 錠剤において薬物放出を調節するための多くの系が提案されている。このよう な系では、拡散、溶剤活性化、ポリマー膨潤、化学反応または浸透圧によって薬 物放出を調節している。たいていの場合、Fickの法則に従う2種類以上のメカニ ズム arma、1、25〜36(1985)]。 これまでのところ、薬物を徐放するための基剤として用いられる様々なタイプ のポリマーが提案されている。このようなポリマーの例としては、ポリ(ビニル ピロリドン)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(エチレンオキシド)、セルロース およびその誘導体、シリコーンおよびポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート)が 挙げられる[Korsmeyer R.、Diffusion controlled system(拡散調節系):hydroge ls(ヒドロゲル)、第2章、pp.15〜37、「Polymers for controlled drug delive ry」Tarchap.編、CRC Press出版、Boca Raton、USA、1991;Salomon et al.、Ph arm.Acta Helv.、55、174〜182、(1980);Buri P.et al.、Pharm.Acta Helv.55 、189〜197(1980)]。 理想的な薬物徐放系の特徴 いくら既存の系が存在するとはいえ、薬物を定常的に放出でき、製造が容易な「 理想的な」薬物徐放系には依然として需要がある。 薬物とポリマーとの混合物を直接圧縮することで得られる基剤錠剤は、この目 的を達成するための最も単純な方法である。好ましくは、製造工程での要件およ び以後の取り扱いおよび梱包時の要件を満たすために、これらの錠剤は機械的な 品質(すなわち錠剤硬度および脆砕耐性)も良好なものである。さらに、基剤とし て使用するために得られるポリマーは容易に合成されると望ましく、一工程での 手順が理想的な形である。また、得られるポリマーは、生体適合性、生体適合性 、生分解性および無毒であることが望ましい。但し、生分解性の合成ポリマーは 、分解後の生成物を吸収すると有毒な可能性があるという欠点がある。 生分解性多糖類基剤 澱粉のような天然生成物の分解が人間の体内で自然に起こるため、錠剤用の生 分解性多糖類基剤は重要なものである[Kost J.et al.、Biomaterials、11、695 〜698、(1990)]。 澱粉は、(1)約4,000個のグルコース単位を含む直鎖画分であるアミロースと、(2 )約100,00個のグルコース単位を含む枝分れ画分であるアミロペクチンとからな る2種類の異なる画分で構成されている[Biliaderis C.、Can.J.Physiol.Pharmac ol.69、60〜78、(1991)]。 エピクロロヒドリン、オキシ塩化リン、無水アジピン酸などの試薬を処理する ことによって得られる澱粉および架橋澱粉は、米国食品医薬品局の許可を得て食 品業界(増粘剤、官能的性質エンハンサー、テクスチャ変更剤)および製薬業界( 賦形剤、結合剤、崩壊剤)では広く安全に用いられている[繰り返すが、Biliade ris C.、Can.J.Physiol.Pharmacol.69、60〜78、(1991)を参照のこと]。 澱粉は様々な澱粉分解酵素(amyollytic enzymes)によって自然に加水分解され る。このため、α−アミラーゼは、ポリグルコース鎖内に位置するα−(1,4) −D−グルコピラノシド結合に対して細胞内酵素特異性である。澱粉の澱粉分解 によって生じる分解生成物は主に、オリゴ糖、デキストリンおよびマルトースで 構成されている[Mateescu M.et al.、Biochimie、58、875〜877、(1976)]。 未変性澱粉、変性澱粉、誘導澱粉または架橋澱粉 Short et al.[米国特許第3,622,677号および同第4,072,535号]には、固結 によって物理的に変性させた澱粉からなる結合剤/崩壊剤が開示されている。出 発原料として用いられる澱粉は、植物の根、茎または果実由来のどのような顆粒 状澱粉であってもよい。これらの澱粉は、変性、誘導または架橋させたものであ ってもよい。しかしながら、徐放特性については何ら記載されていない。さらに 、これらの特許には、澱粉中に存在するアミロースの具体的な役割については開 示・示唆されていない。また、アミロースを用いて材料の結合特性を改善するこ とについても開示・示唆されていない。 Trubiano[米国特許第4,369,308号]には、冷水中での膨潤率が低く、圧縮錠 剤の崩壊剤として用いるのに適している変性澱粉が開示されている。この目標は 、水の存在下、冷水不溶性顆粒状澱粉、必要であれば乾燥架橋アルファ化澱粉を 架橋およびアルファ化し、乾燥澱粉を粉砕することによって達成される。繰り返 すが、これらの澱粉の徐放特性については何ら開示されていない。また、澱粉中 に存在するアミロースの具体的な役割については取り上げられておらず、これを 錠剤の崩壊特性改善に用いることも取り上げられていない。 McKee I.[米国特許第3,034,911号]には、澱粉を化学的に誘導することによ って、リン酸澱粉、硫酸澱粉およびカルボキシメチル澱粉などの冷水溶解性完全 顆粒状澱粉を生成するための方法が開示されている。このようにして生成された 顆粒状澱粉は、錠剤で崩壊剤として用いられているのみである。徐放特性は何ら 開示されていない。 Nakano M.et al.[Chem.Pharm.Bull.35、4346〜4350、(1987)]には、物理的に 変性させた澱粉(アルファ化澱粉)を持効性錠剤における賦形剤として使用するこ とが開示されている。この文献には、澱粉中に存在するアミロースの具体的な役 割には触れられておらず、アミロース自体が記載されていない。 Van Aerde P.et al.[Int.J.Pharm.、45、145〜152、(1988)]には、 ドラム乾燥法または押出アルファ化(extrusion pregelatinization)、粒子加水 分解(particle hydrolysis)またはポリリン酸ナトリウム(sodium trimetaphosph ate)を用いての架橋によって得られる変性澱粉を持効錠の賦形剤として使用する ことが開示されている。繰り返すが、この文献には澱粉中に存在するアミロース の具体的な役割は記載されておらず、アミロースについてすら触れられていない 。 Hermann J.et al.[Int.J.Pharm.、55、51〜63&65〜70、(1989)およびInt.J.P harm.、63、201〜205、(1990)]には、熱変性澱粉を徐放経口デリバリー用親水性 基剤として使用することが開示されている。この文献には、少量のアミロース(2 5%以下)を含有する熱変性澱粉は、徐放特性の悪い高アミロース含量の澱粉とは 対照的に良好な持効特性を呈することが開示されている。このため、澱粉中に存 在するアミロースの役割はネガティブなものとして捉えられている。 非顆粒状、ガラス状および「短鎖」アミロース Nichols et al.[米国特許第3,490,742号]には、非顆粒状アミロースを含む 結合剤−崩壊剤が開示されている。この材料は、澱粉を分画するかまたは顆粒状 高アミロース澱粉を加熱下で水に溶解することによって調製される。徐放特性に ついては何ら開示されていない。 Alwood et al.[米国特許第5,108,758号]には、活性化合物およびガラス状ア ミロース(glassy amylose)を含む経口遅延放出(oral delayed release)組成物が 開示されている。この組成物は、活性化合物の大腸への選択的放出を達成するの に特に適合する。遅延放出はコーティングによるものである。 ガラス状アミロースは、優勢に非晶質のアミロース(predominantly amorphous amylose)の2つの形態のうちの1つである。もう1つはゴム状のものである。ここ で、ガラス状アミロースは水様環境中で組成物からの活性化合物の放出を遅らせ るが、アミロースを切断することができる酵素への暴露時にもその放出が可能で ある。この組成物に用いられるアミロースは、スムースシードビーン(smooth−s eed bean)澱粉から単離され、水溶液からの沈殿によってn−ブタノールとの複合 体(complex)として精製される。