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JP2001328194A - 機能性フィルム及びその製造方法 - Google Patents

機能性フィルム及びその製造方法

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JP2001328194A
JP2001328194A JP2000148667A JP2000148667A JP2001328194A JP 2001328194 A JP2001328194 A JP 2001328194A JP 2000148667 A JP2000148667 A JP 2000148667A JP 2000148667 A JP2000148667 A JP 2000148667A JP 2001328194 A JP2001328194 A JP 2001328194A
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Japan
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layer
functional
fine particles
film
resin
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JP2000148667A
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Tadayoshi Iijima
忠良 飯島
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布法による各種機能を発現し得る機能性
膜、例えば電気抵抗値の低い透明導電膜を有する機能性
フィルム、及びその製造方法を提供する。特に、支持体
面が比較的硬い場合であっても、機能性層が良好に形成
された機能性フィルムを提供する。 【解決手段】 支持体1b上に機能性微粒子の圧縮層1
aを有する機能性フィルムであって、前記支持体1bと
前記機能性微粒子の圧縮層1aとの間にアンカーコート
層1cを有する機能性フィルム。前記アンカーコート層
1cは樹脂を主成分とする。前記機能性微粒子の圧縮層
1aは、機能性微粒子を分散した液をアンカーコート層
1c上に、塗布、乾燥して形成された機能性微粒子含有
層を圧縮することにより得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持体上に機能性
微粒子の圧縮層からなる機能性層を有する機能性フィル
ム及びその製造方法に関する。本発明において、機能性
フィルムには機能性フィルム、機能性シートの双方が含
まれる。また、支持体が金属であるものも、本発明の機
能性フィルムに含まれる。
【0002】機能性層とは機能を有する層であり、機能
とは物理的及び/又は化学的現象を通じて果たす働きの
ことを意味する。機能性層には、導電層、磁性層、強磁
性層、誘電体層、強誘電体層、エレクトロクロミック
層、エレクトロルミネッセンス層、絶縁層、光吸収層、
光選択吸収層、反射層、反射防止層、触媒層、光触媒層
等の各種の機能を有する層が含まれる。
【0003】とりわけ本発明は、透明導電層を有する透
明導電フィルム及びその製造方法に関する。透明導電フ
ィルムは、エレクトロルミネッセンスパネル電極、エレ
クトロクロミック素子電極、液晶電極、透明面発熱体、
タッチパネルのような透明電極として用いることができ
るほか、透明な電磁波遮蔽膜として用いることができ
る。
【0004】
【従来の技術】従来より、各種の機能性材料からなる機
能性膜は、真空蒸着、レーザアブレーション、スパッタ
リング、イオンプレーティング等の物理的気相成長法
(PVD)や、熱CVD、光CVD、プラズマCVD等
の化学的気相成長法(CVD)によって製造されてい
る。これらは、一般に大掛かりな装置が必要であり、中
には大面積の膜の形成には不向きなものもある。
【0005】また、ゾル−ゲル法を用いた塗布による膜
の形成も知られている。ゾル−ゲル法では、大面積の膜
の形成にも適するが、多くの場合、塗布後に高温で無機
材料を焼結させる必要がある。
【0006】例えば、透明導電膜について見れば以下の
通りである。現在、透明導電膜は主にスパッタリング法
によって製造されている。スパタッリング法は種々の方
式があるが、例えば、真空中で直流または高周波放電で
発生した不活性ガスイオンをターゲット表面に加速衝突
させ、ターゲットを構成する原子を表面から叩き出し、
基板表面に沈着させ膜を形成する方法である。スパッタ
リング法は、ある程度大きな面積のものでも、表面電気
抵抗の低い導電膜を形成できる点で優れている。しか
し、装置が大掛かりで成膜速度が遅いという欠点があ
る。今後さらに導電膜の大面積化が進められると、さら
に装置が大きくなる。このことは、技術的には制御の精
度を高めなくてはならないなどの問題が発生し、別の観
点では製造コストが大きくなるという問題が発生する。
また、成膜速度の遅さを補うためにターゲット数を増や
して速度を上げているが、これも装置を大きくする要因
となっており問題である。
【0007】塗布法による透明導電膜の製造も試みられ
ている。従来の塗布法では、導電性微粒子がバインダー
溶液中に分散された導電性塗料を基板上に塗布して、乾
燥し、硬化させ、導電膜を形成する。塗布法では、大面
積の導電膜を容易に形成しやすく、装置が簡便で生産性
が高く、スパッタリング法よりも低コストで導電膜を製
造できるという長所がある。塗布法では、導電性微粒子
同士が接触することにより電気経路を形成し導電性が発
現される。しかしながら、従来の塗布法で作製された導
電膜は接触が不十分で、得られる導電膜の電気抵抗値が
