JP2001303261A - 張力付与異方性被膜を有する低鉄損一方向性電磁鋼板 - Google Patents
張力付与異方性被膜を有する低鉄損一方向性電磁鋼板Info
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Abstract
分を、磁区細分化に有害な圧延直角方向の張力成分より
も大きくして、鉄損値を低減する 【解決手段】 方向性電磁鋼板の表面に被成する張力付
与型被膜について、その鋼板圧延方向と平行方向におけ
る断面積を、鋼板の幅方向で変化させる。
Description
鉄心等に利用される方向性電磁鋼板に関し、特に該鋼板
の表面に被成する張力付与型被膜に張力付与異方性を付
加することによって、鉄損特性の一層の改善を図ろうと
するものである。
〔001〕方位に配向した方向性電磁鋼板は、優れた軟
磁気特性を有することから商用周波数域での各種鉄心材
料として広く用いられている。かかる電磁鋼板において
特に重要な特性は、一般に50Hzの周波数で 1.7Tに磁化
させた場合の損失であるW17/50 (W/kg)で表わされると
ころの鉄損が低いことである。
のに有効な方法としては、Siを含有させて電気抵抗を高
める方法、鋼板板厚を薄くする方法、さらには結晶粒径
を低減する方法などが、一方ヒステリシス損(Wh )を
低減する方法としては、圧延方向に<001>軸を高度
に揃える方法が知られている。このうち、Siを多量に含
有させる方法は、飽和磁束密度の低下を招き鉄心のサイ
ズ拡大の原因になるため、自ずから限界があった。ま
た、結晶方位を揃える方法も、すでに磁束密度B8 にし
て1.96Tや1.97Tという優れた値の製品が得られてお
り、これ以上の改善の余地は少なくなっている。さら
に、製品板厚を減少する方法にしても、過度に薄い板厚
の製品は圧延が困難であることから、工業的には現実的
ではない。
鋼板に張力を付加する方法が知られていて、工業的に
は、鋼板より熱膨張係数の小さい材質からなる被膜を被
成することによって、鋼板に対して張力を付与してい
る。すなわち、最終的に結晶方位を揃える2次再結晶と
鋼板の純化を兼ねる最終仕上焼鈍工程で、鋼板表面の酸
化物(シリカを主体とする)と鋼板表面に塗布した焼鈍
分離剤(マグネシアを主成分とする)とが反応してフォ
ルステライト (Mg2SiO4)を主成分とする被膜が形成され
るが、この被膜は鋼板に与える張力が大きく、鉄損低減
に効果がある。さらに、この張力効果を増大するため
に、上記したフォルステライト質被膜上に、低熱膨張性
のコーティング(張力付与型の絶縁コーティング)を上
塗りして、製品とすることが一般的である。
性電磁鋼板に適用される張力付与型の絶縁コーティング
としては、Alやアルカリ土類金属のリン酸塩とコロイダ
ルシリカ、無水クロム酸またはクロム酸塩を主成分とし
た処理液を塗布し、焼付けることによって形成されるも
のが多い。この絶縁コーティングによる張力付与の機構
は、コロイダルシリカに代表される地鉄より熱膨張係数
の小さい無機質を大量に含有する被膜を高温で焼付ける
ことにより、地鉄と絶縁コーティングとの熱膨張差に基
づいて、常温では鋼板に張力が付与される現象を利用し
ている。この方法で形成される絶縁被膜は、鋼板に対す
る張力付与効果が大きく、鉄損低減に極めて有効であ
る。かかる絶縁被膜の代表的形成方法については、例え
ば特公昭53−28375 号公報や特公昭56−52117 号公報等
に開示されている。
熱膨張係数差を利用して鋼板に張力を付与する場合、そ
の張力値σは次式(1) で表されることが知られている
(例えば特許第2664323 号公報)。 σ=2Ec ・Ac (T−T0 )(αm −αc )÷Am --- (1) ここで、Ec :被膜のヤング率 Ac , Am :被膜、鋼板の断面積 T:被膜の被成温度(軟化温度) T0 :測定温度(室温) αc , αm :被膜、鋼板の熱膨張係数 上掲式(1) に従えば、被膜のヤング率が高く、熱膨張係
数が鋼板のそれと比較して小さいほど、張力値σは大き
くなる。しかしながら、現行以上に被膜のヤング率や熱