次に適当な高温不活性ガスを吹き込むことによ ってその複合体の水性分散体からアルコール分を除去する。上述したように、放 出のメカニズムは酵素反応に基づくものである。消化管を通しての連続放出は起 こらず、コーティングの分解による大腸への遅延放出のみが生じる。さらに、ガ ラス状アミロースは、誘導体の形のヒドロキシル基を含有しないことが好ましい と開示されている。 Wai−Chiu C.et al.[欧州公開特許公報第EP−A−499,648号を参照のこと ]には、錠剤賦形剤が開示されている。特に、この公報には、錠剤、ペレット、 カプセルまたは顆粒剤の製造に有用な澱粉結合剤および/または賦形剤が開示さ れている。錠剤賦形剤は、澱粉をα−1,6−D−グルカノヒドロラーゼで酵素的 に脱分枝し、少なくとも20重量%の「短鎖アミロース」を生成することによって調 製される。この賦形剤については徐放特性の権利請求はなされていない。さらに 、脱分枝するα−1,6−D−グルカノヒドロラーゼで澱粉(未変性、変性または 架橋)を酵素的に処理し、いわゆる「短鎖アミロース」を生成しなければならない 。このため、アミロペクチン含有量の高い澱粉の方が明らかに好ましく、アミロ ースには枝がないためアミロースを脱分枝することは不可能であり、よってアミ ロースは不適切なものであるとして却下されている。アミロースの役割は無視さ れているが、ネガティブに受け止められている。 この文献に関連して、「短鎖アミロース」は存在しないということも重要視しな ければならない。本願明細書および添付の請求の範囲では、「アミロース」という 用語を用いる際には、α−1,4−Dグルコース結合によって線状配列に結合さ れた250を超える数のグルコース単位(多くの科学文献に従えば1000〜5000単位) からなる長鎖を有するアミロースのみを意味する。これは、20〜25グルコース単 位からなる短鎖とは全くもって異なるものである。いずれの場合も三次元構造は 完全に異なるため、なぜ挙動が異なるかは明らがである。 架橋アミロース Mateescu M.A.et al.[米国特許第5,456,921号]およびLenaerts V.et al. [J.Controlled Rel.15、39〜46、(1991)]には、架橋アミロースは薬物徐放用の 極めて効率的な道具であると開示されている。架橋アミロースは、アミロースと エピクロロヒドリンなどの架橋剤とのアルカリ媒体中での反応によって生 成される。反応容器中のエピクロロヒドリン対アミロースの比率を変えることに よって、異なる架橋度を得ることができる。架橋アミロースと薬物との乾燥混合 物を直接圧縮することで調製される錠剤は、溶液中で膨潤し、薬物の持効を示す 。基剤の架橋度に応じて異なる膨潤度が得られる。しかしながら、架橋度が11を 上回ると、約90分の時間にわたって膨潤したポリマー基剤がin vitro分解を呈す る。アミロースの架橋度が高くなるにつれて、低い架橋度での最大値で薬物放出 時間は長くなる。架橋度をさらに高めると、浸食プロセスの結果として架橋アミ ロース錠剤からの薬物放出が加速される。 Mateescu M.A.et al.[国際公開特許公報第WO94/02121号]およびDumoulin et al.[Intern.Symp.Control.Rel.Bioact.Mater.20、306〜307、(1993)]には、薬 物放出キネティクスを調整するために錠剤における架橋アミロースにα−アミラ ーゼを添加することを基本に酵素的に調節した薬剤放出系が開示されている。錠 剤中のα−アミラーゼは、架橋アミロース半合成基剤中に存在するα−1,4− グルコシド結合を加水分解することができる。錠剤中のα−アミラーゼ量が多く なる(5〜25EU)と、放出時間は24時間から6時間へと大幅に短くなる。このため、 薬物放出は(a)架橋アミロース錠剤の水和および膨潤と、これに続く(b)水和ゲル 相の内部酵素加水分解という連続した2段階のメカニズムによつて調節される・ Cartilier L.et al.[国際公開特許公報第WO94/21236号]には、錠剤結合剤お よび/または崩壊剤として用いられる、特定の架橋度を有する架橋アミロース粉 末が開示されている。この錠剤は、直接圧縮によって調製される。錠剤中の架橋 アミロース濃度は35重量%未満である。崩壊特性が必要とされる場合には架橋度 を5〜30、特に15〜30とすると好ましい。 上記の特許、公開公報および文献は架橋アミロースの使用に関するものである が、これは線状置換した(linearly substituted)アミロースと混同されるべきで はない。架橋アミロースから得られる錠剤の膨潤および薬物放出時間は架橋度に 大きく依存し、本発明によって得られるものとは完全に異なる極めて特異的な挙 動パターンを示す。 発明の開示 置換アミロースは薬物徐放錠の調製用として極めて興味深い賦形剤であること が明らかになっている。このような賦形剤の利点は様々であるが、特に以下の事 項が挙げられる。 1極めて容易な合成 2直接圧縮による容易な錠剤製造 3錠剤の薬物濃度範囲を広くできる可能性 4親水性基剤の多用性 5直接圧縮による錠剤の良好な機械特性 6置換アミロースの安全性 特に、錠剤において置換アミロースを基剤として用いると、直線に近い注目す べきプロファイルおよび9〜20時間の放出時間で薬物の徐放および持効を達成で きることが見出されている。 本発明によれば、少なくとも1種の薬学的な薬物の粉末と、アミロース分子の ヒドロキシル基と反応する反応性官能基を有する少なくとも1種の有機置換基と アミロースとを塩基性媒体(basic medium)中で反応させることによって調製され る、上記薬物に対する未架橋の置換アミロースからなる持効基剤の粉末とを含む 、少なくとも2種類の乾燥粉末の圧縮配合物からなる経口投与用の薬学的な持効 錠が得られる。 好ましくは、置換アミロースの置換基対アミロース比(アミロース1kgあたり の置換基のモル数で示す)が0.4以上、さらに好ましくはこの比が0.4〜7. 0の範囲にある。 錠剤で用いる薬学的な薬物がほとんど可溶性をもたなければ、この薬物の粉末 を錠剤の80重量%にまですることができる。 しかしながら、薬学的な薬物の可溶性が極めて高い場合には、このような薬物 の粉末は錠剤の40重量%を超えないようにすべきである。 本発明による錠剤は、ドライコーティングタイプにすることもできる。このよ うな場合、そのコアに前記薬物の大半を含む(例えばコアは薬物を95重量%含有 し、残りが置換アミロースの賦形剤である)。この場合、所望の徐放性を達成す るためにシェルをほぼ完全に置換アミロースで形成する。 好ましくは、有機置換基は、エポキシアルカン、エポキシアルコール、エポキ シエ ーテル、エポキシアリール、シクロアルケンオキシド(cycloalkene oxides)、ハ ロゲンアルカン、ハロゲンアルコール、アルキルおよびアリールイソシアネート 、オキシ塩化リンからなる群から選択される。 説明を簡単にするために、本発明によって調製・使用される置換アミロースを 以下「SA、X−n」とする。式中、SAは置換アミロースの略記、Xは使用す る置換基を定義する符号(Gはグリシドール、Bは1,2−エポキシブタン、、C は1−クロロブタンおよびDは1,2−エポキシドデカンである)、nはアミロース 1gkあたりの置換基のモル比で表される置換率である。例えば、SA、G−1.1 は、そのアミロースが、アミロース1kgあたりのグリシドールモル数1:1で置換さ れたものであることを意味する。 本発明およびその利点は、添付の図面を参照してなされる以下に示す非限定的 な詳細な説明および実施例を読むことで一層理解できよう。 図面の簡単な説明 図1aおよび1bは、アミロースの化学構造を示す3D表現および2D表現である。 図2は、置換アミロース合成の異なるステップの図である。 図3は、アセトアミノフェンを含有するSA,G−0.4錠から放出されるアセ トアミノフェン画分を時刻の関数で示す図である。 図4は、アセトアミノフェンを含有するSA,G−0.8錠から放出されるアセ トアミノフェン画分を時刻の関数で示す図である。 図5は、アセトアミノフェンを含有するSA,G−1.5錠から放出されるアセ トアミノフェン画分を時刻の関数で示す図である。 図6は、アセトアミノフェンを含有するSA,G−2.0錠から放出されるアセ トアミノフェン画分を時刻の関数で示す図である。 