高い(導電性に劣る)という欠点があり、その用途が限
られてしまう。
【0008】従来の塗布法による透明導電膜の製造とし
て、例えば、特開平9−109259号公報には、導電
性粉末とバインダー樹脂とからなる塗料を転写用プラス
チックフィルム上に塗布、乾燥し、導電層を形成する第
1工程、導電層表面を平滑面に加圧(5〜100kg/
cm2 )、加熱(70〜180℃)処理する第2工程、
この導電層をプラスチックフィルムもしくはシート上に
積層し、熱圧着させる第3工程からなる製造方法が開示
されている。この方法では、バインダー樹脂を大量に用
いている(無機質導電性粉末の場合には、バインダー1
00重量部に対して、導電性粉末100〜500重量
部、有機質導電性粉末の場合には、バインダー100重
量部に対して、導電性粉末0.1〜30重量部)ため、
電気抵抗値の低い透明導電膜は得られない。
【0009】例えば、特開平8−199096号公報に
は、錫ドープ酸化インジウム(ITO)粉末、溶媒、カ
ップリング剤、金属の有機酸塩もしくは無機酸塩からな
る、バインダーを含まない導電膜形成用塗料をガラス板
に塗布し、300℃以上の温度で焼成する方法が開示さ
れている。この方法では、バインダーを用いていないの
で、導電膜の電気抵抗値は低くなる。しかし、300℃
以上の温度での焼成工程を行う必要があるため、樹脂フ
ィルムのような支持体上に導電膜を形成することは困難
である。すなわち、樹脂フィルムは高温によって、溶融
したり、炭化したり、燃焼してしまう。樹脂フィルムの
種類によるが、例えばポリエチレンテレフタレート(P
ET)フィルムでは130℃の温度が限界であろう。
【0010】塗布法以外のものとしては、特開平6−1
3785号公報に、導電性物質(金属又は合金)粉体よ
り構成された骨格構造の空隙の少なくとも一部、好まし
くは空隙の全部に樹脂が充填された粉体圧縮層と、その
下側の樹脂層とからなる導電性皮膜が開示されている。
その製法について、板材に皮膜を形成する場合を例にと
り説明する。同号公報によれば、まず、樹脂、粉体物質
(金属又は合金)及び被処理部材である板材を皮膜形成
媒体(直径数mmのスチールボール)とともに容器内で
振動又は攪拌すると、被処理部材表面に樹脂層が形成さ
れる。続いて、粉体物質がこの樹脂層の粘着力により樹
脂層に捕捉・固定される。更に振動又は攪拌を受けてい
る皮膜形成媒体が、振動又は攪拌を受けている粉体物質
に打撃力を与え、粉体圧縮層が作られる。粉体圧縮層の
固定効果を得るために、かなりの量の樹脂が必要とされ
る。また、製法は塗布法に比べ、煩雑である。
【0011】塗布法以外のものとしては、特開平9−1
07195号公報に、導電性短繊維をPVCなどのフィ
ルム上にふりかけて堆積させ、これを加圧処理して、導
電性繊維−樹脂一体化層を形成する方法が開示されてい
る。導電性短繊維とは、ポリエチレンテレフタレートな
どの短繊維にニッケルメッキなどを被着処理したもので
ある。加圧操作は、樹脂マトリックス層が熱可塑性を示
す温度条件下で行うことが好ましく、175℃、20k
g/cm2 という高温・低圧条件が開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】このような背景から、
支持体上に大面積の機能性膜を容易に形成しやすく、装
置が簡便で生産性が高く、低コストで機能性膜を製造で
きるという塗布法の利点を生かしつつ、各種機能を発現
し得る機能性膜、例えば電気抵抗値の低い透明導電膜が
得られる方法の開発が望まれる。
【0013】そこで、本発明の目的は、塗布法による各
種機能を発現し得る機能性層、例えば電気抵抗値の低い
透明導電層を有する機能性フィルムを提供すること、及
び塗布法による前記機能性フィルムの製造方法を提供す
ることにある。
【0014】とりわけ本発明の目的は、機能性層を形成
すべき支持体面が比較的硬い場合であっても、機能性層
が良好に形成された機能性フィルム、及び前記機能性フ
ィルムの製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】従来、塗布法において、
バインダー樹脂を大量に用いなければ機能性層を成膜で
きず、あるいは、バインダー樹脂を用いない場合には、
機能性物質を高温で焼結させなければ機能性層が得られ
ないと考えられていた。導電膜について見れば、バイン
ダー樹脂を大量に用いなければ導電層を成膜できず、あ
るいは、バインダー樹脂を用いない場合には、導電性物
質を高温で焼結させなければ導電層が得られないと考え
られていた。
【0016】ところが、本発明者は鋭意検討した結果、
驚くべきことに、大量のバインダー樹脂を用いることな
く、かつ高温で焼成することもなく、圧縮によって機械
的強度を有し且つ各種の機能を発現し得る機能性層が得
られることを見いだした。本発明者は、導電性物質を用
いると、抵抗値の低い透明導電層が得られることを見い
だした。さらに、本発明者は、前記機能性層を形成すべ
き支持体面が比較的硬い場合であっても、前記支持体上
にアンカーコート層を設けることによって前記機能性層
が良好に形成された機能性フィルムが得られることを見
出し、本発明に到達した。
【0017】本発明は、支持体上に機能性微粒子の圧縮
層を有する機能性フィルムであって、前記支持体と前記
機能性微粒子の圧縮層との間にアンカーコート層を有す
る、機能性フィルムである。前記機能性フィルムにおい
て、前記アンカーコート層は樹脂を主成分とすることが
好ましい。前記アンカーコート層は柔らかいことが好ま
しく、例えば鉛筆硬度4H未満であることが好ましい。
前記アンカーコート層は塗布により設けられる。
【0018】前記機能性フィルムにおいて、前記機能性
微粒子の圧縮層は、機能性微粒子を分散した液を支持体
上に形成されたアンカーコート層上に、塗布、乾燥して