膨張係数を変更しても、所望の低鉄損は得られなかっ
た。
テライトを主成分とする鉱物質の一次被膜にしても、上
塗りの低熱膨張性の張力付与型コーティングにしても、
被膜が発生させる応力は2次元的には等方的であり、面
内のすべての方向に一様に張力を付与する。これらの被
膜を鋼板に被成することによって磁区細分化効果が発揮
され、鉄損値が低下するのは、2次再結晶した方向性電
磁鋼板の結晶が圧延方向に対し、(110)〔001〕
方位に集積しているためである。なぜなら、ほぼ単結晶
に近いほど方位集積している方向性電磁鋼板は、圧延方
向には<100>軸、圧延方向と直角方向には<110
>軸を持つ結晶群から成っている。Fe等の体心立方格子
を有する金属は一般的に<100>方位のヤング率が最
も小さい。下記のヤング率の定義式(2) で示されるよう
に、同一の応力σが付加された場合、ヤング率が小さい
ほど物質の変形量は大きくなる。 付加応力σ=ヤング率E×変形量ΔL --- (2)
力を付与した場合であっても、特に圧延方向に最も伸張
変形する。圧延方向に張力が加わった場合、圧延方向と
ほぼ平行な磁区は細分化され、鉄損値は低減する。逆に
圧延方向と直角に張力を付与した場合には、磁区パター
ンは乱れたり消失したりして、鉄損値の増大を招く。し
かしながら、フォルステライトや上塗りコーティング
等、等方的に張力を付与する被膜でも、上述したように
鋼板自身の変形に対する異方性から圧延方向への張力効
果が最大となるので、鉄損値が低減するのである。
厚を増加させたり、ヤング率を高めたり、熱膨張係数を
小さくすることによって、付与応力を増大させることは
可能である。しかしながら、この方法では同時に磁区細
分化に有害な圧延方向と直角方向への張力成分も増加す
るため、等方的な性質を有する被膜の各種因子を単に変
更するだけでは、鉄損低減効果は飽和し、現状以上の鉄
損低減効果は得られない。上記したような理由により、
鋼板への張力付与による鉄損低減技術には、新しい発展
が近年認められなかったのである。
記の限界を打破すべく種々検討を加えた結果、被膜自身
に張力付与異方性を付加するという全く新しい着想を得
た。すなわち、鉄損低減に有害な圧延方向と直角方向へ
の張力付与効果を低減し、より有効な圧延方向への張力
付与を増加させるべく鋭意研究を進めた結果、自身が張
力付与異方性を有する被膜を新たに開発し、本発明を完
成させるに至ったのである。
りである。 1.方向性電磁鋼板の表面に被成する張力付与型被膜に
ついて、その鋼板圧延方向と平行方向における被膜断面
積を、鋼板圧延方向と直角方向にわたって反復して変化
させることを特徴とする張力付与異方性被膜を有する低
鉄損一方向性電磁鋼板。
成した鋼板の表面に、張力付与型被膜を被成したことを
特徴とする上記1記載の低鉄損一方向性電磁鋼板。
向と平行な線状溝を有する張力付与型被膜を被成したこ
とを特徴とする上記1記載の低鉄損一方向性電磁鋼板。
向と平行に、線状の張力付与型被膜を所定の間隔を設け
て被成したことを特徴とする上記1記載の低鉄損一方向
性電磁鋼板。
れる引張応力が、鋼板圧延方向と直角方向よりも鋼板圧
延方向の方が大きいことを特徴とする上記1〜4のいず
れかに記載の低鉄損一方向性電磁鋼板。
明する。 Si:3mass%を含有する最終仕上げ焼鈍済み方向性電磁
鋼板(板厚:0.23mm) のフォルステライト被膜に、圧延方向と平行にレーザー
照射により溝幅:10μm、深さ:2μm の線状溝を形成
した。 この時溝の間隔は20μm とした。その後、コロイ
ダルシリカとリン酸マグネシウムを主成分とする張力付
与型の絶縁被膜を片面当たり 8.0 g/m2 被成した。ま
た、比較のため、圧延直角方向に同様の線状溝を形成さ
せた素材と溝形成を行わずにそのまま絶縁被膜を被成し
た素材を作製した。表1に、各素材の鉄損W17/50 につ
いて調査した結果を比較して示す。また、鋼板の片面の
みにレーザー照射による線状溝形成とその後の張力付与
型コーティングを施し、試料の反り量から鋼板の圧延方
向への付与応力を算出し、その値も併記した。