図7は、アセトアミノフェンを含有するSA,G−2.7錠から放出されるアセ トアミノフェン画分を時刻の関数で示す図である。 図8は、アセトアミノフェンを含有するSA,G−3.4錠から放出されるアセ トアミノフェン画分を時刻の関数で示す図である。 図9は、アセトアミノフェンを含有するSA,G−4.0錠から放出されるアセ トアミノフェン画分を時刻の関数で示す図である。 図10は、アセトアミノフェンを含有するSA,G−5.4錠から放出されるアセ トアミノフェン画分を時刻の関数で示す図である。 図11は、アセトアミノフェンを含有するSA,G−7.0錠から放出されるアセ トアミノフェン画分を時刻の関数で示す図である。 図12は、SA,G−n錠から放出されるアセトアミノフェン放出に対する置換 率による影響を、時刻の関数で示す図である。 図13は、SA,G−2.7錠から放出されるアセトアミノフェンに対する薬物含 有量の影響を、時刻の関数で示す図である。 図14は、SA,G−2.7錠から放出されるアセトアミノフェン100%放出時間 に対する薬物含有量の影響を示す図である。 図15は、テオフィリンを含有するSA,G−2.7錠から放出されるテオフィリ ン画分を時刻の関数で示す図である。 図16は、サリチル硫酸ナトリウムを含有するSA,G−2.7錠から放出されるサリ チル酸ナトリウム画分を時刻の関数で示す図である。 図17は、SA,G−n錠の水分取り込みキネティクスを時刻の関数で示す図で ある。 図18は、SA,G−n錠の平衡水分取り込み量を置換率の関数で示す図である 。 図19は、SA,G−n錠の破壊強度を置換率の関数として示す図である。 図20は、アセトアミノフェンを含有するSA,B−2.0錠から放出されるアセ トアミノフェン画分を時刻の関数で示す図である。 図21は、アセトアミノフェンを含有するSA,D−2.0錠から放出されるアセ トアミノフェン画分を時刻の関数で示す図である。 図22は、アセトアミノフェンを含有するSA,C−2.7錠から放出されるアセ トアミノフェン画分を時刻の関数で示す図である。 図23は、アセトアミノフェンを含有するSA,C−5.4錠から放出されるアセ トアミノフェン画分を時刻の関数で示す図である。 図24は、ヒドロコルチゾン70%を含有するSA,G−2.7錠から放出されるヒ ドロコルチゾン画分を時刻の関数で示す図である。 図25は、ヒドロコルチゾン80%を含有するSA,G−2.7錠から放出されるヒ ドロコルチゾン画分を時刻の関数で示す図である。 図26は、シェルがSA、G−2.0で形成されたドライコーティング錠から放 出されるアセトアミノフェン画分を時刻の関数で示す図である。 図27は、シェルがSA、G−2.7で形成されたドライコーティング錠から放 出されるアセトアミノフェン画分を時刻の関数で示す図である。 発明の詳細な説明 予備的考察 澱粉は、全人類の食事の主成分である。また、高度な植物すべての主要な貯蔵 炭水化物でもある。植物の貯蔵器官(reserve organ)では、澱粉は大きさの範囲 が1〜100ミクロンの顆粒の形で蓄積されている。 澱粉顆粒はマクロ分子異質性を呈する。特に、上記にてすでに説明したように 、澱粉を分画して2種類の多分散(polydisperse)ポリグルカン成分にすることが できる。第1の成分は本質的にα−D−(1、4)リンケージを介して結合されたグ ルコピラノース単位の線状ポリマーであるアミロース(図1aおよび1bを参照のこ と)である。第2の成分は、特定のグルコース部分のC6ヒドロキシメチル位置にα −D−(1,6)リンケージを介して結合した短鎖を含む高度に分枝したポリマーで あるアミロペクチンである。線状ポリマー成分であるアミロースは、約4,000個 のグルコース単位を含む。これとは対照的に、枝分れポリマー成分であるアミロ ペクチンは約100,000個のグルコース単位を含む。 このように、アミロースおよびアミロペクチンはそれぞれの化学構造だけでな く、消化性、感受性、稀釈液中での安定性、ゲルテクスチャおよび膜特性の点で も異なっている。 アミロースの場合、基間のリンケージは常法すなわちα−Glc−(1→4)−α−( Glc)n−(1→4)−Glcで特定される。アミロースの好ましいコンフォメーションは 、様々な寸法の螺旋、通常はオープンコアの左巻き螺旋である。この結果、C6に 位置するヒドロキシル基が最も反応性の高いものとなり、次がC3のヒドロキシル 基、最後がC2のヒドロキシル基である(図1aを参照のこと)。このため、置換基を 使用し、これらのOH基を例えばエーテル化プロセスなどによって化学的に変性 して置換アミロースを得ることが可能である。 置換アミロースの合成 置換アミロース(SA)の合成を図2に簡単に示す。図面から明らかなように、 SAは、アミロースと置換基(一般に1,2−エポキシプロパノール)との強塩基 性媒体中での反応によって調製される。 使用可能な置換基は、以下の式で表すことができる。 A−R 式中、Aはエポキシ官能基、ハロゲン化物または例えばイソシアネートなどの他 の適当な有機官能基、またはアミロース分子の2、3および/または6位に位置す るヒドロキシル基と反応することができるホスフェート基を表し、Rは有機ラジ カルを表す。 好ましい置換アミロースの1つは、1,2−エポキシプロパノール(グリシドー ル)を置換基として用いて得られる。しかしながら、他の置換基を用いても興味 深いポリマーを得ることができる。このような場合の徐放特性は、鎖Rの長さ、 Rによる立体障害、Rにおけるヒドロキシル基の存在またはエポキシ官能基の反 応によって生じるヒドロキシル基の存在、イオン化可能な(ionisable)官能基(− COOHなど)の存在および/またはRの疎水性に依存する。考え得る置換基の 一覧を表1に挙げておく。しかしながら、この一覧は網羅的なものではなく、単 に本発明の一例を示すものにすぎない。 表1 グラフト化可能なラジカルの一覧 上述したように、イソシアネート基(Aは−N=C=O)を介して置換を達成す ることもできる。したがって、イソシアネート含有置換基は、安定したウレタン リンケージを介してアミロース鎖のヒドロキシル基にラジカルRをカップリング するための有用な誘導体になり得る。この反応は、塩基性触媒としてトリエチル アミンを用いた有機溶媒中または塩基性媒体中で以下のようにして行うことがで きる。 [アミロース]−OH+R−N=C=O→[アミロース]−O2CNH−R さらに、オキシ塩化リンを用いて置換を達成し、リン酸化アミロースを調製す ることができる。この場合のホスフェート基は、オキシ塩化リンとアルカリアミ ロースとを以下のようにして反応させることによって、アミロースのヒドロキシ ル基を介してアミロース鎖に結合されている。 [アミロース]−Ona+POCl3+4NaOH→[アミロース]−O−P O3Na3+3NaCl+2H2O 所望の置換アミロースを調製するために、50℃に加熱したNaOH(1N)など のアルカリ媒体中でアミロースを膨潤させる。均質化後、所望量の置換基を徐々 に添加する。完全に均質化した後、SAゲルが得られるので、これを中和する。 50℃に加熱した蒸留水を添加し、続いて十分な量の無水酢酸を添加してpHを7 .0にする。次いで85%v/vアセトン/水溶液を添加してゲルを生成した後、 内容物をブフナー漏斗を介して洗浄する。回収したゲルを40%アセトン/水で2 回洗浄し、最後に100%アセトンで3回以上洗浄する。得られる固体を一晩空気に 暴露する。 置換基対アミロース比(アミロース1kgあたりの置換基モル数)を変えることに よって置換率を調節する。このように、例えばグリシドールを用いて0.1〜1 0.0という異なる置換率が得られた。 置換アミロースの薬物持効基剤としての使用 上述したように、置換アミロースは薬物徐放錠を調製するための極めて興味深 い賦形剤である。利点としては、ポリマーの極めて容易な合成、直接圧縮による 容易な錠剤製造、錠剤の薬物濃度範囲を広くできる可能性、親水性基剤の多用性 、直接圧縮による錠剤の良好な機械特性および置換アミロースの安全性が挙げら れる。 本発明による薬学的な持効錠は、薬学的な薬物粉末を錠剤全体に対して最大80 重量%の量と持効基剤として用いられる置換アミロースの粉末とを含む少なくと も2種類の乾燥粉末の配合物を、それ自体は周知の方法で圧縮することによって 調製することができる。