形成された機能性微粒子含有層を圧縮することにより得
られる。前記機能性フィルムにおいて、前記機能性微粒
子の圧縮層は、44N/mm2以上の圧縮力で圧縮する
ことにより得られたものであることが好ましい。前記機
能性微粒子の圧縮層は、ロールプレス機を用いて圧縮す
ることにより得られたものであることが好ましい。
【0019】前記機能性フィルムにおいて、前記機能性
微粒子として導電性微粒子を用いると、導電層を有する
機能性フィルムが得られる。前記機能性フィルムにおい
て、前記機能性微粒子の圧縮層が透明導電層であること
も好ましい。
【0020】前記機能性層を形成すべき支持体面が比較
的硬い、例えば鉛筆硬度4H以上に硬い場合に本発明は
特に有効であり、このような場合であっても、前記機能
性層が支持体上に形成される。
【0021】本発明は、前記機能性フィルムの製造方法
にも関する。本発明は、支持体上にアンカーコート層を
形成し、前記アンカーコート層上に、機能性微粒子を分
散した液を塗布、乾燥し、機能性微粒子含有層を形成
し、その後、前記機能性微粒子含有層を圧縮し、機能性
微粒子の圧縮層を形成することを含む、機能性フィルム
の製造方法である。
【0022】前記方法において、圧縮を44N/mm2
以上の圧縮力で行うことが好ましい。前記方法におい
て、圧縮を常温で行うことが好ましい。前記方法におい
て、圧縮をロールプレス機を用いて行うことが好まし
い。
【0023】前記方法において、前記機能性微粒子の分
散液は、少量の樹脂を含んでも良いが、特に樹脂を含ま
ないことが好ましい。前記機能性微粒子の分散液が樹脂
を含む場合には、前記樹脂の含有量は、体積で表して、
前記機能性微粒子の体積を100としたとき、25未満
の体積であることが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明において、機能性層には、
特に限定されることなく、導電層、磁性層、強磁性層、
誘電体層、強誘電体層、エレクトロクロミック層、エレ
クトロルミネッセンス層、絶縁層、光吸収層、光選択吸
収層、反射層、反射防止層、触媒層、光触媒層等の各種
の機能を有する層が含まれる。従って、本発明におい
て、前記目的とする層を構成すべき機能性微粒子が用い
られる。機能性微粒子は、特に限定されることなく、凝
集力を有する主として無機の微粒子が用いられる。いず
れの機能性フィルムの製造においても、本発明の方法を
適用することにより、十分な機械的強度を有する機能性
塗膜が得られると共に、バインダー樹脂を大量に用いて
いた従来の塗布法におけるバインダー樹脂による弊害を
解消することができる。その結果、目的とする機能がよ
り向上する。
【0025】例えば、透明導電層の製造においては、酸
化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化カドミウム、ア
ンチモンドープ酸化錫(ATO)、フッ素ドープ酸化錫
(FTO)、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、アル
ミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)等の導電性無機微粒
子が用いられる。ITOがより優れた導電性が得られる
点で好ましい。あるいは、ATO、ITO等の無機材料
を硫酸バリウム等の透明性を有する微粒子の表面にコー
ティングしたものを用いることもできる。これら微粒子
の粒子径は、導電フィルムの用途に応じて必要とされる
散乱の度合いにより異なり、また、粒子の形状により一
概には言えないが、一般に10μm以下であり、1.0
μm以下が好ましく、5nm〜100nmがより好まし
い。
【0026】あるいは、有機質の導電性微粒子が用いら
れてもよい。有機質の導電性微粒子としては、例えば、
金属材料を樹脂微粒子表面にコーティングしたもの等が
挙げられる。
【0027】本製造方法の適用によって、優れた導電性
が得られる。本発明において、透明とは可視光を透過す
ることを意味する。光の散乱度合いについては、導電層
の用途により要求されるレベルが異なる。本発明では、
一般に半透明といわれるような散乱のあるものも含まれ
る。
【0028】強磁性層の製造においては、γ−Fe2
3 、Fe3 4 、Co−FeOx、Baフェライト等の
酸化鉄系磁性粉末や、α−Fe、Fe−Co、Fe−N
i、Fe−Co−Ni、Co、Co−Ni等の強磁性金
属元素を主成分とする強磁性合金粉末等が用いられる。
本製造方法の適用によって、磁性塗膜の飽和磁束密度が
向上する。
【0029】誘電体層や強誘電体層の製造においては、
チタン酸マグネシウム系、チタン酸バリウム系、チタン
酸ストロンチウム系、チタン酸鉛系、チタン酸ジルコン
酸鉛系(PZT)、ジルコン酸鉛系、ランタン添加チタ
ン酸ジルコン酸鉛系(PLZT)、ケイ酸マグネシウム
系、鉛含有ペロブスカイト化合物等の誘電体ないしは強
誘電体の微粒子が用いられる。本製造方法の適用によっ
て、誘電体特性ないしは強誘電体特性の向上が得られ
る。
【0030】各種機能を発現する金属酸化物層の製造に
おいては、酸化鉄(Fe2 3 )、酸化ケイ素(SiO
2 )、酸化アルミニウム(Al2 3 )、二酸化チタン
(TiO2 )、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛(Zn
O)、酸化ジルコニウム(ZrO2 )、酸化タングステ
ン(WO3 )等の金属酸化物の微粒子が用いられる。本
製造方法の適用によって、膜における金属酸化物の充填
度が上がるため、各機能が向上する。例えば、触媒を担
持させたSiO2 、Al2 3 を用いた場合には、実用
強度を有する多孔質触媒層が得られる。TiO2 を用い
た場合には、光触媒機能の向上が得られる。また、WO