状溝を設けた試料(発明例)では、標準材と比較して、
鉄損値、引張張力ともに向上した。これに対し、圧延直
角方向に線状溝を設けた試料(比較例)では、鉄損値お
よび引張張力とも標準材よりも劣化した。
向上した理由は、圧延直角方向に引張応力を発生させる
ためのコーティングの有効断面積が溝の形成により減少
し、磁気特性に有害な圧延直角方向の引張応力が減少し
たことによるものと考えられる。
力を測定したところ、試料No.1では従来よりも増加して
いることが判明した。この理由は、標準材である試料N
o.3と比較して張力コーティングの塗布量は同じなの
で、鋼板の圧延方向に付与される応力は同一なはずであ
るが、圧延直角方向の引張応力が減少した分だけ直角方
向の変形量が減少するので、逆に圧延方向への伸張が容
易となり、その結果、増加したためと考えられる。な
お、圧延方向の鋼板変形の増加量は、固体弾性論で良く
知られたポアソン比を考慮して算出可能である。
が半分になり、付与張力が半減した場合、方向性電磁鋼
板では圧延方向の伸びは約10%程度増加すると予想され
る。従って、圧延方向の付与張力が同一でも、圧延直角
方向の応力減少によって実際の圧延方向での変形量は大
きくなり、磁気特性改善に対して相乗的な効果が生じた
ものと考えられる。逆に、圧延直角方向に線状溝を形成
した試料No.2の場合、磁気特性に有効な圧延方向の付与
張力はその有効断面積の減少と共に低下してしまい、か
つ圧延方向の伸張が減少した分だけ、圧延直角方向の引
張変形量が増大し、その結果、一層の磁気特性の劣化を
招いたものと考えられる。
示される被膜の断面積Ac を圧延方向と圧延直角方向と
で変化させることによって、圧延方向の引張応力を圧延
直角方向のそれよりも高めることにあり、その手段とし
て、それぞれの方向の被膜の有効断面積を変化させるの
である。
図1に、本発明の被膜断面を標準材のそれと比較して模
式的に示す。同図に示したとおり、標準材のように厚み
が一様な被膜では、その断面積はどの方向でも同じであ
り、平均的な厚みによって決定される。これに対し、本
発明のように被膜断面積に異方性がある被膜の場合、例
えば圧延方向の被膜応力は、圧延方向の断面積がSRDで
あるから、式(1) においてAc =SRDとして算出される
値となる。他方、圧延直角方向の被膜応力を考えた場
合、直角方向の厚みは大きく変動し厚い部分と薄い部分
が混在しているが、応力に寄与する断面積は応力方向に
投影したときの最小面積STDであり、それより厚い箇所
はいわば被膜応力には寄与しない無駄な部分と見なすこ
とができる。
に、その有効厚みを計測しれやれば良い。例えば、一方
向に線状溝を設けたような被膜の場合、圧延方向張力の
被膜有効厚みtRDはコーティングの塗布量と密度から算
出したり、断面積SEM 観察などで直接計測することが可
能である。また、圧延直角方向張力の被膜有効厚みtTD
は、 tRD−1/2 Ryで表せる。 ここで、Ry(圧延直角方
向) は、表面粗さを表すJIS の最大高さRyのことであ
り、 疵と見なされるような並外れて高い山および低い谷
が内部分から基準長さだけ抜き取って計測された値であ
る。張力付与型被膜の最表面に凹凸を設けて張力異方性
を発生させた場合にはその表面を、 また下地のフォルス
テライト膜に線状溝等を設けて、 その形状を転写する形
で異方性を持たせた場合には、 張力付与型被膜のみを除
去した後にレプリカであるフォルステライト膜の形状を
粗度計等で計測してやれば良い。
SRDが、圧延直角方向の被膜応力を決定する有効断面積
STDより大きければ、式(1) に基づいて圧延方向の引張
応力が圧延直角方向のそれよりも大きな張力付与型被膜
を得ることができる。従って、例えば図1中で標準材と
発明材に等量の張力付与型コートを塗布、被成した場
合、両者のSRDは同一であり、STDだけが発明材で小さ
くなる。
るフォルステライト膜に線状溝を設け、その上に張力付
与型のコーティングを被成することで間接的にコーティ
ングの被膜断面積に異方性を持たせた場合であるが、直
接コーティング自身に線状溝を設けたり、コーティング