必要があれば、この錠剤に少量の潤滑剤を含んでもよく 、1種または複数の賦形剤も粉末状であってもよい。必要があれば、1種の薬物で はなく2種またはそれ以上の薬物の混合物を用いてもよい。 このような錠剤を調製するための方法は従来技術において周知であり、ここで さらに説明をする必要はない。 本発明による薬学的な持効錠はまた、ドライコーティングタイプであることも できる。このような場合には、薬物の可溶性が低いのであれば薬物量は錠剤総重 量に対して最大75重量%である。極めて可溶性が高い場合には、薬物量は錠剤の 総重量に対して最大55重量%とする。本発明によるドライコーティング錠剤は、 直接圧縮によって調製することも可能である。まず第1に、極めて少量のポリマ ーと一緒に薬物混合物を圧縮することによって錠剤のコアを調製する。第2に、 このコアをダイに仕込んだ置換アミロース床上に置いてここから回収する。その 後でコアーシェル系を圧縮する。 繰り返すが、このドライコーティング錠剤調製方法は周知であり、ここでさら に説明をする必要はない。 バイオ付着(bioadhesion)特性 SA,G−n錠について本願出願人が実験を行ったところ、グリシドールを置 換基として用いた場合で置換率4を超えるとin vitroにてガラス容器に強く付着 することが分かっている。このため、かかる錠剤はバイオ付着剤形として用いる ことができる可能性を持っている。 α−アミラーゼおよび他の酵素に対する耐性の可能性 アミロースは、α−アミラーゼに対して感受性があるとされている。架橋アミ ロースも架橋度が低い場合にはα−アミラーゼに対して感受性があるとされてい る。高い架橋度では、架橋アミロースは崩壊剤として作用するため徐放用として は有用ではない。 本願出願人が行った実験の中には、置換剤および置換率を慎重に選択すれば、 アミロースが分解するのを防ぐことができ、ポリマーの酵素分解速度を常に調整 できることを示したものがあった。これによって、商用規模の用途が見込める極 めて興味深い研究開発分野への道が開かれた。 例えば、置換剤および置換率を慎重に選択することによって、アミロースが分 解するのを防ぐことができ、ポリマーの酵素分解速度を常に調整できることはす でに示されている。 例えば、エポキシドデカンを介しての置換によって、ポリマーの酵素分解を防 止する立体障害および疎水環境が生成されることはすでに示されている。 しかしながら、置換率が高いと高粘度のポリマーによって酵素の錠剤内への貫 入が阻害される可能性があると考えられる。 カルボキシル基はCa++と反応して、イオンの活性化を必要とするα−アミ ラーゼを阻害することができるため、カルボキシル基(A−R−COOH)を含有 する置換剤のグラフト化も有用なものである場合がある。 実施例1 グリシドール(1,2−エポキシプロパノール)を用いたアミロースの置換 アミロース(Hylon(R)VII、National Starch and Chemical Company製)300gを5 0℃に加熱した1N NaOH1.8リットルに添加した。この混合物をHobart遊 星型ミキサーにて第1の速度で15分間均質化した。 グリシドール(米国セントルイスのSigma Chemical Company製、バッチNo.84H3 455、C3H6O2、FW=74.08、d=1.117g/ml)60gを徐々に添加し、同じ速 度でさらに15分間均質化を継続した。 得られたゲルを中和した。まず、50℃に加熱した蒸留水1.5リットルを添加 した 後、pHを7.0にするのに必要な容量の無水酢酸を添加した。同じ速度でさら に5分間均質化を継続した。 得られたゲルを4リットルのビーカー2本に同じように移した。85%アセトン /水溶液2リットルを各ビーカーに加え、手で撹拌した。各ビーカーの中身をブ フナー漏斗を通して洗浄した。両方のビーカーから回収したゲルを40%アセトン /水の混合物で2回洗浄し、100%アセトンで最後に3回以上洗浄した。得られた 粉末を一晩空気に暴露した。 上述したように、この実施例で調製した生成物を以下SA,G−2.7と呼ぶ(S ubstituted Amylose(置換アミロース);Glycidol(グリシドール)を用いて調製; アミロース1kgあたりグリシドール2.7モルの置換率)。 実施例2 グリシドールを用いての様々な置換率でのアミロースの置換 実施例1と同様にして処理することによって、単にグリシドール/アミロース 比を変更することで置換率の異なるSA,Gを得た。この比はグリシドールのモ ル数/アミロース1kgで表すことができ、置換率と定義される。 以下、このようにして得たSA,GをSA,G−0.1、0.4、0.8、1.1、 1.5、2.0、2.7、3.4、4.0、5.4、7.0および10.0として区別す る。表2は、上述した置換率を得るために用いたアミロースおよびグリシドール の相対量を示している。 実施例3 ポリマー置換率がin vitro錠剤放出プロファイルに及ぼす影響 (a)錠剤の調製 本発明の利点を示すために、放出プロファイルの研究用モデルとしてアセトア ミノフェンを選択した。表2に示す異なる置換アミロースポリマーを使用し、薬 物としてアセトアミノフェンを用いて(薬物比率10重量%)錠剤のバッチを調製し た。 薬物と置換アミロースSA,G−2.7とを乳鉢に入れて手で混合した。秤量40 0mgの錠剤各々を、IR 30トンプレス(英国ロンドンのC−3D Research & Indu strial Instruments Company製)上で2.5ton/cm2の圧力にて圧縮した。 錠剤の直径は1.26cmであった。 表2に列挙した全てのポリマーに対して同一の手順を用いた。この結果、アセ トアミノフェン10%でSA,G−0.4、0.8、1.5、2.0、3.4、4.0、 5.4または7.0を含有する錠剤が調製された。 (b)In vitroでの錠剤からの薬物放出 上記パラグラフ(a)に開示したようにして錠剤を調製し、回転パドル(50rpm)を 取り付けたU.S.P.XX溶解装置において各々37℃でリン酸緩衝液媒体(pH= 7.34)900ml中に入れた。薬物放出を分光光度的に追跡(アセトアミノフェン:242n m)し、連続記録した。薬物放出の結果は、Peppasによって提案されている[Lenae rts V.et al.、J.Controlled Rel.15、39〜46(1991)]以下の式を用いて表した 。 Mt/M=ktn 式中、Mtは時刻tにおいて放出された量であり、Mは総放出量、tは時刻、k は動定数、nは放出メカニズムを特徴付ける数字である。 このように、各放出プロファイルを時刻(t)の関数としてのMt/Mのプロット で表した。各錠剤組成を3回試験した。 (c)結果 結果を図3乃至図12に示す。図3乃至図11は、各ポリマーそれぞれで得られた放 出プロファイルを示している。図12は、置換率がSA,G−n錠(nは置換率)から のアセトアミノフェン放出プロファイルに及ぼす影響を示す一般的な比較図であ る。 明らかに、これらの図はいずれも直線に近い注目すべきプロファイルをもった 薬物の徐放および持効を示している。放出時間は研究に用いた全ての置換率で9 〜20時間の範囲である。SA,G−0.4〜SA,G−2.7では、置換率による 放出プロファイルへの影響は全くないことが分かるであろう。置換率が上がると 、まず放出時間が長くなり、続いて放出時間がわずかに落ちるのが認められる。 全体的にみて、0.4の値に達した後は置換率が薬物放出プロファイルに及ぼす 影響はわずかであるか全くないと言うことができる。また、アセトアミノフェン 比率10%で行った全ての実験で錠剤が全く変化しなかったことも重要な点である 。しかしながら、低置換率(0.4〜1.5)の置換アミロースを含有する錠剤では 、薬物放出速度には大きな影響はないがわずかにラミネーションが見られた。 実施例4 錠剤の薬剤含有量がin vitro錠剤放出プロファイルに及ぼす影響 (a)錠剤の調製 錠剤の薬剤含有量がin vitro錠剤放出プロファイルに及ぼす影響を研究するた めに、放出ブロファイルの研究用モデルとしてアセトアミノフェンを選択した。 置換アミロースポリマーSA,G−2.7を使用し、薬物としてアセトアミノフェ ンを用いて(薬物比率1〜40重量%の範囲)錠剤のバッチを調製した。 薬物と置換アミロースSA,G−2.7とを乳鉢に入れて手で混合した。