3 を用いた場合には、エレクトロクロミック表示素子で
の発色作用の向上が得られる。
【0031】また、エレクトロルミネッセンス層の製造
においては、硫化亜鉛(ZnS)微粒子が用いられる。
本製造方法の適用によって、塗布法による安価なエレク
トロルミネッセンス層の製造を行うことができる。
【0032】本発明において、目的に応じて、上記各種
の機能性微粒子から選ばれる機能性微粒子を分散した液
を機能性塗料として用いる。この機能性塗料を支持体上
に設けられた好ましくは樹脂を主成分とするアンカーコ
ート層上に、塗布、乾燥し、機能性微粒子含有層を形成
する。その後、前記機能性微粒子含有層を圧縮し、機能
性微粒子の圧縮層を形成して、機能性層を得る。
【0033】導電性微粒子などの機能性微粒子を分散す
る液体としては、特に限定されることなく、既知の各種
液体を使用することができる。例えば、液体として、ヘ
キサン等の飽和炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類、メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケ
トン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステ
ル類、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエー
テル等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、
N−メチルピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルア
セトアミド等のアミド類、エチレンクロライド、クロル
ベンゼン等のハロゲン化炭化水素等を挙げることができ
る。これらのなかでも、極性を有する液体が好ましく、
特にメタノール、エタノール等のアルコール類、NMP
等のアミド類のような水と親和性のあるものは、分散剤
を使用しなくても分散性が良好であり好適である。これ
ら液体は、単独でも2種以上の混合したものでも使用す
ることができる。また、液体の種類により、分散剤を使
用することもできる。
【0034】また、液体として、水も使用可能である。
水を用いる場合には、アンカーコート層表面が親水性の
ものである必要がある。樹脂を主成分とするアンカーコ
ート層は通常疎水性であるため水をはじきやすく、均一
な膜が得られにくい。アンカーコート層が樹脂を主成分
とする場合には、水にアルコールを混合するとか、ある
いはアンカーコート層の表面を親水性にする必要があ
る。
【0035】用いる液体の量は、特に制限されず、前記
微粒子の分散液が塗布に適した粘度を有するようにすれ
ばよい。例えば、前記微粒子100重量部に対して、液
体100〜100,000 重量部程度である。前記微粒子と液
体の種類に応じて適宜選択するとよい。
【0036】前記微粒子の液体中への分散は、公知の分
散手法により行うとよい。例えば、サンドグラインダー
ミル法により分散する。分散に際しては、微粒子の凝集
をほぐすために、ジルコニアビーズ等のメディアを用い
ることも好ましい。また、分散の際に、ゴミ等の不純物
の混入が起こらないように注意する。
【0037】前記微粒子の分散液は、樹脂を含まないこ
とが好ましい。すなわち、樹脂量=0であることが好ま
しい。導電膜においては、樹脂を用いなければ、樹脂に
よって導電性微粒子同士の接触が阻害されることがな
い。従って、導電性微粒子相互間の導電性が確保され、
得られる導電膜の電気抵抗値が低い。導電性を損なわな
い程度の量であれば、樹脂を含むことも可能であるが、
その量は、従来技術におけるバインダー樹脂としての使
用量に比べると少ない。例えば、分散液中における樹脂
の含有量の上限は、分散前の体積で表して、前記導電性
微粒子の体積を100としたとき、25未満の体積であ
る。従来技術においては、強い圧縮を行わないので、塗
膜の機械的強度を得るためにバインダーを多く用いなけ
ればならなかった。バインダーとしての役割を果たす程
度の量の樹脂を用いると、導電性微粒子同士の接触がバ
インダーにより阻害され、微粒子間の電子移動が阻害さ
れ導電性が低下する。
【0038】一方、樹脂には導電膜のヘイズを向上させ
る効果がある。しかしながら、導電性の点からすると、
樹脂は、分散前の体積で表して、前記導電性微粒子の体
積を100としたとき、25未満の体積の範囲内で用い
られることが好ましく、20未満の体積の範囲内で用い
られることがより好ましい。また、ヘイズの向上効果は
少なくなるが、導電性の点からすれば、樹脂を用いない
ことが最も好ましい。
【0039】WO3 微粒子やTiO2 微粒子などを用い
た機能性層においても、樹脂を用いなければ、樹脂によ
って各微粒子同士の接触が阻害されることがないため、
各機能の向上が図られる。微粒子間の接触が阻害されず
各機能を損なわない程度の量であれば、樹脂を含むこと
も可能であるが、その量は、前記各微粒子の体積を10
0としたとき、例えば約80以下の体積である。
【0040】Al2 3 微粒子などを用いた触媒層にお
いては、樹脂を用いなければ、樹脂によって触媒機能を
有する微粒子の表面が覆われることがない。このため、
触媒としての機能の向上が図られる。触媒層において
は、膜の内部に空隙が多い方が、触媒としての活性点が
多くなるので、この観点からもなるべく樹脂を用いない
ことが好ましい。
【0041】このように機能性層には圧縮時において
(すなわち、前記微粒子の分散液中において)樹脂を用
いないことが好ましく、用いるとしても少量が好まし
い。用いる場合の樹脂量は、機能性層の目的に応じて、
ある程度変化し得るので、適宜決定するとよい。
【0042】前記微粒子の分散液には、導電性や触媒作