を線状に塗布したりして、その断面積に異方性を持たせ
ることも可能である。また、仕上げ焼鈍後にフォルステ
ライト被膜を有さない鋼板表面に対して線状溝を形成さ
せることをも可能である。
る手段としては、溝等を形成させるのが最も簡便である
が、これだけに限定されるものではない。なお、溝等に
ついても、圧延方向と平行に形成するのが最も有効と考
えられるが、磁気特性等を考慮して圧延方向に対して斜
めに線状あるいは点線状に溝やピットを形成しても構わ
ない。要は、張力付与型コーティングの圧延方向の引張
応力値が、圧延直角方向のそれを上回るような被膜断面
が得られるパターンであれば良い。また、溝等を形成さ
せる手段としては、レーザー照射を始めとして、エメリ
ー研磨紙を鋼板表面に押しつけて研削するヘアライン処
理のような手法も有効であるし、フォルステライト被膜
形成の一次原料である一次再結晶焼純時に生成するシリ
カを主体とする酸化物膜を線状に除去するなどして、フ
ォルステライト被膜の断面積に異方性を持たせる方法も
有効な手段である。さらに、鋼板自身に圧延ロール等で
断面異方性を持たせることも、鋼板の圧延方向への伸張
がより容易になる形状であれば有効である。
張力の被膜有効断面積SRDを圧延直角方向張力の被膜有
効断面積STDよりも大きくする、換言すれば圧延方向張
力の被膜有効厚みtRDを圧延直角方向張力の被膜有効厚
みtTDよりも大きくすることによって、圧延方向におけ
る引張応力を増大させ、効果的に磁区を細分化して鉄損
の一層の低減を図るのである。
成分組成について説明する。本発明で対象とする電磁鋼
板については、その成分組成が特に限定されることはな
いが、Siを 1.5〜7.0 mass%、Mnを0.03〜2.5 mass%程
度含有させることが望ましい。ここに、SiやMnは、製品
の電気抵抗を高め、鉄損を低減するのに有効な成分であ
るが、Siは 7.0mass%を超えると硬度が高くなって製造
や加工が困難となり、一方Mnは 2.5mass%を超えると熱
処理時にγ変態を誘起して磁気特性を劣化させるおそれ
がある。また、鋼中には、上記の元素の他に、方向性電
磁鋼板の製造に適するインヒビター成分として知られて
いる、Al, B, Bi, Sb, Mo, Te, Sn, P, Ge, As, Nb,C
r, Ti, Cu, Pb, ZnおよびInなどの公知元素を単独また
は複合して含有させることができる。なお、C、S、N
などの不純物はいずれも、磁気特性上有害な作用があ
り、特に鉄損を劣化させるので、それぞれC:0.003 ma
ss%以下、S:0.002 mass%以下、N:0.002 mass%以
下程度に抑制することが望ましい。
ては、従来からフォルステライト被膜を有する方向性電
磁鋼板に用いられているリン酸塩−コロイダルシリカ−
クロム酸系のコーティング等が、その効果およびコス
ト、均一処理性などの点から好適である。コーティング
の厚みについては、張力付与効果や占積率、被膜密着性
等の点から 0.3〜10μm 程度とするのが好ましい。ま
た、張力コーティングとしては、これ以外にも特開平6
−65754 号公報、特開平6−65755 号公報および特開平
6−299366号公報などで提案されているホウ酸−アルミ
ナ等の酸化物系被膜を適用することも可能である。
力付与効果をもたらすような、被膜自身が張力異方性を
有するものであればなおさら都合がよい。圧延方向によ
り大きな張力付与効果をもたらす被膜としては、前掲式
(1) より明らかなように、ヤング率や熱膨張係数に異方
性を持つものでも良く、圧延方向のヤング率が圧延直角
方向のそれよりも大きかったり、逆に熱膨張係数が低い
ものであっても構わない。。また、被膜のマトリックス
は等方的な性質を有するものであっても、繊維状の組織
を含み、例えばそれらが圧延方向に平行になっていて、
異方性を発揮するような被膜も有効である。
た冷延板に、線状溝を形成し、脱炭・一次再結晶焼鈍
後、MgOを主成分とする焼純分離剤を塗布してから、二
次再結晶過程と純化過程を含む最終仕上げ焼純を施すこ
とによって、フォルステライト被膜を有する方向性電磁