秤量40 0mgの錠剤各々を、IR 30トンプレス(英国ロンドンのC−3D Research & Indu strial Instruments Company製)上で2.5ton/cm2の圧力にて圧縮した。錠剤の 直径は1.26cmであった。 表に列挙したアセトアミノフェン量を変えて同一の手順を用いた。このように して、アセトアミノフェン1.0、5.0、10.0、20.0、30.0および4 0.0%w/wを含有する錠剤を調製した。 (b)In vitroでの錠剤からの薬物放出 上記パラグラフ(a)に開示したようにして錠剤を調製し、回転パドル(5Orpm)を 取り付けたU.S.P.XX溶解装置において各々37℃でpH=7.34のリン酸緩衝 液媒体900ml中に入れた。薬物放出を分光光度的に追跡(アセトアミノフェン:242 nm)し、連続記録した。薬物放出の結果は、上記実施例3(b)で用いたものと同一 の式を用いて表した。 各放出プロファイルを時刻(t)の関数としてのMt/Mのプロットで表した。各 錠剤組成を3回試験した。 結果を図13および図14に示す。特徴パターンは図14において観察されるが、こ のパターンによって薬物濃度10%での最大放出時間が示されている。しかしなが ら、アセトアミノフェン濃度1〜40%の範囲での濃度についての薬物放出の明ら かな対照例があるため、この薬物デリバリ系の優れた潜在性が確認できる。 これは、以下のように説明できる。置換アミロースは低薬物濃度では2つのメ カニズムによって薬物放出を調節し、高薬物濃度では3つのメカニズムによって これを調節すると思われる。低薬物濃度の場合には、放出は置換アミロースの直 鎖間の物理的に調節された関係およびゲルの粘度によって調節される。これらの 現象はいずれも水の存在下で起こり、基剤内での薬物拡散を阻害して薬物放出を 遅らせる。上記実施例6において示された膨潤の結果から、この理論が確認され る。薬 物濃度を高めると、上述したメカニズムと拮抗する浸食が起こり、放出プロセス が加速される。 実施例5 薬物の性質がin vitroでの錠剤放出プロファイルに及ぼす影響 本発明の多用性および利点を示すために、放出プロファイルの研究用モデルと して、アセトアミノフェン、テオフィリンおよびサリチル硫酸ナトリウムを選択 した。置換アミロースポリマーSA,G−2.7を使用し、薬物比率を薬物(アセ トアミノフェン、テオフィリンまたはサリチル硫酸ナトリウム)10%として錠剤 のバッチを調製した。 アセトアミノフェン(10%w/w)と置換アミロースSA,G−2.7とを乳鉢に 入れて手で混合した。秤量400mgの錠剤各々を、IR 30トンプレス(英国ロンド ンのC−3D Research & Industrial Instruments Company製)にて2.5ton/cm2 の圧力にて圧縮した。錠剤の直径は1.26cmであった。 錠剤中の薬物を変えて同一の手順を用いた。 このように、テオフィリンまたはサリチル硫酸ナトリウム10.0%w/wを 含有する錠剤も同様に調製した。 (b)In vitroでの錠剤からの薬物放出 パラグラフ(a)に開示したようにして錠剤を調製し、回転パドル(50rpm)を取り 付けたU.S.P.XX溶解装置において各々37℃でpH=7.34のリン酸緩衝液 媒体900ml中に入れた。薬物放出を分光光度的に追跡(アセトアミノフェン:242nm 、テオフィリン:272nm、サリチル硫酸ナトリウム:296nm)し、連続記録した。薬 物放出の結果は、上記実施例3(b)で用いたものと同一の式を用いて表した。 このように、各放出プロファイルを時刻(t)の関数としてのMt/Mのプロット で表した。各錠剤組成を3回試験した。 (c)結果 結果を図7、図15および図16に示す。これらの3種類の薬物について徐放および 持効が得られているのは明らかであり、この系の多用性および商用利用の可能性 が示される。明らかに、本発明のSA錠に他の薬物を混合し、同様の特徴を得 ることも可能である。もちろん、これらの他の薬物が粉末状であって錠剤にする ことが可能なものであることが条件である。 実施例6 膨潤についての研究 (a)錠剤の調製 2.5ton/cm2の圧力で油圧プレスにて圧縮した秤量400mgの錠剤について研究す る。これらの錠剤は、置換アミロースSA,G−0.4、0.8、1.1、1.5、 2.0、2.7、3.4、4.0、5.4および7.0を100%含有したものであった 。 (b)水分取り込み量の測定 ポリマーの水分取り込み能を測定することによってその膨潤挙動を特徴付ける ことができる。この測定は薬物徐放メカニズムについての理解を助ける。 パラグラフ(a)に開示したようにして調製した錠剤の水分取り込み量を記録す るために、重量分析法を用いた。測定値を3回記録した。適当な時間間隔で、鉗 子を用いて各錠剤を水中から取り出し、埃のない清潔なティッシュで軽く拭いて 表面の溶液を除去した。各時間間隔ごとに新たな試料を秤量した。膨潤について の研究はpH6.5の37℃の蒸留水媒体中で行った。 (c)結果 結果を時刻(t)の関数としての水分取り込み量の比率として表す(100×水重量 /錠剤重量)(図17を参照のこと)。平衡水分取り込みも用いてポリマー置換率が これらのポリマーの膨潤挙動に及ぼす影響を評価した(図18を参照のこと)。SA ,G−4.0、5.4および7.0の場合には、10時間含浸後でも破損なく錠剤を除 去することはできないため、平衡膨潤には達しなかったことに注意されたい。し かしながら、このように置換率が高い場合でも水分取り込み量の増加を置換率の 関数として観察することは可能である。 時刻の関数としての水分取り込みを分析すると、アミロース置換率を高めるこ とで、水分取り込み量に大きな増加が見られることが明らがになる。特に置換率 が高い場合に吸収量が多い。研究した置換率では錠剤の崩壊(desagregation)は 全く 認められなかった。驚くべきことに、置換率は薬物放出プロファイルには全く影 響しないかわずかしか影響しないが、膨潤特性には非常に大きく影響する。グル コースヒドロキシル基のグリシドールによる置換によって、大量の水が貫入でき るようになるという慎重な見方をすることができる。これによって錠剤の完全な ゲル化が可能になり、薬物拡散および放出が助長される。置換率を高めることで 、グリシドール分子からの新たヒドロキシル基が次々と増える(図2を参照のこと )。これによって分子の再配列プロセスおよび薬物放出速度が加速されすぎるの が阻害される。しかしながら、これは水分取り込みにとっては都合がよく、極め て粘度の高い構造が生成されるため、薬物拡散速度が落ちる。膨潤および薬物放 出について2つの異なるパターンが見られるのはこのためであると考えられる。 このような特定の挙動はこの新たなポリマーファミリの特徴であることにも注 意されたい。 実施例7 破壊強度研究のための錠剤の調製 表3に挙げた様々なグリシドール置換アミロースポリマーの結合特性を研究す るために、これを用いて様々な錠剤のバッチを調製した。 このようにして調製した錠剤は全て、100メッシュのα−ラクトース一水和物 を賦形剤として含有し、ステアリン酸マグネシウムを潤滑剤として含有していた 。これら2種類の生成物は、製薬業界で現在用いられているものである。周知の ように、100メッシュのα−ラクトース一水和物は結合特性が悪い。ステアリン 酸マグネシウムもラクトース錠剤の破壊強度を落とすとされている。このような 潤滑剤および賦形剤の結合特性が悪いのにもかかわらず、良好な結果が得られた 。これによって、置換アミロースの予想外の結合特性が示される。 具体的には、調製した錠剤は組成物中に以下の成分を含有していた。 賦形剤として100メッシュのα−ラクトース一水和物(MALLINCKROD T) 様々な濃度のSA,G−1.1、SA,G−2.0、SA,G−4.0 潤滑剤としてステアリン酸マグネシウム(米国セントルイスのSIGMA CH EMICAL COMPANY製造) 周知の結合剤同様、錠剤によっては比較目的で置換アミロースに代えてAvicel PH−101(R)(米国フィラデルフィアのFMC Corp.)も用いた。この生成物は 現在市場に出回っている中では最良の結合特性を持つ物の1つであるためである 。 一般に、100メッシュのα−ラクトース一水和物、ステアリン酸マグネシウム および置換アミロースを乳鉢に入れて手で混合する。秤量500mgの錠剤各々を、 IR 30トンプレス(英国ロンドンのC−3D Research & Industrial Instrumen tsCompany製)にて2ton/cm2の圧力で圧縮した。