用などの各機能に要求される性能を満たす範囲内で、各
種の添加剤を配合してもよい。例えば、紫外線吸収剤、
界面活性剤、分散剤等の添加剤である。
【0043】支持体としては、特に限定されることな
く、樹脂フィルム、ガラス、セラミックス、金属、布、
紙等の各種のものを用いることができる。しかしなが
ら、ガラス、セラミックス等では、後工程の圧縮の際に
割れる可能性が高いので、その点を考慮する必要があ
る。また、支持体の形状は、フィルム状の他、箔状、メ
ッシュ状、織物等が使用可能である。
【0044】支持体として、圧縮工程の圧縮力を大きく
しても割れることがない樹脂フィルムが好適である。樹
脂フィルムは、軽量化を求められている用途にも好適で
ある。本発明では、高温での加圧工程や、焼成工程がな
いので、樹脂フィルムを支持体として用いることができ
る。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)等のポリエステルフィルム、ポリ
エチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンフィル
ム、ポリカーボネートフィルム、アクリルフィルム、ノ
ルボルネンフィルム(JSR(株)製、アートンなど)
等が挙げられる。
【0045】PETフィルムのような樹脂フィルムで
は、乾燥後の圧縮工程の際に、PETフィルムに接して
いる導電性微粒子などの機能性微粒子の一部分がPET
フィルムに埋め込まれるような感じとなり、この微粒子
層がPETフィルムに良く密着される。
【0046】しかしながら、支持体がガラス、金属など
の硬いものや、樹脂フィルムであってもその表面にハー
ドコート層が形成されていて表面が硬い(例えば鉛筆硬
度4H以上に硬い)ものでは、微粒子が支持体に埋め込
まれないため微粒子層と支持体の密着性がとれない。
【0047】そこで、本発明では、ガラス面、金属面
や、硬いフィルム表面上に柔らかい樹脂を主成分とする
アンカーコート層を予め形成しておき、前記アンカーコ
ート層上に、機能性微粒子を分散した液を塗布、乾燥
し、圧縮する。アンカーコート層には、機能性微粒子の
圧縮層が密着性良く形成される程度の柔らかさが求めら
れる。従って、アンカーコート層は、例えば鉛筆硬度4
Hよりも柔らかいことが好ましく、2Hよりも柔らかい
ことがより好ましい。アンカーコート層に要求される柔
らかさの程度は、用いる支持体表面の硬さ、機能性微粒
子の種類や粒径、圧縮圧力等によっても変化する。
【0048】アンカーコート層には柔らかい樹脂を用い
ることができ、このような樹脂としては、例えば、アク
リル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン
樹脂等が挙げられる。アンカーコート層には、密着性に
悪影響を与えない範囲で、アンカーコート層の硬さを調
整するためのシリカなどの微粒子や、着色、紫外線吸収
のためのフィラーを含ませることも可能である。また、
アンカーコート層を形成する前に、支持体にコロナ処理
等の表面処理を施してもよい。圧縮後に、前記柔らかい
樹脂層を熱や紫外線などで硬化させてもよい。
【0049】アンカーコート層の樹脂は、機能性微粒子
を分散した液に溶解しないものの方がよい。導電層にお
いては、前記樹脂層が溶解すると毛管現象で、前記樹脂
を含む溶液が導電性微粒子の周りにきてしまい、結果と
して、得られる導電層の電気抵抗値が上昇する。触媒層
においても、毛管現象で、前記樹脂を含む溶液が触媒機
能を有する微粒子の周りにきてしまい、触媒機能が低下
する。
【0050】支持体として硬い金属を用いた場合には、
アンカーコート層として柔らかい金属(合金でもよい)
を用いることも可能である。アンカーコート層の形成
は、常法により行うことができる。
【0051】前記微粒子の分散液を前記アンカーコート
層上に塗布、乾燥し、導電性微粒子含有層などの機能性
微粒子含有層を形成する。前記微粒子分散液の塗布は、
特に限定されることなく、公知の方法により行うことが
できる。例えば、リバースロール法、ダイレクトロール
法、ブレード法、ナイフ法、エクストルージョンノズル
法、カーテン法、グラビアロール法、バーコート法、デ
ィップ法、キスコート法、スクイズ法などの塗布法によ
って行うことができる。また、噴霧、吹き付けなどによ
り、支持体上へ分散液を付着させることも可能である。
【0052】乾燥温度は分散に用いた液体の種類による
が、10〜150℃程度が好ましい。10℃未満では空
気中の水分の結露が起こりやすく、150℃を越えると
樹脂フィルム支持体が変形する。また、乾燥の際に、不
純物が前記微粒子の表面に付着しないように注意する。
【0053】塗布、乾燥後の導電性微粒子含有層などの
機能性微粒子含有層の厚みは、次工程の圧縮条件や最終
導電フィルムなどの各機能性フィルムの用途にもよる
が、0.1〜10μm程度とすればよい。
【0054】このように、導電性微粒子などの機能性微
粒子を液に分散させて塗布し、乾燥すると、均一な膜を
作成しやすい。前記微粒子の分散液を塗布して乾燥させ
ると、分散液中にバインダーが存在しなくても微粒子は
膜を形成する。バインダーが存在しなくても膜となる理
由は必ずしも明確ではないが、乾燥させて液が少なくな
ってくると毛管力のため、微粒子が互いに集まってく
る。さらに微粒子であるということは比表面積が大きく
凝集力も強いので、膜となるのではないかと考えてい
る。しかし、この段階での膜の強度は弱い。また、導電
層においては抵抗値が高く、抵抗値のばらつきも大き
い。
【0055】次に、形成された導電性微粒子含有層など
の機能性微粒子含有層を圧縮し、導電性微粒子などの機
能性微粒子の圧縮層を得る。圧縮することにより、膜の
強度を向上させる。すなわち、圧縮することで導電性微