鋼板を製造した。このフォルステライト被膜に、粗さ#
600 のエメリー紙で圧延方向または圧延直角方向に研磨
時の荷重を変えて線状に溝を形成した後、張力付与型コ
ーティングとしてリン酸マグネシウム、コロイダルシリ
カおよびクロム酸マグネシウムを主成分とする水性処理
液を塗布し、 800℃で焼き付けて、鋼板片面当たり約
6.0g/m2の厚さの被膜を形成させた。コーティング被成
後の断面SEM 観察から圧延方向と平行方向および直角方
向のコーティングの有効断面積を厚みとして計測した。
また、各鋼板の鉄損値W17/50 を測定した。得られた結
果を表2に示す。
にエメリー研磨を行い、圧延直角方向のコーティング有
効厚みを、圧延方向のそれよりも減少させた発明例(N
o.1,2)はいずれも、何の処理も行わなかった標準材
(No.5)と比較して鉄損値の改善が見られた。これに対
し、圧延方向の被膜張力を決める有効厚みが直角方向の
それよりも小さい比較例(No.3, 4)では、鉄損値はむし
ろ劣化した。
た冷延板に、線状溝を形成し、脱炭・一次再結晶焼純
後、MgOを主成分とする焼純分離剤を塗布してから、二
次再結晶過程と純化過程を含む最終仕上げ焼鈍を施すこ
とによって、フォルステライト被膜を有する方向性電磁
鋼板を製造した。このフォルステライト被膜に、レーザ
ー照射により、圧延方向または圧延直角方向に線状溝を
形成させた。この時のビーム径は約2μm である。つい
で、張力付与型コーティングとしてリン酸アルミニウム
およびコロイダルシリカを主成分とする水性処理液を塗
布し、 850℃で焼き付けて、鋼板片面当たり約 5.0 g/m
2 の厚さの被膜を形成させた。コーティング被成後の断
面SEM 観察から圧延方向と平行方向および直角方向のコ
ーティングの有効断面積を厚みとして計測し、その比を
求めた。また、各鋼板の鉄損値W17/50 を測定した。得
られた結果を表3に示す。
にレーザー照射を行い、圧延直角方向のコーティング有
効厚みを減少させ、圧延方向と圧延直角方向の有効厚み
比を1よりも大きくした発明例(No.1, 2)はいずれ
も、何の処理も行わなかった標準材(No.5)と比較し
て、圧延方向のコーティング張力が増加し、鉄損値が低
下した。これに対し、圧延直角方向にレーザー照射を行
い、コーティングの有効厚み比が1よりも小さくなった
比較例(No.3, 4)では、圧延方向のコーティング張力が
減少し、鉄損値は劣化した。
板の表面に、磁区細分化に有効な圧延方向に平行な張力
成分が、磁区細分化に有害な圧延直角方向の張力成分よ
りも大きくなるように、張力付与型被膜の被膜断面積に
異方性を持たせることにより、従来に比べて格段に鉄損
値を低減することができ、産業上極めて有用である。
図である。
方向張力の被膜有効厚みtTDの説明図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 方向性電磁鋼板の表面に被成する張力付
与型被膜について、その鋼板圧延方向と平行方向におけ
る被膜断面積を、鋼板圧延方向と直角方向にわたって反
復して変化させることを特徴とする張力付与異方性被膜
を有する低鉄損一方向性電磁鋼板。 - 【請求項2】 鋼板圧延方向と平行方向に線状構を形成
した鋼板の表面に、張力付与型被膜を被成したことを特
徴とする請求項1記載の低鉄損一方向性電磁鋼板。 - 【請求項3】 平滑化した鋼板の表面に、鋼板圧延方向
と平行な線状溝を有する張力付与型被膜を被成したこと
を特徴とする請求項1記載の低鉄損一方向性電磁鋼板。 - 【請求項4】 平滑化した鋼板の表面に、鋼板圧延方向
と平行に、線状の張力付与型被膜を所定の間隔を設けて
被成したことを特徴とする請求項1記載の低鉄損一方向
性電磁鋼板。 - 【請求項5】 張力付与型被膜によって鋼板に付与され
る引張応力が、鋼板圧延方向と直角方向よりも鋼板圧延
方向の方が大きいことを特徴とする請求項1〜4のいず
れかに記載の低鉄損一方向性電磁鋼板。
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