錠剤の直径は1.26cmであった 。 表3 錠剤中の成分案(Propositions) (重量%で示す) 実施例8 破壊強度についての研究 錠剤の結合特性 Amtrex Schleuniger−4M錠剤硬度試験装置(米国アイオワ州Vector Corporatio n製)を用いて、実施例7において説明した錠剤の破壊強度を測定した。 各組成について5個の錠剤を用いて強度を求め、平均値をkg力で表した。結果を 表4および図19に示す。 特にAvicel−PH101(R)を含有する錠剤の性能について見た時に、SA,G− nは錠剤の機械特性に良い影響を及ぼすことが明らかに示されている。 この実施例は、良好な機械特性を有する徐放錠を直接圧縮によって得られるこ とを明らかにするものである。これは置換アミロースを用いることによるもう1 つの利点である。 表4 SA,G−nまたはAVICEL(R)ポリマーを様々な比率で含有する錠剤につ いての硬度試験 実施例9 (a)1,2−エポキシブタンを介しての置換アミロースの合成 上述したように、グリシドール以外の置換基を用いて置換アミロースを調製す るこ とができる。このような場合には、最終生成物の徐放特性は、アミロース上でグ ラフト化される鎖Rの長さ、Rによる立体障害、Rでのヒドロキシル基の存在ま たはエポキシまたは他の官能基の反応の結果としてのヒドロキシル基の存在、ま たはRの疎水性に依存する。 1,2−エポキシブタンを他の置換基のモデルとして選択した。 強塩基性媒体中でアミロースと1,2−エポキシブタンとを反応させることに よって、対応する置換アミロースを調製した。単に置換基/アミロース比(置換 基の分子量/アミロース1kg)を変更することで、様々な置換率を得た。 まず、アミロース(Hylon(R)VII、National Starch and Chemical Company製) 50gを50℃に加熱した1N NaOH300mlに添加した。この混合物をCafrano撹拌機(型 式RZR50)にて800rpmで15分間均質化した。1,2−エポキシブタン(米国セントル イスのAldrich Chemical Company製、FW=72.11、d=0.837g/ml)6m lを徐々に添加し、同じ速度でさらに15分間均質化を継続した。 次に、得られたゲルを中和した。50℃に加熱した蒸留水250mlを添加した。そ の後、pHを7.0にするのに十分な量の無水酢酸を添加した。同じ速度でさら に5分間均質化を継続した。 得られたゲルを2リットルのビーカー2本に同じように移した。85%アセトン/ 水溶液300mlを各ビーカーに加え、手で撹拌した。各ビーカーの中身をブフナー 漏斗を通して洗浄した。両方のビーカーから回収したゲルを40%アセトン/水の 混合物300mlで2回洗浄し、100%アセトン300mlで最後に3回以上洗浄した。得ら れた粉末を一晩空気に暴露した。 この実施例で調製した生成物のうちの1つを、以下SA,B−2.0と呼ぶ。S Aは置換アミロースを示し、Bは1,2−エポキシブタンを表す符号、2.0はア ミロース1kgあたりの置換基の比で表される置換率である。 (b)錠剤の調製 上述したSA,B−2.0の放出プロファイルの研究用モデルとしてアセトアミ ノフェンを選択し、上記にて調製したSA,B−2.0と、薬物としてのアセトア ミノフェンとを用いて(薬物比率10重量%)錠剤のバッチを調製した。 薬物と置換アミロースSA,B−2.0とを乳鉢に入れて手で混合した。秤量40 0mgの錠剤各々を、IR 30トンプレス(英国ロンドンのC−3D Research & Indu strial Instruments Company製)にて2.5ton/cm2の圧力にて圧縮した。錠剤の 直径は1.26cmであった。 (c)In vitroでの錠剤からの薬物放出 上記パラグラフ(b)に開示したようにして錠剤を調製し、回転パドル(50rpm)を 取り付けたU.S.P.XX溶解装置において各々37℃でpH=7.34のリン酸緩 衝液媒体900ml中に入れた。薬物放出を分光光度的に追跡(アセトアミノフェン:2 42nm)し、連続記録した。薬物放出の結果は、上記実施例3(b)で用いた式を用い て表した。 各放出プロファイルを時刻(t)の関数としてのMt/Mのプロットで表した。各 錠剤組成を3回試験した。 結果を図20に示す。薬物の徐放性を観察することができる。具体的には、グリ シドールによって置換されたアミロースについてすでに観察されていることが、 1,2−エポキシブタンによって置換されたアミロースでも同様に観察できる。 実施例10 置換基の変性 (a)1,2−エポキシドデカンを介しての置換アミロースの合成 実施例9(a)で開示したものと同一の手順を使用して、他の置換基のモデルとし て1,2−エポキシドデカンを用いて置換アミロースを調製した。具体的には、 強塩基性媒体中でアミロースと1,2−エポキシドデカン(米国セントルイスのAl drichChemical Company製、FW=184.32、d=0.844g/ml)とを反応 させることによって、対応する置換アミロースを調製した。単に置換基/アミロ ース比(置換基の分子量/アミロース1kg)を変更することで、様々な置換率を得 た。 この実施例で調製した生成物のうちの1つを、以下SA,D−2.0と呼ぶ。S Aは置換アミロースを示し、Dは1,2−エポキシドデカンを表す符号、2.0は アミロース1kgあたりの置換基の比で表される置換率である。 (b)錠剤の調製 上述したSA,D−2.0の放出プロファイルの研究用モデルとしてアセトアミ ノフェンを選択し、置換アミロースポリマーSA,D−2.0と、薬物としてのア セトアミノフェンとを用いて(薬物比率10重量%)錠剤のバッチを調製した。 薬物と置換アミロースSA,D−2.0とを乳鉢に入れて手で混合した。秤量40 0mgの錠剤各々を、IR 30トンプレス(英国ロンドンのC−3D Research & Indu strial Instruments Company製)にて2.5ton/cm2の圧力にて圧縮した。錠剤の 直径は1.26cmであった。 (c)In vitroでの錠剤からの薬物放出 上記パラグラフ(b)に開示したようにして錠剤を調製し、回転パドル(50rpm)を 取り付けたU.S.P.XX溶解装置において各々37℃でpH=7.34のリン酸緩 衝液媒体900ml中に入れた。薬物放出を分光光度的に追跡(アセトアミノフェン:2 42nm)し、連続記録した。薬物放出の結果は、実施例3(b)で用いた式を用いて表 した。 このようにして、各放出プロファイルを時刻(t)の関数としてのMt/Mのプロ ットで表した。各錠剤組成を3回試験した。 結果を図21に示す。繰り返すが、薬物の徐放性が観察された。また、図20およ び図21に示す結果を比較することによって、鎖長およびその疎水性の作用を知る ことができる。疎水性が原因で錠剤への水分の貫入量および薬物の放出量が減少 する。 SA,G−2.0(図6を参照のこと)で得られた結果との比較を行うと、置換基 鎖にOH末端基が存在しないことでマクロ分子鎖間の相互作用が減り、結果とし て粘度が低くなって、SA,G−2.0と比較して放出時間があまり落ちないので あると思われる。いずれにしても、放出される薬物の疎水性の官能基として選択 される置換基を使用することには大きな潜在的可能性が存在する。 実施例11 置換基の変性 1−クロロブタンを介しての置換アミロースの合成 ハロゲン化物官能基を介しての置換アミロースの合成について調査した。 上記実施例9(a)で開示したものと実質的に同一の手順を使用して、1−クロロ ブタンを他の置換基のモデルとして用いて置換アミロースを調製した。合成プロ セスにおける唯一の違いは、試薬添加前にpHをわずかにアルカリに調節し、前 記試薬の分解を防止したことである。 単に置換基対アミロース比(置換基の分子量/アミロース1kg)を変更すること で、様々な置換率を得た。 この実施例に従って調製した2種類の生成物を、以下、SA,C−2.7および SA,C−5.4と呼ぶ。SAは置換アミロースを示し、Cは1−クロロブタンを 表す符号、2.7および5.4はアミロース1kgあたりの置換基の比で表される置 換率である。 (b)錠剤の調製 上述したSA,C−2.7およびSA,C−5.4の放出プロファイルの研究用モ デルとしてアセトアミノフェンを選択し、これらの2種類の置換アミロースポリ マーと、薬物としてのアセトアミノフェンを用いて(薬物比率10重量%)錠剤のバ ッチを調製した。 