粒子などの機能性微粒子相互間の接触点が増え接触面が
増加する。このため、塗膜強度が上がる。微粒子は元々
凝集しやすい性質があるので圧縮することで強固な膜と
なる。
【0056】導電層においては、塗膜強度が上がると共
に、電気抵抗が低下する。触媒層においては、塗膜強度
が上がると共に、樹脂を用いないか又は樹脂量が少ない
ので多孔質層となる。そのため、より高い触媒機能が得
られる。他の機能性層においても、微粒子同士がつなが
った高い強度の膜とすることができると共に、樹脂を用
いないか又は樹脂量が少ないので、単位体積における微
粒子の充填量が多くなる。そのため、より高いそれぞれ
の機能が得られる。
【0057】圧縮は44N/mm2 以上の圧縮力で行う
ことが好ましい。44N/mm2 未満の低圧であれば、
導電性微粒子含有層などの機能性微粒子含有層を十分に
圧縮することができず、例えば導電性に優れた導電層が
得られにくい。135N/mm2 以上の圧縮力がより好
ましく、180N/mm2 の圧縮力が更に好ましい。圧
縮力が高いほど、塗膜強度が向上し、支持体との密着性
が向上する。導電層においては、より導電性に優れた層
が得られ、また、導電層の強度が向上し、導電層とアン
カーコート層との密着性も強固となる。圧縮力を高くす
るほど装置の耐圧を上げなくてはならないので、一般に
は1000N/mm2 までの圧縮力が適当である。ま
た、圧縮を常温(15〜40℃)付近の温度で行うこと
が好ましい。常温付近の温度における圧縮操作は、本発
明の利点の一つである。
【0058】圧縮は、特に限定されることなく、シート
プレス、ロールプレス等により行うことができるが、ロ
ールプレス機を用いて行うことが好ましい。ロールプレ
スは、ロールとロールの間に圧縮すべきフィルムを挟ん
で圧縮し、ロールを回転させる方法である。ロールプレ
スは均一に高圧がかけられ、また、ロールトゥーロール
で生産できることから生産性が上がり好適である。
【0059】ロールプレス機のロール温度は常温が好ま
しい。加温した雰囲気やロールを加温した圧縮(ホット
プレス)では、圧縮圧力を強くすると樹脂フィルムが伸
びてしまうなどの不具合が生じる。加温下で支持体の樹
脂フィルムが伸びないようにするため、圧縮圧力を弱く
すると、塗膜の機械的強度が低下する。導電膜において
は、塗膜の機械的強度が低下し、電気抵抗が上昇する。
微粒子表面の水分の付着をできるだけ少なくしたいとい
うような理由がある場合に、雰囲気の相対湿度を下げる
ために、加温した雰囲気としてもよいが、温度範囲はフ
ィルムが容易に伸びてしまわない範囲内である。一般に
はガラス転移温度(二次転移温度)以下の温度範囲とな
る。湿度の変動を考慮して、要求される湿度になる温度
より少し高めの温度にすればよい。ロールプレス機で連
続圧縮した場合に、発熱によりロール温度が上昇しない
ように温度調節することも好ましい。支持体が金属製で
あれば、この金属が溶融しない温度範囲まで、加温した
雰囲気にすることも可能である。
【0060】なお、樹脂フィルムのガラス転移温度は、
動的粘弾性を測定して求められ、主分散の力学的損失が
ピークとなる温度を指す。例えば、PETフィルムにつ
いて見ると、そのガラス転移温度はおよそ110℃前後
である。
【0061】ロールプレス機のロールは、強い圧力がか
けられることから金属ロールが好適である。また、ロー
ル表面が柔らいと、圧縮時に微粒子がロールに転写する
ことがあるので、ロール表面を硬質膜で処理することが
好ましい。
【0062】このようにして、導電性微粒子などの機能
性微粒子の圧縮層が形成される。導電性微粒子などの機
能性微粒子圧縮層の厚みは、用途にもよるが、0.1〜
10μm程度とすればよい。また、10μm程度の厚い
圧縮層を得るために、微粒子の分散液の塗布、乾燥、圧
縮の一連の操作を繰り返し行っても良い。さらに、本発
明において、支持体の両面に導電層などの各機能性層を
形成することも勿論可能である。このようにして得られ
る透明導電層などの各機能性層は、優れた導電性や触媒
作用などの各機能性を示し、バインダー樹脂を用いない
か又はバインダーとしては機能しない程の少量の樹脂を
用いて作成したにもかかわらず、実用上十分な膜強度を
有し、アンカーコート層との密着性にも優れる。
【0063】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。実施例1〜4は、導電膜用途として、ITO
微粒子を用いた例である。
【0064】[実施例1]図1に示すように、支持体上
(1b)にアンカーコート層(1c)を有し、アンカーコート層
(1c)上に機能性層(1a)を有する機能性フィルム(1) を作
成した。
【0065】(支持体の形成)50μm厚のPETフィ
ルム上に、シリコーンハードコート液KP−854(信
越化学工業(株)製)を塗布、乾燥し、90℃、2時間
で硬化させ、2μm厚のシリコーンハードコート層を形
成した。
【0066】(アンカーコート層の形成)シリコーンワ
ニスTSR−145(GE東芝シリコーン製、鉛筆硬度
HB)100重量部にシラン系硬化剤CR−15(GE
東芝シリコーン製)1.5重量部を加え、さらにエタノ
ール120重量部とトルエン80重量部を加え、アンカ
ーコート層塗布液とした。この塗布液を、前記PETフ
ィルムのハードコート面に塗布、乾燥し、90℃、2時
間で硬化させ、1.5μm厚のアンカーコート層を形成
した。
【0067】(機能性層の形成)一次粒径が5〜30n
mのITO微粒子SUFP−HX(住友金属鉱山(株)
製)100重量部にエタノール300重量部を加え、メ
ディアをジルコニアビーズとして分散機にて分散した。
得られた塗液を前記アンカーコート層上に、バーコータ
ーを用いて塗布し、50℃の温風を送って乾燥した。得
られたフィルムを、以降において、圧縮前ITOフィル
ムと称する。ITO含有塗膜の厚みは1.7μmであっ
た。
【0068】まず、圧縮圧力の確認のための予備実験を
行った。一対の直径140mmの金属ロール(ロール表
面にハードクロムめっき処理が施されたもの)を備える
ロールプレス機を用いて、ロールを回転させず且つ前記
ロールの加熱を行わないで、室温(23℃)にて前記圧
縮前ITOフィルムを挟み圧縮した。この時、フィルム
幅方向の単位長さ当たりの圧力は660N/mmであっ
た。次に、圧力を解放し、圧縮された部分のフィルム長
手方向の長さを調べたら1.9mmであった。この結果
から、単位面積当たりに347N/mm2の圧力で圧縮
したことになる。
【0069】次に、予備実験に使用したものと同様の前
記圧縮前ITOフィルムを金属ロール間に挟み前記条件
で圧縮し、ロールを回転させ5m/分の送り速度で圧縮
した。このようにして、圧縮されたITOフィルムを得
た。ITO圧縮層の厚みは1.0μmであった。
【0070】(電気抵抗)導電膜が形成されたフィルム
を50mm×50mmの大きさに切断した。対角の位置
にある角の2点にテスターをあてて電気抵抗を測定した
ところ、1kΩであった。
【0071】[実施例2] (支持体の形成)50μm厚のPETフィルム上に、ア
クリルハードコート液(日本化薬製)を塗布、乾燥し、
紫外線を照射して硬化させ、2.5μm厚のアクリルハ
ードコート層を形成した。
【0072】(アンカーコート層の形成)アクリル樹脂
溶液103B(大成化工製、鉛筆硬度H)100重量部
にトルエン100重量部を加え、アンカーコート層塗布
液とした。この塗布液を、前記PETフィルムのハード
コート面に塗布、90℃で乾燥して、4.5μm厚のア
ンカーコート層を形成した。
【0073】(機能性層の形成)前記アンカーコート層
上に、実施例1と同様にしてITO微粒子の分散液を塗
布し、乾燥し、圧縮した。ITO圧縮層の厚み1.0μ
mの導電性フィルムを得た。電気抵抗を測定したとこ
ろ、1kΩであった。
【0074】[実施例3]支持体として、実施例2と同
じ2.5μm厚のアクリルハードコート層が形成された
PETフィルムを用いた。
【0075】(アンカーコート層の形成)実施例2で使
用したアクリル樹脂溶液103Bの代わりに、アクリル
樹脂溶液1BR−305(大成化工(株)製、鉛筆硬度
2H)100重量部を用いた以外は、実施例2と同様に
して、4.5μm厚のアンカーコート層を形成した。
【0076】(機能性層の形成)前記アンカーコート層
上に、実施例1と同様にしてITO微粒子の分散液を塗
布し、乾燥し、圧縮した。ITO圧縮層の厚み1.0μ
mの導電性フィルムを得た。電気抵抗を測定したとこ
ろ、1kΩであった。
【0077】[実施例4]アンカーコート層に紫外線吸
収剤を含有させた例である。支持体として、実施例1と
同じ2μm厚のシリコーンハードコート層が形成された
PETフィルムを用いた。
【0078】(アンカーコート層の形成)紫外線吸収剤
が含まれたシリコーンであるフレッセラNA(松下電工
(株)製)を用いた。フレッセラNAのA液100重量
部にB液600重量部を加え、アンカーコート層塗布液
とした。この塗布液を、前記PETフィルムのハードコ
ート面に塗布、乾燥し、90℃、2時間で硬化させ、4
μm厚のアンカーコート層を形成した。
【0079】(機能性層の形成)前記アンカーコート層
上に、実施例1と同様にしてITO微粒子の分散液を塗
布し、乾燥し、圧縮した。ITO圧縮層の厚み1.0μ
mの導電性フィルムを得た。電気抵抗を測定したとこ
ろ、1kΩであった。
【0080】[参考例1]支持体として、ハードコート
が形成されていない50μm厚のPETフィルムを用い
た。前記PETフィルム上にアンカーコート層を形成し
なかった。
【0081】(機能性層の形成)前記PETフィルム上
に直接、実施例1と同様にしてITO微粒子の分散液を
塗布し、乾燥し、圧縮した。ITO圧縮層の厚み1.0
μmの導電性フィルムを得た。電気抵抗を測定したとこ
ろ、1kΩであった。
【0082】[比較例1]支持体として、実施例1と同
じ2μm厚のシリコーンハードコート層が形成されたP
ETフィルムを用いた。前記PETフィルムのハードコ
ート面にアンカーコート層を形成しなかった。 (機能性層の形成)前記PETフィルムのハードコート
面に直接、実施例1と同様にしてITO微粒子の分散液
を塗布し、乾燥し、圧縮した。ITO微粒子の一部がロ
ールに付着して、均一な層は得られなかった。
【0083】[比較例2]支持体として、実施例2と同
じ2.5μm厚のアクリルハードコート層が形成された
PETフィルムを用いた。前記PETフィルムのハード
コート面にアンカーコート層を形成しなかった。 (機能性層の形成)前記PETフィルムのハードコート
面に直接、実施例1と同様にしてITO微粒子の分散液
を塗布し、乾燥し、圧縮した。ITO微粒子の一部がロ
ールに付着して、均一な層は得られなかった。
【0084】[実施例5]実施例5は、光触媒フィルム
用途として、TiO2 微粒子を用いた例である。支持体
として、23μm厚のアルミニウム箔(1080H1
8)を用いた。 (アンカーコート層の形成)実施例1と同じアンカーコ
ート層塗布液を用いた。この塗布液を、前記アルミニウ
ム箔上に塗布、乾燥し、90℃、2時間で硬化させ、
1.5μm厚のアンカーコート層を形成した。
【0085】(機能性層の形成)一次粒径が30〜70
nmのTiO2 微粒子100重量部にエタノール900
重量部を加え、メディアをジルコニアビーズとして分散
機にて分散した。得られた塗液を前記支持体のアンカー
コート面に、バーコーターを用いて塗布し、50℃の温
風を送って乾燥した。得られたフィルムを、以降におい
て、圧縮前TiO 2 フィルムと称する。TiO2 含有塗
膜の厚みは0.7μmであった。