薬物と置換アミロースSA,C−2.7およびSA,C−5.4とを乳鉢に入れて 手で混合した。秤量400mgの錠剤各々を、IR 30トンプレス(英国ロンドンのC −3D Research & Industrial Instruments Company製)にて2.5ton/cm2の圧 力にて圧縮した。錠剤の直径は1.26cmであった。 (c)In vitroでの錠剤からの薬物放出 上記パラグラフ(b)に開示したようにして錠剤を調製し、回転パドル(50rpm)を 取り付けたU.S.P.XX溶解装置において各々37℃でpH=7.34のリン酸緩 衝液媒体900ml中に入れた。薬物放出を分光光度的に追跡(アセトアミノフェン:2 42nm)し、連続記録した。薬物放出の結果は、実施例3(b)で用いた式を用いて表 した。 このようにして、各放出プロファイルを時刻(t)の関数としてのMt/Mのプロ ットで表した。各錠剤組成を3回試験した。 結果を図22および23に示す。繰り返すが、薬物の良好な徐放性が観察された。 また、薬物デリバリー速度は、置換率に依存していることが分かる。このこと から、最終的に置換アミロースを得る上で、アミロース分子上にあるヒドロキシ ル基と反応することが可能なものであればどのような官能基でも使用できること 分かる。 実施例12 錠剤の薬剤含有量がin vitro錠剤放出プロファイルに及ぼす影響 実施例4において開示したものと極めて同一の手順を使用して、放出対照とな る薬物としてヒドロコルチゾン70重量%および80重量%を含有し、薬物に対する 基剤としてSA,G−2.7を含有する錠剤を調製して試験した。 このようにして得られた結果を図24および図25に示す。図面から明らかなよう に、最大80%の薬物が錠剤内に被包されている場合ですら、優れた徐放性が得ら れた。これは、薬物の含有量の多い状態で直接圧縮によって調製された錠剤では 極めて希なことである。 それどころか、薬物の放出調節は拡散および膨潤によって達成されているだけ でなく、物理的な浸食によっても達成されていることが分かる。 実施例13 ドライコーティング錠 基剤として置換アミロースを用いたドライコーティング錠を直接圧縮によって調 製した。 アセトアミノフェン95mgとSA,G−5.4を5mgとの混合物をIR 30トンプレ スにて圧縮することによって、このような錠剤のコアを調製した。 次いで、コアを被包するシェルを形成するために、ダイに入れたポリマー粉末 床に上記のコアを置き、同一のポリマー粉末で覆った。 次に、このコアーシェル系を染料(dye)中にて圧縮し、所望のドライコーティ ング錠を得た。 シェル形成ポリマー粉末として、錠剤1個あたり約200mgの量でSA,G−2. 0およびSA,G−2.7を用いた。 このようにして調製したドライコーティング錠剤を、上記の全ての実施例にて 開示したものと同一の手順を用いてin vitroにて試験した。 得られた結果を図26および図27に示す。図面から明らかなように、いずれの例 でも良好な放出調節が得られた。このことから、本発明によれば、極めて多量の 薬物を錠剤に包含した上で、依然として極めて良好な放出調節を行い得ることが 明らかである。 もちろん、上記にて開示して例を挙げて説明した発明には、添付の請求の範囲 の内容から逸脱することなく様々な修正を施すことができる。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年9月4日(1998.9.4) 【補正内容】 置換アミロース Sandoz A.G.の欧州特許出願公開第EP−A−O 053580号には、薬学的な薬 剤と、ヒドロキシル基を有する水溶性ポリマーのアクリル化によって得られる生 分解性ポリマーとを含む薬学的遅延組成物(retard composition)が開示されてい る。アミロースは、適したポリマーとして引用されており、酢酸アミロースおよ び酪酸アミロースが具体的に例示されている。この文書では、ヒドロキシポリマ ーのアクリル化度が、得られる生成物を親油性かつ水不溶性にするのに十分なだ けの高い値である必要があるとして。また、この文書では薬剤を生分解性ポリマ ーと「密に混合」する必要があるとしている。これは、薬剤およびポリマーを有機 溶剤中に溶解させるか、あるいは薬剤およびポリマーを高温で溶融することによ って達成される。使用時には、薬剤の放出は、親油性ポリマーのエステル結合の 化学的および/または生化学的な分解によってのみ調節される。さらに、この組 成物は非経口投与のみを意図したものである。 K.KAGAWAの特開昭48−38817号には、重合度が15〜40のアミロースエ ステルまたはエーテルからなる結合剤と混合された薬剤を含有する調製物が開示 されている。この結合剤は、酸または酵素によって澱粉を液化した後、ヨウ素を 用いて沈殿させることによって得られるものである。このプロセスでは、必ず結 晶状であって短時間で崩壊する、徐放特性のない結合剤が得られる。 置換アミロースの調製物は、極めて標準的なものであり、様々な文書の主題と なっている(例えば、一例として、A.E.Staley Mfg.Co.の英国特許出願公開第 GB−A−978 495号およびその中に列挙されている全ての特許を参照のこと)。 しかしながら、本願出願人の知る限り、このような生成物を経口投与用の薬学的 な徐放錠のキャリアとして用いることは、現在までのところ考えられていなかっ た。 アセトン/水溶液を添加してゲルを生成した後、内容物をブフナー漏斗を介して 洗浄する。回収したゲルを40%アセトン/水で2回洗浄し、最後に100%アセトン で3回以上洗浄する。得られる固体を一晩空気に暴露する。 置換基対アミロース比(アミロース1kgあたりの置換基モル数)を変えることに よって置換率を調節する。このように、例えばグリシドールを用いて0.1〜1 0.0という異なる置換率が得られた。置換アミロースの薬物持効基剤としての使用 上述したように、置換アミロースは薬物徐放錠を調製するための極めて興味深 い賦形剤である。利点としては、ポリマーの極めて容易な合成、直接圧縮による 容易な錠剤製造、錠剤の薬物濃度範囲を広くできる可能性、親水性基剤の多用性 、直接圧縮による錠剤の良好な機械特性および置換アミロースの安全性が挙げら れる。 本発明による薬学的な持効錠は、薬学的な薬物粉末を錠剤全体に対して最大80 重量%の量と持効基剤として用いられる置換アミロースの粉末とを含む少なくと も2種類の乾燥粉末の配合物を、それ自体は周知の方法で圧縮することによって 調製することができる。必要があれば、この錠剤に少量の潤滑剤を含んでもよく 、1種または複数の賦形剤も粉末状であってもよい。必要があれば、1種の薬物で はなく2種またはそれ以上の薬物の混合物を用いてもよい。 このような錠剤を調製するための方法は従来技術において周知であり、ここで さらに説明をする必要はない。 本発明による薬学的な持効錠はまた、ドライコーティングタイプであることも できる。このような場合には、薬物の可溶性が低いのであれば薬物量は錠剤総重 量に対して最大75重量%である。極めて可溶性が高い場合には、薬物量は錠剤の 総重量に対して最大55重量%とする。本発明によるドライコーティング錠剤は、 直接圧縮によって調製することも可能である。まず第1に、 【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】平成10年12月16日(1998.12.16) 【補正内容】発明の開示 置換アミロースは薬物徐放錠の調製用として極めて興味深い賦形剤であること が明らかになっている。このような賦形剤の利点は様々であるが、特に以下の事 項が挙げられる。 1極めて容易な合成 2直接圧縮による容易な錠剤製造 3錠剤の薬物濃度範囲を広くできる可能性 4親水性基剤の多用性 5直接圧縮による錠剤の良好な機械特性 6置換アミロースの安全性 特に、錠剤において置換アミロースを基剤として用いると、直線に近い注目す べきプロファイルおよび9〜20時間の放出時問で薬物の徐放および持効を達成で きることが見出されている。 