【0086】実施例1と同様にして、まず、圧縮圧力の
確認のための予備実験を行った。実施例1と同じロール
プレス機を用いて、ロールを回転させず且つ前記ロール
の加熱を行わないで、室温(23℃)にて前記圧縮前T
iO2 フィルムを挟み圧縮した。この時、フィルム幅方
向の単位長さ当たりの圧力は220N/mmであった。
次に、圧力を解放し、圧縮された部分のフィルム長手方
向の長さを調べたら0.8mmであった。この結果か
ら、単位面積当たりに275N/mm2 の圧力で圧縮し
たことになる。
【0087】次に、予備実験に使用したものと同様の前
記圧縮前TiO2 フィルムを金属ロール間に挟み前記条
件で圧縮し、ロールを回転させ5m/分の送り速度で圧
縮した。このようにして、圧縮されたTiO2 フィルム
を得た。TiO2 圧縮層の厚みは0.5μmであった。
【0088】
【表1】
【0089】実施例1〜4の導電性フィルムはいずれ
も、電気抵抗値が低く、圧縮層の強度も強く、導電層と
アンカコート層との密着性にも優れていた。実施例1〜
4の導電性フィルムはいずれも、可視光透過率の点にお
いても透明性にも優れていた。参考例1では、アンカー
コート層を形成していないが、支持体としてハードコー
トの形成されていない柔らかいPETフィルムを用いた
ので、導電層と支持体との密着性に優れていた。実施例
5では、支持体としてアルミニウム箔を用いたが、Ti
2 層とアンカコート層との密着性に優れていた。
【0090】上記実施例では、無機微粒子として、IT
O微粒子、TiO2 微粒子をそれぞれ用いて、無機機能
性フィルムを作製した例を示した。上記実施例と同様に
して、種々の性質を有する無機微粒子を用いて、種々の
無機機能性フィルムを作製することができる。そのた
め、前述の実施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、
限定的に解釈してはならない。さらに、請求の範囲の均
等範囲に属する変更は、すべて本発明の範囲内のもので
ある。
【0091】
【発明の効果】本発明によれば、支持体上にアンカーコ
ート層を形成し、前記アンカーコート層上に、機能性微
粒子を含む塗料を塗布後、圧縮するという簡便な操作で
機能性フィルムが得られる。本発明による機能性フィル
ムは、前記支持体面が比較的硬い場合であっても、機能
性層が良好に形成されたものである。本発明によって、
従来の塗布法におけるバインダー樹脂による弊害が解消
され、その結果、目的とする機能がより向上した機能性
フィルムが得られる。
【0092】本発明によれば、機能性フィルムの大面積
化にも対応でき、装置が簡便で生産性が高く、低コスト
で導電性フィルム膜を始め各種の機能性フィルムを製造
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の機能性フィルムの一例を示す断面図
である。
【符号の説明】
(1) :機能性フィルム (1b):支持体フィルム (1a):機能性層 (1c):アンカーコート層
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA33 AK01C AK42 AK52 AR00B AT00A BA02 BA03 BA07 BA10A BA10B CC00C DE01B EH46C EJ19B EJ65C GB41 JB07 JG01B JG04 JG05 JG06 JL08 JN01B JN02 JN06 JN30 YY00B 5G307 FA02 FB01 FB02 FC03 FC10 5G323 BA01 BA02 BB01 BC03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に機能性微粒子の圧縮層を有す
    る機能性フィルムであって、前記支持体と前記機能性微
    粒子の圧縮層との間にアンカーコート層を有する、機能
    性フィルム。
  2. 【請求項2】 前記アンカーコート層は樹脂を主成分と
    する、請求項1に記載の機能性フィルム。
  3. 【請求項3】 前記アンカーコート層は塗布により設け
    られたものである、請求項1又は2に記載の機能性フィ
    ルム。
  4. 【請求項4】 前記機能性微粒子の圧縮層は、機能性微
    粒子を分散した液を支持体上に形成されたアンカーコー
    ト層上に、塗布、乾燥して形成された機能性微粒子含有
    層を圧縮することにより得られたものである、請求項1
    〜3のうちのいずれか1項に記載の機能性フィルム。
  5. 【請求項5】 前記機能性微粒子の圧縮層は、44N/
    mm2 以上の圧縮力で圧縮することにより得られたもの
    である、請求項1〜4のうちのいずれか1項に記載の機
    能性フィルム。
  6. 【請求項6】 前記機能性微粒子の圧縮層は、ロールプ
    レス機を用いて圧縮することにより得られたものであ
    る、請求項1〜5のうちのいずれか1項に記載の機能性
    フィルム。
  7. 【請求項7】 前記機能性微粒子が導電性微粒子であ
    る、請求項1〜6のうちのいずれか1項に記載の機能性
    フィルム。
  8. 【請求項8】 前記機能性微粒子の圧縮層は透明導電層
    である、請求項1〜7のうちのいずれか1項に記載の機
    能性フィルム。
  9. 【請求項9】 支持体上にアンカーコート層を形成し、
    前記アンカーコート層上に、機能性微粒子を分散した液
    を塗布、乾燥し、機能性微粒子含有層を形成し、その
    後、前記機能性微粒子含有層を圧縮し、機能性微粒子の
    圧縮層を形成することを含む、機能性フィルムの製造方
    法。
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