本発明によれば、少なくとも1種の薬学的な薬物の粉末と前記薬物用の持効基 剤の粉末とを含む少なくとも2種類の乾燥粉末の圧縮配合物からなる薬学的持効 錠であって、前記持効基剤が、アミロース分子のヒドロキシル基と反応する反応 性官能基を有する有機置換基少なくとも1種とアミロースとを塩基性媒体中で反 応させることによって調製される未架橋の置換アミロースからなり、 置換アミロースの置換基対アミロース比(アミロース1kgあたりの置換基のモル 数で示す)が0.4〜7.0の範囲にあり、 アミロースおよび少なくとも1種の有機置換基が、反応の際に調製されて基剤 として用いられる未架橋置換アミロースが親水性である量で存在し、 錠剤が経口投与用のものであることを特徴とする持効錠剤が得られる。 錠剤で用いる薬学的な薬物がほとんど可溶性をもたなければ、この薬物の粉末を 錠剤の80重量%にまですることができる。 しかしながら、薬学的な薬物の可溶性が極めて高い場合には、このような薬物 の粉末は錠剤の40重量%を超えないようにすべきである。 請求の範囲 1. 少なくとも1種の薬学的な薬物の粉末と前記薬物用の持効基剤の粉末とを含 む少なくとも2種類の乾燥粉末の圧縮配合物からなる薬学的持効錠剤であって、 前記持効基剤が、アミロース分子のヒドロキシル基と反応する反応性官能基を有 する有機置換基少なくとも1種とアミロースとを塩基性媒体中で反応させること によって調製される未架橋の置換アミロースからなり、 前記置換アミロースの置換基対アミロース比(アミロース1kgあたりの置換基の モル数で示す)が0.4〜7.0の範囲にあり、 前記アミロースおよび少なくとも1種の前記有機置換基が、反応の際に調製さ れて基剤として用いられる未架橋置換アミロースが親水性である量で存在し、 前記錠剤が経口投与用のものであることを特徴とする持効錠剤。 2. 前記乾燥粉末の配合物が潤滑剤粉末も含むことを特徴とする請求項1に記載 の錠剤。 3. 前記潤滑剤がステアリン酸マグネシウムであることを特徴とする請求項2に 記載の錠剤。 4. 前記乾燥粉末の配合物が、賦形剤粉末をさらに含むことを特徴とする請求項 1乃至3のいずれか1項に記載の錠剤。 5. 前記賦形剤がラクトースであることを特徴とする請求項5に記載の錠剤。 6. 前記有機置換基が、エポキシアルカン、エポキシアルコール、エポキシエー テル、エボキシアリール、シクロアルケンオキシド、ハロゲンアルカン、ハロゲ ンアルコール、アルキルおよびアリールイソシアネートおよびオキシ塩化リンか らなる群から選択されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の 錠剤。 7. 前記置換基の前記反応性官能基がエポキシ基であることを特徴とする請求 項6に記載の錠剤。 8. 前記有機置換基が1,2−エポキシプロパノールであることを特徴とする請 求項7に記載の錠剤。 9. 前記有機置換基が、1,2−エポキシブタンであることを特徴とする請求項7 に記載の錠剤。 10. 前記有機置換基が、1,2−エポキシドデカンであることを特徴とする請求 項7に記載の錠剤。 11. 前記置換基の反応性官能基がハロゲン化物であることを特徴とする請求項6 に記載の錠剤。 12. 前記有機置換基が1−クロロブタンであることを特徴とする請求項11に記載 の錠剤。 13. 前記置換基の前記反応性官能基がイソシアネート基であることを特徴とす る請求項6に記載の錠剤。 14. 前記少なくとも1種の薬学的な薬物が難溶解性のものであり、前記少なくと も1種の薬学的な薬物の前記粉末が、最大で錠剤全体の80重量%を占めることを 特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の錠剤。 15. 前記少なくとも1種の薬学的な薬物が極めて溶解性の良いものであり、前記 少なくとも1種の薬学的な薬物の前記粉末が、最大で錠剤全体の40重量%を占める ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の錠剤。 16.前記錠剤がドライコーティングタイプのものであり、シェルに被包されたコ アを含み、 前記コアが前記少なくとも1種の薬学的な薬物の前記粉末の大半を含み、 前 記シェルが、置換アミロースからなる前記持効基剤の前記粉末の少なくとも一部 を含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の錠剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 チャブリ チャフィック カナダ ケベック州 H9G 2V5、ド ラード デ オルミュークス、ケミン レ イク 3070 (72)発明者 ブクズコウキ ステファン カナダ ケベック州 H2S 2N8、モ ントリオール、ドゥ シャトーブリアン 6864

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 少なくとも1種の薬学的な薬物の粉末と前記薬物用の持効基剤の粉末とを含 む少なくとも2種類の乾燥粉末の圧縮配合物がらなる経口投与用の薬学的持効錠 であって、 前記持効基剤が、アミロース分子のヒドロキシル基と反応する反応性官能基を 有する有機置換基少なくとも1種と、アミロースとを、塩基性媒体中で反応させ ることによって調製される未架橋の置換アミロースからなることを特徴とする錠 剤。 2. 前記乾燥粉末の配合物が潤滑剤粉末も含むことを特徴とする請求項1に記載 の錠剤。 3. 前記潤滑剤がステアリン酸マグネシウムであることを特徴とする請求項2に 記載の錠剤。 4. 前記乾燥粉末の配合物が、賦形剤粉末を含むことを特徴とする請求項1乃至 3のいずれか1項に記載の錠剤。 5. 前記賦形剤がラクトースであることを特徴とする請求項5に記載の錠剤。 6. 前記置換アミロースの置換基対アミロース比(アミロース1kgあたりの置換基 のモル数で表される)が0.4以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれ か1項に記載の錠剤。 7. 前記置換アミロースの置換基対アミロース比(アミロース1kgあたりの置換基 のモル数で表される)が0.4〜7.0の範囲であることを特徴とする請求項7に 記載の錠剤。 8. 前記有機置換基が、エポキシアルカン、エポキシアルコール、エポキシエー テル、エポキシアリール、シクロアルケンオキシド、ハロゲンアルカン、ハロゲ ンアルコ ール、アルキルおよびアリールイソシアネートおよびオキシ塩化リンからなる群 から選択されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の錠剤。 9. 前記置換基の前記反応性官能基がエポキシ基であることを特徴とする請求項 8に記載の錠剤。 10. 前記有機置換基が1,2−エポキシプロパノールであることを特徴とする請 求項9に記載の錠剤。 11. 前記有機置換基が、1,2−エポキシブタンであることを特徴とする請求項 9に記載の錠剤。 12. 前記有機置換基が、1,2−エポキシドデカンであることを特徴とする請求 項9に記載の錠剤。 13. 前記置換基の反応性官能基がハロゲン化物であることを特徴とする請求項8 に記載の錠剤。 14. 前記有機置換基が1−クロロブタンであることを特徴とする請求項13に記載 の錠剤。 15. 前記置換基の前記反応性官能基がイソシアネート基であることを特徴とす る請求項8に記載の錠剤。 16. 前記少なくとも1種の薬学的な薬物が難溶解性のものであり、前記少なくと も1種の薬学的な薬物の前記粉末が、最大で錠剤全体の80重量%を占めることを 特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の錠剤。 17. 前記少なくとも1種の薬学的な薬物が極めて溶解性の良いものであり、前記 少なくとも1種の薬学的な薬物の前記粉末が、最大で錠剤全体の40重量%を占 めることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の錠剤。 18.前記錠剤がドライコーティングタイプのものであり、シェルに被包されたコ アを含み、前記コアが前記少なくとも1種の薬学的な薬物の前記粉末の大半を含 み、前記シェルが、置換アミロースからなる前記持効基剤の前記粉末の少なくと も一部を含むことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の錠剤。
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